JP7035745B2 - 静電荷像現像用二成分現像剤 - Google Patents
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Description
本実施形態に係るトナーは、少なくとも結着樹脂を含むトナー母体粒子と、チタン酸ストロンチウム微粒子を含む外添剤とを含有する。当該トナー母体粒子は、結着樹脂によって主に構成され、必要に応じて着色剤、離型剤、電制御剤、界面活性剤などの種々の添加剤を含有する粒子である。まず、結着樹脂について説明する。
トナー母体粒子を構成する結着樹脂としては、熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
本発明のトナーに含まれる得る非晶性樹脂は、結晶性樹脂と共に結着樹脂を構成する。非晶性樹脂とは、当該樹脂について示差走査熱量測定(DSC:Differential Scanning Calorimetry)を行った時に、融点を有さず、比較的高いガラス転移温度(Tg)を有する樹脂である。
本発明においては、トナー母体粒子の柔軟性を高め、外添剤に含まれるチタン酸ストロンチウム微粒子を固着しやすくなるために、トナー粒子が少なくとも結晶性ポリエステル樹脂を含有することが好ましい。また、結晶性ポリエステル樹脂を含有することによって、トナー粒子は溶けやすくなることから、低温定着性の観点からも好ましい。
本発明で用いられるトナー母体粒子は、結着樹脂の他に、着色剤、離型剤(ワックス)、荷電制御剤等の内添剤を含んでいてもよい。
本発明のトナーが含有する着色剤としては、公知の無機又は有機着色剤を使用することができる。着色剤としてはカーボンブラック、磁性粉のほか、各種有機または無機の顔料や染料等が使用できる。
本発明に係るトナーには、離型剤を添加することができる。離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘニルベヘネート、ベヘン酸ベヘネート、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスルトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、本発明に係るトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加(内添)することができる。荷電制御剤としては、種々の公知のものを使用することができる。
また、本実施形態に係るトナー母体粒子の構造は、上述したトナー母体粒子のみの単層構造であってもよいし、上述したトナー母体粒子をコア粒子として、当該コア粒子とその表面を被覆するシェル層とを備えるコア・シェル構造のような多層構造であってもよい。シェル層は、コア粒子の全表面を被覆していなくてもよく、部分的にコア粒子が露出していてもよい。コア・シェル構造の断面は、例えば透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)、走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)などの公知の観察手段によって、確認することができる。
円形度=(粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
また平均円形度は、各粒子の円形度を合計し、測定した全粒子数で割った算術平均値である。
本発明に係るトナーは、チタン酸ストロンチウム微粒子を含む外添剤を含有する。
本発明において使用するチタン酸ストロンチウム微粒子は、小粒子径のチタン酸ストロンチウム微粒子(A)および大粒子径のびチタン酸ストロンチウム微粒子(B)を含む。
走査型電子顕微鏡(SEM)(例えば、日本電子(株)製の「JSM-7401F」)を用いて、倍率40000倍でトナー粒子表面の外添剤を観察する。外添剤の一次粒子の画像解析によって、粒子ごとの最長径及び最短径を測定し、その中間値を球相当径とする。そして、測定した100個の一次粒子の粒子径と個数を元に個数粒度分布を求める。当該分布に存在するピークの内、最も大きいもの2つを選び、ピーク値が小さい方をチタン酸ストロンチウム微粒子(A)のピーク、大きい方をチタン酸ストロンチウム微粒子(B)のピークとし、当該ピークのピークトップの粒子径を、チタン酸ストロンチウム粒子の粒子径とする。
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、倍率5000倍でトナーの画像撮影を行う。次いで、その視野でのエネルギー分散型X線分析(EDS分析)を行う。その際、ストロンチウムとチタンの元素分析を行い、チタン酸ストロンチウム粒子を確定する。チタン酸ストロンチウムを確定したSEM画像を、画像処理解析装置(例えば、「LUZEX AP」(ニレコ社製))にて2値化処理する。複数の写真の中で、チタン酸ストロンチウム100個についての水平方向フェレ径を算出し、当該水平方向フェレ径と個数を元に粒度分布を求める。当該分布に存在するピークの内、最も大きいもの2つを選び、ピーク値が小さい方をチタン酸ストロンチウム微粒子(A)のピーク、大きい方をチタン酸ストロンチウム微粒子(B)のピークとし、当該ピークのピークトップの水平方向フェレ径をチタン酸ストロンチウム粒子の粒子径とする。ここで水平方向フェレ径とは、外添剤の画像を2値化処理したときの外接長方形の、x軸に平行な辺の長さとする。
