JP4419997B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、運転者による操舵ハンドルの操舵操作をアシストするための電動アクチュエータを備えた電動パワーステアリング装置に関する。
従来から、操舵ハンドルに付与される操舵トルクを検出し、検出した操舵トルクに応じた操舵アシストトルクを電動モータに発生させるようにした車両の電動パワーステアリング装置はよく知られている。この操舵アシストトルクは、コントローラにより制御される。コントローラは、例えば、操舵トルクセンサにより検出された操舵トルクと、車速センサにより検出された車速とに基づいて基本アシスト制御量(例えば基本アシストトルク)を算出する。さらに、コントローラは、この基本アシスト制御量を補償するための補償制御量(たとえば補償トルク)を算出して、基本アシスト制御量に補償制御量を加算して最終的な目標アシスト制御量を算出する。そして、算出された目標アシスト制御量に基づいて電動モータを通電制御することにより所望の操舵アシストトルクを発生させるようにしている。こうした補償制御量は、それぞれ目的に応じて種々の手法で算出される。
例えば、特許文献1に提案された電動パワーステアリング装置においては、車両挙動の収束を早めながら、緊急回避など急激な操舵時に対応した操舵アシストトルクを得るために、操舵回転速度に応じた補償制御量を算出する。この特許文献1のものでは、補償制御量を算出するにあたって、操舵トルクに応じて変化する減衰係数を補償制御量に乗じている。
また、特許文献2に提案された電動パワーステアリング装置においては、収斂制御を行いつつ操舵フィーリングを向上させるために、操舵速度と車速とに応じて基本ダンピング補償電流値を決定し、この基本ダンピング補償電流値とダンピング補償電流ゲインとの乗算値によりダンピング補償値を算出する。この場合、ダンピング補償電流ゲインは、操舵条件に応じて切り替えられる。
また、特許文献3に提案された電動パワーステアリング装置においては、ハンドル操舵に対する追従性と収斂性の向上を図るために、モータ回転速度にダンピング制御ゲインKdを乗じて算出されるダンピング制御量と、操舵トルクから演算した目標モータ回転速度と実際のモータ回転速度との偏差に基づいて算出される制御量に制御ゲインGo(s)を乗じて算出される舵角速度フィードバック制御量とを補償制御量とする構成を採用している。この場合、ダンピング制御ゲインKdとしては、車速と操舵トルクとモータ回転数とにより決定される変数が用いられる。また、制御ゲインGo(s)としては、車速、路面摩擦係数、車重、車輪舵角、車輪舵角速度のうちの任意のものにより決まる変数が用いられる。
特開平7−156817 特開2004−42691 特開2002−87309
このように従来の電動パワーステアリング装置においては、それぞれの目的に応じて補償制御量が算出される。しかしながら、こうした補償制御を複数組み合わせた場合には、各補償制御が互いに干渉しあうことがあり、所望の操舵フィーリングが得られないという問題が生じる。
補償制御量は、操舵状態量や車両状態量に基づいて算出されるが、その目的に応じた最適な値となるように、補償制御ごとに設定された独自の制御ゲインが乗じられて補正される。この制御ゲインは、別の操舵状態や車両状態といった事象を捉えて決定される。このため、目的の異なる複数の補償制御を組み合わせた場合には、各補償制御が互いに干渉しあうことがあり、それらの適合が非常に難しい。この結果、開発時においては、複数の補償制御の相互の影響を確認することが必要となり、その工数(適合工数)の増大を招いていた。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、複数の補償制御を干渉しないように良好に組み合わせて操舵フィーリングを向上させることにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、操舵ハンドルの操舵操作に応じて電動アクチュエータを駆動することにより操舵アシストトルクを発生する電動パワーステアリング装置において、上記操舵ハンドルの操舵操作により入力された操舵トルクに関する操舵トルク情報を取得するトルク情報取得手段と、上記操舵トルク情報以外の操舵状態に関する操舵状態情報、あるいは、車両状態に関する車両状態情報を取得する他情報取得手段と、少なくとも上記トルク情報取得手段から取得した情報に基づいて基本アシスト制御量を算出する基本アシスト制御量算出手段と、上記他情報取得手段から取得した情報に基づいて上記基本アシスト制御量を補償するための補償制御量を算出する複数の補償制御量算出手段と、上記基本アシスト制御量算出手段により算出された基本アシスト制御量と、上記複数の補償制御量算出手段により夫々算出された補償制御量とを合わせて目標アシスト制御量を算出する目標アシスト制御量算出手段と、上記目標アシスト制御量算出手段により算出された目標アシスト制御量に基づいて上記電動アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ制御手段と、上記複数の補償制御量算出手段のうち少なくとも2つ以上の補償制御量算出手段にて算出された補償制御量に上記操舵トルク情報に応じて変化する共通の制御ゲインを乗じることにより、あるいは、上記複数の補償制御量算出手段のうち少なくとも2つ以上の補償トルク制御量算出手段にて算出された補償制御量を合算しその合算された補償制御量に上記操舵トルク情報に応じて変化する制御ゲインを乗じることにより、上記補償制御量を補正する補償制御量補正手段とを備え、上記制御ゲインは、上記操舵トルク情報における操舵トルクの大きさが大きくなるに従って減少する変数であることにある。
