JP2010056309A - 基板処理装置とガス溶解液供給方法と基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置とガス溶解液供給方法と基板処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を品質よく処理することができる基板処理装置、ガス溶解液供給方法、および、基板処理方法を提供する。
【解決手段】二流体ノズル21と、二酸化炭素が溶解された炭酸ガス溶解水を二流体ノズルに供給する溶解液供給管22と、炭酸ガス溶解水の溶存ガスと同じ二酸化炭素をキャリアガスとして二流体ノズル21に供給するキャリアガス供給管23と、を備えている。二流体ノズル21は、炭酸ガス溶解水の液滴をキャリアガス(二酸化炭素)とともに基板Wに噴射する。噴射された炭酸ガス溶解水は溶解濃度が比較的に高い状態で基板Wに着液する。よって、基板を品質よく処理することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体基板、液晶表示装置用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板等(以下、単に「基板」と称する)に対して処理を基板処理装置と、基板にガス溶解液を供給するガス溶解液供給方法と、基板を処理する基板処理方法とに係り、特に、ガス溶解液を基板に供給する技術に関する。
従来、この種の装置として、基板を現像する装置や、基板を洗浄する装置などが例示される。現像装置を例にとって説明すると、基板を回転可能に保持するスピンチャックと、基板に現像液を供給するノズルと、基板にリンス液を供給するノズルを備えているものがある。この装置では、スピンチャックに保持された基板に現像液を供給して、基板の表面に形成されたレジスト膜のうちパターン部以外を溶解する。引き続いて基板を洗浄・乾燥して、溶解したレジスト膜を除去する(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−45800号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、基板を洗浄しても現像液を十分に洗い流すことができず、レジスト膜上またはレジスト膜内に現像液が残ってしまう。また、基板を乾燥しても、現像液の特性上、現像液を完全に蒸発させることは困難である。結果として、基板上に残った現像液は現像欠陥となるという不都合がある。
このような不都合は、現像装置の場合に限られない。たとえば、洗浄装置の場合であれば基板に供給した薬液を十分に洗浄することができず、基板上に薬液が残ってしまうという不都合がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、基板を品質よく処理することができる基板処理装置、ガス溶解液供給方法、および、基板処理方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、発明者らは基板上の処理液を中和可能なガス溶解液を基板に供給することを検討した。たとえば、処理液が現像液であれば、純水に二酸化炭素が溶解されたガス溶解液によって好適に現像液を中和することができる。また、ガス溶解液の供給は、二流体ノズルによって噴霧することを検討した。二流体ノズルのキャリアガスとしては通常、窒素などの不活性ガスが用いられる。これによれば、基板上の処理液を中和させることによって容易に除去可能にして、基板上に処理液が残ることを防ぐことができる。
しかしながら、発明者らは、二流体ノズルがガス溶解液を噴霧する際、加圧状態から減圧状態になるのでガス溶解液に溶存するガスの溶解濃度が下がるおそれがあることを知見した。そして、基板に着液する際のガス溶解液は所望の溶解濃度ではなくなっている可能性があることを知見した。特に、飽和濃度近くまで溶解濃度が高められたガス溶解液が二流体ノズルに供給されると、噴霧された後にガス溶解液の溶解濃度は比較的に大きく低下すると考えられる。また、発明者らは、ガス溶解液の溶解濃度がガス溶解液の流量および温度、キャリアガスの流量の影響を受けてばらついているおそれがあることも知見した。
このような知見に基づくこの発明は、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を処理する基板処理装置において、液滴をキャリアガスとともに基板に噴射する二流体ノズルと、ガスが溶解されたガス溶解液を前記二流体ノズルに供給する溶解液供給部と、前記ガス溶解液に溶存するガスと同種のガスを前記キャリアガスとして前記二流体ノズルに供給するキャリアガス供給部と、を備えているものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、二流体ノズルから噴射されたガス溶解液の液滴の周囲には、ガス溶解液に溶存するガスと同種のガスがキャリアガスとして存在している。したがって、ガス溶解液が二流体ノズルから噴射されて基板に着液するまでの間、ガス溶解液から溶存するガスが蒸発しても、ガス溶解液にはキャリアガスとしてのガスが溶解し、また、蒸発したガスが再びガス溶解液に溶解し得る。このため、二流体ノズルから噴射された後にガス溶解液に溶存するガスの溶解濃度が低下することを抑制することができる。よって、ガス溶解液を比較的に高い溶解濃度で基板に供給することができ、基板を品質よく処理することができる。
本発明において、ガス溶解液を生成する溶解液生成部を備え、前記溶解液供給部は前記溶解液生成部によって生成されたガス溶解液を前記二流体ノズルに供給することが好ましい(請求項2)。溶解液生成部を備えているので、ガス溶解液を二流体ノズルに好適に供給することができる。
また、本発明において、前記二流体ノズルに供給されるガスのガス供給源と、前記溶解液生成部に供給されるガスのガス供給源とは同じであることが好ましい(請求項3)。ガス溶解液に溶存するガスと、キャリアガスとを一致させることができる。よって、ガス溶解液の溶解濃度の低下を効果的に抑制することができる。
