JP4762098B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

この発明は、基板表面に処理液を供給して該基板表面に対して所定の湿式処理を施した後、処理液で濡れた基板表面を乾燥させる基板処理装置および基板処理方法に関するものである。なお、乾燥処理対象となる基板には、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等が含まれる。
薬液による薬液処理および純水などのリンス液によるリンス処理が行われた後、基板表面に付着するリンス液を除去すべく、数多くの乾燥方法が従来より提案されている。そのうちのひとつとして、純水よりも表面張力が低いIPA(イソプロピルアルコール)などの有機溶剤成分を含む液体(低表面張力溶剤)を用いた乾燥方法が知られている。この乾燥方法としては、例えば特許文献1に記載された乾燥方法がある。この乾燥方法を実行する基板処理装置では、基板表面に対してフッ酸処理を行った後、純水を基板表面に供給して洗浄処理(リンス処理)を施している。次いで、純水の供給停止後に途切れることなくあるいは純水を供給している途中から基板の表面にIPAを供給している。これにより、基板表面上の純水にIPAが溶解して純水がIPAにより置換される。その後、基板が高速回転されることによって基板表面からIPAが除去され、基板表面の乾燥処理が行われる。
また、特許文献2に記載されたレジスト現像方法では、次のようにして基板表面上の微細なごみの量の低減を図りながら基板表面を乾燥させている。先ず、レジスト現像後に純水を基板に供給して純水洗浄(リンス処理)を行う。その後、容量比で10%程度のIPAを含んだ純水(IPA水溶液)を基板に供給して基板の洗浄を行う。次いで、基板を高速回転させながら基板をスピン乾燥させる。
特開平9−38595号公報(図5) 特開平3−209715号公報(図1)
ところで、リンス処理後に基板表面上の純水をIPAまたはIPA水溶液に置換させるためには、基板表面の各部にIPAまたはIPA水溶液を送り込む必要がある。このため、IPAまたはIPA水溶液による置換処理が実行されると、基板表面に付着する純水の各部に該純水よりも表面張力が低い液体(低表面張力溶剤)が送り込まれることになる。そうすると、基板表面上の各部で純水と低表面張力溶剤との間の表面張力差に基づいて対流(マランゴニ対流)が引き起こされる。これにより、基板表面上の液体の攪拌が助長され、基板表面上の液体が基板表面の周囲雰囲気(空気)に晒される機会が増加する。その結果、置換処理の進行とともに基板表面に付着する液体(IPAまたはIPA水溶液)の溶存酸素濃度が高まり、基板表面の全部または一部が酸化して、基板表面に酸化膜が形成されたり、ウォーターマークが発生するという問題があった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、処理液で濡れた基板表面をIPAなどの低表面張力溶剤を用いて乾燥させる基板処理装置および基板処理方法において、基板表面にウォーターマークが発生するのを防止しながら基板表面を良好に乾燥させることを目的とする。
この発明は、基板表面に処理液を供給して該基板表面に対して所定の湿式処理を施した後、処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を基板表面に供給してから該低表面張力溶剤を基板表面から除去することによって基板表面を乾燥させる基板処理装置であって、上記目的を達成するため、基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、基板保持手段に保持された基板を所定の回転軸回りに回転させる基板回転手段と、基板保持手段に保持された基板の表面中央部へ処理液を吐出する処理液吐出口を有する処理液供給路および基板保持手段に保持された基板の表面中央部へ低表面張力溶剤を吐出する溶剤吐出口を有する溶剤供給路とが配設され、基板表面に対向しながら前記基板表面から離間配置された遮断部材と、遮断部材と基板表面との間に形成される間隙空間に不活性ガスを供給するガス供給手段とを備え、溶剤吐出口の口径が処理液吐出口の口径よりも小さく、ガス供給手段から不活性ガスを間隙空間に供給しつつ処理液吐出口から処理液を吐出させて湿式処理を実行するとともに、ガス供給手段から不活性ガスを間隙空間に供給しつつ溶剤吐出口から低表面張力溶剤を吐出させて基板表面に付着している処理液を低表面張力溶剤に置換させることを特徴としている。
また、この発明にかかる基板処理方法は、上記目的を達成するため、略水平姿勢で保持された基板の表面中央部へ処理液を吐出する処理液吐出口を有する処理液供給路と前記基板の表面中央部へ前記処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を吐出する溶剤吐出口を有する溶剤供給路とが配設された遮断部材を前記基板表面に対向しながら前記基板表面から離間配置させる遮断部材配置工程と、基板を回転させながら基板表面に処理液吐出口から処理液を吐出させて基板表面に対して所定の湿式処理を施す湿式処理工程と、基板を回転させながら処理液で濡れた基板表面に溶剤吐出口から低表面張力溶剤を吐出させて基板表面に付着している処理液を低表面張力溶剤に置換させる置換工程と、置換工程後に低表面張力溶剤を基板表面から除去して該基板表面を乾燥させる乾燥工程とを備え、溶剤吐出口の口径が処理液吐出口の口径よりも小さく、湿式処理工程および置換工程では、遮断部材配置工程で配置された遮断部材と基板表面との間に形成される間隙空間に不活性ガスを供給することを特徴としている。
このように構成された発明(基板処理装置および方法)では、遮断部材を基板表面に対向しながら基板表面から離間配置して、遮断部材と基板表面との間に形成される間隙空間に不活性ガスを供給している。そして、間隙空間に不活性ガスを供給しつつ遮断部材に設けられた処理液吐出口から処理液を吐出させ所定の湿式処理を実行するとともに、間隙空間に不活性ガスを供給しつつ遮断部材に設けられた溶剤吐出口から低表面張力溶剤を吐出させ基板表面に付着している処理液を低表面張力溶剤に置換している。したがって、基板表面の周囲雰囲気を低酸素濃度雰囲気に保ちながら処理液による湿式処理と低表面張力溶剤による置換処理とが実行される。このため、基板表面に付着する処理液が低表面張力溶剤に置換される際に、基板表面の周囲雰囲気から低表面張力溶剤への酸素の溶解を低減することができる。その結果、低表面張力溶剤の溶存酸素濃度の上昇を抑制することができ、基板表面に酸化膜が形成されたり、ウォーターマークが発生するのを確実に防止できる。また、遮断部材を基板表面に対向させながら間隙空間を不活性ガス雰囲気としていることから、基板表面から除去された処理液または低表面張力溶剤が基板表面へ跳ね返るのを抑制できる。このため、基板表面へのパーティクル付着を低減することができる。また、溶剤吐出口の口径は、処理液吐出口の口径より小さくすることが好ましい。この構成によれば、次のような不具合の発生を防止できる。すなわち、低表面張力溶剤は処理液に比較して表面張力が低い。このため、処理液吐出用に形成された口径と同一口径の溶剤吐出口から低表面張力溶剤を吐出する場合には、低表面張力溶剤の吐出停止後、低表面張力溶剤が溶剤吐出口から落下するおそれがある。これに対して、本発明のように、低表面張力溶剤吐出用に溶剤吐出口の口径を処理液吐出口の口径より小さく形成することで、溶剤吐出口から低表面張力溶剤が落下するという不具合を防止できる。
ここで、不活性ガスを間隙空間に供給しつつ基板を回転させて基板表面に付着している低表面張力溶剤を基板表面から振り切って基板表面を乾燥させてもよい。これにより、基板の乾燥速度を向上させるとともに、基板乾燥時の基板表面の周囲雰囲気の酸素濃度を低減してウォーターマーク発生を効果的に防止できる。また、遮断部材を基板表面に対向しながら間隙空間を不活性ガス雰囲気とした状態で一連の処理(湿式処理、置換処理および乾燥処理)を実行することができるので、パターン倒壊を防止しながら、ウォーターマーク発生を確実に防止できる。
また、間隙空間に不活性ガスを供給するために、ガス供給手段からの不活性ガスを基板表面の中央部に向けて吐出するガス吐出口を遮断部材に設けてもよい。このように遮断部材にガス吐出口を設けることで、遮断部材から基板表面の中央部に向けてそれぞれ、処理液、低表面張力溶剤および不活性ガスを吐出することが可能となる。したがって、遮断部材を基板表面に対向配置した状態で間隙空間に不活性ガスを供給しつつ湿式処理および置換処理を連続して実行することができる。
また、低表面張力溶剤による置換後であって基板表面の乾燥前に、溶剤吐出口から低表面張力溶剤を吐出させて基板表面全体にパドル状の低表面張力溶剤による溶剤層を形成し、さらにガス吐出口から基板の表面中央部に不活性ガスを吐出させて溶剤層の中央部にホールを形成するとともにホールを基板の端縁方向に拡大させてもよい。この構成によれば、基板乾燥時に基板の表面中央部に低表面張力溶剤が液滴状に残り、筋状パーティクルとなってウォーターマークが発生するのを防止できる。すなわち、基板を回転させて基板表面に付着する低表面張力溶剤を除去して乾燥させる際には、低表面張力溶剤に作用する遠心力は基板の表面中央部に位置する低表面張力溶剤ほど小さく、基板の表面端縁部から乾燥されていく。このとき、基板の表面中央部からその周囲にかけて液滴が残って、該液滴が基板の端縁方向に走り、この液滴の移動跡にウォーターマークが発生してしまうことがあった。これに対して、この発明によれば、上記したように基板表面の乾燥前に予め基板表面に形成したパドル状の低表面張力溶剤による溶剤層の中央部にホールを形成して該ホールを拡大させていくことにより基板の表面中央部に位置する低表面張力溶剤を排除しているので、ウォーターマークの発生を確実に防止できる。
