JP2006072093A - 静電荷現像用トナー及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 トナー粒子、ならびに疎水性シリカAおよび疎水性シリカBを少なくとも含む外添剤を含有する静電荷現像用トナーであって、
前記疎水性シリカAの比表面積BETAと、疎水性シリカBの比表面積BETBとの関係が、1.2×BETB≦BETA≦5×BETB であり、
前記疎水性シリカAの疎水化度WETAが65%以上90%未満であって、前記疎水性シリカBの疎水化度WETBが20%以上50%未満であって、かつ25%<WETA−WETB<70%であることを特徴とする静電荷現像用トナー。
【選択図】 なし
Description
1) 現像スリーブ上のトナーコート量W[W:現像スリーブ表面1cm2あたりのトナ
ーコート質量(mg)]を低減させ、かつ
2) 現像スリーブ上のトナーに高いQ/M[Q/M:単位質量(g)あたりのトナー電荷量(μQ)]を与えることにより、短時間でトナーを十分に帯電させ得るという特徴を有する。
また、前記薄層現像装置の現像スリーブの表面粗さは、現像スリーブ上のトナーコート量Wを低減するために低減される傾向にある。現像スリーブの表面粗さが低減されると、トナーを搬送する能力が低下するため、現像装置における現像容器内におけるトナー循環が悪くなりやすい。そこで、前記薄層現像装置の現像容器内のトナーを強力に撹拌するなどして、トナーの循環が悪化することを防止している。しかしながら、該強力な撹拌により、現像容器内のトナーの受けるダメージが大きくなるという問題がある。
さらに、現像装置を起動した直後は、トナーが現像スリーブと現像ブレードとの摩擦による帯電を十分にされていないため、形成される画像の濃度が低い場合が多い。耐久を続けていくうちに、トナーが徐々に摩擦帯電されて帯電量が増加し、得られる画像濃度も良好になるが、一方で帯電量が極端に上昇するチャージアップ現象が発生することがある。そのため特に、プリントスピードの速い高速現像装置においては、トナーのチャージアップを防ぐことが重要である。このチャージアップの抑制という点からも、上記の方法により製造されるトナーは改良の余地がある。
さらに、表面に凹凸の多い(すなわち、球形化の程度が低い)トナー粒子の場合は、トナー粒子表面の凹部に存在していた外添剤が摩擦などによってトナー粒子の外表面付近に析出し、前記埋没された外添剤を補うことができるが、一方、球形化されたトナー粒子は表面に凹部が少ないため、トナーの劣化を加速的に促進してしまうという問題がある。
特許文献10、11および14では、疎水化処理されたシリカと疎水化処理されていないシリカとの混合物を添加したトナーが提案されている。しかしながら、ここで提案されたトナーは、疎水化処理されていないシリカが混合されているため、特に高温高湿環境下
での吸湿性が高く、帯電の減衰、流動性の悪化などを引き起こし、形成される画像の濃度が薄くなったり、フェーディング等の現象につながる場合がある。
特許文献12および13においては、疎水化度の異なる2種類のシリカが外添されたトナーが提案されている。しかしながら、ここで提案されているトナーは、外添されている2種類のシリカの疎水化度の差が小さいため、帯電性は良好である一方、チャージアップされることがあり、トナーのチャージアップにより、形成される画像の濃度が薄くなったり、低温低湿下においてはゴースト等の画像不良を起こす場合がある。また、これらにおいて提案されているトナーは、帯電性および流動性は改善されているものの、プリントスピードを高速化した場合におけるトナーの劣化対策という点からは改善される余地がある。
さらに、該トナーを用いることにより、画像安定性に優れ、かつ遊離シリカが要因となるベタ画像の白ポチや、現像装置を起動させた直後のように、従来のトナーでは帯電量の立ち上がりが遅く、帯電量が不十分な状況下においても、形成される画像の濃度が低下しない画像形成方法を提供することを課題とする。
結着樹脂および着色剤を少なくとも含むトナー粒子、ならびに疎水性シリカAおよび疎水性シリカBを少なくとも含む外添剤を含有する静電荷現像用トナーであって、
前記疎水性シリカAの比表面積BETAと、前記疎水性シリカBの比表面積BETBとの関係が、1.2×BETB≦BETA≦5×BETBであり、
前記疎水性シリカAの疎水化度WETAが65%以上90%未満であり、前記疎水性シリカBの疎水化度WETBが20%以上50%未満であって、かつ25%<WETA−WETB<70%であることを特徴とする静電荷現像用トナー。
