JP5596054B2 - 手術用はさみ - Google Patents

Description

種々の実施形態は、手術用はさみ装置、並びに手術用はさみ装置の製造及び使用方法を対象とする。

最小侵襲性処置は、従来の切開医療処置よりも苦痛を軽減しより迅速な回復時間を可能にするので望ましい。多くの最小侵襲性処置は、内視鏡（限定なしに腹腔鏡を含む）により行なわれる。そのような処置により、医者は、患者の身体の小さいアクセス開口を介して患者内部に医療機器及び付属品を位置決めし、操作し、見ることができる。腹腔鏡手術（Laparoscopy）は、内視鏡（多くの場合、剛性腹腔鏡）を使用するような「内視鏡手術」手法を説明するために使用される用語である。このタイプの処置では、付属装置が、体壁を貫通するトロカールを介して患者内に挿入されることが多い。更に、あまり侵襲性でない治療には、内視鏡を自然の身体開口部を介して治療領域に挿入することにより行なわれるものがある。この手法の例には、膀胱鏡検査、子宮鏡検査、消化管内視鏡検査、及び結腸内視鏡検査があるが、これらに限定されない。

これらの処置の多くは、処置の際にフレキシブル内視鏡を使用する。フレキシブル内視鏡は、多くの場合、遠位端の近くに、臨床医が近位端で制御機構を利用して制御することができる柔軟で操縦可能な関節部分を有する。幾つかのフレキシブル内視鏡は、比較的細く（直径１ｍｍ〜３ｍｍ）、また一体型付属チャネル（生検チャネル又はワーキングチャネルと呼ばれる）を有さないことがある。胃カメラと結腸内視鏡を含む他のフレキシブル内視鏡は、患者内の診断又は治療を行なうための医療機器や他の付属装置を導入し取り出すために、約２．０〜３．７ｍｍの直径を有する一体型ワーキングチャネルを有する。直径５ｍｍのワーキングチャネルを有する大型ワーキングチャネル内視鏡のような、比較的大きい付属品を通すこと又は大きい血栓を吸引する機能を提供するために使用することができる幾つかの専用内視鏡が入手可能である。他の専用内視鏡には、２つ以上のワーキングチャネルを有するものを含む。

様々な実施形態の新規特徴は、特許請求の範囲で詳細に示される。ただし、構成及び操作方法の両方に関する様々な実施形態は、それらの利点と共に、以下の説明を以下の添付図面と併せて参照すれば最もよく理解することができる。
患者の上部消化管に挿入された内視鏡の一実施形態。 本明細書に記載されたはさみ装置と共に使用されることがある図１の内視鏡の遠位部分の一実施形態。 図１の内視鏡と共に使用されることがあるはさみ装置の一実施形態。 図３のはさみ装置のエンドエフェクタの一実施形態。 図３のはさみ装置のハンドルの一実施形態。 ハンドル本体が示されていない図５のハンドルの一実施形態。 図５のハンドルの一実施形態の断面。 図５のハンドルからのスライダ機構の一実施形態。 カム作動式ブレードを有する、図３のはさみ装置の一実施形態のエンドエフェクタ及びフレキシブル・シャフトの分解図。 図９のエンドエフェクタと共に使用されるシャトルの一実施形態。 カット・ハイポチューブを含むフレキシブル・シャフトを備えた図３のはさみ装置の一実施形態。 図１１に示された閉位置から図１４に示された開位置まで移行する図４のエンドエフェクタの一実施形態。 図１１に示された閉位置から図１４に示された開位置まで移行する図４のエンドエフェクタの一実施形態。 図１１に示された閉位置から図１４に示された開位置まで移行する図４のエンドエフェクタの一実施形態。 図１１に示された閉位置から図１４に示された開位置まで移行する図４のエンドエフェクタの一実施形態。 リンク作動式エンドエフェクタを備えた図３のはさみ装置の代替実施形態。 図１のはさみ装置のブレード部材を組み立てる工程の一実施形態を図示するフローチャート。 図１のはさみ装置のブレード部材の組み立てに使用されるクランプ組立体の一実施形態。 ブレード部材が圧縮力を受けた状態の図１７のクランプ組立体の一実施形態。 図１７のクランプ組立体のクランプ部材の一実施形態。 代替クランプ部材を有する図１７のクランプ組立体の別の実施形態。 図２０の代替クランプ部材の一実施形態。 レバークランプ機構を備えた図１７のクランプ組立体の一実施形態。 油圧又は空気圧クランプ機構を備えた図２７のクランプ組立体の別の実施形態。

種々の実施形態は、手術用はさみ装置を対象とする。手術用はさみ装置は、例えば、内視鏡のワーキングチャネルを介して配備される。本明細書に記載された手術用はさみ装置は、性能を高めるための様々な特徴を有してもよい。例えば、様々な実施形態は、留め具によって互いに対して圧縮状態で保持されたブレード部材を有してもよい。留め具は、使用中にブレード部材を一緒に保持し、かつはさみブレード間で組織が滑るのを防ぐ又は最小にすることがある。また、様々な実施形態では、はさみ装置のブレード部材は、カムで作動されてもよい。これにより、機械効率を高めることができ、臨床医は、ブレード部材をより容易に開閉することができる。

本明細書に記載された種々の他の実施形態は、手術用はさみを構成する方法及び装置を対象とする。例えば、幾つかの実施形態によれば、第１及び第２のブレード部材に圧縮力が印加され、それらは押し合わされる。圧縮力が印加されている間、ブレード部材を結合するために留め具が取り付けられてもよい。次に、圧縮力が解放されてもよい。留め具は、ブレード部材を互いに圧縮状態で維持する働きをしてもよい。圧縮力は、例えば、本明細書に記載されているような、第１のクランプ部材、第２のクランプ部材及びクランプ機構を有するクランプを含む任意の適切な機構によって印加されてもよい。クランプ部材の１つ以上が、一方又は両方のブレード部材を収容するように形成された空所を画定してもよい。これは、圧縮力が印加されている間、ブレード部材を固定することがある。

