JP4110193B1 - 固体撮像装置および撮像システム - Google Patents

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Abstract

【課題】動画撮影モードと静止画撮影モードとにおいてクロックレートを変更することなく動画撮影モードにおける消費電力を抑制する。
【解決手段】動画および静止画を撮影可能な固体撮像装置が開示される。固体撮像装置は、画素アレイから信号を読み出す第1読み出し回路120と、第1読み出し回路120によって読み出された信号を保持する信号保持部107と、信号保持部107に保持された信号を読み出す第2読み出し回路130とを備える。固体撮像装置は、更に、第1読み出し回路120が信号を読み出している時に第1読み出し回路120の少なくとも一部を流れる電流を制御する電流制御部112を備える。電流制御部112は、動画撮影モードにおいて第1読み出し回路120の前記少なくとも一部を流れる電流を静止画撮影モードにおいて第1読み出し回路120の前記少なくとも一部を流れる電流よりも小さくする。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像装置及び撮像システムに係り、特に、動画および静止画を撮影可能な固体撮像装置およびそれを備える撮像システムに関する。
固体撮像装置を用いた電子カメラとしては、静止画撮影と動画撮影の双方が可能なものが一般的になってきた。静止画撮影では、高画質・高解像度が要求されることから、動画撮影時の読み出し画素数より多くの画素の情報が必要である。動画撮影時では、静止画撮影時よりも画素数が少ないが、1秒間に決められた枚数のフレーム(例えば、NTSC規格では1秒間に30枚)を記録する必要がある。したがって、一般的に、動画撮影時の消費電力は大きくなる傾向がある。そこで、動画撮影モードにおいては、固体撮像装置からの読み出しの際に画素を間引いたり、読み出しのクロックレートを落としたりして消費電力を低減する方法がある(特許文献1)。
しかしながら、動画の読み出し時(動画撮影時)は、読み出し規格により読み出すべき画素数が決まっているので、その読み出し規格から外れるような間引きはできない。また、動画の読み出し時にクロックレートを落とした場合、動画読み出しのためのクロックを発生する発振子と静止画読み出しのためのクロックを発生する発振子とを備える必要がある。更には、その周波数の切り替えの際に不具合を防止するための複雑な回路が要求される。
本発明は、上記の課題認識を基礎としてなされたものであり、例えば、動画撮影モードと静止画撮影モードとにおいてクロックレートを変更することなく動画撮影モードにおける消費電力を抑制することを目的とする。
本発明の1つの側面は、動画および静止画を撮影可能な固体撮像装置に関する。前記固体撮像装置は、複数の画素を含む画素アレイと、
前記画素アレイの行を選択する垂直走査回路と、前記画素アレイの列を選択する水平走査回路と、前記画素アレイから信号を増幅する複数の第1増幅回路と、前記複数の第1増幅回路をそれぞれ流れる電流を定める複数の定電流源と、前記複数の第1増幅回路からの信号を保持する複数の信号保持部と、前記複数の信号保持部に保持された信号を前記水平走査回路から提供される信号に従って転送する複数のスイッチと、前記複数のスイッチにより転送された信号を増幅して出力する第2増幅回路と、前記複数の定電流源を流れる電流を制御する電流制御部とを備え、前記電流制御部は、動画撮影モード時において静止画撮影モード時よりも小さい駆動能力で前記第1増幅回路が動作するように前記定電流源を流れる電流を前記静止画撮影モード時よりも前記動画撮影モード時に小さくする
本発明の第2の側面は、撮像システムに係り、前記撮像システムは、上記の固体撮像装置と、前記固体撮像装置から出力される信号を処理する信号処理部とを備える。
本発明によれば、例えば、動画撮影モードと静止画撮影モードとにおいてクロックレートを変更することなく動画撮影モードにおける消費電力を抑制することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
本発明の好適な実施形態の固体撮像装置は、動画および静止画を撮影可能に構成される。この固体撮像装置は、被写体像を電気信号として撮影して、その画像をメモリ媒体に記録したり、表示素子(例えば、液晶表示デバイス)に表示したり、他の装置に送信したりする電子カメラに好適に搭載されうる。