上記のように構成した本発明によれば、基本アシスト制御量算出手段により算出された基本アシスト制御量と、複数の補償制御量算出手段により夫々算出された補償制御量とを合わせて、目標アシスト制御量算出手段が目標アシスト制御量を算出し、アクチュエータ制御手段がこの目標アシスト制御量に基づいて電動アクチュエータを駆動制御する。この場合、補償制御量補正手段は、少なくとも2つ以上の補償制御量算出手段にて算出された補償制御量に対して、個々に設定した制御ゲインを乗じるのではなく、操舵トルク情報に応じて変化する共通の制御ゲインを乗じることにより補償制御量を補正する。あるいは、補償制御量補正手段は、2つ以上の補償制御量算出手段にて算出された補償制御量を合算しその合算された補償制御量に操舵トルク情報に応じて変化する制御ゲインを乗じることにより補償制御量を補正する。また、この制御ゲインは、操舵トルクの大きさ(絶対値)が大きくなるに従って減少するように設定されている。従って、運転者が大きな操作力で操舵ハンドルを操舵した場合には、補償制御量は小さな値に補正される。
従って、少なくとも2つ以上の補償制御量に対して、操舵トルク情報に応じて変化する共通の制御ゲインが乗じられることにより、補償制御を互いに干渉させることなく操舵状態に応じて補正することができる。この結果、目的の異なる複数の補償制御の適合が容易となり適合工数を低減することができる。また、補償制御の干渉が防止されて適正な目標アシスト制御量が算出されるため、良好な操舵フィーリングが得られる。
本発明の他の特徴は、上記制御ゲインは、更に、上記操舵トルク情報以外の操舵状態情報あるいは車両状態情報に応じて補正されることにある。
上記のように構成した本発明によれば、複数の補償制御量に対して乗じられる共通の制御ゲインが、更に、操舵トルク情報以外の操舵状態情報あるいは車両状態情報に応じて補正される。従って、補償制御量補正手段にて使用される共通の制御ゲインは、更に適切なものとなる。この結果、補償制御量補正手段は、複数の情報に応じて変化する共通の制御ゲインを用いて補償制御量を補正するため、補償制御を干渉させることなく補償制御量をさらに適切に補正することができる。
本発明の他の特徴は、上記制御ゲインは、上記操舵トルク情報における操舵トルクの大きさが大きくなるに従って減少する0以上1以下の変数であって、上記補償制御量補正手段は、上記制御ゲインを乗じる前の補償制御量を合算した制御量が操舵トルクと逆方向に働く場合には、上記制御ゲインの乗算により上記補償制御量を補正し、上記制御ゲインを乗じる前の補償制御量を合わせた制御量が操舵トルクと同一方向に働く場合には、上記制御ゲインの乗算による上記補償制御量の補正を行わないことにある。
上記のように構成した本発明によれば、制御ゲインが0以上1以下の変数であるため、この制御ゲインの乗算は、補償制御量の大きさ(絶対値)を減らす方向に作用する。また、この制御ゲインは、操舵トルクの大きさ(絶対値)が大きくなるに従って減少するように設定されている。従って、運転者が大きな操作力で操舵ハンドルを操舵した場合には、補償制御量は小さな値に補正される。
補償制御は、状況に応じて、操舵トルクと同じ回転方向(アシスト方向)に働く場合と、操舵トルクと反対回転方向に働く場合とが存在する。そして、補償制御量補正手段は、制御ゲインを乗じる前の補償制御量を合算した制御量、つまり、制御ゲインを乗じる対象となる少なくとも2つ以上の補償制御量算出手段により算出される補償制御量の合算値が操舵トルクと同じ方向に働く場合には、制御ゲインの乗算を行わない。従って、操舵アシスト方向に働く補償制御トルクが減少してしまうことがなく、適切な操舵アシストトルクが得られる。
また、補償制御量補正手段は、制御ゲインを乗じる前の補償制御量を合算した制御量が操舵トルクと反対方向に働く場合には、制御ゲインの乗算を行って操舵トルクの大きさが大きいほど補償制御量を少なくする側に補正する。従って、運転者が意図して操舵したような操舵トルクの大きなケースにおいては、その操舵操作に反する補償制御量が十分に低減され、操舵操作を邪魔しない。また、運転者の操舵操作の意思の少ない操舵トルクの小さなケースには、補償制御が適切に働いて所望のトルク補償を行うことができる。
また、本発明の他の特徴は、上記トルク情報取得手段の異常を検出する異常検出手段と、上記異常検出手段により上記トルク情報取得手段の異常が検出されたとき、上記操舵ハンドルに加わる操舵トルクの大きさを零とした操舵トルク情報に切り替えるトルク情報切替手段とを備えたことにある。
上記のように構成した本発明によれば、異常検出手段によりトルク情報取得手段の異常が検出されたとき、トルク情報切替手段が操舵トルクの大きさを零とした操舵トルク情報に切り替える。このため、補償制御のみによる補償トルクを操舵ハンドルに付加するように電動パワーステアリング装置の作動を継続させることができる。つまり、操舵トルクの大きさを零に設定することで基本アシスト制御量を零に維持したまま、操舵トルク情報以外の操舵状態情報あるいは車両状態情報に基づいて算出された補償制御量により目標アシスト制御量を求め、この目標アシスト制御量に基づいて電動アクチュエータを駆動制御することができる。この結果、トルク情報取得手段の異常が検出された場合であっても、電動パワーステアリング装置の機能を完全に停止させてしまうことなく、補償制御によるアシストトルクを付与することができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施系形態に係る車両の電動パワーステアリング装置を示す概略図である。
この車両の電動パワーステアリング装置は、大別すると、操舵ハンドルの操舵により転舵輪を転舵する転舵機構10と、転舵機構10に組み付けられ操舵アシストトルクを発生する電動モータ15と、操舵ハンドルの操舵状態に応じて電動モータ15の作動を制御する電子制御ユニット30とから構成される。
