JP2012177914A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】 印刷された紙を多重積載した場合でも紙の裏汚れが発生せず、端部オフセットと耐ブロッキング性の良好なトナーを提供する。
【解決手段】 結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、トナーは、回転平板型レオメータを用い、周波数6.28rad/secで測定される粘弾性特性において、温度60℃における貯蔵弾性率(G’60)が、1.0×10乃至1.0×10(Pa)であり、温度110℃乃至140℃の間に貯蔵弾性率の極大値(G’p)が存在し、G’pが5.0×10乃至5.0×10(Pa)であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真における静電荷像を顕像化するための画像形成方法に使用されるトナーに関する。
電子写真法を用いた画像形成装置は、軽印刷(パソコンによる文書の編集からコピー、製本までの多品種少量印刷が可能なプリント・オン・デマンド用途)向けに使われはじめた事で、更なる高速化や種々の転写材に対応する事が求められている。しかしながら、軽印刷向けに使われるような高速機において、コート紙のようなトナーが定着しにくい転写材を多量に印刷して多重積載すると、印刷したトナーが、紙と紙の摩擦によって剥がれて、紙の裏汚れを起こす場合があった。その対策として、コート紙のような転写材に印刷する場合はプロセススピードを落として、トナーを転写材にしっかり定着させるなどの対策が取られている。その為、種々の転写材に対応しつつ、更なる高速化を達成する為には、トナーの更なる低温定着性の向上が求められている。
トナーの低温定着性を向上させる技術の一つとして、結晶性ポリエステルのような結晶性物質を使用する手法があげられる。結晶性物質は、融点を超えると急速に粘度が低下する、いわゆるシャープメルト性を有する。その性質を低温定着性に利用する為に、定着温度領域に融点を有する結晶性物質の検討が行われてきた。
例えば、特許文献1には、結晶性ポリエステルを内包化して、そのシャープメルト性を粘弾性で規定したカプセル化トナーが提案されている。
また、特許文献2には、結晶性ポリエステルと相溶し難い非晶質ポリエステルを用いて、トナー中でも結晶として存在する粉砕トナーが開示されている。
上記のように結晶性物質のシャープメルト性を利用した検討は種々行われてきた。その中で、技術的に困難な課題である、結晶性物質と他の樹脂との相溶による耐ブロッキング性の問題も、カプセル化や溶解度パラメータの制御によって改善されてきた。しかしながら、結晶性物質をトナー中で完全に結晶化させる事は困難である。その為、更なる低温定着性を目指す為に結晶性物質の含有量を増やすと、耐ブロッキング性とのバランスが問題となる。
一方で、結晶性物質は、シャープメルト性以外の性質、即ち昇温過程の再結晶化に着目した検討も行われている。例えば、特許文献3には、結晶性物質の再結晶化によって定着画像の耐擦り傷性が向上するトナーが提案されている。しかしながら、このトナーに添加されている結晶性物質は再結晶化温度が低く、融点も低い。その為、昇温過程で再結晶化が発生しても、定着中に溶融して狙いの効果を発揮できない場合があった。更に、昇温過程において再結晶化が起こる為には、トナー中では非晶質な状態で存在しなければならない。融点の低い結晶性物質を使用しているので、非晶質状態になるとガラス転移温度が非常に低くなり、耐ブロッキング性が問題になる。
また、単純に低温定着性のみを追求する場合、結晶性物質のシャープメルト性を利用してトナーの粘度を下げる事が有効ではあるが、端部オフセットが悪化するという問題が生じる場合がある。
特に、軽印刷で使用する場合には、葉書サイズ、又は写真のL版サイズ等小サイズ紙から、A3サイズまで様々な大きさの紙を連続通紙する事が多い。この場合、小サイズ紙を連続的に出力した直後に、サイズの大きいA3紙などの通紙を行うと、紙の両端部が過熱状態にある加熱ローラーの両端部によって定着が行われ、その部分にホットオフセット(以下この現象を「端部オフセット」と称す。)が発生することになる。
以上のように、さらなる低温定着性を達成しつつ、端部オフセット及び耐ブロッキング性を維持するための技術的課題は非常に多く、改良の余地を有する。
特開2008−268353号公報 特開2007−065620号公報 特許第4269529号公報
本発明は、印刷された紙を多重積載した場合でも紙の裏汚れが発生せず、端部オフセットと耐ブロッキング性の良好なトナーを提供するものである。
本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
前記トナーは、回転平板型レオメータを用い、周波数6.28rad/secで測定される粘弾性特性において、
i)温度60℃における貯蔵弾性率(G’60)が、1.0×10乃至1.0×10(Pa)であり、
ii)温度110℃乃至140℃の間に貯蔵弾性率の極大値(G’p)が存在し、G’pが5.0×10乃至5.0×10(Pa)である、ことを特徴とする。
本発明によれば、定着画像の機械的強度が向上し、多重積載しても紙の裏汚れが発生せず、端部オフセットが良好で且つ耐ブロッキング性も良好なトナーを提供し得る。
本発明を適用可能な第1の実施例に関わる貯蔵弾性率曲線である。 図1の貯蔵弾性率曲線の微分曲線である。 従来のトナーの貯蔵弾性率曲線である。 図3の貯蔵弾性率曲線の微分曲線である。
本発明者らは、印刷された紙の多重積載による、紙の裏汚れを発生させない為のトナーの設計思想としては、トナーを転写材に十分に定着させる事と、その定着画像の機械的強度の向上であると考えた。その為には、トナーの特性としては、定着温度領域で溶融して転写材に定着した後、定着画像は擦っても剥がれないように、高い弾性率を有する必要があると考えた。この思想を達成する為に鋭意検討を行った結果、トナーの貯蔵弾性率(G’)を制御する事で、耐ブロッキング性と端部オフセットを維持しつつ、コート紙の如き転写材を用いても紙の裏汚れを発生しない優れた定着性が発現する事を見出した。