図1は、本発明の第1実施形態の固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。固体撮像装置は、画素アレイA、垂直走査回路104、第1読み出し回路(列読み出し回路)120、信号保持部107、スイッチ109、水平走査回路108、第2読み出し回路130、および、電流制御部112を備える。
画素アレイAは、複数の画素部101が複数行および複数列を構成するように2次元状に配列されてなる。なお、図1では、3行3列の画素部101で画素アレイAが構成されているが、これは説明を簡単化することを意図したものであり、画素アレイAの構成を限定することを意図したものではない。
第1読み出し回路120は、画素アレイAから信号を読み出すように構成され、例えば、列信号線102と、第1増幅部106と、定電流源105とを含みうる。信号保持部107は、第1読み出し回路120によって読み出された信号を保持する。第2読み出し回路130は、信号保持部107に保持された信号をスイッチ109を介して読み出すように構成され、例えば、第2増幅部110を含みうる。第1増幅部106および信号保持部107は、1列ごとに設けられてもよいし、複数列ごとに設けられてもよい。
垂直走査回路104は、典型的には、シフトレジストを含んで構成され、画素アレイA中の行を選択する。水平走査回路108は、典型的には、シフトレジストを含んで構成され、画素アレイA中の列を選択する。この例では、画素アレイA中の列の選択は、信号保持部107から第2読み出し回路130に信号が転送されるようにスイッチ109を選択的に活性化することによってなされうる。
電流制御部112は、第1読み出し回路120が信号を読み出している時に第1読み出し回路120の少なくとも一部を流れる電流を制御する。電流制御部112は、動画撮影モードにおいて第1読み出し回路120の前記少なくとも一部を流れる電流を静止画撮影モードにおいて第1読み出し回路120の前記少なくとも一部を流れる電流よりも小さくする。
この実施形態の固体撮像装置では、第2読み出し回路130(第2増幅部110)からは、動画撮影時と静止画撮影時とにおいて、同一のクロックレートで画像信号が出力される。
図2は、画素101、第1増幅部106(第1読み出し回路120)、信号保持部107、電流制御部112の詳細な構成例を示す図である。図3は、図1および図2に示す固体撮像装置の動作例を示すタイミング図である。
画素部101は、例えば、フォトダイオード(光電変換部)201と、転送トランジスタ202と、増幅トランジスタ(ソースフォロアトランジスタ)203と、リセットトランジスタ204と、選択トランジスタ205とを含みうる。フォトダイオード201において光電変換によって生成された電荷は、転送トランジスタ202によってフローティングディフュージョン(以下、FD)217に転送される。この電荷によってFD217の電位が定まる。FD217は、増幅トランジスタ203のゲートと共通のノードであり、FD217に転送された電荷に基づく信号が増幅トランジスタ203によって増幅されて、選択トランジスタ205を介して列信号線102に出力される。列信号線102は、定電流源105に接続されていて、ソースフォロア回路が構成されている。
第1増幅部106は、例えば、クランプ容量206、反転アンプ207、フィードバック容量208、クランプスイッチ209等を含んで構成されうる。列信号線102は、第1増幅部106のクランプ容量206の一端に接続されている。フィードバック容量208およびクランプスイッチ209は、反転アンプ207の入力端と出力端との間に並列に接続されている。
第1増幅部106(第1読み出し回路120)の出力端は、信号保持部107に接続されている。信号保持部107は、例えば、スイッチ211、212、保持容量213、214を含んで構成されうる。保持容量213、214は、互いに同一の容量値をもつことが好ましい。第1増幅部106(第1読み出し回路120)の出力端は、スイッチ211、212を介して保持容量213、214にそれぞれ接続されている。
保持容量213、214に保持された信号は、水平走査回路108から提供されるPHパルスにしたがって列選択スイッチ215、216がオンすることによって第2増幅部110(第2読み出し回路130)に転送される。保持容量213、214には、それぞれN出力、S出力が保持され、第2増幅部110によって、N出力とS出力との差分が増幅される。この動作は、CDS(Correlated Double Sampling)動作と呼ばれる。
