JP2005166958A - 基板処理法及び基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 危険な乾燥流体の使用量を少なくして、安全で、且つ高品質の表面処理ができ、しかも被処理基板の外周縁をも処理できる基板処理法及び装置を提供すること。
【解決手段】 ほぼ水平に保持された状態で回転する被処理基板Wの表面及び/又は裏面に乾燥流体を吹き付けて表面処理を行う基板処理法において、前記乾燥流体に有機溶剤のサブミクロンサイズのミストを含むものを用い、前記乾燥流体を、前記被処理基板Wの表面及び/又は裏面に吹き付ける、もしくは表面及び/又は裏面に吹き付けると同時に、前記被処理基板Wの外周縁からも前記被処理基板の表面及び/又は裏面に吹き付けるようにする。
【選択図】 図13

Description

本発明は、半導体ウェーハ、液晶表示装置用基板、記録ディスク用基板、或いはマスク用基板等の各種基板の表面処理を行う基板処理法及び基板処理装置に係り、より詳細には、危険な乾燥流体の使用量を少なくして安全で、且つ高品質の表面乾燥処理を行う基板処理法及び基板処理装置に関する。
半導体ウェーハ、液晶表示装置用基板、記録ディスク用基板、或いはマスク用基板等の各種基板(以下、ウェーハという)は、その表面を清浄にするために、ウェーハ表面を薬液によって処理したのち、純水によって洗浄し、更に有機溶剤、例えばイソプロピルアルコール(以下、IPAという)等の有機溶剤を用いた乾燥が行われている。
これらの処理工程において、乾燥工程が終了した段階においても、ウェーハ表面に水滴が僅かでも残っていると、ウェーハ表面にパーティクル或いはウォータマーク等の発生の原因となってウェーハの品質低下を招来することになる。このため、これらの汚染物質がウェーハに付着しないようにした基板処理装置が開発され広く使用されている。
この種の基板処理装置は、一般にバッチ式基板処理装置と枚葉式基板処理装置とに大別され、バッチ式基板処理装置は一回に多数枚のウェーハを処理でき処理能力が高いという特徴を有し、一方、枚葉式基板処理装置はウェーハを1枚ずつ扱うようになっているので高品質の処理ができるという特徴を有している。(例えば、特許文献1、2参照。)。
図14は、下記の特許文献1に記載されている枚葉式基板処理装置を示す断面図である。
この枚葉式基板処理装置100は、液体101で覆われたウェーハWが遠心機102内に設置され、遠心機102内で回転運動を受けることによりウェーハWの表面から液体を遠心分離により除去する装置である。この装置は、液体101が遠心分離により前記ウェーハWの表面から除去されてしまう前、すなわちウェーハが遠心機102内で回転運動を受ける前に、可溶性で、液体に溶解すると液体の表面張力を小さくするような溶媒蒸気がパイプ103の開口から前記ウェーハW上の液体101に噴射されるようになっている。そして、上記溶媒には、IPAが使用され、キャリアガスをパイプ104からIPAが貯留されている容器105内に通過させてIPAとキャリアガスとの混合ガス106を発生させ、この混合ガス106が遠心機102に導入されるようになっている。
また、図15は、下記の特許文献2に記載された枚葉式基板処理装置を示す断面図である。
この枚葉式基板処理装置110は、回転可能なチャック111の上にウェーハWがローディングされるチャンバと、チャンバの一側からウェーハに向けて純水を供給してウェーハ上に水膜112を形成する純水供給ライン113a、113bと、ウェーハW上に洗浄ガスを含んだ各種のガスを噴射しうるガス噴射手段114とから構成されている。
そして、ガス噴射手段114は、第1ノズルN1及び第2ノズルN2を含むガス注入チューブ115aと、ガス注入チューブ115aに取り付けられてウェーハW上に噴射された水膜102の表面に近づいて小さいチャンバ116を形成するガスガード115bとからなり、ガス注入チューブ115aには第1ガスG1及び第2ガスG2が注入されるようになっている。
ところで、下記特許文献1、2に記載されているような枚葉式基板処理装置は、ウェーハの乾燥処理時に、ウェーハが高速回転、例えば1500〜2000rpmの高速回転され、この高速回転による遠心力を利用してウェーハ表面に付着した水滴を吹き飛ばす、いわゆる高速スピン乾燥で行われている。
しかし、このような高速スピン乾燥によっても、ウェーハ表面にパーティクルやウォータマーク等の汚染物質が残留してしまうことが判明した。
その原因は、主に、
(i)乾燥工程におけるウェーハの回転中に生じる微細な塵の付着、或いは
(ii)洗浄不良、いわゆるリンス液による洗浄不良にある。これらの原因のうち、上記(i)微細な塵付着は、高速回転により発生する風により、微細な塵が空中に舞い、それがウェーハに付着するものであり、これとは別に、高速回転により回転軸から大量に発生する塵がシールを潜り抜けてチャンバに入りこむことも考えられるまた、上記(ii)リンス液による洗浄不良は、元々ウェーハ上のリンス液が除去されないことに起因し、特に、この洗浄不良がパーティクル増加やウォータマークの発生の主たる原因になっている。
ウェーハ表面に付着する水滴の粒径は、約0.12μm程度であり、この大きさの水滴を上記の高速スピン乾燥による遠心力によって除去しようとすると、超高速回転、試算では、約7.2×10rpmの超高速回転が必要になると考えられる。また、この水滴は、その粒径が0.12μm程度のものばかりでなく、この粒径より更に小さい微小水滴も混在している。したがって、これらの微小水滴をも除去しようとすると、更に回転数を上げなければならないが、現在、このような超高速回転を実現できる技術は未だ開発されていない。
更に、乾燥流体には通常、IPA蒸気が使用されている。このIPA蒸気は引火し易く、且つ爆発の危険性を有しているため、このようなIPA蒸気を高速回転しているウェーハに吹き付けると、極めて簡単に引火し、爆発事故をも誘発することになる。
また、上記特許文献1、2の基板処理装置で使用されている乾燥流体は、何れもIPA蒸気である。
このIPA蒸気は、不活性ガスでIPAをバブリングすることによって得たものであるため、飽和濃度未満のIPA気体以外にも微小なIPAの液体粒(以下、「ミスト」という。)が多量に含まれている。そして、ミストの大きさ(サイズ)及び質量は、窒素ガスのそれに比べて大きくて重い。そのためIPAミストの供給量が制限されてしまい、IPAによる水滴の置換が効率よく、かつ十分にはされない。
また、不活性ガスを有機溶剤中にバブリングすることなく、有機溶剤を蒸発槽内で加熱蒸発させて有機溶剤蒸気と不活性ガスとの混合ガスを生成して、乾燥流体として利用した基板処理装置も知られている。(例えば、特許文献3参照。)。
下記特許文献3に記載されている基板処理装置は、有機溶剤中に不活性ガスをバブリングすることなく、有機溶剤を蒸発槽内で加熱蒸発させて、この有機溶剤蒸気と不活性ガスとの混合ガスを生成し、この混合ガスを配管内において別途不活性ガスで希釈すると共に加熱保温して噴射ノズルより噴射するようになしたものである。
