JP7387337B2 - 磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法 - Google Patents

磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法 Download PDF

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本発明は、電子写真法を用いて静電荷像を顕像化するための画像形成方法に使用される磁性キャリア、並びに該磁性キャリアを用いた二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法に関する。
従来、電子写真方式の画像形成方法は、静電潜像担持体上に種々の手段を用いて静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて、静電潜像を現像する方法が一般的である。この現像に際しては、磁性キャリアと呼ばれる担体粒子をトナーと混合し、摩擦帯電させて、トナーに適当量の正又は負の電荷を付与し、その電荷をドライビングフォースとして現像させる二成分現像方式が広く採用されている。
二成分現像方式においては、磁性キャリアに対して現像剤の攪拌、搬送、帯電などの機能を付与できるため、トナーとの機能分担が明確であり、このため現像剤性能の制御性が良いなどの利点がある。
一方、近年、電子写真分野の技術進化により、装置の高速化、高寿命化はもとより、高精細化、画像品位の安定化を有することがますます厳しく要求されてきている。このような要求に応えるため、磁性キャリアの高性能化が求められている。
例えば、装置の高速化、高画像濃度化が進むと、現像器内に補給されるトナーが多くなり、磁性キャリア表面の樹脂被覆層への、トナー粒子表面に存在する外添剤やトナーの付着が促進される。そのため、樹脂被覆層の靱性、耐摩耗性を高めるだけでなく、トナー由来成分に対する付着性を低減することが求められている。
このような問題を解決するため、特に高温高湿下での長期使用においても濃度変動を低減し、かつ長期間放置した際でも帯電量を安定させる提案がなされている(例えば特許文献1~9)。これら文献に記載の磁性キャリアは、被覆樹脂中にアミノ基、あるいは4級アンモニウム塩構造を有することが特徴である。
特開2013-061467号公報 特開2017-142496号公報 特開2017-044792号公報 特開2011-158831号公報 特開2018-017862号公報 特開2009-139468号公報 特開2009-300792号公報 特開2007-127776号公報 特開2012-078814号公報
上記特許文献に記載の磁性キャリアにより、帯電量の安定化といった課題は改善された。
しかしながら市場、特にオンデマンドプリンター分野において、長期使用における画質の安定性への要求はさらに厳しくなっている。その中で、長期使用時や環境変化における帯電安定性と現像性の両立は十分ではない。
本発明は、上記の問題点を解決した磁性キャリアを提供するものである。具体的には、環境変化における画像の濃度安定性と、長期使用時における現像性と、を両立できる磁性キャリア、並びに、該磁性キャリアを用いた二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法を提供するものである。
本発明者らは、下記に示すような磁性キャリアにより、環境変化における画像の濃度安定性と、長期使用時における現像性と、を両立できることを見出した。
すなわち本発明は、
磁性キャリアコア及び該磁性キャリアコアの表面に形成された樹脂被覆層を有する磁性キャリアであって、
該樹脂被覆層は、
下記式(1)で示される構造を有する重合体を含有する第一樹脂被覆層と、
該第一樹脂被覆層の表面に形成された、ビニル系樹脂を含有する第二樹脂被覆層と、を有し、
該磁性キャリアに対するX線光電子分光法による測定において、
該磁性キャリア表面における4級アンモニウム塩由来の窒素原子数の比率N1が0.5原子%以下であり、
該樹脂被覆層の層厚をd(μm)としたとき、該磁性キャリアの表面から該磁性キャリアコアへの深さ方向に対する距離0.95×d(μm)の位置における4級アンモニウム塩由来の窒素原子数の比率N2が1.0原子%以上10.0原子%以下である磁性キャリアに関する。
Figure 0007387337000001

(式(1)中、Rは、それぞれ独立して水素原子または炭素数1~8のアルキル基を表し、Rは炭素数1~20のアルキレン基を表し、Rは、水素原子またはメチル基を表し、Xは、アニオンを表す。)
また、本発明は、
結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、磁性キャリアとを含有する二成分系現像剤であって、
該磁性キャリアが本発明の磁性キャリアである二成分系現像剤に関する。
さらに、本発明は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
該静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有し、
現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が該現像器に補給される画像形成方法に使用するための補給用現像剤であって、
該補給用現像剤は、磁性キャリアと、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、を含有し、
該補給用現像剤は、該磁性キャリア1質量部に対して該トナーを2質量部以上50質量部以下含有し、
該磁性キャリアは、本発明の磁性キャリアである補給用現像剤に関する。
さらにまた、本発明は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
該静電潜像を二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程
を有する画像形成方法であって、
該二成分系現像剤が、本発明の二成分系現像剤である画像形成方法に関する。
さらにまた、本発明は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
該静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有し、
現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が該現像器に補給される画像形成方法であって、
該補給用現像剤は、本発明の補給用現像剤である画像形成方法に関する。
本発明によれば、環境変化における画像の濃度安定性と、長期使用時における現像性と、を両立できる磁性キャリア、並びに、該磁性キャリアを用いた二成分系現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法を提供することができる。
本発明の磁性キャリアの断面及びX線光電子分光法の測定位置の概略図 画像形成装置の概略図 画像形成装置の概略図
本発明において、数値範囲を表す「XX以上YY以下」や「XX~YY」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
「モノマーユニット」とは、ポリマー中のモノマー物質の反応した形態をいう。例えば、ポリマー中のビニル系モノマーが重合した主鎖中の、炭素‐炭素結合1区間を1ユニットとする。
本発明において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」及び/又は「メタクリル」を意味する。
本発明の磁性キャリアは、
磁性キャリアコア及び該磁性キャリアコアの表面に形成された樹脂被覆層を有する磁性キャリアであって、
該樹脂被覆層は、
下記式(1)で示される構造を有する重合体を含有する第一樹脂被覆層と、
該第一樹脂被覆層の表面に形成された、ビニル系樹脂を含有する第二樹脂被覆層と、を有し、
該磁性キャリアに対するX線光電子分光法による測定において、
該磁性キャリア表面における4級アンモニウム塩由来の窒素原子数の比率N1が0.5原子%以下であり、
該樹脂被覆層の層厚をd(μm)としたとき、該磁性キャリアの表面から該磁性キャリアコアへの深さ方向に対する距離0.95×d(μm)の位置における4級アンモニウム塩由来の窒素原子数の比率N2が1.0原子%以上10.0原子%以下である。
通常、アミノ基や4級アンモニウム塩構造を有する構造が、磁性キャリアの被覆樹脂内に含有されることで、負帯電性トナーの帯電性を向上させることは知られている。
しかし、これらの構造が磁性キャリア表面に存在する場合、高温高湿環境における帯電性以上に、常温低湿環境の帯電性が大きくなる傾向にある。その結果、環境、特に湿度の変化により帯電量に大きな差が生じ、画像の濃度や色味の変化が発生しやすくなる。
そこでアミノ基を有するプライマー化合物を磁性キャリアコアに含有させ、その表面をアクリル系樹脂で被覆することで、低湿環境での帯電性の過度な向上を抑え、湿度変化による帯電量の差を低減させることが考えられた。しかしアミノ基を有するプライマー化合物の含有量には限りがあり、該化合物を過剰に含有させることで様々な弊害が起こることが分かった。その一つが磁性キャリアの高抵抗化である。
磁性キャリア本来の役割として、現像器内の感光体にトナーを安定的に供給し、電界によりトナーを飛翔させる役割がある。そのためには、磁性キャリアの抵抗の調整は必須であるが、アミノ基を有するプライマー化合物を磁性キャリアコアに含有させ、さらにアクリル系樹脂の被覆層を設ける場合、磁性キャリアの抵抗が高くなるため、現像性が低下することが分かった。そこで本発明者らは、環境による帯電量の差を低減させつつ現像性を向上させるために鋭意検討を行った。
本発明の磁性キャリアは、磁性キャリアコアおよび樹脂被覆層を有する。
また、該樹脂被覆層は、
該磁性キャリアコアの表面に形成された、下記式(1)で示される構造を有する重合体を含有する第一樹脂被覆層
を有する。
Figure 0007387337000002

