JP4187540B2 - 基板処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば、基板の表面の不要物をいわゆる気相エッチング処理によって除去する場合などに適用可能な基板処理方法に関する。処理対象の基板には、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板等の各種の基板が含まれる。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程では、ゲート電極の埋め込み、キャパシタ絶縁膜の埋め込みおよび素子分離領域の形成などの目的のために、半導体ウエハ(以下「ウエハ」という。)の表面にトレンチ(溝)が形成される場合がある。トレンチの形成は、一般に、ドライエッチング工程によって行われるが、ドライエッチング工程では、トレンチが形成されるとともにトレンチ形成領域外を覆うレジストが腐食され、その残渣(ポリマー残渣)がウエハの表面およびトレンチの内壁に残留することになる。むろん、その他のパーティクルもウエハ表面およびトレンチ内に存在することになる。したがって、トレンチ形成後のウエハには、次工程に移る前に、その表面からポリマー残渣およびパーティクルを除去する処理が必要になる。
【0003】
この目的のために、ウエハを所定の温度に加熱しておくとともに、このウエハの表面にふっ酸蒸気等を導いて行われる気相エッチング処理が適用可能である。気相エッチング処理では、エッチャントを含む蒸気が微細なトレンチの内部にまで導かれるので、ウエハの表面およびトレンチの内壁面からポリマー残渣およびパーティクルを分離させることができる。
同様の理由で、トレンチの内壁面に形成された保護膜(酸化膜)を除去する場合にも、気相エッチング処理が適用される。
【0004】
気相エッチング処理の後には、スピンチャックにウエハを保持して回転させるとともにウエハの表面に純水を供給することによってスピン洗浄処理が行われ、その後、純水の供給を停止してスピンチャックを高速回転させることによって水分を振り切るスピン乾燥処理が行われる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−75954号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、スピン洗浄処理時にウエハに供給される純水は、微細なトレンチ内に入り込むことができないので、トレンチ内にポリマー残渣、パーティクルおよび薬液(ふっ酸)が残留して洗浄不良となったり、トレンチ内に保護膜が残留したりして保護膜除去処理が不良となったりする。この問題は、トレンチの幅が1μm程度でその深さが30μm程度であるようなアスペクト比の大きなトレンチの場合に顕著に現れる。
【0007】
そこで、この発明の目的は、基板表面に形成されている凹部の内壁面を含めて、基板の表面全域を良好に処理することができる基板処理方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、表面に凹部が形成された基板(W)の当該表面に薬液を含む蒸気またはケミカルガスを含む蒸気を供給することにより上記凹部の内壁面に当該蒸気を供給する蒸気供給工程と、この蒸気供給工程の後に、気体と液体とが混合されて生成された液滴を上記基板の表面に向けて噴射することにより上記凹部の内壁面に当該液滴を供給する液滴噴射工程と、この液滴噴射工程の後に、上記基板を乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする基板処理方法である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0009】
上記液滴噴射工程と乾燥工程との間に、上記基板の表面に洗浄液を供給して基板を洗浄する洗浄工程を行うことが好ましい。
この発明によれば、蒸気供給工程では、基板の表面に薬液を含む蒸気またはケミカルガスを含む蒸気が供給されることにより、基板上に形成されている凹部(トレンチやリセスなど)の内壁面にまで当該蒸気が供給され、その内壁面にまで当該蒸気による処理を施すことができる。
【0010】
この蒸気供給工程の後の液滴噴射工程では、基板の表面に液滴が噴射されるから、噴射された液滴は、基板上に形成された凹部の内壁面にまで至る。したがって、凹部の内壁面にまで当該液滴による作用を及ぼすことができる。また、液滴の噴射を十分な時間だけ継続すれば、この凹部内に残った液滴が液体となって凹部の開口から溢れ出ることになる。これにより、凹部内の不要物が凹部内から除去されていく。
【0011】
そして、その後に乾燥工程を行うことにより、基板の表面や凹部内から液成分が排除されて、処理が完了する。
液滴噴射工程の後に、乾燥工程に先だって、基板の表面を洗浄液で洗浄する洗浄工程を行えば、基板表面に液滴が残留することを防止できる。
また、液滴噴射工程と同時に、基板の表面を洗浄液で洗浄する洗浄工程を行ってもよく、特に基板表面が疎水性であるような場合に、液滴が噴射されていない部分にパーティクルが付着することを防止できる。
【0012】
上記蒸気供給工程は、基板の表面から不要物を除去するためのエッチング処理または洗浄処理のための気相エッチング工程であってもよい。この場合に、上記液滴噴射工程では、気相エッチング工程によって基板の表面(凹部の内壁面を含む)から分離された不要物を基板外に排除するための洗浄液(薬液または純水)の液滴が基板に向けて噴射されることが好ましい。これにより、基板上の凹部内の不要物を基板外に良好に排除できる。
【0013】
処理対象の基板は、キャパシタの形成、ゲート電極の埋め込みまたは素子分離のためなどのトレンチやリセス(凹部の一例)が形成されたものであってもよい。とくに、トレンチが、幅0.5μm〜15μm、深さ10μm〜70μmのようなアスペクト比の大きなものの場合に、この発明の適用によって、トレンチ内の不要物を効果的に除去できる。
基板表面(凹部の内壁面を含む)から除去すべき不要物は、たとえば、凹部内の不要な保護膜(凹部内の酸化膜を選択的に除去したい場合など)、ポリマー残渣(ドライエッチング処理後の残渣)、パーティクルなどである。
【0014】
上記蒸気供給工程で用いられる薬液は、ふっ酸、硝酸、酢酸、塩酸、硫酸、蓚酸、クエン酸などの酸を含む薬液であってもよいし、アンモニア等のアルカリを含む薬液であってもよい。さらに、これらの酸またはアルカリに、過酸化水素水、オゾン等の酸化剤、またはメタノール等の有機溶剤を加えた混合液であってもよい。
また、蒸気供給工程で用いられるケミカルガスは、無水ふっ酸ガス、アンモニアガス、塩化水素ガス、二酸化窒素ガス、およびSO3ガスのうちのいずれか1つを含むガス、あるいはこれらのうちの2以上のガスの混合ガスであってもよい。なお、ケミカルガスを含む蒸気とは、ケミカルガスと水蒸気とが混合されたものであってもよいし、ケミカルガスとメタノールなどの有機溶剤の蒸気とが混合されたものであってもよく、また、これらをさらに不活性ガスなどのキャリアガス中に混合させたものであってもよい。
【0015】
また、液滴噴射工程で用いる液体は、薬液(たとえば、アンモニアと過酸化水素水の混合液)であってもよいし純水であってもよい。また、液滴噴射工程の途中で、気体と液体とを混合するための二流体ノズル(68,140,230)へ供給する液体を薬液から純水へと切り換えることにより、薬液の液滴を基板に噴射する薬液液滴噴射工程から、純水の液滴を基板に噴射する純水液滴噴射工程へと切り換えるようにしてもよい。
【0016】
二流体ノズルは、液体導入口および気体導入口ならびに吐出口を有するケーシングを持つ。このような二流体ノズルには、気体と液体との混合がケーシング内の混合室で生じて吐出口から液滴が噴射される内部混合型のものと、気体と液体との混合が吐出口の近傍のケーシング外で生じることによりケーシング外で液滴が形成される外部混合型のものとがあるが、いずれの形式の二流体ノズルが用いられてもよい。
【0017】
二流体ノズルは、少なくとも基板の中央部から周端部に至る範囲で移動可能なスキャンノズルとして構成されることが好ましい。あるいは、スキャンノズルの移動範囲は、基板の周端部から中央部を通過してもう一方の周端部に至る範囲(基板のほぼ直径範囲)としてもよい。この場合に、二流体ノズルを少なくとも基板の中央部から周端部に移動させる過程で液滴を基板表面に噴射することにより、蒸気供給工程によって基板表面から分離した不要物を、基板表面外へと効果的に排除することができる。さらには、基板の周端部から中央部に移動させる過程においても液滴を基板表面に噴射するようにしてもよい。
