JP2011137980A - 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温高湿〜低温低湿環境下における帯電安定性が更に改善され、安定した帯電安定性を維持することが可能な、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る静電荷像現像用トナーは、着色粒子と、着色粒子の表面に付着及び/又は埋没した無機荷電制御粒子及び滑剤粒子とを有し、無機荷電制御粒子は、平均一次粒径が5nm〜20nm、見掛け密度が120g/L〜250g/L、及び、炭素付着量が0.5質量%〜7.0質量%である疎水性シリカ微粉体であり、滑剤粒子は、少なくとも、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛を含む混合物微粉体であり、ステアリン酸基とパルミチン酸基との質量比は、8:2〜4:6であり、滑剤粒子中の遊離脂肪酸の残存量は、1.5質量%以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法に関する。
従来、トナーに流動性や耐久性等の機能を付与する目的で、疎水性シリカ微粉体を外添することが知られているが、チャージアップ現象を生じ易いという問題があった。過剰な摩擦帯電を放出するには、酸化チタン微粉体の添加が有効であるが、かかる酸化チタン微粉体の添加は、弱帯電トナーを生成し易いといった弊害を有する。
他方、近年、高機能なトナーを製造するために、乳化凝集法や転相乳化合一法を用いる場合が増えてきた。しかし、これらの製造方法では、トナー粒子中に荷電制御剤を含有することが困難であるため、上述のようなトナーの異常帯電に起因する画像不良や外添剤の埋没に起因する耐久劣化が顕著であり、これらを未然に防止するための新たな荷電制御設計が求められている。
かかる問題を解決するために、下記特許文献1では、嵩密度が0.10g/cc以上の外添剤を添加することによって、流動性と帯電安定性を改善する技術が開示されている。
また、下記特許文献2では、研磨性を有するステアリン酸亜鉛やパルミチン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩をトナーに適量添加する旨が開示されており、高温高湿環境下で、トナーリサイクルシステムを備える画像形成装置に搭載された感光体表面のブレードクリーニング性を改善している。
また、下記特許文献3では、少なくとも2種類のステアリン酸金属塩を含有するトナーに関する技術が開示されている。
また、下記特許文献4では、着色粒子中に荷電制御剤(CCA)を含有しない、いわゆるCCAレストナー中に、球状疎水性アナターゼ型酸化チタン粒子で被覆した紡錘状の疎水性ルチル型酸化チタン、疎水性単分散球形大シリカ及び疎水性正帯電性シリカ微粒子、ならびに、嵩比重が0.1〜0.2g/cmである疎水性小シリカ粒子を添加する技術が開示されている。これにより、下記特許文献4では、現像ローラ上の搬送ムラや帯電ムラに起因する画像縦スジが発生しない一成分トナー等を得ている。この方法は、常温常湿環境下でのトナーの帯電安定性の改善に効果があり、画像カブリを未然に防止すると共に、規制モレ、上シール飛散、帯状スジムラ及び微小ピッチムラといった、非接触一成分現像を行う画像形成装置とのマッチングを改善するものである。
特開平6−194865号公報 特開2002−296829号公報 特開2006−285240号公報 特開2009−15251号公報
しかしながら、上記特許文献1の方法では、高温高湿環境下での帯電特性は、ある程度改善されるものの、低温低湿環境下での帯電特性や画像形成装置とのマッチングの改善は不十分であるという問題があった。
また、上記特許文献2の方法では、トナーの帯電安定化に関しては改善されておらず、特に、低温低湿環境下での帯電特性や画像形成装置とのマッチングの改善は不十分であるという問題があった。
上記特許文献3の方法では、ステアリン酸金属塩を2種類以上添加することで、高温高湿〜低温低湿環境下でのトナー補給時の帯電安定化を達成している。しかしながら、帯電系列が異なるステアリン酸金属塩を用いているために、現像装置が簡素化されている小型の画像形成装置や、廃トナーを再利用するためのトナーリサイクルシステムを備えた画像形成装置に対して同文献に記載されたトナーを適応すると、2種類のステアリン酸金属塩の混合比が変動し、期待した効果が消失するという問題があった。
また、上記特許文献4の方法では、常温常湿環境以外では、CCAレストナーの静電凝集塊の発生を抑制している正帯電性シリカ粒子の添加効果が、不安定となる。このような傾向は、多数枚プリントの進行とともに徐々に顕著となり、遂には画像不良の発生に至る可能性があるという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、高温高湿〜低温低湿環境下における帯電安定性が更に改善され、安定した帯電安定性を維持することが可能な、静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤及び画像形成方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、結着樹脂と着色剤とを少なくとも含む着色粒子と、前記着色粒子の表面に付着及び/又は埋没した無機荷電制御粒子及び滑剤粒子と、を有し、前記無機荷電制御粒子は、平均一次粒径が5nm〜20nm、見掛け密度が120g/L〜250g/L、及び、炭素付着量が0.5質量%〜7.0質量%である疎水性シリカ微粉体であり、前記滑剤粒子は、少なくとも、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛を含む混合物微粉体であり、前記ステアリン酸基と前記パルミチン酸基とを、それぞれステアリン酸及びパルミチン酸として算出したときの質量比は、8:2〜4:6であり、前記滑剤粒子中の遊離脂肪酸の残存量は、1.5質量%以下である静電荷像現像用トナーが提供される。
かかる構成を有する本発明に係る静電荷像現像用トナーは、着色粒子の表面に、上述のような特性を有する負帯電性を有する無機荷電制御粒子及び正帯電性を有する滑剤粒子が配設されることで、高温高湿〜低温低湿環境下においても良好な荷電制御を実現できる。その結果、本発明に係る静電荷像現像トナーは、長期間にわたる適切な帯電安定性を維持することが可能となる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、静電荷像現像用トナーと磁性キャリアとが混合された静電荷像現像剤であって、前記静電荷像現像用トナーは、結着樹脂と着色剤とを少なくとも含む着色粒子と、前記着色粒子の表面に付着及び/又は埋没した無機荷電制御粒子及び滑剤粒子と、を有し、前記無機荷電制御粒子は、平均一次粒径が5nm〜20nm、見掛け密度が120g/L〜250g/L、及び、炭素付着量が0.5質量%〜7.0質量%である疎水性シリカ微粉体であり、前記滑剤粒子は、少なくとも、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛を含む混合物微粉体であり、前記ステアリン酸基と前記パルミチン酸基とを、それぞれステアリン酸及びパルミチン酸として算出したときの質量比は、8:2〜4:6であり、前記滑剤粒子中の遊離脂肪酸の残存量は、1.5質量%以下であり、前記磁性キャリアは、芯材表面に導電材料が分散されたアクリル系樹脂被覆層を有し、フロー式粒子像測定装置で計測される円形度が、0.95〜0.99である静電荷像現像剤が提供される。
かかる構成を有する静電荷像現像剤は、高温高湿〜低温低湿環境下においても良好な荷電制御を実現可能な本発明に係る静電荷像現像用トナーを含み、適切な帯電安定性を長期間にわたって維持することができる。その結果、本発明に係る静電荷像現像剤は、長期間にわたって優れた画質を提供することが可能となる。
また、上記課題を解決するために、本発明の更に別の観点によれば、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体に帯電を行う帯電工程と、帯電された前記静電潜像担持体に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、現像剤担持体に担持されたトナーで前記静電荷像を現像し、トナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、前記静電潜像担持体上の前記トナー像を転写材上に転写する転写工程と、前記転写材上のトナー像を加熱定着する定着工程と、を含み、前記トナーは、結着樹脂と着色剤とを少なくとも含む着色粒子と、前記着色粒子の表面に付着及び/又は埋没した無機荷電制御粒子及び滑剤粒子と、を有し、前記無機荷電制御粒子は、平均一次粒径が5nm〜20nm、見掛け密度が120g/L〜250g/L、及び、炭素付着量が0.5質量%〜7.0質量%である疎水性シリカ微粉体であり、前記滑剤粒子は、少なくとも、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛を含む混合物微粉体であり、前記ステアリン酸基と前記パルミチン酸基とを、それぞれステアリン酸及びパルミチン酸として算出したときの質量比は、8:2〜4:6であり、前記滑剤粒子中の遊離脂肪酸の残存量は、1.5質量%以下である画像形成方法が提供される。