転舵機構10は、操舵ハンドル11の回転操作により左右前輪FW1,FW2を転舵するための機構で、操舵ハンドル11に上端を一体回転するように接続したステアリングシャフト12を備え、同シャフト12の下端にはピニオンギヤ13が一体回転するように接続されている。ピニオンギヤ13は、ラックバー14に形成されたラック歯と噛み合ってラックアンドピニオン機構を構成する。ラックバー14の両端には、図示しないタイロッドおよびナックルアームを介して左右前輪FW1,FW2が操舵可能に接続されている。左右前輪FW1,FW2は、ステアリングシャフト12の軸線回りの回転に伴うラックバー14の軸線方向の変位に応じて左右に操舵される。従って、操舵ハンドル11、ステアリングシャフト12、ラックアンドピニオン機構13,14、タイロッド、ナックルアーム等により転舵機構10が構成される。
ラックバー14には、操舵アシスト用の電動モータ15が組み付けられている。電動モータ15は、本発明の電動アクチュエータに相当するもので、本実施形態においては、永久磁石三相モータであるブラシレスモータが使用される。電動モータ15の回転軸は、ボールねじ機構16を介してラックバー14に動力伝達可能に接続されていて、その回転により左右前輪FW1,FW2の操舵をアシストする。ボールねじ機構16は、減速器および回転−直線変換器として機能するもので、電動モータ15の回転を減速するとともに直線運動に変換してラックバー14に伝達する。また、電動モータ15をラックバー14に組み付けるのに代えて、電動モータ15をステアリングシャフト12に組み付けて、電動モータ15の回転を減速器を介してステアリングシャフト12に伝達して同シャフト12を軸線周りに駆動するように構成してもよい。
ステアリングシャフト12には、操舵トルクセンサ21が設けられる。操舵トルクセンサ21は、操舵ハンドル11の回動操作によって入力されステアリングシャフト12に作用する操舵トルクに応じた信号を出力する。この操舵トルクセンサ21から出力される信号により検出される操舵トルクの値を、以下、操舵トルクThと呼ぶ。操舵トルクThは、正負の値により操舵ハンドル11の操作方向が識別される。本実施形態においては、操舵ハンドル11の右方向への操舵時における操舵トルクThを正の値で、操舵ハンドル11の左方向への操舵時における操舵トルクThを負の値で示す。この操舵トルクThが本発明の操舵トルク情報に相当し、操舵トルクセンサ21が本発明の操舵トルク情報取得手段に相当する。
この操舵トルクセンサ21は、例えば、ステアリングシャフト12の途中に設けたトーションバーの捻れ角度を検出する2組のレゾルバセンサ(図示略)により構成される。このレゾルバセンサは、トーションバーの両端にそれぞれ設けられて、その回転角度を検出する。従って、2組のレゾルバセンサの回転角度差から操舵トルクThを検出することができる。各レゾルバセンサは、トーションバーとともに回転するレゾルバロータと、レゾルバロータと向かい合って車体側に固定されるレゾルバステータとを備え、レゾルバロータには励磁コイルである1次巻線が設けられ、レゾルバステータにはπ/2だけ位相のずれた一対の検出用コイルである2次巻線が設けられる。そして1次巻線を正弦波信号により励磁することにより、2次巻線に回転角度に応じた2種類の誘起電圧信号を出力させる。
尚、操舵トルクセンサ21をステアリングシャフト12に組み付けるのに代え、ラックバー14に組み付けて、ラックバー14の軸線方向の歪み量から操舵トルクThをそれぞれ検出するようにしてもよい。
電動モータ15には、回転角センサ23が設けられる。この回転角センサ23は、電動モータ15内に組み込まれ、電動モータ15の回転子の回転角度位置に応じた検出信号を出力するもので、例えば、上述したレゾルバセンサにより構成される。この回転角センサ23の検出信号は、電動モータ15の回転角および回転角速度の計算に利用される。一方、この電動モータ15の回転角は、操舵ハンドル11の操舵角に比例するものであるので、操舵ハンドル11の操舵角としても共通に用いられる。また、電動モータ15の回転角速度は、操舵ハンドル11の操舵角速度に比例するものであるため、操舵ハンドル11の操舵角速度としても共通に用いられる。
以下、回転角センサ23の出力信号により検出される操舵ハンドル11の操舵角の値を操舵角θと呼び、その操舵角θを時間微分して得られる操舵角速度の値を操舵角速度ωと呼ぶ。この操舵角θおよび操舵角速度ωが本発明における操舵状態情報に相当し、回転角センサ23が本発明における他情報取得手段に相当する。
操舵角θは、正負の値により操舵ハンドル11の中立位置に対する右方向および左方向の舵角をそれぞれ表す。本実施形態においては、操舵ハンドル11の中立位置を「0」とし、中立位置に対する右方向への舵角を正の値で示し、中立位置に対する左方向への舵角を負の値で示す。
次に、電動モータ15の作動を制御する電子制御ユニット30について説明する。
電子制御ユニット30は、CPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンピュータを主要構成部品とするとともに、電動モータ15の駆動回路をも備えている。また、電子制御ユニット30は、操舵トルクセンサ21、回転角センサ23、車速センサ22を接続して各検出信号を入力する。車速センサ22は、車両の走行速度vを表す車速信号を出力する。この車速センサ22により検出される車速vが本発明における車両状態情報に相当し、車速センサ22が本発明における他情報取得手段に相当する。
また、電子制御ユニット30は、レーンキープ制御装置25(以下、レーンキープECU25と呼ぶ)も接続して車両のレーン逸脱度Lを表すレーンキープ制御信号を入力する。
レーンキープECU25は、図示しない撮像カメラ(例えばステレオカメラ)および画像処理装置等を備え、車両前方の道路の左右白線位置を検出することにより、前方の車線状況とその車線における車両の状態とを把握する。例えば、左右白線から仮想の道路中央線を目標走行線として算出し、その道路中央線の曲率半径、道路中央線に対する車両重心位置の横方向のずれ量である横変位量、道路中央線の形成方向と車両の向きとのなす角度である車両姿勢角とを求める。そして、車速、ヨーレート等のパラメータを含んだ車両状態方程式から、車両を現在位置から道路中央線に沿って走行させるための舵角補正量を算出する。
