JPH10321802A - インダクタ素子 - Google Patents

インダクタ素子

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JPH10321802A
JPH10321802A JP13249897A JP13249897A JPH10321802A JP H10321802 A JPH10321802 A JP H10321802A JP 13249897 A JP13249897 A JP 13249897A JP 13249897 A JP13249897 A JP 13249897A JP H10321802 A JPH10321802 A JP H10321802A
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JP
Japan
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semiconductor substrate
coil
inductor element
insulator layer
oxide film
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JP13249897A
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English (en)
Inventor
Masanobu Saito
藤 雅 伸 斎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インダクタ素子におけるコイルの渦電流の発
生を抑制する。 【解決手段】 半導体基板10上に形成された酸化膜2
0と、この酸化膜20上に形成されたコイル30とを、
有するインダクタ素子において、コイル30下方の半導
体基板10中に、格子状に絶縁体層40を形成する。す
なわち、半導体基板10の溝10aに、酸化膜外壁42
とシリコン柱44とからなる、絶縁体層40を埋め込
む。この絶縁体層40により、コイルに発生する渦電流
のパスを短くして、渦電流の発生を抑制するとともに、
寄生容量を低減して、渦電流の発生を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインダクタ素子に関
するものであり、特に、半導体基板中に発生する渦電流
による損失を低減した高周波用のMMIC(Monolithic
Microwave Integrated Circuit)に好適なインダクタ素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、半導体基板上に形成された一
般的なインダクタ素子を平面的に示す図である。この図
10からわかるように、このようなインダクタ素子に交
流電流を流すと、コイル4下方のシリコン基板中に渦電
流が発生し、この渦電流がコイル4により発生する磁界
を打ち消す方向に作用するという問題があった。すなわ
ち、こうして発生する渦電流により、インダクタ素子の
特性が悪くなり、Q値が低下するという問題があった。
ここで、Q値とは、共振回路等に用いられる部品として
のコイルの性能の良さを表す数値である。その定義は、
Q=ωL/Rで表される。ωは共振周波数における角速
度、Lはインダクタンス、Rは抵抗である。
【0003】かかる問題を解決するため、従来図11に
示すインダクタ素子も提案されている。図11(a)
は、そのインダクタ素子を平面的に示す図、図11
(b)は、その断面を示す図である。特に図11(b)
からわかるように、比較的、抵抗の低い、半導体基板2
上に、酸化膜3を形成し、この酸化膜3上にコイル4を
形成していた。半導体基板2は、不純物を含むシリコン
基板等から構成され、酸化膜3は、シリコン酸化膜等か
ら構成されていた。
【0004】さらにここでは、コイル4を形成した後、
このコイル4直下における半導体基板2中に、中空部2
aを形成していた。すなわち、酸化膜3に開孔3aを形
成した後、半導体基板2を等方性エッチングによりエッ
チングしていた。このエッチングで、コイル4直下にお
ける半導体基板2の一部を除去することにより、寄生容
量の低減を図っていた。そして、この寄生容量の低減を
図ることにより、渦電流の発生を抑制していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特に、図11(a)か
