JP4812563B2 - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、処理液で濡れた基板表面を乾燥させる基板処理方法および基板処理装置に関するものである。なお、乾燥処理対象となる基板には、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等が含まれる。
薬液による薬液処理および純水などのリンス液によるリンス処理が行われた後、基板表面に付着するリンス液を除去すべく、数多くの乾燥方法が従来より提案されている。そのうちのひとつとして、純水に比較して表面張力が低いIPA(イソプロピルアルコール)などの有機溶剤成分を含む液体(低表面張力溶剤)を用いた乾燥方法が知られている。この乾燥方法としては、例えば特許文献1に記載された乾燥方法がある。この乾燥方法を実行する基板処理装置は、薬液処理とリンス処理とが施された基板をスピン乾燥させる装置である。この装置では、薬液処理後にIPAと純水とを混合させたIPA混合純水を窒素ガスとともに二流体混合ノズルから基板表面に供給してリンス処理を実行している。これにより、基板表面に付着している薬液およびパーティクルを除去するとともに、乾燥処理時に基板表面にウォーターマークが発生するのを抑制している。
また、特許文献2に記載された基板処理装置では、レジストパターンが形成される基板表面に現像処理を施した後、該基板表面にIPAと純水とを混合させたIPA水溶液をリンス液として供給している。これにより、基板表面に対してIPA水溶液によるリンス処理が行われる。続いて、基板に加熱処理が施されて基板表面からリンス液が除去される。こうして、IPA水溶液によるリンス処理の実行によってレジストパターンの倒壊を防止しつつ、基板表面の乾燥が行われる。
特開2003−168668号公報(図6) 特開平7−122485号公報(図4)
しかしながら、特許文献1に記載された基板処理装置では、薬液処理後にリンス液としてIPA混合純水を基板表面に供給して該基板表面に付着している薬液およびパーティクルを除去している。また、特許文献2に記載された基板処理装置でも、現像処理後にIPA水溶液をリンス液として用いて現像処理後のレジストおよび基板表面に残留付着している現像液を除去している。そのため、これら基板表面に付着する処理液(薬液や現像液)および不要物を除去するために相応のリンス時間を要し、IPAの消費量が増大してしまう。その結果、基板を処理するために多量のIPAが必要となり、このことがコスト増大の主要因のひとつとなっていた。
また、純水に比較して表面張力が低いIPAなどを含む液体(低表面張力溶剤)にはパーティクル(不揮発成分)が少なからず含まれている。したがって、基板表面の乾燥前にIPAなどを含む液体が供給されると、該液体に含まれるパーティクルが基板に蓄積してしまい、かえって基板表面が汚染されるという問題が発生することがあった。
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、処理液で濡れた基板表面を乾燥させる際に低コストで基板表面を良好に乾燥させることができる基板処理方法および基板処理装置を提供することを目的とする。
この発明は、処理液で濡れた基板表面を乾燥させる基板処理方法および基板処理装置であって、上記目的を達成するため、以下のように構成されている。すなわち、基板処理方法は、処理液およびリンス液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を略水平姿勢で保持された基板の表面に供給して該基板表面に付着している処理液を低表面張力溶剤に置換させる置換工程と、リンス液を置換工程後に基板表面に供給してリンス液によるパドル状の液体層を基板表面に形成する液体層形成工程と、液体層を基板表面から除去して該基板表面を乾燥させる乾燥工程とを備えたことを特徴としている。また、基板処理装置は、処理液で濡れた基板表面を上方に向けた状態で基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、処理液およびリンス液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を基板表面に供給して該基板表面に付着している処理液を低表面張力溶剤に置換させる置換手段と、リンス液を低表面張力溶剤が付着している基板表面に供給してリンス液によるパドル状の液体層を基板表面に形成する液体層形成手段とを備え、液体層を基板表面から除去して基板表面を乾燥させることを特徴としている。
このように構成された発明(基板処理方法および装置)では、処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を基板表面に供給して該基板表面に付着している処理液を低表面張力溶剤に置換している。このため、基板表面に微細パターンが形成されていたとしても、パターン間隙に存在する処理液が低表面張力溶剤に置換される。これにより、パターン間隙に発生する負圧を低下してパターン倒壊を有効に防止できる。また、基板表面に付着する液(低表面張力溶剤)の表面張力が処理液よりも低いので基板表面を乾燥させる際に該基板表面にウォーターマークが発生するのを抑制できる。ここで、基板表面に低表面張力溶剤を供給しているので、上記「発明が解決しようとする課題」の項で説明したのと同様の問題が発生する可能性がある。つまり、低表面張力溶剤中に存在するパーティクルによって基板表面が汚染されることがある。しかしながら、この発明では、基板表面の乾燥前にリンス液を低表面張力溶剤が付着している基板表面に供給して該リンス液によるパドル状の液体層を基板表面に形成している。これにより、パターン間隙に存在する低表面張力溶剤のみをほぼ残した状態で表層部分の低表面張力溶剤が基板表面から除去される。したがって、基板表面上の低表面張力溶剤の大部分が基板表面から除去されるため、基板表面を乾燥させる際に基板表面にパーティクルが付着するのを抑制できる。しかも、パターン間隙に低表面張力溶剤が残った状態から基板表面が乾燥されるので、パターン倒壊やウォーターマーク発生を防止しながらパーティクルによる基板表面の汚染を抑制可能となっている。
また、この発明によれば、低表面張力溶剤の消費量を抑制でき、コスト低減を図ることができる。すなわち、上記した置換処理(置換工程)によれば、基板表面に低表面張力溶剤を付着させるために、基板表面に付着する処理液を置換するだけの低表面張力溶剤を基板表面に供給すればよい。また、パドル状の液体層は低表面張力溶剤を用いることなく、該低表面張力溶剤と異なる処理液のみにより形成される。したがって、基板1枚当たりの処理に要する低表面張力溶剤の消費量を抑制してコスト低減を図ることができる。
ここで、第1回転速度で基板を回転させながら基板表面に低表面張力溶剤を供給する一方、基板の回転を停止させた状態で、または第1回転速度よりも低速の第2回転速度で基板を回転させながら基板表面上に液体層を形成することが好ましい。この構成によれば、比較的高速の第1回転速度で基板が回転されることで、低表面張力溶剤に比較的大きな遠心力が作用する。これにより、基板表面に供給された低表面張力溶剤が激しく流動してパターン間隙の内部にまで低表面張力溶剤が入り込む。その結果、パターン間隙に存在する処理液を低表面張力溶剤に確実に置換できる。その一方で、基板の回転を停止させた状態で、または第1回転速度よりも低速の第2回転速度で基板を回転させながら基板表面上に液体層を形成することで、パターン間隙の内部に入り込んでいる低表面張力溶剤がパターン間隙から表層部分に抜け出すのを抑制できる。このため、低表面張力溶剤をパターン間隙の内部に残しながら表層部分の低表面張力溶剤のみを基板表面から除去できる。その結果、表層部分の低表面張力溶剤の基板からの除去により基板表面へのパーティクル付着を抑制しつつ、パターン間隙に存在する低表面張力溶剤により基板乾燥時のパターン倒壊およびウォーターマーク発生を確実に防止できる。