かかる構成を有する画像形成方法では、高温高湿〜低温低湿環境下においても良好な荷電制御を実現可能な本発明に係る静電荷像現像用トナーを用いた静電荷像現像剤を利用することで、適切な帯電安定性を長期間にわたって維持することができる。その結果、本発明に係る画像形成方法では、長期間にわたって優れた画質を提供することが可能となる。
ここで、前記着色粒子100質量部に対して、前記無機荷電制御粒子の含有量A(質量部)及び前記滑剤粒子の含有量B(質量部)は、以下の式1及び式2を満足することが好ましい。これにより、着色粒子に対して、好ましい帯電特性を付与することが可能となる。
0.1≦A≦1.0 ・・・(式1)
1≦A/B≦15 ・・・(式2)
前記着色粒子の表面には、シリコーンオイルにより表面処理されたチタン酸ストロンチウムからなる荷電調整粒子が、更に付着及び/又は埋没していてもよい。この前記荷電調整粒子は、平均一次粒径が0.10μm〜0.40μmであって、0.50μm以上の粒子数が10個数%以下の粒度分布を呈していてもよい。これにより、帯電量分布がシャープなトナーを得ることが可能となり、特に、帯電状態の環境変動を軽減化することが可能となる。
以上説明したように本発明によれば、高温高湿〜低温低湿環境下における帯電安定性が更に改善され、安定した帯電安定性を維持することが可能となる。
以下に、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
<静電荷像現像用トナーについて>
まず、本発明の第1の実施形態に係る静電荷像現像用トナーについて、詳細に説明する。
本実施形態に係る静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」とも称する)は、着色粒子と、着色粒子の表面に付着及び/又は埋没した無機荷電制御粒子及び滑剤粒子等からなる。
[着色粒子について]
本発明の実施形態は、電荷制御剤(CCA)を含有しない着色粒子に好ましく適応される。特に、トナー粒径が7μm以下の微小粒径を呈する着色粒子に好ましく適応される。
本実施形態に係る着色粒子は、結着樹脂と着色剤とを少なくとも含む粒子である。本実施形態に係る着色粒子は、いわゆる粉砕法を用いて製造したものであってもよく、乳化凝集法や転相乳化合一法を用いて製造したものであってもよいが、粒径制御等の観点から、乳化凝集法や転相乳化合一法を用いて製造したものであることが好ましい。
乳化凝集法では、重合性単量体、重合開始剤、乳化剤(界面活性剤)などを水中に分散させて重合を行い、重合の結果得られた樹脂粒子を含む分散液を、着色剤、離型剤等、凝集剤(電解質)等を含む分散液と混合する。次いで、得られた混合分散液を、凝集・加熱融着させて、所望の着色粒子を製造する。
また、このようにして得られた着色粒子に対して更に第2の樹脂粒子を含む分散液を混合し、着色粒子に第2の樹脂粒子を付着・加熱融合させて、第2の樹脂から形成される被膜を形成してもよい。これにより、着色粒子をコアとし、第2の樹脂をシェルとする、コアシェル構造の着色粒子を得ることができる。コアシェル構造を有する着色粒子は、離型剤成分の着色粒子表面への露出を防止して、現像ローラ等の機器へのワックス(離型剤)成分の付着をより防止することができる。
乳化凝集法トナーにおける重合性単量体としては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸、エチレングリコール、プロピレングリコール、無水マレイン酸、無水フタル酸、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、酢酸ビニル、プロピレン酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルナフタレン等が挙げられる。
乳化凝集法では、これらの重合性単量体を重合して樹脂粒子を生成するわけであるが、重合の結果生成される樹脂粒子は、上述の重合性単量体の単独重合体であってもよく、共重合体であってもよい。また、重合の結果生成される樹脂粒子は、帯電性の観点から、スチレンアクリル系共重合体であることが好ましい。
また、着色剤としては、カーボンブラック、ランプブラック、マグネタイト、チタンブラック、クロムイエロー、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6G、カルコオイルブルー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、マラカイトグリーンレーキ、キノリンイエロー、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・ブルー5:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等の染料及び顔料を、単独あるいは混合して使用可能である。
また、離型剤としては、パラフィンワックス、マイクロワックス、マイクロクリスタリンワックス、キャデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸化型ポリエチレンワックス、酸化型ポリプロピレンワックス等が使用可能である。これらの離型剤の中でも、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、エステルワックス等を使用することが好ましい。
乳化凝集法における重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、4,4’−アゾビスシアノ吉草酸、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、2,2’−アゾビス−イソブチロニトリル等がある。本実施形態では、これらの重合開始剤を適宜選択して利用することができる。
また、乳化剤(界面活性剤)としては、例えば、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルポリオキシエチレンエーテル、ヘキサデシルポリオキシエチレンエーテル、ラウリルポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンモノオレアートポリオキシエチレンエーテル等がある。本実施形態では、これらの乳化剤を適宜選択して利用することができる。
また、凝集剤(電解質)としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸リチウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸亜鉛、硫酸アルミニウム、硫酸鉄等を挙げることができる。本実施形態では、これらの凝集剤を適宜選択して利用可能である。
これらの添加剤の成分比であるが、離型剤は、重合性単量体100質量部に対して、3〜10質量部であることが好ましく、更に好ましくは4〜8質量部である。また、着色剤は、重合性単量体100質量部に対して、3〜15質量部であることが好ましく、更に好ましくは5〜10質量部である。
また、乳化重合に際しての重合開始剤の添加量は、重合性単量体100質量部に対して、0.03〜2質量部であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜1質量部である。乳化剤(界面活性剤)の添加量は、重合性単量体100質量部に対して、0.01〜0.1質量部であることが好ましい。凝集剤(電解質)の添加量は、重合性単量体100質量部に対して、0.05〜5質量部であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜2質量部である。
また、本実施形態に係る着色粒子10は、転相乳化合一法により得られるものを利用してもよい。転相乳化合一法は、例えば特許第3,867,893号に記載された方法であり、(1)少なくともポリエステル樹脂と有機溶剤とを含有する混合物を水性媒体中で乳化させることにより、水性媒体中に混合物の微粒子を形成させる第一工程、(2)分散安定剤を添加し、更に電解質を順次添加することで微粒子を合一させ、微粒子の凝集体を製造する第二工程、(3)凝集体中に含有される有機溶剤を脱溶剤した後、水性媒体から微粒子を分離、洗浄し、その後、乾燥させる第三工程、を順次行うことにより、樹脂粒子を生成する方法である。
また、結着樹脂としてスチレンアクリル樹脂を用いる場合には、かかる樹脂が耐湿性に優れることから、帯電安定性に優れる結着樹脂を製造することが可能となる。また、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる場合には、得られる画像の透明性に優れ、カラー画像に適した結着樹脂を製造することができる。
乳化凝集法により得られる着色粒子や転相乳化合一法により得られる着色粒子は、荷電制御剤を添加しないために、トナー粒子とする際の帯電分布調整は、後述するように、外添剤の組合せに依存する。
以上、本実施形態に係るトナーで利用される着色粒子について説明した。
続いて、本実施形態に係るトナーで利用される外添剤について、詳細に説明する。
[無機荷電制御粒子について]
まず、本実施形態に係るトナーで利用される外添剤の一つである、無機荷電制御粒子について、詳細に説明する。
本実施形態に係る無機荷電制御粒子は、上述の着色粒子の表面に、付着及び/又は埋没している粒子であって、本実施形態に係るトナーの帯電量を決定するものである。
