JP6982478B2 - 基板洗浄方法および基板洗浄装置 - Google Patents
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Description
洗浄工程では、脱イオン水(DIW)などの洗浄液を基板に供給することにより、パーティクルを物理的に除去したり、パーティクルと化学的に反応する薬液を基板に供給することにより、当該パーティクルを化学的に除去したりすることが一般的である。
そこで、基板の上面に、溶質および揮発性を有する溶媒を含む処理液を供給し、当該処理液を固化または硬化させた膜(以下「パーティクル保持層」という。)を形成したのち、当該パーティクル保持層を溶解して除去する手法が提案されている(特許文献1および特許文献2)。
次いで、基板の上面に溶解処理液が供給される。これにより、パーティクル保持層が基板上で溶解されて除去されるので、パーティクルが、パーティクル保持層とともに基板の上面から除去される(特許文献1参照)。
そこで、本願の発明者は、剥離したパーティクル保持層を溶解させずに、基板の上面から除去することを検討している。具体的には、パーティクル保持層を基板の上面から剥離したのち、たとえば、当該基板の上面にリンス液が供給されることによって、当該基板の上面が洗浄される。
そこで、この発明の目的は、基板の上面からパーティクルを高い除去率で除去することができる上、パーティクル保持層の残渣が基板の上面に残ったり再付着したりするのを抑制することができる基板洗浄方法および基板洗浄装置を提供することである。
処理液が固化または硬化される際に、パーティクルが基板から引き離される。引き離されたパーティクルはパーティクル保持層中に保持される。そのため、除去工程において、基板の上面に剥離液を供給することで、当該基板の上面に形成されたパーティクル保持層を、剥離液によって溶解させることなく、パーティクル保持層中に保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離して除去することができる。
したがって、この方法によれば、パーティクル保持層を、保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離することにより、パーティクルを高い除去率で除去することができる。さらに、パーティクル保持層の残渣が基板の上面に残ったり再付着したりするのを抑制することができる。
この方法によれば、基板の裏面に熱媒体を供給する簡易な加熱手段によって、成膜工程のうち加熱工程を実行することができる。
この発明の一実施形態では、前記加熱工程において加熱された前記基板上の前記処理液が、前記溶媒の沸点未満である。
この発明は、さらに、基板の上面に、溶質および揮発性を有する溶媒を含む処理液を供給する処理液供給工程と、前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成する成膜工程と、前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離するための剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、残渣除去工程とを含む、第2の基板洗浄方法を提供する。そして、前記成膜工程は、前記基板の下面である裏面に熱媒体を供給して、前記基板の上面に供給した前記処理液を、前記熱媒体の沸点未満の温度に加熱することにより、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する加熱工程を含む。そして、前記残渣除去工程は、前記除去工程後の前記基板の上面に、前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分に対する溶解性を有する残渣除去液を供給して、前記パーティクル保持層を除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する。
処理液が固化または硬化される際に、パーティクルは基板から引き離される。引き離されたパーティクルはパーティクル保持層中に保持される。そのため、除去工程において、基板の上面に剥離液を供給することで、当該基板の上面に形成されたパーティクル保持層を、当該パーティクル保持層中に保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離して除去することができる。
したがって、この方法によれば、パーティクル保持層を、保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離することにより、パーティクルを高い除去率で除去することができる。さらに、パーティクル保持層の残渣が基板の上面に残ったり再付着したりするのを抑制することができる。
したがって、たとえば、チャンバ内に電熱ヒータ等を設けたり、電熱ヒータ等を設けた別チャンバに基板を搬送して加熱工程を実施したりする必要がない。つまり、基板洗浄方法の工程を簡略化することもできる。
この方法によれば、成膜工程のうち加熱工程での加熱後のパーティクル保持層中に、溶媒を残留させることができる。そのため、その後の除去工程において、パーティクル保持層中に残留した溶媒と、供給された剥離液との相互作用によって、パーティクル保持層を基板の上面から剥離しやすくすることができる。すなわち、パーティクル保持層中に剥離液を浸透させて、パーティクル保持層と基板との界面まで剥離液を到達させることにより、パーティクル保持層が基板の上面から浮いて剥離される。
この発明は、さらに、基板の上面に、溶質および揮発性を有する溶媒を含む処理液を供給する処理液供給工程と、前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成する成膜工程と、前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離するための剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、残渣除去工程とを含む、第3の基板洗浄方法を提供する。そして、前記成膜工程は、前記基板の上面に供給した前記処理液を、前記溶媒の沸点未満の温度に加熱することにより、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する加熱工程を含む。そして、前記残渣除去工程は、前記除去工程後の前記基板の上面に、前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分に対する溶解性を有する残渣除去液を供給して、前記パーティクル保持層を除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する。
