本開示は、抵抗変化素子の抵抗状態を決定するために、抵抗変化素子アレイにおける抵抗変化素子にアクセスするためのデバイスおよび方法を提供する。本開示のデバイスおよび方法は、抵抗変化素子に、読取りオペレーション、設定検証オペレーション、リセット検証オペレーション、テストオペレーションおよび他のタイプのオペレーション等の様々なオペレーションを介してアクセスする。ある具体的なオペレーションについて、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子が選択され、この具体的なオペレーションの抵抗が選択され、この具体的なオペレーションの電流量が供給され、かつ少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態が決定される。具体的なオペレーションの抵抗は、少なくとも1つの抵抗変化素子と同じ抵抗変化素子アレイ内に位置決めされる抵抗参照素子(resistive reference element)の抵抗から選択され、または、少なくとも1つの抵抗変化素子と同じ抵抗変化素子アレイ内に位置決めされる抵抗参照素子を用いて生成され得る幾つかの抵抗から選択される。具体的なオペレーションの電流量は、具体的なオペレーションの抵抗を基礎とする。さらに、抵抗変化素子アレイの回路状態は、具体的なオペレーション用に供給される電流量を調整することによって補償される。具体的なオペレーションに合わせて調製される電流量を供給することにより、より低い電圧、より低い電流を使用することができ、具体的なオペレーションの速度を上げることができ、かつ抵抗変化素子の抵抗状態を決定する際のエラーを減らすことができる。さらに、具体的なオペレーションに合わせて調製される電流量を調整して、抵抗変化素子アレイの回路状態を補償することにより、より低い電圧、より低い電流を使用することができ、具体的なオペレーションの速度を上げることができ、かつ抵抗変化素子の抵抗状態を決定する際のエラーを減らすことができる。
2つの不揮発性抵抗状態にプログラム可能な抵抗変化素子のREADオペレーションは、その抵抗変化素子が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)であるか、高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)であるか、を決定するためのオペレーションである。さらに、READオペレーションは、抵抗変化素子の抵抗状態が抵抗状態を大きく変えることなく決定されるオペレーションを記述するために使用される。2つの不揮発性抵抗状態にプログラム可能な抵抗変化素子のSETVERIFYオペレーションは、その抵抗変化素子が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)であるか、低抵抗状態以外の抵抗状態であるか、を決定するためのオペレーションである。SETVERIFYオペレーションは、READオペレーションの場合の、抵抗変化素子が低抵抗状態を有すると決定するための、抵抗変化素子の抵抗と低抵抗状態のモデル抵抗との対応性より近い、抵抗変化素子が低抵抗状態を有すると決定するための、抵抗変化素子の抵抗と低抵抗状態のモデル抵抗との対応性を要求する。さらに、SETVERIFYオペレーションは、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態が低抵抗状態であるかどうかが抵抗状態を大きく変えることなく決定されるオペレーションを記述するために使用される。2つの不揮発性抵抗状態にプログラム可能な抵抗変化素子のRESETVERIFYオペレーションは、その抵抗変化素子が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)であるか、高抵抗状態以外の抵抗状態であるか、を決定するためのオペレーションである。RESETVERIFYオペレーションは、READオペレーションの場合の、抵抗変化素子が高抵抗状態を有すると決定するための、抵抗変化素子の抵抗と高抵抗状態のモデル抵抗との対応性より近い、抵抗変化素子が高抵抗状態を有すると決定するための、抵抗変化素子の抵抗と高抵抗状態のモデル抵抗との対応性を要求する。さらに、RESETVERIFYオペレーションは、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態が高抵抗状態であるかどうかが抵抗状態を大きく変えることなく決定されるオペレーションを記述するために使用される。
本開示において、電流を供給することは、ある点への電流の流れ、およびある点からの電流の流れを記述するために使用される。ソース電流およびシンク電流は、ある点に対する電流の流れの方向を示すことから、ある点へ電流を供給することは、ソース電流と称す
ることもでき、かつある点から電流を供給することは、シンク電流と称することもできる。本開示において、接続、結合、電気接続、電気結合、および電気的連通、という用語は、交換可能に使用されるものであって、これらの用語は、電気信号が1つのコンポーネントから別のコンポーネントへ直接または間接的に流れることを可能にする接続を指す。あるコンポーネントから別のコンポーネントへの電気信号の直接的な流れは、抵抗器、キャパシタおよびインダクタ等の電気エネルギーを生成しない受動デバイスの介在を排除するものではない。あるコンポーネントから別のコンポーネントへの電気信号の間接的な流れは、トランジスタ等の能動デバイスの介在、または電磁誘導による電気信号の流れを排除するものではない。さらに、本開示において、端子、接点および導体という用語は、交換可能に使用される。さらに、ビットラインおよびワードラインという用語は、後に指定されるアレイラインの言及に限定されるものではなく、むしろ、ビットラインおよびワードラインという用語は、後の表記とは異なるアレイラインを指して使用されることがある。
抵抗変化素子セルは、抵抗変化素子を用いてセル内に情報を記憶する。電気刺激に反応して、この抵抗変化素子は、少なくとも2つの不揮発性抵抗状態間で調整されることが可能である。典型的には、2つの抵抗状態、すなわち、低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)および高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)が使用される。この方法において、抵抗変化素子セル内の抵抗変化素子の抵抗値は、1ビットの情報(例えば、1ビットのメモリ素子として機能する)を記憶するために使用されることが可能である。本開示の他の態様によれば、3つ以上の抵抗状態が使用され、単一セルは、1ビットより多い情報を記憶できるようになる。例えば、抵抗変化素子セルは、その抵抗変化素子を4つの不揮発性抵抗状態間で調整する場合もあり、単一セルにおける2ビット情報の記憶が見込まれる。
抵抗変化素子(およびそのアレイ)は、電子デバイス(携帯電話、デジタルカメラ、ソリッド・ステート・ハード・ドライブおよびコンピュータ等、但しこれらに限定されない)内にデジタルデータを記憶するための(抵抗状態として論理値を記憶する)不揮発性メモリデバイスとしての使用に最適である。しかしながら、抵抗変化素子の使用法は、メモリアプリケーションに限定されない。例えば、抵抗変化素子(およびそのアレイ)は、スイッチ、再プログラム可能なヒューズおよびアンチヒューズとしての使用にも最適である。実際に、本開示の教示による抵抗変化素子のアレイならびに高度アーキテクチャは、論理デバイスにおいて、またはアナログ回路において使用される可能性もある。
典型的には、抵抗変化素子は、素子に渡って電気刺激を印加することにより、異なる抵抗状態間で調整(プログラム)される。例えば、(特定のアプリケーションの必要により要求される)特定の電圧、電流およびパルス幅の1つまたは複数のプログラミングパルスを抵抗変化素子に渡って印加して、抵抗変化素子の抵抗を初期抵抗から所望される新しい抵抗へ調整することができる。上述の例では、(特定のアプリケーションの必要により要求される)特定の電圧、電流およびパルス幅の別の1つまたは複数のプログラミングパルスを抵抗変化素子に渡って印加して、抵抗変化素子を元の初期抵抗へ、または特有のアプリケーションに依存して、第3の抵抗へ調整することができる。さらに、米国特許出願第15/136,414号明細書に記載されているように、パルス列を抵抗変化素子に渡って印加して、抵抗変化素子の抵抗を調整することもできる。
次に、図1を参照すると、抵抗変化素子アレイの例示的なアーキテクチャ100が簡略図で示されている。抵抗変化素子アレイ100は、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyを含み、各抵抗変化素子セルは、2つのアレイライン(ビットラインおよびワードライン)を介してアクセスされかつ原位置選択デバイスまたは他の電流制限素子を含まない抵抗変化素子SW00-SWxyを含む。抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyは、抵抗変化素子セルが抵抗変化素子を含みかつ原位置選択デバイスまたは他
の電流制限素子を含まないという理由で、1-R抵抗変化素子セルまたはnR抵抗変化素子セルと称される。さらに、抵抗変化素子アレイ100は、抵抗変化素子アレイ100が、抵抗変化素子を含みかつ原位置選択デバイスまたは他の電流制限素子を含まない抵抗変化素子セルを含むという理由で、1-R抵抗変化素子アレイ又はnR抵抗変化素子アレイと称されることもある。
抵抗変化素子SW00-SWxyは、2端子ナノチューブスイッチング素子、相変化メモリ素子、金属酸化物メモリ素子、または導電性ブリッジメモリ素子、ならびに他の材料および設計であってもよい。抵抗変化素子SW00-SWxyは、金属酸化物、固体電解質、カルコゲナイドガラス等の相変化物質、グラフェン織物およびカーボンナノチューブ織物等の複数の材料から形成されることが可能であるが、これらに限定されない。例えば、Bertin、外へ付与された米国特許第7,781,862号明細書は、第1および第2の導電端子と、ナノチューブ織物物品とを備える2端子ナノチューブ・スイッチング・デバイスを開示している。Bertinは、ナノチューブ織物物品の抵抗性を複数の不揮発性抵抗状態間で調整するための方法を教示している。少なくとも1つの実施形態では、電気刺激が、ナノチューブ織物層を介して電流を通す等の目的で、第1および第2の導電素子のうちの少なくとも一方へ加えられる。(米国特許第7,781,862号明細書においてBertinが記述しているように)この電気刺激を予め決められた所定のパラメータセット内で慎重に制御することにより、ナノチューブ物品の抵抗性は、比較的高い抵抗状態と比較的低い抵抗状態との間で繰返し切換されることが可能である。所定の実施形態において、これらの高い、および低い抵抗状態は、1ビットの情報を記憶するために使用されることが可能である。
本開示における抵抗変化素子セルおよび抵抗変化素子の幾つかの例は、特にカーボンナノチューブベースの抵抗変化素子セルおよび抵抗変化素子を参照しているが、本開示によるデバイスおよび方法は、これらに限定されない。実際に、当業者には、本開示によるデバイスおよび方法が、あらゆるタイプの抵抗変化素子セルまたは抵抗変化素子(相変化および金属酸化物等、但しこれらに限定されない)に適用可能であることが明らかとなるであろう。
各抵抗変化素子SW00-SWxyは、低抵抗状態、例えば約1MΩの抵抗(典型的には、論理「1」に対応するSET状態)、および高抵抗状態、例えば約10MΩの抵抗(典型的には、論理「0」に対応するRESET状態)にプログラム可能である。各抵抗変化素子SW00-SWxyは、第1の端子と、第2の端子とを有する。抵抗変化素子SW00-SWxyの第1の端子は、ビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、かつ抵抗変化素子SW00-SWxyの第2の端子は、ワードラインWL(0)-WL(y)に電気接続される。抵抗変化素子アレイ100は、アレイ内の個々の抵抗変化素子セルを、選択される抵抗変化素子セルの読取り、検証、試験またはプログラムに必要とされる十分な電気刺激でビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧およびワードラインWL(0)-WL(y)上の電圧を駆動することによってアドレス指定し、かつ同時に、アレイ内の他のセルがそれらの記憶された抵抗状態を変えることになるあらゆる電気的刺激を受けないように防止することができる。
先に論じたように、図1に詳述されているアレイアーキテクチャ100は、各セルが2つの別個のアレイラインにのみ応答することを要求する回路構造を提供する。さらに、図1に詳述されているようなアレイアーキテクチャ100は、各抵抗変化素子に伴う原位置選択デバイスまたは他の電流制限デバイスを必要とせず、よって、アレイアーキテクチャ100は、バイポーラ動作を見込んでいる(すなわち、読取り、検証、試験またはプログラミング電流は、特有の用途または特有の抵抗変化素子技術の必要性に応じて、ワードラインからビットラインへ、またはビットラインからワードラインへ流れることができる)
。Bertin、外へ付与された米国特許第9,390,790号明細書は、抵抗変化素子アレイに関するこのタイプのアーキテクチャを教示し、かつこのようなアレイ内のセルをプログラムしかつ読み取るための幾つかの方法を記述している。
図1に詳述されている(かつBertin、外へ付与された米国特許第9,390,790号明細書において考察されている)この1-R抵抗変化素子アレイアーキテクチャ100は、所定のアプリケーションの回路アーキテクチャおよびレイアウトに関するさらに重要な改善および単純化を表現している。例えば、アレイアーキテクチャ100におけるセルサイズのスケーリングは、抵抗変化素子自体の物理的サイズ要件によってのみ制限されている。さらに、各抵抗変化素子セルは、1つのデバイス(抵抗変化素子自体)と、2つの相互接続部(抵抗変化素子の第1の端子に電気接続されるビットライン、および抵抗変化素子の第2の端子に電気接続されるワードライン)とを含むだけであることから、抵抗変化素子アレイの複雑さが大幅に低減され、所定のアプリケーションでは、製造の容易さ、コスト、スケーリング能力の向上および回路集積化に関して多くの利点が提供される。したがって、図1に詳述されているような単純化されたアレイアーキテクチャ100(または、例えば図2A-2I、3A-3F、5A-5Iおよび6A-6Fに示されているアレイ構造等の同様の変形例)は、最新技術がより高密度の抵抗変化素子アレイを要求し続けているという理由で、極めて望ましい。
次に、図2Aを参照すると、ある電流量を取り出すために、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子に抵抗参照素子の抵抗を用いてアクセスするための例示的なアーキテクチャが簡略図で示されている。この例示的なアーキテクチャは、低抵抗参照素子の低抵抗、中間抵抗参照素子の中間抵抗、高抵抗参照素子の高抵抗から選択するように動作可能であって、後述するように、SETVERIFYオペレーションには、低抵抗が選択され、READオペレーションには、中間抵抗が選択され、かつRESETVERIFYオペレーションには、高抵抗が選択される。さらに、この例示的なアーキテクチャは、例示的なアーキテクチャに抵抗が異なる追加の抵抗参照素子を包含することによって、追加の抵抗から選択することもできる。この例示的なアーキテクチャは、図2Aに示すように、抵抗変化素子アレイ200と、調整可能な電流量を取り出すための回路202と、複数のセンスデバイス260、262とを含む。しかしながら、この例示的なアーキテクチャは、図2Aに限定されるものではなく、例示的なアーキテクチャは、抵抗器、増幅器およびインバータ等の図2Aに示されていない追加のコンポーネントを含んでもよく、また、センス増幅器等の図2Aに示すコンポーネントを省いてもよい。さらに、例示的なアーキテクチャは、図2B-2Dに限定されるものではなく、例示的なアーキテクチャは、図2B-2Dに示されていない追加のコンポーネントを含んでもよく、また、図2B-2Dに示すコンポーネントを省いてもよい。
抵抗変化素子アレイ200は、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyを含み、各抵抗変化素子セルは、2つのアレイライン(ビットラインおよびワードライン)を介してアクセスされかつ原位置選択デバイスまたは他の電流制限素子を含まない抵抗変化素子SW00-SWxyを含む。また、抵抗変化素子アレイ200は、各低抵抗参照素子が2つのアレイライン(ビットラインおよびワードライン)を介してアクセスされる複数の低抵抗参照素子RL00-RL0y、各中間抵抗参照素子が2つのアレイライン(ビットラインおよびワードライン)を介してアクセスされる複数の中間抵抗参照素子RI00-RI0y、および各高抵抗参照素子が2つのアレイライン(ビットラインおよびワードライン)を介してアクセスされる複数の高抵抗参照素子RH00-RH0yも含む。あるいは、複数の低抵抗参照素子RL00-RL0y、複数の中間抵抗参照素子RI00-RI0y、および複数の高抵抗参照素子RH00-RH0yのうちの少なくとも1つは、抵抗変化素子アレイ200の外側に位置決めされてもよい。
抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyは、抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyが抵抗変化素子を含みかつ原位置選択デバイスまたは他の電流制限素子を含まないという理由で、1-R抵抗変化素子セルまたはnR抵抗変化素子セルと称される。抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyは、図1を参照して先に論じた抵抗変化素子アレイ100内の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyと同じ、または類似する構造を有してもよい。さらに、抵抗変化素子アレイ200は、抵抗変化素子アレイ200が、抵抗変化素子を含みかつ原位置選択デバイスまたは他の電流制限素子を含まない抵抗変化素子セルを含むという理由で、1-R抵抗変化素子アレイまたはnR抵抗変化素子アレイと称されることもある。
抵抗変化素子アレイ200における低抵抗参照素子RL00-RL0y、中間抵抗参照素子RI00-RI0y、高抵抗参照素子RH00-RH0yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyの位置により、低抵抗参照素子RL00-RL0y、中間抵抗参照素子RI00-RI0y、高抵抗参照素子RH00-RH0yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyは、温度、アレイラインのキャパシタンスおよびインピーダンス、選択されないセルの電気抵抗およびアレイ内の漏れ経路等の略同じ回路状態に曝される。抵抗変化素子アレイ200内に低抵抗参照素子RL00-RL0y、中間抵抗参照素子RI00-RI0y、高抵抗参照素子RH00-RH0yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyを配置すると、低抵抗参照素子RL00-RL0y、中間抵抗参照素子RI00-RI0y、高抵抗参照素子RH00-RH0yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyが略同じ回路状態に曝されることから、抵抗変化素子アレイ200の回路状態の影響を減らすことができる。さらに、低抵抗参照素子RL00-RL0y、中間抵抗参照素子RI00-RI0y、高抵抗参照素子RH00-RH0yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyを同じ材料から構成すると、低抵抗参照素子RL00-RL0y、中間抵抗参照素子RI00-RI00y、高抵抗参照素子RH00-RH0yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyを異なる材料で構成することに起因する電気的特性のばらつきによる影響を減らすことができる。
抵抗変化素子SW00-SWxyは、先に論じたように、2端子ナノチューブスイッチング素子、相変化メモリ素子、金属酸化物メモリ素子、または導電性ブリッジメモリ素子、ならびに他の材料および設計であってもよい。抵抗変化素子SW00-SWxyは、金属酸化物、固体電解質、カルコゲナイドガラス等の相変化物質、グラフェン織物およびカーボンナノチューブ織物等の複数の材料から形成されることが可能であるが、これらに限定されない。抵抗変化素子SW00-SWxyは、低抵抗状態、例えば約1MΩの抵抗(典型的には、論理「1」に対応するSET状態)、および高抵抗状態、例えば約10MΩの抵抗(典型的には、論理「0」に対応するRESET状態)にプログラム可能である。
低抵抗参照素子RL00-RL0yは、抵抗器、2端子ナノチューブスイッチング素子、相変化メモリ素子、金属酸化物メモリ素子、または導電性ブリッジメモリ素子、ならびに他の材料および設計であってもよい。低抵抗参照素子RL00-RL0yは、金属酸化物、固体電解質、カルコゲナイドガラス等の相変化物質、グラフェン織物およびカーボンナノチューブ織物等の複数の材料から形成されることが可能であるが、これらに限定されない。低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗は、回路設計者により選択される設計変数である。低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗は、SETVERIFYオペレーションの間の低抵抗状態に対応する抵抗値の上方境界を設定する。回路設計者は、典型的には、抵抗変化素子SW00-SWxyが低抵抗状態のモデル抵抗より大きい抵抗を有しかつSETVERIFYオペレーションの間に低抵抗状態を有するように決定されることが可能であるように、低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗を、抵抗変化素子SW00-SWxyの低抵抗状態のモデル抵抗より大きく選択する。
例えば、抵抗変化素子SW00-SWxyの低抵抗状態のモデル抵抗が1MΩである場
合、回路設計者は、低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗値を2MΩであるように選択してもよく、よって、約2MΩ以下の抵抗値を有する抵抗変化素子は、SETVERIFYオペレーションの間に低抵抗状態を有すると決定される。なお、回路設計者が、典型的には、低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗を、抵抗変化素子SW00-SWxyの低抵抗状態のモデル抵抗より大きく、かつ中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗より少なくなるように選択することは、留意される。さらに、低抵抗参照素子RL00-RL0yが、略同じ抵抗を有するものと限定されないことも留意される。例えば、調整可能な電流量を取り出すための回路202の方へ近接して位置決めされる低抵抗参照素子は、調整可能な電流量を取り出すための回路202から遠くへ位置決めされる低抵抗参照素子の抵抗より大きい抵抗を有してもよい。
中間抵抗参照素子RI00-RI0yは、抵抗器、2端子ナノチューブスイッチング素子、相変化メモリ素子、金属酸化物メモリ素子、または導電性ブリッジメモリ素子、ならびに他の材料および設計であってもよい。中間抵抗参照素子RI00-RI0yは、金属酸化物、固体電解質、カルコゲナイドガラス等の相変化物質、グラフェン織物およびカーボンナノチューブ織物等の複数の材料から形成されることが可能であるが、これらに限定されない。中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗は、回路設計者により選択される設計変数である。中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗は、READオペレーションの間の低抵抗状態に対応する抵抗値、およびREADオペレーションの間の高抵抗状態に対応する抵抗値の境界を設定する。回路設計者は、典型的には、中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗を、低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗より大きく、かつ高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗より少なくなるように選択する。
例えば、抵抗変化素子SW00-SWxyの低抵抗状態のモデル抵抗が1MΩであり、かつ抵抗変化素子SW00-SWxyの高抵抗状態のモデル抵抗が10MΩである場合、回路設計者は、中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗を5.5MΩとなるように選択してもよく、よって、約5.5MΩ以下の抵抗を有する抵抗変化素子は、READオペレーションの間に低抵抗状態を有することが決定され、かつ約5.5MΩより大きい抵抗を有する抵抗変化素子SW00-SWxyは、READオペレーションの間に高抵抗状態を有することが決定される。中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗は、抵抗変化素子SW00-SWxyの低抵抗状態のモデル抵抗と、抵抗変化素子SW00-SWxyの高抵抗状態のモデル抵抗との正確な中間点における抵抗に限定されるものではなく、むしろ、中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗は、低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗と高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗との間の任意の抵抗であってもよい。中間抵抗参照素子RI00-RI0yが、略同じ抵抗を有するものと限定されないことは、留意される。例えば、調整可能な電流量を取り出すための回路202の方へ近接して位置決めされる中間抵抗参照素子は、調整可能な電流量を取り出すための回路202から遠くへ位置決めされる中間抵抗参照素子の抵抗より大きい抵抗を有してもよい。
高抵抗参照素子RH00-RH0yは、抵抗器、2端子ナノチューブスイッチング素子、相変化メモリ素子、金属酸化物メモリ素子、または導電性ブリッジメモリ素子、ならびに他の材料および設計であってもよい。高抵抗参照素子RH00-RH0yは、金属酸化物、固体電解質、カルコゲナイドガラス等の相変化物質、グラフェン織物およびカーボンナノチューブ織物等の複数の材料から形成されることが可能であるが、これらに限定されない。高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗は、回路設計者により選択される設計変数である。高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗は、RESETVERIFYオペレーションの間の高抵抗状態に対応する抵抗値を決定するための下方境界を設定する。回路設計者は、典型的には、抵抗変化素子SW00-SWxyが高抵抗状態のモデル抵抗より少ない抵抗を有しかつRESETVERIFYオペレーションの間に高抵抗状態を有するように決定されることが可能であるように、高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗を
、抵抗変化素子SW00-SWxyの高抵抗状態のモデル抵抗より少なく選択する。
例えば、抵抗変化素子SW00-SWxyの高抵抗状態のモデル抵抗が10MΩである場合、回路設計者は、高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗値を9MΩであるように選択してもよく、よって、約9MΩより大きい抵抗値を有する抵抗変化素子は、RESETVERIFYオペレーションの間に高抵抗状態を有すると決定される。回路設計者が、典型的には、高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗を、中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗より大きく、かつ抵抗変化素子SW00-SWxyの高抵抗状態のモデル抵抗より少なくなるように選択することは留意される。さらに、高抵抗参照素子RH00-RH0yが、略同じ抵抗を有するものと限定されないことも留意される。例えば、調整可能な電流量を取り出すための回路202の方へ近接して位置決めされる高抵抗参照素子は、調整可能な電流量を取り出すための回路202から遠くへ位置決めされる高抵抗参照素子の抵抗より大きい抵抗を有してもよい。
さらに、中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗より少ない低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗、および中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗より大きい高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗を選択することにより、SETVERIFYオペレーションの間の低抵抗状態に対応する抵抗値と、RESETVERIFYオペレーションの間の高抵抗状態に対応する抵抗値との間にバッファが生成される。バッファ内に抵抗を有する抵抗変化素子は、READオペレーションの間に低抵抗状態を有する、または、READオペレーションの間に高抵抗状態を有する、と決定される。しかしながら、バッファ内に抵抗を有する抵抗変化素子は、SETVERIFYオペレーションの間に低抵抗状態以外の抵抗状態を有する、と決定される、または、RESETVERIFYオペレーションの間に高抵抗状態以外の抵抗状態を有する、と決定される。したがって、低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗が中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗より少ない場合、SETVERIFYオペレーションは、READオペレーションよりも、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗と低抵抗状態のモデル抵抗との間のより近い対応づけを要求し、かつ高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗が中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗より大きい場合、RESETVERIFYオペレーションは、READオペレーションよりも、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗と高抵抗状態のモデル抵抗との間のより近い対応づけを要求する。
例えば、低抵抗参照素子RL00-RL0yが2MΩの抵抗を有し、中間抵抗参照素子RI00-RI0yが5.5MΩの抵抗を有し、かつ高抵抗参照素子RH00-RH0yが9MΩの抵抗を有する場合、低抵抗参照素子RL00-RL0yおよび高抵抗参照素子RH00-RH0yは、約2MΩから約9MΩまでの間のバッファを生成する。上述の例において、約2MΩから約5.5MΩまでの抵抗を有する抵抗変化素子は、READオペレーションの間は低抵抗状態を有すると決定されるが、SETVERIFYオペレーションの間は低抵抗状態以外の抵抗状態を有すると決定され、かつ約5.5MΩから約9MΩまでの抵抗を有する抵抗変化素子は、READオペレーションの間は高抵抗状態を有すると決定されるが、RESETVERIFYオペレーションの間は高抵抗状態以外の抵抗状態を有すると決定される。回路設計者は、バッファを、低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗および高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗を調整することによって調整することができる。低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗および高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗は、中間抵抗変化素子RI00-RI0yの抵抗から等距離にある必要がないことは、留意される。例えば、低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗の方が、中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗に近くてもよく、または、高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗の方が中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗に近くてもよい。
各抵抗変化素子SW00-SWxyは、第1の端子と、第2の端子とを有する。抵抗変化素子SW00-SWxyの第1の端子は、ビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、かつ抵抗変化素子SW00-SWxyの第2の端子は、ワードラインWL(0)-WL(y)に電気接続される。各低抵抗参照素子RL00-RL0yは、第1の端子と、第2の端子とを有する。低抵抗参照素子RL00-RL0yの第1の端子は、ビットラインBL(L0)に電気接続され、かつ低抵抗参照素子RL00-RL0yの第2の端子は、ワードラインWL(0)-WL(y)に電気接続される。各中間抵抗参照素子RI00-RI0yは、第1の端子と、第2の端子とを有する。中間抵抗参照素子RI00-RI0yの第1の端子は、ビットラインBL(I0)に電気接続され、かつ中間抵抗参照素子RI00-RI0yの第2の端子は、ワードラインWL(0)-WL(y)に電気接続される。各高抵抗参照素子RH00-RH0yは、第1の端子と、第2の端子とを有する。高抵抗参照素子RH00-RH0yの第1の端子は、ビットラインBL(H0)に電気接続され、かつ高抵抗参照素子RH00-RH0yの第2の端子は、ワードラインWL(0)-WL(y)に電気接続される。
抵抗変化素子アレイ200は、調整可能な電流量を取り出すための回路202、および複数のセンスデバイス260、262に電気接続される。調整可能な電流量を取り出すための回路202は、差動増幅器210と、第1のPMOSトランジスタ220とも称される第1のpチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)220と、複数のPMOSトランジスタ230、232とも称される複数のpチャネルMOSFET230、232と、複数のNMOSトランジスタ240、242、244とも称される複数のnチャネルMOSFET240、242、244とを含む。差動増幅器210は、非反転入力端子と、反転入力端子と、出力端子とを有する。第1のPMOSトランジスタ220は、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタは、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。複数のNMOSトランジスタ240、242、244における各NMOSトランジスタは、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。複数のセンスデバイス260、262における各センスデバイスは、第1の入力端子と、第2の入力端子と、出力端子とを有する。差動増幅器210、第1のPMOSトランジスタ220、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタ、複数のNMOSトランジスタ240、242、244における各NMOSトランジスタ、および複数のセンスデバイス260、262における各センスデバイスが、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。
差動増幅器210は、出力電圧を2つの入力電圧の差に基づいて生成する、オペアンプ等の増幅器であってもよい。センスデバイス260、262は、データ値または論理値に対応する出力電圧を少なくとも1つの入力電圧に基づいて生成する、センス増幅器、差動増幅器およびアナログ-デジタル変換器等のコンポーネントであってもよい。先に論じたように、複数のセンスデバイス260、262におけるセンスデバイスは、これらのセンスデバイスが正極出力端子および負極出力端子を有する完全差動センスアンプである場合等に、さらに他の端子を有し得ることは、留意される。さらに、調整可能な電流量を取り出すための回路202は、第1のPMOSトランジスタ220、複数のPMOSトランジスタ230、232および複数のNMOSトランジスタ240、242、244の代わりに、カーボンナノチューブ電界効果トランジスタ(CNTFET)、SiGEFET、完全空乏型シリコン-オン-インシュレータFET、またはFinFET等のマルチゲート電界効果トランジスタ等の他のタイプの電界効果トランジスタを含んでもよい。半導体基板を必要としない電界効果トランジスタがナノチューブベースの抵抗変化素子と共に使用される場合には、チップを完全に絶縁材料上へ製造できるようになり、さらには、電界効果トランジスタを積層して、調整可能な電流量を取り出すための回路202により消費されるチップ面積量を減らすことができるようになる。
差動増幅器210の反転入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FGPA)等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、差動増幅器210の非反転入力端子は、第1のPMOSトランジスタ220のドレイン端子と、複数のNMOSトランジスタ240、242、244における、フィードバックループを形成する各NMOSトランジスタのドレイン端子とに電気接続され、かつ差動増幅器210の出力端子は、第1のPMOSトランジスタ220のゲート端子と、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタのゲート端子とに電気接続される。第1のPMOSトランジスタ220のソース端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続され、第1のPMOSトランジスタ220のドレイン端子は、複数のNMOSトランジスタ240、242、244における各NMOSトランジスタのドレイン端子と、差動増幅器210の非反転入力端子とに電気接続され、かつ第1のPMOSトランジスタ220のゲート端子は、差動増幅器210の出力端子に電気接続される。複数のPMOSトランジスタ230、232におけるPMOSトランジスタのソース端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続され、複数のPMOSトランジスタ230、232におけるPMOSトランジスタのドレイン端子は、抵抗変化素子アレイ200のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、かつ複数のPMOSトランジスタ230、232におけるPMOSトランジスタのゲート端子は、差動増幅器210の出力端子に電気接続される。複数のNMOSトランジスタ240、242、244におけるNMOSトランジスタのドレイン端子は、第1のPMOSトランジスタ220のドレイン端子と、差動増幅器210の非反転入力端子とに電気接続され、複数のNMOSトランジスタ240、242、244におけるNMOSトランジスタのソース端子は、抵抗変化素子アレイ200のビットラインBL(L0)-BL(H0)に電気接続され、かつ複数のNMOSトランジスタ240、242、244におけるNMOSトランジスタのゲート端子は、テスト回路に、または、NMOSトランジスタをオンにしかつオフにするための制御信号S1-S3を供給する、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、調整可能な電流量を取り出すための回路202は、さらに、ビットラインBL(0)-BL(x)への電流の流れを制御するための、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、カーボンナノチューブ電界効果トランジスタ(CNTFET)、SiGEFET、完全空乏型シリコン-オン-インシュレータFET、またはFinFET等のマルチゲート電界効果トランジスタ等の複数の電界効果(FET)を含んでもよい。複数のFETにおける各FETは、複数のPMOSトランジスタ230、232におけるPMOSトランジスタと直列に電気接続され、かつ複数のFETにおける各FETは、テスト回路に、またはFETをオンにしかつオフにするための制御信号を供給する、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されるゲート端子を有する。
あるいは、図2C-2Dに示すように、第1のPMOSトランジスタ220のソース端子は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される電流量の変動を低減するために、抵抗器250によって電源、電圧源、ドライバ回路または他のデバイスに電気接続される。さらに、図2C-2Dに示すように、複数のPMOSトランジスタ230、232におけるPMOSトランジスタのソース端子は、複数のPMOSトランジスタ230、232におけるPMOSトランジスタにより供給される電流量の変動を低減するために、複数の抵抗器252、254における抵抗器によって電源、電圧源、ドライバ回路または他のデバイスに電気接続される。
再び図2Aを参照すると、複数のセンスデバイス260、262におけるセンスデバイスの第1の入力端子は、抵抗変化素子アレイ200のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、複数のセンスデバイス260、262におけるセンスデバイスの第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数のセンスデバイス260、262におけるセンスデバイスの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、図2Bおよび2Dに示すように、抵抗変化素子アレイ200には、小信号を増加するための複数の増幅器270、272が電気接続され、かつ複数のセンスデバイス260、262は、これらの複数の増幅器270、272に電気接続される。複数の増幅器270、272における各増幅器は、第1の入力端子と、第2の入力端子と、出力端子とを有する。複数の増幅器270、272における増幅器の第1の入力端子は、抵抗変化素子アレイ200のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、複数の増幅器270、272における増幅器の第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数の増幅器270、272における増幅器の出力端子は、複数のセンスデバイス260、262におけるセンスデバイスの第1の入力端子に電気接続される。複数の増幅器270、272における各増幅器が、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。同じく図2Bおよび2Dに示すように、複数のセンスデバイス260、262におけるセンスデバイスの第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数のセンスデバイス260、262におけるセンスデバイスの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
次に、図2Eを参照すると、ある電流量を取り込むために、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子に抵抗参照素子の抵抗を用いてアクセスするための例示的なアーキテクチャが簡略図で示されている。この例示的なアーキテクチャは、低抵抗参照素子の低抵抗、中間抵抗参照素子の中間抵抗、高抵抗参照素子の高抵抗から選択するように動作可能であって、後述するように、SETVERIFYオペレーションには、低抵抗が選択され、READオペレーションには、中間抵抗が選択され、かつRESETVERIFYオペレーションには、高抵抗が選択される。さらに、この例示的なアーキテクチャは、例示的なアーキテクチャに抵抗が異なる追加の抵抗参照素子を包含することによって、追加の抵抗から選択することもできる。この例示的なアーキテクチャは、図2Eに示すように、抵抗変化素子アレイ200と、調整可能な電流量を取り込むための回路203と、複数のセンスデバイス261、263とを含む。しかしながら、この例示的なアーキテクチャは、図2Eに限定されるものではなく、例示的なアーキテクチャは、抵抗器、増幅器およびインバータ等の図2Eに示されていない追加のコンポーネントを含んでもよく、また、センス増幅器等の図2Eに示すコンポーネントを省いてもよい。さらに、この例示的なアーキテクチャは、図2F-2Iに限定されるものではなく、例示的なアーキテクチャは、図2F-2Iに示されていない追加のコンポーネントを含んでもよく、また、図2F-2Iに示すコンポーネントを省いてもよい。抵抗変化素子アレイ200の構造については先に論じており、よって、抵抗変化素子アレイ200の構造については後述しない。
抵抗変化素子アレイ200は、調整可能な電流量を取り込むための回路203、および複数のセンスデバイス261、263に電気接続される。調整可能な電流量を取り込むための回路203は、差動増幅器211と、第1のNMOSトランジスタ221とも称される第1のnチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)221と、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233とも称される第1の複数のnチャネルMOSFET231、233と、第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245とも称される第2の複数のnチャネルMOSFET241、243、245とを含む。差動増幅器211は、非反転入力端子と、反転入力端子と、出力端子とを有する。第1のNMOSトランジスタ221は、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタは、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245における各NMOSトランジスタは、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。複数のセンスデバイス261、263における各センスデバイスは、第1の入力端子と、第2の入力端子と、出力端子とを有する。なお、差動増幅器211、第1のNMOSトランジスタ221、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタ、第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245における各NMOSトランジスタ、および複数のセンスデバイス261、263における各センスデバイスが、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。
差動増幅器211は、出力電圧を2つの入力電圧の差に基づいて生成する、オペアンプ等の増幅器であってもよい。センスデバイス261、263は、データ値または論理値に対応する出力電圧を少なくとも1つの入力電圧に基づいて生成する、センス増幅器、差動増幅器およびアナログ-デジタル変換器等のコンポーネントであってもよい。先に論じたように、複数のセンスデバイス261、263おけるセンスデバイスは、これらのセンスデバイスが正極出力端子および負極出力端子を有する完全差動センスアンプである場合等に、さらに他の端子を有し得ることは、留意される。さらに、調整可能な電流量を取り込むための回路203は、第1のNMOSトランジスタ221、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233および第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245の代わりに、カーボンナノチューブ電界効果トランジスタ(CNTFET)、SiGEFET、完全空乏型シリコン-オン-インシュレータFET、またはFinFET等のマルチゲート電界効果トランジスタ等の他のタイプの電界効果トランジスタを含んでもよい。半導体基板を必要としない電界効果トランジスタがナノチューブベースの抵抗変化素子と共に使用される場合には、チップを完全に絶縁材料上へ製造できるようになり、さらには、電界効果トランジスタを積層して、調整可能な電流量を取り込むための回路203により消費されるチップ面積量を減らすことができるようになる。
差動増幅器211の反転入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FGPA)等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、差動増幅器211の非反転入力端子は、第1のNMOSトランジスタ221のドレイン端子と、第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245における、フィードバックループを形成する各NMOSトランジスタのソース端子とに電気接続され、かつ差動増幅器211の出力端子は、第1のNMOSトランジスタ221のゲート端子と、第1の複数のPMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタのゲート端子とに電気接続される。第1のNMOSトランジスタ221のソース端子は、0ボルトまたは接地に電気接続され、第1のNMOSトランジスタ221のドレイン端子は、第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245における各NMOSトランジスタのソース端子と、差動増幅器211の非反
転入力端子とに電気接続され、かつ第1のNMOSトランジスタ221のゲート端子は、差動増幅器211の出力端子に電気接続される。第1の複数のNMOSトランジスタ231、233におけるNMOSトランジスタのソース端子は、0ボルトまたは接地に電気接続され、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233におけるNMOSトランジスタのドレイン端子は、抵抗変化素子アレイ200のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、かつ第1の複数のNMOSトランジスタ231、233におけるNMOSトランジスタのゲート端子は、差動増幅器211の出力端子に電気接続される。第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245におけるNMOSトランジスタのドレイン端子は、抵抗変化素子アレイ200のビットラインBL(L0)-BL(H0)に電気接続され、第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245におけるNMOSトランジスタのソース端子は、第1のNMOSトランジスタ221のドレイン端子と、差動増幅器211の非反転入力端子とに電気接続され、かつ第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245におけるNMOSトランジスタのゲート端子は、テスト回路に、または、NMOSトランジスタをオンにしかつオフにするための制御信号S4-S6を供給する、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、調整可能な電流量を取り込むための回路203は、さらに、ビットラインBL(0)-BL(x)からの電流の流れを制御するための、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、カーボンナノチューブ電界効果トランジスタ(CNTFET)、SiGEFET、完全空乏型シリコン-オン-インシュレータFET、またはFinFET等のマルチゲート電界効果トランジスタ等の複数の電界効果(FET)を含んでもよい。複数のFETにおける各FETは、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233におけるNMOSトランジスタと直列に電気接続され、かつ複数のFETにおける各FETは、テスト回路に、またはFETをオンにしかつオフにするための制御信号を供給する、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されるゲート端子を有する。
あるいは、図2G-2Hに示すように、第1のNMOSトランジスタ221のソース端子は、第1のNOSトランジスタ221により供給される電流量の変動を低減するために、抵抗器251によって0ボルトまたは接地に電気接続される。さらに、図2G-2Hに示すように、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233におけるNMOSトランジスタのソース端子は、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233におけるNMOSトランジスタにより供給される電流量の変動を低減するために、複数の抵抗器253、255における抵抗器によって0ボルトまたは接地に電気接続される。
再び図2Eを参照すると、複数のセンスデバイス261、263におけるセンスデバイスの第1の入力端子は、抵抗変化素子アレイ200のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、複数のセンスデバイス261、263におけるセンスデバイスの第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数のセンスデバイス261、263におけるセンスデバイスの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、図2Fおよび2Hに示すように、抵抗変化素子アレイ200には、小信号を増加するための複数の増幅器271、273が電気接続され、かつ複数のセンスデバイス261、263は、これらの複数の増幅器271、273に電気接続される。複数の増幅器271、273における各増幅器は、第1の入力端子と、第2の入力端子と、出力端子
とを有する。複数の増幅器271、273における増幅器の第1の入力端子は、抵抗変化素子アレイ200のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、複数の増幅器271、273における増幅器の第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数の増幅器271、273における増幅器の出力端子は、複数のセンスデバイス261、263におけるセンスデバイスの第1の入力端子に電気接続される。複数の増幅器271、273における各増幅器が、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。同じく図2Fおよび2Hに示すように、複数のセンスデバイス261、263におけるセンスデバイスの第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数のセンスデバイス261、263におけるセンスデバイスの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、図2Iに示すように、複数のセンス増幅器261、263には、複数のインバータ281、283が電気接続される。複数のインバータ281、283における各インバータは、入力端子と、出力端子とを有する。複数のインバータ281、283におけるインバータの入力端子は、複数のセンス増幅器261、263におけるセンス増幅器の出力端子に電気接続され、かつ複数のインバータ281、283におけるインバータの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続される。複数のインバータ281、283における各インバータが、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。
図4は、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための方法を示すフローチャート400である。本方法は、ステップ402において、抵抗変化素子アレイにおける複数の抵抗変化素子から少なくとも1つの抵抗変化素子を選択することによって始まり、ここで、各抵抗変化素子は、抵抗変化素子アレイにおける複数のビットラインのうちの1つのビットラインと、抵抗変化素子アレイにおける複数のワードラインのうちの1つのワードラインとに電気接続されている。本方法は、ステップ404へ進み、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択する。本方法は、ステップ406へと続き、オペレーションのための抵抗に基づいて、オペレーションのための電流量を供給する。本方法は、ステップ408へ進み、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗、およびオペレーションのための抵抗に基づいて、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を決定する。ただし、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための本方法のステップは、図4に示す順序で実行されることに限定されない。さらに、本方法は、抵抗変化素子アレイの回路状態を補償するためにオペレーションのための電流量を調整すること、および、抵抗変化素子アレイにおける複数の抵抗変化素子から少なくとも1つの抵抗変化素子を選択する前に、抵抗変化素子アレイのアレイラインを0ボルトまたは接地に初期化すること、等の追加的なステップを含んでもよい。
図4に関して先に述べた、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための方法を、以下、図2A、2E、5A、5EのCELL00のREADオペレーション、SETVERIFYオペレーションおよびRESETVERIFYオペレーションに関連して論じる。さらに、図4に関して先に述べた、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための方法を、以下、同時に実行される図2Aの抵抗変化素子アレイ200におけるワードラインWL(0)上の各セル、
同時に実行される図2Eの抵抗変化素子アレイ200におけるワードラインWL(0)上の各セル、同時に実行される図5Aの抵抗変化素子アレイ500におけるワードラインWL(0)上の各セル、および同時に実行される図5Eの抵抗変化素子アレイ500におけるワードラインWL(0)上の各セルのREADオペレーション、SETVERIFYオペレーションおよびRESETVERIFYオペレーションに関連して論じる。ワードライン上の各セルのREADオペレーション、SETVERIFYオペレーションおよびRESETVERIFYオペレーションを同時に実行することは、高速データREADオペレーション、高速データSETVERIFYオペレーション、高速データRESETVERIFYオペレーション、ページモードREADオペレーション、ページモードSETVERIFYオペレーションまたはページモードRESETVERIFYオペレーションが要求される所定のアプリケーションにおいて極めて望ましいことであり得る。ただし、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための方法が、図2A、2E、5Aおよび5Eに示すような例示的アーキテクチャに限定されないことは、留意される。さらに、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための方法が、他のアーキテクチャにより実行され得ることも留意される。
READオペレーション、SETVERIFYオペレーションおよびRESETVERIFYオペレーションを介して抵抗変化素子にアクセスする電流の量を取り出すために、抵抗参照素子の抵抗を用いて抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための例示的なアーキテクチャについて、以下、まずはREADオペレーションから詳細に説明する。以下、図2Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のREADオペレーションについて詳述するが、図2Aの例示的なアーキテクチャにおける各セルのREADオペレーションは、CELL00のREADオペレーションと同様の方法で実行されることが可能である。図3Aは、図2Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のREADオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図3Aは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ200の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のREADオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をビットラインBL(0)からワードラインWL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ビットラインからワードラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のREADオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのREADオペレーションで、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図3Aは、同時に実行されるCELL00のREADオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのREADオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のREADオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ200における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、0ボルトまたは接地へ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧について、0ボルト未満の電圧レベルおよび0ボルトより大きい電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベル
