JP6632249B2 - 磁性キャリア及び二成分系現像剤 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法によって静電潜像(静電荷像)を現像(顕像化)する工程を有する画像形成方法に使用される磁性キャリア及び二成分系現像剤に関するものである。
近年、電子写真法は、複写機やプリンターなどの画像形成装置に採用されている。電子写真法を採用した画像形成装置には、細線、小文字、写真、フルカラー画像のような様々な画像の出力に対応できることが要求されている。また、高画質化、高品位化、画像出力の高速化及び連続化に関しても要求されている。
これらの要求を満たす二成分系現像剤用の磁性キャリアとして、画像出力の高速化及び連続化によってもトナーを壊しにくい、比重が2.0以上5.0以下程度の軽量の複合体粒子が使用されている。
特に、フルカラー画像の高画質化を達成するためには、磁性キャリアには、小粒径のトナーに対する帯電付与能に優れていることが要求される。
すなわち、トナーに対して均一な帯電量を与え、長期間の使用によってもトナーに与える帯電量が変化しにくく、環境変動によってもトナーに与える帯電量が変化しない(環境差が小さい)ことが磁性キャリアにとって重要である。また、このような特性をみたす磁性キャリアには、耐久性に優れていることも要求されている。このような例として、特許文献1には、キャリアの比重を軽くすることで耐久性を向上させる磁性キャリアが記載されている。
磁性キャリアの耐久性を向上させる技術として、特許文献2には、磁性芯材粒子の表面にシランカップリング剤などを含有するシリコーン樹脂被覆層を設けてなる磁性キャリアが記載されている。特許文献3には、磁性芯材粒子の表面をカップリング剤で処理した上に、シリコーン樹脂を被覆してなる磁性キャリアが記載されている。特許文献4には、磁性芯材粒子の表面をアミノシランカップリング剤で処理した上に、それと反応可能な官能基を有する樹脂からなる被覆層を設けてなる磁性キャリアが記載されている。
また、軽量の複合体粒子を得るためには、磁性体成分及び樹脂成分によって磁性キャリアコアを構成することが一般的である。ただし、磁性キャリアコアに樹脂成分を使用することで起こりうる課題の1つに、低湿環境から高湿環境への環境変動に対する画像濃度の変動や色味の変動がある。これは、樹脂成分の水分吸着性が要因であると考えられる。
磁性キャリア粒子の水分吸着量を抑制する技術として、特許文献5〜7には、磁性キャリア粒子の水分吸着量を規定した技術が記載されている。
特開2006−337579号公報 特開平7−104522号公報 特開昭62−121463号公報 特開平4−198946号公報 特開2001−075315号公報 特開平9−127736号公報 特開2009−139707号公報
しかしながら、近年は、磁性キャリアの耐久性のさらなる向上が要求されている。また、環境変動に対する画像の濃度や色味の変動をさらに抑えることが磁性キャリアに要求されている。
本発明の目的は、上記要求に応え、環境が変動しても高画質な画像を長期にわたって出力できる二成分現像剤に使用可能な磁性キャリア及び該磁性キャリアを含有する二成分系現像剤を提供することにある。
本発明は、磁性キャリアコア、及び、
該磁性キャリアコアの表面に形成された樹脂被覆層
を有する磁性キャリアであって、
該樹脂被覆層が、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを含有し、
該被覆用樹脂Aが、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重合させて得られる重合体であり、
該被覆用樹脂Bが、(メタ)アクリル系モノマーを重合させて得られ、極性基を有し、酸価が4.0mgKOH/g以上50.0mgKOH/g以下である重合体であり、
該樹脂被覆層中の該被覆用樹脂Aの含有量が、該樹脂被覆層中の樹脂成分の質量を基準として、10質量%以上90質量%以下であり、
該樹脂被覆層中の該被覆用樹脂Bの含有量が、該樹脂被覆層中の樹脂成分の質量を基準として、10質量%以上90質量%以下であり、
該樹脂被覆層の樹脂成分の酸価が、1.0mgKOH/g以上10.0mgKOH/g以下であり、
該被覆用樹脂Aの酸価が、0mgKOH/g以上3.0mgKOH/g以下であ
ことを特徴とする磁性キャリアである。
また、本発明は、トナー及び上記本発明の磁性キャリアを含有する二成分系現像剤である。
本発明によれば、環境変動及び長期連続使用時等の磁性キャリアに対するストレスが掛かる使用方法においても高画質な画像を長期にわたって出力できる二成分現像剤に使用可能な磁性キャリア及び該磁性キャリアを含有する二成分系現像剤を提供することができる。
本発明の磁性キャリアを用いることができる画像形成装置の概略図である。 本発明の磁性キャリアを用いることができる画像形成装置の概略図である。 GPC分子量分布曲線における被覆用樹脂の含有量の規定方法の概略図である。 GPC分子量分布曲線における被覆用樹脂の含有量の規定方法の概略図である。
本発明の磁性キャリアの樹脂被覆層は、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを含有する。ここで、被覆用樹脂Aは、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含むモノマーを重合させて得られる重合体である。被覆用樹脂Bは、(メタ)アクリル系モノマーを重合させて得られ、極性基を有し、酸価が4.0mgKOH/g以上50.0mgKOH/g以下である重合体である。樹脂被覆層において、これら被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bは、混合され、十分に相溶していることが好ましい。
磁性キャリアの樹脂被覆層の役割は、長期的にトナーに安定した帯電付与できること(帯電付与能)である。そのために要求されることの1つは、磁性キャリアの表面が、トナー由来の付着物に汚染されにくいことである。もう1つは、樹脂被覆層の塗膜強度が高く
、摩擦などのストレスで、樹脂被覆層の表面が変質しにくいことである。こういった要求に応える方法として、磁性キャリアの樹脂被覆層にフッ素含有アクリル樹脂やシリコーン樹脂が用いる方法がある。これらの樹脂を樹脂被覆層に用いることによって、トナー由来の付着物による磁性キャリアの表面の汚染は抑制される。
しかしながら、磁性キャリアの樹脂被覆層に上記樹脂を用いた場合、環境変動による樹脂被覆層の変化や連続的な画像出力による磁性キャリアへのストレスなど、過酷な使用条件で画像形成装置(複写機)を使用し続けると、樹脂被覆層の削れや剥がれなどが発生し、出力画像に支障をきたすことがあった。これは、フッ素含有アクリル樹脂やシリコーン樹脂が比較的硬くて脆い性質を有しているためと考えられる。
こうした課題を検討する中で、本発明者らは、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル樹脂を使用することで、磁性キャリアの樹脂被覆層の表面(塗膜面)を均一にすることができ、トナー由来の付着物による汚染を抑制することができることを見出した。
しかしながら、過酷な使用条件において、さらなる長期的で安定的な帯電付与能を求め、本発明者らは、さらなる検討を行った。
被覆用樹脂にある程度の酸価を有する極性基がある場合、樹脂被覆層と磁性キャリアコアとの密着性が向上することがわかった。本発明者らは、磁性キャリアコアおよび/または磁性キャリアコアに用いられる樹脂と、被覆用樹脂の極性基との相互作用の影響であると考えている。この相互作用により、特に湿度の環境変動によって発生する樹脂の膨潤や収縮に対してもコアとの密着性が保たれ、長期的に安定した帯電付与が行えたものと考える。
一方で、脂環式の炭化水素基を有するモノマーと、重合体にある程度の酸価を付与するモノマーとを共重合させて得られた重合体(被覆用樹脂)を検討した。
しかしながら、本発明者らが期待するほど、大きな効果は得られなかった。このことについて、本発明者らが検討した結果、重合体を合成してから保管された期間が長いほど、樹脂被覆層の塗膜均一性が低くなっていることを見出した。本発明者らは、ある程度の酸価を重合体に付与するモノマー由来の構造の影響により、重合体の自己凝集が起こり、樹脂被覆層の表面が平滑(均一)になりにくくなる傾向があるのではないかと考えた。
この結果から、磁性キャリアの樹脂被覆層を、
脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重合させて得られた重合体(被覆用樹脂A)と、
ある程度の酸価を重合体に付与する(メタ)アクリル系モノマーを重合させて得られた重合体(被覆用樹脂B)と
を含む樹脂被覆層とすることで、脂環式の炭化水素基を有するモノマーと、酸価を付与するモノマーのそれぞれの効果を十分に得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の磁性キャリアが有する樹脂被覆層は、
脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含むモノマーを重合して得られる重合体(被覆用樹脂A)と、
(メタ)アクリル系モノマーを重合して得られる重合体(被覆用樹脂B)であって、酸価が4.0mgKOH/g以上50.0mgKOH/g以下であり、極性基を有する重合体と、
を含有している。
被覆用樹脂Aの合成に使用する脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、磁性キャリアコアの表面を被覆する樹脂被覆層の表面(塗膜面)を平滑にし、トナーや、トナーに流動性を付与する外添剤など、トナー由来成分の付着を抑制し、トナーに対する帯電付与能の低下を抑える働きがある。脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーが無い場合、長期使用時、特に高温高湿環境下で、トナーに対する帯電付与能の低下による画像の不具合が発生しやすくなる。
脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、アクリル酸シクロブチル、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸シクロブチル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸ジシクロペンテニル、メタクリル酸ジシクロペンタニル
などが挙げられる。これらのモノマーを1種のみ使用してもよいし、2種以上を使用してもよい。
被覆用樹脂Aの合成時、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、被覆用樹脂Aの合成に使用される全モノマーを100質量部としたとき、50質量部以上90質量部以下の範囲で使用することが好ましい。
被覆用樹脂Aの重量平均分子量(Mw)は、被覆の安定性から、20,000以上、120,000以下であることが好ましく、30,000以上、100,000以下であることがより好ましい。
被覆用樹脂Aの酸価は、0mgKOH/g以上3.0mgKOH/g以下であることが好ましく、0mgKOH/g以上2.8mgKOH/g以下であることがより好ましく、0mgKOH/g以上2.5mgKOH/g以下であることがより好ましい。被覆用樹脂Aの酸価が3.0mgKOH/g以下であれば、酸価の影響による樹脂の自己凝集が生じにくくなり、樹脂被覆層の表面(塗膜面)の平滑性が低下しにくくなる。被覆用樹脂Aの酸価は、被覆用樹脂Aの合成時に、カルボキシ基、スルホ基(スルホン酸基)などの極性基を有するモノマーを使用し、モノマーの添加量を調整することで制御できる。ただし、被覆用樹脂Aの酸価は低いことが好ましいため、極性基を有するモノマーを使用しないことが好ましい。エステル結合を形成するモノマーのみを使用して樹脂を合成した場合においても、合成される樹脂にわずかに酸価が発生する場合がある。これは、樹脂の合成時(重合時)、エステル結合の一部が分解してカルボキシ基が発生するためであると考えられる。
被覆用樹脂Aは、
脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、
マクロモノマーと、
を共重合させることにより得られた重合体(共重合体)であることが好ましい。被覆用樹脂Aの合成に、マクロモノマーを使用すると、樹脂被覆層と磁性キャリアコアとの密着性が向上し、磁性キャリアのトナーに対する帯電付与能が向上する。
上記マクロモノマーは、
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、スチレン、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルからなる群より選択される少なくとも1種を重合させることによって得られるマクロモノマーであることが好ましい。
マクロモノマーの重量平均分子量(Mw)は、2000以上10000以下であることが好ましく、3000以上8000以下であることがより好ましい。
被覆用樹脂Aの合成時、マクロモノマーは、被覆用樹脂Aの合成に使用される全モノマーを100質量部としたとき、5.0質量部以上40.0質量部以下の範囲で使用することが好ましい。
