JP3768725B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンター、FAX、複写機などの画像形成装置に利用されるインク供給・回復機構を有するインクジェット記録装置に関し、より具体的には脱気インクを使用するフルラインタイプの記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、記録ヘッドからインクを吐出し被記録媒体に付着させて印字等の画像記録を行うものであり、記録ヘッドのコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなどの利点を有している。中でも、記録媒体の幅方向に多数の吐出口を配列したラインタイプの記録ヘッドを使用したフルライン型のインクジェット記録装置は、記録の一層の高速化が可能である。
【0003】
このような記録ヘッドへインクを供給する方式としては、サイズが大きな被記録媒体への記録や、記録ボリュームが大きい装置に搭載される場合の液体の補充という観点から、大容量のタンクが記録装置本体と一体的に装着され、そのタンクからヘッドカートリッジまでの間にチューブ等の管でインク流路を構成するとともに、インク流路中にヘッドカートリッジにインクを送り込む為の機構を設け、この機構によりインクを補充する方式を採用することが多い。
【0004】
本出願人は、特開平10−6521号公報において、液体供給経路の中間に一時的に液体を保有し大気を導入することで液体を下流側に供給するサブタンクを配置した構成を開示するとともに、サブタンクを密閉減圧空間として減圧しつつサブタンクに液体を補充する液体補充方法を開示している。該方法によれば、サブタンク内を減圧するための負圧発生手段を液体供給経路とは異なる経路に設けることで、液体供給経路が簡単な構成となり、液体供給経路中にポンプなどの液体輸送手段を設ける場合に比べ、輸送手段を通過することによって生じるゴミの発生などがない、液体を安定して供給する液体供給装置を提供することができる優れた発明である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記発明によれば、インク供給のための流路構成を簡略化できるものの、上記公報に開示されるサブタンクは、記録ヘッドへ液体を供給する状態では大気に開放されている。しかしながら、近年では従来以上に高精細な画像を高速で記録する要求が高まってきており、印刷時のインク吐出の安定性を得るための方法の一つとして、脱気処理したインクを使用することがある。このような脱気インクを使用することで、インク中に不用意に気泡が発生することを防止できるが、上述のサブタンクは通常は大気に対して開放状態であるので、経時的にインクの脱気度が低下してしまうという問題があった。
【0006】
また、上記サブタンクから記録ヘッドへの液体供給は、水頭差を利用するか、記録ヘッド部に新たに少量のインク収納部を設け、該インク収納部内に例えば毛管力発生部材などの負圧発生部材を備えることで行っている。しかしながら、サブタンクは大気に対して開放されているため、フルラインタイプの記録ヘッドの各ノズルに確実にインクを行き渡らせるためには、いずれの場合でも回復ポンプによる吸引処理を行う必要があり、無駄にインクを排出する恐れがあった。
【0008】
本発明は、上述の技術課題を解決するために想起されたものであり、本発明の第1の目的は、なるべく簡単な構成で、タンク内のインクを有効に使用するとともに、安定して高品位の画像を出力することのできるインクジェット記録装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明のインクジェット記録装置は、
インクを吐出して記録媒体に付着させて画像を形成するインクジェット記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに供給するインクを貯蔵するインク袋を備えたメインインクタンクと、
前記メインインクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するためのインク供給路と、
該インク供給路中に設けられ、前記メインインクタンクのインクを一時的に保持し、該インクを前記記録ヘッドへ供給するサブタンクと、を有するインクジェット記録装置において、
前記サブタンクは、前記メインインクタンクからのインクを受けるためのインク導入口と前記記録ヘッドへインクを導出するためのインク導出口とを有し該インク導入口及び該インク導出口を除いて密閉空間を形成するサブインク袋と、該サブインク袋を覆うとともに外部との連通部を有し該連通部を除いて前記サブインク袋を密閉空間内で保護するケースと、を備えており、
前記インク導入口に設けられた第1の開閉弁と、
前記インク導出口に設けられた第2の開閉弁と、
前記連通部に連通し、前記サブインク袋と前記ケースとの間の空間の圧力を調整可能な圧力調整手段と、
前記ケースから前記記録ヘッドに至るインク供給経路中に位置する圧力検知手段とをさらに備え、
前記メインインクタンクは、脱気インクを収納するインク袋と、該インク袋内のインクを外部に導出するためのインク供給口とを備えており、該インク袋は可撓性を有する樹脂材料により構成され、該インク袋を構成する樹脂材料は、1.0cc/m2・atm・24hrs以下の酸素透過率または0.3cc/m2・atm・24hrs以下の窒素透過率を有し、
前記サブタンク内の前記サブインク袋内に前記メインインクタンクからインクを補給する際、および前記記録ヘッドへ前記サブタンク内の前記サブインク袋からインクを補給する際のいずれにおいても、前記ケースから前記記録ヘッドに至る前記インク供給経路中に配された前記圧力検知手段の検知結果に基づいてインクの補給を制御することを特徴とする。
【0011】
上述のインクジェット記録装置によれば、脱気インクを使用する場合であっても、インク袋からインク供給路を経て記録ヘッドへ至るインク供給経路中で大気に晒されることがないので、インクの脱気度の低下をおこす恐れが少ない。加えて、圧力調整手段による加圧、減圧動作を行うことで、インク供給経路中にポンプなどを設けることなく、メインタンクからサブタンク、及びサブタンクから記録ヘッドへのインク補給や、回復動作を実現することができるとともに、特にサブタンクから記録ヘッドへのインク補給に関しては加圧動作で補給することで、タンク内のインクを有効に使用するとともに、安定して高品位の画像を出力することのできるインクジェット記録装置を提供することができる。
【0012】
本発明のインクジェット記録装置は、インク袋内に収納されたインクの溶存酸素量が、5.43mg/l以下であることが好ましい。また、インク袋内に収納されたインクの溶存窒素量が、10mg/l以下であることが好ましい。
そして、本発明のインクジェット記録装置は、メインインクタンクは、インク供給口がインク供給路を介してサブタンクに接続される前のインク供給口における大気圧に対する内圧が−200mmAq.以下であるものであることが好ましい。さらに、メインインクタンクは、インク供給口がインク供給路を介してサブタンクに接続される前のインク供給口における大気圧に対する内圧と、インク袋内のインクを使用した後のインク供給口における大気圧に対する内圧との差の絶対値が、300mmAq.以上であるものであることが好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、インク袋の初期の負圧が高く、物流時において衝撃や急激な環境変化の繰り返しによる袋の破損、あるいは物流時の衝撃によるインク供給口部のシールの損傷等による、インク漏れが発生する恐れが少ないインクタンクを含むインクジェット記録装置を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0017】
まずはじめに、本発明のインクジェット記録装置全体の概略構成について、図1を用いて説明する。
【0018】
図1に示すインクジェット記録装置は、カラー記録ヘッド1と、カラーインクタンク11と、給紙カセット10と、手差し給紙機構9と、記録媒体搬送手段5と、排紙機構7とを有している。
【0019】
記録媒体である記録紙は、カセット給紙または手差し給紙のいずれかにより供給される。カセット給紙の場合、給紙カセット10内の記録紙が給送ローラー10aにより記録媒体搬送手段5へ導かれる。手差し給紙の場合、給紙トレイ9a上の記録紙が給送ローラー8により記録媒体搬送手段5へ導かれる。詳述しないが、給紙方式としては、給送ローラー8,10aと分離パッドにより記録紙を一枚ずつ分離する方式(デュプロ方式)や、ツメ分離方式、リタード方式などがある。
【0020】