また、本発明において、基板に処理液を供給する処理液供給部を備え、前記ガス溶解液は前記処理液を中和可能であることが好ましい(請求項4)。ガス溶解液が、処理液供給部によって供給された基板上の処理液を中和することにより、基板上の処理液を容易に除去することが可能である。
また、本発明において、前記溶解液供給部と前記キャリアガス供給部と前記処理液供給部とを制御して、前記処理液供給部によって処理液を基板に供給させた後に、前記二流体ノズルによってガス溶解液の液滴をキャリアガスとともに基板に噴射させて基板上の処理液を中和させる制御部を備えていることが好ましい(請求項5)。ガス溶解液によって処理液を中和させることによって、基板上の処理液を容易に除去することができる。
また、本発明において、基板を回転可能に保持する回転保持手段を備え、前記制御部はさらに前記回転保持手段を制御して、前記回転保持手段で基板を回転させつつ、前記二流体ノズルによってガス溶解液の液滴をキャリアガスとともに基板に噴射させることが好ましい(請求項6)。基板全体に速やかにガス溶解液を供給できるとともに、基板から処理液を振り切ることによって除去することができる。
また、本発明において、前記制御部は、処理液が供給された基板を前記回転保持手段で回転させて基板から処理液を振り切り、その後に前記二流体ノズルによってガス溶解液の液滴をキャリアガスとともに基板に噴射させることが好ましい(請求項7)。基板上から処理液を振り切ることで基板上の処理液を低減させてからガス溶解液を供給するので、基板上に処理液が残ることを効果的に抑制できる。
また、本発明において、前記処理液供給部は現像液を供給することが好ましい(請求項8)。基板上に現像液が残ることなく、基板を好適に現像することができる。
また、本発明において、前記ガス溶解液は純水に二酸化炭素が溶解された液体であることが好ましい(請求項9)。ガス溶解液は純水に二酸化炭素が溶解された液体であるので、現像液を好適に中和できる。
また、請求項10に記載の発明は、基板にガス溶解液を供給するガス溶解液供給方法において、ガス溶解液の液滴を、このガス溶解液に溶存するガスと同種のキャリアガスとともに基板に噴射するものである。
[作用・効果]請求項10に記載の発明によれば、噴射されたガス溶解液の液滴の周囲には、ガス溶解液に溶存するガスと同種のキャリアガスが存在している。したがって、ガス溶解液が噴射されて基板に着液するまでの間、ガス溶解液から溶存するガスが蒸発しても、ガス溶解液にはキャリアガスとしてのガスが溶解し、また、蒸発したガスが再びガス溶解液に溶解し得る。このため、噴射されたガス溶解液の溶解濃度が低下することを抑制することができる。よって、ガス溶解液を比較的に高い溶解濃度で基板に供給することができる。この結果、基板を品質よく処理することができる。
また、本発明において、前記ガス溶解液は、純水に二酸化炭素が溶解された液体であることが好ましい(請求項11)。ガス溶解液は純水に二酸化炭素が溶解された液体であるので、現像液を中和するためや、静電気の発生を防止するためなどに好適に用いることができる。
また、請求項12に記載の発明は、基板を処理する基板処理方法において、基板に処理液を供給する処理過程と、前記処理液を中和可能なガス溶解液の液滴を、このガス溶解液に溶存するガスと同種のキャリアガスとともに基板に噴射して基板上の処理液を中和する中和過程と、を備えているものである。
[作用・効果]請求項12に記載の発明によれば、中和過程で噴射されるガス溶解液の液滴の周囲には、ガス溶解液に溶存するガスと同種のキャリアガスが存在している。したがって、ガス溶解液が噴射されて基板に着液するまでの間、ガス溶解液から溶存するガスが蒸発しても、ガス溶解液にはキャリアガスとしてのガスが溶解し、また、蒸発したガスが再びガス溶解液に溶解し得る。このため、噴射されたガス溶解液の溶解濃度が低下することを抑制することができる。
よって、中和過程では、処理過程で供給された基板上の処理液をガス溶解液によって好適に中和することができる。この結果、基板上の処理液は容易に除去可能となり、基板を品質よく処理することができる。
本発明において、前記ガス溶解液の液滴は、前記キャリアガスによって生成することが好ましい(請求項13)。キャリアガスとともにガス溶解液の液滴を好適に噴射することができる。
また、本発明において、前記中和過程では基板を回転させることが好ましい(請求項14)。基板全体に速やかにガス溶解液を供給できるとともに、基板から処理液を振り切ることによって除去することができる。
また、本発明において、前記処理過程後であって前記中和過程の前に、基板にリンス液を供給するリンス過程を備えていることが好ましい(請求項15)。基板上の処理液をリンス液によって洗い流すことで基板上の処理液を低減させてからガス溶解液を供給することができる。よって、基板上に処理液が残ることを効果的に抑制できる。
また、本発明において、前記リンス過程後であって前記中和過程の前に、基板を回転させて基板からリンス液を振り切る第1乾燥過程を備えていることが好ましい(請求項16)。基板上から処理液を振り切ることで基板上の処理液を低減させてからガス溶解液を供給することができる。よって、基板上に処理液が残ることを効果的に抑制できる。
また、本発明において、前記処理過程後であって前記中和過程の前に、基板を回転させて基板から処理液を振り切る処理液振り切り過程を備えていることが好ましい(請求項17)。基板上から処理液を振り切ることで基板上の処理液を低減させてからガス溶解液を供給することができる。よって、基板上に処理液が残ることを効果的に抑制できる。
また、本発明において、前記処理液は現像液であることが好ましい(請求項18)。基板上に現像液が残ることなく、基板を好適に現像することができる。
また、本発明において、前記ガス溶解液は純水に二酸化炭素が溶解された液体であることが好ましい(請求項19)。ガス溶解液は純水に二酸化炭素が溶解された液体であるので、現像液を好適に中和できる。