レーンキープECU25は、この舵角補正量に比例したレーン逸脱度Lを表すレーンキープ制御信号を出力する。このレーン逸脱度Lは、右方向に舵角修正すべきときには正の値が、左方向に舵角修正すべきときには負の値が設定される。このレーンキープECU25により得られるレーン逸脱度Lが本発明における車両状態情報に相当し、レーンキープECU25が本発明における他情報取得手段に相当する。
尚、車両のレーンキープ技術については、種々の手法が知られており、任意の手法を採用することができるが、演算負担を軽くするために、横変位量あるいは車両姿勢角に比例した値をレーン逸脱度Lとして求めるようにしてもよい。
次に、電子制御ユニット30について詳細に説明する。図2は、プログラムの実行によって実現されるマイクロコンピュータの機能を表す機能ブロックを含む電子制御ユニット30の全体ブロック図である。
電子制御ユニット30は、基本アシスト制御量としての基本アシストトルクを演算する基本アシストトルク演算部31と、3つの補償制御量としての補償トルクを演算する第1補償トルク演算部32,第2補償トルク演算部33,第3補償トルク演算部34を備える。
基本アシストトルク演算部31は、操舵トルクThと車速vを入力し、図4に示す基本アシストマップを参照して基本アシストトルクTasを算出する。この基本アシストマップは、操舵トルクThに応じた基本アシストトルクTasを代表的な車速vごとに設定したもので、基本アシストトルク演算部31に記憶される。基本アシストトルクTasは、操舵トルクThの増加にしたがって増加するように設定される。また、操舵トルクThに対する基本アシストトルクTasの関係は、図5に示すように、車速vが大きいほど基本アシストトルクTasが全体的に小さな値となるように設定される。尚、本実施形態では、基本アシストトルクTasを基本アシストマップを用いて計算するようにしたが、基本アシストマップに代えて操舵トルクThおよび車速vに応じて変化する基本アシストトルクTasを定義した関数を用意しておき、その関数を用いて基本アシストトルクTasを計算するようにしてもよい。
第1補償トルク演算部32は、回転角センサ23から出力される回転角信号を操舵ハンドル11の操舵角θを表す信号として入力し、図6に示す第1補償トルクマップを参照して第1補償トルクT1を算出する。この第1補償トルクマップは、操舵角θに応じた第1補償トルクT1を設定したもので、第1補償トルク演算部32に記憶される。この第1補償トルクT1は、操舵ハンドル11を中立位置に戻そうとする戻しトルクを働かせるもので、操舵角θの大きさ(絶対値)が大きいほど大きな値に設定される。また、第1補償トルクT1は、上限値が設定されており、操舵角θの大きさが所定角度を超えた範囲においては一定値に制限される。尚、本明細書においては、方向性を有する値の大きさを論じる場合には、その絶対値の大きさについて述べている。
第2補償トルク演算部33は、操舵角θを時間微分して算出した操舵ハンドル11の操舵角速度ωを表す信号を入力し、図7に示す第2補償トルクマップを参照して第2補償トルクT2を算出する。この第2補償トルクマップは、操舵角速度ωに応じた第2補償トルクT2を設定したもので、第2補償トルク演算部33に記憶される。この第2補償トルクT2は、操舵ハンドル11に適度な摩擦感を与えるもので、操舵ハンドル11の操舵方向と反対方向に働く一定の値に設定される。尚、操舵角θを時間微分して操舵角速度ωを演算する演算部については図面に省略してあるが、第2補償トルク演算部33内に設ければよい。
第3補償トルク演算部34は、レーンキープECU25から出力されるレーン逸脱度Lを表すレーンキープ信号を入力し、図8に示す第3補償トルクマップを参照して第3補償トルクT3を算出する。この第3補償トルクマップは、レーン逸脱度Lに応じた第3補償トルクT3を設定したもので、第3補償トルク演算部34に記憶される。この第3補償トルクT3は、車両の走行状態(走行位置、走行方向)が道路中央線から逸脱しているときに、車両を道路中央線に沿って走行させるように操舵トルクを与えるもので、レーン逸脱度Lの値が大きいほど大きな値が設定される。従って、右方向への舵角補正が必要とされる場合には、その舵角補正量に応じた大きさで右方向に第3補償トルクT3が設定され、左方向への舵角補正が必要とされる場合には、その舵角補正量に応じた大きさで左方向に第3補償トルクT3が設定される。また、第3補償トルクT3にも、上限値が設定されており、レーン逸脱度Lの大きさが所定値以上の場合には一定値に制限される。
電子制御ユニット30は、さらに、補償トルク加算演算部35と制御ゲイン演算部36とゲイン乗算部37とを備える。補償トルク加算演算部35は、第2補償トルク演算部33にて算出した第2補償トルクT2と、第3補償トルク演算部34にて算出した第3補償トルクT3とを加算し、その加算結果(T2+T3)を制御ゲイン演算部36およびゲイン乗算部37に出力する。
制御ゲイン演算部36は、補償トルク加算演算部35から出力された加算結果(T2+T3)を入力し、その加算値(T2+T3)の示すトルクの方向が、操舵トルクセンサ21により検出される操舵トルクThの方向と同一方向であるか反対方向であるかを判断する。そして、制御ゲイン演算部36は、両者の回転方向が反対方向である場合に、操舵トルクThと車速vとに基づいて、補償制御の大きさを補正する制御ゲインGを算出する。
この制御ゲインGは、図9に示すトルクゲインマップを参照して算出される。このトルクゲインマップは、操舵トルクThに応じた制御ゲインGを代表的な車速vごとに設定したもので、制御ゲイン演算部36に記憶される。制御ゲインGは、左右方向ともに操舵トルクThが大きくなるに従って減少し、操舵トルクThが所定値以上の場合には、値「0」に設定される。また、操舵トルクThに対する制御ゲインGの関係は、図10に示すように、車速vが小さいほど制御ゲインGが全体的に小さな値となるように設定される。また、制御ゲインGは、最も高速域において、操舵トルクThの大きさが0Nm(ニュートン・メートル)のときに値「1」に設定される。