を有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、システム電圧Vddが回路設計者により選択される設計変数であることも、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のPMOSトランジスタ220をオンにし、かつNMOSトランジスタ242をオンにして、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗参照素子RI00の抵抗を選択することにより実行される。あるいは、第1のPMOSトランジスタ220が既にオンである場合、CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ242をオンにして、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗参照素子RI00の抵抗を選択することにより実行される。
第1のPMOSトランジスタ220は、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ220のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のPMOSトランジスタ220のゲート電圧VGは、第1のPMOSトランジスタ220のゲート端子が差動増幅器210の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器210の出力電圧Voutとなる。第1のPMOSトランジスタ220のソース電圧VSは、第1のPMOSトランジスタ220のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。
差動増幅器210の出力電圧Voutは、差動増幅器210の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器210は、利得1を有するが、差動増幅器210が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器210の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器210の利得について、1より大きい差動増幅器210の利得、および1より少ない差動増幅器210の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器210の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のPMOSトランジスタ220のドレイン端子と、複数のNMOSトランジスタ240、242、244における各NMOSトランジスタのドレイン端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器210の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器210の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器210の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback
-Vreadとなり、かつ第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ220のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、第1のPMOSトランジスタ220は、オンになる。
NMOSトランジスタ242は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S2によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ240および244は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S1およびS3によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ240のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ240のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S1と、NMOSトランジスタ242のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ242のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S2と、NMOSトランジスタ244のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ244のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S3とを供給する。
第1のPMOSトランジスタ220およびNMOSトランジスタ242がオンになると、中間電流I220iが第1のPMOSトランジスタ220を介して流れ、電流I242がNMOSトランジスタ242を介してビットラインBL(I0)に流れ込み、電流IRI00b1がビットラインBL(I0)から中間抵抗参照素子RI00を介して流れ、かつビットラインBL(I0)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図3Aは、第1のPMOSトランジスタ220を介して流れる中間電流I220iと、NMOSトランジスタ242を介して流れる電流I242と、中間抵抗参照素子RI00を介して流れる電流IRI00b1とを示している。電流IRI00b1は、中間抵抗参照素子RI00の第1の端子がビットラインBL(I0)上の電圧VBL(I0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ中間抵抗参照素子RI00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、中間抵抗参照素子RI00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の中間抵抗参照素子RI01-RI0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の中間抵抗参照素子RI01-RI0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(I0)に電気接続される他の中間抵抗参照素子RI01-RI0yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRI00b1の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRI00b1=VBL(I0)/RRI00と概算することができ、ここで、VBL(I0)は、ビットラインBL(I0)上の電圧であり、RRI00は、中間抵抗参照素子RI00の抵抗である。例えば、電圧VBL(I0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ中間抵抗参照素子RI00が5.5MΩの抵抗を有する場合、電流IRI00b1の量は、オームの法則を用いて、IRI00b1=1V/5.5MΩ=1/5.5μAと概算されてもよい。ビットラインBL(I0)に流れ込む電流の量は、ビ
ットラインBL(I0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRI00b1の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ242によりビットラインBL(I0)へ供給される電流I242の量に略等しい。また、第1のPMOSトランジスタ220がNMOSトランジスタ242と直列に電気接続されていて、中間電流I220iの量と電流I242の量とが略等しいことから、電流IRI00b1の量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量にも略等しい。電流IRI00b1の量が1/5.5マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量は、1/5.5マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRI00b1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のREADオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ230により、中間電流I220iに比例する電流I230iを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り出すための回路202が、先に論じたように、複数のPMOSトランジスタ230、232と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ230と直列に電気接続されるFETをオンにして、PMOSトランジスタ230が中間電流I220iに比例する電流I230iを供給することによって実行される。先に論じたように、中間電流I220iの量は、中間抵抗参照素子RI00を介して流れる電流IRI00b1の量を基礎とする。
PMOSトランジスタ230は、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ230のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。PMOSトランジスタ230のゲート電圧VGは、PMOSトランジスタ230のゲート端子が差動増幅器210の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器210の出力電圧Voutとなる。PMOSトランジスタ230のソース電圧VSは、PMOSトランジスタ230のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。さらに、PMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220のゲート電圧は、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、かつPMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220のソース電圧は、システム電圧Vddであることから、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。
先に論じたように、差動増幅器210の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ230のしきい値電圧VTより小さく
なるような電圧レベルを有すると、PMOSトランジスタ230は、オンになる。
PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量に比例する。PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量との比率を、PMOSトランジスタ230の特徴および第1のPMOSトランジスタ220の特徴を選択することによって選択してもよい。PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量との比率は、第1のPMOSトランジスタ220の幅対長さ比に略等しいPMOSトランジスタ230の幅対長さ比を選択することにより、1として選択される。しかしながら、この比率は、1に限定されるものではなく、よって回路設計者は、1より大きい比率および1より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタの他のサイズ、PMOSトランジスタの配置およびPMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のPMOSトランジスタ220および複数のPMOSトランジスタ230、232の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量との比率が、PMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I230iの量は、次式、I230i=(IRI00b1)((PMOS230のチャネル幅/PMOS230のチャネル長さ)/(PMOS220のチャネル幅/PMOS220のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRI00b1は、中間抵抗参照素子RI00を介して流れる電流の量である。例えば、電流IRI00b1が1/5.5マイクロアンペアであり、かつPMOSトランジスタ230の幅対長さ比が第1のPMOSトランジスタ220の幅対長さ比に等しい場合、電流I230i=(1/5.5μA)(1)=1/5.5μAである。
PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iは、ビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流ICELL00ib1は、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる。図3Aは、PMOSトランジスタ230を介して流れる電流I230iと、CELL00を介して流れる電流ICELL00ib1とを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたように接地または0ボルトであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあることから、電流ICELL00ib1は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵
抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00ib1の量は、漏れ電流を無視すれば、PMOSトランジスタ230によりビットラインBL(0)へ供給される電流I230iの量に略等しい。さらに、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量に略等しく、かつ第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量は、電流IRI00b1の量に略等しいことから、電流ICELL00ib1の量は、電流IRI00b1の量に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00ib1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のREADオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、VBL(0)=ICELL00ib1xRCELL00として概算されることが可能であり、ここで、電流ICELL00ib1は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、CELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、ICELL00ib1=IRI00b1=1/5.5マイクロアンペアであり、かつRCELL00=5.5MΩである場合、電圧VBL(0)=1/5.5μAx5.5MΩ=1Vになる。例えば、ICELL00ib1=IRI00b1=1/5.5マイクロアンペアであり、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=1/5.5μAx1MΩ=1/5.5Vになる。例えば、ICELL00ib1=IRI00b1=1/5.5マイクロアンペアであり、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=1/5.5μAx10MΩ=10/5.5Vになる。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)から流れる漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、電流ICELL00ib1の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。電流ICELL00ib1の量は、抵抗変化素子SW00の低抵抗状態および高抵抗状態の双方で略同じであり、一方で
、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗状態と高抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、電流ICELL00ib1の量に中間抵抗参照素子RI00の抵抗RRI00を乗じたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗参照素子RI00の抵抗RRI00を指示する。例えば、ICELL00ib1=1/5.5μA、RRI00=5.5MΩであれば、Vread=1/5.5μAx5.5MΩ=1Vになる。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、中間抵抗参照素子RI00の抵抗RRI00以下であって(すなわち、RCELL00≦RRI00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、中間抵抗参照素子RI00の抵抗RRI00より大きく(すなわち、RCELL00>RRI00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態であると決定される。
センスデバイス260は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス260は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00ib1=1/5.5マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=1/5.5V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00ib1=1/5.5マイクロアンペア、RCELL00=5.5MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00ib1=1/5.5マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=10/5.5V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。なお、図2Bおよび2Dに示すように、複数のセンスデバイス260、262が複数の増幅器270、272に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス260、262は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することは、留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス260、262は、図2A-2Dに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続
され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器270、272に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のREADオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器270、272に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り出すための回路202は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のPMOSトランジスタ220を介して流れる中間電流I220iの量を基礎とし、かつ中間電流I220iの量は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗の変化は、中間電流I220iの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器210の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のPMOSトランジスタ220のゲート電圧VGは、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、かつ第1のPMOSトランジスタ220のソース電圧VSは、システム電圧Vddである。第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ220を介して流れる中間電流I220iの量を調整し、かつ差動増幅器210は、中間電流I220iの量が、フィードバック電圧Vfeedbackを読取り電圧Vreadに略等しくなるように調整するために、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するために、第1のPMOSトランジスタ220により供給される中間電流I220iの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するためにPMOSトランジスタ230により供給される電流I230iの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のREADオペレーションは、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタがビットラインBL(0)-BL(x)へ同時に略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタは、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、READオペレーションのために略同量の電流を供給する。図3Aは、ビットラインBL(0)に電流I230iを供給するPMOSトランジスタ230と、ビットラインBL(x)に電流I232iを供給するPMOSトランジスタ232と、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる電流ICELL00ib1と、
ビットラインBL(x)からCELLx0を介して流れる電流ICELLx0ib1とを示している。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のREADオペレーションは、先に論じたCELL00のREADオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのREADオペレーションを同時に実行することは、高速データREADオペレーションまたはページモードREADオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
以下、図2Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のSETVERIFYオペレーションについて詳述するが、図2Aの例示的なアーキテクチャにおける各セルのSETVERIFYオペレーションは、CELL00のSETVERIFYオペレーションと同様に実行されることが可能である。図3Bは、図2Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のSETVERIFYオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図3Bは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ200の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のSETVERIFYオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をビットラインBL(0)からワードラインWL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ビットラインからワードラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のSETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのSETVERIFYオペレーションで、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図3Bは、同時に実行されるCELL00のSETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのSETVERIFYオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ200における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、0ボルトまたは接地へ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、0ボルト未満の電圧レベルおよび0ボルトより大きい電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、システム電圧Vddが回路設計者により選択される設計変数であることも、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のPMOSトランジスタ220をオンにし、かつNMOSトランジスタ240をオンにして、SETVERIFYオペレーションのための低抵抗参照素子RL00の抵抗を選択することにより実行される。あるいは、第1のPMOSトランジスタ220が既にオンである場合、CELL00のSETVERIF
Yオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ240をオンにして、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗参照素子RL00の抵抗を選択することにより実行される。
第1のPMOSトランジスタ220は、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ220のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のPMOSトランジスタ220のゲート電圧VGは、第1のPMOSトランジスタ220のゲート端子が差動増幅器210の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器210の出力電圧Voutとなる。第1のPMOSトランジスタ220のソース電圧VSは、第1のPMOSトランジスタ220のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。
差動増幅器210の出力電圧Voutは、差動増幅器210の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器210は、利得1を有するが、差動増幅器210が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器210の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器210の利得について、1より大きい差動増幅器210の利得、および1より少ない差動増幅器210の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器210の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のPMOSトランジスタ220のドレイン端子と、複数のNMOSトランジスタ240、242、244における各NMOSトランジスタのドレイン端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器210の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器210の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器210の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ220のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、第1のPMOSトランジスタ220は、オンになる。
NMOSトランジスタ240は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プロ
グラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S1によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ242および244は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S2-S3によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ240のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ240のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S1と、NMOSトランジスタ242のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ242のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S2と、NMOSトランジスタ244のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ244のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S3とを供給する。
第1のPMOSトランジスタ220およびNMOSトランジスタ240がオンになると、大電流I220lが第1のPMOSトランジスタ220を介して流れ、電流I240がNMOSトランジスタ240を介してビットラインBL(L0)に流れ込み、電流IRL00b1がビットラインBL(L0)から低抵抗参照素子RL00を介して流れ、かつビットラインBL(L0)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図3Bは、第1のPMOSトランジスタ220を介して流れる大電流I220lと、NMOSトランジスタ240を介して流れる電流I240と、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流IRL00b1とを示している。電流IRL00b1は、低抵抗参照素子RL00の第1の端子がビットラインBL(L0)上の電圧VBL(L0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、低抵抗参照素子RL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(L0)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL01-RL0yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRL00b1の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRL00b1=VBL(L0)/RRL00と概算することができ、ここで、VBL(L0)は、ビットラインBL(L0)上の電圧であり、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗である。例えば、電圧VBL(L0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL00が2MΩの抵抗を有する場合、電流IRL00b1の量は、オームの法則を用いて、IRL00b1=1V/2MΩ=1/2μAと概算されてもよい。ビットラインBL(L0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(L0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRL00b1の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ240によりビットラインBL(L0)へ供給される電流I240の量に略等しい。また、第1のPMOSトランジスタ220がNMOSトランジスタ240と直列に電気接続されていて、大電流I220lの量と電流I240の量とが略等しいことから、電流IRL00b1の量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量にも略等しい。電流IRL00b1の量が1/2マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量は、1/2マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRL00b1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のSETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400
のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ230により、大電流I220lに比例する電流I230lを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り出すための回路202が、先に論じたように、複数のPMOSトランジスタ230、232と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ230と直列に電気接続されるFETをオンにして、PMOSトランジスタ230が大電流I220lに比例する電流I230lを供給することによって実行される。先に論じたように、大電流I220lの量は、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流IRL00b1の量を基礎とする。
PMOSトランジスタ230は、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ230のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。PMOSトランジスタ230のゲート電圧VGは、PMOSトランジスタ230のゲート端子が差動増幅器210の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器210の出力電圧Voutとなる。PMOSトランジスタ230のソース電圧VSは、PMOSトランジスタ230のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。さらに、PMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220のゲート電圧は、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、かつPMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220のソース電圧は、システム電圧Vddであることから、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。
先に論じたように、差動増幅器210の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ230のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、PMOSトランジスタ230は、オンになる。
PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量に比例する。PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量との比率を、PMOSトランジスタ230の特徴および第1のPMOSトランジスタ220の特徴を選択することによって選択してもよい。PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電
流I220lの量との比率は、第1のPMOSトランジスタ220の幅対長さ比に略等しいPMOSトランジスタ230の幅対長さ比を選択することにより、1として選択される。しかしながら、この比率は、1に限定されるものではなく、よって回路設計者は、1より大きい比率および1より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタの他のサイズ、PMOSトランジスタの配置およびPMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のPMOSトランジスタ220および複数のPMOSトランジスタ230、232の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量との比率が、PMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I230lの量は、次式、I230l=(IRL00b1)((PMOS230のチャネル幅/PMOS230のチャネル長さ)/(PMOS220のチャネル幅/PMOS220のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRL00b1は、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流の量である。例えば、電流IRL00b1が1/2マイクロアンペアであり、かつPMOSトランジスタ230の幅対長さ比が第1のPMOSトランジスタ220の幅対長さ比に等しい場合、電流I230l=(1/2μA)(1)=1/2μAである。
PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lは、ビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流ICELL00lb1は、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる。図3Bは、PMOSトランジスタ230を介して流れる電流I230lと、CELL00を介して流れる電流ICELL00lb1とを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたように接地または0ボルトであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあることから、電流ICELL00lb1は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00lb1の量は、漏れ電流を無視すれば、PMOSトランジスタ230によりビットラインBL(0)へ供給される電流I230lの量に略等しい。さらに、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量に略等しく、かつ第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量は、電流IRL00b1の量に略等しいことから、電流ICELL00lb1の量は、電流IRL00b1の量に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00lb1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のSETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、VBL(0)=ICELL00lb1xRCELL00として概算されることが可能であり、ここで、電流ICELL00lb1は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、CELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、ICELL00lb1=IRL00b1=1/2マイクロアンペアであり、かつRCELL00=2MΩである場合、電圧VBL(0)=1/2μAx2MΩ=1Vになる。例えば、ICELL00lb1=IRL00b1=1/2マイクロアンペアであり、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=1/2μAx1MΩ=1/2Vになる。例えば、ICELL00lb1=IRL00b1=1/2マイクロアンペアであり、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=1/2μAx10MΩ=5Vになる。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)から流れる漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、電流ICELL00lb1の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。電流ICELL00lb1の量は、抵抗変化素子SW00の低抵抗状態および低抵抗状態以外の抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗状態と低抵抗状態以外の抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、電流ICELL00lb1の量に低抵抗参照素子RL00の抵抗RRL00を乗じたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗参照素子RL00の抵抗RRL00を指示する。例えば、ICELL00lb1=1/2μA、RRL00=2MΩであれば、Vread=1/2μAx2MΩ=1Vになる。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗参照素子RL00の抵抗RRL00以下であって(すなわち、RCELL00≦RRL00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変
化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗参照素子RL00の抵抗RRL00より大きく(すなわち、RCELL00>RRL00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態以外の抵抗状態であると決定される。
センスデバイス260は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス260は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lb1=1/2マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=1/2V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lb1=1/2マイクロアンペア、RCELL00=2MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lb1=1/2マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=5V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。なお、図2Bおよび2Dに示すように、複数のセンスデバイス260、262が複数の増幅器270、272に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス260、262は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することは、留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス260、262は、図2A-2Dに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器270、272に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のSETVERIFYオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路
または制御回路が複数の増幅器270、272に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り出すための回路202は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のPMOSトランジスタ220を介して流れる大電流I220lの量を基礎とし、かつ大電流I220lの量は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する低抵抗参照素子RL00-RL0yの抵抗の変化は、大電流I220lの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器210の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のPMOSトランジスタ220のゲート電圧VGは、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、かつ第1のPMOSトランジスタ220のソース電圧VSは、システム電圧Vddである。大電流I220lの量によってフィードバック電圧Vfeedbackと読取り電圧Vreadとが略等しくなるように調整するために、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ220を介して流れる大電流I220lの量を調整し、かつ差動増幅器210は、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するために、第1のPMOSトランジスタ220により供給される大電流I220lの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するためにPMOSトランジスタ230により供給される電流I230lの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のSETVERIFYオペレーションは、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタがビットラインBL(0)-BL(x)へ同時に略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタは、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、SETVERIFYオペレーションのために略同量の電流を供給する。図3Bは、ビットラインBL(0)に電流I230lを供給するPMOSトランジスタ230と、ビットラインBL(x)に電流I232lを供給するPMOSトランジスタ232と、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる電流ICELL00lb1と、ビットラインBL(x)からCELLx0を介して流れる電流ICELLx0lb1とを示している。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のSETVERIFYオペレーションは、先に論じたCELL00のSETVERIFYオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのSETVERIFYオペレーションを同時に実行することは、高速データSETVERIFYオペレーションまたはページモードSETVERIFYオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
さらに以下、図2Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のRESETVERIFYオペレーションについて詳述するが、図2Aの例示的なアーキテクチャにおける
各セルのRESETVERIFYオペレーションは、CELL00のRESETVERIFYオペレーションと同様に実行されることが可能である。図3Cは、図2Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のRESETVERIFYオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図3Cは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ200の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のRESETVERIFYオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をビットラインBL(0)からワードラインWL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ビットラインからワードラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のRESETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのRESETVERIFYオペレーションで、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図3Cは、同時に実行されるCELL00のRESETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのRESETVERIFYオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ200における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、0ボルトまたは接地へ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、0ボルト未満の電圧レベルおよび0ボルトより大きい電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、システム電圧Vddが回路設計者により選択される設計変数であることも、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のPMOSトランジスタ220をオンにし、かつNMOSトランジスタ244をオンにして、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗参照素子RH00の抵抗を選択することにより実行される。あるいは、第1のPMOSトランジスタ220が既にオンである場合、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ244をオンにして、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗参照素子RH00の抵抗を選択することにより実行される。
第1のPMOSトランジスタ220は、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ220のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは
、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のPMOSトランジスタ220のゲート電圧VGは、第1のPMOSトランジスタ220のゲート端子が差動増幅器210の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器210の出力電圧Voutとなる。第1のPMOSトランジスタ220のソース電圧VSは、第1のPMOSトランジスタ220のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。
差動増幅器210の出力電圧Voutは、差動増幅器210の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器210は、利得1を有するが、差動増幅器210が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器210の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器210の利得について、1より大きい差動増幅器210の利得、および1より少ない差動増幅器210の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器210の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のPMOSトランジスタ220のドレイン端子と、複数のNMOSトランジスタ240、242、244における各NMOSトランジスタのドレイン端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器210の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器210の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器210の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ220のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、第1のPMOSトランジスタ220は、オンになる。
NMOSトランジスタ244は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S3によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ240および242は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S1-S2によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ240のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ240のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S1と、NMOSトランジスタ242のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ242のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S2と、NMOSトランジスタ244のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ244のしきい
値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S3とを供給する。
第1のPMOSトランジスタ220およびNMOSトランジスタ244がオンになると、小電流I220sが第1のPMOSトランジスタ220を介して流れ、電流I244がNMOSトランジスタ244を介してビットラインBL(H0)に流れ込み、電流IRH00b1がビットラインBL(H0)から高抵抗参照素子RH00を介して流れ、かつビットラインBL(H0)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図3Cは、第1のPMOSトランジスタ220を介して流れる小電流I220sと、NMOSトランジスタ244を介して流れる電流I244と、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流IRH00b1とを示している。電流IRH00b1は、高抵抗参照素子RH00の第1の端子がビットラインBL(H0)上の電圧VBL(H0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、高抵抗参照素子RH00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(H0)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH01-RH0yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRH00b1の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRH00b1=VBL(H0)/RRH00と概算することができ、ここで、VBL(H0)は、ビットラインBL(H0)上の電圧であり、RRH00は、高抵抗参照素子RH00の抵抗である。例えば、電圧VBL(H0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH00が9MΩの抵抗を有する場合、電流IRH00b1の量は、オームの法則を用いて、IRH00b1=1V/9MΩ=1/9μAと概算されてもよい。ビットラインBL(H0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(H0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRH00b1の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ244によりビットラインBL(H0)へ供給される電流I244の量に略等しい。また、第1のPMOSトランジスタ220がNMOSトランジスタ244と直列に電気接続されていて、小電流I220sの量と電流I244の量とが略等しいことから、電流IRH00b1の量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量にも略等しい。電流IRH00b1の量が1/9マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量は、1/9マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRH00b1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のRESETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ230により、小電流I220sに比例する電流I230sを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り出すための回路202が、先に論じたように、複数のPMOSトランジスタ230、232と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ230と
直列に電気接続されるFETをオンにして、PMOSトランジスタ230が小電流I220sに比例する電流I230sを供給することによって実行される。先に論じたように、小電流I220sの量は、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流IRH00b1の量を基礎とする。
PMOSトランジスタ230は、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ230のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。PMOSトランジスタ230のゲート電圧VGは、PMOSトランジスタ230のゲート端子が差動増幅器210の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器210の出力電圧Voutとなる。PMOSトランジスタ230のソース電圧VSは、PMOSトランジスタ230のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。さらに、PMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220のゲート電圧は、差動増幅器210の出力電圧であり、かつPMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220のソース電圧は、システム電圧Vddであることから、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。
先に論じたように、差動増幅器210の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、PMOSトランジスタ230のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ230のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、PMOSトランジスタ230は、オンになる。
PMOSトランジスタ230により供給される電流I230sの量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量に比例する。PMOSトランジスタ230により供給される電流I230sの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230sの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量との比率を、PMOSトランジスタ230の特徴および第1のPMOSトランジスタ220の特徴を選択することによって選択してもよい。PMOSトランジスタ230により供給される電流I230sの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量との比率は、第1のPMOSトランジスタ220の幅対長さ比に略等しいPMOSトランジスタ230の幅対長さ比を選択することにより、1として選択される。しかしながら、この比率は、1に限定されるものではなく、よって回路設計者は、1より大きい比率および1より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230sの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、PMOSトランジスタ2