本発明において、被覆用樹脂Bの酸価は、4.0mgKOH/g以上50.0mgKOH/g以下である。好ましくは、4.5mgKOH/g以上40.0mgKOH/g以下である。酸価4.0mgKOH/g以上であれば、樹脂被覆層と磁性キャリアコアとの密着性が向上し、トナーに対する帯電付与能が安定化し、環境が変動してもトナーに与える帯電量が変動しにくくなる。酸価が50.0mgKOH/g以下であれば、樹脂被覆層が
吸湿しにくくなり、長期使用時、特に高温高湿環境下でも、トナーに対する帯電付与能が安定化し、画像濃度などが安定になる。
被覆用樹脂Bの合成に使用される(メタ)アクリル系モノマーは、被覆用樹脂Bに酸価を付与する極性基を有するものであることが好ましい。被覆用樹脂Bに酸価を付与する極性基としては、例えば、カルボキシ基、スルホ基などが挙げられる。そのような極性基を有する(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。被覆用樹脂Bの合成に使用される全モノマー中、アクリル酸、メタクリル酸などの極性基を有するモノマーの割合を多くすることで、被覆用樹脂Bの酸価は高まる。そのため、極性基を有するモノマーとそうでないモノマーの比率を調整することで、被覆用樹脂Bの酸価を制御することができる。
被覆用樹脂Bの重量平均分子量(Mw)は、被覆の安定性から、30,000以上、120,000以下であることが好ましく、40,000以上、100,000以下であることがより好ましい。
本発明の磁性キャリアが有する樹脂被覆層は、被覆用樹脂Aと被覆用樹脂Bとが混合している状態であることが好ましい。
本発明において、樹脂被覆層中の被覆用樹脂Aの含有量は、樹脂被覆層の樹脂成分の質量を基準として、10質量%以上90質量%以下である。また、樹脂被覆層中の被覆用樹脂Bの含有量は、樹脂被覆層の樹脂成分の質量を基準として、10質量%以上90質量%以下である。被覆用樹脂Aの含有量が10質量%未満であったり、被覆用樹脂Bの含有量が10質量%未満であったりする場合、樹脂被覆層の表面(塗膜面)が平滑になりにくく、また、樹脂被覆層と磁性キャリアコアとが密着しにくくなる。好ましくは、被覆用樹脂Aは、樹脂被覆層の樹脂成分の質量を基準として、30質量%以上70質量%以下であり、被覆用樹脂Bは、樹脂被覆層の樹脂成分の質量を基準として、30質量%以上70質量%以下である。
本発明では、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを磁性キャリアコアの表面に被覆する際(例えば、塗布用の樹脂溶液を調製する際)、両樹脂を混合することでより優れた効果を発揮でき、好ましい。被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bそれぞれを個別に磁性キャリアコアに被覆した場合よりも、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを混合した場合の方が、樹脂被覆層の強度(塗膜強度)が高くなることが分かった。理由の詳細は定かではないが、被覆用樹脂Aの脂環式の炭化水素基の電子供与性と、被覆用樹脂Bの極性基の電子吸引性により、ポリマーの分子間の密着性が増し、樹脂被覆層の強度(塗膜強度)が高くなっているものと本発明者らは推察している。
もし、ポリマー一分子中に、脂環式の炭化水素基と、酸価を付与するための極性基と、を併有させた場合、樹脂(重合体)の自己凝集が起きやすくなる。そのため、そのようなポリマーを樹脂被覆層に含有させても、樹脂被覆層の表面(塗膜面)を平滑にする効果や、樹脂被覆層と磁性キャリアコアとを十分に密着させる効果が得られにくい。
本発明において、特に好ましいのは、磁性キャリアコアを被覆する直前に被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを混合することである。これにより、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bの凝集を少なくすることができ、環境変動や連続的な画像出力など、過酷な使用条件で画像形成装置(複写機)を使用し続けても、トナーにより安定した帯電付与ができるようになる。
樹脂被覆層の樹脂成分の酸価は、1.0mgKOH/g以上10.0mgKOH/g以下であることが好ましい。より好ましくは1.0mgKOH/g以上5.0mgKOH/g以下であり、さらに好ましくは2.0mgKOH/g以上5.0mgKOH/g以下である。樹脂被覆層の樹脂成分には、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bも含まれる。樹脂被覆層の樹脂成分の酸価が1.0mgKOH/g以上10.0mgKOH/g以下の範囲にあることで、樹脂被覆層と磁性キャリアコアとの密着性、樹脂被覆層の強度(塗膜強度)及
びトナーに対する帯電付与能の向上を達成することができる。
樹脂被覆層の樹脂成分の酸価が1.0mgKOH/g以上であれば、樹脂被覆層と磁性キャリアコアとの密着性が向上する。また、トナーに対する帯電付与能が安定化し、環境が変動してもトナーに与える帯電量が変動しにくくなる。樹脂被覆層の樹脂成分の酸価が10.0mgKOH/g以下であれば、樹脂被覆層が吸湿しにくくなり、長期使用時、特に高温高湿環境下で、トナーに対する帯電付与能が安定化し、画像濃度などが安定化する。樹脂被覆層の樹脂成分の酸価は、例えば、樹脂成分に含まれる被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bの混合比を調整することにより、制御することができる。
樹脂被覆層の樹脂成分の、70℃以上100℃以下の範囲における貯蔵弾性率(G’)の最小値は、樹脂被覆層の表面(塗膜面)の安定性の観点から、7.0×10Pa以上1.0×10Pa以下であることが好ましい。より好ましくは、貯蔵弾性率(G’)の最小値は、9.0×10Pa以上8.0×10Pa以下である。
また、樹脂被覆層の樹脂成分の、70℃以上100℃以下の範囲における損失弾性率(G”)の最小値は、樹脂被覆層の表面(塗膜面)の安定性の観点から、1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下であることが好ましい。より好ましくは、損失弾性率(G”)の最小値が、2.0×10Pa以上8.4×10Pa以下である。
70℃以上100℃以下の範囲における貯蔵弾性率(G’)の最小値が7.0×10Pa以上であり、損失弾性率(G”)の最小値が1.0×10Pa以上であれば、樹脂被覆層の表面(塗膜面)が軟化しにくくなり、トナー由来の付着物によるトナーに対する帯電付与能の低下が起こりにくくなる。70℃以上100℃以下の範囲における貯蔵弾性率(G’)の最小値が1.0×10Pa以下であり、損失弾性率(G”)の最小値が1.0×10Pa以下であれば、磁性キャリアコアを被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bで被覆する工程において、被覆しやすくなる。これらの結果、樹脂被覆層の表面(塗膜面)が平滑になりやすく、出力画像に影響が出にくくなる。
被覆用樹脂Aのガラス転移温度(Tg)や被覆用樹脂Bのガラス転移温度(Tg)を高くすると、樹脂被覆層の樹脂成分の貯蔵弾性率(G’)は大きくなる傾向にある。Tgは、被覆用樹脂Aや被覆用樹脂Bの合成時に使用するモノマーの種類や、被覆用樹脂Aや被覆用樹脂Bの分子量を調整することにより、制御することができる。そのため、70℃以上100℃以下の範囲の貯蔵弾性率(G’)の最小値は、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂BのTg制御、並びに、それらの混合比率により制御することができる。
また、被覆用樹脂Aの酸価などの極性、分子量及びTgや被覆用樹脂Bの酸価などの極性、分子量及びTgを大きくすると、樹脂被覆層の樹脂成分の損失弾性率(G”)は大きくなる傾向にある。そのため、70℃以上100℃以下の範囲の損失弾性率(G”)の最小値は、被覆用樹脂Aや被覆用樹脂Bの極性、分子量及びTgを調整することにより、制御することができる。
また、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを混合することで、ポリマーの分子間における水素結合などの相互作用により、樹脂被覆層の樹脂成分の貯蔵弾性率(G’)や損失弾性率(G”)が高くなる場合もある。こういった場合も考慮して、樹脂被覆層の樹脂成分の貯蔵弾性率(G’)や損失弾性率(G”)を制御することができる。
被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bの合成時において、上述のそれぞれ特定のモノマー以外に併用可能なモノマーとしては、例えば、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ノルマルブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸テトラデシル、アクリル酸ペンタデシル、アクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸ヘプタデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ノルマルブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸テトラデシル、メタクリル酸ペンタデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘプタデシル及びメタクリル酸オクタデシル
などが挙げられる。
以下、本発明の磁性キャリアに使用される磁性キャリアコアについて説明する。
磁性キャリアコアとしては、特に限定するものではなく、フェライト粒子等、従来から使用されている一般的なものが使用可能である。その中で好ましい磁性キャリアコアは、樹脂成分中に磁性体成分が分散された磁性体分散型樹脂粒子や、空孔部に樹脂を含有する多孔質磁性コア粒子である。これらは、磁性キャリアの真密度を低くすることができるため、トナーへの負荷を更に抑制することができるため、より好ましい。これにより、長期間使用しても、画質が劣化しにくくなり、トナー及びキャリアを有する現像剤(二成分系現像剤)の交換頻度を減らすことが可能となる。
まず、磁性体分散型樹脂粒子について説明する。
磁性体分散型樹脂粒子に含まれる磁性体成分としては、例えば、マグネタイト粒子、マグヘマイト粒子、又は、これらにケイ素の酸化物、ケイ素の水酸化物、アルミニウムの酸化物及びアルミニウムの水酸化物からなる群より選択される少なくとも1種を含ませてなる磁性鉄酸化物粒子、
バリウム、ストロンチウム若しくはバリウム及びストロンチウムを含むマグネトプランバイト型フェライト粒子、マンガン、ニッケル、亜鉛、リチウム及びマグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種を含むスピネル型フェライト粒子
などが挙げられる。これらの中でも、磁性鉄酸化物粒子が好ましい。
また、磁性体分散型樹脂粒子には、上記磁性体成分の他に、ヘマタイト粒子などの非磁性鉄酸化物粒子、ゲータイト粒子などの非磁性含水酸化第二鉄粒子、酸化チタン粒子、シリカ粒子、タルク粒子、アルミナ粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸バリウム粒子、カドミウムイエロー粒子、炭酸カルシウム粒子、亜鉛華粒子などの非磁性体成分(非磁性無機化合物粒子)を併用することもできる。
磁性体成分と非磁性体成分(非磁性無機化合物粒子)とを併用する場合、これらの混合物における磁性体成分の割合は、30質量%以上であることが好ましい。
本発明において、磁性体成分は、その全部又は一部が親油化処理剤で処理されていることが好ましい。
親油化処理剤としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、有機酸基、エステル基、ケトン基、ハロゲン化アルキル基及びアルデヒド基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する有機化合物やそれらの混合物が挙げられる。
官能基を有する有機化合物としては、カップリング剤が好ましい。より好ましくはシランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤であり、さらに好ましくはシラン系カップリング剤である。
磁性体分散型樹脂粒子を構成する樹脂成分としては、熱硬化性樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、入手容易性(価格や製造容易性)の観点から、フェノール樹脂が好ましい。フェノール樹脂としては、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
磁性体分散型樹脂粒子を構成する樹脂成分と磁性体成分との割合は、樹脂成分が1質量%以上20質量%以下であることが好ましい。また、磁性体成分及び必要に応じて非磁性無機化合物粒子の割合は、磁性体分散型樹脂粒子の全質量を基準として、80質量%以上99質量%以下であることが好ましい。
以下、磁性体分散型樹脂粒子の製造方法について述べる。