また、処理液と同一組成の液体または処理液と主成分が同一である液体と、該液体に溶解して表面張力を低下させる有機溶剤成分とが混合された混合液(以下、単に「混合液」という)を低表面張力溶剤として用いてもよい。このような混合液を用いる場合には、混合液中の有機溶剤成分の体積百分率(以下「溶剤濃度」という)が50%以下であることが好ましい。これにより、100%の有機溶剤成分を基板表面に供給する場合に比較して有機溶剤成分の消費量を抑制することができる。この場合、溶剤濃度が50%以下であるため、パターン間隙に存在する有機溶剤成分の量は100%の有機溶剤成分を用いた置換処理よりも少なくなる。しかしながら、後述する評価結果に示すように、仮に溶剤濃度を50%より大きくした場合でも混合液の表面張力に大きな低下は見られず、パターン倒壊を引き起こす力に関して大きな減少は見込めない。したがって、上記のように溶剤濃度を設定することで、有機溶剤成分の消費量を抑制しつつパターン倒壊を効率良く防止できる。
また、基板を回転させながら基板表面に形成されている液体層を振り切って基板表面を乾燥させることが好ましい。この構成によれば、乾燥時間を短縮してスループットを向上させることができる。また、乾燥時間の短縮によって基板表面から液体層への被酸化物質の溶出を低減することができ、ウォーターマークの発生を効果的に防止できる。
また、置換工程前にリンス液を基板表面に供給してリンス処理を施すリンス工程をさらに備え、置換工程では、基板表面に付着しているリンス液を処理液として低表面張力溶剤に置換させてもよい。この構成によれば、ウォーターマーク発生やパターン倒壊を有効に防止しながら、リンス液で濡れた基板表面を好適に乾燥させることができる。しかも、リンス工程は低表面張力溶剤と異なり、処理液のみにより実行する一方、置換工程では、基板表面に付着するリンス液(処理液)を低表面張力溶剤に置換するだけの低表面張力溶剤を供給すればよく、低表面張力溶剤の消費量を抑制できる。
また、乾燥工程を窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中で行うようにすると、乾燥時間をさらに短縮することができる。さらに、基板表面の周囲雰囲気の酸素濃度を低下させることができる。このため、基板表面から液体層への被酸化物質の溶出を低減することができ、ウォーターマーク発生を効果的に防止できる。このような不活性ガス雰囲気は、例えば基板表面に対向可能な基板対向面を有し、基板対向面を基板表面に対向しながら離間配置される雰囲気遮断手段と、基板対向面と基板表面とに挟まれた空間に不活性ガスを供給するガス供給手段とを設けることで実現できる。
また、液体層形成工程後でかつ乾燥工程前に、基板の表面中央部にガスを吹き付けて液体層の中央部にホールを形成するとともにホールを基板の端縁方向に拡大させるようにしてもよい。この構成によれば、乾燥工程の間に基板の表面中央部に液体層を構成する液体が液滴状に残り、筋状パーティクルとなってウォーターマークが発生するのを防止できる。すなわち、基板を回転させて基板表面に付着する液体層を除去して乾燥させる際には、液体層を構成する液体に作用する遠心力は基板の表面中央部に位置する液体ほど小さく、基板の表面端縁部から乾燥されていく。このとき、基板の表面中央部からその周囲にかけて液滴が残って、該液滴が基板の端縁方向に走り、この液滴の移動跡にウォータマークが発生することがあった。これに対して、この発明によれば、上記したように乾燥工程前に予め液体層の中央部にホールを形成して該ホールを拡大させていくことにより基板の表面中央部に位置する液体を排除しているので、ウォーターマークの発生を確実に防止できる。
なお、本発明に用いられる「低表面張力溶剤」としては、上記した混合液のほか、100%の有機溶剤成分を用いることができる。また、低表面張力溶剤として有機溶剤成分を含む溶剤に替えて、界面活性剤を必須的に含む溶剤を用いてもよい。ここで、「有機溶剤成分」としてはアルコール系有機溶剤を用いることができる。アルコール系有機溶剤としては、安全性、価格等の観点からイソプロピルアルコール、エチルアルコールまたはメチルアルコールを用いることができるが、特にイソプロピルアルコール(IPA)が好適である。
なお、本発明におけるパドル状の液体層(液膜)の形成には、基板表面の全体に液体層が形成される場合と、基板表面の一部に液体層が形成される場合がある。液体層形成工程では、基板表面の全体に液体層が形成されることにより、基板表面上の低表面張力溶剤の大部分が基板表面から除去されてもよいし、基板の表面中央部に液体層が形成された後、基板の表面中央部にガスが吹き付けられることにより、液体層が環状に形成され、環状の液体層が基板の表面中央部から基板の端縁方向に拡大することにより、基板表面上の低表面張力溶剤の大部分が基板表面から除去されてもよい。
この発明によれば、処理液で濡れた基板表面に該処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を供給して基板表面に付着する処理液を低表面張力溶剤で置換している。このため、パターンの間隙に存在する処理液が低表面張力溶剤に置換され、パターン倒壊を防止するとともにウォーターマーク発生を抑制できる。また、置換処理後にリンス液を基板表面に供給して該リンス液によるパドル状の液体層を基板表面に形成している。これにより、パターン間隙に存在する低表面張力溶剤のみをほぼ残した状態で表層部分の低表面張力溶剤が基板表面から除去される。したがって、低表面張力溶剤にパーティクルが含まれていても基板表面を乾燥させる際に基板表面にパーティクルが付着するのを抑制できる。さらに、基板表面に付着している処理液を置換するだけの低表面張力溶剤を基板表面に供給すればよいことから、低表面張力溶剤の消費量を抑制してコストの低減を図ることができる。
<第1実施形態>
図1はこの発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。また、図2は図1の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置は半導体ウエハ等の基板Wの表面Wfに付着している不要物を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。より具体的には、基板表面Wfに対してフッ酸などの薬液による薬液処理および純水やDIWなどのリンス液によるリンス処理を施した後、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させる装置である。なお、この実施形態では、基板表面Wfとはデバイスパターンが形成されるパターン形成面をいう。
この基板処理装置は、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wを略水平姿勢に保持して回転させるスピンチャック1と、スピンチャック1に保持された基板Wの上方からそれぞれ薬液およびリンス液を供給する、薬液ノズル3およびリンスノズル5と、スピンチャック1に保持された基板Wの上方から窒素ガスを供給するガスノズル6を備えている。ここで、リンスノズル5は、DIWまたはDIWに溶解して表面張力を低下させる有機溶剤成分とを混合した混合液(低表面張力溶剤)を基板Wに選択的に供給可能となっている。
