JP3725809B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は処理液を用いて回転する各種基板を処理する基板処理装置および基板処理方法に関する。特に、薬液やリンス液を用いて各種基板を処理する基板処理装置および基板処理方法に関する。各種基板には、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク、および磁気ディスクなどが含まれる。
【0002】
【従来の技術】
従来、基板を処理するもの、たとえばウエハを処理するものとして、回転するウエハに処理液を供給して種々の処理を施すものがあるが、その処理性能を向上させるために、この処理液に高い圧力をかけたり、処理液に超音波振動を付与したりしていた。ところが近年のデバイスの高精細化に伴い、この高い圧力エネルギーや超音波振動エネルギーがウエハ上のデバイスに損傷を与えてしまうという問題が生じた。
【0003】
そこでさらに、デバイスに損傷を与えることなく処理性能を高く維持できる方法として、処理液とガスとをノズルの内部あるいは外部で混合させて液滴とし、この液滴をウエハに供給して処理を行うものが注目されている。なお、この液滴ノズルを用いたウエハの処理においては、処理性能を高く維持するために、液滴ノズルとウエハの処理面との距離をできるだけ接近させ、また、液滴ノズルからの液滴の供給角度をできるだけ狭く絞る必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこの液滴ノズルによるウエハ処理の場合、ウエハの処理面において液滴が実際に供給される範囲は非常に限られた範囲(たとえば円形の範囲)となってしまう。そこで、この液滴の供給範囲を回転するウエハ全域に広げるためには、液滴ノズルを少なくともウエハの半径方向全域に渡って比較的ゆっくりと移動させねばならない。すなわち、液滴ノズルはウエハの半径方向全域にわたってスキャン移動させることが前提となる。この場合、ある瞬間でウエハの処理面に液滴が供給されていない部分では全く処理が行われないので、ウエハ全体の処理速度が非常に遅いという問題があった。
【0005】
そこで本発明の目的は、デバイスに損傷を与えることなく処理性能を高く維持できるという液滴ノズルによる基板処理の利点を維持しつつ、さらに基板の処理速度を向上させることが可能な基板処理装置および基板処理方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、所定の回転軸(O)を中心に基板(W)を保持しつつ回転させる保持回転部(10)と、この保持回転部によって保持されている基板の一方面(Wa)に対して、処理液とガスとが混合されて生成された液滴を供給する液滴ノズル(21)と、この液滴ノズルとは別に設けられ、上記基板の一方面の上記回転軸近傍に向けて、上記液滴ノズルからの液滴に含まれる処理液と同種の処理液を供給する処理液ノズル(31)と、を備え、基板の一方面に対して、上記液滴ノズルから液滴を供給しつつ、上記処理液ノズルから処理液を供給することを特徴とする基板処理装置である。
【0007】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
【0008】
この発明によれば、処理液とガスとを混合させることによって生じた液滴が、液滴ノズルから基板の一方面に供給されるとともに、液滴に含まれる処理液と同種の処理液が処理液ノズルから基板一方面に供給される。すなわち、液滴を供給するとともに、この液滴に含まれるのと同じ種類の処理液を基板の一方面に供給できる。これにより、ある瞬間において、基板一方面上の液滴が供給されない領域に向けて処理液を供給することができる。よって、基板一方面上で処理が進行する領域を広げることができ、したがって、デバイスに損傷を与えることなく処理性能を高く維持できるという液滴ノズルによる基板処理の利点を維持しつつ、さらに基板の処理速度を向上させることができる。
【0009】
なお、「液滴ノズル」とは、処理液とガスから液滴を発生させるものであれば何でもよく、たとえば、内管(211)とこの内管を包囲するように設けられた外管(210および212)とからなる2重管構造のものであってもよい。この場合、内管の先端が外管の内部にあり、処理液とガスとが液滴ノズルの内部において混合されるもの(以下、内部混合ノズルという)であってもよいし、内管の先端が外管の先端と同じかそれよりも長く、処理液とガスとが液滴ノズルの外部において混合されるもの(以下、外部混合ノズルという)であってもよい。さらに、内管内を処理液が、外管と内管との隙間をガスが流通するもの(以下、内液タイプという)であってもよく、また、内管内をガスが、外管と内管との隙間を処理液が流通するもの(以下、外液タイプという)であってもよい。またここで、「同種の処理液」とは、含まれる成分が実質的に同一のものであればよく、濃度、温度、比重などが異なっていてもよい。ただし、均一な基板の処理を行うためには、濃度、温度、比重なども実質的に同一である方が好ましい。なお、さらに、基板の一方面に請求項7および8のようなリンス液を供給するリンスノズルが、液滴ノズルや処理液ノズルとは別に設けられ、基板表面に残留する処理液を洗い流すようにしてもよい。
【0011】