(式(1)中、Rは、それぞれ独立して水素原子または炭素数1~8(好ましくは炭素数1~4)のアルキル基を表し、Rは炭素数1~20(好ましくは炭素数1~10)のアルキレン基を表し、Rは、水素原子またはメチル基(好ましくはメチル基)を表し、Xは、アニオン(好ましくはハロゲンイオン、より好ましくはCl)を表す。)
上記式(1)で示される構造の含有量は、第一樹脂被覆層に含まれる樹脂の全モノマーユニットを基準として、2.0質量%~20.0質量%であることが好ましく、3.0質量%~15.0質量%であることがより好ましい。
上記式(1)で表される構造は、4級アンモニウム塩構造を有する(メタ)アクリレートに由来する構造である。アミノ基や4級アンモニウム塩は、窒素元素部分の電子供与により、磁性キャリアに強い正帯電性を付与することは知られている。特に、磁性キャリアが4級アンモニウム塩を含有することでその効果はさらに高まる。
本発明ではこの4級アンモニウム塩構造を、第一樹脂被覆層に含まれる重合体の一部とすることで、目標とする帯電レベルに合わせ、4級アンモニウム構造の比率、第一樹脂被覆層の厚さを自由に調整することが可能となる。
しかし4級アンモニウム塩構造を有する重合体は非常に帯電付与能が高いため、該4級アンモニウム塩構造が磁性キャリア表面に露出した場合、低湿環境での帯電性が高くなり、環境による帯電量の差を低減する効果が失われてしまう。そこで、本発明者らは、上記第一樹脂被覆層の表面に、ビニル系樹脂を含有する第二樹脂被覆層を設けることで、低湿環境での過度な帯電性向上を抑える設計を行った。
すなわち、本発明の磁性キャリアにかかる樹脂被覆層は、
第一樹脂被覆層の表面に形成された、ビニル系樹脂を含有する第二樹脂被覆層
を有する。
さらに、本発明の磁性キャリアは、磁性キャリアに対するX線光電子分光法(以下、XPSともいう)による測定において、磁性キャリア表面における4級アンモニウム塩由来の窒素原子数の比率N1が0.5原子%以下である。また、該樹脂被覆層の層厚をd(μm)としたとき、該磁性キャリア表面から該磁性キャリアコアへの深さ方向に対する距離0.95×d(μm)の位置における4級アンモニウム塩由来の窒素原子の比率N2が1.0原子%以上10.0原子%以下である。N1およびN2が上記範囲を満たすことで、4級アンモニウム塩構造が磁性キャリア表面に過度に露出せずに樹脂被覆層内に存在することとなり、本発明の効果が発揮されることを見出した。
N1は、好ましくは0.3原子%以下であり、より好ましくは0.2原子%以下であり、さらに好ましくは0.1原子%以下である。N1の下限は特に限定されないが、好ましくは0.0原子%以上である。当該数値範囲は任意に組み合わせることができる。
N1を0.5原子%以下に抑えることで、環境に依存する帯電量の差を低減させることが可能であり、環境が変化しても画像濃度が安定する。本発明において、N1を0.5原子%以下に抑える手段としては、例えば、第一樹脂被覆層が硬化型のビニル構造を含有することや、磁性キャリア製造時に使用する第一樹脂被覆層を構成する樹脂の量を変更することなどが挙げられる。第一樹脂被覆層の一部または全部を硬化型のビニル構造とし、硬化反応をさせることで、第二樹脂被覆層への4級アンモニウム構造の移行をさらに抑えることができる。
上記式(1)で示される構造を有する重合体は、さらに下記式(3)で示される構造を有することが好ましい。
Figure 0007387337000003

(式(3)中、Rは、HまたはCHを示し、Zは、Hまたは炭素数1~20(好ましくは炭素数1~10)の炭化水素基である。)
上記式(3)で示される構造の含有量は、第一樹脂被覆層に含まれる樹脂の全モノマーユニットを基準として、10.0質量%~90.0質量%であることが好ましく、20.0質量%~85.0質量%であることがより好ましい。
上記式(1)で示される構造を有する重合体は、さらに下記式(4)~(6)で示される構造からなる群より選ばれる少なくとも一の構造を有することも好ましい。
Figure 0007387337000004

(式(4)中、R、Rは、それぞれ独立して炭素数1~20(好ましくは炭素数1~9)の炭化水素基である。)
上記式(4)で示される構造の含有量は、第一樹脂被覆層に含まれる樹脂の全モノマーユニットを基準として、1.0質量%~30.0質量%であることが好ましく、2.0質量%~15.0質量%であることがより好ましい。
Figure 0007387337000005

(式(5)中、R10、R11は、それぞれ独立して炭素数1~20(好ましくは炭素数1~9)の炭化水素基である。)
上記式(5)で示される構造の含有量は、第一樹脂被覆層に含まれる樹脂の全モノマーユニットを基準として、1.0質量%~30.0質量%であることが好ましく、2.0質量%~15.0質量%であることがより好ましい。
Figure 0007387337000006
(式(6)中、R12、R13は、それぞれ独立して炭素数1~20(好ましくは炭素数1~9)の炭化水素基である。)
上記式(6)で示される構造の含有量は、第一樹脂被覆層に含まれる樹脂の全モノマーユニットを基準として、1.0質量%~30.0質量%であることが好ましく、2.0質量%~15.0質量%であることがより好ましい。
上記式(1)で示される構造を有する重合体は、さらに下記式(7)で示される構造を有することも好ましい。
Figure 0007387337000007

(式(7)中、R14は炭素数1~20(好ましくは炭素数1~9)の炭化水素基である。)
上記式(7)で示される構造の含有量は、第一樹脂被覆層に含まれる樹脂の全モノマーユニットを基準として、1.0質量%~30.0質量%であることが好ましく、2.0質量%~15.0質量%であることがより好ましい。
上記式(4)~(7)で示される構造は、エポキシ基とカルボキシ基を有するモノマーを熱や触媒などで硬化反応を起こさせることなどにより形成させることができる。
N2は、1.0原子%以上10.0原子%以下であるが、好ましくは3.0原子%以上9.0原子%以下、より好ましくは4.0原子%以上8.0原子%以下である。N2を1.0原子%以上10.0原子%以下にすることで、高湿環境での帯電性を向上させ、現像性の低下由来する白抜けの発生を抑制することができる。N2を上記範囲にするためには、第一樹脂被覆層の4級アンモニウム塩構造の比率を調整することや、第一樹脂被覆層の層厚を調整することなどにより、容易に制御できる。
第一樹脂被覆層が上記式(1)で示される構造を有する重合体を含有することでイオン導電性が高まるため、被覆樹脂の量を多くし、樹脂被覆層の層厚を厚くしても、抵抗が向上しにくいという利点がある。そのため本発明の磁性キャリアを使用することで、環境による帯電性の差の低減と現像性を両立することが可能となる。
第二樹脂被覆層に含まれるビニル系樹脂は、脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーの重合体を含むことが好ましい。このような樹脂は、磁性キャリアコア表面に被覆した樹脂の塗膜面を平滑にし、トナー由来成分の付着を抑制し、帯電性の低下を抑える働きがある。また、現像剤の攪拌速度が安定化し、濃度の安定性や面内均一性がより安定化する。
脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルを含むモノマーとしては、例えば、アクリル酸シクロブチル、アクリル酸シクロペンチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸シクロヘプチル、アクリル酸ジシクロペンテニル、アクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸シクロブチル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸ジシクロペンテニル及びメタクリル酸ジシクロペンタニルなどが挙げられる。これらのモノマーを1種単独で使用してもよく、又は2種以上を併用してもよい。
すなわち、第二樹脂被覆層に含まれるビニル系樹脂は、下記式(2)で示される構造を有することが好ましい。
Figure 0007387337000008

(式(2)中、Rは、HまたはCH(好ましくはCH)を示し、Yは炭素数4~12(好ましくは5~9)の環状構造を有する炭化水素基である。)
上記式(2)で示される構造の含有量は、第二樹脂被覆層に含まれる樹脂の全モノマーユニットを基準として、30.0質量%~90.0質量%であることが好ましく、40.0質量%~80.0質量%であることがより好ましい。
また、第二樹脂被覆層に含まれるビニル系樹脂は、上記式(2)で示される構造と、下記式(8)で示される構造と、を有することがより好ましい。式(8)で示される具体例としては、マクロモノマーである。このようなマクロモノマーを使用することで、現像剤の搬送安定性により効果があり、画像濃度の安定性も向上する。
Figure 0007387337000009

