JP4776752B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置に関し、特に、インダクタを有した高周波回路を備えた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図68を用いて、高周波回路を備えた半導体装置の構成の一例について説明する。図68は、無線周波数(10kHz〜100GHz)の電波信号を受信して、音声信号として出力する機能を有した半導体装置90の構成を示すブロック図である。
【0003】
図68に示すように半導体装置90は、受信した電波信号を復調するRF回路部91、RF回路部91で復調された信号を処理して音声信号に変換するロジック部92、RF回路部91およびロジック部92における信号処理に必要なデータを記憶するメモリセル部93を少なくとも備えている。なお、半導体装置90は電波信号を検出するアンテナ装置94および音声信号を出力する放音装置95に接続される。
【0004】
RF回路部91を含めて、いわゆる高周波回路においては、抵抗やキャパシタの他にインダクタ(インダクタンス素子)であるを備えている。インダクタは高周波電流に対して位相を速めるように作用するので、高周波電流に対して位相を遅らせるように作用するキャパシタに対抗して使用することで高周波電流のマッチングを取ることができる。
【0005】
図68においてはRF回路部91内のインダクタL1を示すが、インダクタL1は寄生キャパシタC1を有し、寄生キャパシタC1は抵抗R1を介して接地されている。ここで、抵抗R1はRF回路部91を形成する半導体基板の抵抗であり、この抵抗値が極めて低い、あるいは極めて高い場合には問題にはならないが、基板の種類によっては、静電誘導損失により電力を消費するような抵抗値(例えば10Ωcm程度)を有するものがある。
【0006】
このような静電誘導損失を防止するための構成を図69に示す。図69において、寄生キャパシタC1は抵抗R1を介して接地されるだけでなく、抵抗R2を介しても接地される構成となっている。この抵抗R2は抵抗R1に比べて極めて抵抗値が低く設定され、高周波電流は主として抵抗R2を介して接地に流れ、静電誘導損失を起こさない。
【0007】
なお、インダクタL1の端部Aはアンテナ装置94側に接続され、端部BはMOSトランジスタQ1のソース・ドレイン電極に接続されているされているが、これはインダクタ接続の一例である。
【0008】
抵抗R2はシールドプレートと呼称される導体板であり、インダクタL1の下層に配設される。図70に、インダクタL1およびシールドプレートの構成を斜視図で示す。
【0009】
図70に示すように、インダクタL1は配線を渦巻き状に巻き回して形成されているので、以後の説明においてはスパイラルインダクタSIと呼称する。スパイラルインダクタSIの一方の端部である渦の中心部は、図示しない層間絶縁膜を貫通するコンタクト部CPを介して下層の配線WLに接続されている。配線WLは半導体基板SB上を覆う層間絶縁膜SZ上に配設されている。
【0010】
なお、配線WLが図69に示すインダクタL1の端部Bに対応し、端部AはスパイラルインダクタSIの他方の端部に対応する。
【0011】
半導体基板SBはSOI(silicon on insulator)基板であり、図70においてはSOI層SLと、SOI層SL中に配設した素子分離酸化膜FZだけを示している。素子分離酸化膜FZ上にはスパイラルインダクタSIの形成領域に対応する位置に、スパイラルインダクタSIの平面方向の配設面積と少なくとも同等の面積を有する板状のシールドプレートSPが配設されている。
【0012】
シールドプレートSPは配線材と同様の低抵抗の導体で構成され、図示しない配線を介して接地されるため、静電誘導損失を起こさない。
【0013】
しかし、スパイラルインダクタSIに流れる電流により、シールドプレートSPの内部に渦電流が発生し、電磁誘導損失が増えるので、むしろトータルの電力損失が増えるという新たな問題がある。
【0014】
この問題を解決するために、渦電流の経路を遮断するようにシールドプレートを各所で切り欠いたパーフォレイテッドグランドシールド(perforated ground shield:以後、PGシールドと呼称)が提案されている。
【0015】
図71にPGシールドの一例を示す。図71に示すPGシールドは、複数のプレートPLによって構成され、各プレートPL間は電気的に絶縁されている。プレートPLの平面形状は3角形であり、それぞれの頂点がPGシールドの中心部を構成するように放射状に配設されている。
【0016】
このような構成を採ることで、渦電流の経路が遮断され、電磁誘導損失を低減することができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
このように、インダクタを有した従来の半導体装置においては、PGシールドを用いることで、静電誘導損失および電磁誘導損失を低減していたが、PGシールドを形成するには導体層を1層増やす必要があり、構造が複雑になるとともに、製造工程が増えるという問題があった。
【0018】
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、インダクタを有した半導体装置において、静電誘導損失および電磁誘導損失を低減できるとともに、構造および製造工程が複雑になることを防止した半導体装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る請求項1記載の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の主面内に配設されたシールド層と、前記シールド層の形成領域上に層間絶縁膜を間に挟んで配設されたインダクタンス素子とを備え、前記シールド層は、接地電位に接続された少なくとも1つの導電部と、該少なくとも1つの導電部の平面内に少なくとも1つの電流遮断部とを有し、記半導体基板は、土台となる基板部と、該基板部上に配設された埋め込み酸化膜と、該埋め込み酸化膜上に配設されたSOI層とを備えるSOI基板であって、前記少なくとも1つの電流遮断部は、前記SOI層の表面から前記SOI層を貫通して前記埋め込み酸化膜に達する選択的に配設された複数の分離酸化膜を含み、前記少なくとも1つの導電部は、前記複数の分離酸化膜で電気的に分離された複数のSOI領域を含んでいる。
【0021】
本発明に係る請求項記載の半導体装置は、前記複数の分離酸化膜のそれぞれは、所定の形成幅で、前記埋め込み酸化膜の表面に延在している。
【0022】
本発明に係る請求項記載の半導体装置は、前記複数の分離酸化膜のそれぞれが、第1の形成幅で前記埋め込み酸化膜上に延在する第1の部分と、該第1の部分の下部に連続し、前記第1の形成幅よりも狭い第2の形成幅で前記埋め込み酸化膜の表面に延在する第2の部分とで構成される。
【0023】
本発明に係る請求項記載の半導体装置は、前記半導体基板が、土台となる基板部と、該基板部上に配設された埋め込み酸化膜と、該埋め込み酸化膜上に配設されたSOI層とを備えるSOI基板であって、前記少なくとも1つの導電部は、前記SOI層を薄くして所定厚さとなった複数のSOI領域を含み、前記少なくとも1つの電流遮断部は、少なくとも前記複数のSOI領域の間を埋めるように配設されている。
【0024】
本発明に係る請求項記載の半導体装置は、前記インダクタンス素子の下の前記複数のSOI領域のそれぞれが、前記インダクタンス素子が上にない領域の前記SOI領域より半導体不純物を高濃度に有している。
【0025】
本発明に係る請求項記載の半導体装置は、前記複数のSOI領域のそれぞれが、その上面にシリサイド膜を有している。
【0058】
【発明の実施の形態】
<A.実施の形態1>
<A−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態1として、図1に半導体装置100の構成を示す。
【0059】
図1に示す半導体装置100は、図68を用いて説明した半導体装置90を例に採れば、RF回路部91の一部分を示しており、RF回路部RPとして示す。
【0060】
図1において、シリコン基板1と、該シリコン基板1上に配設された埋め込み酸化膜2と、埋め込み酸化膜2上に配設されたSOI層3とで構成されるSOI基板SB上に、RF回路部RPが配設されている。
【0061】
RF回路部RPにおいては、SOI層3のスパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応する領域が複数のトレンチ分離酸化膜11によって分割され、複数のSOI領域21が形成されている。トレンチ分離酸化膜11は、SOI層3の表面から埋め込み酸化膜2の表面に達するように配設されたトレンチ内にシリコン酸化膜を埋め込むことで形成され、各SOI領域21は電気的に完全に分離されている。
【0062】
なお、トレンチ分離酸化膜11は、所定の形成幅で、埋め込み酸化膜2の表面に対してほぼ垂直に延在する形状を有している。
【0063】
また、各SOI領域21の上部にはシリサイド膜31が配設され、それぞれ複数のトレンチ分離酸化膜11、SOI領域21、シリサイド膜31によって、PGシールド101(シールド層)が構成される。
【0064】
なお、トレンチ分離酸化膜11のように、電気的に完全に分離されたSOI領域を規定する分離酸化膜を完全分離酸化膜と呼称する。
【0065】
また、PGシールド101の形成領域はトレンチ分離酸化膜12によって規定され、PGシールド101の形成領域外においては、トレンチ分離酸化膜12によってSOI層3が分割され、SOI領域51および52が形成されている。トレンチ分離酸化膜12は完全分離酸化膜であり、SOI領域51および52は電気的に完全に分離されている。
【0066】
SOI領域51および52にはMOSトランジスタQ11およびQ12がそれぞれ形成されている。MOSトランジスタQ11およびQ12は、共にSOI領域51および52上に配設されたゲート絶縁膜GZ、ゲート絶縁膜GZ上に配設されたゲート電極GT、ゲート電極GT上に配設されたシリサイド膜GSおよび、それらの側面を覆うように配設されたサイドウォール絶縁膜GWを備えている。なお、MOSトランジスタQ11およびQ12は一般的なMOSトランジスタであり、その構成および製造方法に特徴があるものではない。
【0067】
また、MOSトランジスタQ11においては、サイドウォール絶縁膜GWの外側のSOI領域51の表面内に配設されたシリサイド膜SSおよびソース・ドレイン領域SDを示しているが、MOSトランジスタQ12においても同様の構成を有していることは言うまでもない。MOSトランジスタQ12は、ゲート電極GTの長手方向に沿った断面構成を表すので上述の構成が図示されていないだけである。
【0068】
そして、SOI基板SB上全域を覆うように、例えばシリコン酸化膜で構成される層間絶縁膜4が配設され、層間絶縁膜4上にはスパイラルインダクタSIをMOSトランジスタQ11に電気的に接続する配線WLが配設されている。配線WLの一方の端部は、層間絶縁膜4を貫通してMOSトランジスタQ11のシリサイド膜SSに達するコンタクト部CP1に接続されている。なお、コンタクト部CP1は、層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホール内に導体を埋め込んで構成されている。
【0069】
また、層間絶縁膜4上を覆うように、例えばシリコン酸化膜で構成される層間絶縁膜5が配設され、層間絶縁膜5上にスパイラルインダクタSIが配設されている。スパイラルインダクタSIの一方の端部は層間絶縁膜5を貫通して配線WLに達するコンタクト部CPを介して配線WLに接続されている。
【0070】
ここで、PGシールド101の平面視形状を図2に示す。図2に示すように、PGシールド101を構成する各SOI領域21は、それぞれ平面視形状が略L字型をなし、それぞれが対称に配設されている。
【0071】
すなわち、複数のSOI領域21は、相似形状の大小2種類のSOI領域21Lおよび21Sに分類され、SOI領域21SはSOI領域21Lの直交する2つのアームで規定される領域(内側領域と呼称)にSOI領域21Lと同様の配置形態となるように配設されている。
【0072】
そして、SOI領域21Lおよび21Sの1組を第1ユニットとすると、第1ユニットに対して線対称な形状に第2ユニットが配設され、さらに第1および第2ユニットに対して線対称な形状に第3および第4ユニットが配設された構成となっている。従って、PGシールド101は、4つのSOI領域21Sおよび4つのSOI領域21Lを有することになる。
【0073】
そして、4つのSOI領域21Lはそれぞれの2つアームの一方が、他のSOI領域21Lの2つのアームの一方と対向するように配設されているので、4つのSOI領域21Lで規定されるトレンチ分離酸化膜11の平面視形状は十字型をなしている。
【0074】
なお、図1に示すPGシールド101の構成は、例えば、図2におけるX−X線での断面に対応し、各SOI領域21は図1における層間絶縁膜4を貫通するしてシリサイド膜31に達するコンタクト部(図示せず)を介して所定の配線(図示せず)に電気的に接続され、当該配線を介して接地されることになる。
【0075】
<A−2.作用効果>
以上説明したように、PGシールド101はトレンチ分離酸化膜11によって電気的に分離された複数のSOI領域21およびシリサイド膜31の積層体で構成され、当該積層体はシリサイド膜31の存在により比較的低抵抗となるので、静電誘導損失を低減できるとともに、渦電流の経路がトレンチ分離酸化膜11により遮断されるので、渦電流に起因する電磁誘導損失を被ることがない。
【0076】
なお、静電誘導損失および電磁誘導損失の増加はインダクタの性能を表すQ値(インダクタに蓄えられるエネルギーを、各種損失で割った値)を減少させるので、静電誘導損失および電磁誘導損失を低減させることはQ値の向上に寄与することになる。
【0077】
また、トレンチ分離酸化膜11は、MOSトランジスタQ11およびQ12等が形成される素子形成領域のトレンチ分離酸化膜12の形成工程において、例えば共通のレジストマスクを用いてSOI層3を同時にパターニングすることで形成することができ、また、シリサイド膜31はMOSトランジスタQ11およびQ12のシリサイド膜GSおよびSSと同時に形成できるので、PGシールド101の形成のために新たな工程が増えることがなく、製造方法が複雑になることがない。
【0078】
また、PGシールド101はSOI層3内に形成されるので、PGシールドの形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。
【0079】
なお、以上の説明においてはトレンチ分離を用いて素子間分離を行う構成を示したが、LOCOS(Local Oxide of Silicon)分離やメサ分離などの他の素子間分離技術を用いても良いことは言うまでもない。これは、以下に説明する本発明に係る実施の形態2〜16のうち、トレンチ分離特有のディッシングの解決を目的とした実施の形態以外の実施の形態においても同様である。
【0080】
<A−3.変形例>
PGシールドの平面視形状は図2に示す形状に限定されるものではなく、渦電流の経路を遮断するような切り欠き部を備えるものであれば良い。
【0081】
図3〜図7にPGシールドの平面視形状の他の例を示す。
【0082】
図3に示すPGシールドは、平面視形状が3角形の2つSOI領域21Aが、それぞれの底辺が対向するように配設されて第1ユニットを構成し、第1ユニットに対して線対称な形状に第2ユニットが配設され、さらに第1および第2ユニットに対して線対称な形状に第3および第4ユニットが配設された構成となっており、8つのSOI領域21Aを有している。なお、各SOI領域21Aの間にはトレンチ分離酸化膜11が配設されている。
【0083】
図4に示すPGシールドは、PGシールド全体の大きさに等しく、平面視形状が矩形のSOI領域21Bが、その中心部分にまで達する切り欠き部NPを有した構成となっている。切り欠き部NPにはトレンチ分離酸化膜11が配設されており、渦電流は切り欠き部NPにおいて遮断されることになる。
