JP2009267145A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板に対するレジスト剥離処理においては、処理室内において、基板にSPMが供給される。このとき、基板でのSPMの跳ね返りやSPM中の水分の蒸発などによるSPMのミストが生じ、SPMのミストが処理室内の空間に浮遊して拡散する。基板へのSPMの供給の終了後、基板にSPMを洗い流すための純水が供給される。この純水の供給と並行して、処理室内の空間に微細な水滴が噴射される。これにより、処理室内の空間に拡散したSPMのミストに微細な水滴がかかり、SPMのミストが微細な水滴に吸収され、SPMのミストが処理室内の雰囲気中から排除される。
【選択図】図3
Description
また、請求項3に記載の発明は、処理室(2)内において、基板(W)の主面に薬液を供給する薬液供給工程と、前記薬液供給工程後、前記処理室内において、基板の主面に薬液を洗い流すためのリンス液を供給するリンス液供給工程と、前記リンス液供給工程と並行して、前記処理室内の空間に向けて水滴を噴射する水滴噴射工程とを含む、基板処理方法である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
図1は、本発明の一実施形態に係る基板処理装置の図解的な断面図である。
基板処理装置1は、基板の一例としての半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ]という。)Wの表面からレジスト膜を剥離するレジスト剥離処理に用いられる。基板処理装置1では、ウエハWに対して1枚ずつレジスト剥離処理が行われる。すなわち、基板処理装置1は、レジスト剥離処理のための枚葉式の装置である。
カップ下部9は、中心軸線がウエハWの回転軸線と一致する有底円筒状をなしている。カップ下部9の底面には、排気口(図示せず)が形成されており、基板処理装置1の稼働中は、常時、カップ8内の雰囲気が排気口から排気されている。
さらに、処理チャンバ2内には、ウエハWの表面付近の雰囲気をその周囲から遮断するための遮断板19が設けられている。遮断板19は、ウエハWとほぼ同じ径またはそれ以上の径を有する円板状をなしている。そして、遮断板19は、ウエハ回転機構3の上方に、ほぼ水平な姿勢で、その中心がウエハWの回転軸線上に位置するように配置されている。
基板処理装置1は、たとえば、マイクロコンピュータで構成される制御部36を備えている。
制御部36は、予め定められたプログラムに従って、モータ4、カップ昇降機構13、アーム揺動機構16、遮断板昇降機構28および遮断板回転機構29の駆動を制御し、薬液バルブ18、リンス液バルブ23、窒素ガスバルブ26、水バルブ32および乾燥ガスバルブ35の開閉を制御する。
処理対象のウエハWは、搬送ロボット(図示せず)によって、処理チャンバ2内に搬入され、その表面を上方に向けた状態でウエハ回転機構3に受け渡される。このとき、ウエハWの搬入の妨げにならないように、遮断板19は、ウエハ回転機構3の上方に大きく離間した位置に退避されている。また、移動ノズル14は、カップ8の側方のホームポジションに配置されている。さらに、カップ上部10は、最下方の位置まで下がり、傾斜部12の上端は、スピンベース6の下方に配置されている。
移動ノズル14の移動が完了すると、移動ノズル14からSPMが吐出される。移動ノズル14から吐出されるSPMは、回転中のウエハWの表面の中央部に供給される(ステップS1:SPM供給)。ウエハWの表面に供給されたSPMは、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面上を周縁に向けて流れる。これにより、ウエハWの表面の全域にSPMが行き渡り、SPMに含まれるカロ酸(ペルオキソ一硫酸)の強酸化力によって、ウエハWの表面に形成されているレジストが剥離される。ウエハWの表面から剥離したレジストは、SPMにより押し流され、ウエハWの表面上から除去される。
移動ノズル14からのSPMの吐出開始から所定時間が経過すると、そのSPMの吐出が停止される(ステップS2:SPM停止)。そして、アーム15の旋回により、移動ノズル14がウエハWの回転軸線上からホームポジションに戻される。
また、遮断板19が少し下降された後、水滴噴射ノズル30からの微細な水滴の噴射と並行して、遮断板19に設けられた液供給管21の下端から純水が吐出される。液供給管21から吐出される純水は、回転中のウエハWの表面の中央部に供給される(ステップS4:純水供給)。ウエハWの表面に供給された純水は、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面上を周縁に向けて流れる。これにより、ウエハWの表面に付着しているSPMが純水により洗い流される。
