JP3993048B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、純水による洗浄処理が終了した半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置、特に枚葉式の基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、基板を回転させつつフッ酸等の薬液を供給してエッチング処理や洗浄処理を行う枚葉式の基板処理装置においては、薬液処理の後、純水によるリンス処理を行い、さらにその後基板に付着した純水を除去する乾燥処理を行っている。従来より、基板の乾燥処理を行う手法としては、基板を回転させることによって液体を振り切る技術が多く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、液晶表示器用基板等の大型の基板を乾燥させる場合には、スリット状の吐出口から層状の気体を基板の表面に吹き付けるいわゆるエアーナイフを用いることもある(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−233481号公報
【特許文献2】
特開平11−111666号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、純水によるリンス処理後の乾燥工程では乾燥不良(ウォーターマーク)が生じることがあり、特に基板表面のシリコン(Si)やポリシリコンをフッ酸によってエッチング処理した場合には、部分的に疎水面が露出するためウォーターマークが生じ易い。このウォーターマークは、基板表面に付着した水分に雰囲気中の酸素が溶け込み、Siと反応した結果生じた残渣が乾燥により残留したものと考えられている。
【0006】
このようなウォーターマークの発生を防止するために、乾燥処理時に基板表面にIPA(イソプロピルアルコール)を吹き付け、水分をIPAによって置換する方法が考えられる。しかしこの方法では可燃性のIPAを液体または気体で扱うため、安全対策上装置を防爆構造にする必要がある。また、プロセス面においても、IPAが残留水分と置換する条件範囲が狭いために、ウォーターマークの発生防止の再現性が得られにくいという問題がある。さらに、乾燥工程という最終処理時に有機物であるIPAを基板表面に供給することは、今後益々微細化が進展するデバイス特性に対して不具合を発生させるおそれもある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基板表面を安定して確実に乾燥させることができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置において、前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、前記洗浄処理が終了して上面に純水が液盛りされた基板の表面に気体を吹き付ける第1気体吐出手段と、前記第1気体吐出手段によって既に気体が吹き付けられた前記基板上の領域と同一の領域にさらに気体を吹き付ける第2気体吐出手段と、前記第1気体吐出手段および前記第2気体吐出手段のそれぞれから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くように前記第1気体吐出手段および前記第2気体吐出手段を移動させるとともに、先行して気体吐出を開始した前記第1気体吐出手段が前記回転中心から前記端縁部に向けて移動中に前記第2気体吐出手段からの気体吐出を開始させる制御手段と、を備える。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明にかかる基板処理装置において、前記第2気体吐出手段から前記基板に吹き付けられる気体の流量を、前記第1気体吐出手段から前記基板に吹き付けられる気体の流量よりも多くしている。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明にかかる基板処理装置において、前記回転手段に前記第2気体吐出手段からの気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くさせている。
【0011】
また、請求項4の発明は、純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置において、前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、純水が付着した基板の表面に気体を吹き付ける第1ノズルと、前記基板の表面に気体を吹き付ける第2ノズルと、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルが固設されたノズルアームと、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルのそれぞれから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描き、前記第1ノズルによって気体が吹き付けられた前記基板上の領域と同一の領域に前記第2ノズルから気体を吹き付けるように前記ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる移動手段と、先行して気体吐出を開始した前記第1ノズルが前記回転中心から前記端縁部に向けて移動中に前記第2ノズルからの気体吐出を開始させる制御手段と、を備える。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明にかかる基板処理装置において、前記第2ノズルから前記基板に吹き付けられる気体の流量を、前記第1ノズルから前記基板に吹き付けられる気体の流量よりも多くしている。
【0013】
また、請求項6の発明は、請求項4または請求項5の発明にかかる基板処理装置において、前記回転手段に前記第2ノズルからの気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くさせている。
【0014】
また、請求項7の発明は、純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置において、前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、純水が付着した基板の表面に気体を吹き付ける第1ノズルと、前記基板の表面に気体を吹き付ける第2ノズルと、前記第1ノズルが固設された第1ノズルアームと、前記第2ノズルが固設された第2ノズルアームと、前記第1ノズルから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くように前記第1ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる第1移動手段と、前記第2ノズルから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描き、前記第1ノズルによって気体が吹き付けられた前記基板上の領域と同一の領域に前記第2ノズルから気体を吹き付けるように前記第2ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる第2移動手段と、前記洗浄処理が終了して上面に純水が液盛りされた基板の表面に先行して気体吐出を開始した前記第1ノズルが前記回転中心から前記端縁部に向けて移動中に前記第2ノズルからの気体吐出を開始させる制御手段と、を備える。
また、請求項8の発明は、純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置において、前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、純水が付着した基板の表面に気体を吹き付ける第1ノズルと、前記基板の表面に気体を吹き付ける第2ノズルと、前記第1ノズルが固設された第1ノズルアームと、前記第2ノズルが固設された第2ノズルアームと、前記第1ノズルから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くように前記第1ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる第1移動手段と、前記第2ノズルから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描き、前記第1ノズルによって気体が吹き付けられた前記基板上の領域と同一の領域に前記第2ノズルから気体を吹き付けるように前記第2ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる第2移動手段と、先行して気体吐出を開始した前記第1ノズルが前記回転中心から前記端縁部に向けて移動中に前記第2ノズルからの気体吐出を開始させる制御手段と、を備え、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルが前記基板の回転中心を挟んで反対方向に回動するように、前記第1移動手段および前記第2移動手段がそれぞれ前記第1ノズルアームおよび前記第2ノズルアームを移動させる。
【0015】
また、請求項9の発明は、請求項7または請求項8の発明にかかる基板処理装置において、前記第2ノズルから前記基板に吹き付けられる気体の流量を、前記第1ノズルから前記基板に吹き付けられる気体の流量よりも多くしている。
【0016】
また、請求項10の発明は、請求項7から請求項9のいずれかの発明にかかる基板処理装置において、前記回転手段に前記第2ノズルからの気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くさせている。
【0017】