また、処理液吐出口、溶剤吐出口およびガス吐出口に対して径方向外側に、しかも処理液吐出口、溶剤吐出口およびガス吐出口を取り囲むように環状に形成される外側ガス吐出口を遮断部材に設けて、該外側ガス吐出口から間隙空間にガス供給手段からの不活性ガスを供給してもよい。この構成によれば、基板表面に向けて不活性ガスを吐出する2種類のガス吐出口が遮断部材に設けられているので、例えば次のようにして不活性ガスの用途に応じて適切な流量および流速で不活性ガスを基板表面に向けて供給することができる。すなわち、(1)基板表面の周囲雰囲気を不活性ガス雰囲気に保つには、基板表面上の液体を吹き飛ばすことのないように比較的大流量かつ低速で不活性ガスを供給することが望まれる。その一方で、(2)基板表面上の低表面張力溶剤による溶剤層を基板表面から除去する際には、基板の表面中央部に比較的小流量かつ高速で不活性ガスを供給することが望まれる。したがって、2種類のガス吐出口、つまり基板の表面中央部に向けて不活性ガスを吐出するガス吐出口と、該ガス吐出口に対して径方向外側に、しかも環状に形成されて間隙空間に不活性ガスを供給する外側ガス吐出口とを遮断部材に設けることで、互いに流量および流速が異なる不活性ガスを各吐出口から吐出させることができる。このため、上記(1)および(2)のいずれの場合にも、適切な流量および流速で不活性ガスを基板表面に向けて供給することができる。
また、処理液による湿式処理(湿式処理工程)後であって低表面張力溶剤による置換(置換工程)前に、不活性ガスを間隙空間に供給しつつ基板を回転させながら基板表面に付着している処理液の一部を残して大部分を基板表面から振り切って除去した後に、遮断部材の溶剤吐出口から低表面張力溶剤を吐出させるのが好ましい。このように、低表面張力溶剤による置換(置換工程)に先立って、基板表面に付着している処理液の一部を残して大部分が除去されることで、基板表面に微細パターンが形成されていたとしても、パターン間隙内部に低表面張力溶剤を効率良く入り込ませることができる。つまり、パターン間隙に低表面張力溶剤を送り込む上で障害となっていた処理液の大部分が基板表面から除去されることで、低表面張力溶剤を高効率にパターン間隙内部にまで入り込ませることができる。これにより、基板乾燥時にパターン間隙に発生する負圧を低下させて、パターン倒壊を有効に防止できる。その一方で、このように基板表面上の処理液の大部分を基板表面から除去した場合には、基板表面上の処理液の液膜の厚みが薄くなったり、さらには基板表面の一部が露出する場合がある。このとき、基板表面の周囲雰囲気の酸素濃度が高いと、周囲雰囲気から処理液への酸素の溶解によって処理液中の溶存酸素濃度が急激に高まり、基板表面が酸化し易くなる。また、基板表面の一部が露出した場合には、基板表面が周囲雰囲気に直接に晒されて酸化してしまう場合がある。これに対して、この発明によれば、間隙空間を不活性ガス雰囲気とした状態で基板表面上の処理液の大部分を基板表面から除去しているので、基板表面上の処理液中の溶存酸素濃度が急激に上昇するのを抑制することができ、基板表面の酸化やウォーターマーク発生を確実に防止できる。さらに、基板表面の一部が露出した場合であっても基板表面の周囲雰囲気が不活性ガス雰囲気にコントロールされていることから基板表面が直接に酸化するのを防止できる。
また、遮断部材のうち基板表面と対向する基板対向面を基板の回転軸回りに回転させてもよい。この構成によれば、間隙空間に巻き込み気流が発生するのを抑制することができる。これにより、湿式処理や置換処理を実行する際に、ミスト状の処理液や低表面張力溶剤が間隙空間に侵入して基板表面に付着するのを防止できる。また、湿式処理や置換処理を実行する際に、基板対向面を回転させることで基板対向面に付着する処理液や低表面張力溶剤を振り切り、基板対向面に処理液や低表面張力溶剤が滞留するのを防止できる。
また、処理液と同一組成の液体または処理液と主成分が同一である液体と、該液体に溶解して表面張力を低下させる有機溶剤成分とが混合された混合液(以下、単に「混合液」という)を低表面張力溶剤として溶剤吐出口から吐出させてもよい。このような混合液を用いる場合には、混合液中の有機溶剤成分の体積百分率(以下「有機溶剤成分濃度」という)が50%以下であることが好ましい。これにより、100%の有機溶剤成分を基板表面に供給する場合に比較して有機溶剤成分の消費量を抑制することができる。この場合、有機溶剤成分濃度が50%以下であるため、パターン間隙に存在する有機溶剤成分の量は100%の有機溶剤成分を用いた置換処理よりも少なくなる。しかしながら、後述する実験結果に示すように、仮に有機溶剤成分濃度を50%より大きくした場合でも混合液の表面張力に大きな低下は見られず、パターン倒壊を引き起こす力に関して大きな減少は見込めない。したがって、上記のように有機溶剤成分濃度を設定することで、有機溶剤成分の消費量を抑制しつつパターン倒壊を効率良く防止できる。さらに、このような観点から有機溶剤成分濃度を5%以上かつ10%以下とすることが好ましい。
なお、本発明に用いられる「低表面張力溶剤」としては、上記した混合液のほか、100%の有機溶剤成分を用いることができる。また、低表面張力溶剤として有機溶剤成分を含む溶剤に替えて、界面活性剤を必須的に含む溶剤を用いてもよい。ここで、「有機溶剤成分」としてはアルコール系有機溶剤を用いることができる。アルコール系有機溶剤としては、安全性、価格等の観点からイソプロピルアルコール、エチルアルコールまたはメチルアルコールを用いることができるが、特にイソプロピルアルコール(IPA)が好適である。
この発明によれば、処理液による湿式処理と低表面張力溶剤による置換処置とが実行される間、遮断部材を基板表面に対向しながら離間配置して、遮断部材と基板表面との間に形成される間隙空間に不活性ガスを供給している。このため、基板表面に付着する処理液が低表面張力溶剤に置換される際に、基板表面の周囲雰囲気から低表面張力溶剤への酸素の溶解が低減され、低表面張力溶剤の溶存酸素濃度を低下させることができる。その結果、基板表面に酸化膜が形成されたり、ウォーターマークが発生するのを確実に防止できる。また、遮断部材を基板表面に対向させながら間隙空間を不活性ガス雰囲気としていることから、処理液または低表面張力溶剤の基板表面への跳ね返りが抑制され、基板表面へのパーティクル付着を低減することができる。
<第1実施形態>
図1はこの発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。また、図2は図1の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置は半導体ウエハ等の基板Wの表面Wfに付着している不要物を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。より具体的には、基板表面Wfに対してフッ酸などの薬液による薬液処理および純水やDIW(deionized water)などのリンス液によるリンス処理を施した後、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させる装置である。なお、この実施形態では、基板表面Wfとはpoly−Si等からなるデバイスパターンが形成されたパターン形成面をいう。
この基板処理装置は、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wを略水平姿勢に保持して回転させるスピンチャック1と、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfに向けて薬液を吐出する薬液吐出ノズル3と、スピンチャック1の上方位置に配置に配置された遮断部材9とを備えている。
スピンチャック1は、回転支軸11がモータを含むチャック回転機構13の回転軸に連結されており、チャック回転機構13の駆動により回転軸J(鉛直軸)回りに回転可能となっている。これら回転支軸11、チャック回転機構13は、円筒状のケーシング2内に収容されている。回転支軸11の上端部には、円盤状のスピンベース15が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット4からの動作指令に応じてチャック回転機構13を駆動させることによりスピンベース15が回転軸J回りに回転する。このように、この実施形態では、チャック回転機構13が本発明の「基板回転手段」として機能する。
スピンベース15の周縁部付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個のチャックピン17が立設されている。チャックピン17は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース15の周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。チャックピン17のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部とを備えている。各チャックピン17は、基板保持部が基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部が基板Wの外周端面から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
