JP2005251847A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型で、しかも簡素な構成を有しつつ、基板表面を良好に洗浄することができる基板処理装置および基板処理方法を提供する。
【解決手段】 ノズル20の上流側に溶解ユニット22が配置され、脱イオン水(処理液)に予め炭酸ガスを過飽和に溶解させ、炭酸ガス含有の処理液を処理液配管24を介してノズル20に供給する。そして、ノズル20から処理液の液滴が基板表面に向けて吐出される。また、コントローラCは温調部15を制御して基板Wの表面温度を調整するとともに、処理液および窒素ガスの流速を調整し、これによって液滴中の炭酸ガスが超臨界流体に変化するのに必要な環境を基板Wの表面に作り出している。したがって、基板表面への液滴の衝突により炭酸ガスが超臨界状態に変化し、該超臨界流体による洗浄効果が発揮される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、処理液の液滴を用いて基板の表面を洗浄する基板処理装置および基板処理方法に関するものである。ここで、基板としては、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板などが含まれる。
半導体製造プロセスの中でレジストを用いて微細パターン形成する場合、パターン形成後に不要となるレジストや、エッチングの時に生成して基板上に残存してしまうエッチングポリマー等の不要物・汚染物質を基板から除去するための洗浄工程が必須工程となる。そこで、超臨界流体を基板の表面に接触させて該基板に対して洗浄処理を施す基板処理装置が知られている(特許文献1参照)。
この基板処理装置では、半導体ウエハなどの基板がセットされた容器に対して超臨界ガスを供給することで基板洗浄を行っている。さらに詳しく説明すると、この基板処理装置は、液化した炭酸ガスを圧送ポンプにより臨界圧力以上に昇圧し、さらに加熱器で臨界温度以上に昇温して超臨界ガスを得ている。そして、該超臨界ガスを上記容器に導入して容器内の基板と接触させることで、基板の洗浄処理を実行している。また、洗浄処理後に、汚染物質を含む超臨界ガスを別の減圧容器に移送し、該減圧容器内で炭酸ガスと汚染物質とに分離している。そして、こうして回収した炭酸ガスについては濾過して再使用に供する。
特許第2574781号公報(第4頁、第1図)
ところで、上記従来装置では、超臨界ガスを容器内に導入して該容器内で洗浄処理を行っているため、使用する容器に対して高気密性と高耐圧性とが要求される。つまり、洗浄チャンバーを専用の加圧容器で構成する必要がある。また、炭酸ガスを昇圧するために専用の圧送ポンプが必要であるとともに、洗浄処理後に超臨界ガス中の汚染物質を選択的に取り出すために専用の減圧容器が必要となる。このように超臨界ガスを用いた洗浄処理を実行するために、種々の専用構成部品が必要となっており、基板処理装置の大型化や高コスト化は避けられない。
また、上記従来装置では、超臨界ガスによる洗浄作用しか発揮されず、洗浄効果の面でさらなる向上が望まれている。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、小型で、しかも簡素な構成を有しつつ、基板表面を優れた効率で洗浄することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
この発明は、処理液の液滴を用いて基板の表面を洗浄する基板処理装置および方法に関するものであり、上記目的を達成するため、以下のように構成している。この発明にかかる基板処理装置は、基板を保持する基板保持手段と、処理液よりも低い圧力で超臨界流体となる低圧力臨界物質を、処理液の液滴に過飽和に溶解させ、該液滴を基板保持手段に保持されている基板の表面に向けて吐出する液滴供給手段と、液滴供給手段からの液滴が基板表面に衝突した際の液滴の内部圧力と、基板表面での温度とを調整して低圧力臨界物質が超臨界流体に変化するのに必要な環境を基板表面に作り出す制御手段とを備え、液滴供給手段からの液滴を基板表面に衝突させるとともに、基板表面への液滴の衝突により液滴中の低圧力臨界物質を超臨界流体に変化させ、該超臨界流体と液滴とで基板表面を洗浄することを特徴としている。また、この発明にかかる基板処理方法は、処理液よりも低い圧力で超臨界流体となる低圧力臨界物質を過飽和に溶解させてなる、処理液の液滴を基板表面に衝突させることによって、液滴中の低圧力臨界物質を超臨界流体に変化させ、該超臨界流体と液滴とで基板表面を洗浄することを特徴としている。