図3を参照しながら固体撮像装置の動作を説明する。T=t1で、選択トランジスタ205のゲートに入力される選択信号PSELがハイレベルになる。これにより、増幅トランジスタ203が活性化される。この状態では、FD217はリセット電圧SVDDによってリセットされている。
T=t2で、クランプパルスPC0Rがハイレベルになり、反転アンプ207がユニティゲインバッファ状態になり、VC0Rの電圧が出力される。
T=t3で、リセットトランジスタ204のゲートに入力されるリセット信号PRESがローレベルになり、FD217の電位が黒信号レベルに固定され、列信号線102の基準電位VNが定まる。
T=t4で、クランプパルスPC0Rがローレベルになり、列信号線102の基準電位VNがクランプされる。
T=t5で、PTNパルスがハイレベルになって信号保持部107のスイッチ211がオンし、保持容量213に、VC0Rの電圧と反転アンプ207のオフセット電圧が加算された値の書き込みが始まり、T=t6で、この書き込みが終了する。
T=t7で、画素部101の転送トランジスタ202のゲートに入力される転送パルスパルスPTXがハイレベルになり、フォトダイオード201の信号電荷がFD217に転送され、T=t8までに転送が完了する。その後、T=t9で、PTSパルスがハイレベルになって信号保持部107のスイッチ212がオンし、保持容量214に信号が書き込まれる。
転送パルスPTXがハイレベルになることにより列信号線102の電位は、VNからVSに変化する。信号電荷が電子である場合には、VS<VNの関係となる。この電圧の変化量(VS−VN)がクランプ容量(C0)206とフィードバック容量(Cf)208との比率(C0/Cf)で反転された電圧と、VC0Rの電圧と反転アンプ207のオフセット電圧とが加算される。加算された電圧は、信号保持部107のスイッチ211を介して保持容量214に書き込まれる。T=t10で、この書き込みが終了する。
その後、T=t11で、リセット信号PRESがハイレベルになり、画素部101のリセットトランジスタ204がオンし、FD217がリセットされる。これと同時に選択信号PSELがローレベルにされて選択トランジスタ205がオフする。これにより、行の選択が解除される。
その後、T=t12で、水平走査回路108から提供されるPHパルスによって列選択スイッチ215、216がオンし、第2増幅部110でN出力とS出力との差を演算して画像信号が出力される。これがT=t13で終了し、以降は、順次PHパルスに同期して各列の信号が出力される。
この実施形態では、電流制御部112によって第1読み出し回路120の少なくとも一部を流れる電流を制御する動作を除いて、動画撮影モードと静止画撮影モードとの間に相違点はない。したがって、PHパルスに同期して第2増幅部110から出力される画像信号のクロックレートも動画撮影モードと静止画撮影モードにおいて同一である。通常は、このクロックレートを動画撮影モードと静止画撮影モードとにおいて変更すると、水晶発振子を動画撮影モードと静止画撮影モードとにおいて切り替えることになるであろう。しかしながら、このような方法では、周波数切り替えのための複雑な動作が必要になり、部品数の増加を招く。
この実施形態では、電流制御部112により、動画撮影モードにおいて第1読み出し回路120の少なくとも一部(ここでは第1増幅部106)を流れる電流を静止画撮影モードにおいて第1読み出し回路120の前記少なくとも一部を流れる電流よりも小さくする。
より具体的には、この実施形態では、電流制御部112は、静止画撮影モードでは、第1増幅部106を流れる電流の大きさをI1とし、動画撮影モードでは、第1増幅部106に流れる電流の大きさをI2とする。ここで、I1>I2である。
電流制御部112は、第1増幅部106の定電流トランジスタ218のゲートの電圧を制御することによって、定電流トランジスタ218を流れる電流、つまり第1増幅部106を流れる電流を制御する。電流制御部112は、例えば、ゲートとドレインが接続されたトランジスタ112aを含み、このゲートが定電流トランジスタ218のゲートに接続されうる。このような構成によれば、定電流トランジスタ218は、トランジスタ112aを流れる電流と同じ大きさの電流が流れるようにバイアスされる。このような構成は、カレントミラーと呼ばれる。