この基板処理装置では、配管内及びノズルから噴出されるガス中の有機溶剤蒸気は完全に気体となっており、このような完全に気体となっている有機溶剤蒸気を使用すれば、気体の有機溶剤分子の大きさはミストの大きさよりも遙かに小さいことから、上述のような有機溶剤ミストを使用した場合の問題点は生じないことになる。
しかしながら、完全に気体となっている有機溶剤蒸気を使用してウェーハの乾燥処理を行っても、乾燥ガス中の有機溶剤蒸気濃度は飽和濃度以上にはならないので、乾燥ガス中の有機溶剤の絶対量は少ない。したがって、下記特許文献3に開示されている基板処理装置では、有機溶剤蒸気を大きなウェーハの隅々まで行き渡らせてウェーハ表面の水滴と置換させるためには非常に時間がかかるので、上述のウェーハ表面に形成されるウォータマークを少なくして殆ど零にすると共にパーティクルの発生をなくし、かつ乾燥処理速度の速い基板処理方法及び装置を提供するには至っていない。
この点を更に詳述すると、乾燥ガス中に含まれる全IPA量が同じであれば、IPAミストのサイズが大きいとそのミストの数は減り、逆にIPAミストのサイズが小さいとそのミストの数は増える。しかも、IPAミストのサイズが大きければ、その分だけ質量も重く、移動スピードが遅くなってしまう。そのため乾燥工程において、乾燥ガスがウェーハに供給されても、ウェーハの表面に付着した洗浄液の水滴数とIPAミストの粒数が均衡せず、例えばIPAミストの粒数が水滴数より少なければ、一部の水滴がIPAによって置換されずに残り、ウォータマークの発生原因となってしまうことになる。
特許第3095438号公報(段落[0025]、図4) 特開2002−305175号公報(段落[0018]〜[0020]、図2) 特開平11−191549号公報(特許請求の範囲、段落[0018]〜[0024]、図1)
近年、ウェーハの直径も200mmから300mm、更にそれ以上に大口径化してきている。そのため、直径が200mm以下の比較的小さなウェーハでは、ウォータマーク及びパーティクルの発生を抑制できても、直径が300mmのような大口径のウェーハではウォータマーク及びパーティクルが発生してしまい、これまでの装置での処理には限界があることも判明した。
なお、一般に「蒸気」とは「気体」のことを示すが、ウェーハ処理の技術分野においては上述の乾燥ガスのように「気体」以外に「微小な液体粒(ミスト)」を含むものも慣用的に「蒸気」ないしは「ベーパ」と表現されているので、本願明細書及び特許請求の範囲においても「気体」以外に「微小な液体粒(ミスト)」を含むものも「蒸気」と表すこととする。
本発明者は、これらの従来技術が抱える前記課題に鑑み、ウェーハ表面にウォータマーク及びパーティクル等の汚染物質が残留する原因を探求し、その原因がこれまでの乾燥流体中の蒸気の粒状サイズにあることを突き止めて、本発明を完成するに至ったものである。
そこで、本発明の第1の目的は、危険な乾燥流体の使用量を少なくすることで、安全で、且つ高品質の表面処理ができる基板処理法を提供することにある。
第2の目的は、第1の目的に加え、被処理基板の外周縁をも処理できる基板処理法を提供することにある。
第3の目的は、危険な乾燥流体の使用量を少なくすることで、安全で、且つ高品質の表面処理ができる基板処理装置を提供することにある。
第4の目的は、第3の目的に加え、被処理基板の外周縁をも処理できる基板処理装置を提供することにある。
本願の請求項1に係る基板処理法の発明は、ほぼ水平に保持された状態で回転する被処理基板に処理流体を吹き付けて表面処理を行う基板処理法において、前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体としてサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を用い、前記乾燥流体を前記被処理基板の表面及び/又は裏面に吹き付けることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の基板処理法において、前記乾燥流体は、前記被処理基板中心部における回転軸の軸線上から、前記被処理基板の表面及び/又は裏面のほぼ中央部に吹き付けることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の基板処理法において、前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載の基板処理法において、前記乾燥流体の1種類は、前記有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載の基板処理法において、前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
本願の請求項6に係る基板処理法の発明は、ほぼ水平に保持された状態で回転する被処理基板に処理流体を吹き付けて表面処理を行う基板処理法において、前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体としてサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を用い、前記乾燥流体を前記被処理基板の外周縁から前記被処理基板の表面及び/又は裏面へ吹き付けることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項6に記載の基板処理法において、前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項7に記載の基板処理法において、前記乾燥流体の1種類は、前記有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項8に記載の基板処理法において、前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
本願の請求項10に係る基板処理法の発明は、ほぼ水平に保持された状態で回転する被処理基板に処理流体を吹き付けて表面処理を行う基板処理法において、前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体としてサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を用い、前記乾燥流体を前記被処理基板の表面及び/又は裏面に吹き付けると同時に、前記被処理基板の外周縁からも前記被処理基板の表面及び/又は裏面へ吹き付けることを特徴とする。
請求項11の発明は、請求項10に記載の基板処理法において、前記乾燥流体は、前記被処理基板中心部における回転軸の軸線上から、前記被処理基板の表面及び/又は裏面のほぼ中央部に吹き付けることを特徴とする。
請求項12の発明は、請求項10又は11に記載の基板処理法において、前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする。
請求項13の発明は、請求項12に記載の基板処理法において、前記乾燥流体の1種類は、前記有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項13に記載の基板処理法において、前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