磁性体分散型樹脂粒子の製造方法は、例えば、後述する実施例に記載された方法が挙げられる。すなわち、例えば、まず、磁性鉄酸化物粒子などの磁性体成分及び塩基性触媒の存在下で、フェノール類とアルデヒド類とを水性媒体中で撹拌する。その後、フェノール類とアルデヒド類とを反応させ、硬化させて、磁性鉄酸化物粒子などの磁性体成分とフェノール樹脂とを含有する磁性体分散型樹脂粒子を製造する方法である。
また、磁性鉄酸化物粒子などの磁性体成分を含有する樹脂を粉砕する方法、いわゆる、混練粉砕法によって磁性体分散型樹脂粒子を製造することもできる。
磁性キャリアの粒径の制御の容易性や、磁性キャリアの粒度分布をシャープにする観点から、前者の方法が好ましい。
次に、多孔質磁性コア粒子について説明する。
多孔質磁性コア粒子の材質としては、例えば、マグネタイト、フェライトなどが挙げられる。それらの中でも、多孔質磁性コア粒子の多孔質構造の制御の容易性や、多孔質磁性コア粒子の抵抗の調整の容易性の観点から、フェライトが好ましい。
フェライトは、下記一般式で示される焼結体である。
(M1O)(M2O)(Fe
(上記一般式中、M1は1価の金属であり、M2は2価の金属であり、x+y+z=1.0としたとき、0≦x≦0.8、0≦y≦0.8及び0.2<z<1.0である。)
上記一般式中、M1又はM2としては、例えば、Li、Fe、Mn、Mg、Sr、Cu、Zn、Ca、Ni、Co、Ba、Y、V、Bi、In、Ta、Zr、B、Mo、Na、Sn、Ti、Cr、Al、Si、希土類などが挙げられる。
多孔質磁性コア粒子では、磁化量を適度に維持し、細孔径を適度な範囲にするため、多孔質磁性コア粒子の表面の凹凸状態を適度に制御することが好ましい。また、フェライト化反応の速度の制御が容易であり、多孔質磁性コアの比抵抗と磁気力の制御が容易であることが好ましい。これらの観点から、フェライトの中でも、Mnを含有する、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Li−Mn系フェライトがより好ましい。
以下に、多孔質磁性キャリア粒子としてフェライトを用いる場合の製造工程を詳細に説明する。
〈工程1(秤量・混合工程)〉
フェライトの原料を、秤量し、混合する。
フェライトの原料としては、例えば、上記金属元素の金属粒子、又は、その酸化物、水酸化物、シュウ酸塩、炭酸塩などが挙げられる。
混合する装置としては、例えば、ボールミル、遊星ミル、ジオットミル、振動ミルなどが挙げられる。これらの中でも、混合性の観点から、ボールミルが好ましい。
例えば、ボールミル中に、秤量したフェライトの原料及びボールを入れ、0.1時間以上20.0時間以下の時間をかけて粉砕し、混合する。
〈工程2(仮焼成工程)〉
粉砕し、混合したフェライトの原料を、大気中又は窒素雰囲気下で、700℃以上1200℃以下の範囲の焼成温度で、0.5時間以上5.0時間以下の時間をかけて仮焼成し、フェライト化し、仮焼フェライトを得る。焼成には、例えば、バーナー式焼成炉、ロータリー式焼成炉、電気炉などの焼成炉を用いることができる。
〈工程3(粉砕工程)〉
工程2で得られた仮焼フェライトを粉砕機で粉砕する。
粉砕機としては、例えば、クラッシャーやハンマーミル、ボールミル、ビーズミル、遊星ミル、ジオットミルなどが挙げられる。
フェライト粉砕品を所望の粒径にするために、例えば、ボールミルやビーズミルを用い
る場合では、用いるボールやビーズの素材、粒径、粉砕時間を制御することが好ましい。具体的には、仮焼フェライトのスラリーの粒径を小さくするためには、比重の重いボールを用いたり、粉砕時間を長くしたりすればよい。また、仮焼フェライトの粒度分布を広くするためには、比重の重いボールやビーズを用い、粉砕時間を短くすればよい。また、粒径の異なる複数の仮焼フェライトを混合することでも、粒度分布の広い仮焼フェライトを得ることができる。
また、ボールミルやビーズミルを用いる場合は、乾式より湿式の方が、粉砕品がミルの中で舞い上がることがなく、粉砕効率が高くなるため、より好ましい。
〈工程4(造粒工程)〉
仮焼フェライトの粉砕品に対して、水と、バインダーと、必要に応じて、細孔調整剤を加える。細孔調整剤としては、例えば、発泡剤、樹脂微粒子などが挙げられる。
発泡剤として、例えば、
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウム
などが挙げられる。
樹脂微粒子として、例えば、
ポリエステル、ポリスチレン、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体のようなスチレン共重合体;
ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂;
脂肪族多価アルコール、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアルコール類及びジフェノール類から選択されるモノマーを構造単位として有するポリエステル樹脂;
ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油樹脂、ポリエステルユニットとビニル系ポリマーユニットを有しているハイブリッド樹脂
などの微粒子が挙げられる。
バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが挙げられる。
工程3において、湿式で粉砕した場合は、フェライトスラリー中に含まれている水も考慮し、バインダーと必要に応じて細孔調整剤を加えることが好ましい。
得られたフェライトスラリーを、噴霧乾燥機を用い、100℃以上200℃以下の加温雰囲気下で、乾燥し、造粒し、造粒品を得る。噴霧乾燥機としては、例えば、スプレードライヤーが挙げられる。
〈工程5(本焼成工程)〉
造粒品を800℃以上1400℃以下の温度範囲で1時間以上24時間以下の時間をかけて焼成する。
焼成温度を上げ、焼成時間を長くすることで、多孔質磁性コア粒子の焼成が進み、その結果、細孔径は小さくなり、細孔の数は減る。
〈工程6(選別工程)〉
以上のように焼成して得た粒子を解砕した後に、必要に応じて、分級や篩で篩分して粗大粒子や微粒子を除去してもよい。
磁性コア粒子の体積分布基準50%粒径(D50)は、画像へのキャリアの付着の抑制
や画像のガサツキの抑制の観点から、18.0μm以上68.0μm以下であることが好ましい。
〈工程7(充填工程)〉
多孔質磁性コア粒子は、内部の細孔容積によっては、物理的な強度が低くなることがある。磁性キャリアとしての物理的強度を高める観点から、多孔質磁性コア粒子の空孔の少なくとも一部に樹脂の充填を行うことが好ましい。多孔質磁性コア粒子に充填される樹脂の量としては、多孔質磁性コア粒子に対して2質量%以上15質量%以下であることが好ましい。空孔の一部にのみ樹脂が充填されていてもよいし、多孔質磁性コア粒子の表面近傍の空孔にのみ樹脂が充填され、内部に空隙が残っていてもよいし、空孔が完全に樹脂で充填されていてもよい。ただし、磁性キャリアごとの樹脂の含有量のバラつきは少ないことが好ましい。
多孔質磁性コア粒子の空孔に樹脂を充填する方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、流動床のような塗布方法により多孔質磁性コア粒子を樹脂溶液に含浸させた後に溶剤を揮発させる方法などが挙げられる。
また、多孔質磁性コア粒子の空孔に樹脂を充填する方法としては、樹脂を溶剤に希釈し、これを多孔質磁性コア粒子の空孔に添加する方法も挙げられる。ここで用いられる溶剤は、樹脂を溶解できるものであればよい。有機溶剤に可溶な樹脂を用いる場合、有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、セルソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノールなどが挙げられる。また、水溶性の樹脂又はエマルジョンタイプの樹脂を用いる場合、溶剤として水を用いることができる。
上記樹脂溶液における樹脂固形分の量は、1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、1質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。樹脂固形分の量が50質量%以下であれば、樹脂溶液の粘度が高くなりすぎず、多孔質磁性コア粒子の空孔に樹脂溶液を均一に浸透させやすくなる。また、樹脂固形分の量が1質量%以上であれば、樹脂の量の少なさによる多孔質磁性コア粒子への樹脂の付着力の低下が抑えられる。
上記多孔質磁性コア粒子の空孔に充填する樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などが挙げられる。空孔に充填する樹脂としては、多孔質磁性コア粒子に対する親和性が高いものであることが好ましく、親和性が高い樹脂を用いた場合には、多孔質磁性コア粒子の空孔への樹脂の充填時に、同時に多孔質磁性コア粒子の表面も樹脂で覆うこともできる。
上記充填する樹脂として、熱可塑性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリアリレート、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール系樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。
本発明の磁性キャリアは、磁性キャリアコアの表面を樹脂で被覆し、樹脂被覆層を形成させて得られるものである。
磁性キャリアコアの表面を樹脂で被覆する方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、乾式法、流動床のような塗布方法により被覆する方法などが挙げられる。これらの中でも、磁性キャリアコアを適度に表面に露出させることができる浸漬法が好ましい。
被覆する樹脂の量としては、磁性キャリアコアの金属酸化物部分を表面に適度に露出させる観点から、磁性キャリアコア100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
以下、トナーの構成を詳述する。
トナーに用いられる結着樹脂としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、帯電性及び定着性の観点から、ビニル系
樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。さらには、ポリエステル樹脂がより好ましい。
本発明においては、必要に応じて、ビニル系モノマーの単独重合体又は共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などを結着樹脂に混合して用いることができる。
2種以上の樹脂を混合して、結着樹脂として用いる場合、分子量の異なるものを適当な割合で混合するのが好ましい。
結着樹脂のガラス転移温度は、45℃以上80℃以下であることが好ましい。結着樹脂の数平均分子量(Mn)は、2,500以上50,000以下であることが好ましい。結着樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10,000以上1,000,000以下であることが好ましい。
ポリエステル樹脂は、全成分中、45mol%以上55mol%以下がアルコール成分であり、45mol%以上55mol%以下が酸成分であることが好ましい。
ポリエステル樹脂の酸価は、90mgKOH/g以下であることが好ましく、50mgKOH/g以下であることがより好ましい。ポリエステル樹脂の水酸基価は、50mgKOH/g以下であることが好ましく、30mgKOH/g以下であることがより好ましい。これは、分子鎖の末端基数が増えると、ポリエステル樹脂の酸価や水酸基価が高まる傾向にあるが、分子鎖の末端基数が増えると、トナーの帯電特性において環境依存性が大きくなるためである。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、45℃以上75℃以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、1,500以上50,000以下であることが好ましく、2,000以上20,000以下であることがより好ましい。ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、6,000以上100,000以下であることが好ましく、10,000以上90,000以下であることがより好ましい。
本発明において、トナーとして磁性トナーを用いる場合、磁性トナーに含まれる磁性材料としては、例えば、
マグネタイト、マグヘマイト、フェライトのような酸化鉄、及び、他の金属酸化物を含む酸化鉄;
Fe,Co,Niのような金属、又は、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vなどの金属との合金、及び、
これらの混合物
などが挙げられる。
磁性材料として、より具体的には、