本実施形態に係る無機荷電制御粒子は、負帯電性のシリカ微粉体である。この負帯電性のシリカ微粉体は、トナーの成分として、着色粒子とともに用いられるものであるため、白色度が95〜100であることが好ましい。白色度は、例えば分光白度計等の任意の装置及び測定方法を用いて測定可能である。
○炭素付着量について
この負帯電性のシリカ微粉体は、疎水化処理されている。負帯電性シリカ微粉体の表面を疎水性にすることにより、トナーの流動性及び帯電性をさらに向上させることが可能となる。シリカ微粉体の疎水化は、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシランなどのシラン化合物、又は、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、フッ素変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル等のシリコーンオイルを用いて、例えば、湿式法、乾式法など当業者が通常使用する方法により行うことが可能である。
本実施形態では、かかる負帯電性シリカ微粉体の疎水化の度合いを、炭素付着量に着目して表す。具体的には、本実施形態に係る疎水化されたシリカ微粉体(以下、疎水化シリカ微粉体とも称する。)の炭素付着量は、0.5質量%〜7.0質量%とする。炭素付着量が0.5質量%未満である場合には、トナーの流動性及び帯電性が不十分となるため、好ましくない。また、炭素付着量が7.0質量%超過である場合には、疎水化に利用した物質(シラン化合物やシリコーンオイル等)の性質が過剰に反映されることとなり、トナーの流動性が低下し、必要以上の帯電量となってしまうため、好ましくない。
この疎水化シリカ微粉体の炭素付着量は、「LECOジャパン社製高周波燃焼−赤外線吸収装置CS−444LS」を使用して測定することが可能である。
○平均一次粒径及び見掛け密度について
また、本実施形態に係る疎水化シリカ微粉体の平均一次粒径は、5nm〜20nmであり、見掛け密度は、120g/L〜250g/Lである。かかる数値からも明らかなように、本実施形態に係る疎水化シリカ微粉体は、高密度のシリカ微粉体である。
平均一次粒径が5nm〜20nmであることで、着色粒子に対して、好ましい帯電特性を付与することが可能となる。また、平均一次粒径が5nm未満の場合には、疎水性シリカ微粉体が、着色粒子10の表面に必要以上に埋没してしまうこととなり、ただちに帯電付与性や流動性が消失してしまうため、好ましくない。また、かかる場合には、低温定着性や画像グロスにも悪影響を与えることとなってしまい、好ましくない。他方、平均一次粒径が20nm超過の場合には、着色粒子の表面での均一な帯電付与が困難となるばかりか、画像形成装置とのマッチングに問題を生じやすくなるため、好ましくない。
また、見掛け密度が120g/L未満の場合には、粒子が凝集状態で挙動するため、良好な帯電特性を得ることができず、好ましくない。また、見掛け密度が250g/L超過の場合には、疎水性シリカ微粉体が必要以上に凝集していることを示し、乾式混合による着色粒子表面への均一分散が困難になるため、好ましくない。
ここで、上述の疎水化シリカ微粉体の平均一次粒径は、例えば以下の方法で測定可能である。
具体的には、疎水性シリカ微粉体の電子顕微鏡写真を撮影し、その写真を「ニコレ社製画像処理解析装置ルーゼックスIID」により画像処理解析し、各粒子の投影面積に対する円相当径を算出し、その算術平均値をもって平均一次粒径とする。その際、フレーム面積に対する粒子の面積率は2%を超えないようにし、100〜150個の粒子の画像処理を行う。
また、かかる測定方法は、疎水性シリカ微粉体の平均一次粒径だけでなく、本実施形態に係る他の粒子の平均一次粒径の測定にも応用することが可能である。
また、疎水化シリカ微粉体の見掛け密度は、JIS K7365に規定されている方法に則して、例えば以下のように測定することが可能である。まず、予め空の状態での質量が計測してある100mlのメスシリンダーに、漏斗を通して疎水化シリカ微粉体を注ぎ、100mlに達した時点で微粉体の注入を終了する。疎水化シリカ微粉体の入ったメスシリンダーの質量を計測し、以下の式101に基づいて、疎水化シリカ微粉体の見掛け密度を算出する。
見掛け密度[g/L]
=疎水化シリカ微粉体の質量/メスシリンダーの容量(0.1L)
・・・(式101)
ここで、上記式101において、疎水化シリカ微粉体の質量は、微粉体注入後のメスシリンダーの質量から、空の状態でのメスシリンダーの質量を引くことで算出できる。
[滑剤粒子について]
次に、本実施形態に係るトナーで利用される外添剤の一つである、滑剤粒子について、詳細に説明する。
本実施形態に係る滑剤粒子は、上述の着色粒子の表面に、付着及び/又は埋没している粒子であり、上述の無機荷電制御粒子の摩擦帯電回数と付着(埋没)状態等を制御するものである。
本実施形態に係る滑剤粒子は、少なくとも、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛を含む混合物の微粉体(以下、混合物微粉体とも称する。)である。この混合物微粉体は、ステアリン酸ナトリウム及びパルミチン酸ナトリウムと、硫酸亜鉛とを用いた中和反応により生成することが可能である。
このような混合物微粉体からなる滑剤粒子は、上述のような3種類の化合物の混合物であるため、それぞれの化合物の結晶は大きく成長せず、ジステアリン酸亜鉛、又は、ジパルミチン酸亜鉛のみからなる単一微粉体に比べて、緩やかで、かつ、細かい結晶構造を有することとなる。
本発明者等は、上記無機荷電制御粒子と上記滑剤粒子とを共存させることにより、着色粒子にトナーとして好ましい帯電特性を付与出来ることを見出し、本発明に至ったのである。その理由については、明確ではないが、上記滑剤粒子を、上述の混合物微粉体とすることで、従来公知の機械的潤滑効果が、粒子間のような微小な空間でも発現可能になるため、無機荷電制御粒子の帯電付与性を十分に引き出し、着色粒子にトナーとして好ましい帯電の立ち上がり速度を享受しているのではないかと推定している。
この混合物微粉体からなる滑剤粒子は、ステアリン酸基とパルミチン酸基との質量比が、8:2〜5:5であり、滑剤粒子中の遊離脂肪酸の残存量は、1.5質量%以下である。ここで、ステアリン酸基とパルミチン酸基との質量比は、ステアリン酸基及びパルミチン酸基を、それぞれステアリン酸及びパルミチン酸として算出したときの質量比である。
本実施形態に係る滑剤粒子は、上述のような質量比及び遊離脂肪酸の残存量を有することで、先に説明したような機械的潤滑効果を粒子間で発現させ、好ましい帯電の立ち上がり速度を付与することが可能となる。
本実施形態において、ステアリン酸基とパルミチン酸基の質量比は、便宜的に、それぞれをステアリン酸基とパルミチン酸と仮定したときの質量比を用いて定義する。ステアリン酸基とパルミチン酸の質量比は、様々な機器分析で測定可能であり、例えば、メチルエステル化した後、ガスクロマトグラフィー−質量分析法(GC−mass)を用いたり、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、赤外分光法、核磁気共鳴分光法(NMR)等を適宜組み合わせたりして測定することが可能である。
また、遊離脂肪酸の残存量は、例えば以下のような方法で測定することが可能である。
まず、試料1gを三角フラスコに精秤し、中性エタノール・エチルエーテル混合液30mlを投入する。中性エタノール・エチルエーテル混合液は、エタノールとエチルエーテルの1:1混合液を、フェノールフタレイン指示薬を用いて0.1N水酸化カリウム・エタノール標準液で中和することで調製する。
上記三角フラスコを十分に振とうした後、30分間静置し、濾過する。更に、元の三角フラスコの内部を中性エタノール・エチルエーテル混合液10mlで2回すすぎ、先に得られた濾液とすすぎ液を合わせ、フェノールフタレイン指示薬を用いて0.1N水酸化カリウム・エタノール標準液で滴定し、中和の終点を求める。
同様の方法によりブランク測定を行った後、以下に示した式102により遊離脂肪酸の残存量を算出する。
Figure 2011137980
ここで、上記式102において、
a:試料測定時の0.1N水酸化カリウム・エタノール標準液の滴定量(ml)
b:ブランク測定時の0.1N水酸化カリウム・エタノール標準液の滴定量(ml)
f:0.1N水酸化カリウム・エタノール標準液のファクター
W:試料の精秤値(g)
である。
なお、本実施形態に係る滑剤粒子は、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛とともに、30質量%を超えない範囲で、その他の有機酸塩を含有することが可能である。その他の有機酸塩の含有量が30質量%を超える場合には、帯電の立ち上がり速度への効果が消失するため、好ましくない。
[無機荷電制御粒子と滑剤粒子との配合比について]
ここで、上述の無機荷電制御粒子及び滑剤粒子の含有量は、100質量部の着色粒子に対して、以下の式103及び式104を共に満足することが好ましい。ここで、以下の式103及び式104において、Aは、無機荷電制御粒子の含有量(質量部)を表しており、Bは、滑剤粒子の含有量(質量部)を表している。
0.1≦A≦1.0 ・・・(式103)
1≦A/B≦15 ・・・(式104)
本実施形態に係る無機荷電制御粒子及び滑剤粒子30の含有量が上述の関係を共に満たすことにより、本実施形態に係るトナーは、高温高湿環境下、常温常湿環境下及び低温低湿環境下であっても、優れた帯電安定性を維持することが可能となる。