なお、本明細書は、次のような基板処理装置、ガス溶解液供給方法、および、基板処理方法に係る発明も開示している。
(1)請求項1から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液は洗浄液にガスが溶解された液体である基板処理装置。
(2)請求項1から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液は純水にガスが溶解された液体である基板処理装置。
前記(2)に記載の発明によれば、溶解濃度の高い機能水を基板に供給することができる。
(3)請求項1から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液は現像液を中和可能である基板処理装置。
前記(3)に記載の発明によれば、基板上に現像液が残ることを好適に防止することができる。
(4)請求項1から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液は硫酸、硝酸、および、フッ酸の少なくともいずれかの水溶液を中和可能である基板処理装置。
(5)請求項1から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液は炭酸ガス溶解水である基板処理装置。
(6)請求項1から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液に溶存するガスは、酸素、オゾン、過酸化水素ガス、アンモニア、および、水素の少なくともいずれかである基板処理装置。
(7)請求項1から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液に溶存するガスは、不活性ガス、および、ドライエアの少なくともいずれかである基板処理装置。
前記(4)から前記(7)に記載の各発明によれば、基板を好適に処理できる。
(8)請求項1から請求項9のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液は、酸性である基板処理装置。
(9)請求項1から請求項9のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液は、アルカリ性である基板処理装置。
前記(8)および前記(9)に記載の各発明によれば、それぞれ基板を好適に処理できる。
(10)請求項2から請求項8のいずれかに記載の基板処理装置において、前記溶解液生成部は洗浄液にガスを溶解させる基板処理装置。
(11)前記(10)に記載の基板処理装置において、前記洗浄液は純水である基板処理装置。
(12)請求項5から請求項9のいずれかに記載の基板処理装置において、前記制御部は、前記溶解液供給部によるガス溶解液の供給を停止させつつ前記キャリアガス供給部から前記二流体ノズルにキャリアガスを供給させて、二流体ノズルからキャリアガスのみを基板に噴射させる基板処理装置。
前記(12)に記載の発明によれば、基板の周囲をキャリアガスの雰囲気にすることができる。
(13)前記(12)に記載の基板処理装置において、前記制御部は、二流体ノズルによるキャリアガスのみの噴射に引き続いて、前記二流体ノズルによってガス溶解液の液滴をキャリアガスとともに基板に噴射させる基板処理装置。
前記(13)に記載の発明によれば、基板上の処理液を好適に除去することができる。
(14)請求項4から請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理液供給部は硫酸、硝酸、および、フッ酸の少なくともいずれかを含む薬液を供給する基板処理装置。
前記(14)に記載の発明によれば、処理液供給部によって供給される処理液によって基板を好適に処理できる。
(15)前記(14)のいずれかに記載の基板処理装置において、前記ガス溶解液は純水にアンモニアおよび水素の少なくともいずれかが溶解された液体である基板処理装置。
前記(15)に記載の発明によれば、ガス溶解液は、基板上の処理液を還元させることよって好適に中和できる。
(16)請求項10または請求項11に記載のガス溶解液供給方法において、前記ガス溶解液の液滴は、前記キャリアガスによって生成するガス溶解液供給方法。
前記(16)に記載の発明によれば、キャリアガスとともにガス溶解液の液滴を好適に噴射することができる。
(17)請求項12から請求項19のいずれかに記載の基板処理方法において、二流体ノズルによってガス溶解液の液滴をキャリアガスとともに基板に噴射する基板処理方法。
前記(17)に記載の発明によれば、好適にガス溶解液の液滴をキャリアガスとともに基板に噴射することができる。
この発明に係る基板処理装置によれば、二流体ノズルから噴射されたガス溶解液の液滴の周囲には、ガス溶解液に溶存するガスと同種のガスがキャリアガスとして存在している。したがって、ガス溶解液が二流体ノズルから噴射されて基板に着液するまでの間、ガス溶解液から溶存するガスが蒸発しても、ガス溶解液にはキャリアガスとしてのガスが溶解し、また、蒸発したガスが再びガス溶解液に溶解し得る。このため、二流体ノズルから噴射された後にガス溶解液に溶存するガスの溶解濃度が低下することを抑制することができる。よって、ガス溶解液を比較的に高い溶解濃度で基板に供給することができ、基板を品質よく処理することができる。
また、この発明に係るガス溶解液供給方法によれば、噴射されたガス溶解液の液滴の周囲には、ガス溶解液に溶存するガスと同種のキャリアガスが存在している。したがって、ガス溶解液が噴射されて基板に着液するまでの間、ガス溶解液から溶存するガスが蒸発しても、ガス溶解液にはキャリアガスとしてのガスが溶解し、また、蒸発したガスが再びガス溶解液に溶解し得る。このため、噴射されたガス溶解液の溶解濃度が低下することを抑制することができる。よって、ガス溶解液を比較的に高い溶解濃度で基板に供給することができる。この結果、基板を品質よく処理することができる。