また、請求項11の発明は、純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置において、前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、純水が付着した基板の表面に気体を吹き付けるノズルと、前記ノズルが固設されたノズルアームと、前記ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる移動手段と、を備え、前記移動手段に、前記洗浄処理が終了して上面に純水が液盛りされた基板の表面に前記ノズルから気体を吹き付けた後、当該気体が吹き付けられた領域と同一の領域に再度前記ノズルから気体を吹き付けるように前記ノズルアームを移動させる。
また、請求項12の発明は、請求項11の発明にかかる基板処理装置において、前記ノズルから前記基板に2度目に吹き付けられる気体の流量を、前記ノズルから前記基板に1度目に吹き付けられる気体の流量よりも多くしている。
また、請求項13の発明は、請求項11または請求項12の発明にかかる基板処理装置において、前記移動手段に、前記ノズルから1度目および2度目に吐出される気体の到達地点のそれぞれが回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くように前記ノズルアームを略水平面内にて移動させている。
また、請求項14の発明は、請求項11から請求項13のいずれかの発明にかかる基板処理装置において、前記回転手段に、前記ノズルからの2度目の気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くさせている。
また、請求項15の発明は、請求項1から請求項14のいずれかの発明にかかる基板処理装置において、前記気体を不活性ガスとしている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
<1.第1実施形態>
図1は、本発明にかかる基板処理装置の構成を示す縦断面図である。第1実施形態の基板処理装置は、基板Wに洗浄処理等を行う枚葉式の基板処理装置であって、主として基板Wを保持するスピンベース10と、スピンベース10上に設けられた複数のチャックピン14と、スピンベース10を回転させる電動モータ20と、スピンベース10の上方に設けられた処理液ノズル30およびガスノズル40と、スピンベース10に保持された基板Wの周囲を取り囲むスプラッシュガード50と、スピンベース10上に保持された基板Wに処理液やガスを供給する機構と、スプラッシュガード50を昇降させる機構とを備えている。
【0020】
スピンベース10は、その上に基板Wを略水平姿勢にて保持している。スピンベース10は中心部に開口を有する円盤状の部材であって、その上面にはそれぞれが円形の基板Wの周縁部を把持する複数のチャックピン14が立設されている。チャックピン14は円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあれば良い。なお、図1では図示の便宜上、2個のチャックピン14のみを示している。
【0021】
チャックピン14のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部14aと基板支持部14aに支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部14bとを備えている。各チャックピン14は、基板保持部14bが基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部14bが基板Wの外周端面から離れる開放状態との間で切り換え可能に構成されている。複数のチャックピン14の押圧状態と開放状態との切り換えは、種々の公知の機構によって実現することが可能であり、例えば特公平3−9607号公報に開示されたリンク機構等を用いれば良い。
【0022】
スピンベース10に基板Wを渡すときおよびスピンベース10から基板Wを受け取るときには、チャックピン14を開放状態にする。一方、基板Wに対して後述の諸処理を行うときには、チャックピン14を押圧状態とする。押圧状態とすることによって、複数のチャックピン14は基板Wの周縁部を把持してその基板Wをスピンベース10から所定間隔を隔てた水平姿勢にて保持する。基板Wは、その表面を上面側に向け、裏面を下面側に向けた状態にて保持される。チャックピン14を押圧状態として基板Wを保持したときには、基板支持部14aの上端部が基板Wの上面より突き出る。これは処理時にチャックピン14から基板Wが脱落しないように、基板Wを確実に保持するためである。
【0023】
スピンベース10の中心部下面側には回転軸11が垂設されている。回転軸11は中空の円筒状部材であって、その内側の中空部分には下側処理液ノズル15が挿設されている。回転軸11の下端付近には、ベルト駆動機構21を介して電動モータ20が連動連結されている。すなわち、回転軸11の外周に固設された従動プーリ21aと電動モータ20の回転軸に連結された主動プーリ21bとの間にベルト21cが巻き掛けられている。電動モータ20が駆動すると、その駆動力はベルト駆動機構21を介して回転軸11に伝達され、回転軸11、スピンベース10とともにそれに保持された基板Wが水平面内にて鉛直方向に沿った軸Jを中心として回転される。
【0024】
下側処理液ノズル15は回転軸11を貫通しており、その先端部15aはスピンベース10に保持された基板Wの中心部直下に位置する。また、下側処理液ノズル15の基端部は処理液配管16に連通接続されている。処理液配管16の基端部は二股に分岐されていて、一方の分岐配管16aには薬液供給源17が連通接続され、他方の分岐配管16bには純水供給源18が連通接続されている。分岐配管16a,16bにはそれぞれバルブ12a,12bが設けられている。これらバルブ12a,12bの開閉を切り換えることによって、下側処理液ノズル15の先端部15aからスピンベース10に保持された基板Wの下面の中心部付近に薬液または純水を選択的に切り換えて吐出・供給することができる。すなわち、バルブ12aを開放してバルブ12bを閉鎖することにより下側処理液ノズル15から薬液を供給することができ、バルブ12bを開放してバルブ12aを閉鎖することにより下側処理液ノズル15から純水を供給することができる。なお、薬液として例えばフッ酸(HF)、塩酸(HCl)、SC2(塩酸と過酸化水素水と水との混合液)等を使用する。
【0025】
また、回転軸11の中空部分の内壁およびスピンベース10の開口部の内壁と下側処理液ノズル15の外壁との間の隙間は、気体供給路19となっている。この気体供給路19の先端部19aはスピンベース10に保持された基板Wの下面中心部に向けられている。そして、気体供給路19の基端部はガス配管22に連通接続されている。ガス配管22は不活性ガス供給源23に連通接続され、ガス配管22の経路途中にはバルブ13が設けられている。バルブ13を開放することによって、気体供給路19の先端部19aからスピンベース10に保持された基板Wの下面の中心部に向けて不活性ガスを供給することができる。なお、不活性ガスとしては例えば窒素ガス(N2)を使用する。
【0026】
以上の回転軸11、ベルト駆動機構21、電動モータ20等は、ベース部材24上に設けられた円筒状のケーシング25内に収容されている。
【0027】
ベース部材24上のケーシング25の周囲には受け部材26が固定的に取り付けられている。受け部材26には、円筒状の仕切り部材27a,27b,27cが立設されている。ケーシング25の外壁と仕切り部材27aの内壁との間の空間が第1排液槽28を形成し、仕切り部材27aの外壁と仕切り部材27bの内壁との間の空間が第2排液槽29を形成し、仕切り部材27bの外壁と仕切り部材27cの内壁との間の空間が第3排液槽39を形成している。
【0028】
第1排液槽28の底部には廃棄ドレイン28bに連通接続された排出口28aが設けられている。第1排液槽28の排出口28aからは使用済みの純水および気体が廃棄ドレイン28bへと排出される。廃棄ドレイン28bに排出された純水および気体は気液分離された後、それぞれ所定の手順に従って廃棄される。
【0029】
第2排液槽29の底部には排液ドレイン29bに連通接続された排液口29aが設けられている。第2排液槽29の排液口29aからは使用済みの薬液が排液ドレイン29bへと排出される。排液ドレイン29bに排出された薬液は図外の排液ラインへと排出される。
【0030】
第3排液槽39の底部には回収ドレイン39bに連通接続された排液口39aが設けられている。第3排液槽39の排液口39aからは使用済みの薬液が回収ドレイン39bへと排出される。回収ドレイン39bに排出された薬液は図外の回収タンクによって回収され、その回収された薬液が回収タンクから薬液供給源17に供給されることにより、薬液が循環再利用されるようになっている。
【0031】
受け部材26の上方にはスプラッシュガード50が設けられている。スプラッシュガード50は、筒状の部材であって、スピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲を取り囲むように配置されている。スプラッシュガード50は、外側部54と内側部55とによって構成されている。外側部54と内側部55とは連結部材56によって連結されており、この連結部材56は円周方向に沿って排液案内流路を形成するため一部にのみ配設されている。連結部材56によって連結される外側部54と内側部55との間の隙間が回収ポート57を形成しており、その径は上方へ向かうほど小さくなる。また、スプラッシュガード50の内側部55には断面”く”の字形状の第1受止部51および断面円弧形状の第2受止部52が形成されるとともに、円環状の溝53a,53bが刻設されている。
【0032】
スプラッシュガード50は、リンク部材58を介してガード昇降機構59と連結されており、ガード昇降機構59によって昇降自在とされている。ガード昇降機構59としては、ボールネジを用いた送りネジ機構やエアシリンダを用いた機構等、公知の種々の機構を採用することができる。