また、この発明によれば、液滴と処理液とを同時に基板の一方面に供給できるので、基板一方面上で処理が同時に進行する領域を広げることができ、したがって、さらに基板の処理速度を向上させることができる。
【0012】
なお、この供給タイミングについて、処理液と液滴の供給開始から供給終了までの供給期間をまったく同一にしてもよいし、処理液および液滴のうちのいずれか一方を先に供給開始させてもよく、また、処理液および液滴のうちのいずれか一方を先に供給終了させてもよい。ただし、基板のより均一な処理を行うためには、処理液を先に供給開始し、液滴を先に供給終了させるのが好ましい。また、この供給動作は実際には、液滴ノズルや処理液ノズルに接続された流通配管の途中部に介装されたバルブの開閉を制御することで行われる。
【0014】
さらに、この発明によれば、処理液ノズルから処理液が基板の一方面の回転軸近傍に向けて供給される。これにより、基板の回転による遠心力によって基板の回転中心から基板の周縁部に至る基板全域に処理液が広がるので、基板の一方面全域を処理液で処理するとともに液滴で処理することができる。したがって、基板の一方面の処理を隈なく行うことができ、基板の一方面全域の処理速度をさらに向上させることができる。
【0015】
なお、この場合、処理液が基板全域に広がるので、処理液が基板表面への液滴の到達を妨げて、液滴による処理性能が低下することが懸念される。しかしながら、液滴とともに噴出されるガスによって基板表面の処理液が押しよけられるので、基板表面に液滴を直接当てることができ、したがって、液滴による処理性能を維持できる。
【0016】
また、請求項に記載の発明は、上記液滴ノズルが基板の上記回転軸に対して接近および離隔するように液滴ノズルを移動させる液滴ノズル移動手段(25)をさらに備えることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置である。
【0017】
この発明によれば、液滴ノズルを基板の回転半径方向に関して移動させることができ、基板の一方面上における液滴の供給位置を、基板の中央部から周辺部にかけて移動させることができる。これにより、液滴を基板一方面全域に供給することができ、基板の一方面全域の処理速度を向上させることができる。
【0018】
またここで、請求項に記載の発明のように、処理液は薬液であってもよい。また、請求項に記載の発明のように、「薬液」はエッチング液またはポリマー除去液であってもよい。ここで、「エッチング液」としては、弗酸、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、酢酸、蓚酸、クエン酸、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、アンモニア、およびこれらの過酸化水素水溶液のうちの少なくともいずれか1つが例示される。あるいは、これらのうちの少なくとも2つの混合液、たとえば、弗硝酸(弗酸と硝酸の混合溶液)や王水(塩酸と硝酸の混合溶液であってもよい。
【0019】
また、「ポリマー除去液」としては、有機アルカリ液を含む液体、無機酸を含む液体、フッ化アンモン系物質を含む液体のうちの少なくともいずれか1つが使用できる。その内、有機アルカリ液を含む液体としてはDMF(ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、ヒドロキシルアミンのうちの少なくともいずれか1つが挙げられる。また無機酸を含む液体としては弗酸および燐酸のうちの少なくともいずれか1つが挙げられる。その他、ポリマー除去液としては1−メチル−2ピロリドン、テトラヒドロチオフェン1.1−ジオキシド、イソプロパノールアミン、モノエタノールアミン、2−(2アミノエトキシ)エタノール、カテコール、N−メチルピロリドン、アロマテイックジオール、パーフレン、フェノールを含む液体などのうちの少なくともいずれか1つがあり、より具体的には、1−メチル−2ピロリドンとテトラヒドロチオフェン1.1−ジオキシドとイソプロパノールアミンとの混合液、ジメチルスルホシキドとモノエタノールアミンとの混合液、2−(2アミノエトキシ)エタノールとヒドロキシアミンとカテコールとの混合液、2−(2アミノエトキシ)エタノールとN−メチルピロリドンとの混合液、モノエタノールアミンと水とアロマテイックジオールとの混合液、パーフレンとフェノールとの混合液などのうちの少なくともいずれか1つが挙げられる。
【0020】
また、請求項に記載の発明のように、処理液は薬液を洗い流すためのリンス液であってもよい。リンス液としては、IPA(イソプロピルアルコール)などの有機溶剤、ならびに純水(請求項に記載)、炭酸水、オゾン水、磁気水、還元水(水素水)、およびイオン水のうちの少なくともいずれか1つが挙げられる。
【0021】
また、請求項に記載の発明は、上記液滴ノズルからの液滴の吐出方向は基板の一方面に対してほぼ垂直であり、上記処理液ノズルからの処理液の吐出方向は基板の一方面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1からまでのうちのいずれかに記載の基板処理装置である。
【0022】
この発明によれば、基板の一方面に対して、液滴がほぼ垂直に供給され、処理液が斜め方向に供給される。これにより、液滴の衝突エネルギーが最大となるとともに、処理液が基板上で広い範囲に広がるようになる。したがって、さらに、液滴による処理性能を向上させつつ、基板の一方面の広い範囲の処理速度を向上させることができる。