【0084】
図5に示すPGシールドは、矩形の4つのSOI領域21Cが2行2列のマトリクス状に配設されて構成されている。なお、各SOI領域21Cの間にはトレンチ分離酸化膜11が配設されている。
【0085】
図6に示すPGシールドは、細長形状の4つのSOI領域21Dが、その長手方向の辺が互いに平行になるように一列に配設されている。なお、各SOI領域21Dの間にはトレンチ分離酸化膜11が配設されている。
【0086】
図7に示すPGシールドは、相似形状の大小3種類のL字型のSOI領域21L、21Mおよび21Sと、矩形のSOI領域21Eを有している。そして、SOI領域21MはSOI領域21Lの直交する2つのアームで規定される内側領域にSOI領域21Lと同様の配置形態となるように配設され、SOI領域21SはSOI領域21Mの直交する2つのアームで規定される内側領域にSOI領域21Mと同様の配置形態となるように配設され、SOI領域21EはSOI領域21Sの直交する2つのアームで規定される内側領域に配設されている。なお、各SOI領域21L、21M、21Sおよび21E間にはトレンチ分離酸化膜11が配設されている。
【0087】
<B.実施の形態2>
<B−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態2として、図8に半導体装置200の構成を示す。
【0088】
図8に示す半導体装置200は、図68を用いて説明した半導体装置90を例に採れば、RF回路部91およびロジック部92の一部分を示しており、それぞれRF回路部RPおよびロジック部LPとして示す。
【0089】
図8において、シリコン基板1と、該シリコン基板1上に配設された埋め込み酸化膜2と、埋め込み酸化膜2上に配設されたSOI層3とで構成されるSOI基板SB上に、RF回路部RPおよびロジック部LPが配設されている。
【0090】
RF回路部RPにおいては、SOI層3のスパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応する領域が複数のトレンチ分離酸化膜13によって分割され、複数のSOI領域22が形成されている。トレンチ分離酸化膜12は、SOI層3の表面から埋め込み酸化膜2の表面に達するように配設されたトレンチ内にシリコン酸化膜を埋め込むことで形成され、各SOI領域22は電気的に完全に分離されている。
【0091】
また、各SOI領域22の上部にはシリサイド膜32が配設され、それぞれ複数のトレンチ分離酸化膜13、SOI領域22、シリサイド膜32によって、PGシールド102(シールド層)が構成される。
【0092】
なお、トレンチ分離酸化膜13は、第1の形成幅で埋め込み酸化膜2の表面に対してほぼ垂直に延在する第1の部分と、第1の部分の下部に連続し、第1の形成幅よりも狭い第2の形成幅で埋め込み酸化膜2の表面に対してほぼ垂直に延在する第2の部分とで構成されている。
【0093】
なお、PGシールド102の平面視形状は、例えば図2を用いて説明した形状を採用しても良いし、図3〜図7を用いて説明した形状を採用しても良い。
【0094】
また、RF回路部RPとロジック部LPとの間はトレンチ分離酸化膜14によって電気的に分離され、ロジック部LPにおいては、トレンチ分離酸化膜15によってSOI層3が分割され、SOI領域61および62が形成されている。
【0095】
なお、トレンチ分離酸化膜15のように、SOI領域を電気的に完全に分離するのではなく、その下部にSOI層3がウエル領域WRとして配設された分離酸化膜を部分分離酸化膜と呼称する。
【0096】
<B−1−1.部分分離酸化膜について>
ここで、部分分離酸化膜について簡単に説明する。完全分離酸化膜によって他の素子から電気的に完全に分離されたMOSトランジスタにおいては、他のMOSトランジスタとの間でのラッチアップが原理的に起こらない。
【0097】
従って、完全分離酸化膜を用いてCMOSトランジスタを有するSOIデバイスを製造する場合は、微細加工技術で決まる最小分離幅を使用できチップ面積を縮小できるメリットがあった。しかしながら、衝突電離現象によって発生するキャリア(NMOSではホール)がチャネル形成領域(ボディ領域)に溜まり、これによりキンクが発生したり、動作耐圧が劣化したり、また、チャネル形成領域の電位が安定しないために遅延時間の周波数依存性が発生する等の基板浮遊効果による影響があった。
【0098】
このようなチャネル形成領域の電位の変動に関しては、「IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES, VOL.45, NO.7, JULY 1998, pp1479-1484, "Analysis of Delay Time Instability According to the Operating Frequency in Field Shield Isolated SOI Circuits" S.Maeda et al.」(文献1)に具体的に記載されている。つまり、ボディ領域の電位が過渡的に変動するため、これに伴って、トランジスタの特性も過渡的に変動し、回路動作が不安定になるということである(文献1の図7参照)。
【0099】
また、文献1の図5で示されるようにディレイタイムに周波数依存性が表れることも検証されている。
【0100】
そこで考案されたのが、パーシャルトレンチ分離とも呼称される部分分離酸化膜であり、図8の構成を例に採れば、トレンチ分離酸化膜15の下部のウエル領域WRを通じてキャリアの移動が可能であり、キャリアがチャネル形成領域に溜まるということを防止でき、またウエル領域WRを通じてチャネル形成領域の電位を固定することができるので、基板浮遊効果による種々の問題が発生しない。
【0101】
図8においては部分分離酸化膜と完全分離酸化膜とを併用した構成を示しているが、部分分離酸化膜と完全分離酸化膜との併用例およびその製造方法については、特許出願番号11−177091の明細書中の図4〜図7および図8〜図27に開示されている。
【0102】
また、部分分離酸化膜と完全分離酸化膜とを併用する場合に、分離酸化膜の一方側が完全分離酸化膜の形状となり、他方側が部分分離酸化膜の形状となった併合分離酸化膜を使用することがあるが、併合分離酸化膜の構成およびその製造方法については、特許出願番号2000−39480の明細書中の図1〜図38に開示されている。
【0103】
また、部分分離酸化膜の断面形状については、「"IEEE International SOI Conference,Oct.1999,pp131-132,"Bulk-Layout-Compatible 0.18μm SOI-CMOS Technology Using Body-Fixed Partial Trench Isolation(PIT)" Y.Hirano et al.」(文献2)の図2としてSEM写真を用いて示されている。
【0104】
ここで、図8の説明に戻る。図8のロジック部LPにおいて、SOI領域61および62にはMOSトランジスタQ21およびQ22がそれぞれ形成されている。
【0105】
MOSトランジスタQ21およびQ22は、図1に示したMOSトランジスタQ11およびQ12と同様に一般的なMOSトランジスタであり、基本的な構成要素は同じであるので、MOSトランジスタQ11およびQ12と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0106】
その他、図1に示した半導体装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0107】
<B−2.製造方法>
次に、製造工程を順に示す図9〜図11を用いて半導体装置200の製造方法について説明する。
【0108】
まず、SOI基板SBを準備し、図9に示す工程において、SOI層3上に厚さ20nm程度のシリコン酸化膜OXおよび厚さ200nm程度のシリコン窒化膜SNを順次形成した後、パターニングしたレジストマスクRM1を用いて、シリコン酸化膜OX、シリコン窒化膜SNおよびSOI層3の多層膜を、SOI層3の下層部が残るようにエッチングし、トレンチ分離酸化膜13、14および15が形成される領域にトレンチTR131、TR141およびTR15を形成する。
【0109】
次に、図10に示す工程において、トレンチTR131、TR141の一部を覆うとともに、トレンチTR15を完全に覆うレジストマスクRM2を用いて、トレンチTR131、TR141のレジストマスクRM2で覆われない部分をさらにエッチングすることによりSOI層3を貫通するトレンチTR13およびTR14を形成する。
【0110】
次に、レジストマスクRM2を除去した後、全面に渡って厚さ500nm程度のシリコン酸化膜を形成して、トレンチTR13〜TR15を埋め込み、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理によりシリコン窒化膜SNの途中まで研磨し、その後、シリコン窒化膜SNおよびシリコン酸化膜OXを除去することで、図11に示すようにトレンチ分離酸化膜13〜15を得る。
【0111】
なお、この後は、既存のMOSトランジスタの製造工程(既存のサリサイド工程を含む)、層間絶縁膜の製造工程、配線層の製造工程、スパイラルインダクタの製造工程等を経て、半導体装置200を得る。
【0112】
<B−3.作用効果>
以上説明したように、PGシールド102はトレンチ分離酸化膜13によって電気的に分離された複数のSOI領域22およびシリサイド膜32の積層体で構成され、当該積層体はシリサイド膜32の存在により比較的低抵抗となるので、静電誘導損失を低減できるとともに、渦電流の経路がトレンチ分離酸化膜13により遮断されるので、渦電流による電磁誘導損失を被ることがない。
【0113】
また、トレンチ分離酸化膜13は、ロジック部LPとRF回路部RPとの境界のトレンチ分離酸化膜14およびロジック部LPのMOSトランジスタQ21とQ22との分離に使用されるトレンチ分離酸化膜15の形成工程において、共通のレジストマスクRM1およびRM2を用いて形成することができ、また、シリサイド膜32はMOSトランジスタQ21およびQ22のシリサイド膜GSおよびSSと同時に形成できるので、PGシールド102の形成のために新たな工程が増えることがなく、製造方法が複雑になることがない。
【0114】
なお、トレンチ分離酸化膜13の上部端縁部の形状を、トレンチ分離酸化膜14および15の上部端縁部の形状と同じにできるという特徴もある。
【0115】
また、PGシールド102はSOI層3内に形成されるので、PGシールドの形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。
【0116】
また、ロジック部LPにおいては部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜15により素子間を分離するので、トレンチ分離酸化膜15の下部のウエル領域WRを通じてチャネル形成領域(ボディ領域)の電位を固定することができ、基板浮遊効果による種々の問題を防止できる。
【0117】
<B−4.変形例>
PGシールド102においては、トレンチ分離酸化膜13は、トレンチ分離酸化膜14およびトレンチ分離酸化膜15の形成工程において、共通のレジストマスクRM1およびRM2を用いて形成される例を示したが、工程がやや複雑になることを許容できるのであれば、図1を用いて説明した半導体装置100のトレンチ分離酸化膜11のように、単純な断面形状としても良い。
【0118】
<C.実施の形態3>
<C−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態3として、図12に半導体装置300の構成を示す。
【0119】
図12に示す半導体装置300は、図8に示す半導体装置200と同様に、SOI基板SB上に、RF回路部RPおよびロジック部LPが配設された構成を示している。
【0120】
RF回路部RPにおいては、スパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応する埋め込み酸化膜2上に、独立した複数のSOI領域23が形成され、PGシールド103(シールド層)を構成している。そして、PGシールド103は全体がトレンチ分離酸化膜16で覆われている。
【0121】
なお、PGシールド103の平面視形状は、例えば図2を用いて説明した形状を採用しても良いし、図3〜図7を用いて説明した形状を採用しても良い。
【0122】
また、ロジック部LPにおいては、部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜15によってSOI層3が分割され、SOI領域71および72が形成されている。そして、SOI領域71および72にはMOSトランジスタQ31およびQ32がそれぞれ形成されている。
【0123】
MOSトランジスタQ31およびQ32は、図1に示したMOSトランジスタQ11およびQ12と同様に一般的なMOSトランジスタであり、基本的な構成要素は同じであるので、MOSトランジスタQ11およびQ12と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
【0124】
その他、図1に示した半導体装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0125】
SOI領域23は、半導体装置200の製造方法を示す図10を用いて説明すると、RF回路部RPにおいて、トレンチTR141のレジストマスクRM2で覆われない部分をさらにエッチングしてSOI層3を貫通するトレンチTR14を形成する。その後、レジストマスクRM2を除去して、シリコン酸化膜OX、シリコン窒化膜SNを完全に除去するとともに、SOI層3の一部を除去することで形成できる。なお、この場合、ロジック部LPにおいてはシリコン酸化膜OX、シリコン窒化膜SNが除去されないように、レジストマスクで覆うことになる。
【0126】
そして、SOI領域23の形成後は、ロジック部LPのレジストマスクを除去し、全面に渡ってシリコン酸化膜を形成して、トレンチTR15を埋め込むとともに、SOI領域23の形成に際して形成されたトレンチを埋め込み、CMP処理によりロジック部LPに残るシリコン窒化膜SNの途中まで研磨し、その後、シリコン窒化膜SNおよびシリコン酸化膜OXを除去することで、トレンチ分離酸化膜16および15を得る。
【0127】
なお、SOI領域23は、いわゆるボディ領域の基部に相当する領域であり、その厚さはトレンチ分離酸化膜15の下部のウエル領域WRの厚さに等しくなる。
【0128】
<C−2.作用効果>
以上説明したように、PGシールド103はトレンチ分離酸化膜16によって覆われた複数の独立したSOI領域23で構成されているので、静電誘導損失を低減できるとともに、渦電流の経路がトレンチ分離酸化膜16により遮断されるので、渦電流による電磁誘導損失を被ることがない。
【0129】
また、PGシールド103はSOI層3を分割して形成されるので、PGシールドの形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。
【0130】
また、ロジック部LPにおいては部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜15により素子間を分離するので、トレンチ分離酸化膜15の下部のウエル領域WRを通じてチャネル形成領域(ボディ領域)の電位を固定することができ、基板浮遊効果による種々の問題を防止できる。
【0131】
<C−3.変形例1>
以上説明したPGシールド103は、独立した複数のSOI領域23で構成されている。これは、SOI層3にはウエル注入(あるいはチャネル注入とも呼称される)が行われるため、シリコン基板1よりも低抵抗になっているので、SOI領域23を導体として使用するものであるが、さらに抵抗値を下げたい場合には、SOI領域23に不純物を比較的高濃度に注入すれば良い。図13にその工程の一例を示す。
【0132】