本願の請求項15に係る基板処理装置の発明は、被処理基板をほぼ水平に保持した状態で回転させる基板保持回転手段と、前記被処理基板に処理流体を噴射する噴射手段と、前記噴射手段に処理流体を供給する処理流体供給手段とを備えた基板処理装置において、前記噴射手段は、第1及び/又は第2の噴射ノズルを有し、前記第1の噴射ノズルは前記被処理基板表面の上方に、前記第2の噴射ノズルは下方にそれぞれ配設し、前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体供給手段からサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を前記噴射手段に供給し、前記乾燥流体を前記第1及び/又は前記第2の噴射ノズルから前記被処理基板の表面及び/又は裏面に吹き付けることを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項15に記載の基板処理装置において、前記第1、第2の噴射ノズルは、前記被処理基板中心部の回転軸の軸線上にあって、前記第1の噴射ノズルは前記被処理基板表面の上方に、前記第2の噴射ノズルは下方にそれぞれ配設し、前記第1及び/又は前記第2の噴射ノズルから前記乾燥流体を前記被処理基板の表面及び/又は裏面の中央部に吹き付けることを特徴とする。
請求項17の発明は、請求項15又は16に記載の基板処理法装置において、前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする。
請求項18の発明は、請求項17に記載の基板処理装置において、前記乾燥流体の1種類は、有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする。
請求項19の発明は、請求項18に記載の基板処理装置において、前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
本願の請求項20に係る基板処理装置の発明は、被処理基板をほぼ水平に保持した状態で回転させる基板保持回転手段と、前記被処理基板に処理流体を噴射する噴射手段と、前記噴射手段に処理流体を供給する処理流体供給手段とを備えた基板処理装置において、前記噴射手段は、第3の噴射ノズルを有し、前記第3の噴射ノズルは、前記被処理基板の外周縁に配設し、前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体供給手段からサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を前記噴射手段に供給し、前記乾燥流体を前記第3の噴射ノズルから前記被処理基板の表面及び/又は裏面に吹き付けることを特徴とする。
請求項21の発明は、請求項20に記載の基板処理装置において、前記第3の噴射ノズルは、1個又は複数個の噴射ノズルからなり、これらの噴射ノズルは、前記被処理基板の外周縁に近接して所定の間隔を空けて配設されていることを特徴とする。
請求項22の発明は、請求項21に記載の基板処理装置において、前記複数個の噴射ノズルは、その1個の噴射ノズルが前記被処理基板のほぼ中心部を通る水平線上にあって、前記被処理基板の外周縁に近接して設けられ、他の噴射ノズルは、前記1個の噴射ノズルから前記被処理基板の回転方向と逆方向側の外周縁に近接し、前記1個の噴射ノズルから所定の間隔を空けてそれぞれ隣接して配設されていることを特徴とする。
請求項23の発明は、請求項21又は22に記載の基板処理装置において、前記複数個の噴射ノズルは、それらの先端部が前記被処理基板の外周縁との間の距離がそれぞれほぼ等しくなるように隣接して配設されていることを特徴とする請求項23記載の基板処理装置。
請求項24の発明は、請求項20〜23の何れか1項に記載の基板処理装置において、前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする。
請求項25の発明は、請求項24に記載の基板処理装置において、前記乾燥流体の1種類は、有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする。
請求項26の発明は、請求項25に記載の基板処理装置において、前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
本願の請求項27に係る基板処理装置の発明は、被処理基板をほぼ水平に保持した状態で回転させる基板保持回転手段と、前記被処理基板に処理流体を噴射する噴射手段と、前記噴射手段に処理流体を供給する処理流体供給手段とを備えた基板処理装置において、前記噴射手段は、第1及び/又は第2の噴射ノズルと、第3の噴射ノズルを有し、前記第1の噴射ノズルは前記被処理基板表面の上方に、前記第2の噴射ノズルは下方に、更に前記第3の噴射ノズルは、前記被処理基板の外周縁にそれぞれ配設し、前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体供給手段からサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を前記噴射手段に供給し、前記乾燥流体を前記第1及び/又は前記第2の噴射ノズルから前記被処理基板の表面及び/又は裏面に、前記第3の噴射ノズルから前記被処理基板の表面及び/又は裏面にそれぞれ吹き付けることを特徴とする。
請求項28の発明は、請求項27に記載の基板処理装置において、前記第1、第2の噴射ノズルは、前記被処理基板中心部の回転軸の軸線上にあって、前記第1の噴射ノズルは前記被処理基板表面の上方に、前記第2の噴射ノズルは下方にそれぞれ配設し、前記第1及び/又は第2の噴射ノズルから前記乾燥ガスを前記被処理基板の表面及び/又は裏面の中央部に吹き付けることを特徴とする。
請求項29の発明は、請求項27に記載の基板処理装置において、前記第3の噴射ノズルは、1個又は複数個の噴射ノズルからなり、これらの噴射ノズルは、前記被処理基板の外周縁に近接して所定の間隔を空けて配設されていることを特徴とする。
請求項30の発明は、請求項29に記載の基板処理装置において、前記複数個の噴射ノズルは、その1個の噴射ノズルが前記被処理基板のほぼ中心部を通る水平線上にあって、前記被処理基板の外周縁に近接して設けられ、他の噴射ノズルは、前記1個の噴射ノズルから前記被処理基板の回転方向と逆方向側の外周縁に近接し、前記1個の噴射ノズルから所定の間隔を空けてそれぞれ隣接して配設されていることを特徴とする。
請求項31の発明は、請求項29又は30に記載の基板処理装置において、前記複数個の噴射ノズルは、それらの先端部が前記被処理基板の外周縁との間の距離がそれぞれほぼ等しくなるように隣接して配設されていることを特徴とする。
請求項32の発明は、請求項27〜31のいずれか1項に記載の基板処理装置において、前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする。