スピンベース15に対して基板Wが受渡しされる際には、複数個のチャックピン17を解放状態とし、基板Wに対して洗浄処理を行う際には、複数個のチャックピン17を押圧状態とする。押圧状態とすることによって、複数個のチャックピン17は基板Wの周縁部を把持してその基板Wをスピンベース15から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持することができる。これにより、基板Wはその表面(パターン形成面)Wfを上方に向け、裏面Wbを下方に向けた状態で支持される。このように、この実施形態では、チャックピン17が本発明の「基板保持手段」として機能する。なお、基板保持手段としてはチャックピン17に限らず、基板裏面Wbを吸引して基板Wを支持する真空チャックを用いてもよい。
薬液吐出ノズル3は、薬液バルブ31を介して薬液供給源と接続されている。このため、制御ユニット4からの制御指令に基づいて薬液バルブ31が開閉されると、薬液供給源から薬液が薬液吐出ノズル3に向けて圧送され、薬液吐出ノズル3から薬液が吐出される。なお、薬液にはフッ酸またはBHF(バッファードフッ酸)などが用いられる。また、薬液吐出ノズル3にはノズル移動機構33(図2)が接続されており、制御ユニット4からの動作指令に応じてノズル移動機構33が駆動されることで、薬液吐出ノズル3を基板Wの回転中心の上方の吐出位置と吐出位置から側方に退避した待機位置との間で往復移動させることができる。
遮断部材9は、板状部材90と、内部が中空に仕上げられ、板状部材90を支持する回転支軸91と、回転支軸91の中空部に挿通された内挿軸95とを有している。板状部材90は、中心部に開口部を有する円盤状の部材であって、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfに対向配置されている。板状部材90は、その下面(底面)90aが基板表面Wfと略平行に対向する基板対向面となっており、その平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。板状部材90は略円筒形状を有する回転支軸91の下端部に略水平に取り付けられ、回転支軸91は水平方向に延びるアーム92により基板Wの中心を通る回転軸J回りに回転可能に保持されている。内挿軸95の外周面と回転支軸91の内周面との間にはベアリング(図示せず)が介在して取り付けられている。アーム92には、遮断部材回転機構93と遮断部材昇降機構94が接続されている。
遮断部材回転機構93は、制御ユニット4からの動作指令に応じて回転支軸91を回転軸J回りに回転させる。回転支軸91が回転させられると、板状部材90が回転支軸91とともに一体的に回転する。遮断部材回転機構93は、スピンチャック1に保持された基板Wの回転に応じて基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で板状部材90(下面90a)を回転させるように構成されている。このように、この実施形態では遮断部材回転機構93が本発明の「遮断部材回転手段」として機能する。
また、遮断部材昇降機構94は、制御ユニット4からの動作指令に応じて遮断部材9をスピンベース15に近接して対向させたり、逆に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット4は遮断部材昇降機構94を作動させることで、基板処理装置に対して基板Wを搬入出させる際には、スピンチャック1の上方の離間位置に遮断部材9を上昇させる。その一方で、基板Wに対して所定の処理を施す際には、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定された所定の対向位置(図1に示す位置)まで遮断部材9を下降させる。この実施形態では、リンス処理が開始されてから遮断部材9を離間位置から対向位置に下降させ、乾燥処理が完了するまで継続して遮断部材9を対向位置に位置させる。
図3は図1の基板処理装置に装備された遮断部材の要部を示す縦断面図である。また、図4は図3のA―A’線断面図(横断面図)である。回転支軸91の中空部に内挿された内挿軸95は、横断面が円形に形成されている。これは、内挿軸95(非回転側部材)と回転支軸91(回転側部材)との隙間の間隔を全周にわたって均等にするためであり、該隙間にシールガスを導入することで内挿軸95と回転支軸91との隙間を外部からシールされた状態としている。内挿軸95には3本の流体供給路が鉛直軸方向に延びるように形成されている。すなわち、リンス液の通路となるリンス液供給路96、リンス液と同一組成の液体と該液体に溶解して表面張力を低下させる有機溶媒成分とが混合された混合液(本発明の「低表面張力溶剤」に相当)の通路となる混合液供給路97および窒素ガス等の不活性ガスの通路となるガス供給路98が内挿軸95に形成されている。リンス液供給路96、混合液供給路97およびガス供給路98はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)からなる内挿軸95にそれぞれ、PFA(パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)製のチューブ96b,97b,98cを軸方向に挿入することによって形成されている。
そして、リンス液供給路96、混合液供給路97およびガス供給路98の下端がそれぞれ、リンス液吐出口96a(本発明の「処理液吐出口」に相当)、混合液吐出口97a(本発明の「溶剤吐出口」に相当)およびガス吐出口98aとなってスピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfと対向している。この実施形態では、内挿軸の直径が18〜20mmに形成されている。また、リンス液吐出口96a、混合液吐出口97aおよびガス吐出口98aの口径がそれぞれ、4mm、2〜3mm、4mmに形成されている。このように、この実施形態では、混合液吐出口97aの口径がリンス液吐出口96aの口径よりも小さくなっている。これにより、以下に示す不具合を防止できる。すなわち、混合液(IPA+DIW)はリンス液(DIW)に比較して表面張力が低くなっている。このため、リンス液吐出用に形成された口径と同一口径の混合液吐出口から混合液を吐出させた場合には、混合液の吐出停止後、混合液が混合液吐出口から落下するおそれがある。一方で、混合液吐出用に形成された口径と同一口径のリンス液吐出口からリンス液を吐出させた場合には、リンス液の吐出速度が速くなってしまう。その結果、電気的絶縁体であるリンス液(DIW)が基板表面Wfに比較的高速で衝突することにより、リンス液が直接に供給された基板表面Wfの供給部位が帯電して酸化するおそれがある。これに対して、この実施形態では、混合液とリンス液の吐出口を個別に設けるとともに、混合液吐出口97aの口径をリンス液吐出口96aの口径よりも小さく形成している。このため、混合液吐出口から混合液が落下するのを防止するとともに、リンス液吐出口からのリンス液の吐出速度が速くなるのを抑え、基板表面Wfの帯電による酸化を抑制することができる。
また、この実施形態では、リンス液吐出口96aが遮断部材9の中心軸、つまり基板Wの回転軸Jから径方向外側にずれた位置に設けられている。これにより、リンス液吐出口96aから吐出されたリンス液が基板表面Wfの一点(基板Wの回転中心W0)に集中して供給されるのが回避される。その結果、基板表面Wfの帯電部位を分散させることができ、基板Wの帯電による酸化を低減することができる。その一方で、リンス液吐出口96aが回転軸Jから離れ過ぎると、基板表面Wf上の回転中心W0にリンス液を到達させることが困難となってしまう。そこで、この実施形態では、水平方向における回転軸Jからリンス液吐出口96a(吐出口中心)までの距離Lを4mm程度に設定している。ここで、基板表面Wf上の回転中心W0にリンス液(DIW)を供給し得る距離Lの上限値としては、以下に示す条件で20mmとなっている。
DIWの流量:2L/min
基板回転数:1500rpm
基板表面の状態:表面中央部が疎水面
また、回転軸Jから混合液吐出口97a(吐出口中心)までの距離の上限値についても、基板回転数を1500rpmに設定する限り、上記した回転軸Jからリンス液吐出口96a(吐出口中心)までの距離Lの上限値(20mm)と基本的に同じである。
一方で、回転軸Jからガス吐出口98a(吐出口中心)までの距離については、対向位置に位置決めされた遮断部材9(板状部材90)と基板表面Wfとの間に形成される間隙空間SPに窒素ガスを供給し得る限り、特に限定されず任意である。しかしながら、後述するようにして基板表面Wf上に形成された混合液による溶剤層に窒素ガスを吹付けて該溶剤層を基板Wから排出させる観点からは、ガス吐出口98aは回転軸J上あるいはその近傍位置に設けることが好ましい。
また、回転支軸91の内壁面と内挿軸95の外壁面との間に形成される空間部分が外側ガス供給路99を構成しており、外側ガス供給路99の下端が環状の外側ガス吐出口99aとなっている。つまり、遮断部材9には、基板表面Wfの中央部に向けて窒素ガスを吐出するガス吐出口98aのほかに外側ガス吐出口99aが、リンス液吐出口96a、混合液吐出口97aおよびガス吐出口98aに対して径方向外側に、しかもリンス液吐出口96a、混合液吐出口97aおよびガス吐出口98aを取り囲むようにして設けられている。この外側ガス吐出口99aの開口面積はガス吐出口98aの開口面積に比較して遥かに大きく形成されている。このように、2種類のガス吐出口が遮断部材9に設けられているので、互いに流量および流速が異なる窒素ガスを各吐出口から吐出させることができる。例えば(1)基板表面Wfの周囲雰囲気を不活性ガス雰囲気に保つには、基板表面Wf上の液体を吹き飛ばすことのないように比較的大流量かつ低速で窒素ガスを供給することが望まれる。その一方で、(2)基板表面Wf上の混合液による溶剤層を基板表面Wfから除去する際には、基板Wの表面中央部に比較的小流量かつ高速で窒素ガスを供給することが望まれる。したがって、上記(1)の場合には、主として外側ガス吐出口99aから窒素ガスを吐出させることにより、上記(2)の場合には、主としてガス吐出口98aから窒素ガスを吐出させることにより、窒素ガスの用途に応じて適切な流量および流速で窒素ガスを基板表面Wfに向けて供給することができる。
