JP2015014711A - 静電潜像現像用二成分現像剤、及びその製造方法 - Google Patents

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Yoshiyasu Matsumoto
好康 松本
公亮 中村
Kosuke Nakamura
公亮 中村
内野 哲
Satoru Uchino
哲 内野
秀仁 春木
Hidehito Haruki
秀仁 春木
小鶴 浩之
Hiroyuki Kozuru
浩之 小鶴
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Abstract

【課題】本発明の課題は、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化があってもかぶりが無い静電潜像現像用二成分現像剤及びその製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明の静電潜像現像用二成分現像剤は、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を有するトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を有するキャリア粒子とを含有する静電潜像現像用二成分現像剤であって、前記樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られた被覆用樹脂を含有し、かつ、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有していることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電潜像現像用二成分現像剤、及びその製造方法に関する。より詳しくは、画像の印字率に変化があってもかぶりが無い静電潜像現像用二成分現像剤、及びその製造方法に関する。
高画質化のため、懸濁重合法や乳化凝集法などで合成する球形で粒径の小さいケミカルトナーが用いられるようになった。これらのケミカルトナーは水系で製造するために水分を吸着しやすく、粉砕トナーに比べて帯電量が環境に大きく依存してしまうという問題を持っている。
この問題に対応するため、現像剤として、帯電量の環境差を低減すべく、キャリア粒子の樹脂被覆層に用いられる樹脂(被覆用樹脂)の疎水化がされている。
この樹脂の疎水化としては、従来では、シリコーン樹脂を用いた被覆用樹脂が提案されている。
しかし、シリコーン樹脂は膜が硬く削れないため、トナーがスペント(トナーの破砕物やトナーの外添剤、あるいはトナー母体粒子の成分などがキャリア表面に付着することをスペントという。以下、トナーがスペントすることを「トナースペント」ともいう。)すると、膜減耗によるキャリア粒子の表面のリフレッシュが起こらないため、多数枚のプリントをすると帯電量が大きく低下し、例えば、耐用(耐久)期間の末期などでは、プリントされた画像の濃度が安定しないという問題が生じる。
このトナースペントを防止するため、トナー粒子との付着力が小さく、かつ膜が適度に削れる接触角の高い非水系で重合をしたシクロヘキシルメタクリレートが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、キャリア粒子の樹脂被覆層にシクロアルキル基を有するモノマーに窒素含有アクリル系モノマー(アミノ基含有アクリル系モノマーやその誘導体)を共重合した樹脂を用い、樹脂被覆層に窒素原子を導入することで、キャリア粒子の帯電付与能力を向上させる二成分現像剤が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
一方、近年、プロダクションプリント機における顧客要望から、より広範囲の印字率に対応できることが求められている。これは、印字率の変動があったとき、つまり、トナーを補給する速度が変化した場合にも同一の画像を得られること(現像剤特性としては同一の帯電量であること)が求められている。
トナーを補給する速度が変化すると、キャリアへの汚染物質の供給速度が変化するのに対して、キャリア粒子の表面のリフレッシュ速度(膜摩耗速度)は、現像器撹拌時間に比例し一定のため、両者の相対的な速度が変化する。すなわち、印字率が増加した場合、膜摩耗速度が汚染物質の供給速度に対して不十分となることから、キャリア粒子の劣化が顕在化し、帯電量が低下する。その結果として、かぶりが発生するという問題がある。
また、キャリア粒子の表面へのトナースペントを防止するためには、水に対する接触角が大きい非水系で重合したメタクリル酸イソブチルモノマーを用いた樹脂が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、上述のように、ケミカルトナーは環境に対する依存性が高いため、メタクリル酸イソブチルモノマーを重合して得られた樹脂で被覆したキャリア粒子を用いた場合、温湿度環境の変動によって、トナーの帯電量が大きく変動してしまうという問題がある。
特許第3691085号公報 特開2009−300531号公報 特開平7−219280号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化があってもかぶりが無い静電潜像現像用二成分現像剤及びその製造方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、樹脂の重合開始剤として含窒素化合物を用いて樹脂を合成する、又は含窒素樹脂微粒子を導入する、などの手法により、帯電量レベルの引き上げを行った。これにより、所望の帯電性を耐用期間の全期にわたり得られることを見出した。
その結果、耐用期間の末期又は印字率が変動した場合であっても、かぶりがなく、画像濃度が安定した静電潜像現像用二成分現像剤(以下、「二成分現像剤」ともいう。)を得ることができることを見出し本発明に至った。
また、本発明者は、キャリア粒子の樹脂被覆層において、上層(表面側)と下層(キャリア芯材粒子側)とに含有される窒素原子の存在比率を変える構成とすることで、さらに耐用期間の末期又は印字率が変動した場合であっても画像濃度等に安定性を持たせることができ、上述の効果がより向上した二成分現像剤を得ることができることを見出した。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を有するトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を有するキャリア粒子とを含有する静電潜像現像用二成分現像剤であって、
前記樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られた被覆用樹脂を含有し、かつ、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有していることを特徴とする静電潜像現像用二成分現像剤。
2.前記樹脂被覆層を前記キャリア芯材粒子側と表面側とに分けたとき、前記キャリア芯材粒子側に含有される窒素原子の量が、前記表面側に含有される窒素原子の量に対して、1.05倍以上であることを特徴とする第1項に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
3.前記結着樹脂が、少なくともポリエステル樹脂を含有することを特徴とする第1項又は第2項に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
4.前記被覆用樹脂の重量平均分子量が、30万〜90万の範囲内であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
5.前記外添剤が、平均粒径70〜130nmの範囲内のシリカ粒子を含有することを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
6.前記樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーとメタクリル酸メチルモノマーとを共重合して得られた被覆用樹脂を含有することを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
7.少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を付着させたトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を形成させたキャリア粒子とを含有する静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法であって、
少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られる被覆用樹脂に、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有させて前記樹脂被覆層を形成する工程を有することを特徴とする静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法。
