JP2021060582A - トナー - Google Patents

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JP2021060582A JP2020170045A JP2020170045A JP2021060582A JP 2021060582 A JP2021060582 A JP 2021060582A JP 2020170045 A JP2020170045 A JP 2020170045A JP 2020170045 A JP2020170045 A JP 2020170045A JP 2021060582 A JP2021060582 A JP 2021060582A
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Toru Takahashi
徹 高橋
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Nobuyoshi Sugawara
庸好 菅原
仁思 佐野
Hitoshi Sano
仁思 佐野
一成 大山
Kazunari Oyama
一成 大山
悠 西村
Yu Nishimura
悠 西村
浩二 竹中
Koji Takenaka
浩二 竹中
恒 石上
Hisashi Ishigami
恒 石上
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Abstract

【課題】低温定着性及び画像保存性に優れたトナーを提供する。【解決手段】結着樹脂及び結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子を有するトナーであって、結着樹脂が、式(1)で表される構造を有するポリエステルを含有するトナー。式(1)中、Rは、それぞれ独立して水素、メチル基、又はフェニル基を表し、Aは、ポリエステル部位を表し、Bは、ポリエステル部位、または、−R1OH、−R1COOH、−R1CHOCH2(三員環)、および−R1NH2からなる群から選択されるいずれかの官能基を表し、R1は、単結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表し、平均繰り返し数nは10〜80である。【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、及び静電記録法などに用いられる静電荷像を現像するためのトナーに関する。
近年、電子写真方式のフルカラー複写機が広く普及し、印刷市場への適用も始まっている。印刷市場では、幅広いメディア(紙種)に対応しながら、高速、高画質、高生産性が要求されるようになってきている。例えば、厚紙から薄紙へ紙種が変更されても、紙種に合わせたプロセススピードの変更や定着器の加熱設定温度の変更を行わずに印刷が継続可能な、メディア等速性が求められている。メディア等速性に対応していくためには、トナーには低温から高温まで幅広い定着温度範囲で適正に定着を完了することが求められるようになってきている。
幅広い定着温度範囲で定着を完了させるために、シャープメルト性を有する結晶性ポリエステルをトナーへ添加し、結着樹脂に対する可塑剤として機能させることで低温定着性能を向上させると共に、その弊害であるトナーの保存性改良の検討が種々行われている。
例えば、特許文献1では、非晶性ポリエステル樹脂に結晶性ポリエステル樹脂を相溶させることで低温定着性を向上させると共に、トナー表面にシェルを形成させることでトナーの保存性を改良したトナーが開示されている。
一方で、印刷市場においては印刷物の画像保存性も重要視されている。低温定着性が良好なトナーで形成された画像は、トナーにおける保存性が良好であっても、定着画像が軟化している為、高温環境下で放置されると印刷物同士が接着する場合がある。接着した印刷物を剥がすと、光沢ムラが発生したり、画像が剥がれたりする場合があった。
特許文献2では、低温定着性と共に画像保存性を改良する為、結晶性ポリエステルと非晶性ポリエステルの相溶性を制御したトナーが開示されている。
特開2015−036723号公報 特開2016−080934号公報
特許文献1に記載されたトナーは、トナーの保存性は良好だが、定着後の画像は軟化している為、画像保存性に関しては不十分であった。
また、特許文献2に記載されたトナーは、非晶性ポリエステルと結晶性ポリエステルの相溶性を抑制する構成としている為、画像保存性を改善すると、低温定着性が不十分となる。更には、温度30℃湿度60%RHにおける画像保存性が良好であることが開示されているが、印刷物が車や船などで運ばれる際、積載される場所によっては、外気温以上に高温となる場合があり、画像保存性も改善の余地があった。
本発明は、低温定着性及び画像保存性に優れたトナーを提供するものである。
本発明は、
結着樹脂及び結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該結着樹脂が、下記式(1)で表される構造を有するポリエステルを含有することを特徴とするトナーに関する。
Figure 2021060582

該式(1)中、Rは、それぞれ独立して、水素、メチル基、又はフェニル基を表し、
Aは、ポリエステル部位を表し、
Bは、ポリエステル部位、または、−ROH、−RCOOH、
Figure 2021060582

、および−RNHからなる群から選択されるいずれかの官能基を表し、Rは、単結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表し、
平均繰り返し数nは10〜80である。
本発明によれば、低温定着性及び画像保存性に優れたトナーを提供することができる。
本発明において、数値範囲を示す「XX以上YY以下」や「XX〜YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
また、該数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
本発明者らは、低温定着性と画像保存性の更なる向上を目的として、鋭意検討した。
その結果、下記式(1)で表される構造を有するポリエステルを含有する結着樹脂と結晶性ポリエステルを含有するトナーを用いることで、優れた低温定着性と画像保存性が得られることを見出した。
Figure 2021060582

式(1)中、Rは、それぞれ独立して、水素、メチル基、又はフェニル基を表し、
Aは、ポリエステル部位を表し、
Bは、ポリエステル部位、または、−ROH、−RCOOH、
Figure 2021060582