カセット給紙や手差し給紙により記録媒体搬送手段5に導入された記録紙は、止まっている一対のレジストローラー4a,4bの当接部に先端が突き当たる。さらに少し給送ローラー8,10を回転させると、レジストローラー4a,4bと給送ローラー8,10との間で記録紙にたるみが生じることにより、記録紙の斜送を補正することができる。そして、記録紙がレジストローラー4a,4bの当接部に突き当たったことを図示しないフォトセンサーが検知すると、レジストローラー4a,4bが回転する。記録紙は、レジストローラー4a,4bにより搬送されると、搬送ベルト5dと一対のピンチローラー12a,12bとにより挟持される。図示しないが、ピンチローラーの下ローラー12bには高電圧がかけられており、上ローラー12aは接地されているので、ピンチローラー12a,12bを通った記録紙は、搬送ベルト5dに静電吸着されながら搬送する。搬送ベルト5dは、駆動ローラー5bと従動ローラー5aと圧力ローラー5cとに掛け回されており、図示しないパルスモータ(駆動源)により駆動ローラー5bが駆動されることによって、回転される。従って、搬送ベルト5d上に静電吸着された記録紙は、搬送ベルト5dの回転に伴って、記録ヘッド1の直下の印字開始位置まで搬送される。なお、圧力ローラー5cは、揺動可能なアーム(図示せず)の端部に回転可能に取付けられ、アームがバネによって付勢されることにより、搬送ベルト5dに張力を加している。
【0021】
記録ヘッド1は、記録紙の記録領域の全幅にわたって多数の記録素子が配列するフルラインタイプの記録ヘッドであり、記録紙搬送方向の上流側から1K(黒)、1Y(イエロー)、1M(マゼンタ)、1C(シアン)の4つが順に所定間隔で配置され、ヘッドホルダ2に取り付けられている。また、非印字時に記録ヘッドのノズルの乾燥を防止し、また回復動作時ノズルから排出する排インクを受け取るための4つのキャップ3が設けられている。このキャップ3は、キャップ支持部材(図示せず)により支持されており、印字時は4つの記録ヘッド1にそれぞれ隣接する状態に位置する。キャップ時には、記録ヘッド1がヘッドホルダー2ごと上方向へ移動し、次にキャップ3が記録ヘッド1の真下までそれぞれ移動する。このキャップ3がスライドする際に、キャップ3の端部に固定されたウレタンゴムなどの弾性材のブレード21がそれぞれの記録ヘッド1のフェース面に溜まったインクを拭き取る。そして、キャップ3が記録ヘッド1の真下に位置した状態で、記録ヘッド1がヘッドホルダー2ごと下げられることにより、キャップ3上にヘッドフェース面が乗り、ヘッド1のキャッピングが行われる。
【0022】
本実施例では、記録ヘッド1は、インクに熱を与えるヒーターを有しており、この加熱によりインクを膜沸騰させ、膜沸騰による気泡の成長または収縮に伴う圧力変化によってノズルからインクを吐出させて記録紙上に画像を形成する。 そして、レジストローラー4a,4bの回転開始をトリガーとしてタイミングを合わせて、記録ヘッド1K,1Y,1M,1Cが図示しない駆動手段から適宜駆動信号を受けて、記録紙上の所定位置にインクを吐出し所望の画像を形成する。
【0023】
以上のように、記録紙は静電吸着力によって搬送ベルト5dの上面に吸着され、記録ヘッド1に印字されながら搬送ベルト5dにより搬送される。
【0024】
このようにして画像形成された記録紙は、排紙機構7に搬送される。排紙機構7の排紙ローラー7bは、図示しない駆動源によって回転駆動される。拍車7aは排紙ローラー7bに圧接している。画像形成後の記録紙は、排紙ローラ7bと拍車7aとによって挟持され、排紙トレイ13に排紙され収容される。拍車7bは、記録後の印字面と当接しても印字された画像のインクが転移して汚れることがないように、図示しないが先端をとがらせた多数の小突起が外周部に設けられた形状となっている。
【0025】
次に、本発明の特徴である、インクジェット記録装置のインク供給・回復機構及びインクタンクについて、以下の各実施例で詳細に説明を行う。なお、以下の各実施例において、記録ヘッド内のインク供給路は途中で2方向に分かれ、ヘッド液室の両端からインクが供給される構成であるが、それ以外のインク供給路構成でも構わない。
【0026】
(第1実施例)
図2は本発明の第1実施例のインクジェット記録装置のインク供給経路を説明するための説明図である。本実施例は、記録ヘッド1と、サブインク袋50bを含む構成のサブタンク50と、メインインクタンク(以下、単に「インクタンク」または「メインタンク」とも言う)134とにより構成されたインク供給・回復装置である。
【0027】
インクタンク134は、図5(a)に示すように、インクの入ったインク袋134aがカバー容器134d、134eに覆われており、不図示の大気連通口が設けられている。そして、記録装置本体の挿入口へ装着されたインクタンク134のインク供給口134fには、インク供給針48が突き刺されて、インク袋134aから記録装置本体内のインク供給路へインク供給可能になっている。インクタンク134のインク供給口134fは、インク供給針48が突き刺されて接続される構成であるため、インク供給針を抜き差しする時にインクが漏れないように、ゴム等の弾性材が設けられている。
【0028】
134pは後述する回復処理によって排出されたインクを吸収する廃インク吸収体である。廃インク吸収体は吸湿性に優れていれば通常の不織布やウレタンフォームなどでもよいが、本実施例の廃インク吸収体は、綿状パルプ繊維中に高分子吸収体を含んだインク吸収層と、該層を覆う不織布より形成され、不織布をヒートシールすることで、不織布の袋内部にインク吸収層を有する構成となっている。不織布の材料としてはナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成繊維を利用することができる。本実施例の場合、廃インクが廃インク吸収体内に入り込むと、インク吸収層の高分子吸収体が膨潤し、ゲル状の物質に変化し、吸収した水分の容積に応じてその体積が増大する。この時、インク袋内部のインクは消費されており、インク袋はしぼむことになる。即ち、本実施例のインクタンクでは、インクの消費に伴い、インク袋がしぼむ代りに廃インク吸収体が膨潤することで、膨潤した分だけ廃インク吸収体を有効に利用することができるという利点がある。
【0029】
このインクタンク134から記録ヘッド1へのインク供給経路中にはメインタンクのインクを一時的に保持し、そのインクを前記記録ヘッドへ供給するサブタンク50が設けられている。ここで、サブタンク50は、インクタンク134からのインクを受けるためのインク導入口50fと、記録ヘッド1へインクを導出するためのインク導出口50gと、を備え、インク導入口50f及びインク導出口50gを除いて密閉空間を形成するサブインク袋50bと、このサブインク袋50bを覆うとともに外部との連通部を備え、この連通部を除いて前記袋を密閉空間内で保護するケース50hと、を備えている。この連通部には、サブインク袋50bとケース50hとの間の空間の圧力を調整可能な圧力調整手段としての吸引加圧ポンプ67が設けられている。吸引・加圧ポンプ67は、サブタンク50内のサブインク袋50b周辺にエアーを送り込む、またはサブタンク50内のインク袋50b周辺のエアーをサブタンク50外に送り出す、加圧・吸引機能を備えたポンプであり、チューブポンプ、シリンダーポンプなどが最適であり、吸引・加圧ポンプ67の駆動源(モータ)を正逆転させることにより上記吸引・加圧機能を備えている。本実施例では、吸引・加圧ポンプ67としてチューブポンプを用いており、正転時はケース内部に空気を送り込むことでケース内部空間を加圧し、逆転時にはケース内部の空気を排出することでケース内部空間を減圧する構成となっている。
【0030】
本実施例では、このほかに、大気とケース内部とを連通させるための大気連通口50aと、この連通口を開閉するための大気連通口開閉弁50cとが設けられており、チューブポンプの頃とチューブとの関係に関わらず、ケース内の空間と外気との連通の制御を行うことが出来るようになっている。また、50dは圧力センサであり、サブタンク袋とケースとのあいだの空間の圧力を検知し、後述するインク供給・回復動作を制御するために用いられる。センサとしては、半導体圧力センサなど、リニアに圧力を検知できるものが望ましい。50eはサブタンク残量センサであり、サブタンク中のインク量(あるいはインクの有無)を検知する。本実施例では、サブタンクの袋の厚みを、フォトセンサとセンサーフラグにより検知する構成となっている。
【0031】
そして、サブタンクのインク導入口50fとインクタンク134との間のインク供給路には第1の開閉弁66が、サブタンクのインク導出口50gと記録ヘッド1との間のインク供給経路には、第2の開閉弁65が設けられている。開閉弁65,66は、ソレノイドのプランジャーにシール機能をもたすことにより弁機能を備えたソレノイド開閉弁などが考えられる。本実施例では、開閉弁65は、ソレノイド電源がオンのとき開放し、オフのとき閉じる構成に、開閉弁66は、ソレノイド電源がオンのとき閉じ、オフのとき開放する構成にそれぞれなっている。