8.前記樹脂被覆層を形成する工程が、
前記樹脂被覆層に含有させる窒素原子の量を、前記樹脂被覆層の表面側から前記キャリア芯材粒子側になるにつれて段階的又は連続的に増加させるよう前記樹脂被覆層を形成する工程であることを特徴とする第7項に記載の静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法。
本発明の上記手段により、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化があってもかぶりが無い静電潜像現像用二成分現像剤及びその製造方法を提供することができる。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
キャリア粒子の被覆用樹脂の耐摩耗性などの機械的特性を得て、かつ高温高湿下での水分吸収による帯電量低下を防ぐため、鎖式メタクリル酸エステルとして、疎水性の高いメタクリル酸イソブチルを被覆用樹脂に用いる。メタクリル酸イソブチルは帯電量を低下させる効果があるものの、トナー種によっては(特にポリエステルを樹脂の一部に持つトナーでは)、帯電量レベルが低いという特徴を持つため、かぶりを引き起こし、単独のモノマーでの適用は困難である。
そこで、本発明者らは、樹脂の重合開始剤として含窒素化合物を用いて樹脂を合成する、又は含窒素樹脂微粒子を導入する、などの手法により、帯電量レベルの引き上げを行った。さらに、耐用期間の間及び印字率が変動した場合においても安定性を持たせるために、キャリア粒子の樹脂被覆層において、上層と下層とに含有される窒素原子の存在比率を変える構成とした。これにより、本発明は、所望の帯電性を耐用期間の全期にわたり得ることができ、ひいては、耐用期間の末期又は印字率の変動があっても、かぶりがなく、画像濃度が安定した二成分現像剤を得ることが確認できた。
以下、効果の発現機構について詳細に説明する。
二成分現像剤を現像機内で長期間撹拌すると、トナー粒子や外添剤がキャリア粒子の表面に付着(スペント)し、キャリア粒子の帯電付与能力が低下するため、トナー粒子の帯電量が低下する。
従来は、撹拌等の機械的ストレスによってキャリア粒子の表面に設けた樹脂被覆層を少量ずつ研磨して減耗させることで、トナー粒子や外添剤がスペントしたキャリア粒子の表面をリフレッシュして初期同等の帯電付与能力を保持させていた。
しかしながら、樹脂被覆層の層厚がある層厚以下に減耗されると、トナー粒子の帯電量が急速に低下し、継続して高品質のプリント物を得られないという問題がある。
また、この帯電量が急速に低下する問題に対して、樹脂被覆層内の窒素原子の濃度がキャリア芯材粒子に近い側において高いキャリア粒子を用いると、樹脂被覆層の層厚が減耗されても初期同等の帯電付与能力を保持できることを見出した。
本発明で用いるキャリア粒子では、耐用期間の後半において、樹脂被覆層の減耗が進むと窒素原子の濃度が増加するような層構成になっている。樹脂被覆層の層厚の減耗による帯電付与能力の低下を、樹脂被覆層内に存在する窒素原子の寄与により帯電付与能力がカバーできるので、キャリア粒子の正帯電付与能力が維持される。その結果、トナー粒子の帯電量の低下が起こらず、多数枚プリントしても安定した帯電量を確保することができるようになったものと推察している。
なお、樹脂被覆層内の窒素原子量を全層で多くすると、プリント初期でのトナー粒子の帯電量が高くなりすぎるおそれがある。このため、好ましい画像濃度のプリントを得られるためには、窒素原子の含有比率が傾斜していることが好ましい。
トナー粒子の帯電現象は接触帯電により誘起されるため、本質的に環境の影響を受けやすく、とりわけ、温湿度の影響により、性能が不安定になりやすい特徴を持つ。特に、先行技術で用いられているメタクリル酸シクロヘキシル(CHMA)系樹脂は含水量が多く、この樹脂を適用すると帯電量の環境差が大きくなるという不具合がある。そのため、トナー粒子の含水量とのバランスをとるなどの手法により、帯電量の環境差を低減する提案がなされている。
本発明においては、被覆用樹脂にイソブチルメタクリレートを重合性モノマーの一部に用いることで、キャリア粒子の含水量を低減し、ひいては、帯電量の環境差を低減できることを見出した。
なお、ここで印字率とは、画像全体の面積に対して、印字する面積(トナーを印字する面積)の比率をいう。例えばA4版(210×297mm)の紙に対して、105×147.5mmの大きさの黒四角画像を印字する場合、印字率は25%となる。
樹脂被覆層に含有される窒素原子量の測定方法を示すキャリア粒子断面の模式図 二成分現像剤の帯電量の測定をするための装置を示す概略構成図
本発明の静電潜像現像用二成分現像剤は、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を有するトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を有するキャリア粒子とを含有する静電潜像現像用二成分現像剤であって、前記樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られた被覆用樹脂を含有し、かつ、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有していることを特徴とする。この特徴は、請求項1から請求項8までの請求項に係る発明に共通する技術的特徴である。これにより、本発明は、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化(例えば、常温常湿から高温高湿へ変化)しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化(例えば印字率3%から35%)があってもかぶりが無い、高品質のプリント物が継続して得られるという効果を得られる。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記樹脂被覆層を前記キャリア芯材粒子側と表面側とに分けたとき、前記キャリア芯材粒子側に含有される窒素原子の量が、前記表面側に含有される窒素原子の量に対して、1.05倍以上であることが好ましい。これにより、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化(例えば印字率3%から35%)があってもかぶりが無い、高品質のプリント物が継続して得られるという効果が得られることから、好ましい。
さらに、本発明においては、前記結着樹脂が、少なくともポリエステル樹脂を含有することが好ましい。これにより、帯電量の変動が抑制できるという効果が得られる。
また、本発明においては、前記被覆用樹脂の重量平均分子量が、30万〜90万の範囲内であることが好ましい。これにより、樹脂の強度がある程度高くなるため、適度な膜減耗によりキャリア粒子の表面がリフレッシュするという効果が得られる。
また、本発明においては、前記外添剤が、平均粒径70〜130nmの範囲内のシリカ粒子を含有することが好ましい。平均粒径が70nm以上のシリカ粒子は、プリント中にトナー粒子中に埋没されにくい。また、平均粒径が130nm以下のシリカ粒子はプリント中にトナー粒子の表面から離脱しにくい。これにより、上記シリカ粒子を含有した本発明は、多数枚プリントしても、帯電付与性を継続して確保でき、かぶりの発生が防止できるという効果が得られる。
また、本発明においては、前記樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーとメタクリル酸メチルモノマーとを共重合して得られた被覆用樹脂を含有することが好ましい。これにより、耐摩耗と電気抵抗との安定化が図られることによって、現像剤の帯電量が安定し、ひいては、画像濃度が安定するという効果が得られる。
本発明の静電潜像現像用二成分現像剤を製造する静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法としては、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を付着させたトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を形成させたキャリア粒子とを含有する静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法であって、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られる被覆用樹脂に、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有させて前記樹脂被覆層を形成する工程を有する態様であることが好ましい。これにより、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化(例えば印字率3%から35%)があってもかぶりが無い、高品質のプリント物が継続して得られるという効果が得られる。