、および−RNHからなる群から選択されるいずれかの官能基を表し、Rは、単結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表し、
平均繰り返し数nは10〜80の整数である。
トナーが上記構成を採用することで、上記効果が得られた理由は、以下のように考えられる。
式(1)で表される構造のうち、A及びBを除く構造を、シリコーン構造ともいう。
式(1)で表される構造を有するポリエステルは、極性が高いポリエステル部位と極性が低いシリコーン構造を一分子中に有する樹脂である。
結晶性ポリエステルは、式(1)で表される構造を有するポリエステル中のポリエステル部位と相溶性が高い為、定着時に可塑効果を発現して低温定着性が良好となる。一方で、結晶性ポリエステルはシリコーン構造とは相溶性が低いため、式(1)で表される構造を有するポリエステルに囲まれた状態で存在する結晶性ポリエステルは、融点以下の温度領域では、その再結晶化が促進されると考えられる。
その結果、定着画像の軟化を抑制することができると共に、再結晶化した結晶性ポリエステルは、一部定着画像表面にも存在すると考えられる。
再結晶化した結晶性ポリエステル(結晶部)は、耐熱性が高く、画像保存性が良化することに加えて、定着画像中の結晶性ポリエステル以外の部位(非晶部)もシリコーン構造を含有することで表面自由エネルギーが低くなる。その結果、該結晶部及び非晶質部は共に定着画像同士の接着を抑制することができ、画像保存性が更に向上したと考えられる。
以上のことから、式(1)で表される構造を有するポリエステルと結晶性ポリエステルを含有するトナーを用いることで、従来にない優れた低温定着性と画像保存性を得るに至った。
トナーの示差走査熱量計で測定される、2回目の昇温過程におけるガラス転移温度は、45℃以上60℃以下であることが好ましく、50℃以上55℃以下であることがより好ましい。トナーのガラス転移温度(以下単に、Tgともいう)が上記範囲内であることにより、低温定着性と画像保存性がより良好となる。
トナーの示差走査熱量計で測定される、1回目の昇温過程における該結晶性ポリエステルに由来する吸熱量をΔH1とし、
トナーの示差走査熱量計で測定される、2回目の昇温過程における該結晶性ポリエステルに由来する吸熱量をΔH2としたときに、
ΔH1は、0.5J/g以上15.0J/g以下であることが好ましく、1.0J/g以上10.0J/g以下であることがより好ましく、2.0J/g以上8.0J/g以下であることがさらに好ましく、3.0J/g以上7.0J/g以下であることが特に好ましい。
ΔH2は、0.2J/g以上10.0J/g以下であることが好ましく、0.5J/g以上10.0J/g以下であることがより好ましく、1.5J/g以上8.0J/g以下であることがさらに好ましく、2.0J/g以上5.3J/g以下であることが特に好ましい。
また、ΔH2のΔH1に対する比(ΔH2/ΔH1)が、0.50以上1.00以下であることが好ましく、0.60以上1.00以下であることがより好ましく、0.70以上1.00以下であることがさらに好ましい。
ΔH1は、トナー中に含有する結晶性ポリエステルの内、結晶状態で存在する量を表す値である。
一方、(ΔH2/ΔH1)は、定着後に再結晶化する結晶性ポリエステルの割合を表す指標である。
ΔH1及び(ΔH2/ΔH1)が上記範囲内にあることにより、定着画像表面に耐熱性が高い結晶部を効果的に得ることができ、画像保存性がより良好となる。
結晶性ポリエステルの融点は、65℃以上85℃以下であることが好ましく、70℃以上80℃以下であることがより好ましい。
結晶性ポリエステルの融点が上記範囲内であることにより、画像保存時に、結晶性ポリエステルは結晶構造を有する為、画像保存性がより良好となる。一方、定着時は結着樹脂に含有されるポリエステル部位と相溶して可塑効果を発現する。その結果、低温定着性がより良好となる。
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)、結晶性ポリエステルの融点、トナーのガラス転移温度(Tg)、結晶性ポリエステルに由来する吸熱量ΔH1及びΔH2は、以下の方法で測定する。
すなわち、示差走査熱量計(DSC)、MDSC−2920(TA Instruments社製)を用い、ASTM D3418−82に準じて、以下の条件で測定する。
まず、測定試料として、約3mgを精密に秤量したものを用い、これをアルミニウム製パン中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製パンを用いる。
測定温度範囲を30℃以上200℃以下とし、一旦、昇温速度10℃/minで30℃から200℃まで昇温した後、降温速度10℃/minで200℃から30℃まで降温する。
その後、再度、昇温速度10℃/minで30℃から200℃まで昇温させる。
この2回目の昇温過程で得られる比熱変化曲線(すなわち、DSC曲線)において、比熱変化が出る前と出た後の各ベースラインの延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線とが交わる点の温度をガラス転移温度(Tg)とする。
結晶性ポリエステルの融点は、2回目の昇温過程で得られる比熱変化曲線における最大吸熱ピークのピーク温度とする。
結晶性ポリエステルに由来する吸熱量ΔH1及びΔH2は、当該結晶性ポリエステルに由来する吸熱ピークのピーク面積から装置付属の解析ソフトを用いて計算により求める。
なお、結晶性ポリエステルに由来する吸熱ピークがワックスなどその他の結晶性材料の吸熱ピークと重なっていない場合には、得られた吸熱量ΔHをそのまま結晶性ポリエステルに由来する吸熱量ΔHとして扱う。一方、ワックスなどその他の結晶性材料の吸熱ピークが結晶性ポリエステルの吸熱ピークと重なっている場合は、結晶性ポリエステル以外の結晶性材料に由来する吸熱量を、得られた吸熱量から差し引く必要がある。
例えば、以下の方法により、ワックスに由来する吸熱量を差し引き、結晶性ポリエステルに由来する吸熱量を得ることができる。
先ず、別途ワックス単体のDSC測定を行い、吸熱特性を求める。次いで、トナー中のワックス含有量を求める。トナー中のワックス含有量の測定は、特に制限されないが、例えばDSC測定におけるピーク分離や、公知の構造解析によっても行うことができる。
その後、トナー中のワックス含有量からワックスに起因する吸熱量を算出し、トナーの