なお、チタン酸ストロンチウムの数平均一次粒子径が小径であり、凝集体としてトナー表面に存在する場合は、当該凝集体を形成する一次粒子の粒子径を測定するものとする。
立方体状及び/又は直方体状のチタン酸ストロンチウム微粒子は、硫酸チタニル水溶液を加水分解して得た含水酸化チタンスラリーのpHを調整して得たチタニアゾル分散液に、ストロンチウムの水酸化物を添加して、反応温度まで加温することで合成することができる。含水酸化チタンスラリーはpH0.5以上1.0以下とすることで、良好な結晶化度及び粒径のチタニアゾルが得られる。また、チタニアゾル粒子に吸着しているイオンを除去する目的で、当該チタニアゾルの分散液に、例えば、水酸化ナトリウム等のアルカリ性物質を添加することが好ましい。このとき、アルカリ金属イオン等を含水酸化チタン表面に吸着させないために、スラリーはpH7以上にしないことが好ましい。また、反応温度は60℃以上100℃以下が好ましく、所望の粒度分布を得るためには、昇温速度を30℃/時間以下にすることが好ましく、反応時間は3時間以上7時間以下であることが好ましい。
不定形のチタン酸ストロンチウム微粒子は、焼成工程を経由する焼成法によって得ることができる。例えば、炭酸ストロンチウムと酸化チタンをほぼ等モルとり、ボールミル等で混合した後、圧力成形し、1000℃以上1500℃以下で焼成し、次いで、機械粉砕後、分級することで製造することができる。なお、形状、粒径等は、原料、原料組成、成形圧、焼成温度、粉砕及び分級を適宜変更することにより調整することができる。
[トナー粒子の粒子径]
本実施形態に係るトナー粒子の体積基準のメジアン径は3.0μm以上5.0μm以下であり、3.5μm以上4.5μm以下であることが好ましい。トナーの体積基準のメジアン径が3.0μm以上であれば、クリーニング性が良好になりやすく、5.0μm以下であると、高画質化が良好になりやすい。
トナー粒子を製造する方法は、トナー母体粒子を製造する工程(以下、「トナー母体粒子製造工程」ともいう)と、当該トナー母体粒子の表面に外添剤を添加する工程(以下、「外添剤添加工程」ともいう)とを含む。トナー母体粒子を製造する方法に限定はなく、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル伸長法、分散重合法など公知の方法が挙げられる。
本実施形態に係る静電荷像現像用二成分現像剤は、静電荷像現像用トナーと、キャリア粒子とを含有する。
本発明に係るトナーは、上述した本発明の静電荷像現像用トナーである。すなわち、少なくとも結着樹脂を含むトナー母体粒子と、特定粒子径の少なくとも2種のチタン酸ストロンチウム微粒子を含む外添剤とを含有し、体積基準のメジアン径が、3.0μm以上5.0μm以下であるトナー粒子を含むトナーである。
本発明に係るキャリア粒子は、芯材粒子と、当該芯材粒子の表面を被覆する被覆用樹脂とを含むものである。芯材粒子表面を被覆用樹脂で被覆されてなるものが、連続印字における画像濃度安定性が高いため好ましい。被覆とはキャリア粒子を被覆用樹脂が一部被覆している状態も含む。
芯材粒子としては、鉄、銅、ニッケル、コバルトなどの磁性金属、フェライトなどの磁性金属酸化物などが挙げられる。中でも、耐久性の観点から、芯材粒子がフェライトであることが好ましい。
被覆用樹脂としては、脂環式(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位を含む樹脂が好ましい。被覆用樹脂が脂環式(メタ)アクリル酸エステル化合物由来の構成単位を含むことにより、キャリア粒子の水分吸着量及び帯電性の環境差を低減させることができる。その結果、特に高温高湿環境下における帯電量の低下が抑制され得る。また、脂環式(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位を含む樹脂は、適度な機械的強度を有することから、被覆材として適度に摩耗されることにより、キャリア粒子表面がリフレッシュされるという利点も有する。
芯材粒子の表面を被覆用樹脂で被覆する方法としては、公知の湿式塗布法や乾式塗布法が挙げられ、いずれの方法でも樹脂被覆層を設けることができる。また、溶剤を用いず、環境負荷が小さいこと、また芯材粒子表面に均一に被覆用樹脂を被覆できるという観点から、乾式塗布法で行うことが好ましい。
脂を延展し成膜していくが、時間を長くすることにより延展が進み樹脂が薄膜化するため、露出面積が増加する方向となる。キャリア粒子表面における芯材粒子の露出面積を10%以上18%以下とするためには、加熱時の撹拌時間を30~70分とすることが好ましく、40~60分とすることがより好ましい。
二成分現像剤は、通常、キャリア粒子とトナー粒子とから構成されるものである。キャリア粒子およびトナー粒子の合計質量に対するトナー粒子の比率に特に限定はないが、通常、8.0質量%以上10.0質量%以下である。トナー粒子の比率がこの範囲内であると、トナーの帯電量が適切となり、初期および連続印字後の画質がより良好となる。
[非晶性ポリエステル樹脂の作製]
ビスフェノールAエチレンオキサイド2.2モル付加物 :40モル部
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2.2モル付加物:60モル部
テレフタル酸ジメチル :60モル部
フマル酸ジメチル :15モル部
ドデセニルコハク酸無水物 :20モル部
