JP2009110985A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents
基板処理方法および基板処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009110985A JP2009110985A JP2007278449A JP2007278449A JP2009110985A JP 2009110985 A JP2009110985 A JP 2009110985A JP 2007278449 A JP2007278449 A JP 2007278449A JP 2007278449 A JP2007278449 A JP 2007278449A JP 2009110985 A JP2009110985 A JP 2009110985A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- organic solvent
- concentration
- ipa
- low
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Abstract
【課題】有機溶剤の消費量を抑制しつつ、基板表面を良好に乾燥させることができる基板処理方法および装置を提供する。
【解決手段】乾燥前処理(基板表面Wfに高濃度IPAを供給する処理)を行うことで基板表面Wfに形成される液膜のIPA濃度は常に最終的に基板乾燥に適した値に調整されている。そして、その表面状態のまま基板乾燥が実行されるため、優れた乾燥性能で基板を乾燥させることができる。しかも、この実施形態では、リンス処理を受けた基板Wに対して乾燥前処理を直ちに行うのではなく、低濃度IPAを基板表面Wfに供給して基板表面Wfに付着しているリンス液(DIW)をIPAに置換した上で乾燥前処理を行っている。このように有機溶剤の供給を2段階で行っているため、IPAの消費量を抑制することができる。
【選択図】図3
【解決手段】乾燥前処理(基板表面Wfに高濃度IPAを供給する処理)を行うことで基板表面Wfに形成される液膜のIPA濃度は常に最終的に基板乾燥に適した値に調整されている。そして、その表面状態のまま基板乾燥が実行されるため、優れた乾燥性能で基板を乾燥させることができる。しかも、この実施形態では、リンス処理を受けた基板Wに対して乾燥前処理を直ちに行うのではなく、低濃度IPAを基板表面Wfに供給して基板表面Wfに付着しているリンス液(DIW)をIPAに置換した上で乾燥前処理を行っている。このように有機溶剤の供給を2段階で行っているため、IPAの消費量を抑制することができる。
【選択図】図3
Description
この発明は、基板を乾燥させる基板処理方法および基板処理装置に関するものである。なお、乾燥処理対象となる基板には、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(電界放出ディスプレイ:Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等が含まれる。
薬液による薬液処理および純水などのリンス液によるリンス処理が行われた後、基板表面に付着するリンス液を除去すべく、数多くの乾燥方法が従来より提案されている。そのうちのひとつとして、純水よりも表面張力が低いIPA(イソプロピルアルコール:isopropyl alcohol)などの有機溶剤を用いた乾燥方法が知られている。この乾燥方法としては、例えば特許文献1に記載された乾燥方法がある。この乾燥方法を実行する基板処理装置では、基板表面に対してフッ酸処理を行った後、純水を基板表面に供給してリンス処理を施している。次いで、純水の供給停止後に途切れることなくあるいは純水を供給している途中から基板の表面にIPAを供給している。これにより、基板表面上の純水にIPAが溶解して純水がIPAにより置換される。このように乾燥処理を行う前に基板表面を基板乾燥に適した表面状態に調整している(乾燥前処理)。そして、基板表面の全面がIPAで濡れた状態のまま、基板が高速回転される。この基板回転によって基板表面からIPAが除去され、基板表面の乾燥処理が行われる。
ところで、IPAなどの有機溶剤を使用する場合、有機溶剤のランニングコストや排液処理にかかる負担などを考慮して有機溶剤の消費量をできるだけ抑制したいと要請がある。そこで、この要請を満足させるために、低濃度の有機溶剤を用いることが従来から提案されている。しかしながら、後で実験結果を参照しながら詳述するように、乾燥処理を行う際に基板表面に形成されている液膜の有機溶剤濃度が低下すると、乾燥不良が生じてしまう。つまり、良好な基板乾燥を行うためには、基板表面に形成される液膜が乾燥処理時点で基板乾燥に適した有機溶剤濃度を有している必要がある。このように、従来技術では、乾燥性能を良好にするという要求と、有機溶剤の消費量を抑制するという要求とを同時に満足させることが困難であった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、有機溶剤の消費量を抑制しつつ、基板表面を良好に乾燥させることができる基板処理方法および装置を提供することを目的とする。
この発明にかかる基板処理方法は、基板の表面を乾燥させる基板処理方法であって、上記目的を達成するため、低濃度有機溶剤を基板の表面に供給して有機溶剤の液膜を形成する第1工程と、第1工程後に、低濃度有機溶剤よりも高い濃度を有する高濃度有機溶剤を基板表面に供給して基板表面上の液膜の有機溶剤濃度を基板乾燥に適した値に調整する第2工程と、第2工程後に、基板表面から有機溶剤を除去して基板表面を乾燥する第3工程とを備えたことを特徴としている。
また、この発明にかかる基板処理装置は、基板の表面を乾燥させる基板処理装置であって、上記目的を達成するため、低濃度有機溶剤を貯留する第1タンクを有し、第1タンク内の低濃度有機溶剤を基板表面に供給して有機溶剤の液膜を形成する第1供給手段と、低濃度有機溶剤よりも濃度の高い高濃度有機溶剤を貯留する第2タンクを有し、低濃度有機溶剤の液膜を有する基板表面に第2タンク内の高濃度有機溶剤を供給することによって、基板表面に形成される液膜の有機溶剤濃度を基板乾燥に適した値に調整する第2供給手段と、濃度調整された有機溶剤の液膜を基板表面から除去して基板表面を乾燥させる乾燥手段とを備えたことを特徴としている。
このように構成された発明(基板処理方法および装置)では、有機溶剤の供給が2段階に分けて行われている。すなわち、第1段目として、低濃度有機溶剤が基板の表面に供給されて有機溶剤の液膜が形成される。この段階で使用される有機溶剤は低濃度であるため、必ずしも基板乾燥に適しているわけではないものの、基板表面での表面張力を十分低下させるのに大きく寄与する。これに加えて、第2段目として、高濃度有機溶剤が基板表面に供給されて基板表面上の液膜の有機溶剤濃度が基板乾燥に適した値に調整される。そして、基板表面から有機溶剤が除去されて基板表面が乾燥される。このように高濃度有機溶剤の供給によって基板表面は最終的に基板乾燥に適した有機溶剤濃度となり、その表面状態のまま基板乾燥が実行されるため、優れた乾燥性能で基板を乾燥させることができる。
また、2段階供給は有機溶剤の消費量を抑制する上でも優れた作用効果を発揮する。基板表面に全体に有機溶剤成分を行き渡らせるためには比較的多くの有機溶剤を供給する必要がある。特に、基板表面に形成されるパターンが微細化されるのに伴ってパターン内に有機溶剤成分を確実に供給するために有機溶剤の供給時間を長く設定する必要がある。そのため、有機溶剤の液膜を形成する際(第1段目の有機溶剤供給)には比較的多くの有機溶剤が必要となる。これに対し、既に形成された有機溶剤の液膜に対して有機溶剤を供給した際には、有機溶剤成分は当該液膜に良好に混ざり合う。そこで、本発明では、比較的多くの有機溶剤が必要な第1段目については低濃度有機溶剤を用いて行う一方、有機溶剤の液膜への有機溶剤成分の混ざり合いが良好な第2段目については高濃度有機溶剤を用いている。その結果、高濃度有機溶剤の使用量を抑制することができ、有機溶剤の消費量を抑制することができる。
ここで、低濃度有機溶剤を基板の表面に供給した際に基板表面から排出される余剰の有機溶剤を回収して貯留するとともに、回収した有機溶剤を低濃度有機溶剤として再利用してもよい。このように低濃度有機溶剤の回収・再利用により有機溶剤の消費量はさらに抑制される。また、有機溶剤の再利用はこれに限定されるものではなく、高濃度有機溶剤を基板表面に供給して基板表面上の液膜の有機溶剤濃度を基板乾燥に適した値に調整する際に基板表面から排出される余剰の有機溶剤を回収して貯留するとともに、回収した有機溶剤を低濃度有機溶剤として再利用してもよい。これにより、上記と同様に、有機溶剤の消費量はさらに抑制される。
また、低濃度有機溶剤を基板表面に供給することで、基板表面に付着している液体を低濃度有機溶剤に置換してもよい。この場合、回収貯留される低濃度有機溶剤に液体が混入して有機溶剤の濃度が低下していく。そして、濃度低下した低濃度有機溶剤をそのまま用いると、基板表面上の液膜の有機溶剤濃度を基板乾燥に適した値に調整するために要する高濃度有機溶剤の量(以下「調整必要量」という)が増大して有機溶剤の消費量が増える。そこで、上記のようにして回収される低濃度有機溶剤をタンクに貯留する一方、低濃度有機溶剤の濃度が所定濃度未満となると、タンクに貯留されている低濃度有機溶剤の一部または全部を排出するとともに、高濃度有機溶剤をタンクに補充してタンクに貯留される低濃度有機溶剤の濃度を所定濃度以上に高めるように構成してもよい。これにより、低濃度有機溶剤の濃度が所定濃度以上に維持される。その結果、調整必要量を抑制して有機溶剤の消費量を抑制することができる。
