JP3191745B2 - 薄膜トランジスタ素子及びその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ素子及びその製造方法

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JP3191745B2 JP30292097A JP30292097A JP3191745B2 JP 3191745 B2 JP3191745 B2 JP 3191745B2 JP 30292097 A JP30292097 A JP 30292097A JP 30292097 A JP30292097 A JP 30292097A JP 3191745 B2 JP3191745 B2 JP 3191745B2
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    • H01L29/66477Unipolar field-effect transistors with an insulated gate, i.e. MISFET
    • H01L29/66742Thin film unipolar transistors
    • H01L29/6675Amorphous silicon or polysilicon transistors
    • H01L29/66765Lateral single gate single channel transistors with inverted structure, i.e. the channel layer is formed after the gate

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
素子及びその製造方法に関し、特にアクティブマトリッ
クス型液晶ディスプレイに使用される薄膜トランジスタ
素子構造及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、水素化非晶質シリコン膜を用いた
薄膜トランジスタ(TFT)を各表示画素のスイッチ素
子として用いたアクティブマトリックス型液晶ディスプ
レイが量産化されている。特にノート型パソコンの普及
に伴い、液晶ディスプレイの受容が急激に増大し、その
生産性の向上が要求されている。
【0003】現在、液晶ディスプレイの画素のスイッチ
ング素子として一般的に用いられている逆スタガード型
薄膜トランジスタ素子の断面図を図17に示す。はじめ
に、透明絶縁性基板10上にゲート電極用金属を形成
し、所望の形状にパターニングすることによりゲート電
極11を形成する。この上にゲート絶縁膜である窒化シ
リコン膜12、非晶質シリコン膜13、ソース・ドレイ
ン領域のオーミックコンタクトを形成するためにn型化
した非晶質シリコン膜14を順次形成し、n型化した非
晶質シリコン膜14及び非晶質シリコン膜13をアイラ
ンド形状にパターニングする。引き続き、ソース・ドレ
イン電極用金属を形成し所望の形状にパターニングする
ことによりソース・ドレイン電極15を形成する。最後
に、チャネル上の不要なn型化した非晶質シリコン膜1
4を、マージンを見込んで非晶質シリコン膜13の一部
を含めてエッチング除去することにより、図17に示す
薄膜トランジスタ素子が完成する。
【0004】このような逆スタガード型薄膜トランジス
タ素子として、特公平4−51069号公報には、アイ
ランド状の非晶質シリコン膜全体を覆い、かつ、薄膜ト
ランジスタのオフ抵抗が109Ω以上になるように、n
型化した非晶質シリコン膜を形成する(すなわち、チャ
ネル上のn型化した非晶質シリコン膜を除去しない)こ
とを特徴とする薄膜トランジスタが提案されている。し
かしながら、良好なオーミックコンタクト特性を得るた
めには、n型化した非晶質シリコン膜の抵抗率として1
4Ωcm以下の値が必要である。また、典型的な薄膜ト
ランジスタ素子サイズである、(チャネル幅)/(チャ
ネル長)=10の時、109Ω以上のオフ抵抗を実現す
るためには、n型化した非晶質シリコン膜の抵抗率が1
4Ωcm以下であっても、その膜厚を10nm以下にし
なければならない。薄膜トランジスタ素子を液晶ディス
プレイの画素の駆動素子として用いて良好なパネル表示
を実現する場合、実際にはオフ抵抗として1010〜10
11Ω程度必要であり、これを実現するためにはn型化し
た非晶質シリコン膜を0.1〜1nm程度の膜厚にしな
ければならない。このような極薄いn型化した非晶質シ
リコン膜では、良好なオーミックコンタクト特性を得る
ことができず、オン電流値が著しく低下してしまうとい
う問題があった。
【0005】また近年、液晶ディスプレイの各画素部の
開口率向上を目的として、各種の高分子材料を塗布・熱
硬化させることにより形成された絶縁膜を保護絶縁膜と
して用いる技術開発が行われている。これらの塗布絶縁
膜においては、2〜3μm程度の膜厚が容易に得られ、
かつ比誘電率が従来の窒化シリコン膜の1/2程度の値
である。したがって、これらの塗布絶縁膜上に形成する
透明導電性画素電極をデータ線や信号線とオーバーラッ
プさせても、このオーバーラップに起因するカップリン
グ容量が非常に小さくなり、クロストーク等の表示不良
が抑えられ、良好な表示特性を維持しつつ高開口率化が
可能となる。これに関して、図18を用いて説明する。
【0006】透明絶縁性基板10上にゲート電極用金属
を形成し所望の形状にパターニングすることによりゲー
ト電極11を形成する。この上にゲート絶縁膜12であ
る窒化シリコン膜、非晶質シリコン膜13、ソース・ド
レイン領域のオーミックコンタクトを形成するためにn
型化した非晶質シリコン膜14を順次形成し、n型化し
た非晶質シリコン膜14及び非晶質シリコン膜13を所
望のアイランド形状にパターニングする。引き続き、ソ
ース・ドレイン電極用金属を形成し所望の形状にパター
ニングすることによりソース・ドレイン電極15を形成
する。更にチャネル上の不要なn型化した非晶質シリコ
ン膜14を、マージンを見込んで非晶質シリコン膜13
の一部を含めてエッチング除去した後、保護絶縁膜(塗
布絶縁膜)18を全面に形成する。最後にコンタクトホ
ールを介してソース電極と電気的接続をとるように透明
導電性画素電極19を形成することにより、薄膜トラン
ジスタ素子が完成する。このような技術に関しては、例
えば、SID '93、 Digest, p383(1993), Y. Takafujiら、
あるいはAM-LCD96, Digest, p149(1996), Jeong Hyun K
imらから報告されている
【0007】
【発明が解決しようとする課題】液晶ディスプレイの低
価格化実現に向けて、現在、薄膜トランジスタ製造工程
の簡略化、高スループット化が強く望まれている。特
に、前記の逆スタガード型薄膜トランジスタ素子は、良
好な素子特性、安定性の点から、液晶ディスプレイにお
いて最も利用されている素子構造であり、その製造工程
の簡略化、高スループット化が液晶ディスプレイの低価
格化に及ぼす影響は大きい。上述したように、従来の逆
スタガード型薄膜トランジスタ素子では、その製造工程
中に、チャネル上の不要なn型化した非晶質シリコン膜
をエッチング除去する必要があり、この時、n型化した
非晶質シリコン膜をその下に存在する非晶質シリコン膜
に対して高い選択比で選択的にエッチングすることが難
しいため、マージンを見込んで、下層の非晶質シリコン
膜の一部も含めてエッチングしていた。
【0008】しかしながら、このようにエッチングガス
に曝された非晶質シリコン膜表面(バックチャネル界
面)は、プロセスダメージの影響を強く受け、欠陥に起