【0033】
ガード昇降機構59がスプラッシュガード50を最も下方位置にまで下降させているときには、仕切り部材27a,27bがそれぞれ溝53a,53bに遊嵌するとともに、スピンベース10およびそれに保持された基板Wより下方にスプラッシュガード50の上端が位置し、基板Wを搬入可能とする。次に、若干スプラッシュガード50を上昇させると基板Wの周囲に回収ポート57が位置する(図1の状態)。この状態はエッチング処理時の状態であって、薬液を回収再利用する場合であり、回転する基板W等から飛散した薬液は回収ポート57によって受け止められ、連結部材56を通過して第3排液槽39に流れ込み、排液口39aへと導かれた後、排液口39aから回収ドレイン39bへと排出される。
【0034】
また、ガード昇降機構59がスプラッシュガード50を図1の状態から若干上昇させると、スピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に第1受止部51が位置することとなる。この状態は、純水リンス処理時の状態であり、回転する基板W等から飛散した純水は第1受止部51によって受け止められ、その傾斜に沿って第1排液槽28に流れ込み、排出口28aへと導かれた後、排出口28aから廃棄ドレイン28bへと排出される。
【0035】
ガード昇降機構59がスプラッシュガード50をさらに上昇させると、仕切り部材27a,27bがそれぞれ溝53a,53bから離間するとともに、スピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に第2受止部52が位置することとなる。この状態はエッチング処理時の状態であって、薬液を廃棄する場合であり、回転する基板W等から飛散した薬液は第2受止部52によって受け止められ、その曲面に沿って第2排液槽29に流れ込み、排液口29aへと導かれた後、排液口29aから排液ドレイン29bへと排出される。
【0036】
スピンベース10の上方には処理液ノズル30が設けられている。処理液ノズル30は、その吐出口30aを鉛直方向下方に向けてノズルアーム31の先端に固設されている。ノズルアーム31の基端部は回動モータ32の回転軸に連結されている。回動モータ32の駆動によってノズルアーム31および処理液ノズル30は水平面内にて回動する。
【0037】
回動モータ32は図示を省略するノズル昇降機構によって昇降自在とされている。従って、処理液ノズル30は回動モータ32の回転軸を中心とした水平面内での回動動作と鉛直方向に沿った昇降動作とを行う。このような動作により処理液ノズル30は、スピンベース10に保持された基板Wの回転中心部上方位置(吐出位置)とスプラッシュガード50よりも外側の上方位置(待避位置)との間で移動することができる。
【0038】
処理液ノズル30は処理液配管33に連通接続されている。処理液配管33の基端部は分岐されていて、一方の分岐配管33aには薬液供給源17が連通接続され、他方の分岐配管33bには純水供給源18が連通接続されている。分岐配管33a,33bにはそれぞれバルブ34a,34bが設けられている。これらバルブ34a,34bの開閉を切り換えることによって、処理液ノズル30の吐出口30aからチャックピン14に保持された基板Wの上面に薬液または純水を選択的に切り換えて吐出・供給することができる。すなわち、バルブ34aを開放してバルブ34bを閉鎖することにより処理液ノズル30から薬液を供給することができ、バルブ34bを開放してバルブ34aを閉鎖することにより処理液ノズル30から純水を供給することができる。
【0039】
なお、処理液ノズル30を単一のノズルではなく、薬液専用の薬液ノズルと純水専用の純水ノズルとによって構成するようにしても良い。
【0040】
また、スピンベース10の上方にはガスノズル40も設けられている。ガスノズル40は、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42によって構成されている。第1ガスノズル41は、その吐出口41aを鉛直方向下方に向けてノズルアーム43の先端部近傍に固設されている。第2ガスノズル42も、その吐出口42aを鉛直方向下方に向けてノズルアーム43の先端部近傍に固設されている。すなわち、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42は同一のノズルアーム43に固設されている。ノズルアーム43の基端部は回動モータ48の回転軸に連結されている。回動モータ48の駆動によって第1ガスノズル41、第2ガスノズル42およびノズルアーム43は水平面内にて回動する。
【0041】
回動モータ48は図示を省略するノズル昇降機構によって鉛直方向に沿って昇降自在とされている。該昇降機構によって回動モータ48が昇降することにより、回動モータ48に連結された第1ガスノズル41、第2ガスノズル42およびノズルアーム43も鉛直方向に沿って昇降する。従って、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42は回動モータ48の回転軸を中心とした水平面内での回動動作と鉛直方向に沿った昇降動作とを行う。このような動作により第1ガスノズル41および第2ガスノズル42は、スピンベース10に保持された基板Wの回転中心部上方位置(吐出位置)とスプラッシュガード50よりも外側の上方位置(待避位置)との間で移動することができる。
【0042】
図2は、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42の水平面内での移動の様子を示す図である。上述したように、基板Wは電動モータ20によって水平面内にて鉛直方向に沿った軸Jを中心として回転される。一方、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42は回動モータ48によって水平面内にて鉛直方向に沿った軸Xを中心として回動される。ここで、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42は軸Xから等距離となるようにノズルアーム43に固設されている。従って、図2に示すように、回動モータ48によって回動される第1ガスノズル41および第2ガスノズル42はともに基板Wの回転中心から端縁部へと向かう軌跡Rを描く。
【0043】
第1ガスノズル41および第2ガスノズル42はともに不活性ガス供給源46に連通接続されている。すなわち、ガス配管47の先端部が不活性ガス供給源46に連通接続されるとともに、その基端部は分岐されて一方の分岐配管47aが第1ガスノズル41に連通接続され、他方の分岐配管47bが第2ガスノズル42に連通接続されている。分岐配管47aにはバルブ44aおよび流量調整弁45aが設けられている。また、分岐配管47bにはバルブ44bおよび流量調整弁45bが設けられている。
【0044】
これらバルブ44a,44bの開閉によって、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれの吐出口41a,42aからの不活性ガス(例えば窒素ガス)の吐出の有無を切り換えることができる。すなわち、バルブ44aを開放することによって第1ガスノズル41の吐出口41aからチャックピン14に保持された基板Wの上面に窒素ガスを吐出して吹き付けることができる。同様に、バルブ44bを開放することによって第2ガスノズル42の吐出口42bからチャックピン14に保持された基板Wの上面に窒素ガスを吐出して吹き付けることができる。なお、バルブ44aおよびバルブ44bの双方を開放すれば、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42の双方から窒素ガスを吐出することができるのは勿論である。
【0045】
流量調整弁45a,45bは、分岐配管47a,47bのそれぞれを通過する窒素ガスの流量を調整して第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれから吐出される窒素ガスの流量を制御する機能を有する。
【0046】
バルブ44a,44b、流量調整弁45a,45b、回動モータ48および電動モータ20の動作は乾燥制御部90によって制御されている。乾燥制御部90は、CPUやメモリ等を備えたコンピュータによって構成されており、該CPUが所定の処理プログラムを実行することによりバルブ44a,44b、流量調整弁45a,45b、回動モータ48および電動モータ20の動作を制御する。
【0047】
ところで、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれは、吐出口41a,42aを鉛直方向下方に向けてノズルアーム43の先端部近傍に固設されている。よって、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれからは鉛直方向下方に向けて窒素ガスが吐出されることとなる。また、回動モータ48によって回動される第1ガスノズル41および第2ガスノズル42はともに基板Wの回転中心(軸J)から端縁部へと向かう軌跡Rを描く。従って、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれから吐出される気体の到達地点が回転される基板Wの回転中心から端縁部へと向かう軌跡Rを描くように、ノズルアーム43は回動モータ48により回動されることとなる。
【0048】
次に、以上のような構成を有する第1実施形態の基板処理装置における基板Wの処理手順について説明する。第1実施形態の枚葉式基板処理装置における処理手順の概要は、基板Wに対して薬液(希フッ酸)によるエッチング処理を行った後、純水によって薬液を洗い流すリンス処理を行い、さらにその後基板Wの乾燥処理を行うというものである。
【0049】