ここで、I1は、静止画撮影モードにおいて、t9〜t10の期間内に信号電圧を保持容量213、214に十分に書き込むことができるように決定される。書き込みに必要とされる時間は、保持容量213、214の容量値、スイッチ211、212のオン抵抗、反転アンプ207の出力インピーダンス及び反転ゲイン等により決まるものである。しかしながら、基本的には、反転アンプ207の定電流トランジスタ218に流れるテール電流を変えることにより反転アンプ207の駆動能力が変わり、保持容量213、214への信号電圧の書き込み時間を変更することができる。
ここで、無限の時間を使って保持容量213、214に書き込んだレベルを100%とする。時定数をτとすると、5τで(1−exp(5τ))=0.993、つまり99.3%の書き込みができる。静止画撮影モードでは、例えば、5τ相当のレベルまで書き込みが行なわれるように、第1増幅部106を流れる電流の大きさI1を決定する。これにより、保持容量213、214に対して十分な書き込みが行なわれ、高品位な出力画像が得られる。
一方、動画撮影モードでは、例えば、4τ相当、つまり(1−exp(4τ))=0.982(98.2%)の書き込みに抑えるように、第1増幅部106を流れる電流の大きさI2を決定する。動画撮影モードでは、第1増幅部106を流れる電流が小さくなることにより出力振幅が若干低下すること、十分な電圧を保持容量213、214に書き込みできないことによってノイズが増加しうる。しかしながら、複数枚の画像を連続して見る動画像では、静止画に比べて、許容レベルが広いので、大きな問題にならない。
即ち、書き込み電圧が静止画撮影モードに比べて動画撮影モードにおいて小さい場合でも、視覚的な観点において画質の大きな劣化は生じない。これらの状態を模式的に示したのが図3のVNおよびVSの信号波形であり、静止画撮影モードを実線、動画撮影モードを点線で示している。
逆に、動画撮影モードにおける消費電流を小さくすることによって画質が向上される。基準電流をI2<I1にすることにより、第1増幅部106の1個あたり(例えば、1列あたり)の消費電流を削減する効果が大きい。例えば、総画素数が1000万画素を超える電子カメラでは、列数は4000列を越え、1列あたり5μAの削減をした場合では全体で20mA、電源電圧が5Vとすると全体で消費電力が100mW低減できる。この発熱による画質の変化は大きい。
特に動画を撮影しながら静止画を撮影する場合、又は、動画像を電子ファインダーで撮影者が見ながら静止画撮影を行ういわゆるライブビュー撮影の場合には、動画撮影モードから静止画撮影モードに瞬時に切り替わる。したがって、動画撮影モードにおける発熱が収まらないまま静止画を撮影することになる。その為、動画撮影モードにおいて発生した熱に起因するランダムノイズが静止画撮影時モードにおける静止画撮影に大きな影響を与えて、静止画の画質を著しく悪化させる可能性がある。したがって、動画撮影モードにおける消費電流を抑えることにより静止画時の画質を向上させることができる。
また、この実施形態によれば、動画撮影モードと静止画撮影モードとの間の切り替えにおいて、クロックレートが変化しないので、動画撮影モードと静止画撮影モードとの間でスムーズな切り替えができる。
図4は、本発明の第2実施形態の固体撮像装置の概略構成を示す図である。第2実施形態の構成として特に言及しない事項については、第1実施形態に従いうる。第2実施形態と第1実施形態との相違点は、列信号線102に接続された定電流源105が電流制御部112によって制御される点である。静止画撮影モードにおいて定電流源105を流れる電流の大きさをI3、動画撮影モードにおいて定電流源105を流れる電流の大きさをI4とすると、I3>I4の関係になる。
図5は、第2実施形態の固体撮像装置の動作例を示すタイミング図である。固体撮像装置としての基本的な動作については、図3に示す第1実施形態と同様である。図5のタイミング図と図3のタイミング図との相違点は、VNの変化にある。第1実施形態では、動画撮影モードにおいて、VN、VSの双方の書き込み速度が静止画撮影モードに比べて遅くなる。第2実施形態では、動画撮影モードにおいて列信号線102を流れる電流を静止画撮影モードよりも小さくする。VNの書き込み時は、列信号線102の電圧変化が極めて小さいので、保持容量213への書き込み速度は第1増幅部106により決定される。よって、書き込み速度は低下しない。一方、VSの書き込み速度に関しては、動画撮影モードでは、図5にVSの変化を点線で示したように、第1実施形態と同様に低下する。これは、クランプ容量(C0)206への充放電速度が低下することに起因するが、第1実施形態で説明したように、複数枚の画像を連続して見る動画像では、静止画に比べて、許容レベルが広いので、大きな問題にならない。また、第1実施形態と同様に、動作撮影モードにおいて列信号線の消費電流を抑えることにより、静止画モード時の画質を向上させることができる。