らわかるように、上記のようなインダクタ素子にあって
は、半導体基板2の一部を等方性エッチングで除去して
いたので、中空部2aが横方向にまで広がってしまって
いた。すなわち、等方性エッチングで中空部2aを所望
の大きさに正確に形成することは、困難であることか
ら、この中空部2aをある程度コイル4より大きめに形
成せざるを得なかった。このため、半導体装置の集積度
を上げることが困難であった。すなわち、中空部2a上
には別のインダクタ素子や抵抗素子等の他の素子を形成
することができず、集積化を図ることが困難であった。
また、コイル4の形成後に、等方性エッチングをする必
要があることから、工程数が増加し、製造コストが増大
するという問題もあった。
【0006】そこで本発明は、半導体基板中に渦電流が
発生するのを抑制して、Q値を向上させつつ、半導体装
置の集積度を上げることが可能なインダクタ素子を提供
することを目的とする。つまり、高周波電流を流した場
合でも、良好な特性を有するインダクタ素子を提供する
ことを目的とする。また、中空部が不必要に広がって、
素子の集積化の妨げになるのを防止することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係るインダクタ素子は、半導体基板上に形
成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成されたコイル
と、を備えたインダクタ素子において、前記コイルの下
方における前記半導体基板内に、前記半導体基板を区切
るようにその深さ方向に向かって溝が形成され、この溝
中に絶縁体層が埋め込まれた、ことを特徴とするもので
ある。
【0008】さらにまた、半導体基板上に形成された絶
縁膜と、前記絶縁膜上に形成されたコイルと、前記コイ
ルの下方における前記半導体基板内に形成され、前記半
導体基板と前記コイルとの間の寄生容量を低減する、中
空部と、を備えたインダクタ素子において、前記中空部
の周囲における前記半導体基板内に、その深さ方向に向
かって溝が形成され、この溝中に絶縁体層が埋め込ま
れ、この絶縁体層を前記中空部を形成する際のストッパ
として機能させた、ことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)本発明の第1実施形態を説明する。本
発明の第1実施形態は、コイルを有するインダクタ素子
に交流電流を流した場合に発生する渦電流を抑制するた
め、コイル下方の半導体基板内に、格子状に絶縁体層を
埋め込んだものである。以下に、より詳しく説明する。
【0010】図1及び図2に基づいて、本発明の第1実
施形態に係るインダクタ素子の構造を説明する。図1は
インダクタ素子を平面的に示す図であり、図2は図1に
おけるII−II線断面図である。
【0011】図2からわかるように、半導体基板10上
には、絶縁膜としての、酸化膜20が形成されている。
本実施形態においては、半導体基板10はシリコン基板
により形成されており、酸化膜20はSiO2により形
成されている。この酸化膜20上には、コイル30が形
成されている。
【0012】図1からわかるように、コイル30は渦巻
き状に形成されいる。このコイル30の始点30aと終
点30bとは、図示しない接続配線により、他の素子へ
と接続されている。コイル30下方の半導体基板10に
は、格子状に絶縁体層40が形成されている。すなわ
ち、本実施形態においては、図中における水平方向に6
本の絶縁体トレンチ40(1)〜40(6)が形成され
ており、垂直方向に6本の絶縁体トレンチ40(7)〜
40(12)が形成されている。これら絶縁体トレンチ
40(1)〜40(12)により、絶縁体層40が形成
されている。
【0013】図2からわかるように、絶縁体層40は半
導体基板10中に、トレンチ状に形成されている。すな
わち、絶縁体層40は、半導体基板10の深さ方向に向
かって深く形成された溝10aに埋め込まれている。こ
の絶縁体層40で、半導体基板10を複数エリアに細か
く区切るようになっている。より詳しくは、絶縁体層4
0は、溝10aの内側を覆う酸化膜外壁42と、この酸
化膜外壁42の内側に位置するシリコン柱44とから、
形成されている。本実施形態においては、酸化膜外壁4
2はSiO2から形成されており、シリコン柱44は多
結晶シリコンから形成されている。絶縁体層40の絶縁
性は、主として、酸化膜外壁42により保たれている。
この絶縁体層40は、半導体基板10上に設けられるS