本明細書に記載された手術用はさみ装置の種々の実施形態は、内視鏡手術環境で使用されてもよい。図１は、患者の上部消化管に挿入された内視鏡１４（この図では胃カメラとして示された）の一実施形態を図示する。内視鏡１４は、様々な光学チャネル、照明チャネル、及びワーキングチャネルを含んでもよい遠位端１６を有する。様々な実施形態によれば、内視鏡１４は、フレキシブル内視鏡でよく、自然開口を介して導入されてもよい。

一実施形態では、自然開口部越経管腔的内視鏡手術（ＮＯＴＥＳ）（商標）技術は、内視鏡１４と様々な器具（例えば、本明細書に記載された手術用はさみ装置）を患者内に導入し、本明細書に記載された様々な処置を行なうために使用されてもよい。ＮＯＴＥＳ（商標）技術は、腹部を切開せずに患者の自然開口部から病変組織を治療するか又は他の治療手術を行なうために使用されることがある最小侵襲性治療手段である。自然開口部は、口、肛門、及び／又は膣でよい。医療用移植器具が、自然開口部を介して患者のターゲット領域に導入されてもよい。ＮＯＴＥＳ（商標）技術において、臨床医は、フレキシブル内視鏡を患者の１つ以上の自然開口部に挿入して、例えばカメラを使用してターゲット領域を見る。内視鏡手術の際、臨床医は、手術装置を内視鏡１４の１つ以上のルーメン又はワーキングチャネルを介して、様々な重要な外科的活動（ＫＳＡ）を行なう。そのようなＫＳＡには、臓器間の吻合の形成、切開の実行、潰瘍や他の傷の治療がある。本明細書に記載された装置及び方法は、ＮＯＴＥＳ（商標）技術と共に使用されてもよいが、それらは、例えば他の内視鏡検査技術と腹腔鏡技術を含む他の外科技術と共に使用されてもよいことが理解されよう。

図２は、本明細書に記載されたはさみ装置と共に使用されてもよい内視鏡１４の遠位部分１６の一実施形態を図示する。示される例示的な内視鏡１４は、遠位面４を有し、この遠位面４は、照明チャネル８、光学チャネル６及びワーキングチャネル１０の遠位端を画定する。照明チャネル８は、近位に配置された光源（図示せず）から手術部位まで光を導くための１つ以上の光ファイバ又は他の適切な導波路を含んでもよい。光学チャネル６は、手術部位の画像を受け取り、内視鏡１４を操作する臨床医がその画像を見ることができる位置まで近位方向に送るための１つ以上の光ファイバ又は他の適切な導波路を含むことができる。前述のように、ワーキングチャネル１０は、臨床医が１つ以上の手術道具を手術部位に導入することを可能にすることができる。そのような手術道具の例には、はさみ、電気メス、縫合装置及びはさみ装置がある。内視鏡１４が、様々な実施形態にしたがって使用されることがある内視鏡の一例に過ぎないことが理解されよう。また、光学チャネル６、照明チャネル８及び／又はワーキングチャネル１０の代替構成を有する内視鏡が使用されてもよい。

図３は、例えば内視鏡１４などの内視鏡と共に使用されることがあるはさみ装置１００の一実施形態を図示する。はさみ装置１００は、ハンドル組立体１０２、フレキシブル・シャフト１０４及びエンドエフェクタ１０６を含んでもよい。エンドエフェクタ１０６は、第１のブレード部材１０８と第２のブレード部材１１０を有してもよい。第１のブレード部材１０８と第２のブレード部材１１０は、クレビス（clevis）１１２に接続されてもよく、クレビス１１２は同様に、フレキシブル・シャフト１０４に結合されてもよい。図４は、はさみ装置１００のエンドエフェクタ１０６の一実施形態を図示する。ブレード部材１０８、１１０は、それぞれのブレード端１５０、１５２及びカム端２０６、２０８を有してもよい。ブレード部材は、開位置でブレード端１５０、１５２が互いに重なるように構成されてもよい。幾つかの例示的な実施形態では、この重なりは、約０．１２７ｍｍ（０．００５インチ）〜０．１５２ｍｍ（０．００６インチ）であってよい。ブレード部材１０８、１１０は、ブレード部材１０８、１１０を互いに固定するか又はクレビス１１２のアーム１１１と１１５との間でブレード部材１０８、１１０を固定するピン又は他のコネクタを備えてもよい枢動点１３０のまわりに枢動してもよく、クレビス１１２は、ブレード部材１０８、１１０を結合してもよい。クレビスのそれぞれのアーム１１１、１１５はそれぞれ、枢動点１３０と位置が合い留め具を収容することがあるピン穴を画定してもよい。シャトル１２２は、例えば本明細書で後述されるように、それぞれのブレード部材１０８、１１０の１つ以上のカムスロット２１０、２１２に収容された１つ以上のピン特徴形状２１４を含んでもよい。シャトル１２２は、並進部材１１６に結合されてもよく、並進部材１１６は、フレキシブル・シャフト１０４を介してハンドル１０２まで近位方向に延在してもよい。

図３を参照すると、並進部材１１６は、フレキシブル・シャフト１０４内でエンドエフェクタ１０６からハンドル１０２まで延在してもよい。並進部材１１６は、任意の適切な材料から作成されてもよい。例えば、並進部材１１６は、金属線（例えば、三層スチールケーブルなどの多層スチールケーブル）、プラスチック又は金属シャフトであってよい。様々な実施形態によれば、並進部材は、らせん状に切断されるか又は別の方法でスロットが付けられたハイポチューブ（例えば、柔軟性を提供するか又は高めるためにスロットを備えた円筒状物体）を含んでもよい。例えば、図４では、並進部材１１６は、カット・ハイポチューブを含むように図示されている。ハンドル１０２で、フレキシブル・シャフト１０４は、アクチュエータ１１３に直接に又は間接に結合されてもよい。使用する際、臨床医は、アクチュエータ１１３を矢印１１８に沿って第１の位置から第２の位置まで枢動させてもよい。アクチュエータ１１３が、第１の位置から第２の位置まで動くとき、アクチュエータ１１３は、並進部材１１６を遠位方向又は近位方向に並進させることがある。並進部材１１６の遠位方向又は近位方向の動きは、エンドエフェクタ１０６を開位置から閉位置に移行させることがある。エンドエフェクタ１０６を開位置から閉位置に繰り返し移行させることは、組織又は他の材料の切断に影響を及ぼす場合がある。