尚、本実施形態では、制御ゲインGをトルクゲインマップを用いて計算するようにしたが、トルクゲインマップに代えて操舵トルクThおよび車速vに応じて変化する制御ゲインGを定義した関数を用意しておき、その関数を用いて制御ゲインGを計算するようにしてもよい。
また、制御ゲイン演算部36は、補償トルク加算演算部35から出力された加算値(T2+T3)の示すトルクの方向が、操舵トルクセンサ21により検出された操舵トルクThの方向と同一方向である場合には、こうしたトルクゲインマップによる制御ゲインGの算出を行わずにその値を1(G=1)と設定する。
制御ゲイン演算部36は、設定した制御ゲインGをゲイン乗算部37に出力する。ゲイン乗算部37は、補償トルク加算演算部35から出力された第2補償トルクT2と第3補償トルクT3との加算値(T2+T3)に、制御ゲイン演算部36から出力された制御ゲインGを乗じることにより補償制御トルクの値を補正する。この場合、補償トルク加算演算部35から出力された加算値(T2+T3)の示すトルクの方向が、操舵トルクセンサ21により検出された操舵トルクThの方向と同一方向であるケースにおいては、制御ゲインGの値が1(G=1)に設定されるため、補償制御トルクの補正は行われない。
電子制御ユニット30は、目標トルク演算部38を備える。この目標トルク演算部38は、本発明の目標アシスト制御量算出手段に相当するもので、基本アシストトルク演算部31に算出された基本アシストトルクTasと、第1補償トルク演算部32による算出された第1補償トルクT1と、ゲイン乗算部37により算出された補正補償トルク((T2+T3)・G)とを入力し、それらの合計値を算出する。この合計値が目標アシストトルクT*となる。そして、この目標アシストトルクT*に基づいて、以下の機能部により電動モータ15が駆動制御される。
電子制御ユニット30は、目標電流演算部39、電流偏差演算部40、比例積分制御部(PI制御部)41、PWM電圧発生部42、インバータ回路43を備える。これらの機能部は、本発明のアクチュエータ制御手段に相当するものである。
目標電流演算部39は、目標トルク演算部38により算出された目標アシストトルクT*を入力して、それに比例した目標電流I*を算出する。電流偏差演算部40は、目標電流演算部39により算出された目標電流I*と、電動モータ15に流れる実際の電流Ixとを入力し、両者の偏差ΔI(=I*−Ix)を算出する。電動モータ15の電源ラインには電流センサ26が設けられる。従って、電流偏差演算部40は、この電流センサ26の検出信号を入力することで実電流Ixを測定する。
電流偏差演算部40で算出された偏差ΔI信号は、比例積分制御部(PI制御部)41に出力される。比例積分制御部41は、偏差ΔIに基づいて実電流Ixが目標電流I*に追従するように、つまり、偏差ΔIが零になるように目標電圧V*を算出する。
比例積分制御部41により算出された目標電圧V*は、PWM電圧発生部42に出力される。PWM電圧発生部42は、目標電圧V*に対応した3相のPWM制御電圧信号をインバータ回路43に出力する。インバータ回路43は、PWM制御電圧信号に対応した3相の励磁電圧を発生して、その励磁電圧を3相の電源ラインを介して電動モータ15にそれぞれ印加する。これにより左右前輪FW1,FW2は、電動モータ15の駆動力によりアシストされながら操舵される。
電子制御ユニット30は、更に、操舵トルクセンサ21の異常を検出するトルクセンサ異常検出部44を備える。このトルクセンサ異常検出部44は、操舵トルクセンサ21の出力信号を入力し、その入力した信号から操舵トルクセンサ21の異常を判断する。本実施形態においては、操舵トルクセンサ21としてレゾルバセンサを用いている。このレゾルバセンサにおいては、巻線が断線したり絶縁不良を起こしたりすることがある。そこで、トルクセンサ異常検出部44では、レゾルバセンサの出力信号の振幅を監視し、その振幅が予め設定した許容範囲から外れた場合には、センサ異常であると判断する。また、レゾルバセンサの一対の2次巻線の誘起電圧信号を比べて異常を検出する。例えば、2次巻線の一方から正弦波信号が出力されているときに、他方の2次巻線から一定値信号が出力されているときなど、2つの検出信号状態の組み合わせが矛盾するケースにおいてもセンサ異常が生じていると判断する。
トルクセンサ異常検出部44は、操舵トルクセンサ21の異常が検出されない場合には、操舵トルクセンサ21から入力した操舵トルクThを表す信号をそのまま出力する。一方、操舵トルクセンサ21の異常が検出されたときには、操舵トルクThの値がゼロ(Th=0)を表す信号を出力する。トルクセンサ異常検出部44の出力信号は、操舵トルクTh情報として基本アシストトルク演算部31および制御ゲイン演算部36に出力される。従って、上述した基本アシストトルク演算部31における基本アシストトルクTasの算出処理、および、制御ゲイン演算部36における制御ゲインGの算出処理は、このトルクセンサ異常検出部44からの出力信号にて表される操舵トルクThに基づくものとなっている。
次に、上記のように構成した電子制御ユニット30の行うアシスト制御処理全体についてフローチャートを使って説明する。図3は、電子制御ユニット30が実行するアシスト制御ルーチンを表し、電子制御ユニット30内のROM内に制御プログラムとして記憶される。
本制御ルーチンは、図示しないイグニッションスイッチがオンされているあいだ、所定の早い周期で繰り返し実行される。
本制御ルーチンが起動すると、電子制御ユニット30は、まず、ステップS11において、操舵トルクセンサ21の出力信号を読み込んで、その出力信号から操舵トルクセンサ21に異常が生じているか否かを判断する。この処理は、トルクセンサ異常検出部44にて行われるもので、異常が検出されない場合には(S11:NO)、操舵トルクセンサ21から出力された信号は、そのまま操舵トルクThを表す情報として入力設定される(S12)。一方、操舵トルクセンサ21の異常が検出された場合には、操舵トルクThの値はゼロ(Th=0N・m)として設定される(S13)。尚、このトルクセンサ異常検出部44が行うステップS11の処理が本発明の異常検出手段に相当し、ステップS12,S13の処理が本発明のトルク情報切替手段に相当する。