次に、本発明の第1実施例のインクジェット記録装置の各種液体供給動作・回復処理動作について、図3及び図4のフローチャートを用いて説明する。
【0032】
(1)通常の液体供給動作
印刷時など、通常の液体供給においては、第1の開閉弁66を閉じ、第2の開閉弁65、大気連通口開閉弁50cをそれぞれ開とする。そして、吸引加圧ポンプは作動させずに、サブタンクから記録ヘッドへの水頭差を利用して記録を行わせる。本実施例のサブタンクの容量(50cc〜100cc程度)はメインタンクの容量(400〜600cc程度)に比べて小さいため、装置内の記録媒体の搬送系(記録媒体搬送手段5)のデッドスペースを利用して配置することができ、直接メインタンクから水頭差を利用して記録ヘッドへインク供給する場合に比べ、インクジェット記録装置の小型化を実現することができる。
【0033】
(2)サブタンク内エア抜き動作
記録ヘッド1・サブタンク(サブインク袋50b)内にインクがない場合、図3(a)に示すように、まず弁66が開いていたら弁66を閉め(ステップS1)、大気連通口開閉弁50cを閉める(ステップS2)(弁65は開いている)。その後、吸引・加圧ポンプ67を正転し、残検センサ50eがサブタンクが空であることを検知するまで、ケース内部を加圧する(ステップS3)ことで、サブインク袋内のエアーを記録ヘッド1から外部に排出させる。残検センサ50eがサブタンクが空であることを検知したら(ステップS4)、ポンプ67を停止させ、大気連通口開閉弁50cを開放することでサブタンク内のエアを抜き取ることができる。
【0034】
(3)メインタンクからサブタンクへの補給動作
メインタンクからサブタンクへインクを補給する場合、図3(b)に示すように、まず大気連通口開閉弁50cが開いていたら大気連通口開閉弁50cを閉め(ステップS11)、を第2の弁65を閉める(ステップS12)。その後、圧力センサ50dの値が設定値になるまで、吸引・加圧ポンプ67を逆転させ、ケース内部を減圧する。その後、圧力センサ50dが設定圧力を検知したら(ステップS14)、第1の開閉弁66を開放する(ステップS15)ことで、メインタンクからサブタンクへのインク供給が行われる。ここで、減圧手段を駆動させた後第1の開閉弁66を開放することで、インクが逆流する恐れがない。また、この時、サブタンクへインクを供給するための減圧手段は、サブインク袋を介してインク供給経路とは異なる経路に設けられているので、インク供給経路中のインクが、減圧手段を通過することにより汚れることがない。
【0035】
残検センサ50eが満タンを検知したら(ステップS16)、第1の開閉弁としての弁66を閉じ(ステップS17)、サブインク袋へのインク供給を停止させる。次に、吸引・加圧ポンプ67を停止し(ステップS18)、大気連通口開閉弁50cを開放し(ステップS19)、第2の開閉弁である弁65を開放する(ステップS20)ことでシーケンスが終了する。ここで、第1の開閉弁を閉じた後、ポンプ動作を停止させることで、インクの逆流を防止することができる。逆流防止の手段としては、サブタンクとメインタンクとの間に、メインタンクからサブタンクへの方向にのみインクの移動を許容する逆止弁を設けてもよい。 なお、上述のサブタンク内エア抜き動作から連続して、メインタンクからサブタンクへの補給動作の動作を実行する場合には、サブタンク内エア抜き動作のシーケンスが終了してから、メインタンクからサブタンクへの補給動作のシーケンスを実行するかわりに、サブタンク内エア抜き動作のシーケンスのステップS5から、メインタンクからサブタンクへの補給動作のシーケンスのステップS12へ続くようにシーケンスを変更してもよい。
【0036】
(4)サブタンクからヘッドへの強制インク補充動作
サブタンクからヘッドへの強制インク補充を行う場合には、図4のフローチャートに示すように、まず記録ヘッド1をキャップ3によりキャップする(ステップS31)。
【0037】
次にサブインク袋の周辺を加圧することで、インクをヘッド1へ加圧供給させるために、第2の開閉弁65が開いていたら第2の開閉弁65を閉じ(ステップS32)、大気連通口開閉弁50cを閉じる(ステップS33)(この時、第1の開放弁66は閉じている)。その後、圧力センサ50dが既定値になるまでポンプを正転させ、ケース内部を加圧する(S34)。その後、圧力センサ50dが設定圧力を検知したら(ステップS35)、第2の開閉弁65を所定時間(1秒程度)開放し(ステップS37)、再度閉じる動作を行なう(ステップS38)。この動作を予め定めた所定の回数(N)になるまで繰り返す(ステップS36〜S39)ことで、記録ヘッドの各ノズルにインクを完全に供給させることが出来る。このように、本発明のインクジェット記録装置では、加圧動作でヘッドへのインク供給が行えるために、ヘッドへのインクの強制補給がスムーズに実現できる。
【0038】
ここで、上記インク強制補給中、記録ヘッドのノズルより、インクが流れ出る場合がある。そこで、キャップ3と廃インクタンク134pとの間のインク回収経路中に、回復ポンプ16を備え、このポンプでキャップへ漏れでたインクのみを吸引してもよい。この時のインクの吸引量は、吸引動作のみでヘッドに強制的にインクを補給する場合に比べて少ないものとなるので、インクを無駄なく使用することが出来る。
【0039】
インクの強制補給後は、ポンプ67を停止させ(ステップS41)、大気連通口開閉弁50cを開放し(ステップS42)、第2の開閉弁65を開放する(ステップS43)。その後、キャップを解除し(ステップS44)、ゴムブレードなど周知の方法によりクリーニングを行ない(ステップS45)、記録ヘッドのフェイス面のインクを除去した後、再度キャップをして(ステップS46)完了する。
【0040】
なお、上述の動作でS36〜S40のステップを1回とすることで、加圧回復動作となる。
【0041】
以上説明したように、本実施例のインクジェット記録装置のインク供給経路は、メインタンクから記録ヘッドまでのインク供給経路が、各ノズルを除いて外気に対して密閉空間を形成している。従って、使用するインクとして溶存酸素量が0.5ppm以下の脱気インクを用い場合であっても、経路中で脱気度が著しく低下することはない。
【0042】
次に、本発明のインクタンクについて詳細に説明する。
【0043】
インク袋134aのフィルム材質は、図6の(a)〜(c)に示す如くシリカ(SiOx)層0.005μmをベースに、両側をPETフィルム2μm、PEフィルム25μmを蒸着したシリカ蒸着フィルム、またはアルミナ(AlOx)層0.005μmをPETフィルム12μmへ蒸着させ、PEフィルム25μmをラミネートしたアルミナ蒸着フィルム、または、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(商標:エバール)15μmをベースに、両側をPETフィルム12μm、PEフィルム25μmをラミネートしたエバールフィルム、等が考えられ、酸素透過率、窒素透過率はそれぞれ以下に示す通りである。
【0044】
【表1】
Figure 0003768725
一般にガス透過率は、式 「q=D・S・A・△p・t/l」 で表される。但し、qはガス透過量を、Dは拡散係数を、Sは溶解度係数を、Aはフィルム面積を、tは時間を、△pはフィルム両側の圧力差を、lはフィルム厚さを、それぞれ表わし、D・Sはガス透過率である。
【0045】
インクタンク製造時に、上記のようにフィルムにより構成されるインク袋内にインク内に溶存する気体(主に窒素80%、酸素20%)を脱気した脱気インクを、インク袋に注入し、インクタンクとして出荷する。通常、脱気インク中の気体量は、溶存酸素量(mg/l、またはppm)で表すが、溶存酸素量を0.5ppm以下の脱気インクをインク袋内に注入することが望ましい。
【0046】
このようなインクタンク内の脱気インクは、出荷時からインクカートリッジがプリンター本体で使用されるまでの長期間、外部である大気中の気体(酸素、窒素)等が、インクタンクを形成するフィルムを透過して、インク中へ侵入することにより、脱気インクの溶存酸素量が徐々に増えてしまう。
【0047】
図7(a)は脱気インクを注入したインク袋を放置したときの年数と溶存酸素量の関係を示したグラフ図である。
【0048】
インクカートリッジの保証期間は通常5年以内である。製造時、25℃、溶存酸素量0.5mg/lのインクを注入すると、フィルムのガス透過率が1・5cc/m2・atm・24hrsの場合、5年間放置した場合、インク中の溶存酸素量が5.0ppmまで増加してしまい、放置中の外気温度が60℃まで上昇した場合、インク中の飽和時の溶存酸素量が5.48mg/lであり、過飽和分の酸素量は気泡としてインク中に現われてしまい、プリンター本体で使用するときに、供給されるインクと共に気泡も一緒に記録ヘッドヘ供給されることにより、記録ヘッドのノズル部が目づまりを起こし、印字不良(不吐)を起こしてしまう。よって、5年間放置したときに溶存酸素量が過飽和にならないガス透過率をもつフィルムが必要であり、ガス透過率が1.0cc/m2・atm・24hrs以下のフィルムが必要となる。また同様にして、窒素の場合は、図7(b)の窒素透過率が0.3cc/m2・atm・24hrs以下が必要となる。言い換えれば、60度での飽和状態において、気泡を発生しないことが求められる。即ち、この時の酸素透過量が5.43mg/l以下、窒素透過量が10mg/l以下であることが望ましい。