TI(Shallow Trench Isolation)素子分離領域と同様
の構造とすることにより、製造工程の削減を図ることが
可能となる。
【0014】次に、図3及び図4に基づいて、上記イン
ダクタ素子の製造工程の一例を説明する。これら図3及
び図4は、よりわかりやすくするために、図2における
右側半分を拡大して示す、工程断面図である。図2にお
ける左側半分もこれと同様の工程で製造される。
【0015】図3(a)からわかるように、シリコン基
板からなる半導体基板10の表面側にフォトレジストを
塗布し、光リソグラフィーでパターニングすることによ
り、フォトレジストPRを形成する。本実施形態におい
ては、このフォトレジストPRは、平面的に見た場合、
格子状にフォトレジストが除去されている。次に、RI
E(Reactive Ion Etching)により半導体基板10をエッ
チングして、溝10a、10a、10aを形成する。
【0016】次に、図3(b)からわかるように、フォ
トレジストPRを剥離する。続いて、熱酸化により酸化
膜42Aを形成する。この酸化膜42Aは溝10aを含
む半導体基板10の表面側に形成される。すなわち、溝
10aの内側は、酸化膜42Aで覆われる。次に、この
酸化膜42Aの表面側にポリシリコン層44Aを形成す
る。このポリシリコン層44Aで、溝10a内は充填さ
れる。
【0017】次に、図4(a)からわかるように、RI
E等により、エッチバックをする。このエッチバックに
より、半導体基板10上に形成された余分なポリシリコ
ン層44Aと酸化膜42Aとを、除去する。これによ
り、酸化膜外壁42とシリコン柱44とからなる絶縁体
層40が形成される。すなわち、半導体基板10の溝1
0a内に埋め込まれた絶縁体層40が形成される。
【0018】次に、図4(b)からわかるように、CV
D等によりSiO2を堆積して、酸化膜20を形成す
る。続いて、この酸化膜20上に、スパッタリングによ
りAlを堆積してアルミ層30Aを形成する。このアル
ミ層30Aを光リソグラフィーとRIEにより渦巻き形
状にエッチングをする。このエッチングによりコイル3
0が形成される。これにより、インダクタ素子は完成す
るが、さらにこの上に酸化膜を形成して、接続配線等の
他の配線層を形成することも可能である。
【0019】以上のように、本発明の第1実施形態にお
いては、コイル30下方の半導体基板10表面の溝10
a中に、絶縁体層40を格子状に埋め込んだ。このた
め、半導体基板10内に発生する渦電流を抑制すること
ができる。すなわち、渦電流は絶縁体層40中を通過す
ることができないため、渦電流のパスが短くなる。この
ため、渦電流の発生を抑制することができる。したがっ
て、この渦電流がコイル30により発生する磁界を打ち
消す方向に作用するという問題を回避して、インダクタ
素子のQ値を向上させることができる。つまり、インダ
クタ素子に高周波電流を流した場合における、渦電流損
失を低減して、特性を良好なものとすることができる。
【0020】また、絶縁体層40により、寄生容量の削
減を図ることができ、この点からも、渦電流の発生を抑
制することができる。すなわち、絶縁体層40がない半
導体基板においては、その半導体基板の全体の面積に応
じた寄生容量が発生する。これに対して、格子状に形成
された絶縁体層40を有する半導体基板10において
は、この絶縁体層40により半導体基板10が区切られ
ているので、コイル30の下方に位置する絶縁体層40
で囲まれた狭い面積のみに応じた寄生容量しか発生しな
い。このため、寄生容量の削減ができ、また、この寄生
容量の削減により渦電流の抑制も図ることができる。
【0021】さらに、従来のように、コイル30の下方
に中空部を形成しないので、半導体装置の集積化を図る
ことができる。すなわち、従来は中空部をコイル30よ
りも大きめに形成せざるを得なかったことから、インダ
クタ素子と他の素子との間を大きくとらなければならな
かった。これに対し、本実施形態においては中空部を形
成する必要がないので、このインダクタ素子と他の素子
との間の距離を狭めることができる。つまり、半導体装
置の集積化を図ることができる。
【0022】そのうえ、従来のように、コイル30形成
後に等方性エッチングをすることもないので、コイル3
0にダメージを与えるおそれもなくすことができる。し
かも、この等方性エッチング工程を省略することができ
るので、工程数の削減と製造コストの低減を図ることが
できる。