まず、スプラッシュガード50を若干下降させることによって、スピンベース10をスプラッシュガード50から突き出させるとともに、処理液ノズル30およびガスノズル40を待避位置まで移動させる。この状態にて、図示を省略する搬送ロボットによって未処理の基板Wがスピンベース10に渡される。そして、チャックピン14が渡された基板Wの周縁部を把持することにより水平姿勢にて当該基板Wを保持する。
【0050】
次に、スプラッシュガード50を上昇させてスピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に回収ポート57を位置させるとともに、処理液ノズル30を基板Wの回転中心部上方位置に移動させる。そして、スピンベース10とともにそれに保持された基板Wを回転させる。この状態にて、下側処理液ノズル15から薬液(希フッ酸)を基板Wの下面に吐出するとともに、処理液ノズル30からも薬液を基板Wの上面に吐出する。つまり、回転する基板Wの表裏面に薬液を供給してエッチング処理を進行させる。なお、エッチング処理時に、気体供給路19から少量の窒素ガスを吐出して気体供給路19への薬液の逆流を防止するようにしても良い。
【0051】
エッチング処理時に、回転する基板Wから飛散した薬液はスプラッシュガード50の回収ポート57によって受け止められ、連結部材56を通過して第3排液槽39に流れ込む。第3排液槽39に流れ込んだ薬液は、排液口39aから回収ドレイン39bへと排出され、回収される。
【0052】
なお、薬液を回収する必要のないときは、スプラッシュガード50を上昇させてスピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に第2受止部52を位置させる。第2受止部52によって受け止められた薬液は、第2排液槽29に流れ込み、第2排液槽29に流れ込んだ薬液は、排液口29aから排液ドレイン29bへと排出される。
【0053】
所定時間のエッチング処理が終了した後、下側処理液ノズル15および処理液ノズル30からの薬液吐出を停止するとともに、スプラッシュガード50を昇降させてスピンベース10およびそれに保持された基板Wの周囲に第1受止部51を位置させる。なお、処理液ノズル30は基板Wの回転中心部上方位置に留まる。この状態にて、基板Wを回転させつつ処理液ノズル30および下側処理液ノズル15から純水を基板Wの上下両面に吐出する。吐出された純水は回転の遠心力によって基板Wの表裏全面に拡がり、純水によって薬液を洗い流す洗浄処理(リンス処理)が進行する。なお、リンス処理時においても気体供給路19から少量の窒素ガスを吐出して気体供給路19への純水の逆流を防止するようにしても良い。
【0054】
リンス処理時に、回転する基板Wから飛散した純水はスプラッシュガード50の第1受止部51によって受け止められ、その傾斜に沿って第1排液槽28に流れ込む。第1排液槽28に流れ込んだ純水は、排出口28aから廃棄ドレイン28bへと排出される。
【0055】
所定時間のリンス処理が終了した後、処理液ノズル30および下側処理液ノズル15からの純水吐出を停止するとともに、スプラッシュガード50を若干下降させてスピンベース10をスプラッシュガード50からわずかに突き出させる。なお、ウォーターマーク発生防止の観点からは、純水吐出停止直前に基板Wの回転数を低下させ、リンス処理終了時に基板Wの上面に純水が液盛り(パドル)された状態としておくことが好ましい。
【0056】
そして、処理液ノズル30を待避位置に移動させるとともに、ガスノズル40を基板Wの回転中心部上方位置に移動させる。このときに、乾燥制御部90は第1ガスノズル41が基板Wの回転中心直上(軸J上)に位置するように回動モータ48を制御する。なお、以下に説明する乾燥処理時におけるバルブ44a,44b、流量調整弁45a,45b、回動モータ48および電動モータ20の動作は乾燥制御部90によって制御されるものである。
【0057】
第1ガスノズル41が基板Wの回転中心直上に位置した後、第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出を開始すると同時に、基板Wの回転中心直上から端縁部に向けての軌跡R(図2)に沿った第1ガスノズル41の回動を開始する。このときに、スピンベース10とともにそれに保持された基板Wも回転させる。なお、この段階では、第2ガスノズル42からのガス吐出は行わない。
【0058】
図3は、第1ガスノズル41から窒素ガス吐出を開始した状態を示す図である。基板Wの回転中心部に第1ガスノズル41から窒素ガスを吹き付けるとともに、基板Wを回転させることによって当該回転中心部上の水分が端縁部方向に向けて排除される。そして、第1ガスノズル41が窒素ガスを吐出し続けたまま軌跡Rに沿って基板端縁部に向けて移動することにより、基板W上の水分が排除された領域が大きくなる。基板Wは回転を続けているため、このような水分排除領域は上方から見ると略円形となる。
【0059】
ここで重要なことは、基板W上に盛られた純水を基板回転による遠心力と第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出とによって端縁部に向けて徐々に押し出すようにして排除することであり、急激に水分を排除することは好ましくない。これは、急激に水分を排除すると、水分が飛散して基板Wに再付着し、それが新たな乾燥不良の原因となる可能性があるためである。このような緩やかな水分排除を実現するために、乾燥処理時の基板Wの回転数は10rpm〜360rpm、望ましくは20rpm〜260rpmの比較的低回転数とする。また、第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出流量は5l/min以上とし、望ましくは10l/min〜80l/minとする。さらに、第1ガスノズル41の軌跡Rに沿った移動速度は、φ200mmの基板Wの場合、3mm/sec〜200mm/secとし、望ましくは6mm/sec〜150mm/secとする。
【0060】
第1ガスノズル41および第2ガスノズル42は同一のノズルアーム43に固設されているため、両ガスノズルは同時に軌跡Rに沿った回動を行う。従って、第1ガスノズル41が基板Wの回転中心直上から移動を開始してから直ぐに、第2ガスノズル42が基板Wの回転中心直上に到達する。そして、第2ガスノズル42が基板Wの回転中心直上に位置した時点で、第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出を開始する。
【0061】
図4は、第2ガスノズル42が基板Wの回転中心直上に位置した状態を示す図である。基板Wの回転中心部近傍は既に第1ガスノズル41からの窒素ガス吹き付けによって水分が排除された領域であり、それと同一の領域に第2ガスノズル42から窒素ガスを吹き付けるのである。第1ガスノズル41からの窒素ガス吹き付けによって水分が排除された領域であっても、微細なパターンの隙間等に浸透した水分は容易には乾燥されず、極微量の水分が残留していることがある。そのような領域に第2ガスノズル42から窒素ガスを吹き付けることによって微細なパターン等に極微量に残留した水分をも完全に取り除くことが出来るのである。
【0062】
すなわち、第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出と第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出とではその役割が異なり、第1ガスノズル41は目視可能な水分を緩やかに排除するために窒素ガスを吐出し、第2ガスノズル42は微細なパターン等に極微量に残留した水分を完全に取り除くために窒素ガスを吐出するのである。このため、第2ガスノズル42から基板Wに吹き付けられる窒素ガスの流量は第1ガスノズル41から基板Wに吹き付けられる窒素ガスの流量よりも多い。具体的には、第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出流量は5l/min以上とし、望ましくは20l/min〜200l/minとする。なお、第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出を開始した後も、第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出を続行して基板W上に盛られた水分の排除を継続する。また、基板Wの回転および、第1ガスノズル41、第2ガスノズル42の軌跡Rに沿った基板端縁部に向けての移動も続行される。
【0063】
図5は、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42が基板Wの回転中心直上から端縁部に向けて移動する過程を示す図である。第1ガスノズル41および第2ガスノズル42双方からの窒素ガス吐出を行いつつ、ノズルアーム43が回動することにより、基板W上の水分は第1ガスノズル41からの窒素ガス吹き付けによって徐々に端縁部に向けて排除され、その水分排除領域も第2ガスノズル42からの窒素ガス吹き付けによって微量な残留水分が直ちに取り除かれる。
【0064】
やがて、第1ガスノズル41が基板Wの端縁部直上に到達した時点で第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出を停止する。この時点で、目視可能な水分は基板W上から排除される。なお、第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出、ノズルアーム43の回動および基板Wの回転は続行される。
【0065】
その後すぐに、第2ガスノズル42が基板Wの端縁部直上に到達する。図6は、第2ガスノズル42が基板Wの端縁部直上に位置した状態を示す図である。第2ガスノズル42が基板Wの端縁部直上に到達すると、第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出を停止する。この時点で、基板Wの上面全面において極微量に残留した水分をも完全に取り除かれる。