すなわち図13に示すように、少なくともトレンチ分離酸化膜16までが形成された状態(図13においてはMOSトランジスタQ31およびQ32が形成された状態を例示)のSOI基板SBにおいて、ロジック部LP上および不純物を注入しない部分上にレジストマスクRM3を形成し、トレンチ分離酸化膜16を介してイオン注入により不純物を注入する。そのドーズ量は1×1014〜1×1016/cm2である。
【0133】
なお不純物の注入は上記方法に限定されるものではなく、PGシールド103を形成した後、素子分離酸化膜16を形成する前に行っても良く、また、PGシールド103上に対応する素子分離酸化膜16を除去し、SOI領域23を露出させた状態で行っても良い。
【0134】
<C−4.変形例2>
また、図14に示す半導体装置300Aのように、それぞれのSOI領域23の上部にシリサイド膜33を形成したPGシールド103A(シールド層)を使用しても良い。
【0135】
PGシールド103Aは、図12に示すPGシールド103を形成後、素子分離酸化膜16で一旦覆った後、PGシールド103上に対応する素子分離酸化膜16を除去して開口部161を形成してSOI領域23を露出させる。その後、ロジック部LPのMOSトランジスタQ31およびQ32の形成に際してのサリサイド工程において、露出したSOI領域23上にシリサイド膜33を同時に形成する。なお、トレンチ分離酸化膜16の開口部161は、後に、層間絶縁膜によって埋め込まれることになる。
【0136】
このように、SOI領域23上にシリサイド膜33を備えたPGシールド103Aは、PGシールド103よりも低抵抗となるので、静電誘導損失防止の効果が高まる。
【0137】
<D.実施の形態4>
<D−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態4として、図15に半導体装置400の構成を示す。
【0138】
図15に示す半導体装置400は、図12に示す半導体装置300と同様に、SOI基板SB上に、RF回路部RPおよびロジック部LPが配設された構成を示している。
【0139】
RF回路部RPにおいては、スパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応するSOI層3内に、互いに密接したSOI領域241〜249で構成されるPGシールド104(シールド層)が形成されている。
【0140】
また、RF回路部RPとロジック部LPとの間には部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜15が配設され、ロジック部LPにおいては、トレンチ分離酸化膜15によってSOI層3が分割され、SOI領域71および72が形成されている。そして、SOI領域71および72にはMOSトランジスタQ31およびQ32がそれぞれ形成されている。
【0141】
なお、その他、図12を用いて説明した半導体装置300と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0142】
PGシールド104を構成するSOI領域241〜249は、隣り合う領域どうしで、それぞれ不純物濃度あるいは不純物の導電型が異なるように構成され、PNジャンクションにより渦電流を遮断するように構成されている。
【0143】
図15においては、SOI領域241〜249が、それぞれP-(P型不純物を低濃度に含む)領域、P+(P型不純物を高濃度に含む)領域、P-領域、N+(N型不純物を高濃度に含む)領域、P-領域、P+領域、P-領域、N+領域、P-領域となっている。
【0144】
ここで、図16にPGシールド104の平面視形状を示す。PGシールド104の平面視形状は、図2を用いて説明したPGシールド101の形状と同様であり、形状についての説明は省略するが、PGシールド101においてはトレンチ分離酸化膜11であった部分がSOI領域となっている点と、シリサイド膜11が配設されていない点とが大きく異なっている。なお、図16におけるX−X線での断面が、図15に示すPGシールド104の構成に対応する。
【0145】
PGシールド104においては、PGシールド101のように全てのSOI領域が接地される構成ではなく、渦電流を遮断するために、PNジャンクションにより構成されるダイオードに逆バイアスを与えるので、電源電位(Vcc)に接続されるものがある。
【0146】
例えば、図16においては、SOI領域242および246が接地電位に接続され、SOI領域244および248が電源電位に接続され、SOI領域241、243、245、247および249は隣接するP+領域を介して接地される。なお、以上の説明においては、SOI領域244および248が電源電位に接続されるが、このように電源電位に接続される構成を含んでいても、便宜的にPGシールド(Perforated Ground Shield)と呼称する。これは、以下に説明する他の実施の形態においても同じである。
【0147】
<D−2.作用効果>
以上説明した接続により、SOI領域242、243、244、SOI領域244、245、246、SOI領域246、247、248で構成されるダイオードに逆バイアスが与えられ、渦電流を発生させる逆起電力により順バイアスされることが防止され、渦電流に起因する電磁誘導損失を被ることなく静電誘導損失を低減できる。
【0148】
また、PGシールド104は、接地されたP+領域(低抵抗領域)を通じて静電誘導による電流を流すので、静電誘導損失を低減できることは言うまでもなく、PGシールド104はSOI層3内に形成されるので、PGシールドの形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。
【0149】
また、ロジック部LPにおいては部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜15により素子間を分離するので、トレンチ分離酸化膜15の下部のウエル領域WRを通じてチャネル形成領域(ボディ領域)の電位を固定することができ、基板浮遊効果による種々の問題を防止できる。
【0150】
<D−3.変形例1>
以上の説明においては、PGシールド104の平面視形状は、図2を用いて説明したPGシールド101と同じものとして説明したが、図3〜図7を用いて説明した形状を採用しても良い。ただし、その場合には、SOI領域の不純物の注入状態が異なることになる。
【0151】
すなわち、図3に示す形状においては、図3に向かって、例えば、右側最上部のSOI領域21AをP+領域とすれば、時計回りに隣り合うSOI領域21Aとの間の領域(図3にはトレンチ分離酸化膜11となっている領域)はP-領域とし、以下、時計回りにN+領域、P-領域、P+領域、P-領域を順に形成し、N+領域は電源電位に接続し、P+領域は接地することでダイオードを逆バイアスすることができる。
【0152】
また、図5に示す形状においては、図5に向かって、例えば、右側最上部のSOI領域21CをP+領域とすれば、時計回りに隣り合うSOI領域21Cとの間はP-領域とし、以下、時計回りにN+領域、P-領域、P+領域、P-領域を順に形成し、N+領域は電源電位に接続し、P+領域は接地することでダイオードを逆バイアスすることができる。
【0153】
また、図6に示す形状においては、例えば、最上部のSOI領域21DをP+領域とすれば、その下のSOI領域21Dとの間はP-領域とし、以下、N+領域、P-領域、P+領域、P-領域を順に形成し、N+領域は電源電位に接続し、P+領域は接地することでダイオードを逆バイアスすることができる。
【0154】
また、図7に示す形状においては、例えば、SOI領域21EをP+領域とすればSOI領域21Sとの間はP-領域とし、SOI領域21SはN+領域、SOI領域21Sと21Mとの間はP-領域、SOI領域21MはP+領域、SOI領域21Mと21Lとの間はP-領域、SOI領域21LはN+領域とし、N+領域は電源電位に接続し、P+領域は接地することでダイオードを逆バイアスすることができる。
【0155】
<D−4.変形例2>
図15に示したPGシールド104においては、低濃度不純物領域(P-領域)の左右のSOI領域はP+領域およびN+領域となっていたが、低濃度不純物領域の左右を同じ導電型にしても良い。
【0156】
すなわち、PGシールド104部分を示す図17に示すように、SOI領域242、244、246および248をN-領域とし、他の領域を全てP+領域としても良い。
【0157】
そして、SOI領域243および247を電源電位に接続し、SOI領域241、245および249を接地することで、SOI領域241および242で構成されるダイオード、SOI領域248および249で構成されるダイオード、SOI領域245および246で構成されるダイオード、SOI領域244および245で構成されるダイオードに逆バイアスが与えられ、渦電流を発生させる逆起電力により順バイアスされることが防止され、渦電流に起因する電磁誘導損失を被ることなく静電誘導損失を低減できる。
【0158】
また、SOI領域が2種類だけで済むので、その注入工程においては注入マスクの重ね合わせ回数が少なくなり、マスクの重ね合わせに必要なマージンを小さくできるので、SOI領域のパターンを微細化できる。
【0159】
なお、以上の説明では、SOI領域をN-領域とP+領域の2種類としたが、P-領域とN+領域の2種類としても良いことは言うまでもない。
【0160】
<E.実施の形態5>
<E−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態5として、図18に半導体装置500の構成を示す。
【0161】
図18に示す半導体装置500は、図12に示す半導体装置300と同様に、SOI基板SB上に、RF回路部RPおよびロジック部LPが配設された構成を示している。
【0162】
RF回路部RPにおいては、スパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応するSOI層3内に、互いに密接したSOI領域261〜269で構成されるPGシールド105(シールド層)が形成されている。そして、PGシールド105上は部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜17で覆われている。
【0163】
トレンチ分離酸化膜17はロジック部LPまで延在し、ロジック部LPにおいては、トレンチ分離酸化膜15によってSOI層3が分割され、SOI領域71および72が形成されている。そして、SOI領域71および72にはMOSトランジスタQ31およびQ32がそれぞれ形成されている。
【0164】
なお、その他、図12を用いて説明した半導体装置300と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0165】
PGシールド105を構成するSOI領域261〜269は、隣り合う領域どうしで、それぞれ不純物濃度あるいは不純物の導電型が異なるように構成され、PNジャンクションにより渦電流を遮断するように構成されている。
【0166】
図18においては、SOI領域261〜269が、それぞれP-領域、P+領域、P-領域、N+領域、P-領域、P+領域、P-領域、N+領域、P-領域となっており、その平面視形状、電源電位および接地電位への接続、および動作は図15を用いて説明したPGシールド104と同じである。
【0167】
なお、電源電位および接地電位への接続は、例えば図18に示すように、層間絶縁膜4およびトレンチ分離酸化膜17を貫通してSOI領域268(N+領域)に達するようにコンタクト部CP2を設け、コンタクト部CP2に電源電位あるいは接地電位に繋がる配線WL1を接続するようにすれば良い。
【0168】
<E−2.作用効果>
以上説明した半導体装置500においては、図15を用いて説明した半導体装置400と同様に、PGシールド105において渦電流を遮断することができ、渦電流による電磁誘導損失を被ることがない。
【0169】
また、PGシールド105は、接地されたP+領域(低抵抗領域)を通じて静電誘導による電流を流すので、静電誘導損失を低減できることは言うまでもなく、PGシールド105はSOI層3内に形成されるので、PGシールドの形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。
【0170】
また、トレンチ分離酸化膜17は、ロジック部LPにおいてトレンチ分離酸化膜15を形成する工程で同時に形成でき、またSOI領域への不純物の注入も容易なので製造工程が複雑になることを防止できる。
【0171】
すなわち、トレンチ分離酸化膜15および17を、図9〜図11を用いて説明したのと同様の工程で形成した後、図13を用いて説明した工程のように、トレンチ分離酸化膜17の上部から、トレンチ分離酸化膜17下部のSOI層にP型不純物およびN型不純物を選択的にイオン注入することでPGシールド105を形成できる。
【0172】
また、ロジック部LPにおいては部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜15により素子間を分離するので、トレンチ分離酸化膜15の下部のウエル領域WRを通じてチャネル形成領域(ボディ領域)の電位を固定することができ、基板浮遊効果による種々の問題を防止できる。
【0173】
<F.実施の形態6>
実施の形態5において説明した半導体装置500においては、PGシールド105上が部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜17で覆われた構成を示したが、PGシールドはスパイラルインダクタSIの平面方向の配設面積と少なくとも同等の面積を有するように形成されるので、広い面積に渡ってトレンチ分離酸化膜17を設ける必要がある。
【0174】
ここで、トレンチ分離酸化膜の形成においては、トレンチに酸化膜を埋め込んだ後、不要な酸化膜をCMP処理で除去するが、トレンチ分離酸化膜を広い面積に渡って形成する場合には、当該トレンチ分離酸化膜が皿状に窪むディッシングが発生しやすくなる。
【0175】
図19にディッシングが発生した状態を示す。図19において、広い面積のトレンチ分離酸化膜17Aの表面が皿状に窪んでおり、狭い面積のトレンチ分離酸化膜15は正常に形成されている。
【0176】
ディッシングが発生したトレンチ分離酸化膜の上部端縁部の形状は、正常なトレンチ分離酸化膜の上部端縁部の形状とは異なり、MOSトランジスタの特性に影響を及ぼす可能性がある。
【0177】
本発明に係る半導体装置の実施の形態6においては、このようなディッシングの発生を防止した構成について説明する。
【0178】
<F−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態6として、図20に半導体装置600の構成を示す。
【0179】
図20に示す半導体装置600は、図12に示す半導体装置300と同様に、SOI基板SB上に、RF回路部RPおよびロジック部LPが配設された構成を示している。
【0180】
RF回路部RPにおいては、スパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応するSOI層3内に、互いに密接したSOI領域271〜279および、SOI領域272、274、276および278上に形成されたシリサイド膜34で構成されるPGシールド106(シールド層)が形成されている。
【0181】
ここで、SOI領域271、273、275、277および279は、他のSOI領域よりも厚さが薄く、その上部には部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜18が形成されている。なお、SOI領域271上のトレンチ分離酸化膜はロジック部LPまで延在している。
【0182】
そして、ロジック部LPにおいては、トレンチ分離酸化膜15によってSOI層3が分割され、SOI領域71および72が形成されている。そして、SOI領域71および72にはMOSトランジスタQ31およびQ32がそれぞれ形成されている。
【0183】