また、内挿軸95の先端(下端)は板状部材90の下面90aと面一になっておらず、下面90aを含む同一平面から上方側に退避している(図3)。このような構成によれば、ガス吐出口98aから吐出された窒素ガスが基板表面Wfに到達するまでに該窒素ガスを拡散させ、窒素ガスの流速をある程度減少させることができる。すなわち、ガス吐出口98aからの窒素ガスの流速が速すぎると、外側ガス吐出口99aからの窒素ガスと互いに干渉して基板表面Wf上の混合液による溶剤層を基板Wから排出することが困難となる。その結果、基板表面Wf上に液滴が残ってしまう。これに対して、上記構成によれば、ガス吐出口98aからの窒素ガスの流速が緩和され、基板表面Wf上の混合液による溶剤層を確実に基板Wから排出することができる。
図1に戻って説明を続ける。リンス液供給路96の上端部はリンス液バルブ83を介して工場のユーティリティ等で構成されるDIW供給源に接続されており、リンス液バルブ83が開かれることにより、リンス液吐出口96aからDIWをリンス液として吐出可能となっている。
また、混合液供給路97の上端部は混合液供給ユニット7に接続されている。混合液供給ユニット7は、混合液(有機溶媒成分+DIW)を生成するためのキャビネット部70を備え、キャビネット部70にて生成された混合液を混合液供給路97に圧送可能となっている。有機溶媒成分としては、DIW(表面張力:72mN/m)に溶解して表面張力を低下させる物質、例えばイソプロピルアルコール(表面張力:21〜23mN/m)が用いられる。なお、有機溶媒成分はイソプロピルアルコール(IPA)に限定されず、エチルアルコール、メチルアルコールの各種有機溶媒成分を用いるようにしてもよい。また、有機溶媒成分は液体に限らず、各種アルコールの蒸気を有機溶媒成分としてDIWに溶解させて混合液を生成するようにしてもよい。
キャビネット部70は、DIWとIPAとの混合液を貯留する貯留タンク72を備えている。この貯留タンク72には貯留タンク72内にDIWを供給するためのDIW導入管73の一端が取り込まれており、その他方端が開閉バルブ73aを介してDIW供給源に接続されている。さらに、DIW導入管73の経路途中には流量計73bが介装されており、流量計73bがDIW供給源から貯留タンク72に導入されるDIWの流量を計測する。そして、制御ユニット4は、流量計73bで計測される流量に基づき、DIW導入管73を流通するDIWの流量を目標の流量(目標値)にするように、開閉バルブ73aを開閉制御する。
同様にして、貯留タンク72には貯留タンク72内にIPA液体を供給するためのIPA導入管74の一端が取り込まれており、その他方端が開閉バルブ74aを介してIPA供給源に接続されている。さらに、IPA導入管74の経路途中には流量計74bが介装されており、流量計74bがIPA供給源から貯留タンク72に導入されるIPA液体の流量を計測する。そして、制御ユニット4は流量計74bで計測される流量に基づき、IPA導入管74を流通するIPA液体の流量を目標の流量(目標値)にするように開閉バルブ74aを開閉制御する。
この実施形態では、混合液中のIPAの体積百分率(以下「IPA濃度」という)が50%以下の範囲内に属する所定値、例えばIPA濃度が10%になるように貯留タンク72内に導入するIPA液体およびDIWの流量を調整する。このようにIPA濃度を設定することで、後述するようにIPAの消費量を抑制しつつ基板表面Wfに形成されたパターン倒壊を効率良く防止できる。また、100%のIPAに比較してIPAに対する装置の防曝対策を簡略化することができる。
貯留タンク72には、その一端が混合液供給路97に接続された混合液供給管75の他端が挿入され、貯留タンク72に貯留されている混合液を混合液バルブ76を介して混合液供給路97に供給可能に構成されている。混合液供給管75には、貯留タンク72に貯留されている混合液を混合液供給管75に送り出す定量ポンプ77や、定量ポンプ77により混合液供給管75に送り出される混合液の温度を調整する温調器78、混合液中の異物を除去するフィルタ79が設けられている。さらに、混合液供給管75にはIPA濃度を監視するための濃度計80が介装されている。
また、混合液供給管75には、混合液バルブ76と濃度計80との間に混合液循環管81の一端が分岐接続される一方、混合液循環管81の他端が貯留タンク72に接続されている。この混合液循環管81には循環用バルブ82が介装されている。そして、装置の稼動中は、定量ポンプ77および温調器78が常に駆動され、基板Wに混合液を供給しない間は、混合液バルブ76が閉じられる一方、循環用バルブ82が開かれる。これにより、貯留タンク72から定量ポンプ77により送り出される混合液が混合液循環管81を通じて貯留タンク72に戻される。つまり、基板Wに混合液を供給しない間は、貯留タンク72、混合液供給管75および混合液循環管81からなる循環経路を混合液が循環する。その一方で、基板Wに混合液を供給するタイミングになると、混合液バルブ76が開かれる一方、循環用バルブ82が閉じられる。これにより、貯留タンク72から送り出される混合液が混合液供給路97に供給される。このように、基板Wに混合液を供給しない間は、混合液を循環させておくことによって、DIWとIPAとが攪拌され、DIWとIPAとを十分に混ざり合った状態とすることができる。また、混合液バルブ76の開成後、所定の温度に調整されるとともに、異物が除去された混合液を速やかに混合液供給路97に供給することができる。
ガス供給路98および外側ガス供給路99の上端部はそれぞれ、ガス供給ユニット18(図2)と接続されており、制御ユニット4の動作指令に応じてガス供給ユニット18からガス供給路98および外側ガス供給路99に個別に窒素ガスを圧送可能となっている。これにより、対向位置に位置決めされた遮断部材9(板状部材90)と基板表面Wfとの間に形成される間隙空間SPに窒素ガスを供給することができる。このように、この実施形態では、ガス供給ユニット18が本発明の「ガス供給手段」として機能する。
ケーシング2の周囲には、受け部材21が固定的に取り付けられている。受け部材21には、円筒状の仕切り部材23a,23b,23cが立設されている。ケーシング2の外壁と仕切り部材23aの内壁との間の空間が第1排液槽25aを形成し、仕切り部材23aの外壁と仕切り部材23bの内壁との間の空間が第2排液槽25bを形成し、仕切り部材23bの外壁と仕切り部材23cの内壁との間の空間が第3排液槽25cを形成している。
第1排液槽25a、第2排液槽25bおよび第3排液槽25cの底部にはそれぞれ、排出口27a,27b,27cが形成されており、各排出口は相互に異なるドレインに接続されている。例えばこの実施形態では、第1排液槽25aは使用済みの薬液を回収するための槽であり、薬液を回収して再利用するための回収ドレインに連通されている。また、第2排液槽25bは使用済みのリンス液を排液するための槽であり、廃棄処理のための廃棄ドレインに連通されている。さらに、第3排液槽25cは使用済みの混合液を排液するための槽であり、廃棄処理のための廃棄ドレインに連通されている。
各排液槽25a〜25cの上方にはスプラッシュガード6が設けられている。スプラッシュガード6はスピンチャック1に水平姿勢で保持されている基板Wの周囲を包囲するようにスピンチャック1の回転軸Jに対して昇降自在に設けられている。このスプラッシュガード6は回転軸Jに対して略回転対称な形状を有しており、スピンチャック1と同心円状に径方向内側から外側に向かって配置された3つのガード61,62,63を備えている。3つのガード61,62,63は、最外部のガード63から最内部のガード61に向かって、順に高さが低くなるように設けられるとともに、各ガード61,62,63の上端部が鉛直方向に延びる面内に収まるように配置されている。
スプラッシュガード6は、ガード昇降機構65と接続され、制御ユニット4からの動作指令に応じてガード昇降機構65の昇降駆動用アクチェータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで、スプラッシュガード6をスピンチャック1に対して昇降させることが可能となっている。この実施形態では、ガード昇降機構65の駆動によりスプラッシュガード6を段階的に昇降させることで、回転する基板Wから飛散する処理液を第1〜第3排液槽25a〜25cに分別して排液させることが可能となっている。
ガード61の上部には、断面くの字形で内方に開いた溝状の第1案内部61aが形成されている。そして、薬液処理時にスプラッシュガード6を最も高い位置(以下「第1高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散する薬液が第1案内部61aで受け止められ、第1排液槽25aに案内される。具体的には、第1高さ位置として、第1案内部61aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード6を配置させることで、回転する基板Wから飛散する薬液がガード61を介して第1排液槽25aに案内される。