四三酸化鉄(Fe)、三二酸化鉄(γ−Fe)、酸化鉄亜鉛(ZnFe)、酸化鉄イットリウム(YFe12)、酸化鉄カドミウム(CdFe)、酸化鉄ガドリニウム(GdFe12)、酸化鉄銅(CuFe)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe)、酸化鉄ネオジム(NdFe)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe)、酸化鉄マンガン(MnFe)、酸化鉄ランタン(LaFeO)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)
などが挙げられる。
磁性材料は、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して、20質量部以上150質量部以下であることが好ましく、50質量部以上130質量部以下であることがより好ましく、60質量部以上120質量部以下であることがより好ましい。
トナーに使用される非磁性の着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、例えば、
カーボンブラック;
イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤を用いて黒色に調整したもの
などが挙げられる。
マゼンタトナー用着色顔料しては、例えば、
縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物
などが挙げられる。具体的には、例えば、
C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269;
C.I.ピグメントバイオレット19、
C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35
などが挙げられる。
着色剤には、顔料単独で使用してもよいし、鮮明度を向上させ、フルカラー画像の画質を高めるため、染料と顔料とを併用してもよい。
マゼンタトナー用染料としては、例えば、
C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、
C.I.ディスパースレッド9、
C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、
C.I.ディスパーバイオレット1
などの油溶染料、
C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、
C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28
などの塩基性染料
などが挙げられる。
シアントナー用着色顔料としては、例えば、
C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66;
C.I.バットブルー6、
C.I.アシッドブルー45、
フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1個以上5個以下置換した銅フタロシアニン顔料
などが挙げられる。
イエロー用着色顔料としては、例えば、
縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物
などが挙げられる。具体的には、例えば、
C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74,83、93、95、97,109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、17
4、180、181、185、191;
C.I.バットイエロー1、3、20;
などが挙げられる。また、
C.I.ダイレクトグリーン6、
C.I.ベーシックグリーン4、
C.I.ベーシックグリーン6、
ソルベントイエロー162
などの染料も挙げられる。
着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上20質量部以下であることがより好ましく3質量部以上15質量部以下であることがより好ましい。
トナーを製造する際には、結着樹脂にあらかじめ着色剤を混合し、マスターバッチ化させたもの(着色剤マスターバッチ)を用いることが好ましい。そして、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂及びワックスなど)とを溶融混練させることにより、トナー粒子中に着色剤を良好に分散させることができる。
トナーは、帯電性を安定化させるために荷電制御剤を用いてもよい。トナー粒子中の荷電制御剤の量は、結着樹脂100質量部あたり、0.5質量部以上10質量部以下使用することが好ましい。0.5質量部以上であれば、十分な帯電特性が得られやすく、10質量部以下であれば、他材料との相溶性に悪影響を与えづらく、低湿下における帯電過剰を抑制することができる。
荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
トナーを負荷電性に制御する負荷電性制御剤としては、例えば、有機金属錯体又はキレート化合物などが挙げられる。具体的には、例えば、
モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体
などが挙げられる。その他の負荷電性制御剤としては、例えば、
芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、その無水物、又はそのエステル類、又は、ビスフェノールのフェノール誘導体類
などが挙げられる。
トナーを正荷電性に制御する正荷電性制御剤としては、例えば、
ニグロシン及び脂肪酸金属塩などによる変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩などのオニウム塩及びこれらのキレート顔料としての、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物など)、高級脂肪酸の金属塩としての、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキシドなどのジオルガノスズオキサイドやジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレートなどが挙げられる。
トナー粒子中には、必要に応じて、1以上の離型剤を含有させてもよい。離型剤としては、例えば、
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス
などが挙げられる。また、例えば、
酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、又は、それらのブロック共重合物;
カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;
脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの
などが挙げられる。
トナー粒子中の離型剤の量は、結着樹脂100質量部あたり、0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
離型剤の示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の最大吸熱ピーク温度で規定される融点は、65℃以上130℃以下であることが好ましく、80℃以上125℃以下であることがより好ましい。融点が65℃以上であれば、トナーの粘度が低下しにくく、感光体へのトナーの付着が発生しにくくなる。融点が130℃以下であれば、良好な低温定着性が得られる。
トナーには、トナー粒子に外添することにより、添加前と比較すると流動性が増加し得る微粉子を流動性向上剤として用いてもよい。流動性向上剤としては、例えば、
フッ化ビニリデン微粒子、ポリテトラフルオロエチレン微粒子などのフッ素系樹脂粒子;湿式製法シリカ、乾式製法シリカなどの微粒子状のシリカ、微粒子状の酸化チタン、微粒子状のアルミナなどをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理(疎水化処理)を施し、メタノール滴定試験によって測定される疎水化度が30以上80以下の範囲の値を示すもの
などが挙げられる。
流動性向上剤は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下用いることが好ましく、0.2質量部以上8質量部以下用いることがより好ましい。
トナーを本発明の磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、二成分系現像剤中のトナー濃度は、2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、4質量%以上13質量%以下であることがより好ましい。トナー濃度が2質量%以上であれば、画像濃度が低下しにくく、15質量%以下であれば、カブリや機内飛散が発生しにくくなる。
また、現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低下に応じて現像器に補給するための補給用現像剤では、補給用磁性キャリア1質量部に対して、トナーの量は、2質量部以上50質量部以下であることが好ましい。
以下、本発明の磁性キャリア、該磁性キャリアを有する二成分系現像剤及び補給用現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置について例を挙げて説明するが、本発明の磁性キャリアが使用される画像形成装置はこれに限るものではない。
〈画像形成装置・画像形成方法〉
図1において、静電潜像担持体(感光体)1は図1中の矢印方向に回転する。静電潜像担持体1の表面は、帯電手段である帯電器2により帯電(一次帯電)される。次いで、帯電された静電潜像担持体1の表面には、露光手段(静電潜像形成手段)である露光器3により露光光が照射され、静電潜像担持体1の表面に静電潜像が形成される。
現像手段である現像器4は、二成分系現像剤を収容する現像容器5を有し、また、現像剤担持体6が回転可能な状態で配置されている。現像剤担持体6の内部には、磁界発生手段としてのマグネット7が内包されている。マグネット7の少なくとも1つは、静電潜像担持体1に対して対向の位置になるように設置されている。
二成分系現像剤は、マグネット7の磁界により現像剤担持体6上に保持され、規制部材8により、二成分系現像剤の量が規制され、静電潜像担持体1と対向する現像部に搬送される。現像部においては、マグネット7が発生する磁界により磁気ブラシが形成される。その後、直流電界に交番電界を重畳してなる現像バイアスを印加することにより、静電潜
像はトナー像として可視化される。
静電潜像担持体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段である転写帯電器11によって転写材(記録媒体)12に静電的に転写される。
ここで、図2に示すように、一次転写帯電器によって静電潜像担持体1から中間転写体9の表面にトナー像を一次転写し、その後、二次転写帯電器によって転写材12に静電的にトナー像を二次転写するようにしてもよい。
その後、転写材12は、定着手段である定着器13に搬送され、ここで加熱及び加圧されることにより、転写材12上にトナー像が定着される。その後、転写材12は、出力画像として画像形成装置外へ排出される。
転写材12又は中間転写体9にトナー像を転写した後、静電潜像担持体1の表面に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーニング手段であるクリーナー15により除去される。その後、クリーナー15により表面が清掃された静電潜像担持体1は、前露光16から前露光光が照射されるにより電気的に初期化される。そして、上記画像形成動作が繰り返される。
図2は、フルカラー画像形成装置の一例を示す。
図2中のK、Y、C、Mなどの画像形成ユニットの並びや回転方向を示す矢印に関しては、こられに限定されない。ちなみに、Kはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。
図2において、静電潜像担持体(感光体)1K、1Y、1C、1Mは図2中の矢印方向に回転する。各静電潜像担持体の表面は、帯電手段である帯電器2K、2Y、2C、2Mにより帯電(一次帯電)される。次いで、帯電された各静電潜像担持体の表面には、露光手段である露光器3K、3Y、3C、3Mにより露光光が照射され、各静電潜像担持体の表面に静電潜像が形成される。
その後、現像手段である現像器4K、4Y、4C、4Mに回転可能な状態で配置されている現像剤担持体6K、6Y、6C、6M上に担持された二成分系現像剤により、各静電潜像担持体の表面の静電潜像はトナー像として可視化される。
その後、一次転写帯電器10K、10Y、10C、10Mにより、各静電潜像担持体の表面のトナー像が中間転写体9の表面に一次転写される。さらに、二次転写帯電器11により、トナー像が転写材12に転写される
その後、転写材12は、定着手段である定着器13に搬送され、ここで加熱及び加圧されることにより、転写材12上にトナー像が定着される。その後、転写材12は、出力画像として画像形成装置外に排出される。
転写材12にトナー像を転写した後、中間転写体9の表面に残留したトナー(転写残トナー)は、中間転写体9のクリーニング手段である中間転写体クリーナー14により除去される。