また、この発明に係る基板処理方法によれば、中和過程で噴射されるガス溶解液の液滴の周囲には、ガス溶解液に溶存するガスと同種のキャリアガスが存在している。したがって、ガス溶解液が噴射されて基板に着液するまでの間、ガス溶解液から溶存するガスが蒸発しても、ガス溶解液にはキャリアガスとしてのガスが溶解し、また、蒸発したガスが再びガス溶解液に溶解し得る。このため、噴射されたガス溶解液の溶解濃度が低下することを抑制することができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例を説明する。図1は、実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。
本実施例に係る基板処理装置は基板を現像する現像装置である。以下では、本実施例に係る基板処理装置を適宜「現像装置」と呼ぶ。現像装置は、基板Wの下面を吸着して、基板Wを水平姿勢で保持するスピンチャック1を備えている。スピンチャック1にはモータ3の出力軸3aが連結されており、モータ3は基板Wを鉛直軸周りに回転させる。スピンチャック1の周囲には、飛散防止カップ5が配備されている。飛散防止カップ5は、基板Wの外周から周囲に飛散する現像液等を下方へ案内するとともに回収する機能を備える。スピンチャック1及びモータ3は、この発明における回転保持手段に相当する。なお、回転保持手段は、上記の例に限らず、基板Wの端縁を保持する複数のピンが設けられた回転盤で構成してもよい。
本装置は、現像液ノズル11と、二流体ノズル21と、リンスノズル31とを備えている。現像液ノズル11は現像液を基板Wに供給する。二流体ノズル21は、液滴をキャリアガスとともに基板Wに噴射する。本実施例では、液滴は、二酸化炭素が純水に溶解している液体(この液体を、適宜「炭酸ガス溶解水」と呼ぶ)の液滴であり、キャリアガスは二酸化炭素である。リンスノズル31は、リンス液(たとえば、純水が例示される)を基板Wに供給する。なお、炭酸ガス溶解水は弱酸性である。現像液ノズル11はこの発明における処理液供給部に相当し、現像液はこの発明における処理液に相当する。炭酸ガス溶解水はこの発明におけるガス溶解液に相当し、炭酸ガス溶解水に溶存している二酸化炭素はこの発明における「ガス溶解液に溶存するガス」に相当する。
各ノズル11、21、31は、それぞれ図示省略のアームに支持されて、基板Wの略中心P上方に当たる処理位置(図1において2点鎖線で示す位置)と、基板W上方から外れた待機位置(図1において実線で示す各位置)とにわたってそれぞれ移動可能に設けられている。
現像液ノズル11には現像液配管13の一端が連通接続されており、その他端は現像液供給源15に連通接続されている。現像液配管13には現像液の流路を開閉する開閉弁17が設けられている。
二流体ノズル21には、溶解液供給管22の一端が連通接続されているとともに、キャリアガス供給管23の一端が連通接続されている。溶解液供給管22の他端は、溶解液生成部24の二次側に連通接続されている。溶解液供給管22には炭酸ガス溶解水の流路を開閉する開閉弁25が設けられている。溶解液生成部24の一次側には、純水供給管26の一端と溶解用ガス供給管27の一端とが連通接続されている。純水供給管26の他端は純水供給源28に連通接続されている。溶解用ガス供給管27の他端は、ガス供給源29に連通接続されている。
キャリアガス供給管23の他端は、上述のガス供給源29に連通接続されている。キャリアガス供給管23には二酸化炭素の流路を開閉する開閉弁30が設けられている。純水供給源28は純水の供給源であり、ガス供給源29は二酸化炭素の供給源である。なお、純水供給源28およびガス供給源29はクリーンルーム内のユーティリティ等として備わるものでよい。
純水供給管26は純水供給源28の純水を溶解液生成部24に供給し、溶解用ガス供給管27はガス供給源29の二酸化炭素を溶解液生成部24に供給する。溶解液生成部24は、供給された純水および二酸化炭素から炭酸ガス溶解液を生成する。溶解液供給管22は、溶解液生成部24によって生成された炭酸ガス溶解水を二流体ノズル21に供給する。キャリアガス供給管23は、ガス供給源29の二酸化炭素をキャリアガスとして二流体ノズル21に供給する。
溶解液供給管22は、この発明における溶解液供給部に相当する。キャリアガス供給管23は、この発明におけるキャリアガス供給部に相当する。溶解用ガス供給管27は、この発明における溶解用ガス供給部に相当する。
二流体ノズル21について図2を参照して説明する。図2は、二流体ノズルの断面図である。本実施例の二流体ノズル21はいわゆる外部混合型である。二流体ノズル21は、筒状の保持体51と、保持体51より小径の筒状の吐出管53とを備えている。吐出管53は保持体51の中空部に挿入されている。保持体51と吐出管53の中心軸は略同軸である。以下では、保持体51の中心軸および吐出管53の中心軸をまとめて、「中心軸Q」と記載する。溶解液供給管22は、吐出管53の上端と連結され、吐出管53内に炭酸ガス溶解水を供給可能である。キャリアガス供給管23は、保持体51の側面を貫通して、保持体51の中空部と連通し、保持体51の内周面と吐出管53の外周面とで囲まれる空間Aに二酸化炭素を供給可能に構成されている。
二流体ノズル21の下部では保持体51の内周面および吐出管53の外周面はそれぞれ、断面視において下端にかけて中心軸Qに近づくように傾斜している。言い換えれば、保持体51の内周面および吐出管53の外周面はそれぞれ下端にかけて略円錐台形状を呈している。また、吐出管53の外周面に比べて保持体51の内周面の方が比較的急激に中心軸Qに近づくように傾斜している。したがって、空間Aは、二流体ノズル21の下端に向かって断面積が小さくなるように変化している。保持体51の下端と吐出管53の下端との間には環状の開口aが形成されている。
そして、空間Aに供給される二酸化炭素は、開口aを通過するときに気圧がさらに高められて、開口aから中心軸Q上の1点に向かう方向に高圧で噴射される。また、吐出管53に供給される炭酸ガス溶解水は、吐出管53の下端の開口bから吐出される。開口aから噴射された二酸化炭素と開口bから吐出された炭酸ガス溶解水とは、二流体ノズル21の下方(外部)で衝突し、炭酸ガス溶解水が液滴化する。生成された液滴は二酸化炭素とともに噴射される。