吸熱量からこの分を差し引けばよい。ワックスが樹脂成分と相溶しやすい場合には、前記ワックスの含有量に相溶率を乗じた上でワックスに起因する吸熱量を算出して差し引いておくとよい。相溶率は、樹脂成分の溶融混合物とワックスとを所定の比率で混合したものについて求めた吸熱量を、予め求めておいた前記溶融混合物の吸熱量とワックス単体の吸熱量から算出される理論吸熱量で除した値から算出するとよい。
トナー中の結晶性ポリエステルの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、2.0質量部以上12.0質量部以下であることが好ましく、3.0質量部以上8.0質量部以下であることがより好ましい。
結晶性ポリエステルの含有量が上記範囲内であることにより、定着時に効果的に可塑効果を得ることができ、低温定着性がより良好となると共に、定着画像表面に耐熱性が高い結晶部を効果的に得ることができ、画像保存性がより良好となる。
式(1)で表される構造を有するポリエステル中の、シリコーン構造の含有量は、0.5質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、2.0質量%以上4.0質量%以下であることがより好ましい。
該式(1)で表される構造の含有量が上記範囲内であることにより、定着画像の非晶部の表面自由エネルギーを効果的に下げると共に、結晶性ポリエステルの再結晶化を効果的に促進できる。また、ポリエステル部位に対する結晶性ポリエステルの可塑効果を阻害することがないため、画像保存性と低温定着性がより良好となる。
該結着樹脂は、式(1)で表される構造を有するポリエステルを含有していればよく、その他の樹脂を含有していてもよい。
その他の樹脂としては、式(1)で表される構造を有さないポリエステル、ビニル系共重合樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、これら2種以上の樹脂構造が化学的に結合されたハイブリッド樹脂などが挙げられる。
式(1)で表される構造を有するポリエステル中のポリエステル部位は、非晶性のポリエステルであることが好ましい。
結着樹脂中の式(1)で表される構造を有するポリエステルの含有量は、50質量%以上であるとよく、60質量%以上、70質量%以上、80質量%以上、90質量%以上、又は100質量%であってもよい。また、その上限値は100質量%以下である。
結着樹脂中の式(1)で表される構造を有するポリエステルの含有量が50質量%以上であることにより、上述した結晶性ポリエステルとの相互作用をより効果的に得ることができる。
式(1)で表される構造を有するポリエステルのポリエステル部位を構成する成分について詳述する。なお、以下の成分は種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
ポリエステル部位を構成する2価の酸成分としては、以下のジカルボン酸又はその誘導体が挙げられる。
フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸のようなベンゼンジカルボン酸類又はその無水物若しくはその低級アルキルエステル;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物若しくはその低級アルキルエステル;炭素数の平均値が1以上50以下のアルケニルコハク酸類又はアルキルコハク酸類、又はその無水物若しくはその低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物若しくはその低級アルキルエステル。該低級アルキルエステル中のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。
一方、ポリエステル部位を構成する2価のアルコール成分としては、以下のものが挙げ
られる。
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、水素化ビスフェノールA、式(I−1)で表されるビスフェノール及びその誘導体:及び式(I−2)で示されるジオール類。
Figure 2021060582
式(I−1)中、Rはエチレン基又はプロピレン基であり、x、yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0以上10以下である。
Figure 2021060582
式(I−2)中、R’はエチレン基又はプロピレン基であり、x’、y’はそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x’+y’の平均値は0以上10以下である。
ポリエステル部位の構成成分は、上述の2価のカルボン酸化合物及び2価のアルコール化合物以外に、3価以上のカルボン酸化合物、3価以上のアルコール化合物を構成成分として含有してもよい。
3価以上のカルボン酸化合物としては、特に制限されないが、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸などが挙げられる。また、3価以上のアルコール化合物としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリンなどが挙げられる。
ポリエステル部位の構成成分は、上述した化合物以外に、1価のカルボン酸化合物及び1価のアルコール化合物を構成成分として含有してもよい。具体的には、1価のカルボン酸化合物としては、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸などが挙げられる。また、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、テトラコンタン酸、ペンタコンタン酸なども挙げられる。
また、1価のアルコール化合物としては、ベヘニルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、テトラコンタノールなどが挙げられる。
式(1)で表される構造を有するポリエステル中の式(1)で表される構造のうち、A及びBを除く構造(すなわち、シリコーン構造)を構成する成分について詳述する。なお、以下の成分は種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
シリコーン構造は、下記式(2)で表される構造を有する。
Figure 2021060582