30により供給される電流I230sの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタの他のサイズ、PMOSトランジスタの配置およびPMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のPMOSトランジスタ220および複数のPMOSトランジスタ230、232の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
PMOSトランジスタ230により供給される電流I230sの量と、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量との比率が、PMOSトランジスタ230および第1のPMOSトランジスタ220の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I230sの量は、次式、I230s=(IRH00b1)((PMOS230のチャネル幅/PMOS230のチャネル長さ)/(PMOS220のチャネル幅/PMOS220のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRH00b1は、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流の量である。例えば、電流IRH00b1が1/9マイクロアンペアであり、かつPMOSトランジスタ230の幅対長さ比が第1のPMOSトランジスタ220の幅対長さ比に等しい場合、電流I230s=(1/9μA)(1)=1/9μAである。
PMOSトランジスタ230により供給される電流I230sは、ビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流ICELL00sb1は、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる。図3Cは、PMOSトランジスタ230を介して流れる電流I230sと、CELL00を介して流れる電流ICELL00sb1とを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたように接地または0ボルトであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあることから、電流ICELL00sb1は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00sb1の量は、漏れ電流を無視すれば、PMOSトランジスタ230によりビットラインBL(0)へ供給される電流I230sの量に略等しい。さらに、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230sの量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量に略等しく、かつ第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量は、電流IRH00b1の量に略等しいことから、電流ICELL00sb1の量は、電流IRH00b1の量に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00sb1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のRESETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、VBL(0)=ICELL00sb1xRCELL00として概算されることが可能であり、ここで、電流ICELL00sb1は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、CELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、ICELL00sb1=IRH00b1=1/9マイクロアンペア
であり、かつRCELL00=9MΩである場合、電圧VBL(0)=1/9μAx9MΩ=1Vになる。例えば、ICELL00sb1=IRH00b1=1/9マイクロアンペアであり、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=1/9μAx1MΩ=1/9Vになる。例えば、ICELL00sb1=IRH00b1=1/9マイクロアンペアであり、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=1/9μAx10MΩ=10/9Vになる。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)から流れる漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、電流ICELL00sb1の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。電流ICELL00sb1の量は、抵抗変化素子SW00の高抵抗状態および高抵抗状態以外の抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗状態と高抵抗状態以外の抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、電流ICELL00sb1の量に高抵抗参照素子RH00の抵抗RRH00を乗じたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗参照素子RH00の抵抗RRH00を指示する。例えば、ICELL00sb1=1/9μA、RRH00=9MΩであれば、Vread=1/9μAx9MΩ=1Vになる。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗参照素子RH00の抵抗RRH00より大きく(すなわち、RCELL00>RRH00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗参照素子RH00の抵抗RRH00以下であって(すなわち、RCELL00≦RRH00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態以外の抵抗状態であると決定される。
センスデバイス260は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス260は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sb1=1/9マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=10/9V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sb1=1/9マイクロアンペア、RCELL00=9MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sb1=1/9マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=1/9V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。なお、図2Bおよび2Dに示すように、複数のセンスデバイス260、262が複数の増幅器270、272に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス260、262は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することは、留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス260、262は、図2A-2Dに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器270、272に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器270、272に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り出すための回路202は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のPMOSトランジスタ220を介して流れる小電流I220sの量を基礎とし、かつ小電流I220sの量は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗の変化は、小電流I220sの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器210の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のPMOSトランジスタ220のゲート電圧VGは、差動増幅器210の出力電圧Voutであり、かつ第1のPMOSトランジスタ220のソース電圧VSは、システム電圧Vddである。小電流I220sの量によってフィードバック電圧Vfeedbackと読取り電圧Vreadとが略等しくなるように調整するために、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ220を介して流れる小電流I220sの量を調整し、かつ差動増幅器210は、第1のPMOSトランジスタ220のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、PMOSトランジスタ230により供給される電流I230sの量は、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するために、第1のPMOSトランジスタ220により供給される小電流I220sの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するためにPMOSトランジスタ230により供給される電流I230sの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のRESETVERIFYオペレーションは、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタがビットラインBL(0)-BL(x)へ同時に略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタは、複数のPMOSトランジスタ230、232における各PMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、RESETVERIFYオペレーションのために略同量の電流を供給する。図3Cは、ビットラインBL(0)に電流I230sを供給するPMOSトランジスタ230と、ビットラインBL(x)に電流I232sを供給するPMOSトランジスタ232と、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる電流ICELL00sb1と、ビットラインBL(x)からCELLx0を介して流れる電流ICELLx0sb1とを示している。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のRESETVERIFYオペレーションは、先に論じたCELL00のRESETVERIFYオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのRESETVERIFYオペレーションを同時に実行することは、高速データRESETVERIFYオペレーションまたはページモードRESETVERIFYオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
READオペレーション、SETVERIFYオペレーションおよびRESETVERIFYオペレーションを介して抵抗変化素子にアクセスする電流の量を取り込むために、抵抗参照素子の抵抗を用いて抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための例示的なアーキテクチャについて、以下、まずはREADオペレーションから詳細に説明する。以下、図2Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のREADオペレーションについて詳述するが、図2E例示的なアーキテクチャにおける各セルのREADオペレーションは、CELL00のREADオペレーションと同様の方法で実行されることが可能である。図3Dは、図2Eの例示的なアーキテクチャにおけ
るCELL00のREADオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図3Dは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ200の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のREADオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をワードラインWL(0)からビットラインBL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ワードラインからビットラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のREADオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのREADオペレーションで、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図3Dは、同時に実行されるCELL00のREADオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのREADオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のREADオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ200における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)をシステム電圧Vddへ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、システム電圧Vddおよび読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を2ボルトのシステム電圧Vddへ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、システム電圧Vddへ駆動されること、または2ボルトへ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、システム電圧Vddを2ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、システム電圧Vddは、2ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、システム電圧Vddについて、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のNMOSトランジスタ221をオンにし、かつNMOSトランジスタ243をオンにして、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗参照素子RI00の抵抗を選択することにより実行される。あるいは、第1のNMOSトランジスタ221が既にオンである場合、CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ243をオンにして、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗参照素子RI00の抵抗を選択することにより実行される。
第1のNMOSトランジスタ221は、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ221のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは
、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のNMOSトランジスタ221のゲート電圧VGは、第1のNMOSトランジスタ221のゲート端子が差動増幅器211の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器211の出力電圧Voutとなる。第1のNMOSトランジスタ221のソース電圧VSは、第1のNMOSトランジスタ221のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。
差動増幅器211の出力電圧Voutは、差動増幅器211の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器211は、利得1を有するが、差動増幅器211が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器211の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器211の利得について、1より大きい差動増幅器211の利得、および1より少ない差動増幅器211の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器211の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のNMOSトランジスタ221のドレイン端子と、第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245における各NMOSトランジスタのソース端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器211の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器211の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器211の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ221のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、第1のNMOSトランジスタ221は、オンになる。
NMOSトランジスタ243は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S5によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ241および245は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S4およびS6によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ241のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ241のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S4と、NMOSトランジスタ243のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ243のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S5と、NMOSトランジスタ245のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ245のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S6とを供給する。
第1のNMOSトランジスタ221およびNMOSトランジスタ243がオンになると、電流IRI00w1が中間抵抗参照素子RI00を介してビットラインBL(I0)に流れ込み、電流I243がビットラインBL(I0)からNMOSトランジスタ243を介して流れ、中間電流I221iが第1のNMOSトランジスタ221を介して流れ、かつビットラインBL(I0)上の電圧VBL(I0)がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図3Dは、中間抵抗参照素子RI00を介して流れる電流IRI00w1と、NMOSトランジスタ243を介して流れる電流I243と、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる中間電流I221iとを示している。電流IRI00w1は、中間抵抗参照素子RI00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ中間抵抗参照素子RI00の第1の端子がビットラインBL(I0)上の電圧VBL(I0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、中間抵抗参照素子RI00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の中間抵抗参照素子RI01-RI0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の中間抵抗参照素子RI01-RI0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(I0)に電気接続される他の中間抵抗参照素子RI01-RI0yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRI00w1の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRI00w1=(VWL(0)-VBL(I0))/RRI00と概算することができ、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、VBL(I0)は、ビットラインBL(I0)上の電圧であり、RRI00は、中間抵抗参照素子RI00の抵抗である。例えば、電圧VWL(0)が2ボルトのシステム電圧Vddであり、電圧VBL(I0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ中間抵抗参照素子RI00が5.5MΩの抵抗を有する場合、電流IRI00w1の量は、オームの法則を用いて、IRI00w1=(2V-1V)/5.5MΩ=1/5.5μAと概算されてもよい。ビットラインBL(I0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(I0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRI00w1の量は、漏れ電流を無視すれば、ビットラインBL(I0)からNMOSトランジスタ243を介して流れる電流I243の量に略等しい。また、NMOSトランジスタ243が第1のNMOSトランジスタ221と直列に電気接続されていて、中間電流I221iの量と電流I243の量とが略等しいことから、電流IRI00w1の量は、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる中間電流I221iの量にも略等しい。電流IRI00w1の量が1/5.5マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる中間電流I221iの量は、1/5.5マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRI00w1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のREADオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ231により、中間電流I221iに比例する電流I231iを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り込むための回路203が、先に論じたように、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのため
の抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ231と直列に電気接続されるFETをオンにして、NMOSトランジスタ231が中間電流I221iに比例する電流I231iを供給することによって実行される。先に論じたように、中間電流I221iの量は、中間抵抗参照素子RI00を介して流れる電流IRI00w1の量を基礎とする。なお、電流I231iは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I231iに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流が電流I231iの量に略等しくなることは、留意される。
NMOSトランジスタ231は、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ231のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。NMOSトランジスタ231のゲート電圧VGは、NMOSトランジスタ231のゲート端子が差動増幅器211の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器211の出力電圧Voutとなる。NMOSトランジスタ231のソース電圧VSは、NMOSトランジスタ231のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。さらに、NMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221のゲート電圧は、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、かつNMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221のソース電圧は、0ボルトまたは接地電圧であることから、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。なお、第1のNMOSトランジスタ221のソース端子および第1の複数のNMOSトランジスタ231、233におけるNMOSトランジスタのソース端子が、0ボルトまたは接地電圧より大きい電圧および0ボルトまたは接地電圧未満の電圧等の、0ボルトまたは接地電圧以外の電圧に電気接続され得ることは留意される。
先に論じたように、差動増幅器211の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ231のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、NMOSトランジスタ231は、オンになる。
NMOSトランジスタ231により供給される電流I231iの量は、第1のNMOSトランジスタ221により供給される中間電流I221iの量に比例する。NMOSトランジスタ231により供給される電流I231iの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される中間電流I221iの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231iの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される中間電流I221iの量との比率を、NMOSトランジスタ231の特徴および第1のNMOSトランジスタ221の特徴を選択することによって選択してもよい。NMOSトランジスタ231により供給される電流I231iの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される中間電流I221iの量との比率は、第1のNMOSトランジスタ221の幅対長さ比
に略等しいNMOSトランジスタ231の幅対長さ比を選択することにより、1として選択される。しかしながら、この比率は、1に限定されるものではなく、よって回路設計者は、1より大きい比率および1より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231iの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される中間電流I221iの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231iの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される中間電流I221iの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタの他のサイズ、NMOSトランジスタの配置およびNMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のNMOSトランジスタ221および第1の複数のNMOSトランジスタ231、233の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
NMOSトランジスタ231により供給される電流I231iの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される中間電流I221iの量との比率が、NMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I231iの量は、次式、I231i=(IRI00w1)((NMOS231のチャネル幅/NMOS231のチャネル長さ)/(NMOS221のチャネル幅/NMOS221のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRI00w1は、中間抵抗参照素子RI00を介して流れる電流の量である。例えば、電流IRI00w1が1/5.5マイクロアンペアであり、かつNMOSトランジスタ231の幅対長さ比が第1のNMOSトランジスタ221の幅対長さ比に等しい場合、電流I231i=(1/5.5μA)(1)=1/5.5μAである。
電流ICELL00iw1は、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流I231iは、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ231を介して流れる。図3Dは、CELL00を介して流れる電流ICELL00iw1と、NMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231iとを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流ICELL00iw1は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00iw1の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231iの量に略等しい。さらに、NMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231iの量は、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる中間電流I221iの量に略等しく、かつ第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる中間電流I221iの量は、電流IRI00w1の量に略等しいことから、電流ICELL00iw1の量は、電流IRI00w1の量に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00iw1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のREADオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、CELL00を介する電圧降下を差し引くことによって概算されることが可能であり、CELL00を介する電圧降下は、オームの法則を用いて概算されることが可能である。したがって、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、VBL(0)=VWL(0)-(ICELL00iw1xRCELL00)として概算されることが可能であり、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、電流ICELL00iw1は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、およびCELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、VWL(0)=2ボルト、ICELL00iw1=IRI00w1=1/5.5マイクロアンペアであり、かつRCELL00=5.5MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/5.5μAx5.5MΩ)=1Vになる。例えば、VWL(0)=2ボルト、ICELL00iw1=IRI00w1=1/5.5マイクロアンペアであり、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/5.5μAx1MΩ)=1.82Vになる。例えば、VWL(0)=2ボルト、ICELL00iw1=IRI00w1=1/5.5マイクロアンペアであり、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/5.5μAx10MΩ)=0.182Vになる。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)から流れる漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、電流ICELL00,iw1の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、および電流ICELL00iw1の量は、抵抗変化素子SW00の低抵抗状態および高抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗状態と高抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、電流ICELL00iw1の量に中間抵抗参照素子RI00の抵抗RRI00
を乗じて計算される電圧を差し引いたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗参照素子RI00の抵抗RRI00を指示する。例えば、VWL(0)=2V、ICELL00iw1=1/5.5μA、RRI00=5.5MΩである場合、Vread=2V-(1/5.5μAx5.5MΩ)=1Vである。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、中間抵抗参照素子RI00の抵抗RRI00より少なく(すなわち、RCELL00<RRI00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、中間抵抗参照素子RI00の抵抗RRI00以上であって(すなわち、RCELL00≧RRI00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態であると決定される。
センスデバイス261は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス261は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00iw1=1/5.5マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=1.82V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00iw1=1/5.5マイクロアンペア、RCELL00=5.5MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00iw1=1/5.5マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=0.182V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。なお、図2Fおよび2Hに示すように、複数のセンスデバイス261、263が複数の増幅器271、273に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス261、263は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することは、留意される。さらに、図2Iに示すように、複数のセンスデバイス261、263が複数のインバータ281、283に電気接続されている場合、複数のインバータ281、283は、複数のセンスデバイス261、263により出力される信号を反転することも留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス261、263は、図2E-2Hに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)
-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器271、273に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のREADオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器271、273に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り込むための回路203は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる中間電流I221iの量を基礎とし、かつ中間電流I221iの量は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する中間抵抗参照素子RI00-RI0yの抵抗の変化は、中間電流I221iの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器211の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のNMOSトランジスタ221のゲート電圧VGは、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、かつ第1のNMOSトランジスタ221のソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる中間電流I221iの量を調整し、かつ差動増幅器211は、中間電流I221iの量が、フィードバック電圧Vfeedbackを読取り電圧Vreadに略等しくなるように調整するために、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231iの量は、第1のNMOSトランジスタ221により供給される中間電流I221iの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するために、第1のNMOSトランジスタ221により供給される中間電流I221iの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するためにNMOSトランジスタ231により供給される電流I231iの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のREADオペレーションは、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタが略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタは、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、READオペレーションのために略同量の電流を供給する。図3Dは、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込む電流ICELL00iw1と、CELLx0を介してビットラインBL(x)に流れ込む電流ICELLx0iw1と、ビットラインBL(0
)からNMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231iと、ビットラインBL(x)からNMOSトランジスタ233を介して流れる電流I233iとを示している。電流I231iは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I231iに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流は、電流I231iの量に略等しくなる。電流I233iは、ビットラインBL(x)から流れ、かつビットラインBL(x)から流れる電流の量は、ビットラインBL(x)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I233iに起因して、ビットラインBL(x)に流れ込む電流は、電流I233iの量に略等しくなる。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のREADオペレーションは、先に論じたCELL00のREADオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのREADオペレーションを同時に実行することは、高速データREADオペレーションまたはページモードREADオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
以下、図2Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のSETVERIFYオペレーションについてさらに詳述するが、図2Eの例示的なアーキテクチャにおける各セルのSETVERIFYオペレーションは、CELL00のSETVERIFYオペレーションと同様に実行されることが可能である。図3Eは、図2Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のSETVERIFYオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図3Eは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ200の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のSETVERIFYオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をワードラインWL(0)からビットラインBL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ワードラインからビットラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のSETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのSETVERIFYオペレーションで、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図3Eは、同時に実行されるCELL00のSETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのSETVERIFYオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ200における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)をシステム電圧Vddへ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、システム電圧Vddおよび読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を2ボルトのシステム電圧Vddへ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、システム電圧Vddへ駆動されること、または2ボルトへ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、システム電圧Vddを2ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、システム電圧Vddは、2ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、システム電圧について、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択
できることも、留意される。さらに、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のNMOSトランジスタ221をオンにし、かつNMOSトランジスタ241をオンにして、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗参照素子RL00の抵抗を選択することにより実行される。あるいは、第1のNMOSトランジスタ221が既にオンである場合、CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ241をオンにして、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗参照素子RL00の抵抗を選択することにより実行される。
第1のNMOSトランジスタ221は、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ221のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のNMOSトランジスタ221のゲート電圧VGは、第1のNMOSトランジスタ221のゲート端子が差動増幅器211の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器211の出力電圧Voutとなる。第1のNMOSトランジスタ221のソース電圧VSは、第1のNMOSトランジスタ221のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。
差動増幅器211の出力電圧Voutは、差動増幅器211の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器211は、利得1を有するが、差動増幅器211が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器211の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器211の利得について、1より大きい差動増幅器211の利得、および1より少ない差動増幅器210の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器211の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のNMOSトランジスタ221のドレイン端子と、第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245における各NMOSトランジスタのソース端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器211の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器211の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器211の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転
入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ221のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、第1のNMOSトランジスタ221は、オンになる。
NMOSトランジスタ241は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S4によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ243および245は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S5-S6によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ241のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ241のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S4と、NMOSトランジスタ243のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ243のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S5と、NMOSトランジスタ245のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ245のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S6とを供給する。
第1のNMOSトランジスタ221およびNMOSトランジスタ241がオンになると、電流IRL00w1が低抵抗参照素子RL00を介してビットラインBL(L0)に流れ込み、電流I241がビットラインBL(L0)からNMOSトランジスタ241を介して流れ、大電流I221lが第1のNMOSトランジスタ221を介して流れ、かつビットラインBL(L0)上の電圧VBL(L0)がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図3Eは、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流IRL00w1と、NMOSトランジスタ241を介して流れる電流I241と、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる大電流I221lとを示している。電流IRL00w1は、低抵抗参照素子RL00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(L0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ低抵抗参照素子RL00の第1の端子がビットラインBL(L0)上の電圧VBL(L0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、低抵抗参照素子RL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(L0)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL01-RL0yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRL00w1の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRL00w1=(VWL(0)-VBL(L0))/RRL00と概算することができ、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、VBL(L0)は、ビットラインBL(L0)上の電圧であり、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗である。例えば、電圧VWL(0)が2ボルトのシステム電圧Vddであり、電圧VBL(L0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL00が2MΩの抵抗を有する場合、電流IRL00w1の量は、オームの法則を用いて
、IRL00w1=(2V-1V)/2MΩ=1/2μAと概算されてもよい。ビットラインBL(L0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(L0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRL00w1の量は、漏れ電流を無視すれば、ビットラインBL(L0)からNMOSトランジスタ241を介して流れる電流I241の量に略等しい。また、第1のNMOSトランジスタ221がNMOSトランジスタ241と直列に電気接続されていて、大電流I220lの量と電流I241の量とが略等しいことから、電流IRL00w1の量は、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる大電流I221lの量にも略等しい。電流IRL00w1の量が1/2マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量は、1/2マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRL00w1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のSETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ231により、大電流I221lに比例する電流I231lを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り込むための回路203が、先に論じたように、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ231と直列に電気接続されるFETをオンにして、NMOSトランジスタ231が大電流I221lに比例する電流I231lを供給することによって実行される。先に論じたように、大電流I221lの量は、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流IRL00w1の量を基礎とする。なお、電流I231lは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I231lに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流が電流I231lの量に略等しくなることは、留意される。
NMOSトランジスタ231は、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ231のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。NMOSトランジスタ231のゲート電圧VGは、NMOSトランジスタ231のゲート端子が差動増幅器211の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器211の出力電圧Voutとなる。NMOSトランジスタ231のソース電圧VSは、NMOSトランジスタ231のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。さらに、NMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221のゲート電圧は、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、かつNMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221のソース電圧は、0ボルトまたは接地電圧であることから、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。なお、第1のNMOSトランジスタ221のソース端子および第1の複数のNMOSトランジスタ231、233におけるNMOSトランジスタのソース端子が、0ボルトまたは接地電圧より大きい電圧および0ボルトまたは接地電圧未満の電圧等の、0ボルトまたは接地電圧以外の電圧に電気接続され得ることは留意される。
先に論じたように、差動増幅器211の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ231のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、NMOSトランジスタ231は、オンになる。
NMOSトランジスタ231により供給される電流I231lの量は、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量に比例する。NMOSトランジスタ231により供給される電流I231lの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231lの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量との比率を、NMOSトランジスタ231の特徴および第1のNMOSトランジスタ221の特徴を選択することによって選択してもよい。NMOSトランジスタ231により供給される電流I231lの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量との比率は、第1のNMOSトランジスタ221の幅対長さ比に略等しいNMOSトランジスタ231の幅対長さ比を選択することにより、1として選択される。しかしながら、この比率は、1に限定されるものではなく、よって回路設計者は、1より大きい比率および1より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231lの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231lの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタの他のサイズ、NMOSトランジスタの配置およびNMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のNMOSトランジスタ221および第1の複数のNMOSトランジスタ231、233の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
NMOSトランジスタ231により供給される電流I231lの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量との比率が、NMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I231lの量は、次式、I231l=(IRL00w1)((NMOS231のチャネル幅/NMOS231のチャネル長さ)/(NMOS221のチャネル幅/NMOS221のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRL00w1は、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流の量である。例えば、電流IRL00w1が1/2マイクロアンペアであり、かつNMOSトランジスタ231の幅対長さ比が第1のNMOSトランジスタ221の幅対長さ比に等しい場合、電流I231l=(1/2μA)(1)=1/2μAである。
電流ICELL00lw1は、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流I231lは、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ231を介して流れる。図3Eは、CELL00を介して流れる電流ICELL00lw1と、N
MOSトランジスタ231を介して流れる電流I231lとを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流ICELL00lw1は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00lw1の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231lの量に略等しい。さらに、NMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231lの量は、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる大電流I221lの量に略等しく、かつ第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる大電流I221lの量は、電流IRL00w1の量に略等しいことから、電流ICELL00lw1の量は、電流IRL00w1の量に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00lw1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のSETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、CELL00を介する電圧降下を差し引くことによって概算されることが可能であり、CELL00を介する電圧降下は、オームの法則を用いて概算されることが可能である。したがって、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、VBL(0)=VWL(0)-(ICELL00lw1xRCELL00)として概算されることが可能であり、ここで、電圧VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、電流ICELL00lw1は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、およびCELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、VWL(0)=2ボルト、ICELL00lw1=IRL00w1=1/2マイクロアンペアであり、かつRCELL00=2MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/2μAx2MΩ)=1Vになる。例えば、VWL(0)=2ボルト、ICELL00lw1=IRL00w1=1/2マイクロアンペアであり、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/2μAx1MΩ)=3/2Vになる。例えば、VWL(0)=2ボルト、ICELL00lw1=IRL00w1=1/2マイクロアンペアであり、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/2μAx10MΩ)=-3Vになる。なお、上述の計算例は、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VWL(0)を-3Vとして提示しているが、実際には、回路制約により、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VBL(0)が負電圧とならないように防止されることは、留意される。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルC
ELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)から流れる漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、電流ICELL00lw1の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および電流ICELL00lw1の量は、抵抗変化素子SW00の低抵抗状態および低抵抗状態以外の抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗状態と低抵抗状態以外の抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、電流ICELL00lw1の量に低抵抗参照素子RL00の抵抗RRL00を乗じて計算される電圧を差し引いたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗参照素子RL00の抵抗RRL00を指示する。例えば、VWL(0)=2V、ICELL00lw1=1/2μA、RRL00=2MΩである場合、Vread=2V-(1/2μAx2MΩ)=1Vである。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗参照素子RL00の抵抗RRL00より少なく(すなわち、RCELL00<RRL00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗参照素子RL00の抵抗RRL00以上であって(すなわち、RCELL00≧RRL00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態以外の抵抗状態であると決定される。
センスデバイス261は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス261は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0
)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lw1=1/2マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=3/2V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lw1=1/2マイクロアンペア、RCELL00=2MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lw1=1/2マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=-3V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。なお、上述の例は、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VWL(0)を-3Vとして提示しているが、実際には、回路制約により、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VBL(0)が負電圧とならないように防止されることは、留意される。また、図2Fおよび2Hに示すように、複数のセンスデバイス261、263が複数の増幅器271、273に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス261、263は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することも、留意される。さらに、図2Iに示すように、複数のセンスデバイス261、263が複数のインバータ281、283に電気接続されている場合、複数のインバータ281、283は、複数のセンスデバイス261、263により出力される信号を反転することも留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス261、263は、図2E-2Hに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器271、273に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のSETVERIFYオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器271、273に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り込むための回路203は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる大電流I221lの量を基礎とし、かつ大電流I221lの量は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する低抵抗参照素子
RL00-RL0yの抵抗の変化は、大電流I221lの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器211の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のNMOSトランジスタ221のゲート電圧VGは、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、かつ第1のNMOSトランジスタ220のソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。大電流I221lの量によってフィードバック電圧Vfeedbackと読取り電圧Vreadとが略等しくなるように調整するために、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる大電流I221lの量を調整し、かつ差動増幅器211は、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231lの量は、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するために、第1のNMOSトランジスタ221により供給される大電流I221lの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するためにNMOSトランジスタ231により供給される電流I231lの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のSETVERIFYオペレーションは、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタが略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタは、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、SETVERIFYオペレーションのために略同量の電流を供給する。図3Eは、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込む電流ICELL00lw1と、CELLx0を介してビットラインBL(x)に流れ込む電流ICELLx0lw1と、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231lと、ビットラインBL(x)からNMOSトランジスタ233を介して流れる電流I233lとを示している。電流I231lは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I231lに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流は、電流I231lの量に略等しくなる。電流I233lは、ビットラインBL(x)から流れ、かつビットラインBL(x)から流れる電流の量は、ビットラインBL(x)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I233lに起因して、ビットラインBL(x)に流れ込む電流は、電流I233lの量に略等しくなる。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のSETVERIFYオペレーションは、先に論じたCELL00のSETVERIFYオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのSETVERIFYオペレーションを同時に実行することは、高速データSETVERIFYオペレーションまたはページモードSETVERIFYオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
さらに以下、図2Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のRESETVERIFYオペレーションについて詳述するが、図2Eの例における各セルのRESETVERIFYオペレーションは、CELL00のRESETVERIFYオペレーションと同様に実行されることが可能である。図3Fは、図2Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のRESETVERIFYオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図3Fは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ200の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のRESETVERIFYオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をワードラインWL(0)からビットラインBL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ワードラインからビットラインへ流れるようなセルを介する
電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のRESETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのRESETVERIFYオペレーションで、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図3Fは、同時に実行されるCELL00のRESETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのRESETVERIFYオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ200における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)をシステム電圧Vddへ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、システム電圧Vddおよび読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を2ボルトのシステム電圧Vddへ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、システム電圧Vddへ駆動されること、または2ボルトへ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、システム電圧Vddを2ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、システム電圧Vddは、2ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、システム電圧Vddについて、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のNMOSトランジスタ221をオンにし、かつNMOSトランジスタ245をオンにして、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗参照素子RH00の抵抗を選択することにより実行される。あるいは、第1のNMOSトランジスタ221が既にオンである場合、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャートのステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ245をオンにして、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗参照素子RH00の抵抗を選択することにより実行される。
第1のNMOSトランジスタ221は、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ221のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のNMOSトランジスタ221のゲート電圧VGは、第1のNMOSトランジスタ221のゲート端子が差動増幅器211の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器211の出力電圧Voutとなる。第1のNMOSトランジスタ221のソース電圧VSは、第1のNMOS
トランジスタ221のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。
差動増幅器211の出力電圧Voutは、差動増幅器211の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器211は、利得1を有するが、差動増幅器211が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器211の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器211の利得について、1より大きい差動増幅器211の利得、および1より少ない差動増幅器211の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器211の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のNMOSトランジスタ221のドレイン端子と、第2の複数のNMOSトランジスタ241、243、245における各NMOSトランジスタのソース端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器211の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器211の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器211の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ221のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、第1のNMOSトランジスタ221は、オンになる。
NMOSトランジスタ245は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S6によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ241および243は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S4-S5によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ241のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ241のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S4と、NMOSトランジスタ243のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ243のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S5と、NMOSトランジスタ245のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ245のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S6とを供給する。
第1のNMOSトランジスタ221およびNMOSトランジスタ245がオンになると、電流IRH00w1が高抵抗参照素子RH00を介してビットラインBL(H0)に流れ込み、電流I245がビットラインBL(H0)からNMOSトランジスタ245を介
して流れ、小電流I221sが第1のNMOSトランジスタ221を介して流れ、かつビットラインBL(H0)上の電圧VBL(H0)がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図3Fは、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流IRH00w1と、NMOSトランジスタ245を介して流れる電流I245と、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる小電流I221sとを示している。電流IRH00w1は、高抵抗参照素子RH00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ高抵抗参照素子RH00の第1の端子がビットラインBL(H0)上の電圧VBL(H0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、高抵抗参照素子RH00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(H0)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH01-RH0yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRH00w1の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRH00w1=(VWL(0)-VBL(H0))/RRH00と概算することができ、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、VBL(H0)は、ビットラインBL(H0)上の電圧であり、RRH00は、高抵抗参照素子RH00の抵抗である。例えば、電圧VWL(0)が2ボルトのシステム電圧であり、電圧VBL(0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH00が9MΩの抵抗を有する場合、電流IRH00w1の量は、オームの法則を用いて、IRH00w1=(2V-1V)/9MΩ=1/9μAと概算されてもよい。ビットラインBL(H0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(H0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRH00w1の量は、漏れ電流を無視すれば、ビットラインBL(H0)からNMOSトランジスタ245を介して流れる電流I245の量に略等しい。また、第1のNMOSトランジスタ221がNMOSトランジスタ245と直列に電気接続されていて、小電流I221sの量と電流I245の量とが略等しいことから、電流IRH00w1の量は、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる小電流I221sの量にも略等しい。電流IRH00w1の量が1/9マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる小電流I221sの量は、1/9マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRH00w1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のRESETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ231により、小電流I221sに比例する電流I231sを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り込むための回路203が、先に論じたように、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ231と直列に電気接続されるFETをオンにして、NMOSトランジスタ231が小電流I221sに比例する電流I231sを供給することによって実行される。先に論じたように、小電流I221sの量は、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流IRH00
w1の量を基礎とする。なお、電流I231sは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I231sに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流が電流I231sの量に略等しくなることは、留意される。
NMOSトランジスタ231は、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ231のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。NMOSトランジスタ231のゲート電圧VGは、NMOSトランジスタ231のゲート端子が差動増幅器211の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器211の出力電圧Voutとなる。NMOSトランジスタ231のソース電圧VSは、NMOSトランジスタ231のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。さらに、NMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221のゲート電圧は、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、かつNMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221のソース電圧は、0ボルトまたは接地電圧であることから、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。なお、第1のNMOSトランジスタ221のソース端子および第1の複数のNMOSトランジスタ231、233におけるNMOSトランジスタのソース端子が、0ボルトまたは接地電圧より大きい電圧および0ボルトまたは接地電圧未満の電圧等の、0ボルトまたは接地電圧以外の電圧に電気接続され得ることは留意される。
先に論じたように、差動増幅器211の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、NMOSトランジスタ231のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ231のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、NMOSトランジスタ231は、オンになる。
NMOSトランジスタ231により供給される電流I231sの量は、第1のNMOSトランジスタ221により供給される小電流I221sの量に比例する。NMOSトランジスタ231により供給される電流I231sの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される小電流I221sの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231sの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される小電流I221sの量との比率を、NMOSトランジスタ231の特徴および第1のNMOSトランジスタ221の特徴を選択することによって選択してもよい。NMOSトランジスタ231により供給される電流I231sの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される小電流I221sの量との比率は、第1のNMOSトランジスタ221の幅対長さ比に略等しいNMOSトランジスタ231の幅対長さ比を選択することにより、1として選択される。しかしながら、この比率は、1に限定されるものではなく、よって回路設計者は、1より大きい比率および1より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231sの量と、第
1のNMOSトランジスタ221により供給される小電流I221sの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231sの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される小電流I221sの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタの他のサイズ、NMOSトランジスタの配置およびNMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のNMOSトランジスタ221および第1の複数のNMOSトランジスタ231、233の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
NMOSトランジスタ231により供給される電流I231sの量と、第1のNMOSトランジスタ221により供給される小電流I221sの量との比率が、NMOSトランジスタ231および第1のNMOSトランジスタ221の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I231sの量は、次式、I231s=(IRH00w1)((NMOS231のチャネル幅/NMOS231のチャネル長さ)/(NMOS221のチャネル幅/NMOS221のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRH00w1は、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流の量である。例えば、電流IRH00w1が1/9マイクロアンペアであり、かつNMOSトランジスタ231の幅対長さ比が第1のNMOSトランジスタ221の幅対長さ比に等しい場合、電流I231s=(1/9μA)(1)=1/9μAである。
電流ICELL00sw1は、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流I231sは、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ231を介して流れる。図3Fは、CELL00を介して流れる電流ICELL00sw1と、NMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231sとを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流ICELL00sw1は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00sw1の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231sの量に略等しい。さらに、NMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231sの量は、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる小電流I221sの量に略等しく、かつ第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる小電流I221sの量は、電流IRH00w1の量に略等しいことから、電流ICELL00sw1の量は、電流IRH00w1の量に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00sw1の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のRESETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、CELL00を介する電圧降下を差し引くことによって概算されることが可能であり、CELL00を介する電圧降下は、オームの法則を用いて概算されることが可能である。したがって、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、VBL(0)=VWL(0)-(ICELL00sw1xRCELL00
)として概算されることが可能であり、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、電流ICELL00sw1は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、およびCELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、VWL(0)=2ボルト、ICELL00sw1=IRH00w1=1/9マイクロアンペアであり、かつRCELL00=9MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/9μAx9MΩ)=1Vになる。例えば、VWL(0)=2ボルト、ICELL00sw1=IRH00w1=1/9マイクロアンペアであり、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/9μAx1MΩ)=17/9Vになる。例えば、VWL(0)=2ボルト、ICELL00sw1=IRH00w1=1/9マイクロアンペア、RCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/9μAx10MΩ)=8/9Vになる。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)から流れる漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、電流ICELL00sw1の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および電流ICELL00sw1の量は、抵抗変化素子SW00の高抵抗状態および高抵抗状態以外の抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗状態と高抵抗状態以外の抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、電流ICELL00sw1の量に高抵抗参照素子RH00の抵抗RRH00を乗じて計算される電圧を差し引いたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗参照素子RH00の抵抗RRH00を指示する。例えば、VWL(0)=2V、ICELL00sw1=1/9μA、RRH00=9MΩである場合、Vread=2V-(1/9μAx9MΩ)=1Vである。ビットラインBL(0)上の電圧
VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗参照素子の抵抗RRH00以上であって(すなわち、RCELL00≧RRH00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗参照素子RH00の抵抗RRH00より少なく(すなわち、RCELL00<RRH00、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態以外の抵抗状態であると決定される。
センスデバイス261は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス261は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sw1=1/9マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=8/9V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sw1=1/9マイクロアンペア、RCELL00=9MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス261は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sw1=1/9マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=17/9V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス260は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。なお、図2Fおよび2Hに示すように、複数のセンスデバイス261、263が複数の増幅器271、273に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス261、263は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することは、留意される。さらに、図2Iに示すように、複数のセンスデバイス261、263が複数のインバータ281、283に電気接続されている場合、複数のインバータ281、283は、複数のセンスデバイス261、263により出力される信号を反転することも留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス261、263は、図2E-2Hに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器271、273に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vr
eadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器271、273に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り込むための回路203は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる小電流I221sの量を基礎とし、かつ小電流I221sの量は、抵抗変化素子アレイ200の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する高抵抗参照素子RH00-RH0yの抵抗の変化は、小電流I221sの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器211の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のNMOSトランジスタ221のゲート電圧VGは、差動増幅器211の出力電圧Voutであり、かつ第1のNMOSトランジスタ221のソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。小電流I221sの量によってフィードバック電圧Vfeedbackと読取り電圧Vreadとが略等しくなるように調整するために、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ221を介して流れる小電流I221sの量を調整し、かつ差動増幅器211は、第1のNMOSトランジスタ221のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、NMOSトランジスタ231により供給される電流I231sの量は、第1のNMOSトランジスタ221により供給される小電流I221sの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するために、第1のNMOSトランジスタ221により供給される小電流I221sの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ200の回路状態を補償するためにNMOSトランジスタ231により供給される電流I231sの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のRESETVERIFYオペレーションは、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタが略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタは、第1の複数のNMOSトランジスタ231、233における各NMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、RESETVERIFYオペレーションのために略同量の電流を供給する。図3Fは、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込む電流ICELL00sw1と、CELLx0を介してビットラインBL(x)に流れ込む電流ICELLx0sw1と、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ231を介して流れる電流I231sと、ビットラインBL(x)からNMOSトランジスタ233を介して流れる電流I233sとを示している。電流I231sは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I231sに起因して、ビットラインBL(0)に流れ
込む電流は、電流I231sの量に略等しくなる。電流I233sは、ビットラインBL(x)から流れ、かつビットラインBL(x)から流れる電流の量は、ビットラインBL(x)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I233sに起因して、ビットラインBL(x)に流れ込む電流は、電流I233sの量に略等しくなる。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のRESETVERIFYオペレーションは、先に論じたCELL00のRESETVERIFYオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのRESETVERIFYオペレーションを同時に実行することは、高速データRESETVERIFYオペレーションまたはページモードRESETVERIFYオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
次に、図5Aを参照すると、ある電流量を取り出すために、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子に抵抗参照素子の抵抗に基づく抵抗を用いてアクセスするための例示的なアーキテクチャが簡略図で示されている。この例示的なアーキテクチャは、抵抗参照素子の抵抗を用いて生成される低抵抗Rlow、抵抗参照素子の抵抗を用いて生成される中間抵抗Rinter、および抵抗参照素子の抵抗を用いて生成される高抵抗Rhighから選択するように動作可能であって、後述するように、SETVERIFYオペレーションでは低抵抗Rlowが選択され、READオペレーションでは中間抵抗Rinterが選択され、かつRESETVERIFYオペレーションでは高抵抗Rhighが選択される。さらに、この例示的なアーキテクチャは、例示的なアーキテクチャに異なる抵抗を有する追加の抵抗参照素子を包含することによって、追加の抵抗から選択することもできる。この例示的なアーキテクチャは、図5Aに示すように、抵抗変化素子アレイ500と、調整可能な電流量を取り出すための回路502と、複数のセンスデバイス560、562とを含む。しかしながら、この例示的なアーキテクチャは、図5Aに限定されるものではなく、例示的なアーキテクチャは、抵抗器、増幅器およびインバータ等の図5Aに示されていない追加のコンポーネントを含んでもよく、また、センス増幅器等の図5Aに示すコンポーネントを省いてもよい。さらに、例示的なアーキテクチャは、図5B-5Dに限定されるものではなく、例示的なアーキテクチャは、図5B-5Dに示されていない追加のコンポーネントを含んでもよく、また、図5B-5Dに示すコンポーネントを省いてもよい。
抵抗変化素子アレイ500は、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyを含み、各抵抗変化素子セルは、2つのアレイライン(ビットラインおよびワードライン)を介してアクセスされかつ原位置選択デバイスまたは他の電流制限素子を含まない抵抗変化素子SW00-SWxyを含む。また、抵抗変化素子アレイ500は、各低抵抗参照素子が2つのアレイライン(ビットラインおよびワードライン)を介してアクセスされる複数の低抵抗参照素子RL00-RL1y、および各高抵抗参照素子が2つのアレイライン(ビットラインおよびワードライン)を介してアクセスされる複数の高抵抗参照素子RH00-RH1yも含む。あるいは、複数の低抵抗参照素子RL00-RL1y、および複数の高抵抗参照素子RH00-RH1yのうちの少なくとも一方は、抵抗変化素子アレイ500の外側に位置決めされてもよい。
抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyは、抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyが抵抗変化素子を含みかつ原位置選択デバイスまたは他の電流制限素子を含まないという理由で、1-R抵抗変化素子セルまたはnR抵抗変化素子セルと称される。抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyは、図1を参照して先に論じた抵抗変化素子アレイ100内の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyと同じ、または類似する構造を有してもよい。さらに、抵抗変化素子アレイ500は、抵抗変化素子アレイ500が、抵抗変化素子を含みかつ原位置選択デバイスまたは他の電流制限素子を含まない抵抗変化素子セルを含むという理由で、1-R抵抗変化素子アレイまたはnR抵抗変化素子ア
レイ上と称されることもある。
抵抗変化素子アレイ500における低抵抗参照素子RL00-RL1y、高抵抗参照素子RH00-RH1yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyの位置により、低抵抗参照素子RL00-RL1y、高抵抗参照素子RH00-RH1yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyは、温度、アレイラインのキャパシタンスおよびインピーダンス、選択されないセルの電気抵抗およびアレイ内の漏れ経路等の略同じ回路状態に曝される。抵抗変化素子アレイ500内に低抵抗参照素子RL00-RL1y、高抵抗参照素子RH00-RH1yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyを配置すると、低抵抗参照素子RL00-RL1y、高抵抗参照素子RH00-RH1yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyが略同じ回路状態に曝されることから、抵抗変化素子アレイ500の回路状態の影響を減らすことができる。さらに、低抵抗参照素子RL00-RL1y、高抵抗参照素子RH00-RH1yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyを同じ材料から構成すると、低抵抗参照素子RL00-RL1y、高抵抗参照素子RH00-RH1yおよび抵抗変化素子SW00-SWxyを異なる材料で構成することに起因する電気的特性のばらつきによる影響を減らすことができる。
抵抗変化素子SW00-SWxyは、先に論じたように、2端子ナノチューブスイッチング素子、相変化メモリ素子、金属酸化物メモリ素子、または導電性ブリッジメモリ素子、ならびに他の材料および設計であってもよい。抵抗変化素子SW00-SWxyは、金属酸化物、固体電解質、カルコゲナイドガラス等の相変化物質、グラフェン織物およびカーボンナノチューブ織物等の複数の材料から形成されることが可能であるが、これらに限定されない。抵抗変化素子SW00-SWxyは、低抵抗状態、例えば約1MΩの抵抗(典型的には、論理「1」に対応するSET状態)、および高抵抗状態、例えば約10MΩの抵抗(典型的には、論理「0」に対応するRESET状態)にプログラム可能である。
低抵抗参照素子RL00-RL1yは、抵抗器、2端子ナノチューブスイッチング素子、相変化メモリ素子、金属酸化物メモリ素子、または導電性ブリッジメモリ素子、ならびに他の材料および設計であってもよい。低抵抗参照素子RL00-RL1yは、金属酸化物、固体電解質、カルコゲナイドガラス等の相変化物質、グラフェン織物およびカーボンナノチューブ織物等の複数の材料から形成されることが可能であるが、これらに限定されない。低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗は、回路設計者により選択される設計変数である。低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗は、SETVERIFYオペレーションの間の低抵抗状態に対応する抵抗値の上方境界を設定する。回路設計者は、典型的には、抵抗変化素子SW00-SWxyが低抵抗状態のモデル抵抗より大きい抵抗を有しかつSETVERIFYオペレーションの間に低抵抗状態を有するように決定されることが可能であるように、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗を、抵抗変化素子SW00-SWxyの低抵抗状態のモデル抵抗より大きく選択する。
例えば、抵抗変化素子SW00-SWxyの低抵抗状態のモデル抵抗が1MΩである場合、回路設計者は、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗を3MΩであるように選択してもよく、よって、約3MΩ以下の抵抗を有する抵抗変化素子は、SETVERIFYオペレーションの間に低抵抗状態を有すると決定される。なお、回路設計者が、典型的には、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗を、抵抗変化素子SW00-SWxyの低抵抗状態のモデル抵抗より大きく、かつ高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗より少なくなるように選択することは、留意される。さらに、低抵抗参照素子RL00-RL1yが、略同じ抵抗を有するものと限定されないことも留意される。例えば、調整可能な電流量を取り出すための回路502の方へ近接して位置決めされる低抵抗参照素子は、調整可能な電流量を取り出すための回路502から遠くへ位置決めされる低抵抗参照素子の抵抗より大きい抵抗を有してもよい。
高抵抗参照素子RH00-RH1yは、抵抗器、2端子ナノチューブスイッチング素子、相変化メモリ素子、金属酸化物メモリ素子、または導電性ブリッジメモリ素子、ならびに他の材料および設計であってもよい。高抵抗参照素子RH00-RH1yは、金属酸化物、固体電解質、カルコゲナイドガラス等の相変化物質、グラフェン織物およびカーボンナノチューブ織物等の複数の材料から形成されることが可能であるが、これらに限定されない。高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗は、回路設計者により選択される設計変数である。高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗は、RESETVERIFYオペレーションの間の高抵抗状態に対応する抵抗値の下方境界を設定する。回路設計者は、典型的には、抵抗変化素子SW00-SWxyが高抵抗状態のモデル抵抗より少ない抵抗を有しかつRESETVERIFYオペレーションの間に高抵抗状態を有するように決定されることが可能であるように、高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗を、抵抗変化素子SW00-SWxyの高抵抗状態のモデル抵抗より少なく選択する。
例えば、抵抗変化素子SW00-SWxyの高抵抗状態のモデル抵抗が10MΩである場合、回路設計者は、高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗を8MΩであるように選択してもよく、よって、約8MΩより大きい抵抗を有する抵抗変化素子は、RESETVERIFYオペレーションの間に高抵抗状態を有すると決定される。なお、回路設計者が、典型的には、高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗を、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗より大きく、かつ抵抗変化素子SW00-SWxyの高抵抗状態のモデル抵抗より少なくなるように選択することは、留意される。さらに、高抵抗参照素子RH00-RH1yが、略同じ抵抗を有するものと限定されないことも留意される。例えば、調整可能な電流量を取り出すための回路502の方へ近接して位置決めされる高抵抗参照素子は、調整可能な電流量を取り出すための回路502から遠くへ位置決めされる高抵抗参照素子の抵抗より大きい抵抗を有してもよい。
後述するように、低抵抗参照素子RL00-RL1yおよび高抵抗参照素子RH00-RH1yは、中間抵抗を、READオペレーションの間の低抵抗状態に対応する抵抗値、およびREADオペレーションの間の高抵抗状態に対応する抵抗値の境界として設定するために使用される。READオペレーションの間の境界として設定される中間抵抗は、さらに、回路設計者により、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗、および高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗を選択する際に考慮されてもよい。中間抵抗は、典型的には、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗より大きく、かつ高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗より小さい。
例えば、回路設計者が、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗を3MΩであるように、かつ高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗を8MΩであるように選択すると、READオペレーションの間の境界として設定される中間抵抗は、後述するように、4.36MΩとなり得る。上述の例では、約4.36MΩ以下の抵抗を有する抵抗変化素子は、READオペレーションの間に低抵抗状態を有することが決定され、かつ約4.36MΩより大きい抵抗を有する抵抗変化素子は、READオペレーションの間に高抵抗状態を有することが決定される。
さらに、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗を高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗より小さく選択すると、SETVERIFYオペレーションの間の低抵抗状態に対応する抵抗値と、RESETVERIFYオペレーションの間の高抵抗状態に対応する抵抗値との間にバッファが生成される。バッファ内に抵抗を有する抵抗変化素子は、READオペレーションの間に低抵抗状態を有する、または、READオペレーションの間に高抵抗状態を有する、と決定される。しかしながら、バッファ内に抵抗を有する抵抗変化素子は、SETVERIFYオペレーションの間に低抵抗状態以外の抵抗状態を有する、
と決定される、または、RESETVERIFYオペレーションの間に高抵抗状態以外の抵抗状態を有する、と決定される。したがって、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗がREADオペレーションの間の境界として設定される中間抵抗より小さい場合、SETVERIFYオペレーションは、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗と低抵抗状態のモデル抵抗との間にREADオペレーションより近い対応づけを要求し、かつ、高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗がREADオペレーションの間の境界として設定される中間抵抗より大きい場合、RESETVERIFYオペレーションは、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗と高抵抗状態のモデル抵抗との間にREADオペレーションより近い対応づけを要求する。
例えば、低抵抗参照素子RL00-RL1yが3MΩの抵抗を有し、中間抵抗が4.36MΩであり、かつ高抵抗参照素子RH00-RH1yが8MΩの抵抗を有する場合、低抵抗参照素子RL00-RL0yおよび高抵抗参照素子は、約3MΩから約8MΩまでの間のバッファを生成する。上述の例において、約3MΩから約4.36MΩまでの抵抗を有する抵抗変化素子は、READオペレーションの間は低抵抗状態を有すると決定されるが、SETVERIFYオペレーションの間は低抵抗状態以外の抵抗状態を有すると決定され、かつ約4.36MΩから約8MΩまでの抵抗を有する抵抗変化素子は、READオペレーションの間は高抵抗状態を有すると決定されるが、RESETVERIFYオペレーションの間は高抵抗状態以外の抵抗状態を有すると決定される。回路設計者は、バッファを、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗および高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗を調整することによって調整することができる。なお、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗および高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗は、中間抵抗から等距離にある必要がないことは、留意される。例えば、低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗の方が中間抵抗に近くても、高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗の方が中間抵抗に近くてもよい。
各抵抗変化素子SW00-SWxyは、第1の端子と、第2の端子とを有する。抵抗変化素子SW00-SWxyの第1の端子は、ビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、かつ抵抗変化素子SW00-SWxyの第2の端子は、ワードラインWL(0)-WL(y)に電気接続される。各低抵抗参照素子RL00-RL1yは、第1の端子と、第2の端子とを有する。低抵抗参照素子RL00-RL1yの第1の端子は、ビットラインBL(L0)-BL(L1)に電気接続され、かつ低抵抗参照素子RL00-RL1yの第2の端子は、ワードラインWL(0)-WL(y)に電気接続される。各高抵抗参照素子RH00-RH1yは、第1の端子と、第2の端子とを有する。高抵抗参照素子RH00-RH1yの第1の端子は、ビットラインBL(H0)-BL(H1)に電気接続され、かつ高抵抗参照素子RH00-RH1yの第2の端子は、ワードラインWL(0)-WL(y)に電気接続される。
抵抗変化素子アレイ500は、調整可能な電流量を取り出すための回路502、および複数のセンスデバイス560、562に電気接続される。調整可能な電流量を取り出すための回路502は、差動増幅器510と、第1のPMOSトランジスタ520とも称される第1のpチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)520と、複数のPMOSトランジスタ530、532とも称される複数のpチャネルMOSFET530、532と、複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546とも称される複数のnチャネルMOSFET540、542、544、546とを含む。差動増幅器510は、非反転入力端子と、反転入力端子と、出力端子とを有する。第1のPMOSトランジスタ520は、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタは、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546における各NMOSトランジスタは、ソース端子と、ドレイン端子と
、ゲート端子とを有する。複数のセンスデバイス560、562における各センスデバイスは、第1の入力端子と、第2の入力端子と、出力端子とを有する。なお、差動増幅器510、第1のPMOSトランジスタ520、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタ、複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546における各NMOSトランジスタ、および複数のセンスデバイス560、562における各センスデバイスが、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。
差動増幅器510は、出力電圧を2つの入力電圧の差に基づいて生成する、オペアンプ等の増幅器であってもよい。センスデバイス560、562は、データ値または論理値に対応する出力電圧を少なくとも1つの入力電圧に基づいて生成する、センス増幅器、差動増幅器およびアナログ-デジタル変換器等のコンポーネントであってもよい。先に論じたように、複数のセンスデバイス560、562おけるセンスデバイスは、これらのセンスデバイスが正極出力端子および負極出力端子を有する完全差動センスアンプである場合等に、さらに他の端子を有し得ることは、留意される。さらに、調整可能な電流量を取り出すための回路502は、第1のPMOSトランジスタ520、複数のPMOSトランジスタ530、532および複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546の代わりに、カーボンナノチューブ電界効果トランジスタ(CNTFET)、SiGEFET、完全空乏型シリコン-オン-インシュレータFET、またはFinFET等のマルチゲート電界効果トランジスタ等の他のタイプの電界効果トランジスタを含んでもよい。半導体基板を必要としない電界効果トランジスタがナノチューブベースの抵抗変化素子と共に使用される場合には、チップを完全に絶縁材料上へ製造できるようになり、さらには、電界効果トランジスタを積層して、調整可能な電流量を取り出すための回路502により消費されるチップ面積量を減らすことができるようになる。
差動増幅器510の反転入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FGPA)等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、差動増幅器510の非反転入力端子は、第1のPMOSトランジスタ520のドレイン端子と、複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546における、フィードバックループを形成する各NMOSトランジスタのドレイン端子とに電気接続され、かつ差動増幅器510の出力端子は、第1のPMOSトランジスタ520のゲート端子と、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタのゲート端子とに電気接続される。第1のPMOSトランジスタ520のソース端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続され、第1のPMOSトランジスタ520のドレイン端子は、複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546における各NMOSトランジスタのドレイン端子と、差動増幅器510の非反転入力端子とに電気接続され、かつ第1のPMOSトランジスタ520のゲート端子は、差動増幅器510の出力端子に電気接続される。複数のPMOSトランジスタ530、532におけるPMOSトランジスタのソース端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続され、複数のPMOSトランジスタ530、532におけるPMOSトランジスタのドレイン端子は、抵抗変化素子アレイ500のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、かつ複数のPMOSトランジスタ530、532におけるPMOSトランジスタのゲート端子は、差動増幅器510の出力端子に電気接続される。複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546におけるNMOSトランジスタのドレイン端子は、第1のPMOSトランジスタ520のドレイン端子と、差動増幅器510の非反転入力端子とに電気接続され、複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546におけるNMOSトランジスタのソース端子は、抵抗変化素子アレイ500のビットラインBL(L0)-BL(H1)に電気接続され、かつ複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546におけるNMOSトランジスタ