また、有機溶剤の回収貯留により、タンクでの低濃度有機溶剤の貯留量が増大していく。そこで、タンク内での低濃度有機溶剤の貯留量が所定量を超えると、タンクに貯留されている低濃度有機溶剤の一部を排出して貯留量を所定値以下に低減させてもよい。これによって、タンクから低濃度有機溶剤がオーバーフローするのを確実に防止することができる。
また、基板を回転させて基板乾燥を行ってもよい。この場合、基板回転に伴って発生する遠心力によって基板から有機溶剤が振り切られるが、その有機溶剤を回収するとともに当該回収後に使用される低濃度有機溶剤として貯留しておき、再利用してもよい。このように低濃度有機溶剤を再度利用することで有機溶剤の消費量がさらに低減される。
有機溶剤としては、純水などの基板表面に付着している液体よりも表面張力が低いもの、例えばアルコール系有機溶剤を用いることができる。アルコール系有機溶剤としては、安全性、価格等の観点からイソプロピルアルコール、エチルアルコールまたはメチルアルコールを用いることができるが、特にイソプロピルアルコールが好適である。
なお、この明細書における「有機溶剤」とは濃度100%のみならず、他の液体成分を含むものも含まれ、濃度が異なるものを示す場合には、「100%IPA」や「90%IPA」などのように濃度と溶剤成分とを併記して有機溶剤を特定している。
この発明によれば、基板表面に形成された液膜の有機溶剤濃度を基板乾燥に適した値に調整した後で、基板表面から有機溶剤を除去して基板表面を乾燥しているため、優れた乾燥性能で基板を乾燥させることができる。しかも、低濃度有機溶剤を基板の表面に供給して有機溶剤の液膜を形成した後に、高濃度有機溶剤を基板表面に供給して基板表面を基板乾燥に適したものとしているため、有機溶剤の消費量を抑制することができる。
<有機溶剤濃度と乾燥性能との関係>
本願発明者は、基板乾燥を行う際の基板表面に形成されている液膜の有機溶剤濃度が乾燥性能に及ぼす影響を調べるために、種々の実験を行った。そして、有機溶剤濃度を比較的高く設定することが乾燥性能を高めるために必須条件であるという知見を得た。以下、図1を参照しつつ実験内容を説明した後、その実験結果について説明する。
本願発明者は、基板乾燥を行う際の基板表面に形成されている液膜の有機溶剤濃度が乾燥性能に及ぼす影響を調べるために、種々の実験を行った。そして、有機溶剤濃度を比較的高く設定することが乾燥性能を高めるために必須条件であるという知見を得た。以下、図1を参照しつつ実験内容を説明した後、その実験結果について説明する。
図1は有機溶剤濃度と乾燥性能との関係を検証するための実験手順を示す模式図である。ここでは、枚葉式の基板処理装置(大日本スクリーン製造社製、スピンプロセッサSS―3000)を用いてシリコンウエハ(基板)Wを強制的に汚染させる。具体的には、基板Wを回転させながら基板表面にパーティクル(Si屑)を分散させた分散液を供給する。その後、以下の手順で一連の基板処理を行った。
まず、基板Wを300rpmで回転させながら、基板表面Wfに薬液としてフッ酸を供給する(HF供給)。基板表面Wfに供給されたフッ酸は遠心力により広げられ、基板表面Wf全体がフッ酸により薬液処理される。この薬液処理が終了すると、基板回転を同一回転数で継続させたままリンス液としてDIW(脱イオン水:deionized water)を基板表面Wfに供給してリンス処理を実行する(図1(a))。これによって、基板表面Wf全体をリンス処理する。このリンス処理後、DIW供給を停止する。そして、このDIW供給停止後、0.5秒間が経過してパドル状DIW液膜の膜厚が基板Wの全面でほぼ均一になるのを待つ(同図(b))。この後、一連の処理(置換領域形成処理、第1置換処理および第2置換処理)を互いに異なる有機溶剤濃度で実行する。ここでは、有機溶剤濃度として、90%IPA、95%IPAおよび100%IPAの3種類を用いている。この置換領域形成処理では、IPAを基板表面Wfの中央部に供給する。このIPA供給によって、同図(c)に示すように、基板Wの表面中央部ではDIW液膜の中央部がIPAに置換されて置換領域SRが液膜に形成される。IPA供給から2.5秒が経過すると、IPA供給を継続させたまま基板Wの回転速度を10rpmから100rpmに加速する。これによって、置換領域SRが基板Wの径方向に広がっていく(同図(d))。そして、加速後1.5秒が経過すると、さらに基板Wの回転速度を100rpmから300rpmに加速する(同図(e))。これによって、基板表面Wf全体にIPA薄膜が形成される。すなわち、90%IPAを用いることで90%IPAの薄膜が、95%IPAを用いることで95%IPAの薄膜が、また100%IPAを用いることで90%IPAの薄膜が基板表面Wfに形成される。こうして、置換処理が完了すると、基板Wの回転速度を1000rpmに高めて基板表面Wfに付着するIPAを振り切り、基板Wに対して乾燥処理(スピンドライ)を実行する。
そして、90%IPAで基板処理した基板表面と、95%IPAで基板処理した基板表面と、100%IPAで基板処理した基板表面とをKLA−Tencor社製のパーティクル評価装置SP1−TBIを用いてモニターしたところ、図2(a)〜(c)に示すパーティクル分布が観測された。なお、同図において、白丸ラインは基板Wの周端部を示すとともに、白点は基板表面Wfに付着するパーティクルを示している。これらの図から明らかなように、IPA濃度の低下に伴ってパーティクル数が増加し、90%IPAを用いて基板処理した場合には、基板Wの周縁部分にパーティクルが現れることで乾燥不良が観察された。このように90%(mol分率では0.68)のIPAを用いたとしても乾燥不良が発生し、それよりも高濃度のIPAを使用しないと優れた乾燥性能が得られないことがわかる。
そこで、本発明にかかる実施形態では、この知見に基づき、90%を超える高濃度IPAの供給によって基板表面Wfに形成される液膜を最終的に基板乾燥に適したIPA濃度に調整し、その表面状態のまま基板乾燥を実行することで優れた乾燥性能で基板Wを乾燥させるものである。一方、IPAの消費量を抑制するためにIPA供給を、90%以下の低濃度IPAを用いた第1段目の低濃度IPA供給と、90%を超えるIPA供給との2段階で構成している。以下、図3〜図9を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図3はこの発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す図である。また、図4は図3の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置は半導体ウエハ等の基板Wの表面Wfに付着している不要物を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。より具体的には、基板表面Wfに対してフッ酸などの薬液による薬液処理および純水やDIW(脱イオン水:deionized
water)などのリンス液によるリンス処理を施した後、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させる装置である。なお、この実施形態では、基板表面Wfとはpoly−Si等からなるデバイスパターンが形成されたパターン形成面をいう。
water)などのリンス液によるリンス処理を施した後、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させる装置である。なお、この実施形態では、基板表面Wfとはpoly−Si等からなるデバイスパターンが形成されたパターン形成面をいう。
この基板処理装置は、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wを略水平姿勢に保持して回転させるスピンチャック1と、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfに向けて薬液を吐出する薬液吐出ノズル3と、スピンチャック1の上方位置に配置された遮断部材9とを備えている。
スピンチャック1は、回転支軸11がモータを含むチャック回転機構13の回転軸に連結されており、チャック回転機構13の駆動により回転軸J(鉛直軸)回りに回転可能となっている。これら回転支軸11、チャック回転機構13は、円筒状のケーシング2内に収容されている。回転支軸11の上端部には、円盤状のスピンベース15が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット4からの動作指令に応じてチャック回転機構13を駆動させることによりスピンベース15が回転軸J回りに回転する。また、制御ユニット4はチャック回転機構13を制御して回転速度を調整する。