【0023】
また、請求項に記載の発明は、上記処理液ノズルから供給される処理液を温度調節する温度調節機構(220b,221b)をさらに備えることを特徴とする請求項1からまでのうちのいずれかに記載の基板処理装置である。
【0024】
この発明によれば、温度調節機構によって処理液が適切な温度調節される。この場合、処理液は基板の広い範囲にわたって広がるので、基板の一方面の温度を面内でより均一にすることができる。特に請求項3または請求項9に係る請求項10に記載の発明の場合は、さらにその効果が顕著である。なお、上記液滴ノズルから供給される液滴に含まれる処理液およびガスを温度調節する温度調節機構をさらに備えることがより好ましい。
【0025】
また、請求項に記載の発明は、処理液とガスとが混合されて生成された液滴を回転する基板の一方面に供給する液滴供給工程(S2/S4)と、この液滴供給工程が行われている期間において、この液滴供給工程で供給される液滴に含まれる処理液と同種の処理液を基板の一方面における回転中心の近傍に供給する処理液供給工程(S1/S3)と、を含み、上記処理液供給工程は、基板の一方面のほぼ全域が処理液で覆われるように処理液を供給することを特徴とする基板処理方法である。
【0026】
この発明によれば、少なくとも所定の期間において、基板の一方面に液滴と処理液との両方をともに供給できる。これにより、デバイスに損傷を与えることなく処理性能を高く維持できるという液滴ノズルによる基板処理の利点を維持しつつ、さらに基板の処理速度を向上させることができる。
【0028】
また、基板の一方面に隈なく処理液を供給できる。これにより、基板の一方面全域を処理液で処理するとともに液滴で処理することができる。したがって、基板の一方面の処理を隈なく行うことができ、基板の一方面全域の処理速度を向上させることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す側面図である。また、図2は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す平面図である。この基板処理装置は、ほぼ円形の基板であるウエハWの表面、特にその上面Waの不要なゴミやパーティクルまたは不要な金属膜(以下、不要物という)をエッチング除去するための装置である。
【0031】
この基板処理装置には、スピンチャック10が備えられている。スピンチャック10は、ほぼ鉛直に配置されたチャック軸11と、このチャック軸11の上端にほぼ水平に固定された円板状のスピンベース12と、このスピンベース13の周辺に設けられてウエハWの下面Wbおよび端面を保持するチャックピン13を含む。チャック軸11は、たとえば、円筒状に形成されることによって裏面ノズル14が内部に挿通されており、この裏面ノズル14の上端はスピンベース12の上面よりも少し上の位置で開口している。また、チャック軸11には、モータなどを含む回転駆動機構15から回転力が伝達されて、ウエハWのほぼ中心を通る鉛直軸線(ウエハWの回転軸O)まわりに回転されるようになっている。
【0032】
なお、裏面ノズル14は、配管140,141によりそれぞれ、エッチング液としての弗酸を供給するエッチング液供給源、およびリンス液としての純水を供給するリンス液供給源に接続されている。なお、このエッチング液供給源は、たとえばエッチング液の貯留タンクまたは工場設備の供給口であってもよく、エッチング液供給源は、たとえばリンス液の貯留タンクまたは工場設備の供給口であってもよい。そして、配管140,141途中のバルブ140a,141aを開閉することで、ウエハWの下面Wb中央に対して弗酸または純水を選択的に供給開始/停止できるようになっている。
【0033】
これにより、スピンチャック10は、スピンベース12上にウエハWをほぼ水平に保持することができる。そして、この状態で、回転駆動機構15からチャック軸11に回転力を伝達することにより、スピンベース12で吸着保持したウエハWを、そまわりに回転させることができる。
【0034】
また、スピンチャック10の左側方に、ウエハWの上面Waに対してエッチング液の液滴を供給するための液滴ノズル機構20が設けられ、スピンチャック10の左側方に、ウエハWの上面Waに対して処理液としての弗酸および純水を供給する処理液ノズル機構30が設けられている。
【0035】
また、液滴ノズル機構20は、エッチング液としての弗酸またはリンス液としての純水と窒素ガスとが混合されて生成された液滴を、ウエハWの上面Waの液滴供給位置P1に供給するための液滴ノズル21と、この液滴ノズル21がブラケット22を介して先端に取付けられてほぼ水平方向に延びるアーム23と、このアーム23の根元に取付けられてほぼ鉛直な軸Gを中心に回転可能な旋回軸24と、この旋回軸24を軸Gまわりに旋回駆動させる旋回駆動機構25(たとえば、ACサーボモータやステッピングモータなど)とを有している。なお、ブラケット22の取付けを調整することで、アーム23に対する液滴ノズル21の位置や角度を変更できる。
【0036】