【0023】(第2実施形態)以下に、本発明の第2実
施形態を説明する。本発明の第2実施形態は、コイルを
有するインダクタ素子に交流電流を流した場合に発生す
る渦電流を抑制するため、コイル下方の半導体基板内
に、並列状に絶縁体層を埋め込んだものである。以下
に、より詳しく説明する。
【0024】図5は本発明の第2実施形態を示す図であ
る。この図5は、インダクタ素子を平面的に示す図であ
り、第1実施形態における図1に相当する図である。こ
の図5からわかるように、第2実施形態のインダクタ素
子においては、絶縁体層40は並列状に形成されてい
る。すなわち、図中における水平方向に6本の絶縁体ト
レンチ40(1)〜40(6)が平行に形成されてい
る。この点を除いては、第2実施形態のインダクタ素子
は、上記第1実施形態のインダクタ素子と同様の構造で
ある。
【0025】以上のように、本発明の第2実施形態にお
いては、半導体基板10表面に並列状に絶縁体層40を
形成した。このため、第1実施形態と同様の効果を得る
ことができる。すなわち、渦電流パスを短くすることに
よる渦電流の抑制と、寄生容量を減少させることによる
渦電流の抑制とを、図ることができる。しかも、絶縁体
層40は6本の絶縁体トレンチ40(1)〜40(6)
で形成されているので、絶縁体トレンチを密接して形成
する必要がなくなり、容易にインダクタ素子を製造する
ことができる。すなわち、第1実施形態のように、12
本の絶縁体トレンチ40(1)〜40(12)を形成す
るのに比べて、容易に絶縁体トレンチ40(1)〜40
(6)を形成することができる。
【0026】(第3実施形態)以下に、本発明の第3実
施形態を説明する。本発明の第3実施形態は、コイルを
有するインダクタ素子に交流電流を流した場合に発生す
る渦電流を抑制するため、コイル下方の半導体基板内
に、放射状に絶縁体層を埋め込んだものである。以下
に、より詳しく説明する。
【0027】図6は本発明の第3実施形態を示す図であ
る。この図6は、インダクタ素子を平面的に示す図であ
り、第1実施形態における図1に相当する図である。こ
の図6からわかるように、第3実施形態のインダクタ素
子においては、絶縁体層40は放射状に形成されてい
る。すなわち、渦巻き状のコイル30の中心部付近をそ
の交点として、放射状に4本の絶縁体トレンチ40
(1)〜40(4)が形成されている。この点を除いて
は、第3実施形態のインダクタ素子は、上記第1、第2
実施形態のインダクタ素子と同様の構造である。
【0028】以上のように、本発明の第3実施形態にお
いては、半導体基板10表面に放射状に絶縁体層40を
形成した。このため、第1、2実施形態と同様の効果を
得ることができる。すなわち、渦電流パスを短くするこ
とによる渦電流の抑制と、寄生容量を減少させることに
よる渦電流の抑制とを、図ることができる。しかも、第
2実施形態よりもさらに絶縁体トレンチの本数が減少す
るので、より一層容易にインダクタ素子を製造すること
ができる。すなわち、4本の絶縁体トレンチ40(1)
〜40(4)で絶縁体層40を形成することができるの
で、絶縁体トレンチ同士の間隔をより、広くとることが
でき、このため、絶縁体層40を容易に形成することが
できる。
【0029】(第4実施形態)以下に、本発明の第4実
施形態を説明する。本発明の第4実施形態は、コイルを
有するインダクタ素子に交流電流を流した場合に発生す
る渦電流を抑制するために、コイル下方の半導体基板内
に中空部を形成したインダクタ素子において、この中空
部の形成される領域をコイル下方にのみ限定するため
に、このコイルの周囲における半導体基板中に絶縁体層
を埋め込んだものである。以下に、より詳しく説明す
る。
【0030】まず、図7に基づいて、本発明の第4実施
形態に係るインダクタ素子の構造を説明する。図7
(a)はインダクタ素子を平面的に示す図であり、図7
(b)はその断面を示す図である。
【0031】図7(a)からわかるように、酸化膜21
の内部には、渦巻き状のコイル30が形成されている。
このコイル30の中心付近の酸化膜21には、開孔22
が形成されている。コイル30の周囲における半導体基
板10中には、このコイル30を囲うように絶縁体層4
0が形成されている。この絶縁体層40は、コイル30
と同様に矩形状に形成されている。絶縁体層40に囲わ
れた内側部分には、中空部12が形成されている。
【0032】図7(b)からわかるように、絶縁体層4
0は半導体基板10の深さ方向に向かって深く形成され