処理液が固化または硬化される際に、パーティクルは基板から引き離される。引き離されたパーティクルはパーティクル保持層中に保持される。そのため、除去工程において、基板の上面に剥離液を供給することで、当該基板の上面に形成されたパーティクル保持層を、当該パーティクル保持層中に保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離して除去することができる。
したがって、この方法によれば、パーティクル保持層を、保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離することにより、パーティクルを高い除去率で除去することができる。さらに、パーティクル保持層の残渣が基板の上面に残ったり再付着したりするのを抑制することができる。
この発明は、また、基板の上面に、溶質および揮発性を有する溶媒を含む処理液を供給するための処理液供給ユニットと、前記基板を加熱して、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成するための加熱ユニットと、前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離する剥離液を供給するための剥離液供給ユニットと、前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離して除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去液を供給するための残渣除去液供給ユニットと、前記処理液供給ユニット、前記加熱ユニット、前記剥離液供給ユニット、および前記残渣除去液供給ユニットを制御する制御装置とを含む、第1の基板洗浄装置を提供する。前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分は、変質温度以上に加熱前は、前記剥離液に対して難溶性ないし不溶性で、かつ前記変質温度以上に加熱することにより変質して、前記剥離液に対して可溶性になる性質を有する。前記残渣除去液は、前記変質温度以上に加熱前の前記溶質成分に対する溶解性を有している。前記制御装置は、前記基板の上面に前記処理液を供給する処理液供給工程と、前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させるとともに、前記処理液を、前記変質温度未満の温度に加熱することにより、前記溶質成分を変質させることなく、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する成膜工程と、前記基板の上面に前記剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、前記基板の上面に前記残渣除去液を供給して、前記パーティクル保持層を除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程とを実行する。
処理液が固化または硬化される際に、パーティクルは基板から引き離される。引き離されたパーティクルはパーティクル保持層中に保持される。そのため、除去工程において、基板の上面に剥離液を供給することで、当該基板の上面に形成されたパーティクル保持層を、剥離液によって溶解させることなく、パーティクル保持層中に保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離して除去することができる。
したがって、この構成によれば、パーティクル保持層を、保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離することにより、パーティクルを高い除去率で除去することができる。さらに、パーティクル保持層の残渣が基板の上面に残ったり再付着したりするのを抑制することができる。
この構成によれば、基板の裏面に熱媒体を供給する簡易な加熱手段(熱媒体供給ユニット)によって、成膜工程のうち加熱工程を実行することができる。
したがって、たとえば、チャンバ内に電熱ヒータ等を設けたり、電熱ヒータ等を設けた別チャンバに基板を搬送して加熱工程を実施したりする必要がない。つまり、基板洗浄装置の構成を簡略化することができる。
処理液が固化または硬化される際に、パーティクルは基板から引き離される。引き離されたパーティクルはパーティクル保持層中に保持される。そのため、除去工程において、基板の上面に剥離液を供給することで、当該基板の上面に形成されたパーティクル保持層を、当該パーティクル保持層中に保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離して除去することができる。
したがって、この構成によれば、パーティクル保持層を、保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離することにより、パーティクルを高い除去率で除去することができる。さらに、パーティクル保持層の残渣が基板の上面に残ったり再付着したりするのを抑制することができる。
したがって、たとえば、チャンバ内に電熱ヒータ等を設けたり、電熱ヒータ等を設けた別チャンバに基板を搬送して加熱工程を実施したりする必要がない。つまり、基板洗浄装置の構成を簡略化することもできる。
処理液が固化または硬化される際に、パーティクルは基板から引き離される。引き離されたパーティクルはパーティクル保持層中に保持される。そのため、除去工程において、基板の上面に剥離液を供給することで、当該基板の上面に形成されたパーティクル保持層を、当該パーティクル保持層中に保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離して除去することができる。
したがって、この構成によれば、パーティクル保持層を、保持したパーティクルごと、基板の上面から剥離することにより、パーティクルを高い除去率で除去することができる。さらに、パーティクル保持層の残渣が基板の上面に残ったり再付着したりするのを抑制することができる。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態にかかる基板洗浄装置1のレイアウトを示す図解的な平面図である。