具体的には、本発明のトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、トナーは、回転平板型レオメータを用い、周波数6.28rad/secで測定される粘弾性特性において、温度60℃における貯蔵弾性率(G’60)が、1.0×10乃至1.0×10(Pa)であり、温度110℃乃至140℃の間に貯蔵弾性率の極大値(G’p)が存在し、G’pが5.0×10乃至5.0×10(Pa)であることを特徴とする。
本発明のトナーの特徴の一つは、温度110℃乃至140℃の間に貯蔵弾性率の極大値が存在するという事である。貯蔵弾性率とは、与えられた歪に対してトナー中に蓄えられるエネルギーを示す指標として用いられており、トナーが溶融して軟らかくなると、貯蔵弾性率の値は小さくなる。貯蔵弾性率の極大値が存在するという事は、その温度までは、トナーは従来通り溶融して軟らかい状態にあるが、上記温度領域において、貯蔵弾性率が高くなる、即ちトナーが硬くなる事を直接的に示していると考えられる。上記温度領域は、定着時にトナーが受ける温度領域と考えられる為、本発明のトナーは定着器中で溶融したトナーが、定着中に再度硬くなる事で、定着画像の機械的強度を向上させる事ができ、本発明の効果を得るに至ったと考えている。
上記温度領域でトナーの貯蔵弾性率を高くする方法は特に限定されないが、例えば結着樹脂の再結晶化が方法の一つとして挙げられる。加えて、トナーの貯蔵弾性率が定着時に高くなる為、端部オフセットも良好になったと考えられる。
上記極大値の温度が、110℃未満である場合は、トナーが十分に溶融する前に再結晶化が起こる場合がある為、定着を阻害して紙の裏汚れが悪化する傾向にある。また、140℃を超える場合は、定着時に再結晶化が起こり難くなる為、所望の機械的強度を得る事ができず紙の裏汚れは悪化する場合がある。
また、本発明のトナーは、上記極大値[G’p]が5.0×10乃至5.0×10(Pa)である。G’pの値を上記範囲に制御する事で、紙の裏汚れと端部オフセットが良好なトナーを得る事ができる。G’pを上記範囲に制御する為には、温度によって軟らかくなる部分と、硬化する部分の制御が必要である。例えば、貯蔵弾性率が温度の増加によって減少する非晶質部分と、再結晶化によって増加する部分の比率とそれらの貯蔵弾性率を制御する事が重要である。
本発明におけるトナーにおいて、G’pが5.0×10(Pa)未満では、再結晶化が弱く、トナーの粘度も低すぎる為、端部オフセットが悪化する傾向にある。5.0×10(Pa)を超える場合は、非晶質部分の貯蔵弾性率が高すぎる為、定着に必要な溶融状態を有する事ができず、紙の裏汚れが悪化する傾向にある。
本発明における温度60℃における貯蔵弾性率[G’60]とは、トナーのガラス転移点付近の弾性を示す指標である。その為、G’60は、耐ブロッキング性を評価する指標として用いる事ができる。この値が1.0×10(Pa)より低いと、耐ブロッキング性が悪化する。定着時にトナーを十分溶融させる為に、結着樹脂の低分子量化や結晶性ポリエステルの添加などの手法を用いると、G’60が下がる傾向にある。耐ブロッキング性を保持する為には、G’60が1.0×10乃至1.0×10(Pa)である事が必要である。
本発明の物性を有するトナーを作製する為には、トナーの状態では非晶質だが、昇温時に結晶化する結着樹脂を用いる事が好ましい。トナーに用いられる一般的な結晶性ポリエステルは、冷却時に再結晶化するか、冷却時に再結晶化しない場合は、相溶している為、昇温時も再結晶化する事は無く、G’60を下げるのみである。よって、一般的に使用される結晶性ポリエステルでは、本発明のトナーの物性を達成する事はできない。
一方で、本発明のような昇温時に再結晶化する公知の材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)などが知られている。しかしながら、単純にPETやPBTを非晶質の樹脂に添加するだけでは、本発明の物性を得られない。その理由としては、PETは再結晶化温度が高い為、G’pが140℃を超えてしまう。また、PBTは、PETに比べると結晶性の強さが弱い為、トナー中で他の材料と混合するとその結晶性を失い易い為である。
本発明のトナー物性を達成する為には、トナーの結着樹脂を構成するポリマーの特性を制御する事が好ましい。結着樹脂のポリマーに要求される特性としては、上述したPETに代表されるように、ポリマーの骨格は硬いが、再結晶化する為の相互作用は強いものが好ましい。このような特性を利用する事で、トナー製造時の急冷工程では、非晶質状態で固まるが、定着時に溶融してミクロブラウン運動が活発になると、再結晶化するトナーを作製する事ができる。そのような特異的な挙動を示す結着樹脂を作製する為には、例えば、モノマーの種類と比率を制御する方法が挙げられる。
なお、再結晶化が起こるモノマーの種類と比率の結着樹脂を用いたトナーであっても、再結晶化が起こる温度領域において、貯蔵弾性率が低すぎて測定限界以下の値を示す場合は、極大値は検出されない。これに対しては、トナー中に後述するゲルを含有させる方法が挙げられる。
本発明におけるトナーの粘弾性特性は以下の方法で測定される。
測定装置としては、回転平板型レオメータ「ARES」(TA INSTRUMENTS社製)を用いる。
測定試料としては、25℃の環境下で、錠剤成型器を用いて、トナーを直径7.9mm、厚さ2.0±0.3mmの円板状に加圧成型した試料を用いる。
該試料をパラレルプレートに装着し、室温(25℃)から100℃に15分間で昇温して、試料の形を整えた後、粘弾性の測定開始温度まで冷却し、測定を開始する。この際、初期のノーマルフォースが0になるようにサンプルをセットする。また、以下に述べるように、その後の測定においては、自動テンション調整(Auto Tension Adjustment ON)にすることで、ノーマルフォースの影響をキャンセルできる。
測定は、以下の条件で行う。
(1)直径7.9mmのパラレルプレートを用いる。
(2)周波数(Frequency)は6.28rad/sec(1.0Hz)とする。