スピンチャック1は、回転支軸11がモータを含むチャック回転機構13の回転軸に連結されており、チャック回転機構13の駆動により鉛直軸回りに回転可能となっている。回転支軸11の上端部には、円盤状のスピンベース15が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット4からの動作指令に応じてチャック回転機構13を駆動させることによりスピンベース15が鉛直軸回りに回転する。このように、この実施形態では、チャック回転機構13が本発明の「回転手段」として機能する。
スピンベース15の周縁部付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個のチャックピン17が立設されている。チャックピン17は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース15の周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。チャックピン17のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部とを備えている。各チャックピン17は、基板保持部が基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部が基板Wの外周端面から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
スピンベース15に対して基板Wが受渡しされる際には、複数個のチャックピン17を解放状態とし、基板Wに対して洗浄処理を行う際には、複数個のチャックピン17を押圧状態とする。押圧状態とすることによって、複数個のチャックピン17は基板Wの周縁部を把持してその基板Wをスピンベース15から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持することができる。これにより、基板Wはその表面(パターン形成面)Wfを上方に向け、裏面Wbを下方に向けた状態で支持される。このように、この実施形態では、チャックピン17が本発明の「基板保持手段」として機能する。なお、基板保持手段としてはチャックピン17に限らず、基板裏面Wbを吸引して基板Wを支持する真空チャックを用いてもよい。
薬液ノズル3は、開閉バルブ31を介して薬液供給源CSと接続されている。このため、制御ユニット4からの制御指令に基づいて開閉バルブ31が開閉されると、薬液供給源CSから薬液が薬液ノズル3に向けて圧送され、薬液ノズル3から薬液が吐出される。なお、薬液にはフッ酸またはBHF(バッファードフッ酸)などが用いられる。また、薬液ノズル3にはノズル移動機構33(図2)が接続されており、制御ユニット4からの動作指令に応じてノズル移動機構33が駆動されることで、薬液ノズル3を基板Wの回転中心の上方の吐出位置と吐出位置から側方に退避した待機位置との間で往復移動させることができる。同様にしてリンスノズル5にもノズル移動機構53(図2)が接続されており、制御ユニット4からの動作指令に応じてノズル移動機構53が駆動されることで、リンスノズル5を基板Wの回転中心の上方の吐出位置と吐出位置から側方に退避した待機位置との間で往復移動させることができる。
リンスノズル5には、該リンスノズル5にDIWと混合液(DIW+有機溶媒成分)とを選択的に供給するための液供給ユニット7が接続されている。液供給ユニット7は、混合液を生成するためのキャビネット部70を備え、キャビネット部70にて生成された混合液をリンスノズル5に圧送可能となっている。また、液供給ユニット7は、DIWを直接にリンスノズル5に圧送することも可能である。有機溶媒成分としては、DIW(表面張力:72mN/m)に溶解して表面張力を低下させる物質、例えばイソプロピルアルコール(表面張力:21〜23mN/m)が用いられる。なお、有機溶媒成分はイソプロピルアルコール(IPA)に限定されず、エチルアルコール、メチルアルコールの各種有機溶媒成分を用いるようにしてもよい。また、有機溶媒成分は液体に限らず、各種アルコールの蒸気を有機溶媒成分としてDIWに溶解させて混合液を生成するようにしてもよい。
キャビネット部70は、DIWとIPAとの混合液を貯留する貯留タンク72を備えている。この貯留タンク72には貯留タンク72内にDIWを供給するためのDIW導入管73の一端が取り込まれており、その他方端が開閉バルブ73aを介して工場のユーティリティ等で構成されるDIW供給源WSに接続されている。さらに、DIW導入管73の経路途中には流量計73bが介装されており、流量計73bがDIW供給源WSから貯留タンク72に導入されるDIWの流量を計測する。そして、制御ユニット4は、流量計73bで計測される流量に基づき、DIW導入管73を流通するDIWの流量を目標の流量(目標値)にするように、開閉バルブ73aを開閉制御する。
同様にして、貯留タンク72には貯留タンク72内にIPA液体を供給するためのIPA導入管74の一端が取り込まれており、その他方端が開閉バルブ74aを介してIPA供給源SSに接続されている。さらに、IPA導入管74の経路途中には流量計74bが介装されており、流量計74bがIPA供給源SSから貯留タンク72に導入されるIPA液体の流量を計測する。そして、制御ユニット4は流量計74bで計測される流量に基づき、IPA導入管74を流通するIPA液体の流量を目標の流量(目標値)にするように開閉バルブ74aを開閉制御する。
この実施形態では、混合液中のIPAの体積百分率(以下「IPA濃度」という)が50%以下の範囲内に属する所定値、例えばIPA濃度が10%になるように貯留タンク72内に導入するIPA液体およびDIWの流量を調整する。このようにIPA濃度を設定することで、後述するようにIPAの消費量を抑制しつつ基板表面Wfに形成されたパターン倒壊を効率良く防止できる。また、100%のIPAに比較してIPAに対する装置の防曝対策を簡略化することができる。
貯留タンク72には、その一端がミキシングバルブ71に接続された混合液供給管75の他端が挿入され、貯留タンク72に貯留されている混合液を開閉バルブ76を介してミキシングバルブ71に供給可能に構成されている。混合液供給管75には、貯留タンク72に貯留されている混合液を混合液供給管75に送り出す定量ポンプ77や、定量ポンプ77により混合液供給管75に送り出される混合液の温度を調整する温調器78、混合液中の異物を除去するフィルタ79が設けられている。さらに、混合液供給管75には、IPA濃度、つまり混合液中のIPAの体積百分率を監視するための濃度計80が介装されている。
また、混合液供給管75には、開閉バルブ76と濃度計80との間に混合液循環管81の一端が分岐接続される一方、混合液循環管81の他端が貯留タンク72に接続されている。この混合液循環管81には開閉バルブ82が介装されている。そして、装置の稼動中は、定量ポンプ77および温調器78が常に駆動され、基板Wに混合液を供給しない間は、開閉バルブ76が閉じられる一方、開閉バルブ82が開かれる。これにより、貯留タンク72から定量ポンプ77により送り出される混合液が混合液循環管81を通じて貯留タンク72に戻される。つまり、基板Wに混合液を供給しない間は、貯留タンク72、混合液供給管75および混合液循環管81からなる循環経路を混合液が循環する。その一方で、基板Wに混合液を供給するタイミングになると、開閉バルブ76が開かれる一方、開閉バルブ82が閉じられる。これにより、貯留タンク72から送り出される混合液がミキシングバルブ71に供給される。また、ミキシングバルブ71はリンスノズル5に接続されており、ミキシングバルブ71に供給された混合液はリンスノズル5から基板Wに向けて吐出される。このように、基板Wに混合液を供給しない間は、混合液を循環させておくことによって、DIWとIPAとが攪拌され、DIWとIPAとを十分に混ざり合った状態とすることができる。また、開閉バルブ76の開成後、所定の温度に調整されるとともに、異物が除去された混合液を速やかにリンスノズル5に供給することができる。