式(8)中、R15は、HまたはCH(好ましくはCH)を示す。M’は、重合体を主鎖とする二価の官能基であり、該重合体は、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル(n-ブチル、sec-ブチル、iso-ブチル及びtert-ブチルからなる群から選択される少なくとも一)、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、スチレン、アクリロニトリル、及びメタクリロニトリルからなる群より選ばれる少なくとも一のモノマーの重合体である。M’は、メタクリル酸メチルの重合体である二価の官能基であることが好ましい。
マクロモノマー部の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは2000以上10000以下であり、より好ましくは3000以上8000以下である。
マクロモノマー部の含有量は、第二樹脂被覆層に含まれる樹脂の全モノマーユニットを基準として、5.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、5.0質量%以上40.0質量%以下であることがより好ましい。
樹脂被覆層の層厚dは、0.5μm以上6.0μm以下であることが好ましく、0.8μm~5.0μmであることがより好ましい。層厚dが上記範囲内であると、環境に依存した帯電量の差がより低減されたり、現像性がより良好になったりするため、好ましい。層厚dは、磁性キャリア製造時の樹脂被覆層用樹脂液の樹脂濃度や使用量により制御することができる。例えば、第一樹脂被覆層用樹脂液および第二樹脂被覆層用樹脂液の樹脂濃度を増やしたり、使用量を増やしたりすることで層厚dを厚くすることができる。
また、樹脂被覆層のうち第一樹脂被覆層の割合は、50%以下が好ましく、より好まし
くは10%以上45%以下である。樹脂被覆層のうち第二樹脂被覆層の割合は、50%以上が好ましく、より好ましくは55%以上90%以下である。
次に、磁性キャリアコアについて説明する。
磁性キャリアコアとしては、公知の磁性キャリアコアを用いることができる。例えば、従来から使用されている磁性キャリアコアのほかに、樹脂成分中に磁性体成分が分散された磁性体分散型樹脂粒子、又は空隙部に樹脂を含有する多孔質磁性コア粒子を用いることができる。
磁性体分散型樹脂粒子に含まれる磁性体成分としては、例えば、マグネタイト粒子、マグヘマイト粒子、又はこれらにケイ素の酸化物、ケイ素の水酸化物、アルミニウムの酸化物及びアルミニウムの水酸化物から選ばれる少なくとも一が含まれる磁性鉄酸化物粒子;バリウムおよびストロンチウムから選ばれる少なくとも一を含むマグネトプランバイト型フェライト粒子;マンガン、ニッケル、亜鉛、リチウム及びマグネシウムから選ばれた少なくとも一を含むスピネル型フェライト粒子などの各種磁性鉄化合物粒子が使用できる。
これらの中でも、磁性鉄酸化物粒子が好ましく使用できる。
磁性体分散型樹脂粒子は、上記磁性体成分の他に、ヘマタイト粒子などの非磁性鉄酸化物粒子、ゲータイト粒子などの非磁性含水酸化第二鉄粒子、酸化チタン粒子、シリカ粒子、タルク粒子、アルミナ粒子、硫酸バリウム粒子、炭酸バリウム粒子、カドミウムイエロー粒子、炭酸カルシウム粒子、亜鉛華粒子などの非磁性体成分(非磁性無機化合物粒子)を併用してもよい。
磁性体成分と非磁性体成分(非磁性無機化合物粒子)とを併用する場合には、これらの混合物における磁性体成分の割合は、30質量%以上であることが好ましい。
磁性体成分は、その全部又は一部が親油化処理剤で処理されていることが好ましい。
該親油化処理剤としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、有機酸基、エステル基、ケトン基、ハロゲン化アルキル基及びアルデヒド基からから選ばれた少なくとも一の官能基を有する有機化合物やそれらの混合物が挙げられる。
官能基を有する有機化合物としてはカップリング剤が好ましく、より好ましくはシランカップリング剤、チタンカップリング剤及びアルミニウムカップリング剤であり、シラン系カップリング剤が特に好ましい。
磁性体分散型樹脂粒子を構成する樹脂成分としては、熱硬化性樹脂が好ましい。
該熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。なかでも、入手容易性(価格、製造容易性など)の観点からフェノール樹脂が好ましい。該フェノール樹脂としては、例えば、フェノール-ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
磁性体分散型樹脂粒子を構成する樹脂成分と磁性体成分(または磁性体成分と非磁性体成分との混合物)との割合は、樹脂成分が1質量%~20質量%である(磁性体成分が80質量%~99質量%である)ことが好ましい。
次に、磁性体分散型樹脂粒子の製造方法について述べる。
磁性体分散型樹脂粒子は、例えば、後述する実施例に記載された方法が挙げられる。すなわち、例えば、まず、磁性鉄酸化物粒子などの磁性体成分及び塩基性触媒の存在下で、フェノール類とアルデヒド類とを水性媒体中で攪拌する。その後、フェノール類とアルデヒド類とを反応させ、硬化させて、磁性鉄酸化物粒子などの磁性体成分とフェノール樹脂とを含有する磁性体分散型樹脂粒子を生成する方法である。
また、磁性鉄酸化物粒子などの磁性体成分を含有する樹脂を粉砕する方法、所謂、混練粉砕法によって磁性体分散型樹脂粒子を製造することもできる。
磁性キャリアの粒径を制御の容易性や、磁性キャリアの粒度分布をシャープにする観点
から、前者の方法が好ましい。
次に多孔質磁性コア粒子について説明する。
多孔質磁性コア粒子の材質としては、例えば、マグネタイト、フェライトなどが挙げられる。それらの中でも、多孔質磁性コア粒子の多孔質構造の制御の容易性や、多孔質磁性コア粒子の抵抗の調整の容易性の観点から、フェライトが好ましい。
フェライトは、次の一般式で表される焼結体である。
(M1O)(M2O)(Fe
(式中、M1は1価の金属であり、M2は2価の金属であり、x+y+z=1.0としたとき、0≦x≦0.8、0≦y≦0.8及び、0.2<z<1.0である。)
式中において、M1及びM2としては、例えば、Li、Fe、Mn、Mg、Sr、Cu、Zn、Ca、Ni、Co、Ba、Y、V、Bi、In、Ta、Zr、B、Mo、Na、Sn、Ti、Cr、Al、Si、希土類などが挙げられる。なかでも、磁化量を適度に維持し、フェライト化反応の速度を容易にコントロールする観点から、Mn元素を含有する、Mn系フェライト、Mn-Mg系フェライト、Mn-Mg-Sr系フェライト、Li-Mn系フェライトがより好ましい。
以下に、多孔質磁性キャリア粒子としてフェライトを用いる場合の製造工程の一例を詳細に説明する。
<工程1(秤量・混合工程)>
フェライトの原料を、秤量し、混合する。
フェライトの原料としては、例えば、上記金属元素の金属粒子、又はその酸化物、水酸化物、シュウ酸塩、炭酸塩などが挙げられる。
混合する装置としては、例えば以下のものが挙げられる。ボールミル、遊星ミル、ジオットミル、振動ミル。なかでも、混合性の観点からボールミルが好ましい。
具体的には、例えば、ボールミル中に、秤量したフェライトの原料およびボールを入れ、好ましくは0.1時間以上20.0時間以下の時間をかけて粉砕し、混合する。
<工程2(仮焼成工程)>
粉砕し、混合したフェライト原料を、大気中又は窒素雰囲気下で、好ましくは焼成温度700℃以上1200℃以下の範囲で、好ましくは0.5時間以上5.0時間以下仮焼成し、フェライト化して仮焼フェライトを得る。焼成には、例えば以下の炉が用いられる。バーナー式焼却炉、ロータリー式焼成炉、電気炉など。
<工程3(粉砕工程)>
工程2で作製した仮焼フェライトを粉砕機で粉砕する。
粉砕機としては、所望の粒径が得られれば特に限定されない。例えば以下のものがあげられる。クラッシャー、ハンマーミル、ボールミル、ビーズミル、遊星ミル、ジオットミルなど。
フェライト粉砕品を所望の粒径にするために、例えば、ボールミルやビーズミルを用いる場合では、用いるボールやビーズの素材、粒径、運転時間を制御することが好ましい。具体的には、仮焼フェライトスラリーの粒径を小さくするためには、比重の重いボールを用いたり、粉砕時間を長くすればよい。また、仮焼フェライトの粒度分布を広くするためには、比重の重いボールやビーズを用い、粉砕時間を短くすればよい。また、粒径の異なる複数の仮焼フェライトを混合することでも、粒度分布の広い仮焼フェライトを得ることができる。
また、ボールミルやビーズミルを用いる場合は、乾式より湿式のほうが、粉砕品がミルの中で舞い上がることがなく、粉砕効率が高くなるため、より好ましい。
<工程4(造粒工程)>
仮焼フェライトの粉砕品に対して、水と、バインダーと、必要に応じて、細孔調整剤を加える。細孔調整剤としては、例えば、発泡剤や樹脂微粒子などが挙げられる。
発泡剤としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウムなどが挙げられる。
樹脂微粒子として、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-ビニルナフタリン共重合体、スチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸エステル共重合体、スチレン-α-クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-アクリロニトリル-インデン共重合体のようなスチレン共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂;脂肪族多価アルコール、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアルコール類及びジフェノール類から選択されるモノマーを構造単位として有するポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油樹脂、ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂の微粒子が挙げられる。
上記バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが用いられる。
工程3において、湿式で粉砕した場合は、フェライトスラリー中に含まれている水も考慮し、バインダーと必要に応じて細孔調整剤を加えることが好ましい。
得られたフェライトスラリーを、噴霧乾燥機を用い、好ましくは100℃以上200℃以下の加温雰囲気下で、乾燥し、造粒し、造粒品を得る。噴霧乾燥機としては、所望の多孔質磁性コア粒子の粒径が得られれば特に限定されないが、例えば、スプレードライヤーが使用できる。
<工程5(本焼成工程)>
次に、造粒品を、好ましくは800℃以上1400℃以下で、好ましくは1時間以上24時間以下焼成する。
焼成温度を上げ、焼成時間を長くすることで焼成が進み、その結果、細孔径は小さく、かつ、細孔の数も減る。さらに焼成温度を上げ、焼成時間を長くすることで、フェライト粒子の細孔径をより小さく、細孔数をより少なくすることができる。
<工程6(選別工程)>
以上のように焼成して得た粒子を解砕した後に、必要に応じて、分級や篩で篩分して粗大粒子や微粒子を除去してもよい。
画像への磁性キャリアの付着の抑制および画像のガサツキの抑制の観点から、磁性コア粒子の体積分布基準50%粒径(D50)は、好ましくは18.0μm以上68.0μm以下である。
必要に応じて下記工程7を行うことができる。
<工程7(充填工程)>
多孔質磁性コア粒子は、内部の細孔容積によっては、物理的強度が低くなることがある。磁性キャリアとしての物理的強度を高めるために、多孔質磁性コア粒子の空隙の少なくとも一部に樹脂の充填を行うこともできる。多孔質磁性コア粒子に充填される樹脂の量としては、多孔質磁性コア粒子中、2質量%以上15質量%以下であることが好ましい。
磁性キャリア毎の樹脂含有量にバラつきが少なければ、内部空隙内の一部にのみ樹脂が充填されていても、多孔質磁性コア粒子の表面近傍の空隙にのみ樹脂が充填され内部に空隙が残っていても、内部空隙が完全に樹脂で充填されていてもよい。
多孔質磁性コア粒子の空隙に、樹脂を充填する方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、及び流動床のような塗布方法により多孔質磁性コア粒子