【0018】
液滴噴射工程では、凹部の深さ方向に沿って基板表面に液滴が噴射されることが好ましい(請求項6)。一般に、トレンチ等の凹部は基板表面にほぼ垂直に形成されるので、液滴噴射工程では、基板の表面に対してほぼ垂直に液滴を噴射すればよい。
さらに、上記乾燥工程は、基板保持手段で基板を保持して回転(高速回転)させ、遠心力によって基板上の水分を基板外に排除する回転乾燥工程を含んでいてもよい。また、上記乾燥工程は、基板の表面に高圧ガス(たとえば窒素ガスなどの不活性ガス)を吹き付ける工程を含んでいてもよい。
【0019】
請求項2記載の発明は、上記液滴噴射工程と並行して、上記液滴が噴射される表面とは反対側の裏面から上記基板に超音波振動を付与(好ましくは、液滴噴射位置に対応する裏面位置)する超音波振動付与工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理方法である。
この方法によれば、基板に超音波振動を与えながら液滴を噴射することによって、基板の表面からの不要物の除去をさらに効率的に行うことができる。
【0020】
上記超音波振動付与工程は、超音波振動が付与された液体(たとえば純水)を基板の裏面に接触させる超音波振動液接触工程を含んでいてもよい。この超音波振動液接触工程は、液体の流入口および吐出口が形成されたケーシング内に超音波振動子を備え、ケーシング内の液体に超音波振動子からの超音波振動を与えて吐出口から超音波振動が付与された液体を吐出する超音波振動液供給ノズルを用いて行われてもよい。この場合に、上記液滴噴射工程のための二流体ノズルがスキャンノズルで構成される場合には、超音波振動ノズルもまた同様なスキャンノズルで構成し、二流体ノズルおよび超音波振動ノズルが基板の表裏面の対向位置に液滴および超音波振動液をそれぞれ供給するように、両ノズルを同期して作動させることが好ましい。
【0021】
また、上記超音波振動液接触工程は、基板の裏面側に基板の裏面のほぼ全域に対応する範囲に渡って超音波振動子を設け、この超音波振動子の振動面と基板の裏面との間に、両者に接液する液膜(たとえば、純水の液膜)を形成して、超音波振動子からの振動を液膜を介して基板の裏面へと伝搬させる構成によって実現することもできる。
請求項3記載の発明は、上記乾燥工程は、基板を加熱して基板表面の水分を蒸発させる加熱工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理方法である。
【0022】
この方法によれば、基板上に形成されている凹部内の水分を確実に除去できる。
加熱工程は、ホットプレート(122)によって行ってもよいし、赤外線ランプやセラミックヒータ等の遠赤外線発生熱源を用いて行ってもよい。また、高温のガス(窒素ガス等の不活性ガス)を基板に供給することによって加熱工程を行うこともできる。
【0023】
請求項4記載の発明は、上記乾燥工程は、基板の周辺の雰囲気を減圧(たとえば、基板が置かれたチャンバ内を減圧)して基板表面の水分を蒸発させる減圧工程を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理方法である。
この方法によれば、基板の周辺の雰囲気の減圧によって、基板上の凹部内の水分を確実に蒸発させて除去できる。
【0024】
請求項5記載の発明は、上記乾燥工程は、基板の表面に有機溶剤(たとえばイソプロピルアルコール等のアルコール類)の蒸気を供給する有機溶剤蒸気供給工程を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理方法である。
この方法によれば、基板上に形成されている凹部内に残留する水分中に有機溶剤が溶け込むことによって、その水分が蒸発するので、凹部内の水分を確実に除去できる。
【0025】
この発明の方法を実施するための基板処理装置は、処理対象の基板(W)を保持する基板保持機構(45)と、この基板保持機構に保持された基板の表面に薬液を含む蒸気またはケミカルガスを含む蒸気を供給する蒸気供給手段(36,43)とを有する気相処理部(20)、および処理対象の基板を保持して回転させる基板保持回転機構(61,R1a,R1b,R1c,R2a、R2b,R2c,212,216)と、気体と液体とが混合されて生成された液滴を上記基板保持回転機構によって保持されて回転されている基板の表面に向けて噴射する液滴噴射ノズル(68,140,230)とを有する液処理部(30,30A,30B)を含むものであってもよい。
【0026】
上記液処理部は、さらに、上記基板保持回転機構によって保持されて回転されている基板に洗浄液を供給する洗浄液供給ノズル(86a,160,217)を有していることが好ましい。
この構成によれば、気相処理部において、基板の表面に薬液を含む蒸気またはケミカルガスを含む蒸気を供給できるので、基板上に凹部が形成されている場合でも、当該蒸気の作用を凹部の内部にまで及ばせることができる。そして、液処理部では、基板保持回転機構によって保持されて回転されている基板に対して液滴を噴射することにより、基板上に凹部が形成されている場合であっても、当該液滴を凹部内に至らせ、その作用を凹部内にまで及ぼすことができる。
【0027】
なお、上記気相処理部は、上記基板保持機構に保持された基板を所定の温度に加熱する加熱手段をさらに有することが好ましい。これにより、薬液を含む蒸気またはケミカルガスを含む蒸気による基板処理を効果的に行わせることができる。たとえば、蒸気を用いた気相エッチング処理を行う場合には、基板の温度を適切に制御することによって、エッチングレート(エッチング選択比)を制御でき、基板材料や基板上に形成された薄膜材料やその他基板上の不要物に対して、効果的な気相エッチング処理を行うことができる。
【0028】
上記液滴噴射ノズル(たとえば二流体ノズル)は、少なくとも基板の中央部から周端部まで液滴の噴射位置を変更可能なスキャンノズルで構成されていてもよい。
また、上記基板保持回転機構は、基板を回転(高速回転)させることによって、基板表面の水分を遠心力によって基板外に排除するスピン乾燥工程の実行が可能なスピンチャックであってもよい。
【0029】
さらに、上記気相処理部から処理済みの基板を搬出して、液処理部へと搬入する第1基板搬送手段が備えられていることが好ましい。
上記液処理部は、上記基板保持回転機構に保持されて回転されている基板の裏面側に超音波振動を付与する超音波振動付与手段(153,214)をさらに有するものであってもよい。
【0030】
この構成によれば、基板に超音波振動を付与しつつ、基板表面に液滴を供給することができ、それらの相乗効果によって基板を良好に処理できる。
上記超音波振動付与手段は、超音波振動が付与された液体(たとえば純水)を基板の裏面に向けて供給する超音波振動液供給ノズル(153)であってもよい。
また、上記超音波振動付与手段は、基板の裏面側に設けられ、基板の裏面に接液する液膜に対して超音波振動を付与可能な超音波振動子(214)を含むものであってもよい。
【0031】
上記基板処理装置は、処理対象の基板を乾燥させるための乾燥処理部(40)をさらに含むことが好ましい。
この構成によれば、たとえば、液処理部によって処理された後の基板を乾燥させることができる。したがって、この構成の場合には、液処理部から乾燥処理部へと基板を搬送する第2の基板搬送手段がさらに備えられていることが好ましい。第2の基板搬送手段は、上記第1の基板搬送手段と兼用のものであってもよい。
【0032】
また、上記乾燥処理部は、基板を加熱する加熱手段(122)、基板の雰囲気を減圧する減圧手段(123,124)および基板の表面に有機溶剤の蒸気を供給する有機溶剤蒸気供給手段のうちのいずれか1つ、2つまたは全部を有するものであってもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る基板表面処理装置の構成を説明するための図解的な平面図である。この装置は、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wの表面に形成された不要物を除去するための装置である。