さらに、本発明においては、前記樹脂被覆層を形成する工程が、前記樹脂被覆層に含有させる窒素原子の量を、前記樹脂被覆層の表面側から前記キャリア芯材粒子側になるにつれて段階的又は連続的に増加させるよう前記樹脂被覆層を形成する工程であることが好ましい。これにより、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化(例えば印字率3%から35%)があってもかぶりが無い、高品質のプリント物が継続して得られるという効果が得られる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
(本発明の静電潜像現像用二成分現像剤の概要)
本発明の静電潜像現像用二成分現像剤は、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を有するトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を有するキャリア粒子とを含有する静電潜像現像用二成分現像剤であって、
前記樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られた被覆用樹脂を含有し、かつ、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有していることを特徴とする。
本発明において、被覆用樹脂中に窒素原子を含有しているとは、被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子が含有されていることをいう。
以下において、本発明の二成分現像剤について、詳細な説明をする。
《二成分現像剤》
本発明の二成分現像剤は、トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリア粒子とを含むものである。
本発明の二成分現像剤は、キャリアとトナーとを、混合装置を用い混合することで得ることができる。
混合装置としては、例えばヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)、ナウターミキサー(パウダーテック社製)、V型混合機を挙げることができる。
キャリアとトナーとの配合比は、キャリア100質量部に対してトナー3〜15質量部が好ましく、4〜10質量部がより好ましい。
次に、本発明で用いられる部材について説明する。
《キャリア粒子》
本発明で用いられるキャリア粒子は、キャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたものである。本発明では、樹脂被覆層が少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られた被覆用樹脂を含有し、かつ、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有していることを特徴とする。
なお、本発明では、樹脂被覆層をキャリア芯材粒子側と表面側とに分けたとき、キャリア芯材粒子側に含有される窒素原子の量が表面側に含有される窒素原子の量より多いことが好ましい。これにより、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化(例えば印字率3%から35%)があってもかぶりが無い、高品質のプリント物が継続して得られるという効果が得られる。
〈キャリア芯材粒子〉
キャリア芯材粒子としては、鉄粉、マグネタイト、各種フェライト系粒子又はそれらを樹脂中に分散させたものを挙げることができる。好ましくはマグネタイトや各種フェライト系粒子である。フェライトとしては、銅、亜鉛、ニッケル、マンガン等の重金属を含有するフェライトやアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含有する軽金属フェライトが好ましい。
本発明では、特に、キャリア芯材粒子に用いられるフェライトは、式:(MO)x(Fe)yで表される化合物で、フェライトを構成するFeのモル比yを30モル%から95モル%とすることが好ましい。また、組成比yが前記範囲の値となるフェライト粒子は、所望の磁化を得やすいので、キャリア付着を起こしにくいキャリアを作製する等のメリットを有する。式中のMは、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、ジルコニウム(Zr)、ビスマス(Bi)、コバルト(Co)、リチウム(Li)等の金属原子で、これらを単独又は複数種類組み合わせて使用することが可能である。なお、上記式のMが鉄原子Feのものは、鉄フェライト、すなわち、マグネタイトと呼ばれるものであり、残留磁化が高いため、好ましくない。
キャリア芯材粒子としては、その体積平均粒径が10〜100μmの範囲内、好ましくは20〜80μmの範囲内のものが好ましい。この範囲の粒径のキャリア芯材粒子は高解像度のプリント物を得るのに適している。
更にキャリア芯材粒子自体が有する磁化特性としては、飽和磁化で2.5×10−5〜15.0×10−5Am/kg(WB・m/kg)の範囲内のものが好ましい。
なお、キャリア芯材粒子の体積平均粒径は、湿式分散器を備えてなるレーザー回折式粒度分布測定装置「HELOS」(シンパテック社製)により測定される体積基準の平均粒径である。
飽和磁化は、「直流磁化特性自動記録装置3257−35」(横河電気株式会社製)により測定される値である。
(樹脂被覆層)
本発明のキャリア粒子は、樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られた被覆用樹脂を含有し、かつ、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有していることを特徴とする。
本発明では、特に、前記被覆用樹脂の重量平均分子量が、30万〜90万の範囲内であることが好ましい。これにより樹脂の強度がある程度高くなるため、適度な膜減耗によりキャリア粒子の表面がリフレッシュするという効果が得られる。
また、樹脂被覆層の平均層厚は、キャリア粒子の耐久性と低電気抵抗化の両立の観点より0.05〜4.0μmの範囲内が好ましく、更には0.2〜3.0μmの範囲内が好ましい。
また、キャリア粒子の樹脂被覆層を形成する被覆用樹脂としては、上記の少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られた被覆用樹脂のほかに、公知のアクリル系樹脂を含有していてもよい。
公知のアクリル系樹脂としては、例えば、メタクリル酸イソブチルの単独重合体の他、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどの鎖式メタクリル酸エステルモノマー、炭素原子数3〜7個の範囲内のシクロアルキル環を有するメタクリル酸シクロプロピル、メタクリル酸シクロブチル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチルなどの脂環式メタクリル酸エステルモノマー、スチレン、α−メチルスチレン、パラクロルスチレンなどのスチレン系モノマーとの共重合体などが挙げられる。アクリル系樹脂の中では、耐摩耗性と電気抵抗を両立させる観点から、鎖式メタクリル酸エステルモノマーとの共重合体が好ましく、中でもメタクリル酸メチルが好ましい。
これらの樹脂は、1種単独で又は2種以上のモノマーを組み合わせて共重合体として使用することができる。例えばイソブチルメタクリル酸メチルとメタクリル酸メチルの共重合体を用いると、キャリア粒子の表面がリフレッシュされやすく、かつ現像機内でのストレス耐性に優れるため好ましい。また、特に、メタクリル酸イソブチルモノマーを樹脂中に20質量%以上含有させて重合して得られた樹脂であることが好ましい。メタクリル酸イソブチルモノマーが上記範囲内であると優れた疎水性の効果が得られ、温湿度環境の変動による帯電性の変動を小さくすることができる。
また、被覆用樹脂は、2種類以上の被覆用樹脂を添加して混合されたものであってもよい。混合方法については、両着色剤が含有される被覆用樹脂を別々に作製してから、被覆用樹脂を混合する方法であれば、特に限定はない。
2種の被覆用樹脂の混合は、被覆用樹脂にストレスを与えず混合できるものが好ましく、公知の混合機を用いて行うことができる。具体的には、例えば、V型混合機、ナウター混合機、ヘンシェルミキサー等を挙げることができる。
〔2種類の被覆用樹脂の定量方法〕
2種類の被覆用樹脂の混合量については、仕込み時の投入量で管理できるが、実際の正確な含有量は、完成した被覆用樹脂をサンプルとして、波長分散X線分光法(WDX)にて元素分析を行うことで測定可能である。
すなわち、原子の量の測定は、蛍光X線分析装置「XRF−1700」((株)島津製作所製)を用いて測定できる。具体的な測定方法としては、サンプル2gを加圧してペレット化し、定量分析にて下記条件で測定する。
測定には、2θテーブルより測定したい原子のKαピーク角度を決定して用いた。
・X線発生部条件/ターゲット:Rh、管電圧:40kV、管電流:95mA、フィルター:なし
・分光系条件/スリット 標準、アッテネータ なし、分光結晶(S=Ge、C=LiF)、検出器(S=FPC、C=FPC)
本発明では、特に、前記樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーとメタクリル酸メチルモノマーとを共重合して得られた被覆用樹脂を含有することが好ましい。これにより、耐摩耗と電気抵抗との安定化が図られることによって、現像剤の帯電量が安定し、ひいては、画像濃度が安定するという効果が得られる。