(3)印加歪初期値(Strain)を0.1%に設定する。
(4)30℃以上200℃以下の間を、昇温速度(Ramp Rate)2.0℃/minで測定を行う。尚、測定においては、以下の自動調整モードの設定条件で行う。自動歪み調整モード(Auto Strain)で測定を行う。
(5)最大歪(Max Applied Strain)を20.0%に設定する。
(6)最大トルク(Max Allowed Torque)200.0g・cmとし、最低トルク(Min Allowed Torque)0.2g・cmと設定する。
(7)歪み調整(Strain Adjustment)を 20.0% of Current Strain と設定する。測定においては、自動テンション調整モード(Auto Tension)を採用する。
(8)自動テンションディレクション(Auto Tension Direction)をコンプレッション(Compression)と設定する。
(9)初期スタティックフォース(Initial Static Force)を10.0g、自動テンションセンシティビティ(Auto Tension Sensitivity)を40.0gと設定する。
(10)自動テンション(Auto Tension)の作動条件は、サンプルモデュラス(Sample Modulus)が1.0×10(Pa)以上である。
本発明における上記極大値の求め方は、以下のように行う。まず、上記貯蔵弾性率G’の測定結果を、温度を横軸とし、貯蔵弾性率G’の常用対数logG’を縦軸として、温度−貯蔵弾性率プロットをする。プロットした後、各点を滑らかに結ぶことにより、温度−貯蔵弾性率曲線を得る。次に、得られた温度−貯蔵弾性率曲線の傾きを求めて、常用対数LogG’を温度で微分した微分曲線をグラフ化する(例えば、図2参照)。詳細には、温度−貯蔵弾性率曲線の傾きは、ある温度T(℃)とT+1(℃)〔Tは整数とする。〕との間における温度−貯蔵弾性率曲線の変位として求められ、例えば、温度T(℃)とT+1(℃)間の傾きであれば、温度T+0.5(℃)における微分値として用いられる。そして、該微分値を全温度領域において算出した後、温度を横軸とし、微分値を縦軸として、プロットし、滑らかに結ぶことにより微分曲線は得られる。
本発明における極大値とは、その微分曲線をf’(x)とすると、f’(x)>0からf’(x)<0に変化し、且つf’(x)=0となるxの値が極大値を有する温度である。その温度における貯蔵弾性率がG’pの値となる。
なお、測定機器の精度の関係上、1点のみf’(x)>0となり、貯蔵弾性率の連続的な増加が見られない場合があるが、これはノイズと考えて、極大値とはみなさない。本発明における極大値とは、5℃以上の範囲で連続的にf’(x)>0となる値を取った後、f’(x)<0に変化する場合のf’(x)=0の点を極大値とする。
尚、温度−貯蔵弾性率プロットを滑らかに結ぶ為に、測定値について3点若しくは5点を合わせたスムージング処理を行い、滑らかに結びやすくしても良い。3点を合わせたスムージングとは、ある測定点とその前後の1点ずつをあわせた3点の平均値を用いて、スムージング処理を行うということである。
以上述べてきたように、G’60を所望の範囲に制御しつつ、定着温度領域で一度溶融したトナーの弾性が再度高くなる事で、機械的強度が高くなり、耐ブロッキング性を満足しつつ、紙の裏汚れと端部オフセットが良好になる事を述べた。これは、従来のトナーであっても、G’60と温度110℃乃至140℃の貯蔵弾性率を満足する場合があるが、極大値を有さない場合は本発明の効果を得られない。本発明において、極大値を有するという事は、一度溶融したトナーが再度硬くなる事を現しており、本発明の効果を得る上で必須の条件である。
また、本発明のトナーは、温度180℃における貯蔵弾性率(G’180)が、1.0×10乃至5.0×10(Pa)であることがより好ましい。G’180が上記範囲であると、紙の裏汚れの発生を防止しつつ、端部オフセットがより良好となる。
G’180が5.0×10(Pa)より高いと、トナーが硬すぎる為に、十分に転写材に定着せず、紙の裏汚れが発生する場合がある。また、G’180が1.0×10(Pa)より低いと十分な端部オフセットが得られず、端部オフセットが悪化する場合がある。
G’180が上記範囲内にあるという事は、180℃という高温領域でもトナーは弾性を維持している事を示している。本発明のトナーにおいて、180℃で弾性を保つ為には例えば、結着樹脂に超高分子量体、いわゆるゲルを含有させる方法が挙げられる。
本発明において、トナー中にゲルを含有させる方法としては、特に限定されることなく公知の方法を用いることが可能であり、ゲルを含有した結着樹脂を用いても良いし、混合の際に架橋反応によって作製したゲルでも良い。本発明においてトナー中のゲルとは、結着樹脂由来のテトラヒドロフラン(THF)不溶分のことを意味し、測定は後述する方法により可能である。
一方、結着樹脂は、再結晶化が起こる結着樹脂を1種で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。本発明においては、再結晶化が起こる結着樹脂(A)とゲルを含有する結着樹脂(B)を混合して、機能分離する事がより好ましい。その理由は、ゲルを作製する為に架橋反応を行うと、その結着樹脂の分子量は大きくなる為、再結晶化が起こりにくくなる傾向にある。
2種の結着樹脂を併用する場合、再結晶化が起こる結着樹脂(A)とゲルを含有する結着樹脂(B)の質量比(A:B)は、30:70乃至60:40の範囲にあることが好ましい。結着樹脂(A)が30:70より少ないと、再結晶化による効果が低下する傾向にある。また、60:40より多いと、再結晶化の効果は強く発現するが、G’180の制御が困難になり、端部オフセットが悪化する場合がある。
本発明におけるトナー中のゲル量、すなわち、トナーにおける結着樹脂由来のテトラヒドロフラン(THF)不溶分の含有量は10乃至40質量%であることがより好ましい。トナー中のゲル量が上記の範囲内である場合、適正なG’180を保ちやすくなり、端部オフセットの抑制と紙の裏汚れの抑制とを良好に達成できる。