より具体的には、たとえば、処理対象のウエハWは、メモリキャパシタ、ゲート電極または素子分離領域の形成のための微細な凹部(トレンチやリセスなど。以下、代表例としてトレンチの場合について説明する。)がドライエッチング等によって形成されており、このウエハWの表面には、ドライエッチングによって生じたポリマー残渣やパーティクルなどが存在しており、これらは、トレンチ内にも存在している。この基板処理装置では、ふっ酸の蒸気をウエハWの表面に供給することにより、ふっ酸の気相エッチング処理によって、ポリマー残渣やパーティクルの除去が行われる。
【0034】
また、処理対象のウエハWは、その表面およびトレンチの内壁面に渡って保護膜が形成されたものであってもよい。この場合に、この基板処理装置は、トレンチ内の不要な保護膜を除去するために用いることができる。
装置の構成について説明すると、この装置は、処理前のウエハWを収容したカセットCLが置かれるローダ部10と、ウエハWに対してふっ酸蒸気による気相エッチング処理を行う気相エッチング処理部20と、この気相エッチング処理後のウエハWの表面を洗浄液(主として純水)を用いて洗浄し、その後、水切り乾燥を行う液処理部30と、液処理部30によって処理された後のウエハWの表面に残留している水分を蒸発させるための乾燥処理部40と、この乾燥処理部40での乾燥処理後のウエハWを収容するためのカセットCUが載置されるアンローダ部60と備えている。
【0035】
ローダ部10およびアンローダ部60は、この基板表面処理装置の前面パネル77の背後に配置されている。気相エッチング処理部20、液処理部30および乾燥処理部40は、ローダ部10からアンローダ部60に至る、平面視においてほぼU字形状の経路78に沿って、この順に配列されている。
ローダ部10と気相エッチング処理部20との間には、ローダ部10に置かれたカセットCLから処理前のウエハWを1枚ずつ取り出して、気相エッチング処理部20に搬入するローダ搬送ロボット71が配置されている。また、気相エッチング処理部20と液処理部30との間には、気相エッチング処理部20からウエハWを取り出して液処理部30に搬入する第1中間搬送ロボット81が配置されている。同様に、液処理部30と乾燥処理部40との間には、液処理部30から乾燥処理部40へとウエハWを移載する第2中間搬送ロボット82が配置されている。そして、乾燥処理部40とアンローダ部60の間には、乾燥処理後のウエハWを乾燥処理部40から取り出してアンローダ部60に置かれたカセットCUに収容するためのアンローダ搬送ロボット72が配置されている。
【0036】
ローダ搬送ロボット71、第1および第2中間搬送ロボット81,82ならびにアンローダ搬送ロボット72は、それぞれ、下アームLAと上アームUAとを有する屈伸式のロボットの形態を有している。下アームLAは、図示しない回転駆動機構によって水平面に沿って回動されるようになっている。この下アームLAの先端に、上アームUAが水平面に沿う回動が自在であるように設けられている。下アームLAが回動すると、上アームUAは、下アームLAの回動方向とは反対方向に、下アームLAの回動角度の2倍の角度だけ回動する。これによって、下アームLAと上アームUAとは、両アームが上下に重なり合った収縮状態と、両アームが経路78に沿って一方側または他方側に向かって展開された伸長状態とをとることができる。
【0037】
さらに、アンローダ搬送ロボット72については、上記の構成の屈伸式ロボットを経路78に沿って往復直線移動させるための直線搬送機構(図示せず)と、さらに、屈伸式ロボットを昇降させるための昇降機構(図示せず)とが備えられている。すなわち、上記のような屈伸式ロボット全体が、上記昇降機構に保持されており、この昇降機構が、上記直線搬送機構のキャリッジ(図示せず)に支持されている。直線搬送機構は、たとえば、ボールねじ機構であってもよい。
【0038】
このようにして、ローダ搬送ロボット71、第1および第2中間搬送ロボット81,82ならびにアンローダ搬送ロボット72は、処理部間またはカセット−処理部間で、経路78に沿ってウエハWの受け渡し行うことができる。
図2は、気相エッチング処理部20の構成を説明するための図解的な断面図である。気相エッチング処理部20は、ハウジング41内に、酸を含む水溶液の一例であるふっ酸水溶液42を密閉状態で貯留するふっ酸蒸気発生容器43を備えている。このふっ酸蒸気発生容器43の下方には、ふっ酸蒸気を下方に向かって放出するための貫通孔が多数形成されたパンチングプレート44が設けられている。
【0039】
パンチングプレート44の下方に、処理対象のウエハWをパンチングプレート44に対向させた状態で水平に保持するホットプレート45が配置されている。このホットプレート45は、モータ等を含む回転駆動機構46によって鉛直軸線まわりに回転される回転軸47の上端に固定されている。
ホットプレート45の平面視における外方側には、ハウジング41の底面41aに対して上下に収縮するベローズ48が設けられている。このベローズ48は、上端縁をパンチングプレート44の周囲に当接させて、ホットプレート45の周縁の空間を密閉して処理チャンバを形成する密閉位置(図2において実線で示す位置)と、その上端縁がホットプレート45の上面45aによりも下方に退避した退避位置(図2において破線で示す位置)との間で、図示しない駆動機構によって伸長/収縮駆動されるようになっている。
【0040】
ベローズ48の内部空間は、ハウジング41の底面41aに接続された排気配管49を介して、排気手段55により排気されるようになっている。この排気手段55は、排気ブロワまたはエジェクタなどの強制排気機構であってもよいし、当該基板表面処理装置が設置されるクリーンルームに備えられた排気設備であってもよい。
ホットプレート45の側方には、ウエハWを搬入するための搬入用開口21、およびウエハWを排出するための搬出用開口22が、ハウジング41の側壁に形成されている。これらの開口21,22には、それぞれシャッタ38,39が配置されている。ウエハWの搬入時には、ベローズ48が退避位置(図2の破線の位置)に下降させられるとともに、シャッタ38が開成され、ローダ搬送ロボット71(図1参照)によって、ホットプレート45にウエハWが受け渡される。また、ウエハWの搬出時には、ベローズ48が退避位置とされるとともに、シャッタ39が開成されて、ホットプレート45上のウエハWが第1中間搬送ロボット81に受け渡されて搬出される。
【0041】
ふっ酸蒸気発生容器43には、ふっ酸水溶液42の液面の上方の空間35に、キャリアガスとしての窒素ガスを供給する窒素ガス供給配管54が接続されている。また、この空間35は、バルブ37を介して、パンチングプレート44へとふっ酸蒸気を導くためのふっ酸蒸気供給路36に接続することができるようになっている。ふっ酸蒸気供給路36には、窒素ガス供給源31からの窒素ガスが、流量コントローラ(MFC)32、バルブ33および窒素ガス供給配管34を介して供給されるようになっている。
【0042】
また、窒素ガス供給源31からの窒素ガスは、流量コントローラ52およびバルブ53を介して、窒素ガス供給配管54に与えられるようになっている。
ふっ酸蒸気発生容器43内に貯留されるふっ酸水溶液42は、いわゆる擬似共弗組成となる濃度(たとえば、1気圧、室温(20℃)のもとで、約39.6%)に調製されている。この擬似共弗組成のふっ酸水溶液42は、水とふっ化水素との蒸発速度が等しく、そのため、バルブ37からふっ酸蒸気供給路36を介してパンチングプレート44にふっ酸蒸気が導かれることによってふっ酸蒸気発生容器43内のふっ酸水溶液42が減少したとしても、ふっ酸蒸気供給路36に導かれるふっ酸蒸気の濃度は不変に保持される。
【0043】
ウエハWの表面の不要物を除去する気相エッチング工程を行うときには、ベローズ48はパンチングプレート44の周縁に密着した密着位置(図2の実線の位置)まで上昇させられるとともに、バルブ33,53,37が開かれる。これによって、ふっ酸蒸気発生容器43内の空間35において生成されたふっ酸蒸気は、窒素ガス供給配管54からの窒素ガスによって、バルブ37を介し、ふっ酸蒸気供給路36へと押し出される。このふっ酸蒸気は、さらに、窒素ガス供給配管34からの窒素ガスによって、パンチングプレート44へと運ばれる。そして、このパンチングプレート44に形成された貫通孔を介して、ウエハWの表面へと供給される(蒸気供給工程、気相エッチング工程)。
【0044】
ウエハWの表面では、ウエハWの近傍の水分子の関与の下に、エッチング反応が生じ、これにより、不要物がウエハWから分離される。