式(2)中、Rは、それぞれ独立して、水素、メチル基、又はフェニル基を表し、nは10〜80である。nは、シロキサンユニットの繰り返し数の平均値であり、20〜65であることが好ましい。
nの値が上記範囲にあることにより、結着樹脂中への拡散性が良好となりやすい。そのため、効果的に結晶性ポリエステルの再結晶化が得られやすく、また、表面自由エネルギーを低減しやすくなり、画像保存性がより良好となると考えられる。
該式(1)中、Rは、いずれもメチル基であることが好ましい。
Rが全てメチル基であることにより、結晶性ポリエステルの再結晶化がより促進されやすく、画像保存性がより良好となる。
式(1)で表される構造を有するポリエステル中に式(2)で表される構造を形成させる成分としては、式(2)の末端に上記ポリエステルと化学的に反応する官能基を有するシリコーンオイルを用いるとよい。ポリエステルと反応する官能基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、エポキシ基、アミノ基などが挙げられる。
シリコーンオイルの末端の官能基は、ポリエステルとの反応性を制御する上で、官能基はヒドロキシ基又はカルボキシ基を用いることが好ましい。
シリコーンオイルの末端の官能基の数は、1、2又は3以上のものを用いることができる。ポリエステルの主骨格にシリコーン構造を導入することで、結晶性ポリエステルとの相溶性を制御し、画像保存性をより良好にするためには、シリコーンオイルの両末端に官能基を有するシリコーンオイルを用いることが好ましい。具体的には、両末端にヒドロキシ基を有するシリコーンオイル(KF−6000、KF−6001、KF−6002、以上、信越化学工業(株)製)が例示できる。
式(1)で表される構造を有するポリエステルの製造方法については、特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。
例えば、前述の2価のカルボン酸化合物及び2価のアルコール化合物、並びに末端に官能基を有するシリコーンオイルを、エステル化反応又はエステル交換反応、及び縮合反応を経て重合し、式(1)で表される構造を有するポリエステルを製造するとよい。
重合温度は、特に制限されないが、180℃以上290℃以下の範囲が好ましい。
ポリエステルの重合に際しては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、酢酸亜鉛、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウムなどの重合触媒を用いることができる。
式(1)で表される構造を有するポリエステルの軟化点(以下単に、Tmともいう)は、85℃以上150℃以下であることが好ましく、100℃以上150℃以下であることがより好ましい。
式(1)で表される構造を有するポリエステルの軟化点が上記範囲であることにより、定着画像の画像保存性がより向上すると共に、低温定着性も良好となる。
また、式(1)で表される構造を有するポリエステルの上記示差走査熱量計で測定される、2回目の昇温過程におけるガラス転移温度(Tg)は、50℃以上65℃以下であることが好ましく、53℃以上60℃以下であることがより好ましい。
軟化点(Tm)は、以下のようにして測定される。
軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行う。
本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。
本開示においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。
なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。
まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.3gのサンプルを、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて10MPaで、60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:50℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):10.0kgf/cm(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
トナー粒子は、結晶性ポリエステルを含有する。
なお、本開示において、結晶性ポリエステルとは、示差走査熱量測定(DSC)において吸熱ピークが観測されるポリエステルである。
結晶性ポリエステルは共晶構造を取るために分子が動き易い必要があるため、折りたたみ構造であるラメラ構造を取ることが可能な結晶性ポリエステルであることが好ましい。
結晶性ポリエステルの原料モノマーに用いられるアルコール成分としては、以下が挙げられる。
エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−イコサンジオールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらの中でも、低温定着性及び画像保存性の観点から、炭素数6以上18以下の脂肪族ジオールが好ましく、より好ましくは炭素数8以上14以下の脂肪族ジオールである。
該脂肪族ジオールの含有量は、結晶性ポリエステルの結晶性をより高める観点から、ア
ルコール成分中に80モル%以上100モル%以下含有されることが好ましい。
結晶性ポリエステルを得るためのアルコール成分としては、上記の脂肪族ジオール以外の多価アルコール成分を含有していてもよい。例えば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシプロピレン付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンのポリオキシエチレン付加物を含むビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物などの芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンなどの3価以上のアルコールが挙げられる。
一方、結晶性ポリエステルの原料モノマーに用いられるカルボン酸成分としては、以下が挙げられる。
シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。さらにこれらの無水物やこれらの低級アルキルエステルも挙げられる。該低級アルキルエステル中のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。
これらの中でも低温定着性及び画像保存性の観点から、炭素数6以上18以下の脂肪族ジカルボン酸化合物を用いることが好ましく、より好ましくは、炭素数6以上12以下の脂肪族ジカルボン酸化合物である。
脂肪族ジカルボン酸化合物の含有量は、カルボン酸成分中に80モル%以上100モル%以下含有されることが好ましい。
結晶性ポリエステルを得るためのカルボン酸成分としては、上記脂肪族ジカルボン酸化合物以外のカルボン酸成分を含有していてもよい。例えば、芳香族ジカルボン酸化合物、3価以上の芳香族多価カルボン酸化合物などが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
芳香族ジカルボン酸化合物には、芳香族ジカルボン酸誘導体も含まれる。芳香族ジカルボン酸化合物の具体例としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸及びこれらの酸の無水物、並びにそれらのアルキル(炭素数1以上3以下)エステルが好ましく挙げられる。該アルキルエステル中のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基及びイソプロピル基が挙げられる。3価以上の多価カルボン酸化合物としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸などの芳香族カルボン酸、及びこれらの酸無水物、アルキル(炭素数1以上3以下)エステルなどの誘導体が挙げられる。
結晶性ポリエステルは、炭素数6以上18以下の脂肪族ジオールと炭素数6以上18以下の脂肪族ジカルボン酸化合物との縮重合物であることが好ましい。また、より好ましくは、炭素数8以上14以下の脂肪族ジオールと炭素数6以上12以下の脂肪族ジカルボン酸化合物との縮重合物である。
結晶性ポリエステルの原料モノマーであるアルコール成分とカルボン酸成分とのモル比(カルボン酸成分/アルコール成分)は、0.80以上1.20以下であることが好ましい。
結晶性ポリエステルの重量平均分子量は、1.0×10以上1.0×10以下であることが好ましく、2.0×10以上5.0×10以下であることがより好ましい。
なお、結晶性ポリエステルの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下のようにして測定する。
先ず、試料50mgをクロロホルム5mLに入れ、25℃で数時間放置した後、十分振
とうし、クロロホルムとよく混ぜ、試料の合一体が無くなるまで、さらに24時間以上静置する。
そして、得られた溶液を、ポア径が0.5μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク H−25−5」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。
このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:高速GPC装置「Labsolutions GPC」(島津製作所製)
カラム:PLgel 5μm MIXED−C 300mm×7.5mm(Agilent Technologies製):2本、PLgel 5μm Guard 50mm×7.5mm(Agilent Technologies製):1本
溶離液:クロロホルム