また、ガード62の上部には、径方向外側から内側に向かって斜め上方に傾斜した傾斜部62aが形成されている。そして、リンス処理時にスプラッシュガード6を第1高さ位置よりも低い位置(以下「第2高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散するリンス液が傾斜部62aで受け止められ、第2排液槽25bに案内される。具体的には、第2高さ位置として、傾斜部62aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード6を配置させることで、回転する基板Wから飛散するリンス液がガード61の上端部とガード62の上端部との間を通り抜けて第2排液槽25bに案内される。
同様にして、ガード63の上部には、径方向外側から内側に向かって斜め上方に傾斜した傾斜部63aが形成されている。そして、置換処理時にスプラッシュガード6を第2高さ位置よりも低い位置(以下「第3高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散する混合液が傾斜部63aで受け止められ、第2排液槽25cに案内される。具体的には、第3高さ位置として、傾斜部63aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード6を配置させることで、回転する基板Wから飛散する混合液がガード62の上端部とガード63の上端部との間を通り抜けて第3排液槽25cに案内される。
さらに、第3高さ位置よりも低い位置(以下「退避位置」という)に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上端部から突出させることで、基板搬送手段(図示せず)が未処理の基板Wをスピンチャック1に載置したり、処理済の基板Wをスピンチャック1から受け取ることが可能となっている。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図5ないし図8を参照しつつ詳述する。図5は図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。また、図6は図1の基板処理装置の動作を示すタイミングチャートである。また、図7および図8は図1の基板処理装置の動作を示す模式図である。先ず、制御ユニット4はスプラッシュガード6を退避位置に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上端部から突出させる。そして、この状態で基板搬送手段(図示せず)により未処理の基板Wが装置内に搬入されると(ステップS1)、基板Wに対して洗浄処理(薬液処理+リンス処理+置換処理+乾燥前処理+乾燥処理)を実行する。基板表面Wfには例えばpoly−Siからなる微細パターンが形成されている。そこで、この実施形態では、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wが装置内に搬入され、スピンチャック1に保持される。なお、遮断部材9はスピンチャック1の上方の離間位置にあり、基板Wとの干渉を防止している。
続いて、制御ユニット4はスプラッシュガード6を第1高さ位置(図1に示す位置)に配置して、基板Wに対して薬液処理を実行する。すなわち、薬液吐出ノズル3を吐出位置に移動させるとともに、チャック回転機構13の駆動によりスピンチャック1に保持された基板Wを所定の回転速度(例えば500rpm)で回転させる(ステップS2)。そして、薬液バルブ31を開いて薬液吐出ノズル3から基板表面Wfに薬液としてフッ酸を供給する。基板表面Wfに供給されたフッ酸は遠心力により広げられ、基板表面Wf全体がフッ酸により薬液処理される(ステップS3)。基板Wから振り切られたフッ酸は第1排液槽25aに案内され、適宜再利用される。
薬液処理が終了すると、薬液吐出ノズル3が待機位置に移動される。そして、スプラッシュガード6が第2高さ位置に配置され、基板Wに対して本発明の「湿式処理」としてリンス処理が実行される。すなわち、リンス液バルブ83を開いて、離間位置に位置する遮断部材9のリンス液吐出口96aからリンス液(DIW)を吐出させる。また、リンス液の吐出と同時に遮断部材9を対向位置に向けて下降させ、該対向位置に位置決めする(遮断部材配置工程)。このように、薬液処理後、すぐに基板表面Wfにリンス液を供給することで基板表面Wfを継続して濡れた状態としておく。これは次のような理由による。すなわち、薬液処理後、フッ酸が基板Wから振り切られると、基板表面Wfの乾燥がはじまる。その結果、基板表面Wfが部分的に乾燥し、基板表面Wfにシミ等が発生することがある。したがって、このような基板表面Wfの部分的な乾燥を防止するため、基板表面Wfを濡れた状態としておくことが重要となっている。また、遮断部材9のガス吐出口98aおよび外側ガス吐出口99aから窒素ガスを吐出させる。ここでは、主として外側ガス吐出口99aから窒素ガスを吐出させる。つまり、外側ガス吐出口99aから比較的大流量の窒素ガスを吐出させる一方、ガス吐出口98aから吐出させる窒素ガスの流量が微小量となるように、両吐出口から吐出させる窒素ガスの流量バランスを調整する。
リンス液吐出口96aから基板表面Wfに供給されたリンス液は基板Wの回転に伴う遠心力により広げられ、基板表面Wf全体がリンス処理される(ステップS4;湿式処理工程)。つまり、基板表面Wfに残留付着するフッ酸がリンス液によって洗い流され基板表面Wfから除去される。基板Wから振り切られた使用済みのリンス液は第2排液槽25bに案内され、廃棄される。また、間隙空間SPに窒素ガスが供給されることで基板表面Wfの周囲雰囲気が低酸素濃度雰囲気に保たれている(図7(a))。このため、リンス液の溶存酸素濃度の上昇を抑制することができる。なお、リンス処理時における基板Wの回転速度は例えば100〜1000rpmに設定される。
また、上記したリンス処理および後述の置換処理および乾燥処理を実行する際には、遮断部材9の板状部材90を基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で回転させる。これにより、板状部材90の下面90aと基板表面Wfとの間に相対的な回転速度差が発生するのを防止して、間隙空間SPに巻き込み気流が発生するのを抑制することができる。このため、ミスト状のリンス液および混合液が間隙空間SPに侵入して基板表面Wfに付着するのを防止できる。また、板状部材90を回転させることで下面90aに付着するリンス液や混合液を振り切り、下面90aにリンス液や混合液が滞留するのを防止できる。
所定時間のリンス処理が終了すると、リンス液バルブ83を閉じてリンス液吐出口96aからのリンス液の吐出を停止させる。そして、制御ユニット4は基板Wの回転速度を500〜1000rpmに設定するとともに、スプラッシュガード6を第3高さ位置に配置する。続いて、混合液バルブ76を開いて混合液吐出口97aから混合液(IPA+DIW)を吐出させる。ここでは、キャビネット部70において、IPA濃度が例えば10%に調整された混合液が予め生成されており、該混合液が混合液吐出口97aから基板表面Wfに向けて吐出される。基板表面Wfに供給された混合液は該混合液に作用する遠心力によって混合液が流動して、基板表面Wfに形成された微細パターンFPの間隙内部にまで混合液が入り込む。これにより、例えば図7(a)に示す状態から同図(b)に示す状態となり、微細パターンFPの間隙に付着するリンス液(DIW)が混合液に確実に置換される(ステップS5;置換工程)。なお、基板Wから振り切られた使用済みの混合液は第3排液槽25cに案内され、廃棄される。
ここで、基板表面Wf上のリンス液が混合液により置換されるときの動作を詳しく説明すると以下のようになる。基板表面Wf上のリンス液に対して混合液による置換処理が実行されると、基板表面Wfに付着するリンス液(DIW)の各部に、該リンス液よりも表面張力が低い液体(混合液)が送り込まれることになる。そうすると、「発明が解決しようとする課題」の項で説明したように、基板表面Wf上の各部でリンス液と混合液との間の表面張力差に基づいて対流(マランゴニ対流)が引き起こされる。このため、基板表面Wf上の液体の攪拌が助長され、基板表面Wf上の液体が基板表面Wfの周囲雰囲気に晒される機会が増加する。その結果、周囲雰囲気の酸素濃度が高い場合には、置換処理の進行とともに基板表面Wfに付着する混合液中の溶存酸素濃度が高まり、基板表面Wfの一部または全部が酸化して基板表面Wfに酸化膜が形成されたり、ウォーターマークが発生することがある。これに対して、この実施形態では、間隙空間SPを不活性ガス雰囲気に保った状態で基板表面Wf上のリンス液を混合液に置換している。したがって、混合液への酸素の溶解を低減して混合液の溶存酸素濃度の上昇を抑制することができる。