本発明におけるゲルの量は、以下に示すソックスレー抽出のTHF不溶分として測定される。結着樹脂又はトナー約2.0gを秤量(W1g)し、円筒ろ紙(例えばNo.86Rサイズ28×100mmアドバンテック東洋社製)に入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒としてTHF200mlを用いて、16時間抽出する。このとき、溶媒の抽出サイクルが約4分に一回になるような還流速度で抽出を行う。抽出終了後、円筒ろ紙を取り出し、40℃で8時間真空乾燥し、抽出残分を秤量する(W2g)。
更に、トナー中の焼却残灰分の重さ(W3g)を以下の手順で求める。
予め精秤した30mlの磁性るつぼに約2.0gの試料を入れ精秤し、試料の質量(Wag)を精秤する。るつぼを電気炉に入れ約900℃で約3時間加熱し、電気炉中で放冷し常温下でデシケーター中に1時間以上放冷しるつぼの質量を精秤する。ここから焼却残灰分(Wbg)を求める。
(Wb/Wa)×100=焼却残灰分含有率(質量%)
この含有率から試料の焼却残灰分の質量(W3g=(Wb/Wa)×W1)が求められる。トナーのTHF不溶分は下記式から求められる。
トナーTHF不溶分(質量%)=([W2−W3]/[W1−W3])×100
また、結着樹脂のTHF不溶分の測定は、下記式より求められる。
THF不溶分(質量%)=(W2/W1)×100
上記のゲルを含有する結着樹脂(B)は、ポリエステルユニット(ポリエステル構造)とビニル系共重合ユニット(ビニル系共重合構造)が化学的に結合したハイブリッド樹脂であることが好ましい。一般的にポリエステルユニットは低温定着性に優れており、ビニル系共重合ユニットは端部オフセットに優れ、且つ離型剤との相溶性の高い事が知られている。その異なった2種の結着樹脂の分子量分布等物性の制御を任意に行うことで、上記特徴を有するゲル構造を容易に設計することができる。
ポリエステルユニットとビニル系共重合ユニットの混合比は質量基準で50:50乃至90:10であることが分子レベルでの架橋構造の制御の観点で好ましい。ポリエステルユニットが50質量%より少ない場合には低温定着性が得られにくい傾向にあり、またポリエステルユニットが90質量%より多い場合は保存性や離型剤の分散状態への影響が生じ易くなる。
また、ゲルを含有する結着樹脂(B)は、テトラヒドロフラン(THF)不溶分を20.0〜50.0質量%含有することが好ましい。結着樹脂(B)は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPCによるピーク分子量(Mp)が5000〜15000、重量平均分子量(Mw)が5000〜300000、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比[Mw/Mn]が5〜50であることが好ましい。Mp、Mwが小さく分布がシャープである場合には、端部オフセットが発生する場合がある。また、Mp、Mwが大きく分布がブロードである場合には、求める低温定着性が得られにくい。更に、結着樹脂(B)のガラス転移温度は定着性、保存性の観点から53〜62℃が好ましい。
示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、ガラス転移温度が50℃以上60℃以下であることが好ましい。ガラス転移温度が上記の範囲内である場合、トナーの耐ブロッキング性を維持しつつ、紙の裏汚れの発生をより良好に抑制できる。
また、極大値が上記の範囲内である場合、G’pの温度が適当となり、紙の裏汚れの抑制と端部オフセットの抑制のより良好な両立が可能となる。
更に、該極大値の吸熱量が上記の範囲内である場合、結晶性が適度であることを示しており、紙の裏汚れの発生をより良好に抑制することができる。
本発明に使用される、上記特性を有する結着樹脂としては、その性質を発現しやすい線状ポリエステルが好ましい。本発明において特に好ましく用いられる線状ポリエステル樹脂の成分は以下の通りである。
ポリエステル樹脂を構成する、2価の酸成分としては、以下のジカルボン酸又はその誘導体が上げられる。フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸の如きベンゼンジカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステル;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステル;n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸の如きアルケニルコハク酸類もしくはアルキルコハク酸類、又はその無水物又はその低級アルキルエステル;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物又はその低級アルキルエステル。
本発明は上述したとおり、結着樹脂の分子鎖の一部を配向させることで結晶性を持たせることが好ましい。そのため、堅固な平面構造をとり、π電子系により非局在化した電子が豊富に存在することで、π−π相互作用により分子配向しやすい芳香族ジカルボン酸が好ましい。
特に好ましくは直鎖構造をとりやすいテレフタル酸、イソフタル酸である。この芳香族ジカルボン酸の含有量は、分子配向し易くする観点より、ポリエステル樹脂を構成する酸成分100mol%中、好ましくは50mol%以上であり、より好ましくは70mol%以上であり、更に好ましくは90mol%以上である。
一方、ポリエステル樹脂を構成する、2価のアルコール成分としては、以下のものが挙げられる。エチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)、水素化ビスフェノールA、式(1)で表されるビスフェノール及びその誘導体:および式(2)で示されるジオール類。
Figure 2012177914