流速:1.0mL/min
オーブン温度:45℃
試料注入量:60μL
検出器:RI(屈折率)検出器
試料の分子量は、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン
F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成された分子量校正曲線を使用し、重量平均分子量(Mw)を算出する。
トナーは、磁性一成分トナー、非磁性一成分トナー、非磁性二成分トナーのいずれのトナーとしても使用できる。
磁性一成分トナーとして用いる場合、着色剤としては、磁性体が好ましく用いられる。磁性1成分トナーに含まれる磁性体としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトのような磁性酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む磁性酸化鉄;Fe、Co、Niのような金属、又は、これらの金属とAl、Co、Cu、Pb、Mg、Ni、Sn、Zn、Sb、Be、Bi、Cd、Ca、Mn、Se、Ti、W、Vのような金属との合金、及びこれらの混合物が挙げられる。
磁性体の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、30質量部以上150質量部以下であることが好ましい。
非磁性一成分トナー、及び非磁性二成分トナーとして用いる場合の着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色の顔料としては、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどのカーボンブラックが用いられ、また、マグネタイト、フェライトなどの磁性体も用いられる。
イエロー色に好適な着色剤としては、顔料又は染料を用いることができる。顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、17、23、62、65、73、74、81、83、93、94、95、97、98、109、110、111、117、120、127、128、129、137、138、139、147、151、154、155、167、168、173、174、176、180、181、183、191、C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。染料としては、C.I.ソルベントイエロー19、44、77、79、81、82、93、98、103、104、112、162などが挙げられる。これらのものを単独又は2以上のものを併用して用いるとよい。
シアン色に好適な着色剤としては、顔料又は染料を用いることができる。顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66など、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー
45が挙げられる。染料としては、C.I.ソルベントブルー25、36、60、70、93、95などが挙げられる。これらのものを単独又は2以上のものを併用して用いるとよい。
マゼンタ色に好適な着色剤としては、顔料又は染料を用いることができる。顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、48:2、48:3、48:4、49、50、51、52、53、54、55、57、57:1、58、60、63、64、68、81、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254など、C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、52、58、63、81、82、83、84、100、109、111、121、122など、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27など、C.I.ディスパースバイオレット1などの油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40など、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの塩基性染料などが挙げられる。これらのものを単独又は2以上のものを併用して用いるとよい。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下が好ましい。
トナー粒子は、離型性を与えるために、離型剤(ワックス)を含有してもよい。該ワックスの一例としては、以下のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、オレフィン共重合体、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化型ワックス;カルナバワックス、ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスのような脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したものなどが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、パリナリン酸などの不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;ソルビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系共重合モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシ基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
これらの内、好ましく用いられるワックスは、脂肪族炭化水素系ワックスである。例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合又は低圧下でチーグラー触媒、メタロセン触媒で重合した低分子量の炭化水素;石炭又は天然ガスから合成されるフィッシャートロプシュワックス;高分子量のオレフィンポリマーを熱分解して得られるオレフィンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から得られる合成炭化水素ワックス、又はこれらを水素添加して得られる合成炭化水素ワックスが挙げられる。
また、プレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素ワックスの分別を行ったものも例示できる。特にアルキレンの重合によらない方法により合成されたワックスはその分子量分布からも好ましい。
該ワックスを添加するタイミングは、トナー製造時に添加してもよいし、結着樹脂の製造時に添加してもよい。また、これらワックスは、一種類を単独で使用してもよいし二種類以上を併用してもよい。ワックスの含有量は、結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
トナー粒子は、荷電制御剤として、既知の荷電制御剤を用いることができる。既知の荷電制御剤としては、アゾ系鉄化合物、アゾ系クロム化合物、アゾ系マンガン化合物、アゾ系コバルト化合物、アゾ系ジルコニウム化合物、カルボン酸誘導体のクロム化合物、カルボン酸誘導体の亜鉛化合物、カルボン酸誘導体のアルミ化合物、カルボン酸誘導体のジルコニウム化合物が挙げられる。該カルボン酸誘導体は、芳香族ヒドロキシカルボン酸が好ましい。また、荷電制御樹脂も用いることもできる。必要に応じて二種類以上の荷電制御剤を併用してもかまわない。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましい。
トナーは、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。キャリアとしては、通常のフェライト、マグネタイトなどのキャリアや樹脂コートキャリアを使用することができる。また、樹脂中に磁性体が分散されたバインダー型のキャリアを用いることもできる。
樹脂コートキャリアは、キャリアコア粒子とキャリアコア粒子表面を被覆(コート)する樹脂である被覆材からなる。被覆材に用いられる樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル系樹脂;アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素含有樹脂;シリコーン樹脂;ポリエステル樹脂;ポリアミド樹脂;ポリビニルブチラール;アミノアクリレート樹脂が挙げられる。その他には、アイオモノマー樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、単独又は複数を併用して用いることができる。
トナーは、帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向上のために、シリカ微粒子などの外添剤がトナー粒子に外添されていてもよい。
シリカ微粒子は、窒素吸着によるBET法による比表面積が30m/g以上500m/g以下であることが好ましく、50m/g以上400m/g以下であることがよりに好ましい。
また、シリカ微粒子の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.01質量部以上8.00質量部以下であることが好ましく、0.10質量部以上5.00質量部以下であることがより好ましい。
シリカ微粒子のBET比表面積は、例えば、比表面積測定装置オートソーブ1(湯浅アイオニクス社製)、GEMINI2360/2375(マイクロメティリック社製)、トライスター3000(マイクロメティリック社製)を用いてシリカ微粒子の表面に窒素ガスを吸着させ、BET多点法を用いて算出することができる。