続いて、この実施形態では、次に示す乾燥前処理工程を実行して基板表面Wf上の混合液を基板Wから排出させる(ステップS6)。先ず、制御ユニット4は混合液バルブ76を開いたまま、基板Wの回転を停止または基板Wの回転速度を100rpm以下に設定する。このように、基板Wを静止または比較的低速に回転させた状態で基板表面Wfに混合液を供給することで、図8(a)に示すようにパドル状の混合液による溶剤層41が基板表面Wfの全体に形成される。このようなパドル状の溶剤層41を基板表面Wfに形成(パドル処理)することによって、基板表面Wfへのパーティクル付着を抑制できる。次に、混合液の供給を停止するとともに基板Wの表面中央部に向けてガス吐出口98aから窒素ガスを吹きつける。つまり、ガス吐出口98aから吐出させる窒素ガスの流量を外側ガス吐出口99aから吐出させる窒素ガスの流量に比較して相対的に高めるように両吐出口から吐出させる窒素ガスの流量バランスを調整する。そうすると、図8(b)に示すように、ガス吐出口98aから基板表面Wfに吹き付けられる窒素ガスによって溶剤層41の中央部の混合液が基板Wの径方向外側に押し退けられて溶剤層41の中央部にホール42が形成され、その表面部分が乾燥される。そして、引き続き、窒素ガスを基板Wの表面中央部に吹き付けていくことで、図8(c)に示すように、先に形成されたホール42が基板Wの端縁方向(同図の左右方向)に拡大していき、溶剤層41の中央側の混合液が中央側から基板端縁側に徐々に押し遣られて乾燥領域が広がっていく。これにより、基板Wの表面中央部に混合液を残すことなく、基板Wの表面中央部に付着する混合液を除去することができる。
上記したような乾燥前処理工程を実行することで、後述する乾燥工程(スピンドライ)の間に基板Wの表面中央部に混合液が液滴状に残り、筋状パーティクルとなって基板表面Wfにウォーターマークが形成されるのを防止できる。すなわち、基板Wを回転させて基板表面Wfに付着する混合液を除去して乾燥(スピンドライ)させる際には、混合液に作用する遠心力は基板Wの表面中央部に位置する混合液ほど小さく、基板Wの表面端縁部から乾燥されていく。このとき、基板Wの表面中央部からその周囲にかけて液滴が残って、該液滴が基板Wの端縁方向に走り、この液滴の移動跡にウォータマークが形成されてしまうことがあった。これに対して、この実施形態によれば、乾燥工程前に予め基板表面Wfに形成したパドル状の混合層41の中央部にホール42を形成して該ホール42を拡大させていくことにより基板Wの表面中央部に位置する混合液を排除しているので、ウォーターマークの発生を確実に防止できる。
こうして、乾燥前処理工程が完了すると、制御ユニット4はチャック回転機構13の回転速度を高めて基板Wを高速回転(例えば2000〜3000rpm)させる。これにより、基板表面Wfに付着する混合液が振り切られ、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)が実行される(ステップS7;乾燥工程)。このとき、パターンの間隙には混合液が入り込んでいるので、パターン倒壊やウォーターマーク発生を防止できる。また、間隙空間SPはガス吐出口98aおよび外側ガス吐出口99aから供給される窒素ガスで満たされていることから、乾燥時間を短縮するとともに基板Wに付着する液体成分(混合液)への被酸化物質の溶出を低減してウォーターマークの発生をさらに効果的に抑制することができる。基板Wの乾燥処理が終了すると、制御ユニット4はチャック回転機構13を制御して基板Wの回転を停止させる(ステップS8)。そして、スプラッシュガード6を退避位置に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上方から突出させる。その後、基板搬送手段が処理済の基板Wを装置から搬出して、1枚の基板Wに対する一連の洗浄処理が終了する(ステップS9)。
以上のように、この実施形態によれば、遮断部材9(板状部材90)と基板表面Wfとの間に形成される間隙空間SPに窒素ガスを供給しつつリンス処理を実行するとともに、間隙空間SPに窒素ガスを供給しつつ置換処理を実行している。このため、基板表面Wfに付着するリンス液を混合液に置換する際に、基板表面Wfの周囲雰囲気から混合液への酸素の溶解を低減することができる。したがって、混合液の溶存酸素濃度の上昇を抑制することができ、基板表面Wfに酸化膜が形成されたり、ウォーターマークが発生するのを確実に防止できる。また、遮断部材9(板状部材90)を基板表面Wfに対向させながら間隙空間SPを不活性ガス雰囲気としていることから、基板表面Wfから除去されたリンス液または混合液が基板表面Wfへ跳ね返るのを抑制できる。このため、基板表面Wfへのパーティクル付着を低減することができる。
さらに、この実施形態によれば、間隙空間SPに窒素ガスを供給しつつ乾燥処理を実行しているので、基板Wの乾燥速度を向上させるとともに、基板乾燥時の基板表面Wfの周囲雰囲気の酸素濃度を低減してウォーターマーク発生を効果的に防止できる。また、遮断部材9を基板表面Wfに対向しながら間隙空間SPを不活性ガス雰囲気とした状態で、リンス処理から乾燥処理までの一連の処理を実行しているので、基板表面Wfの周囲雰囲気を低酸素濃度雰囲気に安定して維持することができる。したがって、パターン倒壊を防止しながら、ウォーターマーク発生を確実に防止できる。さらに、遮断部材9を移動(上下動)させることなく、リンス処理から乾燥処理までの一連の処理を実行可能となっているので、処理時間を短縮して装置のスループットを向上させることができる。
また、この実施形態によれば、IPA濃度を50%以下に設定しているので、以下に説明するようにIPA消費量を抑制しつつ、パターン倒壊を効率良く防止できる。 図9はIPA濃度と表面張力γとの関係を示すグラフである。図9に記載される横軸はIPA濃度を表しており、IPA濃度が0(vol%)はDIW単体であることを、IPA濃度が100(vol%)はIPA液体単体であることを示している。表面張力γの測定は懸滴法(ペンダント・ドロップ法)により、協和界面科学株式会社製LCD−400Sを用いて行っている。図9から明らかなように、DIWへのIPA混合量を増加させていくと、IPA濃度が10%付近まではDIWへのIPA混合量の増加に伴って混合液の表面張力γが急激に低下していくことが分かる。そして、IPA濃度が50%以上では、混合液の表面張力に大きな低下は見られず、IPA液体単体とほぼ同等の表面張力を示していることが分かる。
ここで、パターン倒壊を有効に防止するためには、パターン間隙に付着するリンス液(DIW)を該リンス液よりも表面張力が小さな物質(低表面張力溶剤)で置換することが重要となっている。この場合、100%のIPAを用いて上記した置換処理を実行してもよいが、100%IPAを基板表面Wfに供給するとなると比較的多量のIPAが必要となる。そこで、100%IPAを用いる場合にはIPAの消費量を抑える観点から比較的少量のIPAを供給し、該IPAをDIW中に混入させることが考えられる。しかしながら、比較的少量のIPAを基板Wに供給したのみでは、基板表面Wfに付着するDIWの表層部分にIPAを混入させることができたとしても、パターン間隙の内部にまでIPAを送り込むことは困難である。
これに対して、IPA濃度が50%以下である混合液を基板Wに供給することで、IPAの消費量を抑制しつつパターン間隙に付着するDIWを混合液に置換できる。この場合、パターン間隙に存在するIPAの量はIPA100%を用いた置換処理よりも小さくなる。しかしながら、図9に示す評価結果より、仮にIPA濃度を50%より大きくした場合でも、混合液の表面張力に大きな低下は見られず、パターン倒壊を引き起こす力(パターン間隙に発生する負圧)に関して大きな減少は見込めない。つまり、IPA消費量が増加するばかりで、パターン倒壊防止効果に関して大きな向上は見込めない。したがって、IPA濃度を50%以下に設定することで、IPAの消費量を抑制しつつパターン倒壊を効率良く防止できる。さらに、このような観点からIPA濃度を5%以上かつ10%以下とすることが好ましい。
<第2実施形態>
図10はこの発明の第2実施形態にかかる基板処理装置の動作を示すタイミングチャートである。また、図11はこの発明の第2実施形態にかかる基板処理装置の動作を示す模式図である。この第2実施形態にかかる基板処理装置が第1実施形態と大きく相違する点は、リンス工程後でかつ置換工程前に基板表面Wf上に付着するリンス液の一部を残して大部分を基板表面Wfから振り切って除去している点である。なお、その他の構成および動作は第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
この実施形態では、リンス処理が終了すると、制御ユニット4は基板Wの回転速度を300〜500rpmに設定する。リンス処理後の基板表面Wfには比較的多量のリンス液(DIW)が付着しているが(図11(a))、予め設定された所定の設定時間だけ基板Wが回転されることで、基板表面Wf上のリンス液の一部を残して大部分が基板表面Wfから振り切られて除去される(液除去工程)。具体的には、微細パターンFPの間隙内部にリンス液を残しながら表層部のリンス液のみが基板表面Wfから除去された状態(表層部除去状態)となる(図11(b))。その結果、リンス処理後の基板表面Wfに付着する液膜(リンス液で構成された液膜)の厚みに比較して薄い液膜で基板表面Wf全体が覆われる。上記した基板Wの回転速度によれば、表層部除去状態を比較的短時間で、しかも基板表面Wfの乾燥を防止しながら実現できる。そこで、液除去工程の実行期間としては、例えば0.5〜1secに設定される。このように、混合液(IPA+DIW)による置換(置換工程)に先立って基板表面Wfに付着しているリンス液の一部を残して大部分が除去されることで、基板表面Wfに微細パターンFPが形成されていたとしても、置換処理においてパターン間隙内部に混合液を効率良く入り込ませることができる(図11(c))。つまり、パターン間隙に混合液を送り込む上で障害となっていたリンス液の大部分が基板表面Wfから除去されることで、混合液を高効率にパターン間隙内部にまで入り込ませることができる。これにより、基板乾燥時にパターン間隙に発生する負圧を低下させて、パターン倒壊を有効に防止できる。