なお、その他、図12を用いて説明した半導体装置300と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0184】
PGシールド106を構成するSOI領域271〜279は、隣り合う領域どうしで、それぞれ不純物濃度あるいは不純物の導電型が異なるように構成され、PNジャンクションにより渦電流を遮断するように構成されている。
【0185】
図20においては、SOI領域271〜279が、それぞれP-領域、N+領域、P-領域、P+領域、P-領域、N+領域、P-領域、P+領域、P-領域となっており、P-領域上にトレンチ分離酸化膜18が形成されている。
【0186】
ここで、図21にPGシールド106の平面視形状を示す。PGシールド106の平面視形状は、図2を用いて説明したPGシールド101の形状と同様であり、形状についての説明は省略する。なお、図21におけるX−X線での断面が、図20に示すPGシールド106の構成に対応する。
【0187】
図21においては、渦電流を遮断するために、PNジャンクションにより構成されるダイオードに逆バイアスを与えるので、SOI領域272および276が電源電位(Vcc)に接続され、SOI領域274および278が接地されている。
【0188】
<F−2.作用効果>
以上説明した半導体装置600においては、PGシールド106の形成領域には面積の狭いトレンチ分離酸化膜18を形成するので、ディッシングの発生を防止できる。
【0189】
また、図15を用いて説明した半導体装置400と同様に、PGシールド106において渦電流による電磁誘導損失を低減できる。
【0190】
また、PGシールド106は、接地されたP+領域(高抵抗領域)を通じて静電誘導による電流を流すので、静電誘導損失を低減できることは言うまでもなく、PGシールド106はSOI層3内に形成されるので、PGシールドの形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。
【0191】
また、トレンチ分離酸化膜18は、ロジック部LPにおいてトレンチ分離酸化膜15を形成する工程で同時に形成でき、シリサイド膜34の形成もSOI領域への不純物の注入も容易なので、製造工程が複雑になることを防止できる。
【0192】
すなわち、トレンチ分離酸化膜15および18を、図9〜図11を用いて説明したのと同様の工程で形成した後、ロジック部LPのMOSトランジスタQ31およびQ32の形成に際してのサリサイド工程において、露出したSOI領域上にシリサイド膜34を同時に形成し、PGシールド106の形成領域において、P型不純物およびN型不純物を選択的にイオン注入することでPGシールド106を形成できる。
【0193】
また、ロジック部LPにおいては部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜15により素子間を分離するので、トレンチ分離酸化膜15の下部のウエル領域WRを通じてチャネル形成領域(ボディ領域)の電位を固定することができ、基板浮遊効果による種々の問題を防止できる。
【0194】
<F−3.変形例>
図20に示した半導体装置600のPGシールド106においては、低濃度不純物領域(P-領域)の左右のSOI領域はP+領域およびN+領域となっていたが、低濃度不純物領域の左右を同じ導電型にしても良い。
【0195】
半導体装置600の変形例として、図22に半導体装置600Aを示す。図22におけるPGシールド106A(シールド層)は、SOI領域271、273、275、277および249をN-領域とし、他の領域を全てP+領域としている。
【0196】
ここで、図23にPGシールド106Aの平面視形状を示す。PGシールド106Aの平面視形状は、図2を用いて説明したPGシールド101の形状と同様であり、形状についての説明は省略する。なお、図23におけるX−X線での断面が、図22に示すPGシールド106Aの構成に対応する。
【0197】
図23においては、渦電流を遮断するために、PNジャンクションにより構成されるダイオードに逆バイアスを与えるので、SOI領域272および276が電源(Vcc)に接続され、SOI領域274および278が接地されている。
【0198】
このように接続することで、SOI領域273および274で構成されるダイオード、SOI領域274および275で構成されるダイオード、SOI領域277および278で構成されるダイオードに逆バイアスが与えられ、渦電流を発生させる逆起電力により順バイアスされることが防止され、渦電流に起因する電磁誘導損失を被ることなく静電誘導損失を低減できる。
【0199】
また、SOI領域が2種類だけで済むので、その注入工程においては注入マスクの重ね合わせ回数が少なくなり、マスクの重ね合わせに必要なマージンを小さくできるので、SOI領域のパターンを微細化できる。
【0200】
なお、以上の説明では、SOI領域をN-領域とP+領域の2種類としたが、P-領域とN+領域の2種類としても良いことは言うまでもない。
【0201】
<G.実施の形態7>
以上説明した実施の形態6においては、PGシールド形成領域におけるトレンチ分離酸化膜のディッシングを防止するための構成について示したが、以下に説明する実施の形態7の構成のようにしても良い。
【0202】
<G−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態7として、図24に半導体装置700の構成を示す。なお、図24においては簡単化のためRF回路部RPの構成だけを示している。
【0203】
図24に示すようにRF回路部RPにおいては、スパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応するSOI層3内に、互いに密接したSOI領域281〜287、およびSOI領域282、284および286上に形成されたシリサイド膜35で構成されるPGシールド107(シールド層)が形成されている。
【0204】
ここで、SOI領域281、283、285および287は、他のSOI領域よりも厚さが薄く、その上部には部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜19が形成されている。なお、SOI領域281および287上のトレンチ分離酸化膜19は他のトレンチ分離酸化膜17よりも広く形成されている。
【0205】
そして、SOI領域282、284および286上のシリサイド膜35には、層間絶縁膜4を貫通して配設されたコンタクト部CP3が接続され、当該コンタクト部は層間絶縁膜4上に配設された接地に繋がる配線WL2に接続されている。
【0206】
なお、その他、図12を用いて説明した半導体装置300と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0207】
PGシールド107を構成するSOI領域281〜287は、SOI領域282、284および286が全てP+領域となり、SOI領域281、283、285および287がN-領域となっており、PNジャンクションにより渦電流を遮断するように構成されている。
【0208】
ここで、図25にPGシールド107の平面視形状を示す。PGシールド107の平面視形状は、シリサイド膜を有する矩形のSOI領域28(SOI領域282、284および286の総称)が、互いに間隔を開けてマトリクス状に配設された形状をなし、各SOI領域28の間にトレンチ分離酸化膜19が配設されている。
【0209】
なお、図25におけるY−Y線での断面が、図24に示すPGシールド107の構成に対応し、配線WL2は飛び飛びに配設されたSOI領域282、284および286上を辿るようにL字型に配設されている。
【0210】
また、シリサイド膜を有する他のSOI領域28上にも配線が配設されるが、その配線経路は4隅のSOI領域28以外は上記L字型となるように配設されており、各配線に与えられる電位は接地電位と電源電位が交互に与えられる。
【0211】
また、PGシールド107から離れた位置には低濃度不純物領域を電源電位に接続するためのコンタクト領域CRが配設されている。
【0212】
<G−2.作用効果>
このように接続することで、低濃度のSOI領域と高濃度のSOI領域で構成される全てのダイオードに逆バイアスが与えられ、渦電流を発生させる逆起電力により順バイアスされることが防止され、渦電流に起因する電磁誘導損失を被ることなく静電誘導損失を低減できる。
【0213】
また、PGシールド107は、接地されたP+領域(高抵抗領域)を通じて静電誘導による電流を流すので、静電誘導損失を低減できることは言うまでもなく、PGシールド107はSOI層3内に形成されるので、配線WL2の形成のための工程が必要となるものの、PGシールドの形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。
【0214】
<G−3.変形例1>
以上説明した半導体装置700においては、PGシールド107のSOI領域を配線WL2で電気的に接続する構成について説明したが、配線WL2の代わりに図26に示す半導体装置700Aのようにゲート配線を使用しても良い。
【0215】
すなわち、図26に示す半導体装置700AのPGシールド107A(シールド層)においては、SOI領域282、284および286上にはシリサイド膜は有さず、MOSトランジスタのゲート電極と同じ工程で形成された連続するゲート配線GTLがSOI領域282、284および286に直接に接する構成となっている。
【0216】
なお、トレンチ分離酸化膜19上には、MOSトランジスタのゲート絶縁膜と同じ工程で形成された絶縁膜GZLが配設され、ゲート配線GTL上にはMOSトランジスタのシリサイド膜と同じ工程で形成されたシリサイド膜GSLが配設されている。
【0217】
なお、ゲート配線GTLの平面視形状は、図25を用いて説明した配線WL2と同様に、L字型に配設されている。
【0218】
このような構成とすることで、SOI領域を電気的に接続するための配線の製造工程を簡略化できる。
【0219】
<G−4.変形例2>
また、半導体装置700においては、部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜19で覆われたSOI領域と、それ以外のSOI領域との間でのPNジャンクションにより渦電流を遮断する構成を示したが、トレンチ分離酸化膜19の代わりに、図27および図28で示す半導体装置700Bおよび700Cのように、完全分離酸化膜を用いて電気的に完全に分離されたSOI領域を形成するようにしても良い。
【0220】
図27に示す半導体装置700BのPGシールド107B(シールド層)は、完全分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜191によって電気的に完全に分離されている。
【0221】
図28に示す半導体装置700CのPGシールド107C(シールド層)は、完全分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜192によって電気的に完全に分離されている。
【0222】
PGシールド107Bも107Cも、SOI領域を完全に分離する点では同じであるが、トレンチ分離酸化膜192は、図示しないロジック部において、MOSトランジスタ間を部分分離する場合に、共通のレジストマスクを用いて形成することができ、新たな工程が増えることがなく、製造方法を簡略化することができる。
【0223】
<H.実施の形態8>
<H−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態8として、図29に半導体装置800の構成を示す。なお、図29に示す半導体装置800は、簡単化のためRF回路部RPの構成だけを示している。
【0224】
図29に示すようにRF回路部RPにおいては、スパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応するSOI層3内に、互いに密接したSOI領域291〜299と、SOI領域291、293、295、297および299上に形成されたシリサイド膜36とで構成されるPGシールド108(シールド層)が形成されている。
【0225】
そして、SOI領域292、294、296および298の上部にはMOSトランジスタのゲート電極と同じ断面構造を有する擬似ゲート電極MD1が配設されている。擬似ゲート電極MD1は、図示しないMOSトランジスタと同様に、ゲート絶縁膜DGZ、ゲート電極DGT、シリサイド膜DGSおよびサイドウォール絶縁膜DGWを有している。
【0226】
なお、シリサイド膜36は擬似ゲート電極MD1のサイドウォール絶縁膜DGWの外側のSOI領域291、293、295、297および299上に配設されている。
【0227】
そして、SOI領域291、293、295、297および299はN+領域となっており、SOI領域292、294、296および298はP-領域となっており、SOI領域293および297上のシリサイド膜36は電源電位(Vcc)に接続され、SOI領域291、295および299上のシリサイド膜36と、擬似ゲート電極MD1上のシリサイド膜DGSは接地されている。
【0228】
なお、その他、図12を用いて説明した半導体装置300と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0229】
ここで、図30にPGシールド108の平面視形状を示す。PGシールド108の平面視形状は、図2を用いて説明したPGシールド101の形状と同様であり、形状についての説明は省略するが、PGシールド108においてはトレンチ分離酸化膜11であった部分が擬似ゲート電極MD1となっている点が大きく異なっている。なお、図30におけるX−X線での断面が、図29に示すPGシールド108の構成に対応する。
【0230】
PGシールド108においては、渦電流を遮断するために、PNジャンクションにより構成されるダイオードに逆バイアスを与えるので、SOI領域293および297が電源電位に接続され、SOI領域291、295および299が接地されている。
【0231】
なお、擬似ゲート電極MD1においては、ゲート電極DGTの下部がP-領域となっており、その両側がN+領域となっているので、いわゆるNチャネルMOSトランジスタの形態となっているが、導電型を入れ替えてPチャネルMOSトランジスタの形態としても良いことは言うまでもない。その場合は、図30に示す電源電位への配線と、接地電位への配線も入れ替えることになる。
【0232】
<H−2.作用効果>
SOI領域292および293で構成されるダイオード、SOI領域293および294で構成されるダイオード、SOI領域296および297で構成されるダイオード、SOI領域297および298で構成されるダイオードに逆バイアスが与えられ、渦電流を発生させる逆起電力により順バイアスされることが防止され、渦電流に起因する電磁誘導損失を被ることなく静電誘導損失を低減できる。
【0233】
また、PGシールド108は、SOI層3内に形成されるSOI領域291〜299とシリサイド膜36とで構成される第1のPGシールドと、擬似ゲート電極MD1とで構成される第2のPGシールドとに区別でき、第1および第2のPGシールドをそれぞれ抵抗素子と想定すれば、これらは寄生キャパシタと接地電位との間に並列に接続されており、PGシールドの抵抗値をさらに低減することができる。
【0234】
<H−3.変形例>
以上説明した半導体装置800のPGシールド108においては、ゲート電極DGTの下部がP-領域となり、その両側がN+領域となってNチャネルMOSトランジスタの形態を採る構成を示したが、この場合、ゲート電極DGTに電源電位を接続するとMOSトランジスタとして動作してしまうので、ゲート電極DGTは接地電位に接続していたが、擬似ゲート電極MD1はMOSトランジスタのゲート電極として使用するものではないので、SOI層3内のSOI領域の不純物パターンはこれに限定されるものではない。
【0235】