DIW導入管73には、開閉バルブ73aの上流側(DIW供給源WS側)にDIW供給管83の一端が分岐接続される一方、DIW供給管83の他端がミキシングバルブ71に接続されている。このDIW供給管83には開閉バルブ84が介装されている。このような構成によれば、制御ユニット4の制御指令に応じて開閉バルブ76,84が開閉制御されると、リンスノズル5にDIWと混合液(IPA+DIW)とが選択的に供給される。すなわち、開閉バルブ76を閉じて、開閉バルブ84を開くことで、ミキシングバルブ71を介してDIWがリンスノズル5に供給される。その一方で、開閉バルブ76を開いて、開閉バルブ84を閉じることで、ミキシングバルブ71を介して混合液がリンスノズル5に供給される。
また、スピンチャック1の上方位置にはガスノズル6が配置されている。ガスノズル6は開閉バルブ61を介してガス供給源GSと接続されている。このため、制御ユニット4からの制御指令に基づいて開閉バルブ61が開閉されると、ガス供給源GSから窒素ガスがガスノズル6に向けて圧送され、ガスノズル6から窒素ガスが吐出される。また、ガスノズル6はノズル移動機構63(図2)に連結されており、制御ユニット4からの動作指令に応じてノズル移動機構63が駆動されることで、ガスノズル6を基板Wの回転中心の上方の吐出位置と吐出位置から側方に退避した待機位置との間で往復移動させることができる。なお、この実施形態では、ガス供給源GSから窒素ガスを供給しているが、空気や他の不活性ガスなどを供給するように構成してもよい。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図3ないし図5を参照しつつ詳述する。図3は図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。また、図4および図5は図1の基板処理装置の動作を示す模式図である。基板搬送手段(図示せず)によって未処理の基板Wが基板処理装置内に搬入されると(ステップS1)、制御ユニット4は装置各部を制御して基板Wに対して洗浄処理(薬液処理+リンス処理+置換処理+液体層形成処理+乾燥処理)を実行する。ここで、基板表面Wfには例えばpoly−Siからなる微細パターンが形成されている。そこで、この実施形態では、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wが装置内に搬入され、スピンチャック1に保持される。
続いて、基板Wに対して薬液処理が実行される。すなわち、薬液ノズル3を吐出位置に移動させるとともに、チャック回転機構13の駆動によりスピンチャック1に保持された基板Wを所定の回転速度(例えば500rpm)で回転させる(ステップS2)。続いて、薬液ノズル3から基板表面Wfに薬液としてフッ酸が供給されると、フッ酸が遠心力により広げられ基板表面Wf全体がフッ酸により薬液処理される(ステップS3)。
この薬液処理が終了すると、薬液ノズル3が待機位置に移動される。そして、基板Wに対してリンス処理が実行される。すなわち、リンスノズル5が吐出位置に移動されるとともに、リンスノズル5から回転する基板Wの表面Wfにリンス液(DIW)が供給される。これにより、リンス液が遠心力により広げられ基板表面Wf全体がリンス処理される(ステップS4;リンス工程)。その結果、基板表面Wfに残留付着するフッ酸がリンス液により基板表面Wfから除去される。なお、リンス処理時における基板Wの回転速度は例えば30〜1000rpmに設定される。
所定時間のリンス処理が終了すると、制御ユニット4は基板Wの回転を継続しつつ、リンスノズル5からリンス液に替えて混合液(IPA+DIW)を吐出させる。ここでは、キャビネット部70において、混合液中のIPA濃度が例えばIPA濃度が10%に調整された混合液が予め生成されており、該混合液がリンスノズル5から基板表面Wfに向けて吐出される。また、基板Wの回転速度は比較的高速(例えば500rpm以上)の第1回転速度V1に設定される。この実施形態では、第1回転速度V1として1000rpmで基板Wを回転させる。このため、基板表面Wfに供給された混合液に比較的大きな遠心力が作用する。これにより、基板表面Wf上の混合液が激しく流動してパターンの間隙の内部にまで混合液が入り込む。その結果、例えば図4(a)に示す状態から同図(b)に示す状態となり、微細パターンFPの間隙に付着するリンス液(DIW)が混合液に確実に置換される(ステップS5;置換工程)。
この置換処理の実行により、後述する乾燥処理においてパターンの倒壊を有効に防止できる。すなわち、パターン倒壊は乾燥処理を行っている間にパターン間隙に発生する負圧によってパターン同士が引き寄せられることに起因している。そして、このパターン間隙に発生する負圧の大きさはパターン間隙に存在する液体の表面張力に依存し、該液体の表面張力が大きいほど大きくなる。したがって、パターン間隙に付着するリンス液を該リンス液よりも表面張力が低い混合液(低表面張力溶剤)に置換することでパターン倒壊を有効に防止できる。
また、基板表面Wfに付着するリンス液が混合液(低表面張力溶剤)に置換されることで、乾燥処理においてウォーターマークが発生するのを抑制できる。このウォーターマークの発生は基板表面Wfに付着する液体に基板Wから被酸化物質(シリコン基板であればシリコン)が溶出することが原因と考えられている。ここで、被酸化物質の溶出量に関してリンス液(DIW)と混合液を比較すると混合液の方がリンス液よりもはるかに少ない。また、仮に混合液に基板Wから被酸化物質が溶出した場合であっても、リンス液に比較して表面張力が低いのでシミ(欠陥)として現れにくい。したがって、基板表面Wfに付着するリンス液を混合液(低表面張力溶剤)に置換することでウォーターマークの発生を抑制できる。
その一方で、基板表面Wfに混合液(IPA+DIW)を供給すると、基板表面Wfが汚染されることがある。すなわち、混合液には該混合液中に存在する異物やIPA中の不揮発成分等のパーティクルが含まれており、基板表面Wfに混合液が供給されると、基板表面Wfにパーティクルが付着するという問題が生じてしまう。そこで、この実施形態では、混合液による置換処理後に次のようにDIWによる液体層形成処理を実行することで、基板表面Wfからパーティクルを除去している。先ず、制御ユニット4は基板Wの回転速度を比較的低速(例えば50rpm以下)の第2回転速度V2に減速させる。続いて、リンスノズル5からDIWを吐出させる。これにより、基板表面Wfの中央部にDIWによる液溜りが形成されるとともに、該液溜りが基板Wの端縁方向に拡大していく。その結果、DIWによるパドル状の液体層21(図5(a))が基板表面Wfの全体に形成される(ステップS6;液体層形成工程)。この液体層形成処理では、基板Wの回転速度を比較的低速に設定しているのでDIWの流動による微細パターンFPの間隙に付着する液体のDIWへの置換は抑制される。つまり、微細パターンFPの間隙の内部に入り込んでいる混合液が該間隙から表層部分に抜け出すのを抑制できる。このため、図4(c)に示すように微細パターンFPの間隙に存在する混合液を残しながら表層部分の混合液のみがDIWに置き換えられ、基板表面Wfから除去される。したがって、混合液中に含まれるパーティクルが基板表面Wfに付着するのを抑制できる。なお、液体層形成処理において基板Wの回転は必須でなく、基板Wの回転を停止させた状態で液体層21を形成してもよい。