具体的には、含有量Aを上記式103が示す範囲とすることで、着色粒子に対して好ましい帯電特性を付与することが可能となる。なお、この含有量Aの範囲は、更に好ましくは、0.5≦A≦1.0である。
なお、無機荷電制御粒子の含有量が上記式103の範囲外である場合には、着色粒子に対して好ましい帯電特性を付与することができず、好ましくない。また、無機荷電制御粒子及び滑剤粒子の含有量が上記式104において1未満である場合には、相対的に滑剤粒子が多く存在することとなってしまい、帯電性が低下するため、好ましくない。また、無機荷電制御粒子及び滑剤粒子の含有量が上記式104において15超過である場合には、相対的に滑剤粒子が少なくなってしまい、滑剤粒子の添加効果が不十分となって、特に帯電の環境安定性が得られなくなるため、好ましくない。
[荷電調整粒子について]
また、本実施形態に係るトナーは、その帯電速度をより安定なものとし、また、帯電量分布をよりシャープなものとするために、着色粒子の表面に、更に荷電調整粒子が付着及び/又は埋没されていてもよい。かかる荷電調整粒子を更に添加することで、特に、帯電状態の環境変動を軽減化することが可能となる。
このような荷電調整粒子として、例えば、シリコーンオイルにより表面処理されたチタン酸ストロンチウムを用いることが好ましい。チタン酸ストロンチウムは、弱ポジ性を示す化合物であるが、このチタン酸ストロンチウムの表面がネガ性を示すシリコーンオイルにより被覆されることで、ネガ性及びポジ性という双方の性質を有する粒子となる。その結果、かかる粒子は、トナー中でキャリア的な働きをすることとなり、トナーの帯電性が高まるものと考えられる。また、シリコーンオイルによる表面処理を行うことで、チタン酸ストロンチウムの荷電調整能力が均一で安定したものとなるばかりか、画像形成装置とのマッチングに関する問題を未然に防止することが可能となる。なお、シリコーンオイルによる表面処理は、炭素付着量が0.1質量%〜1質量%となるように調整することが好ましい。
かかる荷電調整粒子は、その平均一次粒径が、0.10μm〜0.40μmであり、0.50μm以上の粒子数が、10個数%以下の粒度分布を呈することが好ましい。荷電調整粒子が、かかる平均一次粒径を有し、かかる粒度分布を呈することで、トナー粒子に対して、効率よく荷電調整することが可能となり、帯電量分布をよりシャープなものとすることができる。
チタン酸ストロンチウムは、立方晶の結晶構造を有する物質であるが、0.50μm以上の粒子数が10個数%超過となる場合には、立方体形状の粒子の存在量が多くなって荷電調整能力が低下するだけでなく、画像形成装置とのマッチングに問題を生じるため、好ましくない。
ここで、荷電調整粒子の平均一次粒径は、疎水性シリカ微粉体の平均一次粒径の測定方法と同様の方法を用いることが可能である。また、荷電調整粒子の粒度分布は、種々の方法により測定可能であるが、本実施形態では、平均一次粒径の測定に利用した電子顕微鏡写真の画像処理解析結果を利用することで特定した。
<粒子の着色粒子表面への付着及び/又は埋没方法について>
本実施形態に係る無機荷電制御粒子、滑剤粒子及び荷電調整粒子を、着色粒子表面へ付着及び/又は埋没させるための方法としては、従来公知の方法を適用することが可能である。特に、酸化チタン等の他の添加剤を着色粒子に乾式混合して流動性を得た後に、本実施形態に係る無機荷電制御粒子、滑剤粒子及び荷電調整粒子を乾式混合する多段階混合が、各粒子の効率的な機能発現の観点から好ましい。
<磁性キャリアについて>
以上説明したような、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーは、一成分系現像剤として使用することも可能であるが、磁性キャリアと混合して、二成分系現像剤として使用することも可能である。
かかる磁性キャリアは、鉄、銅、亜鉛、ニッケル、コバルト、マンガン、クロムより選ばれる元素を単独で、又は複数含有するフェライトを芯材とし、この芯材の表面に、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、又は、スチレンアクリル樹脂からなる樹脂被覆層が形成された、いわゆる樹脂被覆キャリアである。また、かかる樹脂被服層には、カーボン等の導電材料が分散されている。
ここで、かかる磁性キャリアの円形度は、0.95〜0.99であることが好ましい。磁性キャリアの円形度は、以下の式105で定義される値である。この円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として用いたものであり、本実施形態では、フロー式粒子像分析装置を用いて粒子形状の測定を行い、以下の式105を用いて円形度を算出した。
円形度=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
・・・(式105)
ここで、上記式105における「粒子投影面積」とは、二値化されたトナー粒子像の面積であり、「粒子投影面積の周囲長」とは、このトナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さである。
なお、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーを上述のような磁性キャリアに混合して二成分系現像剤を調製する場合、現像剤中のトナー濃度は、好ましくは2〜15質量%程度である。
<画像形成装置及び画像形成方法について>
本実施形態に係る画像形成方法は、少なくとも、外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体に帯電を行う帯電工程と、帯電された静電潜像担持体に静電潜像を形成する潜像形成工程と、静電荷像をトナーにより現像してトナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、静電潜像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写工程と、転写材上のトナー像を加熱定着する定着工程とを有するものである。
ここで、上記現像工程において、静電荷像の現像に一成分現像方式を用いる場合には、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーが、そのまま現像剤として使用される。また、上記現像工程において、静電荷像の現像に二成分現像方式を用いる場合には、本実施形態に係る静電荷像現像用トナーに磁性キャリアを混合した静電荷像現像剤が使用される。
また、本実施形態に係る画像形成方法は、先に挙げたもの工程以外に、例えば、静電潜像担持体表面に残存したトナーやキャリア等の残存物を除去するクリーニング工程等を更に備えていてもよい。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例として、二成分現像方式を用いた画像形成装置について、に説明する。
画像形成装置は、帯電部と、露光部と、静電潜像担持体である電子写真感光体と、現像部と、転写部と、クリーニング部と、定着部と、を主に備える。
画像形成装置において、電子写真感光体の周囲には、電子写真感光体の表面を帯電する帯電手段である帯電部と、帯電された電子写真感光体を露光し画像情報に応じて静電潜像を形成する潜像形成手段である露光部と、静電潜像をトナーにより現像してトナー画像を形成する現像手段である現像部と、電子写真感光体の表面に形成されたトナー画像を被転写体の表面に転写する転写手段である転写部と、転写後の電子写真感光体の表面上に残存したトナーを除去するクリーニング手段であるクリーニング部と、が、この順で配置されている。
また、被転写体に転写されたトナー画像を定着する定着手段である定着部が、転写部の被転写体の進行方法側に配置されている。
本実施形態に係る画像形成装置の動作について説明する。
まず、帯電部により電子写真感光体の表面が均一に帯電される(帯電工程)。次に、露光部により電子写真感光体の表面に光が照射され、光の照射された部分の帯電電荷が除去されて、画像情報に応じて静電荷像(静電潜像)が形成される(潜像形成工程)。その後、静電荷像が現像部により現像され、電子写真感光体の表面にトナー画像が形成される(現像工程)。
例えば、電子写真感光体として有機感光体を用い、露光部としてレーザビーム光を用いたデジタル式電子写真複写機を考える。この場合、電子写真感光体の表面は、帯電部により負電荷を付与され、レーザビーム光によりドット状にデジタル潜像が形成され、レーザビーム光の当たった部分に現像部によりトナーが付与され可視像化される。
続いて、転写部で、用紙等の被転写体がこのトナー画像に重ねられ、被転写体の裏側からトナーとは逆極性の電荷が被転写体に与えられ、静電気力によりトナー画像が被転写体に転写される(転写工程)。転写されたトナー画像は、定着部において定着部材により熱及び圧力が加えられ、被転写体に融着されて定着される(定着工程)。
他方、転写されずに電子写真感光体の表面に残存したトナーは、クリーニング部で除去される(クリーニング工程)。この帯電からクリーニングに至る一連のプロセスで、一回のサイクルが終了する。
なお、トナー画像は、中間転写体等の転写体を介して、被転写体に転写されても良い。
以下、画像形成装置における帯電手段、静電潜像担持体、露光手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段、定着手段について説明する。