のゲート端子は、テスト回路に、または、NMOSトランジスタをオンにしかつオフにするための制御信号S7-S10を供給する、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、調整可能な電流量を取り出すための回路502は、さらに、ビットラインBL(0)-BL(x)への電流の流れを制御するための、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、カーボンナノチューブ電界効果トランジスタ(CNTFET)、SiGEFET、完全空乏型シリコン-オン-インシュレータFET、またはFinFET等のマルチゲート電界効果トランジスタ等の複数の電界効果(FET)を含んでもよい。複数のFETにおける各FETは、複数のPMOSトランジスタ530、532におけるPMOSトランジスタと直列に電気接続され、かつ複数のFETにおける各FETは、テスト回路に、またはFETをオンにしかつオフにするための制御信号を供給する、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されるゲート端子を有する。
あるいは、図5C-5Dに示すように、第1のPMOSトランジスタ520のソース端子は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される電流量の変動を低減するために、抵抗器550によって電源、電圧源、ドライバ回路または他のデバイスに電気接続される。さらに、図5C-5Dに示すように、複数のPMOSトランジスタ530、532におけるPMOSトランジスタのソース端子は、複数のPMOSトランジスタ530、532におけるPMOSトランジスタにより供給される電流量の変動を低減するために、複数の抵抗器552、554における抵抗器によって電源、電圧源、ドライバ回路または他のデバイスに電気接続される。
再び図5Aを参照すると、複数のセンスデバイス560、562におけるセンスデバイスの第1の入力端子は、抵抗変化素子アレイ500のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、かつ複数のセンスデバイス560、562におけるセンスデバイスの第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数のセンスデバイス560、562におけるセンスデバイスの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、図5Bおよび5Dに示すように、抵抗変化素子アレイ500には、小信号を増加するための複数の増幅器570、572が電気接続され、かつ複数のセンスデバイス560、562は、これらの複数の増幅器570、572に電気接続される。複数の増幅器570、572における各増幅器は、第1の入力端子と、第2の入力端子と、出力端子とを有する。複数の増幅器570、572における増幅器の第1の入力端子は、抵抗変化素子アレイ500のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、複数の増幅器570、572における増幅器の第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数の増幅器570、572における増幅器の出力端子は、複数のセンスデバイス560、562におけるセンスデバイスの第1の入力端子に電気接続される。複数の増幅器570、572における各増幅器が、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。同じく図5Bおよび5Dに示すように、複数のセンスデバイス560、562におけるセンスデバイスの第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよ
く、かつ複数のセンスデバイス560、562におけるセンスデバイスの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
次に、図5Eを参照すると、ある電流量を取り込むために、抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子に抵抗参照素子の抵抗に基づく抵抗を用いてアクセスするための例示的なアーキテクチャが簡略図で示されている。この例示的なアーキテクチャは、抵抗参照素子の抵抗を用いて生成される低抵抗Rlow、抵抗参照素子の抵抗を用いて生成される中間抵抗Rinter、および抵抗参照素子の抵抗を用いて生成される高抵抗Rhighから選択するように動作可能であって、後述するように、SETVERIFYオペレーションでは低抵抗Rlowが選択され、READオペレーションでは中間抵抗Rinterが選択され、かつRESETVERIFYオペレーションでは高抵抗Rhighが選択される。さらに、この例示的なアーキテクチャは、例示的なアーキテクチャに異なる抵抗を有する追加の抵抗参照素子を包含することによって、追加の抵抗から選択することもできる。この例示的なアーキテクチャは、図5Eに示すように、抵抗変化素子アレイ500と、調整可能な電流量を取り込むための回路503と、複数のセンスデバイス561、563とを含む。しかしながら、この例示的なアーキテクチャは、図5Eに限定されるものではなく、例示的なアーキテクチャは、抵抗器、増幅器およびインバータ等の図5Eに示されていない追加のコンポーネントを含んでもよく、また、センス増幅器等の図5Eに示すコンポーネントを省いてもよい。さらに、例示的なアーキテクチャは、図5F-5Iに限定されるものではなく、例示的なアーキテクチャは、図5F-5Iに示されていない追加のコンポーネントを含んでもよく、また、図5F-5Iに示すコンポーネントを省いてもよい。抵抗変化素子アレイ500の構造については先に論じており、よって、抵抗変化素子アレイ500の構造については後述しない。
抵抗変化素子アレイ500は、調整可能な電流量を取り込むための回路503、および複数のセンスデバイス561、563に電気接続される。調整可能な電流量を取り込むための回路503は、差動増幅器511と、第1のNMOSトランジスタ521とも称される第1のnチャネル金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)521と、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533とも称される第1の複数のnチャネルMOSFET531、533と、第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547とも称される第2の複数のnチャネルMOSFET541、543、545、547とを含む。差動増幅器511は、非反転入力端子と、反転入力端子と、出力端子とを有する。第1のNMOSトランジスタ521は、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタは、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547における各NMOSトランジスタは、ソース端子と、ドレイン端子と、ゲート端子とを有する。複数のセンスデバイス561、563における各センスデバイスは、第1の入力端子と、第2の入力端子と、出力端子とを有する。なお、差動増幅器511、第1のNMOSトランジスタ521、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタ、第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547における各NMOSトランジスタ、および複数のセンスデバイス561、563における各センスデバイスが、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。
差動増幅器511は、出力電圧を2つの入力電圧の差に基づいて生成する、オペアンプ等の増幅器であってもよい。センスデバイス561、563は、データ値または論理値に対応する出力電圧を少なくとも1つの入力電圧に基づいて生成する、センス増幅器、差動増幅器およびアナログ-デジタル変換器等のコンポーネントであってもよい。先に論じたように、センスデバイス561、563は、これらのセンスデバイスが正極出力端子およ
び負極出力端子を有する完全差動センスアンプである場合等に、さらに他の端子を有し得ることは、留意される。さらに、調整可能な電流量を取り込むための回路503は、第1のNMOSトランジスタ521、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533および第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547の代わりに、カーボンナノチューブ電界効果トランジスタ(CNTFET)、SiGEFET、完全空乏型シリコン-オン-インシュレータFET、またはFinFET等のマルチゲート電界効果トランジスタ等の他のタイプの電界効果トランジスタを含んでもよい。半導体基板を必要としない電界効果トランジスタがナノチューブベースの抵抗変化素子と共に使用される場合には、チップを完全に絶縁材料上へ製造できるようになり、さらには、電界効果トランジスタを積層して、調整可能な電流量を取り込むための回路503により消費されるチップ面積量を減らすことができるようになる。
差動増幅器511の反転入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FGPA)等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、差動増幅器511の非反転入力端子は、第1のNMOSトランジスタ521のドレイン端子と、第1の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547における、フィードバックループを形成する各NMOSトランジスタのソース端子とに電気接続され、かつ差動増幅器511出力端子は、第1のNMOSトランジスタ521のゲート端子と、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタのゲート端子とに電気接続される。第1のNMOSトランジスタ521のソース端子は、0ボルトまたは接地に電気接続され、第1のNMOSトランジスタ521のドレイン端子は、第1の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547における各NMOSトランジスタのソース端子と、差動増幅器511の非反転入力端子とに電気接続され、かつ第1のNMOSトランジスタ521のゲート端子は、差動増幅器511の出力端子に電気接続される。第1の複数のNMOSトランジスタ531、533におけるNMOSトランジスタのソース端子は、0ボルトまたは接地に電気接続され、複数のNMOSトランジスタ531、533におけるNMOSトランジスタのドレイン端子は、抵抗変化素子アレイ500のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、かつ第1の複数のNMOSトランジスタ531、533におけるNMOSトランジスタのゲート端子は、差動増幅器511の出力端子に電気接続される。第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547におけるNMOSトランジスタのドレイン端子は、抵抗変化素子アレイ500のビットラインBL(L0)-BL(H1)に電気接続され、第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547におけるNMOSトランジスタのソース端子は、第1のPMOSトランジスタ521のドレイン端子と、差動増幅器511の非反転入力端子とに電気接続され、かつ第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547におけるNMOSトランジスタのゲート端子は、テスト回路に、または、NMOSトランジスタをオンにしかつオフにするための制御信号S11-S14を供給する、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、調整可能な電流量を取り込むための回路503は、さらに、ビットラインBL(0)-BL(x)への電流の流れを制御するための、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、カーボンナノチューブ電界効果トランジスタ(CNTFET)、SiGEFET、完全空乏型シリコン-オン-インシュレータFET、またはFinFET等のマルチゲート電界効果トランジスタ等の複数の電界効果(FET)を含んでもよい。複数のFETにおける各FETは、第1の複数のNMOSトランジスタ530、531におけるNMOSトランジスタと直列に電気接続され、かつ複数のFETにおける各FETは、テスト回路に、またはFETをオンにしかつオフにするための制御信号を供給する、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御
回路に電気接続されるゲート端子を有する。
あるいは、図5G-5Hに示すように、第1のNMOSトランジスタ521のソース端子は、第1のNOSトランジスタ521により供給される電流量の変動を低減するために、抵抗器551によって0ボルトまたは接地に電気接続される。さらに、図5G-5Hに示すように、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533におけるNMOSトランジスタのソース端子は、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533におけるNMOSトランジスタにより供給される電流量の変動を低減するために、複数の抵抗器553、555における抵抗器によって0ボルトまたは接地に電気接続される。
再び図5Eを参照すると、複数のセンスデバイス561、563におけるセンスデバイスの第1の入力端子は、抵抗変化素子アレイ500のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、かつ複数のセンスデバイス561、563におけるセンスデバイスの第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数のセンスデバイス561、563におけるセンスデバイスの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、図5Fおよび5Hに示すように、抵抗変化素子アレイ500には、小信号を増加するための複数の増幅器571、573が電気接続され、かつ複数のセンスデバイス561、563は、これらの複数の増幅器571、573に電気接続される。複数の増幅器571、573における各増幅器は、第1の入力端子と、第2の入力端子と、出力端子とを有する。複数の増幅器571、573における増幅器の第1の入力端子は、抵抗変化素子アレイ500のビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、複数の増幅器571、573における増幅器の第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数の増幅器571、573における増幅器の出力端子は、複数のセンスデバイス561、563におけるセンスデバイスの第1の入力端子に電気接続される。複数の増幅器571、573における各増幅器が、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。同じく図5Fおよび5Hに示すように、複数のセンスデバイス561、563におけるセンスデバイスの第2の入力端子は、電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または所望される電圧を供給できる他のデバイスに電気接続されてもよく、かつ複数のセンスデバイス561、563におけるセンスデバイスの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続されてもよい。
あるいは、図5Iに示すように、複数のセンス増幅器561、563には、複数のインバータ581、583が電気接続される。複数のインバータ581、583における各インバータは、入力端子と、出力端子とを有する。複数のインバータ581、583におけるインバータの入力端子は、複数のセンス増幅器561、563におけるセンス増幅器の出力端子に電気接続され、かつ複数のインバータ581、583におけるインバータの出力端子は、バス、バッファ、レベルシフト回路、テスト回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路に電気接続される。複数のインバータ581、583における各インバータが、追加的に他の端子を有し得ることは、留意される。
READオペレーション、SETVERIFYオペレーションおよびRESETVERIFYオペレーションを介して抵抗変化素子にアクセスする電流の量を取り出すために、抵抗参照素子の抵抗に基づく抵抗を用いて抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための例示的なアーキテクチャについて、以下、まずはREADオペレーションから詳細に説明する。以下、図5Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のREADオペレーションについて詳述するが、図5Aの例示的なアーキテクチャにおける各セルのREADオペレーションは、CELL00のREADオペレーションと同様の方法で実行されることが可能である。図6Aは、図5Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のREADオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図6Aは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ500の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のREADオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をビットラインBL(0)からワードラインWL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ビットラインからワードラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のREADオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのREADオペレーションで、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図6Aは、同時に実行されるCELL00のREADオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのREADオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のREADオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ500における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、0ボルトまたは接地へ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、0ボルト未満の電圧レベルおよび0ボルトより大きい電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、システム電圧Vddが回路設計者により選択される設計変数であることも、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のPMOSトランジスタ520をオンにし、NMOSトランジスタ540、542の一方をオンにし、かつNMOSトランジスタ544、546の一方をオンにして、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗Rinterを選択することにより実行される。あるいは、第1のPMOSトランジスタ520が既にオンである場合、CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ540、542の一方をオンにし、かつNMOSトランジスタ544、546の一方をオンにして、C
ELL00のREADオペレーションのための中間抵抗Rinterを選択することにより実行される。図6Aは、第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ540およびNMOSトランジスタ544がオンにされる状態を示しているが、中間抵抗Rinterは、第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ542およびNMOSトランジスタ546をオンにすることによっても選択されることが可能である。第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ540およびNMOSトランジスタ544がオンにされると、調整可能な電流量を取り出すための回路502は、中間抵抗Rinterを有する抵抗参照素子、フィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子および先に論じたように0ボルトまたは接地電圧であるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子を介して流れる電流量Iinterを供給するように設定される。中間抵抗Rinterは、次式、Rinter=(PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量との比率の逆数)((RRL00xRRH00)/(RRL00+RRH00))によって決定されることが可能であり、ここで、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗であり、かつRRH00は、高抵抗参照素子RH00の抵抗である。例えば、低抵抗参照素子の抵抗RRL00=3MΩ、高抵抗参照素子の抵抗RRH00=8MΩ、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iとの比率の逆数が2である場合、Rinter=(2)((3MΩx8MΩ)/(3MΩ+8MΩ))=48/11MΩ(すなわち、約4.36MΩ)になる。
第1のPMOSトランジスタ520は、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ520のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧は、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のPMOSトランジスタ520のゲート電圧VGは、第1のPMOSトランジスタ520のゲート端子が差動増幅器510の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器510の出力電圧Voutとなる。第1のPMOSトランジスタ520のソース電圧VSは、第1のPMOSトランジスタ520のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。
差動増幅器510の出力電圧Voutは、差動増幅器510の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器510は、利得1を有するが、差動増幅器510が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器510の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器510の利得について、1より大きい差動増幅器510の利得、および1より少ない差動増幅器510の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器510の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のPMOSトランジスタ520のドレイン端子と、複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546における各NMOSトランジスタのドレイン端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器510の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器510の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、非反転入力の電圧は、読
取り電圧Vreadである。
差動増幅器510の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ520のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、第1のPMOSトランジスタ520は、オンになる。
NMOSトランジスタ540、542の一方は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S7またはS8によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ540、542の他方は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S7またはS8によってオフにされる。NMOSトランジスタ544、546の一方は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S9またはS10によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ544、546の他方は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S9またはS10によってオフにされる。図6Aは、NMOSトランジスタ540および544が制御信号S7およびS9によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ542および546が制御信号S8およびS10によってオフにされている状態を示している。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ540のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ540のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S7と、NMOSトランジスタ542のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ542のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S8と、NMOSトランジスタ544のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ544のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S9と、NMOSトランジスタ546のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ546のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S10とを供給する。
第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ540およびNMOSトランジスタ544がオンになると、中間電流I520iが第1のPMOSトランジスタ520を介して流れ、電流I540がNMOSトランジスタ540を介してビットラインBL(L0)に流れ込み、電流I544がNMOSトランジスタ544を介してビットラインBL(H0)に流れ込み、電流IRL00b2がビットラインBL(L0)から低抵抗参照素子RL00を介して流れ、電流IRH00b2がビットラインBL(H0)から高抵抗参照素子RH00を介して流れ、ビットラインBL(L0)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動され、かつビットラインBL(H0)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図6Aは、第1のPMOSトランジスタ520を介して流れる中間電流I520iと、NMOSトランジスタ540を介して流れる電流I540と、NMOSトランジスタ544を介して流れる電流I544と、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流IRL00b2と、高抵抗参照素子RH00を介して流れるIRH00b2とを示している。電流IRL00b2は、低抵抗参照素子RL00の第1の端子がビットラインBL(L0)上の電圧VBL(L0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先
に論じたように接地または0ボルトであることから、低抵抗参照素子RL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(L0)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL01-RL0yを介して流れない。電流IRH00b2は、高抵抗参照素子RH00の第1の端子がビットラインBL(H0)上の電圧VBL(H0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、高抵抗参照素子RH00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(H0)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH01-RH0yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRL00b2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRL00b2=VBL(L0)/RRL00と概算することができ、ここで、VBL(L0)は、ビットラインBL(L0)上の電圧であり、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗である。例えば、電圧VBL(L0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL00が3MΩの抵抗を有する場合、電流IRL00b2の量は、オームの法則を用いて、IRL00b2=1V/3MΩ=1/3μAと概算されてもよい。ビットラインBL(L0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(L0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRL00b2の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ540によりビットラインBL(L0)へ供給される電流I540の量に略等しい。電流IRH00b2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRH00b2=VBL(H0)/RRH00と概算することができ、ここで、VBL(H0)は、ビットラインBL(H0)上の電圧であり、RRH00は、高抵抗参照素子RH00の抵抗である。例えば、電圧VBL(H0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH00が8MΩの抵抗を有する場合、電流IRH00b2の量は、オームの法則を用いて、IRH00b2=1V/8MΩ=1/8μAと概算されてもよい。ビットラインBL(H0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(H0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRH00b2の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ544によりビットラインBL(H0)へ供給される電流I544の量に略等しい。電流I540の量と電流I544の量との合計は、第1のPMOSトランジスタ520が複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546と直列に電気接続されていることから、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量に略等しい。したがって、電流IRL00b2の量と電流IRH00b2の量との合計は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量に略等しい。電流IRL00b2の量が1/3マイクロアンペアであり、かつ電流IRH00b2の量が1/8マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量は、11/24マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRL00b2と電流IRH00b2との合計を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のREADオペレーションを妨げないことは、留意される。
なお、NMOSトランジスタ540ではなくNMOSトランジスタ542がオンにされ
ると、電流I542がNMOSトランジスタ542を介してビットラインBL(L1)に流れ込み、電流IRL10b2がビットラインBL(L1)から低抵抗参照素子RL10を介して流れ、かつビットラインBL(L1)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動されることは、留意される。電流IRL10b2は、低抵抗参照素子RL10の第1の端子がビットラインBL(L1)上の電圧VBL(L1)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL10の第2の端子が電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、低抵抗参照素子RL10を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL11-RL1yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の低抵抗参照素子RL11-RL1yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(L1)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL11-RL1yを介して流れない。さらに、NMOSトランジスタ542をオンにするための制御信号S8の電圧レベルは、NMOSトランジスタ540をオンにするための制御信号S7の電圧レベルに略等しく、かつNMOSトランジスタ540、542は、略同じ特徴を有することから、NMOSトランジスタ542を介して流れる電流I542は、先に論じた電流I540に略等しいことも留意される。さらには、低抵抗参照素子RL00、RL10が略同じ抵抗を有することから、低抵抗参照素子RL10を介して流れる電流IRL10b2は、先に論じた電流IRL00b2に略等しいことも留意される。
なお、NMOSトランジスタ544ではなくNMOSトランジスタ546がオンにされると、電流I546がNMOSトランジスタ546を介してビットラインBL(H1)に流れ込み、電流IRH10b2がビットラインBL(H1)から高抵抗参照素子RH10を介して流れ、かつビットラインBL(H1)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動されることは、留意される。電流IRH10b2は、高抵抗参照素子RH10の第1の端子がビットラインBL(H1)上の電圧VBL(H1)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH10の第2の端子が電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、高抵抗参照素子RH10を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH11-RH1yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の高抵抗参照素子RH11-RH1yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(H1)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH11-RH1yを介して流れない。さらに、NMOSトランジスタ546をオンにするための制御信号S10の電圧レベルは、NMOSトランジスタ544をオンにするための制御信号S9の電圧レベルに略等しく、かつNMOSトランジスタ544、546は、略同じ特徴を有することから、NMOSトランジスタ546を介して流れる電流I546は、先に論じた電流I544に略等しいことも留意される。さらには、高抵抗参照素子RH00、RH10が略同じ抵抗を有することから、高抵抗参照素子RH10を介して流れる電流IRH10b2は、先に論じた電流IRH00b2に略等しいことも留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ530により、概して電流量Iinterに対応する電流I530iを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り出すための回路502が、先に論じたように、複数のPMOSトランジスタ530、532と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ530と直列に電気接続される
FETをオンにして、PMOSトランジスタ530が概して電流量Iinterに対応する電流I530iを供給することによって実行される。先に論じたように、電流量Iinterは、中間抵抗Rinterを有する抵抗参照素子、フィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子および先に論じたように0ボルトまたは接地電圧であるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子を介して流れる電流の量である。電流量Iinterは、オームの法則を用いて、Iinter=(Vfeedback-VWL(0))/Rinterとして決定されることが可能であり、ここで、Vfeedbackは、フィードバック電圧であり、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、Rinterは、中間抵抗である。たとえば、Vfeedback=1V、VWL(0)=0V、Rinter=48/11MΩである場合、Iinter=(1V-0V)/(48/11MΩ)=11/48μAである。
PMOSトランジスタ530は、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ530のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。PMOSトランジスタ530のゲート電圧VGは、PMOSトランジスタ530のゲート端子が差動増幅器510の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器510の出力電圧Voutとなる。PMOSトランジスタ530のソース電圧VSは、PMOSトランジスタ530のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。さらに、PMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520のゲート電圧は、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、かつPMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520のソース電圧は、システム電圧Vddであることから、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。
先に論じたように、差動増幅器510の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ530のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、PMOSトランジスタ530は、オンになる。
PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量に比例する。PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量との比率を、PMOSトランジスタ530の特徴および第1のPMOSトランジスタ520の特徴を選択することによって選択してもよい。PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量との比率は、第1のPMOSトランジスタ520の幅対長さ比
の約0.5倍であるPMOSトランジスタ530の幅対長さ比を選択することにより、0.5として選択される。しかしながら、この比率は、0.5に限定されるものではなく、よって回路設計者は、0.5より大きい比率および0.5より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタの他のサイズ、PMOSトランジスタの配置およびPMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のPMOSトランジスタ520および複数のPMOSトランジスタ530、532の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量との比率が、PMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I530iの量は、次式、I530i=(IRL00b2+IRH00b2)((PMOS530のチャネル幅/PMOS530のチャネル長さ)/(PMOS520のチャネル幅/PMOS520のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRL00b2は、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流の量であり、かつIRH00b2は、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流の量である。例えば、電流IRL00b2が1/3マイクロアンペアであり、電流IRH00b2が1/8マイクロアンペアであり、かつPMOSトランジスタ530の幅対長さ比が第1のPMOSトランジスタ520の幅対長さ比の0.5倍である場合、電流I530i=(1/3μA+1/8μA)(0.5)=11/48μAである。
なお、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量が、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量との比率の逆数に整合する数のNMOSトランジスタを同時にオンにすることにより複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546を介して流れる電流の平均であり得ることは、留意される。例えば、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量との比率が0.5である場合、比率の逆数は、2であり、よって電流I530iの量は、NMOSトランジスタのうちの2つを同時にオンにすることにより複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546を介して流れる電流の平均であり得る。例えば、NMOSトランジスタ540、544が同時にオンにされてNMOSトランジスタ542、546がオフにされ、電流I540=1/3マイクロアンペア、電流I544=1/8マイクロアンペア、かつPMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iとの比率が0.5である場合、電流I530iは、I530i=(I540+I544)/2=(1/3μA+1/8μA)/2=11/48μAである。
PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iは、ビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流ICELL00ib2は、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる。図6Aは、PMOSトランジスタ530を介して流れる電流I530iと、CELL00を介して流れる電流ICELL00ib2とを示している。CE
LL00内の抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたように接地または0ボルトであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあることから、電流ICELL00ib2は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00ib2の量は、漏れ電流を無視すれば、PMOSトランジスタ530によりビットラインBL(0)へ供給される電流I530iの量に略等しい。さらに、電流ICELL00ib2の量は、NMOSトランジスタ540を介して流れる電流I540の量と、NMOSトランジスタ544を介して流れる電流I544との平均に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00ib2の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のREADオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、VBL(0)=ICELL00ib2xRCELL00として概算されることが可能であり、ここで、電流ICELL00ib2は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、CELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、IRL00b2=1/3μA、IRH00b2=1/8μA、ICELL00ib2=11/48μA、かつRCELL00=48/11MΩである場合、電圧VBL(0)=11/48μAx48/11MΩ=1Vになる。例えば、IRL00b2=1/3μA、IRH00b2=1/8μA、ICELL00ib2=11/48μA、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=11/48μAx1MΩ=11/48Vになる。例えば、IRL00b2=1/3μA、IRH00b2=1/8μA、ICELL00ib2=11/48μA、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=11/48μAx10MΩ=110/48Vになる。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ワードラインWL(1)-WL(y)からビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)からワードラインWL(1)-WL(y)へ流れ込む漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、電流ICELL00ib2の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。電流ICELL00ib2の量は、抵抗変化素子SW00の低抵抗状態および高抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗状態と高抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、電流ICELL00ib2の量に中間抵抗Rinterを乗じたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗Rinterを指示する。例えば、ICELL00ib2=11/48μA、Rinter=48/11MΩであれば、Vread=11/48μAx48/11MΩ=1Vになる。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、中間抵抗Rinter以下であって(すなわち、RCELL00≦Rinter、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、中間抵抗Rinterより大きく(すなわち、RCELL00>Rinter、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態であると決定される。
センスデバイス560は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス560は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00ib2=11/48マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=11/48V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00ib2=11/48マイクロアンペア、RCELL00=48/11MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00ib2=11/48マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=110/48V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。なお、図5Bおよび5Dに示すように、複数のセンスデバイス56
0、562が複数の増幅器570、572に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス560、562は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することは、留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス560、562は、図5A-5Dに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器570、572に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のREADオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器570、572に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り出すための回路502は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のPMOSトランジスタ520を介して流れる中間電流I520iの量を基礎とし、かつ中間電流I520iの量は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗の変化および高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗の変化は、中間電流I520iの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器510の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のPMOSトランジスタ520のゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、かつ第1のPMOSトランジスタ520のソース電圧VSは、システム電圧Vddである。第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ520を介して流れる中間電流I520iの量を調整し、かつ差動増幅器510は、中間電流I520iの量が、フィードバック電圧Vfeedbackを読取り電圧Vreadに略等しくなるように調整するために、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するために、第1のPMOSトランジスタ520により供給される中間電流I520iの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するためにPMOSトランジスタ530により供給される電流I530iの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のREADオペレーションは、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタがビットラインBL(0)-BL(x)へ同時に略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタは、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、READオペレーションのために略同量の電流を供給する。図6Aは、ビットラインBL(0)に電流I530iを供給するPMOSトランジスタ530と、ビットラインBL(x)に電流I532iを供給するPMOSトランジスタ532と、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる電流ICELL00ib2と、ビットラインBL(x)からCELLx0を介して流れる電流ICELLx0ib2とを示している。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のREADオペレーションは、先に論じたCELL00のREADオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのREADオペレーションを同時に実行することは、高速データREADオペレーションまたはページモードREADオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
以下、図5Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のSETVERIFYオペレーションについて詳述するが、図5Aの例示的なアーキテクチャにおける各セルのSETVERIFYオペレーションは、CELL00のSETVERIFYオペレーションと同様に実行されることが可能である。図6Bは、図5Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のSETVERIFYオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図6Bは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ500の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のSETVERIFYオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をビットラインBL(0)からワードラインWL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ビットラインからワードラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のSETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのSETVERIFYオペレーションで、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図6Bは、同時に実行されるCELL00のSETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのSETVERIFYオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ500における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、0ボルトまたは接地へ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、0ボルト未満の電圧レベルおよび0ボルトより大きい電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読
取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、システム電圧Vddが回路設計者により選択される設計変数であることも、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ540およびNMOSトランジスタ542をオンにして、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗Rlowを選択することにより実行される。あるいは、第1のPMOSトランジスタ520が既にオンである場合、CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ540およびNMOSトランジスタ542をオンにして、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗Rlowを選択することにより実行される。第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ540およびNMOSトランジスタ542がオンにされると、調整可能な電流量を取り出すための回路502は、低抵抗Rlowを有する抵抗参照素子、フィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子および先に論じたように0ボルトまたは接地電圧であるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子を介して流れる電流量Ilowを供給するように設定される。低抵抗Rlowは、次式、Rlow=(PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量との比率の逆数)((RRL00xRRL10)/(RRL00+RRL10))によって決定されることが可能であり、ここで、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗であり、かつRRL10は低抵抗参照素子RL10の抵抗である。ここで、低抵抗参照素子RL00の抵抗と、低抵抗参照素子RL10の抵抗とが略同じであれば、低抵抗参照素子RL00の抵抗、低抵抗参照素子RL10の抵抗および低抵抗Rlowが略同じであることは、留意される。例えば、低抵抗参照素子の抵抗RRL00=3MΩ、低抵抗参照素子の抵抗RRL10=3MΩ、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lとの比率の逆数が2である場合、Rlow=(2)((3MΩx3MΩ)/(3MΩ+3MΩ))=3MΩになる。
第1のPMOSトランジスタ520は、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ520のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧は、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のPMOSトランジスタ520のゲート電圧VGは、第1のPMOSトランジスタ520のゲート端子が差動増幅器510の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器510の出力電圧Voutとなる。第1のPMOSトランジスタ520のソース電圧VSは、第1のPMOSトランジスタ520のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。
差動増幅器510の出力電圧Voutは、差動増幅器510の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器510は、利得1を有するが、差動増幅器510が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器510の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅
器510の利得について、1より大きい差動増幅器510の利得、および1より少ない差動増幅器510の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器510の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のPMOSトランジスタ520のドレイン端子と、複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546における各NMOSトランジスタのドレイン端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器510の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器510の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器510の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ520のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、第1のPMOSトランジスタ520は、オンになる。