基板洗浄装置1は、シリコンウエハなどの基板Wを一枚ずつ洗浄する枚葉式の装置である。この実施形態では、基板Wは、円板状の基板である。
搬送ロボットIRは、キャリヤCと搬送ロボットCRとの間で基板Wを搬送する。搬送ロボットCRは、搬送ロボットIRと処理ユニット2との間で基板Wを搬送する。複数の処理ユニット2は、たとえば、同様の構成を有している。
処理ユニット2は、一枚の基板Wを水平な姿勢で保持して、基板Wの中心を通る鉛直な回転軸線A1まわりに基板Wを回転させるスピンチャック4と、当該スピンチャック4に保持された基板Wの上面に、溶質および揮発性を有する溶媒を含む処理液を供給する処理液供給ノズル5と、スピンチャック4に保持された基板Wの上面に、剥離液を供給する剥離液供給ノズル6とを含む。処理液供給ノズル5は、処理液供給ユニットの一例である。
剥離液供給ノズル6は、剥離液供給ユニットの一例である。
回転軸10は、回転軸線A1に沿って鉛直方向に延びており、この実施形態では、中空軸である。回転軸10の上端は、スピンベース9の下面の中央に結合されている。スピンベース9は、水平方向に沿う円盤形状を有している。スピンベース9の上面の周縁部には、基板Wを把持するための複数のチャックピン8が、周方向に間隔を空けて配置されている。スピンモータ11は、たとえば、回転軸10に回転力を与えることによって、基板W、チャックピン8、スピンベース9および回転軸10を回転軸線A1まわりに一体回転させる電動モータを含む。
処理ユニット2は、スピンチャック4に保持された基板Wの上面および下面から基板W外に排除される液体を受ける処理カップ40と、スピンチャック4に保持された基板Wに上方から対向する対向部材50とを含む。
ガード昇降機構44は、たとえば、第1ガード41Aに取り付けられた第1ボールねじ機構(図示せず)と、第1ボールねじに駆動力を与える第1モータ(図示せず)と、第2ガード41Bに取り付けられた第2ボールねじ機構(図示せず)と、第2ボールねじ機構に駆動力を与える第2モータ(図示せず)とを含む。
対向部材50において対向面50aとは反対側の面には、中空軸51が固定されている。対向部材50において平面視で回転軸線A1と重なる位置を含む部分には、対向部材50を上下に貫通し、中空軸51の内部空間と連通する連通孔が形成されている。
処理ユニット2は、対向部材50の昇降を駆動する対向部材昇降機構52をさらに含む。対向部材昇降機構52は、下位置(後述する図5Hに示す位置)から上位置(後述する図5Aに示す位置)までの任意の位置(高さ)に対向部材50を位置させることができる。下位置とは、対向部材50の可動範囲において、対向部材50の対向面50aが基板Wに最も近接する位置である。上位置とは、対向部材50の可動範囲において対向部材50の対向面50aが基板Wから最も離間する位置(退避位置)である。対向部材50が上位置に位置するとき、処理液供給ノズル5および剥離液供給ノズル6は、対向部材50の対向面50aと基板Wの上面との間に進入することができる。
処理ユニット2は、スピンチャック4に保持された基板Wの上面に、残渣除去液を供給する残渣除去液供給ノズル7と、スピンチャック4に保持された基板Wの上面と対向部材50の対向面50aとの間の空間に気体を供給する気体供給ノズル60と、スピンチャック4に保持された基板Wの上面に、リンス液を供給するリンス液供給ノズル65とをさらに含む。残渣除去液供給ノズル7は、残渣除去液供給ユニットの一例である。気体供給ノズル60は、気体供給ユニットの一例である。リンス液供給ノズル65は、リンス液供給ユニットの一例である。
熱媒体供給ノズル24は、この実施形態では、基板Wを回転させながら、吐出口24aから基板Wの裏面の中心位置へ向けて熱媒体を供給する。供給された熱媒体は、遠心力の働きによって基板Wの裏面の略全面に行き渡る。これにより、基板Wおよび基板Wの上面の処理液が、加熱される。基板Wの裏面の回転中心位置とは、基板Wの裏面における回転軸線A1との交差位置である。熱媒体供給ノズル24には、熱媒体供給管25が接続されている。熱媒体供給管25には、その流路を開閉するバルブ26が介装されている。
基板洗浄装置1は、制御装置3を含む。制御装置3は、マイクロコンピュータを備え、所定の制御プログラムに従って基板洗浄装置1に備えられた制御対象を制御する。具体的には、制御装置3は、プロセッサ(CPU)3Aと、制御プログラムが格納されたメモリ3Bとを含み、プロセッサ3Aが制御プログラムを実行することによって、基板処理のための様々な制御を実行するように構成されている。
図4は、処理ユニット2による基板洗浄の一例を説明するための流れ図である。図5A〜図5Hは、基板洗浄の一例の様子を説明するための図解的な断面図である。図6A、図6Bは、基板洗浄の一例におけるパーティクル保持層29の様子を説明するための図解的な断面図である。
次いで、制御装置3は、スピンモータ11を制御して、スピンベース9を、基板回転速度である所定のスピンオフ速度で回転させる(スピンオフ工程、ステップS2a)。スピンオフ速度は、たとえば、300rpm〜1500rpmである。これにより、図5Bに示すように、まず、基板Wの上面に供給された処理液27が、基板Wの上面の周縁から排出され、次いで、揮発性の溶剤の揮発が進行する。
たとえば、この実施形態では、溶質として、所定の変質温度以上に加熱する前は水に対して難溶性ないし不溶性で、変質温度以上に加熱することで変質して水溶性になる性質を有する樹脂(以下「感熱水溶性樹脂」と記載する場合がある。)が用いられる。感熱水溶性樹脂を、後述する水系の剥離液と組み合わせることにより、この発明の一実施形態にかかる洗浄方法が実施される。
この実施形態では、成膜工程において、処理液を、感熱水溶性樹脂の変質温度未満の温度に加熱することにより、当該感熱水溶性樹脂を水溶性に変質させずに、基板Wの上面に、水系の剥離液に対して難溶性ないし不溶性のパーティクル保持層29を形成する。
なお、加熱の温度は、溶媒の沸点未満の温度であるのがさらに好ましい。処理液を、溶媒の沸点未満の温度に加熱することにより、先に説明したように、パーティクル保持層29中に溶媒を残留させることができる。そして、パーティクル保持層29中に残留した溶媒と、剥離液との相互作用によって、当該パーティクル保持層29を、基板Wの上面から剥離しやすくすることができる。