ここで、第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせて、第1増幅部106を流れる電流および定電流源105を流れる電流の双方を動画撮影モード時に静止画撮影モード時よりも小さくするように電流制御部112を構成してもよい。
図6は、本発明の第3実施形態の固体撮像装置の概略構成を示す図である。第3実施形態の構成として特に言及しない事項については、第1実施形態に従いうる。
第3実施形態では、列信号線102と信号保持部107との間で第1増幅部106をバイパスするバイパス経路610が追加されていること、第1増幅部106の反転アンプ207内にトランジスタ602が追加されている。第3実施形態では、電流制御部112に代えて電流制御部603が設けられている。電流制御部603は、動画撮影モードでは、第1増幅部106を非活性化させるとともにバイパス経路610によって第1増幅部106をバイパスさせ、静止画撮影モードでは、第1増幅部106を活性化させるとともにバイパス経路610を遮断する。
第1増幅部106は、トランジスタ602を活性化させることによって活性化され、トランジスタ602を非活性化させることによって非活性化され、この制御は、電流制御部603によってなされる。バイパス経路610は、それに設けられたトランジスタ601を活性化させることによって活性化され、これにより第1増幅部106がバイパス経路610によってバイパスされる。トランジスタ601が非活性化されると、バイパス経路610が遮断される。この制御は、電流制御部603によってなされる。
図7は、第3実施形態の固体撮像装置の動作例を示すタイミング図である。図7において、静止画撮影モードにおける動作は実線で、動画撮影モードにおける動作は破線で示されている。
固体撮像装置としての基本的な動作については、図3に示す第1実施形態と同様である。モード信号PMS、/PMSは、電流制御部603が発生する信号である。モード信号/PMSは、モード信号PMSを反転させた信号である。モード信号PMSは、静止画撮影モード時はローレベル、動作撮影モード時はハイレベルにされる。
したがって、静止画撮影モードでは、バイパス経路610を制御するトランジスタ601はオフし、反転アンプ207の活性化/非活性化を制御するトランジスタ602はオンする。したがって、静止画撮影モードでは、図6に示す固体撮像装置は、図2に示す固体撮像装置と実質的に同様の動作をする。
一方、動作撮影モードでは、バイパス経路610を制御するトランジスタ601はオンし、反転アンプ207の活性化/非活性化を制御するトランジスタ602はオフする。よって、動画撮影モードでは、反転アンプ207には電流が流れなくなり、消費電流を大きく低減することができる。一方、トランジスタ601がオンすることにより列信号線102が信号保持部107に直結される。動画撮影モードでは、反転アンプ207を使用しないため、PC0Rパルスを使用しない。また、動画撮影モードでは、保持容量213、214に書き込まれる信号は、反転アンプ207によって反転増幅されていない信号である。
以下、動作撮影モードにおける動作例を説明する。図7において、T=t1で、選択トランジスタ205のゲートに入力される選択信号PSELがハイレベルになる。これにより、増幅トランジスタ203が活性化される。この状態では、FD217はリセット電圧SVDDによってリセットされている。
T=t3で、リセットトランジスタ204のゲートに入力されるリセット信号PRESがローレベルになり、FD217の電位が黒信号レベルに固定され、列信号線102の基準電位VNが定まる。
T=t5で、PTSパルスがハイレベルになって、信号保持部107のスイッチ212がオンし、保持容量214に基準信号VNを書き込み始め、T=t6で書き込みが終了する。なお、この実施形態では、動作撮影モードにおいて、保持容量214に基準信号VN(N出力)を書き込み、保持容量213に信号VS(S出力)を書き込む。
T=t7で、画素部101内の転送トランジスタ202のゲートに入力される転送パルスPTXがハイレベルになり、フォトダイオード201の信号電荷がFD217に転送され、T=t8までに転送が完了する。その後、T=t9で、PTNパルスがハイレベルになって信号保持部107のスイッチ211がオンし、保持容量213に信号VSを書き込む。