例えば、図31に示す半導体装置800AのPGシールド108A(シールド層)のように、SOI領域291、295および299をP+領域とし、SOI領域292、294、296および298をP-領域とし、SOI領域293および297をN+領域としても良い。
【0236】
そして、SOI領域293および297を電源電位(Vcc)に接続し、SOI領域291、295および299を接地し、擬似ゲート電極MD1のシリサイド膜DGSをゲート電位VGTに接続しても良い。
【0237】
このように接続することで、PNジャンクションで構成されるダイオードに逆バイアスが与えられ、渦電流を発生させる逆起電力により順バイアスされることが防止され、渦電流を遮断することができるとともに、擬似ゲート電極MD1のゲート電極DGTにゲート電位VGTを与えてもMOSトランジスタとしては機能せず、擬似ゲート電極MD1のゲート電極DGTの電位の選択の自由度が増すことになる。
【0238】
ここで、図32にPGシールド108Aの平面視形状を示す。PGシールド108Aの平面視形状は、図2を用いて説明したPGシールド101の形状と同様であり、形状についての説明は省略し、電位配置もまた図31を用いて説明しているので説明は省略するが、図32におけるX−X線での断面が、図31に示すPGシールド108Aの構成に対応する。
【0239】
<I.実施の形態9>
<I−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態9として、図33に半導体装置900の構成を示す。なお、図33に示す半導体装置900は、簡単化のためRF回路部RPの構成だけを示している。
【0240】
図30に示すようにRF回路部RPにおいては、スパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応するSOI層3内に、互いに密接したSOI領域291〜299と、SOI領域291、293、295、297および299上に選択的に形成されたシリサイド膜36とで構成されるPGシールド109(シールド層)が形成されている。
【0241】
そして、SOI領域291、295および299はP+領域となっており、SOI領域292、294、296および298はP-領域となっており、SOI領域293および297はN+領域となっており、SOI領域293および297はシリサイド膜36を介して電源電位(Vcc)に接続され、SOI領域291、295および299はシリサイド膜36を介して接地されている。
【0242】
PGシールド109においては、渦電流を遮断するために、PNジャンクションにより構成されるダイオードに逆バイアスを与えるので、SOI領域293および297が電源電位に接続され、SOI領域291、295および299が接地されている。
【0243】
ここで、図34にPGシールド109の平面視形状を示す。PGシールド109の平面視形状は、図2を用いて説明したPGシールド101の形状と同様であり、形状についての説明は省略するが、PGシールド109においてはトレンチ分離酸化膜11であった部分がシリサイド膜36となっている点が大きく異なっている。なお、図34におけるX−X線での断面が、図33に示すPGシールド109の構成に対応する。
【0244】
なお、その他、図31を用いて説明した半導体装置800Aと同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0245】
<I−2.製造方法>
PGシールド109の形成方法を簡単に説明すると、まず、SOI層3にP型(あるいはN型不純物)を比較的低濃度に注入してP-層(あるいはN-層)を形成する。次に、レジストマスクを用いて、P型不純物を比較的高濃度に注入してP+領域であるSOI領域291、295および299を選択的に形成し、また、N型不純物を比較的高濃度に注入してN+領域であるSOI領域293および297を選択的に形成する。なお、この際、何れの不純物も高濃度に注入されていない領域がP-領域として残る。
【0246】
そして、図35に示すように、P-領域であるSOI領域292、294、296および298を覆うようにシリサイドプロテクション膜PTを形成する。
【0247】
シリサイドプロテクション膜は、シリサイド膜を形成すると不都合が生じるMOSトランジスタのソース・ドレイン領域を覆い、シリサイド膜の形成を防止するための膜であり、シリコン酸化膜等の絶縁膜で形成される。
【0248】
そして、SOI領域291、293、295、297および299を覆うように全面に渡ってコバルトやチタン等の金属膜MFを形成し、シリサイド反応により当該金属膜をシリサイド膜361とする。そして、シリサイドプロテクション膜PT上の未反応の金属膜MFを除去することで、シリサイド膜36を選択的に形成することができる。
【0249】
なお、シリサイドプロテクション膜PTは、P-領域の両サイドのSOI領域上にも部分的に係合するように形成することで、シリサイド膜36がP-領域の両サイドのSOI領域上に形成されることを確実に防止できる。
【0250】
<I−3.作用効果>
図15を用いて説明した半導体装置400のPGシールド104においては、同様にSOI領域が密接する構成を示したが、各SOI領域上に連続的にシリサイド膜を形成するとPNジャンクションによるダイオードが構成されなくなるのでシリサイド膜を形成しない構成を示した。しかし、シリサイド膜を全く有さないと、SOI領域の抵抗値を低下させることが難しい場合があるが、PGシールド109においては、飛び飛びながらもシリサイド膜を形成するのでSOI領域の抵抗値を低下させることができる。
【0251】
<I−4.変形例>
なお、以上説明した半導体装置900のPGシールド109においては、P-領域の両サイドのSOI領域の導電型が互いに異なる構成を示したが、図36に示す半導体装置900AのPGシールド109A(シールド層)のように、低濃度領域の両サイドのSOI領域の導電型を同じとしても良い。
【0252】
すなわち、PGシールド109Aにおいては、SOI領域292、294、296および298がN-領域となっており、SOI領域291、293、295、297および299が何れもP+領域となっている。
【0253】
そして、SOI領域291、295および299は、シリサイド膜36を介して接地され、SOI領域293および297はシリサイド膜36を介して電源電位(Vcc)に接続されている。
【0254】
このような構成とすることで、PNジャンクションにより構成されるダイオードに逆バイアスが与えられ、渦電流を発生させる逆起電力により順バイアスされることが防止され、渦電流に起因する電磁誘導損失を被ることなく静電誘導損失を低減できる。
【0255】
また、SOI領域が2種類だけで済むので、その注入工程においては注入マスクの重ね合わせ回数が少なくなり、マスクの重ね合わせに必要なマージンを小さくできるので、SOI領域のパターンを微細化できる。
【0256】
なお、以上の説明では、SOI領域をN-領域とP+領域の2種類としたが、P-領域とN+領域の2種類としても良いことは言うまでもない。
【0257】
<J.実施の形態10>
<J−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態10として、図37に半導体装置1000の構成を示す。
【0258】
以上説明した本発明に係る実施の形態1〜10においては、スパイラルインダクタによる静電誘導損失を防止するとともに、その内部における渦電流による電磁誘導損失を防止するPGシールドの構成について説明したが、静電誘導損失はスパイラルインダクタだけによって発生するものではなく、金属配線等の直線状に形成された導体線、あるいは曲線状の導体線においても発生する場合がある。すなわち、インダクタンス素子だけでなく、インダクタンスを有する構成であればあれば同じ課題を有する。本発明はスパイラルインダクタ以外のインダクタンス素子や、インダクタンスを有する構成にも適用できる。以下、一例として、直線状の配線によるインダクタンスによる静電誘導損失防止のために本発明を適用する構成を示す。
【0259】
図37に示す半導体装置1000において、配線WL3の下部に、その配設方向に沿って互いに独立した導体層CLを配列して構成されたPGシールド201(シールド層)を配設し、導体層CLを接地することで、配線WL3による静電誘導損失を防止できる。
【0260】
ここで、半導体装置1000の断面構成の一例を図38に示す。図38に示す半導体装置1000は、図68を用いて説明した半導体装置90を例に採れば、RF回路部RPの構成だけを示している。
【0261】
図38において、シリコン基板1と、該シリコン基板1上に配設された埋め込み酸化膜2と、埋め込み酸化膜2上に配設されたSOI層3とで構成されるSOI基板SBにおいて、SOI層3の配線WL3の配設領域に対応する領域が複数のトレンチ分離酸化膜13によって分割され、複数のSOI領域22が形成されている。トレンチ分離酸化膜12は、SOI層3の表面から埋め込み酸化膜2の表面に達するように配設されたトレンチ内にシリコン酸化膜を埋め込むことで形成され、各SOI領域22は電気的に完全に分離されている。
【0262】
また、各SOI領域22の上部にはシリサイド膜32が配設され、それぞれ複数のトレンチ分離酸化膜13、SOI領域22、シリサイド膜32によって、PGシールド201が構成される。なお、SOI領域22とシリサイド膜32とで構成される積層膜が図37に示す導体層CLに対応する。
【0263】
なお、SOI領域22およびシリサイド膜32の平面視形状は、図37に示すように配線WL3の幅方向の下部に確実に形成されるように、配線WL3の幅方向に延在する矩形である。
【0264】
ここで、スパイラルインダクタによるPGシールド内の渦電流は半導体基板の主面に平行な面内で発生するが、直線状の配線WL3による渦電流は、図37において破線で示すように半導体基板に対して垂直な面内に発生する。そのため、導体層CLの厚さは薄い方が良く、少なくとも、導体層CLの短手方向の長さよりも小さくする。
【0265】
また、導体層CLの長手方向の長さおよび導体層CL配設間隔は1〜3μm程度に設定されている。
【0266】
また、図38に示すPGシールド201の断面構成は一例であり、この構成に限定されるものではない。
【0267】
<J−2.作用効果>
以上説明したように、半導体装置1000においては、配線WL3の下部に、その配設方向に沿って互いに独立した導体層CLを配列して構成されたPGシールド201を備えるので、配線WL3による静電誘導損失を防止できる。
【0268】
また、PGシールド201はSOI層3内に形成されるので、PGシールドの形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。
【0269】
<J−3.変形例>
また、導体層CL内の半導体基板に対して垂直な面内に発生する渦電流を防止するための構成としては導体層CLを導体膜と絶縁膜の多層膜で構成することも有効である。
【0270】
すなわち、図39に示す半導体装置1001のように、SOI層3内に導体膜CFと絶縁膜ZFを交互に配設した多層膜で導体層CL1を形成する。
【0271】
そして、各導体膜CFの電気的接続はSOI層3および導体層CL1を貫通するコンタクト部CP4によってなされ、コンタクト部CP4はSOI層3上に形成され、接地電位に繋がる配線WL4に接続される。
【0272】
このような構成により、導体層CL1内の半導体基板に対して垂直な面内に発生する渦電流は絶縁膜ZFによって遮断でき、渦電流による電磁誘導損失を被ることがない。
【0273】
また、多層膜の代わりに、導体と絶縁体の超格子構造が交互に積層された超格子膜を使用しても良い。
【0274】
<K.実施の形態11>
以上説明した実施の形態1〜10においては、SOI基板上に形成された半導体装置において、スパイラルインダクタあるいは配線による静電誘導損失を防止するとともに、その内部で発生する渦電流による電磁誘導損失を防止するPGシールドの構成について説明したが、本発明の適用はSOI基板に限定されるものではなく、バルク基板と呼称されるシリコン基板に適用することもできる。
【0275】
<K−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態11として、図40に半導体装置2000の構成を示す。なお、図40に示す半導体装置2000は、図68を用いて説明した半導体装置90を例に採れば、RF回路部RPの構成だけを示している。
【0276】
図40において、P型のシリコン基板1のスパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応する領域が複数のトレンチ分離酸化膜111によって分割され、P型不純物が比較的高濃度(P+)に注入された複数の不純物領域121が形成されている。トレンチ分離酸化膜111は、シリコン基板1の表面から所定深さに達するように配設されたトレンチ内にシリコン酸化膜を埋め込むことで形成されている。
【0277】
そして、不純物領域121の下部にはN型不純物が比較的低濃度(N-)に注入されたウエル領域NWとなっている。
【0278】
また、各不純物領域121の上部にはシリサイド膜S131が配設され、それぞれ複数のトレンチ分離酸化膜111、不純物領域121、シリサイド膜131によって、PGシールド301(シールド層)が構成される。
【0279】
その他、図1に示した半導体装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0280】
なお、図40に示す断面構成は一例であり、この構成に限定されるものではなく、実施の形態1〜10において説明した各種のPGシールドの構成を適用することができる。
【0281】
<K−2.作用効果>
以上説明したように、基板中に低濃度ウエル領域を形成し、その上にPGシールドを形成することで、高抵抗の低濃度ウエル領域が埋め込み酸化膜の代わりとなって、不純物領域121を互いに電気的に分離でき、バルク基板においても静電誘導損失を防止できるとともに渦電流による電磁誘導損失を被ることがないPGシールドを得ることができる。
【0282】
<L.実施の形態12>
以上説明した実施の形態1〜11においては、スパイラルインダクタあるいは配線による静電誘導損失を防止するとともに、その内部で発生する渦電流による電磁誘導損失を防止する各種PGシールドの構成について説明したが、これらのPGシールドの下部の半導体基板中においてもスパイラルインダクタあるいは配線による電磁誘導損失が発生する可能性がある。以下、半導体基板中の電磁誘導損失を防止する構成について説明する。
【0283】
<L−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態12として、図41に半導体装置3000の構成を示す。
【0284】
図41に示す半導体装置3000は、図68を用いて説明した半導体装置90を例に採れば、RF回路部91およびロジック部92の一部分を示しており、それぞれRF回路部RPおよびロジック部LPとして示す。
【0285】
図41において、シリコン基板1と、該シリコン基板1上に配設された埋め込み酸化膜2と、埋め込み酸化膜2上に配設されたSOI層3とで構成されるSOI基板SB上に、RF回路部RPおよびロジック部LPが配設されている。
【0286】
RF回路部RPにおいては、SOI層3のスパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応する領域が複数のトレンチ分離酸化膜13によって分割され、複数のSOI領域22が形成されている。そして、各SOI領域22の上部にはシリサイド膜32が配設され、それぞれ複数のトレンチ分離酸化膜13、SOI領域22、シリサイド膜32によってPGシールド102が構成されている。
【0287】
そして、PGシールド102の下部のシリコン基板1の内部には空洞部CVが配設されている。
【0288】
空洞部CVはスパイラルインダクタSIの平面方向の長さと同程度の深さ(最大で100μm程度)を有し、平面方向の広がりは、少なくともスパイラルインダクタSIの形成領域を含むように設定されている。