(窒素原子)
本発明で用いるキャリア粒子は、樹脂被覆層中に窒素原子を有するものである。
本発明においては、樹脂被覆層を前記キャリア芯材粒子側と表面側とに分けたとき、前記キャリア芯材粒子側に含有される窒素原子の量が、前記表面側に含有される窒素原子の量に対して、1.05倍以上であることが好ましく、1.10倍〜2.00倍の範囲内であることがより好ましい。
(樹脂被覆層に含有される窒素原子の量の測定)
樹脂被覆層中に有する窒素原子の量は、以下のようにして測定することができる。
図1は、樹脂被覆層に含有される窒素原子量の測定方法を示すキャリア粒子断面の模式図である。
図1において、1はキャリア粒子の段面、2はキャリア芯材粒子、3はキャリア芯材粒子の表面、4は樹脂被覆層、5は樹脂被覆層の層厚、6は表面側の樹脂被覆層、7キャリア芯材粒子側の樹脂被覆層、8は樹脂被覆層の表面、9は窒素原子を示す。
クロスセクションポリッシャー法(CP法)にてキャリア粒子の断面サンプルを作製し、走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率30万倍画像の撮影を行う。撮影された画像(SEM画像)において、図1に示すように、樹脂被覆層厚5の平均層厚を二等分するように、樹脂被覆層厚5を各箇所厚さ方向に二分し、キャリア芯材粒子に近い方を「キャリア芯材粒子側の樹脂被覆層7」、他方を「表面側の樹脂被覆層6」とする。次に同じ視野にてエネルギー分散型X線分析装置(EDS)で元素マッピングを行う。その際適宜ピーク分離を行い、窒素原子9と他原子とを色分けする。画像処理装置(例えば、ルーゼックス)を用い、得られたマッピング画像と前記SEM画像とを重ね、キャリア芯材粒子側の樹脂被覆層7と表面側の樹脂被覆層6とのそれぞれにおける窒素原子9の占める面積を算出する。これをキャリア芯材粒子側の樹脂被覆層7又は表面側の樹脂被覆層6の各断面の総面積で除することで、キャリア芯材粒子側の樹脂被覆層7と表面側の樹脂被覆層6とのそれぞれにおける単位面積当たりの窒素原子の量を算出する。前記測定を3視野において同様に行い、キャリア芯材粒子側と表面側とのそれぞれにおいて3視野の平均値を求め、これを「キャリア芯材粒子側の窒素原子の量」「表面側の窒素原子の量」とする。なお、窒素原子のマッピングの濃度により、原子の量を判定することも可能である。
本発明で使用されるキャリア粒子は、その電気抵抗値が10〜1012Ωcmの範囲内のものが好ましく、10〜1011Ωcmの範囲内であるものがより好ましいものである。キャリア粒子の電気抵抗値を上記範囲とすることにより高濃度のトナー画像形成に最適なものになる。
また、本発明で使用されるキャリア粒子は、その飽和磁化が30〜80Am/kgの範囲内、残留磁化が5.0Am/kg以下のものが好ましい。このような磁気特性を有するキャリア粒子を用いることにより、キャリア粒子が部分的に凝集することが防止され、二成分現像剤搬送部材の表面に二成分現像剤が均一分散されて、濃度むらがなく、均一できめの細かいトナー画像を形成する現像が可能になる。
残留磁化は、フェライトを用いることにより小さくできる。なお、残留磁化が小さいとキャリア自身の流動性が良好となり、均一な嵩密度の二成分現像剤を得ることができる。
(静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法)
本発明の静電潜像現像用二成分現像剤を製造する静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法としては、従来公知の種々の方法を採用することができる。
本発明においては、特に、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を付着させたトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を形成させたキャリア粒子とを含有する静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法であって、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られる被覆用樹脂に、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有させて前記樹脂被覆層を形成する工程を有することを特徴とする静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法であることが好ましい。これにより、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化(例えば印字率3%から35%)があってもかぶりが無い、高品質のプリント物が継続して得られるという効果が得られる。
(樹脂被覆層を形成する工程)
樹脂被覆層を形成する工程では、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られる被覆用樹脂に、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有させて前記樹脂被覆層を形成する。
本発明では、当該工程が、前記樹脂被覆層に含有させる窒素原子の量を、前記樹脂被覆層の表面側から前記キャリア芯材粒子側になるにつれて段階的又は連続的に増加させるよう前記樹脂被覆層を形成する工程であることが好ましい。これにより、多数枚プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化(例えば印字率3%から35%)があってもかぶりが無い、高品質のプリント物が継続して得られるという効果が得られる。
《キャリア粒子の作製》
キャリア粒子は、キャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたものである。
樹脂被覆層を形成する工程において、キャリア芯材粒子の表面に、樹脂被覆層を設ける方法としては、湿式コート法、乾式コート法が挙げられ、いずれの方法でも樹脂被覆層を設けることができる。以下に各方法について説明する。
(湿式コート法)
(1)流動層式スプレーコート法
流動層式スプレーコート法(以下、溶剤コート法ともいう)は、被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液を、流動性スプレーコート装置を用いてキャリア芯材粒子の表面にスプレー塗布し、次いで乾燥して樹脂被覆層を作製する方法である。
(2)浸漬式コート法
浸漬式コート法は、被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液中に、キャリア芯材粒子を浸漬して塗布処理し、次いで乾燥して樹脂被覆層を作製する方法である。
(3)重合法
重合法は、反応性化合物を溶剤に溶解した塗布液中に、キャリア芯材粒子を浸漬して塗布処理し、次いで熱等を加えて重合反応を行って樹脂被覆層を作製する方法である。
(乾式コート法)
乾式コート法は、機械的衝撃や熱を加えて被覆用樹脂をキャリア芯材粒子の表面にコートする方法(以下、メカノケミカル法ともいう)であり、下記の工程1〜3により、樹脂被覆層を形成する方法である。
工程1:被覆しようとする被覆用樹脂粒子、必要により添加する固形物(例えば、樹脂粒子)を分散したコート材を、キャリア芯材粒子とともに機械的に撹拌し、キャリア芯材粒子の表面にコート材を付着させる
工程2:その後、機械的衝撃や熱を加えてキャリア芯材粒子の表面に付着させたコート材中の被覆用樹脂粒子を溶融あるいは軟化させて固着し、樹脂被覆層を形成する
工程3:必要に応じ1〜2の工程を繰り返し、所望の厚さの樹脂被覆層を形成する。
機械的衝撃や熱を加えてコートする方法の装置としては、例えば「ターボミル」(ターボ工業社製)、ピンミル、「クリプトロン」(川崎重工社製)等のローターとライナーとを有する摩砕機又は撹拌羽根付高速撹拌混合機を挙げることができ、これらの中では撹拌羽根付高速撹拌混合機が良好に樹脂被覆層を形成でき好ましい。
加熱する場合には、加熱温度は60〜125℃の範囲内が好ましい。前記範囲の温度で加熱すると樹脂被覆したキャリア粒子同士の凝集が発生せず、キャリア芯材粒子の表面に被覆用樹脂を固着させることができる。
本発明では、湿式コート法、乾式コート法、湿式コート法と乾式コート法を組み合わせたコート法により樹脂被覆層を形成できるが、これらの中では均一な樹脂被覆層を形成しやすい乾式コート法が好ましい。
(樹脂被覆層中への窒素原子の導入)
樹脂被覆層中に窒素原子を導入する方法としては、下記の三つの方法を挙げることができる。
(1)窒素原子を有するモノマーを重合して得られる樹脂を用いる方法
窒素原子を有するモノマーを重合して得られる樹脂は、例えば、脂環式メタクリル酸エステルと窒素原子を有するモノマーとの共重合により得ることができる。
窒素原子を有するモノマーとしては、アクリル酸ジメチルアミド、メタクリル酸ジメチルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノブチル、メタクリル酸メチルアミノエチルなどのアミノ基含有アクリル系モノマーやそれらの誘導体などを含む窒素含有アクリル系モノマー;ビニルピロリドンなどの含窒素基を導入したものを挙げることができる。