トリメリット酸無水物 : 5モル部
撹拌器、温度計、コンデンサー及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、上記モノマーのうちフマル酸ジメチルおよびトリメリット酸無水物以外のモノマーと、ジオクチル酸スズを上記モノマーの合計100質量部に対して0.25質量部投入した。窒素ガス気流下、235℃で6時間反応させた後、200℃に降温して、フマル酸ジメチルおよびトリメリット酸無水物を加え、1時間反応させた。温度を220℃まで5時間かけて昇温し、10kPaの圧力下で、重量平均分子量が35,000、数平均分子量が8,000となるように重合させ、淡黄色透明な非晶性ポリエステル樹脂を得た。
上記で得られた非晶性ポリエステル樹脂200質量部と、メチルエチルケトン100質量部と、イソプロピルアルコール35質量部と、10質量%アンモニア水溶液7.0質量部とをセパラブルフラスコに入れ、十分に混合、溶解した。次に、40℃で加熱攪拌しながら、イオン交換水を送液ポンプを用いて送液速度8g/分で滴下し、送液量が580質量部になったところで滴下を止めた。その後、減圧下で溶剤除去を行い、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液を得た。上記分散液にイオン交換水を加えて固形分量が25質量%となるように調整し、非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液を調製した。
の体積基準のメジアン径(D50)を、マイクロトラックUPA-150(日機装株式会社製)にて測定したところ、156nmであった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、アニオン性界面活性剤(ダウファックス、ダウ・ケミカル社製)5.0質量部と、イオン交換水2500質量部とを仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を75℃に昇温させた。次いで、過硫酸カリウム(KPS)18.0質量部をイオン交換水342質量部に溶解させた溶液を添加し、液温を75℃とした。さらに、スチレン(St)903.0質量部、n-ブチルアクリレート(BA)282.0質量部及びアクリル酸(AA)12.0質量部、1,10-デカンジオールジアクリレート3.0質量部およびドデカンチオール8.1質量部からなる単量体混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、75℃において2時間にわたって加熱、撹拌することによって重合させ、非晶性ビニル樹脂分散液を得た。上記分散液にイオン交換水を加えて固形分量が25質量%となるように調整し、非晶性ビニル樹脂粒子の分散液を調製した。この分散液中の非晶性ビニル樹脂粒子の体積基準のメジアン径(D50)をマイクロトラックUPA-150(日機装株式会社製)にて測定したところ、160nmであった。
[結晶性ポリエステル樹脂の作製]
ドデカン二酸 :50モル部
1,6-ヘキサンジオール :50モル部
撹拌器、温度計、コンデンサーおよび窒素ガス導入管を備えた反応容器に上記モノマーを入れ、反応容器中を乾燥窒素ガスで置換した。次いで、チタンテトラブトキサイド(Ti(O-n-Bu)4)を上記モノマーの合計100質量部に対して0.25質量部投入した。窒素ガス気流下、170℃で3時間撹拌し反応させた後、温度をさらに210℃まで1時間かけて昇温し、反応容器内を3kPaまで減圧し、減圧下で13時間撹拌し反応させて、結晶性ポリエステル樹脂を得た。
上記で得られた結晶性ポリエステル樹脂200質量部と、メチルエチルケトン120質量部と、イソプロピルアルコール30質量部とをセパラブルフラスコに入れ、これを60℃で充分混合、溶解した後、10質量%アンモニア水溶液を8質量部滴下した。加熱温度を67℃に下げ、攪拌しながらイオン交換水送液ポンプを用いて送液速度8g/分で滴下し、送液量が580質量部になったところで、イオン交換水の滴下を止めた。その後、減圧下で溶媒除去を行い、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液を得た。上記分散液にイオン交換水を加えて固形分量が25質量%となるように調整し、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液を調製した。この分散液中の結晶性ポリエステル樹脂粒子の体積基準のメジアン径(D50)を、マイクロトラックUPA-150(日機装株式会社製)にて測定したところ、198nmであった。
各樹脂のGPCによる分子量(重量平均分子量および数平均分子量)の測定は、以下のようにして行った。装置「HLC-8120GPC」(東ソー株式会社製)およびカラム「TSKguardcolumn+TSKgelSuperHZ-M3連」(東ソー株式会社製)を用い、カラム温度を40℃に保持しながら、キャリア溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を流速0.2mL/分で流した。測定試料(樹脂)は、濃度1mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させた。当該溶液の調製は、超音波分散機を用いて、室温にて5分間の処理によって行った。次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理して試料溶液を得、この試料溶液10μLを上記のキャリア溶媒と共に装置内に注入し、屈折率検出器(RI検出器)を用いて検出した。単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成された検量線に基づいて、測定試料の分子量分布を算出した。上記検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いた。