因した非常に高い界面準位密度を有していた。そのた
め、エッチング後のチャネル部の非晶質シリコン膜厚が
150nm程度以下になると、このバックチャネル側の
界面準位の影響で薄膜トランジスタ素子のオン特性が著
しく低下してしまう。これらのことから、非晶質シリコ
ン膜としては300nm程度といった厚い膜を成膜する
必要があった。
【0009】以上のように、従来の逆スタガード型薄膜
トランジスタ素子では、 (1)チャネル上の不要なn型化した非晶質シリコン膜
をマージンを見込んで、下層の非晶質シリコン膜の一部
も含めてエッチングする必要ある。 (2)良好なオン特性を得るために、非晶質シリコン膜
の膜厚を厚くしなければならない。という、主に2つの
課題を有していた。これらの課題が、液晶ディスプレイ
をコスト高にしてしまうのは、以下の理由が考えられ
る。
【0010】すなわち、上記(1)の課題に関しては、
n型化した非晶質シリコン膜と非晶質シリコン膜とのエ
ッチング選択性が小さいため、パネル内でのエッチング
量に分布が生じ易く、したがって、エッチング量が深い
部分(すなわち、エッチング後のチャネル部の非晶質シ
リコン膜厚が薄い部分)で薄膜トランジスタ素子のオン
特性が低下し、パネル内で表示ムラが発生することによ
って製品の歩留まりが低下してしまう。
【0011】上記(2)の課題に関しては、プラズマC
VD成膜工程やアイランド化ドライエッチング工程での
スループットが低下し、コスト高になってしまう。ま
た、光感度の高い非晶質シリコン膜の膜厚が厚いと、薄
膜トランジスタ素子の光オフ電流値が増大し、保持特性
が低下してしまうことにより、パネル内で表示ムラが発
生する原因にもなる。
【0012】以上のことから、逆スタガード型薄膜トラ
ンジスタ素子において、チャネル上の不要なn型化した
非晶質シリコン膜をエッチング除去する必要がなく、ま
た非晶質シリコン膜厚を薄膜化できるデバイス技術の開
発が必要となっている。
【0013】また、高開口率化を実現するための従来の
構造では、薄膜トランジスタの活性層である非晶質シリ
コン膜と塗布絶縁膜とがバックチャネル界面で直接接す
ることになり、塗布絶縁膜中に存在する水分や可動イオ
ン等(これらは一般的に、プラズマCVD法で形成され
る窒化シリコン膜中に含まれる量よりもはるかに多い)
が、トランジスタのバックチャネル特性に影響を与え、
トランジスタ特性の長期信頼性・安定性の面で問題があ
った。これも液晶ディスプレイにおいて表示ムラの原因
となる。この問題を抑制するために、チャネル保護型薄
膜トランジスタ素子(バックチャネル界面が予め窒化シ
リコン膜で覆われている逆スタガード型構造)を用いた
り、あるいは塗布絶縁膜を形成する前プロセスとして、
前記n型化した非晶質シリコン膜が除去された非晶質シ
リコン膜のバックチャネル界面上に窒化シリコン膜をま
ず形成し、その後塗布絶縁膜を形成することによりバッ
クチャネル界面特性を安定化させる等の方法が用いられ
てきた。しかし、これらはプラズマCVD成膜工程の増
加や、パターニングプロセスの増加等、コスト高の原因
となってしまう。これらのことから、薄膜トランジスタ
素子として塗布絶縁膜を用いても安定な特性を有する薄
膜トランジスタ素子が実現でき、液晶ディスプレイの高
開口率化を可能とするようなデバイス技術の開発が必要
となっている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明は、少なくとも透明絶縁性基板上に、ゲート電極、ゲ
ート絶縁膜、アイランド状非晶質シリコン膜、ソース・
ドレイン電極、及び前記アイランド状非晶質シリコン膜
とソース・ドレイン電極とが重なり合う部分に中間層と
して形成されたn型化した非晶質シリコン膜とを有する
逆スタガード型薄膜トランジスタ素子において、前記ア
イランド状非晶質シリコン膜とソース・ドレイン電極と
が重なり合わない部分に一旦形成されたn型化した非晶
質シリコン膜の深さ方向の一部がエッチング除去され、
残存するn型化した非晶質シリコン膜をプラズマ処理に
より改質した絶縁膜を有することを特徴とする薄膜トラ
ンジスタ素子、及び少なくとも透明絶縁性基板上に、ゲ
ート電極、ゲート絶縁膜、アイランド状非晶質シリコン
膜、ソース・ドレイン電極、及び前記アイランド状非晶
質シリコン膜とソース・ドレイン電極とが重なり合う部
分に中間層として形成されたn型化した非晶質シリコン
膜とを有する逆スタガード型薄膜トランジスタ素子にお
いて、前記アイランド状非晶質シリコン膜とソース・ド
レイン電極とが重なり合わない部分に一旦形成されたn
型化した非晶質シリコン膜の深さ方向の一部がエッチン
グ除去され、残存するn型化した非晶質シリコン膜をプ
ラズマ処理により改質した絶縁膜をフッ酸を含む溶液に
より除去して形成されてなる薄膜トランジスタ素子に関
する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の薄膜トランジスタ素子を
実現するためのキーポイントは、ソース・ドレイン電極
とn型化した非晶質シリコン膜とが重なり合わない部分
の不要なn型化した非晶質シリコン膜をプラズマ処理に
より絶縁膜に改質する点にある。これにより、非晶質シ
リコン膜表面(バックチャネル界面)は大気やプラズマ
等に直接曝されることがなくダメージを受けない。した
がって、バックチャネル界面準位も小さくなり、非晶質
シリコン膜の薄膜化が可能となる。
【0016】また本発明では、液晶ディスプレイの高開
口率化を実現するために、上記特徴を有する薄膜トラン
ジスタ素子において、素子全体を保護するための保護絶
縁膜を有し、この保護絶縁膜上に形成された透明導電性
電極がコンタクトホールを介して前記ソース電極と接続
されており、前記保護絶縁膜が高分子材料、例えばシロ
キサン化合物高分子やポリシラザン化合物高分子等を溶
剤に溶解した溶液を用いて形成されている塗布絶縁膜で
あることを特徴とする薄膜トランジスタ素子を提供す
る。
【0017】次に本発明について詳細に説明する。
【0018】本発明の薄膜トランジスタ素子は、図1に
示すように、ガラス基板などの透明絶縁性基板10上に
ゲート電極11、ゲート絶縁膜12、アイランド状非晶
質シリコン膜13、ソース・ドレイン電極15、及び前
記アイランド状非晶質シリコン膜とソース・ドレイン電
極とが重なり合う部分に中間層として形成されたn型化
した非晶質シリコン膜14とを有し、前記n型化した非
晶質シリコン膜14が前記アイランド状非晶質シリコン
膜13に対して前記ゲート電極11の反対側に形成され
た構造を持つ逆スタガード型薄膜トランジスタ素子であ
り、前記アイランド状非晶質シリコン膜13とソース・
ドレイン電極15とが重なり合わない部分、つまり、チ
ャネル上も含めてn型化した非晶質シリコン膜14を一
旦形成した後、該チャネル上のn型化した非晶質シリコ
ン膜14のみをプラズマ処理、例えば、酸素プラズマ、
窒素プラズマあるいは酸素と窒素の混合ガスを用いたプ
ラズマに曝して酸化膜、窒化膜あるいは酸化窒化膜等の
絶縁膜17に改質することにより、チャネル上の不要な
n型化した非晶質シリコン膜14を実質的に除去した状
態と等価な状態を実現できる。非晶質シリコン膜13に
比べてn型化した非晶質シリコン膜14(すなわち、不
純物を多量に含んだ非晶質シリコン膜)は、酸化、窒化
又は酸化窒化速度が速いため、n型化した非晶質シリコ
ン膜14のみを選択的に改質することができる。また、
このように改質した酸化膜、窒化膜あるいは酸化窒化膜
等の絶縁膜17は、その下の非晶質シリコン膜13とエ
ッチング特性が全く異なるため、例えばフッ酸を含む溶
液で容易にエッチング可能で、選択的に該絶縁膜17の
みを除去することができる。