【0049】
上記にあげたフィルム(シリカフィルム、アルミナフィルム等)は、このような条件を十分満たしており、さらに5年間の放置後でも、インクは脱気された状態を保ち続けているので、プリンター本体での印字時、脱気インクが記録ヘッドヘ供給されることにより、インク流路内の気泡は脱気インクであるインク中へ溶解されるため、気泡による印字不良(不吐)が発生せず、不吐頻度が減少する。よって、上記フィルムは、インクタンクフィルムの樹脂材質としては最適である。
もちろん、ガス透過率はフィルムの厚さに反比例するので、フィルムを厚くしてもよい。例えば、材質をPVDCにした場合、フィルム厚さ25μmで酸素透過率が10cc/m2・atm・24hrsであり、酸素透過率を1.0cc/m2・atm・24hrs以下にするためには、PVDCの厚さを250μm以上にする必要がある。
【0050】
このように、インク袋のフィルムの厚さを厚くすることにより、酸素透過率、窒素透過率を少なくすることができる。このような単層フィルムのインクタンクにより、複数のフィルムのラミネートによる二次加工の必要がなくなることにより、コストの低減を図ることができる。
【0051】
また、樹脂フィルムのガス透過率を小さくするために、例えば図8に示すように、「PET−AlOx」フィルムを二層にし、「PET−AlOx−PET−AlOx−PE(厚さ12+0.05+12+0.05+25=49.01μm)」のような構成とすることができる。
【0052】
通常AlOxフィルム(アルミナ蒸着フィルム)はPETにAlOxを蒸著させたフィルムとして加工されており、このフィルムに後加工としてPEフィルムをラミネートさせている。よって、上記 「PET−AlOx−PET−AlOx−PE」 のようなフィルムは、「PET−AlOx」 フィルムを2枚ラミネートさせ、次にPE等をラミネートさせることにより形成する。
【0053】
このように、アルミナ蒸着フィルムを二層にすることにより、ガス透過率は30%低下させることができ、アルミナ蒸着二層フィルムの酸素透過率は0.14cc/m2・atm・24hrsになり、アルミ箔フィルムに近いガス透過率にさせることが可能となる。また、上記構成のフィルムは、他にシリカ蒸着二層フィルム、またはエバールフィルムをさらにラミネートさせること等も可能である。
【0054】
以上説明したように、樹脂フィルムを複数層ラミネートさせることにより、インク袋のガス透過率を小さくすることができ、脱気インクの気泡不吐に対する効果をあげることができ、さらには樹脂フィルムを使用することにより、インクカートリッジ使用後のインク袋の焼却処理が可能となる。
【0055】
本実施例のインクジェット記録装置では、ポンプによりメインタンクからサブタンクへインク供給を行うので、インクタンクと記録ヘッドとの間で水頭差や負圧バランスを考慮する必要がない。従って、リサイクル性を考慮し、可撓性を有する樹脂材料で構成する場合に、ガス透過性を考慮してインク袋の厚みが厚く、インクの導出に伴う負圧変動が大きい、あるいはインク供給口部における負圧の高いインクタンクでも使用することが出来る。具体的には、使用開始時のインクタンクのインク供給口部における負圧が−200mmAq.以下(即ち、負圧が大きい)のインクタンクでも十分使用することが出来る。また、使用開始時と使用終了時(インクタンクが使用出来なくなった状態であり、内部にインクが含まれていても使用できない場合は使用終了とみなす)とのインクタンクのインク供給口部における負圧の差の絶対値が、300mmAq.以上(即ち、使用開始時の負圧が−200mmAq.の時、使用終了時の負圧が−500mmAq.以下(負圧が大きい))のインクタンクでも使用することが出来る。これにより、例えばインク収納部が単なる袋ではなく、予め立体的な構造(例えば角柱構造)を有したインクタンクであっても使用することが可能となる。その結果、インクタンクに占めるインク収納部のスペース効率を高めることが可能となる利点がある。
【0056】
このような使用開始時のインクタンクのインク供給口部における負圧が−200mmAq.以下のインクタンクは、単体でみると、インク袋を樹脂材料で構成することで焼却処理や再利用のしやすい構造とすることができるとともに、予め初期の負圧が高く、袋を構成する材料自体の剛性が高いため、物流時(通常はインク供給口部はシール部材によりシールされる)において衝撃や急激な環境変化の繰り返しによる袋の破損、あるいは物流時の衝撃によるインク供給口部のシールの損傷等による、インク漏れが発生する恐れが少ない、という利点がある。このようなインクタンクは、本発明のサブタンクを備えたインクジェット記録装置に限らず、液体供給経路中にポンプを備え、該ポンプを利用して記録ヘッドへの液体供給をおこなうインクジェット記録装置に利用することが出来る。
【0057】
(第2実施例)
図9は本発明の第2実施例のインクジェット記録装置の右側断面図であり、図10はインク供給回復装置のブロック図である。本実施例のインクタンク134は、例えば図5(b)に示すように、前述の第1実施例のインクタンクと同様、インクの入ったインク袋134aがカバー容器134d、134nに覆われた構成である。ここで、本実施例ではカバー容器134nはカバー容器134eと実質的に同形状の可撓性シートより形成されている。シート134nの材質としては、ガス透過性の低い、アルミフィルムの両面にナイロンとPEをそれぞれラミネートしたシート、またはエバール((株)クラレの商品名:エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂の両面に他の樹脂をラミネートしたもの)などが最適であるが、その他の材質でもかまわない。
【0058】
このインクタンク134は、排出口134jおよび加圧口134h以外から気体の漏れがないように、カバー容器134dと134eの接合部はシール部材などでシールしてある。134fはインク袋134aのインクを外部に排出するためのインク供給口である。
【0059】
インクタンク134が記録装置本体に装着される時、インクタンク134の加圧口134hは記録装置本体のジョイント41と接続される。ジョイント41の先にはエアーなどの気体を溜めておくバッファー43が、さらにバッファー43の先にはエアーをバッファー43内部へ送り込むポンプ(加圧回復手段)44が接続されている。ポンプ44としてはチューブポンプが最適であるが、その他のタイプのポンプでも構わない。また、加圧口134hとバッファー43との間にはストッパー42が設けられており、バッファー43にエアーを溜める時にインクタンク134へエアーが流れ込まないように、バッファー43内がある一定の圧力になるとストッパー42を解除する構成になっている。ストッパー42は、ばね力でコロをゴムチューブに押し付けてチューブの流路を止め、ソレノイドのON、OFFにより解除等を切り替える構成である(図示せず)。
【0060】
インクタンク134からポンプ44までをつなぐ配管108としては、ポンプ44がチューブポンプであること、バッファー44と加圧口134hとの間にストッパー42が設けられているなどの理由から、可撓性材質からなるゴムチューブが最適である。
【0061】
ポンプ44によりエアーで加圧されるタンク(4色分のインクタンク134K,134Y,134M,134Cおよび後述するサブタンク50K,50Y,50M,50C)を切り替えるための切替バルブ49が、ストッパー42の下流側に配置されている(図10参照)。切替バルブ49としては、スプール式切替バルブ、またはディスク式切替バルブなどが用いられるが、その他のタイプの切替バルブでも構わない。
【0062】
インクタンク134が記録装置本体に装着される時、インクタンクの排出口134jはジョイント40と接続され、ポンプ44よりインクタンク内に送り込まれる気体を排出する排出口109につながっており、途中に流路を遮断、連通を切り替えるための開閉バルブ46が設けられている。
【0063】
インクタンク134は、インク供給管45により記録ヘッド1に接続されており、その中間にサブインク袋50bを含むサブタンク50が介在している。サブインク袋50bは、インク袋134aと同様にアルミフィルムなどの可撓性材質からなり、記録ヘッド1内のインクのメニスカスを保持する役割がある。
【0064】