図５は、はさみ装置１００のハンドル１０２の一実施形態を図示する。アクチュエータ１１３は、示されるような矢印１１８に沿って、枢動点５０２のまわりで枢動してもよい。枢動点５０２は、アクチュエータをハンドル本体５０８に固定するピンや他のコネクタを有してもよい。ハンドル本体５０８は、示されるようにアクチュエータ１１３と向い合わせにグリップ５０１を画定してもよい。一例の使用において、臨床医が、１本以上の指をグリップ５０１に入れ、臨床医が、親指でアクチュエータ１１３を操作することが可能になる。様々な実施形態によれば、アクチュエータ１１３は、ロック空所５０６内に確実に収容されるように構成されたロック要素５０４を有することができる。ロック要素５０４と空所５０６は、臨床医が、アクチュエータ１１３と、したがってエンドエフェクタ１０６を、所定の位置に固定することを可能にすることができる。

図６は、図示されていないハンドル本体５０８を有するハンドル１０２の一実施形態を図示する。アクチュエータ１１３は、１対のアーム５１０がスロット５１６を画定している状態で示される。アーム５１０は、アクチュエータをスライダ機構５１２に摺動式に結合するピン５１８を収容する。図７は、ハンドル１０２の一実施形態の断面を図示する。図８は、スライダ機構５１２の一実施形態を図示する。並進部材１１６は、ハンドル本体５０８の遠位部分に収容され、スライダ機構５１２まで近位方向に延在する。スライダ機構５１２内で、並進部材１１６は、１対のばねホルダ５２４、５２６とカラー５２０によって受容されてもよい。カラー５２８から、並進部材１１６は、回転つまみ１１４まで近位方向に延在してもよい。並進部材１１６は、並進部材１１６がカラー５２０に対して遠位方向と近位方向に並進できないようにカラー５２０に確実に固定されてもよい。

使用する際、臨床医は、アクチュエータ１１３をグリップ５０１の方に動かして並進部材１１６を近位方向に押し進めてもよい。その結果生じた枢動点５０２のまわりのアクチュエータ１１３の回転により、スライダ機構５１２が、ハンドル本体５０８によって画定された空所５２２内で近位方向に引っ張られてもよい。これはまた、カラー５２０と並進部材１１６を近位方向に引っ張ってもよい。ばね５２８は、スライダ機構５１２と、したがって並進部材１１６の動きに抗してもよい。並進部材１１６を遠位方向に移動させるために、臨床医は、アクチュエータ１１３を枢動点５０２のまわりにグリップ５０１から離れるように枢動してもよい。これにより、スライダ機構５１２と、したがって並進部材１１６が遠位方向に押し進められてもよい。

図９は、カム作動式ブレード部材を有するはさみ装置１００の一実施形態のエンドエフェクタ１０６とフレキシブル・シャフト１０４の分解図を図示する。図示されるように、ブレード部材１０８、１１０は、近位カム端２０６、２０８を含む。カム端２０６、２０８はそれぞれ、それぞれのカムスロット２１０、２１２を画定する。シャトル１２２は、カムスロット２１０、２１２に入る１つ以上のピン特徴形状２１４を有してもよい。例えば、シャトル１２２は、両面に貫通する単一のピン特徴形状２１４を含んでもよく、それぞれの側に個別のピン特徴形状２１４を含んでもよい。様々な実施形態によれば、ピン特徴形状２１４は、また、クレビス１１２によって画定されるスロット２１６から突出してもよい。

図９Ａは、シャトル１２２の一実施形態を図示する。使用する際、シャトル１２２は、並進部材１１６に結合されてもよい。図示されるように、シャトル１２２は、ピン特徴形状（単数又は複数）２１４を受容するための穴９０４を画定する２つのアーム部材９０２を有してもよい。ブレード部材１０８、１１０のカム端２０６、２０８は、アーム部材９０２の間に受容されてもよい。くさび特徴形状９０６は、シャトル１２２の近位部分に位置決めされもよく、またシャトル１２２がその遠位端にあるときにブレード部材１０８、１１０のカム端２０６、２０８を押し込んで互いから離す働きをしてもよい。図９を参照すると、並進部材１１６の遠位方向の動きは、シャトル１２２の対応する遠位方向の動きを引き起こすことがあり、この動きは同様に、ピン特徴形状２１４をカムスロット２１０、２１２内で強制的に摺動させ、ブレード部材１０８、１１０を強制的に開位置にしてもよい。ある実施形態では、シャトルのくさび特徴形状９０６は、カム端２０６、２０８を強制的に互いから遠ざけることによってブレード部材１０８、１１０を開く追加の力を提供してもよい。

様々な実施形態によれば、エンドエフェクタ１０６は、フレキシブル・シャフト１０４に回転可能に結合されてもよい。例えば、外側カプラ１２６がフレキシブル・シャフト１０４に固定されてもよい。内側カプラ１２４が、外側カプラ１２６及びフレキシブル・シャフト１０４に対して回転できるように、内側カプラ１２４が、外側カプラ１２６内に固定されてもよい。内側カプラ１２４は、クレビス１１２（及び、したがってエンドエフェクタ１０６）に結合されてもよい。したがって、エンドエフェクタ１０６は、内側カプラ１２４と共に、外側カプラ１２６とフレキシブル・シャフト１０４のまわりに回転可能であってもよい。前述のように、並進部材１１６は、例えばシャトル１２２を介してエンドエフェクタ１０６に結合されてもよい。臨床医は、並進部材１１６を回転させることによってエンドエフェクタ１０６を回転させてもよい。例えば、図５〜７を参照すると、ハンドル１０２は、臨床医が並進部材１１６を回転させることを可能にするつまみ１１４や他の制御装置を含んでもよい。