1)帯電手段に電圧を印加し、被帯電体に帯電を行う帯電工程、2)帯電された被帯電体に静電荷像を形成する工程、3)静電荷像をトナーにより現像してトナー像を被帯電体上に形成する現像工程、4)被帯電体上のトナー像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材へ転写する転写工程、および5)転写材上のトナー像を加熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、
前記現像工程において、前記被帯電体は前記トナーを担持する現像剤担持体に対向されており、該現像剤担持体は現像スリーブ、該現像スリーブに内包された磁界発生手段、および現像スリーブ上に位置し、該現像スリーブ表面にトナー層を形成させるための弾性ブレードを有し、かつ
前記トナーは、結着樹脂および着色剤を少なくとも含有するトナー粒子、ならびに異なる比表面積BETを有する疎水性シリカAおよび疎水性シリカBを少なくとも含む外添剤を含有し、
前記疎水性シリカAの比表面積BETAと疎水性シリカBの比表面積BETBとの関係が、1.2×BETB≦BETA≦5×BETB であり、
前記疎水性シリカAの疎水化度WETAが65%以上90%未満であり、前記疎水性シリカBの疎水化度WETBが20%以上50%未満であって、かつ25%<WETA−WETB<70%である静電荷現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
本発明のトナーに含有される外添剤は、前記の通り、2種類の疎水性シリカである疎水性シリカAおよび疎水性シリカBを少なくとも含み、その他の任意成分を含んでいてもよい。疎水性シリカAおよび疎水性シリカBは、いずれも乾式シリカを疎水化処理することにより製造することができるが、該製造については後に詳細に述べる。
前記疎水性シリカAの比表面積BETAは70〜350m2/gであることが好ましく
、疎水性シリカBの比表面積BETBは30〜90m2/gであることが好ましい。疎水
性シリカBのBETBが30m2/g未満であると、粒子径が大きすぎるためトナー粒子
から離脱(例えば遊離)しやすくなり、得られる画像に白ポチが発生することがある。また疎水性シリカAのBETAが350m2/gを超えると、粒子径が小さすぎるため、そ
れを含むトナーが劣化しやすくなる。
1.2×BETB≦BETA≦5×BETB・・・・式(α)
性シリカBは、それを外添剤として含むトナーの劣化を防止する空隙材として作用することができると推察される。
BETAとBETBを上記式(α)の関係とすることで、外添剤(疎水性シリカAおよびBを含む)がトナー粒子から遊離しにくくなるため、帯電が良好でかつチャージアップが抑制されたトナーであって、さらに劣化が防止されたトナーを得ることができる。
WETAが90%より高い場合、疎水性が高すぎるため、シリカAを含むトナーがチャージアップしやすくなり、特に低湿環境において過剰帯電しやすくなり、得られた画像の濃度が薄くなったり、カブリが悪化しやすくなる。一方、WETAの値が65%未満の場合は、該シリカAを含むトナーの電荷保持能力が低くなり、形成された画像にカブリが発生し易くなる上に、トナー全体の流動性が低下することからフェーディングによる現像不良が生じやすくなる。
WETBが20%未満のシリカBは、湿度の影響を受けやすく、水分を核としてシリカ粒子の凝集体を形成しやすくなるため、トナー粒子から遊離しやすくなり、形成される画像の白ポチの原因となりやすい。また、WETBの値が50%よりも大きいシリカBはトナー粒子表面に均一に分散されるものの、該シリカBを含むトナーは帯電調節がされにくく、スリーブゴースト等の現象を引き起こしやすい。
Bは、「25%<WETA−WETB<70%」の関係を満たすことが好ましく、「30%≦WETA−WETB≦50%」の関係を満たすことがより好ましい。
疎水性シリカAの疎水化度(WETA)と疎水性シリカBの疎水化度(WETB)との差を25%〜70%とすることで、疎水性シリカAおよびBを組み合わせて外添されたトナーは帯電性が安定するため、環境によらず長期にわたって良好な画像形成を行うことが可能となり、また画像形成装置を起動した直後に形成される画像と、耐久安定時に形成される画像の濃度差が低減されうる。