インクタンク134とサブタンク50間のインク供給管45の途中には、一方向弁51が設けられている。一方向弁51としては、カサバルブ、チェックバルブ等が用いられるが、その他のタイプの一方向弁でも構わない。記録ヘッド1とサブタンク50との間には、圧力センサー35が設けられている。
【0065】
ここで、気泡発生を防止するため、さらには脱気インクを有効に使用するために、インクタンク134と記録ヘッド1との間のインク供給管45すべてをガスバリア性の良好な材質から形成することが好ましい。
【0066】
インクタンク134は記録媒体搬送手段5の下方で、通常では記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスが保たれない高さ(インクタンクと記録ヘッドの高さの差が100mm以上)に位置している。しかし本実施例では、サブタンク50が設けられており、記録ヘッド1の高さとサブタンク50の高さとの関係が、記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスが保たれ、かつ印字に悪影響を与えない負圧を与え得るように、0mm<((記録ヘッド1の高さ)−(サブタンク50の高さ))<100mmとなるように設定されている。また、一方向弁51が、インクタンク134とサブタンク50の高低により発生する圧力差によりインクがインクタンク134へ逆流することを防止している。
【0067】
次に、本実施例のインク供給・回復動作について説明する。
【0068】
加圧ポンプ44によりインクタンク134のインク袋134aを加圧すると、インク袋134a内のインクがサブタンク50へ供給される。サブタンク50へのインクの供給量は、圧力センサー35によりサブインク袋50b内の圧力を検知し、その圧力に基づいてサブインク袋50b内のインク量を認識し、十分なインク量が得られたらバルブ46を開放してインク袋134aの加圧供給を停止することにより、調整することができる。このようにして適当な量のインクが供給されたサブタンク50のサブインク袋50bが、加圧ポンプ44により加圧されると、サブインク袋50b内のインクが記録ヘッド1へ供給される。
【0069】
このインクジェット記録装置により連続印字を行なうと、主にインクを吐出させるために発生させるバブルがインク中に残り、その泡が成長することで、記録ヘッド1のノズル内部のインクを断絶させてしまい、不吐になってしまう。この状態を防ぐために、図10に示す切替バルブ49によりポンプ44をサブタンクへ連通させ、ストッパー42を閉じながらポンプ44を作動させて、エアーバッファー43内へエアーを溜めて高圧にする。次にストッパー42を開放することにより、エアーバッファー43内のエアーをサブタンク50内へ送り込み、サブインク袋50bを加圧する。サブインク袋50b内のインクは、エアーにより加圧されて記録ヘッド1に流入し、記録ヘッド1のノズル部分からインクとインク中の気泡等とを流し出して、記録ヘッド1の加圧回復動作が行なわれる。この加圧回復動作後すぐに排出口109を開放することにより、加圧回復により消費される廃インク量を少なくすることができる。
【0070】
圧力センサー35によりインクの加圧力を検知することによって、サブタンク50内のインク残量検知が可能であり(サブタンク50内のインクの残量が少なくなるとインク供給管45内の圧力が低くなるため)、記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスが保持されているかどうかの目安となり、また回復動作の時にインクに加わる加圧力を測定できるため、適切な回復動作を行なうことができる。また、加圧回復時に記録ヘッド1のノズルが詰まっていてインクが排出できない時には、圧力センサー35により過大な圧力を検知して加圧動作を停止させることにより、インク袋134aの破裂などの事故を防止することができる。
【0071】
(第3実施例)
図11は第3実施例のインクジェット記録装置の右側面図である。
【0072】
本実施例は、第2実施例と同様のインク袋134aを含むインクタンク134を、記録ヘッド1よりも上方に配置したものである。
【0073】
そして、記録ヘッド1とサブタンク50との間に、インク供給管45を開閉するバルブ57が設けられており、インクタンク134からサブタンク50へインクが供給される時にバルブ57を開放することにより、インクタンク134とサブタンク50との水頭差により生じる圧力によりインク袋134a内のインクがサブインク袋50bへ移動する。この時、インク流路途中にある圧力検知センサー35により、サブインク袋50b内のインク残量を検出することが可能である。そして、サブインク袋50b内に十分な量のインクの存在が確認されたら、バルブ57を閉じてサブインク袋50bへのインク供給動作を終了する。
【0074】
また、記録ヘッド1へのインクの供給・回復動作の時には、第2実施例と同様に、ポンプ44によりサブタンク50内へエアーを送り込み、サブインク袋50bを押しつぶすことにより、インクを記録ヘッド1まで供給し、加圧回復動作させることができる。
【0075】
また、キャップ3とインクタンク134の回収部分134pの回収口134qとの間は、連通管54およびポンプ52およびジョイント55を介して連通しており、ポンプ52の作動により、キャップ3内に溜まったインクが、連通管54、ジョイント55、回収口134qを介して、回収部分134pに回収される。以上の構成によると、インクタンクからサブタンクへのインクの供給が、特別な駆動源を用いることなくバルブのみでできることにより、装置の簡略化、コストダウンが可能である。
【0076】
(第4実施例)
図12(a)、図12(b)は、本発明の第4実施例のインクジェット記録装置の正面図と右側面図である。 本実施例では、記録媒体搬送手段5の筐体5eにインクタンク134が収納される構成になっており、筐体5eにはインクタンク134が着脱可能なように挿入ガイド(図示せず)が形成されている。
【0077】
また、インクタンク134が筐体5eに装着されたときに、インク袋134aとインク供給管45とが連通するように、インク供給管45と連結されたインク供給針48が筐体5e内に内蔵されている。インクタンク134の装着時に、インク供給針48がインク袋134aのインク供給口134f(ゴムなどの弾性材でシールしてある)に突き刺さることにより、インクタンクのインク袋134a内のインクがインク供給管45を介して記録ヘッド1へ供給される。
【0078】
本実施例によると、インクタンク134を記録媒体搬送手段5に内蔵することにより、記録ヘッド1に対するインクタンク134の水頭差を記録ヘッド1内のインクのメニスカス保持に必要な条件、すなわち0mm<(記録ヘッド1のフェース面の高さ−インクタンク134の高さ)<100mmを満たすことができ、正常な印字動作が可能となる。さらに、記録装置本体の占有面積を小さくすることが可能となる。もちろん、前述の各実施例のようなサブタンク、及び圧力調整手段を本実施例に適用することが出来る。この場合、メインタンクによる水頭差調整を図る必要がなくなる。
【0079】
なお、本実施例の場合、記録ヘッド1へのインク供給・回復動作を、後述する加圧ローラーまたは流体による加圧のいずれで行なうことも可能であり、またその他の加圧手段を用いることもできる。
【0080】
(第5実施例)
以上説明した第1〜第3の各実施例では、サブタンクに圧力調整手段を備えていたが、本実施例、及び第6、第7実施例では、メインタンクに圧力調整手段を備えた構成について説明する。これらの各実施例は単独で優れた発明であると共に、上述の第1〜第4の各実施例に組み合せることで、それぞれの技術課題に対し相乗的な効果を奏することが出来るものである。
【0081】
図13は、本発明の第5の実施例のインクジェット記録装置の側面図、図14は本発明の第5の実施例のインクタンク34を示す斜視図である。
【0082】
図14に示すように、インクタンク34は、インクが入っている可撓性のインク袋34aが、カバー容器34d,34eに覆われた構成である。インク袋34aの材質としては、可撓性を有しガス透過性の低い材質が好ましい。例えば、厚さ9μmのアルミフィルムをベースとして、表面に厚さ15μmのナイロンが、裏面には厚さ60μmのポリエチレン(PE)がそれぞれラミネートされた材質が用いられる。このインク袋34aは、ヒートシールにより2枚のアルミフィルムの周縁部裏面のPE同士を溶着させ封止させて形成されている。なお、このインク袋34aの周縁部の一部にPEからなるインク供給口34fが設けられている。インク供給口34fは、可撓性のインク供給管34bを介して記録ヘッド1と接続するジョイント34cを有している。ジョイント34cは記録ヘッド1と接続していない時にはインク袋34a内部のインクを漏らさず、接続した時のみインク袋34a内部のインクが記録ヘッド1内へ供給されるような弁構造となっている(図示せず)。また、可撓性のインク供給管34bは、ガス透過性の低い材質、例えばフッ素樹脂(PVDFなど)等からなることが好ましいが、他の材質でも構わない。インクタンク34は、未装着時は、前記の通りインク袋34aがカバー容器34d,34eに覆われた状態(図14(a)の状態)であるが、記録装置本体へ装着するときは、インクカバー容器34eをインクタンク34からはずし、インク袋34aがむき出しである状態(図13,図14(b)の状態)にする。