転送パルスPTXがハイレベルになることにより列信号線102の電位は、VNからVSに変化する。信号電荷が電子である場合には、VS<VNの関係となる。この電圧値VSが保持容量213に直接書き込まれる。
T=t10で書き込みが終了する。その後、T=t11でリセット信号PRESがハイレベルになり、画素部101のリセットトランジスタ204がオンし、FD217がリセットされる。これと同時に選択信号PSELがローレベルにされて選択トランジスタ205がオフする。これにより、行の選択が解除される。
その後、T=t12で、水平走査回路108から提供されるPHパルスによって列選択スイッチ215、216がオンし、第2増幅部110でN出力とS出力との差を演算して画像信号が出力される。これがT=t13で終了し、以降は、順次PHパルスに同期して各列の信号が出力される。
第3実施形態では、動画撮影モードにおいて、第1増幅部を使用しないので、ゲインが小さくなくが、必要であれば第2増幅部110で必要なゲインを掛けてもよい。
第3実施形態では、動画撮影モードにおいて、第1増幅部の消費電流を大きく低減することができる。その一方で、第3実施形態の構成は、大きな回路変更も必要なく、各第1読み出し回路ごとに2個のスイッチを設けることにより実現されうる。
第3実施形態の構成は、第2実施形態の構成との併用も可能である。
図8は、本発明の第4実施形態の固体撮像装置の概略構成を示す図であり、図9は、その固体撮像装置の動作例を示すタイミング図である。第4実施形態は、図4に示す第2実施形態の固体撮像装置から第1増幅部106を取り除いた構成を有する。
本発明の第1乃至第4実施形態によれば、動画撮影モードと静止画撮影モードとにおいて第2増幅部のクロックレート或いは読み出しレートを変更することなく、動画撮影モードにおける消費電流を静止画撮影モードよりも小さく抑えることができる。
図10は、本発明の好適な実施形態の撮像システムの概略構成を示す図である。この撮像システムは、上記の第1乃至第4実施形態に係る固体撮像装置4を備える。
被写体の光学像は、レンズ2によって固体撮像装置4の撮像面に結像する。レンズ2の外側には、レンズ2のプロテクト機能とメインスイッチを兼ねるバリア1が設けられうる。レンズ2には、それから出射される光の光量を調節するための絞り3が設けられうる。固体撮像装置4から複数チャンネルで出力される撮像信号は、撮像信号処理回路5によって各種の補正、クランプ等の処理が施される。撮像信号処理回路5から複数チャンネルで出力される撮像信号は、A/D変換器6でアナログ−ディジタル変換される。A/D変換器6から出力される画像データは、信号処理部7によって各種の補正、データ圧縮などがなされる。固体撮像装置4、撮像信号処理回路5、A/D変換器6及び信号処理部7は、タイミング発生部8が発生するタイミング信号にしたがって動作する。
ブロック5〜8は、固体撮像装置4と同一チップ上に形成されてもよい。この撮像システムの各ブロックは、全体制御・演算部9によって制御される。この撮像システムは、その他、画像データを一時的に記憶するためのメモリ部10、記録媒体への画像の記録又は読み出しのための記録媒体制御インターフェース部11を備える。記録媒体12は、半導体メモリ等を含んで構成され、着脱が可能である。この撮像システムは、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース(I/F)部13を備えてもよい。
次に、図10に示す撮像システムの動作について説明する。バリア1のオープンに応じて、メイン電源、コントロール系の電源、A/D変換器6等の撮像系回路の電源が順にオンする。その後、露光量を制御するために、全体制御・演算部9が絞り3を開放にする。固体撮像装置4から出力された信号は、撮像信号処理回路5をスルーしてA/D変換器6へ提供される。A/D変換器6は、その信号をA/D変換して信号処理部7に出力する。信号処理部7は、そのデータを処理して全体制御・演算部9に提供し、全体制御・演算部9において露出量を決定する演算を行う。全体制御・演算部9は、決定した露出量に基づいて絞りを制御する。
次に、全体制御・演算部9は、固体撮像装置4から出力され信号処理部7で処理された信号にから高周波成分を取り出して、高周波成分に基づいて被写体までの距離を演算する。その後、レンズ2を駆動して、合焦か否かを判断する。合焦していないと判断したときは、再びレンズ2を駆動し、距離を演算する。