フレキシブル・シャフト１０４は、任意の適切な材料及び／又は装置から作成されてもよい。様々な実施形態では、フレキシブル・シャフト１０４は、アクチュエータ１１３を介して臨床医によって提供される開閉力の著しい損失を防ぐために、柔軟でかつ張力と圧縮力に耐えることができる材料又は装置から作成されてもよい。例えば、アクチュエータ１１８が、並進部材１１６を遠位方向に動かすとき、フレキシブル・シャフト１０４は、圧縮状態にされることがある。アクチュエータ１１８が、並進部材１１６を近位方向に動かすとき、フレキシブル・シャフト１０４は、引張状態に置かれることがある。フレキシブル・シャフト１０４の過度の圧縮又は引張は、最終的にエンドエフェクタ１０６を開閉するために提供される力を減衰させることがある。

様々な実施形態では、図９に図示されるように、フレキシブル・シャフトは、コイルパイプ１２８を含んでもよい。コイルパイプ１２８は、円筒状コイルに形成される材料のワイヤ又は狭いリボンから作成されてもよい。巻かれた状態のコイルパイプ１２８は、圧縮状態で良好に動作することができる。しかしながら、引張状態で、コイルパイプ１２８は伸張しやすく、それによりエンドエフェクタ１０６に印加される力が減衰することがある。この減衰は、事前負荷が大きい状態でコイルパイプ１２８を選択することによって最小にされてもよい。これにより、コイルパイプ１２８は、比較的堅くかつ曲げ難くなるが、引張状態で性能が改善されることもある。図１０は、コイルパイプ１２８の代わりにカット・ハイポチューブ１００２を含むフレキシブル・シャフト１０４を備えたはさみ装置１００の別の実施形態を図示する。カット・ハイポチューブ１００２は、複数の切れ目又は切欠き特徴形状１００４を備えた円筒状体の材料（例えば、手術用鋼又は他の金属）であってよい。その切れ目は、ハイポチューブ１００２が曲がることを可能にすることができる。ハイポチューブ１００２が、切れ目で曲がることがあるので、ハイポチューブ１００２の所定部分の切れ目の空間周波数が、その部分の柔軟性を決定することがある。切れ目の空間周波数が高いほど柔軟性が高くなってもよい。ハイポチューブ１００２は、通常の動作条件下で伸張するように構成されていないので、コイルパイプ１２８より高い引張性能を提供することがある。

図１１〜１４は、図１１に示される閉位置から図１４に示される開位置に移行するエンドエフェクタ１０６の一実施形態を図示する。図１１を参照すると、エンドエフェクタ１０６は、閉位置で示される。ブレード部材１０８、１１０は、閉じて重なった位置で図示される。シャトル１２２は、並進部材１１６に近位位置で結合されて示される。例えば、アクチュエータ１１３を操作する臨床医は、フレキシブル・シャフト１０４を介して並進部材１１６を近位方向に並進させることがあった。これにより、同様にシャトル１２２は、示される近位位置になることがある。シャトル１２２が近位位置にあるとき、ピン２１４は、ブレード部材１０８、１１０が閉位置になるようにスロット２１０、２１２内に位置決めされてもよい。

図１２及び１３は、閉位置から開位置に移行するエンドエフェクタ１０６の一実施形態を図示する。並進部材１１６とシャトル１２２が遠位方向に押されるとき、ピン２１４も、カムスロット２１０、２１２内で遠位方向に動いてもよい。カムスロット２１０、２１２が湾曲しているので、これにより、ブレード部材１０８、１１０が開位置に強制されることがある。図１４では、エンドエフェクタ１０６は、シャトル１２２がその完全遠位位置にあり、ブレード部材１０８、１１０がその完全開位置にある状態で示される。カムスロット２１０、２１２のプロファイル（例えば、形状）は、機械効率をもたらし、エンドエフェクタ１０６を開閉するのに必要な力を小さくすることが理解されよう。例えば、浅いプロファイルを備えたカムスロット２１０、２１２を構成すると、アクチュエータ１１３とエンドエフェクタ１０６との間の機械効率が低下することがある。これにより、同様にエンドエフェクタ１０６を開くのに必要なアクチュエータ１１３の動きが最小になるが、必要な力が最大になることがある。同様に、より湾曲したプロファイルを備えたカムスロット２１０、２１２を構成すると、アクチュエータ１１３とエンドエフェクタ１０６との間の機械効率が増大することがある。これにより、臨床医がアクチュエータ１１３に印加しなければならない力が小さくなるが、必要な動きが大きくなることがある。

図１５は、リンク作動式エンドエフェクタ１５００を有するはさみ装置１００の別の実施形態を図示する。エンドエフェクタ１５００は、１対のブレード部材１５０２、１５０４を含んでもよい。並進部材１１６に、シャトル１２２と同じように、シャトル１５０８が結合されてもよい。それぞれのブレード部材１５０２、１５０４が、リンク１５１０、１５１２を介してシャトル１５０８と結合されてもよい。図１５に示されるように、シャトル１５０８が遠位方向に押されたとき、リンク１５１０、１５１２は、ブレード部材１５０２、１５０４を開位置に押すことがある。シャトル１５０８が、近位方向（例えば、並進部材１１６を介して）に引っ張られるとき、ブレード部材１５０２、１５０４は、閉位置に引っ張られることがある。