これら液滴ノズル機構20の構成により、図2の平面図にも示すように、その先端に取付けられた液滴ノズル21を軸Gを中心に、平面視で時計回りおよび反時計回りに旋回させることができ、液滴供給位置P1を変化させることができる。すなわち、ウエハW上方において液滴ノズル21をウエハWの回転軸Oに対して接近および離隔させることができるようになっている。言い換えれば、回転軸Oとウエハ上面Waとの交点WO(以下、回転中心WOという)を通ってウエハWをまたぐような軌跡で液滴供給位置P1を移動させることができる。具体的には、図2のように、ウエハW外周のP1Lから回転中心WOを経てウエハW外周のP1Rを結ぶ円弧Cを少なくとも含む範囲で液滴供給位置P1を移動させることができる。
【0037】
なお、液滴ノズル21から供給される液滴は、弗酸または純水および窒素ガスにかかる圧力によって、ウエハ上面Waに対してコーン状に勢いよく噴霧される。この場合、ウエハ上面Waの液滴が供給される範囲は所定の円形または楕円形に広がる範囲となるが、上述の液滴供給位置P1はその供給範囲のほぼ中心付近を指すものとする。
【0038】
さらに、液滴ノズル機構20全体を昇降させるための昇降駆動機構40が備えられており、これにより液滴ノズル21をウエハWの上面に対して近づけたり遠ざけたりすることができるようになっている。すなわち、ウエハWと液滴ノズル21の先端との距離を変更することができる。
【0039】
また、処理液ノズル機構30は、エッチング液としての弗酸およびリンス液としての純水をウエハWの上面Waの処理液供給位置P2に供給するための処理液ノズル31と、この処理液ノズル31がブラケット32を介して先端に取付けられてほぼ水平方向に延びるアーム33とからなる。ただし、このアーム33には上述のような旋回駆動機構は接続されておらず、処理液ノズル31は固定されて移動しない。すなわち、処理液供給位置P2は図2の位置のまま固定されている。
【0040】
なお、この処理液の処理液供給位置P2は、図2のように、回転中心WOよりも少しずれた回転中心WO近傍となっているが、処理液供給位置P2に供給された処理液(弗酸または純水)はその後、回転中心WOを含む領域に広がり、そしてウエハW回転による遠心力でウエハWの上面Wa全域に広がる。また、処理液供給位置P2は回転中心WOと一致させてもよく、また、回転中心WOから離れた位置としてもよく、少なくとも回転中心WOに処理液が供給されるように処理液供給位置P2を定めればよい。
【0041】
ここで液滴ノズル21は、図1に示すように、エッチング液供給源、リンス液供給源および窒素ガス供給源に対して配管220,221,222によって接続されており、その途中にはそれぞれ、開閉可能なバルブ220a,221a,222aが介装されている。また、処理液ノズル31は、図1に示すように、エッチング液供給源およびリンス液供給源に対して配管320,321によって接続されており、その途中にはそれぞれ、開閉可能なバルブ320a,321aが介装されている。
【0042】
なお、配管140,220および320が合流するエッチング液供給源側の配管の途中部には、弗酸の温度を20〜80℃の範囲で調整できる温度調節器220bが介装されている。また、配管141,221および321が合流する純水供給源側の配管の途中部には、純水の温度を20〜80℃の範囲で調整できる温度調節器221bが介装されている。また、配管222のエッチング液供給源側の途中部には、窒素ガスの温度を20〜80℃の範囲で調整できる温度調節器222bが介装されている。ここで、温度調節器220b,221b,222bは、たとえば、温度センサで温度を検知して温度を制御する熱交換器あるいはヒータなどである。
【0043】
なお、エッチング液供給源に接続された配管140,220および320それぞれの途中部には、弗酸の圧力を1〜10kg/cmの範囲で調整できる圧力調整弁(図示せず)が介装されている。また、リンス液供給源に接続された配管141,221および321の途中部には、純水の圧力を1〜10kg/cmの範囲で調整できる圧力調整弁(図示せず)が介装されている。また、窒素ガス供給源に接続された配管222の途中部には、窒素ガスの圧力を1〜10kg/cmの範囲で調整できる圧力調整弁(図示せず)が介装されている。
【0044】
また、液滴ノズル21は、本体部210と、この本体部210に上方から圧入された第1パイプ211と、本体部210に上方から圧入された第2パイプ212とからなっている。また、本体部210はその左側方に配管220および221が接続され、第1パイプ211はその上端に配管222が接続されている。そして、本体部210の左方には貫通路210a形成されている。また、第1パイプ211の内径は下方に行くほど小さくなっている。さらに、第2パイプ212は、下方に行くほど内径が小さくなるテーパ部212aと、このテーパ部212aの下方に連なる直管状のストレート部212bとで構成されている。
【0045】
また、第1パイプ211の下端部周囲の本体部210で囲まれた部分にはほぼ円筒状の空間SP1が形成され、第1パイプ211の下端周囲のテーパ部212aで囲まれた部分には円筒状の微少な隙間空間SP2が形成され、また、テーパ部212aの内部にはほぼ円錐状の空間SP3が形成されている。なお、これらの空間SP1,SP2,SP3は下方に向かってこの順に連通している。
【0046】