【0019】また、高開口率化を実現するための本発明
は、図10に示すように、図1の薄膜トランジスタ素子
(すなわち、プラズマ処理により改質した絶縁膜17が
存在している薄膜トランジスタ素子)において、素子全
体を保護するために保護絶縁膜として塗布絶縁膜18を
用い、該塗布絶縁膜18上に透明導電性画素電極19が
形成されており、コンタクトホールを介してソース電極
と電気的な接続がとられている。
【0020】次に図2を参照して、本発明の一実施形態
について説明する。まず、図2(a)に示すように、透
明絶縁性基板10上に形成したゲート電極用金属を所望
の形状にパターニングしてゲート電極11を形成し、そ
の後、プラズマCVD法等を用いてゲート絶縁膜12、
非晶質シリコン膜13、n型化した非晶質シリコン膜1
4を順次形成する。続いて、図2(b)に示すように、
ソース・ドレイン電極用金属をスパッタ法等で形成し、
所望の形状にパターニングしてソース・ドレイン電極1
5を得る。更に、図2(c)に示すように、この基板を
酸素及び/又は窒素のイオン又はラジカルを含むプラズ
マ16雰囲気中に曝す。この時、ソース・ドレイン電極
15と非晶質シリコン膜134とが重なり合わない部分
の非晶質シリコン膜13上のn型化した非晶質シリコン
膜14は、選択的に酸化、窒化又は酸化窒化されてn型
不純物を含む酸化シリコン、窒化シリコン又は酸化窒化
シリコンなどの絶縁膜17に改質される。したがって、
この絶縁膜17はn型化した非晶質シリコン膜14と同
程度の膜厚を有している。ここで、ソース・ドレイン電
極15と非晶質シリコン膜13とが重なり合わない部分
の非晶質シリコン膜13上のn型化した非晶質シリコン
膜14を全て絶縁膜17に改質するためには、n型化し
た非晶質シリコン膜14の膜厚は15nm以下程度とす
るのが望ましい。また、このように薄膜化したn型化し
た非晶質シリコン膜14で良好なオーミックコンタクト
特性を得るためには、ドーピング効率を十分高くしなけ
ればならない。したがって、n型化した非晶質シリコン
膜形成時のプラズマCVD条件としてシラン流量の10
%以上の流量のフォスフィンガスを供給することが望ま
しい。通常のn型化非晶質シリコン膜成膜時では、フォ
スフィンガス流量はシランガス流量の5%以下程度と小
さい。最後に、図2(e)に示すように、所望のアイラ
ンド形状にパターニングすることにより薄膜トランジス
タ素子が完成する。
【0021】上記の実施形態では、最後の工程でアイラ
ンド形状にパターニングしていたが、非晶質シリコン膜
13とn型化した非晶質シリコン膜14を先にアイラン
ド形状にパターニングしてからn型化した非晶質シリコ
ン膜14の絶縁膜への改質を行うこともできる。つま
り、本発明の第2の実施形態では、まず、図3(a)に
示すように、透明絶縁性基板10上に形成したゲート電
極用金属を所望の形状にパターニングしてゲート電極1
1を形成し、その後、プラズマCVD法等を用いてゲー
ト絶縁膜12、非晶質シリコン膜13、n型化した非晶
質シリコン膜14を順次形成する。続いて、図3(b)
に示すように、非晶質シリコン膜13とn型化した非晶
質シリコン膜14を所望のアイランド形状にパターニン
グする。次に、図3(c)に示すように、ソース・ドレ
イン電極用金属をスパッタ法等で形成し、所望の形状に
パターニングしてソース・ドレイン電極15を得る。
尚、ソース・ドレイン電極15は、次のプラズマ処理工
程でアイランド形状にパターニングされたn型化した非
晶質シリコン膜14の側面からの酸化、窒化又は酸化窒
化を避けるため、同図に示すようにその側面をも覆うよ
うに形成される。そして最後に、図3(d)に示すよう
に、プラズマ処理を施すことによって、ソース・ドレイ
ン電極15と非晶質シリコン膜13とが重なり合わない
部分の非晶質シリコン膜13上のn型化した非晶質シリ
コン膜14が選択的に酸化、窒化又は酸化窒化されて、
n型不純物を含む酸化シリコン又は窒化シリコンなどの
絶縁膜16に改質されて、薄膜トランジスタ素子が完成
する。
【0022】尚、n型不純物としては、リン(P)、ヒ
素(As)、アンチモン(Sb)などが挙げられるが、
本発明ではリンを用いるのが好ましい。
【0023】前述のように、プラズマ処理により改質し
た絶縁膜17はフッ酸を含む溶液、例えば、バッファー
ドフッ酸液などで容易に除去することができる。このよ
うに改質した絶縁膜を除去した構成も本発明の対象であ
る。以下、改質した絶縁膜の除去工程を含む薄膜トラン
ジスタ素子の製造方法について説明する。
【0024】図4は改質した絶縁膜の除去工程を含む薄
膜トランジスタ素子の製造方法の一例を示す断面工程図
である。同図において、(a)〜(c)は図2(a)〜
(c)と同様であり、説明は省略する。ソース・ドレイ
ン電極15と非晶質シリコン膜13とが重なり合わない
部分の非晶質シリコン膜13上のn型化した非晶質シリ
コン膜14を改質した絶縁膜16は、基板をバッファー
ドフッ酸溶液中に浸漬、あるいはバッファードフッ酸溶
液を基板にスプレーする等の通常のウェットエッチング
法により選択的に除去することができる(図4
(d))。絶縁膜16の下の非晶質シリコン膜13はバ
ッファードフッ酸溶液でエッチングされることはない。
最後に、非晶質シリコン膜13を所望のアイランド形状
にパターニングすることにより、図4(e)に示すよう
な本発明の薄膜トランジスタが完成する。
【0025】図5は改質した絶縁膜の除去工程を含む薄
膜トランジスタ素子の製造方法の別の一例を示す断面工
程図である。同図において、(a)〜(d)は図3
(a)〜(d)と同様であり、説明は省略する。ソース
・ドレイン電極15と非晶質シリコン膜13とが重なり
合わない部分の非晶質シリコン膜13上のn型化した非
晶質シリコン膜14を改質した絶縁膜16は、基板をバ
ッファードフッ酸溶液中に浸漬、あるいはバッファード
フッ酸溶液を基板にスプレーすることにより選択的に除
去することができ、図5(e)に示すような本発明の薄
膜トランジスタが完成する。
【0026】前述のように、ソース・ドレイン電極15
と非晶質シリコン膜13とが重なり合わない部分の非晶
質シリコン膜13上のn型化した非晶質シリコン膜14
を深さ方向に一部エッチング除去し、その後、残された
n型化した非晶質シリコン膜14をプラズマ処理により
絶縁膜16に改質する構成も本発明の対象である。この
場合、n型化した非晶質シリコン膜14の膜厚を50〜
100nm程度に厚膜化でき、より良好なオーミックコ
ンタクト特性が得られ易い。以下、ソース・ドレイン電
極15と非晶質シリコン膜13とが重なり合わない部分
の非晶質シリコン膜13上のn型化した非晶質シリコン
膜14の深さ方向に一部エッチング除去する工程を含む
薄膜トランジスタ素子の製造方法について説明する。
【0027】本発明の第5の実施形態について、図6
(a)〜(e)を用いて詳細に説明する。
【0028】図6(a)に示すように、透明絶縁性基板
10上に形成したゲート電極用金属を所望の形状にパタ
ーニングしてゲート電極11を形成し、その後、プラズ
マCVD等を用いてゲート絶縁膜12、非晶質シリコン
膜13、n型化した非晶質シリコン膜14を順次形成す
る。続いて、図6(b)に示すように、ソース・ドレイ
ン電極用金属をスパッタ法等により形成し、所望のソー
ス・ドレイン電極15の形状にパターニングする。その
後、図6(c)に示すように、ドライエッチング法ある
いはウエットエッチング法により、ソース・ドレイン電
極15と非晶質シリコン膜13とが重なり合わない部分
の不要なn型化した非晶質シリコン膜14を全表面にわ
たり深さ方向に一部のみエッチング除去する。更に図6
(d)に示すように、この基板を酸素及び/又は窒素プ