WETAとWETBの差が25%以下である場合は、疎水性シリカAおよびBを含むトナーはチャージアップしやすくなり、画像濃度の低下などが発生しやすい。また、該差が70%以上である場合は、シリカAおよびBを含むトナーの帯電量が安定しないため、画像形性装置を立ち上げた直後に形成される画像の濃度と耐久安定時に形成される画像の濃度の濃度差が増大するという問題が生じやすい。
ここでスリーブゴーストとは、スリーブ上に新たに補給されたトナー(新トナー)と、既にスリーブ上に乗っているトナー(旧トナー)との間の帯電量の差によって画像濃度差が発生するゴースト現象、すなわちネガゴーストやポジゴーストと称される現象を意味する(図4および5を参照)。
従来のトナーを用いた場合、特に低温低湿環境や高温多湿環境において、高速現像装置におけるスリーブ上での摩擦回数が増えてくると、新トナーが供給された際に新トナーと旧トナーの帯電量の差が大きくなる傾向があり、スリーブゴーストが発生しやすいという問題があった。
すなわち、WETAまたはWETBは、特定量の疎水性シリカAまたはBを含むメタノール−水混合溶液の透過率を、波長780nmの光で測定した場合に、該透過率が80%となるときの、該混合溶液のメタノール濃度を意味する。
、疎水性無機微粒子の疎水特性を測定するためのサンプル液を調製する。なお、サンプル液を調製して測定する容器として、円形直径5cm、高さ88mmのガラス製のフラスコを用いることができる。
次に、この調製された測定用サンプル液を6.67s−1の速度で攪拌しながら、メタノールを1.3ml/min.の滴下速度で連続的に添加し、浮遊している疎水性無機微粒子を沈降・溶媒中に分散させる。メタノールを滴下する間、測定用サンプルの、波長780nmの光の透過光強度を測定して透過率を求め、図3に示したようなメタノール滴下透過率曲線を作成する。ここで撹拌は、マグネティックスターラー(例えば、長さ25mm、最大径8mmの紡錘形であり、テフロン(登録商標)コーティングを施されたもの)を用いて行うことができる。そして、透過率が80%のときのメタノール濃度を、その疎水性シリカの疎水化度として算出する。
前記乾式シリカの製造工程において、例えば、塩化アルミニウムまたは塩化チタンの如き他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能である。本明細書において、乾式シリカとは、それらの複合微粉体も包含する。
、ヘキシルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン系化合物;フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等があげられるが、これらに限定されず、これら以外のアルコキシシラン系化合物を含む。これらのアルコキシシランによる乾式シリカの処理法としては、通常の方法を用いることができる。
また、疎水化処理剤の量および種類、ならびに疎水化処理方法を適宜選択することで、所望の比表面積BETB、および疎水化度WETBを疎水性シリカBに付与することができる。
前記シリコーンオイルの粘度は、温度25℃において、50〜1000mm2/sであ
ることが好ましい。50mm2/s未満であると、加熱されることにより一部揮発し、そ
れを含むトナーの帯電特性が劣化しやすい。1000mm2/sを超えると、処理作業上
取扱いが困難となる。
。
本発明のトナーに含まれるトナー粒子は、前記の通り、結着樹脂および着色剤を少なくとも含み、さらにその他の任意の成分、例えばワックス、荷電制御剤などを含みうる。
が高くなったり、また帯電量が上がらず現像性に不利に働く場合がある。
一方、該トナー粒子の平均円形度が0.970より大きいと、現像スリーブ上にトナーが過剰に供給され、トナーがスリーブ上に不均一にコートされてしまうため過剰帯電によるポジゴーストが発生しやすく、また表面が平滑になった場合、かさ密度が高くなり、トナーが現像装置内でより詰まりやすくなることからフェーディングによる濃度低下を生じることがある。
よって、上記範囲の平均円形度を有するトナー粒子を含むトナーは、帯電が均一で長期安定して高い画像濃度があり、これを用いることで、ゴースト・カブリなどの現象が無く、良好な現像性を得る事ができる。