このように構成された発明では、処理液に対して、該処理液よりも低い圧力で超臨界流体となる低圧力臨界物質が過飽和に溶解されている。そして、低圧力臨界物質を含有する処理液の液滴が基板に向けて吐出され、基板表面に衝突して処理液の液滴による基板洗浄が行われる。また、この衝突によって液滴の内部圧力が高まり、液滴中の低圧力臨界物質が超臨界流体に変化し、該超臨界流体による洗浄効果が発揮される。このように、超臨界流体による超臨界洗浄処理と液滴による物理洗浄処理とが同時に実行される。
また、低圧力臨界物質を基板表面で超臨界流体に変化させるためには、その変化に適した環境を基板表面に作り出す必要がある。そのために、例えば液滴供給手段から吐出される液滴の流速を制御して基板表面での液滴の内部圧力を調整したり、基板保持手段に設けられる加熱部を制御して基板表面での温度を調整するのが望ましい。
なお、本発明の低圧力臨界物質としては、処理液よりも低い圧力で超臨界流体となる物質であれば基本的に使用可能であるが、処理液として純水などを用いる場合には、安全性、価格、超臨界状態にするのが容易、といった点で、二酸化炭素が好ましい。
上記のように、この発明によれば、低圧力臨界物質を処理液の液滴に過飽和に溶解させるとともに、該低圧力臨界物質を含有する処理液の液滴を基板表面に衝突させることにより超臨界流体を得ている。したがって、従来装置のように圧力容器などの専用の構成部品を用いる必要がなく、超臨界流体による洗浄効果を得ることができる。したがって、装置の小型化および低コスト化が可能となる。また、超臨界流体による超臨界洗浄のみならず、処理液の液滴による物理洗浄も同時に行われるため、優れた洗浄効果が得られる。さらに、超臨界流体により基板表面から洗浄された汚物などは処理液によって洗い流されるため、基板表面から汚物を確実に洗浄除去することができる。
<低圧力臨界物質の超臨界条件>
処理液の液滴を回転する基板の表面に供給することで、該基板表面に対して所定の洗浄処理を施す技術が従来より数多く提案されている。しかも、このような基板処理装置では、液滴の流速を低速から高速、例えば音速340(m/秒)程度まで比較的容易に変更設定することができる。したがって、液滴の流速を高めることで基板表面への液滴の衝突時における液滴の内部圧力を大幅に高めることができると推測される。そこで、種々の実験およびコンピュータ・シミュレーションなどを行った結果、処理液の液滴に低圧力臨界物質を過飽和に溶解させ、該液滴を基板表面に衝突させることで液滴中の低圧力臨界物質を超臨界流体に変化させることが可能であるとの知見を得た。以下、純水などの処理液(洗浄液)の液滴、つまり水滴に炭酸ガスなどの低圧力臨界物質を過飽和に溶解させた場合について検討した結果について説明する。
本願出願人は、純水などの洗浄液の液滴をノズルから基板に向けて吐出する装置を従来より数多く提案している。これらの提案装置において形成される液滴の粒径は調査したところ、平均的な粒径は20ミクロン程度であり、100(m/秒)程度の流速で基板に噴霧されている。そこで、液滴の物理モデルとして大局的な現象を把握するという観点から、まず20ミクロンの純水液滴を流速100(m/秒)で基板に衝突させるというモデルについて検討した。
このモデルでは、基板に衝突した液滴がどのように崩壊して行くかをコンピュータ・シミュレーションしたところ、液滴から液膜に崩壊して行く過程で決して処理液(純水)が基板表面から空間へ飛び散らないということがわかった。このことは、液滴は弾性体ではなく、基板表面に衝突した際、その液滴が有している運動エネルギーは撃力に変換されて内部圧力として液滴の集団を基板表面に押え付けることを意味している。より詳しくは、基板表面に達した液滴は内部圧力により順次基板表面に沿って加速され膜状に広がっていく一方、液滴が有していた運動エネルギーはこの膜の広がるエネルギーとして緩和される。