(式中、Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x、yはそれぞれ0以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は0乃至10である。)
Figure 2012177914
これら中でも、分子の一部を配向させ結晶性を持たせるという観点から、炭素数2以上6以下の直鎖脂肪族アルコールを用いる事が好ましい。
但し、それだけでは結晶化度が高くなり過ぎ、非晶質の性質が失われてしまう。従って、上記酸とアルコールの組み合わせで得られたポリエステル樹脂の結晶構造を一部崩す必要がある。そのためには、直鎖構造をとりつつ立体的に結晶性を崩すことが可能な側鎖に置換基を有する、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール等からなる群から選ばれる少なくとも1種を、ポリエステル樹脂を構成するアルコール成分100mol%中、好ましくは20mol%以上50mol%以下用いることであり、より好ましくは25mol%以上45mol%以下用いることである。
本発明で使用される、ポリエステル樹脂及びポリエステルユニットの成分は、上述の2価のカルボン酸化合物および2価のアルコール化合物以外に、1価のカルボン酸化合物、1価のアルコール化合物、3価以上のカルボン酸化合物、3価以上のアルコール化合物を構成成分として含有してもよい。
1価のカルボン酸化合物としては、安息香酸、p−メチル安息香酸等の炭素数30以下の芳香族カルボン酸や、ステアリン酸、ベヘン酸等の炭素数30以下の脂肪族カルボン酸等が挙げられる。
また、1価のアルコール化合物としては、ベンジルアルコール等の炭素数30以下の芳香族アルコールや、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベへニルアルコール等の炭素数30以下の脂肪族アルコール等が挙げられる。
3価以上のカルボン酸化合物としては、特に制限されないが、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。また、3価以上のアルコール化合物としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等が挙げられる。
本発明のポリエステル樹脂の製造方法については、特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、前述のカルボン酸化合物およびアルコール化合物を一緒に仕込み、エステル化反応またはエステル交換反応、および縮合反応を経て重合し、ポリエステル樹脂を製造する。ポリエステル樹脂の重合に際しては、例えば、チタンテトラブトキシド、ジブチルスズオキシド、酢酸スズ、酢酸亜鉛、二硫化スズ、三酸化アンチモン、二酸化ゲルマニウム等の重合触媒を用いることができる。また、重合温度は、特に制限されないが、180℃以上290℃以下の範囲が好ましい。
本発明においては、トナーに離型性を与えるために必要に応じて離型剤(ワックス)を用いることができる。該ワックスとしては、トナー粒子中での分散のしやすさ、離型性の高さから、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスの如き炭化水素系ワックスが好ましく用いられる。必要に応じて一種または二種以上のワックスを、少量併用してもかまわない。例としては次のものが挙げられる。
酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したもの。さらに、以下のものが挙げられる。パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;長鎖アルキルアルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類;リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物。
具体的には、以下のものが挙げられる。ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200(三洋化成工業株式会社);ハイワックス400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学株式会社);サゾール H1、H2、C80、C105、C77(サゾールワックス社);HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精蝋株式会社)、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋ペトロライト社);木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス(株式会社セラリカNODA)。
該ワックスを添加するタイミングは、トナーの製造中の溶融混練時において添加しても良いが結着樹脂の製造時であっても良く、既存の方法から適宜選ばれる。
該ワックスは結着樹脂100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下添加することが好ましい。上記の範囲内であれば、ワックスによる周辺部材への汚染を抑えつつ、良好な離型効果が得られる。
本発明で用いられる磁性酸化鉄粒子としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトなどの磁性酸化鉄粒子、及び他の金属酸化物を含む磁性酸化鉄粒子等が挙げられる。従来、四三酸化鉄(Fe)、三二酸化鉄(γ−Fe)、酸化鉄亜鉛(ZnFe)、酸化鉄イットリウム(YFe12)、酸化鉄カドミウム(CdFe)、酸化鉄ガドリニウム(GdFe12)、酸化鉄銅(CuFe)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe)、酸化鉄ネオジム(NdFe)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe)、酸化鉄マンガン(MnFe)、酸化鉄ランタン(LaFeO)、鉄粉(Fe)等が知られている。特に好適な磁性酸化鉄粒子は四三酸化鉄又はγ三二酸化鉄の微粉末である。また上述した磁性酸化鉄粒子を単独で或いは2種以上の組合せで選択使用することもできる。本発明のトナーに使用される磁性酸化鉄粒子の形状は、トナー中の分散性がより良好な八面体がより好ましい。磁性トナーの場合、当該磁性酸化鉄粒子を着色剤として用いることも可能であるが、非磁性トナーとして用いる場合には、着色剤としてカーボンブラックやその他、従来知られているあらゆる顔料や染料の一種又は二種以上を、公知の含有で用いることができる。