【0289】
そして、埋め込み酸化膜2、SOI層3、層間絶縁膜4および5、スパイラルインダクタSIを覆う絶縁膜6を貫通して空洞部CVに達する開口部OPが配設されている。
【0290】
なお、その他、図8を用いて説明した半導体装置200と同じ構成については同じ符号を付し、説明は省略する。
【0291】
空洞部CVの形成方法は、空洞部CV以外の絶縁膜6までの構成をSOI基板SB上に形成した後、シリコン基板1に達する開口部OPを形成し、例えばKOH(水酸化カリウム)の20%溶液を開口部OPから注入し、シリコン基板1をエッチングする方法を採ることができる。また、下部OPは最終的には絶縁膜等で埋め込まれる。
【0292】
なお、エッチング溶液としてはKOH溶液に限定されるものではなく、シリコン基板のみを溶かす溶液であれば他の溶液でも良い。例えばNaOHなどの強アルカリ溶液も使用可能である。このような溶液は、カリウム(K)やナトリウム(Na)の汚染に注意する必要があるが、単純な物質であるので扱いやすい。また、カテコール(C662)やTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム:N(CH34OH))水溶液などの有機物質を使用しても良い。どの溶液を用いるかはデバイス製造を行う半導体工場の全体の構成に合わせて選択すれば良い。なお、KOH溶液等のエッチング溶液は温度によってエッチングレートが異なり、KOHの20%溶液は、50℃で100nm/minのエッチングレートを有する。
【0293】
また、空洞部CVはSOI基板SB上に何も形成しない状態で形成しておいても良いし、PGシールド102までを形成した段階で形成しても良く、基本的にはどの段階で形成しても良い。
【0294】
<L−2.作用効果>
以上説明したように、半導体装置3000はPGシールド102の下部のシリコン基板1の内部に空洞部CVを有しているので、スパイラルインダクタによる静電誘導損失をPGシールド102により防止するとともに、PGシールド102の内部で発生する渦電流による電磁誘導損失を被ることがない。また、シリコン基板1内で、スパイラルインダクタSIによる渦電流の発生を防止して、電磁誘導損失を低減することができる。
【0295】
なお、上記説明においてはPGシールド102を用いる構成を示したが、PGシールドの形態はこれに限定されるものではなく、実施の形態1〜9を用いて説明した各種PGシールドを適用できることは言うまでもない。
【0296】
<M.実施の形態13>
以上説明した実施の形態12においては、シリコン基板1の内部に空洞部CVを備えることで、シリコン基板1内での電磁誘導損失を低減する構成について示したが、シリコン基板1内での電磁誘導損失を低減する構成はこれに限定されるものではなく、シリコン基板1内にポーラス層を設けることで渦電流の経路を遮断するようにしても良い。
【0297】
なお、本明細書におけるポーラス層は、多数のホールを有する層という意味だけでなく、多数のトレンチを有する層も意味する。
【0298】
<M−1.装置構成>
以下、本発明に係る半導体装置の実施の形態13として、図42に半導体装置4000の構成を示す。
【0299】
なお、図42において、埋め込み酸化膜2より上部の構成は、図8を用いて説明した半導体装置200と同じであり、同じ構成については同じ符号を付し、説明は省略する。
【0300】
図42において、PGシールド102の下部のシリコン基板1の内部にはポーラス層PRが配設されている。
【0301】
ポーラス層PRは、シリコン基板1の表面から内部にかけてエッチングにより形成された複数のトレンチあるいは複数のホール、あるいは陽極化成法により形成された複数のホールで構成されており、それらの内部は真空に近い状態あるいは絶縁物で埋め込まれた状態となっている。
【0302】
従って、スパイラルインダクタSIによって発生する渦電流は、その経路を遮断され、シリコン基板1内での電磁誘導損失を低減することができる。
【0303】
なお、ポーラス層PRの平面視形状は、ホールの場合は、所定の領域全域に不規則にあるいは規則的に設けるようにすれば良いし、トレンチの場合には、少なくとも1つの方向に延在するトレンチを並列に配設することで渦電流を遮断することができる。
【0304】
なお、上記説明においてはPGシールド102を用いる構成を示したが、PGシールドの形態はこれに限定されるものではなく、実施の形態1〜9を用いて説明した各種PGシールドを適用できることは言うまでもない。
【0305】
<M−2.製造方法>
以下、図43〜図53を用いて、ポーラス層PRを有するSOI基板SBの形成方法について説明する。
【0306】
<M−2−1.エッチング法>
図43〜図46を用いてポーラス層PRをエッチングにより形成する方法を説明する。なお、以下においては明確化のため、エッチングにより形成されたものをポーラス層PR1と呼称し、陽極化成法により形成されたものをポーラス層PR2と呼称する。
【0307】
まず、図43に示すように、シリコン基板1を準備し、シリコン基板1の表面から内部にかけてエッチングにより複数のトレンチTR1(あるいは複数のホール)を形成してポーラス層PR1を構成する。なお、複数のトレンチ(あるいは複数のホール)TR1は、少なくともPGシールド102の下部に対応する領域全域に配設され、その溝幅あるいは直径は10nm〜50nm程度、ポーラス層PR1の厚さは10μm〜100μm程度に設定されている。
【0308】
なお、複数のトレンチ(あるいは複数のホール)TR1の深さ(すなわちポーラス層PR1の厚さ)は、スパイラルインダクタSIの平面方向の長さと同程度にすることが望ましいが、スパイラルインダクタSIの平面方向の長さの10分の1程度の深さであっても、電磁誘導損失の低減効果を得ることができる。
【0309】
次に、図44に示す工程において、シリコン基板1上を覆うように、例えばシリコン酸化膜で絶縁膜ZF1を形成し、ポーラス層PR1を埋め込む。
【0310】
図45に、絶縁膜ZF1を形成した状態のポーラス層PR1の詳細を示す。図45に示すように、絶縁膜ZF1は、ポーラス層PR1を構成するトレンチ(あるいはホール)TR1の内面を覆うように配設されるが、その内部を完全に埋め込むよりも早く開口部を塞ぐようなカバレッジ特性の絶縁膜を使用すれば、トレンチ(あるいはホール)TR1の内部には中空部HLが形成される。
【0311】
この場合、絶縁膜ZF1の形成を真空状態下で行っていれば、中空部HLも真空状態となっており、誘電率が低いので静電誘導損失も低減することができる。
【0312】
なお、トレンチ(あるいはホール)TR1の内部を絶縁膜で埋め込んだ場合であっても、当該絶縁膜として例えばフッ素を含むプラズマ酸化膜(プラズマCVD法により形成されたシリコン酸化膜)等の誘電率が低い絶縁膜を使用することで静電誘導損失を低減することができる。
【0313】
なお、熱酸化を行って熱酸化膜を形成する場合も、上記と同様にトレンチ(あるいはホール)TR1の内部には中空部HLを形成することができる。
【0314】
また、トレンチ(あるいはホール)TR1の内部をシリコン酸化膜等で埋め込んだ場合には、フッ素(F)イオンを注入することで誘電率を下げるようにすれば良い。
【0315】
次に、図46に示す工程において、その主面上に所定厚さの絶縁膜ZF2(例えばシリコン酸化膜)を備えるシリコン基板1Aを準備し、絶縁膜ZF1と絶縁膜ZF2とが対面するように、シリコン基板1Aと1とを貼り合わせる。
【0316】
その後、シリコン基板1AにCMP処理を施して、その厚さを薄くすることで、残ったシリコン基板1AがSOI層3となり、絶縁膜ZF1およびZF2が埋め込み酸化膜2となり、シリコン基板1中にポーラス層PR1を有したSOI基板SBを得ることができる。
【0317】
なお、以上の説明においては、ポーラス層PR1を絶縁膜ZF1で覆うことで、ポーラス層PR1の内部に中空部HLを設ける工程を示したが、以下のような方法で、ポーラス層PR1を構成するトレンチあるいはホールの開口部を塞ぐようにしても良い。
【0318】
すなわち、図47に示すようにシリコン基板1内にトレンチ(あるいはホール)TR1を形成した後、水素雰囲気中で数秒間、温度1000℃以上の熱処理(水素アニール)を行う。すると、ポーラス層PR1の表面エネルギーの極小化によって表面原子の移動度が劇的に高められ、表面の自然酸化に起因してトレンチ(あるいはホール)TR1の開口部が還元除去される(図48)。その結果、トレンチ(あるいはホール)TR1の内部が中空部HLとなり、上面が平滑化されたポーラス層PR1が形成される(図49)。
【0319】
これ以降の工程は図46に示した工程と同様であるが、シリコン基板1の表面には絶縁膜を形成する必要がないので、シリコン基板1Aの絶縁膜ZF2は、シリコン基板1のポーラス層PR1が形成された側の主面と対面するように貼り合わせることになる。
【0320】
<M−2−2.陽極化成法>
次に、図50〜図53を用いてポーラス層PRを陽極化成法により形成する方法を説明する。陽極化成法によるポーラス層の形成については、特許出願番号11−117770の明細書中の図6〜図10に開示されている。
【0321】
以下、その開示内容に基づいて説明すると、対向して配設され、陰極となる上部白金電極と、陽極となる下部白金電極とを有し、内部に化成溶液を満たす化成槽を準備する。
【0322】
次に、ポーラス層PR2を形成する側の主面が上部白金電極に向かうように、シリコン基板1を上部白金電極と下部白金電極との間に配置し、化成槽内にHF溶液を満たす。そして、シリコン基板1に電流を流す。化成条件を、例えば、化成時間30秒、化成電流密度10mA/cm2とすると、シリコン基板1の上面が多孔質化され、シリコン基板1の主面内に、0.2μm程度の膜厚を有するポーラス層PR2が形成される。
【0323】
ポーラス層PR2に形成されるホールは、エッチングで形成されるような直線的な形状ではなく、入り組んだ形状となるが、簡略化のため図50に示すような形状として示す。
【0324】
なお、ポーラス層PR2の厚さは化成時間および化成電流密度によって制御することができ、また、化成溶液の種類を変えることで制御することができる。また、ポーラス層PR2の密度(シリコン部分とホール部分との比に相当する)はHF溶液の濃度によって制御することができる。
【0325】
また、ポーラス層PR2の厚さは、スパイラルインダクタSIの平面方向の長さと同程度にすることが望ましいが、スパイラルインダクタSIの平面方向の長さの10分の1程度の厚さであっても、電磁誘導損失の低減効果を得ることができる。
【0326】
次に、先に説明したように、水素雰囲気中で数秒間、温度1000℃以上の熱処理を行ことで、ホールの開口部を還元除去し、ホールの内部が中空部HLとなり、ポーラス層PR2の上面が平滑化されたシリコン基板1を形成する(図50)。
【0327】
なお、ポーラス層PR2はシリコン基板1内に選択的に形成されているが、これは、後に形成されるスパイラルインダクタSIの形成領域に対応して設けられており、ポーラス層PR2を形成しない領域上にはHF溶液が接触しないようにマスクを形成しておけば良い。なお、ポーラス層PR2をシリコン基板1の全域に渡って配設するようにしても良いことは言うまでもない。
【0328】
なお、ポーラス層PR2をシリコン基板1の全域に渡って配設した構成においては、スパイラルインダクタによる電磁誘導損失だけでなく、配線による電磁誘導損失の低減効果も有することになる。
【0329】
次に、図51に示すように、シリコン基板1C上にポーラス層PR、エピタキシャル層EX、絶縁膜ZF3が積層されたポーラス基板PSBを準備する。
【0330】
なお、ポーラス基板PSBの形成方法についても、特許出願番号11−117770の明細書中の図6〜図10に開示されている方法を採れば良く、まず、先に説明したポーラス層PR2の形成方法と同様の工程を経て、シリコン基板1Cの内部にポーラス層PR21を形成する。ここで、ポーラス層PR21の上面は、シリコン基板1Cの単結晶構造を維持しており、シリコン基板1Cと同様の結晶方位を有している。そこで次に、エピタキシャル成長法によって、ポーラス層PR21の主面上に、所定厚さのエピタキシャル層EXを形成する。なお、エピタキシャル層EXは後にSOI層3となるので、SOI層3の厚さと同等の厚さに形成される。
【0331】
その後、エピタキシャル層EX上に所定厚さの絶縁膜ZF3を、例えばシリコン酸化膜で形成する。なお、絶縁膜ZF3は後に埋め込み酸化膜2となるので、埋め込み酸化膜2の厚さと同等の厚さに形成される。
【0332】
次に、図52に示す工程において、シリコン基板1のポーラス層PR2が形成された側の主面と、ポーラス基板PSBの絶縁膜ZF3とが対面するように、シリコン基板1とポーラス基板PSBとを貼り合わせる。
【0333】
その後、図53に示すように、ポーラス基板PSBのポーラス層PR21を境界として、ポーラス層PR21およびシリコン基板1Cを剥離するか、あるいは、エピタキシャル層EXの上面までをCMP処理により研磨することで、シリコン基板1内にポーラス層PR2を有するSOI基板SBを得ることができる。
【0334】
<M−3.作用効果>
以上説明したように、図42に示す半導体装置4000においては、スパイラルインダクタによる静電誘導損失をPGシールド102により防止するとともに、PGシールド102の内部で発生する渦電流による電磁誘導損失を被ることがない。また、シリコン基板1内に形成されたポーラス層PRを有し、その内部は真空に近い状態あるいは絶縁物で埋め込まれた状態となっているので、スパイラルインダクタSIによって発生する渦電流は、その経路を遮断され、シリコン基板1内での電磁誘導損失を低減することができる。
【0335】
<M−4.変形例>
以上説明した半導体装置4000のポーラス層PRの形成方法においては、ポーラス層PRを備えたSOI基板SBを準備し、その上に、PGシールド102を始めとする構成を形成する例を示したが、以下、図54を用いて説明するような製造方法を採用しても良い。
【0336】
図54に示すように、SOI層3上にトレンチ分離酸化膜PTI等の構成を形成したSOI基板SBを準備する。なお、SOI層3においては、トレンチ分離酸化膜PTIだけでなく、MOSトランジスタ等が構成された状態であっても良い。
【0337】
そして、SOI基板SBの、スパイラルインダクタの配設領域に対応する領域のSOI層3および埋め込み酸化膜2を選択的に除去して開口部OP1を形成する。
【0338】
その後、ポーラス層PR2を形成する領域のシリコン基板1が露出し、開口部OP1の端縁部およびSOI層3上が覆われるようにレジストマスクRM4を形成する。
【0339】
レジストマスクRM4を形成したSOI基板SBを、上部白金電極UEと、陽下部白金電極LEとを有する化成槽CC内に配設し、化成槽内にHF溶液を満たして上部白金電極UEと陽下部白金電極LEとの間に電流を流すことで、シリコン基板1の露出部分にポーラス層PR2が形成される。
【0340】
ポーラス層PR2の形成後にレジストマスクRM4を除去し、開口部OP1内に絶縁膜を形成して埋め込み酸化膜2を修復し、さらに当該絶縁膜上にシリコン層を形成してSOI層3を修復し、SOI層3内にPGシールド102を形成することで半導体装置4000と同様の構成を形成すれば良い。
【0341】
なお、実施の形態1〜10において説明した各種PGシールドを使用しない場合には、単に、開口部OP1を絶縁膜で埋め込むだけでも良い。
【0342】
<N.実施の形態14>
以上説明した実施の形態13においては、SOI基板SBのシリコン基板1内にポーラス層PRを有する構成について示したが、SOI基板のSOI層内にポーラス層を有した構成であっても良い。
【0343】
<N−1.装置構成>
以下、本発明に係る半導体装置の実施の形態14として、図55に半導体装置5000の構成を示す。
【0344】
図55においては、シリコン基板1と、該シリコン基板1上に配設された埋め込み酸化膜2Aと、埋め込み酸化膜2A上に配設されたSOI層3Aとで構成されるSOI基板SBA上に配設されたRF回路部を示している。
【0345】
スパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応するSOI層3A内に、互いに密接したSOI領域251〜257で構成されるPGシールド105が形成されている。なお、PGシールド105の構成は図18を用いて説明した半導体装置500と同一であり、さらにSOI領域258および259を有しているが、図においては省略している。
【0346】
そして、PGシールド105上は部分分離酸化膜であるトレンチ分離酸化膜17で覆われている。
【0347】
また、トレンチ分離酸化膜17に隣接してMOSトランジスタQ40が形成されている。MOSトランジスタQ40はトレンチ分離酸化膜17で規定されるSOI領域80上に配設されたゲート絶縁膜GZ、ゲート絶縁膜GZ上に配設されたゲート電極GT、ゲート電極GT上に配設されたシリサイド膜GSおよび、それらの側面を覆うように配設されたサイドウォール絶縁膜GW1およびGW2を備えている。
【0348】
ここで、サイドウォール絶縁膜GW2が形成される側のソース・ドレイン領域SD2は、反対側のソース・ドレイン領域SD1よりも広く形成され、サイドウォール絶縁膜GW2はソース・ドレイン領域SD2上に延在している。
【0349】
そして、サイドウォール絶縁膜GW1の外側のソース・ドレイン領域SD1の表面内にはシリサイド膜SS1が配設され、サイドウォール絶縁膜GW2の外側のソース・ドレイン領域SD2の表面内にはシリサイド膜SS2が配設されており、結果として、ゲート電極GTがソース・ドレイン領域SD1寄りに配設され、いわゆるオフセットゲートとなっている。オフセットゲートはドレイン領域での電界集中を緩和し、MOSトランジスタの高耐圧化を図ることができるので、電力用半導体装置に適した構造である。
【0350】
なお、シリサイド膜SS1およびSS2は、コンタクト部CP5およびCP6によって上層の配線WL5およびWL6に接続されている。
【0351】
なお、その他、図18を用いて説明した半導体装置500と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0352】
そして、図55に示すように、SOI層3Aの内部にはポーラス層PR3が配設されている。
【0353】
ポーラス層PR3は、シリコン基板1の表面から内部にかけて陽極化成法により形成された複数のホールで構成されており、それらの内部は真空に近い状態、あるいは絶縁物で埋め込まれた状態となっている。
【0354】
従って、スパイラルインダクタSIによって発生する渦電流は、その経路を遮断され、SOI層3A内での電磁誘導損失を低減することができる。
【0355】
<N−2.製造方法>
以下、図56〜図59を用いて、ポーラス層PR3をSOI層内に有するSOI基板SBAの形成方法について説明する。
【0356】
ポーラス層をSOI層内に有するSOI基板の形成方法については、特許出願番号11−165951の明細書中の図1〜図9に開示されている。
【0357】
以下、その開示内容に基づいて説明すると、まず、図56に示す工程において、シリコン基板1Dの主面内に、厚さ1μm程度のポーラス層PR3を陽極化成法により形成する。なお、ポーラス層PR3形成後、先に説明したように、水素雰囲気中で数秒間、温度1000℃以上の熱処理を行ことで、ホールの開口部を還元除去してホールの内部を中空部とし、ポーラス層PR3の上面を平滑化しても良いことは言うまでもない。
【0358】
また、陽極化成法の代わりに、エッチングによりに複数のトレンチ(あるいはホール)を形成してポーラス層PR3を構成しても良い。
【0359】
次に、図57に示すように、その主面上に所定厚さの絶縁膜ZF4が形成されたシリコン基板1を準備する。なお、絶縁膜ZF4は後に埋め込み酸化膜2Aとなるので、埋め込み酸化膜2Aの厚さと同等の厚さに形成される。
【0360】
そして、図58に示す工程において、シリコン基板1Dのポーラス層PR3が形成された側の主面と、シリコン基板1の絶縁膜ZF4とが対面するように、シリコン基板1と1Dとを貼り合わせる。
【0361】
その後、図59に示すように、シリコン基板1DをCMP処理により研磨してその厚みを減らし、ポーラス層PR3と合わせてSOI層3Aの厚さと同等の厚さに形成することで、SOI層3A内にポーラス層PR3を有するSOI基板SBAを得ることができる。
【0362】
なお、SOI基板SBAの形成方法は上記方法に限定されるものではなく、特許出願番号11−165951の明細書中の図10〜図19に開示された方法を用いても良い。
【0363】
すなわち、第1のシリコン基板に第1のポーラス層を形成し、その上にエピタキシャル成長法によって、所定厚さのエピタキシャル層を形成する。その後、エピタキシャル層の主面内に第2のポーラス層を形成し、第2のポーラス層上にシリコン酸化膜を形成してこれを第1の基板とする。
【0364】
その後、第2の基板として第2のシリコン基板を別途準備し、第1の基板のシリコン酸化膜と、第2の基板の主面とが対面するように両者を貼り合わせる。
【0365】
そして、第1のポーラス層を境として、第1のポーラス層および第1のシリコン基板を剥離することで、第2のシリコン基板、シリコン酸化膜、第2のポーラス層、エピタキシャル層が積層されたSOI基板を得ることができる。
【0366】
<N−3.作用効果>
以上説明したように、図55に示す半導体装置5000においては、スパイラルインダクタによる静電誘導損失をPGシールド105により防止するとともに、PGシールド105の内部で発生する渦電流に起因する電磁誘導損失を被ることがない。また、SOI層3A内に形成されたポーラス層PR3を有し、その内部は真空に近い状態あるいは絶縁物で埋め込まれた状態となっているので、スパイラルインダクタSIによって発生する渦電流は、その経路を遮断され、SOI層3A内での電磁誘導損失を低減することができる。
【0367】
<O.実施の形態15>
以上説明した実施の形態12〜14においては、SOI基板上に形成された半導体装置において、シリコン基板内あるいはSOI層内にポーラス層を有し、シリコン基板内およびSOI層内でのスパイラルインダクタおよび配線による電磁誘導損失を防止する構成について説明したが、本発明の適用はSOI基板に限定されるものではなく、バルク基板と呼称されるシリコン基板に適用することもできる。
【0368】
<O−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態15として、図60に半導体装置6000の構成を示す。なお、図60に示す半導体装置6000は、図68を用いて説明した半導体装置90を例に採れば、RF回路部RPおよびロジック部LPの構成を示している。
【0369】
図60において、P型のシリコン基板1のスパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応する領域が複数のトレンチ分離酸化膜111によって分割され、P型不純物が比較的高濃度(P+)に注入された複数の不純物領域121が形成されている。トレンチ分離酸化膜111は、シリコン基板1の表面から所定深さに達するように配設されたトレンチ内にシリコン酸化膜を埋め込むことで形成されている。
【0370】
また、各不純物領域121の上部にはシリサイド膜131が配設され、それぞれ複数のトレンチ分離酸化膜111、不純物領域121、シリサイド膜131によって、PGシールド301が構成される。
【0371】
ロジック部LPにおいては、トレンチ分離酸化膜15によってSOI層3が分割され、SOI領域61および62が形成され、SOI領域61および62にはMOSトランジスタQ21およびQ22がそれぞれ形成されている。
【0372】
なお、不純物領域121以下のシリコン基板1の内部にはN型不純物が比較的低濃度(N-)に注入されたウエル領域NWがシリコン基板1全域に渡って形成されているとともに、ウエル領域NWを含めて不純物領域121以下のシリコン基板1の内部には所定厚さのポーラス層PR4がシリコン基板1全域に渡って形成されている。
【0373】
その他、図8に示した半導体装置200と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0374】
<O−2.作用効果>
以上説明したように、図60に示す半導体装置6000においては、スパイラルインダクタによる静電誘導損失をPGシールド301により防止するとともに、PGシールド301の内部で発生する渦電流に起因する電磁誘導損失を被ることがない。また、シリコン基板1内に形成されたポーラス層PR4を有し、その内部は真空に近い状態となっているので、スパイラルインダクタSIによって発生する渦電流は、その経路を遮断され、シリコン基板1内での電磁誘導損失を低減することができる。
【0375】
また、ポーラス層PR4はシリコン基板1の全域に渡って配設されているので、スパイラルインダクタによる電磁誘導損失だけでなく、配線による電磁誘導損失の低減効果も有することになる。
【0376】
<P.実施の形態16>
以上説明した実施の形態12〜15においては、SOI基板上あるいはバルクシリコン基板上に形成された半導体装置において、シリコン基板内あるいはSOI層内にポーラス層を有し、シリコン基板内およびSOI層内でのスパイラルインダクタおよび配線による電磁誘導損失を防止する構成について説明したが、実施の形態1〜10において説明した各種PGシールドをさらに改良した以下に説明する構成により、シリコン基板内およびSOI層内での電磁誘導損失を防止することができる。
【0377】
<P−1.装置構成>
本発明に係る半導体装置の実施の形態16として、図61に半導体装置7000の構成を示す。なお、図61に示す半導体装置7000は、図68を用いて説明した半導体装置90を例に採れば、RF回路部RPおよびロジック部LPの構成を示している。
【0378】
図61において、シリコン基板1と、該シリコン基板1上に配設された埋め込み酸化膜2と、埋め込み酸化膜2上に配設されたSOI層3とで構成されるSOI基板SB上に、RF回路部RPおよびロジック部LPが配設されている。
【0379】
RF回路部RPにおいては、SOI層3のスパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応する領域が複数のトレンチ分離酸化膜13によって分割され、複数のSOI領域22が形成されている。トレンチ分離酸化膜13は、SOI層3の表面から埋め込み酸化膜2の表面に達するように配設されたトレンチ内にシリコン酸化膜を埋め込むことで形成され、各SOI領域22は電気的に完全に分離されている。
【0380】
また、各SOI領域22の上部にはシリサイド膜32が配設され、それぞれ複数のトレンチ分離酸化膜13、SOI領域22、シリサイド膜32によって、PGシールド102が構成される。
【0381】
ロジック部LPにおいては、トレンチ分離酸化膜15によってSOI層3が分割され、SOI領域61および62が形成され、SOI領域61および62にはMOSトランジスタQ21およびQ22がそれぞれ形成されている。
【0382】
そして、それぞれのトレンチ分離酸化膜13の下部には、トレンチ分離酸化膜13で開口部が塞がれたトレンチTR3が配設されている。
【0383】
トレンチTR3は埋め込み酸化膜2を貫通してシリコン基板1の内部に達し、その深さは100μm程度となっている。
【0384】
また、トレンチ分離酸化膜13で開口部が塞がれたトレンチTR3の内部には中空部HLが形成されている。
【0385】
その他、図8に示した半導体装置200と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0386】
<P−2.製造方法>
以下、図62〜図64を用いてPGシールド102およびトレンチTR3の製造方法について説明する。
【0387】
まず、図9を用いて説明した半導体装置200の製造方法と同様に、SOI層3上に厚さ20nm程度のシリコン酸化膜OXおよび厚さ200nm程度のシリコン窒化膜SNを順次形成した後、パターニングによりシリコン酸化膜OX、シリコン窒化膜SNおよびSOI層3の多層膜を、SOI層3の下層部が残るようにエッチングし、トレンチ分離酸化膜13、14および15が形成される領域にトレンチTR131、TR141およびTR15を形成する。
【0388】
次に、図62に示す工程において、トレンチTR131、TR141の一部を覆うとともに、トレンチTR15を完全に覆うレジストマスクRM2を用いて、トレンチTR131、TR141のレジストマスクRM2で覆われない部分をさらにエッチングすることによりSOI層3を貫通するトレンチTR13およびTR14を形成する。
【0389】
次に、レジストマスクRM2を除去した後、図63に示す工程において、トレンチTR13部分が開口部となるようにパターニングされたレジストマスクRM21を用いて、埋め込み酸化膜2を貫通してシリコン基板1の内部に達する深さ100μm程度のトレンチTR3を形成する。
【0390】
次に、レジストマスクRM21を除去した後、図64に示す工程において、全面に渡って、トレンチTR3の溝幅(例えば200nm〜500nm)よりも厚い、例えば厚さ500nm程度のシリコン酸化膜ZF5を形成して、トレンチTR13〜TR15およびトレンチTR3を埋め込み、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理によりシリコン窒化膜SNの途中まで研磨し、その後、シリコン窒化膜SNおよびシリコン酸化膜OXを除去することで、トレンチ分離酸化膜13〜15およびトレンチ分離酸化膜13で覆われたトレンチTR13を得る。
【0391】
シリコン酸化膜ZF5は、トレンチTR13の内面を覆うように配設されるが、その内部を完全に埋め込むよりも早く開口部を塞ぐようなカバレッジ特性の絶縁膜を使用すれば、トレンチTR3の内部には中空部HLが形成される。
【0392】
この場合、絶縁膜ZF5の形成を真空状態下で行っていれば、中空部HLも真空状態となっており、誘電率が低いので静電誘導損失も低減することができる。
【0393】
なお、この後は、既存のMOSトランジスタの製造工程(既存のサリサイド工程を含む)、層間絶縁膜の製造工程、配線層の製造工程、スパイラルインダクタの製造工程等を経て、半導体装置7000を得る。
【0394】
なお、PGシールド102の平面視形状は、例えば図2を用いて説明した形状を採用しても良いし、図3〜図7を用いて説明した形状を採用しても良く、トレンチTR3の平面視形状は、各PGシールドのトレンチ分離酸化膜の形状に相似した形状となる。
【0395】
<P−3.作用効果>
以上説明したように、図61に示す半導体装置7000においては、スパイラルインダクタによる静電誘導損失をPGシールド102により防止するとともに、PGシールド102の内部で発生する渦電流による電磁誘導損失を被ることがない。また、トレンチ分離酸化膜13の下部に配設され、埋め込み酸化膜2を貫通してシリコン基板1の内部に達するトレンチTR3によって、スパイラルインダクタSIによって発生する渦電流の経路が遮断され、シリコン基板1内での電磁誘導損失を低減することができる。
【0396】
<P−4.変形例1>
以上説明した半導体装置7000においては、PGシールド102を構成するトレンチ分離酸化膜13の下部に埋め込み酸化膜2を貫通してシリコン基板1の内部に達するトレンチTR3を設けた構成を示したが、図65に示す半導体装置8000のように、PGシールド101を構成するトレンチ分離酸化膜11の下部に、埋め込み酸化膜2を貫通してシリコン基板1の内部に達するトレンチTR4を設けるようにしても良い。
【0397】
トレンチTR4の深さは100μm程度となっており、レンチ分離酸化膜11で開口部が塞がれたトレンチTR4の内部には中空部HLが形成されている。
【0398】
その他、図1に示した半導体装置100と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0399】
<P−5.変形例2>
また、図66に示す半導体装置9000のように、PGシールド103Aを構成するトレンチ分離酸化膜16の下部に、埋め込み酸化膜2を貫通してシリコン基板1の内部に達するトレンチTR5を設けるようにしても良い。