また、上記シミュレーション結果から衝突によって発生する内部圧力を以下のように推定することができる。ここでは、単純なモデルとして液滴サイズのエリアに液滴の運動エネルギーによる撃力が発生すると仮定する。その運動量は液滴の質量をM、速度をVとすると、
Figure 2005251847
となる。また、液滴から完全な液膜となるまで緩和時間を△tとすると、撃力Fは
Figure 2005251847
となる。ここで、上記したシミュレーションでは、液滴の完全な崩壊時間△tとして7×10−7秒という値が得られた。そこで、この値を用いて、シミュレーション条件、つまり粒径20ミクロンの液滴が流速100(m/秒)で基板表面に衝突する場合に発生する撃力Fを求めると、次式となった。
Figure 2005251847
ここで、単位面積当たりの撃力に換算すると、
Figure 2005251847
となり、これは20気圧に相当する。この結果は液滴が完全に崩壊するまでのマクロ的な平均圧力を示している。そこで、シミュレーションの結果を更に細かく見てみると、粒径が半球状になるまで1×10−7(秒)しかかからないのに対し、完全に崩壊するまでには7×10−7(秒)もかかっており、線形変化でないことがわかった。したがって、撃力が最も高くなるのは、粒径がほぼ潰れる2×10−7(秒)までであることと推定するのが最も合理的である。そこで、このような仮定で計算すると、
Figure 2005251847
となり、これを単位面積当たり撃力に換算すると、
Figure 2005251847
となり、これは70気圧に近い圧力に相当し、ほぼ二酸化炭素を超臨界流体に変化させるための臨界圧力に近似した圧力となっている。なお、ここでは液滴の流速を100(m/秒)に設定した場合について検討したが、その流速を音速340(m/秒)程度まで比較的容易に変更設定することができるため、液滴の流速をさらに高めることで基板表面への液滴の衝突により発生する内部圧力をさらに高めることができることは言うまでもない。すなわち、液滴の流速を調整することで基板表面に衝突した際の液滴の内部圧力を制御することができる。したがって、液滴中に二酸化炭素などの低圧力臨界物質が存在している場合には、液滴の流速調整によって内部圧力を低圧力臨界物質の臨界圧力以上に制御することが可能となっている。
そこで、この発明にかかる基板処理装置では、上記した技術思想、つまり「処理液よりも低い圧力で超臨界流体となる低圧力臨界物質を、処理液の液滴に過飽和に溶解させて、該液滴を基板表面に衝突させることによって、液滴中の低圧力臨界物質を超臨界流体に変化させる」という技術を利用している。以下、図面を参照しつつ具体的な実施形態について詳述する。
<実施形態>
図1は本発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す概略図である。また、図2は図1の平面図である。この基板処理装置1は、半導体ウエハなどの基板Wの表面を洗浄するためのものであり、スピンチャック10が基板Wをほぼ水平に保持して回転する。このスピンチャック10は鉛直方向に沿って配置された回転軸11と、その回転軸11の上端に取り付けられた円板状のスピンベース12とを備えている。そして、スピンベース12の上面で基板Wの裏面を吸着保持可能となっている。また、スピンチャック10の回転軸11は回転駆動機構13のモータ(図示省略)と連結されており、装置全体を制御するコントローラ(制御部)Cによるモータ駆動に応じて回転駆動機構13が作動するのに伴って回転する。これによって、スピンベース12により保持されている基板Wはスピンベース12とともに回転軸心Pa回りに回転する。また、このスピンベース12には、ヒータなどの加熱部14が設けられており、コントローラCによって温調部15から加熱部14への通電が制御されてスピンベース12に保持される基板Wの表面温度を調整可能となっている。このように、この実施形態では、スピンチャック10が本発明の「基板保持手段」として機能している。なお、この実施形態では、基板Wを吸着保持しているが、基板保持方式はこれに限定されるものではなく、例えば機械的に保持するようにしてもよい。