このような熱媒体28による基板Wの加熱(加熱工程)は、前述したように、対向部材50の対向面50aを基板Wの上面に近接させた状態(たとえば対向部材50を下位置に位置させた状態)で行われる。
そこで、この実施形態では、対向部材50の対向面50aを基板Wの上面に近接させた状態で加熱工程を実行する。対向部材50は、基板Wの上面を、第1ガード41Aから跳ね返った熱媒体28から保護する。したがって、パーティクル保持層29の表面への熱媒体28の付着を抑制することができるので、第1ガード41Aからの熱媒体28の跳ね返りに起因するパーティクルを抑制できる。
すなわち、制御装置3は、スピンモータ11を制御して、スピンベース9を、基板回転速度である所定の除去速度で回転させる。除去速度は、たとえば、500rpm〜800rpmである。
DIW31は、SC1液32よりも、剥離液としての効果は低い。しかし、DIW31は、SC1液32に先立って供給されて、パーティクル保持層29中に浸透することで、当該パーティクル保持層29中に残留するPGEEの少なくとも一部と置換する。そして、DIW31は、次工程で供給されるSC1液32の、パーティクル保持層29中への浸透を補助する働きをする。
第1の剥離液は、DIW31には限られず、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、および希釈濃度(例えば、10ppm〜100ppm程度)の塩酸水のいずれであってもよい。第2の剥離液は、SC1液32には限られず、アンモニア水溶液、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の4級水酸化アンモニウムの水溶液、コリン水溶液等のアルカリ水溶液を用いることもできる。
次に、制御装置3は、対向部材昇降機構52を制御して、対向部材50を、上位置から上位置と下位置との間の供給位置に移動させる。そして、制御装置3は、バルブ67を開く。これにより、図5Fに示すように、回転状態の基板Wの上面に向けて、リンス液供給ノズル65から、DIW31が、リンス液として供給される(リンス工程、ステップS4)。
リンス液は、DIW31には限られず、炭酸水、電解イオン水、水素水、オゾン水、および希釈濃度(例えば、10ppm〜100ppm程度)の塩酸水のいずれであってもよい。
次に、制御装置3は、バルブ67を閉じて、リンス液供給ノズル65からのDIW31の供給を停止させる。
すなわち、制御装置3は、スピンモータ11を制御して、スピンベース9を、基板回転速度である所定の残渣除去速度で回転させる。残渣除去速度は、たとえば、数10rpm〜300rpmである。対向部材50の位置は、供給位置に維持される。そして、ガード昇降機構44が、第1ガード41Aを下位置に移動させ、第2ガード41Bを上位置に維持する。
基板Wの上面に供給された残渣除去液33は、遠心力の働きによって、基板Wの上面の略全面に行きわたって、DIW31を置換する。そして、基板Wの上面に供給された残渣除去液33は、基板Wの上面に残るパーティクル保持層29の残渣を溶解したのち、基板Wの上面の周縁から排出される。
いずれの樹脂の場合も、剥離液としては、DIW等の水や、アルカリ水溶液などの、水系の剥離液を用いることができる。
残渣除去液としては、いずれかの樹脂に対する溶解性を有する任意の溶媒を用いることができる。残渣除去液としては、たとえばシンナー、トルエン、酢酸エステル類、アルコール類、グリコール類等の有機溶媒、酢酸、蟻酸、ヒドロキシ酢酸等の酸性液を用いることができる。とくに、水系の剥離液との相溶性を有する溶媒を用いることが好ましい。
図8は、Si基板上にSiO2のパーティクルを付着させて基板洗浄を実施した際のパーティクル除去率(PRE)を測定した結果を示すグラフである。
図において左側は、図4に示した基板洗浄の各工程を実施した場合、すなわち残渣除去を行った場合の、所定の粒径以上のパーティクルに関するPREを示している。また、右側は、基板洗浄の各工程のうち、残渣除去工程を省略した場合の、所定の粒径以上のパーティクルに関するPREを示している。
<第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態に係る処理ユニット2Pの概略構成を示す模式的な断面図である。図9では、今まで説明した部材と同じ部材には、同じ参照符号を付して、その説明を省略する(後述する図10〜図12Bにおいても同様)。
移動ノズル70は、少なくとも水平方向に移動可能なノズルである。移動ノズル70は、基板Wの上面に残渣除去液を供給する残渣除去液供給ユニットとしての機能と、基板Wの上面に窒素ガス等の気体を供給する気体供給ユニットとしての機能とを有する。
移動ノズル70は、残渣除去液供給管71から供給される残渣除去液を、鉛直方向に沿って吐出する中心吐出口90を有している。移動ノズル70は、第1気体供給管72Aから供給される気体を、鉛直方向に沿って直線状に吐出する線状流吐出口91を有している。さらに、移動ノズル70は、第2気体供給管72Bから供給される気体を、水平方向に沿って移動ノズル70の周囲に放射状に吐出する水平流吐出口92を有している。また、移動ノズル70は、第3気体供給管72Cから供給される気体を、斜め下方向に沿って移動ノズル70の周囲に放射状に吐出する傾斜流吐出口93を有している。
ヒータユニット100は、プレート本体101と、複数の支持ピン102と、ヒータ103とを含む。プレート本体101は、平面視において、基板Wよりも僅かに小さい。複数の支持ピン102は、プレート本体101の上面から突出している。プレート本体101の上面と、複数の支持ピン102の表面とによって対向面100aが構成されている。ヒータ103は、プレート本体101に内蔵されている抵抗体であってもよい。ヒータ103に通電することによって、対向面100aが加熱される。そして、ヒータ103には、給電線104を介して、ヒータ通電機構105から電力が供給される。
ヒータユニット100の下面には、回転軸線A1に沿って鉛直方向に延びる昇降軸107が結合されている。昇降軸107は、スピンベース9の中央部に形成された貫通孔9aと、中空の回転軸10とを挿通している。昇降軸107内には、給電線104が通されている。