また、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂(ユリア樹脂)、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹脂などのアミノ樹脂を構成するモノマー;エポキシ樹脂を構成するモノマー等を挙げることができる。
これらの中では、キャリアが電荷付与能力を保持しやすくなることから窒素含有アクリル系モノマーが好ましい。このうちアミノ基含有アクリル系モノマーがより好ましく、メタクリル酸ジメチルアミノエチルがより好ましい。窒素原子を有するモノマーの添加量は、樹脂被覆層全体で0.1〜20質量部の範囲内が好ましく、0.2〜10質量部の範囲内がより好ましい。
(2)樹脂を合成するときに用いる重合開始剤中に窒素原子を含有している重合開始剤を用いる方法
樹脂を合成するときに窒素原子含有開始剤を使用して分子鎖末端(樹脂構造中)に窒素原子を配置して導入することができる。
なお、窒素原子含有開始剤の分解により残る分解物が高分子鎖の末端基として残る。この末端基の分極の度合いがキャリア自身の極性と電荷付与能力を支配する。
窒素含有開始剤としては、2,2′−ビス(2−イミダゾリン−2−イル)[2,2′−アゾビスプロパン]・二塩酸塩、2,2′−ビス(2−イミダゾリン−2−イル)[2,2′−アゾビスプロパン]・二硫酸二水和物、2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩、2,2′−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]、2,2′−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}・二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2′−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2メチルプロパン)・二塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド]、2,2′−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロパンアミド]、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチル−n−2−プロペニルプロパンアミド)、1,2−ジデヒドロ−1−(1−シアノ−1−メチルエチル)セミカルバジド、2,2′アゾビス(n−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2′−アゾビス(n−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)を挙げることができる。
上記の中では、極性の強さ、重合反応の制御しやすさといった観点から、2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩、2,2′−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2メチルプロパン)・二塩酸塩、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)が好ましい。重合反応における添加量は、モノマー100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲内が好ましい。
(3)樹脂被覆層中に窒素原子を含有する樹脂粒子を添加する方法
樹脂被覆層を形成する樹脂の中に、窒素原子を含有する樹脂(以下、「窒素原子含有樹脂」ともいう。)粒子を添加して導入することができる。
窒素原子を含有する樹脂粒子としては、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂粒子、ポリアミド樹脂粒子、メラミン−ベンゾグアナミン樹脂粒子などを挙げることができる。窒素原子を含有する樹脂粒子の粒径は、数平均一次粒子径が50〜2000nmの範囲内であるものが好ましい。数平均一次粒子径が50nm以下では樹脂層における樹脂粒子の分散性が悪くなる可能性があり、2000nm以上では樹脂被覆層からの脱落が生じやすく、本来の効果を発揮しない場合がある。前記窒素原子を含有する樹脂粒子の含有量は、樹脂被覆層の1〜20質量%の範囲内であることが好ましい。
これらの中では、減耗時の樹脂被覆層表面における窒素原子の分散の均一性がより高く、トナーの帯電量が安定することから(1)、(2)の方法が好ましい。
(樹脂被覆層のキャリア芯材粒子側と表面側との窒素原子の含有量を偏在させる方法)
樹脂被覆層中のキャリア芯材粒子側と表面側との窒素原子の含有量を偏在させる方法としては、段階的又は連続的に窒素原子の量を変えて樹脂被覆層を形成する方法を挙げることができる。
段階的に窒素原子の量を変える多層構成の樹脂被覆層は、窒素原子含有樹脂の種類や量を変えた樹脂被覆層を複数層形成することによって作製できる。
また、連続的に窒素原子の量を変えて樹脂被覆層の形成方法では、窒素原子含有樹脂と窒素原子を含有しない樹脂(以下、「窒素原子非含有樹脂」ともいう。)を準備し、キャリア芯材粒子を投入した後、窒素原子含有樹脂の投入量を多くし、窒素原子非含有樹脂の投入量を少なくし、その後、窒素原子非含有樹脂の投入量を多くし、窒素原子含有樹脂の投入量を少なくすることで、キャリア芯材粒子側の窒素原子の量が多く、表面側の窒素原子の量が少ない樹脂被覆層を形成することができる。
(トナー粒子)
トナー粒子としては、少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を付着させて得られたものが用いられる。
なお、トナー母体粒子に外添剤を付着させて得られたトナー粒子は、二成分現像剤の流動性が向上し好ましい。また二成分現像剤としても流動性が向上し、トナーが帯電する速度を速める効果もあり好ましい。
〈トナー粒子の作製〉
トナー粒子は、トナー母体粒子に外添剤を付着させて作製することができる。本発明に係るトナー粒子を作製する方法としては、混練粉砕法、懸濁重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル伸長法、分散重合法などが挙げられる。これらの中でも、高画質化、高安定性に有利となる粒子径の均一性、形状の制御性、コア・シェル構造形成の容易性の観点より、乳化凝集法を採用することが好ましい。
(トナー母体粒子)
本発明に係るトナー母体粒子は、具体的には少なくとも結着樹脂を含有し、必要に応じて着色剤を含有するトナー母体粒子よりなるものである。また、このトナー母体粒子には、必要に応じて、さらに離型剤及び荷電制御剤などの他の成分を含有することもできる。
このようなトナー母体粒子を製造する方法としては、特に限定されるものではなく、粉砕法、懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル分子伸長法その他の公知の方法などを挙げることができる。
(結着樹脂)
本発明に係るトナー母体粒子を構成する結着樹脂としては、熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
このような結着樹脂としては、一般にトナーを構成する結着樹脂として用いられているものを特に制限なく用いることができ、具体的には、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルホン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を用いることができる。また、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
特に、本発明においては、当該結着樹脂が、少なくともポリエステル樹脂を含有することが、帯電量の変動が抑制できるという効果が得られることから、好ましい。
(着色剤)
トナー母体粒子を構成するトナー粒子中には、必要に応じて着色剤が含有されていてもよい。着色剤としては、公知の無機又は有機着色剤を使用することができる。着色剤の添加量はトナー母体粒子全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲とされる。
(離型剤)
トナー母体粒子を構成するトナー粒子中には、必要に応じて離型剤が含有されていてもよい。離型剤としては、公知の種々のワックスを用いることができる。トナー母体粒子における離型剤の添加量は、トナー母体粒子全体に対して1〜30質量%の範囲内が好ましく、5〜20質量%の範囲内がさらに好ましい。
(荷電制御剤)
また、トナー母体粒子中には、必要に応じて荷電制御剤が含有されていてもよい。荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
(外添剤)