現像方法としては、具体的には、現像剤担持体に交流電圧を印加して、現像領域に交番電界を形成しつつ、磁気ブラシが静電潜像担持体(感光体)に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(例えば現像スリーブ)6と静電潜像担持体(例えば感光ドラム)との距離(S−D間距離)は、キャリア付着の抑制及びドット再現性の向上の観点から、100μm以上1000μm以下であることが好ましい。100μm以上であれば、現像剤の供給が不十分になりにくく、画像濃度が低くなりにくい。1000μm以下であれば、磁極S1からの磁力線が広がりにくく、磁気ブラシの密度が低くなりにくく、ドット再現性が低下しにくく、磁性コートキャリアを拘束する力が弱まりにくく、キャリア付着が生じにくくなる。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、300V以上3000V以下であることが好ましく、500V以上1800V以下であることがより好ましい。
交番電界の周波数は、500Hz以上10000Hz以下であることが好ましく、1000Hz以上7000Hz以下であることがより好ましい。
交番電界を形成するための交流バイアスの波形としては、例えば、三角波、矩形波、正弦波などが挙げられ、また、Duty比を変えた波形でもよい。
トナー像の形成速度の変化に対応するためには、非連続の交流バイアス電圧を有する現像バイアス電圧(断続的な交番重畳電圧)を現像剤担持体に印加して現像を行うことが好ましい。印加電圧が300V以上であれば、十分な画像濃度が得られやすく、非画像部のトナー(カブリトナー)を回収しやすい。また、3000V以下であれば、磁気ブラシを介した静電潜像の乱れが生じにくく、静電潜像の乱れによる画質低下が生じにくい。
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、静電潜像担持体(感光体)の一次帯電の電圧を低めることができるため、静電潜像担持体の寿命を長くすることができる。カブリ取り電圧(Vback)は、200V以下であることが好ましく、150V以下であることがより好ましい。コントラスト電位としては、十分な画像濃度を出す観点から、100V以上400V以下であることが好ましい。
静電潜像担持体(感光体)の構成としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)などの導電性基体の上に導電層、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に形成した構成が挙げられる。また、必要に応じて、電荷輸送層上に保護層や電荷注入層を設けてもよい。
〈酸価の測定方法〉
本発明において、酸価とは、試料1gに含まれる酸を中和するために必要な水酸化カリウムの質量[mg]である。すなわち、試料1g中に含有されている遊離脂肪酸及び樹脂酸などを中和するのに要する水酸化カリウムの質量[mg]を酸価という。
本発明において、酸価は、JIS K 0070−1992に準じて測定した。具体的には以下の手順に従って測定した。
(1)試薬の準備
フェノールフタレイン1.0gをエチルアルコール(95体積%)90mLに溶かし、イオン交換水を加えて100mLとし、フェノールフタレイン溶液を得た。
特級水酸化カリウム7gを5mLの水に溶かし、エチルアルコール(95体積%)を加えて1Lとした。炭酸ガスなどに触れないように、耐アルカリ性の容器に入れて3日間放置した。放置後、濾過して、水酸化カリウム溶液を得た。得られた水酸化カリウム溶液は、耐アルカリ性の容器に保管した。水酸化カリウム溶液のファクターは、0.1mol/Lの塩酸25mLを三角フラスコに取り、上記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、上記水酸化カリウム溶液で滴定し、中和に要した上記水酸化カリウム溶液の量から求めた。上記0.1mol/Lの塩酸は、JIS K 8001−1998に準じて調製されたものを用いた。
(2)操作
(A)本試験
試料2.0gを200mLの三角フラスコに入れて精秤し、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液100mLを加え、5時間かけて試料を溶解させた。次いで、指示薬として上記フェノールフタレイン溶液を数滴加え、上記水酸化カリウム溶液を用いて滴定した。滴定の終点は、指示薬の薄い紅色が30秒間続いたときとする。
(B)空試験
試料を添加しない(すなわち、トルエン/エタノール(2:1)の混合溶液のみとする)以外は、上記操作と同様の滴定を行った。
(3)酸価の算出
得られた結果を下記式に代入して、酸価を算出した。
AV=[(B−A)×f×5.61]/S
上記式中、AVは酸価[mgKOH/g]を示し、Aは空試験の水酸化カリウム溶液の添加量[mL]を示し、Bは本試験の水酸化カリウム溶液の添加量[mL]を示し、fは
水酸化カリウム溶液のファクターを示し、Sは試料の質量[g]を示す。
〈磁性キャリア及び多孔質磁性コアの体積平均粒径(D50)の測定方法〉
本発明において、粒度分布の測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置(商品名:マイクロトラックMT3300EX、日機装(株)製)を用いて行った。
磁性キャリア及び多孔質磁性コア粒子の体積平均粒径(D50)の測定の際には、乾式測定用の試料供給機(商品名:ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac、日機装(株)製)を装着して行った。Turbotracの供給条件としては、真空源として集塵機を用い、風量33L/秒、圧力17kPaとした。制御は、ソフトウエア上で自動的に行わせた。粒径としては、体積平均の累積値である50%粒径(D50)を求めた。制御及び解析は、付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行った。測定条件は下記のとおりである。
Set Zero時間:10秒
測定時間:10秒
測定回数:1回
粒子屈折率:1.81%
粒子形状:非球形
測定上限:1408μm
測定下限:0.243μm
測定環境:温度23℃/湿度50%RH
〈トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)の測定方法〉
トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置(商品名:コールター・カウンター Multisizer 3、ベックマン・コールター社製)を用いて測定した。また、測定条件設定及び測定データ解析をするため、上記精密粒度分布測定装置に付属の専用ソフト(商品名:ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51、ベックマン・コールター社製)を用いた。実効測定チャンネル数:2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、具体的には、ベックマン・コールター社製のISOTON
II(商品名)を使用した。
測定及び解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回に設定した。また、Kd値は、ベックマン・コールター社製の標準粒子10.0μmを用いて得られた値を設定した。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値及びノイズレベルを自動的に設定させた。カレントを1600μAに設定し、ゲインを2に設定し、電解液をISOTON II(商品名)に設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れた。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に設定し、粒径ビンを256粒径ビンに設定し、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定した。
具体的な測定法は以下のとおりである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製の250mLの丸底ビーカーに上記電解水溶液200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドでの撹拌を反時計回り、24回転/秒の条件で行った。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておいた。
(2)ガラス製の100mLの平底ビーカーに上記電解水溶液約30mLを入れた。こ
の中に分散剤として和光純薬工業(株)製のコンタミノンN(商品名)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加えた。コンタミノンN(商品名)は、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤及び有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液である。
(3)日科機バイオス(株)製の超音波分散器(商品名:Ultrasonic Dispersion System Tetora150)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れた。この水槽中に上記コンタミノンNを2mL添加した。上記超音波分散器は、発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵しており、電気的出力が120Wの超音波分散器である。
(4)上記(2)のビーカーを上記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させた。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整した。
(5)上記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ上記電解水溶液に添加し、分散させた。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続させた。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となるように適宜調節した。
(6)サンプルスタンド内に設置した上記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した上記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整した。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行った。
(7)上記精密粒度分布測定装置に付属の上記専用ソフトにて測定データの解析を行い、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出した。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
〈樹脂被覆層の70℃以上100℃以下の貯蔵弾性率(G’)の最小値及び損失弾性率(G”)の最小値の測定〉
貯蔵弾性率(G’)及び損失弾性率(G”)の測定装置としては、回転平板型レオメーター(商品名:ARES、TA INSTRUMENTS社製)を用いた。なお、下記測定試料としては、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bをトルエンに溶解させて混合し、その後、溶媒を除去して得られた試料、又は、磁性キャリアからトルエンを用いて溶出させた被覆用樹脂を用いた。
測定試料は、温度25℃の環境下で、錠剤成型器を用いて、直径7.9mm及び厚さ2.0±0.3(mm)の円板状に加圧成型した試料を用いた。上記試料をパラレルプレートに装着し、室温(25℃)から180℃に20分間で昇温して、試料の形を整えた後、粘弾性の測定開始温度である25℃まで冷却し、測定を開始した。この際、初期のノーマルフォースが0になるようにサンプルをセットすることが好ましい。また、以下に述べるように、その後の測定においては、自動テンション調整(Auto Tension Adjustment ON)にすることで、ノーマルフォースの影響をキャンセルできる。測定は、以下の条件で行った。
(1)直径7.9mmのパラレルプレートを用いた。
(2)周波数(Frequency):1.0Hz
(3)印加歪初期値(Strain)を0.1%に設定した。
(4)25℃以上120℃以下の温度範囲において、昇温速度(Ramp Rate)2.0[℃/分]で測定を行った。なお、測定においては、以下の自動調整モードの設定条件で行った。自動歪み調整モード(Auto Strain)で測定を行った。
(5)最大歪(Max Applied Strain)を20.0%に設定した。
(6)最大トルク(Max Allowed Torque)を200.0[g・cm]に設定し、最低トルク(Min Allowed Torque)を0.2[g・cm]に設定した。