シリカ微粒子は、必要に応じ、疎水性向上、摩擦帯電性コントロールの目的で未変性のシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、未変性のシリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシラン化合物又は、その他の有機ケイ素化合物のような処理剤で、又は種々の処理剤を併用して処理されていてもよい。
トナーは、必要に応じて、シリカ微粒子以外の他の外添剤が含有されていてもよい。外添剤としては、例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラ定着時の離型剤、滑剤、研磨剤などの働きをする樹脂微粒子や無機微粒子が挙げられる。帯電補助剤としては、酸化チタン微粒子、酸化亜鉛微粒子、アルミナ微粒子などの金属酸化物微粒子が挙げられる。滑剤としては、ポリフッ化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末が挙げられる。研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末が挙げられる。
トナー粒子の製造方法は、特に限定されず、公知の方法を用いるとよい。例えば、粉砕法、乳化凝集法、懸濁重合法、溶解懸濁法などが挙げられる。
粉砕法により製造されるトナー粒子は、例えば下記のようにして製造される。
式(1)で表される構造を有するポリエステルを含有する結着樹脂及び結晶性ポリエステル、並びに、必要に応じて着色剤、ワックス及びその他の添加剤などを、ヘンシェルミキサー、ボールミルのような混合機により充分混合する。
得られた混合物を二軸混練押出機、加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶融混練する。得られた溶融混練物を冷却固化した後、粉砕及び分級を行い、トナー粒子を得る。この際、微粉砕時の排気温度を調整することで、トナー粒子の平均円形度を制御することもできる。さらに必要に応じて、トナー粒子と外添剤をヘンシェルミキサーのような混合機により混合し、トナーを得ることができる。
混合機としては、以下のものが挙げられる。ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)。
混練機としては、以下のものが挙げられる。KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)。
粉砕機としては、以下のものが挙げられる。カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)。
また、必要に応じて、粉砕後に、ハイブリタイゼーションシステム(奈良機械製作所製)、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)、メカノフージョンシステム(ホソカワミクロン社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)、イノマイザ(ホソカワミクロン社製)、シータコンポーザ(徳寿工作所社製)、メカノミル(岡田精工社製)、メテオレインボー MR Type(日本ニューマチック工業社製)を用いて、トナー粒子の表面処理を行い、トナー粒子の平均円形度を制御することもできる。
分級機としては、以下のものが挙げられる。クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー
(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)。
粗粒子をふるい分けるために用いられる篩い装置としては、以下のものが挙げられる。ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩い。
以下、各種測定方法について述べる。
<重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナー、又はトナー粒子(以下、トナーなど、ともいう)の重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。
測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター(株)製)を用いる。
測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター
Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター(株)製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1.0%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター(株)製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに電解水溶液200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液約30mLを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3Lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2mL添加する。(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナーなど10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下
となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーなどを分散した前記(5)電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<式(1)で表される構造を有するポリエステルの同定方法>
式(1)で表される構造の確認には以下の方法を用いる。
式(1)のRで表される炭化水素基及びシリコーン構造は、13C−NMR及び固体29Si−NMRにより確認する。
13C−NMRの測定条件)
装置:JEOL RESONANCE製 JNM−ECX500II
試料管:3.2mmφ
試料:NMR測定用の試料の重クロロホルム可溶分
測定温度:室温
パルスモード:CP/MAS
測定核周波数:123.25MHz(13C)
基準物質:アダマンタン(外部標準:29.5ppm)
試料回転数:20kHz
コンタクト時間:2ms
遅延時間:2s
積算回数:1024回
当該方法にて、ケイ素原子に結合しているメチル基(Si−CH)又はフェニル基(Si−C)などに起因するシグナルの有無により、式(1)のRで表される炭化水素基を確認する。
固体29Si−NMRの測定条件は、具体的には下記の通りである。
装置:JNM−ECX5002 (JEOL RESONANCE)
温度:室温
測定法:DD/MAS法 29Si 45°
試料管:ジルコニア3.2mmφ
試料:試験管に粉末状態で充填
試料回転数:10kHz
relaxation delay :180s
Scan:2000
<結晶性ポリエステル及び式(2)で表される構造の含有量の測定方法>
結晶性ポリエステル及び式(2)で表される構造の含有量は上述した装置を用いて、H−NMRにより確認する。
H−NMRの測定条件)
試料:重クロロホルム可溶分
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
以下、製造例、実施例及び比較例に基づいて具体的に本開示について説明する。しかしながら、本開示は何らこれに限定されるものではない。なお、製造例、実施例及び比較例
中の「部」及び「%」は、特に断りのない限り、全て質量基準である。
<結着樹脂1の製造例>
・ビスフェノールAエチレンオキサイド(2.2モル付加物): 50.0モル部・ビスフェノールAプロピレンオキサイド(2.2モル付加物): 50.0モル部・テレフタル酸: 90.0モル部・無水トリメリット酸: 10.0モル部
ポリエステル部位を形成するための上記モノマー97.0部、及び、両末端にヒドロキシ基を有するシリコーンオイル(KF−6000、信越化学工業(株)製)3.0部を、チタンテトラブトキシド500ppmと共に5リットルオートクレーブに投入し混合した。
そこに、還流冷却器、水分分離装置、Nガス導入管、温度計及び攪拌装置を付し、オートクレーブ内にNガスを導入しながら230℃で縮重合反応を行った。
所望の軟化点になるように反応時間を調整し、反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕して、式(1)で表される構造を有するポリエステル1を得た。該ポリエステル1の軟化点(Tm)は130℃、ガラス転移温度(Tg)は55℃であった。該ポリエステル1を結着樹脂1とした。
なお、式(1)で表される構造を有するポリエステル中の、式(2)で表される構造の含有量は、3.0質量%であり、式(1)中のRが、いずれもメチル基であり、nは26であった。
<結着樹脂2の製造例>
両末端にヒドロキシ基を有するシリコーンオイルを、シリコーンオイル(KF−6002、信越化学工業(株)製)4.0部に変更した以外は、結着樹脂1の製造例に従い、ポリエステル2を得た。該ポリエステル2を結着樹脂2とした。なお、式(1)で表される構造を有するポリエステル中の、式(2)で表される構造の含有量は、4.0質量%であり、式(1)中のRが、いずれもメチル基であり、nは63であった。
<結着樹脂3〜10の製造例>
両末端にヒドロキシ基を有するシリコーンオイルを、シリコーンオイル(KF−6001、信越化学工業(株)製)に変更し、表1に示すようにシリコーンオイルの添加量を変更し、反応時間を調整して軟化点(Tm)及びガラス転移温度(Tg)を制御した以外は結着樹脂1の製造例に従い、ポリエステル3〜10を得た。該ポリエステル3〜10を結着樹脂3〜10とした。なお、式(1)中のRが、いずれもメチル基であり、nは38であった。
Figure 2021060582