ラズマ16雰囲気中に曝す。この時、ソース・ドレイン
電極15と非晶質シリコン膜13とが重なり合わない部
分の残存しているn型化した非晶質シリコン膜14は、
酸化膜、窒化膜あるいは酸化窒化膜の絶縁膜17に改質
される。又、残存しているn型化した非晶質シリコン膜
14全体を酸化膜、窒化膜あるいは酸化窒化膜に改質す
るために、残存させるn型化した非晶質シリコン膜14
の膜厚としては15nm以下程度が好ましい。最後に、
図6(e)に示すように、この絶縁膜17及び非晶質シ
リコン膜13を所望のアイランド形状にパターニングす
ることにより本発明の薄膜トランジスタ素子が完成す
る。
【0029】本発明の第6の実施形態について、図7
(a)〜(f)を用いて詳細に説明する。
【0030】図7(a)〜(d)は、図6(a)〜
(d)と同じであり、説明を省略する。続いて、図7
(e)に示すように、この基板をフッ酸を含む溶液に曝
すことにより絶縁膜17をエッチング除去する。最後
に、図7(f)に示すように、非晶質シリコン膜13を
所望のアイランド形状にパターニングすることにより本
発明の薄膜トランジスタ素子が完成する。
【0031】本発明の第8の実施形態について、図8
(a)〜(e)を用いて詳細に説明する。
【0032】まず、図8(a)に示すように、透明絶縁
性基板10上に形成したゲート電極用金属を所望の形状
にパターニングしてゲート電極11を形成し、その後、
プラズマCVD法等を用いてゲート絶縁膜12、非晶質
シリコン膜13、n型化した非晶質シリコン膜14を順
次形成する。続いて、図8(b)に示すように、非晶質
シリコン膜13とn型化した非晶質シリコン膜14を所
望のアイランド形状にパターニングする。次に、図8
(c)に示すように、ソース・ドレイン電極用金属をス
パッタ法等で形成し、所望の形状にパターニングしてソ
ース・ドレイン電極15を得る。尚、ソース・ドレイン
電極15は、次のプラズマ処理工程でアイランド形状に
パターニングされたn型化した非晶質シリコン膜14の
側面からの酸化、窒化又は酸化窒化を避けるため、同図
に示すようにその側面をも覆うように形成される。その
後、図8(d)に示すように、ドライエッチング法ある
いはウエットエッチング法により、ソース・ドレイン電
極15と非晶質シリコン膜13とが重なり合わない部分
の不要なn型化した非晶質シリコン膜14を全表面にわ
たり深さ方向に一部のみエッチング除去する。更に図8
(e)に示すように、この基板を酸素及び/又は窒素プ
ラズマ16雰囲気中に曝す。この時、ソース・ドレイン
電極15と非晶質シリコン膜13とが重なり合わない部
分の残存しているn型化した非晶質シリコン膜14は、
酸化膜、窒化膜あるいは酸化窒化膜の絶縁膜17に改質
される。また、残存しているn型化した非晶質シリコン
膜14全体を酸化膜、窒化膜あるいは酸化窒化膜に改質
するために、残存させるn型化した非晶質シリコン膜1
4の膜厚としては15nm以下程度が好ましい。以上の
工程により本発明の薄膜トランジスタ素子が完成する。
【0033】本発明の第8の実施形態では、図9に示す
ように、前記第7の実施形態で選られた薄膜トランジス
タ素子をフッ酸を含む溶液に曝すことにより絶縁膜17
をエッチング除去することにより、本発明の薄膜トラン
ジスタ素子が完成する。
【0034】続いて、前述の薄膜トランジスタ素子を用
いて高開口率化を実現するための本発明について説明す
る。
【0035】本発明の第9の実施形態について、図1
0、図11を用いて詳細に説明する。それぞれ、図2
(a)〜(d)又は図3(a)〜(d)の工程を経て形
成された薄膜トランジスタ素子上に、絶縁膜形成用塗布
液を回転塗布し、熱処理を行うことにより塗布絶縁膜1
8を形成する。続いて、所望の形状のコンタクトホール
を形成する。その後、透明導電性画素電極19を形成す
ることにより、図10及び図11に示す本発明の薄膜ト
ランジスタ素子が完成する。
【0036】本発明の第10の実施形態について、図1
2、図13を用いて詳細に説明する。それぞれ、図6
(a)〜(e)又は図8(a)〜(e)の工程を経て形
成された薄膜トランジスタ素子上に、絶縁膜形成用塗布
液を回転塗布し、熱処理を行うことにより塗布絶縁膜1
8を形成する。続いて、所望の形状のコンタクトホール
を形成する。その後、透明導電性画素電極19を形成す
ることにより、図12及び図13に示す本発明の薄膜ト
ランジスタ素子が完成する。
【0037】これら第9及び第10の実施形態におい
て、塗布絶縁膜18の前駆体としての塗布絶縁膜形成用
材料としては、シロキサン化合物高分子やポリシラザン
化合物高分子等が使用可能である。これらの高分子材料
とメシチレンやキシレン等の溶剤との混合溶液をスピン
コーティング法等により基板上に均一に塗布し、200
〜300℃程度で熱処理することにより塗布絶縁膜18
としてシリコン酸化膜が形成される。
【0038】更に、塗布絶縁膜18の前駆体としての塗
布絶縁膜形成用材料として、アクリル樹脂、フッ素樹
脂、ポリイミド樹脂等を有機溶剤に解かした溶液を用い
ることも可能である。これらの溶液をスピンコーティン
グ法等により基板上に均一に塗布し、200〜300℃
程度で熱処理を行い、溶剤を蒸発させて硬化させること
により塗布絶縁膜18として、アクリル樹脂、フッ素樹
脂、ポリイミド樹脂等が形成できる。
【0039】通常、これらの塗布絶縁膜は、プラズマC
VD法で形成される窒化シリコン膜に比べて膜中の水分
や可動イオン密度が高く、薄膜トランジスタ特性へ悪影
響を与えることが懸念されていたが、本発明では、これ
らの塗布絶縁膜と非晶質シリコン膜との間にプラズマ処
理により形成された酸化膜、窒化膜あるいは酸化窒化膜
等の絶縁膜が存在するため、塗布絶縁膜中の水分や可動
イオンによって薄膜トランジスタ特性に悪影響を受ける
ことがなくなった。
【0040】
【実施例】以下、実施例を参照して本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。
【0041】実施例1 図2に示す工程順により、本発明の一実施例として逆ス
タガード型薄膜トランジスタ素子の製造方法を説明す
る。
【0042】まず、透明絶縁性基板であるガラス基板1
0上にゲート電極用金属としてクロミウムをスパッタ法
により100nm成膜し、ウェットエッチング法により
所望のゲート電極11形状にパターニングする。その
後、プラズマCVD法を用いて、シラン、アンモニア、
窒素及び水素の混合ガスを原料としてゲート絶縁膜であ
る窒化シリコン膜12を400nm、シラン及び水素の
混合ガスを原料として活性層である非晶質シリコン膜1
3を50〜200nm、シラン及びアルゴンベース0.
5%フォスフィンの混合ガスを原料としてn型化した非
晶質シリコン膜14を7nm形成した。ドーピング効率
の高いn型化した非晶質シリコン膜を形成するために、
シラン流量に対して80倍の流量のアルゴンベース0.
5%フォスフィンガスを供給した。この時、シラン流量
に対するフォスフィンの流量は20%と高く、ドナー準
位が効率よく形成された。成膜温度は窒化シリコン膜1
2と非晶質シリコン膜13が300℃、n型化した非晶
質シリコン膜14が280℃である。このようにして図
2(a)に示す構成が完成する。続いて、ソース・ドレ
イン電極用金属としてクロミウムを基板温度150℃
で、スパッタ法により100nm成膜し、ウェットエッ
チング法により所望のソース・ドレイン電極形状にパタ
ーニングする。このようにして図2(b)まで工程が進
む。これらの工程を経た基板を酸素プラズマ中に曝す。
この時の酸素プラズマ形成条件としては、酸素流量30
sccm、ガス圧力60mTorr、RF電力密度0.