請求項33の発明は、請求項32に記載の基板処理装置において、前記乾燥流体の1種類は、有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする。
請求項34の発明は、請求項33に記載の基板処理装置において、前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、乾燥流体にサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有するものを用いているので、このサブミクロンサイズの有機溶剤が被処理基板に付着した水滴に均一に浸透し、その表面張力を低下させることで、被処理基板からの水滴除去が容易になる。
その結果、乾燥流体の使用量を少なくでき、且つ被処理基板に汚染物質の残留をなくすることができる。
また、この方法は、被処理基板を高速回転させる必要がなく、少ない乾燥流体でウェーハの乾燥処理が可能となり、危険な有機溶剤を使用しても引火及び爆発等が起こる恐れを回避できる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の効果に加え、乾燥流体を被処理基板の表面及び/又は裏面のほぼ中央部に吹き付けることにより、吹き付けられた乾燥流体は、被処理基板の中央部から外周縁へ向ってほぼ均一に拡散しながら被処理基板の表面及び/又は裏面を移動する。したがって、乾燥流体の無駄がなくなり、且つ、効率よく乾燥処理を行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、少なくとも2種類の乾燥流体を切り換えて被処理基板に吹き付けることができるので、用途に応じて最適な乾燥流体を選択して切り換えることにより、高品質で効率のよい乾燥処理が可能となる。
請求項4記載の発明によれば、有機溶剤の蒸気はサブミクロンサイズのミストを含んだものであるので、このサブミクロンサイズのミストを含んだ有機溶剤蒸気と不活性ガスとの混合ガスからなる乾燥流体が被処理基板に噴射されることにより、有機溶剤蒸気が被処理基板の表面の水滴に浸透し、水滴を有機溶剤で置換させる。この有機溶剤蒸気の置換により、水滴の表面張力が低下し、水滴の除去が効率よく行われる。更に、不活性ガスからなる乾燥流体が被処理基板に噴射させることにより、被処理基板上に残留した有機溶剤を効率よく除去することができる。
請求項5記載の発明によれば、有機溶剤に、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種を使用することにより、それぞれの溶剤の特徴を生かして、良好な被処理基板の処理を行うことができる。
請求項6〜9に記載の発明によれば、前記請求項1〜5に記載の効果に加えて、被処理基板の外周縁、いわゆるエッジ部分の水滴をも有効に除去することができるようになる。
請求項10〜14に記載の発明によれば、乾燥流体を被処理基板の表面及び/又は裏面、及び被処理基板の外周縁からも被処理基板の表面及び/又は裏面へ吹き付けることにより、被処理基板の表面及び/又は裏面、及び被処理基板の外周縁の処理、更に外周縁からの被処理基板の表面及び/又は裏面の処理が可能になる。これらの処理によって、前記請求項1〜9に記載の効果を奏することができる。
請求項15〜19に記載の発明によれば、前記請求項1〜5の基板処理法を実施し得る基板処理装置が提供される。
請求項20〜26に記載の発明によれば、前記請求項6〜9の基板処理法を実施し得る基板処理装置が提供される。
請求項21〜34に記載の発明によれば、前記請求項10〜14の基板処理法を実施し得る基板処理装置が提供される。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための基板処理法及び基板処理装置を例示するものであって、本発明をこれらに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものも等しく適用し得るものである。
図1は本発明の実施例1の基板処理装置を配管図と共に示した概要図、図2は図1の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図である。
基板処理装置10は、図1に示すように、半導体ウェーハ、液晶表示装置用基板、記録ディスク用基板、或いはマスク用基板等の各種基板(以下、ウェーハという)Wの処理を行う処理室20と、この処理室20に乾燥流体を供給する乾燥流体供給部40とから構成されている。なお、この基板処理装置10には、上記の乾燥流体供給部の他に、処理室20に各種薬液及びリンス液を供給してウェーハWを処理及び洗浄を行う処理部及び洗浄部、並びに薬液及びリンス液供給処部が設けられているが、これらは既に公知のものを使用するので、これらは省略されている。
処理室20は、細長な密閉された小室、いわゆるチャンバからなり、このチャンバ20内には、ウェーハWをほぼ水平に保持し回転させるターンテーブル31と、ウェーハWに乾燥流体を吹き付ける噴射ノズル35が収容されている。チャンバ20は、複数本の支柱22、22に支えられ、所定の高さに設置されている。
チャンバ20は、空調設備(図示省略)に連結され、吸気口23から清浄な空気が供給され、排気口24からチャンバ20内の空気を適宜排出することでチャンバ20内は空調されている。また、排気口24から排出される排気等は、排気処理設備に送られて処理される。
チャンバ20の底部には、複数個の排出口22、22が形成され、各排出口22、22は、排出管22により廃液処理設備(図示省略)に接続され、使用済みの各種処理液等はこの廃液処理設備で処理される。
ターンテーブル31には、その上面に複数本のチャックピン31〜31が立設され、各チャックピン31〜31には、その先端にウェーハWを保持する保持部31’〜31’が形成されている。
また、ターンテーブル31の裏面の中心部は、回転軸32に固定され、この回転軸32には、例えばモータなどの回転駆動部34が結合され、回転軸32は回転駆動部34により回転される。したがって、回転駆動部34からの駆動力により回転軸32が回転すると、ターンテーブル31が所定方向へ回転し、複数本のピン31〜31で保持されたウェーハWが水平面内で回転する。
噴射ノズル39は、昇降・回動機構35に付設されている。昇降・回動機構35は、ターンテーブル31の外側に鉛直方向に沿って設けられた支持軸36と、支持軸36を上下動させるための昇降駆動部34と、支持軸36の上端から水平方向に延びた腕部37とからなる。
腕部37は、複数本の配管を収納できる容積を有するダクトで形成され、このダクト内に、乾燥流体を供給する配管38が収納され、この配管38の先端部に噴射ノズル39が結合されている。
噴射ノズル39は、ウェーハの乾燥工程時にウェーハWのほぼ中心部の真上へ移動され、ウェーハWとの距離が調節されるが、この際の調節は、昇降・回動機構35により行われる。その調節は、支持軸36を回動させて、噴射ノズル39をウェーハWのほぼ中心位置の真上の位置に来るよう調節し、次いで、昇降駆動部34により噴射ノズル39を上下動させて、ウェーハWとの距離を調節する。ちなみに、噴射ノズル39は、ウェーハWの中心部の真上だけでなく、ウェーハW表面の何れの箇所へも移動できるようにし、ウェーハW表面の何れの箇所からも乾燥流体を吹き付けられるようにすることが好ましい。