図10は、第2実施形態に係る処理ユニット2Pの電気的構成を示すブロック図である。第2実施形態に係る処理ユニット2Pの制御装置3は、第1実施形態と同様に、プロセッサ(CPU)3Aと、制御プログラムが格納されたメモリ3Bとを含み、プロセッサ3Aが制御プログラムを実行することによって、基板処理のための様々な制御を実行するように構成されている。制御装置3は、スピンモータ11、チャックピン駆動機構108、ノズル移動機構12,15,80、ヒータ通電機構105、ヒータ昇降機構106、ガード昇降機構44、および、バルブ類14,17,18,20,26,73,74A,74B,74C,75,76B,76Cを制御するようにプログラムされている。
次いで、制御装置3は、スピンモータ11を制御して、スピンベース9を、基板回転速度である所定のスピンオフ速度で回転させる(スピンオフ工程、ステップS2a)。スピンオフ速度は、たとえば、300rpm〜1500rpmである。これにより、図11Bに示すように、まず、基板Wの上面に供給された処理液27が、基板Wの上面の周縁から排出され、次いで、揮発性の溶剤の揮発が進行する。
そして、揮発性の溶剤の揮発がさらに進行するとともに、処理液27が固化または硬化する。これにより、溶質成分からなる固体状の膜、すなわちパーティクル保持層29が形成される。
詳しくは、制御装置3は、ヒータ昇降機構106を制御して、ヒータユニット100を近接位置から下位置に移動させる。そして、制御装置3は、スピンモータ11を制御して、スピンベース9を、基板回転速度である所定の除去速度で回転させる。除去速度は、たとえば、500rpm〜800rpmである。そして、制御装置3は、第2のノズル移動機構15を制御して、剥離液供給ノズル6を、基板Wの上方の中央位置に移動させる。
次に、制御装置3は、第1の除去速度を維持してスピンベース9を回転させながら、バルブ17を閉じて、DIWの供給を停止したのち、バルブ20を開く。これにより、図11Eに示すように、回転状態の基板Wの上面に向けて、剥離液供給ノズル6から、第2の剥離液の一例としてのSC1液32が供給される(SC1液供給工程、ステップS3b)。基板Wの上面に供給されたSC1液32は、遠心力の働きによって、基板Wの上面の略全面に行き渡って、DIW31を置換して、基板Wの上面の周縁から排出される。
次に、制御装置3は、バルブ20を閉じて、SC1液の供給を停止した後、スピンモータ11を制御して、スピンベース9を、基板回転速度である所定のリンス速度で回転させる。リンス速度は、たとえば、100rpm〜1000rpmである。そして、制御装置3は、バルブ17を開く。これにより、図11Fに示すように、回転状態の基板Wの上面に向けて、剥離液供給ノズル6から、リンス液としてのDIW31が供給される(リンス工程、ステップS4)。
そして、パーティクル保持層29を除去した後の基板Wの上面に残る残渣を除去する残渣除去工程が実行される(ステップS5)。
次に、制御装置3は、ヒータ昇降機構106を制御して、ヒータユニット100を下位置から近接位置に移動させる。制御装置3は、バルブ17,18を閉じて剥離液供給ノズル6からのDIWの供給を停止させる。そして、制御装置3は、第2のノズル移動機構15を制御して、剥離液供給ノズル6を退避位置に移動させる。
次に、制御装置3は、第3のノズル移動機構80を制御して、移動ノズル70を、基板Wの上方の中央位置に配置する。移動ノズル70が中央位置に到達した後に、制御装置3は、バルブ73を開く。これにより、図11Gに示すように、回転状態の基板Wの上面に向けて、移動ノズル70から残渣除去液33が供給される。
また、制御装置3は、バルブ74Bを開く。これにより、これにより、移動ノズル70の水平流吐出口92から窒素ガス等の気体が放射状に吐出され、基板Wの上面が水平気流95で覆われる。水平流吐出口92からの窒素ガスの吐出流量は、たとえば100リットル/分程度である。基板Wの上面が窒素ガスの水平気流で覆われているので、処理ユニット2P内の各部材から跳ね返った液滴や雰囲気中のミスト等が基板Wの上面に付着することを抑制または防止できる。
残渣除去液33を基板W上から排除する際、図11Hに二点鎖線で示すように、制御装置3は、バルブ74Cを開き、傾斜流吐出口93から気体を吐出させてもよい。傾斜流吐出口93から吐出される気体が形成する傾斜気流97は、基板Wの上面にぶつかって、基板Wの上面に平行な外方へと向きを変える。
残渣除去工程の後で、かつ、スピンドライ工程の前に、図12Aおよび図12Bに示すように、残渣除去液33を基板W上から排除する際、残渣除去液33の液膜の中央領域に穴160を形成し、この穴160を広げるようにして、残渣除去液33を基板W上から排除してもよい。
たとえば、処理液を加熱するために、基板Wの裏面へ熱媒体28を供給する代わりに、ランプや電熱ヒータなどの熱源からの熱を利用してもよい。基板Wの加熱は、専用のチャンバ内で実施してもよい。さらには、パーティクル保持層29の成膜、剥離、および残渣除去の各工程は、それぞれ異なるチャンバ内で実施してもよい。
基板洗浄装置1による洗浄方法の各工程には、実施の形態で示した工程に、他の工程が追加されてもよい。
溶質としては、前述した各種樹脂以外にも、たとえば、樹脂以外の有機化合物や、有機化合物と他の混合物を用いてもよい。あるいは、有機化合物以外の化合物であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で、種々の設計変更を施すことが可能である。
2 処理ユニット
2P 処理ユニット
3 制御装置
5 処理液供給ノズル(処理液供給ユニット)
6 剥離液供給ノズル(剥離液供給ユニット)
7 残渣除去液供給ノズル(残渣除去液供給ユニット)
24 熱媒体供給ノズル(加熱ユニット)
27 処理液
28 熱媒体
29 パーティクル保持層
31 DIW(剥離液)
32 SC1液(剥離液)
33 残渣除去液
70 移動ノズル(残渣除去液供給ユニット)
W 基板
Claims (18)
- 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給する処理液供給工程と、
前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成する成膜工程と、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離するための剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、
を含み、