スピンベース12の上方位置には、二流体ノズル20が配置されている。より具体的には、二流体ノズル20から基板Wに向けて供給される処理液が基板Wの法線方向(図1の上下方向)とほぼ平行となる配置姿勢で、二流体ノズル20は1本のアーム21の先端側に固着されている。一方、アーム21の基端部には、ノズル移動機構23が連結されている。そして、コントローラCからの制御指令に応じてノズル移動機構23が作動することでアーム21を回転軸心Pb回りに揺動駆動する。したがって、配置姿勢のままノズル移動機構23は二流体ノズル20を基板表面とほぼ平行に相対移動させる。より具体的には、ノズル移動機構23を作動させてアーム21を揺動させると、ノズル20は図2の移動軌跡Ta、つまり基板の端縁位置Kaから回転中心Paを通って別の端縁位置Fbに向かう軌跡Taに沿って移動可能となっている。
また、この実施形態では、ノズル20への処理液供給の上流側に溶解ユニット22を配置し、該溶解ユニット22によってノズル20に供給される脱イオン水(処理液)に予め炭酸ガスを過飽和に溶解させ、炭酸ガス含有の処理液をノズル20に供給可能となっている。すなわち、溶解ユニット22のインレット側に脱イオン水供給源および炭酸ガス供給源が接続されており、脱イオン水供給源から脱イオン水(deionized Water;DIW)の供給を、また炭酸ガス供給源から炭酸ガスの供給を受けて処理液を生成する。そして、この処理液が溶解ユニット22のアウトレット側から処理液配管24を介して二流体ノズル20に供給される。なお、この処理液配管24には、開度調整が可能なバルブ24Vが介装されており、コントローラCからの指令に応じて、二流体ノズル20に供給される処理液の流路の開閉、および処理液の流量・流速の調節を行うことができるようになっている。
また、二流体ノズル20は、窒素ガス配管25を介して窒素ガス供給源から高圧の窒素ガスの供給を受けている。この窒素ガス配管25には開度調整が可能なバルブ25Vが介装されており、コントローラCからの指令に応じて、二流体ノズル20に供給される窒素ガスの流路の開閉、および窒素ガスの流量・流速の調節を行うことができるようになっている。
このように、コントローラCがバルブ24V、25Vを制御することでノズル20に供給される処理液および窒素ガスの流量・流速を調整可能となっている。そして、ノズル20は流量調整された処理液および窒素ガスの供給を受けて処理液の液滴を生成し、該液滴を基板Wに向けて供給可能となっている。また、処理液および窒素ガスの流量・流速を調整することによって基板Wの表面に衝突する液滴の内部圧力を制御可能となっている。
なお、図1および図2中の符号50はスピンチャック10を取り囲むように配置されたカップであり、洗浄処理中に処理液などが装置周辺に飛散するのを防止している。
図3は図1の基板処理装置で採用された二流体ノズルの構成を示す図である。この実施形態では、ノズル20は、いわゆる外部混合型のものであり、ケーシング外で炭酸ガスを含有している処理液に窒素ガスを衝突させて処理液の液滴を生成することができる。二流体ノズル20は、ケーシングを構成する外管34と、その内部に嵌め込まれた内管39とを含んでおり、ほぼ円柱状の外形を有している。内管39と外管34とは、中心軸Qを共有する同軸状に配置されている。これらの要素のうち内管39の内部は液体供給孔39bとなっている。また、内管39と外管34との間は中心軸Qを有する環状間隙となっており、気体供給孔34bとなっている。
この気体供給孔34bは、二流体ノズル20の一方の端部では、環状の気体吐出口34aとして開口しており、二流体ノズル20の他方の端部では、内管39と外管34とが接しており開口は形成されていない。気体供給孔34bは、二流体ノズル20の軸方向中央部では径がほぼ一定であるが、気体吐出口34a近傍では、気体吐出口34aから一定距離離れた点に収束するように、端部に向かって径が小さくなっている。