【0083】
インク中に気泡ができるだけ存在しないようにするためには、脱気インクを使用することが好ましく、さらに、インク供給管34bとして特にガスバリア性の良い金属などの管、例えばステンレス管を用いることが好ましい。また、インク袋34a等も、大気中の気体が侵入する大気連通口が存在しない構成にし、インク袋34aの材質もガスバリア性の良好な材質にすることが好ましい。
【0084】
図13に示すように、インクカバー容器34eを外したインクタンク34が記録装置本体のインクタンク挿入口に挿入される。また、インクタンク34のジョイント34cが記録装置本体のジョイント107へ装着される。
【0085】
記録装置本体には、図13矢印XY方向に平行に配置された二本のガイドシャフト31が設けられており、このガイドシャフト31に沿って直線移動可能な支持材32に、軸受けを介して回復ローラー(加圧回復手段)30が回転可能に取り付けられている。支持材32は、駆動伝達部(ギア)36を介して駆動回復モーター37と連結されているボールネジ33と螺合している。回復ローラー30は、ゴムローラーが最適であるが、ハードローラーでも構わない。この回復ローラー30はインク袋34a上に位置しており、インク袋34aを押しつぶす方向(図13下方向)にバネ付勢されたピンチローラー状に取り付けられているか、もしくは回復ローラー30とカバー容器34dの底面との距離を一定に保つ構成である。これにより、回復ローラー30がインク袋34aを押しつぶすときに、インク袋34aを圧接した部分からインクが外部に漏れないようになっている。また、ピンチローラー状の構成の場合、加圧したときに回復ローラー30が逃げない程度の強さのばね圧に設定される。
【0086】
このような構成により、駆動回復モーター37の回転方向や回転速度などを調整し、回復ローラー30をXY方向に平行移動させることにより、インク袋34aを押しつぶしてインク袋34a内部のインクを記録ヘッド1へ供給することができる。なお、本実施例ではボールネジ33により回復ローラー30を直線移動させているが、タイミングベルトまたはラックギアなど他の駆動伝達手段を用いて直線移動させることもできる。駆動回復モーター37としては、正逆転可能で回転速度を変化させることができ、停止精度の高いパルスモーターが最適である。
【0087】
次に、本実施例の動作について説明する。
【0088】
(インク供給動作)
まず、前記した通り、記録装置本体のインクタンク挿入口へ、インクカバー容器34eを外したインクタンク34を挿入する。また、インクタンク34のジョイント34cを記録装置本体のジョイント107へ装着させる。通常、インクを記録ヘッド1へ供給する場合、記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスを保持するためにはインクタンク34の高さに制限があり、通常は、記録ヘッド1とインクタンク34との高さの差は100mm以内程度である。ところが、本実施例では、インクタンク34は記録媒体搬送手段5の下方で記録ヘッド1のフェース面高さよりも低い位置に配置されている。通常、記録媒体搬送手段5の高さは少なくとも100mm以上であり、インクタンク34とヘッド1との高低差が100mmを超えるので、記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスを保持することができない。そこで、本実施例では、駆動回復モーター37の駆動により回復ローラー30をX方向へ移動させ、インク袋34aに加圧してその内部を正圧にし、その圧力によりインクをインク供給口34fやインク供給管34bを介して記録ヘッド1へ供給することができる。
【0089】
また、ヘッドのインク供給路の途中に圧力センサー35が設けられているので、圧力センサー35によりインクの圧力を検知して、その検知した圧力データを駆動回復モーター37へフィードバックさせ、所定のメニスカスが保ち得る圧力に合わせることができる。また、駆動伝達部(ギア)36により駆動回復モーター(パルスモーター)37の1パルス分に相当する回復ローラー30の移動量が定められるので、インク袋34aに対する回復ローラー30の位置を調整し、駆動回復モーター37の1パルス分に相当するインク袋内の圧力の増加量を予め求めておく。そうすると、圧力センサー35により求めた圧力が不十分であった時に、駆動回復モーター37に駆動パルスを何パルス供給すれば、所望の圧力が得られるかが容易に算出可能である。こうして、記録ヘッド1のメニスカスを保持させることができる。
【0090】
本実施例のインクジェット記録装置により印字を行なうと、インク袋34a内の圧力が徐々に下がっていき、次第に記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスが保てなくなる。そこで、前記の通り、駆動回復モーター37を作動させて回復ローラー30をX方向へ移動させることにより、インク袋34a内の圧力を、予め設定しておいた圧力に合わせて、記録ヘッド1のメニスカスを保持することができる。
【0091】
(回復動作)
記録ヘッド1が連続印字を続けていると、主にインクを吐出させるために発生させるバブルがインク中に残り、その気泡が成長することにより、ノズル内部のインクを断絶させてしまい、不吐になってしまう。この状態を防ぐために、回復ローラー30をある速度でX方向へ移動させインク袋34をさらに押しつぶすことによりインクに瞬時に正圧を加え、その正圧によりノズル内に溜まった気泡をインクと共にノズル出口より排出させることができる。しかし、回復ローラーをX方向へ移動させたままであると、図15(a)に示すようにインク袋内の圧力が上がったままの状態がしばらく続くため、内部のインクが多量にノズルから排出されてしまい、無駄に消費される排インクが多量になってしまう。そこで、加圧回復動作後、X方向に移動した回復ローラー30を直ちに逆転させY方向に移動させて戻すことにより、インクの圧力は図15(b)に示すようにただちに加圧回復前の圧力に戻るので、消費される排インク量を極力少なくしつつ記録ヘッド1を回復させることができる。
【0092】
このように本実施例では、回復ローラー30はインクを記録ヘッド1へ供給回復する時にインク袋34a上を転がりながらインク袋34a内のインクに正圧を加えることにより記録ヘッド1へインクを供給回復させることができる。この加圧回復動作を、記録装置本体の電源が投入された時、ある所定枚数印字されるたびに、または記録装置本体内に内蔵された図示しないタイマーにより設定された時間間隔毎に自動的に加圧回復動作が行われるように設定しておくと、不吐のおそれなく印字動作が行われる。
【0093】
以上の通り、本実施例の構成によると、インク袋の配設位置と記録ヘッドの配設位置との高低差が大きく、従来は記録ヘッドに十分にインクを供給することが困難な位置関係にある場合にも、両者の工程差(水頭差)に相当する圧力をインク袋に加えることにより、記録ヘッドに十分にインクを供給し、ノズル部分のメニスカスを保持することができる。従って、記録ヘッド1の直下に記録媒体搬送手段5を有するインクジェット記録装置であっても、記録ヘッド1に対するインクタンク34の配置上の制限を和らげることができ、記録装置本体の占有面積を小さくすることが可能となる。
【0094】
(第6実施例)
図16は本発明の第6実施例のインクジェット記録装置の右側断面図である。なお、本実施例において、前述の実施例と同一構成の部分については、同じ符号を付与し、説明は省略する。
【0095】
本実施例のインクタンクは図5(b)に示すような加圧口134h及び排出口134jを備えたものである。記録装置本体のインクタンク挿入口へ装着されたインクタンク134は、インク供給口134fがジョイント47と接続され、インク袋134a内のインクが記録ヘッド1へ供給可能である。ジョイント47は、インク供給口134fと接続していない時にはインク供給管45内部のインクが漏れず、接続した時のみインク袋134a内部のインクが記録ヘッド1内へ供給されるような弁構造となっている(図示せず)。
【0096】