本発明のトナーには、その帯電特性を安定化させるために電荷制御剤を用いることができる。電荷制御剤は、その種類や他のトナー粒子構成材料の物性によっても異なるが、一般に、トナー粒子中に結着樹脂100質量部当たり0.1質量部以上10質量部以下含まれることが好ましく、0.1質量部以上5質量部以下含まれることがより好ましい。このような電荷制御剤としては、トナーの種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
トナーを負帯電性に制御するものとしては、以下のものが挙げられる。有機金属錯体(モノアゾ金属錯体;アセチルアセトン金属錯体);芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ジカルボン酸の金属錯体又は金属塩。その他にも、トナーを負帯電性に制御するものとしては、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩や無水物;エステル類やビスフェノール等のフェノール誘導体が挙げられる。この中でも特に、安定な帯電特性が得られるモノアゾの金属錯体又は金属塩が好ましく用いられる。また、電荷制御樹脂も用いることができ、上述の電荷制御剤と併用することもできる。
また本発明のトナーには、無機微粉体としてトナー粒子表面への流動性付与能が高い、一次粒子の個数平均粒径のより小さいBET比表面積が50m/g以上300m/g以下の流動性向上剤を使用することが好ましい。該流動性向上剤としては、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものならば特に限定されることなく使用可能である。例えば、以下のものが挙げられる。湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ、それらシリカをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、又はシリコーンオイル等により表面処理を施した疎水化処理されたシリカ。
無機微粉体は、トナー粒子100質量部に対して0.01質量部以上8質量部以下、好ましくは0.1質量部以上4質量部以下使用するのが好ましい。
本発明のトナーには、必要に応じて他の外部添加剤を添加しても良い。例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、熱ローラー定着時の離型剤、滑剤、研磨剤の働きをする樹脂微粒子や無機微粒子である。
滑剤としては、ポリフッ化エチレン粉末、ステアリン酸亜鉛粉末、ポリフッ化ビニリデン粉末が挙げられる。中でもポリフッ化ビニリデン粉末が好ましい。研磨剤としては、酸化セリウム粉末、炭化ケイ素粉末、チタン酸ストロンチウム粉末が挙げられる。これらの外添剤はヘンシェルミキサー等の混合機を用いて十分混合し本発明のトナーを得ることができる。
本発明のトナーを作製するには、結着樹脂、着色剤、その他の添加剤を、ヘンシェルミキサー又は、ボールミルの如き混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融混練し、冷却固化後粉砕及び分級を行いトナー粒子を得、更にトナー粒子にシリカ微粒子をヘンシェルミキサーの如き混合機により十分混合し、本発明のトナーを得ることが出来る。
混合機としては、以下のものが挙げられる。ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)。混練機としては、以下のものが挙げられる。KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)。粉砕機としては、以下のものが挙げられる。カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボエ業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)。分級機としては、以下のものが挙げられる。クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチックエ業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)。粗粒子をふるい分けるために用いられる篩い装置としては、以下のものが挙げられる。ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩い。
次に、本発明に係る各物性の測定方法に関して記載する。
<結着樹脂のDSC曲線測定>
本発明における結着樹脂のDSC曲線の極大値、極小値及び吸熱量は示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、試料約5mgを精秤し、これをアルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定温度範囲30乃至250℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。尚、測定においては、一度250℃まで昇温させ、続いて30℃まで降温速度10℃/minで降温し、その後に再度昇温を行う。この2度目の昇温過程での温度30〜250℃の範囲におけるDSC曲線の吸熱ピークから、本発明で規定する物性を求める。この昇温過程において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、結着樹脂のガラス転移温度Tgとする。