その一方で、上記のように基板表面Wf上のリンス液を大まかに基板表面Wfから除去した場合には、基板表面Wf上のリンス液の液膜の厚みが非常に薄くなる。さらには、例えば基板表面Wfに疎水性を呈するパターンが存在する場合には、基板表面Wfの一部が露出する場合がある。このとき、基板表面Wfの周囲雰囲気の酸素濃度が高い場合には、周囲雰囲気からリンス液への酸素の溶解によってリンス液中の酸素濃度が急激に高まり、基板表面Wfが酸化し易くなる。また、基板表面Wfの一部が露出した場合には、基板表面Wfが周囲雰囲気に直接に晒されて酸化してしまう場合がある。これに対して、この実施形態によれば、間隙空間SPを窒素ガス雰囲気とした状態で基板表面Wf上のリンス液の大部分を除去しているので、基板表面Wf上のリンス液中の溶存酸素濃度が急激に上昇するのを抑制することができる。したがって、基板表面Wfの酸化やウォーターマークの発生を確実に防止できる。さらに、基板表面Wfの一部が露出した場合であっても基板表面Wfの周囲雰囲気が不活性ガス雰囲気にコントロールされていることから基板表面Wfが直接に酸化するのを防止できる。
また、この実施形態によれば、基板表面Wf上のリンス液の大部分を除去しているので、パーティクル等の異物が基板表面Wfに付着し易い状態となっている。しかしながら、遮断部材9を基板表面Wfに対向させながら間隙空間SPを不活性ガス雰囲気としていることから、基板表面Wfへのパーティクル付着を低減することができる。
<第3実施形態>
図12はこの発明にかかる基板処理装置の第3実施形態を示す図である。この第3実施形態にかかる基板処理装置が第1および第2実施形態と大きく相違する点は、第1および第2実施形態では、基板Wの回転とともに遮断部材9の板状部材90を回転させていたのに対し、この第3実施形態では、遮断部材を回転させることなく静止させた状態で基板表面Wfに対向しながら離間配置している点である。なお、その他の構成および動作は上記第1および第2実施形態と同様であるため、説明を省略する。
この実施形態では、遮断部材100がスピンチャックに保持された基板Wの表面Wfの近傍に設定された対向位置と、基板表面Wfの上方に十分に離れた離間位置との間で昇降可能とされ、遮断部材昇降機構(図示せず)の駆動により昇降される。
遮断部材100は、中心部に開口部を有する円盤状の板状部材101と、板状部材101の上面に取り付けられ該板状部材101を支持する支軸102とを有している。板状部材101は、その下面(底面)101aが基板表面Wfと略平行に対向する基板対向面となっており、その平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。支軸102は下面側が開口された有底筒状体となっており、支軸102の内部領域と板状部材101の開口部とで、上面側が塞がれた円筒状の内部空間ISを形成している。支軸102の上面102aには、3本のノズル、つまりリンス液(DIW)を吐出するリンス液ノズル103、混合液(IPA+DIW)を吐出する混合液ノズル104および窒素ガス等の不活性ガスを吐出するガスノズル105が基板表面Wfに向けて挿通されている。リンス液ノズル103、混合液ノズル104およびガスノズル105はそれぞれ基板Wの表面中央部に向けて開口されたリンス液吐出口103a(本発明の「処理液吐出口」に相当)、混合液吐出口104a(本発明の「溶剤吐出口」に相当)およびガス吐出口105aを有している。
リンス液吐出口103aおよび混合液吐出口104aの水平方向における回転軸Jからの距離の上限値については、上記第1および第2実施形態と同様である。リンス液吐出口103aおよび混合液吐出口104aについては、基板Wの回転中心W0にリンス液(DIW)を供給し得る限り、回転軸Jから径方向に離れた位置に配置するのが好ましい。特に、リンス液吐出口103aについては、基板Wの帯電による酸化を防止する観点から、回転軸Jから離れた位置に配置するのが好ましい。その一方で、ガス吐出口105aについては、基板表面Wf上の混合液による溶剤層を窒素ガスにより確実に基板Wから排出するために、回転軸J上あるいはその近傍に配置するのが好ましい。
また、板状部材101の開口部、つまり3本のノズルの周囲空間(内部空間IS)から基板表面Wfに向けて窒素ガスを供給可能となっている。具体的には、支軸102(この実施形態では、支軸102の側壁)には内部空間ISにガス供給ユニット(図示せず)からの窒素ガスを供給するガス供給路106が設けられている。このため、ガス供給ユニットから内部空間ISに窒素ガスが圧送されると、遮断部材100(板状部材101)と基板表面Wfとの間に形成される間隙空間SPに窒素ガスが供給される。
上記した構成によれば、遮断部材100(板状部材101)を回転させることなく、遮断部材100が静止状態で基板表面Wfに対向しながら離間配置され、リンス処理から乾燥処理までの一連の処理が実行される。このため、板状部材を回転させる場合に比較して装置構成を簡素化することができる。特に、この実施形態によれば、3本のノズル、つまりリンス液ノズル103、混合液ノズル104およびガスノズル105のノズル口径およびノズル配置の自由度を高めることができる。すなわち、上記第1および第2実施形態のように板状部材90を回転させる場合には、回転支軸91(回転側部材)と内挿軸95(非回転側部材)との隙間を外部からシールされた状態に保つ必要があり、内挿軸95の直径は所定サイズに限定されていた。すなわち、内挿軸95の直径が大きくなりすぎると、回転支軸91と内挿軸95との隙間を外部からシールすることが困難となる。その結果、内挿軸95に形成されたノズル(流体供給路)の口径および配置に一定の制約が課されていた。これに対して、この実施形態によれば、上記したような制約が課されることがなく、3本のノズルの口径および配置を比較的自由に設定することができる。このため、例えば3本のノズルのうちガスノズル105の口径を大きくすることにより、ガス供給路106を削除することも可能である。すなわち、ガスノズル105からの窒素ガスにより、(1)基板表面Wfの周囲雰囲気を不活性ガス雰囲気に保つとともに、(2)基板表面Wf上の混合液による溶剤層を基板Wから排出させるようにしてもよい。これにより、さらなる装置構成の簡素化を図ることができる。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、リンス液吐出口を本発明の「処理液吐出口」としてリンス液吐出口からリンス液のみを吐出させているが、リンス液と薬液とを同一の吐出口から吐出させるように構成してもよい。この構成によれば、遮断部材に設けられた処理液吐出口から吐出される薬液およびリンス液を用いてそれぞれ薬液処理およびリンス処理が実行される一方、溶剤吐出口から吐出される混合液を用いて置換処理が実行される。この場合、薬液およびリンス液が本発明の「処理液」に、薬液処理およびリンス処理が本発明の「所定の湿式処理」に相当する。
また、上記実施形態では、遮断部材に処理液吐出口、溶剤吐出口およびガス吐出口をそれぞれ1つずつ形成しているが、これら吐出口の個数は任意である。例えば、上記第1実施形態では、内挿軸95に混合液吐出口97a(混合液供給路97)を1つだけ設けているが(図4)、回転軸Jを中心として該混合液吐出口97aの反対位置にもう一つ混合液吐出口を設けるようにしてもよい。このような構成によれば、混合液の吐出停止時における混合液の落下を防止するために各混合液吐出口の口径を小さく形成しながらも、内挿軸95に形成されたトータル(2個分)の吐出口の開口面積を大きくすることができる。その結果、単位時間当たりの混合液の供給量を増加させることができる。したがって、例えば基板表面Wf上に混合液による溶剤層を形成する際に、比較的短時間で溶剤層を形成することができ、装置のスループットを向上させることができる。
また、上記実施形態では、キャビネット部70において処理液と同一組成の液体(DIW)と有機溶媒成分(IPA)を混合することにより混合液を生成しているが、混合液の生成方法はこれに限定されない。例えば、DIWを遮断部材の液供給路(またはノズル)に向けて送液する送液経路上にインラインで有機溶媒成分を混合させて混合液を生成してもよい。また、キャビネット部などの混合液生成手段は、基板処理装置内に設ける場合に限らず、基板処理装置とは別個に設けられた他の装置において生成した混合液を基板処理装置内に設けられた遮断部材を介して基板表面Wfに供給させてもよい。
また、上記実施形態では、低表面張力溶剤として混合液(IPA+DIW)を用いているが、100%IPAを用いてもよい。さらに、IPAなどの有機溶剤成分を含む溶剤に替えて界面活性剤を必須的に含む溶剤を用いてもよい。
また、上記実施形態では、リンス液としてDIWを用いているが、炭酸水(DIW+CO)など基板表面Wfに対して化学的洗浄作用を有しない成分を含んだ液体をリンス液として用いるようにしてもよい。この場合、基板表面Wfに付着しているリンス液と同一組成の液体(炭酸水)と有機溶媒成分とを混合したものを混合液として用いてもよい。また、リンス液として炭酸水を用いる一方で、混合液は炭酸水の主成分であるDIWと有機溶媒成分とを混合したものを用いてもよい。さらに、リンス液としてDIWを用いる一方で、混合液は炭酸水と有機溶媒成分とを混合したものを用いてもよい。要は、基板表面Wfに付着している液体と主成分が同一である液体と有機溶媒成分とを混合したものを混合液として用いればよい。また、リンス液としては、DIW、炭酸水の他、水素水、希薄濃度(例えば1ppm程度)のアンモニア水、希薄濃度の塩酸なども用いることができる。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などを含む基板全般の表面に対して乾燥処理を施す基板処理装置および基板処理方法に適用することができる。