樹脂のガラス転移温度(Tg)は、「ダイヤモンドDSC」(パーキンエルマー社製)を用いて測定した。まず、測定試料(樹脂)3.0mgをアルミニウム製パンに封入し、「ダイヤモンドDSC」のサンプルホルダーにセットした。リファレンスは空のアルミニウム製パンを使用した。そして、昇温速度10℃/分で0℃から200℃まで昇温する第1昇温過程、冷却速度10℃/分で200℃から0℃まで冷却する冷却過程、および昇温速度10℃/分で0℃から200℃まで昇温する第2昇温過程をこの順に経る測定条件(昇温・冷却条件)によってDSC曲線を得た。この測定によって得られたDSC曲線に基づいて、その第2昇温過程における第1の吸熱ピークの立ち上がり前のベースラインの延長線と、第1のピークの立ち上がり部分からピーク頂点までの間で最大傾斜を示す接線を引き、その交点をガラス転移温度(Tg)とした。
また、結晶性樹脂の融点は、上記と同様にして得られたDSC曲線に基づいて、その第2昇温過程における結晶性樹脂に由来する吸熱ピーク(半値幅が15℃以内である吸熱ピーク)のピークトップの温度を融点(Tc)とした。
パラフィン系ワックス(日本精蝋製のHNP0190、融解温度85℃):270質量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製のネオゲンRK):13.5質量部(有効成分60%、離型剤に対して3%)
イオン交換水:21.6質量部
上記の材料を混合し、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリンホモジナイザ、ゴーリン社製)で、内液温度120℃にてパラフィン系ワックスを溶解した後、分散圧力5MPaで120分間、続いて40MPaで360分間分散処理し、冷却して、分散液を得た。イオン交換水を加えて固形分量が20%になるように調整し、これを離型剤粒子分散液(W1)とした。離型剤粒子分散液中の粒子の体積基準のメジアン径(D50)をマイクロトラックUPA-150(日機装株式会社製)にて測定したところ、215nmであった。
カーボンブラック(リーガル(登録商標)330、キャボット社製):100質量部
アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC、第一工業製薬製) :15質量部
イオン交換水 :400質量部
上記成分を混合し、ホモジナイザー(ウルトラタラックス、IKA社製)により10分間予備分散した後、高圧衝撃式分散機アルティマイザー(スギノマシン製)を用い、圧力245MPaで30分間分散処理を行い、ブラック着色剤粒子の水系分散液を得た。得られた分散液にさらにイオン交換水を添加して、固形分が15質量%となるように調整することによりブラック着色剤粒子分散液を得た。この分散液中の着色剤粒子の体積基準のメジアン径(D50)を、マイクロトラックUPA-150(日機装株式会社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
[トナー母体粒子1の作製]
(凝集・融着工程および熟成工程)
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液 :1040質量部
結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液 :160質量部
離型剤粒子分散液 :200質量部
ブラック着色剤分散液 :187質量部
アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1 20%水溶液):40質量部
イオン交換水 :1500質量部
温度計、pH計および撹拌器を備えた4リットルの反応容器に上記の初期原料を入れ、温度25℃とし、1.0%硝酸を添加してpHを3.0に調整した。その後、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50、IKA社製)を用いて3,000rpmで上記混合物を分散しながら、濃度2%の硫酸アルミニウム(凝集剤)水溶液100質量部を30分かけて滴下した。滴下終了後、10分間撹拌し、原料と凝集剤を十分に混合した。
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液 :400質量部
アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1 20%水溶液):15質量部
上記で得られた混合物について、FPIA-3000(シスメックス株式会社製)を用いて形状係数を測定し、形状係数が0.970になった時点で、降温速度10℃/分で冷却し、トナー母体粒子分散液を得た。
トナー母体粒子分散液を濾過してトナー母体粒子を回収し、イオン交換水で充分洗浄した。次いで、40℃にて乾燥して、トナー母体粒子1を得た。得られたトナー母体粒子1は、体積基準のメジアン径は4.0μm、平均円形度は0.972であった。