図１６は、はさみ装置１００のブレード部材１０８、１１０を組み立てるための工程１６００の一実施形態を図示する流れ図である。最初に、ブレード部材１０８、１１０及びクレビス１１２が、組み立てのために位置合わせされてもよい（１６０２）。例えば、ブレード部材１０８、１１０は、クレビス１１２のアーム１１１と１１５との間に配置される。様々な実施形態によれば、ブレード部材１０８、１１０及びクレビス１１２は、クランプ組立体に組み込むことによって位置合わせされてもよい（１６０２）。図１７は、ブレード部材１０８、１１０及びクレビス１１２が位置合わせされることがあるクランプ組立体１７００の一実施形態を図示する。クランプ組立体１７００は、第１のクランプ部材１７０２及び第２のクランプ部材１７０４を含んでもよい。クランプ部材１７０２、１７０４は、任意の適切な種類の締付け機構に結合されてもよい。例えば、図１７に示される実施形態では、締付け機構は、ねじを締めることによってクランプ部材１７０２、１７０４が強制的に互いに近づくように、クランプ部材１７０２、１７０４に結合され得るねじ１７０６を含む。図示されるように、クランプ部材１７０４は、ブレード部材１０８、１１０を受容するように形成された空所１７０８を画定する。空所１７０８は、ブレード部材１０８、１１０を位置合わせする働きをすることがある。様々な実施形態によれば、クランプ部材１７０２は、空所１７０８を大きくし及び／又は置き換えることができる対応する空所（図示せず）を有してもよい。

流れ図１６００を再び参照すると、ブレード部材１０８、１１０及びクレビス１１２に圧縮力が印加されてもよい（１６０４）。例えば、図１７を参照すると、ねじ１７０６が回転され、クランプ部材１７０４がクランプ部材１７０２の方に押されて圧縮力が印加されてもよい。図１８は、ブレード部材１０８、１１０及びクレビス１１２が圧縮力下にあるクランプ組立体１７００の一実施形態を図示する。再び図１６を参照すると、圧縮力を維持している間に留め具がブレード部材１０８、１１０及びクレビス１１２に適用されてもよい（１６０６）。留め具は、例えば、枢動点１３０に適用されてもよい（１６０６）（図４を参照）。留め具は、任意の適切な留め具タイプであってよい。例えば、留め具は、リベット又はねじであってよい。様々な実施形態では、留め具は、枢動点でブレード部材１０８、１１０及び／又はクレビス１１２に溶接されたピンを含んでもよい。例えば、ピン（図示せず）は、レーザ溶接されてもよい。クランプ部材１７０２、１７０４の一方又は両方は、留め具を取り付けるために枢動点１３０へのアクセスを可能にするように構成されてもよい。例えば、クランプ部材１７０２は、ブレード部材１０８、１１０の枢動点１３０が配置された箇所の上にアクセス開口１７１０を画定する。図１７に示される実施形態では、アクセス開口１７１０は、クランプ部材１７０２の切欠きの形態をとる。切欠き１７１０は、使用中に枢動点１３０までにアクセスしやすくするために、図示されるような斜めの縁１７１１を有してもよい。圧縮力は、解放されてもよい（１６０８）。圧縮力が解放されたとき（１６０８）、留め具は、圧縮状態でブレード部材１０８、１１０を維持する働きをしてもよい。ブレード部材１０８、１１０は、相互に留め具を引張状態で維持してもよい。

図１８を再び参照すると、クランプ組立体１７００は、１つ以上のガイドピン１７１２を含んでもよい。第１のクランプ部材１７０２は、クランプ組立体１７００が開閉されたときにガイドピン１７１２に沿って摺動してもよい。任意選択の止めねじ１７０７は、クランプ部材１７０２、１７０４を安定化する働きをしてもよい。図１９は、クランプ部材１７０２の一実施形態を図示する。図示されるように、クランプ部材１７０２は、ブレード部材１０８、１１０の一方又は両方を受容するための空所１７１４を含んでもよい。ガイド穴１７１６は、ガイドピン１７１２を受容してもよい。止めねじ穴１７２０は、止めねじ１７０７を受容してもよい。ねじ穴１７１８は、ねじ１７０６を受容してもよい。クランプ部材１７０４によって対応する穴（図示せず）が画定されてもよい。したがって、ねじ１７０６を回すと、クランプ部材１７０２がクランプ部材１７０４の方に押されることがある。

図２０は、代替クランプ部材１７０２’を含むクランプ組立体１７００の別の実施形態を図示する。クランプ部材１７０２’は、クランプ部材１７０２より短くてもよい。これにより、クランプ部材１７０２’は、クランプ組立体１７０２より多く空所１７０８を露出することができる。次に、これにより、クランプ部材１７０２’は、より小さいアクセス開口又は切欠き２００２を有することができる。図２１は、代替クランプ部材１７０２’の一実施形態を図示する。クランプ部材１７０２’は、ガイド穴１７１６、止めねじ穴１７２０、及びクランプ部材１７０２と同じようにねじ穴１７１８を含んでもよい。しかしながら、図示されるように、クランプ部材１７０２’には、ブレード部材１０８、１１０の全て又は一部分を受容するための空所がなくてもよい。クランプ組立体１７００が、手動で又は自動で操作されてもよいことが理解されよう。例えば、組立者は、ねじ１７０６を手で回すことによってクランプを作動させてもよい。また、ある実施形態では、ねじ１７０６は、電動機や他の原動機（図示せず）によって作動されてもよい。

上記のクランプ組立体１７００のクランプ機構は、ねじ１７０６を含む。他の適切な手動又は自動クランプ機構が使用されてもよいことが理解されよう。例えば、図２２は、レバークランプ機構を備えたクランプ組立体１７００の一実施形態を図示する。レバーフレーム２２０４は、矢印２２１２で示されるようにフレーム２２０４のまわりに枢動することがあるレバーバー２２０２を支持してもよい。レバーバー２２０２は、枢動点２２０８でリンク２２０６に枢動可能に結合されてもよい。リンク２２０６は、同様に、枢動点２２１０でクランプ部材１７０２に枢動可能に結合されてもよい。図２２に示されるようなクランプ組立体１７００を操作するために、組立者は、レバーバー２２０２を、矢印２２１２に沿って、クランプ部材１７０２の方に回転させてもよい。これにより、前述のようにクランプ部材１７０２がクランプ部材１７０４の方に押されることがある。レバーバー２２０２は、例えば組立者によって直接手で操作されてもよく、又は自動で操作されてもよい。