乾燥流体供給部40は、サブミクロンサイズのミストを含む乾燥流体を発生させる蒸気発生槽45と、蒸気発生槽45内の有機溶剤を加熱する加熱槽(ウォーターバス)46と、蒸気発生槽45に有機溶剤を供給する有機溶剤供給源43と、蒸気発生槽45に貯留された有機溶剤に気泡を発生(バブリング)させる不活性ガス供給源42と、噴射ノズル39へ不活性ガスを供給する不活性ガス供給源41とから構成されている。
有機溶剤には、ウェーハWの表面に付着する水滴に容易に浸透し、水滴の表面張力を低下させる有機溶剤、例えばイソプロピルアルコール(IPA)が使用される。また、有機溶剤は、このIPAの他に、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフラン等の有機化合物からなる群から適宜選択して使用される。
不活性ガスには、安価な窒素ガスNが使用されるが、この窒素ガスNの他に、アルゴン、ヘリウム等を適宜選択して使用してもよい。
蒸気発生槽45及び不活性ガス供給源41は、処理室20に配管で接続される。蒸気発生槽45と処理室20内の噴射ノズル39とは、途中にバルブVを挿入して配管41、41により接続され、また、不活性ガス供給源41と処理室20内の噴射ノズル39とは、途中にバルブVを挿入して配管41、41により接続される。各配管41〜41は、外周面にヒータ41が付設され、各配管を通る乾燥流体を保温し、蒸気発生槽45及び不活性ガス供給源41から供給される乾燥流体等の温度が低下しないようにする。また、各噴射ノズル39にもヒータ(図示省略)が付設されている。また、不活性ガス供給源42から蒸気発生槽45へ供給される不活性ガスは、調節弁Pによって調節され、また、蒸気発生槽45内の温度制御は、制御装置T(レギュレータ、温度センサ)によって行われる。
サブミクロンサイズのミストを含む乾燥流体の生成は、先ず、有機溶剤供給源43から蒸気発生槽45内へ有機溶剤、例えばIPAを供給し貯留する。貯留されたIPAは、蒸気発生槽45内で、加熱槽46に貯えられた温水によって加熱される。次いで、蒸気発生槽45に不活性ガス供給源42から不活性ガス、例えば窒素ガスNを供給し、貯留され加熱されたIPA内に気泡を発生(バブリング)させる。このとき、IPAは、約50℃に加熱される。この温度の加熱により、蒸気発生槽45からサブミクロンサイズのミストを含むIPA蒸気が生成される。生成されたIPA蒸気は、保温された配管を通り、処理室20へ供給される。このとき、配管はサブミクロンサイズのミストが凝集しないように約80℃に保温されている。
以下、図1〜4を参照し、上記基板処理装置を用いウェーハWの乾燥工程を説明する。
図3は乾燥流体の供給時間を示したタイミングチャート、図4は乾燥プロセスを模式的に示した説明図であって、同図(a)はリンス液によって洗浄した直後のウェーハの表面状態を示した図、同図(b)は乾燥流体が吹き付けられたときのウェーハの表面状態を示した図、同図(c)は不活性ガスが吹き付けられたときのウェーハの表面状態を示した図である。
先ず、ウェーハWを図示しない搬送ロボットによって搬送し、チャックピン31〜31の保持部31’〜31’で保持し、回転駆動部34を作動させて、ターンテーブル31を回転させる。
次いで、公知の処理装置(図示省略)を用い、回転しているウェーハW表面に各種薬液を供給して薬液処理し、その後、ウェーハWをリンス液で洗浄する。
上記工程を所定回数行ったのちに、ウェーハWの乾燥工程へ移行する。
この乾燥工程は、先ず昇降・回動駆動部35を作動させて、噴射ノズル39をウェーハWのほぼ中心部の真上に移動させ、ウェーハWとの距離を所定距離に調整する。次いで、回転駆動部34を作動させて、回転軸32に連結されたターンテーブル31をウェーハWと共に回転させる。その後、噴射ノズル39から回転するウェーハWへ乾燥流体を噴射する。
このとき乾燥流体は、2種類の乾燥流体を用い、これらの乾燥流体を乾燥流体供給部40から噴射ノズル39へ供給し、この噴射ノズル39からウェーハWに噴射する。この2種類の乾燥流体の切り換えは、図3(a)に示すタイミングにより行うときは、先ず各バルブV、Vを開き、蒸気発生槽45で生成されたサブミクロンサイズのミストを含むIPAミストと、不活性ガス供給源41からの窒素ガスとを混合した混合ガスを噴射ノズル39に供給し、この噴射ノズル39からウェーハWへ吹き付ける。
このときの作用を詳しく説明すると、純水によって洗浄された直後のウェーハWの表面には、図4(a)に示すように、複数個の水滴wが付着しているが、混合ガスmの吹き付けによりこの混合ガスmに含まれているIPAミストがウェーハW表面の水滴wに浸透し、水滴wの表面張力を低下させる。従って、このIPAミストの浸透により、水滴wは偏平状態になると共に、この水滴にIPAミストが凝縮される。更に、表面張力の低下した水滴wは、混合ガスの吹き付け、及びウェーハWの回転による遠心力によって、平型噴射ノズルの外部に吹飛ばされ除去される。(図4(b)参照。)。
この混合ガスmの供給を所定時間Tした後に、バルブVを閉じて混合ガスmの供給を止め、不活性ガス供給源41から噴射ノズル39へ加熱された窒素ガスnを供給し、ウェーハWに所定時間T吹き付ける。このとき、既にウェーハ表面には水滴wはほとんど吹飛ばされ、ウェーハ表面にはIPAミストが凝縮した薄いIPA液膜が残っているのみであるので、この工程によりウェーハ表面に残った薄いIPA液膜を吹飛ばす、あるいは気化させるようにし、ウェーハ表面の処理を終了する。(図4(c)参照。)。
また、2種類の乾燥流体の切り換えは、図3(b)に示すタイミングで行ってもよい。すなわち、先ず、不活性ガス供給源41から不活性ガス(窒素ガス)の供給を所定時間t継続したのちに、サブミクロンサイズのミストを含むIPAミストと窒素ガスとを配管内41、41で混合した混合ガスを噴射ノズル39に供給する。次に、この混合ガスの供給を所定時間t継続したのちに、IPAミストの供給を中止し、再び不活性ガスのみを所定時間t供給する。ちなみに不活性ガス及び混合ガスの切り換え供給は、各バルブV、Vの開閉によって行われる。
図3(b)に示すタイミングにより乾燥工程を行った場合、基板上に付着した水滴wの内、比較的大きな水滴を混合ガスにより置換する前に吹飛ばすことができるため、より効率の良い乾燥を行うことができるようになる。
<実験例>
前記乾燥工程におけるウェーハの品質を確認するために、以下の条件により実験を行った。
ウェーハWに直径8インチ(約20cm)のものを使用し、IPAを50℃に加熱し、この加熱したIPAに窒素ガスを流量40L/minで供給してバブリングし、混合ガスを生成した。計測の結果、生成された混合ガスにはサブミクロンサイズのIPAミストが含まれていることを確認した。また、配管の温度は、サブミクロンサイズのミストが凝集しないように、約80℃に設定した。