このように、この実施形態では、混合液またはDIWを選択的に基板表面Wfに供給するリンスノズル5が本発明の「置換手段」および「液体層形成手段」として機能する。なお、混合液とDIWを共通のノズルから供給することは必須ではなく、混合液とDIWをそれぞれ別個に設けられたノズルから供給してもよい。
こうして液体層21が基板表面Wf上に形成されると、リンスノズル5が待機位置に移動される。また、液体層形成処理から引き続き、基板Wは第2回転速度V2で回転されるか、または回転停止状態とされる。そして、窒素ガスによる基板表面Wfからの液体層21の排出処理が実行される。すなわち、ガスノズル6が吐出位置に移動され、基板Wの表面中央部に向けてガスノズル6から窒素ガスを吹きつける。そうすると、図5(b)に示すように、ガスノズル6から基板表面Wfに吹き付けられる窒素ガスによって液体層21の中央部に位置する液体が基板Wの径方向外側に押し退けられて液体層21の中央部にホール22が形成され、その表面部分が乾燥される。なお、パターン間隙の内部には混合液が残ったままの状態となっている。
そして、引き続き、窒素ガスを基板Wの表面中央部に吹き付けていくことで、図5(c)に示すように、先に形成されたホール22が基板Wの端縁方向(同図の左右方向)に拡大していき、液体層21の中央側に位置する液体が中央側から基板端縁側に徐々に押し遣られて乾燥領域が広がっていく(ステップS7;乾燥前処理工程)。これにより、パターン間隙の内部に付着する混合液を除いて基板表面Wfから液体層21を構成する液体の殆どが除去される。このように、この実施形態では、ガスノズル6が本発明の「ガス吹付け手段」として機能する。
こうして乾燥前処理工程が完了すると、制御ユニット4は基板Wの回転速度を加速させて基板Wを高速回転(例えば3000rpm)させる。これにより、基板表面Wfに残存付着する液体成分が振り切られ、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)が実行される(ステップS8;乾燥工程)。このとき、パターン間隙には混合液が入り込んでいる。したがって、パターン倒壊やウォーターマーク発生を防止しながらも、乾燥時間を短縮してスループットを向上させることができる。また、このように乾燥時間を短縮することで基板Wに付着する液体成分の被酸化物質の溶出を低減してウォーターマークの発生をさらに効果的に抑制できる。基板Wの乾燥処理が終了すると、制御ユニット4はチャック回転機構13を制御して基板Wの回転を停止させる(ステップS9)。その後、基板搬送手段が処理済の基板Wを装置から搬出して、1枚の基板Wに対する一連の洗浄処理が終了する(ステップS10)。
以上のように、この実施形態によれば、基板表面Wfに付着しているリンス液(DIW)を該リンス液よりも表面張力が低い混合液(低表面張力溶剤)に置換している。このため、基板Wを乾燥させる際にパターン倒壊やウォーターマークが発生するのを防止できる。また、混合液中にパーティクルが含まれていても、置換処理後にリンス液と同一組成の液体(DIW)によるパドル状の液体層21を基板表面Wfの全体に形成している。これにより、パターン間隙に存在する混合液のみをほぼ残した状態で表層部分の混合液が基板表面Wfから除去される。したがって、基板表面Wf上の混合液の大部分が基板表面Wfから除去されるため、基板Wを乾燥させる際に基板表面Wfにパーティクルが付着するのを抑制できる。しかも、パターン間隙に混合液を残した状態から基板Wが乾燥されるので、パターン倒壊やウォーターマーク発生を防止しながらパーティクルによる基板表面Wfの汚染を抑制できる。
また、リンス液で濡れている基板表面Wfに対して混合液による置換処理を実行することにより、IPAの消費量を抑制することができる。すなわち、リンス工程は混合液(IPA+DIW)と異なり、DIWのみからなるリンス液により実行する一方、置換工程では、基板表面Wfに付着するリンス液を混合液に置換するだけのIPAを用意すればよく、IPAの消費量を抑制することができる。また、パドル状の液体層21はIPAを用いることなく、DIWのみにより形成している。したがって、基板1枚当たりの処理に要するIPAの消費量を抑制してコスト低減を図ることができる。
また、この実施形態によれば、第1回転速度V1で基板Wを回転させながら混合液による置換処理を実行する一方で、第1回転速度V1よりも低速の第2回転速度V2で基板Wを回転させながら液体層形成処理を実行している。このため、比較的高速の第1回転速度V1で基板Wが回転されることで、混合液に作用する比較的大きな遠心力によって該混合液をパターン間隙の内部にまで入り込ませることができる。その結果、パターン間隙に存在するリンス液を確実に混合液(低表面張力溶剤)に置換できる。その一方で、基板Wの回転を停止させた状態で、または比較的低速の第2回転速度V2で基板Wが回転されることで、混合液をパターン間隙の内部に残しながら表層部分の混合液のみを基板表面Wfから除去できる。したがって、表層部分の混合液の除去により基板表面Wfへのパーティクル付着を抑制しつつ、パターン間隙に付着する混合液により基板乾燥時のパターン倒壊およびウォーターマーク発生を確実に防止できる。
また、この実施形態によれば、混合液中のIPA濃度を50%以下に設定していので、以下に説明するようにIPA消費量を抑制しつつ、パターン倒壊を効率良く防止できる。 図6はIPA濃度と表面張力γとの関係を示すグラフである。図6に記載される横軸はIPA濃度を表しており、IPA濃度が0(vol%)はDIW単体であることを、IPA濃度が100(vol%)はIPA液体単体であることを示している。表面張力γの測定は懸滴法(ペンダント・ドロップ法)により、協和界面科学株式会社製LCD−400Sを用いて行っている。図6から明らかなように、DIWへのIPA混合量を増加させていくと、IPA濃度が10%付近まではDIWへのIPA混合量の増加に伴って混合液の表面張力γが急激に低下していくことが分かる。そして、IPA濃度が50%以上では、混合液の表面張力に大きな低下は見られず、IPA液体単体とほぼ同等の表面張力を示していることが分かる。
ここで、パターン倒壊を有効に防止するためには、パターン間隙に付着するリンス液(DIW)を該リンス液よりも表面張力が小さな物質(低表面張力溶剤)で置換することが重要となっている。この場合、100%のIPAを用いて上記した置換処理を実行してもよいが、100%IPAを基板表面Wfに供給するとなると比較的多量のIPAが必要となる。そこで、100%IPAを用いる場合にはIPAの消費量を抑える観点から比較的少量のIPAを供給し、該IPAをDIW中に混入させることが考えられる。しかしながら、比較的少量のIPAを基板Wに供給したのみでは、基板表面Wfに付着するDIWの表層部分にIPAを混入させることができたとしても、パターン間隙の内部にまでIPAを送り込むことは困難である。
これに対して、IPA濃度が50%以下である混合液を基板Wに供給することで、IPAの消費量を抑制しつつパターン間隙に付着するDIWを混合液に置換できる。この場合、パターン間隙に存在するIPAの量はIPA100%を用いた置換処理よりも小さくなる。しかしながら、図6に示す評価結果より、仮にIPA濃度を50%より大きくした場合でも、混合液の表面張力に大きな低下は見られず、パターン倒壊を引き起こす力に関して大きな減少は見込めない。つまり、IPA消費量が増加するばかりで、パターン倒壊防止効果に関して大きな向上は見込めない。したがって、IPA濃度を50%以下に設定することで、IPAの消費量を抑制しつつパターン倒壊を効率良く防止できる。さらに、このような観点からIPA濃度を5%以上かつ35%以下とする、さらには5%以上かつ10%以下とすることが好ましい。