溶解液生成部24について図1を参照して説明する。溶解液生成部24は、中央部に配置された液体収容部61と、この液体収容部61の外周面に覆うように設けられた気体収容部63とを備えている。液体収容部61と気体収容部63との境界にはガス溶解膜65が設けられている。ガス溶解膜65は気体透過性および液体不透過性を有する。ガス溶解膜65としては、中空糸膜等が例示される。
液体収容部61の入口側には純水供給管26が連通接続されており、液体収容部61の出口側には溶解液供給管22が連通接続されている。純水供給配管26には開閉弁や流量計(いずれも図示省略)などが設けられ、液体収容部61に供給する純水の流量を調節可能に構成されている。純水供給配管26にはさらに温度調節ユニット(図示省略)などが設けられ、液体収容部61に供給する純水の温度を調節可能に構成されている。
気体収容部63には溶解用ガス供給管27が連通接続されている。溶解用ガス供給管27には開閉弁や圧力計(いずれも図示省略)などが設けられ、気体収容部63の圧力を調節可能に構成されている。
そして、純水供給管26から液体収容部61に純水を供給しつつ、気体収容部63内の二酸化炭素の圧力を高めることで、加圧された二酸化炭素がガス溶解膜65を透過して液体収容部61内の純水に溶解し、炭酸ガス溶解水が生成される。この際、上述した液体収容部61に供給する純水の流量および温度と、気体収容部63の二酸化炭素の圧力を可変することで、炭酸ガス溶解水の二酸化炭素の溶解濃度が調節される。生成された炭酸ガス溶解水は、液体収容部61から溶解液供給管22へ流出する。
リンスノズル31にはリンス配管33の一端が連通接続されており、その他端はリンス液供給源35に連通接続されている。リンス配管33にはリンス液の流路を開閉する開閉弁37が設けられている。なお、リンス液供給源35は、クリーンルーム内のユーティリティ等として備わるものでよい。
さらに、本装置は、上述した各構成を操作する制御部41を備えている。具体的には、モータ3を駆動させて基板Wの回転数を制御し、図示省略のアームを駆動させて現像液ノズル11、二流体ノズル21、および、リンスノズル31の位置を制御し、開閉弁17、25、30、37を開放・閉止させて現像液、炭酸ガス溶解水、二酸化炭素、リンス液の供給量を制御する。また、純水供給配管26に設けられている図示省略の開閉弁と流量計と温度調節ユニットなどを制御するとともに、溶解用ガス供給管27に設けられている図示省略の開閉弁や圧力計などを制御することで、炭酸ガス溶解水の二酸化炭素の溶解濃度を調整する。この制御部41は処理レシピ(処理プログラム)等を予め記憶しており、ロット単位で入力される基板Wの処理情報に応じて処理レシピを選択して各構成を統括的に制御する。制御部41は、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)や、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)や、各種情報を記憶する固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。
次に、図を参照して現像装置の3つの処理例を例示する。ここで、スピンチャック1には、レジスト膜が被着された基板Wが既に吸着保持されているものとする。
<処理例1>
図3(a)は、基板を現像する処理例1の動作を示すフローチャートである。以下、各過程について説明する。なお、溶解液生成部24は炭酸ガス溶解水を生成しており、開閉弁25を開放することによって溶解液供給管22は二流体ノズル21に炭酸ガス溶解水を供給可能な状態にあるものとする。
<ステップS1> 現像液の供給(現像過程)
制御部41はモータ3を駆動してスピンチャック1に保持される基板Wを回転させつつ、現像液ノズル11を基板Wの略中心P上方の処理位置まで移動させて、開閉弁17を開放する。現像液ノズル11は、現像液供給源15から供給された現像液を基板Wに供給する。基板Wに供給された現像液は遠心力を受けて基板Wの全面に広がり、基板Wを現像する。所定の期間が経過すると開閉弁17を閉止して、現像液ノズル11を待機位置に戻す。なお、現像過程は、この発明における処理過程に相当する。
<ステップS2> リンス液の供給(リンス過程)
制御部41はリンスノズル31を処理位置まで移動させて、開閉弁37を開放する。リンスノズル31は、リンス液供給源35から供給されたリンス液を基板Wに供給する。これにより、基板W上の現像液はリンス液によって洗い流され、リンス液とともに基板W外へ捨てられる。所定の期間が経過すると、開閉弁37を閉止して、リンスノズル31を待機位置に戻す。
<ステップS3> 第1の回転乾燥(第1乾燥過程)
制御部41は基板Wをより高速に回転させる。これにより、リンス液を基板Wから振り切りつつ、基板Wを乾燥する。
<ステップS4> 炭酸ガス溶解水の供給(中和過程)
制御部41は基板Wの回転数を低下させるとともに、二流体ノズル21を処理位置まで移動させて開閉弁25および開閉弁30を開放する。溶解液供給管22は炭酸ガス溶解水を二流体ノズル21に供給する。キャリアガス供給管23は二酸化炭素を二流体ノズル21に供給する。二流体ノズル21は、キャリアガスである二酸化炭素によって炭酸ガス溶解水の液滴を生成し、生成した炭酸ガス溶解水の液滴をキャリアガス(二酸化炭素)とともに基板Wに噴射する。
ここで、炭酸ガス溶解水は、溶解液供給管22および吐出管53を流通しているときに比べて、吐出管53の開口bから吐出された後は減圧された状態になる。このため、炭酸ガス溶解水に溶存しているガス(以下、単に「溶存ガス」という)である二酸化炭素が蒸発して炭酸ガス溶解水の溶解濃度が容易に低下してしまう。しかしながら、炭酸ガス溶解水の液滴の周囲に存在するキャリアガスは、炭酸ガス溶解水の溶存ガス(二酸化炭素)と同種の二酸化炭素である。よって、炭酸ガス溶解水にはキャリアガス(二酸化炭素)が溶解し、あるいは、炭酸ガス溶解水から蒸発した二酸化炭素が再びガス溶解液に溶解することができる。