この昇温過程で温度30℃以上250℃以下の範囲において、ガラス転移温度Tgの後に得られた発熱ピークを極大値、さらに昇温させて得られる吸熱ピークを極小値とする。一方、それら発熱ピーク、吸熱ピークの吸熱量ΔHは上記発熱ピーク、吸熱ピークの積分値を求めることで得ることができる。
<結着樹脂の軟化点測定>
本発明で用いた軟化点は、以下の方法により求めたものである。
結着樹脂の軟化点の測定は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用い、装置付属のマニュアルに従って行なう。本装置では、測定試料の上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させて溶融し、シリンダ底部のダイから溶融された測定試料を押し出し、この際のピストン降下量と温度との関係を示す流動曲線を得ることができる。本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化点とする。尚、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量Smaxと、流出が開始した時点におけるピストンの降下量Sminとの差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、流動曲線においてピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度が、1/2法における溶融温度である。
測定試料は、約1.0gの結着樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて約10MPaで、約60秒間圧縮成型し、直径約8mmの円柱状としたものを用いる。
CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:30℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:6.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):30.0kgf(0.9807MPa)
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
<トナーの重量平均粒径(D4)測定>
トナーの重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いて、実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
以下、実施例にもとづいて具体的に本発明について説明する。しかしながら、本発明は何らこれに限定されるものではない。尚、以下の配合における「部」、「%」は特に説明が無い場合は質量基準である。
<結着樹脂A―1の製造例>
・テレフタル酸 95mol部
・フマル酸 5mol部
・エチレングリコール 70mol部
・ネオペンチルグリコール 30mol部
上記ポリエステルモノマーをエステル化触媒と共に5リットルオートクレーブに仕込む。そこに、還流冷却器、水分分離装置、Nガス導入管,温度計及び攪拌装置を付し、オートクレーブ内にNガスを導入しながら230℃で重縮合反応を行った。所望の軟化点になるように反応時間を調整し、反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂A−1を得た。結着樹脂A−1のTgは52.0℃であり、Tmは97.0℃であった。
<結着樹脂A−2乃至A−10の製造例>
表1に記載のモノマーをエステル化触媒とともに5リットルオートクレーブに仕込み、還流冷却器、水分分離装置、Nガス導入管,温度計及び攪拌装置を付し、オートクレーブ内にNガスを導入しながら230℃で重縮合反応を行った。所望の軟化点になるように反応時間を調整し、反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂A−2乃至A−10を得た。樹脂物性を表1に示す。
Figure 2012177914
尚、表中の略語は以下の化合物を示す。
・TPA:テレフタル酸
・FA:フマル酸
・EG:エチレングリコール
・BPA−EO:ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物
(平均付加mol数:2.2mol)
・BPA−PO:ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物
(平均付加mol数:2.2mol)
・NPG:ネオペンチルグリコール
・CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール
・BD:1,4−ブタンジオール
・AA:アジピン酸
・TMA:トリメリット酸
・PG:プロピレングリコール
<結着樹脂B−1の製造例>
・ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物 48.5mol部
(平均付加mol数2.2mol)
・テレフタル酸 34.5mol部
・アジピン酸 8.0mol部
・無水トリメリット酸 5.0mol部
・アクリル酸 4.0mol部
上記ポリエステルモノマーを4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着して窒素雰囲気下にて160℃で攪拌する。そこに、ポリエステルモノマー:ビニル系共重合モノマーが8:2(質量基準)となるように、ビニル系共重合モノマー(スチレン:85.0mol部と2―エチルヘキシルアクリレート:15.0mol部)と重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド2.0mol部を混合したものを滴下ロートから4時間かけて滴下した。その後、160℃で5時間反応した後、230℃に昇温してジブチル錫オキシドを0.2質量%添加し、THF不溶分が40質量%となるように反応時間を調節して結着樹脂B−1を得た。結着樹脂B−1のTgは57.0℃であり、Tmは135.0℃であった。