図２３は、油圧又は気圧クランプ機構を備えたクランプ組立体１７００の別の実施形態を図示する。図示されるように、シリンダ・フレーム２３０４は、気圧シリンダでも液圧シリンダでもよいシリンダ２３０２に枢動可能に結合されてもよい。シリンダ２３０２が駆動されるとき、伸張してクランプ部材１７０２と１７０４との間に圧縮力を提供してもよい。シリンダ２３０２は、例えば、手動及び／又は自動で作動されてもよい油圧又は気圧コンプレッサ（図示せず）によって稼働されてもよい。

様々な実施形態において、はさみ装置１００の様々な実施形態を利用する外科用器具が、例えばＯｌｙｍｐｕｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手可能なＧＩＦ−１００モデルなどのフレキシブル内視鏡と共に使用されてもよい。少なくとも１つのそのような実施形態では、内視鏡、腹腔鏡、又は胸腔鏡は、例えば、肛門から結腸を介して患者に導入されるか、切開又は鍵穴とトロカールとによって又は口から食道を介して腹部に導入されるか、子宮頸部から膣を介して腹部に導入されることがある。これらの装置は、臨床医が、例えば肝臓などの臓器の病変組織を処置するために、はさみ装置１００を組織処置領域の近くまで導き位置決めするのを支援することができる。別の実施形態では、これらの装置は、例えば、胃腸（ＧＩ）管、食道、及び／又は肺の近くの病変組織を処置するために位置決めされてもよい。様々な実施形態では、内視鏡は、フレキシブル・シャフトを含み、フレキシブル・シャフトの遠位端は、光源、観察ポート、及び少なくとも１つのワーキングチャネルを含んでもよい。少なくとも１つのそのような実施形態では、観察ポートは、その視野内の画像を、内視鏡内の電荷結合素子（ＣＣＤ）カメラなどの光学装置に送ってもよく、その結果、例えば、オペレータは、ディスプレイモニタ（図示せず）で画像を見ることができる。

「近位」及び「遠位」という用語が、本明細書では、（例えば、トロカールを介して、自然開口部を介して、切開手術部位を介して）臨床医から手術部位まで延在する器具の端部を操作する臨床医に対して使用されることが理解されよう。用語「近位」は、臨床医に最も近い部分を指し、用語「遠位」は、臨床医から離れて配置された部分を指す。更に、簡潔かつ明瞭にするために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的な用語は、本明細書では図面に対して使用され得ることが理解されよう。しかしながら、外科器具は多くの向き及び配置で使用されるものであり、これらの用語は限定的及び絶対的なものではない。

幾つかの実施形態を図示し説明し、また幾つかの実例となる実施形態をかなり詳細に説明してきたが、説明した実施形態は、添付の特許請求の範囲をそのような詳細に制限せずまた如何なる形でも限定するものでない。当業者にとり追加的な利点及び修正は容易に自明であり得る。当業者は、これらの様々な実施形態によって提供される様々な利点を容易に理解するであろう。

幾つかの実施形態を説明してきたが、実施形態の利点の幾つか又は全てを習得した当業者は、これらの実施形態に対する様々な修正、変更及び適用を想起することができることは明白である。例えば、各種の実施形態によれば、所与の働きを成し遂げるために、単一の構成要素が複数の構成要素で置き換えられてもよく、また複数の構成要素が単一の構成要素で置き換えられてもよい。したがって、説明した実施形態は、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、そのような修正、変更及び適応を全てを含むことが意図される。

本明細書に開示された装置は、１回使用後に破棄されるように設計されてもよく、又は数回使用されるように設計されてもよい。ただし、いずれの場合にも、デバイスは、少なくとも１回使用後に再使用されるように再調整することができる。再調整には、装置を分解する工程、その後の特定の部品を洗浄又は交換する工程、及びその後の再組み立ての工程の組み合わせが含まれてもよい。詳細には、装置は、分解されてもよく、また装置の任意数の特定の部分又は部品が、任意の組み合わせで選択的に交換又は除去されてもよい。特定の部品の洗浄及び／又は交換の際、装置は、再調整施設において又は外科的処置の直前に外科チームによってのいずれかで後で使用するために再組み立てされてもよい。当業者は、装置の再調整が、分解、洗浄／交換及び再組み立てのための種々様々な技術を利用してもよいことを理解するであろう。そのような技術の使用及びその結果再調整された装置は全て、本出願の範囲内にある。

本明細書に記載された実施形態は、手術前に処理されることが好ましい。まず、新品又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄される。次いで器具を滅菌してもよい。１つの滅菌法では、プラスチック又はＴＹＶＥＫ（登録商標）バッグなどの、閉鎖かつ密閉された容器に器具を入れる。次に、容器と器具は、ガンマ線、Ｘ線、又は高エネルギー電子などの容器を貫通することができる放射線場内に配置される。この放射線によって器具上及び容器内の細菌が殺菌される。次いで、滅菌された器具を滅菌容器内で保管することができる。密封容器は、それが医療施設内で開封されるまで、器具を無菌に保つ。

参照により本明細書に組み込まれるといわれる任意の特許、出版物、又は他の公開資料は、全体又は一部において、組み込まれた資料が既存の定義、表現、又はこの開示に示された他の公開資料と矛盾しない範囲内で本明細書に組み込まれる。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込まれる任意の矛盾する事物に取って代わるものとする。本明細書に参照により組み込まれるといわれるが本明細書に記載した既存の定義、記述、又は他の開示資料と矛盾する、任意の資料又はその一部は、組み込まれる資料と既存の開示資料との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込むものとする。