スピンベース15の周縁部付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個のチャックピン17が立設されている。チャックピン17は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース15の周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。チャックピン17のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部とを備えている。各チャックピン17は、基板保持部が基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部が基板Wの外周端面から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
スピンベース15に対して基板Wが受渡しされる際には、複数個のチャックピン17を解放状態とし、後述する基板処理を基板Wに対して行う際には、複数個のチャックピン17を押圧状態とする。押圧状態とすることによって、複数個のチャックピン17は基板Wの周縁部を把持してその基板Wをスピンベース15から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持することができる。これにより、基板Wはその表面(パターン形成面)Wfを上方に向け、裏面Wbを下方に向けた状態で支持される。なお、基板保持手段としてはチャックピン17に限らず、基板裏面Wbを吸引して基板Wを支持する真空チャックを用いてもよい。
薬液吐出ノズル3は、薬液バルブ31を介して薬液供給源と接続されている。このため、制御ユニット4からの制御指令に基づいて薬液バルブ31が開閉されると、薬液供給源から薬液が薬液吐出ノズル3に向けて圧送され、薬液吐出ノズル3から薬液が吐出される。なお、薬液にはフッ酸またはBHF(バッファードフッ酸)などが用いられる。また、薬液吐出ノズル3にはノズル移動機構33(図4)が接続されており、制御ユニット4からの動作指令に応じてノズル移動機構33が駆動されることで、薬液吐出ノズル3を基板Wの回転中心の上方の吐出位置と吐出位置から側方に退避した待機位置との間で往復移動させることができる。
遮断部材9は、板状部材90と、内部が中空に仕上げられ、板状部材90を支持する回転支軸91と、回転支軸91の中空部に挿通された内挿軸95とを有している。板状部材90は、中心部に開口部を有する円盤状の部材であって、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfに対向配置されている。板状部材90は、その下面(底面)90aが基板表面Wfと略平行に対向する基板対向面となっており、その平面サイズは基板Wの直径と同等以上の大きさに形成されている。板状部材90は略円筒形状を有する回転支軸91の下端部に略水平に取り付けられ、回転支軸91は水平方向に延びるアーム92により基板Wの中心を通る回転軸J回りに回転可能に保持されている。内挿軸95の外周面と回転支軸91の内周面との間にはベアリング(図示せず)が介在して取り付けられている。アーム92には、遮断部材回転機構93と遮断部材昇降機構94が接続されている。
遮断部材回転機構93は、制御ユニット4からの動作指令に応じて回転支軸91を回転軸J回りに回転させる。回転支軸91が回転させられると、板状部材90が回転支軸91とともに一体的に回転する。遮断部材回転機構93は、スピンチャック1に保持された基板Wの回転に応じて基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で板状部材90(下面90a)を回転させるように構成されている。
また、遮断部材昇降機構94は、制御ユニット4からの動作指令に応じて遮断部材9をスピンベース15に近接して対向させたり、逆に離間させることが可能となっている。具体的には、制御ユニット4は遮断部材昇降機構94を作動させることで、基板処理装置に対して基板Wを搬入出させる際には、スピンチャック1の上方の離間位置に遮断部材9を上昇させる。その一方で、基板Wに対して所定の処理を施す際には、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfのごく近傍に設定された所定の対向位置(図3に示す位置)まで遮断部材9を下降させる。この実施形態では、リンス処理が開始されてから遮断部材9を離間位置から対向位置に下降させ、乾燥処理が完了するまで継続して遮断部材9を対向位置に位置させる。
回転支軸91の中空部に内挿された内挿軸95は、横断面が円形に形成されている。これは、内挿軸95(非回転側部材)と回転支軸91(回転側部材)との隙間の間隔を全周にわたって均等にするためであり、該隙間にシールガスを導入することで内挿軸95と回転支軸91との隙間を外部からシールされた状態としている。内挿軸95には3本の流体供給路(図示省略)が鉛直軸方向に延びるように形成されている。すなわち、リンス液の通路となるリンス液供給路、再利用IPAの通路となる第1溶剤供給路および未使用IPAの通路となる第2溶剤供給路が内挿軸95に形成されている。リンス液供給路、第1溶剤供給路および第2溶剤供給路はPTFE(ポリテトラフルオロエチレン:polytetrafluoroethylene)からなる内挿軸95にそれぞれ、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合樹脂:polymer of tetrafluoroethylene and perfluorovinylether)製のチューブ(図示省略)を軸方向に挿入することによって形成されている。そして、リンス液供給路、第1溶剤供給路および第2溶剤供給路の下端がそれぞれ、リンス液吐出口、第1溶剤吐出口および第2溶剤吐出口となってスピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfと対向している。
また、回転支軸91の内壁面と内挿軸95の外壁面との間に形成される空間部分がガス供給路99を構成しており、ガス供給路99の下端が環状のガス吐出口となっている。このため、窒素ガスの用途に応じて適切な流量および流速で窒素ガスを基板表面Wfに向けて供給することができる。なお、内挿軸95に対し、上記3種類の流体供給路以外に、窒素ガスを供給する流体供給経路をさらに設けて基板表面Wfの中央部に窒素ガスを供給するように構成してもよい。
リンス液供給路の上端部はリンス液バルブ41を介して工場のユーティリティ等で構成されるDIW供給源に接続されており、リンス液バルブ41が開かれることにより、リンス液吐出口からDIWをリンス液として吐出可能となっている。
また、第1溶剤供給路の上端部には、本発明の「第1供給手段」に相当する第1溶剤供給ユニット7が接続されている。第1溶剤供給ユニット7は、本発明の「低濃度有機溶剤」としてIPA濃度が90%以下の低濃度IPAを貯留する貯留タンク71を有しており、後述するようにして使用済みのIPAを回収して貯留タンク71に貯留する。この貯留タンク71には後述する排出口から伸びる回収配管72の一端が取り込まれている。また、貯留タンク71には、その一端が第1溶剤供給路に接続された第1溶剤供給管73の他端が挿入され、貯留タンク71に貯留されている低濃度IPAをバルブ74を介して第1溶剤供給路に供給可能に構成されている。この第1溶剤供給管73には、貯留タンク71に貯留されている低濃度IPAを第1溶剤供給管73に送り出す定量ポンプ75や、定量ポンプ75により第1溶剤供給管73に送り出される低濃度IPA中の異物を除去するフィルタ76が設けられている。さらに、第1溶剤供給管73にはIPA濃度を監視するための濃度計77が介装されている。濃度計77としては、近赤外線液体成分濃度計が用いられる。近赤外線液体成分濃度計は、液中に赤外線を照射し、液中の成分濃度に応じた赤外線の吸収現象から吸収量を検知器で捉えることにより液中の目的とする成分濃度を求めるものである。
また、第1溶剤供給管73には、バルブ74と濃度計77との間に溶剤循環管78の一端が分岐接続される一方、溶剤循環管78の他端が貯留タンク71に接続されている。この溶剤循環管78には循環用バルブ79が介装されている。そして、装置の稼動中は、定量ポンプ75が常に駆動され、基板Wに低濃度IPAを供給しない間は、バルブ74が閉じられる一方、循環用バルブ79が開かれる。これにより、貯留タンク71から定量ポンプ75により送り出される低濃度IPAが溶剤循環管78を通じて貯留タンク71に戻される。つまり、基板Wに低濃度IPAを供給しない間は、貯留タンク71、第1溶剤供給管73および溶剤循環管78からなる循環経路を低濃度IPAが循環する。その一方で、基板Wに低濃度IPAを供給するタイミングになると、バルブ74が開かれる一方、循環用バルブ79が閉じられる。これにより、貯留タンク71から送り出される低濃度IPAが第1溶剤供給路に供給される。このように、基板Wに低濃度IPAを供給しない間は、低濃度IPAを循環させておくことによって、低濃度IPAを構成するDIWとIPAとが攪拌され、DIWとIPAとを十分に混ざり合った状態とすることができる。また、バルブ74の開成後、異物が除去された低濃度IPAを速やかに第1溶剤供給路に供給することができる。なお、同図中の符号701は貯留タンク71の下方側面に取り付けられた排出管であり、この排液管701にバルブ702が介挿されている。また、符号703は貯留タンク71内に貯留された低濃度IPAの貯留レベルを検出するセンサであり、貯留レベルが一定値に達して低濃度IPAが所定量を超えたことを検出すると、その検出結果を示す信号がセンサ703から制御ユニット4に与えられる。そして、その信号に基づき制御ユニット4が開成指令をバルブ702に与えると、バルブ702が開いて貯留タンク71内の低濃度IPAを排液管701を介して排出する。