その後、乾燥ガス供給部材33から処理チャンバ2内にドライエアが供給される(ステップS7:ドライエア供給)。このドライエアの供給により、処理チャンバ2内の雰囲気の湿度が、たとえば30%以下、好ましくは20%以下になるまで下げられる。
図4に示す基板処理装置41では、カップ8内に、ウエハWの表面(上面)にSPMを供給するための固定ノズル42が設けられている。固定ノズル42は、たとえば、カップ上部10の傾斜部12の内面に、その先端をウエハ回転機構3のスピンベース6に向けた状態で取り付けられている。固定ノズル42には、薬液供給管17が接続されている。薬液供給管17には、薬液バルブ18が介装されている。薬液バルブ18が開かれると、薬液供給管17から固定ノズル42にSPMが供給され、固定ノズル42からSPMが吐出される。
基板処理装置41におけるレジスト剥離処理について説明する。
処理対象のウエハWは、搬送ロボット(図示せず)によって、処理チャンバ2内に搬入され、その表面を上方に向けた状態でウエハ回転機構3に受け渡される。このとき、ウエハWの搬入の妨げにならないように、遮断板19は、ウエハ回転機構3の上方に大きく離間した位置に退避されている。また、カップ上部10は、最下方の位置まで下がり、傾斜部12の上端は、スピンベース6の下方に配置されている。
固定ノズル42からのSPMの吐出開始から所定時間が経過すると、そのSPMの吐出が停止される。
次いで、遮断板19に設けられた液供給管21の下端から純水が吐出される。液供給管21から吐出される純水は、回転中のウエハWの表面の中央部に供給される。ウエハWの表面に供給された純水は、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面上を周縁に向けて流れる。これにより、ウエハWの表面に付着しているSPMが純水により洗い流される。
その後は、図1に示す基板処理装置1におけるレジスト剥離処理と同じ工程(図3に示すステップS7およびS8)が行われ、1枚のウエハWに対するレジスト剥離処理が終了する。
さらに、ウエハWへのSPMの供給中、遮断板19がカップ8の開口を塞ぐように配置され、SPMのミストがカップ8の外側の空間に流出することが抑制されるので、SPMの供給終了後、処理チャンバ2内の空間に微細な液滴が供給されることにより、処理チャンバ2内の雰囲気中のSPMのミストを速やかに排除することができる。その結果、ウエハWに純水を供給する工程の終了後に、ウエハWにSPMミストが付着することを一層良好に防止できる。
たとえば、図1に示す基板処理装置1および図4に示す基板処理装置41において、遮断板19に設けられた液供給管21に、リンス液供給管22に加えて、SPMを供給するための薬液供給管が接続されて、液供給管21の下端からウエハWの表面にSPMが供給されてもよい。この場合、基板処理装置1において、移動ノズル14およびこれに関連する構成が省略される。また、基板処理装置41において、固定ノズル42およびこれに関連する構成が省略される。
さらには、レジスト剥離処理のための装置を取り上げたが、本発明は、薬液を用いた処理を行う装置に広く適用することができる。たとえば、薬液としてフッ化水素酸を用いて基板から金属汚染物を除去するための洗浄処理などを行う装置に本発明を適用することが可能である。
2 処理チャンバ(処理室)
3 ウエハ回転機構(基板保持手段)
14 移動ノズル(薬液供給手段)
21 液供給管(リンス液供給手段)
30 水滴噴射ノズル(水滴噴射手段)
33 乾燥ガス供給部材(乾燥ガス供給手段)
41 基板処理装置
42 固定ノズル(薬液供給手段)
W ウエハ
Claims (4)
- 処理室と、
前記処理室内に設けられ、基板を保持する基板保持手段と、
前記基板保持手段に保持された基板に薬液を供給する薬液供給手段と、
前記基板保持手段に保持された基板に薬液を洗い流すためのリンス液を供給するリンス液供給手段と、
前記リンス液供給手段によるリンス液の供給と並行して、前記処理室内の空間に向けて水滴を噴射する水滴噴射手段とを含む、基板処理装置。 - 前記処理室内の雰囲気の湿度を低下させるための乾燥ガスを前記処理室内に供給する乾燥ガス供給手段をさらに含む、請求項1に記載の基板処理装置。
- 処理室内において、基板に薬液を供給する薬液供給工程と、
前記薬液供給工程後、前記処理室内において、基板に薬液を洗い流すためのリンス液を供給するリンス液供給工程と、
前記リンス液供給工程と並行して、前記処理室内の空間に向けて水滴を噴射する水滴噴射工程とを含む、基板処理方法。 - 前記水滴噴射工程後、前記処理室内の雰囲気の湿度を低下させるための乾燥ガスを前記処理室内に供給する乾燥ガス供給工程をさらに含む、請求項3に記載の基板処理方法。
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