インクタンク134を記録装置本体に装着した時、インクタンク134の加圧口134hは記録装置本体のジョイント41と接続され、ジョイント41の先にはエアーなどの気体を溜めておくバッファー43が、さらにバッファー43の先には気体をバッファー43へ送り込むポンプ(加圧回復手段)44が接続されている。ポンプ44としてはチューブポンプが最適であるが、他のタイプのポンプでも構わない。また、加圧口134hとバッファー43との間には、バッファー43に気体を溜める時にインクタンク134へ気体が流れ込まないように、ストッパー42が設けられ、バッファー43内がある一定の圧力になった時にストッパー42が解除される構成になっている。本実施例のストッパー42は、ばねの力でコロをゴムチューブに押し付けてチューブの流路を止め、ソレノイドのON、OFFにより解除等を切り替える構成である(図示せず)。なお、本実施例では、加圧口134hからポンプ44までを接続する配管としては、ポンプ44がチューブポンプであり、バッファー43と加圧口134hとの間にストッパー42が設けられることなどの理由から、可撓性材質であるゴムチューブが最適である。
【0097】
インクタンク134を記録装置本体に装着した時に、インクタンク134の排出口134jはジョイント40と接続され、ポンプ44よりインクタンク内に送り込まれたエアーなどの気体を排出する排出口109につながっており、途中に流路の遮断、連通を切り替えるためのバルブ46が設けられている。
【0098】
インク供給管45の途中にはインクの圧力を検知する圧力センサー35が設けられている。この圧力センサー35によりインクの圧力を検知することによって、インクタンク内のインク残量検知としても利用でき(インクタンク内のインクの残量が少なくなるとインク供給管内の圧力が低くなるため)、記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスが保持されているかどうかの目安となり、また回復動作の時のインクに加わる加圧力を測定できるため、適切な回復動作を行なうことができる。また、加圧回復時にノズルが詰まっていてインクが排出できない時には、圧力センサー35により過大な圧力を検知して加圧動作を停止させることにより、インク袋134aの破裂などの事故を防止することができる。
【0099】
次にインク供給動作、回復動作時のそれぞれの動作についてまとめる。
【0100】
(インク供給動作)
インクタンク134を記録装置本体の挿入口に装着し、加圧口134hはバッファー43と、排出口134jはジョイント40と、インク供給口134fはジョイント47とそれぞれ接続される。
【0101】
バルブ46は遮断された状態に、またストッパー42は連通された状態にしておき、ポンプ44でエアーをインクタンク134内へ送り込むことにより、可撓性のインク袋134aが加圧されてインク袋内部のインクが押し出されインク供給管45を通じて記録ヘッド1に供給される。インクタンク134は、記録媒体搬送手段5の下方に位置し、通常では記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスが保ち得ない高さ(記録ヘッドとの高さの差が100mm以上)に位置しているが、前記の通り、ポンプ44でエアーをインクタンク134内へ送り込んで、インクタンク134内の圧力を、記録ヘッド1のフェース面の高さとインクタンク134との高さの差に相当する圧力に保つと、記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスを保持することができる。
【0102】
また、インクが記録ヘッド1に供給されるまでの時間を短縮するために、ポンプ44でエアーをインクタンク134内に送り込む工程において、初めは記録ヘッド1のフェース面の高さとインクタンク134の高さとの差に相当する圧力よりも、インクタンク134内を高い圧力に保ち、インクが記録ヘッド1に到達する寸前に、インクタンク134内の圧力を下げて、記録ヘッド1のフェース面の高さとインクタンク134との高さの差に相当する圧力にすると、作業時間を短縮させることができる。
【0103】
なお、インクタンク134内の圧力の調整は、バッファー43に取り付けた気体用圧力センサー(図示せず)を用いてインクタンク134内圧力を検知しながら調整する方法、もしくはチューブポンプ44の作動量(回転数)とインクタンク134内の圧力との関係を予め求めておき、チューブポンプ44の回転数を制御することでインクタンク134内の圧力を調整する方法などがある。
【0104】
インク供給を完了した後、バルブ46、ストッパー42は遮断状態にして、インクタンク134内の圧力を一定に保つ。
【0105】
(回復動作)
まず、バルブ46およびストッパー42は遮断状態としておく。そして、ポンプ44を作動させて加圧用のエアーをバッファー43内に充満させる。この時、前記の通り、バッファー43内の圧力は、バッファー43に気体用圧力センサー(図示せず)を設けておいて検知したり、ポンプ44の回転数からそれに対応する圧力を求めることにより知ることができる。
【0106】
次にストッパー42を連通させることにより、バッファー43内のエアーを一気にインクタンク134内に送り込むことにより、インク袋134aをエアーの圧力により押しつぶすことができる。インク袋134aが押しつぶされると、インクが記録ヘッド1に一気に流入し、記録ヘッド1のノズル部分からインクとインク中の気泡等をが流し出され、記録ヘッド1の加圧回復動作が行われる。
【0107】
ストッパー42を連通させた後、直ちにパルプ46を開放すると、加圧回復時にノズルから排出される排インクを必要最低限に抑えることが可能となる。
【0108】
以上の通り、本実施例の構成によると、前述の第5実施例と同様に、インク袋の配設位置と記録ヘッドの配設位置との高低差にかかわらず、記録ヘッドの十分にインクを供給しインクのメニスカスを保持できる。従って、インクタンク134の配置上の制限を和らげることができ、記録装置本体の占有面積を小さくすることが可能となる。
【0109】
なお、以上の説明では、インク袋134aを加圧する媒体として使用していたエアーに代えて、液体を用いてもよい。この場合、加圧媒体が液体であることにより、気体より圧縮性が低い分、大きい加圧力を得ることが可能であり、回復能力が高くなる。
【0110】
(第7実施例)
図17は本発明の第7実施例のインクジェット記録装置の右側面図である。
【0111】
本実施例では、インクタンク234内に、インク袋234aを押すための押し付けバネ234mが設けられており、この押し付けバネ(加圧回復手段)234mがインク袋押し付け板234nを介して常時インク袋234aを押圧している。押し付けバネ234mの押圧力は、インクタンク234の高さと記録ヘッド1のフェース面の高さの差により生じる圧力とつり合って、記録ヘッド1のノズル部分のメニスカスが保たれるように(インクが逆流しないように)、インクタンク234の高さと記録ヘッドのフェース面の高さの差に相当する大きさに設定されている。
【0112】
以上のように、インクタンク内のインク袋234aに常にバネ力を加えることにより、インク袋234aを含むインクタンク234の、記録ヘッド1に対する配置上の制限を和らげることができ、記録装置本体の占有面積を小さくすることが可能となる。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、インク袋から記録ヘッドまでのインク供給経路内で可撓性のインク袋に加圧することにより、記録ヘッドへのインク供給および記録ヘッド回復動作が可能である。特に記録ヘッドとインク袋との途中に、可撓性のサブインク袋を設ける構成とすると、記録装置の省スペース化を図ることができる。
【0114】
上述のインクジェット記録装置によれば、脱気インクを使用する場合であっても、インク袋からインク供給路を経て記録ヘッドへ至るインク供給経路中で大気に晒されることがないので、インクの脱気度の低下をおこす恐れが少ない。加えて、圧力調整手段による加圧、減圧動作を行うことで、インク供給経路中にポンプなどを設けることなく、メインタンクからサブタンク、及びサブタンクから記録ヘッドへのインク補給や、回復動作を実現することができるとともに、特にサブタンクから記録ヘッドへのインク補給に関しては加圧動作で補給することで、タンク内のインクを有効に使用するとともに、安定して高品位の画像を出力することができる。
【0115】
上述のインクジェット記録装置では、上記インクタンクと記録ヘッドとの間で水頭差や負圧バランスを考慮する必要がないので、脱気インクなどを使用する際に、可撓性はあるもののインクの導出に伴う圧力変動の大きい、あるいはインク供給口部において発生する負圧の高いインクタンクであっても有効に使用することができる。上記インクタンクは、インク袋の材料として樹脂を使用することで、環境問題に対処すると共に、上記記録装置の効果を生かして、インクの導出に伴う変形量の少ない、腰のある(あるいは袋の厚みのある)インクタンクとすることができるので、ガス透過性や耐衝撃性の面をも満たすことができる。
【0116】