[帯電手段]
帯電手段である帯電部としては、例えば、コロトロンなどの帯電器が用いられるが、導電性又は半導電性の帯電ロールを用いても良い。導電性又は半導電性の帯電ロールを用いた接触型帯電器は、電子写真感光体に対して、直流電流を印加してもよく、交流電流を重畳させて印加してもよい。このような帯電部により、電子写真感光体との接触部近傍の微小空間で放電を発生させることで、電子写真感光体表面を帯電させる。なお、通常、電子写真感光体は、帯電部により、−300V以上−1000V以下に帯電される。また、導電性又は半導電性の帯電ロールは、単層構造であってもよく、多重構造であってもよい。また、帯電ロールの表面をクリーニングする機構を更に設けてもよい。
[静電潜像担持体]
静電潜像担持体は、少なくとも潜像(静電荷像)が形成される機能を有する。静電潜像担持体としては、電子写真感光体が好適に挙げられる。電子写真感光体は、円筒状の導電性の基体外周面に、有機感光体等を含む塗膜を有する。塗膜は、基体上に、必要に応じて下引き層と、電荷発生物質を含む電荷発生層と、電荷輸送物質を含む電荷輸送層とを含む感光層とが、この順序で形成されたものである。電荷発生層と電荷輸送層との積層順序は、逆であってもよい。これらは、電荷発生物質と電荷輸送物質とを別個の層(電荷発生層、電荷輸送層)に含有させて積層した積層型感光体であるが、電荷発生物質と電荷輸送物質との双方を同一の層に含む単層型感光体であってもよいが、好ましくは積層型感光体である。また、下引き層と感光層との間に中間層を有していてもよい。また、有機感光体に限らずアモルファスシリコン感光膜等の他の種類の感光層を使用してもよい。
[露光手段]
露光手段である露光部としては、特に制限はなく、例えば、静電潜像担持体表面に、半導体レーザ光、LED光、液晶シャッタ光等の光源を、所望の像様に露光できる光学系機器等が挙げられる。
[現像手段]
二成分現像方式の場合、現像手段である現像部は、現像ローラと、トナー及びキャリアを攪拌及び搬送する攪拌搬送部材とを有する。現像ローラは、電子写真感光体の周面上に形成された静電潜像に対してトナーを供給する現像剤担持体である。現像ローラは、例えば、現像スリーブと、現像スリーブの内部に配置されたマグネットとからなる。現像スリーブは、非磁性の金属からなる筒状部材である。現像ローラでは現像スリーブのみが回転し、現像スリーブ内に配置されたマグネットは筐体に固定されている。また、現像ローラには、現像バイアスを印加する現像バイアス印加部が設けられている。
また、現像ローラの現像スリーブと電子写真感光体とが対向する位置を基準として現像スリーブの回転方向上流側には、層規制部材が設けられている。層規制部材は、現像スリーブの周面上に付着した現像剤を均一な厚さの層に均す部材であって、例えば金属製のブレードから構成することができる。
攪拌搬送部は、現像剤を構成する磁性体のキャリアと非磁性体又は弱磁性体のトナーとを攪拌して、キャリアとトナーとを帯電させる領域である。攪拌搬送部材によって攪拌されながら搬送された現像剤は、現像ローラの周面に移行する。現像ローラと電子写真感光体との間には、所定の現像バイアスが印加され、現像ローラ上の現像剤は、静電潜像に応じて電子写真感光体上に飛翔し、可視像となる。
なお、一成分現像方式を用いる場合には、現像スリーブ内部のマグネットは不要となるため、画像形成装置の小型化が可能となる。
[転写手段]
転写手段である転写部としては、例えば、被転写体の裏側からトナーとは逆極性の電荷を被転写体に与え、静電気力によりトナー画像を被転写体に転写するもの、又は、被転写体の表面に被転写体を介して直接接触して転写する導電性又は半導電性のロール等を用いた転写ロール及び転写ロール押圧装置を用いることができる。転写ロールには、静電潜像担持体に付与する転写電流として、直流電流を印加してもよいし、交流電流を重畳させて印加してもよい。転写ロールは、帯電すべき画像領域幅、転写帯電器の形状、開口幅、プロセススピード(周速)等により、任意に設定することができる。また、低コスト化のため、転写ロールとして単層の発泡ロール等が好適に用いられる。転写方式としては、紙等の被転写体に直接転写する方式でも、中間転写体を介して被転写体に転写する方式でもよい。
中間転写体としては、公知の中間転写体を用いることができる。中間転写体に用いられる材料としては、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンフタレート、PC/ポリアルキレンテレフタレート(PAT)のブレンド材料、エチレンテトラフロロエチレン共重合体(ETFE)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料等が挙げられるが、機械的強度の観点から熱硬化ポリイミド樹脂を用いた中間転写ベルトが好ましい。
[クリーニング手段]
クリーニング手段であるクリーニング部については、静電潜像担持体上の残留トナーを清掃するものであれば、ブレードクリーニング方式、ブラシクリーニング方式、ロールクリーニング方式を採用したもの等、適宜選定して差し支えない。これらの中でも弾性を有するクリーニングブレードを用いることが好ましい。
[定着手段]
定着手段(画像定着装置)である定着部としては、被転写体に転写されたトナー像を加熱、加圧あるいは加熱加圧により定着するものであり、定着部材を備えるものである。
また、本実施形態に係る静電荷像現像剤は、現像剤に含まれるトナーが、長期間にわたる優れた帯電性を有するため、良好な画質を長期にわたって維持することが可能である。そのため、本実施形態に係る静電荷像現像剤は、静電潜像担持体や中間転写体上の転写残トナーを回収して再度利用する、トナーリユース機構を有する画像形成装置に、好適に用いることが可能である。
トナーリユース機構は、例えば、クリーナスクリューと、供給用パイプと、を主に備える。電子写真感光体上に残存する未転写のトナーは、電子写真感光体に当接しているクリーニング部の弾性ブレードによってかき落とされ、クリーナローラによってクリーナ内部へと搬送される。搬送された未転写の残留トナーは、クリーナスクリューを経て、搬送スクリュー等を設けた供給用パイプにより現像部まで搬送され、再利用される。
以下、実施例及び比較例を示しながら、本発明をより具体的に詳細に説明する。しかしながら、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
(トナー及び現像剤の製造例)
<無機荷電制御粒子>
まず、実施例及び比較例で無機荷電制御粒子として使用したシリカ微粉体を、以下の表1にまとめて示す。
Figure 2011137980
<滑剤粒子の製造例1>
高速攪拌装置を備えた反応容器中にイオン交換水100質量部を投入し、80℃に加温した。ここに、ステアリン酸ナトリウム0.6質量部とパルミチン酸ナトリウム0.4質量部を投入し、15分間低速攪拌しながら、ステアリン酸ナトリウムとパルミチン酸ナトリウムの混合水溶液を調製した。
次いで、反応容器の内温を80℃に維持しながら攪拌装置を高速攪拌に切り替え、予め調製しておいた、硫酸亜鉛(7水和物)0.5質量部をイオン交換水5質量部に溶解させた硫酸亜鉛水溶液を、一括投入した。
混合後、80℃に1時間保持し、反応を終結させて、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛の混合物微粉体のスラリーを得た。
得られたスラリーを濾過し、水洗浄を数回繰り返した後、更にメタノールで洗浄し、乾燥処理を行い、滑剤粒子(1)を得た。
得られた滑剤粒子(1)は、微細な顆粒状の白色微粉体であった。微粉体中のステアリン酸基とパルミチン酸基をそれぞれステアリン酸とパルミチン酸として質量比を算出したところ、その質量比は6:4であった。また、残留していた遊離脂肪酸の残存量は、0.3質量%であった。
<滑剤粒子の製造例2及び3>
ステアリン酸ナトリウム及びパルミチン酸ナトリウムの投入量を変更した以外は、上記「滑剤粒子の製造例1」と同様の方法により、滑剤粒子(2)と滑剤粒子(3)を得た。詳細を、以下の表2にまとめた。
<比較用滑剤粒子の製造例1及び2>
ステアリン酸ナトリウム及びパルミチン酸ナトリウムの投入量を変更した以外は、上記「滑剤粒子の製造例1」と同様の方法により、比較用滑剤粒子(1)と比較用滑剤粒子(2)を得た。詳細を、以下の表2にまとめた。
Figure 2011137980
<荷電調整粒子の製造例1>
攪拌装置を備えた反応容器に、硫酸法で得られたメタチタン酸に対し脱硫・解膠を行った含水酸化チタンスラリーと塩化ストロンチウム水溶液とを投入した後、反応容器内を窒素ガスで置換した。この時、スラリー中の含水酸化チタンの組成をTiOと仮定したときのSr/TiOモル比が1.0となるように、塩化ストロンチウムの投入量を調整した。
次いで、含水酸化チタン及び塩化ストロンチウムの混合溶液を90℃に加温した後、10N水酸化ナトリウム水溶液を12時間掛けて滴下した。滴下終了後、90℃に1時間保持し、反応を終結させた。
その後、撹拌しながら40℃まで冷却した後、静置し、生成した固形分を反応容器底部に沈降させた。固形物上の上澄み液を流し去った後、イオン交換水を用いてデカンテーションによる洗浄を数回繰り返した。
洗浄後、反応容器に新たにイオン交換水を投入し、撹拌しながら固形物を水中に再分散させた。次いで、シリコーンオイルのエマルジョンを投入し、攪拌混合することで、チタン酸ストロンチウムとシリコーンオイルの均一な分散液を調製した。このときのエマルジョンの投入量は、固形物100質量部に対して、シリコーンオイル0.4質量部となるように調整した。