ふっ酸蒸気によるエッチングレートは、ウエハWの温度に大きく依存する。そこで、そこで、ホットプレート45は、ウエハWを所定の温度に保持するように、その内部のヒータへの通電が行われる。
ウエハWの面内での処理を均一に行うために、ホットプレート45は、回転軸47を介して、回転駆動機構46によって、一定速度で鉛直軸線まわりに回転される。
【0045】
図3は、液処理部30の構成例を説明するための図解的な断面図である。液処理部30は、ウエハWをほぼ水平に保持して回転するスピンチャック61と、スピンチャック61に保持されたウエハWに処理液の液滴を供給する二流体ノズル68と、スピンチャック61に保持されたウエハWの上面近傍に配置可能な円板状の遮断板62と、スピンチャック61に保持されて回転するウエハWから振り切られた処理液を受けるためのスプラッシュガード50とを含んでいる。
【0046】
スピンチャック61は、円板状のスピンベース63の周縁部にウエハWの周端面に当接する複数本(たとえば、6本)のチャックピン64を立設して構成されている。チャックピン64は、スピンベース63の周縁部に沿ってスピンベース63の中心に対して等角度間隔(たとえば、60°)で配置されている。チャックピン64は、それぞれ、ウエハWの周縁部を下方から支持する基板支持部64aと、基板支持部64aに支持されたウエハWの外周端面に当接してウエハWを保持する基板保持部64bとを備えている。各チャックピン64は、基板保持部64bがウエハWの外周端面に当接し、他のチャックピン64と協働してウエハWを挟持する挟持状態と、基板保持部64bがウエハWの外周端面から離間した解除状態との間で切り換え可能に構成されている。
【0047】
スピンベース63の下面中心部には、円筒状の回転軸23が垂設されている。回転軸23は下方に延びて、水平に配された板状のベース部材24を貫通している。回転軸23には、ベルト駆動機構67を介して、ベース部材24に取り付けられたモータ26からの回転力が伝達されるようになっている。
ベルト駆動機構67は、回転軸23に取り付けられた従動プーリ67a、モータ26の回転軸に取り付けられた駆動プーリ67b、および従動プーリ67aと駆動プーリ67bとの間に張設されたベルト67cを含んでいる。これにより、回転軸23は、モータ26から回転駆動力を得て、鉛直方向に沿った軸Jのまわりに回転できるようになっている。回転軸23が回転すると、スピンチャック61およびスピンチャック61に保持されたウエハWが軸Jのまわりに回転する。
【0048】
回転軸23の一部、ベルト駆動機構67、およびモータ26は、ベース部材24上に設けられた有蓋円筒状のケーシング25内に収容されている。また、ベース部材24上でケーシング25の周囲を取り囲むように円筒状の仕切部材27aが立設されており、さらに仕切部材27aの周囲を取り囲むように円筒状の仕切部材27bが立設されている。ケーシング25および仕切部材27aを側壁として、第1排液槽28が形成されており、仕切部材27aおよび仕切部材27bを側壁として、第2排液槽29が形成されている。第1排液槽28の底部にはV溝が形成されており、さらのこのV溝の底部には廃棄ドレイン28bに連通接続された排出口28aが設けられている。同様に、第2排液槽29の底部にはV溝が形成されており、さらにこのV溝の底部には回収ドレイン29bに連通接続された排出口29aが設けられている。回収ドレイン29bは、たとえば、薬液供給源の薬液タンクへと循環させる循環配管に接続されていて、薬液の再利用が可能とされていてもよい。
【0049】
第2排液槽29の上方には、平面視において環状のスプラッシュガード50が設けられている。スプラッシュガード50の内面上部には、断面くの字形で内方に開いた溝状の第1案内部51Aが形成されている。また、スプラッシュガード50の下部には、内方および下方に開いた断面4分の1円弧状の第2案内部51Bと、第2案内部51Bの内方に鉛直方向に刻設され円環状の溝51Cとが形成されている。スプラッシュガード50は、リンク部材56を介してガード昇降機構57と連結されており、ガード昇降機構57の駆動力によって昇降自在とされている。
【0050】
スプラッシュガード50が図3に示す上位置にあるとき、遠心力を受けてウエハWから振り切られる処理液は、第2案内部51Bから第2排液槽29へと導かれる。したがって、処理液として回収・再利用を要する薬液を用いるときには、スプラッシュガード50を上位置に制御すれば、この薬液を回収できる。
一方、スプラッシュガード50を下降させて、溝51Cを仕切部材27aの上部に遊嵌した下位置に導くと、ウエハWから振り切られる処理液は、第1案内部51Aによって受け止められ、第1排液槽28へと導かれる。したがって、処理液として純水を用いるときや、回収・再利用を要しない薬液を用いるときには、スプラッシュガード50を下位置に制御すれば、これらの処理液を廃棄することができる。
【0051】
遮断板62の上面中央部には、管状の回転軸85が垂直に固定されており、この回転軸85には、処理液配管86が挿通している。遮断板62の中心部には、回転軸85の内径にほぼ等しい開口(貫通孔)が形成されている。回転軸85は、支持アーム88にベアリングを介して回転自在に支持されているとともに、支持アーム88内に収容されたベルト駆動機構89を介して、支持アーム88に取り付けられたモータ91に結合されている。ベルト駆動機構89は、回転軸85に取り付けられた従動プーリ89a、モータ91の回転軸に取り付けられた駆動プーリ89b、および従動プーリ89aと駆動プーリ89bとの間に張設されたベルト89cを含んでいる。
【0052】
これにより、回転軸85は、モータ91からの回転駆動力を得て、遮断板62とともに鉛直方向に沿った軸Jのまわりに回転できるようになっている。すなわち、遮断板62は、スピンチャック61と同軸の中心軸まわりに回転可能である。
支持アーム88はアーム昇降機構92に接続され、昇降できるようになっている。これにより、遮断板62は、スピンチャック61に保持されたウエハWの上面に近接した近接位置と、スピンチャック61から上方に離間して退避した退避位置(図3に示す位置)との間で移動可能になっている。
【0053】
処理液配管86の下端は、遮断板62の中央において開口して処理液吐出口86aとなっている。処理液配管86の上端部は、処理液供給配管87に連通接続されている。この処理液供給配管87には、薬液供給源からの薬液を薬液供給バルブ93aを介して供給することができ、純水供給源からの純水を純水供給バルブ93bを介して供給することができる。
回転軸85の内面と処理液配管86との間には隙間が存在し、この隙間が気体供給路95となっている。気体供給路95の下端は気体吐出口95aとなっている。気体供給路95の上端部は、ガス配管96の一端に連通接続されている。ガス配管96には、不活性ガス供給源からの不活性ガス(たとえば窒素ガス)を、不活性ガス供給バルブ94を介して供給できるようになっている。
【0054】
二流体ノズル68は、スピンチャック61と退避位置にある遮断板62との間との間を通って、スピンチャック61に保持されたウエハW上を移動可能とされている。より具体的には、二流体ノズル68は、揺動アーム66を介してノズル移動機構65と連結されている。さらに、ノズル移動機構65はノズル昇降機構69に結合されており、ノズル移動機構65とともに二流体ノズル68を昇降できるようになっている。
【0055】
ノズル移動機構65は、鉛直方向に沿った回転軸Pを有するモータ65aを備えており、その回転軸Pのまわりに揺動アーム66を回動させることができる。これにより、二流体ノズル68は、スピンチャック61に保持されたウエハWの中央位置(実線位置参照)からウエハWの周端部(破線位置参照)までの範囲で、ウエハWの表面をスキャンしながら、このウエハWの表面に液滴を噴射することができる。揺動アーム66を回動させることにより、二流体ノズル68をウエハWの上方から側方に退避した退避位置へと導くことができる。
【0056】
二流体ノズル68には、気体導入ポート68aおよび液体導入ポート68bが設けられている。気体導入ポート68aには、不活性ガス供給源からの不活性ガスを不活性ガス供給バルブ97を介して供給できるようになっている。また、液体導入ポート68bには、薬液供給源からの薬液(たとえば、アンモニアと過酸化水素水の混合液)を薬液供給バルブ98aを介して供給することができるとともに、純水供給源からの純水を純水供給バルブ98bを介して供給できるようになっている。