また、二流体ノズル21を使うことで炭酸ガス溶解水の液滴が噴射される際に炭酸ガス溶解水の温度が急速に下がり、炭酸ガス溶解水の飽和濃度が高くなる。したがって、炭酸ガス溶解水にキャリアガス(二酸化炭素)等が比較的に容易に溶解可能となる。
噴射された炭酸ガス溶解水が基板Wに着液すると、炭酸ガス溶解水はレジスト膜の表面やレジスト膜内部の各所に残っている基板W上の現像液を中和する。現像液は炭酸ガス溶解水と中和反応を起こして生成物(塩)を生成する。この生成物は沈殿することなく、炭酸ガス溶解水に容易に溶ける。
また、基板Wに着液した炭酸ガス溶解水は基板Wの回転による遠心力によって基板Wの全面に速やかに広がる。これにより、基板Wの全体にわたって現像液は炭酸ガス溶解水と中和反応を起こして、現像反応が停止する。炭酸ガス溶解水に溶けた生成物は、炭酸ガス溶解水とともに基板Wから振り切られて基板W外へ捨てられる。
<ステップS5> 第2の回転乾燥
制御部41は基板Wを再び高速に回転させて、基板W上の炭酸ガス溶解水を基板Wから振り切りつつ、基板Wを乾燥する。
このような処理例1によれば、炭酸ガス溶解水の溶存ガスと同種の二酸化炭素をキャリアガスとして、炭酸ガス溶解水を基板Wに噴霧することで(ステップS4)、炭酸ガス溶解水を比較的に高い溶解濃度を保って基板Wに着液させることができる。
また、二流体ノズル21によって炭酸ガス溶解水を噴霧するので、噴霧の際に炭酸ガス溶解水は急激に温度が下がり、炭酸ガス溶解水の飽和濃度が引き上げられる。このため、炭酸ガス溶解水の溶解濃度が低下することを容易に防止できる。あるいは、炭酸ガス溶解水の溶解濃度をより一層高めることができる。
また、二流体ノズル21に供給される二酸化炭素のガス供給源29と、溶解液生成部24に供給される二酸化炭素のガス供給源29とは同じであるので、炭酸ガス溶解水の溶存ガスとキャリアガスとを好適に一致させることができる。よって、炭酸ガス溶解水の溶解濃度の低下を効果的に抑制することができる。
また、制御部41は、ステップS1において現像液を基板Wに供給させ、その後のステップS4において、炭酸ガス溶解水の液滴をキャリアガス(二酸化炭素)とともに基板Wに噴射させる(中和過程)。この中和過程では上述したように比較的に高い溶解濃度の炭酸ガス溶解水が基板Wに着液するので、現像過程で供給された基板W上の現像液を効率よく中和することができる。よって、基板Wに成膜されているレジスト膜の膜上または膜中に現像液が残存することがなく、基板W上から現像液を確実に除去することができる。このため、ステップS1乃至S5の一連の処理の後に現像液に起因する欠陥が発生することを防止できる。
また、制御部41は、基板Wを回転させつつ炭酸ガス溶解水を供給するので、基板Wの全体にわたってムラなく現像液を中和させることができる。また、現像液または現像液の中和反応による生成物(塩)を基板Wから振り切って除去することができる。
また、現像過程(ステップS1)の後であって中和過程(ステップS4)の前に、リンス液の供給を行うリンス過程(ステップS2)を行うことで、基板Wに被着するレジスト膜表面の現像液をリンス液によって洗い流すことができる。これにより、基板W上の現像液は低減するので、その後に行う中和過程(ステップS4)において現像液を効果的に中和することができる。
さらに、リンス過程(ステップS2)に引き続いてリンス液を基板Wから振り切る第1乾燥過程(ステップS3)を行うので、リンス液とともに現像液を基板Wから振り切ることができるとともに、レジスト膜中にしみ込んだ現像液をレジスト表面に浮き出させることができる。このため、その後に行う中和過程(ステップS4)において現像液の中和反応を十分に進めることができる。また、現像液の一部がレジスト表面上にしみ出てきた状態で炭酸ガス溶解水を供給することができるので、現像液の中和反応を効率よく進めることができる。よって、基板W上に現像液が残ることを効果的に抑制することができる。
また、溶解液生成部24を備えているので、炭酸ガス溶解水を二流体ノズル21に好適に供給することができる。
<処理例2>
図3(b)は、基板を現像する処理例2の動作を示すフローチャートである。なお、処理例1と同じステップについては、同符号を付して簡略に説明する。
<ステップS1> 現像液の供給(現像過程)
基板Wを回転させつつ、基板Wに現像液を供給する。
<ステップS6> 現像液振り切り回転(現像液振り切り過程)
制御部41は基板Wをより高速に回転させて、基板W上の現像液を基板Wから振り切る。なお、現像液振り切り過程は、この発明における処理液振り切り過程に相当する。
<ステップS4> 炭酸ガス溶解水の供給(中和除去過程)
制御部41は基板Wの回転数を低下させるとともに、炭酸ガス溶解水の液滴をキャリアガス(二酸化炭素)とともに基板Wに噴射する。これにより、現像液を中和して基板W外に除去する。
<ステップS5> 第2の回転乾燥
制御部41は基板Wを再び高速に回転させて、基板W上の炭酸ガス溶解水を基板Wから振り切りつつ、基板Wを乾燥する。
このような処理例2によっても、中和過程(ステップS4)において炭酸ガス溶解水の溶存ガスと同種の二酸化炭素をキャリアガスとして、炭酸ガス溶解水を基板Wに噴霧するので、炭酸ガス溶解水を比較的に高い溶解濃度で維持しつつ、基板Wに着液させることができる。よって、現像過程で供給された基板W上の現像液を効率よく中和することができ、基板W上から現像液を確実に除去することができる。
また、処理例2によれば、現像過程(ステップS1)の後であって中和過程(ステップS4)前に、現像液を基板Wから振り切って基板W外に捨てる現像液振り切り過程(ステップS6)を行う。これにより、基板W上の現像液は微量となり、中和過程では基板W上にある現像液を十分に中和することができる。よって、現像液残りを効果的に抑制することができる。
<処理例3>
図4(a)は、基板を現像する処理例3の動作を示すフローチャートである。処理例1と同じステップについては、同符号を付して簡略に説明する。