これにより、バルブ220aを開成すれば、エッチング液供給源から供給された弗酸は、配管220を流通して、液滴ノズル21の本体部210内の貫通路210a、空間SP1および空間SP2を順に通過して、空間SP3に供給される。バルブ221aを開成すれば、リンス液供給源から供給された純水は、配管221を流通して、液滴ノズル21の本体部210内の貫通路210a、空間SP1および空間SP2を順に通過して、空間SP3に供給される。さらに、バルブ222aを開成すれば、窒素ガス供給源から供給された窒素ガスは、配管222を流通して、液滴ノズル21の第1パイプ211内を通過して、空間SP3に供給される。
【0047】
したがって、バルブ220aおよび222aをともに開成すれば、弗酸および窒素ガスが空間SP3に至って、この空間SP3内で混合され、弗酸の液滴となってストレート部212bからウエハWに向けて吐出されることとなる。また、バルブ221aおよび222aをともに開成すれば、純水および窒素ガスが空間SP3に至って、この空間SP3内で混合され、純水の液滴となってストレート部212bからウエハWに向けて吐出されることとなる。
【0048】
なお、内管(第1パイプ211)の先端が外管(本体部210および第2パイプ212)の内部にあり、処理液(弗酸または純水)とガス(窒素ガス)とが液滴ノズル21の内部において混合されるので、この液滴ノズル21は内部混合ノズルであるといえる。また、内管(第1パイプ211)内をガス(窒素ガス)が、外管(本体部210および第2パイプ212)と内管(第1パイプ211)との隙間を処理液(弗酸または純水)が流通するものであるので、この液滴ノズル21は外液タイプのノズルであるといえる。
【0049】
ここで、液滴ノズル21のストレート部212bの内径は、0.1〜5.0mm程度、たとえば本実施形態では3mmに細く形成されている。また、この液滴ノズル21から吐出される液滴の吐出方向は、ブラケット22によって角度を調節可能になっており、たとえば、ウエハWの上面Waと液滴ノズル21からの液滴の吐出方向とのなす角度を10〜90度の範囲で調節できるようになっている。ただし、本実施形態では、液滴による処理性能を最大限に発揮させるため、この角度を90度としている。また、液滴ノズル21のストレート部212b先端(下端)とウエハW上面Waとの距離は、昇降駆動機構40およびブラケット22によって3〜70mmの範囲で設定できるようになっており、本実施形態では10mmに設定されている。さらに、本体部210、第1パイプ211、および第2パイプ212を含む液滴ノズル21の材質としては、弗酸に対する耐液性を考慮してふっ素系樹脂(PFA、PTFE、PCTFE等)から構成されている。
【0050】
<一実施形態の処理手順>
【0051】
次に、この基板処理装置における処理手順について、図3の処理フロー図を用いて説明する。なお、図3のグラフの横軸は時間軸であり、各処理ステップS1〜S5ごとの処理期間を縦軸方向にずらして表現している。
【0052】
まず、ウエハW表面の不要物を除去すべきウエハWが、図示しない搬送ロボットによって搬入されてきて、スピンチャック10に受け渡される。スピンチャック10にウエハWが保持されると、スピンチャック10およびウエハWが予め定める回転速度で回転方向Rの方向に回転され始める。この際、液滴ノズル21は、ウエハW外方の位置(図2の2点鎖線で示すA位置)に退避している。
【0053】
その後、旋回駆動機構25によって、液滴ノズル21が図2の平面視で時計回りに旋回移動されて、回転中心WO上に液滴供給位置P1がくるように、ウエハWの回転中心WOの上方に移動される。もちろん、処理液ノズル31からの処理液供給位置P2は回転中心WO近傍で固定されている。また、裏面ノズル14からの処理液供給位置は、ウエハ下面Wbと回転軸Oとの交点に固定されている。
【0054】
そして、この状態からまず最初に、バルブ320a,140aがともに開成されて、ウエハ両面WaおよびWbに向けて裏面ノズル14および処理液ノズル31から弗酸が供給される(弗酸供給工程:ステップS1)。この直後、バルブ220a,222aがともに開成されて、ウエハ上面Waの回転中心WOに向けて液滴ノズル21から弗酸の液滴が供給される(弗酸液滴供給ステップS2)。これと同時に、旋回駆動機構25によって、ウエハW外周のP1RからウエハW外周のP1Rを結ぶ円弧Cの範囲で液滴供給位置P1が往復移動するように、液滴ノズル21が繰り返し旋回移動される。このステップS1およびS2を所定時間(たとえば、15秒間)行うことで、ウエハ両面Wa,Wbの不要物が良好に除去される。
【0055】
なお、回転中心WO上に液滴供給位置P1が来た時に液滴ノズル21の旋回移動が停止され、この状態で、バルブ220a,222aがともに閉成されて液滴ノズル21からの弗酸の液滴の供給が停止され、次に、バルブ320a,140aが閉成されて裏面ノズル14および処理液ノズル31からウエハ両面Wa,Wbへの弗酸の供給が停止される。これにより、ステップS1およびS2を終了する。
【0056】
次に、バルブ321a,141aがともに開成されて、裏面ノズル14および処理液ノズル31からウエハ両面Wa,Wbに向けて純水が供給される(純水供給ステップS3)。この直後、バルブ221a,222aがともに開成されて、ウエハ上面Waの回転中心WOに向けて液滴ノズル21から純水の液滴が供給される(純水液滴供給ステップS4)このステップS3およびS4を所定時間(たとえば、40秒間)行うことで、ウエハ両面Wa,Wbに残っていた弗酸を洗い流すことができる。
【0057】