第2溶剤供給路の上端部には、本発明の「第2供給手段」に相当する第2溶剤供給ユニット8が接続されている。第2溶剤供給ユニット8は、本発明の「高濃度有機溶剤」として100%IPAを貯留する貯留タンク81を有している。この貯留タンク81には、その一端が第2溶剤供給路に接続された第2溶剤供給管82の他端が挿入され、貯留タンク81に貯留されている高濃度IPAをバルブ83を介して第2溶剤供給路に供給可能に構成されている。この第2溶剤供給管82には、貯留タンク81に貯留されている高濃度IPAを第2溶剤供給管82に送り出す定量ポンプ84や、定量ポンプ84により第2溶剤供給管82に送り出される高濃度IPA中の異物を除去するフィルタ85が設けられている。そして、基板Wに高濃度IPAを供給しない間はバルブ83が閉じられる。その一方で、基板Wに高濃度IPAを供給するタイミングになると、バルブ83が開かれる。これにより、貯留タンク81から送り出される高濃度IPAが第2溶剤供給路に供給される。このように、バルブ83の開成後、異物が除去された高濃度IPAを速やかに第2溶剤供給路に供給することができる。なお、この実施形態では、高濃度IPAとして100%IPAを用いているが、90%を超えるIPAを高濃度IPAとして用いてもよい。
ガス供給路99の上端部はガス供給ユニット18(図4)と接続されており、制御ユニット4の動作指令に応じてガス供給ユニット18からガス供給路99に窒素ガスを圧送可能となっている。これにより、対向位置に位置決めされた遮断部材9(板状部材90)と基板表面Wfとの間に形成される間隙空間SPに窒素ガスを供給することができる。
ケーシング2の周囲には、受け部材21が固定的に取り付けられている。受け部材21には、円筒状の仕切り部材23a,23b,23cが立設されている。仕切り部材23aの内壁と仕切り部材23bの外壁との間の空間が第1排液槽25aを形成し、仕切り部材23bの内壁と仕切り部材23cの外壁との間の空間が第2排液槽25bを形成し、ケーシング2の外壁と仕切り部材23cの内壁との間の空間が第3排液槽25cを形成している。
第1排液槽25a、第2排液槽25bおよび第3排液槽25cの底部にはそれぞれ、排出口27a,27b,27cが形成されている。これらのうち排出口27bは回収配管72に接続される一方、残りの排出口27a,27cは相互に異なるドレインに接続されている。例えばこの実施形態では、第1排液槽25aは使用済みの薬液およびリンス液を回収するための槽であり、薬液およびリンス液を回収するための回収ドレインに連通されている。また、第2排液槽25bは使用済みのIPAを回収するための槽であり、排出口27bおよび回収配管72を介して貯留タンク71に連通されている。
排液槽25a〜25cの上方にはスプラッシュガード6が設けられている。スプラッシュガード6はスピンチャック1に水平姿勢で保持されている基板Wの周囲を包囲するようにスピンチャック1の回転軸Jに対して昇降自在に設けられている。このスプラッシュガード6は回転軸Jに対して略回転対称な形状を有しており、スピンチャック1と同心円状に径方向内側から外側に向かって配置された3つのガード61,62,63を備えている。3つのガード61,62,63は、最外部のガード61から最内部のガード63に向かって、順に高さが低くなるように設けられるとともに、各ガード61,62,63の上端部が鉛直方向に延びる面内に収まるように配置されている。
スプラッシュガード6は、ガード昇降機構65と接続され、制御ユニット4からの動作指令に応じてガード昇降機構65の昇降駆動用アクチェータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで、スプラッシュガード6をスピンチャック1に対して昇降させることが可能となっている。この実施形態では、ガード昇降機構65の駆動によりスプラッシュガード6を段階的に昇降させることで、回転する基板Wから飛散する処理液を分別して排液させることが可能となっている。
スプラッシュガード6を最も低い位置(以下「退避位置」という)に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上端部から突出させることで、基板搬送手段(図示せず)が未処理の基板Wをスピンチャック1に載置したり、処理済の基板Wをスピンチャック1から受け取ることが可能となっている。
ガード61の上部には、断面くの字形で内方に開いた溝状の第1案内部61aが形成されている。そして、薬液処理時にスプラッシュガード6を退避位置よりも高い位置(以下「第1高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散する薬液が第1案内部61aで受け止められ、第1排液槽25aに案内される。具体的には、第1高さ位置として、第1案内部61aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード6を配置させることで、回転する基板Wから飛散する薬液やリンス液がガード61を介して第1排液槽25aに案内される。
また、ガード62の上部には、径方向外側から内側に向かって斜め上方に傾斜した傾斜部62aが形成されている。そして、リンス処理時にスプラッシュガード6を第1高さ位置よりも高い位置(以下「第2高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散するIPAが傾斜部62aで受け止められ、第2排液槽25bに案内される。具体的には、第2高さ位置として、傾斜部62aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード6を配置させることで、回転する基板Wから飛散するIPAがガード61の上端部とガード62の上端部との間を通り抜けて第2排液槽25bに案内される。そして、IPAは排出口27bおよび回収配管72を介して貯留タンク71に回収貯留される。このように、本実施形態では、ガード62、第2排液槽25bおよび回収配管72が使用済みのIPAを貯留タンク71に回収する「回収手段」として機能している。
なお、この実施形態では、スプラッシュガード6を第1高さ位置に移動させて薬液およびリンス液を排出するが、薬液とリンス液を個別に分離して排出してもよい。つまり、スプラッシュガード6を第1高さ位置に移動させて薬液を排出し、スプラッシュガード6を第2高さ位置に移動させてリンス液を排出してもよい。この場合、スプラッシュガード6を第3高さ位置に移動させてIPAを回収することができる。つまり、ガード63の上部には、径方向外側から内側に向かって斜め上方に傾斜した傾斜部63aが形成されている。そして、スプラッシュガード6を第2高さ位置よりも高い位置(以下「第3高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散するIPAが傾斜部63aで受け止められ、第3排液槽25cに案内される。具体的には、第3高さ位置として、傾斜部63aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード6を配置させることで、回転する基板Wから飛散するIPAがガード62の上端部とガード63の上端部との間を通り抜けて第3排液槽25cに案内される。ただし、この場合には、回収配管72の他端を排出口27cに接続する必要があり、ガード63、第3排液槽25cおよび回収配管72が「回収手段」として機能している。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図5および図6を参照しつつ詳述する。図5は図3の基板処理装置の動作を示すタイミングチャートである。また、図6は図3の基板処理装置の動作を示す模式図である。この装置では、制御ユニット4はメモリ(図示省略)に記憶されているプログラムにしたがって装置各部を制御して基板Wに対して一連の処理を施す。すなわち、制御ユニット4はスプラッシュガード6を退避位置に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上端部から突出させる。そして、この状態で基板搬送手段(図示せず)により未処理の基板Wが装置内に搬入されると、基板Wに対して一連の基板処理(薬液処理+リンス処理+置換処理+乾燥前処理+乾燥処理)を実行する。基板表面Wfには例えばpoly−Siからなる微細パターンが形成されている。そこで、この実施形態では、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wが装置内に搬入され、スピンチャック1に保持される。なお、遮断部材9はスピンチャック1の上方の離間位置にあり、基板Wとの干渉を防止している。