25Wcm -2、処理時間は2分である。プラズマ発生装
置として、平行平板型プラズマ発生装置を用い、基板は
プラズマ処理装置内のカソード電極上に設置し、この条
件下でのセルフバイアス電圧は300〜400Vであっ
た。このように酸素プラズマ16中に曝すことにより、
ソース・ドレイン電極15と非晶質シリコン膜13の重
なり合わない部分のn型化した非晶質シリコン膜14は
絶縁性の酸化膜17に改質した。このようにして図2
(c)までの工程が完了する。その後、この酸化膜17
及び非晶質シリコン膜13をドライエッチング法により
エッチングし、所望のアイランド形状にパターニングす
ることにより、図2(d)に示すような薄膜トランジス
タ素子が完成する。
【0043】このようにして作製された本発明の薄膜ト
ランジスタ素子のゲート電圧−ドレイン電流特性を非晶
質シリコン膜の膜厚をパラメーターとして図14に示
す。同図に示すように、いずれの膜厚においても実用的
な良好なオン・オフ特性が得られた。非晶質シリコン膜
の膜厚を200〜50nmまで薄膜化すると、若干しき
い値電圧が高くなるものの、ゲート電圧15V以上の十
分にオンした領域ではオン電流値の低下は小さく、実用
上問題のないレベルであった。また、電界効果移動度
は、0.6〜0.8cm2-1sec-1程度で良好であ
った。
【0044】このように、本発明により、チャネル上の
不要なn型化した非晶質シリコン膜をエッチング除去す
る必要がなくなるため、非晶質シリコン膜を薄膜化した
逆スタガード型薄膜トランジスタ素子が実現できる。
【0045】実施例2 本発明の第2の実施例として図3を参照して説明する。
【0046】まず、実施例1と同様にしてn型化した非
晶質シリコン膜14までが形成された基板(図3
(a))を得た。尚、非晶質シリコン膜13は100n
mの膜厚に成膜した。次に、非晶質シリコン膜13及び
n型化した非晶質シリコン膜14を所望のアイランド形
状にパターニングして図3(b)に示す構成を得た。更
に、ソース・ドレイン電極用金属としてクロミウムを基
板温度150℃で、スパッタ法により100nm成膜
し、ウェットエッチング法により所望のソース・ドレイ
ン電極形状にパターニングして図3(c)に示す構成の
基板を得た。最後にこの基板を酸素プラズマ中に曝し
た。この時の酸素プラズマ形成条件としては、酸素流量
30sccm、ガス圧力60mTorr、RF電力密度
0.25Wcm-2、処理時間は2分とした。プラズマ発
生装置として、平行平板型プラズマ発生装置を用い、基
板はプラズマ処理装置内のカソード電極上に設置し、こ
の条件下でセルフバイアス電圧300〜400Vを印加
した。このように酸素プラズマ中に曝すことにより、ソ
ース・ドレイン電極6と非晶質シリコン膜13の重なり
合わない部分のn型化した非晶質シリコン膜14は絶縁
性の酸化膜7に改質され、図3(d)に示す薄膜トラン
ジスタ素子が完成した。このようにして得られた薄膜ト
ランジスタ素子も実施例1と同様に十分実用的で良好な
オン・オフ特性を有するものであった。
【0047】以上の実施例1、2では、プラズマ処理と
して酸素プラズマ中での処理例について説明したが、本
発明では、窒素プラズマ処理を用いても同様に良好なオ
ン・オフ特性を有する薄膜トランジスタ素子を得ること
が可能である。窒素プラズマ形成条件としては、例え
ば、窒素流量50sccm、ガス圧力60mTorr、
RF電力密度0.3Wcm-2、セルフバイアス電圧20
0〜300Vで行うことができ、この条件で、ソース・
ドレイン電極と非晶質シリコン膜との重なり合わない部
分の非晶質シリコン膜上のn型化した非晶質シリコン膜
を絶縁性の窒化膜に改質され、実用的な薄膜トランジス
タ特性が得られた。更に酸素と窒素の混合ガスでプラズ
マ処理を行った場合でも同様の効果が得られた。
【0048】実施例3 図4に示す工程順により、本発明の一実施例として、実
施例1で製造された逆スタガード型薄膜トランジスタ素
子から改質した絶縁膜17を除去した構成の薄膜トラン
ジスタ素子の製造方法を説明する。
【0049】まず、透明絶縁性基板であるガラス基板1
0上にゲート電極用金属としてクロミウムをスパッタ法
により100nm成膜し、ウェットエッチング法により
所望のゲート電極11形状にパターニングする。その
後、プラズマCVD法を用いて、シラン、アンモニア、
窒素及び水素の混合ガスを原料としてゲート絶縁膜であ
る窒化シリコン膜12を400nm、シラン及び水素の
混合ガスを原料として活性層である非晶質シリコン膜1
3を100nm、シラン及びアルゴンベース0.5%フ
ォスフィンの混合ガスを原料としてn型化した非晶質シ
リコン膜14を7nm形成した。成膜温度は窒化シリコ
ン膜12と非晶質シリコン膜13が300℃、n型化し
た非晶質シリコン膜14が280℃である。このように
して図4(a)に示す構成が完成する。続いて、ソース
・ドレイン電極用金属としてクロミウムを基板温度15
0℃で、スパッタ法により100nm成膜し、ウェット
エッチング法により所望のソース・ドレイン電極形状に
パターニングする。このようにして図4(b)まで工程
が進む。これらの工程を経た基板を酸素プラズマ中に曝
す。この時の酸素プラズマ形成条件としては、酸素流量
30sccm、ガス圧力60mTorr、RF電力密度
0.25Wcm-2、処理時間は2分である。プラズマ発
生装置として、平行平板型プラズマ発生装置を用い、基
板はプラズマ処理装置内のカソード電極上に設置し、こ
の条件下でセルフバイアス電圧300〜400Vを印加
した。このように酸素プラズマ中に曝すことにより、ソ
ース・ドレイン電極15と非晶質シリコン膜13の重な
り合わない部分のn型化した非晶質シリコン膜14は絶
縁性の酸化膜17に改質した。このようにして図4
(c)までの工程が完了する。更にこの基板を体積比
1:6の16バッファードフッ酸と水との混合液中に浸
し、酸化膜17のみを選択的にエッチング除去すること
により図4(d)の構成が得られた。最後に非晶質シリ
コン膜13をドライエッチング法によりエッチングし、
所望のアイランド形状にパターニングすることにより、
図4(e)に示すような薄膜トランジスタ素子が完成す
る。このようにして得られた薄膜トランジスタ素子も実
施例1と同様に十分実用的で良好なオン・オフ特性を有
するものであった。
【0050】実施例4 図5に示す工程順により、本発明の一実施例として、実
施例2で製造された逆スタガード型薄膜トランジスタ素
子から改質した絶縁膜17を除去した構成の薄膜トラン
ジスタ素子の製造方法を説明する。
【0051】まず、透明絶縁性基板であるガラス基板1
0上にゲート電極用金属としてクロミウムをスパッタ法
により100nm成膜し、ウェットエッチング法により
所望のゲート電極11形状にパターニングする。その
後、プラズマCVD法を用いて、シラン、アンモニア、
窒素及び水素の混合ガスを原料としてゲート絶縁膜であ
る窒化シリコン膜12を400nm、シラン及び水素の
混合ガスを原料として活性層である非晶質シリコン膜1
3を100nm、シラン及びアルゴンベース0.5%フ
ォスフィンの混合ガスを原料としてn型化した非晶質シ
リコン膜14を7nm形成した。成膜温度は窒化シリコ
ン膜12と非晶質シリコン膜13が300℃、n型化し
た非晶質シリコン膜14が280℃である。このように
して図5(a)に示す構成が完成する。次に、非晶質シ
リコン膜13及びn型化した非晶質シリコン膜14を所
望のアイランド形状にパターニングして図5(b)に示
す構成を得た。更に、ソース・ドレイン電極用金属とし
てクロミウムを基板温度150℃で、スパッタ法により
100nm成膜し、ウェットエッチング法により所望の
ソース・ドレイン電極形状にパターニングして図5
(c)に示す構成の基板を得た。これらの工程を経た基
板を酸素プラズマ中に曝す。この時の酸素プラズマ形成
条件としては、酸素流量30sccm、ガス圧力60m
Torr、RF電力密度0.25Wcm-2、処理時間は
2分である。プラズマ発生装置として、平行平板型プラ
ズマ発生装置を用い、基板はプラズマ処理装置内のカソ
ード電極上に設置し、この条件下でセルフバイアス電圧
300〜400Vを印加した。このように酸素プラズマ
中に曝すことにより、ソース・ドレイン電極15と非晶
質シリコン膜13の重なり合わない部分のn型化した非
晶質シリコン膜14は絶縁性の酸化膜17に改質した。
このようにして図5(d)までの工程が完了する。更に
この基板を体積比1:6の16バッファードフッ酸と水
との混合液中に浸し、酸化膜17のみを選択的にエッチ
ング除去することにより図5(e)に示すような薄膜ト
ランジスタ素子が完成する。このようにして得られた薄
膜トランジスタ素子も実施例1と同様に十分実用的で良
好なオン・オフ特性を有するものであった。