一方、液体供給孔39bは、気体吐出口34aの中心部近傍に液体吐出口39aとして開口している。基板処理装置1において、二流体ノズル20は、液体吐出口39aおよび気体吐出口34aが下方に向くように取り付けられている。
また、二流体ノズル20の液体吐出口39a側とは反対側の端部には、処理液配管24が接続されている。この処理液配管24の内部空間は液体供給孔39bと連通しており、液体供給孔39bに処理液を導入できるようになっている。また、二流体ノズル20の側面で中心軸Q方向のほぼ中間部には、窒素ガス配管25が接続されている。窒素ガス配管25の内部空間と気体供給孔34bとは連通しており、気体供給孔34bに窒素ガスを導入できるようになっている。
そして、処理液配管24から二流体ノズル20に処理液を供給すると、処理液は液体吐出口39aから吐出される。また、窒素ガス配管25から二流体ノズル20に窒素ガスを供給すると、窒素ガスは気体吐出口34aから吐出される。このため、吐出された処理液はほぼ直進するが、環状に吐出された窒素ガスはケーシング(外管34)外の収束点に向かって収束するように進む。このため、処理液と窒素ガスとが同時に供給されると、窒素ガスと処理液とは収束点で衝突して混合され、処理液は液滴にされて進む。すなわち、処理液の液滴の噴流が形成される。このように本実施形態では、二流体ノズル20と溶解ユニット22とで本発明の「液滴供給手段」が構成されている。
図1を参照して、基板Wの表面を洗浄するときは、回転駆動機構13によりスピンチャック10に保持された基板Wを回転させ、ノズル移動機構23により二流体ノズル20を基板Wの上で移動させながら、二流体ノズル20から基板Wの上面に向かって処理液の液滴を噴射させる。また、こうして処理液の液滴を基板Wの表面に供給しながら、二流体ノズル20は基板Wの中心に対向する位置と基板Wの周縁部に対向する位置との間で移動される。これにより、基板Wの上面全域が均一に処理される。すなわち、二流体ノズル20に高圧の窒素ガスを導入することにより、基板Wの表面に大きな運動エネルギーを持つ処理液の液滴を衝突させることができる。このとき、処理液の液滴の運動エネルギーにより、基板Wの表面に付着したパーティクルが物理的に除去される(処理液の液滴による物理洗浄処理)。
また、この実施形態では、コントローラCが、温調部15を制御して基板Wの表面温度を臨界温度304.2(K)以上に調整し、また基板Wの表面に衝突する液滴の内部圧力が臨界圧力7.37(MPa)以上に達するように処理液および窒素ガスの流速を調整し、これによって液滴中の炭酸ガスが超臨界流体に変化するのに必要な環境を基板Wの表面に作り出している。したがって、基板表面への液滴の衝突により炭酸ガスが超臨界状態に変化し、該超臨界流体による超臨界洗浄効果が発揮される。このように、超臨界流体による超臨界洗浄と液滴による物理洗浄が同時に実行される。
以上のように、この実施形態によれば、炭酸ガスを含有する処理液の液滴を基板Wの表面に衝突させることにより超臨界流体を得ているため、従来装置のように圧力容器などの専用の構成部品を用いる必要がなく、超臨界流体による洗浄効果を得ることができる。したがって、装置の小型化および低コスト化が可能となる。また、超臨界流体のみならず、処理液の液滴による物理洗浄も同時に行われるため、優れた洗浄効果が得られる。さらに、超臨界流体により基板表面から洗浄された汚物などは処理液によって洗い流されるため、基板表面から汚物を確実に洗浄除去することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、ノズル20に供給する前に予め処理液に炭酸ガスを過飽和に溶解させているが、図4に示すように窒素ガスに炭酸ガスを混合させておき、この混合ガスをノズル20に供給して処理液の液滴を基板Wに向けて吐出するように構成してもよい。また、処理液および窒素ガスの両方に炭酸ガスを導入するようにしてもよい。要は、基板表面に向けて吐出される処理液の液滴に炭酸ガスを過飽和に溶解させることができる限り、いずれの構成を採用してもよい。