実施形態は、開示された特定の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。実施形態はしたがって、限定的というよりはむしろ例示的なものと見なされる。変形と変更は、特許請求の範囲を逸脱することなく他者によって行なわれることがある。したがって、特許請求の範囲内にあるそのような全ての等価物変形及び変更が包含されることは明らかである。

以上、本明細書に記載された実施形態を使用することにより得られる多数の利点を述べてきた。１つ以上の実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提供してきたものである。それは包括的であることも、開示されたそのままの形態に限定することも意図されていない。以上の教示を考慮すれば、改変又は変形が可能である。１つ以上の実施形態は、原理及び実際的応用を示すために選択され説明され、それにより、当業者は、様々な実施形態を、意図された特定の使用に適するような様々な修正と共に利用することができる。本明細書と共に提出される請求項は全体的な範囲を画定するように意図されている。

〔実施の態様〕
（１） 手術用はさみ装置において、
エンドエフェクタであって、
１対のアームを含むクレビスと、
遠位に位置決めされた第１のブレード端、及び近位に位置決めされ、第１のカムスロットを画定する第１のカムを含む第１のブレード部材と、
遠位に位置決めされた第２のブレード、及び近位に位置決めされ、第２のカムスロットを画定する第２のカムを有する第２のブレード部材と、
前記第１のブレード部材及び前記第２のブレード部材を前記クレビスに枢動点のまわりに枢動可能に結合するように位置決めされ、前記クレビスによって引張状態で保持された留め具と、
前記第１のカムスロット及び前記第２のカムスロット内に位置決めされた少なくとも１本のピンを有する往復運動シャトルと、を含み、その結果、前記シャトルの遠位方向の動きによって前記第１及び第２のブレード部材が開き、前記シャトルの近位方向の動きによって前記第１及び第２のブレード部材が閉じる、エンドエフェクタを含む、手術用はさみ装置。
（２） 第１の位置及び第２の位置で選択的に位置決め可能なアクチュエータを含むハンドルと、
フレキシブル・シャフトと、
前記シャトルに結合され、前記フレキシブル・シャフト内に延在し、前記アクチュエータに結合された並進部材であって、それにより、前記アクチュエータを前記第１の位置に配置することにより、前記シャトルが遠位方向に並進し、前記アクチュエータを前記第２の位置に配置することにより前記シャトルが近位方向に並進する、並進部材と、を更に含む、実施態様１に記載の手術用はさみ装置。
（３） 前記並進部材が、多層鋼線を含む、実施態様１に記載の装置。
（４） 前記フレキシブル・シャフトが、スロット付きハイポチューブを含む、実施態様１に記載の装置。
（５） 前記スロット付きハイポチューブのスロットの空間周波数が、前記ハイポチューブの近位部分より前記ハイポチューブの遠位部分の方が高い、実施態様４に記載の装置。
（６） 前記フレキシブル・シャフトが、コイルパイプを含む、実施態様１に記載の装置。
（７） 前記閉位置の前記エンドエフェクタを備えた前記はさみ装置の外径が、約２．５ｍｍ未満である、実施態様１に記載の装置。
（８） 前記並進部材が、スロット付きハイポチューブを含む、実施態様１に記載の装置。
（９） 前記第１のブレード端及び前記第２のブレード端が、前記エンドエフェクタが前記開位置にあるときに互いに重なる、実施態様１に記載の装置。
（１０） 前記重なりが、約０．１２７ｍｍ〜０．１５２ｍｍである、実施態様９に記載の装置。

（１１） 前記シャトルが、前記第１のカムスロット内に位置決めされた第１のピンと、前記第２のカムスロット内に位置決めされた第２のピンと、を有する、実施態様１に記載の装置。
（１２） 前記シャトルが、前記第１のカムスロットと前記第２のカムスロット内に位置決めされた単一ピンを有する、実施態様１に記載の装置。
（１３） クレビスの第１アームと第２のアームとの間で枢動点において接合された第１及び第２のブレード部材を含む手術用はさみを構成する方法であって、前記第１及び第２のブレード部材並びに前記第１及び第２のアームがそれぞれ、前記枢動点においてピン穴を画定し、
前記手術用はさみの前記第１及び第２のブレード部材及並びに前記クレビスを、前記第１及び第２のブレードの前記ピン穴が、前記クレビスの前記第１及び第２のアームの前記ピン穴と位置が合うように位置決めすることと、
前記第１及び第２のブレード部材並びに前記クレビスに圧縮力を印加することであって、前記圧縮力が、前記クレビスの前記第１のアームと第２のアームとの間で前記第１及び第２のブレード部材を互いに近付けるように向けられる、ことと、
前記圧縮力を維持しながら、前記第１及び第２のブレード部材の前記ピン穴と前記クレビスの前記第１及び第２のアームの前記ピン穴に留め具を適用することであって、前記留め具が、前記第１のブレード部材と前記第２のブレード部材を結合するように構成される、ことと、を含む、方法。
（１４） 前記圧縮力を解放することを更に含む、実施態様１３に記載の方法。
（１５） 前記圧縮力が除去された後で、前記留め具を、前記クレビスの前記第１及び第２のアームによって引張状態で維持することを更に含む、実施態様１３に記載の方法。
（１６） 前記留め具を適用することが、リベット、ピン及びねじ付き留め具からなる群から選択される少なくとも１つの留め具を適用することを含む、実施態様１３に記載の方法。
（１７） 前記留め具を適用することが、前記クレビスの前記第１及び第２のアームにピンをレーザ溶接することを含む、実施態様１３に記載の方法。
（１８） 前記圧縮力を印加することが、
前記第１及び第２のブレード部材並びに前記クレビスをクランプ内に配置することと、
前記クランプを係合して前記圧縮力を印加することと、を含む、実施態様１３に記載の方法。
（１９） 前記留め具を適用することが、前記留め具を前記第１及び第２のブレード部材の前記ピン穴の上のアクセス開口に適用することを含み、前記アクセス開口が、前記クランプによって画定される、実施態様１８に記載の方法。
（２０） 前記プレスを係合することが、ねじを作動させることを含む、実施態様１８に記載の方法。