先ず、ターンテーブルを200rpmで回転させて、ウェーハWの表面に純水を15sec間供給してウェーハWの洗浄を行った。その後、ターンテーブルの回転数を500rpmに上げ、ウェーハWの表面に付着している水滴を除去するために、窒素ガスを5秒間吹き付けて、水滴を吹き飛ばした。
次いで、IPAミストを含む混合ガスを40L/secの流量でウェーハWの表面に30秒間吹き付けた。その後、混合ガスの吹き付けを止め、窒素ガスを20秒間吹き付け、ウェーハWの表面処理を終了した。
そこで、ウェーハ表面の水滴付着状況を調べたところ、水滴の残留は発見できなかった。
このIPAミストを用いた乾燥流体は、500rpmの低速回転でウェーハから水滴を除去できることが確認できた。この結果、この基板処理装置では、低速回転であってもウェーハの良好な乾燥処理ができるので、IPAが引火することもなくなり、つまり防爆設備も不要になり、安価な装置で高品質の乾燥処理を行うことができる。
図5は本発明の実施例2の基板処理装置を配管図と共に示した概要図、図6は図5の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図である。この基板処理装置10Aは、ウェーハWの裏面をも処理できるようにした点が上記の基板処理装置10と異なる。したがって、その他の構成は同じであるので、両者に共通する部分の構成の説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
ウェーハWの裏面を処理するために、ウェーハWの裏面のほぼ中央部にも噴射ノズル39を設ける。この噴射ノズル39は、回転軸32の頂部に設けられる。頂部に設けた噴射ノズル39は、回転軸32の内部を通って、配管41に接続される。噴射ノズル39にはヒータ(図示省略)が付設され、さらに配管41にもヒータ41が付設され、配管41及び噴射ノズル39を通過する乾燥流体が保温される。なお、噴射ノズル39とほぼ同じところに、薬液及びリンス液を噴射する噴射ノズルが設けられ、これらの噴射ノズルから薬液及びリンス液を噴射してウェーハW裏面の処理が行われるが、この裏面処理については、公知の方法で行うため、その説明は省略されている。
薬液及びリンス液によってウェーハW裏面の洗浄を終了したのち、噴射ノズル39に乾燥流体が配管41を通して供給されると同時に噴射ノズル39に乾燥流体が配管41を通して供給され、噴射ノズル39からIPAミストを含む乾燥流体を噴射し、ウェーハW裏面の乾燥処理をウェーハ表面の処理と同時に行う。なお、ウェーハWから水滴を除去する処理はウェーハW表面の処理と同じであり、重複するのでその説明は省略する。
図7は本発明の実施例3の基板処理装置を配管図と共に示した概要図、図8は図7の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図、図9は側部に設ける噴射ノズルを複数個設けた場合の平面図である。
上記基板処理装置10、10Aは、何れもウェーハWの表面及び/又は裏面の乾燥処理を行う装置であるが、ウェーハWの外周縁、いわゆるエッジ部分から乾燥流体を吹き付けることによっても、乾燥処理ができる。
基板処理装置10Bは、ウェーハWの外エッジ部分から処理できるようにした装置である。なお、この基板処理装置10Bは、処理室20、乾燥流体供給部40等の構成は、基板処理装置10、10Aと同じであるので、共通する部分の説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
この基板処理装置10Bは、ウェーハWの外周縁に近接した位置に噴射ノズル39を配設することによって、エッジ部分からウェーハWのエッジ部分、並びにウェーハWの表面及び/又は裏面の処理を行うようにしたものである。
この噴射ノズル39は、ターンテーブル31の上にほぼ水平に保持されたウェーハWのほぼ中心部を通る水平線上にあって、ウェーハのエッジ部分に近接して設けられる。
また噴射ノズル39は、1個乃至複数個がエッジ部分に近接して設けられる。その配置は、噴射ノズルが1個の場合は、ほぼ水平に保持されたウェーハWのほぼ中心部を通る水平線上にあって、エッジ部分に近接して設けられる。複数個の場合は、図9に示すように複数個の噴射ノズル3921、3922、3923が、ウェーハWの外周縁にそれぞれ設けられる。複数個の噴射ノズル3921、3922、3923は、1箇所に纏めて配設することが好ましい。この1箇所に纏めて配設する際に、第1の噴射ノズル3921は、ウェーハWのほぼ中心部を通る水平線上に、第2、第3の噴射ノズル3922、3923は、第1の噴射ノズル3921を基準にして、ウェーハWの回転方向と逆方向に所定の間隔を空けて隣接して設けられる。
また、複数個の噴射ノズル3921、3922、3923は、それぞれの噴射口の長さを変えて、ウェーハWの外周縁との距離が等しくなるようにすることが好ましく、各噴射ノズル3921、3922、3923には、扇形に噴射する扇形噴射ノズルが使用される。
薬液及びリンス液によってウェーハWの表面及び/又は裏面の洗浄を終了したのち、噴射ノズル39に乾燥流体が配管41を通して供給され、噴射ノズル39からIPAミストを含む乾燥流体を噴射し、ウェーハWの外周縁の乾燥処理を行う。この際、噴射ノズル39の取付け位置及び取り付け方向を動かすことによって、ウェーハWの表面及び/又は裏面の乾燥処理も行うことができる。なお、ウェーハWから水滴を除去する処理は、ウェーハW表面の処理と同じであり、重複するのでその説明は省略する。
図10は本発明の実施例4の基板処理装置を配管図と共に示した概要図、図11は図10の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図である。
この基板処理装置10Cは、ウェーハWの表面及び外周縁、いわゆるエッジ部分を処理できるようにした点が特徴がある。したがって、その他の構成は同じであるので、両者に共通する部分の説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
基板処理装置10cは、ウェーハWの上方部に、例えば実施例1で用いた噴射ノズル39が設けられ、更に外周縁に近接した位置に噴射ノズル39が配設される。
噴射ノズル39、39の設置は、実施例1、2の噴射ノズル39、39の取付けと同じである。
薬液及びリンス液によってウェーハWの表面及び/又は裏面の洗浄を終了したのち、各噴射ノズル39、39に乾燥流体が配管41を通して供給され、各噴射ノズル39、39からIPAミストを含む乾燥流体を噴射し、ウェーハWの外周縁の乾燥処理を行う。この際、噴射ノズル39の取付け位置及び取り付け方向を動かすことによって、ウェーハWの表面及び/又は裏面の乾燥処理も行うことができる。なお、ウェーハWから水滴を除去する処理は、ウェーハW表面の処理と同じであり、重複するのでその説明は省略する。
図12は、本発明の実施例5の基板処理装置を配管図と共に示した概要図、図13は図12の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図である。
この基板処理装置10Dは、基板上方、下方、及び外周縁の3方向に噴射ノズルが設けられた点が上述の実施例1〜4と異なり、他の構成については同様であるので、両者に共通する部分は共通の符号を付し、その詳細な説明については省略する。