を樹脂溶液に含浸させ、その後、溶剤を揮発させる方法が挙げられる。また、樹脂を溶剤に希釈し、これを多孔質磁性コア粒子の空隙に添加する方法も採用できる。
多孔質磁性コア粒子の空隙に充填する樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂のどちらを用いてもかまわない。多孔質磁性コア粒子に対する親和性が高いものであることが好ましい。親和性が高い樹脂を用いた場合には、多孔質磁性コア粒子の空隙への樹脂の充填と同時に、多孔質磁性コア粒子表面を樹脂で覆うこともできる。
上記充填する樹脂として、熱可塑性樹脂としては、以下のものが挙げられる。ノボラック樹脂、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリアリレート、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂など。
また、上記熱硬化性樹脂としては、以下のものが挙げられる。フェノール系樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂など。
また、磁性キャリアは、磁性キャリアコア表面に形成された樹脂被覆層を有する。
磁性キャリアコアの表面を樹脂で被覆する方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、乾式法、及び流動床などの塗布方法により被覆する方法が挙げられる。
具体的には、例えば、磁性キャリアコアと、樹脂の溶液と、を混合機に投入して混合することにより、磁性キャリアコアの表面を樹脂で被覆することができる。
投入する樹脂の量は、磁性キャリアコア100.0質量部に対して0.1質量部~10.0質量部(樹脂固形分換算)とすることが好ましい。また、樹脂溶液中の樹脂成分の濃度は、1~10%とすることが好ましい。さらに、樹脂溶液における溶媒は、特に限定されないが、溶媒除去の効率の観点からトルエンとすることが好ましい。
該混合機としては、例えば、ナウタミキサVN型(ホソカワミクロン社)などの遊星運動型混合機を用いることができる。混合機で磁性キャリアコアと樹脂溶液とを混合する時間としては、例えば、10分~90分とすることができる。また、混合機の温度を、例えば40℃~90℃とすることもできる。
該樹脂で表面が被覆された磁性キャリアコアを、例えば、温度130℃~230℃で0.5~4.0時間乾燥して、磁性キャリアを得ることができる。
得られた磁性キャリアをさらに樹脂で被覆する場合は、磁性キャリアコアを上記で得られた磁性キャリアに置き換える以外は上記と同様にして、磁性キャリアにさらに樹脂で被覆することができる。
また、樹脂被覆層に導電性を有する粒子や荷電制御性を有する粒子や材料を含有させて用いてもよい。導電性を有する粒子としては、カーボンブラック、マグネタイト、グラファイト、酸化亜鉛、酸化錫などが挙げられる。
導電性を有する粒子の含有量は、被覆樹脂100質量部に対し、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが、磁性キャリアの抵抗を調整する観点から好ましい。
荷電制御性を有する粒子としては、有機金属錯体の粒子、有機金属塩の粒子、キレート化合物の粒子、モノアゾ金属錯体の粒子、アセチルアセトン金属錯体の粒子、ヒドロキシカルボン酸金属錯体の粒子、ポリカルボン酸金属錯体の粒子、ポリオール金属錯体の粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂の粒子、ポリスチレン樹脂の粒子、メラミン樹脂の粒子、フェノール樹脂の粒子、ナイロン樹脂の粒子、シリカの粒子、酸化チタンの粒子、アルミナの粒子などが挙げられる。
荷電制御性を有する粒子の含有量は、被覆樹脂100質量部に対し、0.5質量部以上50.0質量部以下であることが、摩擦帯電量を調整する観点から好ましい。
次に、好ましいトナーの構成を以下に詳述する。
トナーは、結着樹脂を含有するトナー粒子を有する。結着樹脂としては、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でも、帯電性および定着性の観点か
ら、ビニル樹脂およびポリエステル樹脂がより好ましく、ポリエステル樹脂が特に好ましい。
ビニル系モノマーの単重合体又は共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等を、必要に応じて結着樹脂に混合して用いることもできる。
2種以上の樹脂を混合して結着樹脂として用いる場合、分子量の異なるものを適当な割合で混合するのが好ましい。
結着樹脂としては以下に示すポリエステル樹脂も好ましい。
ポリエステル樹脂を構成する全モノマーユニットを基準として、45mol%以上55mol%以下がアルコール成分であり、45mol%以上55mol%以下が酸成分であることが好ましい。
ポリエステル樹脂の酸価は好ましくは0mgKOH/g以上90mgKOH/g以下、より好ましくは5mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である。ポリエステル樹脂の水酸基価は好ましくは0mgKOH/g以上50mgKOH/g以下、より好ましくは5mgKOH/g以上30mgKOH/g以下である。ポリエステル樹脂の酸価および水酸基価が上記範囲内であると、トナーの帯電特性において環境依存性が小さくなる。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は好ましくは50℃以上75℃以下、より好ましくは55℃以上65℃以下である。ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は好ましくは1500以上50000以下、より好ましくは2000以上20000以下である。ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は好ましくは6000以上150000以下、より好ましくは10000以上100000以下である。
また、結着樹脂中のポリエステル樹脂の含有量は、50質量%~100質量%が好ましく、80質量%~100質量%がより好ましい。
トナーの可塑効果を促進し、低温定着性を向上させる目的で、トナー粒子に下記のような結晶性ポリエステル樹脂を添加してもよい。
結晶性ポリエステル樹脂としては、炭素数2以上22以下の脂肪族ジオールと、炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸とを主成分として含む単量体組成物の重縮合体が例として挙げられる。
炭素数2以上22以下(より好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジオールとしては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジオールであることが好ましい。これらの中でも、特にエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、及び1,6-ヘキサンジオールのような直鎖脂肪族、α,ω-ジオールが好ましく例示される。
アルコール成分のうち、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上が、炭素数2以上22以下の脂肪族ジオールから選ばれるアルコールである。
脂肪族ジオール以外の多価アルコール単量体を用いることもできる。2価アルコール単量体としては、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等の芳香族アルコール;1,4-シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
3価以上の多価アルコール単量体としては、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等の芳香族アルコール;ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセリン、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の脂肪族アルコール等が挙げられる。
さらに、結晶性ポリエステル樹脂の特性を損なわない程度に1価のアルコ-ルを用いて
もよい。
一方、炭素数2以上22以下(より好ましくは炭素数6以上12以下)の脂肪族ジカルボン酸としては、特に限定されないが、鎖状(より好ましくは直鎖状)の脂肪族ジカルボン酸であることが好ましい。これらの酸無水物又は低級アルキルエステルを加水分解したものなども含まれる。
カルボン酸成分のうち、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上が、炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸から選ばれるカルボン酸である。
上記炭素数2以上22以下の脂肪族ジカルボン酸以外の多価カルボン酸を用いることもできる。2価のカルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸;n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸の脂肪族カルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物または低級アルキルエステルなども含まれる。
また、3価以上の多価カルボン酸としては、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸等の芳香族カルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシ-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、等の脂肪族カルボン酸が挙げられ、これらの酸無水物または低級アルキルエステル等の誘導体等も含まれる。
さらに、結晶性ポリエステル樹脂の特性を損なわない程度に1価のカルボン酸を含有していてもよい。
結晶性ポリエステル樹脂は、通常のポリエステル合成法に従って製造することができる。例えば、前記カルボン酸単量体と前記アルコール単量体とを、エステル化反応又はエステル交換反応させた後、減圧下または窒素ガスを導入して常法に従って重縮合反応させることで、所望の結晶性ポリエステル樹脂を得ることができる。
結晶性ポリエステル樹脂の使用量は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは0.1質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上20質量部以下であり、さらに好ましくは3質量部以上15質量部以下である。
トナー粒子は着色剤を有していてもよい。着色剤としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調整したものが挙げられる。
マゼンタトナー用着色顔料しては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物。具体的には、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269;C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
着色剤としては、顔料単独で使用してもよく、染料と顔料とを併用してもよい。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパースバイオレット1などの油溶染料、C.I.
ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの塩基性染料。
シアントナー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66;C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1~5個置換した銅フタロシアニン顔料。
イエロー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74,83、93、95、97,109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、174、180、181、185、191;C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。また、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162などの染料も使用することができる。