（２１） 共通枢動点を画定する第１のブレード部材及び第２のブレード部材を含む、手術用はさみを形成する装置であって、
第１のクランプ部材と、
前記第１のクランプ部材の反対側に位置決めされた第２のクランプ部材と、
前記第１のクランプ部材及び前記第２のクランプ部材に結合され、前記第１のクランプ部材と前記第２のクランプ部材の少なくとも１つに、前記第１のクランプ部材及び前記第２のクランプ部材を互いに近づける方向に力をかけるように構成されたクランプ機構と、を含み、
前記第１のクランプ部材及び前記第２のクランプ部材の少なくとも１つが、前記手術用はさみの少なくとも１つのブレード部材を収容するように形成された空所を画定し、
前記第１のクランプ部材が、前記共通枢動点へのアクセスを可能にするように位置決めされたアクセス開口を画定する、手術用はさみを形成する装置。
（２２） 前記第１のクランプ部材が、第１のねじ穴を画定し、前記クランプ機構が、前記第２のクランプ部材に結合されかつ前記第１のねじ穴内に位置決めされるねじボルトを含み、前記ねじ穴内で前記ねじボルトを回転させることにより、前記第１のクランプ部材に、前記第１のクランプ部材及び前記第２のクランプ部材を互いに近づける方向に力がかかる、実施態様２１に記載の装置。
（２３） 前記ねじボルトが、前記第２のクランプ部材によって画定された第２のねじ穴を介して前記第２のクランプ部材に結合された、実施態様２１に記載の装置。
（２４） 前記クランプ機構が、少なくとも１つのリンクを介して前記第１及び第２のクランプ部材に結合されたレバーバーを含み、前記レバーの動きが、前記少なくとも１つのリンクの対応する動きを引き起こし、この前記少なくとも１つのリンクが、前記第１のクランプ部材に、前記第１のクランプ部材及び前記第２のクランプ部材を互いに近付ける方向に力をかける、実施態様２１に記載の装置。
（２５） 前記クランプ機構が、手動操作用に構成される、実施態様２１に記載の装置。
（２６） 前記クランプ機構が、液圧シリンダ、気圧シリンダ、及び電気モータからなる群から選択される少なくとも１つの構成要素を含む、実施態様２１に記載の装置。
（２７） 前記第１のクランプ部材が、前記第１のブレード部材を収容するように形成された第１の空所を画定し、前記第２のクランプ部材が、前記第２のブレード部材を収容するように形成された第２の空所を画定する、実施態様２１に記載の装置。
（２８） 前記アクセス開口が、第１のクランプ部材に切欠きを画定する、実施態様２１に記載の装置。
（２９） 前記アクセス開口が、前記アクセス開口の方に傾斜する斜めの面によって少なくとも部分的に取り囲まれた、実施態様２１に記載の装置。
（３０） 前記第１のクランプ部材が、前記アクセス開口を部分的に取り囲む、実施態様２１に記載の装置。

Claims (8)

1. 手術用はさみ装置において、
   エンドエフェクタであって、
   １対のアームを含むクレビスと、
   遠位に位置決めされた第１のブレード端、及び近位に位置決めされ、第１のカムスロットを画定する第１のカムを含む第１のブレード部材と、
   遠位に位置決めされた第２のブレード、及び近位に位置決めされ、第２のカムスロットを画定する第２のカムを有する第２のブレード部材と、
   前記第１のブレード部材及び前記第２のブレード部材を前記クレビスに枢動点のまわりに枢動可能に結合するように位置決めされ、前記クレビスによって保持された留め具と、
   前記第１のカムスロット及び前記第２のカムスロット内に位置決めされた少なくとも１本のピンを有する往復運動シャトルと、を含み、その結果、前記シャトルの遠位方向の動きによって前記第１及び第２のブレード部材が開き、前記シャトルの近位方向の動きによって前記第１及び第２のブレード部材が閉じる、エンドエフェクタを含み、
   前記往復運動シャトルは、該往復運動シャトルの近位部分に位置決めされたくさび特徴形状を有し、該くさび特徴形状は、前記往復運動シャトルがその遠位端にあるときに前記第１のブレード部材の前記第１のカムおよび前記第２のブレード部材の前記第２のカムを押し込んで互いから離す働きをする、手術用はさみ装置。
2. 第１の位置及び第２の位置で選択的に位置決め可能なアクチュエータを含むハンドルと、
   フレキシブル・シャフトと、
   前記シャトルに結合され、前記フレキシブル・シャフト内に延在し、前記アクチュエータに結合された並進部材であって、それにより、前記アクチュエータを前記第１の位置に配置することにより、前記シャトルが遠位方向に並進し、前記アクチュエータを前記第２の位置に配置することにより前記シャトルが近位方向に並進する、並進部材と、を更に含む、請求項１に記載の手術用はさみ装置。
3. 前記並進部材が、多層鋼線を含む、請求項１に記載の装置。
4. 前記フレキシブル・シャフトが、スロット付きハイポチューブを含む、請求項１に記載の装置。
5. 前記スロット付きハイポチューブのスロットの空間周波数が、前記ハイポチューブの近位部分より前記ハイポチューブの遠位部分の方が高い、請求項４に記載の装置。
6. 前記フレキシブル・シャフトが、コイルパイプを含む、請求項１に記載の装置。
7. 前記閉位置の前記エンドエフェクタを備えた前記はさみ装置の外径が、約２．５ｍｍ未満である、請求項１に記載の装置。
8. 前記並進部材が、スロット付きハイポチューブを含む、請求項１に記載の装置。

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