前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分は、変質温度以上に加熱前は、前記剥離液に対して不溶性で、かつ前記変質温度以上に加熱することによって変質して、前記剥離液に対して可溶性になる性質を有し、
前記成膜工程が、前記基板の上面に供給した前記処理液を、前記変質温度未満の温度に加熱することにより、前記溶質成分を変質させることなく、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する加熱工程を含み、
前記除去工程後の前記基板の上面に、前記変質温度以上に加熱前の前記溶質成分に対する溶解性を有する残渣除去液を供給して、前記除去工程によって前記パーティクル保持層を前記基板上から除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程をさらに含む、基板洗浄方法。 - 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給する処理液供給工程と、
前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成する成膜工程と、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離するための剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、
を含み、
前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分は、変質温度以上に加熱前は、前記剥離液に対して不溶性で、かつ前記変質温度以上に加熱することによって変質して、前記剥離液に対して可溶性になる性質を有し、
前記成膜工程が、前記基板の上面に供給した前記処理液を、前記変質温度未満の温度に加熱することにより、前記溶質成分を変質させることなく、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する加熱工程を含み、
前記除去工程後の前記基板の上面に、前記変質温度以上に加熱前の前記溶質成分に対する溶解性を有する残渣除去液を供給して、前記パーティクル保持層を除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程をさらに含み、
前記残渣除去液は、シンナー、トルエン、酢酸エチル類、アルコール類、グリコール類から選択された有機溶媒である、基板洗浄方法。 - 前記有機溶媒が、イソプロピルアルコールである、請求項2に記載の基板洗浄方法。
- 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給する処理液供給工程と、
前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成する成膜工程と、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離するための剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、
を含み、
前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分は、変質温度以上に加熱前は、前記剥離液に対して不溶性で、かつ前記変質温度以上に加熱することによって変質して、前記剥離液に対して可溶性になる性質を有し、
前記成膜工程が、前記基板の上面に供給した前記処理液を、前記変質温度未満の温度に加熱することにより、前記溶質成分を変質させることなく、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する加熱工程を含み、
前記除去工程後の前記基板の上面に、前記変質温度以上に加熱前の前記溶質成分に対する溶解性を有する残渣除去液を供給して、前記パーティクル保持層を除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程をさらに含み、
前記パーティクル保持層が、前記溶質成分からなる固体状の膜であり、前記剥離液に対して難溶性または不溶性であり、
前記除去工程が、前記剥離液によって、前記パーティクル保持層にパーティクルを保持させたまま前記パーティクル保持層を前記基板の上面から剥離し、前記基板の遠心力の作用によって、前記剥離液とともに前記パーティクル保持層を前記基板の上面から排出する排出工程を含む、基板洗浄方法。 - 前記加熱工程において、前記基板の下面に、沸点が前記変質温度未満である熱媒体を供給することにより、前記基板の上面に供給した前記処理液を、前記変質温度未満の温度に加熱する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
- 前記加熱工程において加熱された前記基板上の前記処理液が、前記溶媒の沸点未満である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板洗浄方法。
- 前記剥離液は、前記溶媒に対する相溶性を有している、請求項6に記載の基板洗浄方法。
- 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給する処理液供給工程と、
前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成する成膜工程と、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離するための剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、
を含み、かつ
前記成膜工程が、前記基板の下面に熱媒体を供給して、前記基板の上面に供給した前記処理液を、前記熱媒体の沸点未満の温度に加熱することにより、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する加熱工程を含み、
前記除去工程後の前記基板の上面に、前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分に対する溶解性を有する残渣除去液を供給して、前記除去工程によって前記パーティクル保持層を前記基板上から除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程をさらに含む、基板洗浄方法。 - 前記加熱工程において加熱された前記基板上の前記処理液が、前記溶媒の沸点未満である、請求項8に記載の基板洗浄方法。