【0066】
その後、さらに基板Wの回転数を高くして仕上げ乾燥を行う。このときの基板Wの回転数は、800rpm〜4000rpm、望ましくは1000rpm〜3000rpmの高回転数とする。
【0067】
所定時間の仕上げ乾燥処理が終了すると、スピンベース10およびそれに保持された基板Wの回転を停止する。また、処理液ノズル30およびガスノズル40を待避位置まで移動させる。この状態にて、図示を省略する搬送ロボットが処理済の基板Wをスピンベース10から取り出して搬出することにより一連の基板処理が終了する。
【0068】
以上のように、第1ガスノズル41からの窒素ガス吹きつけによってまず目視可能な水分を緩やかに基板W上から排除し、第1ガスノズル41によって窒素ガスが吹き付けられた基板W上の領域と同一の領域に第2ガスノズル42から窒素ガスを吹き付けることによって微細なパターン等に極微量に残留した水分をも完全に取り除くことが出来る。その結果、IPAを使用することなく基板Wの表面に付着した水分を迅速かつ完全に取り除くことが可能となり、基板Wの表面を安定して確実に乾燥させることができる。
【0069】
このように窒素ガスを同一領域に2度吹き付けることによって基板Wの表面を安定して確実に乾燥させるためには、1度目の吹き付けと2度目の吹き付けとの間の間隔が短い方が好ましい。この間隔が長いと微細なパターン等に極微量に残留した水分が乾燥不良の原因となるからである。第1実施形態においては、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42が同一のノズルアーム43に固設されているため、1度目の吹き付けと2度目の吹き付けとの間の間隔は、ノズルアーム43の回動速度および第1ガスノズル41と第2ガスノズル42との間の距離によって定まる。ノズルアーム43の回動速度(第1ガスノズル41の軌跡Rに沿った移動速度)は上述した通りである。第1ガスノズル41と第2ガスノズル42との間の距離は、ウォーターマーク発生防止の観点からは短い方が好ましいが、両ノズルをあまりに近づけすぎると吐出された窒素ガスが相互に干渉して乱流を生じさせるおそれがある。よって、上述した条件の下では、第1ガスノズル41と第2ガスノズル42との間の距離は、10mm〜30mm程度としておく。
【0070】
また、目視可能な水分を緩やかに排除するために窒素ガスを吐出する役割と、微細なパターン等に極微量に残留した水分を完全に取り除くために窒素ガスを吐出する役割とに第1ガスノズル41および第2ガスノズル42を明確に区分することにより、乾燥処理が安定するとともに、各ノズルにおけるプロセス条件(吐出流量等)に幅を持たせることができる。
【0071】
また、第2ガスノズル42から基板Wに吹き付ける窒素ガスの流量を第1ガスノズル41から基板Wに吹き付ける窒素ガスの流量よりも多くすることにより、目視可能な水分を徐々に排除することと、極微量に残留した水分を完全に取り除くこととを確実なものとしている。
【0072】
さらに、基板Wを回転させるとともに、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれから吐出される窒素ガスの到達地点が基板Wの回転中心から端縁部へと向かう軌跡Rを描くため、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれから基板Wの全面に窒素ガスが吹き付けられることとなり、基板Wの全面を安定して確実に乾燥させることができる。
【0073】
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図7は、第2実施形態の基板処理装置の構成を示す縦断面図である。同図において、第1実施形態の基板処理装置と同一の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。第2実施形態の基板処理装置の構成が第1実施形態と異なるのは、ガスノズル40の設置態様であり、残余の点については第1実施形態と同じである。なお、図示の便宜上図7には処理液ノズル30を記載していないが、第2実施形態の基板処理装置にも第1実施形態と同様の処理液ノズル30が存在する。
【0074】
ガスノズル40は第1ガスノズル41および第2ガスノズル42によって構成されているが、第2実施形態においては第1ガスノズル41および第2ガスノズル42がそれぞれ異なるノズルアーム43a,43bに固設されている。まず、第1ガスノズル41は、その吐出口41aを鉛直方向下方に向けてノズルアーム43aの先端部近傍に固設されている。ノズルアーム43aの基端部は回動モータ48aの回転軸に連結されている。回動モータ48aの駆動によって第1ガスノズル41およびノズルアーム43aは水平面内にて回動する。
【0075】
回動モータ48aは図示を省略するノズル昇降機構によって鉛直方向に沿って昇降自在とされている。該昇降機構によって回動モータ48aが昇降することにより、回動モータ48aに連結された第1ガスノズル41およびノズルアーム43aも鉛直方向に沿って昇降する。従って、第1ガスノズル41は回動モータ48aの回転軸を中心とした水平面内での回動動作と鉛直方向に沿った昇降動作とを行う。このような動作により第1ガスノズル41は、スピンベース10に保持された基板Wの回転中心部上方位置(吐出位置)とスプラッシュガード50よりも外側の上方位置(待避位置)との間で移動することができる。
【0076】
一方、第2ガスノズル42は、その吐出口42aを鉛直方向下方に向けてノズルアーム43bの先端部近傍に固設されている。ノズルアーム43bの基端部は回動モータ48bの回転軸に連結されている。回動モータ48bの駆動によって第2ガスノズル42およびノズルアーム43bは水平面内にて回動する。
【0077】
回動モータ48bも図示を省略するノズル昇降機構によって鉛直方向に沿って昇降自在とされている。該昇降機構によって回動モータ48bが昇降することにより、回動モータ48bに連結された第2ガスノズル42およびノズルアーム43bも鉛直方向に沿って昇降する。従って、第2ガスノズル42は回動モータ48bの回転軸を中心とした水平面内での回動動作と鉛直方向に沿った昇降動作とを行う。このような動作により第2ガスノズル42も、スピンベース10に保持された基板Wの回転中心部上方位置(吐出位置)とスプラッシュガード50よりも外側の上方位置(待避位置)との間で移動することができる。
【0078】
図8は、第2実施形態の第1ガスノズル41および第2ガスノズル42の水平面内での移動の様子を示す図である。第1実施形態と同様に、基板Wは電動モータ20によって水平面内にて鉛直方向に沿った軸Jを中心として回転される。一方、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42はそれぞれ回動モータ48a,48bによって水平面内にて鉛直方向に沿った軸X1,X2を中心として回動される。ここで、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42はともに基板Wの回転中心を通過するように回動される。すなわち、図8に示すように、回動モータ48aによって回動される第1ガスノズル41は基板Wの回転中心(軸J)から端縁部へと向かう軌跡R1を描き、回動モータ48bによって回動される第2ガスノズル42は基板Wの回転中心から端縁部へと向かう軌跡R2を描く。
【0079】
第1ガスノズル41および第2ガスノズル42はそれぞれ不活性ガス供給源46a,46bに連通接続されている。すなわち、ガス配管49aの先端部が不活性ガス供給源46aに連通接続されるとともに、その基端部は第1ガスノズル41に連通接続される。同様に、ガス配管49bの先端部が不活性ガス供給源46bに連通接続されるとともに、その基端部は第2ガスノズル42に連通接続される。ガス配管49aにはバルブ44aおよび流量調整弁45aが設けられている。また、ガス配管49bにはバルブ44bおよび流量調整弁45bが設けられている。
【0080】
これらバルブ44a,44bの開閉によって、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれの吐出口41a,42aからの不活性ガス(例えば窒素ガス)の吐出の有無を切り換えることができる。すなわち、バルブ44aを開放することによって第1ガスノズル41の吐出口41aからチャックピン14に保持された基板Wの上面に窒素ガスを吐出して吹き付けることができる。同様に、バルブ44bを開放することによって第2ガスノズル42の吐出口42bからチャックピン14に保持された基板Wの上面に窒素ガスを吐出して吹き付けることができる。なお、バルブ44aおよびバルブ44bの双方を開放すれば、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42の双方から窒素ガスを吐出することができるのは勿論である。
【0081】
流量調整弁45a,45bは、ガス配管49a,49bのそれぞれを通過する窒素ガスの流量を調整して第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれから吐出される窒素ガスの流量を制御する機能を有する。また、第1実施形態と同様に、バルブ44a,44b、流量調整弁45a,45b、回動モータ48a,48bおよび電動モータ20の動作は乾燥制御部90によって制御されている。
【0082】