なお、バルブ220a,222aがともに閉成されて液滴ノズル21からの弗酸の液滴の供給が停止されて液滴ノズル21が旋回移動されてウエハW外方(図2のA位置)へ退避し、、次に、バルブ321a,141aが閉成されて裏面ノズル14および処理液ノズル31からウエハ両面Wa,Wbへの純水の供給が停止される。これにより、ステップS3およびS4を終了する。
【0058】
次に、図示しないガスノズルからウエハ両面Wa,Wbに向けて乾燥用の窒素ガスを供給しつつ、ウエハWの回転数をそれまでより高めて、ウエハ両面Wa,Wbに残っていた水分を除去し乾燥させ(スピン乾燥ステップS5)、所定時間(たとえば、15秒間)の経過後、ウエハWの回転を停止させる。
【0059】
以上のステップS1〜S5の一連の処理によって処理は終了するが、ステップS5の終了後は、図示しない搬送ロボットによって搬出され、次の処理装置に搬送されていく。
【0060】
<一実施形態の効果>
【0061】
以上のように、この一実施形態に係る基板処理装置では、処理液としての弗酸または純水窒素ガスとを混合させることによって生じた液滴が、液滴ノズル21からウエハ上面Waに供給されるとともに、液滴に含まれる処理液と同種の処理液が処理液ノズル31からウエハ上面Waに供給される。これにより、ウエハ上面Wa上で処理が進行する領域を広げることができ、したがって、デバイスに損傷を与えることなく処理性能を高く維持できるという液滴ノズル21によるウエハ処理の利点を維持しつつ、さらにウエハWの処理速度(ウエハW上の不要物の除去速度またはリンス処理速度)を向上させることができる。
【0062】
さらに、弗酸の液滴と弗酸の液とを同時に、また、純水の液滴と純水の液とを同時にウエハ上面Waに供給できる。よって、弗酸による不要物のエッチング除去処理、または純水によるリンス処理がウエハ上面Wa上で同時に進行する領域を広げることができ、したがって、さらにウエハWの処理速度を向上させることができる。
【0063】
また、この一実施形態に係る基板処理装置では、処理液ノズル31から処理液としての弗酸または純水がウエハ上面Waの回転軸O近傍の位置P2に向けて供給される。これにより、ウエハWの回転による遠心力によってウエハWの回転中心WOからウエハWの周縁部に至るウエハW全域に処理液が広がるので、ウエハ上面Wa全域を処理液の液滴で処理することができる。したがって、ウエハ上面Waの処理を隈なく行うことができ、ウエハ上面Wa全域の処理速度をさらに向上させることができる。
【0064】
また、この一実施形態に係る基板処理装置では、液滴ノズル21を回転軸Oに対して接近および離隔するように移動させることができ、ウエハ上面Waにおける液滴の供給位置P1を、ウエハWの中央部から周辺部にかけて移動させることができる。これにより、液滴をウエハ上面Wa全域に供給することができ、ウエハ上面Wa全域の処理速度を向上させることができる。
【0065】
また、この一実施形態に係る基板処理装置では、ウエハ上面Waに対して、液滴ノズル21から弗酸または純水の液滴がほぼ垂直に供給され、処理液ノズル31から弗酸または純水の液が斜め方向に供給されている。これにより、弗酸または純水の液滴の衝突エネルギーが最大となるとともに、弗酸または純水の液がウエハ上面Waで広い範囲に広がるようになる。したがって、さらに、液滴による処理性能を向上させつつ、ウエハ上面Waの広い範囲の処理速度を向上させることができる。
【0066】
また、この一実施形態に係る基板処理装置では、処理液ノズル31から供給される弗酸や純水などの処理液を温度調節する温度調節器220b,221b,222bが備えられている。これにより処理液はウエハ上面Waの広い範囲にわたって広がるので、ウエハWの温度を面内でより均一にすることができる。
【0067】
また、この一実施形態に係る基板処理方法では、弗酸の液滴を回転するウエハ上面Waに供給する弗酸液滴供給ステップS2と、この弗酸液滴供給ステップS2が行われている期間において、弗酸の液をウエハ上面Waに供給する弗酸供給ステップS1と、を備えている。また、純水の液滴を回転するウエハ上面Waに供給する純水液滴供給ステップS4と、この純水液滴供給ステップS4が行われている期間において、純水の液をウエハ上面Waに供給する純水供給ステップS3と、を備えている。これらにより、デバイスに損傷を与えることなく処理性能を高く維持できるという液滴ノズル21によるウエハ処理の利点を維持しつつ、さらにウエハWの処理速度(ウエハW上の不要物の除去速度またはリンス処理速度)を向上させることができる。
【0068】
また、この一実施形態に係る基板処理方法では、弗酸供給ステップS1および純水供給ステップS3では、ウエハ上面Waのほぼ全域が弗酸または純水で覆われる。したがって、ウエハ上面Waの処理を隈なく行うことができ、ウエハ上面Wa全域の処理速度を向上させることができる。
【0069】
<一実施形態の変形例>
【0070】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することもできる。たとえば、上述の一実施形態では、液滴ノズル21は、内部混合ノズルとなっているが、上述の外部混合ノズルとしてもよい。また、液滴ノズル21は、外液タイプのノズルとなっているが、上述の内液タイプのノズルとしてもよい。
【0071】