本発明の静電潜像現像用二成分現像剤は、外添剤を含有することを特徴とする。トナー母体粒子は、そのままトナー粒子として使用することが可能であるが、トナーとしての帯電性能や流動性、あるいはクリーニング性を向上させる観点から、その表面に公知の無機微粒子や有機微粒子などの粒子、滑材を外添剤として添加(外添処理)することができる。
外添処理はトナーの流動性やクリーニング性の向上の目的でトナー母体粒子に付着させて用いられる。
本発明では、特に、前記外添剤が、平均粒径70〜130nmの範囲内のシリカ粒子を含有することが好ましい。これにより、多数枚プリントしても、帯電付与性を継続して確保でき、かぶりの発生が防止できるという効果が得られる。
このようなシリカ粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
また、外添剤の種類は特に限定されるものではなく、上記以外に、以下に挙げる無機微粒子や有機微粒子、滑剤が挙げられる。
無機微粒子としては、従来公知のものを使用することが可能で、例えば、数平均一次粒径が10〜250nmの範囲内のシリカ、チタニア、アルミナ及びチタン酸ストロンチウム微粒子等が好ましいものとして挙げられる。また、必要に応じてこれらの無機微粒子を疎水化処理したものも使用可能である。
チタニア微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB及びIT−OC等が挙げられる。
アルミナ微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604及び石原産業社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
また、有機微粒子としては、数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の範囲内の球形の有機微粒子を使用することができる。好ましくは、スチレンやメタクリル酸メチルなどの単独重合体やこれらの共重合体を挙げることができる。
また、クリーニング性や転写性をさらに向上させるために滑剤を使用することも可能であり、例えば、以下のような高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。すなわち、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛及びカルシウム等の塩が挙げられる。
これら外添剤や滑剤の添加量は、トナー全質量に対して0.1〜10.0質量%の範囲内が好ましい。また、外添剤や滑剤の添加方法としては、タービュラーミキー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー及びV型混合機などの種々の公知の混合装置を使用して添加する方法が挙げられる。
外添剤をトナー母体粒子へ付着させる方法は、機械式混合機、例えばヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)を用いて外添剤とトナー母体粒子を混合する方法が好ましい。
トナー粒子の粒径は、体積基準におけるメディアン径(D50)で3.0〜8.0μmの範囲内のものが好ましい。
なお、トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)は、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)を用い、アパチャ径100μmで、2.0〜60μmの範囲内のクリアトナーの体積を測定して算出した値である。
次に、二成分現像剤を用いてプリント物を作製する画像形成方法と画像形成装置について説明する。
《画像形成方法》
本発明の二成分現像剤は、電子写真方式の公知の種々の画像形成方法において用いることができる。例えば、モノクロの画像形成方法やフルカラーの画像形成方法に用いることができる。フルカラーの画像形成方法では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各々に係る4種類のカラー現像装置と、一つの静電潜像担持体とにより構成される4サイクル方式の画像形成方法や、各色に係るカラー現像装置及び静電潜像担持体を有する画像形成ユニットを、それぞれ色別に搭載するタンデム方式の画像形成方法など、いずれの画像形成方法も用いることができる。
《画像形成装置》
本発明の二成分現像剤は、像担持体上に均一な帯電電位を付与する帯電工程、均一な帯電電位が付与された像担持体上に静電潜像を形成する露光工程、静電潜像をトナーにより現像してトナー像に顕像化する現像工程、トナー像を転写材上に転写する転写工程、転写材上のトナー像を定着する定着工程を少なくとも有する、一般的な電子写真方式の画像形成装置に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
《キャリア粒子の作製》
キャリア粒子は、以下のようにして作製した。
〈キャリア芯材粒子の準備〉
体積平均径が60μm、飽和磁化が10.7×10−5Am/kg(WB・m/kg)のMn−Mg系の「フェライト粒子」を準備した。
〈被覆用樹脂の作製〉
(被覆用樹脂1の作製)
0.3質量%のベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液中に、メタクリル酸イソブチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチルの各モノマーを(95:4.5:0.5)の比率(共重合比)で添加し、該モノマー総量の0.5質量%にあたる量のペルオキソ二硫酸アンモニウムを添加して乳化重合を行い、「被覆用樹脂1」を作製した。得られた被覆用樹脂1の重量平均分子量は50万であった。
表1に、被覆層用樹脂の作製に用いたモノマーの共重合比、重合開始剤の量と、得られた樹脂被覆層用樹脂の重量平均分子量を示す。この表1のごとく条件を変更して「被覆用樹脂2〜7」を作製した。
なお、重量平均分子量は公知の測定装置を用いて測定できる値であり、本実施例では、被覆用樹脂1〜7の重量平均分子量はGPC(ゲルパーミエイションクロマトグラフィー)によって測定した。
すなわち、濃度1mg/mlになるように測定試料をテトラヒドロフランに溶解させる。溶解条件としては、室温にて超音波分散機を用いて5分間行う。次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブランフィルターで処理した後、GPCへ10μl試料溶解液を注入する。GPCの測定条件の具体例を下記に示す。
GPCの装置:HLC−8220GPC(東ソー社製)
カラム:TSKgelG2000HXL(内径7.8mm×30cm)3連(東ソー社製)
カラム温度:40℃
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0ml/min
試料の濃度:0.1%(v/w)
試料の注入量:100μl
検出器:屈折率検出器(RI検出器)
試料の分子量測定では、試料の有する分子量分布を単分散のポリスチレン標準粒子を用いて測定した検量線を用いて算出する。検量線測定用のポリスチレンとしては10点用いた。
Figure 2015014711
(キャリア粒子1の作製)
撹拌羽根つき高速混合機に、上記で準備した「キャリア芯材粒子」100質量部と、「被覆用樹脂2」を3.6質量部投入し、水平回転翼の周速が8m/secとなる条件で、22℃で15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合して機械的衝撃力(メカノケミカル法)の作用でキャリア芯材粒子の表面に第1層を形成し、「キャリア粒子1」を作製した。得られたキャリア粒子1の樹脂被覆層における表面側とキャリア芯材粒子側(芯材粒子側)との窒素原子の量の比は、表面側:芯材粒子側=1.00:1.00であった。
(樹脂被覆層に含有される窒素原子の量の測定)
クロスセクションポリッシャー法(CP法)にてキャリア粒子の断面サンプルを作製し、走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率30万倍画像の撮影を行った。撮影された画像(SEM画像)において、樹脂被覆層厚の平均層厚を二等分するように、樹脂被覆層厚を各箇所厚さ方向に二分し、キャリア芯材粒子に近い方を「キャリア芯材粒子側の樹脂被覆層」、他方を「表面側の樹脂被覆層」とした。次に同じ視野にてエネルギー分散型X線分析装置(EDS)で元素マッピングを行った。その際適宜ピーク分離を行い、窒素原子9と他原子とを色分けした。画像処理装置(本実施例では、ルーゼックス)を用い、得られたマッピング画像と前記SEM画像とを重ね、キャリア芯材粒子側の樹脂被覆層と表面側の樹脂被覆層とのそれぞれにおける窒素原子の占める面積を算出した。これをキャリア芯材粒子側の樹脂被覆層又は表面側の樹脂被覆層における各断面の総面積で除することで、キャリア芯材粒子側の樹脂被覆層と表面側の樹脂被覆層とのそれぞれにおける単位面積当たりの窒素原子の量を算出した。前記測定を3視野において同様に行い、キャリア芯材粒子側と表面側とのそれぞれにおいて3視野の平均値を求め、これを「キャリア芯材粒子側の窒素原子の量」「表面側の窒素原子の量」とした。