- 前記剥離液は、前記溶媒に対する相溶性を有している、請求項9に記載の基板洗浄方法。
- 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給する処理液供給工程と、
前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成する成膜工程と、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離するための剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、
を含み、かつ
前記成膜工程が、前記基板の上面に供給した前記処理液を、前記溶媒の沸点未満の温度に加熱することにより、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する加熱工程を含み、
前記除去工程後の前記基板の上面に、前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分に対する溶解性を有する残渣除去液を供給して、前記除去工程によって前記パーティクル保持層を前記基板上から除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程をさらに含む、基板洗浄方法。 - 前記剥離液は、前記溶媒に対する相溶性を有している、請求項11に記載の基板洗浄方法。
- 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給するための処理液供給ユニットと、
前記基板を加熱して、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成するための加熱ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離する剥離液を供給するための剥離液供給ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離して除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去液を供給するための残渣除去液供給ユニットと、
前記処理液供給ユニット、前記加熱ユニット、前記剥離液供給ユニット、および前記残渣除去液供給ユニットを制御する制御装置と、
を含み、
前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分は、変質温度以上に加熱前は、前記剥離液に対して難溶性ないし不溶性で、かつ前記変質温度以上に加熱することにより変質して、前記剥離液に対して可溶性になる性質を有し、
前記残渣除去液は、前記変質温度以上に加熱前の前記溶質成分に対する溶解性を有しており、
前記制御装置は、前記基板の上面に前記処理液を供給する処理液供給工程と、前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させるとともに、前記処理液を、前記変質温度未満の温度に加熱することにより、前記溶質成分を変質させることなく、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する成膜工程と、前記基板の上面に前記剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、前記基板の上面に前記残渣除去液を供給して、前記除去工程によって前記パーティクル保持層を前記基板上から除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程とを実行する、基板洗浄装置。 - 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給するための処理液供給ユニットと、
前記基板を加熱して、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成するための加熱ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離する剥離液を供給するための剥離液供給ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離して除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去液を供給するための残渣除去液供給ユニットと、
前記処理液供給ユニット、前記加熱ユニット、前記剥離液供給ユニット、および前記残渣除去液供給ユニットを制御する制御装置と、
を含み、
前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分は、変質温度以上に加熱前は、前記剥離液に対して難溶性ないし不溶性で、かつ前記変質温度以上に加熱することにより変質して、前記剥離液に対して可溶性になる性質を有し、
前記残渣除去液は、前記変質温度以上に加熱前の前記溶質成分に対する溶解性を有しており、
前記制御装置は、前記基板の上面に前記処理液を供給する処理液供給工程と、前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させるとともに、前記処理液を、前記変質温度未満の温度に加熱することにより、前記溶質成分を変質させることなく、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する成膜工程と、前記基板の上面に前記剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、前記基板の上面に前記残渣除去液を供給して、前記パーティクル保持層を除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程とを実行し、
前記残渣除去液は、シンナー、トルエン、酢酸エチル類、アルコール類、グリコール類から選択された有機溶媒である、基板洗浄装置。 - 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給するための処理液供給ユニットと、