また、上述の一実施形態では、液滴ノズル21は、エッチング液(弗酸)の液滴とリンス液(純水)の液滴の両方をバルブ切替えによって吐出できるような共用のノズルとなっているが、それぞれ別のノズルとなっていてもよく、すなわち、液滴ノズル21の代わりに、エッチング液の液滴を吐出する第1液滴ノズルとリンス液の液滴を吐出する第2液滴ノズルとが別々に備えられていてもよい。また、処理液ノズル31および裏面ノズル14についても同様に、エッチング液を吐出ずる第1処理液ノズルとリンス液を吐出する第2処理液ノズルとが別々に備えられていてもよい。
【0072】
また、上述の一実施形態では、ウエハWに対してエッチング処理(S1,S2)とリンス処理(S3,S4)とスピン乾燥処理(S5)の3つの処理を順に行う装置および方法について説明したが、本発明はエッチング処理のみを行う装置および方法、リンス処理のみを行う装置および方法、エッチング処理およびリンス処理のみを行う装置および方法、ならびにリンス処理およびスピン乾燥処理のみを行う装置および方法のいずれにも適用可能である。
【0073】
また、上述の一実施形態では、液滴ノズル21は、ウエハWの上面Waに液滴を供給するようになっているが、ウエハWの下面Wbに液滴を供給するものであってもよく、さらには、ウエハWの両面WaおよびWbに液滴を供給するものであってもよい。
【0074】
また、上述の一実施形態では、液滴ノズル21からの液滴に含まれるエッチング液、および処理液ノズル31および裏面ノズル14からのエッチング液は、弗酸となっているが、このエッチング液としては、弗酸の他、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、酢酸、蓚酸、クエン酸、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、アンモニア、およびこれらの過酸化水素水溶液のうちの少なくともいずれか1つ、あるいは、これらのうちの少なくとも2つの混合液、たとえば、弗硝酸(弗酸と硝酸の混合溶液)や王水(塩酸と硝酸の混合溶液であってもよい。
【0075】
また、上述の一実施形態では、液滴ノズル21からの液滴に含まれるリンス液、ならびに処理液ノズル31および裏面ノズル14からのリンス液は、純水となっているが、このリンス液としては、その他、IPA(イソプロピルアルコール)などの有機溶剤、炭酸水、オゾン水、磁気水、還元水(水素水)、およびイオン水のうちのいずれであってもよい。さらに液滴ノズル21に導入される気体として窒素ガスが用いられているが、その他、アルゴンガスやヘリウムガスなどの不活性ガスおよびクリーンエアのうちのいずれであってもよい。さらには、上述の一実施形態では、液滴ノズル21からの液滴に含まれる薬液、および処理液ノズル31および裏面ノズル14からの薬液は、エッチング液(弗酸)となっているが、その他ウエハWを処理可能な液体であればなんでもよく、たとえば、ウエハW上の不要なレジスト残渣を除去するためのポリマー除去液であってもよい。
【0076】
また、上述の一実施形態では、図3に示したように、処理液ノズル31から処理液の供給を開始した後に、液滴ノズル21からの液滴の供給を開始しているが、液滴ノズル21からの液滴の供給の方を先に行ってもよい。また、処理液ノズル31から処理液の供給を停止させる前に、液滴ノズル21からの液滴の供給が終了されているが、液滴ノズル21からの液滴の供給の方を後で終了させてもよい。
【0077】
また、上述の一実施形態では、液滴供給位置P1を変更するために液滴ノズル21を移動させる液滴ノズル移動手段として、液滴ノズル21を旋回移動させるための旋回駆動機構25(ACサーボモータやステッピングモータなど)が用いられているが、これに限るものではない。たとえば、液滴ノズル21を直線移動させるための直線駆動機構(モータやシリンダなど)であってもよい。またたとえば、液滴ノズル21を移動させるものに限らず、液滴ノズル21の向きを変更して液滴の吐出方向を変更するものであってもよい。
【0078】
なお、この旋回駆動機構25による液滴供給位置P1の移動に応じて液滴ノズル21による処理性能(エッチング力やリンス洗浄力)を変化させてもよい。具体的には、液滴ノズル21に導入されるガス(窒素ガス)の圧力や流量、液滴ノズル21の移動速度、スピンチャック10によるウエハWの回転数を変化させてもよい。たとえば、液滴供給位置P1が、ウエハ上面Waのデバイス形成領域内(図2の境界dよりも内方)にあるときは、デバイス形成領域外(図2の境界dよりも外方)にあるときよりも、ガスの圧力や流量を小さくしたり、液滴ノズル21の移動速度を早くしたり、ウエハWの回転数を遅くしたりするのがよい。これは、デバイス形成領域D1内のデバイスにできるだけ損傷を与えないようにするためである。
【0079】
さらには、基板の一例として半導体ウエハを取り上げたが、この発明は、液晶表示装置用ガラス基板、PDP用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク、および磁気ディスクなどの他の種類の基板に対して処理を施すための装置にも適用することができる。
【0080】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0081】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1に係る発明の基板処理装置によると、デバイスに損傷を与えることなく処理性能を高く維持できるという液滴ノズルによる基板処理の利点を維持しつつ、さらに基板の処理速度を向上させることができるという効果を奏する。