【0057】
上記のモータ26、ガード昇降機構57、モータ65a、ノズル昇降機構69、モータ91、アーム昇降機構92およびバルブ93a,93b,94,97,98a,98bは、マイクロコンピュータ等を含む制御部90によって各動作が制御されるようになっている。
図4(a)(b)は、二流体ノズル68の構成例を示す図解的な断面図である。図4(a)にはいわゆる外部混合型の二流体ノズルの構成が示されており、図4(b)にはいわゆる内部混合型の二流体ノズルの構成が示されている。
【0058】
図4(a)に示す外部混合型二流体ノズルは、液体導入部101と、この液体導入部101よりも大径の気体導入部102とを同軸に嵌合して、そのケーシングが構成されている。
液体導入部101は、気体導入部102をほぼ貫通していて、その内部に形成された液体供給路101aは、ノズル先端近傍の外部空間に連通していて、その入り口部が液体導入ポート68bを形成している。
【0059】
一方、気体導入部102は、側面に気体導入ポート68aを有していて、この気体導入ポート68aは、気体導入部102の内部において、その内壁と液体導入部101の外壁との間に形成された空間103に連通している。液体導入部101の先端部は、外方に広がった鍔形状に形成されていて、この鍔形状部には、上記の空間103と当該二流体ノズルの先端近傍の外部空間との間を連通させる気体通路104が形成されている。
【0060】
この構成によって、液体供給路101aに液体を供給するとともに、気体導入口102aから気体を供給すると、ノズル先端付近の外部空間105において、液体と気体とがケーシング外の空中で混合され、液滴が形成されることになる。この液滴は、液体および気体の吹き出し方向、すなわち液体導入部101の軸方向に沿って噴射される。
気体導入ポート68aに導入される気体は、ドライエア(空気)や窒素ガスなどの不活性ガスであることが好ましい。この場合に、気体導入ポート68aに供給される気体の圧力は、0.05kg/cm2〜8.0kg/cm2とし、気体の流量は、20NL(ノルマルリッター)/分〜100NL/分とすることが好ましい。たとえば、圧力が2.0kg/cm2のときに、約90NL/分とすることが好ましい。
【0061】
一方、図4(b)に示す内部混合型の二流体ノズルは、気体導入部111と、液体導入部110と、液滴形成吐出部112とを連結したケーシングを有し、これらが連結されて構成されている。気体導入部111、液体導入部110および液滴形成吐出部112はいずれも管形状を有していて、これらが直列に連結されて二流体ノズル68が構成されている。
液滴形成吐出部112は、液体導入部110の下方端に連結されており、下方に向かうに従って内径が小さくなるテーパ部112aと、このテーパ部112aの下端に連なり、内径が一様な直管形状のストレート部112bとを有している。
【0062】
気体導入部111は、液体導入部110の上側部に係合する大径部と、この大径部の下方に連なって液滴形成吐出部112のテーパ部112aの内部空間にまで達する小径部とを有し、その内部には先細り形状の気体導入路111aが形成されており、その入り口部が気体導入ポート68aを形成している。
液体導入部110には、液体を導入するための液体導入ポート68bが側方に開口して形成されており、この液体導入ポート68bは、気体導入部111の小径部と液体導入部110の内壁との間のリング状の空間SP1に連通している。この空間SP1は、気体導入部111の小径部と液滴形成吐出部112の内壁との間のリング状の空間SP2を介して、液滴形成吐出部112のテーパ部112aの内部空間SP3(混合室)と連通している。
【0063】
この内部混合型の二流体ノズル68では、気体導入ポート68aから供給される気体と、液体導入ポート68bから空間SP1,SP2を介して供給される液体とが、空間SP3において混合され、その結果、液滴が形成されることになる。この液滴は、テーパ部112aで加速され、ストレート部112bを介して、ウエハWに向けて噴射される。この液滴の噴流は、ストレート部112bの働きにより、極めて良好な直進性を有する。
【0064】
この内部混合型二流体ノズル68に供給される気体(窒素ガス)の流量は、50リットル/分〜100リットル/分であることが好ましく、また、内部混合型二流体ノズル68に供給される液体(薬液液または純水)の流量は、100ミリリットル/分〜150ミリリットル/分であることが好ましい。
外部混合型二流体ノズルと内部混合型二流体ノズルとを比較すると、外部混合型二流体ノズルでは、内部混合型二流体ノズルに比較して、液滴の直進性があまり良くなく、液滴の噴流は、傘状に広がる。一方、外部混合ノズルでは、液体と気体との混合物が内部に存在しないから、気体の圧力が液体側に戻らず、気体の流量を変化させても液体の流量値がほとんど変化しないという利点がある。
【0065】
液体導入ポート68bに導入される液体は純水または薬液であるが、純水を供給する場合には、帯電防止のために炭酸ガスを混入した純水を用いることが好ましい。また、ポリマー残渣やパーティクルの除去に有効な薬液はたとえばアンモニアと過酸化水素水の混合液である。薬液の液滴をウエハWに供給する場合(薬液液滴噴射工程)には、その後に、純水の液滴をウエハWへと供給して(純水液滴噴射工程)、ウエハWの表面から薬液を排除しておくようにすればよい。
【0066】
また、気体と液体との混合によって得られる液滴は、その粒径が、ウエハW上に形成されたトレンチの幅未満であれば好ましい。さらに、液滴の噴射方向は、ウエハW上に形成されたトレンチの深さ方向に沿っていることが好ましい。トレンチは、通常は、ウエハWに垂直に形成されるから、液滴の噴射方向は、ウエハWの表面に対して90度の角度をなす方向であればよい。
二流体ノズル68によるウエハWの処理時(液滴噴射工程)には、スピンチャック61が回転駆動される。このとき、ウエハWの回転速度(スピンチャック61の回転速度)は、10rpm〜1000rpmが適当である。一方、薬液供給バルブ98aまたは純水供給バルブ98bが開かれ、さらに不活性ガス供給バルブ97が開かれる。それとともに、ノズル昇降機構69の働きにより、二流体ノズル68の吐出部がウエハWの近傍に配置されるとともに、ノズル移動機構65(旋回駆動機構)の働きによって、揺動アーム66が揺動させられる。これによって、二流体ノズル68からの液滴の噴流が導かれるウエハW表面の処理位置は、ウエハWの回転中心からその回転半径外方端まで繰り返し移動することになる。
【0067】
二流体ノズル68からの液滴の噴射は、この二流体ノズル68が、ウエハWの回転中心から回転半径方向外方端に至る過程においてのみ行われ、ウエハWの周端部から中央部に戻る過程では、バルブ97,98a,98bが閉成されて、液滴の噴射が停止されるようにしてもよいし、二流体ノズル68がウエハWの周端部から中央部に戻る過程においても液滴を噴射するようにしてもよい。さらに、二流体ノズル68を、ウエハWの周端部から中央部を通過してもう一方の周端部に至る範囲(ほぼ直径範囲)に渡って往復移動可能としておき、当該範囲を移動中に、二流体ノズル68からウエハWに向けて液滴を噴射するようにしてもよい。
【0068】
二流体ノズル68から液滴を噴射するとき、必要に応じて回転軸23に挿通された裏面中心軸ノズル79(図3参照)から、処理液(薬液または純水)がウエハWの裏面(下面)中央に向けて供給される。この処理液は、遠心力を受けてウエハWの回転半径方向外方へと広がって、ウエハWの裏面の全域を処理することになる。
二流体ノズル68の移動速度は、ウエハW上に噴射されてトレンチ内に至った液滴が液体となって当該トレンチから溢れ出るように定められることが好ましい。これにより、トレンチ内の不要物がトレンチ内から除去されていくことになる。
【0069】
一方、二流体ノズル68から、液滴を噴射するときに、処理液配管86からウエハWの表面に純水を供給するようにしてもよい。液滴の噴流は純水の膜を貫通するから、ウエハWの表面を純水で覆いながら、液滴の噴射による処理を行うことができる。このような処理によって、とくに、ウエハWの表面が疎水性表面である場合に、ウエハWの表面の乾燥を防止できる。
二流体ノズル68から噴射される液滴によるウエハWの処理が完了すると、この液滴の噴射が停止されるとともに、処理液配管86から純水が供給されて、スピン洗浄処理(純水リンス処理、洗浄工程)が行われる。これにより、ウエハW上の液滴が洗い流される。