【0052】以上の実施例3及び4でも、酸素プラズマ
処理に代えて窒素プラズマ処理を実行して絶縁性の窒化
膜とした後に、該窒化膜をフッ酸を含む溶液で除去して
同様の構成の薄膜トランジスタ素子を得ることができ
る。
【0053】実施例5 図6に示す工程順により、本発明の一実施例として、n
型化した非晶質シリコン膜の一部を除去した後に、残存
するn型化した非晶質シリコン膜をプラズマ処理により
改質して絶縁膜17とした構成の薄膜トランジスタ素子
の製造方法を説明する。
【0054】まず、透明絶縁性基板であるガラス基板1
0上にゲート電極用金属としてクロミウムをスパッタ法
により100nm成膜し、ウェットエッチング法により
所望のゲート電極11形状にパターニングする。その
後、プラズマCVD法を用いて、シラン、アンモニア、
窒素及び水素の混合ガスを原料としてゲート絶縁膜であ
る窒化シリコン膜12を400nm、シラン及び水素の
混合ガスを原料として活性層である非晶質シリコン膜1
3を100nm、シラン及びアルゴンベース0.5%フ
ォスフィンの混合ガスを原料としてn型化した非晶質シ
リコン膜14を50nm形成した。成膜温度は窒化シリ
コン膜12と非晶質シリコン膜13が300℃、n型化
した非晶質シリコン膜14が280℃である。このよう
にして図6(a)に示す構成が完成する。次に、ソース
・ドレイン電極用金属としてクロミウムを基板温度15
0℃で、スパッタ法により100nm成膜し、ウェット
エッチング法により所望のソース・ドレイン電極15の
形状にパターニングして図6(b)に示す構成の基板を
得た。その後、塩素系ガスを用いたドライエッチング法
あるいはフッ酸と硝酸の混合液系を用いたウェットエッ
チング法により、ソース・ドレイン電極15と重なり合
わない部分のn型化した非晶質シリコン膜14を全表面
にわたり深さ方向に40nm程度エッチング除去する。
従って、n型化した非晶質シリコン膜14はソース・ド
レイン電極15下部以外の全表面にわたり10nm程度
残存する。このようにして図6(c)まで工程が進む。
更に図6(d)に示すように、この基板を酸素又は窒素
プラズマ16雰囲気中に曝す。この時のプラズマ形成条
件としては、酸素又は窒素流量30〜50sccm、ガ
ス圧力60mTorr、RF電力密度0.25〜0.3
0Wcm-2、処理時間は2分である。プラズマ発生装置
として、平行平板型プラズマ発生装置を用い、基板はプ
ラズマ処理装置内のカソード電極上に設置し、この条件
下でセルフバイアス電圧200〜400Vを印加した。
このように酸素又は窒素プラズマ雰囲気中に基板を曝す
ことにより、ソース・ドレイン電極15と非晶質シリコ
ン膜13の重なり合わない部分の非晶質シリコン膜13
上に残存している10nm程度のn型化した非晶質シリ
コン膜14は絶縁性の酸化膜又は窒化膜17に改質され
た。図6(c)、(d)のプロセス連続性を考えると、
図6(c)のプロセスをドライエッチングで行う方が、
同一チャンバで図6(d)のプロセスを行うことができ
るという点で効率がよい。このようにして図6(d)ま
で工程が進む。最後に、図6(e)に示すように、この
絶縁膜17及び非晶質シリコン膜13を所望のアイラン
ド形状にドライエッチング法を用いてパターニングする
ことにより本発明の薄膜トランジスタ素子が完成する。
このようにして得られた薄膜トランジスタ素子も実施例
1と同様に、オン・オフ電流値比6桁以上、良好なオー
ミックコンタクト特性、電界効果移動度0.7cm2
-1-1、しきい値電圧1.5V程度の実用的で良好な特
性を示した。
【0055】実施例6 図7に示す工程順により、本発明の一実施例として、n
型化した非晶質シリコン膜の一部を除去した後に、残存
するn型化した非晶質シリコン膜をプラズマ処理により
改質して絶縁膜17とし、最終的に改質した絶縁膜17
を除去した構成の薄膜トランジスタ素子の製造方法を説
明する。
【0056】実施例5で示した図6(a)〜(d)と同
様にして図7(a)〜(d)の工程を実施する。次に、
この基板を体積比1:6の16バッファードフッ酸と水
との混合液中に浸し、絶縁層17のみを選択的にエッチ
ング除去することにより図7(e)の構成が得られた。
最後に、図7(f)に示すように、非晶質シリコン膜1
3を所望のアイランド形状にドライエッチング法を用い
てパターニングすることにより本発明の薄膜トランジス
タ素子が完成する。また、図6(e)で得られた素子の
絶縁膜17のみを選択的にエッチングしても図7(f)
に示す素子を得ることができる。このようにして得られ
た薄膜トランジスタ素子も実施例1と同様に、オン・オ
フ電流値比6桁以上、良好なオーミックコンタクト特
性、電界効果移動度0.6cm2-1-1、しきい値電
圧1.5V程度の実用的で良好な特性を示した。
【0057】実施例7 図8に示す工程順により、本発明の一実施例として、n
型化した非晶質シリコン膜の一部を除去した後に、残存
するn型化した非晶質シリコン膜をプラズマ処理により
改質して絶縁膜17とした構成の薄膜トランジスタ素子
の製造方法を説明する。
【0058】まず、透明絶縁性基板であるガラス基板1
0上にゲート電極用金属としてクロミウムをスパッタ法
により100nm成膜し、ウェットエッチング法により
所望のゲート電極11形状にパターニングする。その
後、プラズマCVD法を用いて、シラン、アンモニア、
窒素及び水素の混合ガスを原料としてゲート絶縁膜であ
る窒化シリコン膜12を400nm、シラン及び水素の
混合ガスを原料として活性層である非晶質シリコン膜1
3を100nm、シラン及びアルゴンベース0.5%フ
ォスフィンの混合ガスを原料としてn型化した非晶質シ
リコン膜14を50nm形成した。成膜温度は窒化シリ
コン膜12と非晶質シリコン膜13が300℃、n型化
した非晶質シリコン膜14が280℃である。このよう
にして図8(a)に示す構成が完成する。続いて、図8
(b)に示すように、非晶質シリコン膜13及びn型化
した非晶質シリコン膜14を所望のアイランド形状にド
ライエッチング法を用いてパターニングする。更に図8
(c)に示すように、ソース・ドレイン電極用金属とし
てクロミウムを基板温度150℃で、スパッタ法により
100nm成膜し、ウェットエッチング法により所望の
ソース・ドレイン電極形状にパターニングした。その
後、塩素系ガスを用いたドライエッチング法あるいはフ
ッ酸と硝酸の混合液系を用いたウェットエッチング法に
より、ソース・ドレイン電極15と重なり合わない部分
のn型化した非晶質シリコン膜14を深さ方向に40n
m程度エッチング除去する。従って、n型化した非晶質
シリコン膜14は10nm程度残存する。このようにし
て図8(d)まで工程が進む。更に図8(e)に示すよ
うに、この基板を酸素又は窒素プラズマ16雰囲気中に
曝す。この時のプラズマ形成条件としては、酸素又は窒
素流量30〜50sccm、ガス圧力60mTorr、
RF電力密度0.25〜0.30Wcm-2、処理時間は
2分である。プラズマ発生装置として、平行平板型プラ
ズマ発生装置を用い、基板はプラズマ処理装置内のカソ
ード電極上に設置し、この条件下でセルフバイアス電圧
200〜400Vを印加した。このように酸素又は窒素
プラズマ雰囲気中に基板を曝すことにより、ソース・ド
レイン電極15と非晶質シリコン膜13の重なり合わな
い部分の非晶質シリコン膜13上に残存している10n
m程度のn型化した非晶質シリコン膜14は絶縁性の酸
化膜又は窒化膜17に改質された。図8(d)、(e)
のプロセス連続性を考えると、図8(d)のプロセスを
ドライエッチングで行う方が、同一チャンバで図8
(e)のプロセスを行うことができるという点で効率が
よい。このようにして図8(e)まで工程が進み、本発
明の薄膜トランジスタ素子が完成する。このようにして
得られた薄膜トランジスタ素子も実施例1と同様に、オ
ン・オフ電流値比6桁以上、良好なオーミックコンタク
ト特性、電界効果移動度0.7cm2-1-1、しきい
値電圧1.5V程度の実用的で良好な特性を示した。
【0059】実施例8 実施例7で得られた基板を体積比1:6の16バッファ
ードフッ酸と水との混合液中に浸し、絶縁膜17のみを
選択的にエッチング除去することにより図9に示すよう
な本発明の薄膜トランジスタ素子が完成する。このよう
にして得られた薄膜トランジスタ素子も実施例1と同様
に、オン・オフ電流値比6桁以上、良好なオーミックコ
ンタクト特性、電界効果移動度0.6cm2-1-1
しきい値電圧1.5V程度の実用的で良好な特性を示し
た。
【0060】実施例9〜12 次に、上記実施例で得られた薄膜トランジスタ素子を用
いて高開口率化を実現する実施例について説明する。
【0061】上記実施例1、2、5及び7で得られた薄
膜トランジスタ素子を用いて、これらの素子上にそれぞ