前記分析装置「FPIA−2100」は、各粒子の円形度を算出した後、円形度0.4〜1.0を61分割したクラスに各粒子を振り分け、分割点の中心値と頻度を用いて平均円形度を算出する算出法(分割法)を用いている。この算出法で算出される平均円形度の値と、各粒子の円形度の総和を用いた算出法(総和法)により算出される平均円形度の誤差は非常に少なく、実質的には無視できる程度である。本発明におけるトナー粒子の平均円形度の算出においては、総和法を用いてもよいが、算出時間の短縮化や算出演算式の簡略化の如きデータ取り扱い上の理由でから、分割法を用いてもよい。
さらに本発明のトナー粒子の平均円形度の測定に用いられ得る「FPIA−2100」は、トナーの形状を算出するために従来から用いられていた「FPIA1000」と比較して、シースフローの薄層化(7μm→4μm)および処理粒子画像の倍率の向上、さらに取り込んだ画像の処理解像度を向上(256×256→512×512)することにより、トナーの形状測定の精度が上がっているため、微粒子をより確実に捕捉することができる。従って、本発明のトナーのトナー粒子の平均円形度の算出においては、より正確に形状及び粒度分布に関する情報が得られる「FPIA−2100」を使用することが好ましい。
〔式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは512×512
の画像処理解像度(0.3μm×0.3μmの画素)で画像処理したときの粒子投影像の周囲長を示す。〕
UH−150(株式会社エス・エム・テー社製)
OUTPUT レベル:5
コンスタントモード
トナー粒子が適度な表面粗さを有していることにより、トナー間に適度な空隙が生じ、トナーの流動性を向上させることができ、より良好な現像性をもたらすことができる。特に、本発明の特徴の一つである円形度の高いトナー粒子に、前記平均面粗さを付与することにより、優れた流動性を有するトナーを得ることができる。
トナー粒子の平均面粗さが5.0nm未満であると、それを含むトナーに十分な流動性が付与することができず、フェーディングを生じさせ、画像濃度を低下させることがある。トナー粒子の平均面粗さが45.0nm以上であると、トナー粒子間の空隙が多くなりすぎるので、トナー粒子に外添剤(疎水性シリカAおよびBを含む)が均一に付着しにくく、外添剤が遊離し、形成される画像に白ポチが発生しやすい。
分散して密に付着することができる。そのため、大粒径シリカ(疎水性シリカB)が緩衝材としての効果をより発揮しやすくなるため、プロセススピードが高い高速現像装置においても劣化が最小限に抑制されるトナーを得ることができる。
特に、疎水性シリカAおよびBを、平均円形度が0.930〜0.970であって、走
査型プローブ顕微鏡で測定される平均面粗さが5.0nm以上45.0nm未満であるトナー粒子に外添することにより、濃度の立ち上がりが良好で、チャージアップによる濃度薄、低温低湿・高温高湿環境下でゴースト現象が起きず、長期にわたって耐久した場合においても劣化が最小限であり、得られる画像に白ポチを発生させないトナーを得ることができる。
測定装置:SPI3800N(セイコーインスツルメンツ(株)製)
測定ユニット:SPA400
測定モード:DFM(共振モード)
カンチレバー:SI−DF40
の最大値と最小値の差から求めることができる。
以下において、原料トナー粒子を表面改質するための表面改質装置、および該表面改質装置を利用した原料トナー粒子の表面改質方法について、図面を参照しながら具体的に説明する。
1、(5) 冷風を導入するための冷風導入口35、(6) 被処理原料を導入するための原料供給口33、(7) 表面改質時間を自在に調整可能となるように、開閉可能なように設置された排出弁38、(8) 処理後の粉体を排出するための製品排出口37、(9) 分級手段である分級ローター31、表面改質手段である分散ローター36、およびライナー34で囲まれる第一の空間および第二の空間、(10) 第一の空間41と第2の空間42を仕切る、円筒型のガイドリンク39とから構成されている。
前記表面改質装置は、さらに、(11)冷却水或いは不凍液を通水できるジャケット(図示されていない)を有していることが好ましい。
すなわち、前記第一の空間は、原料トナー粒子または表面改質ゾーンで表面改質処理された粒子を分級ゾーンへ導入するための空間であり、前記第二の空間は、分級ローター31により微粉を分級除去された粒子を表面改質ゾーンへ導入するための空間である。
前記分散ローター36の回転周速は75m/sec〜200m/secであることが好ましく、85m/sec〜180m/secであることがより好ましい。