<結着樹脂11の製造例>
シリコーンオイルの添加量を0に変更し、反応時間を調整して軟化点(Tm)、ガラス転移温度(Tg)を制御した以外は結着樹脂1の製造例に従い、未変性のポリエステル11を得た。該未変性のポリエステル11の軟化点(Tm)は113℃、ガラス転移温度(Tg)は44℃であった。該未変性のポリエステル11を結着樹脂11とした。
<結着樹脂12の製造例>
反応時間を調整して軟化点(Tm)、ガラス転移温度(Tg)を制御した以外は結着樹脂11の製造例に従い、未変性のポリエステル12を得た。該未変性のポリエステル12の軟化点(Tm)は150℃、ガラス転移温度(Tg)は65℃であった。該未変性のポリエステル12を結着樹脂12とした。
<結晶性ポリエステル1の製造例>
窒素導入管、脱水管、撹拌器及び熱電対を装備した反応槽中に、カルボン酸モノマーとして1,10−デカンジカルボン酸100.0モル部、アルコールモノマーとして1,9−ノナンジオール100.0モル部、を投入した。撹拌しながら140℃に昇温し、窒素雰囲気下で140℃に加熱して常圧下で水を留去しながら8時間反応させた。
次いで、ジオクチル酸スズをカルボン酸モノマー及びアルコールモノマーを併せた100部に対して0.57部加えた後、200℃まで10℃/時間で昇温しつつ反応させた。更に、200℃に到達してから2時間反応させた後、反応槽内を5kPa以下に減圧して200℃で分子量を見ながら反応させて結晶性ポリエステル1を得た。結晶性ポリエステル1の融点は75℃、重量平均分子量は2.5×10であった。
<結晶性ポリエステル2の製造例>
反応時間を調整して重量平均分子量を変更した以外は、結晶性ポリエステル1の製造例に従い、結晶性ポリエステル2を得た。結晶性ポリエステル2の融点は75℃、重量平均分子量は1.5×10であった。
<結晶性ポリエステル3の製造例>
カルボン酸モノマーとしてセバシン酸に、アルコールモノマーとして1,4−ブタンジオールに変更した以外は結晶性ポリエステル1の製造例に従い、結晶性ポリエステル3を得た。結晶性ポリエステル3の融点は65℃、重量平均分子量は1.5×10であった。
<トナー1の製造例>
・結着樹脂1 100部
・結晶性ポリエステル1 5部
・フィッシャートロプシュワックス(融点:90℃) 6部
・C.I.ピグメントブルー 15:3 4部
上記材料をヘンシェルミキサーで予備混合した後、二軸混練押し出し機によって、160℃で溶融混練した。
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで微粉砕した。
得られた微粉砕物を、コアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径(D4)6.0μmの負摩擦帯電性のトナー粒子1を得た。
該100部のトナー粒子1に対して、疎水化処理したシリカ微粒子(BET法で測定した窒素吸着による比表面積が140m/g)2.0部を外添混合し、目開き150μmのメッシュで篩い、トナー1を得た。トナー1のΔH1は4.9J/g、ΔH2は3.5J/gであった。また、トナー1の示差走査熱量計で測定される、2回目の昇温過程におけるガラス転移温度(Tg)は53℃であった。
<キャリア用磁性コア粒子の製造例>
・Fe 62.7部
・MnCO 29.5部
・Mg(OH) 6.8部
・SrCO 1.0部
上記材料を上記組成比となるようにフェライト原材料を秤量した。
その後、直径1/8インチのステンレスビーズを用いた乾式振動ミルで5時間粉砕及び混合した。得られた粉砕物をローラーコンパクターにて、約1mm角のペレットにした。
このペレットを目開き3mmの振動篩にて粗粉を除去し、次いで目開き0.5mmの振動篩にて微粉を除去した後、バーナー式焼成炉を用いて、窒素雰囲気下(酸素濃度0.01体積%)、温度1000℃で4時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。得られた仮焼フェライトの組成は、下記の通りであった。
(MnO)(MgO)(SrO)(Fe
上記式において、a=0.257、b=0.117、c=0.007、d=0.393
該仮焼フェライトをクラッシャーで0.3mm程度に粉砕した後に、直径1/8インチのジルコニアビーズを用い、仮焼フェライト100部に対し、水を30部加え、湿式ボールミルで1時間粉砕した。さらに、得られたスラリーを、直径1/16インチのアルミナビーズを用いた湿式ボールミルで4時間粉砕し、フェライトスラリー(仮焼フェライトの微粉砕品)を得た。
該フェライトスラリーに、仮焼フェライト100部に対して、分散剤としてのポリカルボン酸アンモニウム1.0部、及び、バインダーとしてのポリビニルアルコール2.0部を添加し、スプレードライヤー(製造元:大川原化工機)で、球状粒子に造粒した。得られた粒子の粒度を調整した後、ロータリーキルンを用いて、650℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーの有機成分を除去した。
焼成雰囲気をコントロールするために、電気炉にて窒素雰囲気下(酸素濃度1.00体積%)で、室温から温度1300℃まで2時間で昇温し、その後、温度1150℃で4時間焼成した。その後、4時間をかけて、温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
凝集した粒子を解砕した後に、磁力選鉱により低磁力品をカットし、目開き250μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、体積分布基準の50%粒径(D50)が37.0μmの磁性コア粒子を得た。
<キャリア用被覆樹脂の製造例>
・シクロヘキシルメタクリレートモノマー 26.8%
・メチルメタクリレートモノマー 0.2%
・メチルメタクリレートマクロモノマー 8.4%
(片末端にメタクリロイル基を有する重量平均分子量5000のマクロモノマー)
・トルエン 31.3%
・メチルエチルケトン 31.3%
・アゾビスイソブチロニトリル 2.0%
上記材料のうち、シクロヘキシルメタクリレートモノマー、メチルメタクリレートモノマー、メチルメタクリレートマクロモノマー、トルエン、及びメチルエチルケトンを、還流冷却器、温度計、窒素導入管及び攪拌装置を取り付けた四つ口のセパラブルフラスコに入れた。セパラブルフラスコ内に、窒素ガスを導入して充分に窒素雰囲気にした後、80℃まで加温し、アゾビスイソブチロニトリルを添加し、5時間還流して重合させた。
得られた反応物にヘキサンを注入して共重合体を沈殿析出させた。
得られた沈殿物を濾別後、真空乾燥して樹脂を得た。
30部の該樹脂を、トルエン40部及びメチルエチルケトン30部の混合溶媒に溶解して、樹脂溶液(固形分濃度30%)を得た。
<被覆樹脂溶液の調製>
・樹脂溶液(固形分濃度30%) 33.3%
・トルエン 66.4%
・カーボンブラック(Regal330;キャボット社製) 0.3%
(一次粒子の個数平均粒径:25nm、窒素吸着比表面積:94m/g、DBP吸油量:75mL/100g)
上記材料を、ペイントシェーカーに投入し、直径0.5mmのジルコニアビーズを用いて、1時間分散を行った。得られた分散液を、5.0μmのメンブランフィルターで濾過を行い、被覆樹脂溶液を得た。
<磁性キャリアの製造例>
常温で維持されている真空脱気型ニーダーに、被覆樹脂溶液及び磁性コア粒子を投入した(被覆樹脂溶液の投入量は、磁性コア粒子100部に対して、樹脂成分として2.5部)。
投入後、回転速度30rpmで15分間撹拌し、溶媒が一定以上(80%)揮発した後、減圧混合しながら80℃まで昇温し、2時間かけてトルエンを留去した後に冷却した。
得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口70μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、体積分布基準の50%粒径(D50)が38.2μmの磁性キャリアを得た。
<現像剤1の製造例>
トナー1と磁性キャリアを、磁性キャリア90部に対して、トナー1が10部になるように、V型混合機(V−10型:株式会社徳寿製作所)を用いて、0.5s−1、回転時間5minの条件で混合して現像剤1を調製した。得られた現像剤1を用いて以下の評価を行った。
<実施例1>
<低温定着性の評価>
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimageRUNNER ADVANCE C5051を用い、定着温度、プロセススピードを自由に設定できるように改造した。この改造機のシアン位置の現像器に現像剤1を入れ、静電潜像担持体又は、紙上のトナーの載り量が所望になるように現像剤担持体の直流電圧VDC、静電潜像担持体の帯電電圧VD、レーザーパワーを調整し、後述の評価を行った。
・紙:CS−680(A4:68.0g/m
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社より販売)
・紙上のトナーの載り量:0.90mg/cm
・評価画像:上記A4用紙の中心に10cmの画像を配置
・定着試験環境:低温低湿環境:温度15℃/湿度10%RH(以下「L/L」)
プロセススピードを450mm/secに設定し、定着温調を調節して定着画像を出力し、定着画像の様子を目視にて評価した。
(評価基準)
A:115℃未満の温度領域で定着が可能。
B:115℃以上、120℃未満の温度領域で定着が可能。
C:120℃以上、125℃未満の温度領域で定着が可能。
D:125℃以上、130℃未満の温度領域で定着が可能。
E:130℃以上の温度領域にしか定着可能領域がない。
<画像保存性の評価>
定着可能下限温度から20℃高い温度を定着適正温度として設定し、カラー複写機・プリンター用普通紙 GF−C104(A4:104g/cm)(キヤノンマーケティングジャパン(株)より販売)上に、A4片面にトナー載り量が0.90mg/cmのベタ画像(5cm×5cm)を2枚形成した。ベタ画像が形成された記録紙を、ベタ画像同士が接触するように向かいあわせに重ね、垂直荷重100g/cmをかけて温度65℃/相対湿度40%RHの環境下で1日静置した。その後、2枚の画像をはなし、画像付着による画像の表面の欠陥(光沢ムラの有無)を評価した。なお、光沢度が変化した面積比率(すなわち、光沢ムラとして存在する面積比率)は画像処理により、2値化して求めた。
(評価基準)
A:画像欠陥がない。
B:画像の光沢ムラが発生。(光沢度が変化した面積比率2%未満)
C:画像の光沢ムラが発生。(光沢度が変化した面積比率2%以上5%未満)
D:画像の光沢ムラが発生。(光沢度が変化した面積比率5%以上10%未満)
E:画像が剥がれる。
以上の各評価項目において、現像剤1は全てA判定であった。
<実施例2〜10>
(トナー2〜10の製造例)
結着樹脂と結晶性ポリエステルの種類及び添加量を表2のように変更した以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー2〜10を得た。
Figure 2021060582