また、上記実施形態では、処理液として脱イオン水を用いていることから低圧力臨界物質として二酸化炭素を用いているが、脱イオン水よりも低い圧力で超臨界流体となる物質、例えばエチレン、エタンなどを用いることができる。また、処理液の種類は脱イオン水に限定されるものではなく、例えばアンモニア、過酸化水素水、および水の混合溶液などの薬液であってもよい。これらの処理液を使用する場合にも、該処理液よりも低い圧力で超臨界流体となる物質を用いることができる。また、「気体」としては窒素ガスに限定されず、不活性ガスや空気などの気体成分を用いることができる。
また、上記実施形態では、液体吐出口から処理液を吐出するとともに、該液体吐出口から吐出された処理液に気体を吹き付けて処理液の液滴を生成する、いわゆる外部混合型の二流体ノズルを用いて処理液の液滴を基板に向けて吐出しているが、ノズル形態はこれに限定されるものではなく、例えばノズル内部で処理液と気体とを混合させて処理液の液滴を生成し、基板に向けて吐出する、いわゆる内部混合型のノズルを用いてもよい。また、低圧力臨界物質を過飽和に溶解した処理液のみを液滴状に吐出するノズルを用いてもよい。
また、上記実施形態では、スピンチャック10に設けられた加熱部14により基板Wの表面温度を超臨界温度に調整しているが、処理液や窒素ガスなどを予め加熱するように構成してもよい。
以上のように、この発明は、半導体ウエハ以外に、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、光ディスク用基板を含む基板全般の表面を洗浄する装置および方法に適用することができる。
本発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す概略図である。 図1の平面図である。 図1の基板処理装置で採用された二流体ノズルの構成を示す図である。 本発明にかかる基板処理装置の他の実施形態を示す概略図である。
符号の説明
1…基板処理装置
10…スピンチャック(基板保持手段)
12…スピンベース(基板保持手段)
14…加熱部
20…二流体ノズル(液滴供給手段)
22…溶解ユニット(液滴供給手段)
C…コントローラ(制御手段)
W…基板

Claims (4)

  1. 処理液の液滴を用いて基板の表面を洗浄する基板処理装置において、
    前記基板を保持する基板保持手段と、
    前記処理液よりも低い圧力で超臨界流体となる低圧力臨界物質を、前記処理液の液滴に過飽和に溶解させ、該液滴を前記基板保持手段に保持されている基板の表面に向けて吐出する液滴供給手段と、
    前記液滴供給手段からの液滴が前記基板表面に衝突した際の前記液滴の内部圧力と、前記基板表面での温度とを調整して前記低圧力臨界物質が超臨界流体に変化するのに必要な環境を前記基板表面に作り出す制御手段とを備え、
    前記液滴供給手段からの液滴を前記基板表面に衝突させるとともに、前記基板表面への前記液滴の衝突により前記液滴中の前記低圧力臨界物質を超臨界流体に変化させ、該超臨界流体と前記液滴とで前記基板表面を洗浄することを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記液滴供給手段から吐出される液滴の流速を制御して前記基板表面での前記液滴の内部圧力を調整する請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記基板保持手段は前記基板を加熱する加熱部を有し、
    前記制御手段は前記加熱部を制御して前記基板表面での温度を調整する請求項1または2記載の基板処理装置。
  4. 処理液の液滴を用いて基板の表面を洗浄する基板処理方法において、
    前記処理液よりも低い圧力で超臨界流体となる低圧力臨界物質を過飽和に溶解させてなる、前記処理液の液滴を前記基板表面に衝突させることによって、前記液滴中の前記低圧力臨界物質を超臨界流体に変化させ、該超臨界流体と前記液滴とで前記基板表面を洗浄することを特徴とする基板処理方法。
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