ている。絶縁体層40は、上述の他の実施形態と同様
に、酸化膜外壁42とシリコン柱44とから、形成され
ている。上述のように、この絶縁体層40の内側には、
中空部12が形成されている。
【0033】次に、図8及び図9に基づいて、上記イン
ダクタ素子の製造工程の一例を説明する。
【0034】図8(a)からわかるように、シリコン基
板からなる半導体基板10の表面側にフォトレジストを
塗布し、光リソグラフィーでパターニングすることによ
り、フォトレジストPRを形成する。本実施形態におい
ては、このフォトレジストPRは、平面的に見た場合、
矩形状にフォトレジストが除去されている。次に、RI
E(Reactive Ion Etching)により半導体基板10をエッ
チングして、溝10aを形成する。これにより、コイル
30の形成予定領域の周囲に、溝10aが形成される。
【0035】次に、図8(b)からわかるように、フォ
トレジストPRを剥離する。続いて、熱酸化により酸化
膜42Aを形成する。この酸化膜42Aは溝10aを含
む半導体基板10の表面側に形成される。すなわち、溝
10aの内側を覆うように酸化膜42Aが形成される。
次に、この酸化膜42Aの表面側にポリシリコン層44
Aを形成する。このポリシリコン層44Aで、溝10a
内は充填される。
【0036】次に、図9(a)からわかるように、RI
E等により、エッチバックをする。このエッチバックに
より、半導体基板10上に形成された余分なポリシリコ
ン層44Aと酸化膜42Aとを、除去する。これによ
り、酸化膜外壁42とシリコン柱44とからなる絶縁体
層40が形成される。次に、CVD等によりSiO2
堆積して、酸化膜20を形成する。続いて、この酸化膜
20上に、スパッタリングによりAlを堆積してアルミ
層30Aを形成する。このアルミ層30Aを光リソグラ
フィーとRIEにより渦巻き形状にエッチングをする。
このエッチングによりコイル30が形成される。
【0037】次に、図9(b)からわかるように、酸化
膜20上とコイル30上とに、CVD等によりSiO2
を堆積して、酸化膜21を形成する。この酸化膜21中
に、コイル30は埋設される。続いて、光リソグラフィ
ーとRIEにより、酸化膜20、21に開孔22を形成
する。次に、この開孔22を通じて、CDE(chemical
dry etching)やEDPウェットエッチング等の等方性
エッチングをすることにより、半導体基板10中に中空
部12を形成する。これにより、インダクタ素子は完成
するが、さらにこの上に酸化膜を形成して、接続配線等
の他の配線層を形成することも可能である。
【0038】以上のように、本発明の第4実施形態にお
いては、半導体基板10中におけるコイル30の周囲
に、絶縁体層40を形成した。このため、中空部12を
コイル30下方の必要な領域にのみ形成することができ
る。すなわち、半導体基板10に等方性エッチングによ
り中空部12を形成する際に、絶縁体層40をストッパ
として機能させることができる。これにより、中空部1
2が余分な領域まで形成されてしまうのを防止すること
ができる。つまり、中空部12を正確な大きさで形成す
ることができる。その結果、隣接する他の素子との距離
を狭めることができ、半導体装置の集積化を図ることが
できる。
【0039】しかも、コイル30を酸化膜21中に埋設
してから、開孔22や中空部12を形成するので、これ
らの形成の際にコイル30にダメージを与えるのを、回
避することができる。
【0040】なお、本発明は上記実施形態に限定されず
種々に変形可能である。例えば、絶縁体層の本数及び間
隔は上記のものに限らず、コイル30の大きさ、コイル
30の渦巻き形状の巻き数等により、任意の本数及び間
隔とすることができる。また、本発明はGaAsのよう
な化合物半導体や、埋め込み絶縁層を有するSOI基板
に対しても有効であることはいうまでもない。
【0041】さらに、シリコン柱44を省略して、Si
2のみで絶縁体層40の全体を形成することもでき
る。また、シリコン柱44は、非結晶シリコンで形成す
ることも可能である。しかも、絶縁体層40は、半導体
基板10上に設けられ素子どうしを互いに分離する素子
分離領域と同様の構造とすることにより、製造工程の削
減を図ることが可能となる。すなわち、両者を同様の構
造として、同一の製造工程で同時に製造することも可能
である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、コイル下方における半