そして、合焦が確認された後に本露光が始まる。露光が終了すると、固体撮像装置4から出力された撮像信号は、撮像信号処理回路5において補正等がされ、A/D変換器6でA/D変換され、信号処理部7で処理される。信号処理部7で処理された画像データは、全体制御・演算部9によりメモリ部10に蓄積される。
その後、メモリ部10に蓄積された画像データは、全体制御・演算部9の制御により記録媒体制御I/F部を介して記録媒体12に記録される。また、画像データは、外部I/F部13を通してコンピュータ等に提供されて処理されうる。
本発明の第1実施形態の固体撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示す固体撮像装置の詳細な構成例を示す図である。 本発明の第1実施形態の固体撮像装置の動作例を示すタイミング図である。 本発明の第2実施形態の固体撮像装置の概略構成を示す図である。 本発明の第2実施形態の固体撮像装置の動作例を示すタイミング図である。 本発明の第3実施形態の固体撮像装置の概略構成を示す図である。 本発明の第3実施形態の固体撮像装置の動作例を示すタイミング図である。 本発明の第4実施形態の固体撮像装置の概略構成を示す図である。 本発明の第5実施形態の固体撮像装置の動作例を示すタイミング図である。 本発明の好適な実施形態の撮像システムの概略構成を示す図である。
符号の説明
A 画素アレイ
101 画素部
102 列信号線
104 垂直走査回路
105 定電流源
106 第1増幅部
107 信号保持部
108 水平走査回路
109 スイッチ
110 第2増幅部
120 第1読み出し回路
130 第2読み出し回路

Claims (5)

  1. 動画および静止画を撮影可能な固体撮像装置であって、
    複数の画素を含む画素アレイと、
    前記画素アレイの行を選択する垂直走査回路と、
    前記画素アレイの列を選択する水平走査回路と、
    前記画素アレイから信号を増幅する複数の第1増幅回路と、
    前記複数の第1増幅回路をそれぞれ流れる電流を定める複数の定電流源と、
    前記複数の第1増幅回路からの信号を保持する複数の信号保持部と、
    前記複数の信号保持部に保持された信号を前記水平走査回路から提供される信号に従って転送する複数のスイッチと、
    前記複数のスイッチにより転送された信号を増幅して出力する第2増幅回路と、
    前記複数の定電流源を流れる電流を制御する電流制御部とを備え、
    前記電流制御部は、動画撮影モード時において静止画撮影モード時よりも小さい駆動能力で前記第1増幅回路が動作するように前記定電流源を流れる電流を前記静止画撮影モード時よりも前記動画撮影モード時に小さくする、
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記定電流源は第1トランジスタを含み、前記電流制御部は前記第1トランジスタのゲートの電圧を制御することにより電流を制御することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記電流制御部はゲートとドレインが接続された第2トランジスタを含み、
    前記定電流源の前記第1トランジスタのゲートと前記電流制御部の前記第2トランジスタのゲートとが接続されてカレントミラーが構成されていることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記第1増幅回路は、
    前記画素アレイからの信号を出力する出力線の信号がその一端に入力されるクランプ容量と、
    前記クランプ容量に保持された信号が第1入力端子に入力され、第2入力端子に基準電圧が供給され、それらの差分を出力端子に出力する反転アンプと、
    前記反転アンプの前記第1入力端子と前記出力端子との間に接続されたフィードバック容量と、
    前記フィードバック容量の両端を接続するクランプスイッチと、を備えることを特徴とする請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の固体撮像装置と、
    前記固体撮像装置から出力される信号を処理する信号処理部と、
    を備えることを特徴とする撮像システム。
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