得られた分散液を濾過機にかけて固液分離した後、得られた固形分を110℃の雰囲気下で8時間加熱乾燥した。これを冷却後、粉砕機で微粉砕し、シリコーンオイルで処理されたチタン酸ストロンチウムからなる白色の荷電制御粒子(1)を得た。
得られた荷電制御粒子(1)は、平均一次粒径が0.25μmであり、0.50μm以上の粒子数が3個数%であり、炭素付着量が0.2質量%であった。
<荷電調整粒子の製造例2及び3>
反応容器中に滴下した水酸化ナトリウム水溶液の濃度と滴下時間を変更した以外は、上記「荷電調整粒子の製造例1」と同様の方法により、荷電制御粒子(2)と荷電制御粒子(3)とを得た。詳細を、以下の表3にまとめた。
<比較用荷電調整粒子の製造例1>
反応容器中に滴下した水酸化ナトリウム水溶液の濃度と滴下時間を変更した以外は、上記「荷電調整粒子の製造例1」と同様の方法により、比較用荷電制御粒子(1)を得た。詳細を、以下の表3にまとめた。
<比較用荷電調整粒子の製造例2>
炭酸ストロンチウムと酸化チタンを6時間湿式分散して得られた分散液を濾過機にかけて固液分離した後、得られた固形分を乾燥した。乾燥後、固形分を50N/cmの圧力で圧縮成型し、更に、1100℃の雰囲気下で焼成した。
得られた焼成物を解砕した後、気流式粉砕機で微粉砕することで、チタン酸ストロンチウム微粉体からなる比較用荷電制御粒子(2)を得た。詳細を、以下の表3にまとめた。
Figure 2011137980
<着色粒子の製造例1>
[樹脂微粒子分散液の調製]
攪拌装置を備えた反応容器中に下記の成分を投入し、攪拌しながら窒素置換した。
・イオン交換水 550質量部
・ノニオン性界面活性剤 6質量部
・アニオン性界面活性剤 12質量部
次いで、下記成分の溶解混合物を投入し、反応装置内で乳化分散させた。
・スチレン 370質量部
・n−ブチルアクリレート 50質量部
・アクリル酸 8質量部
・ドデカンチオール 24質量部
・四臭化炭素 4質量部
乳化分散後、過硫酸アンモニウム4質量部を溶解したイオン交換水50質量部を投入し、70℃に昇温した。そのまま5時間、乳化重合を継続し、樹脂微粒子分散液を得た。
[シアン顔料分散液の調製]
高速攪拌装置を備えた反応容器中に下記成分を投入し、反応容器内で分散処理を行い、シアン顔料分散液を得た。
・イオン交換水 200質量部
・ノニオン性界面活性剤 5質量部
・C.I.Pigment Blue 15:3 70質量部
[離型剤分散液の調製]
高速攪拌装置を備えた反応容器中に下記成分を投入し、反応容器内で分散処理を行い、離型剤分散液を得た。
・イオン交換水 200質量部
・カチオン性界面活性剤 5質量部
・パラフィンワックス(融点:85℃) 80質量部
[シアン粒子の製造例1]
高速攪拌装置を備えた反応容器中に下記成分を投入した。
・樹脂微粒子分散液 200質量部
・シアン顔料分散液 20質量部
・離型剤分散液 40質量部
・ポリ塩化アルミニウム 2質量部
・イオン交換水 500質量部
分散処理を行った後、攪拌を行いながら45℃まで昇温し、その状態を30分間保持した。反応容器内の分散液を一部取り出し、光学顕微鏡で観察すると、粒径5μm程度の凝集粒子の生成が確認された。
この凝集粒子を含有する分散液に、樹脂微粒子分散液60質量部を追加投入し、反応容器内を50℃まで昇温し、その状態を30分間保持した。
その後、反応容器内に1N水酸化ナトリウム水溶液を投入し、分散液をpH5に調整した。pH調整後、更に95℃まで昇温し、その状態を4時間保持した。
冷却後、凝集粒子を含有する分散液を濾過機にかけて固液分離し、得られた固形分をイオン交換水で数回洗浄し、加熱乾燥してシアン粒子を得た。
なお、得られたシアン粒子の製造に際し、荷電制御剤は使用しなかった。
<着色粒子の製造例2>
[マゼンタ顔料分散液の調製]
C.I.Pigment Blue 15:3に代えて、C.I.Pigment Red 122を用いた以外は、上記「シアン顔料分散液の調製」と同様の方法により、マゼンタ顔料分散液を得た。
[マゼンタ粒子の製造例]
シアン分散液に代えて、マゼンタ分散液を用いた以外は、上記「シアン粒子の製造例」と同様の方法により、マゼンタ粒子を得た。
<着色粒子の製造例3>
[イエロー顔料分散液シアン顔料分散液の調製]
C.I.Pigment Blue 15:3に代えて、C.I.Pigment Yellow 180を用いた以外は、上記「シアン顔料分散液の調製」と同様の方法により、イエロー顔料分散液を得た。
[イエロー粒子の製造例]
シアン分散液に代えて、イエロー分散液を用いた以外は、上記「シアン粒子の製造例」と同様の方法により、イエロー粒子を得た。
<着色粒子の製造例4>
[カーボンブラック分散液の調製]
C.I.Pigment Blue 15:3に代えて、カーボンブラック(BET比表面積:80m/g)50質量部を用いた以外は、上記「シアン顔料分散液の調製」と同様の方法により、カーボンブラック顔料分散液を得た。
[ブラック粒子の製造例]
シアン分散液に代えて、カーボンブラック分散液を用いた以外は、上記「シアン粒子の製造例」と同様の方法により、ブラック粒子を得た。
<シアントナーの製造例1>
乾式混合装置中に下記成分を投入し、周速16m/sで1分間予備混合を行った後、周速40m/sで4分間乾式混合(1回目)を行った。
・「着色粒子の製造例1」で得られたシアン粒子 100質量部
・疎水性酸化チタン微粒子 1.0質量部
1回目の乾式混合後、得られた混合物中に下記成分を投入し、再度、同一条件で乾式混合(2回目)を行った。
・シリコーンオイル処理シリカ(粒径:40nm) 1.5質量部
・「表1」に記載の無機荷電制御粒子(1) 0.5質量部
・「滑剤粒子の製造例1」で得られた滑剤粒子(1) 0.1質量部
・「荷電調整粒子の製造例1」で得られた荷電調整粒子(1) 0.3質量部
乾式混合が全て終わったところで、篩掛けにより粗大粒子を除去し、本発明に係るシアントナー(1)を得た。
得られたシアントナー(1)は、体積平均粒径が5.3μmであり、無機荷電制御剤粒子(1)の含有量Aが0.5質量部であり、滑剤粒子(1)の含有量Bとの比(A/B)は5であった。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<シアントナーの製造例2>
荷電調整粒子(1)を用いなかった以外は、上記「シアントナーの製造例1」と同様にして、本発明に係るシアントナー(2)を得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<シアントナーの製造例3及び4>
2回目の乾式混合に用いる添加剤の種類と添加量を変更した以外は、上記「シアントナーの製造例1」と同様にして、本発明に係るシアントナー(3)及び(4)を得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<マゼンタトナーの製造例>
シアン粒子に代えて「着色粒子の製造例2」で得られたマゼンタ粒子を用いた以外は、上記「シアントナーの製造例1」と同様にして、本発明に係るマゼンタトナーを得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<イエロートナーの製造例>
シアン粒子に代えて「着色粒子の製造例3」で得られたイエロー粒子を用いた以外は、上記「シアントナーの製造例1」と同様にして、本発明に係るイエロートナーを得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<ブラックトナーの製造例>
シアン粒子に代えて「着色粒子の製造例4」で得られたブラック粒子を用い、無機荷電制御粒子(1)の投入量を0.7質量部に変更した以外は、上記「シアントナーの製造例1」と同様にして、本発明に係るブラックトナーを得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<比較用シアントナーの製造例1>
乾式混合装置中に下記成分を投入し、周速16m/sで1分間予備混合を行った後、周速40m/sで8分間乾式混合を行った。
・「着色粒子の製造例1」で得られたシアン粒子 100質量部
・「シアントナーの製造例1」で用いた
シリコーンオイル処理シリカ 1.5質量部
・「シアントナーの製造例1」で用いた
疎水性酸化チタン微粒子 1.0質量部
・「表1」に記載の比較用無機荷電制御粒子(1) 0.5質量部
・「滑剤粒子の製造例1」で得た滑剤粒子(1) 0.1質量部
・「比較用荷電調整粒子の製造例1」で得た
比較用荷電調整粒子(1) 0.3質量部
乾式混合後、上記「シアントナーの製造例1」と同様にして、比較用シアントナー(1)を得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<比較用シアントナーの製造例2>
比較用無機荷電制御粒子(1)に代えて、比較用無機荷電制御粒子(2)を用いた以外は、上記「比較用シアントナーの製造例1」と同様にして、比較用シアントナー(2)を得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<比較用シアントナーの製造例3>