続いて、制御ユニット4はスプラッシュガード6を第1高さ位置に配置して、基板Wに対して薬液処理を実行する(図6(a))。すなわち、薬液吐出ノズル3を吐出位置に移動させるとともに、チャック回転機構13の駆動によりスピンチャック1に保持された基板Wを200〜1200rpmの範囲内で定められる回転速度(例えば800rpm)で回転させる。そして、薬液バルブ31を開いて薬液吐出ノズル3から基板表面Wfに薬液としてフッ酸を供給する(HF供給)。基板表面Wfに供給されたフッ酸は遠心力により広げられ、基板表面Wf全体がフッ酸により薬液処理される。基板Wから振り切られたフッ酸は第1排液槽25aに案内され、回収ドレインに送られる。
薬液処理が終了すると、薬液吐出ノズル3が待機位置に移動される。そして、スプラッシュガード6が第1高さ位置のまま基板Wに対してリンス処理が実行される。すなわち、リンス液バルブ41を開いて、離間位置に位置する遮断部材9のリンス液吐出口からリンス液を吐出させる(DIW供給)。また、リンス液の吐出と同時に遮断部材9を対向位置に向けて下降させ、該対向位置に位置決めする。このように、薬液処理後、すぐに基板表面Wfにリンス液を供給することで基板表面Wfを継続して濡れた状態としておく。これは次のような理由による。すなわち、薬液処理後、フッ酸が基板Wから振り切られると、基板表面Wfの乾燥がはじまる。その結果、基板表面Wfが部分的に乾燥し、基板表面Wfにシミ等が発生することがある。したがって、このような基板表面Wfの部分的な乾燥を防止するため、基板表面Wfを濡れた状態としておくことが重要となっている。また、遮断部材9のガス吐出口から窒素ガスを吐出させる。
リンス液吐出口から基板表面Wfに供給されたリンス液は基板Wの回転に伴う遠心力により広げられ、基板表面Wf全体がリンス処理される。つまり、基板表面Wfに残留付着するフッ酸がリンス液によって洗い流され基板表面Wfから除去される。また、基板Wから振り切られた使用済みのリンス液は第1排液槽25aに案内され、回収ドレインを介して廃棄される(図6(b))。また、間隙空間SPに窒素ガスが供給されることで基板表面Wfの周囲雰囲気が低酸素濃度雰囲気に保たれている。このため、リンス液の溶存酸素濃度の上昇を抑制することができる。なお、リンス処理時における基板Wの回転速度は前半において例えば600rpmに設定され、リンス処理の後半において例えば300rpmに減速される(図5)。このようにしてリンス処理を受けた基板Wでは、基板表面Wf上にDIW液膜が回転速度に応じた膜厚で形成されている。
また、上記したリンス処理および後述の処理(置換処理、乾燥前処理、乾燥処理)を実行する際には、遮断部材9の板状部材90を基板Wと同じ回転方向でかつ略同じ回転速度で回転させる。これにより、板状部材90の下面90aと基板表面Wfとの間に相対的な回転速度差が発生するのを防止して、間隙空間SPに巻き込み気流が発生するのを抑制することができる。このため、ミスト状のリンス液および低表面張力溶剤が間隙空間SPに侵入して基板表面Wfに付着するのを防止できる。また、板状部材90を回転させることで下面90aに付着するリンス液や次に説明するIPAを振り切り、下面90aにリンス液やIPAが滞留するのを防止できる。
所定時間のリンス処理が終了すると、制御ユニット4はスプラッシュガード6を第2高さ位置に配置する(図6(c))。それに続いて、低濃度IPAを用いた置換処理が実行される。すなわち、制御ユニット4は、リンス処理の終了後に、バルブ74を開く一方、循環用バルブ79を閉じる。これにより、貯留タンク71から送り出される低濃度IPAが第1溶剤供給路に供給され、第1溶剤吐出口から基板表面Wfに向けて吐出される(図6(d))。この低濃度IPA供給によって、基板Wの表面中央部ではDIW液膜の中央部が低濃度IPAに置換されて置換領域がDIW液膜に形成され、さらに低濃度IPA供給が継続されることで、置換領域が基板Wの径方向に拡大して基板表面Wfの全面が低濃度IPAに置換される(置換処理)。これによって、基板表面Wf上に低濃度IPAからなる液膜が形成される。なお、基板Wから振り切られた使用済みのIPAは第2排液槽25bに案内され、さらに排出口27bおよび回収配管72を介して貯留タンク71に回収される。こうして回収されたIPAは次の基板Wに対する置換処理時に使用する低濃度IPAとして貯留タンク71に貯留される。
こうして、置換処理が完了すると、制御ユニット4は、バルブ74を閉じる一方、循環用バルブ79を開く。これにより、貯留タンク71、第1溶剤供給管73および溶剤循環管78からなる循環経路を低濃度IPAが循環して上記のようにして回収したIPAを既に貯留されている低濃度IPAと混合させる。また、置換処理の開始時においては基板表面WfにDIWが存在しており、置換処理の初期段階にDIWが微量(DIW液膜を構成するDIW量)ながら貯留タンク71に回収されることとなるが、上記循環動作によりDIWとIPAとが攪拌され、DIWとIPAとを十分に混ざり合った状態とすることができる。
また、制御ユニット4は、上記のようにバルブ74、79を開閉制御するとともに、バルブ83を開いて乾燥前処理を行う。この乾燥前処理では、貯留タンク81内の高濃度IPAが第2溶剤供給路に供給され、第2溶剤吐出口から基板表面Wfに向けて吐出される(図6(e))。この高濃度IPA供給によって、基板表面Wfに形成される液膜のIPA濃度が基板乾燥に適した値(この実施形態では100%)に調整されて次の基板乾燥に適した表面状態となる。なお、基板Wから振り切られた使用済みのIPAは、置換処理と同様に、第2排液槽25bに案内され、さらに排出口27bおよび回収配管72を介して貯留タンク71に回収される。こうして回収されたIPAは貯留タンク71に送られ、既に貯留されている低濃度IPAと混ざり合って次の基板Wに対する置換処理時に使用する低濃度IPAとして貯留タンク71に貯留される。
乾燥前処理においては、基板表面Wf上に形成されている低濃度IPAを高濃度IPAに置換するのが望ましい。ただし、後述するように基板表面Wf上の低濃度IPAの全部を高濃度IPAに置換することが乾燥処理にとって必須条件というわけではなく、高濃度IPAの供給によって基板表面Wfに形成される液膜のIPA濃度が基板乾燥に適した値に調整されて次の乾燥処理に適した表面状態を形成することが重要であり、高濃度IPAの供給目的および意義はこの点にある。つまり、「有機溶剤濃度と乾燥性能との関係」に基づくと、高濃度IPAの供給は、基板表面Wfに形成される液膜のIPA濃度が90%を超えるように調整することを主目的とするものである。
このようにして乾燥処理に適した表面状態に基板表面Wfが調整されると、制御ユニット4はバルブ83を閉じて乾燥前処理を終了し、次の乾燥処理を実行する。すなわち、制御ユニット4はチャック回転機構13の回転速度を高めて基板Wを高速回転(例えば1000rpm)させる。これにより、基板表面Wfに付着するIPAが振り切られ、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)が実行される(乾燥処理)。この乾燥処理の初期段階では、基板表面Wfに付着しているIPAが基板Wから振り切られるが、この使用済みのIPAは、置換処理や乾燥前処理と同様に、第2排液槽25bに案内され、さらに排出口27bおよび回収配管72を介して貯留タンク71に回収される。こうして回収されたIPAは貯留タンク71に送られ、既に貯留されている低濃度IPAと混ざり合って次の基板Wに対する置換処理時に使用する低濃度IPAとして貯留タンク71に貯留される。また、パターンの間隙にはIPAが入り込んでいるので、パターン倒壊やウォーターマーク発生を防止できる。また、間隙空間SPはガス吐出口から供給される窒素ガスで満たされていることから、乾燥時間を短縮するとともに基板Wに付着するIPAへの被酸化物質の溶出を低減してウォーターマークの発生をさらに効果的に抑制することができる。このように、本実施形態では、いわゆるスピン乾燥により基板乾燥を行っており、チャック回転機構13が本発明の「乾燥手段」に相当している。
基板Wの乾燥処理が終了すると、制御ユニット4はチャック回転機構13を制御して基板Wの回転を停止させる。そして、スプラッシュガード6を退避位置に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード6の上方から突出させる。その後、基板搬送手段が処理済の基板Wを装置から搬出して、1枚の基板Wに対する一連の基板処理が終了する。そして、次の基板Wについても、上記と同様の処理が実行されるが、上記のようにして回収されたIPAが次の基板Wに対する置換処理において低濃度IPAとして使用される。
以上のように、基板表面Wfを乾燥させる前に基板表面WfにIPAを供給して基板表面Wfに付着している液体成分をDIWからIPAに置換して表面張力を低下させている。すなわち、乾燥前処理(基板表面Wfに高濃度IPAを供給する処理)を行うことで基板表面Wfに形成される液膜のIPA濃度は常に最終的に基板乾燥に適した値に調整されている。そして、その表面状態のまま基板乾燥が実行されるため、優れた乾燥性能で基板Wを乾燥させることができる。