(7)歪み調整(Strain Adjustment)を20.0% of Current Strainに設定した。測定においては、自動テンション調整モード(Auto Tension)を採用した。
(8)自動テンションディレクション(Auto Tension Direction)をコンプレッション(Compression)に設定した。
(9)初期スタティックフォース(Initial Static Force)を100gに設定し、自動テンションセンシティビティ(Auto Tension Sensitivity)を40.0gに設定した。
(10)自動テンション(Auto Tension)の作動条件は、サンプルモデュラス(Sample Modulus):1.0×10Pa以上とした。
70℃以上100℃以下の範囲における、貯蔵弾性率(G’)及び損失弾性率(G”)の結果を読み、最小値とその温度を確認した。
〈磁性キャリアからの樹脂被覆層の分離並びに樹脂被覆層中の被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bの分取〉
磁性キャリアから樹脂被覆層を分離する方法としては、磁性キャリアをカップに取り、トルエンを用いて被覆樹脂を溶出させる方法が挙げられる。
溶出させた樹脂は、以下の装置を用いて分取することができる。
[装置構成]
LC−908(日本分析工業(株)製)
JRS−86(リピートインジェクター、日本分析工業(株)製)
JAR−2(オートサンプラー、日本分析工業(株)製)
FC−201(フラクッションコレクター、ギルソン社)
[カラム構成]
JAIGEL−1H〜5H(直径20mm×600mm:分取カラム、日本分析工業(株)製)
[測定条件]
温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン(THF)
流量:5mL/分
検出器:RI
被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bのピーク分子量(Mp)となる溶出時間を下記方法であらかじめ測定し、その前後で被覆用樹脂A及びBの成分をそれぞれ分取した。その後、溶剤を除去し、乾燥させ、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを得た。なお、被覆用樹脂の構成は、フーリエ変換赤外分光分析装置(商品名:Spectrum One、Perkin
Elmer社製)を用いて吸光波数から原子団を特定し、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを特定した。
〈樹脂被覆層における、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bの重量平均分子量(Mw)及びピーク分子量(Mp)及びこれらの含有量の比の測定〉
樹脂被覆層における被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bの重量平均分子量(Mw)及びピーク分子量(Mp)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下の手順で測定した。
まず、測定試料は以下のようにして作製した。
試料(磁性キャリアから分離した被覆用樹脂から分取した被覆用樹脂A及び被覆用樹脂B)と、THFと、を5mg/mLの濃度で混合し、室温にて24時間静置して、試料をTHFに溶解させた。その後、サンプル処理フィルター(商品名:マイショリディスクH−25−2、東ソー(株)製、及び、商品名:エキクロディスク25CR ゲルマンサイエンスジャパン(株)製)を通過させたものをGPCの試料とした。
次に、GPC測定装置(商品名:HLC−8120GPC、東ソー(株)製)を用い、
該GPC測定装置の操作マニュアルに従い、下記の測定条件で測定した。
[測定条件]
装置:高速GPC(商品名:HLC8120 GPC、東ソー(株)製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工(株)製)
溶離液:THF
流速:1.0mL/分
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10mL
試料の重量平均分子量(Mw)及びピーク分子量(Mp)の算出にあたって、検量線は、標準ポリスチレン樹脂(東ソー(株)製、TSK スタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500)により作成した分子量較正曲線を使用した。
被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bの含有量の比については、分子量分布測定のピーク面積比により求めた。図3のように、領域1と領域2が完全に分かれているものは、それぞれの領域の面積比から、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bの含有量の比を求めた。図4のように、それぞれの領域が重なる場合は、GPC分子量分布曲線の変極点から垂直に横軸に降ろした線で分割し、図4に示す領域1と領域2の面積比から被覆用樹脂A及び被覆用樹脂B含有量の比を求めた。
以下、実施例を参照して本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これら実施例にのみ限定されるものではない。
〈磁性キャリアコア1の製造例〉
・工程1(秤量・混合工程)
Fe:68.3質量%
MnCO:28.5質量%
Mg(OH):2.0質量%
SrCO:1.2質量%
フェライトの原料を秤量し、フェライトの原料80質量部に水20質量部を加えて粉砕し、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度は80質量%とした。
・工程2(仮焼成工程)
スプレードライヤー(大川原化工機(株)製)を用いてスラリーを乾燥させた後、バッチ式電気炉で、窒素雰囲気下(酸素濃度:1.0体積%)、温度1050℃で3.0時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
・工程3(粉砕工程)
仮焼フェライトをクラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、水を加え、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度は70質量%とした。このスラリーを1/8インチのステンレスビーズを用いた湿式ボールミルに入れ、3時間粉砕処理を施し、スラリーを得た。さらに、このスラリーを直径1mmのジルコニアを用いた湿式ビーズミルに入れ、4時間粉砕処理を施し、含まれる仮焼フェライトの体積基準の50%粒子径(D50)が1.3μmである仮焼フェライトスラリーを得た。
・工程4(造粒工程)
上記仮焼フェライトスラリー100質量部に、分散剤としてのポリカルボン酸アンモニウム1.0質量部及びバインダーとしてのポリビニルアルコール1.5質量部を添加した後、スプレードライヤー(大川原化工機(株)製)で乾燥させ、球状粒子に造粒した。得られた造粒物に対して粒度調整を行った後、ロータリー式電気炉を用いて700℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーなどの有機物を除去した。
・工程5(焼成工程)
窒素雰囲気下(酸素濃度:1.0体積%)で、室温(25℃)から焼成温度(1100℃)になるまでの時間を2時間とし、温度1100℃で4時間保持し、焼成した。その後、8時間をかけて温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
・工程6(選別工程)
凝集した粒子を解砕した後に、目開き150μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、風力分級を行って微粉を除去し、さらに磁力選鉱により低磁力分を除去して多孔質磁性コアを得た。得られた多孔質磁性コア粒子は、多孔質状で空孔を有していた。
・工程7(充填工程)
得られた多孔質磁性コア粒子100質量部を混合撹拌機(商品名:万能撹拌機NDMV型、(株)ダルトン製)の撹拌容器内に入れ、温度を60℃に保ち、2.3kPaまで減圧しながら窒素を導入した。そこにシリコーンレジン(商品名:SR2410、東レ・ダウコーニング(株)製)50質量部に対して、トルエン49.5質量部及びγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.5質量部をマルチブレンダーミキサーで10分攪拌し、混合したものを多孔質磁性コア粒子に滴下した。滴下量は、多孔質磁性コア粒子100質量部に対し、樹脂成分の固形分として4.0質量部となるように調整した。
滴下終了後、2.5時間そのまま撹拌を続けた後、70℃まで温度を上げ、減圧下で溶剤を除去して、多孔質磁性コア粒子の粒子内に樹脂溶液1から得られる樹脂組成物を充填した。
冷却後、得られた樹脂充填型磁性コア粒子を、スパイラル羽根を有する撹拌機(混合機)(商品名:ドラムミキサーUD−AT型、杉山重工(株)製)の容器に移した。その後、窒素雰囲気下で、2℃/分の昇温速度で、撹拌機の設定温度である220℃に昇温した。この温度で1.0時間加熱しながら撹拌を行い、樹脂を硬化させ、さらに1.0時間、200℃を保持しながら撹拌を続けた。
その後、室温(25℃)まで冷却し、硬化された樹脂が充填されているフェライト粒子を取り出し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。さらに、振動篩にて粗大粒子を取り除き、樹脂が充填された磁性キャリアコア1を得た。磁性キャリアコア1の体積分布基準の50%粒径(D50)は、38.5μmであった。
〈磁性キャリアコア2の製造例〉
個数平均粒径0.30μmのマグネタイト粉に対して、4.0質量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン)を加え、容器内にて100℃以上で高速混合撹拌し、それぞれの微粒子を処理した。
フェノール:10質量部
ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%及び水50%):6質量部
処理したマグネタイト:84質量部
上記材料と、28%アンモニア水5質量部及び水20質量部と、をフラスコに入れ、攪拌し、混合しながら30分間で85℃まで昇温し、その後、保持し、3時間重合反応させて、合成されるフェノール樹脂を硬化させた。その後、硬化したフェノール樹脂を30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)、60℃の温度で乾燥させて、磁性体が分散された状態の球状の磁性キャリアコア2を得た。磁性キャリアコア2の体積分布基準の50%粒径(D50)は、38.5μmであった。
〈磁性キャリア1〜28の製造例〉
減圧下(1.5kPa)、温度60℃で維持されている遊星運動型混合機(商品名:ナウタミキサVN型、ホソカワミクロン(株)製)に、表1及び表2に示す被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを表3に示す比率で入れ、樹脂成分(被覆用樹脂A及び被覆用樹脂B)1
00質量部に対してトルエン900質量部を入れて、樹脂が十分に溶解するまで混合し、被覆用樹脂溶液を調製した。この被覆用樹脂を、表4に示す磁性キャリアコア100質量部に対して、樹脂成分の固形分として2.1質量部になるように、被覆用樹脂溶液を投入した。
投入の仕方として、まず、1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去及び塗布操作を行った。次いで、さらに1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去及び塗布操作を行い、さらに1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去及び塗布操作を行った。
その後、被覆用樹脂の組成物で被覆された磁性キャリアを回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する撹拌機(混合機)(商品名:ドラムミキサーUD−AT型、杉山重工(株)製)の容器に移した。容器を1分間に10回転させて撹拌しながら、窒素雰囲気下、温度120℃で2時間熱処理を施した。得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級した。体積分布基準の50%粒径(D50)が39.0μmの磁性キャリア1を得た。
磁性キャリア1の製造において、表4に示すように磁性キャリアコアの種類並びに被覆用樹脂の種類及び量を変更した以外は同様にして、磁性キャリア2〜28を製造した。
得られた磁性キャリア1〜28の各物性値を表4に示す。
Figure 0006632249
Figure 0006632249
Figure 0006632249
Figure 0006632249
〔トナー1の製造例〕
結着樹脂(ポリエステル樹脂):100質量部
着色剤(C.I.ピグメントブルー15:3):6.0質量部
1,4−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物:0.5質量部