着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上20質量部以下であり、さらに好ましくは3質量部以上15質量部以下である。
トナー粒子の製造方法は特に制限されず、公知の方法を採用することができる。該製造方法しては、例えば、溶融混練法、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法などが挙げられる。
また、上記トナー粒子において、結着樹脂に予め、着色剤を混合し、マスターバッチ化させたものを用いることが好ましい。そして、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂及びワックス等)を溶融混練させることにより、トナー粒子中に着色剤を良好に分散させることができる。
トナーの帯電性をさらに安定化させる為に、必要に応じて荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤は、結着樹脂100質量部あたり、0.5質量部以上10質量部以下使用するのが好ましい。0.5質量部以上であると、十分な帯電特性が得られる。一方、10質量部以下であると、他材料との相溶性が良好になり、低湿下における帯電過剰を抑制できる。
荷電制御剤としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
トナーを負荷電性に制御する負荷電性制御剤として、例えば有機金属錯体又はキレート化合物が有効である。具体的には、モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、その無水物、又はそのエステル類、又は、ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙げられる。
トナーを正荷電性に制御する正荷電性制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム-1-ヒドロキシ-4-ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのキレート顔料として、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物等)、高級脂肪酸の金属塩として、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキシド等のジオルガノスズオキサイドやジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレートが挙げられる。
必要に応じて一種又は二種以上の離型剤を、トナー粒子中に含有させてもよい。離型剤としては次のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスが好ましく使用できる。また、酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、又は、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部あたり、好ましくは0.1質量部以上20質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上10質量部以下である。
また、離型剤の示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の最大吸熱ピーク温度で規定される融点は、65℃以上130℃以下であることが好ましい。より好ましくは80℃以上125℃以下である。融点が65℃以上であると、トナーの粘度が好適になるため、感光体へのトナー付着を抑制できる。一方、融点が130℃以下であると、低温定着性が良好になる。
トナーには、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得る微粉体を流動性向上剤として用いてもよい。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末のようなフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカのような微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミナ等をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施し、疎水化処理したものであり、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が30~80の範囲の値を示すように処理したものが特に好ましい。
流動性向上剤は、トナー粒子100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上10質量部以下、より好ましくは0.2質量部以上8質量部以下用いる。
本発明の二成分現像剤は、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、磁性キャリアとを含有する。
トナーを磁性キャリアと混合する場合、その際の磁性キャリア混合比率は、現像剤中のトナー濃度として、好ましくは2質量%以上15質量%以下、より好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%以下であると画像濃度が良好になり、15質量%以下であると、カブリや現像器内でのトナーの飛び散りを抑制できる。
本発明の磁性キャリアを含む二成分系現像剤は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
該静電潜像を二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程
を有する画像形成方法に用いることができる。
また、該画像形成方法は、現像器に二成分系現像剤を有し、該現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が該現像器に補給される構成を有していてもよい。本発明の磁性キャリアは、このような画像形成方法に使用するための補給用現像剤に用いることができる。該画像形成方法は、現像器内で過剰になった磁性キャリアが必要に応じて現像器から排出される構成を有してもよい。
すなわち、本発明の補給用現像剤は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
該静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
該静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有し、
現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が該現像器に補給される画像形成方法に使用するための補給用現像剤であって、
該補給用現像剤は、磁性キャリアと、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、を含有し、
該補給用現像剤は、磁性キャリア1質量部に対して該トナーを2質量部以上50質量部以下含有し、
該磁性キャリアは、本発明の磁性キャリアであることを特徴とする。
本発明の補給用現像剤は、
静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
該静電潜像担持体表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
該静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有し、
現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が該現像器に補給される画像形成方法
に用いることができる。
次に、磁性キャリア、二成分系現像剤及び補給用現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置について例を挙げて説明するが、本発明はこれに限るものではない。
<磁性キャリア>
図1に、本発明の磁性キャリアの断面及びX線光電子分光法の測定位置の概略図を示す。本発明の磁性キャリアは、磁性キャリアコア19と、磁性キャリアコア19の表面に形成された樹脂被覆層を有する。該樹脂被覆層は、磁性キャリアコアの上に形成された第一樹脂被覆層18と、該第一樹脂被覆層18の上にさらに形成された第二樹脂被覆層17と、を有する。
該該第一樹脂被覆層18は、上記式(1)で示される構造を有し、該式(1)で示される構造は、4級アンモニウム塩由来の窒素原子21を含む。磁性キャリア中の4級アンモニウム塩由来の窒素原子のうち、磁性キャリア表面に存在する該窒素原子の比率がN1(質量%)である。また、磁性キャリア中の4級アンモニウム塩由来の窒素原子のうち、磁性キャリア表面から磁性キャリアコアへの深さ方向に対する距離0.95×d(μm)の位置における該窒素原子の比率がN2(質量%)である。ここで、dは、樹脂被覆層の層厚(単位:μm)である。
<画像形成方法>
図2において、静電潜像担持体1は図中矢印方向に回転する。静電潜像担持体1は帯電手段である帯電器2により帯電され、帯電した静電潜像担持体1表面には、静電潜像形成手段である露光器3により露光させ、静電潜像を形成する。現像器4は、二成分系現像剤を収容する現像容器5を有し、現像剤担持体6は回転可能な状態で配置され、且つ、現像剤担持体6内部に磁界発生手段としてマグネット7を内包している。マグネット7の少なくとも一つは潜像担持体に対して対向の位置になるように設置されている。
二成分系現像剤は、マグネット7の磁界により現像剤担持体6上に保持され、規制部材8により、二成分系現像剤量が規制され、静電潜像担持体1と対向する現像部に搬送され
る。現像部においては、マグネット7の発生する磁界により磁気ブラシを形成する。その後、直流電界に交番電界を重畳してなる現像バイアスを印加することにより静電潜像はトナー像として可視像化される。静電潜像担持体1上に形成されたトナー像は、転写帯電器11によって記録媒体12に静電的に転写される。
ここで、図3に示すように、静電潜像担持体1から中間転写体9に一旦転写し、その後、転写材(記録媒体)12へ静電的に転写してもよい。その後記録媒体12は、定着器13に搬送され、ここで加熱、加圧されることにより、記録媒体12上にトナーが定着される。その後、記録媒体12は、出力画像として装置外へ排出される。なお、転写工程後、静電潜像担持体1上に残留したトナーは、クリーナー15により除去される。
その後、クリーナー15により清掃された静電潜像担持体1は、前露光16からの光照射により電気的に初期化され、上記画像形成動作が繰り返される。
図3は、本発明の画像形成方法をフルカラー画像形成装置に適用した概略図の一例を示す。
図中のK、Y、C、Mなどの画像形成ユニットの並びや回転方向を示す矢印は何らこれに限定されるものではない。ちなみにKはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。図3において、静電潜像担持体1K、1Y、1C、1Mは図中矢印方向に回転する。各静電潜像担持体は帯電手段である帯電器2K、2Y、2C、2Mにより帯電され、帯電した各静電潜像担持体表面には、静電潜像形成手段である露光器3K、3Y、3C、3Mにより露光し、静電潜像を形成する。
その後、現像手段である現像器4K、4Y、4C、4Mに具備される現像剤担持体6K、6Y、6C、6M上に担持された二成分系現像剤により静電潜像はトナー像として可視像化される。さらに転写手段である中間転写帯電器10K、10Y、10C、10Mにより中間転写体9に転写される。さらに転写手段である転写帯電器11により、記録媒体12に転写され、記録媒体12は、定着手段である定着器13により加熱圧力定着され、画像として出力される。そして、中間転写体9のクリーニング部材である中間転写体クリーナー14は、転写残トナーなどを回収する。