NMOSトランジスタ540、542は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S7-S8によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ544、546は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S9-S10によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ540のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ540のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S7と、NMOSトランジスタ542のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ542のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S8と、NMOSトランジスタ544のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ544のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S9と、NMOSトランジスタ546のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ546のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S10とを供給する。
第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ540およびNMOSトランジスタ542がオンになると、大電流I520lが第1のPMOSトランジスタ520を介して流れ、電流I540がNMOSトランジスタ540を介してビットラインBL(L0)に流れ込み、電流I542がNMOSトランジスタ542を介してビットラインBL(L1)に流れ込み、電流IRL00b2がビットラインBL(L0)から低抵抗参照素子RL00を介して流れ、電流IRL10b2がビットラインBL(L1)から低抵抗参照素子RL10を介して流れ、ビットラインBL(L0)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動され、かつビットラインBL(L1)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図6Bは、第1のPMOSトランジスタ520を介して流れる大電流I520lと、NMOSトランジスタ540を介して流れる電流
I540と、NMOSトランジスタ542を介して流れる電流I542と、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流IRL00b2と、低抵抗参照素子RL10を介して流れる電流IRL10b2とを示している。電流IRL00b2は、低抵抗参照素子RL00の第1の端子がビットラインBL(L0)上の電圧VBL(L0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、低抵抗参照素子RL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(L0)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL01-RL0yを介して流れない。電流IRL10b2は、低抵抗参照素子RL10の第1の端子が電圧VBL(L1)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL10の第2の端子が電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、低抵抗参照素子RL10を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL11-RL1yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の低抵抗参照素子RL11-RL1yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(L1)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL11-RH1yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRL00b2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRL00b2=VBL(L0)/RRL00と概算することができ、ここで、VBL(L0)は、ビットラインBL(L0)上の電圧であり、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗である。例えば、VBL(L0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL00が3MΩの抵抗を有する場合、電流IRL00b2の量は、オームの法則を用いて、IRL00b2=1V/3MΩ=1/3μAと概算されてもよい。ビットラインBL(L0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(L0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRL00b2の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ540によりビットラインBL(L0)へ供給される電流I540の量に略等しい。電流IRL10b2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRL10b2=VBL(L1)/RRL10と概算することができ、ここで、VBL(L1)は、ビットラインBL(L1)上の電圧であり、RRL10は、低抵抗参照素子RL10の抵抗である。例えば、フィードバック電圧Vfeedbackが1ボルトであり、かつ低抵抗参照素子RL10が3MΩの抵抗を有する場合、電流IRL10b2の量は、オームの法則を用いて、IRL10b2=1V/3MΩ=1/3μAと概算されてもよい。ビットラインBL(L1)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(L1)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRL10b2の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ542によりビットラインBL(L1)へ供給される電流I542の量に略等しい。電流I540の量と電流I542の量との合計は、第1のPMOSトランジスタ520が複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546と直列に電気接続されていることから、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量に略等しい。したがって、電流IRL00b2の量と電流IRL10b2の量との合計は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量に略等しい。電流IRL00b2の量が1/3マイクロアンペアであり、かつ電流IRL10b2の量が1/3マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量は、2/
3マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRL00b2と電流IRL10b2との合計を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のSETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ530により、概して電流量Ilowに対応する電流I530lを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り出すための回路502が、先に論じたように、複数のPMOSトランジスタ530、532と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ530と直列に電気接続されるFETをオンにして、PMOSトランジスタ530が概して電流量Ilowに対応する電流I530lを供給することによって実行される。先に論じたように、電流量Ilowは、低抵抗Rlowを有する抵抗参照素子、フィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子および先に論じたように0ボルトであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子を介して流れる電流の量である。電流量Ilowは、オームの法則を用いて、Ilow=(Vfeedback-VWL(0))/Rlowとして決定されることが可能であり、ここで、Vfeedbackは、フィードバック電圧であり、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、Rlowは、低抵抗である。例えば、Vfeedback=1V、VWL(0)=0ボルト、かつRlow=3MΩである場合、Ilow=(1V-0V)/3MΩ=1/3μAである。
PMOSトランジスタ530は、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ530のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。PMOSトランジスタ530のゲート電圧VGは、PMOSトランジスタ530のゲート端子が差動増幅器510の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器510の出力電圧Voutとなる。PMOSトランジスタ530のソース電圧VSは、PMOSトランジスタ530のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。さらに、PMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520のゲート電圧は、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、かつPMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520のソース電圧は、システム電圧Vddであることから、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。
先に論じたように、差動増幅器510の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、PMOSトランジスタ530のゲ
ート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ530のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、PMOSトランジスタ530は、オンになる。
PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量に比例する。PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量との比率を、PMOSトランジスタ530の特徴および第1のPMOSトランジスタ520の特徴を選択することによって選択してもよい。PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量との比率は、第1のPMOSトランジスタ520の幅対長さ比の約0.5倍であるPMOSトランジスタ530の幅対長さ比を選択することにより、0.5として選択される。しかしながら、この比率は、0.5に限定されるものではなく、よって回路設計者は、0.5より大きい比率および0.5より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタの他のサイズ、PMOSトランジスタの配置およびPMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のPMOSトランジスタ520および複数のPMOSトランジスタ530、532の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量との比率が、PMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I530lの量は、次式、I530l=(IRL00b2+IRL10b2)((PMOS530のチャネル幅/PMOS530のチャネル長さ)/(PMOS520のチャネル幅/PMOS520のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRL00b2は、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流の量であり、かつIRL10b2は、低抵抗参照素子RL10を介して流れる電流の量である。例えば、電流IRL00b2が1/3マイクロアンペアであり、電流IRL10b2が1/3マイクロアンペアであり、かつPMOSトランジスタ530の幅対長さ比が第1のPMOSトランジスタ520の幅対長さ比の0.5倍である場合、電流I530l=(1/3μA+1/3μA)(0.5)=1/3μAである。
なお、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量が、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量との比率の逆数に整合する数のNMOSトランジスタを同時にオンにすることにより複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546を介して流れる電流の平均であり得ることは、留意される。例えば、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量との比率が0.5である場合、比率の逆数は、2であり、よって電流I530lの量は、NMOSトランジスタのうちの2つ
を同時にオンにすることにより複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546を介して流れる電流の平均であり得る。例えば、NMOSトランジスタ540、542が同時にオンにされてNMOSトランジスタ544、546がオフにされ、電流I540=1/3マイクロアンペア、電流I542=1/3マイクロアンペア、かつPMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lとの比率が0.5である場合、電流I530lは、I530l=(I540+I542)/2=(1/3μA+1/3μA)/2=1/3μAである。
PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lは、ビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流ICELL00lb2は、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる。図6Bは、PMOSトランジスタ530を介して流れる電流I530lと、CELL00を介して流れる電流ICELL00lb2とを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたように接地または0ボルトであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあることから、電流ICELL00lb2は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00lb2の量は、漏れ電流を無視すれば、PMOSトランジスタ530によりビットラインBL(0)へ供給される電流I530lの量に略等しい。さらに、電流ICELL00lb2の量は、NMOSトランジスタ540を介して流れる電流I540の量と、NMOSトランジスタ542を介して流れる電流I542との平均に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00lb2の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のSETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、VBL(0)=ICELL00lb2xRCELL00として概算されることが可能であり、ここで、電流ICELL00lb2は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、CELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、IRL00b2=1/3μA、IRL10b2=1/3μA、ICELL00lb2=1/3μA、かつRCELL00=3MΩである場合、電圧VBL(0)=1/3μAx3MΩ=1Vになる。例えば、IRL00b2=1/3μA、IRL10b2=1/3μA、ICELL00lb2=1/3μA、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=1/3μAx1MΩ=1/3Vになる。例えば、IRL00b2=1/3μA、IRL10b2=1/3μA、ICELL00lb2=1/3μA、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=1/3μAx10MΩ=10/3Vになる。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアッ
プすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ワードラインWL(1)-WL(y)からビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)からワードラインWL(1)-WL(y)へ流れ込む漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、電流ICELL00lb2の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。電流ICELL00lb2の量は、抵抗変化素子SW00の低抵抗状態および低抵抗状態以外の抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗状態と低抵抗状態以外の抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、電流ICELL00lb2の量に低抵抗Rlowを乗じたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗Rlowを指示する。例えば、ICELL00lb2=1/3μA、Rlow=3MΩであれば、Vread=(1/3μA)x3MΩ=1Vになる。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗Rlow以下であって(すなわち、RCELL00≦Rlow、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗Rlowより大きく(すなわち、RCELL00>Rlow、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態以外の抵抗状態であると決定される。
センスデバイス560は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス560は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0
)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lb2=1/3マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=1/3V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lb2=1/3マイクロアンペア、RCELL00=3MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lb2=1/3マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=10/3V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。なお、図5Bおよび5Dに示すように、複数のセンスデバイス560、562が複数の増幅器570、572に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス560、562は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することは、留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス560、562は、図5A-5Dに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器570、572に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のSETVERIFYオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器570、572に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り出すための回路502は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のPMOSトランジスタ520を介して流れる大電流I520lの量を基礎とし、かつ大電流I520lの量は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗の変化は、大電流I520lの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器510の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のPMOSトランジスタ520のゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、かつ第1のPMOSトランジスタ520のソース電圧VSは、システム電圧Vddである。大電流I520lの量によってフィードバッ
ク電圧Vfeedbackと読取り電圧Vreadとが略等しくなるように調整するために、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ520を介して流れる大電流I520lの量を調整し、かつ差動増幅器510は、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するために、第1のPMOSトランジスタ520により供給される大電流I520lの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するためにPMOSトランジスタ530により供給される電流I530lの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のSETVERIFYオペレーションは、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタがビットラインBL(0)-BL(x)へ同時に略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタは、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、SETVERIFYオペレーションのために略同量の電流を供給する。図6Bは、ビットラインBL(0)に電流I530lを供給するPMOSトランジスタ530と、ビットラインBL(x)に電流I532lを供給するPMOSトランジスタ532と、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる電流ICELL00lb2と、ビットラインBL(x)からCELLx0を介して流れる電流ICELLx0lb2とを示している。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のSETVERIFYオペレーションは、先に論じたCELL00のSETVERIFYオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのSETVERIFYオペレーションを同時に実行することは、高速データSETVERIFYオペレーションまたはページモードSETVERIFYオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
以下、図5Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のRESETVERIFYオペレーションについて詳述するが、図5Aの例示的なアーキテクチャにおける各セルのRESETVERIFYオペレーションは、CELL00のRESETVERIFYオペレーションと同様に実行されることが可能である。図6Cは、図5Aの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のRESETVERIFYオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図6Cは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ500の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のRESETVERIFYオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をビットラインBL(0)からワードラインWL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ビットラインからワードラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のRESETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのRESETVERIFYオペレーションで、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図6Cは、同時に実行されるCELL00のRESETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのRESETVERIFYオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ500における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。
CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を0ボルトまたは接地へ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、0ボルトまたは接地へ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、0ボルト未満の電圧レベルおよび0ボルトより大きい電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、システム電圧Vddが回路設計者により選択される設計変数であることも、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ544およびNMOSトランジスタ546をオンにして、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗Rhighを選択することにより実行される。あるいは、第1のPMOSトランジスタ520が既にオンである場合、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ544およびNMOSトランジスタ546をオンにして、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗Rhighを選択することにより実行される。第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ544およびNMOSトランジスタ546がオンにされると、調整可能な電流量を取り出すための回路502は、高抵抗Rhighを有する抵抗参照素子、フィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子および先に論じたように0ボルトまたは接地電圧であるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子を介して流れる電流量Ihighを供給するように設定される。高抵抗Rhighは、次式、Rhigh=(PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量との比率の逆数)((RRH00xRRH10)/(RRH00+RRH10))によって決定されることが可能であり、ここで、RRH00は、高抵抗参照素子RH00の抵抗であり、かつRRH10は、高抵抗参照素子RH10の抵抗である。ここで、高抵抗参照素子RH00の抵抗と、高抵抗参照素子RH10の抵抗とが略同じであれば、高抵抗参照素子RH00の抵抗、高抵抗参照素子RH10の抵抗および高抵抗Rhighが略同じであることは、留意される。例えば、高抵抗参照素子RH00の抵抗=8MΩ、高抵抗参照素子RH10の抵抗=8MΩ、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sとの比率の逆数が2である場合、Rhigh=(2)((8MΩx8MΩ)/(8MΩ+8MΩ))=8MΩになる。
第1のPMOSトランジスタ520は、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ520のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧は、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のPMOSトランジスタ520のゲート電圧VGは、第1のPMOSトランジスタ520のゲート端子が差動増幅器
510の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器510の出力電圧Voutとなる。第1のPMOSトランジスタ520のソース電圧VSは、第1のPMOSトランジスタ520のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。
差動増幅器510の出力電圧Voutは、差動増幅器510の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器510は、利得1を有するが、差動増幅器510が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器510の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器510の利得について、1より大きい差動増幅器510の利得、および1より少ない差動増幅器510の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器510の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のPMOSトランジスタ520のドレイン端子と、複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546における各NMOSトランジスタのドレイン端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器510の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器510の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器510の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSが第1のPMOSトランジスタ520のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、第1のPMOSトランジスタ520は、オンになる。
NMOSトランジスタ544、546は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S9-S10によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ540、542は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S7-S8によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ540のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ540のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S7と、NMOSトランジスタ542のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ542のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S8と、NMOSトランジスタ544のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ544のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S9と、NMOSトランジスタ546のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ546のしき
い値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S10とを供給する。
第1のPMOSトランジスタ520、NMOSトランジスタ544およびNMOSトランジスタ546がオンになると、小電流I520sが第1のPMOSトランジスタ520を介して流れ、電流I544がNMOSトランジスタ544を介してビットラインBL(H0)に流れ込み、電流I546がNMOSトランジスタ546を介してビットラインBL(H1)に流れ込み、電流IRH00b2がビットラインBL(H0)から高抵抗参照素子RH00を介して流れ、電流IRH10b2がビットラインBL(H1)から高抵抗参照素子RH10を介して流れ、ビットラインBL(H0)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動され、かつビットラインBL(H1)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図6Cは、第1のPMOSトランジスタ520を介して流れる小電流I520sと、NMOSトランジスタ544を介して流れる電流I544と、NMOSトランジスタ546を介して流れる電流I546と、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流IRH00b2と、高抵抗参照素子RH10を介して流れるIRH10b2とを示している。電流IRH00b2は、高抵抗参照素子RH00の第1の端子がビットラインBL(H0)上の電圧VBL(H0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、高抵抗参照素子RH00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(H0)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH01-RH0yを介して流れない。電流IRH10b2は、高抵抗参照素子RH10の第1の端子がビットラインBL(H1)上の電圧VBL(H1)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH10の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたように接地または0ボルトであることから、高抵抗参照素子RH10を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH11-RH1yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあり、かつ他の高抵抗参照素子RH11-RH1yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(H1)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH11-RH1yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRH00b2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRH00b2=VBL(H0)/RRH00と概算することができ、ここで、VBL(H0)は、ビットラインBL(H0)上の電圧であり、RRH00は、高抵抗参照素子RH00の抵抗である。例えば、電圧VBL(H0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH00が8MΩの抵抗を有する場合、電流IRH00b2の量は、オームの法則を用いて、IRH00b2=1V/8MΩ=1/8μAと概算されてもよい。ビットラインBL(H0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(H0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRH00b2の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ544によりビットラインBL(H0)へ供給される電流I544の量に略等しい。電流IRH10b2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRH10b2=VBL(H1)/RRH10と概算することができ、ここで、VBL(H1)は、ビットラインBL(H1)上の電圧であり、RRH10は、高抵抗参照素子RH10の抵抗である。例えば、電圧VBL(H1)が1ボルトのフィ
ードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH10が8MΩの抵抗を有する場合、電流IRH10b2の量は、オームの法則を用いて、IRH10b2=1V/8MΩ=1/8μAと概算されてもよい。ビットラインBL(H1)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(H1)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRH10b2の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ546によりビットラインBL(H1)へ供給される電流I546の量に略等しい。電流I544の量と電流I546の量との合計は、第1のPMOSトランジスタ520が複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546と直列に電気接続されていることから、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量に略等しい。したがって、電流IRH00b2の量と電流IRH10b2の量との合計は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量に略等しい。電流IRH00b2の量が1/8マイクロアンペアであり、かつ電流IRH10b2の量が1/8マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量は、1/4マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRH00b2と電流IRH10b2との合計を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のRESETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ530により、概して電流量Ihighに対応する電流I530sを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り出すための回路502が、先に論じたように、複数のPMOSトランジスタ530、532と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、PMOSトランジスタ530と直列に電気接続されるFETをオンにして、PMOSトランジスタ530が概して電流量Ihighに対応する電流I530sを供給することによって実行される。先に論じたように、電流量Ihighは、高抵抗Rhighを有する抵抗参照素子、フィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子および先に論じたように0ボルトまたは接地電圧であるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子を介して流れる電流の量である。電流量Ihighは、オームの法則を用いて、Ihigh=(Vfeedback-VWL(0))/Rhighとして決定されることが可能であり、ここで、Vfeedbackは、フィードバック電圧であり、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、Rhighは、高抵抗である。例えば、Vfeedback=1V、VWL(0)=0V、かつRhigh=8MΩである場合、Ihigh=(1V-0V)/8MΩ=1/8μAである。
PMOSトランジスタ530は、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ530のしきい値電圧VTより小さくなるとオンになる。PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。PMOSトランジスタ530のゲート電圧VGは、PMOSトランジスタ530のゲート端子が差動増幅器510の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器510の出力電圧Voutとなる。PMOSトランジスタ530のソース電圧VSは、PMOSトランジスタ530のソース端子が電源、電圧源、ドライバ回路、またはシステム電圧Vddを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、システム電圧Vddである。したがって、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、システム電圧Vddである。さらに、PMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ5
20のゲート電圧は、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、かつPMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520のソース電圧は、システム電圧Vddであることから、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。
先に論じたように、差動増幅器510の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-Vddとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベルおよびシステム電圧Vddの電圧レベルは概して一定であることから、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、PMOSトランジスタ530のゲート-ソース間電圧VGSがPMOSトランジスタ530のしきい値電圧VTより小さくなるような電圧レベルを有すると、PMOSトランジスタ530は、オンになる。
PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量に比例する。PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量との比率を、PMOSトランジスタ530の特徴および第1のPMOSトランジスタ520の特徴を選択することによって選択してもよい。PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量との比率は、第1のPMOSトランジスタ520の幅対長さ比の約0.5倍であるPMOSトランジスタ530の幅対長さ比を選択することにより、0.5として選択される。しかしながら、この比率は、0.5に限定されるものではなく、よって回路設計者は、0.5より大きい比率および0.5より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量との間に望ましい比率を達成するために、PMOSトランジスタの他のサイズ、PMOSトランジスタの配置およびPMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のPMOSトランジスタ520および複数のPMOSトランジスタ530、532の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量との比率が、PMOSトランジスタ530および第1のPMOSトランジスタ520の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I530sの量は、次式、I530s=(IRH00b2+IRH10b2)((PMOS530のチャネル幅/PMOS530のチャネル長さ)/(PMOS520のチャネル幅/PMOS520のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRH00b2は、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流の量であり、かつIRH10b2は、高抵抗参照素子RH10を介して流れる電流の量である。例えば
、電流IRH00b2が1/8マイクロアンペアであり、電流IRH10b2が1/8マイクロアンペアであり、かつPMOSトランジスタ530の幅対長さ比が第1のPMOSトランジスタ520の幅対長さ比の0.5倍である場合、電流I530s=(1/8μA+1/8μA)(0.5)=1/8μAである。
なお、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量が、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量との比率の逆数に整合する数のNMOSトランジスタを同時にオンにすることにより複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546を介して流れる電流の平均であり得ることは、留意される。例えば、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量との比率が0.5である場合、比率の逆数は、2であり、よって電流I530sの量は、NMOSトランジスタのうちの2つを同時にオンにすることにより複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546を介して流れる電流の平均であり得る。例えば、NMOSトランジスタ544、546が同時にオンにされてNMOSトランジスタ540、542がオフにされ、電流I544=1/8マイクロアンペア、電流I546=1/8マイクロアンペア、かつPMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量と第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sとの比率が0.5である場合、電流I530sは、I530s=(I544+I546)/2=(1/8μA+1/8μA)/2=1/8μAである。
PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sは、ビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流ICELL00sb2は、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる。図6Cは、PMOSトランジスタ530を介して流れる電流I530sと、CELL00を介して流れる電流ICELL00sb2とを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたように接地または0ボルトであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあることから、電流ICELL00sb2は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00sb2の量は、漏れ電流を無視すれば、PMOSトランジスタ530によりビットラインBL(0)へ供給される電流I530sの量に略等しい。さらに、電流ICELL00sb2の量は、NMOSトランジスタ544を介して流れる電流I544の量と、NMOSトランジスタ546を介して流れる電流I546との平均に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00sb2の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のRESETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、VBL(0)=ICELL00sb2xRCELL00として概算されることが可能であり、ここで、電流ICELL00sb2は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、CELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、IRH00b2=1/8μA、IRH10b2=1/8μA、IC
ELL00sb2=1/8μA、かつRCELL00=8MΩである場合、電圧VBL(0)=1/8μAx8MΩ=1Vになる。例えば、IRH00b2=1/8μA、IRH10b2=1/8μA、ICELL00sb2=1/8μA、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=1/8μAx1MΩ=1/8Vになる。例えば、IRH00b2=1/8μA、IRH10b2=1/8μA、ICELL00sb2=1/8μA、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=1/8μAx10MΩ=10/8Vになる。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ワードラインWL(1)-WL(y)からビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)からワードラインWL(1)-WL(y)へ流れ込む漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、電流ICELL00sb2の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。電流ICELL00sb2の量は、抵抗変化素子SW00の高抵抗状態および高抵抗状態以外の抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗状態と高抵抗状態以外の抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、電流ICELL00sb2の量に高抵抗Rhighを乗じたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗Rhighを指示する。例えば、ICELL00sb2=1/8μA、Rhigh=8MΩであれば、Vread=(1/8μA)x8MΩ=1Vになる。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗Rhighより大きく(すなわち、RCELL00>Rhigh、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗Rhigh以下であり(すなわち、RCELL00≦Rhigh、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態
以外の抵抗状態であると決定される。
センスデバイス560は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス560は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sb2=1/8マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=1/8V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sb2=1/8マイクロアンペア、RCELL00=8MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sb2=1/8マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=10/8V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス560は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。なお、図5Bおよび5Dに示すように、複数のセンスデバイス560、562が複数の増幅器570、572に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス560、562は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することは、留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス560、562は、図5A-5Dに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器570、572に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器570、572に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り出すための回路502は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のPMOSトランジスタ520を介して流れる小電流I520sの量を基礎とし、かつ小電流I520sの量は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗の変化は、小電流I520sの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器510の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のPMOSトランジスタ520のゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、かつ第1のPMOSトランジスタ520のソース電圧VSは、システム電圧Vddである。小電流I520sの量によってフィードバック電圧Vfeedbackと読取り電圧Vreadとが略等しくなるように調整するために、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のPMOSトランジスタ520を介して流れる小電流I520sの量を調整し、かつ差動増幅器510は、第1のPMOSトランジスタ520のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、PMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量は、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するために、第1のPMOSトランジスタ520により供給される小電流I520sの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するためにPMOSトランジスタ530により供給される電流I530sの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のRESETVERIFYオペレーションは、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタがビットラインBL(0)-BL(x)へ同時に略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタは、複数のPMOSトランジスタ530、532における各PMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、RESETVERIFYオペレーションのために略同量の電流を供給する。図6Cは、ビットラインBL(0)に電流I530sを供給するPMOSトランジスタ530と、ビットラインBL(x)に電流I532sを供給するPMOSトランジスタ532と、ビットラインBL(0)からCELL00を介して流れる電流ICELL00sb2と、ビットラインBL(x)からCELLx0を介して流れる電流ICELLx0sb2とを示している。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のRESETVERIFYオペレーションは、先に論じたCELL00のRESETVERIFYオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのRESETVERIFYオペレーションを同時に実行することは、高速データRESETVERIFYオペレーションまたはページモードRESETVERIFYオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
回路設計者は、抵抗変化素子アレイ500における少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための電流量の範囲、ならびに抵抗変化素子アレイ500における少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための電流量間の増分を調整することができる。上述の例では、CELL00のREADオペレーションに対し、PMOSトランジスタ530は、電流I530i=11/48マイクロアンペアを供給し、CELL00のSETVERIFYオペレーションに対し、PMOSトランジスタ530は、電流I530l=1/3マイクロアンペアを供給し、かつCELL00のRESETVERIFYオペレーショ
ンに対し、PMOSトランジスタ530は、電流I530s=1/8マイクロアンペアを供給する。したがって、上述の例において、PMOSトランジスタ530は、1/8マイクロアンペアから1/3マイクロアンペアまでの範囲に渡って3つの電流を供給することができ、3つの電流は各々、0.104マイクロアンペアの増分で分離されている。例えば、回路設計者は、PMOSトランジスタ530により供給され得る電流量の範囲、ならびにPMOSトランジスタ530により供給され得る電流量間の増分の調整を、複数のNMOSトランジスタ540、542、544、546における、同時にオンにされるNMOSトランジスタの数を変えることにより行ってもよい。
READオペレーション、SETVERIFYオペレーションおよびRESETVERIFYオペレーションを介して抵抗変化素子にアクセスする電流の量を取り込むために、抵抗参照素子の抵抗に基づく抵抗を用いて抵抗変化素子アレイにおける少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための例示的なアーキテクチャについて、以下、まずはREADオペレーションから詳細に説明する。以下、図5Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のREADオペレーションについて詳述するが、図5Eの例示的なアーキテクチャにおける各セルのREADオペレーションは、CELL00のREADオペレーションと同様に実行されることが可能である。図6Dは、図5Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のREADオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図6Dは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ500の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のREADオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をワードラインWL(0)からビットラインBL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ワードラインからビットラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のREADオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのREADオペレーションで、第1の複数のPMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図6Dは、同時に実行されるCELL00のREADオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのREADオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のREADオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ500における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)をシステム電圧Vddへ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、システム電圧Vddおよび読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を2ボルトのシステム電圧Vddへ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、システム電圧Vddへ駆動されること、または2ボルトへ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、システム電圧Vddを2ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、システム電圧Vddは、2ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、システム電圧Vddについて、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1
ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のNMOSトランジスタ521をオンにし、NMOSトランジスタ541、543の一方をオンにし、かつNMOSトランジスタ545、547の一方をオンにして、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗Rinterを選択することにより実行される。あるいは、第1のNMOSトランジスタ521が既にオンである場合、CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ541、543の一方をオンにし、かつNMOSトランジスタ545、547の一方をオンにして、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗Rinterを選択することにより実行される。図6Dは、第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ541およびNMOSトランジスタ545がオンにされる状態を示しているが、中間抵抗Rinterは、第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ543およびNMOSトランジスタ547をオンにすることによっても選択されることが可能である。第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ541およびNMOSトランジスタ545がオンにされると、調整可能な電流量を取り込むための回路503は、中間抵抗Rinterを有する抵抗参照素子、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子およびフィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子を介して流れる電流量Iinterを取り込むように設定される。中間抵抗Rinterは、次式、Rinter=(NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との比率の逆数)((RRL00xRRH00)/(RRL00+RRH00))によって決定されることが可能であり、ここで、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗であり、かつRRH00は、高抵抗参照素子RH00の抵抗である。例えば、低抵抗参照素子RL00の抵抗=3MΩ、高抵抗参照素子RH00の抵抗=8MΩ、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iとの比率の逆数が2である場合、Rinter=(2)((3MΩx8MΩ)/(3MΩ+8MΩ))=48/11MΩ(すなわち、約4.36MΩ)になる。
第1のNMOSトランジスタ521は、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ521のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧は、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のNMOSトランジスタ521のゲート電圧VGは、第1のNMOSトランジスタ521のゲート端子が差動増幅器511の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器511の出力電圧Voutとなる。第1のNMOSトランジスタ521のソース電圧VSは、第1のNMOSトランジスタ521のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器510の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。
差動増幅器511の出力電圧Voutは、差動増幅器511の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器511は、利得1を有するが、差動増幅器511が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器511の
利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器511の利得について、1より大きい差動増幅器511の利得、および1より少ない差動増幅器511の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器511の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のNMOSトランジスタ521のドレイン端子と、第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547における各NMOSトランジスタのソース端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器511の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器511の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、非反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器511の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ521のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、第1のNMOSトランジスタ521は、オンになる。
NMOSトランジスタ541、543の一方は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S11またはS12によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ541、543の他方は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S11またはS12によってオフにされる。NMOSトランジスタ545、547の一方は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S13またはS14によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ545、547の他方は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S13またはS14によってオフにされる。図6Dは、NMOSトランジスタ541および545が制御信号S11およびS13によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ543および547が制御信号S12およびS14によってオフにされている状態を示している。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ541のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ541のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S11と、NMOSトランジスタ543のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ543のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S12と、NMOSトランジスタ545のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ545のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S13と、NMOSトランジスタ547のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ547のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S14とを供給する。
第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ541およびNMOSトランジスタ545がオンになると、電流IRL00w2が低抵抗参照素子RL00を介してビットラインBL(L0)に流れ込み、電流I541がビットラインBL(L0)からN
MOSトランジスタ541を介して流れ、電流IRH00w2が高抵抗参照素子RH00を介してビットラインBL(H0)に流れ込み、電流I545がビットラインBL(H0)からNMOSトランジスタ545を介して流れ、中間電流I521iが第1のNMOSトランジスタ521を介して流れ、ビットラインBL(L0)上の電圧VBL(L0)がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動され、かつビットラインBL(H0)上の電圧VBL(H0)がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図6Dは、低抵抗参照素子RL00を介して流れるIRL00w2と、NMOSトランジスタ541を介して流れる電流I541と、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流IRH00w2と、NMOSトランジスタ545を介して流れる電流I545と、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる中間電流I521iとを示している。電流IRL00w2は、低抵抗参照素子RL00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(L0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ低抵抗参照素子RL00の第1の端子がビットラインBL(L0)上の電圧VBL(L0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、低抵抗参照素子RL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(L0)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL01-RL0yを介して流れない。電流IRH00w2は、高抵抗参照素子RH00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ高抵抗参照素子RH00の第1の端子がビットラインBL(H0)上の電圧VBL(H0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、高抵抗参照素子RH00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(H0)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH01-RH0yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRL00w2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRL00w2=(VWL(0)-VBL(L0))/RRL00と概算することができ、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、VBL(L0)は、ビットラインBL(L0)上の電圧であり、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗である。例えば、電圧VWL(0)が2ボルトのシステム電圧Vddであり、電圧VBL(L0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL00が3MΩの抵抗を有する場合、電流IRL00w2の量は、オームの法則を用いて、IRL00w2=(2V-1V)/3MΩ=1/3μAと概算されてもよい。ビットラインBL(L0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(L0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRL00w2の量は、漏れ電流を無視すれば、ビットラインBL(L0)からNMOSトランジスタ541を介して流れる電流I541の量に略等しい。電流IRH00w2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRH00w2=(VWL(0)-VBL(H0))/RRH00と概算することができ、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、VBL(H0)は、ビットラインBL(H0)上の電圧であり、RRH00は、高抵抗参照素子RH00の抵抗である。例えば、電圧VWL(0)が2ボルトのシステム電圧Vddであり、電圧VBL(H0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH00が8MΩの抵抗を有する場合、電流IRH00w2の量は、オームの法則を用い
て、IRH00w2=(2V-1V)/8MΩ=1/8μAと概算されてもよい。ビットラインBL(H0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(H0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRH00w2の量は、漏れ電流を無視すれば、ビットラインBL(H0)からNMOSトランジスタ545を介して流れる電流I545の量に略等しい。電流I541の量と電流I545の量との合計は、第1のNMOSトランジスタ521が第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547と直列に電気接続されていることから、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる中間電流I521iの量に略等しい。したがって、電流IRL00w2の量と電流IRH00w2の量との合計は、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる中間電流I521iの量に略等しい。電流IRL00w2の量が1/3マイクロアンペアであり、かつ電流IRH00w2の量が1/8マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる中間電流I521iの量は、11/24マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRL00w2と電流IRH00w2との合計を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のREADオペレーションを妨げないことは、留意される。
なお、NMOSトランジスタ541ではなくNMOSトランジスタ543がオンにされると、電流IRL10w2が低抵抗参照素子RL10を介してビットラインBL(L1)に流れ込み、電流I543がビットラインBL(L1)からNMOSトランジスタ543を介して流れ、かつビットラインBL(L1)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動されることは、留意される。電流IRL10w2は、低抵抗参照素子RL10の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(L0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ低抵抗参照素子RL10の第1の端子がビットラインBL(L1)上の電圧VBL(L1)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、低抵抗参照素子RL10を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL11-RL1yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の低抵抗参照素子RL11-RL1yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(L1)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL11-RL1yを介して流れない。さらに、NMOSトランジスタ543をオンにするための制御信号S12の電圧レベルは、NMOSトランジスタ541をオンにするための制御信号S11の電圧レベルに略等しく、かつNMOSトランジスタ541、543は、略同じ特徴を有することから、NMOSトランジスタ543を介して流れる電流I543は、先に論じた電流I541に略等しいことも留意される。さらには、低抵抗参照素子RL00、RL10が略同じ抵抗を有することから、低抵抗参照素子RL10を介して流れる電流IRL10w2は、先に論じた電流IRL00w2に略等しいことも留意される。
なお、NMOSトランジスタ545ではなくNMOSトランジスタ547がオンにされると、電流IRH10w2が高抵抗参照素子RH10を介してビットラインBL(H1)に流れ込み、電流I547がビットラインBL(H1)からNMOSトランジスタ547を介して流れ、かつビットラインBL(H1)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動されることは、留意される。電流IRH10w2は、高抵抗参照素子RH10の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ高抵抗参照素子RH10の第1の端子がビットラインBL(H1)上の電圧VBL(H1)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、高抵抗参照素子RH10を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH11-RH1yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の高抵抗参照素子RH11-RH1yの第1の端子がフィードバック電
圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(H1)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH11-RH1yを介して流れない。さらに、NMOSトランジスタ547をオンにするための制御信号S14の電圧レベルは、NMOSトランジスタ545をオンにするための制御信号S13の電圧レベルに略等しく、かつNMOSトランジスタ545、547は、略同じ特徴を有することから、NMOSトランジスタ547を介して流れる電流I547は、先に論じた電流I545に略等しいことも留意される。さらには、高抵抗参照素子RH00、RH10が略同じ抵抗を有することから、高抵抗参照素子RH10を介して流れる電流IRH10w2は、先に論じた電流IRH00w2に略等しいことも留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ531により、概して電流量Iinterに対応する電流I531iを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り込むための回路503が、先に論じたように、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ531と直列に電気接続されるFETをオンにして、NMOSトランジスタ531が概して電流量Iinterに対応する電流I531iを供給することによって実行される。先に論じたように、電流量Iinterは、中間抵抗Rinterを有する抵抗参照素子、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子、およびフィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子を介して流れる電流の量である。電流量Iinterは、オームの法則を用いて、Iinter=(VWL(0)-Vfeedback)/Rinterとして決定されることが可能であり、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、Vfeedbackは、フィードバック電圧であり、Rinterは、中間抵抗である。たとえば、VWL(0)=2V、Vfeedback=1V、かつRinter=48/11MΩである場合、Iinter=(2V-1V)/(48/11MΩ)=11/48μAである。なお、電流I531iは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I531iに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流が電流I531iの量に略等しくなることは、留意される。
NMOSトランジスタ531は、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ531のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。NMOSトランジスタ531のゲート電圧VGは、NMOSトランジスタ531のゲート端子が差動増幅器511の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器511の出力電圧Voutとなる。NMOSトランジスタ531のソース電圧VSは、NMOSトランジスタ531のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。さらに、NMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521のゲート電圧は、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、かつNMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521のソース電圧は、システム電圧Vddであることから、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間
電圧VGSに略等しい。なお、第1のNMOSトランジスタ521のソース端子および第1の複数のNMOSトランジスタ531、533におけるNMOSトランジスタのソース端子が、0ボルトまたは接地電圧より大きい電圧および0ボルトまたは接地電圧未満の電圧等の、0ボルトまたは接地電圧以外の電圧に電気接続され得ることは留意される。
先に論じたように、差動増幅器511の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ531のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、NMOSトランジスタ531は、オンになる。
NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量は、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量に比例する。NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との比率を、NMOSトランジスタ531の特徴および第1のNMOSトランジスタ521の特徴を選択することによって選択してもよい。NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との比率は、第1のNMOSトランジスタ521の幅対長さ比の約0.5倍であるNMOSトランジスタ531の幅対長さ比を選択することにより、0.5として選択される。しかしながら、この比率は、0.5に限定されるものではなく、よって回路設計者は、0.5より大きい比率および0.5より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタの他のサイズ、NMOSトランジスタの配置およびNMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のNMOSトランジスタ521および第1の複数のNMOSトランジスタ531、533の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との比率が、NMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I531iの量は、次式、I531i=(IRL00w2+IRH00w2)((NMOS531のチャネル幅/NMOS531のチャネル長さ)/(NMOS521のチャネル幅/NMOS521のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRL00w2は、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流の量であり、かつIRH00w2は、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流の量である。例え
ば、電流IRL00w2が1/3マイクロアンペアであり、電流IRH00w2が1/8マイクロアンペアであり、かつNMOSトランジスタ531の幅対長さ比が第1のNMOSトランジスタ521の幅対長さ比の0.5倍である場合、電流I531i=(1/3μA+1/8μA)(0.5)=11/48μAである。
なお、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量が、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との比率の逆数に整合する数のNMOSトランジスタを同時にオンにすることにより第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547を介して流れる電流の平均であり得ることは、留意される。例えば、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との比率が0.5である場合、比率の逆数は、2であり、よって電流I531iの量は、NMOSトランジスタのうちの2つを同時にオンにすることにより第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547を介して流れる電流の平均であり得る。例えば、NMOSトランジスタ541、545が同時にオンにされてNMOSトランジスタ543、547がオフにされ、電流I541=1/3マイクロアンペア、電流I545=1/8マイクロアンペア、かつNMOSトランジスタ531により供給される電流I531iと第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量との比率が0.5である場合、電流I531iは、I531i=(I541+I545)/2=(1/3μA+1/8μA)/2=11/48μAである。
電流ICELL00iw2は、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流I531iは、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ531を介して流れる。図6Dは、CELL00を介して流れる電流ICELL00iw2と、NMOSトランジスタ531を介して流れる電流I531iとを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流ICELL00iw2は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00iw2の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ531を介して流れる電流I531iの量に略等しい。さらに、電流ICELL00iw2の量は、NMOSトランジスタ541を介して流れる電流I541の量と、NMOSトランジスタ545を介して流れる電流I545との平均に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00iw2の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のREADオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、CELL00を介する電圧降下を差し引くことによって概算されることが可能であり、CELL00を介する電圧降下は、オームの法則を用いて概算されることが可能である。したがって、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、VBL(0)=VWL(0)-(ICELL00iw2xRCELL00)として概算されることが可能であり、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、電流ICELL00iw2は、CELL00を介して流れる電流であ
り、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、およびCELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、VWL(0)=2ボルト、IRL00w2=1/3μA、IRH00w2=1/8μA、ICELL00iw2=11/48μA、RCELL00=48/11MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(11/48μAx48/11MΩ)=1Vである。例えば、VWL(0)=2ボルト、IRL00w2=1/3μA、IRH00w2=1/8μA、ICELL00iw2=11/48μA、RCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(11/48μAx1MΩ)=85/48Vである。例えば、VWL(0)=2ボルト、IRL00w2=1/3μA、IRH00w2=1/8μA、ICELL00iw2=11/48μA、RCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(11/48μAx10MΩ)=-14/48Vである。なお、上述の計算例は、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VWL(0)を-14/48Vとして提示しているが、実際には、回路制約により、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VBL(0)が負電圧とならないように防止されることは、留意される。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)から流れる漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のREADオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、電流ICELL00iw2の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、および電流ICELL00iw2の量は、抵抗変化素子SW00の低抵抗状態および高抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗状態と高抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、電流ICELL00iw2の量に中間抵抗Rinterを乗じて計算される電圧を差し引いたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のREADオペレーションのための中間抵抗Rinterを指示する。例えば、VWL(0)=2V、ICELL00iw2=11/48μA、Rinter=48/11MΩである場合、
Vread=2V-(11/48μAx48/11MΩ)=1Vである。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、中間抵抗Rinterより小さく(すなわち、RCELL00<Rinter、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、中間抵抗Rinter以上であって(すなわち、RCELL00≧Rinter、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態であると決定される。
センスデバイス561は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス561は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00iw2=11/48マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=85/48V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00iw2=11/48マイクロアンペア、RCELL00=48/11MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00iw2=11/48マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=-14/48V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。なお、上述の例は、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VWL(0)を-14/48Vとして提示しているが、実際には、回路制約により、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VBL(0)が負電圧とならないように防止されることは、留意される。また、図5Fおよび5Hに示すように、複数のセンスデバイス561、563が複数の増幅器571、573に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス561、563は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することも、留意される。さらに、図5Iに示すように、複数のセンスデバイス561、563が複数のインバータ581、583に電気接続されている場合、複数のインバータ581、583は、複数のセンスデバイス561、563により出力される信号を反転することも留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス561、563は、図5E-5Hに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続
され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器571、573に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のREADオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器571、573に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り込むための回路503は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる中間電流I521iの量を基礎とし、かつ中間電流I521iの量は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗の変化および高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗の変化は、中間電流I521iの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器511の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のNMOSトランジスタ521のゲート電圧VGは、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、かつ第1のNMOSトランジスタ521のソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる中間電流I521iの量を調整し、かつ差動増幅器511は、中間電流I521iの量が、フィードバック電圧Vfeedbackを読取り電圧Vreadに略等しくなるように調整するために、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量は、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するために、第1のNMOSトランジスタ521により供給される中間電流I521iの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するためにNMOSトランジスタ531により供給される電流I531iの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のREADオペレーションは、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタが略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタは、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、READオペレーションのために略同量の電流を供給する。図6Dは、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込む電流ICELL00iw2と、CELLx0を介してビットラインBL(x)に流れ込む電流ICELLx0iw2と、ビットラインBL(0
)からNMOSトランジスタ531を介して流れる電流I531iと、ビットラインBL(x)からNMOSトランジスタ533を介して流れる電流I533iとを示している。電流I531iは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I531iに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流は、電流I531iの量に略等しくなる。電流I533iは、ビットラインBL(x)から流れ、かつビットラインBL(x)から流れる電流の量は、ビットラインBL(x)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I533iに起因して、ビットラインBL(x)に流れ込む電流は、電流I533iの量に略等しくなる。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のREADオペレーションは、先に論じたCELL00のREADオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのREADオペレーションを同時に実行することは、高速データREADオペレーションまたはページモードREADオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
以下、図5Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のSETVERIFYオペレーションについて詳述するが、図5Eの例示的なアーキテクチャにおける各セルのSETVERIFYオペレーションは、CELL00のSETVERIFYオペレーションと同様に実行されることが可能である。図6Eは、図5Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のSETVERIFYオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図6Eは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ500の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のSETVERIFYオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をワードラインWL(0)からビットラインBL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ワードラインからビットラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のSETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのSETVERIFYオペレーションで、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図6Eは、同時に実行されるCELL00のSETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのSETVERIFYオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ500における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)をシステム電圧Vddへ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、システム電圧Vddおよび読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を2ボルトのシステム電圧Vddへ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、システム電圧Vddへ駆動されること、または2ボルトへ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、システム電圧Vddを2ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、システム電圧Vddは、2ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、システム電圧Vddについて、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベル
を選択できることも、留意される。さらに、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ541およびNMOSトランジスタ543をオンにして、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗Rlowを選択することにより実行される。あるいは、第1のNMOSトランジスタ521が既にオンである場合、CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ541およびNMOSトランジスタ543をオンにして、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗Rlowを選択することにより実行される。第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ541およびNMOSトランジスタ543がオンにされると、調整可能な電流量を取り込むための回路503は、低抵抗Rlowを有する抵抗参照素子、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子、およびフィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子を介して流れる電流量Ilowを取り込むように設定される。低抵抗Rlowは、次式、Rlow=(NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量との比率の逆数)((RRL00xRRL10)/(RRL00+RRL10))によって決定されることが可能であり、ここで、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗であり、かつRRL10は低抵抗参照素子RL10の抵抗である。ここで、低抵抗参照素子RL00の抵抗と、低抵抗参照素子RL10の抵抗とが略同じであれば、低抵抗参照素子RL00の抵抗、低抵抗参照素子RL10の抵抗および低抵抗Rlowが略同じであることは、留意される。例えば、低抵抗参照素子RL00の抵抗=3MΩ、低抵抗参照素子RL10の抵抗=3MΩ、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lとの比率の逆数が2である場合、Rlow=(2)((3MΩx3MΩ)/(3MΩ+3MΩ))=3MΩになる。
第1のNMOSトランジスタ521は、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ521のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧は、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のNMOSトランジスタ521のゲート電圧VGは、第1のNMOSトランジスタ521のゲート端子が差動増幅器511の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器511の出力電圧Voutとなる。第1のNMOSトランジスタ521のソース電圧VSは、第1のNMOSトランジスタ521のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。
差動増幅器511の出力電圧Voutは、差動増幅器511の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器511は、利得1
を有するが、差動増幅器511が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器511の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器511の利得について、1より大きい差動増幅器511の利得、および1より少ない差動増幅器511の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器511の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のNMOSトランジスタ521のドレイン端子と、第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547における各NMOSトランジスタのソース端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器511の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器511の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器511の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ521のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、第1のNMOSトランジスタ521は、オンになる。
NMOSトランジスタ541、543は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S11-S12によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ545、547は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S13-S14によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ541のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ541のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S11と、NMOSトランジスタ543のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ543のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S12と、NMOSトランジスタ545のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ545のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S13と、NMOSトランジスタ547のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ547のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S14とを供給する。
第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ541およびNMOSトランジスタ543がオンになると、電流IRL00w2が低抵抗参照素子RL00を介してビットラインBL(L0)に流れ込み、電流I541がビットラインBL(L0)からNMOSトランジスタ541を介して流れ、電流IRL10w2が低抵抗参照素子RL10を介してビットラインBL(L1)に流れ込み、電流I543がビットラインBL(L1)からNMOSトランジスタ543を介して流れ、大電流I521lが第1のNMOSトランジスタ521を介して流れ、ビットラインBL(L0)上の電圧がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動され、かつビットラインBL(L1)上の電圧がフィードバ
ック電圧Vfeedbackに駆動される。図6Eは、低抵抗参照素子RL00を介して流れるIRL00w2と、NMOSトランジスタ541を介して流れる電流I541と、低抵抗参照素子RL10を介して流れる電流IRL10w2と、NMOSトランジスタ543を介して流れる電流I543と、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる大電流I521lとを示している。電流IRL00w2は、低抵抗参照素子RL00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(L0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ低抵抗参照素子RL00の第1の端子がビットラインBL(L0)上の電圧VBL(L0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、低抵抗参照素子RL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の低抵抗参照素子RL01-RL0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(L0)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL01-RL0yを介して流れない。電流IRL10w2は、低抵抗参照素子RL10の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(L0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ低抵抗参照素子RL10の第1の端子がビットラインBL(L1)上の電圧VBL(L1)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、低抵抗参照素子RL10を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の低抵抗参照素子RL11-RL1yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の低抵抗参照素子RL11-RL1yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(L1)に電気接続される他の低抵抗参照素子RL11-RH1yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRL00w2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRL00w2=(VWL(0)-VBL(L0))/RRL00と概算することができ、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、VBL(L0)は、ビットラインBL(L0)上の電圧であり、RRL00は、低抵抗参照素子RL00の抵抗である。例えば、電圧VWL(0)が2ボルトのシステム電圧Vddであり、電圧VBL(L0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL00が3MΩの抵抗を有する場合、電流IRL00w2の量は、オームの法則を用いて、IRL00w2=(2V-1V)/3MΩ=1/3μAと概算されてもよい。ビットラインBL(L0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(L0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRL00w2の量は、漏れ電流を無視すれば、ビットラインBL(L0)からNMOSトランジスタ541を介して流れる電流I541の量に略等しい。電流IRL10w2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRL10w2=(VWL(0)-VBL(L1))/RRL10と概算することができ、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、VBL(L1)は、ビットラインBL(L1)上の電圧であり、RRL10は、低抵抗参照素子RL10の抵抗である。例えば、電圧VWL(0)が2ボルトのシステム電圧Vddであり、電圧VBL(L1)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ低抵抗参照素子RL10が3MΩの抵抗を有する場合、電流IRL10w2の量は、オームの法則を用いて、IRL10w2=(2V-1V)/3MΩ=1/3μAと概算されてもよい。ビットラインBL(L1)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(L1)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRL10w2の量は、漏れ電流を無視すれば、ビットラインBL(L1)からNMOSトランジスタ543を介して流れる電流I543の量に略等しい。電流I541の量と電流I543の量との合計は、第1のNMOSトランジスタ5
21が第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547と直列に電気接続されていることから、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量に略等しい。したがって、電流IRL00w2の量と電流IRL10w2の量との合計は、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量に略等しい。電流IRL00w2の量が1/3マイクロアンペアであり、かつ電流IRL10w2の量が1/3マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量は、2/3マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRL00w2と電流IRL10w2との合計を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のSETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ531により、概して電流量Ilowに対応する電流I531lを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り込むための回路503が、先に論じたように、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ531と直列に電気接続されるFETをオンにして、NMOSトランジスタ531が概して電流量Ilowに対応する電流I531lを供給することによって実行される。先に論じたように、電流量Ilowは、低抵抗Rlowを有する抵抗参照素子、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子、およびフィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子を介して流れる電流の量である。電流量Ilowは、オームの法則を用いて、Ilow=(VWL(0)-Vfeedback)/Rlowとして決定されることが可能であり、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、Vfeedbackは、フィードバック電圧であり、Rlowは、低抵抗である。たとえば、VWL(0)=2V、Vfeedback=1V、Rlow=3MΩである場合、Ilow=(2V-1V)/3MΩ=1/3μAである。なお、電流I531lは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I531lに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流が電流I531lの量に略等しくなることは、留意される。
NMOSトランジスタ531は、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ531のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。NMOSトランジスタ531のゲート電圧VGは、NMOSトランジスタ531のゲート端子が差動増幅器511の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器511の出力電圧Voutとなる。NMOSトランジスタ531のソース電圧VSは、NMOSトランジスタ531のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。さらに、NMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521のゲート電圧は、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、かつNMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521のソース電圧は、0ボルトまたは接地電圧であることから、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソー
ス間電圧VGSに略等しい。なお、第1のNMOSトランジスタ521のソース端子および第1の複数のNMOSトランジスタ531、533におけるNMOSトランジスタのソース端子が、0ボルトまたは接地電圧より大きい電圧および0ボルトまたは接地電圧未満の電圧等の、0ボルトまたは接地電圧以外の電圧に電気接続され得ることは留意される。
先に論じたように、差動増幅器511の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトまたは接地電圧は概して一定であることから、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ531のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、NMOSトランジスタ531は、オンになる。
NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量は、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量に比例する。NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量との比率を、NMOSトランジスタ531の特徴および第1のNMOSトランジスタ521の特徴を選択することによって選択してもよい。NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量との比率は、第1のNMOSトランジスタ521の幅対長さ比の約0.5倍であるNMOSトランジスタ531の幅対長さ比を選択することにより、0.5として選択される。しかしながら、この比率は、0.5に限定されるものではなく、よって回路設計者は、0.5より大きい比率および0.5より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタの他のサイズ、NMOSトランジスタの配置およびNMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のNMOSトランジスタ521および第1の複数のNMOSトランジスタ531、533の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量との比率が、NMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I531lの量は、次式、I531l=(IRL00w2+IRL10w2)((NMOS531のチャネル幅/NMOS531のチャネル長さ)/(NMOS521のチャネル幅/NMOS521のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRL00w2は、低抵抗参照素子RL00を介して流れる電流の量であり、かつIRL10w2は、低抵抗参照素子RL10を介して流れる電流の量である。例えば