ノルマルパラフィンワックス(融点:78℃):6.0質量部
上記材料を、ヘンシェルミキサー(商品名:FM−75J型、三井鉱山(株)製)を用いて混合した後、温度130℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、池貝鉄鋼(株)製)にて10kg/hのFeed量で混練(吐出時の混練物の温度は150℃)した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、機械式粉砕機(商品名:T−250、ターボ工業(株)製)にて15kg/hrのFeed量で微粉砕した。そして、重量平均粒径が5.5μmの粒子を得た。
得られた粒子に対して、回転式分級機(商品名:TTSP100、ホソカワミクロン(株)製)を用いて、微粉及び粗粉をカットする分級を行った。そうすることによって、重量平均粒径が6.4μmのシアントナー粒子1を得た。
さらに、下記材料をヘンシェルミキサー(商品名:FM−75型、日本コークス(株)製)に投入し、回転羽根の周速を35.0m/秒とし、混合時間3分で混合することにより、シアントナー粒子1の表面に、シリカと酸化チタンを付着させシアントナー1を得た。
シアントナー粒子1:100質量部
シリカ(ゾルゲル法で作製したシリカ微粒子にヘキサメチルジシラザン処理1.5質量%で表面処理した後、分級によって所望の粒度分布に調整したもの。):3.5質量部
酸化チタン(アナターゼ形の結晶性を有するメタチタン酸をオクチルシラン化合物で表面処理したもの。):0.5質量部
〈実施例1〉
90質量部の磁性キャリア1に対して、シアントナー1を10質量部加え、振とう機(商品名:YS−8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうし、二成分系現像剤300gを調製した。振とう機を用いた振とうの条件は200rpm、2分間とした。
一方、5質量部の磁性キャリア1に対して、シアントナー1を95質量部加え、温度23℃/湿度50%RH(常温常湿)環境(以下「N/N環境」)において、V型混合機により5分間混合し、補給用現像剤を得た。
この二成分系現像剤及び補給用現像剤を用いて以下の評価を行った。
画像形成装置として、キヤノン(株)製のフルカラーの複写機(商品名:imageRUNNER ADVANCE C9075 PRO)の改造機を用いた。
各色現像器に二成分系現像剤を入れ、各色補給用現像剤を入れた補給用現像剤容器をセットし、画像を形成し、耐久試験を行いながら各種評価を行った。
なお、耐久試験は、Step1からStep5まで、合計130000枚の画像出力で、環境や画像比率を以下のように変化させて行った。
・Step1(1枚目から30000枚目まで)
温度30℃/湿度80%RH(以下「H/H環境」)
画像比率40%のFFH出力チャート
・Step2(30001枚目から60000枚目まで)
温度23℃/湿度5%RH(以下「N/L環境」)
画像比率3%のFFH出力チャート
・Step3(60001枚目から90000枚目まで)
温度30℃/湿度80%RH(以下「H/H環境」)
画像比率40%のFFH出力チャート
・Step4(90001枚目から120000枚目まで)
温度23℃/湿度5%RH(以下「N/L環境」)
画像比率3%のFFH出力チャート
・Step5(120001枚目から130000枚目まで)
温度30℃/湿度80%RH(以下「H/H環境」)
画像比率80%のFFH出力チャート
ここで、FFHとは、256階調を16進数で表示した値であり、00Hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFHが256階調の256階調目(ベタ部)である。
その他の条件は、以下のとおりである。
紙:レーザービームプリンター用紙CS−814(商品名)(81.4g/m)(キヤノンマーケティングジャパン(株))
画像形成速度:A4サイズ、フルカラーで、80枚/分で出力できるように改造した。
現像条件:現像コントラストを任意値で調整可能にし、本体による自動補正が作動しないように改造した。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、周波数:2.0kHz、Vpp:0.7kVから1.8kVまで0.1kV刻みで変えられるように改造した。
各色とも、単色で画像が出力できるように改造した。
各評価項目を以下に示す。
(1)カブリ(評価S)
Step3において90000枚出力後、画像比率100%の00H出力チャート(A4全面ベタ白画像)を10枚出力し、白地部分の白色度をリフレクトメーター(東京電色社製)により測定した。その白色度と転写紙の白色度の差からカブリ濃度(%)を算出し、10枚の中で最もカブリ濃度の高いものを評価した。評価基準は次のとおりである。
A:0.4%未満(非常に良好)
B:0.4%以上0.8%未満(良好)
C:0.8%以上1.2%未満(やや良好)
D:1.2%以上1.6%未満(普通)
E:1.6%以上2.0%未満(カブリがやや目立つ)
F:2.0%以上(カブリが目立つ)
本発明の効果が得られているレベルはA〜Dであると判断した。
結果を表5に示す。
(2)画像濃度ムラ(評価T)
Step3において90000枚出力後、画像比率100%のFFH出力チャート(A4全面ベタ画像)を1枚出力した。
反射濃度は、分光濃度計500シリーズ(X−Rite社製)により画像濃度を測定し、判断した。
測定部位は、
画像の先端(先に画像形成された方)から0.5cm位置、画像の左端(先に画像形成された方を上側とする。)から5.0cm、15.0cm、25.0cmの3点、
画像の先端から7.0cm位置、画像の左端から5.0cm、15.0cm、25.0cmの3点、
画像の先端から14.0cm位置、画像の左端から5.0cm、15.0cm、25.0cmの3点、
画像の先端から20.0cm位置、画像の左端から5.0cm、15.0cm、25.0cmの3点
の合計12点とし、最も高い画像濃度と最も低い画像濃度の差を求めた。また、50枚のうち最も濃度差のあったものを評価結果とした。
A:0.05未満(濃度ムラ無し)
B:0.05以上0.10未満(濃度ムラほぼ無し、Cより良好)
C:0.10以上0.15未満(濃度ムラほぼ無し、Dより良好)
D:0.15以上0.20未満(濃度ムラほぼ無し)
E:0.20以上0.25未満(濃度ムラがやや目立つ)
F:0.25以上(濃度ムラが目立つ)
本発明の効果が得られているレベルはA〜Dであると判断した。
結果を表5に示す。
(3)各Stepの耐久前後の画像濃度差(評価U、W、Y)
Step3、Step4及びStep5において、各Stepの最初と最後に、画像比率100%のFFH出力チャート(A4全面ベタ画像)を1枚出力した。出力した画像は、上記濃度ムラと同様にして反射濃度を測定し、12点の平均値を算出した。
評価は、各Stepの最初と最後の12点平均値の差分を下記基準で判定した
A:0.00以上0.04未満(濃度差無し)
B:0.04以上0.08未満(濃度差ほぼ無し、Cより良好)
C:0.08以上0.12未満(濃度差ほぼ無し、Dより良好)
D:0.12以上0.16未満(濃度差ほぼ無し)
E:0.16以上0.20未満(濃度差がやや目立つ)
F:0.20以上(濃度差が目立つ)
本発明の効果が得られているレベルはA〜Dであると判断した。
結果を表5に示す。
(4)Step3とStep4の耐久試験後の画像濃度差(評価X)
Step3とStep4の最後に画像比率100%のFFH出力チャート(A4全面ベタ画像)を1枚出力した。出力した画像は、上記濃度ムラと同様にして反射濃度を測定し、12点の平均値を算出した。
評価は、Step3とStep4の12点平均値の差分を下記基準で判定した。
A:0.00以上0.05未満(濃度差無し)
B:0.05以上0.10未満(濃度差ほぼ無し、Cより良好)
C:0.10以上0.15未満(濃度差ほぼ無し、Dより良好)
D:0.15以上0.20未満(濃度差ほぼ無し)
E:0.20以上0.25未満(濃度差がやや目立つ)
F:0.25以上(濃度差が目立つ)
本発明の効果が得られているレベルはA〜Dであると判断した。
結果を表5に示す。
(5)キャリア付着評価(評価V)
Step4で120000枚出力後、画像比率100%の00H出力チャート(A4全面ベタ白画像)を画像出力途中で電源を切り、クリーニングされる前の静電潜像担持体(感光体)の表面を透明な粘着テープを密着させてサンプリングした。そして、1cm×20cm中の静電潜像担持体の表面に付着していた磁性キャリア粒子の個数をカウントし、1cm当りの付着キャリア粒子の個数を算出し、以下の基準により評価した。評価はシアン単色で行った。
A:0個以上0.5個未満(非常に良好)
B:0.5個以上1.0個未満(良好)
C:1.0個以上1.5個未満(やや良好)
D:1.5個以上2.0個未満(普通)
E:2.0個以上2.5個未満(キャリア付着がやや目立つ)
F:2.5個以上(キャリア付着が目立つ)
本発明の効果が得られているレベルはA〜Dである。
結果を表5に示す。
(6)トナーの機内飛散評価(評価Z)
Step5で130000枚耐久試験終了後、複写機内部を開けて内部のトナーの飛散状況を確認した。判定基準は以下のとおりとした。
A:補給口の周りにのみ、若干飛散がある。
B:補給口の周りにのみ、飛散がある。
C:補給口の周りと極狭い範囲の周辺に、飛散がある。
D:補給口の周りと周辺に、飛散がある。
E:中間転写体の一部に若干の飛散がある。
F:中間転写体の一部に飛散がある。
本発明の効果が得られているレベルはA〜Dであると判断した。ただし、いずれのレベルも複写機外部にトナーが飛散するレベルではない。結果を表5に示す。
(7)総合判定
上記評価Sから評価Zにおける評価ランクを数値化し(A=5、B=4、C=3、D=2、E=1、F=0)、合計値を以下の基準により判定を行った。
A:38以上40以下:非常に良好。
B:35以上37以下:良好。
C:30以上34以下:やや良好。
D:20以上29以下:普通。
E:10以上19以下:画像欠陥がやや気になる。
F:9以下:画像欠陥が気になる。
本発明の効果が得られているレベルはA〜Dであると判断した。
結果を表6に示す。
実施例1では、いずれの評価においても、非常に良好な結果であった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例2及び3〉
実施例1と同様に、磁性キャリア2、3を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例2では、実施例1に対して、被覆用樹脂の酸価が少し高く、実施例3では少し低くなっている。これにより、Step5での評価結果にわずかな影響が出たが、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例4及び5〉
実施例1と同様に、磁性キャリア4、5を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例4及び5では、実施例1に対して、被覆用樹脂Aの比率が若干異なっている。これにより、Step3やStep4での評価結果にわずかな影響が出たが、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例6及び7〉
実施例1と同様に、磁性キャリア6,7を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例6では、70℃から100℃までの粘弾特性のG’、G”の最小値がやや低い結果となっている。これは、被覆用樹脂の軟化により、樹脂被覆層の表面が安定しないため、H/H環境での評価に若干の影響が出たが、それ以外は良好な結果であった。評価結果を表5及び表6に示す。
実施例7では、70℃から100℃までの粘弾特性のG’及びG”の最小値がやや高い結果となっている。これは、被覆用樹脂が硬く、被覆時に樹脂被覆層の塗膜に若干のムラが生じるため、Step3の画像への影響及び機内飛散に若干の影響が見られたが、それ以外は良好な結果であった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例8〉
実施例1と同様に、磁性キャリア8を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例8は、実施例2に対して被覆用樹脂の酸価が若干高くなっている。被覆用樹脂の酸価が高くなると、吸湿性が高くなる傾向にある。その影響で、H/H環境での評価が若干低下したが、それ以外は良好な結果であった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例9〉
実施例1と同様に、磁性キャリア9を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例9は、実施例6よりも、70℃から100℃までの粘弾特性のG’及びG”の最
小値がやや低い結果となっている。その結果に準じて、H/H環境での評価が若干低下したが、それ以外は良好な結果であった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例10〉