しかも、この実施形態では、リンス処理を受けた基板Wに対して乾燥前処理を直ちに行うのではなく、低濃度IPAを基板表面Wfに供給して基板表面Wfに付着しているリンス液(DIW)をIPAに置換した上で乾燥前処理を行っている。このように有機溶剤の供給を2段階で行っているため、IPAの消費量を抑制することができる。その理由を詳しく説明する。基板表面Wfに全体にIPAを行き渡らせるためには比較的多くのIPAを供給する必要がある。特に、基板表面Wfに形成されるパターンが微細化されるのに伴ってパターン内にIPAを確実に供給するためにIPAの供給時間を長く設定する必要がある。そのため、IPAの液膜を形成する際(第1段目のIPA供給)には比較的多くのIPAが必要となる。これに対し、既に形成されたIPAの液膜に対してIPAを供給した際には、IPAは当該液膜に良好に混ざり合う。したがって、比較的多くのIPAが必要な第1段目を低濃度IPAを用いて行う一方、IPAの液膜へのIPA成分の混ざり合いが良好な第2段目を高濃度IPAを用いることで、高濃度IPAの使用量を抑制することができ、IPAの消費量を抑制することができる。
また、第1段目のIPA供給において低濃度IPAを用いることは次の観点からも消費量の削減に効果的である。リンス処理が完了した時点では、例えば図7(a)に示すように、微細パターンFPの間隙にDIWが存在している。ここで、高濃度IPA(例えば100%IPA)を用いて微細パターンFPの間隙に付着するDIWをIPAと置換させるとなると、多量の高濃度IPAを勢いよく供給する必要があり、必然的にIPAの消費量が増大してしまう。一方、IPAの供給量を減少させると、例えば同図(b)に示すように基板表面Wfに付着するDIWの表層部分にIPAを混入させることができたとしても、微細パターンFPの間隙にIPA成分を入り込ませて表面張力を低下させることは困難である。これに対して、低濃度IPAを基板Wに供給することで、同図(c)に示すように基板上のリンス液(DIW)が低濃度IPAに置換され、微細パターンFPの間隙に付着するリンス液も低濃度IPAに置換される。このように低濃度IPAを用いた方が微細パターンFPの間隙にIPA成分を入り込ませて表面張力を低減させることができ、しかもIPAの消費量を抑制することができる。
しかも、この実施形態では、低濃度IPAは、当該基板Wよりも先に基板処理した際に発生する使用済みのIPAを回収し、貯留タンク71に貯留したものである。したがって、本実施形態では、新たに消費するIPAは乾燥前処理で使用されるIPA量のみであり、リンス処理後に高濃度IPAを基板Wに供給していた従来技術に比べ、本実施形態によれば、低濃度IPAを用いる分だけIPAの消費量を低減することができる。
また、この実施形態では、置換処理において基板Wから排出されるIPAを回収しているが、その置換処理の初期段階でDIWが微量(DIW液膜を構成するDIW量)ながら貯留タンク71に回収されることとなり、低濃度IPAの濃度を低下させる方向に作用する。しかしながら、本実施形態では、乾燥前処理において供給された高濃度IPAを乾燥前処理中や乾燥処理において貯留タンク71に回収しており、これが低濃度IPAの濃度を高める方向に作用する。したがって、低濃度IPAの濃度が急激に低下することはなく、低濃度IPAを用いて上記基板処理を繰り返して行うことができる。
ところで、上記したように基板処理を繰り返して実行する間に、貯留タンク71に低濃度IPAが貯まっていき低濃度IPAの液面が上昇していく。また、IPA濃度も徐々に低下していく。したがって、基板処理を良好に行うためには、次に説明するように、低濃度IPAの量および濃度を適当なタイミング、例えば1枚の基板Wに対する基板処理が完了する毎に検出し、その検出結果に基づき適切に対応するのが望ましい。
図8はこの発明にかかる基板処理装置の他の実施形態を示す図である。この実施形態では、制御ユニット4は基板Wに対する基板処理が完了して基板Wが搬出されるタイミングでメモリに記憶されているプログラムにしたがって以下のステップS1〜S6を実行する。この実施形態では、ステップS1で濃度計77により低濃度IPAの濃度が検出される。そして、その検出結果(IPA濃度)が予め設定した濃度、つまり表面張力γが十分に低くパターン倒れを効果的に防止することができる濃度(70%)以上であるか否かを制御ユニット4は判定している。ここで、低濃度IPAの濃度が設定濃度未満となっている(ステップS2で「NO」)場合には、バルブ702が開いて貯留タンク71内の低濃度IPAの一部を排液管701を介して排出するとともに、高濃度IPAの補充をユーザに促して貯留タンク71内の低濃度IPAの濃度を高める(ステップS3)。この動作は、低濃度IPAの濃度が設定濃度以上となるまで繰り返して行われる。なお、この実施形態では、高濃度IPAの補充をユーザによるマニュアル操作により行うように構成しているが、例えば図9に示すように構成して自動補充するように構成してもよい。すなわち、図9に示す装置では、フィルタ85の下流側で第2溶剤供給管82から配管86が分岐され、貯留タンク71に連通されている。また、この分岐配管86にはバルブ87が介挿されている。そして、制御ユニット4が、高濃度IPAの補充が必要であると判断した際に、バルブ87を開いて貯留タンク81内の高濃度IPAを配管86を介して貯留タンク71に補充してもよい。
図8に戻って説明を続ける。低濃度IPAの濃度が設定濃度以上であると判定した際には、貯留タンク71に貯留されている低濃度IPA量が検出される(ステップS4)。この実施形態では、センサ703からの信号に基づき制御ユニット4は、貯留タンク71内での低濃度IPAが所定の設定量未満であるか否かを判定する(ステップS5)。ここで、低濃度IPAの量が設定量以上となっている、つまりセンサ703から検出信号が与えられている場合、制御ユニット4は貯留タンク71内での低濃度IPAが所定の設定量以上となっている(ステップS2で「NO」)と判定し、バルブ702が開いて貯留タンク71内の低濃度IPAの一部を排液管701を介して排液して貯留タンク71内の低濃度IPA量を設定量未満に減少させる。
以上のように、この実施形態によれば、低濃度IPAの量および濃度が常に設定範囲に調整され、この調整状態で基板処理が行われる。その結果、基板処理を良好に行うことができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させているが、リンス液以外の液体で濡れた基板表面Wfを乾燥させる基板処理方法および基板処理装置に対しても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、基板Wから排出されるIPAを回収して低濃度IPAとして再利用しているが、一度使用したIPAを排液する基板処理装置に対しても本発明を適用することができる。つまり、貯留タンク71に予め低濃度IPAを十分に貯留しておき、当該貯留タンク71内の低濃度IPAを使い切るように構成してもよい。
また、上記実施形態において、再利用IPAの濃度調整は未使用IPAの補充によって行なわれているが、純水やDIWの供給によって行なってもよい。また再利用IPAD中のIWの濃度を近赤外線液体成分濃度計で求めることで、DIWを自動補充するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、乾燥前処理に使用する有機溶剤としてIPAを用いているが、他のアルコール系有機溶剤、例えばエチルアルコール(Ethanol)やメチルアルコール(methanol)などを用いることができる。また、アルコール系有機溶剤以外に、DIWなどの基板表面に付着している液体よりも表面張力が低い有機溶剤を乾燥前処理に使用する有機溶剤として用いることができる。
また、上記実施形態では、リンス液としてDIWを用いているが、炭酸水(DIW+CO2)など乾燥前処理に使用する有機溶剤と反応しない液体をリンス液として用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、リンス処理以後、遮断部材を基板表面に近接対向位置させる構成としているが、遮断部材が無い構成としてもよい。例えば図10に示すように、それぞれスピンベース側部の待機位置と基板の回転中心の上方とを揺動可能に構成された2本の吐出ノズル910、920を設け、吐出ノズル910から再利用IPAを、吐出ノズル920から未使用IPAを吐出するようにしても良い。この場合、リンス液の吐出は薬液吐出ノズル3を含めた3本のうち一体において共有させて、切り替えて吐出するようにしても良いし、別途4本目の吐出ノズルを専用に設けても良い。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などを含む基板全般の表面に対して乾燥処理を施す基板処理装置および基板処理方法に適用することができる。
6…スプラッシュガード(回収手段)
7…第1溶剤供給ユニット(第1供給手段)
8…第2溶剤供給ユニット(第2供給手段)
13…チャック回転機構(乾燥手段)
27b…排出口(回収手段)
27c…排出口(回収手段)
71…貯留タンク(第1タンク、第1供給手段)
72…回収配管(回収手段)
73…第1溶剤供給管(第1供給手段)
75…定量ポンプ(第1供給手段)
81…貯留タンク(第2タンク、第2供給手段)
82…第2溶剤供給管(第2供給手段)
84…定量ポンプ(第2供給手段)
Wf…基板表面
W…基板
7…第1溶剤供給ユニット(第1供給手段)
8…第2溶剤供給ユニット(第2供給手段)