制御部41は基板Wを回転させつつ、基板Wに現像液を供給する(ステップS1)。続いて、制御部41は炭酸ガス溶解水の液滴をキャリアガス(二酸化炭素)とともに基板Wに噴射する(ステップS4)。これにより、現像液を中和して基板W外に除去する。続いて、制御部41は基板Wを再び高速に回転させて、基板W上の炭酸ガス溶解水を基板Wから振り切りつつ、基板Wを乾燥する(ステップS5)。
このような処理例3によっても、炭酸ガス溶解水を供給する(ステップS4)ので、効果的に基板W上の現像液を基板W外に除去することができ、現像欠陥の発生を防止することができる。
また、処理例3のように、リンス液を供給するリンス過程(ステップS2)を省いて動作させる場合にあっては、リンスノズル31及びこれに付随するリンス液供給源35等を省略して構成するように変更することもできる。
<処理例4>
図4(b)は、基板を現像する処理例4の動作を示すフローチャートである。以下、各過程について説明する。なお、処理例1等と同種の処理については簡略に説明する。
<ステップS1> 現像液の供給(現像過程)
基板Wを回転させつつ、基板Wに現像液を供給する。
<ステップS7> キャリアガスの供給
続いて、制御部41は二流体ノズル21を処理位置まで移動させ、開閉弁25を閉止させたまま開閉弁30のみを開放する。これにより、二流体ノズル21はキャリアガス(二酸化炭素)のみを基板Wに噴射する。
<ステップS4> 炭酸ガス溶解水の供給(中和過程)
制御部41は、開閉弁25を開放させる。これにより、二流体ノズル21は、炭酸ガス溶解水の液滴をキャリアガス(二酸化炭素)とともに基板Wに噴射する。
<ステップS5> 第2の回転乾燥
制御部41は基板Wを再び高速に回転させて、基板W上の炭酸ガス溶解水を基板Wから振り切りつつ、基板Wを乾燥する。
このような処理例4によれば、ステップS7においてキャリアガス(二酸化炭素)のみを噴射することで、基板の周囲をキャリアガス(二酸化炭素)の雰囲気にすることができる。
また、キャリアガス(二酸化炭素)のみの噴射に引き続いて、中和過程(ステップS4)に移行するので、基板W上の現像液を基板W外に効果的に除去することができる。したがって、基板W上に現像液が残ることを抑制することができ、現像欠陥の発生を防止できる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、純水に二酸化炭素が溶解した炭酸ガス溶解水を例示したが、純水に溶解させるガスは二酸化炭素に限られない。例えば、純水に溶解させるガスを、酸素、オゾン、過酸化水素ガス、アンモニア、または、水素など、あるいは、これらの混合気体に適宜に変更してもよい。あるいは、純水に溶解させるガスを、窒素ガスなどの不活性ガス、または、ドライエアに適宜に変更してもよい。この場合、キャリアガスも純水に溶解させるガスと同種のガスに変更する。このような変形実施例によれば、種々の機能水を高い溶解濃度の状態で基板Wに供給することができる。
(2)上述した実施例では、純水に二酸化炭素が溶解した炭酸ガス溶解水を例示したが、純水以外の液体に二酸化炭素またはその他のガスを溶解させるように変更してもよい。たとえば、純水を、洗浄液、リンス液または薬液として使用される溶液に変更してもよい。具体的には、イオン水やIPA(イソプロピルアルコール)に変更してもよい。または、硫酸、硝酸、フッ酸、塩酸またはリン酸等の水溶液に変更してもよい。
(3)上述した実施例では、弱酸性を示す炭酸ガス溶解水を例示したが、これに限られない。炭酸ガス溶解水を酸性またはアルカリ性を示す溶解液に適宜に変更してもよい。
(4)上述した実施例では、現像液を中和可能である炭酸ガス溶解水を例示したが、これに限られない。たとえば、薬液(硫酸、硝酸、または、フッ酸などの水溶液)を中和可能なガス溶解液を選択してもよい。具体的には、アンモニアまたは水素が溶解されたガス溶解水などが例示される。そして、上述の薬液を処理液として基板Wに供給する処理過程の後に、この処理液を中和可能なガス溶解水を、ガス溶解液の溶存ガスと同種のキャリアガスとともに基板Wに噴射する。これにより、基板W上の薬液を好適に除去することができる。
(5)上述した実施例では、炭酸ガス溶解水によって現像液を中和させたが、炭酸ガス溶解水の用途は中和に限られない。たとえば、基板Wに静電気が発生することを防止するために炭酸ガス溶解水を基板Wに噴霧するように変更してもよい。
(6)上述した実施例では、溶解液生成部24を備えていたが、これに限られない。たとえば、炭酸ガス溶解水の供給源がクリーンルーム内のユーティリティ等として配備されている場合には、溶解液生成部24を省略してもよい。
(7)上述した実施例では、二流体ノズル21に供給される二酸化炭素のガス供給源29と、溶解液生成部24に供給される二酸化炭素のガス供給源29とは同じであったが、これに限られない。すなわち、同じ二酸化炭素をそれぞれ二流体ノズル21および溶解液生成部24にそれぞれ供給できれば、ガス供給源は別個に配備されるものであってもよい。
(8)上述した各処理例1乃至4では、ステップS1からステップS7の各過程において、基板Wを回転させていたが、これに限られない。任意のステップSにおいて、基板Wを静止させるように変更してもよい。
(9)上述した処理例1では、リンス過程(ステップS2)の後に、第1乾燥過程(ステップS3)を行っていたが、この第1乾燥過程(ステップS3)を省略するように変更してもよい。
(10)上述した各処理例1乃至4では、中和過程(ステップS4)の後に引き続いて、第2の回転乾燥(ステップS5)を行っていたが、これに限られない。中和過程(ステップS4)の後であって第2の回転乾燥(ステップS5)の前に、基板Wにリンス液を供給する過程を備えるように変更してもよい。これによれば、基板W上の炭酸ガス溶解水をリンス液で洗い流すことができる。
(11)上述した実施例では、現像装置を例にとって説明したが、これに限られない。基板にガス溶解液を供給する処理を伴うものであれば、任意の処理装置や任意の洗浄装置等に適用することができる。