現像方法としては、具体的には、現像剤担持体に交流電圧を印加して、現像領域に交番電界を形成しつつ、磁気ブラシが感光体に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ)6と感光ドラムとの距離(S-D間距離)は、100μm以上1000μm以下であることが、磁性キャリア付着防止及びドット再現性の向上において良好である。100μm以上であると現像剤の供給が十分であり、画像濃度が良好になる。1000μm以下であると、磁極S1からの磁力線が広がりにくく磁気ブラシの密度が良好になり、ドット再現性が向上する。また、磁性キャリアを拘束する力が高まり磁性キャリア付着を抑制できる。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、好ましくは300V以上3000V以下、より好ましくは500V以上1800V以下である。また周波数は、好ましくは500Hz以上10000Hz以下、より好ましくは1000以上7000Hz以下であり、それぞれプロセスにより適宜選択して用いることができる。この場合、交番電界を形成するための交流バイアスの波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty比を変えた波形が挙げられる。
トナー像の形成速度の変化に対応するためには、非連続の交流バイアス電圧を有する現像バイアス電圧(断続的な交番重畳電圧)を現像剤担持体に印加して現像を行うことが好ましい。印加電圧が300V以上であると十分な画像濃度が得られやすく、また非画像部のカブリトナーを回収しやすくなる。また、3000V以下であると磁気ブラシを介した潜像の乱れが生じにくく、良好な画質が得られやすくなる。
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めることができるために感光体
寿命を長寿命化できる。Vbackは、現像システムにもよるが、好ましくは200V以下、より好ましくは150V以下である。コントラスト電位としては、十分な画像濃度が出るように100V以上400V以下が好ましく用いられる。
また、プロセススピードにも関係するが、静電潜像担感光体の構成としては、通常、画像形成装置に用いられる感光体と同じでよい。例えば、アルミニウム、SUS等の導電性基体の上に、順に導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層、必要に応じて電荷注入層を設ける構成の感光体が挙げられる。
導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層は、通常、感光体に用いられるものでよい。感光体の最表面層として、例えば電荷注入層あるいは保護層を用いてもよい。
以下、本発明に関する物性の測定方法について説明する。
<磁性キャリアコアの体積平均粒径(D50)の測定方法>
粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)にて測定を行う。
磁性キャリアコアの体積平均粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(日機装社製)を装着して行う。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33L/sec、圧力約17kPaとする。制御は、ソフトウエア上で自動的に行う。粒径は体積平均の累積値である50%粒径(D50)を求める。制御及び解析は付属ソフト(バージョン10.3.3-202D)を用いて行う。測定条件は下記の通りである。
SetZero時間 :10秒
測定時間 :10秒
測定回数 :1回
粒子屈折率 :1.81%
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :23℃、50%RH
<第一樹脂被覆層、第二樹脂被覆層における式(1)~(7)で示される構造の確認方法>
第一樹脂被覆層が熱硬化性樹脂である場合、以下の方法により、磁性キャリアから第二樹脂被覆層を分離して、式(1)~(7)で示される構造を有するかどうかすることができる。
磁性キャリアから第二樹脂被覆層を分離する方法としては、10gの磁性キャリアをカップに取り、10mLのトルエンを用いて攪拌することで、第二樹脂被覆層を構成する樹脂を溶出させる方法がある。
上記方法により分離した第二樹脂被覆層を構成する樹脂をクロロホルム-Dに溶解させ、13C-NMRを測定する。13C-NMRの測定条件は以下のとおりである。
(測定条件)
装置:日本電子(株)製ECA-400(400MHz)
内部標準物質としてテトラメチルシランを含む重水素化溶剤中、25℃で測定を行う。化学シフト値は内部標準物質であるテトラメチルシランを0としたppmシフト値(δ値)として示す。
また、磁性キャリアコアに残った第一樹脂被覆層に関しては、熱分解ガスクロマトグラフィー質量分析計(以下、熱分解GC―MS)により構造を特定する。
(測定条件)
装置は日本分析工業社製「PYROFOIL SAMPLER JPS-700」を使用し、ガスクロマトグラフィー質量分析装置は、サーモフィッシャーサイエンティフィッ
ク社製「Trace GCMS」を用いる。サンプルは、0.1mgの試料を590℃のパイロホイルに包み、熱分解装置へセットする。GC-MS条件として、カラムは、アジレントテクノロジー社製「HP-INNOWAX」で、カラム長30m、内径0.25mm、液相0.25μmのものを使用する。カラムの昇温条件は、50℃~120℃まで5℃/min、200℃まで10℃/min、200℃で3min保持を行う。なお、GC-MSの注入口の条件は注入口温度200℃、スプリット分析、スプリットフローを50mL/min、注入口圧力を100kPaとする。
なお、第一樹脂被覆層が熱可塑性樹脂である場合、10gの磁性キャリアをカップに取り、10mLのトルエンを用いて攪拌することで、被覆用樹脂を溶出させる。溶出された樹脂成分には、第一樹脂被覆層を構成する樹脂、及び第二樹脂被覆層を構成する樹脂が含まれる。その場合、溶出された樹脂を、上記と同様の方法により13C-NMR、及び熱分解GC―MSで測定し、構造を特定する。
<重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナー粒子の重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター
Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出する。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、具体的には、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)を使用する。なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの攪拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーチューブのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れる。この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるよう
にビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー粒子約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となるように適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナー粒子を分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(D1)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<微粉量の算出方法>
トナー粒子中の個数基準の微粉量(個数%)は、以下のようにして算出する。
トナー粒子中の3.0μm以下の粒子の個数%は、前記のMultisizer 3の測定を行った後、
(1)専用ソフトでグラフ/個数%に設定して測定結果のチャートを個数%表示とする。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「<」にチェック、その下の粒径入力部に「3」を入力する。そして、
(3)分析/個数統計値(算術平均)画面を表示したときの「<3μm」表示部の数値が、トナー粒子中の3.0μm以下の粒子の個数%である。
<粗粉量の算出方法>
トナー粒子中の体積基準の粗粉量(体積%)は、以下のようにして算出する。
トナー粒子中の10.0μm以上の粒子の体積%は、前記のMultisizer 3の測定を行った後、
(1)専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「>」にチェック、その下の粒径入力部に「10」を入力する。そして、
(3)分析/体積統計値(算術平均)画面を表示したときの「>10μm」表示部の数値が、トナー粒子中の10.0μm以上の粒子の体積%である。
<XPSによるN1、N2の測定法>
測定サンプルとしては、XPS専用プラテン上に、インジウム箔を張り、その上に磁性キャリアを貼り付ける。その際、インジウム箔部が露出しないように粒子を均一に張り付ける。下記XPS装置により、X線照射箇所およびGCIB照射によるスパッタリング箇所を、インジウム箔上のキャリアに設定する。
使用装置:アルバック・ファイ社製 PHI5000VersaProbe II
照射線:Al-Kα線
ビーム径:100μm
出力:25W15kV
光電子取り込み角度:45°
PassEnergy:58.70eV
Stepsize:0.125eV
XPSピーク:C2p、O2p、Si2p、N1s、Fe2p
測定範囲:300μm×200μm
GUNタイプ:GCIB
Time:15min
Interval:1min
SputterSetting:20kV
以上の条件より測定を行い、各元素のピークから元素数比率(原子%)を算出する。
磁性キャリア表面における上記5元素中の窒素元素の元素数比率をn1とする。また、スパッタリングにより、Fe2p由来の元素数比率が1.0(原子%)以上となった時点で、磁性キャリア表面から層厚d(μm)の位置に達したものとし、その時のスパッタリング回数の0.95倍時点の測定値の結果をn2とする。
測定場所を無作為に変えてn1,n2を合計10回測定し、それぞれの平均値をN1,N2とする。
また、後述に示す方法で測定された層厚dをもとに、1回のスパッタリングの深度のレートを算出することができる。
<樹脂被覆層の層厚dの測定方法>
樹脂被覆層の層厚dは、磁性キャリアの断面を透過電子顕微鏡(TEM)(各50,000倍)で観察し、樹脂被覆層の厚みを計測する。
具体的には、アルゴンイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、商品名E-3500)を用い、磁性キャリアをイオンミリングし、透過電子顕微鏡(TEM)(各50,000倍)にて磁性キャリア断面の樹脂被覆層厚みを任意に10点測定する。
磁性キャリア20点に対して上記と同様の測定を行い、得られた樹脂被覆層の厚みの測定値200点の平均値をd(μm)とする。イオンミリング測定条件は下記の通りである。
ビーム径 :400μm(半値幅)
イオンガン加速電圧 :5kV
イオンガン放電電圧 :4kV
イオンガン放電電流 :463μA
イオンガン照射電流量 :90μA/cm/1min
以下、実施例を参照して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。以下の処方における部は、特に断りのない限り質量基準である。以下、実施例11~13はそれぞれ参考例11~13とする。
<被覆用樹脂A-1~A-6、B-1~B-2、C-1~C-5、D-1の溶液の製造例>
表1に記載の原料(合計100部)を、還流冷却器、温度計、窒素吸い込み管及びすり合わせ方式攪拌装置を配した4ツ口フラスコに添加し、更にトルエン200.0部、メチルエチルケトン200.0部、アゾビスイソバレロニトリル4.0部を加え、窒素気流下80℃で10時間保ち、被覆用樹脂A-1の溶液(固形分20質量%)を得た。
また、表1~4に記載の原料を用いて、反応時間、温度を調整する以外は同様にして被覆用樹脂A-2~A-6、B-1~B-2、C-1~C-5、D-1の各溶液を得た。
Figure 0007387337000010