表面改質装置内の前記分散ローター上面に設置されている角型のディスクまたは円筒形のピン40の上部と、該円筒型のガイドリング39の下部との間の最小間隔は、好ましくは2.0mm〜50.0mmであり、より好ましくは5.0mm〜45.0mmである。
表面改質ゾーンに導かれた原料(すなわち粗粉)は、分散ローター36とライナー34の間で機械式衝撃力を受け、表面改質処理される。表面改質処理された表面改質粒子は、冷風導入口35から導入されて機内を通過する冷風にのせられて、ガイドリング39の外周(第一の空間41)に沿って分級ゾーンに導かれ、分級ローター31で再度分級される。再度、所定粒径以下の微粉は装置外へ排出され、所定粒径以上の粗粉は、再度表面改質ゾーンに戻され、繰り返し表面改質処理を受ける。一定時間経過後、排出弁38を開とし、製品排出口37から表面改質トナー粒子を回収する。
と同時に微粉成分を除去することができることを特徴とする。それにより、原料トナー粒子中に存在する超微粒子がトナー粒子表面に固着するのを抑制することができる。そのため、所望の円形度、および平均面粗さを有し、かつ超微粒子の存在量が最小限であるトナー粒子を効果的に得ることができる。
一方、表面改質と同時に微粉を除去しない表面改質法を用いると、表面改質後のトナー粒子中の超微粒子の存在量が多くなってしまう上に、トナー粒子の表面改質において、機械的および熱的な影響により、適正な粒径を有するトナー粒子の表面に超微粒子成分が固着してしまう。その結果、表面改質後のトナー粒子の表面に、固着した微粉成分による突起が生成するため、所望の円形度及び平均面粗さを有するトナー粒子が得られにくい。
なお、該表面改質装置内に導入する冷風は、装置内の結露防止という面から、除湿されていることが好ましい。冷風の除湿は公知の除湿装置を使用して行うことができる。導入する冷風の露点温度は、−15℃以下が好ましく、−20℃以下がさらに好ましい。
ここで、表面改質装置に具備されるジャケット内に通す冷媒の温度は5℃以下、より好ましくは0℃以下、更に好ましくは−5℃以下とすることが好ましい。
トナー微粉砕物から微粉及び粗粉を除去して得た原料トナー粒子を用いることによって、表面改質装置内でのトナー粒子の分散を良好にすることができる。特に、トナー粒子中の微粉成分は比表面積が大きく、相対的に帯電量が高いために、トナー粒子から分離されにくい。そのため、前記表面改質装置の分級ローターによって、適切に超微粉成分が分級されない場合がある。従って、あらかじめトナー微粉砕物から微粉成分を除去して得た原料トナー粒子を用いることにより、前記表面改質装置内において個々のトナー粒子を分散
させやすくして、超微粉成分を適切に分級ローターによって分級除去し、所望の粒度分布を有するトナー粒子を得ることが好ましい。
前記混合機としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げられる。
前記熱混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられる。
前記粉砕機としては、カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)が挙げられる。
前記分級機としては、クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラッシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日新エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボフレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)が挙げられる。
リコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂等が好ましく例示される。
より好ましくは、[1]スチレン系共重合樹脂、[2]ポリエステル樹脂が挙げられる。
(1) アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、ビニル酢酸、イソクロトン酸、アンゲリカ酸などのアクリル酸及びそのα−或いはβ−アルキル誘導体、
(2) フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、アルケニルコハク酸、イタコン酸、メサコン酸、ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘導体又は無水物などが挙げられる。