(キャリア粒子2の作製)
(第1層の形成)
撹拌羽根つき高速混合機に、上記で準備した「キャリア芯材粒子」100質量部と、「被覆用樹脂2」を1.2質量部投入し、水平回転翼の周速が8m/secとなる条件で、22℃で15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合して機械的衝撃力(メカノケミカル法)の作用でキャリア芯材粒子の表面に第1層を形成した。
(第2層の形成)
さらに、「被覆用樹脂1」及び「被覆用樹脂2」をそれぞれ0.6質量部添加し、22℃で15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合し、第1層の上に、「被覆用樹脂1」及び「被覆用樹脂2」からなる第2層を形成した。
なお、2種類の被覆用樹脂の定量は、蛍光X線分析装置「XRF−1700」((株)島津製作所製)を用いて測定した。具体的には、サンプル2gを加圧してペレット化し、定量分析にて下記条件で測定した。
測定には、2θテーブルより測定したい原子のKαピーク角度を決定して用いた。
・X線発生部条件/ターゲット:Rh、管電圧:40kV、管電流:95mA、フィルター:なし
・分光系条件/スリット 標準、アッテネータ なし、分光結晶(S=Ge、C=LiF)、検出器(S=FPC、C=FPC)
(第3層の形成)
さらに、「被覆用樹脂1」を1.2質量部添加し、22℃で15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合し、第2層の上に、「被覆用樹脂1」からなる第3層を形成し、3層構成の「キャリア粒子2」を作製した。得られたキャリア粒子2の樹脂被覆層における表面側とキャリア芯材粒子側の窒素原子の量の比は、表面側:芯材粒子側=1.00:1.86であった。
(キャリア粒子3〜7の作製)
キャリア粒子1又は2の作製において、使用した被覆用樹脂を表2のように変更した以外は同様にして、1又は3層構成のキャリア粒子3〜7を作製した。
表2に、キャリア粒子1〜7において使用された被覆用樹脂及び窒素原子の量の比を示す。
Figure 2015014711
なお、窒素原子の量の比は前記の方法で測定して得られた値である。
《トナー粒子の作製》
トナー粒子は、以下のようにして作製した。
〈トナー粒子1の作製〉
(コア用樹脂粒子の作製)
樹脂粒子1Hの作製
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、アニオン系界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム7.08質量部をイオン交換水3010質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製した。そして、この界面活性剤溶液を窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、反応容器内の温度を80℃に昇温した。
次いで、界面活性剤溶液に、重合開始剤である過硫酸カリウム(KPS)9.2質量部をイオン交換水200質量部に溶解した重合開始剤溶液を投入し、反応容器内の温度を75℃にした。その後、
スチレン 69.4質量部
アクリル酸−n−ブチル 28.3質量部
メタクリル酸 2.3質量部
が、混合されてなる混合液〔a1〕を1時間かけて適下し、更に、75℃で2時間撹拌して重合することにより樹脂粒子1Hが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1H〕を作製した。
(樹脂粒子1HMの作製)
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、
スチレン 97.1質量部
アクリル酸−n−ブチル 39.7質量部
メタクリル酸 3.22質量部
n−オクチル−3−メルカプタトプロピオン酸エステル 5.6質量部
を投入し、更に、
ペンタエリスリトールテトラベヘネート 98.0質量部
を添加し、90℃に加熱して上記の化合物が混合されてなる混合液〔a2〕を調製した。
一方、撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム1.6質量部をイオン交換水2700質量部に溶解した界面活性剤溶液を作製し、これを98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に上記の樹脂粒子分散液〔1H〕を固形分換算で28質量部を添加した後、混合液〔a2〕を投入した。更に、循環経路を有する機械式分散装置「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)により2時間混合分散を行って分散液(乳化液)を調製した。
次いで、この乳化液に、過硫酸カリウム(KPS)5.1質量部をイオン交換水240質量部に溶解した重合開始剤溶液とイオン交換水750質量部を添加し、この反応系を98℃で2時間撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子1H表面に樹脂が被覆された複合構造を有する樹脂粒子1HMが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1HM〕を作製した。
(樹脂粒子1HMLの作製)
前記の樹脂粒子分散液〔1HM〕に、過酸化カリウム(KPS)7.4質量部をイオン交換水200質量部に溶解した重合開始剤溶液を添加して、温度を80℃に調整した後、
スチレン 277質量部
アクリル酸−n−ブチル 113質量部
メタクリル酸 9.21質量部
n−オクチル−3−メルカプタトプロピオン酸エステル 10.4質量部
が混合されてなる混合液を1時間かけて適下し、この適下終了後、80℃に維持したままで2時間にわたって加熱、撹拌して重合を行い、その後、反応系を28℃に冷却して、樹脂粒子1HMの表面に樹脂が被覆された複合構造を有する樹脂粒子1HMLが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1HML〕を調製した。得られた樹脂粒子を「コア用樹脂粒子」とする。
(シェル形成用樹脂微粒子の作製)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、アニオン系界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム2.0質量部をイオン交換水3000質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製した。この界面活性剤溶液を、窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温した。
一方、下記化合物を添加、混合して「混合液a4」を調製しておく。すなわち、
スチレン 544質量部
アクリル酸−n−ブチル 160質量部
メタクリル酸 96質量部
n−オクチルメルカプタン(NOM) 20質量部
からなるものである。
前記界面活性剤溶液中に、過硫酸カリウム(KPS)10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を添加後、上記「混合液a4」を3時間かけて滴下した。そして、この系を80℃にし、1時間にわたる加熱、撹拌により重合を行い、「シェル形成用樹脂微粒子」の分散液を作製した。
(カーボンブラック分散液の作製)
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解させて作製した溶液を撹拌させておき、当該溶液中に、カーボンブラック「モーガルL」を420質量部、徐々に添加した。次いで、撹拌装置「クレアミックス(エム・テクニック社製)
」を用いて分散処理を行い、「カーボンブラック分散液」を作製した。「カーボンブラック分散液」中のカーボンブラックの粒径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、質量平均粒径で110nmであった。
(コア粒子の形成工程)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、
「コア用樹脂微粒子」分散液(固形分換算) 450質量部
イオン交換水 1100質量部
「カーボンブラック分散液」(固形分換算) 100質量部
を投入し、液温を30℃に調整した。その後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整した。
上記反応系を撹拌させておき、この状態で塩化マグネシウム・六水和物60質量部をイオン交換水60質量部に溶解してなる水溶液を10分間かけて上記反応系に添加した。添加後、3分間放置した後、昇温を開始して、この系を60分間かけて90℃まで昇温させて、90℃を保持した状態で樹脂粒子の会合を行って粒子を成長させた。粒子の成長は「マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)」を用いて会合粒子の粒径測定を行うことで確認した。そして、体積基準におけるメディアン径(D50)が5.5μmになった時、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させてなる水溶液を反応系に添加して粒子の成長を停止させ、「コア粒子」を形成した。