第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれは、吐出口41a,42aを鉛直方向下方に向けてノズルアーム43a,43bの先端部近傍に固設されている。よって、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれからは鉛直方向下方に向けて窒素ガスが吐出されることとなる。また、回動モータ48a,48bによってそれぞれ回動される第1ガスノズル41および第2ガスノズル42はともに基板Wの回転中心(軸J)から端縁部へと向かう軌跡R1,R2を描く。従って、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれから吐出される気体の到達地点が回転される基板Wの回転中心から端縁部へと向かう軌跡R1,R2を描くように、ノズルアーム43a,43bはそれぞれ回動モータ48a,48bにより回動されることとなる。
【0083】
このように、第2実施形態では第1ガスノズル41および第2ガスノズル42が相互に独立して回動されることとなる。次に、第2実施形態の基板処理装置における基板Wの処理手順について説明する。第2実施形態の枚葉式基板処理装置における処理手順の概要は、第1実施形態と同じく、基板Wに対して薬液(希フッ酸)によるエッチング処理を行った後、純水によって薬液を洗い流すリンス処理を行い、さらにその後基板Wの乾燥処理を行うというものである。これらのうちリンス処理までは第1実施形態と全く同じであるため、その説明を省略する。
【0084】
リンス処理が終了した後、処理液ノズル30を待避位置に移動させるとともに、第1ガスノズル41が基板Wの回転中心直上(軸J上)に位置するように回動モータ48aがノズルアーム43aを回動させる。
【0085】
第1ガスノズル41が基板Wの回転中心直上に位置した後、第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出を開始すると同時に、基板Wの回転中心直上から端縁部に向けての軌跡R1に沿った第1ガスノズル41の回動を開始する。このときに、スピンベース10とともにそれに保持された基板Wも回転させる。
【0086】
基板Wの回転中心部に第1ガスノズル41から窒素ガスを吹き付けるとともに、基板Wを回転させることによって当該回転中心部上の水分が端縁部方向に向けて排除される。そして、第1ガスノズル41が窒素ガスを吐出し続けたまま軌跡R1に沿って基板端縁部に向けて移動することにより、基板W上の水分が排除された領域が大きくなる。基板Wは回転を続けているため、このような水分排除領域は上方から見ると略円形となる。
【0087】
なお、第2実施形態においても第1実施形態と同様に、第1ガスノズル41の役割は窒素ガス吐出によって基板W上の目視可能な水分を端縁部に向けて徐々に押し出すようにして緩やかに排除することである。このため、基板Wの回転数、第1ガスノズル41の移動速度および第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出流量は第1実施形態と同程度とされる。
【0088】
第2実施形態では、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42が独立して駆動され、第1ガスノズル41が基板Wの回転中心直上から移動を開始してから直ぐに、第2ガスノズル42が基板Wの回転中心直上に位置するように回動モータ48bがノズルアーム43bを回動させる。そして、第2ガスノズル42が基板Wの回転中心直上に位置した時点で、第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出を開始すると同時に、基板Wの回転中心直上から端縁部に向けての軌跡R2に沿った第2ガスノズル42の回動を開始する。なお、第1ガスノズル41との干渉を防ぐべく、第1ガスノズル41と第2ガスノズル42とを基板Wの回転中心を挟んで反対方向に回動させるのが好ましい。また、第2ガスノズル42の移動速度は第1ガスノズル41の移動速度と等速とし、第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出流量は第1実施形態と同程度とする。
【0089】
基板Wの回転中心部近傍は既に第1ガスノズル41からの窒素ガス吹き付けによって水分が排除された領域であり、それと同一の領域に第2ガスノズル42から窒素ガスを吹き付けるのである。これにより、第1実施形態と同じく、微細なパターン等に極微量に残留した水分をも完全に取り除くことが出来る。
【0090】
このように、第2実施形態においても、第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出と第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出とではその役割が異なり、第1ガスノズル41は目視可能な水分を緩やかに排除するために窒素ガスを吐出し、第2ガスノズル42は微細なパターン等に極微量に残留した水分を完全に取り除くために窒素ガスを吐出するのである。このため、第2ガスノズル42から基板Wに吹き付けられる窒素ガスの流量は第1ガスノズル41から基板Wに吹き付けられる窒素ガスの流量よりも多い。なお、第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出を開始した後も、第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出を続行して基板W上に盛られた水分の排除を継続する。また、基板Wの回転および、第1ガスノズル41、第2ガスノズル42のそれぞれ軌跡R1,R2に沿った基板端縁部に向けての移動も続行される。
【0091】
このようにして、第1ガスノズル41によって既に窒素ガスが吹き付けられた基板W上の領域と同一の領域にさらに第2ガスノズル42によって気体が吹き付けられることにより、基板W上の水分は第1ガスノズル41からの窒素ガス吹き付けによって徐々に端縁部に向けて排除され、その水分排除領域も第2ガスノズル42からの窒素ガス吹き付けによって微量な残留水分が直ちに取り除かれる。
【0092】
やがて、第1ガスノズル41が基板Wの端縁部直上に到達した時点で第1ガスノズル41からの窒素ガス吐出を停止する。この時点で、目視可能な水分は基板W上から排除される。その後すぐに、第2ガスノズル42が基板Wの端縁部直上に到達する。第2ガスノズル42が基板Wの端縁部直上に到達すると、第2ガスノズル42からの窒素ガス吐出を停止する。この時点で、基板Wの上面全面において極微量に残留した水分をも完全に取り除かれる。
【0093】
その後、さらに基板Wの回転数を高くして仕上げ乾燥を行う。その後の手順は第1実施形態と同じである。
【0094】
このようにしても第1実施形態と同様の効果が得られるのに加えて、第2実施形態では基板Wの回転中心から第1ガスノズル41および第2ガスノズル42までの距離を、それぞれから吐出された窒素ガス流を相互に干渉させることなく、近づけることが出来る。これにより、1度目の吹き付けと2度目の吹き付けとの間の時間間隔をさらに狭めることが可能となり、基板Wの表面をより安定して確実に乾燥させることができる。
【0095】
<3.第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図9は、第3実施形態の基板処理装置の構成を示す縦断面図である。同図において、第1実施形態の基板処理装置と同一の部材については同一の符号を付してその説明を省略する。第3実施形態の基板処理装置の構成が第1実施形態と異なるのは、ガスノズル40の設置態様であり、残余の点については第1実施形態と同じである。
【0096】
第3実施形態においては、ガスノズル40を単一のノズルにて構成している。ガスノズル40は、その吐出口40aを鉛直方向下方に向けてノズルアーム43の先端部近傍に固設されている。ノズルアーム43の基端部は回動モータ48の回転軸に連結されている。回動モータ48の駆動によってガスノズル40およびノズルアーム43は水平面内にて回動する。
【0097】
回動モータ48は図示を省略するノズル昇降機構によって鉛直方向に沿って昇降自在とされている。該昇降機構によって回動モータ48が昇降することにより、回動モータ48に連結されたガスノズル40およびノズルアーム43も鉛直方向に沿って昇降する。従って、ガスノズル40は回動モータ48の回転軸を中心とした水平面内での回動動作と鉛直方向に沿った昇降動作とを行う。このような動作によりガスノズル40は、スピンベース10に保持された基板Wの回転中心部上方位置(吐出位置)とスプラッシュガード50よりも外側の上方位置(待避位置)との間で移動することができる。
【0098】
ガスノズル40の水平面内での移動態様は第1実施形態と同じである(図2参照)。すなわち、基板Wは電動モータ20によって水平面内にて鉛直方向に沿った軸Jを中心として回転される。一方、ガスノズル40は回動モータ48によって水平面内にて鉛直方向に沿った軸を中心として回動される。そして、回動モータ48によって回動されるガスノズル40は基板Wの回転中心(軸J)から端縁部へと向かう軌跡を描く。
【0099】
ガスノズル40は不活性ガス供給源46に連通接続されている。すなわち、ガス配管47の先端部が不活性ガス供給源46に連通接続されるとともに、その基端部はガスノズル40に連通接続される。ガス配管47にはバルブ44および流量調整弁45が設けられている。
【0100】
このバルブ44の開閉によって、ガスノズル40の吐出口40aからの不活性ガス(例えば窒素ガス)の吐出の有無を切り換えることができる。すなわち、バルブ44を開放することによってガスノズル40の吐出口40aからチャックピン14に保持された基板Wの上面に窒素ガスを吐出して吹き付けることができる。
【0101】
流量調整弁45は、ガス配管47を通過する窒素ガスの流量を調整してガスノズル40から吐出される窒素ガスの流量を制御する機能を有する。また、第1実施形態と同様に、バルブ44、流量調整弁45、回動モータ48および電動モータ20の動作は乾燥制御部90によって制御されている。
【0102】