こうして、操舵トルクThが入力設定されると、電子制御ユニット30は、ステップS14において、回転角センサ23から出力される情報である操舵角θと、車速センサ22から出力される情報である車速vと、レーンキープECU25から出力される情報であるレーン逸脱度Lとをそれぞれ読み込む。続いて、電子制御ユニット30は、基本アシストトルク演算部31により操舵トルクThと車速vとから基本アシストトルクTasを算出し(S15)、第1補償トルク演算部32により操舵角θから第1補償トルクT1を算出し(S16)、第2補償トルク演算部33により操舵角速度ωから第2補償トルクT2を算出し(S17)、第3補償トルク演算部34によりレーン逸脱度Lから第3補償トルクT3を算出する(S18)。
続いて、電子制御ユニット30は、ステップS19において、第2補償トルクT2と第3補償トルクT3との合計値(T2+T3)を算出し、その合計値(T2+T3)による回転方向が操舵トルクThの回転方向と同一であるか否かを判断する。この加算した補償トルクは、その値(T2+T3)が正の値であれば右回転方向に働き、値(T2+T3)が負の値であれば左回転方向に働く。ステップS20において「NO」と判断された場合、つまり、加算した補償トルクの方向が操舵トルクThとは反対方向となる場合には、電子制御ユニット30は、その処理をステップS21,S22に進める。
電子制御ユニット30は、ステップS21において、操舵トルクThと車速vとからトルクゲインマップを参照して制御ゲインGを算出し、続いて、ステップS22において、第2補償トルクT2と第3補償トルクT3との合計値(T2+T3)に制御ゲインGを乗じ、この制御ゲインGを乗じて補正した値((T2+T3)・G)を、新たな補償トルク(T2+T3)とする。また、ステップS20において「YES」と判断された場合、つまり、加算した補償トルクの方向が操舵トルクThとは同一方向となる場合には、電子制御ユニット30は、このステップS21,S22の処理を飛ばす。このステップS19,S20,S21,S22の処理は、補償トルク加算演算部35,制御ゲイン演算部36,ゲイン乗算部37により行われる処理である。
こうして、共通の制御ゲインGによる第2補償トルクT2と第3補償トルクT3との補正が完了すると、電子制御ユニット30は、ステップS23において、基本アシストトルクTasと、第1補償トルクT1と、制御ゲインGにより補正された第2,第3補償トルクT2,T3とを加算して目標アシストトルクT*を算出する(T*=Tas+T1+T2+T3)。このステップS23の処理は、目標トルク演算部38により行われる処理である。
続いて、電子制御ユニット30は、ステップS24において、目標アシストトルクT*から目標電流I*を設定し、ステップS25において、電動モータ15に流れる実際の電流Ixを検出して目標電流I*との偏差ΔI(=I*−Ix)を算出し、ステップS26において、この偏差ΔI(=I*−Ix)から電動モータ15に印加すべき目標電圧V*を設定する。こうして目標電圧V*が設定されると、電子制御ユニット30は、ステップS27において、目標電圧V*に対応した3相のPWM制御電圧信号UU,VU,WVを生成してインバータ回路43に出力する。
このステップS24の処理は目標電流演算部39により行われる処理であり、ステップS25の処理は電流偏差演算部40により行われる処理であり、ステップS26の処理は比例積分制御部(PI制御部)41により行われる処理であり、ステップS27の処理はPWM電圧発生部42により行われる処理である。
このアシスト制御ルーチンは、所定の早い周期で繰り返し実行される。従って、常に、操舵トルクTh、車速v、操舵角θ、操舵角速度ω、レーン逸脱度Lに応じたアシストトルクが転舵機構10に付与されるように電動モータ15が駆動制御される。
以上説明した本実施形態の電動パワーステアリング装置によれば、電子制御ユニット30が、操舵トルクThと車速vとにより基本アシストトルクTasを算出するとともに、その基本アシストトルクTasを補償するための3つの補償トルクT1〜T3を算出し、それらを合算して目標アシストトルクT*を求める。この補償トルクとしては、操舵ハンドル11を中立位置に戻そうとする戻しトルクを働かせるための第1補償トルクT1と、操舵ハンドル11に適度な摩擦感を与えるための第2補償トルクT2と、レーン逸脱度Lに応じて車両をレーン中央に沿うようにアシストする第3補償トルクT3とからなる。
そして、電子制御ユニット30は、第2補償トルクT2と第3補償トルクT3とに対して、操舵トルクThと車速vとに応じた補正を行うために共通の制御ゲインGを乗じる。本実施形態においては、第2補償トルクT2と第3補償トルクT3との合計値(T2+T3)に制御ゲインGを乗じる。この制御ゲインGは、操舵トルクThと車速vとによって設定される0〜1までの値をとる変数であり、補償トルクを減らすように作用する。そして、電子制御ユニット30は、この2つの補償トルクの合計値(T2+T3)が、運転者の操舵した方向(操舵トルク方向)と反対方向に働くものである場合においてのみ、この補償トルクT2,T3に制御ゲインGを乗じて補償トルクを減らすように補正する。
この場合、運転者が意図して操舵したときのような操舵トルクが大きい状況においては、制御ゲインGが値「0」に近い小さな値、あるいは値「0」に設定されるため、補正された補償トルクの値(T2+T3)は非常に小さくなり、運転者の意思に反した補償トルクが発生しない。本実施形態においては、操舵ハンドル11に摩擦感を与える第2補償トルクT2と車両をレーン中央に沿うように案内する第3補償トルクT3に対して、運転者が行ったハンドル操作の力が大きいときには、運転者の意思を反映して、それらを小さな値に補正する。従って、これらの補償トルクT2,T3が運転者のハンドル操作を邪魔しない。