13…チャック回転機構(乾燥手段)
27b…排出口(回収手段)
27c…排出口(回収手段)
71…貯留タンク(第1タンク、第1供給手段)
72…回収配管(回収手段)
73…第1溶剤供給管(第1供給手段)
75…定量ポンプ(第1供給手段)
81…貯留タンク(第2タンク、第2供給手段)
82…第2溶剤供給管(第2供給手段)
84…定量ポンプ(第2供給手段)
Wf…基板表面
W…基板
Claims (8)
- 基板の表面を乾燥させる基板処理方法であって、
低濃度有機溶剤を基板の表面に供給して前記有機溶剤の液膜を形成する第1工程と、
前記第1工程後に、前記低濃度有機溶剤よりも高い濃度を有する高濃度有機溶剤を前記基板表面に供給して前記基板表面上の液膜の有機溶剤濃度を基板乾燥に適した値に調整する第2工程と、
前記第2工程後に、前記基板表面から前記有機溶剤を除去して前記基板表面を乾燥する第3工程と
を備えたことを特徴とする基板処理方法。 - 前記第1工程は、前記基板表面から排出される余剰の有機溶剤を回収して貯留するとともに、当該回収後の前記第1工程において回収した有機溶剤を前記低濃度有機溶剤として基板表面に供給する請求項1記載の基板処理方法。
- 前記第2工程は、前記基板表面から排出される余剰の有機溶剤を回収するとともに、当該回収後の前記第1工程において回収した有機溶剤を前記低濃度有機溶剤として基板表面に供給する請求項1または2記載の基板処理方法。
- 表面が液体で濡れている、基板を乾燥させる請求項2または3記載の基板処理方法であって、
低濃度有機溶剤をタンクに貯留し、
前記タンクに貯留されている低濃度有機溶剤の濃度が所定濃度未満となると、前記タンク内の低濃度有機溶剤の一部または全部を排出するとともに、高濃度有機溶剤を前記タンクに補充して前記タンクに貯留される低濃度有機溶剤の濃度を前記所定濃度以上に高める基板処理方法。 - 表面が液体で濡れている、基板を乾燥させる請求項2または3記載の基板処理方法であって、
低濃度有機溶剤をタンクに貯留し、
前記タンク内での低濃度有機溶剤の貯留量が所定量を超えると、前記タンクに貯留されている低濃度有機溶剤の一部を排出して貯留量を前記所定値以下に低減させる基板処理方法。 - 表面が液体で濡れている、基板を乾燥させる請求項2または3記載の基板処理方法であって、
前記第3工程は、表面が有機溶剤で濡れた基板を回転させて乾燥させるとともに、基板回転により前記基板から振り切られた有機溶剤を回収し、当該回収後の前記第1工程において使用される前記低濃度有機溶剤として前記有機溶剤を貯留する基板処理方法。 - 前記有機溶剤はイソプロピルアルコールである請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理方法。
- 基板の表面を乾燥させる基板処理装置において、
低濃度有機溶剤を貯留する第1タンクを有し、前記第1タンク内の低濃度有機溶剤を基板表面に供給して前記有機溶剤の液膜を形成する第1供給手段と、
前記低濃度有機溶剤よりも濃度の高い高濃度有機溶剤を貯留する第2タンクを有し、前記低濃度有機溶剤の液膜を有する前記基板表面に前記第2タンク内の高濃度有機溶剤を供給することによって、前記基板表面に形成される液膜の有機溶剤濃度を基板乾燥に適した値に調整する第2供給手段と、
濃度調整された有機溶剤の液膜を前記基板表面から除去して前記基板表面を乾燥させる乾燥手段と
を備えたことを特徴とする基板処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007278449A JP2009110985A (ja) | 2007-10-26 | 2007-10-26 | 基板処理方法および基板処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007278449A JP2009110985A (ja) | 2007-10-26 | 2007-10-26 | 基板処理方法および基板処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009110985A true JP2009110985A (ja) | 2009-05-21 |
Family
ID=40779192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007278449A Withdrawn JP2009110985A (ja) | 2007-10-26 | 2007-10-26 | 基板処理方法および基板処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009110985A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011029455A (ja) * | 2009-07-27 | 2011-02-10 | Shibaura Mechatronics Corp | 基板の処理装置及び処理方法 |
JP2014072439A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 基板処理方法および基板処理装置 |
US8883030B2 (en) | 2011-09-28 | 2014-11-11 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | Substrate processing apparatus and substrate processing method |
EP2854163A1 (en) * | 2013-09-30 | 2015-04-01 | Shibaura Mechatronics Corporation | Substrate processing device and substrate processing method |
WO2017029838A1 (ja) * | 2015-08-18 | 2017-02-23 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
JP2020120077A (ja) * | 2019-01-28 | 2020-08-06 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理方法および基板処理装置 |
WO2021053885A1 (ja) * | 2019-09-20 | 2021-03-25 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
CN114558821A (zh) * | 2020-11-27 | 2022-05-31 | 细美事有限公司 | 基板处理液回收单元及具有该单元的基板处理装置 |
KR20230140509A (ko) | 2022-03-24 | 2023-10-06 | 시바우라 메카트로닉스 가부시끼가이샤 | 기판 처리 장치, 기판 처리 방법 |
-
2007
- 2007-10-26 JP JP2007278449A patent/JP2009110985A/ja not_active Withdrawn
Cited By (29)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011029455A (ja) * | 2009-07-27 | 2011-02-10 | Shibaura Mechatronics Corp | 基板の処理装置及び処理方法 |
US8883030B2 (en) | 2011-09-28 | 2014-11-11 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | Substrate processing apparatus and substrate processing method |
US9713822B2 (en) | 2011-09-28 | 2017-07-25 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | Substrate processing apparatus |
US9649660B2 (en) | 2012-09-28 | 2017-05-16 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | Substrate treatment method and substrate treatment apparatus |
JP2014072439A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 基板処理方法および基板処理装置 |
EP2854163A1 (en) * | 2013-09-30 | 2015-04-01 | Shibaura Mechatronics Corporation | Substrate processing device and substrate processing method |
CN104517873A (zh) * | 2013-09-30 | 2015-04-15 | 芝浦机械电子装置股份有限公司 | 基板处理装置和基板处理方法 |