【0070】
その後、処理液配管86からの純水の供給を停止するとともに、スピンチャック61を高速回転(たとえば、1500rpm〜3000rpm)させることにより、ウエハWの表面の水分を遠心力によって振り切るためのスピン乾燥処理が行われる。このとき、遮断板62は、ウエハWの表面に近接した位置まで下降させられ、これにより、ウエハWの上面近傍の空間が制限されるとともに、この制限された空間に、気体供給路95から不活性ガスが供給される。これにより、ウォーターマークなどを生じさせることなく、ウエハWの表面からすみやかに水分を排除でき、かつ、遮断板62の働きによって、処理液のミストがウエハWの表面に再付着することを防止できる。
【0071】
図5は、乾燥処理部40の構成を説明するための図解的な断面図である。乾燥処理部40は、処理チャンバ121内にホットプレート122を配置して構成されている。
処理チャンバ121は、密閉チャンバであって、排気バルブ123を介して真空ポンプ124に接続されている。また、処理チャンバ121には、ウエハWの搬入/搬出のための開口125が形成されており、この開口125を密閉状態で閉塞することができるシャッタ部材126が設けられている。
【0072】
ホットプレート122は、内部にヒータ127を内蔵したものであって、その上面であるウエハ載置面128に載置されたウエハWを所定温度(たとえば100℃〜150℃)に加熱することができるようになっている。ホットプレート122は、表面に吸着口が形成された真空吸着式のものであってもよいし、いわゆるプロキシミティピンによって、ウエハ載置面128との間に微小な間隙を保持した状態でウエハWを保持しつつ、このウエハWを加熱するものであってもよい。
【0073】
この乾燥処理部40では、処理対象のウエハWがホットプレート122上に載置された後、排気バルブ123が開かれて、処理チャンバ121内が減圧される。これにより、ウエハW上の水分は、加熱および減圧により、効率的に蒸発することになる(乾燥工程、加熱工程、減圧工程)。
図6(a)(b)は、ウエハWの表面における処理の様子を説明するための図解的な断面図である。ウエハWの表面には、たとえば、幅WDが0.5μm〜15μm、深さDPが10〜70μmのようなアスペクトの大きいトレンチ130が形成されている。そして、図6(a)の例では、ウエハWの表面およびトレンチ130の内部には、ポリマー残渣131やパーティクル132が存在している。また、図6(b)の例では、ウエハWの表面およびトレンチ130を覆う保護膜135が形成されているが、保護膜135はウエハWの上面においてのみ必要であり、トレンチ130の内壁面の保護膜135は不要物として除去しなければならない。
【0074】
このようなアスペクト比の大きなトレンチ130内の不要物(ポリマー残渣、パーティクルまたは保護膜)の除去に際して、この実施形態に係る基板処理装置を好適に用いることができる。
すなわち、ウェットエッチングプロセスにおけるエッチング液は、アスペクト比の大きなトレンチ130の内部にまで到達できないが、気相エッチング処理部20においてウエハWに供給されるふっ酸蒸気は、トレンチ130の内部にまで至り、トレンチ130の内部の不要物をエッチングして、トレンチ130の内壁面から分離させることができる。
【0075】
また、ウエハWをスピンチャックで回転させつつ、このウエハWの表面に液体状の純水を流す通常のスピン水洗処理では、アスペクトの大きなトレンチ130の内部に純水を至らせることができないが、二流体ノズル68からウエハWに向けて吹き出される液滴は、トレンチ130内に入り込み、トレンチ130の内部空間を薬液または純水で良好に置換することができる。これにより、気相エッチング処理部20によってトレンチ130の内壁面から分離された不要物を確実に除去することができる。
【0076】
さらに、ウエハWをスピンチャックで高速回転させ、遠心力によって水分をウエハWから振り切る通常のスピン乾燥処理では、アスペクト比の大きなトレンチ130内の水分を排除することができないが、乾燥処理部40による加熱および減圧による乾燥処理では、トレンチ130の内部に水分をも良好に蒸発させ、ウエハWの全域から水分を排除できる。
図7は、この発明の第2の実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。この図7において、上述の図1に示された各部に対応する部分には、図1の場合と同一の参照符号を伏して示す。
【0077】
この実施形態では、上述の第1の実施形態の液処理部30に代えて、ウエハWの表面(上面)に対して処理液の液滴を供給しつつ、このウエハWの裏面(下面)には超音波振動を付与する構成の液処理部30Aが設けられている。さらに、このような液処理部30Aと乾燥処理部40との間に、ウエハWを高速回転させてその表面の水分を振り切るためのスピン乾燥処理部70が配置されている。これに伴い、乾燥処理部40は、経路78上においてアンローダ部60側に移設されていて、この乾燥処理部40とアンローダ部60との間には、ローダ搬送ロボット71と同様な構成のアンローダ搬送ロボット72Aが配置されている。また、スピン乾燥処理部70は、第2中間搬送ロボット82からスピン乾燥処理前のウエハWを受け渡される。そして、スピン乾燥処理後のウエハWは、第3中間搬送ロボット83によって、スピン乾燥処理部70から搬出されて、乾燥処理部40に搬入されるようになっている。第3中間搬送ロボット83の構成は、第1および第2中間搬送ロボット81,82と同様である。
【0078】
図8は、液処理部30Aの構成を説明するための図解図である。この液処理部30Aは、第1中間搬送ロボット81によって搬入されたウエハWを水平に保持し、かつ、水平面内で回転させるための複数本(この実施例では6本)の保持ローラR1a,R1b,R1c;R2a,R2b,R2cを有しており、これらが基板回転保持機構を構成している。保持ローラR1a,R1b,R1c;R2a,R2b,R2cによって水平に保持されたウエハWを上下から挟むように、二流体ノズル140および超音波ノズル150が設けられており、これらは、それぞれ揺動アーム141,151に結合されている。
【0079】
二流体ノズル140は、上述の第1の実施形態における二流体ノズル68と同様の構成を有していて、薬液供給源から薬液供給バルブ143を介して供給される薬液または純水供給源から純水供給バルブ144を介して供給される純水と、不活性ガス供給源から不活性ガス供給バルブ145を介して供給される不活性ガスとを混合することによって液滴の噴流を形成し、これをウエハWの表面に垂直に供給する。一方、超音波ノズル150は、液体の流入口および吐出口が形成されたケーシング内に超音波振動子153を備えている。この超音波ノズル150は、純水供給源から純水供給バルブ154を介してケーシング内に導入された純水に対して、超音波振動子153による振動を付与し、この超音波振動が付与された純水(超音波振動水)をウエハWの裏面に供給する。超音波振動子153は、ドライバ回路155によって駆動されるようになっている。
【0080】
揺動アーム141,151は、二流体ノズル揺動機構142および超音波ノズル揺動機構152によってそれぞれ揺動されるようになっている。これにより、二流体ノズル140および超音波ノズル150は、ウエハWの中心から周端部に至る範囲でウエハWの表面および裏面をそれぞれスキャンできるようになっている。さらに、二流体ノズル揺動機構142および超音波ノズル揺動機構152は、制御部148によって共通に制御されるようになっている。
【0081】
制御部148は、二流体ノズル140および超音波ノズル150が同期して作動し、二流体ノズル140からウエハWの表面に噴射される液滴の供給位置と、超音波ノズル150からウエハWの裏面に供給される超音波振動水の供給位置とが、平面視において一致するように、二流体ノズル揺動機構142および超音波ノズル揺動機構152を制御する。また、制御部148は、バルブ143,144,145,154の開閉、およびドライバ回路155の動作を制御する。
【0082】
6本の保持ローラのうちの3本の保持ローラR1a,R1b,R1cの組と、残る3本の保持ローラR2a,R2b,R2cの組とは、平面視において、ウエハWを挟んでほぼ対向して配置されている。各保持ローラR1a,R1b,R1c;R2a,R2b,R2cは、鉛直方向に沿って立設されており、かつ、それぞれウエハWの端面に当接している。