また、この実施形態によれば、乾燥工程(スピンドライ)前に乾燥前処理工程を実行しているので、乾燥工程の間に基板Wの表面中央部に液体層21を構成する液体が液滴状に残り、筋状パーティクルとなって基板表面Wfにウォーターマークが発生するのを防止できる。すなわち、基板Wを回転させて基板表面Wfに付着する液体層21を除去して乾燥(スピンドライ)させる際には、液体層21を構成する液体に作用する遠心力は基板Wの表面中央部に位置する液体ほど小さく、基板Wの表面端縁部から乾燥されていく。このとき、基板Wの表面中央部からその周囲にかけて液滴が残って、該液滴が基板Wの端縁方向に走り、この液滴の移動跡にウォータマークが形成されてしまうことがあった。これに対して、この実施形態によれば、乾燥工程前に予め液体層21の中央部にホール22を形成して該ホール22を拡大させていくことにより基板Wの表面中央部に位置する液体を排除しているので、ウォーターマークの発生を確実に防止できる。特に、混合液による置換処理後にDIWによる液体層を基板表面Wfに形成しているので、筋状パーティクルやウォーターマークが発生し易い状況となっている。というのも、基板表面Wfに対するDIWの接触角は混合液に対して大きいからである。したがって、筋状パーティクルやウォーターマークを防止するため、上記したような乾燥前処理工程を実行することが非常に有効となっている。
<第2実施形態>
図7はこの発明にかかる基板処理装置の第2実施形態を示す図である。この第2実施形態にかかる基板処理装置が第1実施形態と大きく相違する点は、スピンチャック1の上方位置に本発明の「雰囲気遮断手段」として機能する遮断部材9を設けている点である。なお、その他の構成および動作は基本的に第1実施形態と同様であるため、ここでは同一符号を付して説明を省略する。
遮断部材9は中心部に開口部を有する円盤状の部材であって、スピンチャック1の上方位置に配置されている。この遮断部材9は、その下面(底面)9aが基板表面Wfと略平行に対向する基板対向面となっており、その平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。遮断部材9は略円筒形状を有する回転支軸91の下端部に略水平に取り付けられ、回転支軸91は水平方向に延びるアーム92により基板Wの中心を通る鉛直軸回りに回転可能に保持されている。アーム92には、遮断部材回転機構93と遮断部材昇降機構94が接続されている。
遮断部材回転機構93は、制御ユニット4からの動作指令に応じて回転支軸91を基板Wの中心を通る鉛直軸回りに回転させる。また、遮断部材回転機構93は、スピンチャック1に保持された基板Wの回転に応じて基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で遮断部材9を回転させるように構成されている。
また、遮断部材昇降機構94は、制御ユニット4からの動作指令に応じて遮断部材9をスピンベース15に近接して対向させたり、逆に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット4は遮断部材昇降機構94を作動させることで、基板処理装置に対して基板Wを搬入出させる際には、スピンチャック1の上方の離間位置に遮断部材9を上昇させる。その一方で、基板Wに対して所定の処理を施す際には、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定された所定の対向位置(図7に示す位置)まで遮断部材9を下降させる。この実施形態では、基板Wに対してリンス処理、置換処理、液体層形成処理および乾燥処理を施す際に、遮断部材9を対向位置に位置させる。
図8は図7の基板処理装置に装備された遮断部材の要部を示す縦断面図である。また、図9は図8のA―A’線断面図(横断面図)である。回転支軸91は中空に仕上げられ、内部に内挿軸95が挿通されている。内挿軸95には液供給路96が形成されており、液供給路96の下端が液吐出口としてスピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfと対向している。液供給路96は液供給ユニット7に接続されており、液供給ユニット7よりDIWおよび混合液(IPA+DIW)が供給されることで、液供給路96からDIWまたは混合液を選択的に吐出可能となっている。なお、液供給ユニット7の構成は第1実施形態と同様である。このように、この実施形態によれば、混合液またはDIWを選択的に基板表面Wfに供給する液供給路96が本発明の「置換手段」および「液体層形成手段」として機能する。
また、内挿軸95には、液供給路96の側方に並んでガス供給路97が形成されており、ガス供給路97の下端がガス吐出口となっている。液供給路96の液吐出口およびガス供給路97のガス吐出口は遮断部材9の下面9aに互いに隣接して開口している。また、回転支軸91の内壁面と内挿軸95の外壁面との間に形成される空間部分が外側ガス供給路98を構成しており、外側ガス供給路98の下端が環状のガス吐出口となっている。つまり、遮断部材9には基板表面Wfの中央部に向けてガスを吐出するガス供給路97のほかに、外側ガス供給路98がガス供給路97の周囲を取り囲むようにして設けられている。ガス供給路97および外側ガス供給路98は開閉バルブ99を介してガス供給源GSと接続されており、遮断部材9の下面9aと基板表面Wfとに挟まれた空間SPに窒素ガス等の不活性ガスやドライエア等のガスを供給することができる。
上記のように構成された基板処理装置では、基板Wは次のようにして洗浄処理される。すなわち、薬液ノズル3から薬液が基板表面Wfに供給され、基板Wに対して薬液処理が実行される。続いて、遮断部材9が離間位置から対向位置に位置決めされ、基板表面Wfに近接して配置される。そして、基板Wの回転とともに遮断部材9が回転される。この状態で液供給路96からDIWを吐出させて基板Wに対してリンス処理を施した後(リンス工程)、液供給路96から混合液を吐出させて基板表面Wfに付着するリンス液を混合液により置換する(置換工程)。
次に、液供給路96から混合液に替えてDIWを吐出させてDIWによるパドル状の液体層21を基板表面Wfの全体に形成する(液体層形成工程)。その後、ガス供給路97から基板表面Wfの中央部へ窒素ガスを吐出させて液体層21の中央部にホール22を形成する。すなわち、ガス供給路97からの窒素ガスによって基板表面Wfの中央部に位置する液体(DIW)を周縁部に押し退けて該中央部から除去する。また、外側ガス供給路98から基板表面Wfの中心近傍に窒素ガスを吐出させることにより、先に形成されたホール22が基板Wの端縁方向に拡大していき、乾燥領域が広がっていく(乾燥前処理工程)。こうして基板表面Wfから液体層21を構成する液体の殆どが除去される。このように、この実施形態によれば、ガス供給路97および外側ガス供給路98が本発明の「ガス供給手段」および「ガス吹付け手段」として機能する。
続いて、制御ユニット4はチャック回転機構13および遮断部材回転機構93のモータの回転速度を高めて基板Wおよび遮断部材9を高速回転させる。これにより、基板表面Wfに残存付着する液体成分が振り切られ、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)が実行される(乾燥工程)。さらに、この乾燥処理においては、ガス供給路97および外側ガス供給路98から窒素ガスを供給することで、遮断部材9と基板表面Wfとの間に挟まれた空間が窒素ガス雰囲気とされる。これにより、基板Wの乾燥が促進され、乾燥時間を短縮することができる。また、基板Wの周囲雰囲気の酸素濃度を低下させることができるため、基板表面Wfに付着する液体成分への被酸化物質の溶出を低減できる。これにより、基板表面Wfへのウォーターマーク発生を効果的に防止することができる。