トナー母体粒子1の作製において、反応容器内の粒子の体積基準のメジアン径が2.9μmになったところで温度を保持し、予め準備しておいた追加原料の混合液を投入したこと以外は、トナー母体粒子1と同様にトナー母体粒子2を作製した。
得られたトナー母体粒子2は、体積基準のメジアン径は3.0μm、平均円形度は0.972であった。
トナー母体粒子1の作製において、反応容器内の粒子の体積基準のメジアン径が4.9μmになったところで温度を保持し、予め準備しておいた追加原料の混合液を投入したこと以外は、トナー母体粒子1と同様にトナー母体粒子3を作製した。
得られたトナー母体粒子3は、体積基準のメジアン径は5.0μm、平均円形度は0.972であった。
トナー母体粒子1の作製において、初期原料を下記に変更したこと以外は、トナー母体粒子1と同様にトナー母体粒子4を作製した。
非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液 :1008質量部
非晶性ビニル樹脂分散液 :32質量部
結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液 :160質量部
離型剤粒子分散液 :200質量部
ブラック着色剤分散液 :187質量部
アニオン性界面活性剤(Dowfax2A1 20%水溶液):40質量部
イオン交換水 :1500質量部
得られたトナー母体粒子4は、体積基準のメジアン径は4.0μm、平均円形度は0.972であった。
トナー母体粒子1の作製において、反応容器内の粒子の体積基準のメジアン径が2.7μmになったところで温度を保持し、予め準備しておいた追加原料の混合液を投入したこと以外は、トナー母体粒子1と同様にトナー母体粒子5を作製した。
得られたトナー母体粒子5は、体積基準のメジアン径は2.8μm、平均円形度は0.972であった。
トナー母体粒子1の作製において、反応容器内の粒子の体積基準のメジアン径が5.1μmになったところで温度を保持し、予め準備しておいた追加原料の混合液を投入したこと以外は、トナー母体粒子1と同様にトナー母体粒子6を作製した。
得られたトナー母体粒子6は、体積基準のメジアン径は5.2μm、平均円形度は0.972であった。
[チタン酸ストロンチウム微粒子A1の調製]
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、塩酸を用いて、洗浄後の含水酸化チタンのスラリーのpHを0.6に調整して、チタニアゾル分散液を得た。得られたチタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.0に調整した。上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返した後、含水酸化チタンに対して、0.97倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.6mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で反応容器内のスラリーを60℃まで10℃/時間で昇温し、60℃に到達してから8時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、焼結工程を経由していないチタン酸ストロンチウム微粒子A1を得た。
走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子(株)製の「JSM-7401F」)を用いて、倍率40000倍でチタン酸ストロンチウム微粒子を観察し、一次粒子の画像解析によって、粒子ごとの最長径及び最短径を測定し、その中間値を球相当径とした。そして、測定した100個の一次粒子の粒子径と個数を元に個数粒度分布を求めた。当該分布に存在するピークのピークトップの粒子径を、チタン酸ストロンチウム粒子の粒子径とした。
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、塩酸を用いて、洗浄後の含水酸化チタンのスラリーのpHを0.6に調整して、チタニアゾル分散液を得た。得られたチタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを5.0に調整した。上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返した後、含水酸化チタンに対して、0.97倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.6mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で反応容器内のスラリーを50℃まで10℃/時間で昇温し、50℃に到達してから6時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、焼結工程を経由していないチタン酸ストロンチウム微粒子A2を得た。