比較用荷電調整粒子(1)に代えて、比較用荷電調整粒子(2)0.9質量部を用いた以外は、上記「比較用シアントナーの製造例1」と同様にして、比較用シアントナー(3)を得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<比較用シアントナーの製造例4>
乾式混合装置中に下記成分を投入し、周速16m/sで1分間予備混合を行った後、周速40m/sで8分間乾式混合を行った。
・「着色粒子の製造例1」で得られたシアン粒子 100質量部
・「表1」に記載の無機荷電制御粒子(2) 1.0質量部
乾式混合後、上記「シアントナーの製造例1」と同様にして、比較用シアントナー(4)を得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
<比較用シアントナーの製造例5>
乾式混合装置中に下記成分を投入し、周速16m/sで1分間予備混合を行った後、周速40m/sで2分間乾式混合(1回目)を行った。
・「着色粒子の製造例1」で得られたシアン粒子 100質量部
・「シアントナーの製造例1」で用いた
疎水性微粒子酸化チタン 1.0質量部
1回目の乾式混合後、得られた混合物中に下記成分を投入し、再度、同一条件で乾式混合(2回目)を行った。
・シリコーンオイル処理シリカ(粒径:40nm) 1.0質量部
・「表1」に記載の無機荷電制御粒子(3) 1.5質量部
・「滑剤粒子の製造例1」で得られた滑剤粒子(1) 0.1質量部
更に、2回目の乾式混合後、得られた混合物中に正帯電性を呈するアミノシラン処理シリカ微粒子0.1質量部を投入し、再度、周速40m/sで2分間乾式混合(3回目)を行った。
乾式混合後、上記「シアントナーの製造例1」と同様にして、比較用シアントナー(5)を得た。詳細を、以下の表4及び表5にまとめた。
Figure 2011137980
Figure 2011137980
<磁性キャリアの製造例1>
高速攪拌装置を備えた反応容器中に下記成分を投入し、20分間分散処理を行い、被覆用分散液を調製した。
・トルエン 100質量部
・スチレン−メタクリレート共重合体(共重合比9:1) 15質量部
・カーボンブラック(吸油量:75cc/100g) 1.5質量部
次いで、下記成分を攪拌混合し、フェライト粒子分散液とし、これを真空脱気型混練機に投入し、60℃の雰囲気下で30分間混錬した。
・フェライト粒子(平均粒子径:40μm) 100質量部
・上記で得られた被覆用分散液 16質量部
混錬後、減圧乾燥を行い、解砕・分級処理を施して、平均一次粒径が41μmであり、円形度0.98を呈する磁性キャリア(1)を得た。
得られた磁性キャリア(1)を電子顕微鏡で観察したところ、フェライト粒子表面にカーボンブラックが分散された樹脂の被覆層を確認した。詳細を、以下の表6にまとめた。
<磁性キャリアの製造例2>
製造条件を変更した以外は、上記「磁性キャリアの製造例1」と同様の方法により、磁性キャリア(2)を得た。詳細を、以下の表6にまとめた。
<比較用磁性キャリアの製造例>
スチレン−メタクリレート共重合体の代わりにシリコーン樹脂を用いた以外は、上記「磁性キャリアの製造例1」と同様の方法により、比較用磁性キャリアを得た。詳細を、以下の表6にまとめた。
Figure 2011137980
<シアン現像剤の製造例1>
下記成分をV型混合機により10分間混合した。
・「シアントナーの製造例1」で得られたシアントナー(1) 8質量部
・「磁性キャリアの製造例1」で得られた磁性キャリア(1) 100質量部
混合後、篩掛けにより粗大粒子を除去し、本発明に係るシアン現像剤(1)を得た。詳細を、以下の表7にまとめた。
<シアン現像剤の製造例2〜4>
上記「シアントナーの製造例2〜4」で得られたシアントナー(2)〜(4)それぞれに対し、「磁性キャリアの製造例1及び2」で得られた磁性キャリア(1)及び(2)の何れかを組み合わせた以外は、上記「シアン現像剤の製造例1」と同様にして、本発明に係るシアン現像剤(2)〜(4)を得た。詳細を、以下の表7にまとめた。
<マゼンタ現像剤、イエロー現像剤及びブラック現像剤の製造例>
シアントナー(1)に代えて、上記「マゼンタトナーの製造例」で得られたマゼンタトナー、「イエロートナーの製造例」で得られたイエロートナー及び「ブラックトナーの製造例」で得られたブラックトナーをそれぞれ用いた以外は、上記「シアン現像剤の製造例1」と同様にして、本発明に係るマゼンタ現像剤、イエロー現像剤及びブラック現像剤を得た。詳細を、以下の表7にまとめた。
<比較用シアントナーの製造例1〜6>
シアントナー(1)に代えて、上記「比較用シアントナーの製造例1〜5」及び「シアントナーの製造例3」で得られた比較用シアントナー(1)〜(5)及びシアントナー(3)のそれぞれに対し、「比較用磁性キャリアの製造例」で得られた比較用磁性キャリア(1)を用いた以外は、上記「シアン現像剤の製造例1」と同様にして、比較用シアン現像剤(1)〜(6)を得た。詳細を、以下の表7にまとめた。
<比較用ブラック現像剤の製造例>
磁性キャリア(1)に代えて「比較用磁性キャリアの製造例」で得られた比較用磁性キャリアを用いた以外は、上記「ブラック現像剤の製造例」と同様にして、比較用ブラック現像剤を得た。
Figure 2011137980
<実施例1>
画像形成装置として、一成分現像方式を採用した「サムスン電子社製カラーレーザープリンターCLP−610ND(プリント速度:21枚/分)」を用いた。
上記画像形成装置のブラック色の画像形成ユニットに、上記「シアントナーの製造例1」で得られたシアントナー(1)を投入し、転写材として「富士ゼロックス社製フルカラー複写機用紙J(82g/cm、A4サイズ)」を用い、常温/常湿(N/N)環境(23℃/55%RH)、低温/低湿(L/L)環境(15℃/10%RH)及び高温/高湿(H/H)環境(32℃/80%RH)のそれぞれについて、印字比率を5%に調整したテキスト画像を単色モードにより1500枚分をプリントアウトした後、評価テストを実施した。
評価テストの評価項目及び評価基準を以下に示す。
[1.画像濃度]
正方形のソリッドパッチ(一辺5mm)を四隅付近と中央部分に有する画像をプリントアウトし、パッチの反射濃度を「gretagmacbeth社製SpectroEye」で計測し、得られた計測値の平均値を、以下の基準に従って評価した。
(シアンの場合) (マゼンタの場合)
A:1.20以上 A:1.10以上
B:1.05以上1.20未満 B:0.95以上1.10未満
C:0.90以上1.05未満 C:0.80以上0.95未満
D:0.90未満 D:0.80未満

(イエローの場合) (ブラックの場合)
A:0.90以上 A:1.30以上
B:0.80以上0.90未満 B:1.15以上1.30未満
C:0.70以上0.80未満 C:1.00以上1.15未満
D:0.70未満 D:1.00未満
[2.細線再現性]
100μm間隔に50μmの横線を有する細線パターンをプリントアウトし、得られた画像の細線再現性を、以下の基準に従い評価した。
A:細線の線幅の変動量が10%未満
B:細線の線幅の変動量が10%以上20%未満
C:細線の変化が20%以上であり、目視でも確認容易に出来る
D:細線の断裂が目視でも確認出来る
[3.画像カブリ]
ベタ白画像形成時、現像工程後から転写工程に移行する間に感光体ドラム上に存在するトナーを「住友スリーエム社製メンディングテープ」の粘着面に移し取り、それを紙上に貼ったものの反射濃度を「gretagmacbeth社製SpectroEye」で計測し、得られた反射濃度からメンディングテープをそのまま紙上に貼った時の反射濃度(ブランク)を差し引いた数値を求め、以下の基準に従って評価した。数値が小さい程、画像濃度が抑制されていることを示す。
A:0.03未満
B:0.03以上0.07未満
C:0.07以上1.00未満
D:1.00以上
上記に従って評価テストを実施したところ、各評価項目とも非常に良好な結果を得た。
評価結果の詳細を、以下の表8にまとめて示す。
また、H/H環境下での評価テスト実施後、現像ローラの表面からトナーの一部を回収し、「ホソカワミクロン社製イースパートアナライザEST−3」を用いて帯電量分布を計測したところ、q/dがプラス値を呈する成分(正帯電成分)の存在量が5個数%であり、良好な負帯電性が維持されていることが確認された。
<実施例2〜4>
シアントナー(1)の代わりに、上記「シアントナー製造例2〜4」で得られたシアントナー(2)〜(4)を用いた以外は、「実施例1」と同様に評価テストを実施した。
評価結果の詳細を、以下の表8にまとめて示す。
<実施例5〜7>
シアントナー(1)の代わりに、上記「マゼンタトナー製造例」で得られたマゼンタトナー、「イエロートナー製造例」で得られたイエロートナー及び「ブラックトナー製造例」で得られたブラックトナーを用いた以外は、「実施例1」と同様に評価テストを実施した。
評価結果の詳細を、以下の表8にまとめて示す。
<比較例1〜5>
シアントナー(1)の代わりに、上記「比較用シアントナーの製造例1〜5」で得られた比較用シアントナー(1)〜(5)を用いた以外は、「実施例1」と同様に評価テストを実施した。
評価結果の詳細を、以下の表8にまとめて示す。
Figure 2011137980
<実施例8>
上記画像形成装置の各色の画像形成ユニットに、上記「シアントナーの製造例1」で得られたシアントナー(1)、「マゼンタトナー製造例」で得られたマゼンタトナー、「イエロートナー製造例」で得られたイエロートナー及び「ブラックトナー製造例」で得られたブラックトナーを投入し、それぞれの環境について、グラフィック画像をフルカラーモードにより500枚分を連続プリントアウトしたところ、色味の変動のない良好な画像を得た。