導体基板内に、絶縁体層を埋め込んで半導体基板を区切
るようにしたので、コイルに交流電流を流した場合に生
ずる渦電流の発生を抑制することができる。すなわち、
渦電流パスを短くすることによる渦電流の抑制と、寄生
容量を減少させることによる渦電流の抑制とを、図るこ
とができる。
【0043】また、コイル下方の半導体基板内に中空部
の周囲に絶縁体層を形成したので、この中空部の形成さ
れる領域をコイル下方にのみに限定することができる。
このため、中空部が不必要に広がるのを防止して、素子
の集積化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態におけるインダクタ素子
を平面的に示す図。
【図2】図1におけるII−II線断面図。
【図3】第1実施形態におけるインダクタ素子の工程断
面図の一部。
【図4】第1実施形態におけるインダクタ素子の工程断
面図の一部。
【図5】本発明の第2実施形態におけるインダクタ素子
を平面的に示す図。
【図6】本発明の第3実施形態におけるインダクタ素子
を平面的に示す図。
【図7】本発明の第4実施形態におけるインダクタ素子
を示す図。
【図8】第4実施形態におけるインダクタ素子の工程断
面図の一部。
【図9】第4実施形態におけるインダクタ素子の工程断
面図の一部。
【図10】従来のインダクタ素子を平面的に示す図。
【図11】別の従来のインダクタ素子を示す図。
【符号の説明】
10 半導体基板 10a 溝 12 中空部 20 酸化膜(絶縁膜) 21 酸化膜(絶縁膜) 22 開孔(エッチング開孔) 30 コイル 40 絶縁体層 42 酸化膜外壁 44 シリコン柱

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に形成された絶縁膜と、前記
    絶縁膜上に形成されたコイルと、を備えたインダクタ素
    子において、 前記コイルの下方における前記半導体基板内に、前記半
    導体基板を区切るようにその深さ方向に向かって溝が形
    成され、この溝中に絶縁体層が埋め込まれた、ことを特
    徴とするインダクタ素子。
  2. 【請求項2】前記絶縁体層は、前記半導体基板の表面に
    格子状に形成された前記溝に埋め込まれていることを特
    徴とする請求項1に記載のインダクタ素子。
  3. 【請求項3】前記絶縁体層は、前記半導体基板の表面に
    互いにほぼ並列状に形成された複数の溝に埋め込まれて
    いることを特徴とする請求項1に記載のインダクタ素
    子。
  4. 【請求項4】前記絶縁体層は、前記半導体基板の表面に
    放射状に形成された溝に埋め込まれていることを特徴と
    する請求項1に記載のインダクタ素子。
  5. 【請求項5】半導体基板上に形成された絶縁膜と、 前記絶縁膜上に形成されたコイルと、 前記コイルの下方における前記半導体基板内に形成さ
    れ、前記半導体基板と前記コイルとの間の寄生容量を低
    減する、中空部と、 を備えたインダクタ素子において、 前記中空部の周囲における前記半導体基板内に、その深
    さ方向に向かって溝が形成され、この溝中に絶縁体層が
    埋め込まれ、この絶縁体層を前記中空部を形成する際の
    ストッパとして機能させた、ことを特徴とするインダク
    タ素子。
  6. 【請求項6】前記半導体基板は、シリコンを含むシリコ
    ン基板であり、前記絶縁膜は、シリコン酸化膜であるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項5に記載のインダク
    タ素子。
  7. 【請求項7】前記絶縁体層は、少なくとも一部に酸化膜
    を備えて形成されることを特徴とする請求項1又は請求
    項5に記載のインダクタ素子。
  8. 【請求項8】前記絶縁体層は、 前記溝の内側を覆う酸化膜外壁と、 前記酸化膜外壁の内側に位置する、多結晶シリコン又は
    非結晶シリコンのいずれかからなる、シリコン柱と、 を備えて形成されることを特徴とする請求項1又は請求
    項5に記載のインダクタ素子。
  9. 【請求項9】前記絶縁体層は、前記半導体基板上に設け
    られる素子分離領域と同様の構造であることを特徴とす
    る請求項1又は請求項5に記載のインダクタ素子。
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