基板処理装置10Dは、ウェーハWのほぼ中央部の真上に位置する噴射ノズル39と、ウェーハWの裏面のほぼ中央部に位置する噴射ノズル39と、ターンテーブル31上にほぼ水平に保持されたウェーハWのほぼ中心部を通る水平線上に位置する噴射ノズル39とによって、基板の乾燥を行うようになっている。
この各噴射ノズル39、39、39の乾燥工程については、既に上で説明したものと同様であるため省略するが、このように3方向から乾燥流体が供給されるようになせば、ウェーハの表面、裏面、及び外周縁の各所の乾燥が良好に行われるようになり、より高精度のウェーハ乾燥を行うことができるようになる。
ちなみに上記実施例1〜5の他にも、例えばウェーハWの裏面に位置する噴射ノズル39のみが備えられた基板処理装置や、ウェーハWの裏面に位置する噴射ノズル39と、ターンテーブル31上にほぼ水平に保持されたウェーハWのほぼ中心部を通る水平線上に位置する噴射ノズル39の2つが設けられた基板処理装置も適宜使用することができるが、ここではその説明が重複するため省略している。
更に、上記実施例5に記載の基板処理装置において、複数の噴射ノズル39、39 、39 に乾燥流体を供給する配管41 、41 、41 の途中にそれぞれバルブを設けるようにすれば、ウェーハの種類及び洗浄位置に応じて、適宜使用する噴射ノズルを変更することのできる基板処理装置を得ることができ、上記実施例1〜5に示した多種の処理をバルブの制御によってすべて行うことが可能な基板処理装置を提供することができる。
本発明の実施例1の基板処理装置を配管図と共に示した概要図 図1の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図 乾燥流体の供給時間を示したタイミングチャート 乾燥プロセスを模式的に示した説明図であって、同図(a)はリンス液によって洗浄した直後のウェーハの表面状態を示した図、同図(b)は乾燥流体が吹き付けられたときのウェーハの表面状態を示した図、同図(c)は不活性ガスが吹き付けられたときのウェーハの表面状態を示した図 本発明の実施例2の基板処理装置を配管図と共に示した概要図 図5の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図 本発明の実施例3の基板処理装置を配管図と共に示した概要図 図7の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図 側部に設ける噴射ノズルを複数個設けた場合の平面図 本発明の実施例4の基板処理装置を配管図と共に示した概要図 図10の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図 本発明の実施例5の基板処理装置を配管図と共に示した概要図 図12の処理室に設置される基板保持回転機構及び噴射ノズルを示す拡大正面図 特許文献1に記載されている枚葉式基板処理装置を示す断面図 特許文献2に記載されている枚葉式基板処理装置を示す断面図
符号の説明
10、10A〜10D 基板処理装置
20 処理室(チャンバ)
23 吸気口
24 排気口
31 ターンテーブル
32 回転軸
35 昇降・回転機構
38 配管
39、39、39 噴射ノズル
40 乾燥流体供給部
41、42 不活性ガス供給源
41〜41 配管
41 ヒータ
43 有機溶剤供給部
45 蒸気発生槽

Claims (34)

  1. ほぼ水平に保持された状態で回転する被処理基板に処理流体を吹き付けて表面処理を行う基板処理法において、
    前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体としてサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を用い、前記乾燥流体を前記被処理基板の表面及び/又は裏面に吹き付けることを特徴とする基板処理法。
  2. 前記乾燥流体は、前記被処理基板中心部における回転軸の軸線上から、前記被処理基板の表面及び/又は裏面のほぼ中央部に吹き付けることを特徴とする請求項1記載の基板処理法。
  3. 前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする請求項1又は2記載の基板処理法。
  4. 前記乾燥流体の1種類は、前記有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする請求項3記載の基板処理法。
  5. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項4記載の基板処理法。
  6. ほぼ水平に保持された状態で回転する被処理基板に処理流体を吹き付けて表面処理を行う基板処理法において、
    前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体としてサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を用い、前記乾燥流体を前記被処理基板の外周縁から前記被処理基板の表面及び/又は裏面へ吹き付けることを特徴とする基板処理法。
  7. 前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする請求項6記載の基板処理法。
  8. 前記乾燥流体の1種類は、前記有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする請求項7記載の基板処理法。
  9. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項8記載の基板処理法。
  10. ほぼ水平に保持された状態で回転する被処理基板に処理流体を吹き付けて表面処理を行う基板処理法において、
    前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体としてサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を用い、前記乾燥流体を前記被処理基板の表面及び/又は裏面に吹き付けると同時に、前記被処理基板の外周縁からも前記被処理基板の表面及び/又は裏面へ吹き付けることを特徴とする基板処理法。
  11. 前記乾燥流体は、前記被処理基板中心部における回転軸の軸線上から、前記被処理基板の表面及び/又は裏面のほぼ中央部に吹き付けることを特徴とする請求項10記載の基板処理法。
  12. 前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする請求項10又は11記載の基板処理法。
  13. 前記乾燥流体の1種類は、前記有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする請求項12記載の基板処理法。
  14. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項13記載の基板処理法。