い粒子として水相中に分散させ、水溶性の重合開始剤を用いる重合法である。該方法では反応熱の調節が容易であり、重合の行われる相(重合体と単量体からなる油相)と水相とが別であるから停止反応速度が小さく、その結果重合速度が大きく、高重合度のものが得られる。さらに、1)重合プロセスが比較的簡単であること、および2)重合生成物が微細粒子であるため、着色剤及び荷電制御剤その他の添加物との混合しやすく、トナーの製造が容易であることなどの理由で、トナー用結着樹脂の製造方法として好ましい面がある。しかしながら、添加した乳化剤のために生成した重合体に不純物が混入し易く、重合体を分離するには塩析などの操作が必要となる。この不便を避けるためには懸濁重合法を用いることが好ましい。
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、トリス−(t−ブチルパーオキシ)トリアジン、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン、2,2−ジ−t−ブチルパーオキシブタン、4,4−ジ−t−ブチルパーオキシバレリックアシッド−n−ブチルエステル、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレート、ジ−t−ブチルパーオキシトリメチルアジペート、2,2−ビス−(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−t−ブチルパーオキシオクタン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン及び各種ポリマーオキサイド等の、一分子内にパーオキサイド基などの重合開始機能を有する官能基を2以上有する多官能性重合開始剤、および
ジアリルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート及びt−ブチルパーオキシイソプロピルフマレート等の、一分子内に、パーオキサイド基などの重合開始機能を有する官能基と重合性不飽和基の両方を有する多官能性重合開始剤が挙げられる。
単官能性重合体として、具体的には、ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド
、t−ブチルパーオキシクメン、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物、およびアゾビスイソブチロニトリル、ジアゾアミノアゾベンゼン等のアゾまたはジアゾ化合物等が挙げられる。
多官能の架橋性モノマーとしては、ペンタエリスリトールアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、およびこれらの化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテートなどが挙げられる。
また三価以上の多価のアルコール成分及びカルボン酸成分は、モノマー原料全成に対して5〜60mol%であることが好ましい。
前記非鉄元素としては、マグネシウム、アルミニウム、ケイ素、リン、イオウから選択される元素であることが好ましく、特にケイ素元素が好ましい。ケイ素元素を含有する磁性酸化鉄は、それを含むトナーの帯電性を良好にすることができる。
また、前記磁性酸化鉄は、以下のリチウム,ベリリウム,ボロン,ゲルマニウム,チタン,ジルコニウム,錫,鉛,亜鉛,カルシウム,バリウム,スカンジウム,バナジウム,クロム,マンガン,コバルト,銅,ニッケル,ガリウム,カドミウム,インジウム,銀,パラジウム,金,水銀,白金,タングステン,モリブデン,ニオブ,オスミウム,ストロンチウム,イットリウム,テクネチウム等の金属元素を含むこともできる。
また、前記磁性酸化鉄は必要に応じて、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、チタネート、アミノシラン等で処理されていても良い。
顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルー等が挙げられる。これら顔料は、定着画像の光学濃度を維持するのに必要充分な量が用いられ、そのトナー粒子における含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.2〜10質量部である。