一方の組を構成する3本の保持ローラR1a,R1b,R1cのうちの中央の保持ローラR1bには、制御部148によって制御されるモータM1からの回転力がベルトB1を介して伝達されている。そして、保持ローラR1bの回転が、ベルトB2およびB3を介して、保持ローラR1aおよびR1cにそれぞれ伝達されるようになっている。
【0083】
他方の組を構成する3本の保持ローラR2a,R2b,R2cについても同様であり、中央の保持ローラR2bに、制御部148によって制御されるモータM2からの回転力がベルトB4を介して伝達され、保持ローラR2bの回転が、ベルトB5およびB6を介して他の2本の保持ローラR2aおよびR2cに伝達されるようになっている。
一方の組を構成する3本の保持ローラR1a,R1b,R1cと、他方の組を構成する3本の保持ローラR2a,R2b,R2cとは、それぞれ保持機構(図示せず)に保持されており、互いに近接したり離反したりすることができるようになっている。これにより、ウエハWを保持した状態と、ウエハWの保持を開放した状態とをとることができる。
【0084】
モータM1,M2を駆動してウエハWを回転させながら、二流体ノズル140および超音波ノズル150を同期させてスキャン動作させることにより、ウエハWの表面に処理液の液滴噴流を供給するとともに(液滴噴射工程)、この液滴噴流の供給位置の裏面から超音波振動水を供給することができる(超音波振動付与工程、超音波振動液接触工程)。これにより、ウエハWの表面およびトレンチの内部の不要物には超音波振動が与えられるから、その除去が容易な状態となる。それとともに、トレンチの内部にまで確実に到達する液滴噴流によって、トレンチの内外を問わず、ウエハW上の不要物を効果的に除去することができる。
【0085】
なお、液滴噴流によってウエハWを処理した後には、薬液供給バルブ143および不活性ガス供給バルブ145を閉成状態とするとともに純水供給バルブ144を開いて、ウエハWの表面に純水を供給し、ウエハWの表面の液滴を洗い流すための洗浄工程を行うことが好ましい。このような洗浄工程は、二流体ノズル140とは別に純水供給ノズル160を設けて、この純水供給ノズル160から、純水供給バルブ161からの純水をウエハWの表面に供給することによって行ってもよい。
【0086】
スピン乾燥処理部70は、上述の図3に示された液処理部30に類似した構成を有しているので説明を省略する。ただし、このスピン乾燥処理部70には、二流体ノズル68およびこれに関連する構成を設ける必要はない。
図9は、図8に示された液処理部30Aに代えて用いることができる液処理部30Bの構成を説明するための図解的な断面図である。この液処理部30Aは、鉛直方向に沿って配置された回転軸211と、この回転軸211の上端にほぼ水平に固定されて処理対象のウエハWに対向する円板状のベース部材212と、このベース部材212の周縁部に立設されたほぼ円筒形状の堰部材213と、この堰部材213の内方において、ベース部材212の表面に配置された超音波振動板214とを備えている。この超音波振動板214は、ウエハWの裏面のほぼ全域に対向しており、たとえば、ウエハWの裏面の全域に対応する範囲に渡って設けられた複数の超音波振動子を備えている。
【0087】
回転軸211は中空軸であって、この回転軸211の内部を挿通するように、純水供給下ノズル215が配置されている。この純水供給下ノズル215は、ベース部材212および超音波振動板214にそれぞれ形成された貫通孔を貫通していて、超音波振動板214の上面中央から露出して上方(処理対象のウエハWの下面中央)に向けられた吐出口215Aを有している。
堰部材213の内方には、処理対象のウエハWの下面の周縁部を支持するとともにその周端面を挟持して、このウエハWを超音波振動板214の上面から一定距離だけ離隔した位置で挟持するための挟持部材216が設けられている。この挟持部材216は、たとえば、ウエハWの周縁部に複数箇所で接触するように、堰部材213の周方向に間隔をあけて、複数箇所(たとえば3箇所)に設けられている。
【0088】
純水供給下ノズル215には、純水供給源からの純水が、純水供給バルブ218を介して供給されるようになっている。また、ベース部材212上に保持されたウエハWの上方から、当該ウエハWのほぼ中央に向けて純水を供給できる純水供給ノズル217が設けられており、この純水供給ノズル217には、純水供給源からの純水が、純水供給バルブ219を介して供給されるようになっている。
また、回転軸211は、モータ等を含む回転駆動機構202に結合されている。この回転駆動機構202によって回転軸211を鉛直軸線まわりに回転駆動することによって、ベース部材212、堰部材213および超音波振動板214を、挟持部材216によって保持されたウエハWとともに鉛直軸線まわりに回転することができる。超音波振動板214には、この超音波振動板214に給電して超音波振動を発生させるためのドライバ回路203が接続されていて、このドライバ回路203は制御部240によって制御されるようになっている。
【0089】
この挟持部材216によって保持されることになるウエハWの上方には、二流体ノズル230が配置されている。この二流体ノズル230は、上述の第1の実施形態における二流体ノズル68と同様の構成を有しており、薬液供給源から薬液供給バルブ231を介して供給される薬液または純水供給源から純水供給バルブ232を介して供給される純水と、不活性ガス供給源から不活性ガス供給バルブ233を介して供給される不活性ガスとを混合することによって液滴の噴流を形成し、これをウエハWの表面(上面)に垂直に供給する。
【0090】
二流体ノズル230は、揺動アーム234に結合されている。この揺動アーム234は、二流体ノズル揺動機構235によって揺動されるようになっている。これにより、二流体ノズル230は、ウエハWの中心から周端部に至る範囲でウエハWの表面をスキャンできるようになっている。さらに、二流体ノズル揺動機構235は、制御部240によって共通に制御されるようになっている。この制御部240は、上述のバルブ218,219,231,232,233の開閉も制御する。
【0091】
図10は、堰部材213の構成を説明するための斜視図である。堰部材213は、処理対象のウエハWを内部に収容することができる筒状に形成されている。この実施形態では、堰部材213は円形のウエハWに対応した円筒状に形成されている。この円筒状の堰部材213の上端付近には、堰部材213内の処理液(純水)をオーバーフローさせるための切欠き213Aが形成されている。この実施形態では、堰部材213の上端付近には、周方向に間隔をあけて複数個(図10の例では等角度間隔で3個)の切欠き213Aが形成されている。また、この切欠き213Aの下端の高さは、挟持部材216に支持されたウエハWの下面の高さより低くされている。
【0092】
なお、これら3個の切欠き213Aに入り込んでウエハWを把持する基板把持部を有する基板搬送ハンドを備えた基板搬送ロボットを用いることによって、挟持部材216に対するウエハWの受け渡しを行うことができる。
未処理のウエハWがこの液処理部30Bに搬入されて挟持部材216によって保持されると、制御部240は、純水供給バルブ218を開く。これにより、超音波振動板214の上面と、これに対向することになるウエハWの下面との間には液層220が形成される。さらに、制御部240は、回転駆動機構202を制御して、回転軸211を回転させる。これにより、ベース部材212および超音波振動板214は、ウエハWとともに鉛直軸線まわりに回転する。この状態で、制御部240はドライバ回路203を作動させて、超音波振動板214への給電を行わせる。その結果、ウエハWと超音波振動板214の表面との間の液層220を介して、ウエハWに超音波振動が付与される(超音波振動付与工程、超音波振動液接触工程)。
【0093】
一方、制御部240は、薬液供給バルブ231または純水供給バルブ232を開き、かつ、不活性ガス供給バルブ233を開くとともに、二流体ノズル揺動機構235を作動させて、二流体ノズル230をウエハWの中央から周端部の範囲でスキャンさせる(液滴噴射工程)。これにより、二流体ノズル230から、薬液または純水の液滴がウエハWの上面に吹き付けられ、ウエハWの表面では、噴射される液滴の作用と超音波振動との相乗作用によって、不要物が除去されることになる。これによって、ウエハW上の微細なトレンチ内の不要物をも良好に除去することができる。