(シェルの形成)
次に、上記「コア粒子」の分散液550質量部(固形分換算)を90℃にして、「シェル形成用樹脂微粒子」分散液50質量部(固形分換算)を添加した。1時間にわたり撹拌を継続して、「コア粒子」表面に「シェル形成用樹脂微粒子」を融着させた。その後、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させてなる水溶液を添加した。この系を95℃にして20分間にわたり加熱撹拌を行って熟成処理を行い、シェルを形成させた後、30℃まで冷却した。
生成したトナー母体粒子分散液をろ過し、35℃のイオン交換水で繰り返し洗浄した後、40℃の温風で乾燥して、コア表面にシェルを被覆してなる構造の「トナー母体粒子」を作製した。
(トナー母体粒子へ外添剤の混合)
上記で作製したトナー母体粒子に、疎水性シリカ(数平均一次粒径12nm、疎水化度68)を1.0質量%、及び、疎水性酸化チタン(数平均一次粒径20nm、疎水化度64)を1.5質量%添加した。ヘンシェルミキサー(三井三池化工機(株)製)を用いて混合を行った後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去することにより「トナー粒子1」を作製した。
〈トナー粒子2の作製〉
トナー粒子1の作製において、n−オクチル−3−メルカプタトプロピオン酸エステルを加えずにコア用樹脂粒子を作製した以外は、同様にしてトナー粒子2を作製した。
〈トナー粒子3の作製〉
トナー粒子1の作製において、トナー母体粒子に、疎水性シリカを添加しなかったこと以外は、同様にしてトナー粒子3を作製した。
《二成分現像剤の作製》
(二成分現像剤1の作製)
上記で作製した「キャリア粒子1」100質量部と「トナー粒子1」6質量部をV型混合機に投入し、常温常湿環境下で5分間混合して「二成分現像剤1」を作製した。
(二成分現像剤2〜9の作製)
二成分現像剤1の作製において、使用したキャリア粒子及びトナー粒子を表3のように変更した以外は同様にして、二成分現像剤2〜9を作製した。
表3に、二成分現像剤の作製に用いたキャリア粒子とトナー粒子を示す。
Figure 2015014711
《評価》
二成分現像剤の評価装置として、市販の複写機「BIZHUB PRO 1200」(コニカミノルタ社製)を準備し、プリントは、上記の複写機に上記で作製した各二成分現像剤を順次装填し、常温常湿(20℃、55%RH)と高温高湿(30℃、80%RH)の環境で、印字率3%の文字画像をA4判の転写紙に50万枚プリントを行った。
なお、下記の各評価において、○、△、×は、
○:良好なレベル
△:実用上問題ないレベル
×:実用上問題となるレベル
を表す。
〈帯電量の評価〉
二成分現像剤の帯電量は、図2の帯電量の測定装置を用いて測定した。
図2において36、37は平行平板電極、38は可変容量コンデンサー、39、40は電源、42はパソコン、43、44は抵抗、45はバッファー、46は二成分現像剤、47はA/D変換、を示す。
測定は、平行平板(アルミ)電極36、37の間に二成分現像剤46を50mg摺動させながら配置し、電極間ギャップが0.5mm、DCバイアスが1.0kV、ACバイアスが4.0kV、2.0kHzの条件でトナーを現像した際に現像領域に供給されたトナーの電荷量と質量を測定し、単位質量当たりの電荷量Q/m(μC/g)を求め、その値を帯電量とした。
常温常湿環境(20℃、55%RH)(NN)での帯電量は、初期と50万枚プリントした後の二成分現像剤を測定して求めた。
高温高湿環境(30℃、80%RH)(HH)での帯電量は、初期と50万枚プリントした後の二成分現像剤を測定して求めた。その際の画像印字率は50%とした。
二成分現像剤の帯電量の環境差(NN−HH)の絶対値は、下記のようにランク評価した。
○:20μC/g未満
△:20〜30μC/gの範囲内
×:30μC/gを超える
〈プリント画像の評価〉
(画像濃度)
画像濃度は、高温高湿(30℃、80%RH)の環境で、初期と印字率5%の文字画像を50万枚プリントした後に、10cm角のベタ画像をプリントし、画像濃度を反射濃度計「RD−918(マクベス社製)」でランダムに10か所測定し、その平均濃度で評価した。なお、○と△を合格とする。
評価基準
○:画像濃度が、1.400を超える
△:画像濃度が、1.250〜1.400の範囲内
×:画像濃度が、1.250未満
(かぶり)
かぶりは、常温常湿(20℃、50%RH)の環境で、印字率3%と35%の文字画像を2万枚ごとに交互に、50万枚プリントした後、白紙をプリントし、転写材の白紙濃度で評価した。転写材の白紙濃度はA4判の20か所を測定し、その平均値を白紙濃度とする。濃度測定は反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて行った。なお、○と△を合格とする。
評価基準
○:かぶり濃度が、0.003未満
△:かぶり濃度が、0.003〜0.010の範囲内
×:かぶり濃度が、0.010を超える
表4に、評価結果を示す。
Figure 2015014711
表4に示すように、実施例の「二成分現像剤1から7」は、多数枚(50万枚)プリントしても画像濃度が安定であり、プリントを行う環境が変化(本実施例では、常温常湿から高温高湿への変化。)しても帯電量の変動が少なく、画像の印字率に変化(本実施例では、印字率3%から35%への変化。)があってもかぶりが無い高品質のプリント物を継続して得られ、本発明の効果を奏していることが確認された。一方、比較例の「二成分現像剤8及び9」では上記評価項目のいずれかに問題があり、本発明の効果を奏していないことが確認された。
1 キャリア粒子の断面
2 芯材粒子
3 芯材粒子の表面
4 樹脂被覆層
5 樹脂被覆層の層厚
6 表面側の樹脂被覆層
7 芯材粒子側の樹脂被覆層
8 樹脂被覆層の表面
9 窒素元素
36、37 平行平板電極
38 可変容量コンデンサー
39、40 電源
42 パソコン
43、44 抵抗
45 バッファー
46 二成分現像剤
47 A/D変換

Claims (8)

  1. 少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を有するトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を有するキャリア粒子とを含有する静電潜像現像用二成分現像剤であって、
    前記樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られた被覆用樹脂を含有し、かつ、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有していることを特徴とする静電潜像現像用二成分現像剤。
  2. 前記樹脂被覆層を前記キャリア芯材粒子側と表面側とに分けたとき、前記キャリア芯材粒子側に含有される窒素原子の量が、前記表面側に含有される窒素原子の量に対して、1.05倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
  3. 前記結着樹脂が、少なくともポリエステル樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
  4. 前記被覆用樹脂の重量平均分子量が、30万〜90万の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
  5. 前記外添剤が、平均粒径70〜130nmの範囲内のシリカ粒子を含有することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
  6. 前記樹脂被覆層が、少なくともイソブチルメタクリレートモノマーとメタクリル酸メチルモノマーとを共重合して得られた被覆用樹脂を含有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の静電潜像現像用二成分現像剤。
  7. 少なくとも結着樹脂を含有するトナー母体粒子の表面に外添剤を付着させたトナー粒子とキャリア芯材粒子の表面に樹脂被覆層を形成させたキャリア粒子とを含有する静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法であって、
    少なくともイソブチルメタクリレートモノマーを重合して得られる被覆用樹脂に、当該被覆用樹脂を構成する原子として窒素原子を含有させて前記樹脂被覆層を形成する工程を有することを特徴とする静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法。
  8. 前記樹脂被覆層を形成する工程が、
    前記樹脂被覆層に含有させる窒素原子の量を、前記樹脂被覆層の表面側から前記キャリア芯材粒子側になるにつれて段階的又は連続的に増加させるよう前記樹脂被覆層を形成する工程であることを特徴とする請求項7に記載の静電潜像現像用二成分現像剤の製造方法。
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