【0400】
トレンチTR5の深さは100μm程度となっており、レンチ分離酸化膜16で開口部が塞がれたトレンチTR5の内部には中空部HLが形成されている。
【0401】
その他、図14に示した半導体装置300Aと同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0402】
<P−6.変形例3>
また、図67に示す半導体装置8001のように、P型のシリコン基板1のスパイラルインダクタSI(平面構成は図70参照)の配設領域に対応して形成されたPGシールド301を構成するトレンチ分離酸化膜111の下部に、所定深さのトレンチTR6を設けるようにしても良い。
【0403】
トレンチTR6の深さは100μm程度となっており、レンチ分離酸化膜111で開口部が塞がれたトレンチTR6の内部には中空部HLが形成されている。
【0404】
その他、図40に示した半導体装置2000と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0405】
【発明の効果】
本発明に係る請求項1記載の半導体装置によれば、接地電位に接続された少なくとも1つの導電部と、少なくとも1つの導電部の平面内に、例えばスパイラルインダクタ等のインダクタンス素子によって誘起される渦電流の経路を遮断する少なくとも1つの電流遮断部とを有するシールド層を半導体基板の主面内に備えているので、静電誘導損失を低減できるとともに、シールド層内での渦電流の経路遮断され、電磁誘導損失をも低減できる。また、シールド層が半導体基板内に形成されるので、シールド層を例えばMOSトランジスタの形成工程で同時に形成することにより、シールド層の形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。また、少なくとも1つの電流遮断部が埋め込み酸化膜に達する複数の分離酸化膜で構成され、少なくとも1つの導電部が、複数の分離酸化膜で電気的に分離された複数のSOI領域で構成されるので、複数のSOI領域を通じて電流が流れ、静電誘導損失を低減できるとともに、渦電流の経路が分離酸化膜により遮断されるので、渦電流による電磁誘導損失を被ることがない。
【0407】
本発明に係る請求項記載の半導体装置によれば、複数の分離酸化膜のそれぞれが、所定の形成幅で、埋め込み酸化膜に延在する形状であり、いわゆる完全分離酸化膜の形状であるので、例えばMOSトランジスタの形成部において完全分離酸化膜を用いて素子分離を行う場合に、同時に形成することができ、製造方法が複雑になることがない。
【0408】
本発明に係る請求項記載の半導体装置によれば、複数の分離酸化膜のそれぞれは、第1の形成幅で埋め込み酸化膜上に延在する第1の部分と、第1の部分の下部に連続し、第1の形成幅よりも狭い第2の形成幅で埋め込み酸化膜の表面に延在する第2の部分とで構成される形状であり、いわゆる部分分離酸化膜の製造工程を経て形成されるので、例えばMOSトランジスタの形成部において部分分離酸化膜を用いて素子分離を行う場合に、同時に形成することができ、製造方法が複雑になることがない。
【0409】
本発明に係る請求項記載の半導体装置によれば、少なくとも1つの導電部が、SOI層を薄くして所定厚さとなった複数のSOI領域で構成され、少なくとも1つの電流遮断部が、複数のSOI領域の間を埋めるように配設された絶縁膜で構成されているので、複数のSOI領域を通じて電流が流れ、静電誘導損失を低減できるとともに、渦電流の経路が絶縁膜により遮断されるので、渦電流による電磁誘導損失を被ることがない。また、少なくとも1つの導電部はSOI層を分割して形成されるので、シールド層の形成のために新たな導体層は不要であり、装置構造が複雑になることもない。
【0410】
本発明に係る請求項記載の半導体装置によれば、インダクタンス素子の下の複数のSOI領域のそれぞれが、インダクタンス素子が上にない領域のSOI領域より半導体不純物を高濃度に有するので、抵抗値の低いSOI領域を得ることができる。
【0411】
本発明に係る請求項記載の半導体装置によれば、複数のSOI領域のそれぞれが、その上面にシリサイド膜を有するので、抵抗値の低いSOI領域を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図2】 本発明に係る実施の形態1の半導体装置のPGシールドの平面構成を示す図である。
【図3】 PGシールドの他の平面構成を示す図である。
【図4】 PGシールドの他の平面構成を示す図である。
【図5】 PGシールドの他の平面構成を示す図である。
【図6】 PGシールドの他の平面構成を示す図である。
【図7】 PGシールドの他の平面構成を示す図である。
【図8】 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図9】 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図10】 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図11】 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図12】 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図13】 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図14】 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図15】 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図16】 本発明に係る実施の形態4の半導体装置のPGシールドの平面構成を示す図である。
【図17】 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図18】 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図19】 ディッシングを説明する図である。
【図20】 本発明に係る実施の形態6の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図21】 本発明に係る実施の形態6の半導体装置のPGシールドの平面構成を示す図である。
【図22】 本発明に係る実施の形態6の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図23】 本発明に係る実施の形態6の半導体装置の変形例のPGシールドの平面構成を示す図である。
【図24】 本発明に係る実施の形態7の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図25】 本発明に係る実施の形態7の半導体装置のPGシールドの平面構成を示す図である。
【図26】 本発明に係る実施の形態7の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図27】 本発明に係る実施の形態7の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図28】 本発明に係る実施の形態7の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図29】 本発明に係る実施の形態8の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図30】 本発明に係る実施の形態8の半導体装置のPGシールドの平面構成を示す図である。
【図31】 本発明に係る実施の形態8の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図32】 本発明に係る実施の形態8の半導体装置の変形例のPGシールドの平面構成を示す図である。
【図33】 本発明に係る実施の形態9の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図34】 本発明に係る実施の形態9の半導体装置のPGシールドの平面構成を示す図である。
【図35】 本発明に係る実施の形態9の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図36】 本発明に係る実施の形態9の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図37】 本発明に係る実施の形態10の半導体装置の構成を示す斜視図である。
【図38】 本発明に係る実施の形態10の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図39】 本発明に係る実施の形態10の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図40】 本発明に係る実施の形態11の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図41】 本発明に係る実施の形態12の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図42】 本発明に係る実施の形態13の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図43】 本発明に係る実施の形態13の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図44】 本発明に係る実施の形態13の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図45】 本発明に係る実施の形態13の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図46】 本発明に係る実施の形態13の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図47】 水素アニールによりポーラス層に中空部を設ける工程を示す断面図である。
【図48】 水素アニールによりポーラス層に中空部を設ける工程を示す断面図である。
【図49】 水素アニールによりポーラス層に中空部を設ける工程を示す断面図である。
【図50】 ポーラス層を陽極化成法により形成する工程を示す断面図である。
【図51】 ポーラス層を陽極化成法により形成する工程を示す断面図である。
【図52】 ポーラス層を陽極化成法により形成する工程を示す断面図である。
【図53】 ポーラス層を陽極化成法により形成する工程を示す断面図である。
【図54】 ポーラス層を陽極化成法により形成する他の方法を示す断面図である。
【図55】 本発明に係る実施の形態14の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図56】 本発明に係る実施の形態14の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図57】 本発明に係る実施の形態14の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図58】 本発明に係る実施の形態14の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図59】 本発明に係る実施の形態14の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図60】 本発明に係る実施の形態15の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図61】 本発明に係る実施の形態16の半導体装置の構成を示す断面図である。
【図62】 本発明に係る実施の形態16の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図63】 本発明に係る実施の形態16の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図64】 本発明に係る実施の形態16の半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図65】 本発明に係る実施の形態16の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図66】 本発明に係る実施の形態16の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図67】 本発明に係る実施の形態16の半導体装置の変形例の構成を示す断面図である。
【図68】 高周波回路を備えた半導体装置の構成例を示すブロック図である。
【図69】 インダクタによる静電誘導損失を説明する図である。
【図70】 スパイラルインダクタおよびシールドプレートの構成を示す斜視図である。
【図71】 パーフォレーテイッドシールドの構成を示す図である。
【符号の説明】
2 埋め込み酸化膜、2 SOI層、11,13,16〜19 トレンチ分離酸化膜、21,22,23,241〜249,261〜269,271〜279,281〜289,291〜299 SOI領域、31,32,34 シリサイド膜、SB SOI基板、SI スパイラルインダクタ、101〜108,106A,107A,107B,107C,108A,109A,201,301 PGシールド、CV 空洞部、PR,PR1,PR2,PR3,PR4 ポーラス層、TR3,TR4,TR5,TR6 トレンチ。

Claims (6)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の主面内に配設されたシールド層と、
    前記シールド層の形成領域上に層間絶縁膜を間に挟んで配設されたインダクタンス素子とを備え、
    前記シールド層は、接地電位に接続された少なくとも1つの導電部と、前記少なくとも1つの導電部の平面内に少なくとも1つの電流遮断部とを有
    前記半導体基板は、
    土台となる基板部と、該基板部上に配設された埋め込み酸化膜と、該埋め込み酸化膜上に配設されたSOI層とを備えるSOI基板であって、前記少なくとも1つの電流遮断部は、前記SOI層の表面から前記SOI層を貫通して前記埋め込み酸化膜に達する選択的に配設された複数の分離酸化膜を含み、前記少なくとも1つの導電部は、前記複数の分離酸化膜で電気的に分離された複数のSOI領域を含む、半導体装置。
  2. 前記複数の分離酸化膜のそれぞれは、所定の形成幅で、前記埋め込み酸化膜の表面に延在する、請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記複数の分離酸化膜のそれぞれは、第1の形成幅で前記埋め込み酸化膜上に延在する第1の部分と、該第1の部分の下部に連続し、前記第1の形成幅よりも狭い第2の形成幅で前記埋め込み酸化膜の表面に延在する第2の部分とで構成される、請求項2記載の半導体装置。
  4. 前記半導体基板は、
    土台となる基板部と、該基板部上に配設された埋め込み酸化膜と、該埋め込み酸化膜上に配設されたSOI層とを備えるSOI基板であって、
    前記少なくとも1つの導電部は、前記SOI層を薄くして所定厚さとなった複数のSOI領域を含み、
    前記少なくとも1つの電流遮断部は、少なくとも前記複数のSOI領域の間を埋めるように配設された絶縁膜を含む、請求項記載の半導体装置。
  5. 前記インダクタンス素子の下の前記複数のSOI領域のそれぞれは、前記インダクタンス素子が上にない領域の前記SOI領域より半導体不純物を高濃度に有する、請求項記載の半導体装置。
  6. 前記複数のSOI領域のそれぞれは、その上面にシリサイド膜を有する、請求項記載の半導体装置。
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