れ絶縁膜形成用塗布液として、シロキサン化合物とベン
ゾシクロブテンとを共重合させたジビニルシロキサン−
ビス−ベンゾシクロブテン重合物を溶媒のメシチレンに
解かした溶液を、スピンコーターを用いて回転塗布し、
その後250℃で1時間、窒素雰囲気中で熱処理を行い
硬化させ、素子上全体に塗布絶縁膜18としてシリコン
酸化物を2〜3μm程度形成し、所望の形状のコンタク
トホールを形成する。このようにして形成された塗布絶
縁膜の可視光領域(波長400〜700nm)での透過
率は95%であった。更に透明導電性画素電極19とし
てITOを40〜80nm程度の厚みにスパッタ法によ
り形成し、所望の形状にパターニングすることにより、
図10〜13に示す本発明の薄膜トランジスタ素子が完
成する。
【0062】上述の説明では、シロキサン化合物高分子
から保護絶縁膜18としてシリコン酸化物を形成する場
合を述べた。このようにして作製された薄膜トランジス
タのマイナスゲートバイアスストレスに対する特性変化
の様子を図15に示す。液晶ディスプレイ表示状態にお
いて、薄膜トランジスタのゲート電極はほとんどの時間
マイナスにバイアスされているので、マイナスゲートバ
イアスストレスに対する信頼性がもっとも重要である。
ストレス条件は、ゲート電極にマイナス30V、ドレイ
ン電極に0V、温度50℃である。比較のために、図1
6に非晶質シリコン膜と塗布絶縁膜とがバックチャネル
界面で直接接する(すなわち、界面にプラズマ処理によ
り改質された絶縁膜が存在しない)従来構造の薄膜トラ
ンジスタの場合のゲートバイアスストレスに対する特性
変化を示す。ストレス条件は図15の場合と同様であ
る。これらの図を比較してわかるように、マイナスのス
トレスに対して、従来構造に比べ本発明の薄膜トランジ
スタ素子構造ではオフ電流増加現象が抑制され、特性の
安定性が向上している。その他、シロキサン化合物とフ
ッ素樹脂との混合材料を絶縁膜形成用塗布溶液として用
いても同様の特性が得られる。
【0063】絶縁膜形成用塗布溶液として、ポリシラザ
ン化合物を用いることもできる。(−Si−N−)を主
鎖とするシラザンポリマーをキシレン等の有機溶剤に解
かした溶液を、スピンコーターを用いて回転塗布し、そ
の後、250℃で1時間大気中で熱処理を行い硬化さ
せ、基板全体に塗布絶縁膜としてシリコン酸化物を2〜
3μm程度形成することができる。このようにして形成
した塗布絶縁膜を用いた薄膜トランジスタ素子において
も、図15に示した特性と同様に安定した特性が得られ
た。
【0064】その他、絶縁膜形成用塗布溶液としては、
アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化
型樹脂あるいはその樹脂を溶剤に解かした溶液を用いる
こともできる。
【0065】アクリル樹脂の場合、プロピレングリコー
ルメチルエーテルアセテートや、ジエチレングリコール
メチルエーテル等を溶剤として用いる。前記実施例と同
様にスピンコーターを用いて回転塗布し、その後200
℃で1時間大気中で熱処理を行い硬化させることによ
り、基板全体に塗布絶縁膜としてアクリル樹脂を2〜3
μm程度形成することができる。
【0066】フッ素樹脂の場合もプロピレングリコール
メチルエーテルアセテートや、ジエチレングリコールメ
チルエーテル等を溶剤として用いる。同様にスピンコー
ターを用いて回転塗布し、その後250℃で1時間大気
中で熱処理を行い硬化させることにより、基板全体に塗
布絶縁膜としてフッ素樹脂を2〜3μm程度形成するこ
とができる。
【0067】ポリイミド樹脂の場合は、N−メチル−2
−ピロリドン等を溶剤として用いる。同様にスピンコー
ターを用いて回転塗布し、その後200℃で1時間大気
中で熱処理を行い硬化させることにより、基板全体に塗
布絶縁膜としてポリイミド樹脂を2〜3μm程度形成す
ることができる。
【0068】このような有機樹脂を用いた場合も図15
に示した特性と同様の特性が得られた。これらの樹脂塗
布絶縁膜においても、可視光領域での透過率は95%以
上であり、実用的な光透過特性であった。
【0069】以上の実施例ではプラズマ発生装置とし
て、平行平板電極プラズマ発生装置を用いたが、誘導結
合型構造あるいはマイクロ波を用いた無電極放電プラズ
マ装置など、酸素あるいは窒素のプラズマを発生でき、
n型化した非晶質シリコン膜を絶縁膜へ改質可能であれ
ばいずれの装置も使用可能である。また、プラズマ発生
ガスとしては、酸素及び窒素ガスを用いた例について説
明したが、これら以外にも所望の酸素プラズマあるいは
窒素プラズマを形成可能なガス、例えば、オゾン、酸化
窒素(N2O)等の酸素化合物あるいはアンモニア等の
窒素化合物、或いはこれらのガスにHe等の希ガスを加
えた混合ガスでも可能である。また、酸素と窒素の混合
ガス等を用いて、プラズマ中に酸素イオン、酸素ラジカ
ル、窒素イオン、窒素ラジカル等を同時に生成してプラ
ズマ処理を行ってもよい。
【0070】また、上記の実施例では、ゲート電極、ソ
ース・ドレイン電極としてクロミウムを使用した例につ
いて説明したが、その他公知のモリブデン、アルミニウ
ム、タングステンなどの金属やこれらの合金、あるいは
これらの金属の積層構造とするなど、いずれの形態にも
本発明を適用することが可能である。
【0071】以上述べたような様々な高分子材料から形
成される塗布絶縁膜、電極材料、n型化した非晶質シリ
コン膜の絶縁膜への改質方法を組み合わせることによ
り、本発明の薄膜トランジスタ素子を実現することがで
きる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明を適用する
ことにより、逆スタガード型薄膜トランジスタ素子にお
いて、マージンを見込みながら下層の非晶質シリコン膜
の一部も含めてチャネル上の不要なn型化した非晶質シ
リコン膜をエッチング除去する必要がなく、且つ良好な
特性を維持しつつ非晶質シリコン膜を薄膜化することが
可能となった。
【0073】特に、n型化した非晶質シリコン膜をエッ
チング除去することなく、プラズマ処理により絶縁膜に
改質することにより、バックチャネル界面を形成するた
め、欠陥密度が小さく、良好で安定したバックチャネル
界面が実現できた。更に、このような絶縁膜がフッ酸を
含む溶液で容易に除去でき、その場合には、フッ酸中の
水素によって、バックチャネル界面のシリコンのダング
リングボンドが終端され、欠陥密度を更に低減できると
いう効果を奏する。
【0074】又、本発明の薄膜トランジスタ素子を用い
ることにより、従来の薄膜トランジスタ素子よりも安定
な特性を維持しつつ、しかもプロセス工程数を増加させ
ることなく液晶ディスプレイの高開口率化が実現でき
た。これは、保護絶縁膜として高分子材料から形成され
る比誘電率の小さい塗布絶縁膜を用い、その膜上に信号
線やデータ線とオーバーラップさせて画素電極を形成で
きること、この塗布絶縁膜と非晶質シリコン膜との界面
にプラズマ処理により改質された絶縁膜が形成されてお
り、これが保護膜として働き、薄膜トランジスタ素子特
性の安定性が確保できることに起因している。また特
に、塗布絶縁膜を形成するための高分子材料として熱硬
化型樹脂を用いた場合、材料費が安い等の理由により、
大幅な低コスト化が期待できる。
【0075】このように、本発明を用いることにより、
薄膜トランジスタ素子特性を確保しつつ、液晶ディスプ
レイの高開口率化が実現し、更にこのような高性能液晶
ディスプレイ製造の低コスト化が実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜トランジスタ素子の一実施態様を
説明するための概略断面図である。
【図2】本発明の薄膜トランジスタ素子の製造方法の一
実施形態を説明するための概略断面図であり、(a)〜
(d)はその各製造工程をそれぞれ示す。
【図3】本発明の薄膜トランジスタ素子の製造方法の他
の実施形態を説明するための概略断面図であり、(a)
〜(d)はその各製造工程をそれぞれ示す。
【図4】本発明の薄膜トランジスタ素子の製造方法の他
の実施形態を説明するための概略断面図であり、(a)
〜(e)はその各製造工程をそれぞれ示す。
【図5】本発明の薄膜トランジスタ素子の製造方法の他
の実施形態を説明するための概略断面図であり、(a)
〜(e)はその各製造工程をそれぞれ示す。
【図6】本発明の薄膜トランジスタ素子の製造方法の他
の実施形態を説明するための概略断面図であり、(a)
〜(e)はその各製造工程をそれぞれ示す。
【図7】本発明の薄膜トランジスタ素子の製造方法の他
の実施形態を説明するための概略断面図であり、(a)
〜(f)はその各製造工程をそれぞれ示す。
【図8】本発明の薄膜トランジスタ素子の製造方法の他
の実施形態を説明するための概略断面図であり、(a)