<実施例9>
画像形成装置として、二成分現像方式を採用した「サムスン電子社製カラーレーザー複写機CLX−8540ND(プリント速度:40枚/分)」を用いた。
上記画像形成装置のブラック色の画像形成ユニットに、上記「シアン現像剤の製造例1」で得られたシアン現像剤(1)を投入し、それぞれの環境について、1万枚分をプリントアウトした以外は、「実施例1」と同様に評価テストを実施した。
評価テストの結果は、各評価項目とも非常に良好なものであった。評価結果の詳細を、以下の表9にまとめて示す。
また、H/H環境下での評価テスト実施後、現像ローラの表面から現像剤の一部を回収し、「ホソカワミクロン社製イースパートアナライザEST−3」を用いて帯電量分布を計測したところ、q/dがプラス値を呈する成分(正帯電成分)の存在量が2個数%であり、良好な負帯電性が維持されていることが確認された
<実施例10〜12>
シアン現像剤(1)の代わりに、上記「シアン現像剤の製造例2〜4」で得られたシアン現像剤(2)〜(4)を用いた以外は、「実施例9」と同様に評価テストを実施した。
評価結果の詳細を、以下の表9にまとめて示す。
<実施例13〜15>
シアン現像剤(1)の代わりに、上記「マゼンタ現像剤の製造例」で得られたマゼンタ現像剤、「イエロー現像剤の製造例」で得られたイエロー現像剤及び「ブラック現像剤の製造例」で得られたブラック現像剤を用いた以外は、「実施例8」と同様に評価テストを実施した。
評価結果の詳細を、以下の表9にまとめて示す。
<比較例6〜11>
シアン現像剤(1)の代わりに、上記「比較用シアン現像剤の製造例1〜6」で得られた比較用シアン現像剤(1)〜(6)を用いた以外は、「実施例1」と同様に評価テストを実施した。
評価結果の詳細を、以下の表9にまとめて示す。
<比較例12>
シアン現像剤(1)の代わりに、上記「比較用ブラック現像剤の製造例」で得られた比較用ブラック現像剤を用いた以外は、「実施例1」と同様に評価テストを実施した。
評価結果の詳細を、以下の表9にまとめて示す。
Figure 2011137980
<実施例16>
上記画像形成装置の各色の画像形成ユニットに、上記「シアン現像剤の製造例1」で得られたシアン現像剤(1)、「マゼンタ現像剤の製造例」で得られたマゼンタ現像剤、「イエロー現像剤の製造例」で得られたイエロー現像剤及び「ブラック現像剤の製造例」で得られたブラック現像剤を投入し、それぞれの環境について、グラフィック画像をフルカラーモードにより1万枚分を連続プリントアウトしたところ、色味の変動のない良好な画像を得た。
<実施例17>
上記画像形成装置を改造し、転写後の静電潜像担持体上からクリーニングにより回収した未転写の残留トナーを、各色それぞれの画像形成ユニットに再度投入出来るようにトナーリユース機構を取り付けた以外は、「実施例16」と同様に評価テストを実施した。それぞれの環境毎に得られたグラフィック画像は、色味の変動のない良好なものであった。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (10)

  1. 結着樹脂と着色剤とを少なくとも含む着色粒子と、
    前記着色粒子の表面に付着及び/又は埋没した無機荷電制御粒子及び滑剤粒子と、
    を有し、
    前記無機荷電制御粒子は、平均一次粒径が5nm〜20nm、見掛け密度が120g/L〜250g/L、及び、炭素付着量が0.5質量%〜7.0質量%である疎水性シリカ微粉体であり、
    前記滑剤粒子は、
    少なくとも、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛を含む混合物微粉体であり、
    前記ステアリン酸基と前記パルミチン酸基とを、それぞれステアリン酸及びパルミチン酸として算出したときの質量比は、8:2〜4:6であり、
    前記滑剤粒子中の遊離脂肪酸の残存量は、1.5質量%以下である
    ことを特徴とする、静電荷像現像用トナー。
  2. 前記着色粒子100質量部に対して、前記無機荷電制御粒子の含有量A(質量部)及び前記滑剤粒子の含有量B(質量部)は、以下の式1及び式2を満足することを特徴とする、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。

    0.1≦A≦1.0 ・・・(式1)
    1≦A/B≦15 ・・・(式2)
  3. 前記着色粒子の表面には、シリコーンオイルにより表面処理されたチタン酸ストロンチウムからなる荷電調整粒子が、更に付着及び/又は埋没しており、
    前記荷電調整粒子は、平均一次粒径が0.10μm〜0.40μmであって、0.50μm以上の粒子数が10個数%以下の粒度分布を呈することを特徴とする、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 静電荷像現像用トナーと磁性キャリアとが混合された静電荷像現像剤であって、
    前記静電荷像現像用トナーは、
    結着樹脂と着色剤とを少なくとも含む着色粒子と、
    前記着色粒子の表面に付着及び/又は埋没した無機荷電制御粒子及び滑剤粒子と、
    を有し、
    前記無機荷電制御粒子は、平均一次粒径が5nm〜20nm、見掛け密度が120g/L〜250g/L、及び、炭素付着量が0.5質量%〜7.0質量%である疎水性シリカ微粉体であり、
    前記滑剤粒子は、
    少なくとも、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛を含む混合物微粉体であり、
    前記ステアリン酸基と前記パルミチン酸基とを、それぞれステアリン酸及びパルミチン酸として算出したときの質量比は、8:2〜4:6であり、
    前記滑剤粒子中の遊離脂肪酸の残存量は、1.5質量%以下であり、
    前記磁性キャリアは、
    芯材表面に導電材料が分散されたアクリル系樹脂被覆層を有し、
    フロー式粒子像測定装置で計測される円形度が、0.95〜0.99である
    ことを特徴とする、静電荷像現像剤。
  5. 前記着色粒子100質量部に対して、前記無機荷電制御粒子の含有量A(質量部)及び前記滑剤粒子の含有量B(質量部)は、以下の式1及び式2を満足することを特徴とする、請求項4に記載の静電荷像現像剤。

    0.1≦A≦1.0 ・・・(式1)
    1≦A/B≦15 ・・・(式2)
  6. 前記着色粒子の表面には、シリコーンオイルにより表面処理されたチタン酸ストロンチウムからなる荷電調整粒子が、更に付着及び/又は埋没しており、
    前記荷電調整粒子は、平均一次粒径が0.10μm〜0.40μmであって、0.50μm以上の粒子数が10個数%以下の粒度分布を呈することを特徴とする、請求項4又は5に記載の静電荷像現像剤。
  7. 外部より帯電部材に電圧を印加し、静電潜像担持体に帯電を行う帯電工程と、
    帯電された前記静電潜像担持体に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
    現像剤担持体に担持されたトナーで前記静電荷像を現像し、トナー像を静電潜像担持体上に形成する現像工程と、
    前記静電潜像担持体上の前記トナー像を転写材上に転写する転写工程と、
    前記転写材上のトナー像を加熱定着する定着工程と、
    を含み、
    前記トナーは、
    結着樹脂と着色剤とを少なくとも含む着色粒子と、
    前記着色粒子の表面に付着及び/又は埋没した無機荷電制御粒子及び滑剤粒子と、
    を有し、
    前記無機荷電制御粒子は、平均一次粒径が5nm〜20nm、見掛け密度が120g/L〜250g/L、及び、炭素付着量が0.5質量%〜7.0質量%である疎水性シリカ微粉体であり、
    前記滑剤粒子は、
    少なくとも、ジステアリン酸亜鉛、ジパルミチン酸亜鉛及びステアリン酸パルミチン酸亜鉛を含む混合物微粉体であり、
    前記ステアリン酸基と前記パルミチン酸基とを、それぞれステアリン酸及びパルミチン酸として算出したときの質量比は、8:2〜4:6であり、
    前記滑剤粒子中の遊離脂肪酸の残存量は、1.5質量%以下である
    ことを特徴とする、画像形成方法。
  8. 前記画像形成方法は、
    前記静電潜像担持体上の未転写の残留トナーを回収し、回収した前記残留トナーを前記現像工程に再利用するトナーリユース工程を更に含むことを特徴とする、請求項7に記載の画像形成方法。
  9. 前記着色粒子100質量部に対して、前記無機荷電制御粒子の含有量A(質量部)及び前記滑剤粒子の含有量B(質量部)は、以下の式1及び式2を満足することを特徴とする、請求項7又は8に記載の画像形成方法。

    0.1≦A≦1.0 ・・・(式1)
    1≦A/B≦15 ・・・(式2)
  10. 前記着色粒子の表面には、シリコーンオイルにより表面処理されたチタン酸ストロンチウムからなる荷電調整粒子が、更に付着及び/又は埋没しており、
    前記荷電調整粒子は、平均一次粒径が0.10μm〜0.40μmであって、0.50μm以上の粒子数が10個数%以下の粒度分布を呈することを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の画像形成方法。
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