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、塩酸を用いて、洗浄後の含水酸化チタンのスラリーのpHを0.65に調整して、チタニアゾル分散液を得た。得られたチタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.7に調整した。上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返した後、含水酸化チタンに対して、0.97倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.6mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で反応容器内のスラリーを65℃まで10℃/時間で昇温し、65℃に到達してから8時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、焼結工程を経由していないチタン酸ストロンチウム微粒子A3を得た。
炭酸ストロンチウム1500gと酸化チタン800gをボールミルにて、8時間湿式混合した後、ろ過乾燥し、この混合物を5kg/cm2の圧力で成形して1300℃で8時間焼結した。これを、機械粉砕して、分級し、チタン酸ストロンチウム微粒子A4を得た。
走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、倍率5000倍でチタン酸ストロンチウム微粒子の画像撮影を行った。得られたSEM画像を、画像処理解析装置(「LUZEX AP」(ニレコ社製))にて2値化処理した。複数の写真の中で、チタン酸ストロンチウム100個についての水平方向フェレ径を算出し、当該水平方向フェレ径と個数を元に粒度分布を求めた。当該分布に存在するピークのピークトップの水平方向フェレ径をチタン酸ストロンチウム粒子の粒子径とした。ここで水平方向フェレ径とは、外添剤の画像を2値化処理したときの外接長方形の、x軸に平行な辺の長さとした。
硫酸法で得られたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH9.0とし、脱硫処理を行った。その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行った。得られた洗浄済みケーキに水を加え、TiO2として1.85モル/Lのスラリーとした後、塩酸を加えてpH1.0とし、解膠処理を行い、メタチタン酸を得た。このメタチタン酸からTiO2として0.625molを採取し、3Lの反応容器に投入した。塩化ストロンチウム水溶液および塩化ランタン水溶液をSrO/LaО/TiO2モル比で1.00/0.06/1.00となるよう0.663モル添加した後、TiO2濃度0.313モル/Lに調整した。次に、撹拌しながら90℃に加温した後、10N水酸化ナトリウム水溶液296mLを11時間かけて添加し、その後、95℃で1.5時間撹拌を続け、反応を終了した。
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、塩酸を用いて、洗浄後の含水酸化チタンのスラリーのpHを0.65に調整して、チタニアゾル分散液を得た。得られたチタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.7に調整した。上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返した後、含水酸化チタンに対して、0.97倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.6mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で反応容器内のスラリーを55℃まで10℃/時間で昇温し、55℃に到達してから7時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、焼結工程を経由していないチタン酸ストロンチウム微粒子A6を得た。
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、塩酸を用いて、洗浄後の含水酸化チタンのスラリーのpHを0.65に調整して、チタニアゾル分散液を得た。得られたチタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.7に調整した。上澄み液の電気伝導度が50μS/cmになるまで洗浄をくり返した後、含水酸化チタンに対して、0.97倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.6mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で反応容器内のスラリーを75℃まで10℃/時間で昇温し、75℃に到達してから10時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、焼結工程を経由していないチタン酸ストロンチウム微粒子A7を得た。
チタン酸ストロンチウム微粒子A4の調製において、同じ分級条件を用い、ピークトップ粒子径RBがそれぞれ1000nm、300nm、2000nm、250nm、2500nmとなる時間にわたり機械粉砕を実施し、チタン酸ストロンチウム微粒子B1、B2、B3、B6およびB7を調製した。