【0082】
また、基板の処理速度を向上させることができるという効果を奏する。
【0083】
さらに、基板の一方面全域の処理速度をさらに向上させることができるという効果を奏する。
【0084】
また、請求項に係る発明の基板処理装置によると、基板の一方面全域の処理速度を向上させることができるという効果を奏する。
【0085】
また、請求項に係る発明の基板処理装置によると、さらに、液滴による処理性能を向上させつつ、基板の一方面の広い範囲の処理速度を向上させることができるという効果を奏する。
【0086】
また、請求項に係る発明の基板処理装置によると、基板の一方面の温度を面内でより均一にすることができるという効果を奏する。
【0087】
また、請求項に係る発明の基板処理方法によると、デバイスに損傷を与えることなく処理性能を高く維持できるという液滴ノズルによる基板処理の利点を維持しつつ、さらに基板の処理速度を向上させることができるという効果を奏する。
【0088】
また、基板の一方面の処理を隈なく行うことができ、基板の一方面全域の処理速度を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す側面図である。
【図2】この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す平面図である。
【図3】図1の基板処理装置における処理手順について説明するための処理フロー図である。
【符号の説明】
10 スピンチャック
11 チャック軸
12 スピンベース
13 チェックピン
14 裏面ノズル
140,141 配管
140a,141a バルブ
15 回転駆動機構
20 液滴ノズル機構
21 液滴ノズル
22 ブラケット
23 アーム
24 旋回軸
25 旋回駆動機構
210 本体部
210a 貫通路
211 第1パイプ
212 第2パイプ
212a テーパ部
212b ストレート部
220,221,222 配管
220a,221a,222a バルブ
220b,221b,222b 温度調節器
30 処理液ノズル機構
31 処理液ノズル
320,321 配管
320a,321a バルブ
32 ブラケット
33 アーム
40 昇降駆動機構
C 円弧
d 境界
O ウエハWの回転軸
G 旋回軸
P1 液滴供給位置
P2 処理液供給位置
R ウエハWの回転方向
S1 弗酸供給ステップ
S2 弗酸液滴供給ステップ
S3 純水供給ステップ
S4 純水液滴供給ステップ
S5 スピン乾燥ステップ
SP1,SP2,SP3 空間
W ウエハ
Wa ウエハの上面
Wb ウエハの下面
WO ウエハの回転中心

Claims (9)

  1. 所定の回転軸を中心に基板を保持しつつ回転させる保持回転部と、
    この保持回転部によって保持されている基板の一方面に対して、処理液とガスとが混合されて生成された液滴を供給する液滴ノズルと、
    この液滴ノズルとは別に設けられ、上記基板の一方面の上記回転軸近傍に向けて、上記液滴ノズルからの液滴に含まれる処理液と同種の処理液を供給する処理液ノズルと、を備え
    基板の一方面に対して、上記液滴ノズルから液滴を供給しつつ、上記処理液ノズルから処理液を供給することを特徴とする基板処理装置。
  2. 上記液滴ノズルが基板の上記回転軸に対して接近および離隔するように液滴ノズルを移動させる液滴ノズル移動手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 上記処理液は薬液であることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
  4. 上記薬液はエッチング液またはポリマー除去液であることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  5. 上記処理液は薬液を洗い流すためのリンス液であることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理装置。
  6. 上記リンス液は純水であることを特徴とする請求項に記載の基板処理装置。
  7. 上記液滴ノズルからの液滴の吐出方向は基板の一方面に対してほぼ垂直であり、上記処理液ノズルからの処理液の吐出方向は基板の一方面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1からまでのうちのいずれかに記載の基板処理装置。
  8. 上記処理液ノズルから供給される処理液を温度調節する温度調節機構をさらに備えることを特徴とする請求項1からまでのうちのいずれかに記載の基板処理装置。
  9. 処理液とガスとが混合されて生成された液滴を回転する基板の一方面に供給する液滴供給工程と、
    この液滴供給工程が行われている期間において、この液滴供給工程で供給される液滴に含まれる処理液と同種の処理液を、基板の一方面における回転中心の近傍に供給する処理液供給工程と、を含み、
    上記処理液供給工程は、基板の一方面のほぼ全域が処理液で覆われるように処理液を供給することを特徴とする基板処理方法。
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