[化合物A]
Figure 0007387337000011

[化合物B]
Figure 0007387337000012
Figure 0007387337000013
Figure 0007387337000014
Figure 0007387337000015
表中の略称は以下の通りである。
DMC:ジメチルアミノエチルメタクリレート・塩化メチル4級塩
GMA:グリシジルメタクリレート
St:スチレン
2HEMA:2-ヒドロキシエチルメタクリレート
MAA:メタクリル酸
MAn:無水マレイン酸
MMA:メチルメタクリレート
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
また、表中のマクロモノマーAは、下記式(M)で表され、式(M)中のM’が下記式(M’)で示されるメタクリル酸メチル重合体であり、該マクロモノマーAの重量平均分子量Mwは5000である。
Figure 0007387337000016

Figure 0007387337000017
<磁性キャリアコア1の製造例>
工程1(秤量・混合工程)
Fe 68.3質量%
MnCO 28.5質量%
Mg(OH) 2.0質量%
SrCO 1.2質量%
上記フェライト原材料を秤量し、フェライト原料80部に水20部を加え、その後、直径(φ)10mmのジルコニアを用いてボールミルで3時間湿式混合しスラリーを調製した。スラリーの固形分濃度は、80質量%とした。
工程2(仮焼成工程)
混合したスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製)により乾燥した後、バッチ式電気炉で、窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)、温度1050℃で3.0時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
工程3(粉砕工程)
仮焼フェライトをクラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、水を加え、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度を70質量%とした。1/8インチのステンレスビーズを用いた湿式ボールミルで3時間粉砕し、スラリーを得た。さらにこのスラリーを直径1mmのジルコニアを用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、体積基準の50%粒子径(D50)が1.3μmの仮焼フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程)
上記仮焼フェライトスラリー100部に対し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0部、バインダーとしてポリビニルアルコール1.5部を添加した後、スプレードライヤー(大川原化工機社製)で球状粒子に造粒、乾燥した。得られた造粒物に対して、粒度調整を行った後、ロータリー式電気炉を用いて700℃で2時間加熱し、分散剤やバインダー等の有機物を除去した。
工程5(焼成工程)
窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)で、室温から焼成温度(1300℃)になるまでの時間を2時間とし、温度1300℃で5時間保持し、焼成した。その後、8時間をかけて温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
工程6(選別工程)
凝集した粒子を解砕した後に、目開き150μmの篩で篩分して粗大粒子を除去、風力分級を行って微粉を除去し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。さらに、振動篩にて粗大粒子を取り除き、D50が34μmの磁性キャリアコア1を得た。
<磁性キャリアコア2の製造例>
個数平均粒径0.30μmのマグネタイト粉100.0部に対して、4.0部のシラン系カップリング剤(3-(2-アミノエチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン)を加え、容器内にて100℃以上で高速混合攪拌し、微粒子を処理した。
・フェノール 10部
・ホルムアルデヒド溶液 6部
(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%)
・処理したマグネタイト 84部
上記材料と、28%アンモニア水5部、水20部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら30分間で85℃まで昇温・保持し、3時間重合反応させて、生成するフェノール樹脂を硬化させた。その後、硬化したフェノール樹脂を30℃まで冷却し、さらに水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)、60℃の温度で乾燥して、磁性体が分散された状態の、D50が35μmの球状の磁性キャリアコア2を得た。
<磁性キャリア1の製造例>
<第一樹脂被覆層の形成>
被覆用樹脂A-1溶液および被覆用樹脂B-1溶液を、表5に示す比率で混合したのち
、樹脂成分が5%になるようにトルエンで希釈し、充分に攪拌された樹脂溶液を第一樹脂被覆層用樹脂液1として準備した。その後温度60℃で維持されている遊星運動型混合機(ホソカワミクロン社製のナウタミキサVN型)に、100.0部の磁性キャリアコア1に対して、樹脂固形分が1.0部になる量の第一樹脂被覆層用樹脂液1を投入し、40分間溶媒除去及び塗布操作を行った。
その後、第一樹脂被覆層で被覆された磁性キャリアを回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(杉山重工業社製のドラムミキサーUD-AT型)に移し、混合容器を1分間に10回転させて攪拌しながら、窒素雰囲気下に温度180℃で2時間熱処理した。
<第二樹脂被覆層の形成>
被覆用樹脂C-1溶液を、樹脂成分が5%になるようにトルエンで希釈し、充分に攪拌された樹脂溶液を第二樹脂被覆層用樹脂液1として準備した。
樹脂固形分が1.5部になる量の第二樹脂被覆層用樹脂液1と、上記で得られた第一樹脂被覆層を有する磁性キャリア粒子100.0部を、温度60℃で維持されている遊星運動型混合機に投入し、40分間溶媒除去及び塗布操作を行った。
その後、第二樹脂被覆層で被覆された磁性キャリアを回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機に移し、混合容器を1分間に10回転させて攪拌しながら、窒素雰囲気下に温度120℃で2時間熱処理した。
得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、磁性キャリア1を得た。磁性キャリア1の物性を表7に示す。
<磁性キャリア2~18の製造例>
第一樹脂被覆層用樹脂液の組成を表5に示すとおりに変更し、第二樹脂被覆層用樹脂液の組成を表6に示すとおりに変更し、かつ、第一樹脂被覆層用樹脂液と第二樹脂被覆層用樹脂液の添加部数を表7に示すとおりに変更した以外は磁性キャリア1の製造例と同様にして、磁性キャリア2~18を得た。なお、第一樹脂被覆層用樹脂液6については、上記で得られた被覆用樹脂A-6溶液全量に対して5部のアジピン酸ヒドラジド(ADH)を添加して、第一樹脂被覆層用樹脂液6とした。
磁性キャリア2~18の物性は表7に示す。
Figure 0007387337000018
Figure 0007387337000019
Figure 0007387337000020