硫酸チタニル水溶液を加水分解して得られた含水酸化チタンスラリーをアルカリ水溶液で洗浄した。次に、塩酸を用いて、洗浄後の含水酸化チタンのスラリーのpHを0.7に調整して、チタニアゾル分散液を得た。得られたチタニアゾル分散液にNaOHを添加し、分散液のpHを4.7に調整した。上澄み液の電気伝導度が40μS/cmになるまで洗浄をくり返した後、含水酸化チタンに対して、0.97倍モル量のSr(OH)2・8H2Oを加えてSUS製反応容器に入れ、窒素ガス置換した。さらにSrTiO3換算で0.6mol/リットルになるように蒸留水を加えた。窒素雰囲気中で反応容器内のスラリーを95℃まで10℃/時間で昇温し、95℃に到達してから20時間反応を行った。反応後室温まで冷却し、上澄み液を除去した後、純水で洗浄をくり返し、その後、ヌッチェで濾過を行った。得られたケーキを乾燥し、焼結工程を経由していないチタン酸ストロンチウム微粒子B4を得た。
硫酸法で得られたメタチタン酸を脱鉄漂白処理した後、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH9.0とし、脱硫処理を行った。その後、塩酸によりpH5.8まで中和し、ろ過水洗を行った。得られた洗浄済みケーキに水を加え、TiO2として1.85モル/Lのスラリーとした後、塩酸を加えてpH1.0とし、解膠処理を行い、メタチタン酸を得た。このメタチタン酸からTiO2として0.625molを採取し、3Lの反応容器に投入した。塩化ストロンチウム水溶液および塩化ランタン水溶液をSrO/LaО/TiO2モル比で1.00/0.06/1.00となるよう0.663モル添加した後、TiO2濃度0.313モル/Lに調整した。次に、撹拌しながら90℃に加温した後、10N水酸化ナトリウム水溶液296mLを11時間かけて添加し、その後、95℃で16時間撹拌を続け、反応を終了した。
[キャリア粒子1]
(芯材粒子1の作製)
MnO:35mol%、MgO:14.5mol%、Fe2O3:50mol%およびSrO:0.5mol%となるように原料を秤量し、水と混合した後、湿式メディアミルで5時間粉砕してスラリーを得た。
0.3質量%のベンゼンスルホン酸ナトリウムの水溶液中に、メタクリル酸シクロヘキシル(CHMA)およびメタクリル酸メチル(MMA)を「質量比=70:30」(共重合比)で添加した。そこに、単量体総量の0.5質量%にあたる量の過硫酸カリウムを添加して乳化重合を行い、樹脂分散液を得た。その後、樹脂分散液をスプレードライで乾燥することで、被覆用樹脂1を得た。被覆用樹脂の重量平均分子量を上記と同様にGPCで測定したところ、50万であった。
水平撹拌羽根付き高速撹拌混合機に、芯材粒子1を100質量部、および被覆用樹脂1を4.5質量部投入し、水平回転翼の周速が8m/secとなる条件で、22℃で15分間混合撹拌した。その後、120℃で50分混合して機械的衝撃力(メカノケミカル法)の作用で芯材粒子の表面に被覆材を被覆させ、室温まで冷却して、「キャリア粒子1」を得た。
キャリア粒子1の作製において、被覆用樹脂1を下記被覆用樹脂2に変更する以外は同様にして、キャリア粒子2を製造した。
0.3質量%のベンゼンスルホン酸ナトリウムの水溶液中に、メタクリル酸シクロヘキシルおよびメタクリル酸メチルを「質量比=50:50」(共重合比)で添加した。そこに、単量体総量の0.5質量%にあたる量の過硫酸カリウムを添加して乳化重合を行い、樹脂分散液を得た。その後、樹脂分散液をスプレードライで乾燥することで、被覆用樹脂1を得た。被覆用樹脂の重量平均分子量は50万であった。
常温効果反応型メチルシリコーン樹脂をトルエンに溶解して被覆液を調整し、得られた被覆液を芯材1の表面に塗布した。加熱乾燥して溶剤を除去して硬化させることにより、キャリア粒子3を作製した。
[現像剤1]
(外添剤添加工程およびデべロッパーの作製)
トナー母体粒子1(体積基準のメジアン径:4.0μm)に、チタン酸ストロンチウム微粒子A1を0.96質量部、チタン酸ストロンチウム微粒子B1を0.8質量部、シリカ(個数平均粒径:40nm)を0.97質量部を添加し、ヘンシェルミキサーにて20分混合することにより、トナーを作製した。
下記表1に示す種類のトナー母体粒子、チタン酸ストロンチウム微粒子(A)およびチタン酸ストロンチウム微粒子(B)を使用すること以外は現像剤1と同様にしてトナーを作製した。
次に、作製したトナーと、表1に示すキャリア粒子とを使用すること以外は現像剤1と同様にして、現像剤2~5、および8~22を作製した。
(外添剤添加工程およびデべロッパー作製)
トナー母体粒子2(体積基準のメジアン径:3.0μm)に、チタン酸ストロンチウム微粒子A1を1.3質量部、チタン酸ストロンチウム微粒子B1を0.8質量部、シリカ(個数平均粒径:40nm)を1.3質量部添加し、ヘンシェルミキサーにて20分混合することにより、トナーを作製した。
(外添剤添加工程およびデべロッパー作製)
トナー母体粒子3(体積基準のメジアン径:5.0μm)に、チタン酸ストロンチウム微粒子A1を0.78質量部、チタン酸ストロンチウム微粒子B1を0.7質量部、シリカ(個数平均粒径:40nm)を0.78質量部添加し、ヘンシェルミキサーにて20分混合することにより、トナーを作製した。
(外添剤添加工程およびデべロッパー作製)
トナー母体粒子5(体積基準のメジアン径:2.8μm)に、チタン酸ストロンチウム微粒子A1を1.38質量部、チタン酸ストロンチウム微粒子B1を0.9質量部、シリカ(個数平均粒径:40nm)を1.4質量部添加し、ヘンシェルミキサーにて20分混合することにより、トナーを作製した。
(外添剤添加工程およびデべロッパー作製)