ガスノズル40は、吐出口40aを鉛直方向下方に向けてノズルアーム43の先端部近傍に固設されている。よって、ガスノズル40からは鉛直方向下方に向けて窒素ガスが吐出されることとなる。また、回動モータ48によって回動されるガスノズル40は基板Wの回転中心(軸J)から端縁部へと向かう軌跡を描く。従って、ガスノズル40から吐出される気体の到達地点が回転される基板Wの回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くように、ノズルアーム43は回動モータ48により回動されることとなる。
【0103】
このように、第3実施形態では単一のガスノズル40が回動されることとなる。次に、第3実施形態の基板処理装置における基板Wの処理手順について説明する。第3実施形態の枚葉式基板処理装置における処理手順の概要は、第1実施形態と同じく、基板Wに対して薬液(希フッ酸)によるエッチング処理を行った後、純水によって薬液を洗い流すリンス処理を行い、さらにその後基板Wの乾燥処理を行うというものである。これらのうちリンス処理までは第1実施形態と全く同じであるため、その説明を省略する。
【0104】
リンス処理が終了した後、処理液ノズル30を待避位置に移動させるとともに、ガスノズル40が基板Wの回転中心直上(軸J上)に位置するように回動モータ48がノズルアーム43を回動させる。
【0105】
ガスノズル40が基板Wの回転中心直上に位置した後、ガスノズル40からの窒素ガス吐出を開始すると同時に、基板Wの回転中心直上から端縁部に向けての上記軌跡に沿ったガスノズル40の回動を開始する。このときに、スピンベース10とともにそれに保持された基板Wも回転させる。
【0106】
基板Wの回転中心部にガスノズル40から窒素ガスを吹き付けるとともに、基板Wを回転させることによって当該回転中心部上の水分が端縁部方向に向けて排除される。そして、ガスノズル40が窒素ガスを吐出し続けたまま基板Wの回転中心直上から基板端縁部に向けて移動することにより、基板W上の水分が排除された領域が大きくなる。基板Wは回転を続けているため、このような水分排除領域は上方から見ると略円形となる。なお、第3実施形態においても第1実施形態と同様に、この時点でのガスノズル40の役割は窒素ガス吐出によって基板W上の目視可能な水分を端縁部に向けて徐々に押し出すようにして緩やかに排除することである。
【0107】
やがて、ガスノズル40が基板Wの端縁部直上に到達した時点でガスノズル40からの窒素ガス吐出を一旦停止する。この時点で、目視可能な水分は基板W上から排除される。その後すぐに、ガスノズル40が再び基板Wの回転中心直上に位置するように回動モータ48がノズルアーム43を回動させる。そして、ガスノズル40が基板Wの回転中心直上に位置した時点で直ちに、ガスノズル40からの窒素ガス吐出を再開すると同時に、基板Wの回転中心直上から端縁部に向けての上記軌跡に沿ったガスノズル40の2度目の回動を開始する。このときに、スピンベース10とともにそれに保持された基板Wの回転も続行する。
【0108】
基板Wの上面は既にガスノズル40からの1度目の窒素ガス吹き付けによって水分が排除された領域であり、それと同一の領域に再度ガスノズル40から窒素ガスを吹き付けるのである。これにより、第1実施形態と同じく、微細なパターン等に極微量に残留した水分をも完全に取り除くことが出来る。
【0109】
このように、第3実施形態においては、ガスノズル40からの1度目の窒素ガス吐出と2度目の窒素ガス吐出とではその役割が異なり、1度目の窒素ガス吐出は目視可能な水分を緩やかに排除するためであり、2度目の窒素ガス吐出は微細なパターン等に極微量に残留した水分を完全に取り除くことを目的としている。このため、ガスノズル40から基板Wに2度目に吹き付けられる窒素ガスの流量はガスノズル40から1度目に基板Wに吹き付けられる窒素ガスの流量よりも多い。
【0110】
やがて、ガスノズル40が基板Wの端縁部直上に到達した時点でガスノズル40からの窒素ガス吐出を停止する。この時点で、基板Wの上面全面において極微量に残留した水分をも完全に取り除かれる。
【0111】
その後、さらに基板Wの回転数を高くして仕上げ乾燥を行う。その後の手順は第1実施形態と同じである。
【0112】
このようにしても第1実施形態と同様の効果が得られるのに加えて、単一のガスノズル40によって乾燥処理を行っているため、装置構成を簡易なものとすることができる。もっとも、1度目の窒素ガス吹き付けと2度目の吹き付けとの間の時間間隔を短くする観点からは、上記第1および第2実施形態のように2本のガスノズルを設けた方が好ましい。
【0113】
<4.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、上記の各実施形態においては不活性ガスとして窒素ガスを使用していたが、窒素ガスに限定されるものではなく、他の不活性ガス(例えばヘリウム)を使用しても良い。また、不活性ガスに代えて空気等の気体をガスノズルから吐出するようにしても良い。もっとも、反応性に乏しい不活性ガスを使用した方が良好な乾燥結果が得られやすい。また、微細なパターンが形成された半導体基板等に空気を吹き付ける場合は、十分に清浄化されたクリーンエアを使用する必要がある。
【0114】
また、第1ガスノズル41および第2ガスノズル42のそれぞれは、吐出口41a,42aを鉛直方向下方に向けてノズルアームに固設されることに限定されるものではなく、傾斜姿勢にてノズルアームに固設しても良い。
【0115】
また、上記各実施形態の基板処理装置は薬液処理、純水リンス処理、乾燥処理の全てを行っていたが、他の装置にて薬液処理および純水リンス処理が施された基板Wを上記各実施形態の基板処理装置に搬送してから追加の純水リンス処理および乾燥処理を行うようにしても良い。
【0116】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、第1気体吐出手段によって既に気体が吹き付けられた基板上の領域と同一の領域にさらに第2気体吐出手段が気体を吹き付けるため、基板の表面に極微量に残留した水分をも完全に取り除くことができ、基板の表面を安定して確実に乾燥させることができる。
【0117】
また、請求項2の発明によれば、第2気体吐出手段から基板に吹き付けられる気体の流量が第1気体吐出手段から基板に吹き付けられる気体の流量よりも多いため、極微量に残留した水分を確実に取り除くことができる。
【0118】
また、請求項3の発明によれば、第2気体吐出手段からの気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くするため、基板の全面を安定して確実に乾燥させることができる。
【0119】
また、請求項4の発明によれば、第1ノズルによって気体が吹き付けられた基板上の領域と同一の領域に第2ノズルから気体を吹き付けるため、基板の表面に極微量に残留した水分をも完全に取り除くことができ、基板の表面を安定して確実に乾燥させることができる。
【0120】
また、請求項5の発明によれば、第2ノズルから基板に吹き付けられる気体の流量が第1ノズルから基板に吹き付けられる気体の流量よりも多いため、極微量に残留した水分を確実に取り除くことができる。
【0121】
また、請求項6の発明によれば、第2ノズルからの気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くするため、基板の全面を安定して確実に乾燥させることができる。
【0122】
また、請求項7および請求項8の発明によれば、第1ノズルによって気体が吹き付けられた基板上の領域と同一の領域に第2ノズルから気体を吹き付けるため、基板の表面に極微量に残留した水分をも完全に取り除くことができ、基板の表面を安定して確実に乾燥させることができる。
【0123】
また、請求項9の発明によれば、第2ノズルから基板に吹き付けられる気体の流量が第1ノズルから基板に吹き付けられる気体の流量よりも多いため、極微量に残留した水分を確実に取り除くことができる。
【0124】
また、請求項10の発明によれば、第2ノズルからの気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くするため、基板の全面を安定して確実に乾燥させることができる。
【0125】
また、請求項11の発明によれば、ノズルによって気体が吹き付けられた基板上の領域と同一の領域に再度該ノズルから気体を吹き付けているため、基板の表面に極微量に残留した水分をも完全に取り除くことができ、基板の表面を安定して確実に乾燥させることができる。
また、請求項12の発明によれば、ノズルから基板に2度目に吹き付けられる気体の流量が1度目に吹き付けられる気体の流量よりも多いため、極微量に残留した水分を確実に取り除くことができる。
また、請求項13の発明によれば、ノズルから1度目および2度目に吐出される気体の到達地点のそれぞれが回転される基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くようにしているため、基板の全面を安定して確実に乾燥させることができる。
また、請求項14の発明によれば、ノズルからの2度目の気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くするため、基板の全面を安定して確実に乾燥させることができる。
また、請求項15の発明によれば、気体が不活性ガスであるため、より良好に基板の表面を乾燥させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる基板処理装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】第1ガスノズルおよび第2ガスノズルの水平面内での移動の様子を示す図である。
【図3】第1ガスノズルから窒素ガス吐出を開始した状態を示す図である。
【図4】第2ガスノズルが基板Wの回転中心直上に位置した状態を示す図である。
【図5】第1ガスノズルおよび第2ガスノズルが基板の回転中心直上から端縁部に向けて移動する過程を示す図である。
【図6】第2ガスノズルが基板の端縁部直上に位置した状態を示す図である。