〜(e)はその各製造工程をそれぞれ示す。
【図9】本発明の薄膜トランジスタ素子の他の実施形態
を説明するための概略断面図である。
【図10】本発明の高開口率化を実現するための薄膜ト
ランジスタ素子の一実施形態を説明するための概略断面
図である。
【図11】本発明の高開口率化を実現するための薄膜ト
ランジスタ素子の他の実施形態を説明するための概略断
面図である。
【図12】本発明の高開口率化を実現するための薄膜ト
ランジスタ素子の他の実施形態を説明するための概略断
面図である。
【図13】本発明の高開口率化を実現するための薄膜ト
ランジスタ素子の他の実施形態を説明するための概略断
面図である。
【図14】実施例1で製造した薄膜トランジスタ素子の
非晶質シリコン膜の膜厚の違いによるゲート電圧−ドレ
イン電流特性を示すグラフである。
【図15】本発明の高開口率化構造の薄膜トランジスタ
素子のゲート電圧−ドレイン電流特性の初期特性及びマ
イナスゲートバイアスストレスに対する特性変化を示す
グラフである。
【図16】従来構造の高開口率化構造の薄膜トランジス
タ素子のゲート電圧−ドレイン電流特性の初期特性及び
マイナスゲートバイアスストレスに対する特性変化を示
すグラフである。
【図17】従来法により製造された薄膜トランジスタ素
子の構造を説明するための概略断面図である。
【図18】従来法により製造された高開口率化構造の薄
膜トランジスタ素子の構造を説明するための概略断面図
である。
【符号の説明】
10 透明絶縁性基板 11 ゲート電極 12 ゲート絶縁膜 13 非晶質シリコン膜 14 n型化した非晶質シリコン膜 15 ソース・ドレイン電極 16 プラズマ 17 改質した絶縁膜(酸化膜、窒化膜) 18 塗布絶縁膜 19 透明導電性画素電極
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−302769(JP,A) 特開 平4−218926(JP,A) 特開 平7−131023(JP,A) 特開 昭64−49272(JP,A) 特開 平7−221085(JP,A) 特開 平8−242000(JP,A) 特開 平7−318979(JP,A) 特開 平6−175156(JP,A) 特開 平7−84284(JP,A) 特開 平1−207930(JP,A) 特開 平4−302438(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 G02F 1/1368 H01L 21/336 H01L 21/316 H01L 21/318

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも透明絶縁性基板上に、ゲート
    電極、ゲート絶縁膜、アイランド状非晶質シリコン膜、
    ソース・ドレイン電極、及び前記アイランド状非晶質シ
    リコン膜とソース・ドレイン電極とが重なり合う部分に
    中間層として形成されたn型化した非晶質シリコン膜と
    を有する逆スタガード型薄膜トランジスタ素子におい
    て、 前記アイランド状非晶質シリコン膜とソース・ドレイン
    電極とが重なり合わない部分に一旦形成されたn型化し
    た非晶質シリコン膜の深さ方向の一部がエッチング除去
    され、残存するn型化した非晶質シリコン膜をプラズマ
    処理により改質した酸窒化膜からなる絶縁膜を有するこ
    とを特徴とする薄膜トランジスタ素子。
  2. 【請求項2】 少なくとも透明絶縁性基板上に、ゲート
    電極、ゲート絶縁膜、アイランド状非晶質シリコン膜、
    ソース・ドレイン電極、及び前記アイランド状非晶質シ
    リコン膜とソース・ドレイン電極とが重なり合う部分に
    中間層として形成されたn型化した非晶質シリコン膜と
    を有する逆スタガード型薄膜トランジスタ素子におい
    て、 前記アイランド状非晶質シリコン膜とソース・ドレイン
    電極とが重なり合わない部分に一旦形成されたn型化し
    た非晶質シリコン膜の深さ方向の一部がエッチング除去
    され、残存するn型化した非晶質シリコン膜をプラズマ
    処理により改質した酸窒化膜からなる絶縁膜をフッ酸を
    含む溶液により除去して形成されてなる薄膜トランジス
    タ素子。
  3. 【請求項3】 前記酸化窒化膜を酸素イオン又は酸素ラ
    ジカル及び窒素イオンあるいは窒素ラジカルが存在する
    プラズマ酸化窒化法により形成したことを特徴とする請
    求項1又は2に記載の薄膜トランジスタ素子。
  4. 【請求項4】 少なくとも、 (a)透明絶縁性基板上にゲート電極、ゲート絶縁膜、
    非晶質シリコン膜、n型化した非晶質シリコン膜を順次
    形成する工程、 (b)前記n型化した非晶質シリコン膜上にソース・ド
    レイン電極用金属を形成しパターニングしてソース・ド
    レイン電極を形成する工程、 (c)前記ソース・ドレイン電極と重なり合わない部分
    の前記n型化した非晶質シリコン膜を深さ方向の一部を
    エッチングする工程、 (d)前記エッチング後に残存するn型化した非晶質シ
    リコン膜を酸素イオン又は酸素イオン及び窒素イオン又
    は窒素ラジカルを含むプラズマ中に曝し、前記n型化し
    た非晶質シリコン膜を酸窒化膜からなる絶縁膜に改質す
    る工程、 (e)前記非晶質シリコン膜を所望のアイランド状にパ
    ターニングする工程、とを順次行うことを特徴とする薄
    膜トランジスタ素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも、 (a)透明絶縁性基板上にゲート電極、ゲート絶縁膜、
    非晶質シリコン膜、n型化した非晶質シリコン膜を順次
    形成する工程、 (b)前記n型化した非晶質シリコン膜上にソース・ド
    レイン電極用金属を形成しパターニングしてソース・ド
    レイン電極を形成する工程、 (c)前記ソース・ドレイン電極と重なり合わない部分
    の前記n型化した非晶質シリコン膜を深さ方向の一部を
    エッチングする工程、 (d)前記エッチング後に残存するn型化した非晶質シ
    リコン膜を酸素及び/又は窒素のイオン又はラジカルを
    含むプラズマ中に曝し、前記n型化した非晶質シリコン
    膜を酸化膜、窒化膜又は酸窒化膜からなる絶縁膜に改質
    する工程、 (e)前記改質した絶縁膜をフッ酸を含む溶液に曝して
    除去する工程、 (f)前記非晶質シリコン膜を所望のアイランド状にパ
    ターニングする工程、とを順次行うことを特徴とする薄
    膜トランジスタ素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の薄膜トランジスタ素子
    において、素子全体を保護するための保護絶縁膜を有
    し、該保護絶縁膜上に形成された透明導電性電極が保護
    絶縁膜に設けられたコンタクトホールを介して前記ソー
    ス電極に接続されており、かつ前記保護絶縁膜が高分子
    材料を用いて形成されていることを特徴とする薄膜トラ
    ンジスタ素子。
  7. 【請求項7】 前記高分子材料を用いて形成される保護
    絶縁膜が、シリコン酸化物であることを特徴とする請求
    項6に記載の薄膜トランジスタ素子。
  8. 【請求項8】 前記シリコン酸化物が、高分子材料とし
    てシロキサン化合物高分子を用いて形成されたことを特
    徴とする請求項7の薄膜トランジスタ素子。
  9. 【請求項9】 前記シリコン酸化物が、高分子材料とし
    てポリシラザン化合物高分子を用いて形成されたことを
    特徴とする請求項7の薄膜トランジスタ素子。
  10. 【請求項10】 前記高分子材料を用いて形成される保
    護絶縁膜が、熱硬化型樹脂であることを特徴とする請求
    項6記載の薄膜トランジスタ素子。
  11. 【請求項11】 前記熱硬化型樹脂が、アクリル樹脂で
    あることを特徴とする請求項10に記載の薄膜トランジ
    スタ素子。
  12. 【請求項12】 前記熱硬化型樹脂が、フッ素樹脂であ
    ることを特徴とする請求項10に記載の薄膜トランジス
    タ素子。
  13. 【請求項13】 前記熱硬化型樹脂が、ポリイミド樹脂
    であることを特徴とする請求項10に記載の薄膜トラン
    ジスタ素子。
  14. 【請求項14】 請求項1〜3、6〜13のいずれか1
    項に記載の薄膜トランジスタ素子をアレイとして用いた
    ことを特徴とする液晶ディスプレイ装置。
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