染料としては、アゾ系染料、アントラキノン染料、キサンテン系染料、メチン系染料等が挙げられる。染料のトナー粒子における含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.3〜10質量部である。
ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸、3) ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カウナビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有するアルキルアルコールの如き飽和アルコール、4) ソルビトールの如き多価アルコール、5)リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪族アミド、6)メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪族ビスアミド、7)エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類、8)m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド、9)ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪族金属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、10)脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス、11)ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、12)植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
00P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学社)、サゾールH1、H2、C80、C105、C77(シューマン・サゾール社)、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精鑞株式会社)、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋ペトロライト社)、木ろう、蜜ろう、ライスワックス、キャンデリラワックス、カルナバワックス(株式会社セラリカNODAにて入手可能)等があげられる。
これらの負荷電制御剤については、例えば、特公昭55−42752号,特公昭58−41508号,特公昭58−7384号,特公昭59−7385号などにも記載されている。
これらの正荷電制御剤のうちから選ばれる一種を単独で、あるいは2種以上を組合せて用いることができる。
られた場合に、特に優れた効果を発揮しうる。
現像剤担持体に当接してトナー層厚を規制すると、トナーは、トナー層厚規制部材により現像剤担持体に強く押し付けられるため、非常に大きな機械的な負荷を受ける。特に、プロセススピードが300mm/sec以上である場合には、当接部位が摩擦により局所
的にかなり昇温するので、温度が高い状態でトナーが摩擦され、トナー粒子表面に付着した無機微粒子が埋め込まれてトナーが劣化しやすいため、画像の濃度が薄くなりやすい。
一方、本発明のトナーは、外添剤である疎水性シリカAおよび疎水性シリカBがトナー粒子表面に均一に分散され、相対的に大粒径である疎水性シリカBの劣化防止効果が発揮されやすいために劣化しにくい。よって、本発明のトナーは、現像剤担持体に当接してトナー層厚を規制するトナー層厚規制部材を有する、高速化現像器に対応することができる。
ec以上であることが好ましい。
現像スリーブ上にトナー層を形成するための弾性ブレードがあると、トナーが機械的衝撃を受けやすく劣化しやすいので、本発明のトナーの特徴の一つである、劣化の抑制が効果的に発現する。また、プロセススピードが300mm/sec以上であると、より
トナーが劣化しやすいので、本発明のトナーの特徴の一つである劣化の抑制がさらに効果的に発現する。
2lの撹拌機付きオートクレーブに、未処理の乾式シリカ50g(BET比表面積 200m2/g)を入れ、撹拌によって流動化させながら200℃に加熱した。撹拌による