  15. 被処理基板をほぼ水平に保持した状態で回転させる基板保持回転手段と、前記被処理基板に処理流体を噴射する噴射手段と、前記噴射手段に処理流体を供給する処理流体供給手段とを備えた基板処理装置において、前記噴射手段は、第1及び/又は第2の噴射ノズルを有し、前記第1の噴射ノズルは前記被処理基板表面の上方に、前記第2の噴射ノズルは下方にそれぞれ配設し、前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体供給手段からサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を前記噴射手段に供給し、前記乾燥流体を前記第1及び/又は前記第2の噴射ノズルから前記被処理基板の表面及び/又は裏面に吹き付けることを特徴とする基板処理装置。
  16. 前記第1、第2の噴射ノズルは、前記被処理基板中心部の回転軸の軸線上にあって、前記第1の噴射ノズルは前記被処理基板表面の上方に、前記第2の噴射ノズルは下方にそれぞれ配設し、前記第1及び/又は前記第2の噴射ノズルから前記乾燥流体を前記被処理基板の表面及び/又は裏面の中央部に吹き付けることを特徴とする請求項15記載の基板処理装置。
  17. 前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする請求項15又は16記載の基板処理装置。
  18. 前記乾燥流体の1種類は、有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする請求項17記載の基板処理装置。
  19. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項18記載の基板処理装置。
  20. 被処理基板をほぼ水平に保持した状態で回転させる基板保持回転手段と、前記被処理基板に処理流体を噴射する噴射手段と、前記噴射手段に処理流体を供給する処理流体供給手段とを備えた基板処理装置において、前記噴射手段は、第3の噴射ノズルを有し、前記第3の噴射ノズルは、前記被処理基板の外周縁に配設し、前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体供給手段からサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を前記噴射手段に供給し、前記乾燥流体を前記第3の噴射ノズルから前記被処理基板の表面及び/又は裏面に吹き付けることを特徴とする基板処理装置。
  21. 前記第3の噴射ノズルは、1個又は複数個の噴射ノズルからなり、これらの噴射ノズルは、前記被処理基板の外周縁に近接して所定の間隔を空けて配設されていることを特徴とする請求項20記載の基板処理装置。
  22. 前記複数個の噴射ノズルは、その1個の噴射ノズルが前記被処理基板のほぼ中心部を通る水平線上にあって、前記被処理基板の外周縁に近接して設けられ、他の噴射ノズルは、前記1個の噴射ノズルから前記被処理基板の回転方向と逆方向側の外周縁に近接し、前記1個の噴射ノズルから所定の間隔を空けてそれぞれ隣接して配設されていることを特徴とする請求項21記載の基板処理装置。
  23. 前記複数個の噴射ノズルは、それらの先端部が前記被処理基板の外周縁との間の距離がそれぞれほぼ等しくなるように隣接して配設されていることを特徴とする請求項21又は22記載の基板処理装置。
  24. 前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする請求項20〜23のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  25. 前記乾燥流体の1種類は、有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする請求項24記載の基板処理装置。
  26. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項25記載の基板処理装置。
  27. 被処理基板をほぼ水平に保持した状態で回転させる基板保持回転手段と、前記被処理基板に処理流体を噴射する噴射手段と、前記噴射手段に処理流体を供給する処理流体供給手段とを備えた基板処理装置において、前記噴射手段は、第1及び/又は第2の噴射ノズルと、第3の噴射ノズルを有し、前記第1の噴射ノズルは前記被処理基板表面の上方に、前記第2の噴射ノズルは下方に、更に前記第3の噴射ノズルは、前記被処理基板の外周縁にそれぞれ配設し、前記被処理基板の乾燥時に、前記処理流体供給手段からサブミクロンサイズのミストを含む有機溶剤の蒸気を含有する乾燥流体を前記噴射手段に供給し、前記乾燥流体を前記第1及び/又は前記第2の噴射ノズルから前記被処理基板の表面及び/又は裏面に、前記第3の噴射ノズルから前記被処理基板の表面及び/又は裏面にそれぞれ吹き付けることを特徴とする基板処理装置。
  28. 前記第1、第2の噴射ノズルは、前記被処理基板中心部の回転軸の軸線上にあって、前記第1の噴射ノズルは前記被処理基板表面の上方に、前記第2の噴射ノズルは下方にそれぞれ配設し、前記第1及び/又は第2の噴射ノズルから前記乾燥ガスを前記被処理基板の表面及び/又は裏面の中央部に吹き付けることを特徴とする請求項27記載の基板処理装置。
  29. 前記第3の噴射ノズルは、1個又は複数個の噴射ノズルからなり、これらの噴射ノズルは、前記被処理基板の外周縁に近接して所定の間隔を空けて配設されていることを特徴とする請求項27記載の基板処理装置。
  30. 前記複数個の噴射ノズルは、その1個の噴射ノズルが前記被処理基板のほぼ中心部を通る水平線上にあって、前記被処理基板の外周縁に近接して設けられ、他の噴射ノズルは、前記1個の噴射ノズルから前記被処理基板の回転方向と逆方向側の外周縁に近接し、前記1個の噴射ノズルから所定の間隔を空けてそれぞれ隣接して配設されていることを特徴とする請求項29記載の基板処理装置。
  31. 前記複数個の噴射ノズルは、それらの先端部が前記被処理基板の外周縁との間の距離がそれぞれほぼ等しくなるように隣接して配設されていることを特徴とする請求項29又は30記載の基板処理装置。
  32. 前記乾燥流体は、少なくとも2種類の乾燥流体からなり、これらの乾燥流体を切り換えて供給することを特徴とする請求項27〜31のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  33. 前記乾燥流体の1種類は、有機溶剤の蒸気と不活性ガスとの混合ガスであり、他は不活性ガスであることを特徴とする請求項32記載の基板処理装置。
  34. 前記有機溶剤は、イソプロピルアルコール、ジアセトンアルコール、1−メトキシ2−プロパノール、エチル・グリコール、1−プロパノール、2−プロパノール、テトラヒドロフランからなる群から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項33記載の基板処理装置。
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