、電流IRL00w2が1/3マイクロアンペアであり、電流IRL10w2が1/3マイクロアンペアであり、かつNMOSトランジスタ531の幅対長さ比が第1のNMOSトランジスタ521の幅対長さ比の0.5倍である場合、電流I531l=(1/3μA+1/3μA)(0.5)=1/3μAである。
なお、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量が、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量との比率の逆数に整合する数のNMOSトランジスタを同時にオンにすることにより第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547を介して流れる電流の平均であり得ることは、留意される。例えば、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量との比率が0.5である場合、比率の逆数は、2であり、よって電流I531lの量は、NMOSトランジスタのうちの2つを同時にオンにすることにより第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547を介して流れる電流の平均であり得る。例えば、NMOSトランジスタ541、543が同時にオンにされてNMOSトランジスタ545、547がオフにされ、電流I541=1/3マイクロアンペア、電流I543=1/3マイクロアンペア、かつNMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lとの比率が0.5である場合、電流I531lは、I531l=(I541+I543)/2=(1/3μA+1/3μA)/2=1/3μAである。
電流ICELL00lw2は、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流I531lは、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ531を介して流れる。図6Eは、CELL00を介して流れる電流ICELL00lw2と、NMOSトランジスタ531を介して流れる電流I531lとを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあり、かつ抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流ICELL00lw2は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00lw2の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ531を介して流れる電流I531lの量に略等しい。さらに、電流ICELL00lw2の量は、NMOSトランジスタ541を介して流れる電流I541の量と、NMOSトランジスタ541を介して流れる電流I543との平均に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00lw2の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のSETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、CELL00を介する電圧降下を差し引くことによって概算されることが可能であり、CELL00を介する電圧降下は、オームの法則を用いて概算されることが可能である。したがって、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、VBL(0)=VWL(0)-(ICELL00lw2xRCELL00)として概算されることが可能であり、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、電流ICELL00lw2は、CELL00を介して流れる電流であ
り、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、およびCELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、VWL(0)=2ボルト、IRL00w2=1/3μA、IRL10w2=1/3μA、ICELL00lw2=1/3μA、かつRCELL00=3MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/3μAx3MΩ)=1Vである。例えば、VWL(0)=2ボルト、IRL00w2=1/3μA、IRL10w2=1/3μA、ICELL00lw2=1/3μA、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/3μAx1MΩ)=5/3Vである。例えば、VWL(0)=2ボルト、IRL00w2=1/3μA、IRL10w2=1/3μA、ICELL00lw2=1/3μA、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/3μAx10MΩ)=-4/3Vである。なお、上述の計算例は、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VWL(0)を-4/3Vとして提示しているが、実際には、回路制約により、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VBL(0)が負電圧とならないように防止されることは、留意される。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)から流れる漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のSETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、電流ICELL00lw2の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および電流ICELL00lw2の量は、抵抗変化素子SW00の低抵抗状態および低抵抗状態以外の抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗状態と低抵抗状態以外の抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、電流ICELL00lw2の量に低抵抗Rlowを乗じて計算される電圧を差し引いたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のSETVERIFYオペレーションのための低抵抗Rlowを指示する。例えば、VWL(0)=2V、ICELL00lw2=1/3μA、Rlow=
3MΩである場合、Vread=2V-(1/3μAx3MΩ)=1Vである。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗Rlowより小さく(すなわち、RCELL00<Rlow、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、低抵抗Rlow以上であって(すなわち、RCELL00≧Rlow、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が低抵抗状態以外の抵抗状態であると決定される。
センスデバイス561は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス561は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lw2=1/3マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=5/3V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態(典型的には、論理1に対応するSET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lw2=1/3マイクロアンペア、RCELL00=3MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00lw2=1/3マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=-4/3V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が低抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。なお、上述の例は、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VWL(0)を-4/3Vとして提示しているが、実際には、回路制約により、ビットラインBL(0)上の例示的な電圧VBL(0)が負電圧とならないように防止されることは、留意される。また、図5Fおよび5Hに示すように、複数のセンスデバイス561、563が複数の増幅器571、573に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス561、563は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することも、留意される。さらに、図5Iに示すように、複数のセンスデバイス561、563が複数のインバータ581、583に電気接続されている場合、複数のインバータ581、583は、複数のセンスデバイス561、563により出力される信号を反転することも留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス561、563は、図5E-5Hに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器571、573に電気接続
される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のSETVERIFYオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器571、573に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り込むための回路503は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる大電流I521lの量を基礎とし、かつ大電流I521lの量は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する低抵抗参照素子RL00-RL1yの抵抗の変化は、大電流I521lの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器511の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のNMOSトランジスタ521のゲート電圧VGは、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、かつ第1のNMOSトランジスタ521のソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。大電流I521lの量によってフィードバック電圧Vfeedbackと読取り電圧Vreadとが略等しくなるように調整するために、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる大電流I521lの量を調整し、かつ差動増幅器511は、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量は、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するために、第1のNMOSトランジスタ521により供給される大電流I521lの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するためにNMOSトランジスタ531により供給される電流I531lの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のSETVERIFYオペレーションは、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタが略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタは、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、SETVERIFYオペレーションのために略同量の電流を供給する。図6Eは、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込む電流ICELL00lw2と、CELLx0を介してビットラインBL(x)に流れ込む電流ICELLx0lw2と、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ531を介して流れる電流I531lと、ビットラインBL(x)からNMOSトランジスタ533を介して流れる電流I53
3lとを示している。電流I531lは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I531lに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流が電流I531lの量に略等しくなる。電流I533lは、ビットラインBL(x)から流れ、かつビットラインBL(x)から流れる電流の量は、ビットラインBL(x)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I533lに起因して、ビットラインBL(x)に流れ込む電流が電流I533lの量に略等しくなる。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のSETVERIFYオペレーションは、先に論じたCELL00のSETVERIFYオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのSETVERIFYオペレーションを同時に実行することは、高速データSETVERIFYオペレーションまたはページモードSETVERIFYオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
以下、図5Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のRESETVERIFYオペレーションについて詳述するが、図5Eの例示的なアーキテクチャにおける各セルのRESETVERIFYオペレーションは、CELL00のRESETVERIFYオペレーションと同様に実行されることが可能である。図6Fは、図5Eの例示的なアーキテクチャにおけるCELL00のRESETVERIFYオペレーションの間の電流の流れを、漏れ電流を考慮せずに示した簡略図である。図6Fは、電流の流れをより詳細に示せるようにした抵抗変化素子アレイ500の縮小版を示している。以下で詳述するCELL00のRESETVERIFYオペレーションは、概して、CELL00を介して流れる電流をワードラインWL(0)からビットラインBL(0)へ流れるものとして説明するが、本開示によるデバイスおよび方法が、ワードラインからビットラインへ流れるようなセルを介する電流の流れに限定されないことは、留意される。また、電流は、同時に実行されるCELL00のRESETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのRESETVERIFYオペレーションで、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタを介して、かつワードラインWL(0)上の各セルを介して流れることから、図6Fは、同時に実行されるCELL00のRESETVERIFYオペレーションおよびワードラインWL(0)上の各セルのRESETVERIFYオペレーションについて参照され得ることも留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションは、先に論じたフローチャート400のステップ402と同様に、抵抗変化素子アレイ500における複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからCELL00を選択することにより開始される。CELL00の、複数の抵抗変化素子セルCELL00-CELLxyからの選択は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)をシステム電圧Vddへ駆動し、かつ他のワードラインWL(1)-WL(y)を読取り電圧Vreadまたは高インピーダンス状態へ駆動することによって行われる。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、システム電圧Vddおよび読取り電圧Vreadは、回路設計者により選択される設計変数である。なお、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)を2ボルトのシステム電圧Vddへ駆動されるものとして論じているが、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)は、システム電圧Vddへ駆動されること、または2ボルトへ駆動されることに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)について、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることは、留意される。また、システム電圧Vddを2ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、システム電圧Vddは、2ボルトの電圧レベルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、システム電圧Vddについて、2ボルトより大きい電圧レベルおよび2ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。さらに、読取り電圧Vreadを1ボルトの電圧レベルを有するものとして論じているが、読取り電圧Vreadは、1ボルトの電圧レベ
ルを有することに限定されるものではなく、よって、回路設計者は、読取り電圧Vreadについて、1ボルトより大きい電圧レベルおよび1ボルト未満の電圧レベル等の他の電圧レベルを選択できることも、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ545およびNMOSトランジスタ547をオンにして、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗Rhighを選択することにより実行される。あるいは、第1のNMOSトランジスタ521が既にオンである場合、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ404において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子のオペレーションのための抵抗を選択することは、NMOSトランジスタ545およびNMOSトランジスタ547をオンにして、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗Rhighを選択することにより実行される。第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ545およびNMOSトランジスタ547がオンにされると、調整可能な電流量を取り込むための回路503は、高抵抗Rhighを有する抵抗参照素子、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子、およびフィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子を介して流れる電流量Ihighを取り込むように設定される。高抵抗Rhighは、次式、Rhigh=(NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量との比率の逆数)((RRH00xRRH10)/(RRH00+RRH10))によって決定されることが可能であり、ここで、RRH00は、高抵抗参照素子RH00の抵抗であり、かつRRH10は、高抵抗参照素子RH10の抵抗である。ここで、高抵抗参照素子RH00の抵抗と、高抵抗参照素子RH10の抵抗とが略同じであれば、高抵抗参照素子RH00の抵抗、高抵抗参照素子RH10の抵抗および高抵抗Rhighが略同じであることは、留意される。例えば、高抵抗参照素子RH00の抵抗=8MΩ、高抵抗参照素子RH10の抵抗=8MΩ、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sとの比率の逆数が2である場合、Rhigh=(2)((8MΩx8MΩ)/(8MΩ+8MΩ))=8MΩになる。
第1のNMOSトランジスタ521は、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ521のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧は、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。第1のNMOSトランジスタ521のゲート電圧VGは、第1のNMOSトランジスタ521のゲート端子が差動増幅器511の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器511の出力電圧Voutとなる。第1のNMOSトランジスタ521のソース電圧VSは、第1のNMOSトランジスタ521のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。
差動増幅器511の出力電圧Voutは、差動増幅器511の利得に、非反転入力の電圧と反転入力の電圧との差を乗じることにより決定される。差動増幅器511は、利得1を有するが、差動増幅器511が有する利得は、1に限定されない。差動増幅器511の利得は、回路設計者により選択される設計変数であり、よって、回路設計者は、差動増幅器511の利得について、1より大きい差動増幅器511の利得、および1より少ない差
動増幅器511の利得等の他の値を選択してもよい。差動増幅器511の非反転入力の電圧は、非反転入力端子がフィードバックループを介して第1のNMOSトランジスタ521のドレイン端子と、第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547における各NMOSトランジスタのソース端子とに電気接続されていることから、フィードバック電圧Vfeedbackである。差動増幅器511の反転入力の電圧は、反転入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されていることから、読取り電圧Vreadである。したがって、差動増幅器511の出力電圧Voutは、Vout=Gain(非反転入力の電圧-反転入力の電圧)で表すことができ、ここで、利得は、1であり、非反転入力の電圧は、フィードバック電圧Vfeedbackであり、反転入力の電圧は、読取り電圧Vreadである。
差動増幅器511の出力電圧Voutを決定するための上述の式における利得、非反転入力の電圧および反転入力の電圧にこれらを代入すると、Vout=Vfeedback-Vreadとなり、かつ第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSが第1のNMOSトランジスタ521のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、第1のNMOSトランジスタ521は、オンになる。
NMOSトランジスタ545、547は、テスト回路または、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路により供給される制御信号S13-S14によってオンにされ、かつNMOSトランジスタ541、543は、テスト回路または制御回路により供給される制御信号S11-S12によってオフにされる。テスト回路または制御回路は、NMOSトランジスタ541のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ541のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S11と、NMOSトランジスタ543のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ543のしきい値電圧VTより小さいような電圧レベルを有する制御信号S12と、NMOSトランジスタ545のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ545のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S13と、NMOSトランジスタ547のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ547のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有する制御信号S14とを供給する。
第1のNMOSトランジスタ521、NMOSトランジスタ545およびNMOSトランジスタ547がオンになると、電流IRH00w2が高抵抗参照素子RH00を介してビットラインBL(H0)に流れ込み、電流I545がビットラインBL(H0)からNMOSトランジスタ545を介して流れ、電流IRH10w2が高抵抗参照素子RH10を介してビットラインBL(H1)に流れ込み、電流I547がビットラインBL(H1)からNMOSトランジスタ547を介して流れ、小電流I521sが第1のNMOSトランジスタ521を介して流れ、ビットラインBL(H0)上の電圧VBL(H0)がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動され、かつビットラインBL(H1)上の電圧VBL(H1)がフィードバック電圧Vfeedbackに駆動される。図6Fは、高抵抗参照素子RH00を介して流れるIRH00w2と、NMOSトランジスタ545を介して流れる電流I545と、高抵抗参照素子RH10を介して流れる電流IRH10w
2と、NMOSトランジスタ547を介して流れる電流I547と、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる小電流I521sとを示している。電流IRH00w2は、高抵抗参照素子RH00の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ高抵抗参照素子RH00の第1の端子がビットラインBL(H0)上の電圧VBL(H0)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、高抵抗参照素子RH00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の高抵抗参照素子RH01-RH0yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(H0)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH01-RH0yを介して流れない。電流IRH10w2は、高抵抗参照素子RH10の第2の端子がワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあって、これが、先に論じたようにシステム電圧Vddであり、かつ高抵抗参照素子RH10の第1の端子がビットラインBL(H1)上の電圧VBL(H1)にあって、これが、先に論じたようにフィードバック電圧Vfeedbackであることから、高抵抗参照素子RH10を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の高抵抗参照素子RH11-RH1yの第2の端子が読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止するための高インピーダンス状態にあり、かつ他の高抵抗参照素子RH11-RH1yの第1の端子がフィードバック電圧Vfeedbackにあることから、電流は、ビットラインBL(H1)に電気接続される他の高抵抗参照素子RH11-RH1yを介して流れない。ただし、後述するように、フィードバック電圧Vfeedbackは、フィードバック電圧Vfeedbackの電圧レベルが読取り電圧Vreadの電圧レベルに略等しくなるように調整されることは、留意される。
電流IRH00w2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRH00w2=(VWL(0)-VBL(H0))/RRH00と概算することができ、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、VBL(H0)は、ビットラインBL(H0)上の電圧であり、RH00は、高抵抗参照素子RRH00の抵抗である。例えば、電圧VWL(0)が2ボルトのシステム電圧Vddであり、電圧VBL(H0)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH00が8MΩの抵抗を有する場合、電流IRH00w2の量は、オームの法則を用いて、IRH00w2=(2V-1V)/8MΩ=1/8μAと概算されてもよい。ビットラインBL(H0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(H0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRH00w2の量は、漏れ電流を無視すれば、ビットラインBL(H0)からNMOSトランジスタ545を介して流れる電流I545の量に略等しい。電流IRH10w2の量は、漏れ電流を無視すれば、オームの法則を用いて、IRH10w2=(VWL(0)-VBL(H1))/RRH10と概算することができ、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、VBL(H1)は、ビットラインBL(H1)上の電圧であり、RRH10は、高抵抗参照素子RH10の抵抗である。例えば、電圧VWL(0)が2ボルトのシステム電圧Vddであり、電圧VBL(H1)が1ボルトのフィードバック電圧Vfeedbackであり、かつ高抵抗参照素子RH10が8MΩの抵抗を有する場合、電流IRH10w2の量は、オームの法則を用いて、IRH10w2=(2V-1V)/8MΩ=1/8μAと概算されてもよい。ビットラインBL(H1)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(H1)から流れる電流の量に略等しいことから、電流IRH10w2の量は、漏れ電流を無視すれば、ビットラインBL(H1)からNMOSトランジスタ547を介して流れる電流I547の量に略等しい。電流I545の量と電流I547の量との合計は、第1のNMOSトランジスタ521が第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547と直列に電気接続されていることから、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量に略等しい。したがって、電流IRH00w2の量と電流IRH10w2の
量との合計は、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量に略等しい。電流IRH00w2の量が1/8マイクロアンペアであり、かつ電流IRH10w2の量が1/8マイクロアンペアである上述の例を参照すると、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量は、1/4マイクロアンペアである。なお、漏れ電流が電流IRH00w2と電流IRH10w2との合計を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のRESETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ531により、概して電流量Ihighに対応する電流I531sを供給することによって実行される。あるいは、調整可能な電流量を取り込むための回路503が、先に論じたように、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533と直列に電気接続される複数のFETをさらに含む場合、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ406において論じたことと同様の、オペレーションのための電流量をオペレーションのための抵抗に基づいて供給することは、NMOSトランジスタ531と直列に電気接続されるFETをオンにして、NMOSトランジスタ531が概して電流量Ihighに対応する電流I531sを供給することによって実行される。先に論じたように、電流量Ihighは、高抵抗Rhighを有する抵抗参照素子、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)に電気接続される第2の端子、およびフィードバック電圧Vfeedbackに電気接続される第1の端子を介して流れる電流の量である。電流量Ihighは、オームの法則を用いて、Ihigh=(VWL(0)-Vfeedback)/Rhighとして決定されることが可能であり、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、Vfeedbackは、フィードバック電圧であり、Rhighは、高抵抗である。例えば、VWL(0)=2V、Vfeedback=1V、Rhigh=8MΩである場合、Ihigh=(2V-1V)/8MΩ=1/8μAである。なお、電流I531sは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I531sに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流が電流I531sの量に略等しくなることは、留意される。
NMOSトランジスタ531は、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ531のしきい値電圧VTより大きくなるとオンになる。NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、ゲート電圧VGとソース電圧VSとの差によって決定される。NMOSトランジスタ531のゲート電圧VGは、NMOSトランジスタ531のゲート端子が差動増幅器511の出力端子に電気接続されていることから、差動増幅器511の出力電圧Voutとなる。NMOSトランジスタ531のソース電圧VSは、NMOSトランジスタ531のソース端子が0ボルトまたは接地に電気接続されていることから、0ボルトまたは接地電圧である。したがって、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、VGS=VG-VSで表すことができ、ここで、ゲート電圧VGは、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、ソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。さらに、NMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521のゲート電圧は、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、かつNMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521のソース電圧は、0ボルトまたは接地電圧であることから、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSに略等しい。なお、第1のNMOSトランジスタ521のソース端子および第1の複数のNMOSトランジスタ531、533におけるNMOSトランジスタのソース端子が、0ボルトまたは接地電圧より大きい電圧および0ボルトまたは接地電圧未満
の電圧等の、0ボルトまたは接地電圧以外の電圧に電気接続され得ることは留意される。
先に論じたように、差動増幅器511の出力電圧Voutは、Vout=Vfeedback-Vreadで表すことができ、よって、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSを決定するための上述の式におけるゲート電圧VGにVfeedback-Vreadを代入すると、式、VGS=Vfeedback-Vread-0ボルトとなる。この式が示すように、読取り電圧Vreadの電圧レベル、および0ボルトは概して一定であることから、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSは、フィードバック電圧Vfeedbackが変わると変化する。したがって、フィードバック電圧Vfeedbackが、NMOSトランジスタ531のゲート-ソース間電圧VGSがNMOSトランジスタ531のしきい値電圧VTより大きいような電圧レベルを有すると、NMOSトランジスタ531は、オンになる。
NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量は、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量に比例する。NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量との比率は、回路設計者により選択される設計変数である。回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量との比率を、NMOSトランジスタ531の特徴および第1のNMOSトランジスタ521の特徴を選択することによって選択してもよい。NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量との比率は、第1のNMOSトランジスタ521の幅対長さ比の約0.5倍であるNMOSトランジスタ531の幅対長さ比を選択することにより、0.5として選択される。しかしながら、この比率は、0.5に限定されるものではなく、よって回路設計者は、0.5より大きい比率および0.5より小さい比率等の他の値を比率として選択してもよい。さらに、回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521の他の特徴を選択してもよい。例えば、回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量との間に望ましい比率を達成するために、NMOSトランジスタの他のサイズ、NMOSトランジスタの配置およびNMOSトランジスタの製造材料を選択してもよい。なお、第1のNMOSトランジスタ521および第1の複数のNMOSトランジスタ531、533の代わりに他のタイプの電界効果トランジスタが使用される場合、回路設計者は、電流間に望ましい比率を達成するために、他のタイプの電界効果トランジスタのサイズ、配置および製造材料を選択し得ることも留意される。
NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量との比率が、NMOSトランジスタ531および第1のNMOSトランジスタ521の幅対長さ比に基づいて選択される場合、電流I531sの量は、次式、I531s=(IRH00w2+IRH10w2)((NMOS531のチャネル幅/NMOS531のチャネル長さ)/(NMOS521のチャネル幅/NMOS521のチャネル長さ))により概算されることが可能であり、ここで、IRH00w2は、高抵抗参照素子RH00を介して流れる電流の量であり、かつIRH10w2は、高抵抗参照素子RH10を介して流れる電流の量である。例えば、電流IRH00w2が1/8マイクロアンペアであり、電流IRH10w2が1/8マイクロアンペアであり、かつNMOSトランジスタ531の幅対長さ比が第1のNMOSトランジスタ521の幅対長さ比の0.5倍である場合、電流I531s=(1/8μA
+1/8μA)(0.5)=1/8μAである。
なお、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量が、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量との比率の逆数に整合する数のNMOSトランジスタを同時にオンにすることにより第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547を介して流れる電流の平均であり得ることは、留意される。例えば、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量との比率が0.5である場合、比率の逆数は、2であり、よって電流I531sの量は、NMOSトランジスタのうちの2つを同時にオンにすることにより第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547を介して流れる電流の平均であり得る。例えば、NMOSトランジスタ545、547が同時にオンにされてNMOSトランジスタ541、543がオフにされ、電流I545=1/8マイクロアンペア、電流I547=1/8マイクロアンペア、かつNMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量と第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sとの比率が0.5である場合、電流I531sは、I531s=(I545+I547)/2=(1/8μA+1/8μA)/2=1/8μAである。
電流ICELL00sw2は、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込み、かつ電流I531sは、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ531を介して流れる。図6Fは、CELL00を介して流れる電流ICELL00sw2と、NMOSトランジスタ531を介して流れる電流I531sとを示している。CELL00内の抵抗変化素子SW00の第2の端子は、先に論じたようにシステム電圧VddであるワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)にあり、かつCELL00内の抵抗変化素子SW00の第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流ICELL00sw2は、CELL00を介して流れる。一方で、漏れ電流を無視すれば、他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0y内の抵抗変化素子SW01-SW0yの第2の端子は、読取り電圧Vreadまたは電流の流れを防止する高インピーダンス状態にあり、かつ抵抗変化素子SW01-SW0yの第1の端子は、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)にあることから、電流は、ビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介して流れない。ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量は、ビットラインBL(0)から流れる電流の量に略等しいことから、電流ICELL00sw2の量は、漏れ電流を無視すれば、NMOSトランジスタ531を介して流れる電流I531sの量に略等しい。さらに、電流ICELL00sw2の量は、NMOSトランジスタ545を介して流れる電流I545の量と、NMOSトランジスタ547を介して流れる電流I547との平均に略等しい。なお、漏れ電流が電流ICELL00sw2の量を遙かに下回る場合、漏れ電流がCELL00のRESETVERIFYオペレーションを妨げないことは、留意される。
ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、漏れ電流を無視すれば、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、CELL00を介する電圧降下を差し引くことによって概算されることが可能であり、CELL00を介する電圧降下は、オームの法則を用いて概算されることが可能である。したがって、ビットラインBL(0)上の電圧は、VBL(0)=VWL(0)-(ICELL00sw2xRCELL00)として概算されることが可能であり、ここで、VWL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧であり、電流ICELL00sw2は、CELL00を介して流れる電流であり、かつRCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である。この式に示すように、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、およびCELL00を介して流れる電流は、概して一定であることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、
抵抗変化素子SW00の抵抗が変わると変化する。例えば、VWL(0)=2ボルト、IRH00w2=1/8μA、IRH10w2=1/8μA、ICELL00sw2=1/8μA、かつRCELL00=8MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/8μAx8MΩ)=1Vである。例えば、VWL(0)=2ボルト、IRH00w2=1/8μA、IRH10w2=1/8μA、ICELL00sw2=1/8μA、かつRCELL00=1MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/8μAx1MΩ)=15/8Vである。例えば、VWL(0)=2ボルト、IRH00w2=1/8μA、IRH10w2=1/8μA、ICELL00sw2=1/8μA、かつRCELL00=10MΩである場合、電圧VBL(0)=2V-(1/8μAx10MΩ)=3/4Vである。
なお、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより低く、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)に流れ込んで、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルアップすることは、留意される。また、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きく、かつビットラインBL(0)上の他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yに電気接続されるワードラインWL(1)-WL(y)が読取り電圧Vreadへ駆動される場合、漏れ電流が他の抵抗変化素子セルCELL01-CELL0yを介してビットラインBL(0)から流れ、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)をプルダウンすることも、留意される。さらに、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)に流れ込む漏れ電流によりプルアップされる場合、かつビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が、ビットラインBL(0)から流れる漏れ電流によりプルダウンされる場合、ワードラインWL(1)-WL(y)の数は、選択される抵抗変化素子SW00の抵抗状態を決定するための余裕を許容するに足る少数であるべきであることも、留意される。
CELL00のRESETVERIFYオペレーションの間に、先にフローチャート400のステップ408において論じたことと同様の、少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗状態を少なくとも1つの抵抗変化素子の抵抗およびオペレーションのための抵抗に基づいて決定することは、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較して決定することにより実行される。先に論じたように、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)、電流ICELL00sw2の量、および抵抗変化素子SW00の抵抗によって決定される。ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)および電流ICELL00sw2の量は、抵抗変化素子SW00の高抵抗状態および高抵抗状態以外の抵抗状態の双方で略同じであり、一方で、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗状態と高抵抗状態以外の抵抗状態とで異なることから、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する。読取り電圧Vreadは、ワードラインWL(0)上の電圧VWL(0)から、電流ICELL00sw2の量に高抵抗Rhighを乗じて計算される電圧を差し引いたものに等しいことから、読取り電圧Vreadは、CELL00のRESETVERIFYオペレーションのための高抵抗Rhighを指示する。例えば、VWL(0)=2V、ICELL00sw2=1/8μA、Rhigh=8MΩである場合、Vread=2V-(1/8μAx8MΩ)=1Vである。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下(すなわち、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)≦Vread)である場合、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗Rhigh以上であって(すなわち、RCELL00≧Rhigh、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態であると決定される。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合(すなわち
、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)>Vread)、抵抗変化素子SW00の抵抗は、高抵抗Rhighより小さく(すなわち、RCELL00<Rhigh、ただし、RCELL00は、CELL00内の抵抗変化素子SW00の抵抗である)、抵抗変化素子SW00の抵抗状態が高抵抗状態以外の抵抗状態であると決定される。
センスデバイス561は、第1の入力端子がビットラインBL(0)に電気接続されていることから、第1の入力端子でビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)を受け取り、かつ第2の入力端子が電源、電圧源、ドライバ回路、抵抗分割回路、テスト回路、プロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路、または読取り電圧Vreadを供給する他のデバイスに電気接続されることから、第2の入力端子で読取り電圧Vreadを受け取る。センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と読取り電圧Vreadとを比較することによって決定する。センスデバイス561は、出力端子上へ、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を指示する信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vread以下である場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態を有することを示す信号を出力する。ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)が読取り電圧Vreadより大きい場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sw2=1/8マイクロアンペア、RCELL00=10MΩ、VBL(0)=3/4V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態(典型的には、論理0に対応するRESET状態)を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sw2=1/8マイクロアンペア、RCELL00=8MΩ、VBL(0)=1V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態を有することを示す信号を出力する。例えば、ICELL00sw2=1/8マイクロアンペア、RCELL00=1MΩ、VBL(0)=15/8V、かつVread=1Vである場合、センスデバイス561は、抵抗変化素子SW00が高抵抗状態以外の抵抗状態を有することを示す信号を出力する。なお、図5Fおよび5Hに示すように、複数のセンスデバイス561、563が複数の増幅器571、573に電気接続されている場合、複数のセンスデバイス561、563は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧とを比較して決定することは、留意される。さらに、図5Iに示すように、複数のセンスデバイス561、563が複数のインバータ281、283に電気接続されている場合、複数のインバータ281、283は、複数のセンスデバイス561、563により出力される信号を反転することも留意される。
あるいは、複数のセンスデバイス561、563は、図5E-5Hに示す例示的なアーキテクチャから省略され、かつテスト回路、論理回路、またはプロセッサ、コントローラ、プログラマブル論理デバイスおよびFGPA等の制御回路は、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧を受け取るためにビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続され、または、増幅された電圧を受け取るために複数の増幅器571、573に電気接続される。テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、ビットラインBL(0)-BL(x)上の電圧と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。例えば、CELL00のRESETVERIFYオペレーションの場合、テスト回路、論理回路または制御回路がビットラインBL(0)-BL(x)に電気接続されると、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00の抵抗状態を、ビットラインBL(0)上の電圧VBL(0)と、読取り電圧Vreadまたは読取り電圧Vreadに対応する記憶された値とを比較することによって決定する。テスト回路、論理回路または制御回路が複数の増幅器571、573に電気接続されると、テスト回路、論
理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を、増幅された電圧と、読取り電圧Vread等の選択された電圧、または読取り電圧Vread等の選択された電圧に対応する記憶された値とを比較することによって決定する。さらに、テスト回路、論理回路または制御回路は、抵抗変化素子SW00-SWxyの抵抗状態を示す信号を出力することができる。
さらに、調整可能な電流量を取り込むための回路503は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を、フィードバック電圧Vfeedbackが読取り電圧Vreadと略等しくなるように調整することによって補償する。フィードバック電圧Vfeedbackは、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる小電流I521sの量を基礎とし、かつ小電流I521sの量は、抵抗変化素子アレイ500の回路状態に影響されることから、フィードバック電圧Vfeedbackは、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を反映する。例えば、温度、漏れ電流および寄生インピーダンスに起因する高抵抗参照素子RH00-RH1yの抵抗の変化は、小電流I521sの量に影響を与える可能性がある。フィードバック電圧Vfeedbackは、差動増幅器511の非反転入力に供給され、かつ先に論じたように、第1のNMOSトランジスタ521のゲート電圧VGは、差動増幅器511の出力電圧Voutであり、かつ第1のNMOSトランジスタ521のソース電圧VSは、0ボルトまたは接地電圧である。小電流I521sの量によってフィードバック電圧Vfeedbackと読取り電圧Vreadとが略等しくなるように調整するために、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSは、第1のNMOSトランジスタ521を介して流れる小電流I521sの量を調整し、かつ差動増幅器511は、第1のNMOSトランジスタ521のゲート-ソース間電圧VGSを調整する。また、先に論じたように、NMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量は、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量に比例する。したがって、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するために、第1のNMOSトランジスタ521により供給される小電流I521sの量を調整すると、抵抗変化素子アレイ500の回路状態を補償するためにNMOSトランジスタ531により供給される電流I531sの量が比例して調整される。
さらに、ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のRESETVERIFYオペレーションは、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタが略同量の電流を供給することから、同時に実行されることが可能である。第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタは、第1の複数のNMOSトランジスタ531、533における各NMOSトランジスタが略同じ特徴および略同じゲート-ソース間電圧VGSを有することから、RESETVERIFYオペレーションのために略同量の電流を供給する。図6Fは、CELL00を介してビットラインBL(0)に流れ込む電流ICELL00sw2と、CELLx0を介してビットラインBL(x)に流れ込む電流ICELLx0sw2と、ビットラインBL(0)からNMOSトランジスタ531を介して流れる電流I531sと、ビットラインBL(x)からNMOSトランジスタ533を介して流れる電流I533sとを示している。電流I531sは、ビットラインBL(0)から流れ、かつビットラインBL(0)から流れる電流の量は、ビットラインBL(0)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I531sに起因して、ビットラインBL(0)に流れ込む電流は、電流I531sの量に略等しくなる。電流I533sは、ビットラインBL(x)から流れ、かつビットラインBL(x)から流れる電流の量は、ビットラインBL(x)に流れ込む電流の量に略等しいことから、電流I533sに起因して、ビットラインBL(x)に流れ込む電流は、電流I533sの量に略等しくなる。ワードラインWL(0)上の各抵抗変化素子セルCELL00-CELLx0のRESETVERIFYオペレーションは、先に論じたCELL00のRESETVERIFYオペレーションと同様に実行される。ワードライン上の各セルのRESETVERIFYオペレーションを同
時に実行することは、高速データRESETVERIFYオペレーションまたはページモードRESETVERIFYオペレーションが要求される所定のアプリケーションでは極めて望ましいことであり得る。
回路設計者は、抵抗変化素子アレイ500における少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための電流量の範囲、ならびに抵抗変化素子アレイ500における少なくとも1つの抵抗変化素子にアクセスするための電流量間の増分を調整することができる。上述の例では、CELL00のREADオペレーションに対し、NMOSトランジスタ531は、電流I531i=11/48マイクロアンペアを供給し、CELL00のSETVERIFYオペレーションに対し、NMOSトランジスタ531は、電流I531l=1/3マイクロアンペアを供給し、かつCELL00のRESETVERIFYオペレーションに対し、NMOSトランジスタ531は、電流I531s=1/8マイクロアンペアを供給する。したがって、上述の例において、NMOSトランジスタ531は、1/8マイクロアンペアから1/3マイクロアンペアまでの範囲に渡って3つの電流を供給することができ、3つの電流は各々、0.104マイクロアンペアの増分で分離されている。例えば、回路設計者は、NMOSトランジスタ531により供給され得る電流量の範囲、ならびにNMOSトランジスタ531により供給され得る電流量間の増分の調整を、第2の複数のNMOSトランジスタ541、543、545、547における、同時にオンにされるNMOSトランジスタの数を変えることにより行ってもよい。
本開示を、その特定の実施形態に関連して説明してきたが、当業者には、他の多くの変形例および変更および他の使用法が明らかとなるであろう。したがって、好ましくは、本開示は、本明細書に記載されている特定の開示に限定されない。