また、運転者の操舵意思の少ない操舵トルクが小さい状況においては、制御ゲインGが値「1」に近い大きな値、あるいは値「1」に設定されるため、適切な補償トルクが働いて良好な操舵摩擦感が得られとともに、車両がレーンに沿った方向に案内される。
一方、2つの補償トルクの合計値(T2+T3)が、運転者の操舵した方向(操舵トルク方向)と同一方向に働くものである場合、つまり、運転者の操舵操作を助ける方向のトルクとして算出された場合には、電子制御ユニット30は、この補償トルクT2,T3に制御ゲインGを乗じないようにして補償トルクを補正しない。本実施形態においては、G=1として実質的な補正がされないようにしている。このため、補償トルクが小さい値に補正されないため補償制御の効果を十分得ることができる。
例えば、運転者が右方向にハンドル操作している状況において、レーンキープECU25からの信号により第3補償トルクT3が右方向へ働く操舵アシストとして算出され、しかもその値が第2補償トルクT2よりも大きい場合では、補償トルクの合計値(T2+T3)が、運転者の操舵した方向と同一方向となる。こうした状況においては、電子制御ユニット30は、そのまま補償トルクを働かせる。つまり、補償トルク(T2+T3)を制御ゲインGにより減少補正しない。従って、運転者は、違和感を覚えることなく補償トルク(T2+T3)にアシストされて車両を適正向きに修正することができる。
また、3つの補償制御のうち第1補償制御に対しては制御ゲインGを乗じなく、残りの2つの補償制御に共通の制御ゲインGを乗じるようにしているため、3つの補償制御が同時に行われても補償制御同士が干渉しあうことがない。
例えば、各補償制御ごとに制御ゲインを別々に設定し、しかもその制御ゲインが操舵情報や車両情報によって独自に変化するような制御システムを考える。こうした制御システムにおいては、各補償制御が独立して補償制御量を算出するため、補償制御を組み合わせるとそれらが干渉しあうことがあり、良好な操舵フィーリングが得られない。
これに対して、本実施形態によれば、共通する一つの制御ゲインGにより補償制御量を補正するようにしているため、各補償制御が干渉しなくなり、各補償制御の適合が容易であり適合工数の増加を招かない。また、良好な操舵フィーリングが得られる。また、制御ゲインの種類を減らしているため、電子制御ユニット30のROM容量を削減してコストダウンを図ることができる。
更に、第1補償トルクに関しては、制御ゲインの乗算補正を行わないため、常に、操舵ハンドル11を中立位置に戻すようなトルクが働いて良好な操作性、安定性が維持される。
また、制御ゲインGは、操舵トルクThだけでなく車速v情報を加味して設定される。従って、共通の制御ゲインGが車速vにより補正されるため、補償制御を干渉させることなく、適切な補償制御量を算出することができる。この制御ゲインGは、図10に示すように、車速vが大きいほど大きな値に補正される。従って、高速走行時においては、操舵ハンドル11の摩擦感が高めとなり安定走行性が向上する。また、車両のレーン逸脱に対しての補償トルクも高めとなって安全性が向上する。
一方、低速走行時においては、制御ゲインGが小さな値に補正されるため、操舵ハンドル11の摩擦感が減ってハンドル操作が軽くなる。また、車両のレーン逸脱に対しての補償トルクも低くなって、補償トルクが過度に車両をレーンに沿わせるように働かない。この結果、車速に応じたバランスのよい補償制御トルクが得られる。
尚、制御ゲインGは、図11に示すように、操舵角θに応じて補正されるようにしてもよい。この例においては、制御ゲインGは、操舵角θが小さいほど大きな値に補正される。これによれば、運転者が操舵ハンドル11を回している状況においては、運転者の意思が反映されて、その操作に対して補償トルクが余り働かないようになり、逆に、直進走行中においては、補償トルクが良好に働いて適度な摩擦感が得られるとともに、車両が適正方向へ案内される。
また、本実施形態においては、操舵トルクセンサ21の異常が検出されたときには、操舵トルクThの値を0(Th=0)に設定した状態でアシスト制御を継続する。この場合、基本アシストトルクTasに関しては、その値が0(Tas=0)となるが、操舵ハンドル11を中立位置に戻そうとする戻しトルク(補償トルクT1)、操舵ハンドル11に摩擦感を与えるトルク(補償トルクT2)、車両を道路中央に沿って走行させるように働くトルク(補償トルクT3)が得られる。つまり、補償制御のみによるアシスト制御を継続することができる。従って、電動パワーステアリング装置の持っている機能を十分に発揮させることができる。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様を採用することができる。
例えば、本実施形態においては、操舵角θ、操舵角速度ω、レーン逸脱度Lという情報を入力して3つの補償制御量を算出したが、本発明は、これらのものに限るものではなく、例えば、VSC(Vehicle Stability Control)などの他の車両制御システムにて生成される制御指令情報を取得し、それに協調した補償制御量を算出するようにしてもよい。
また、補償制御量を算出する補償制御量算出部の数も3つに限るものでなく、2つ、あるいは4つ以上備えた構成であってもよい。また、複数の補償制御量算出部すべてに対して共通の制御ゲインを乗じるようにしてもよいし、あるいは、複数の補償制御量算出部を、共通の制御ゲインを乗じるグループと制御ゲインを乗じないグループとに分けてもよい。更に、共通の制御ゲインを乗じるグループは、1つに限らず複数備えてもよい。