【0094】
なお、薬液供給バルブ231を開いて薬液の液滴をウエハWに供給した場合(薬液液滴噴射工程)には、その後に、薬液供給バルブ231を閉じて純水供給バルブ232を開き、純水の液滴をウエハWに供給して(純水液滴噴射工程)、ウエハW上に残留する薬液を排除しておくようにすればよい。
また、二流体ノズル230から供給した液滴のウエハW上への残留が問題になるようであれば、二流体ノズル230への窒素ガスの供給を停止して、この二流体ノズル230からウエハW上に純水を供給し、液滴を洗い流す洗浄工程を行えばよい。この洗浄工程は、二流体ノズル230とは別に設けられた純水供給ノズル217からウエハW上に純水を供給することによっても行える。
【0095】
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。たとえば、上述の第1の実施形態の構成において、スピン乾燥処理時に、気体供給路95から高温の不活性ガスをウエハWの上面に供給することによってウエハWを加熱し、トレンチの内部の水分の蒸発を促進するようにしてもよい。また、一定時間のスピン乾燥処理後に、遮断板62を上方に退避させるとともに、二流体ノズル68を再びウエハW上に導き、バルブ98a,98bは閉じたままで不活性ガス供給バルブ97を開成し、高圧の不活性ガスをウエハWに向けて吹き付けることによって、トレンチ内部の水分の排除を図ってもよい。このときに、高温の窒素ガスをウエハWに吹き付けることとすれば、トレンチ内部の水分をさらに効果的に蒸発させて排除することができる。
【0096】
また、液処理後のウエハWの乾燥は、このウエハWの表面にIPA(イソプロピルアルコール)等のアルコール類に代表される有機溶剤の蒸気を供給し(有機溶剤蒸気供給工程)、この有機溶剤の蒸気をウエハWの表面やトレンチ内の水分にとけ込ませることによって、ウエハW上から水分を排除するようにして行われてもよい。
さらに、加熱によるウエハWの乾燥には、赤外線ランプやセラミックヒータを熱源として用いて行うこともできる。これらの熱源が発生する遠赤外線の効果によって、ウエハWはその内部まで加熱されるので、トレンチ内の水分を効果的に蒸発させることができる。
【0097】
また、気相エッチング工程は、混合組成の薬液やケミカルガスを用いる代わりに、このような薬液やケミカルガスの各成分ごとの蒸気源を設け、各蒸気源からの蒸気をウエハWの表面に導くようにして、ウエハW近傍において複数の蒸気を混合させてもよい。すなわち、たとえば、無水ふっ酸ガスと水蒸気とをウエハWの表面に供給し、ウエハWの近傍においてこれらを混合させるようにしてもよい。
【0098】
上記の蒸気源には、薬液やケミカルガスを補充したり、薬液やケミカルガスの濃度を維持したりするために薬液やケミカルガスの供給機構が付設されることが好ましい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係る基板表面処理装置の構成を説明するための図解的な平面図である。
【図2】気相エッチング処理部の構成を説明するための図解的な断面図である。
【図3】液処理部の構成例を説明するための図解的な断面図である。
【図4】二流体ノズルの構成例を示す図解的な断面図である。
【図5】乾燥処理部の構成を説明するための図解的な断面図である。
【図6】ウエハの表面における処理の様子を説明するための図解的な断面図である。
【図7】この発明の第2の実施形態に係る基板処理装置のレイアウトを示す図解的な平面図である。
【図8】上記第2の実施形態における液処理部の構成を説明するための図解図である。
【図9】他の液処理部の構成例を説明するための図解的な断面図である。
【図10】図9の液処理部に備えられた堰部材の構成を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
10 ローダ部
20 気相エッチング処理部
26 モータ
30 液処理部
30A 液処理部
30B 液処理部
31 窒素ガス供給源
34 窒素ガス供給配管
36 ふっ酸蒸気供給路
40 乾燥処理部
42 ふっ酸水溶液
43 ふっ酸蒸気発生容器
45 ホットプレート
46 回転駆動機構
54 窒素ガス供給配管
55 排気手段
57 ガード昇降機構
60 アンローダ部
61 スピンチャック
62 遮断板
63 スピンベース
64 チャックピン
65 ノズル移動機構
65a モータ
66 揺動アーム
67 ベルト駆動機構
68 二流体ノズル
68a 気体導入ポート
68b 液体導入ポート
69 ノズル昇降機構
70 スピン乾燥処理部
71 ローダ搬送ロボット
72 アンローダ搬送ロボット
72A アンローダ搬送ロボット
81 第1中間搬送ロボット
82 第2中間搬送ロボット
83 第3中間搬送ロボット
86 処理液配管
86a 処理液吐出口
87 処理液供給配管
88 支持アーム
89 ベルト駆動機構
90 制御部
91 モータ
92 アーム昇降機構
93a 薬液供給バルブ
93b 純水供給バルブ
94 不活性ガス供給バルブ
95 気体供給路
95a 気体吐出口
96 ガス配管
97 不活性ガス供給バルブ
98a 薬液供給バルブ
98b 純水供給バルブ
101 液体導入部
101a 液体供給路
102 気体導入部
102a 気体導入口
104 気体通路
105 外部空間
110 液体導入部
111 気体導入部
111a 気体導入路
112 液滴形成吐出部
112a テーパ部
112b ストレート部
121 処理チャンバ
122 ホットプレート
123 排気バルブ
124 真空ポンプ
127 ヒータ
128 ウエハ載置面
130 トレンチ
131 ポリマー残渣
132 パーティクル
135 保護膜
140 二流体ノズル
141 揺動アーム
142 二流体ノズル揺動機構
143 薬液供給バルブ
144 純水供給バルブ
145 不活性ガス供給バルブ
148 制御部
150 超音波ノズル
152 超音波ノズル揺動機構
153 超音波振動子
154 純水供給バルブ
155 ドライバ回路
160 純水供給ノズル
161 純水供給バルブ
202 回転駆動機構
203 ドライバ回路
211 回転軸
212 ベース部材
213 堰部材
213A 切欠き
214 超音波振動板
215 純水供給下ノズル
215A 吐出口
216 挟持部材
217 純水供給ノズル
218 純水供給バルブ
219 純水供給バルブ
220 液層
230 二流体ノズル
231 薬液供給バルブ
232 純水供給バルブ
233 不活性ガス供給バルブ
234 揺動アーム
235 二流体ノズル揺動機構
240 制御部
CL カセット
CU カセット
M1 モータ
M2 モータ
W ウエハ
Claims (6)
- 表面に凹部が形成された基板の当該表面に薬液を含む蒸気またはケミカルガスを含む蒸気を供給することにより上記凹部の内壁面に当該蒸気を供給する蒸気供給工程と、
この蒸気供給工程の後に、気体と液体とが混合されて生成された液滴を上記基板の表面に向けて噴射することにより上記凹部の内壁面に当該液滴を供給する液滴噴射工程と、
この液滴噴射工程の後に、上記基板を乾燥させる乾燥工程とを含むことを特徴とする基板処理方法。 - 上記液滴噴射工程と並行して、上記液滴が噴射される表面とは反対側の裏面から上記基板に超音波振動を付与する超音波振動付与工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の基板処理方法。
- 上記乾燥工程は、基板を加熱して基板表面の水分を蒸発させる加熱工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理方法。
- 上記乾燥工程は、基板の周辺の雰囲気を減圧して基板表面の水分を蒸発させる減圧工程を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の基板処理方法。
- 上記乾燥工程は、基板の表面に有機溶剤の蒸気を供給する有機溶剤蒸気供給工程を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理方法。
- 前記液滴噴射工程において、上記凹部の深さ方向に沿って上記液滴が噴射されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理方法。
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