以上のように、この実施形態によれば、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させる前に混合液による置換処理およびDIWによるパドル状の液体層形成処理を実行しているので、第1実施形態と同様して、パターン倒壊やウォーターマーク発生を防止しながら基板表面Wfへのパーティクル付着を抑制できる。また、IPA消費量を抑制してコスト低減を図ることができる。さらに、遮断部材9と基板表面Wfとに挟まれた空間SPを窒素ガス雰囲気として乾燥処理を行うことで、乾燥時間を短縮するとともに被酸化物質の溶出を抑制することができる。その結果、ウォーターマーク発生を効果的に防止できる。
<その他>
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、液体層形成工程において基板表面Wfの全体に液体層が形成されるが、必ずしも基板表面Wfの全体に液体層が形成されなくてもよく、基板表面Wfの一部に液体層が形成されるようにしてもよい。例えば上記第1実施形態では、リンスノズル5からDIWを基板表面Wfの中央部に吐出させ、基板表面Wfの中央部にDIWの液体層(液膜)21が形成された状態とする(図10(a))。この状態で、ガスノズル6から窒素ガスを基板表面Wfの中央部に吹き付ける。これにより、液体層21は環状に形成される(図10(b))。引き続き、窒素ガスを基板表面Wfに吹きつけることにより、環状の液体層21は徐々に基板表面Wfの中央部から基板Wの端縁方向に拡大される(図10(c))。このように、基板表面Wfの一部に形成されたDIWの液体層21を徐々に基板表面Wf上で移動させることにより、微細パターンの間隙に存在する混合液を残しながら、基板表面全体にわたって表層部分の混合液のみがDIWに置き換えられ、基板表面Wfから除去される。
また、上記実施形態では、基板Wに対して薬液処理およびリンス処理などの湿式処理を施した後に、そのまま同一装置内でリンス液で濡れた基板表面Wfに対して、置換処理、液体層形成処理および乾燥処理を実行しているが、置換処理以降の処理を湿式処理から分離して行うようにしてもよい。つまり、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させる装置を単体で構成してもよい。
また、上記実施形態では、キャビネット部70において処理液と同一組成の液体(DIW)と有機溶媒成分(IPA)を混合することにより混合液を生成しているが、混合液の生成方法はこれに限定されない。例えば、処理液をノズル(置換手段)に向けて送液する送液経路上にインラインで有機溶媒成分を混合させて混合液を生成してもよい。また、キャビネット部などの混合液生成手段は、基板処理装置内に設ける場合に限らず、基板処理装置とは別個に設けられた他の装置において生成した混合液を基板処理装置内に設けられたノズルを介して基板表面Wfに供給させてもよい。
また、上記実施形態では、低表面張力溶剤として混合液(IPA+DIW)を用いているが、100%IPAを用いてもよい。さらに、IPAなどの有機溶剤成分を含む溶剤に替えて界面活性剤を必須的に含む溶剤を用いてもよい。このような100%IPAまたは界面活性剤を必須的に含む溶剤を用いて置換処理を行っても、置換処理後に実行される液体層形成処理によって基板乾燥時の基板表面Wfへのパーティクル付着を抑制できる。
また、上記実施形態では、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させているが、リンス液以外の処理液で濡れた基板表面Wfを乾燥させる基板処理方法および基板処理装置に対しても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、リンス液としてDIWを用いているが、炭酸水(DIW+CO)など基板表面Wfに対して化学的洗浄作用を有しない成分を含んだ液体をリンス液として用いるようにしてもよい。この場合、基板表面Wfに付着しているリンス液と同一組成の液体(炭酸水)と有機溶媒成分とを混合したものを混合液として用いてもよい。また、リンス液として炭酸水を用いる一方で、混合液は炭酸水の主成分であるDIWと有機溶媒成分とを混合したものを用いてもよい。さらに、リンス液としてDIWを用いる一方で、混合液は炭酸水と有機溶媒成分とを混合したものを用いてもよい。要は、基板表面Wfに付着している液体と主成分が同一である液体と有機溶媒成分とを混合したものを混合液として用いればよい。また、リンス液としては、DIW、炭酸水の他、水素水、希薄濃度(例えば1ppm程度)のアンモニア水、希薄濃度の塩酸なども用いることができる。
次に本発明の実施例を示すが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1,2および比較例1,2
その表面にパターンが形成されていない(ベア状態の)シリコンウエハ(ウエハ径:200mm)を用意し、該ウエハ表面に対して一連の洗浄処理を施したときのパーティクル付着数およびウォーターマーク発生数を評価した。実施例1,2および比較例1では、ウエハに対して薬液処理、リンス処理、置換処理、液体層形成処理および乾燥処理を施している。比較例2では、ウエハに対して液体層形成処理を施すことなく、薬液処理、リンス処理、置換処理および乾燥処理を施している。
薬液処理およびリンス処理の処理条件は実施例1,2および比較例1,2において共通である。すなわち、フッ酸(HF)とDIWとを1:50の体積比率で調合したフッ酸水溶液を薬液として用いてウエハに対して薬液処理(処理時間60秒)を施した後、DIWによるリンス処理を行っている。また、乾燥処理条件についても、実施例1,2および比較例1,2において共通であり、ウエハ回転数を1000rpmに設定した状態でウエハを回転させてウエハを乾燥(処理時間30秒)させている。
次に、置換処理条件について説明する。実施例1,2および比較例2では、IPAとDIWとを混合した混合液(IPA/DIW)をウエハに供給(供給流量:0.5L/min.)して置換処理(処理時間6秒)を行っている。一方、比較例1では、リンス処理から引き続き、DIWをウエハに供給(供給流量:1.5L/min.)している。なお、置換処理におけるウエハ回転数は、いずれの例も1000rpmに設定している。
また、実施例1,2および比較例1で実行する液体層形成処理では、ウエハ回転数を50rpm以下に設定した状態で基板Wを回転させながらウエハにDIWを供給(供給流量:1.5L/min.)してDIWによるパドル状の液体層をウエハ表面の全面に形成している。この液体層の形成に要した時間は3〜4秒であった。
そして、こうした一連の洗浄処理を受けたウエハ表面をKLA−Tencor社製のウエハ欠陥検査装置を用いて評価し、パーティクル付着数(パーティクルの粒径;0.06μm以上)とウォーターマーク発生数とを調べた。なお、洗浄処理前のパーティクル付着数(パーティクル付着数の初期値)は約50個である。
Figure 0004812563