また、本発明のインクジェット記録装置によれば、メインインクタンクのインク袋を樹脂材料で構成することで焼却処理や再利用のしやすい構造とすることができるとともに、予め初期の負圧が高く、袋を構成する材料自体の剛性が高いため、物流時において衝撃や急激な環境変化の繰り返しによる袋の破損、あるいは物流時の衝撃によるインク供給口部のシールの損傷等による、インク漏れが発生する恐れが少ない。
【0117】
なお、本発明のインクジェット記録装置において、インク袋と記録ヘッドとの高さの差(水頭差)に相当する圧力をインク袋に加えることにより、記録ヘッドに十分なインク供給が可能で、インクのメニスカスを保持することができるため、インク袋の記録ヘッドに対する高さ位置の制約を低減することができ、設計の自由度が増すとともに、記録装置の省スペース化を図ることが可能となる。
【0118】
そして、インク袋をサブインク袋よりも高い位置に配置すると、インク袋からサブインク袋へのインク供給が、インクの自重により行うことができ、インク供給のための駆動源(ポンプ)が不要となる。
また、インク袋を、記録ヘッドの下に位置する記録媒体搬送手段内に収納する構成とすると、記録ヘッドのインクのメニスカスを保持し得る高さ位置にインク袋を配置させることが可能となり、本体の省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の全体構成の一例を示す概略正面図である。
【図2】本発明の第1実施例のインクジェット記録装置のインク供給経路を説明するための説明図である。
【図3】本発明の第1実施例のインクジェット記録装置のシーケンスを説明するための説明図である。
【図4】本発明の第1実施例のインクジェット記録装置のシーケンスを説明するための説明図である。
【図5】(a)、(b)はそれぞれ本発明の第1実施例のインクジェット記録装置に搭載可能なインクタンクを示す斜視図である。
【図6】図5に示すインクカートリッジのインク袋の樹脂フィルムの構成を示す模式断面図である。
【図7】図5に示すインクカートリッジのインク袋のフィルム材質の酸素透過率・窒素透過率とインクカートリッジ放置日数の関係を示すグラフ図である。
【図8】図5に示すインクカートリッジのインク袋の樹脂フィルムの構成の変形例を示す模式断面図である。
【図9】本発明の第2実施例のインクジェット記録装置のインク供給経路を説明するための説明図である。
【図10】本発明の第2実施例のインクタンクとサブタンクを加圧するための気体の流路を示すブロック図である。
【図11】本発明の第3実施例のインクジェット記録装置を説明するための説明図である。
【図12】本発明の第4実施例のインクジェット記録装置を説明するための説明図である。
【図13】本発明の第5実施例のインクジェット記録装置を説明するための説明図である。
【図14】図13に示すインクジェット記録装置のインクタンクを示す斜視図である。
【図15】図13に示すインクジェット記録装置のインク加圧回復時のインクにかかる圧力と時間の関係を示すグラフである。
【図16】本発明の第6実施例のインクジェット記録装置を説明するための説明図である。
【図17】 本発明の第7実施例のインクジェット記録装置を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1,1K,1Y,1M,1C 記録ヘッド
2 ヘッドホルダー
3 キャップ
4a,4b レジストローラー
5 記録媒体搬送手段
5a 従動ローラー
5b 駆動ローラー
5c 圧力ローラー
5d 搬送ベルト
5e 筐体
7 排紙機構
7a 拍車
7b 排紙ローラー
8 給送ローラー
9 手差し給紙機構
9a 給紙トレイ
10 給紙カセット
10a 給送ローラー
11,11K,11Y,11M,11C インクタンク
11a 貯蔵部分
11b 回収部分
12a,12b ピンチローラー
13 排紙トレイ
14 サブタンク
16 回復ポンプ
17 加圧ポンプ
18 吸引ポンプ
19 インク供給針
21 ブレード
30 回復ローラー(加圧回復手段)
31 ガイドシャフト
32 支持材
33 ボールネジ
34 インクタンク(メインタンク)
34a インク袋
34b インク供給管
34c ジョイント
34d,34e カバー容器
34f インク供給口
35 圧力センサー
36 駆動伝達部
37 駆動回復ローラー
40 ジョイント
41 ジョイント
42 ストッパー
43 バッファー
44 ポンプ(加圧回復手段)
45 インク供給管
46 バルブ
47 ジョイント
48 インク供給針
49 切替バルブ
50 サブタンク
50a 大気連通部
50b サブインク袋
50c 大気連通部開閉弁
50d サブタンク残量検知センサー
50e サブタンク圧力検知センサー
50f インク導入口
50g インク導出口
50h ケース
51 一方向弁
52 ポンプ
54 連通管
55 ジョイント
57 バルブ
60 加圧媒体液タンク
65,66 開閉弁
67 吸引加圧ポンプ
100,101,102,103 チューブ
104 液面検知機構
105 弾性材
106 駆動源
107 ジョイント
108 配管
109 排出口
134 インクタンク(メインタンク)
134a インク袋
134d,134e カバー容器
134f インク供給口
134h 加圧口
134j 排出口
134m 弾性材
134n カバー容器(可撓性シート)
134p 回収部分
134q 回収口
234 インクタンク
234a インク袋
234m 押し付けバネ(加圧回復手段)
234n インク袋押し付け板

Claims (5)

  1. インクを吐出して記録媒体に付着させて画像を形成するインクジェット記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに供給するインクを貯蔵するインク袋を備えたメインインクタンクと、
    前記メインインクタンクから前記記録ヘッドへインクを供給するためのインク供給路と、
    該インク供給路中に設けられ、前記メインインクタンクのインクを一時的に保持し、該インクを前記記録ヘッドへ供給するサブタンクと、を有するインクジェット記録装置において、
    前記サブタンクは、前記メインインクタンクからのインクを受けるためのインク導入口と前記記録ヘッドへインクを導出するためのインク導出口とを有し該インク導入口及び該インク導出口を除いて密閉空間を形成するサブインク袋と、該サブインク袋を覆うとともに外部との連通部を有し該連通部を除いて前記サブインク袋を密閉空間内で保護するケースと、を備えており、
    前記インク導入口に設けられた第1の開閉弁と、
    前記インク導出口に設けられた第2の開閉弁と、
    前記連通部に連通し、前記サブインク袋と前記ケースとの間の空間の圧力を調整可能な圧力調整手段と、
    前記ケースから前記記録ヘッドに至るインク供給経路中に位置する圧力検知手段とをさらに備え、
    前記メインインクタンクは、脱気インクを収納するインク袋と、該インク袋内のインクを外部に導出するためのインク供給口とを備えており、該インク袋は可撓性を有する樹脂材料により構成され、該インク袋を構成する樹脂材料は、1.0cc/m2・atm・24hrs以下の酸素透過率または0.3cc/m2・atm・24hrs以下の窒素透過率を有し、
    前記サブタンク内の前記サブインク袋内に前記メインインクタンクからインクを補給する際、および前記記録ヘッドへ前記サブタンク内の前記サブインク袋からインクを補給する際のいずれにおいても、前記ケースから前記記録ヘッドに至る前記インク供給経路中に配された前記圧力検知手段の検知結果に基づいてインクの補給を制御することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インク袋内に収納されたインクの溶存酸素量が、5.43mg/l以下であることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インク袋内に収納されたインクの溶存窒素量が、10mg/l以下であることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記メインインクタンクは、前記インク供給口が前記インク供給路を介して前記サブタンクに接続される前の該インク供給口における大気圧に対する内圧が−200mmAq.以下であるものであることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記メインインクタンクは、前記インク供給口が前記インク供給路を介して前記サブタンクに接続される前の該インク供給口における大気圧に対する内圧と、該インク袋内のインクを使用した後のインク供給口における大気圧に対する内圧との差の絶対値が、300mmAq.以上であるものであることを特徴とする請求項に記載のインクジェット記録装置。
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