※ 3-アミノプロピルトリメトキシシラン
<シアントナーの製造例>
表8に示す材料を、ヘンシェルミキサー(FM-75J型、日本コークス工業(株)製)でよく混合した後、温度130℃に設定した2軸混練機(商品名:PCM-30型、池貝鉄鋼(株)製)にて10kg/hrのFeed量で混練(吐出時の混練物温度は150℃)した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗砕した後、機械式粉砕機(商品名:T-250、ターボ工業(株)製)にて10kg/hrのFeed量で微粉砕した。そして、重量平均粒径が4.8μmの粒子を得た。
なお、ポリエステル樹脂のモノマー組成は、以下の通りである。
(組成:ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン40部、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン10部、テレフタル酸40部、無水トリメリット酸2部、フマル酸8部))
得られた粒子を回転式分級機(商品名:TTSP100、ホソカワミクロン(株)製)にて、微粉及び粗粉をカットする分級を行った。重量平均粒径が5.0μmであり、粒径3.0μm以下の粒子の存在率が18.8個数%、かつ粒径10.0μm以上の粒子の存在率が0.3体積%であるシアントナー粒子を得た。
さらに、下記材料をヘンシェルミキサー(商品名:FM-75J型、日本コークス工業(株)製)に投入し、回転羽根の周速を35.0(m/秒)とし、混合時間3分で混合することにより、シアントナー粒子の表面に、シリカ粒子と酸化チタン粒子を付着させてシアントナーを得た。
・シアントナー粒子: 100.0部
・シリカ粒子: 3.0部
(フュームド法で作製したシリカ粒子にヘキサメチルジシラザン1.5質量%で表面処理した後、分級によって所望の粒度分布に調整したもの)
・酸化チタン粒子: 1.7部
(アナターゼ形の結晶性を有するメタチタン酸をオクチルシラン化合物で表面処理したもの。)
・チタン酸ストロンチウム粒子: 0.5部
(オクチルシラン化合物で表面処理したもの。)
上記シアントナーと磁性キャリア1~18とを用い、トナー濃度が7.0質量%となるように各材料を、振とう機(YS-8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうし、二成分系現像剤300gを調製した。振とう機の振幅条件は200rpm、2分間とした。
一方、10部の磁性キャリア1~18に対し、それぞれ上記シアントナーを90部加え、常温常湿23℃/50%RHの環境において、V型混合機により5分間混合し、補給用現像剤を得た。
Figure 0007387337000021
<実施例1~13及び比較例1~5>
上記二成分系現像剤及び補給用現像剤を用いて以下の評価を行った。
画像形成装置として、キヤノン製カラー複写機imagePRESS C850 改造機を用いた。
シアンの現像器に二成分系現像剤を入れ、シアンの補給用現像剤を入れた補給用現像剤容器をセットし、画像を形成し、耐久試験前後での各種評価を行った。
試験環境は、常温低湿環境(温度23℃/湿度5RH%、以下「N/L」ともいう)、および、高温高湿環境(温度30℃/湿度80RH%、以下「H/H」ともいう)と採用した。
耐久検討を行う場合、画像比率5%のFFH出力のチャートを用いた。
FFHとは、256階調を16進数で表示した値であり、00hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFHが256階調の256階調目(ベタ部)である。
(条件)
紙:レーザービームプリンター用紙CS-814(81.4g/m)(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)
画像形成速度:A4サイズ、フルカラーで85枚/min
現像条件:現像コントラストを任意値で調整可能にし、本体による自動補正が作動しないように改造した。交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、周波数2.0kHz、Vppが0.7kVから1.8kVまで0.1kV刻みで変えられるように改造した。
各評価項目を以下に示す。
(1)ハーフトーンの濃度再現性(評価X 濃度安定性(N/L→H/H))
シアントナーを用いて評価した。
N/L環境で72時間放置された複写機本体で現像コントラストを調整し、各パターンを以下に示す濃度に設定した画像を出力した。その後N/Lで設定した現像コントラストのまま複写機本体をH/H環境に3時間放置し、N/Lと同様の画像を出力した。反射濃度は、分光濃度計500シリーズ(X-Rite社製)を使用し、H/H環境で出力したパターン画像のそれぞれのパターンの濃度のずれより判断した。
パターン1:0.10~0.14
パターン2:0.25~0.29
パターン3:0.45~0.49
パターン4:0.65~0.69
パターン5:0.85~0.89
パターン6:1.05~1.09
パターン7:1.25~1.29
パターン8:1.48~1.52
判断基準は、以下の通りである。
A(10点):すべてのパターン画像が上記の濃度範囲を満足する
B(9点):一つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
C(8点):二つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
D(7点):三つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
E(6点):四つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
F(5点):五つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
G(4点):六つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
H(3点):七つ以上のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
(2)ハーフトーンの濃度再現性(評価Y 濃度安定性(H/H→N/L))
シアントナーを用いて評価した。
H/H環境で72時間放置された複写機本体で現像コントラストを調整し、各パターンを以下に示す濃度に設定した画像を出力した。その後H/Hで設定した現像コントラストのまま複写機本体をN/L環境に3時間放置し、H/Hと同様の画像を出力した。反射濃度は、分光濃度計500シリーズ(X-Rite社製)を使用し、N/L環境で出力したパターン画像のそれぞれのパターンの濃度のずれより判断した。
パターン1:0.10~0.14
パターン2:0.25~0.29
パターン3:0.45~0.49
パターン4:0.65~0.69
パターン5:0.85~0.89
パターン6:1.05~1.09
パターン7:1.25~1.29
パターン8:1.48~1.52
判断基準は、以下の通りである。
A(10点):すべてのパターン画像が上記の濃度範囲を満足する
B(9点):一つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
C(8点):二つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
D(7点):三つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
E(6点):四つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
F(5点):五つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
G(4点):六つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
H(3点):七つ以上のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
(3)白抜け(評価Z 現像性)
N/L環境の下で、画像比率5%のFFH出力のチャートを用い、20000枚の耐久評価を行った。その後直後、転写紙の搬送方向に対して、ハーフトーン横帯(30H 幅10mm)とベタ黒横帯(FFH 幅10mm)を交互に並べたチャートを出力した。その画像をスキャナで読みとり、二値化処理を行った。二値化画像の搬送方向におけるあるラインの輝度分布(256階調)をとった。そのときのハーフトーンの輝度に接線を引き、ベタ部輝度と交わるまでのハーフトーン部後端の接線からずれた輝度の領域(面積:輝度数の和)をもって、白抜け度とし、以下の基準に基づき評価した。評価はシアン単色で行った。
A(10点):19以下
B(9点):20以上24以下
C(8点):25以上29以下
D(7点):30以上34以下
E(6点):35以上39以下
F(5点):40以上44以下
G(4点):45以上49以下
H(3点):50以上
Figure 0007387337000022
Figure 0007387337000023
1、1K、1Y、1C、1M:静電潜像担持体、2、2K、2Y、2C、2M:帯電器、3、3K、3Y、3C、3M:露光器、4、4K、4Y、4C、4M:現像器、5:現像容器、6、6K、6Y、6C、6M:現像剤担持体、7:マグネット、8:規制部材、9:中間転写体、10K、10Y、10C、10M:中間転写帯電器、11:転写帯電器、12:転写材(記録媒体)、13:定着器、14:中間転写体クリーナー、15、15K、15Y、15C、15M:クリーナー、16:前露光、17:第二樹脂被覆層、18:第一樹脂被覆層、19:磁性キャリアコア、20:磁性キャリア表面、d:樹脂被覆層の層厚、21:4級アンモニウム塩由来の窒素原子

Claims (10)

  1. 磁性キャリアコア及び該磁性キャリアコアの表面に形成された樹脂被覆層を有する磁性キャリアであって、
    該樹脂被覆層は、
    下記式(1)で示される構造を有する重合体を含有する第一樹脂被覆層と、
    該第一樹脂被覆層の表面に形成された、ビニル系樹脂を含有する第二樹脂被覆層と、を有し、
    該磁性キャリアに対するX線光電子分光法による測定において、
    該磁性キャリア表面における4級アンモニウム塩由来の窒素原子数の比率N1が0.5原子%以下であり、
    該樹脂被覆層の層厚をd(μm)としたとき、該磁性キャリアの表面から該磁性キャリアコアへの深さ方向に対する距離0.95×d(μm)の位置における4級アンモニウム塩由来の窒素原子数の比率N2が3.0原子%以上9.0原子%以下であることを特徴とする磁性キャリア。
    Figure 0007387337000024

    (式(1)中、Rは、それぞれ独立して水素原子または炭素数1~8のアルキル基を表し、Rは炭素数1~20のアルキレン基を表し、Rは、水素原子またはメチル基を表し、Xは、アニオンを表す。)
  2. 前記第二樹脂被覆層に含まれるビニル系樹脂が、下記式(2)で示される構造を有する
    、請求項1に記載の磁性キャリア。
    Figure 0007387337000025

    (式(2)中、Rは、H又はCHを示し、Yは炭素数4~12の環状構造を有する炭化水素基である。)
  3. 前記第二樹脂被覆層に含まれるビニル系樹脂が、前記式(2)で示される構造と、下記式(8)で示される構造と、を有する、請求項2に記載の磁性キャリア。
    Figure 0007387337000026

    (式(8)中、R15は、HまたはCHを示す。M’は、重合体を主鎖とする二価の官能基であり、該重合体は、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル(n-ブチル、sec-ブチル、iso-ブチル及びtert-ブチルからなる群から選択される少なくとも一)、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、スチレン、アクリロニトリル、及びメタクリロニトリルからなる群より選ばれる少なくとも一のモノマーの重合体である。)
  4. 前記式(1)で示される構造を有する重合体が、さらに下記式(3)で示される構造を有する、請求項1~3のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
    Figure 0007387337000027

    (式(3)中、Rは、H又はCHを示し、Zは、H又は炭素数1~20の炭化水素基である。)
  5. 前記式(1)で示される構造を有する重合体が、さらに下記式(7)で示される構造を有する、請求項1~のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
    Figure 0007387337000028

    (式(7)中、R14は炭素数1~20の炭化水素基である。)
  6. 前記樹脂被覆層の層厚dは、0.5μm以上6.0μm以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  7. 結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、磁性キャリアとを含有する二成分系現像剤であって、
    該磁性キャリアが請求項1~のいずれか1項に記載の磁性キャリアであることを特徴とする、二成分系現像剤。
  8. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
    該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
    該静電潜像を二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
    該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
    転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程
    を有する画像形成方法であって、
    該二成分系現像剤が、請求項に記載の二成分系現像剤であることを特徴とする、画像形成方法。
  9. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
    該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
    該静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
    該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
    転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有し、
    現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が該現像器に補給される画像形成方法に使用するための補給用現像剤であって、
    該補給用現像剤は、磁性キャリアと、結着樹脂を含有するトナー粒子を有するトナーと、を含有し、
    該補給用現像剤は、該磁性キャリア1質量部に対して該トナーを2質量部以上50質量部以下含有し、
    該磁性キャリアは、請求項1~のいずれか1項に記載の磁性キャリアであることを特徴とする、補給用現像剤。
  10. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、
    該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、
    該静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、
    該トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び
    転写された該トナー像を該転写材に定着する定着工程を有し、
    現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が該現像器に補給される画像形成方法であって、
    該補給用現像剤は、請求項に記載の補給用現像剤であることを特徴とする、画像形成
    方法。
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