実施例1と同様に、磁性キャリア10を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例10では、実施例9に対して被覆用樹脂Aの酸価が高くなっている。本発明において、被覆用樹脂Aの酸価が高い場合、被覆用樹脂A及びBのブレンドによる樹脂被覆層の塗膜強度の向上効果があまり得られなかった。そのため、耐久枚数が増えると被覆性が変化すると考えられ、耐久前後の濃度差に影響が出た。また、機内飛散の評価が若干低下したが、それ以外は問題ない結果であった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例11〉
実施例1と同様に、磁性キャリア11を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例11では、被覆用樹脂Aにマクロモノマーが使用されていない。これにより、樹脂被覆層の塗膜強度は低下傾向にある。その影響で、耐久性が低下し、Step5の評価に影響が出た。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例12〉
実施例1と同様に、磁性キャリア12を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例12では、実施例10よりも被覆用樹脂Aの酸価が高くなっている。本発明において、被覆用樹脂Aの酸価が高い場合、ブレンドによる樹脂被覆層の塗膜強度の向上効果低減のため、すべての評価に若干の影響が出て、さらに機内飛散の評価が若干低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例13〉
実施例1と同様に、磁性キャリア13を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例13では、被覆用樹脂の酸価が高くなっている。被覆用樹脂の酸価が高くなると、吸湿性の影響が強くなり、環境差の評価レベルが低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例14〉
実施例1と同様に、磁性キャリア14を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例14では、被覆用樹脂の酸価が低くなっている。被覆用樹脂の酸価が低くなると、樹脂被覆層の塗膜強度に影響がでるため、耐久枚数の多いStepでの評価レベルが低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例15〉
実施例1と同様に、磁性キャリア15を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例15では、被覆用樹脂Aの比率が高くなっている。これにより、樹脂被覆層の塗膜強度に影響が出るため、耐久枚数の多いStepでの評価レベルが低下した。特に機内飛散レベルは低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例16〉
実施例1と同様に、磁性キャリア16を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例16では、被覆用樹脂Aの比率が低くなっている。これにより、トナーに対する帯電付与能が低下しやすくなり、H/H環境での評価レベルが低下した。特に機内飛散レベルは低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例17〉
実施例1と同様に、磁性キャリア17を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例17では、被覆用樹脂Bの酸価が低くなっている。これにより、樹脂被覆層の塗膜強度が不安定になり、長期間耐久試験を行ったときの評価や環境差での評価レベルが低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈実施例18〉
実施例1と同様に、磁性キャリア18を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例18では、被覆用樹脂Bの酸価が高くなっている。これにより、樹脂被覆層の塗膜強度が不安定になり、長期間耐久試験を行ったときの評価や環境差での評価レベルが低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈比較例1〉
実施例1と同様に、磁性キャリア19を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例1では、被覆用樹脂Bの酸価が高すぎるため、樹脂被覆層の表面(塗膜面)や強度が不安定になり、長期間耐久試験を行ったとき、樹脂被覆層の剥がれを起こしやすくなる。そのため、長期間耐久試験を行ったときの評価レベルが低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈比較例2〉
実施例1と同様に、磁性キャリア20を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例2では、被覆用樹脂Bの酸価が低すぎるため、樹脂被覆層の表面(塗膜面)や強度が不安定になり、長期間耐久試験を行ったときの評価レベルが低下した。また、N/L環境での濃度差やキャリア付着量も低下傾向だった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈比較例3及び4〉
実施例1と同様に、磁性キャリア21、22を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例3及び4では、被覆用樹脂Aの比率が偏ることにより、悪影響が出ている。
比較例3では、被覆用樹脂Aの比率が高すぎることで、樹脂被覆層の塗膜強度が十分に得られず、長期間耐久試験を行ったときの評価の中でも特に機内飛散レベルが低下した。
比較例4では、被覆用樹脂Aの比率が低すぎることで、樹脂被覆層の表面(塗膜面)が不安定になり、長期間耐久試験を行ったときの評価や、濃度差の評価レベルが低下する結果となった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈比較例5〉
実施例1と同様に、磁性キャリア23を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例5では、被覆用樹脂の酸価が小さすぎる。その結果、樹脂被覆層の表面(塗膜面)や強度が不安定になり、長期間耐久試験を行ったときの評価レベルが低下した。また、濃度差や、N/L環境での濃度差やキャリア付着量も低下傾向だった。評価結果を表5及び表6に示す。
〈比較例6〉
実施例1と同様に、磁性キャリア24を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例6では、被覆用樹脂の酸価が大きすぎる。その結果、樹脂被覆層の表面(塗膜面)や強度が不安定になり、長期間耐久試験を行ったとき、樹脂被覆層の剥がれを起こしやすくなる。その結果、長期間耐久試験を行ったときの濃度差や環境差の評価レベルがかなり低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈比較例7〉
実施例1と同様に、磁性キャリア25を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例7では、被覆用樹脂に脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを使用していない例である。これにより、樹脂被覆層の表面(塗膜面)がかなり不安定になり、特にH/H環境での評価レベルが低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈比較例8〉
実施例1と同様に、磁性キャリア26を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例8では、被覆用樹脂Aの中に、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを有した、酸価を有するアクリル系樹脂を使用し、被覆用樹脂Bを使わない例である。これは、樹脂の自己凝集の影響で、樹脂被覆層の表面(塗膜面)の平滑性や樹脂被覆層の塗膜強度に思うような効果が得られず、長期間耐久試験を行ったときの濃度差や環境差の評価レベルがかなり低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈比較例9〉
実施例1と同様に、磁性キャリア27を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例9では、被覆用樹脂Aに脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを使用せず、酸価を有するアクリル系樹脂を使用し、被覆用樹脂Bを使わない例である。比較例8と同様、樹脂の自己凝集の影響で、樹脂被覆層の表面(塗膜面)の平
滑性や樹脂被覆層の塗膜強度に思うような効果が得られず、Step3以降の評価レベルが全体的に低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
〈比較例10〉
実施例1と同様に、磁性キャリア28を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例10では、被覆用樹脂Aに脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー及びマクロモノマーを使用せず、酸価を有するアクリル系樹脂を使用し、被覆用樹脂Bを使わない例である。比較例8及び9と同様、樹脂の自己凝集の影響で、樹脂被覆層の表面(塗膜面)の平滑性や樹脂被覆層の塗膜強度に思うような効果が得られず、樹脂被覆層の塗膜強度も不十分であった。Step3以降の評価レベルが全体的に低下した。評価結果を表5及び表6に示す。
Figure 0006632249
*1cm当りの付着キャリア粒子の個数
Figure 0006632249
1、1K、1Y、1C、1M:静電潜像担持体、2、2K、2Y、2C、2M:帯電器、3、3K、3Y、3C、3M:露光器、4、4K、4Y、4C、4M:現像器、5:現像容器、6、6K、6Y、6C、6M:現像剤担持体、7:マグネット、8:規制部材、9:中間転写体、10K、10Y、10C、10M:中間転写帯電器、11:転写帯電器、12:転写材、13:定着器、14:中間転写体クリーナー、15、15K、15Y、15C、15M:クリーナー、16:前露光

Claims (5)

  1. 磁性キャリアコア、及び、
    該磁性キャリアコアの表面に形成された樹脂被覆層
    を有する磁性キャリアであって、
    該樹脂被覆層が、被覆用樹脂A及び被覆用樹脂Bを含有し、
    該被覆用樹脂Aが、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを重合させて得られる重合体であり、
    該被覆用樹脂Bが、(メタ)アクリル系モノマーを重合させて得られ、極性基を有し、酸価が4.0mgKOH/g以上50.0mgKOH/g以下である重合体であり、
    該樹脂被覆層中の該被覆用樹脂Aの含有量が、該樹脂被覆層中の樹脂成分の質量を基準として、10質量%以上90質量%以下であり、
    該樹脂被覆層中の該被覆用樹脂Bの含有量が、該樹脂被覆層中の樹脂成分の質量を基準として、10質量%以上90質量%以下であり、
    該樹脂被覆層中の樹脂成分の酸価が、1.0mgKOH/g以上10.0mgKOH/g以下であり、
    該被覆用樹脂Aの酸価が、0mgKOH/g以上3.0mgKOH/g以下であ
    ことを特徴とする磁性キャリア。
  2. 前記被覆用樹脂Aが、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー及びマクロモノマーを共重合させて得られる重合体であり、
    該マクロモノマーが、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、スチレン、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルから選択される少なくとも1種のモノマーを重合させて得られるマクロモノマーである
    請求項1に記載の磁性キャリア。
  3. 前記樹脂被覆層の70℃以上100℃以下の貯蔵弾性率(G’)の最小値が、7.0×10Pa以上1.0×10Pa以下であり、
    前記樹脂被覆層の70℃以上100℃以下の損失弾性率(G”)の最小値が、1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下である
    請求項1又は2に記載の磁性キャリア。
  4. 前記樹脂被覆層中の樹脂成分の酸価が、1.0mgKOH/g以上5.0mgKOH/g以下である請求項1〜のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  5. トナー及び請求項1〜のいずれか1項に記載の磁性キャリアを有する二成分系現像剤。
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