US10903091B2 (en) | 2015-08-18 | 2021-01-26 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | Substrate processing apparatus and substrate processing method |
CN107851567B (zh) * | 2015-08-18 | 2021-12-21 | 株式会社斯库林集团 | 基板处理装置及基板处理方法 |
KR20180021183A (ko) * | 2015-08-18 | 2018-02-28 | 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 | 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법 |
CN107851567A (zh) * | 2015-08-18 | 2018-03-27 | 株式会社斯库林集团 | 基板处理装置及基板处理方法 |
US20180197756A1 (en) * | 2015-08-18 | 2018-07-12 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | Substrate processing apparatus and substrate processing method |
KR102101105B1 (ko) * | 2015-08-18 | 2020-04-14 | 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 | 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법 |
JP2017041505A (ja) * | 2015-08-18 | 2017-02-23 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
WO2017029838A1 (ja) * | 2015-08-18 | 2017-02-23 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
JP7265874B2 (ja) | 2019-01-28 | 2023-04-27 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理方法および基板処理装置 |
US11676834B2 (en) | 2019-01-28 | 2023-06-13 | SCREEN Holdings Co., Ltd. | Substrate processing method and substrate processing apparatus |
JP2020120077A (ja) * | 2019-01-28 | 2020-08-06 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理方法および基板処理装置 |
WO2021053885A1 (ja) * | 2019-09-20 | 2021-03-25 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
KR20220045225A (ko) * | 2019-09-20 | 2022-04-12 | 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 | 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법 |
JP2021048357A (ja) * | 2019-09-20 | 2021-03-25 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
KR102619560B1 (ko) | 2019-09-20 | 2023-12-29 | 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 | 기판 처리 장치 및 기판 처리 방법 |
TWI768370B (zh) * | 2019-09-20 | 2022-06-21 | 日商斯庫林集團股份有限公司 | 基板處理裝置以及基板處理方法 |
JP7313244B2 (ja) | 2019-09-20 | 2023-07-24 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理装置および基板処理方法 |
CN114558821A (zh) * | 2020-11-27 | 2022-05-31 | 细美事有限公司 | 基板处理液回收单元及具有该单元的基板处理装置 |
JP7228638B2 (ja) | 2020-11-27 | 2023-02-24 | セメス株式会社 | 基板処理液回収ユニットを備える基板処理装置 |
US11845113B2 (en) | 2020-11-27 | 2023-12-19 | Semes Co., Ltd. | Unit for recycling treating liquid of substrate and apparatus for treating substrate with the unit |
JP2022085832A (ja) * | 2020-11-27 | 2022-06-08 | セメス株式会社 | 基板処理液回収ユニットおよびそれを備える基板処理装置 |
KR20230140509A (ko) | 2022-03-24 | 2023-10-06 | 시바우라 메카트로닉스 가부시끼가이샤 | 기판 처리 장치, 기판 처리 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5567702B2 (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
US7964042B2 (en) | Substrate processing apparatus and substrate processing method | |
JP4762098B2 (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
JP2009110985A (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
KR100891062B1 (ko) | 기판처리방법 및 기판처리장치 | |
JP5114252B2 (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
JP5486708B2 (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
KR20120033250A (ko) | 기판처리장치 및 기판처리방법 | |
KR101371572B1 (ko) | 액처리 장치, 액처리 방법 및 기억 매체 | |
JP5192853B2 (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
JP2004119717A (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
US20080017222A1 (en) | Substrate processing apparatus and substrate processing method | |
JP4812563B2 (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
JP5016525B2 (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
JP2008034428A (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
JP5265943B2 (ja) | 基板処理装置 | |
JP2009110984A (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
US20050271985A1 (en) | Method, apparatus and system for rinsing substrate with pH-adjusted rinse solution | |
JP5297056B2 (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
KR102571748B1 (ko) | 기판 처리 장치 및 방법 | |
JP2008010472A (ja) | 基板処理方法および基板処理装置 | |
JP2008060260A (ja) | 基板処理装置 | |
JP2005317817A (ja) | 基板処理装置及び基板処理方法 | |
JP2009218377A (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20110104 |