この発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。 図1の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。 図1の基板処理装置に装備された遮断部材の要部を示す縦断面図である。 図3のA―A’線断面図(横断面図)である。 図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 図1の基板処理装置の動作を示すタイミングチャートである。 図1の基板処理装置の動作を示す模式図である。 図1の基板処理装置の動作を示す模式図である。 IPA濃度と表面張力γとの関係を示すグラフである。 この発明の第2実施形態にかかる基板処理装置の動作を示すタイミングチャートである。 この発明の第2実施形態にかかる基板処理装置の動作を示す模式図である。 この発明にかかる基板処理装置の第3実施形態を示す図である。
符号の説明
9,100…遮断部材
13…チャック回転機構(基板回転手段)
17…チャックピン(基板保持手段)
18…ガス供給ユニット(ガス供給手段)
41…溶剤層
42…ホール
90a,101a…(板状部材の)下面(基板対向面)
93…遮断部材回転機構(遮断部材回転手段)
96a,103a…リンス液吐出口(処理液吐出口)
97a,104a…混合液吐出口(溶剤吐出口)
98a,105a…ガス吐出口
99a…外側ガス吐出口
J…回転軸
SP…間隙空間
W…基板
Wf…基板表面

Claims (14)

  1. 基板表面に処理液を供給して該基板表面に対して所定の湿式処理を施した後、前記処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を前記基板表面に供給してから該低表面張力溶剤を前記基板表面から除去することによって前記基板表面を乾燥させる基板処理装置において、
    基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板を所定の回転軸回りに回転させる基板回転手段と、
    前記基板保持手段に保持された前記基板の表面中央部へ前記処理液を吐出する処理液吐出口を有する処理液供給路および前記基板保持手段に保持された前記基板の表面中央部へ前記低表面張力溶剤を吐出する溶剤吐出口を有する溶剤供給路が配設されるとともに、前記基板表面に対向しながら前記基板表面から離間配置された遮断部材と、
    前記遮断部材と前記基板表面との間に形成される間隙空間に不活性ガスを供給するガス供給手段と
    を備え、
    前記溶剤吐出口の口径が前記処理液吐出口の口径よりも小さく、
    前記ガス供給手段から不活性ガスを前記間隙空間に供給しつつ前記処理液吐出口から処理液を吐出させて前記湿式処理を実行するとともに、前記ガス供給手段から不活性ガスを前記間隙空間に供給しつつ前記溶剤吐出口から前記低表面張力溶剤を吐出させて前記基板表面に付着している処理液を前記低表面張力溶剤に置換させることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記ガス供給手段から不活性ガスを前記間隙空間に供給しつつ前記基板回転手段が前記基板を回転させて前記基板表面に付着している前記低表面張力溶剤を前記基板表面から振り切って前記基板表面を乾燥させる請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記遮断部材は前記ガス供給手段からの不活性ガスを前記基板表面の中央部に向けて吐出するガス吐出口をさらに有する請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 基板表面に処理液を供給して該基板表面に対して所定の湿式処理を施した後、前記処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を前記基板表面に供給してから該低表面張力溶剤を前記基板表面から除去することによって前記基板表面を乾燥させる基板処理装置において、
    基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板を所定の回転軸回りに回転させる基板回転手段と、
    前記基板保持手段に保持された前記基板の表面中央部へ前記処理液を吐出する処理液吐出口を有する処理液供給路および前記基板保持手段に保持された前記基板の表面中央部へ前記低表面張力溶剤を吐出する溶剤吐出口を有する溶剤供給路が配設されるとともに、前記基板表面に対向しながら前記基板表面から離間配置された遮断部材と、
    前記遮断部材と前記基板表面との間に形成される間隙空間に不活性ガスを供給するガス供給手段と
    を備え、
    前記遮断部材は、前記基板保持手段に保持された前記基板の表面に対向する対向面を有する板状部材と、該板状部材に設けられた開口部に挿通されて、前記処理液吐出口、前記溶剤吐出口および前記ガス供給手段からの不活性ガスを吐出するガス吐出口が下端に形成された内挿軸とを備えるとともに、該内挿軸の下端が前記板状部材の下面より上方に退避しており、
    前記ガス供給手段から前記ガス吐出口を介して不活性ガスを前記間隙空間に供給しつつ前記処理液吐出口から処理液を吐出させて前記湿式処理を実行するとともに、前記ガス供給手段から不活性ガスを前記間隙空間に供給しつつ前記溶剤吐出口から前記低表面張力溶剤を吐出させて前記基板表面に付着している処理液を前記低表面張力溶剤に置換させることを特徴とする基板処理装置。
  5. 前記低表面張力溶剤による置換後であって前記基板表面の乾燥前に、前記溶剤吐出口から前記低表面張力溶剤を吐出させて前記基板表面全体にパドル状の前記低表面張力溶剤による溶剤層を形成し、さらに前記ガス吐出口から前記基板の表面中央部に不活性ガスを吐出させて前記溶剤層の中央部にホールを形成するとともに前記ホールを前記基板の端縁方向に拡大させる請求項3または4記載の基板処理装置。
  6. 前記遮断部材は、前記ガス供給手段からの不活性ガスを前記間隙空間に供給する外側ガス吐出口をさらに備え、
    前記外側ガス吐出口は、前記処理液吐出口、前記溶剤吐出口および前記ガス吐出口に対して径方向外側に、しかも前記処理液吐出口、前記溶剤吐出口および前記ガス吐出口を取り囲むように環状に形成される請求項3ないし5のいずれかに記載の基板処理装置。
  7. 前記処理液による前記湿式処理後であって前記低表面張力溶剤による前記置換前に、前記ガス供給手段から不活性ガスを前記間隙空間に供給しつつ前記基板回転手段が前記基板を回転させながら前記基板表面に付着している処理液の一部を残して大部分を前記基板表面から振り切って除去する請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理装置。
  8. 前記遮断部材は前記基板表面と対向する基板対向面を有し、前記基板対向面を前記基板の回転軸回りに回転させる遮断部材回転手段をさらに備える請求項1ないし7のいずれかに記載の基板処理装置。
  9. 略水平姿勢で保持された基板の表面中央部へ処理液を吐出する処理液吐出口を有する処理液供給路と、前記基板の表面中央部へ前記処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を吐出する溶剤吐出口を有する溶剤供給路とが配設された遮断部材を前記基板表面に対向しながら前記基板表面から離間配置させる遮断部材配置工程と、
    前記基板を回転させながら前記基板表面に前記処理液吐出口から処理液を吐出させて前記基板表面に対して所定の湿式処理を施す湿式処理工程と、
    前記基板を回転させながら前記処理液で濡れた基板表面に前記溶剤吐出口から前記低表面張力溶剤を吐出させて前記基板表面に付着している処理液を前記低表面張力溶剤に置換させる置換工程と、
    前記置換工程後に前記低表面張力溶剤を前記基板表面から除去して該基板表面を乾燥させる乾燥工程と
    を備え、
    前記溶剤吐出口の口径が前記処理液吐出口の口径よりも小さく、
    前記湿式処理工程および前記置換工程では、前記遮断部材配置工程で配置された前記遮断部材と前記基板表面との間に形成される間隙空間に不活性ガスを供給することを特徴とする基板処理方法。
  10. 前記乾燥工程では、前記間隙空間に不活性ガスを供給しつつ前記基板を回転させて前記基板表面に付着している前記低表面張力溶剤を前記基板表面から振り切って前記基板表面を乾燥させる請求項9記載の基板処理方法。
  11. 前記湿式処理工程後でかつ前記置換工程前に、前記基板表面に付着している処理液の一部を残して大部分を前記基板表面から除去する液除去工程をさらに備え、
    前記液除去工程では、前記間隙空間に不活性ガスを供給する請求項9または10記載の基板処理方法。
  12. 前記置換工程では、前記処理液と同一組成の液体または前記処理液と主成分が同一である液体と、該液体に溶解して表面張力を低下させる有機溶剤成分とが混合された混合液を前記低表面張力溶剤として前記溶剤吐出口から吐出させる請求項9ないし11のいずれかに記載の基板処理方法。
  13. 前記混合液中の前記有機溶媒成分の体積百分率が50%以下である請求項12記載の基板処理方法。
  14. 前記混合液中の前記有機溶媒成分の体積百分率が5%以上かつ10%以下である請求項13記載の基板処理方法。
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