前記基板を加熱して、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成するための加熱ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離する剥離液を供給するための剥離液供給ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離して除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去液を供給するための残渣除去液供給ユニットと、
前記処理液供給ユニット、前記加熱ユニット、前記剥離液供給ユニット、および前記残渣除去液供給ユニットを制御する制御装置と、
を含み、
前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分は、変質温度以上に加熱前は、前記剥離液に対して難溶性ないし不溶性で、かつ前記変質温度以上に加熱することにより変質して、前記剥離液に対して可溶性になる性質を有し、
前記残渣除去液は、前記変質温度以上に加熱前の前記溶質成分に対する溶解性を有しており、
前記制御装置は、前記基板の上面に前記処理液を供給する処理液供給工程と、前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させるとともに、前記処理液を、前記変質温度未満の温度に加熱することにより、前記溶質成分を変質させることなく、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する成膜工程と、前記基板の上面に前記剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、前記基板の上面に前記残渣除去液を供給して、前記パーティクル保持層を除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程とを実行し、
前記パーティクル保持層が、前記溶質成分からなる固体状の膜であり、前記剥離液に対して難溶性または不溶性であり、
前記制御装置が、前記除去工程において、前記剥離液によって、前記パーティクル保持層にパーティクルを保持させたまま前記パーティクル保持層を前記基板の上面から剥離し、前記基板の遠心力の作用によって、前記剥離液とともに前記パーティクル保持層を前記基板の上面から排出する排出工程を実行する、基板洗浄装置。 - 前記加熱ユニットは、前記基板の下面に、沸点が前記変質温度未満である熱媒体を供給する熱媒体供給ユニットを含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載の基板洗浄装置。
- 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給するための処理液供給ユニットと、
前記基板の下面に熱媒体を供給する熱媒体供給ユニットを含み、前記熱媒体供給ユニットから供給される熱媒体によって前記基板を加熱して、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成するための加熱ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離する剥離液を供給するための剥離液供給ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離して除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去液を供給するための残渣除去液供給ユニットと、
前記処理液供給ユニット、前記加熱ユニット、前記剥離液供給ユニット、および前記残渣除去液供給ユニットを制御する制御装置と、
を含み、
前記残渣除去液は、前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分に対する溶解性を有しており、
前記制御装置は、前記基板の上面に前記処理液を供給する処理液供給工程と、前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させるとともに、前記処理液を、前記熱媒体の沸点未満の温度に加熱することにより、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する成膜工程と、前記基板の上面に前記剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、前記基板の上面に前記残渣除去液を供給して、前記除去工程によって前記パーティクル保持層を前記基板の上面から除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程とを実行する、基板洗浄装置。 - 基板の上面に、溶質および溶媒を含む処理液を供給するための処理液供給ユニットと、
前記基板を加熱して、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させることにより、前記処理液を固化または硬化させて、前記基板の上面にパーティクル保持層を形成するための加熱ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離する剥離液を供給するための剥離液供給ユニットと、
前記基板の上面に、前記パーティクル保持層を剥離して除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去液を供給するための残渣除去液供給ユニットと、
前記処理液供給ユニット、前記加熱ユニット、前記剥離液供給ユニット、および前記残渣除去液供給ユニットを制御する制御装置と、
を含み、
前記残渣除去液は、前記パーティクル保持層に含まれる前記溶質である溶質成分に対する溶解性を有しており、
前記制御装置は、前記基板の上面に前記処理液を供給する処理液供給工程と、前記基板の上面に供給された前記処理液から、前記溶媒の少なくとも一部を揮発させるとともに、前記処理液を、前記溶媒の沸点未満の温度に加熱することにより、前記基板の上面に前記パーティクル保持層を形成する成膜工程と、前記基板の上面に前記剥離液を供給して、前記基板の上面から、前記パーティクル保持層を剥離して除去する除去工程と、前記基板の上面に前記残渣除去液を供給して、前記除去工程によって前記パーティクル保持層を前記基板の上面から除去した後の前記基板の上面に残る残渣を除去する残渣除去工程とを実行する、基板洗浄装置。
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