【図7】第2実施形態の基板処理装置の構成を示す縦断面図である。
【図8】第2実施形態の第1ガスノズルおよび第2ガスノズルの水平面内での移動の様子を示す図である。
【図9】第3実施形態の基板処理装置の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10 スピンベース
20 電動モータ
40 ガスノズル
41 第1ガスノズル
42 第2ガスノズル
43,43a,43b ノズルアーム
48,48a,48b 回動モータ
90 乾燥制御部
W 基板
Claims (15)
- 純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置であって、
前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、
前記洗浄処理が終了して上面に純水が液盛りされた基板の表面に気体を吹き付ける第1気体吐出手段と、
前記第1気体吐出手段によって既に気体が吹き付けられた前記基板上の領域と同一の領域にさらに気体を吹き付ける第2気体吐出手段と、
前記第1気体吐出手段および前記第2気体吐出手段のそれぞれから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くように前記第1気体吐出手段および前記第2気体吐出手段を移動させるとともに、先行して気体吐出を開始した前記第1気体吐出手段が前記回転中心から前記端縁部に向けて移動中に前記第2気体吐出手段からの気体吐出を開始させる制御手段と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1記載の基板処理装置において、
前記第2気体吐出手段から前記基板に吹き付けられる気体の流量は、前記第1気体吐出手段から前記基板に吹き付けられる気体の流量よりも多いことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1または請求項2に記載の基板処理装置において、
前記回転手段は、前記第2気体吐出手段からの気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くすることを特徴とする基板処理装置。 - 純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置であって、
前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、
純水が付着した基板の表面に気体を吹き付ける第1ノズルと、
前記基板の表面に気体を吹き付ける第2ノズルと、
前記第1ノズルおよび前記第2ノズルが固設されたノズルアームと、
前記第1ノズルおよび前記第2ノズルのそれぞれから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描き、前記第1ノズルによって気体が吹き付けられた前記基板上の領域と同一の領域に前記第2ノズルから気体を吹き付けるように前記ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる移動手段と、
先行して気体吐出を開始した前記第1ノズルが前記回転中心から前記端縁部に向けて移動中に前記第2ノズルからの気体吐出を開始させる制御手段と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項4記載の基板処理装置において、
前記第2ノズルから前記基板に吹き付けられる気体の流量は、前記第1ノズルから前記基板に吹き付けられる気体の流量よりも多いことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項4または請求項5に記載の基板処理装置において、
前記回転手段は、前記第2ノズルからの気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くすることを特徴とする基板処理装置。 - 純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置であって、
前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、
純水が付着した基板の表面に気体を吹き付ける第1ノズルと、
前記基板の表面に気体を吹き付ける第2ノズルと、
前記第1ノズルが固設された第1ノズルアームと、
前記第2ノズルが固設された第2ノズルアームと、
前記第1ノズルから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くように前記第1ノズルアームを前記基板 と平行な面内にて移動させる第1移動手段と、
前記第2ノズルから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描き、前記第1ノズルによって気体が吹き付けられた前記基板上の領域と同一の領域に前記第2ノズルから気体を吹き付けるように前記第2ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる第2移動手段と、
前記洗浄処理が終了して上面に純水が液盛りされた基板の表面に先行して気体吐出を開始した前記第1ノズルが前記回転中心から前記端縁部に向けて移動中に前記第2ノズルからの気体吐出を開始させる制御手段と、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置であって、
前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、
純水が付着した基板の表面に気体を吹き付ける第1ノズルと、
前記基板の表面に気体を吹き付ける第2ノズルと、
前記第1ノズルが固設された第1ノズルアームと、
前記第2ノズルが固設された第2ノズルアームと、
前記第1ノズルから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くように前記第1ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる第1移動手段と、
前記第2ノズルから吐出される気体の到達地点が前記回転手段によって回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描き、前記第1ノズルによって気体が吹き付けられた前記基板上の領域と同一の領域に前記第2ノズルから気体を吹き付けるように前記第2ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる第2移動手段と、
先行して気体吐出を開始した前記第1ノズルが前記回転中心から前記端縁部に向けて移動中に前記第2ノズルからの気体吐出を開始させる制御手段と、
を備え、
前記第1ノズルおよび前記第2ノズルが前記基板の回転中心を挟んで反対方向に回動するように、前記第1移動手段および前記第2移動手段がそれぞれ前記第1ノズルアームおよび前記第2ノズルアームを移動させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項7または請求項8に記載の基板処理装置において、
前記第2ノズルから前記基板に吹き付けられる気体の流量は、前記第1ノズルから前記基板に吹き付けられる気体の流量よりも多いことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項7から請求項9のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記回転手段は、前記第2ノズルからの気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くすることを特徴とする基板処理装置。 - 純水による洗浄処理が終了した基板に気体を吹き付けて当該基板を乾燥させる基板処理装置であって、
前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、
純水が付着した基板の表面に気体を吹き付けるノズルと、
前記ノズルが固設されたノズルアームと、
前記ノズルアームを前記基板と平行な面内にて移動させる移動手段と、
を備え、
前記移動手段は、前記洗浄処理が終了して上面に純水が液盛りされた基板の表面に前記ノズルから気体を吹き付けた後、当該気体が吹き付けられた領域と同一の領域に再度前記ノズルから気体を吹き付けるように前記ノズルアームを移動させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項11記載の基板処理装置において、
前記ノズルから前記基板に2度目に吹き付けられる気体の流量は、前記ノズルから前記基板に1度目に吹き付けられる気体の流量よりも多いことを特徴とする基板処理装置。 - 請求項11または請求項12に記載の基板処理装置において、
前記移動手段は、前記ノズルから1度目および2度目に吐出される気体の到達地点のそれぞれが回転される前記基板の回転中心から端縁部へと向かう軌跡を描くように前記ノズルアームを略水平面内にて移動させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項11から請求項13のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記回転手段は、前記ノズルからの2度目の気体吐出が終了した後に基板の回転数をさらに高くすることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から請求項14のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記気体は不活性ガスであることを特徴とする基板処理装置。
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