(12)上述した実施例では、キャリアガス供給管23と溶解用ガス供給管27とは別個に配備されていたが、これに限られない。たとえば、キャリアガス供給管23のガス供給源29側の一部と、溶解用ガス供給管27のガス供給源29側の一部を共通に構成で実現してもよい。言い換えれば、キャリアガス供給管23が溶解用ガス供給管27の一部を兼ねるように構成してもよい。これによれば、装置構成を簡略化できる。
(13)上述した実施例および各変形実施例の各構成を適宜に組み合わせてるように変更してもよい。
実施例に係る基板処理装置の概略構成を示すブロック図である。 二流体ノズルの断面図である。 (a)は基板を現像する処理例1の動作を示すフローチャートであり、(b)は処理例2の動作を示すフローチャートである。 (a)は基板を現像する処理例3の動作を示すフローチャートであり、(b)は処理例4の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 … スピンチャック
3 … モータ
11 … 現像液ノズル
21 … 二流体ノズル
22 … 溶解液供給管
23 … キャリアガス供給管
24 … 溶解液生成部
27 … 溶解用ガス供給管
29 … ガス供給源
31 … リンスノズル
41 … 制御部
W … 基板

Claims (19)

  1. 基板を処理する基板処理装置において、
    液滴をキャリアガスとともに基板に噴射する二流体ノズルと、
    ガスが溶解されたガス溶解液を前記二流体ノズルに供給する溶解液供給部と、
    前記ガス溶解液に溶存するガスと同種のガスを前記キャリアガスとして前記二流体ノズルに供給するキャリアガス供給部と、
    を備えている基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置において、
    ガス溶解液を生成する溶解液生成部を備え、
    前記溶解液供給部は前記溶解液生成部によって生成されたガス溶解液を前記二流体ノズルに供給する基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置において、
    前記二流体ノズルに供給されるガスのガス供給源と、前記溶解液生成部に供給されるガスのガス供給源とは同じであることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の基板処理装置において、
    基板に処理液を供給する処理液供給部を備え、
    前記ガス溶解液は前記処理液を中和可能である基板処理装置。
  5. 請求項4に記載の基板処理装置において、
    前記溶解液供給部と前記キャリアガス供給部と前記処理液供給部とを制御して、前記処理液供給部によって処理液を基板に供給させた後に、前記二流体ノズルによってガス溶解液の液滴をキャリアガスとともに基板に噴射させて基板上の処理液を中和させる制御部を備えている基板処理装置。
  6. 請求項5に記載の基板処理装置において、
    基板を回転可能に保持する回転保持手段を備え、
    前記制御部はさらに前記回転保持手段を制御して、前記回転保持手段で基板を回転させつつ、前記二流体ノズルによってガス溶解液の液滴をキャリアガスとともに基板に噴射させる基板処理装置。
  7. 請求項6に記載の基板処理装置において、
    前記制御部は、処理液が供給された基板を前記回転保持手段で回転させて基板から処理液を振り切り、その後に前記二流体ノズルによってガス溶解液の液滴をキャリアガスとともに基板に噴射させる基板処理装置。
  8. 請求項4から請求項7のいずれかに記載の基板処理装置において、
    前記処理液供給部は現像液を供給する基板処理装置。
  9. 請求項8に記載の基板処理装置において、
    前記ガス溶解液は純水に二酸化炭素が溶解された液体である基板処理装置。
  10. 基板にガス溶解液を供給するガス溶解液供給方法において、
    ガス溶解液の液滴を、このガス溶解液に溶存するガスと同種のキャリアガスとともに基板に噴射するガス溶解液供給方法。
  11. 請求項10に記載のガス溶解液供給方法において、
    前記ガス溶解液は、純水に二酸化炭素が溶解された液体であるガス溶解液供給方法。
  12. 基板を処理する基板処理方法において、
    基板に処理液を供給する処理過程と、
    前記処理液を中和可能なガス溶解液の液滴を、このガス溶解液に溶存するガスと同種のキャリアガスとともに基板に噴射して基板上の処理液を中和する中和過程と、
    を備えている基板処理方法。
  13. 請求項12に記載の基板処理方法において、
    前記ガス溶解液の液滴は、前記キャリアガスによって生成する基板処理方法。
  14. 請求項12または請求項13に記載の基板処理方法において、
    前記中和過程では基板を回転させる基板処理方法。
  15. 請求項12から請求項14のいずれかに記載の基板処理方法において、
    前記処理過程後であって前記中和過程の前に、
    基板にリンス液を供給するリンス過程を備えている基板処理方法。
  16. 請求項15に記載の基板処理方法において、
    前記リンス過程後であって前記中和過程の前に、
    基板を回転させて基板からリンス液を振り切る第1乾燥過程を備えている基板処理方法。
  17. 請求項12から請求項14のいずれかに記載の基板処理方法において、
    前記処理過程後であって前記中和過程の前に、
    基板を回転させて基板から処理液を振り切る処理液振り切り過程を備えている基板処理方法。
  18. 請求項12から請求項17のいずれかに記載の基板処理方法において、
    前記処理液は現像液である基板処理方法。
  19. 請求項18に記載の基板処理方法において、
    前記ガス溶解液は純水に二酸化炭素が溶解された液体である基板処理方法。
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