また、本実施形態においては、複数の補償制御量(補償トルク)を補正するにあたり、各補償制御量を合算しその合算された補償制御量に制御ゲインGを乗じる構成を採用しているが、各補償制御量をそれぞれ共通の制御ゲインGを乗じて補正するようにしてもよい。つまり、本実施形態にて用いた2つの補償トルクT2,T3を例にとって示せば、補償制御量T2および補償制御量T3をそれぞれ制御ゲインGを乗じて補正し、その補正された各補償制御量(T2・GおよびT3・G)を目標トルク演算部38に出力するように構成する。この場合においても、2つの補償トルクT2,T3の合計値(T2+T3)の働く方向が操舵トルクの働く方向と異なる場合に制御ゲインGの乗算を行い、同一方向の場合には制御ゲインGの乗算による補正を行わないようにすると良い。
尚、本発明においては、操舵状態情報とは、操舵トルク、操舵角、操舵角速度など操舵状態を表す情報であり、これらのものから任意の情報を適用することができる。また、車両状態情報とは、車速、前後加速度、横加速度、上下加速度、ヨーレート等を表す情報だけでなく、レーン逸脱度L情報のように車両内に設けられる車両制御システムで生成される車両状態制御指令情報等も含むものであって、これらのものから任意の情報を適用することができる。
本発明の一実施形態に係る車両の電動パワーステアリング装置の概略図である。 実施形態に係る電子制御ユニットの機能を示す機能ブロック図である。 アシスト制御ルーチンを表すフローチャートである。 基本アシストトルクを算出するための基本アシストマップを表す説明図である。 車速に応じた操舵トルクと基本アシストトルクとの関係を示す特性グラフである。 第1補償トルクを算出するための第1補償トルクマップを表す説明図である。 第2補償トルクを算出するための第2補償トルクマップを表す説明図である。 第3補償トルクを算出するための第3補償トルクマップを表す説明図である。 制御ゲインGを算出するためのトルクゲインマップを表す説明図である。 車速に応じた操舵トルクと制御ゲインGとの関係を示す特性グラフである。 操舵角に応じた操舵トルクと制御ゲインGとの関係を示す特性グラフである。
符号の説明
10…転舵機構、11…操舵ハンドル、15…電動モータ、21…操舵トルクセンサ、22…車速センサ、23…回転角センサ、25…レーンキープECU、30…電子制御ユニット、31…基本アシストトルク演算部、32…第1補償トルク演算部、33…第2補償トルク演算部、34…第3補償トルク演算部、35…補償トルク加算演算部、36…制御ゲイン演算部、37…ゲイン乗算部、38…目標トルク演算部、39…目標電流演算部、40…電流偏差演算部、41…比例積分制御部(PI制御部)、42…PWM電圧発生部、43…インバータ回路、44…トルクセンサ異常検出部、FW1,FW2…左右前輪(転舵輪)。

Claims (4)

  1. 操舵ハンドルの操舵操作に応じて電動アクチュエータを駆動することにより操舵アシストトルクを発生する電動パワーステアリング装置において、
    上記操舵ハンドルの操舵操作により入力された操舵トルクに関する操舵トルク情報を取得するトルク情報取得手段と、
    上記操舵トルク情報以外の操舵状態に関する操舵状態情報、あるいは、車両状態に関する車両状態情報を取得する他情報取得手段と、
    少なくとも上記トルク情報取得手段から取得した情報に基づいて基本アシスト制御量を算出する基本アシスト制御量算出手段と、
    上記他情報取得手段から取得した情報に基づいて上記基本アシスト制御量を補償するための補償制御量を算出する複数の補償制御量算出手段と、
    上記基本アシスト制御量算出手段により算出された基本アシスト制御量と、上記複数の補償制御量算出手段により夫々算出された補償制御量とを合わせて目標アシスト制御量を算出する目標アシスト制御量算出手段と、
    上記目標アシスト制御量算出手段により算出された目標アシスト制御量に基づいて上記電動アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ制御手段と、
    上記複数の補償制御量算出手段のうち少なくとも2つ以上の補償制御量算出手段にて算出された補償制御量に上記操舵トルク情報に応じて変化する共通の制御ゲインを乗じることにより、あるいは、上記複数の補償制御量算出手段のうち少なくとも2つ以上の補償トルク制御量算出手段にて算出された補償制御量を合算しその合算された補償制御量に上記操舵トルク情報に応じて変化する制御ゲインを乗じることにより、上記補償制御量を補正する補償制御量補正手段と
    を備え、
    上記制御ゲインは、上記操舵トルク情報における操舵トルクの大きさが大きくなるに従って減少する変数であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 上記制御ゲインは、更に、上記操舵トルク情報以外の操舵状態情報あるいは車両状態情報に応じて補正されることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 上記制御ゲインは、上記操舵トルク情報における操舵トルクの大きさが大きくなるに従って減少する0以上1以下の変数であって、
    上記補償制御量補正手段は、上記制御ゲインを乗じる前の補償制御量を合算した制御量が操舵トルクと逆方向に働く場合には、上記制御ゲインの乗算により上記補償制御量を補正し、上記制御ゲインを乗じる前の補償制御量を合わせた制御量が操舵トルクと同一方向に働く場合には、上記制御ゲインの乗算による上記補償制御量の補正を行わないことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 上記トルク情報取得手段の異常を検出する異常検出手段と、
    上記異常検出手段により上記トルク情報取得手段の異常が検出されたとき、上記操舵ハンドルに加わる操舵トルクの大きさを零とした操舵トルク情報に切り替えるトルク情報切替手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一項記載の電動パワーステアリング。
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