トナー母体粒子6(体積基準のメジアン径:5.3μm)に、チタン酸ストロンチウム微粒子A1を0.73質量部、チタン酸ストロンチウム微粒子B1を0.7質量部、シリカ(個数平均粒径:40nm)を0.73質量部添加し、ヘンシェルミキサーにて20分混合することにより、トナーを作製した。
尚、評価には、画像形成装置「bizhub PRESS C1070」(コニカミノルタ社製)を使用した。
温度25℃、湿度50%RHの環境下で、画像面積比率10%の画像の画像形成を50万枚行った。次に、ハーフトーン画像を出力した。感光体の傷、およびハーフトーン画像の画像不良を目視で観察し、以下の評価基準に基づき評価した。
◎:感光体表面に目視で認められる傷は全くなく、ハーフトーン画像にも不良の発生は認められない
○:感光体表面に目視で認められる目立った傷の発生はなく、ハーフトーン画像にも感光体傷に対応する画像不良の発生は認められない
×:感光体表面に目視で、明確に傷の発生が認められ、ハーフトーン画像にも当該傷に対応する画像不良の発生が認められる
温度25℃、湿度50%RHの環境下で、画像面積比率5%の帯画像をA4横送りで各100万枚の両面連続プリントを行う耐刷試験1を実施した。耐刷試験後に、さらに温度30℃、湿度80%RHの環境下で、画像面積比率6%の文字像をA4横送りで50万枚片面連続プリントを行う耐刷試験2を実施した。耐刷試験1および2の後に、ハーフトーン画像を出力し、このハーフトーン画像を目視で観察して、感光体の表面傷による画像スジ(FDスジ)について、下記評価基準に基づき評価した。
◎:ハーフトーン画像に軸方向の画像スジ欠陥が見られない。
○:ハーフトーン画像に軸方向長さ1cm未満、通紙方向幅1mm未満の軸方向の画像スジ欠陥が1個以上4個以下の数で視認される。
×:ハーフトーン画像に軸方向長さ1cm未満、通紙方向幅1mm未満の軸方向の画像スジ欠陥が5個以上の数で視認される、又は軸方向長さ1cm以上若しくは通紙方向幅1mm以上を満たす軸方向の画像スジ欠陥が1個以上の数で視認される。
温度25℃、湿度50%RHの環境下において、画像面積率5%の画像をA4版上質紙(64g/m2)40万枚に画像形成を行った。
同様な操作を、温度10℃、湿度15%RHの環境下でも行った。
得られた画像の反射濃度を、マクベス反射濃度計「RD907」(マクベス社製)によって全て測定し、画像形成の環境違いでの最大反射濃度差を求め、下記評価基準に基づき評価した。
◎:反射濃度差の絶対値が0.03以下
○:反射濃度差の絶対値が0.03を超え0.06以下
×:反射濃度差の絶対値が0.06を超える
尚、過剰帯電時には帯電量が高いため画像濃度が低くなる。よって、反射濃度差の絶対値が小さいほど、過剰帯電の発生が少ないことを意味する。
カブリ濃度の測定した。まず、印字されていない白紙について、マクベス反射濃度計「RD-918」を用いて20か所の絶対画像濃度を測定し、それらの平均値を白紙濃度とした。
温度25℃、湿度50%RHの環境下で印字率5%の文字画像をA4の上質紙(64g/m2)40万枚に印刷した後、ベタ白画像を印刷した。印刷したベタ白画像について、上記白紙と同様に、20か所の絶対画像濃度を測定し、その平均値を求めた。このベタ白画像の平均濃度から白紙濃度を引いた値をカブリ濃度とし、下記評価基準に基づき評価した。
◎:カブリ濃度が0.005未満
○:カブリ濃度が0.005以上0.010未満
×:カブリ濃度が0.010以上
Claims (5)
- 静電荷像現像用トナーと、
キャリア粒子と、を含有する、静電荷像現像用二成分現像剤であって、
前記静電荷像現像用トナーは、少なくとも結着樹脂を含むトナー母体粒子と、
チタン酸ストロンチウム微粒子を含む外添剤と、を含有し、
前記トナー粒子の体積基準におけるメジアン径は、3.0μm以上5.0μm以下であり、
前記チタン酸ストロンチウム微粒子は、個数粒度分布におけるピークトップの粒子径RAが20nm以上60nm以下であるチタン酸ストロンチウム微粒子(A)と、個数粒度分布におけるピークトップの粒子径RBが300nm以上2000nm以下であるチタン酸ストロンチウム微粒子(B)とを含み、
前記チタン酸ストロンチウム微粒子(A)および前記チタン酸ストロンチウム微粒子(B)の少なくとも一方は、ランタン含有チタン酸ストロンチウム微粒子である、
静電荷像現像用二成分現像剤。 - 前記チタン酸ストロンチウム微粒子(A)および前記チタン酸ストロンチウム微粒子(B)の一方は、立方体状及び/又は直方体状の微粒子を含む、請求項1に記載の静電荷像現像用二成分現像剤。
- 前記チタン酸ストロンチウム微粒子(B)の粒子径RBは、310nm以上1500nm以下である、請求項1または2のいずれか一項に記載の静電荷像現像用二成分現像剤。
- 前記キャリア粒子は、芯材粒子と、前記芯材粒子の表面を被覆する被覆用樹脂とを含み、前記被覆用樹脂は、脂環式(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の静電荷像現像用二成分現像剤。
- 前記被覆用樹脂に含まれる前記脂環式(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位の量は、前記被覆用樹脂の総質量に対して、50質量%以上である、請求項4に記載の静電荷像現像用二成分現像剤。
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