表中の結晶性ポリエステル含有量(質量部)は、結着樹脂100質量部に対する値である。
(現像剤2〜10の製造例)
トナーを表3のように変更した以外は、現像剤1の製造例と同様にして、現像剤2〜10を得た。さらに、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表3に示す。
Figure 2021060582
<比較例1〜4>
(トナー11〜14の製造例)
結着樹脂と結晶性ポリエステルの種類及び添加量を表4のように変更した以外は、トナー1の製造例と同様にして、トナー11〜14を得た。
Figure 2021060582


表中の結晶性ポリエステル含有量(質量部)は、結着樹脂100質量部に対する値である。
(現像剤11〜14の製造例)
トナーを表5のように変更した以外は、現像剤1の製造例と同様にして、現像剤11〜14を得た。さらに、実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表5に示す。
Figure 2021060582

Claims (7)

  1. 結着樹脂及び結晶性ポリエステルを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該結着樹脂が、下記式(1)で表される構造を有するポリエステルを含有することを特徴とするトナー。
    Figure 2021060582




    (式(1)中、Rは、それぞれ独立して、水素、メチル基、又はフェニル基を表し、
    Aは、ポリエステル部位を表し、
    Bは、ポリエステル部位、または、−ROH、−RCOOH、
    Figure 2021060582

    、および−RNHからなる群から選択されるいずれかの官能基を表し、Rは、単結合または炭素数1〜4のアルキレン基を表し、
    平均繰り返し数nは10〜80である。)
  2. 前記トナーの示差走査熱量計で測定される、2回目の昇温過程におけるガラス転移温度が、45℃以上60℃以下である、請求項1に記載のトナー。
  3. 前記トナーの示差走査熱量計で測定される、1回目の昇温過程における前記結晶性ポリエステルに由来する吸熱量をΔH1とし、
    前記トナーの示差走査熱量計で測定される、2回目の昇温過程における前記結晶性ポリエステルに由来する吸熱量をΔH2としたときに、
    該ΔH1が、1.0J/g以上10.0J/g以下であり、
    該ΔH2の該ΔH1に対する比(ΔH2/ΔH1)が、0.50以上1.00以下である、請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記トナー中の、前記結晶性ポリエステルの含有量は、前記結着樹脂100質量部に対して、2.0質量部以上12.0質量部以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 前記式(1)で表される構造を有するポリエステル中の、下記式(2)で表される構造の含有量は、0.5質量%以上5.0質量%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
    Figure 2021060582

    (式(2)中、Rは、それぞれ独立して、水素、メチル基、又はフェニル基を表し、nは、シロキサンユニットの繰り返し数の平均値であり、10〜80である。)
  6. 前記Rが、いずれもメチル基である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナー。
  7. 前記結晶性ポリエステルが、炭素数6以上18以下の脂肪族ジオールと炭素数6以上18以下の脂肪族ジカルボン酸化合物との縮重合物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のトナー。
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