<結着樹脂B−2の製造例>
THF不溶分が60質量%となるように反応時間を調節した以外は、結着樹脂B−1と同様にして、結着樹脂B−2を得た。結着樹脂B−2のTgは63.0℃であり、Tmは145.0℃であった。
<結着樹脂B−3の製造例>
窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱伝対を装備した2リットルの四つ口フラスコで、90質量部の結着樹脂A−1と、10質量部の結着樹脂A−10とを混合し、トルエン700質量部に溶解して、ベンゾイルパーオキシド1.0質量部を添加し、加熱還流してTHF不溶分が20質量%になるように反応時間を調節して結着樹脂B−3を得た。結着樹脂B−3のTgは54.5℃であり、Tmは130.2℃であった。
<結着樹脂B−4の製造例>
THF不溶分が40質量%になるように反応時間を調節した以外は、結着樹脂B−3と同様にして、結着樹脂B−4を得た。結着樹脂B−4のTgは55.3℃であり、Tmは153.0℃であった。
<トナー1の製造例>
・結着樹脂A−1 40質量部
・結着樹脂B−1 60質量部
・磁性酸化鉄粒子 90質量部
(平均粒径0.20μm、Hc=11.5kA/m、σs=88Am/kg、σr=14Am/kg)
・ポリエチレンワックス 4質量部
(PW2000:ベーカーペトロライト社製、融点120℃)
・電荷制御剤(T−77:保土谷化学工業社製) 2質量部
上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、二軸混練押し出し機によって、溶融混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、ジェットミルで粉砕し、得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径(D4)6.8μmの負摩擦帯電性のトナー粒子を得た。トナー粒子100質量部に対し、シリカ微粉子(原体BET比表面積300m/g、ヘキサメチルジシラザン処理)を0.8質量部、及びチタン酸ストロンチウム(個数平均粒径1.2μm)3.0質量部を外添混合し目開き150μmのメッシュで篩い、負摩擦帯電性のトナー1を得た。トナー1の諸物性を表3に示す。
<トナー2乃至19の製造例>
表2に示した結着樹脂の組み合わせに変えた以外はトナー1と同様にして、トナー2乃至19を得た。諸物性を表3に示す。
Figure 2012177914
Figure 2012177914
[実施例1]
本実施例において評価に用いるマシンは、市販のデジタル複写機image Press 1135(キヤノン(株)社製)を用いた。この評価機において、トナーをトナー1に変更し、下記の評価を実施した。
<紙の裏汚れ評価>
評価紙は坪量104g/mのマットコート紙を用い、ベタ黒未定着画像を通紙して、50g/cmの荷重をかけ、同じマットコート紙の裏面でその定着画像を摺擦する。摺擦後のコート紙の裏面の濃度を反射濃度計(リフレクトメーター モデル TC−6DS 東京電色社製)を用いて測定する。画像形成後の白地部反射濃度最悪値をDs、画像形成前の転写材の反射平均濃度をDrとし、Dr−Dsを裏面に付着したトナー量として、以下の基準で評価した。評価結果を表4に示す。
A:非常に良好(0.5%未満)
B:良好(0.5%以上、2.0%未満)
C:普通(2.0%以上、3.0%未満)
D:やや劣る(3.0%以上、4.0%未満)
E:劣る(4.0%以上)
<端部オフセット>
A5サイズの紙に、印字比率2%の横線パターンを、500枚画出しした後、連続してA4サイズの紙に印字比率2%の横線パターンを、100枚画出しした。A4サイズ紙端部に何枚目まで端部オフセットが発生しているかを目視で観察し、以下の基準で評価した。評価結果を表4に示す。
A:非常に良好(発生なし)
B:良好(5枚目までに消える)
C:普通(15枚目までに消える)
D:やや劣る(20枚目までに消える)
E:劣る(20枚を過ぎても消えない)
<耐ブロッキング性>
耐ブロッキング性は、トナー10gを50mlのポリカップに計りとり、50℃の恒温槽に3日間放置した後のブロッキング性を、目視により評価した。評価結果を表4に示す。
A:非常に良好(全く固まっている様子がない)
B:良好(カップを回すとすぐほぐれる)
C:普通(塊があるが、カップを回すうちに小さくなってほぐれてくる)
D:やや劣る(カップを回してほぐしても塊が残る)
E:劣る(大きな塊があり、カップを回してもほぐれない)
[実施例2乃至14]
表4に示したトナーに変えた以外は実施例1と同様にして、実施例2乃至14の評価を行った。評価結果を表4に示す。
[比較例1乃至5]
表4に示したトナーに変えた以外は実施例1と同様にして、比較例1乃至5の評価を行った。評価結果を表4に示す。
Figure 2012177914

Claims (2)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    前記トナーは、回転平板型レオメータを用い、周波数6.28rad/secで測定される粘弾性特性において、
    i)温度60℃における貯蔵弾性率(G’60)が、1.0×10乃至1.0×10(Pa)であり、
    ii)温度110℃乃至140℃の間に貯蔵弾性率の極大値(G’p)が存在し、G’pが5.0×10乃至5.0×10(Pa)である、
    ことを特徴とするトナー。
  2. 前記トナーは、回転平板型レオメータを用い、周波数6.28rad/secで測定される粘弾性特性において、温度180℃における貯蔵弾性率(G’180)が、1.0×10乃至5.0×10(Pa)であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
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