実施例1と実施例2とでは置換処理におけるIPA濃度が異なるが、いずれの実施例でもパーティクル付着数およびウォーターマーク発生数において良好な結果が得られている。すなわち、置換処理におけるIPA濃度を10%(実施例1)から15%(実施例2)に増加させた場合でも、パーティクル付着数に変化は見られず、ウエハ表面へのパーティクル付着が抑制されている。これに対し、リンス処理後に混合液による置換処理を行うことなく、DIWのみで液体層を形成した場合(比較例1)では、パーティクル付着はないものの、ウォーターマークの発生を防止できない。一方、混合液による置換処理後に液体層形成処理(パドル処理)を行わない場合(比較例2)では、ウォーターマークの発生は抑制されるものの、非常に多くのパーティクルがウエハに付着してしまう。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などを含む基板全般の表面に対して乾燥処理を施す基板処理方法および基板処理装置に適用することができる。
この発明にかかる基板処理装置の第1実施形態を示す図である。 図1の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。 図1の基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 図1の基板処理装置の動作を示す模式図である。 図1の基板処理装置の動作を示す模式図である。 IPA濃度と表面張力γとの関係を示すグラフである。 この発明にかかる基板処理装置の第2実施形態を示す図である。 図7の基板処理装置に装備された遮断部材の要部を示す縦断面図である。 図8のA―A’線断面図である。 この発明にかかる基板処理装置の変形形態を示す図である。
符号の説明
5…リンスノズル(置換手段、液体層形成手段)
6…ガスノズル(ガス吹付け手段)
9…遮断部材(雰囲気遮断手段)
9a…遮断部材の下面(基板対向面)
13…チャック回転機構(回転手段)
17…チャックピン(基板保持手段)
21…液体層
22…ホール
95…ノズル(液供給手段)
96…液供給路(置換手段、液体層形成手段)
97…ガス供給路(ガス供給手段、ガス吹付け手段)
98…外側ガス供給路(ガス供給手段、ガス吹付け手段)
V1…第1回転速度
V2…第2回転速度
W…基板
Wf…基板表面

Claims (16)

  1. 処理液で濡れた基板表面を乾燥させる基板処理方法において、
    前記処理液およびリンス液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を略水平姿勢で保持された基板の表面に供給して該基板表面に付着している前記処理液を前記低表面張力溶剤に置換させる置換工程と、
    前記リンス液を前記置換工程後に前記基板表面に供給して前記リンス液によるパドル状の液体層を前記基板表面に形成する液体層形成工程と、
    前記液体層を前記基板表面から除去して該基板表面を乾燥させる乾燥工程と
    を備えたことを特徴とする基板処理方法。
  2. 前記置換工程では、表面にパターン形成された前記基板のパターン形成面に対し前記低表面張力溶剤を供給して、パターン間隙に付着する前記処理液を前記低表面張力溶剤に置換させる請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記液体層形成工程では、前記リンス液によるパドル状の液体層を前記基板表面の全体に形成する請求項1または2記載の基板処理方法。
  4. 前記置換工程では、第1回転速度で前記基板を回転させながら前記基板表面に前記低表面張力溶剤を供給する一方、
    前記液体層形成工程では、前記基板の回転を停止させた状態で、または前記第1回転速度よりも低速の第2回転速度で前記基板を回転させながら前記基板表面上に前記液体層を形成する請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理方法。
  5. 前記置換工程では、前記処理液と同一組成の液体または前記処理液と主成分が同一である液体と、該液体に溶解して表面張力を低下させる有機溶剤成分とが混合された混合液を前記低表面張力溶剤として前記基板表面に供給する請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理方法。
  6. 前記混合液中の前記有機溶剤成分の体積百分率が50%以下である請求項記載の基板処理方法。
  7. 前記乾燥工程では、前記基板を回転させながら前記基板表面に形成されている前記液体層を構成する液体を振り切って前記基板表面を乾燥させる請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理方法。
  8. 前記液体層形成工程後でかつ前記乾燥工程前に、前記基板の表面中央部にガスを吹き付けて前記液体層の中央部にホールを形成するとともに前記ホールを前記基板の端縁方向に拡大させる乾燥前処理工程をさらに備える請求項記載の基板処理方法。
  9. 前記置換工程前に前記リンス液を前記基板表面に供給してリンス処理を施すリンス工程をさらに備え、
    前記置換工程では、前記基板表面に付着している前記リンス液を前記処理液として前記低表面張力溶剤に置換させる請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理方法。
  10. 前記乾燥工程は不活性ガス雰囲気中で行われる請求項1ないしのいずれかに記載の基板処理方法。
  11. 前記液体層形成工程では、前記パドル状の液体層を前記基板の表面中央部に形成した後、前記基板の表面中央部にガスを吹き付けることにより、前記液体層を環状に形成し、該環状の液体層を前記基板の表面中央部から前記基板の端縁方向に拡大させる請求項1記載の基板処理方法。
  12. 処理液で濡れた基板表面を上方に向けた状態で基板を略水平姿勢で保持する基板保持手段と、
    前記処理液およびリンス液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を前記基板表面に供給して該基板表面に付着している前記処理液を前記低表面張力溶剤に置換させる置換手段と、
    前記リンス液を前記低表面張力溶剤が付着している前記基板表面に供給して前記リンス液によるパドル状の液体層を前記基板表面に形成する液体層形成手段と
    を備え、
    前記液体層を前記基板表面から除去して前記基板表面を乾燥させることを特徴とする基板処理装置。
  13. 前記基板保持手段に保持された基板を所定の回転速度で回転させる回転手段をさらに備え、
    前記置換手段は前記回転手段により第1回転速度で回転される前記基板の表面に前記低表面張力溶剤を供給する一方で、前記液体層形成手段は前記基板の回転を停止させた状態で、または前記回転手段により前記第1回転速度よりも低速の第2回転速度で回転される前記基板の表面上に前記液体層を形成する請求項1記載の基板処理装置。
  14. 前記回転手段は、前記基板を回転させながら前記基板表面に形成されている前記液体層を構成する液体を振り切って前記基板表面を乾燥させる請求項1記載の基板処理装置。
  15. 前記基板表面に対向可能な基板対向面を有し、前記基板対向面を前記基板表面に対向しながら離間配置される雰囲気遮断手段と、
    前記基板対向面と前記基板表面とに挟まれた空間に不活性ガスを供給するガス供給手段と
    をさらに備える請求項1ないし1のいずれかに記載の基板処理装置。
  16. 前記基板保持手段に保持された基板の表面中央部に向けてガスを吹き付けるガス吹付け手段をさらに備え、
    前記液体層形成手段による前記液体層の形成後であって前記基板表面に対する乾燥前に、前記ガス吹付け手段から前記基板の表面中央部にガスを吹き付けて前記液体層の中央部にホールを形成するとともに前記ホールを前記基板の端縁方向に拡大させる請求項1記載の基板処理装置。
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