流動化状態を維持しながら、オートクレーブ内部を窒素ガスで置換して反応器を密閉し、ヘキサメチルジシラザンを内部に噴霧して乾式シリカを疎水化処理した。この処理を60分間継続した。
シリカ原体100質量部に対して、ヘキサメチルジシラザン24質量部(すなわち、12g)が反応するように、ヘキサメチルジシラザンの噴霧量や、反応条件を調整した。反応終了後、オートクレーブを脱圧し、窒素ガス気流による洗浄を行い、疎水性シリカから過剰のヘキサメチルジシラザン、および副生成物を除去した。
を処理後の量が10質量部となるように調整して噴霧し、30分間撹拌を続けた。その後、撹拌しながら300℃まで昇温させ、さらに2時間撹拌した。オートクレーブからシリカを取り出し、疎水性シリカ1を得た。得られた疎水性シリカ1の物性(比表面積BETおよび疎水化度)を表1に示した。
表1に示したように、シリカ原体の比表面積BET、ならびに処理剤の種類および量を変更すること以外は、疎水性シリカ1の製造と同様の手順により、疎水性シリカ2〜11を製造した。
(1)「処理量」とは、シリカ原体100質量部に対して処理した、各種処理剤の質量を示し、
(2)BET(比表面積)および疎水化度は、前述した方法を用いて測定、算出された値を示す。
反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物50部、ビスフェノールAのEO2モル付加物20部、テレフタル酸20部、フマル酸5部、無水トリメリット酸5部、およびジブチルチンオキサイド0.5部を入れ、220℃に加熱して、これらを縮合重合させ、ポリエステル樹脂である結着樹脂1を得た。この樹脂の酸価は24mgKOH/g、Tgは59℃、THF不溶分21質量%であった。
4つ口フラスコ内に、キシレン300質量部を加えて昇温して還流させた。これに、スチレン75質量部、アクリル酸−n−ブチル25質量部およびジ−tert−ブチルパーオキサイド2質量部の混合液を、5時間かけて滴下して、低分子量重合体(L−1)溶液を得た。
下記表2に示した各成分を、ヘンシェルミキサーを用いて前混合した。得られた混合物を、110℃に加熱した2軸エクストルーダを用いて溶融混練したのち冷却した。得られた混練物をハンマーミルで微粉砕してトナー微粉砕物を得た。
得られた微粉砕物を、機械式粉砕機ターボミル(ターボ工業社製;回転子および固定子の表面に炭化クロムを含有したクロム合金めっきでコーティング(めっき厚150μm、表面硬さHV1050))を用いて、表3に記載された条件に基づいて、エアー温度を調整して機械式粉砕させて微粉砕した。得られた微粉砕物をコアンダ効果を利用した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジェット分級機)で微粉及び粗粉を同時に分級除去して原料トナー粒子を得た。得られた原料トナー粒子の、コールターカウンター法で測定される重量平均粒径(D4)は6.4μmであって、4μm未満のトナー粒子の個数平均分布の
累積値は24.2%であった。
1を得た。トナー粒子1の、FPIA2100で測定された物性、及び780nmの波長
光の透過率に対するメタノール濃度の値、及び走査型プローブ顕微鏡測定値を表5に、メタノール滴下透過率曲線を図3示す。重量平均径(D4)6.4μmの負帯電性磁性トナー粒子1を得た。
下記の表3に記載の条件に従って、トナー粒子1の製造と同様の手順によりトナー粒子2〜11,13および14を製造した。
<トナー粒子12および15の製造>
結着樹脂1の代わりに結着樹脂2を用いて、下記の表3の記載に従い、トナー粒子1の製造と同様の手順によりトナー粒子12および15を製造した。
前記表3におけるトナー粒子1(100質量部)に対し、表4に記載の通り、前記表1
における疎水性シリカ1(1.35質量部)および疎水性シリカ8(0.30質量部)を添加し、ヘンシェルミキサーで外添を行い、トナー1を得た。
前記表3におけるトナー粒子2〜10(100質量部)に対し、それぞれ表4に記載された通り、疎水性シリカAおよびBを添加し、ヘンシェルミキサーで外添を行い、トナー2〜10を得た(それぞれ実施例2〜10に対応する)。
前記表3におけるトナー粒子11〜15(100質量部)に対し、それぞれ表4に記載された通り、シリカAおよびBを添加し、ヘンシェルミキサーで外添を行い、トナー11〜15を得た(それぞれ比較例1〜5に対応する)。
実施例1で得られたトナー1を用いて、以下の条件で画像を形成した。
(1) 市販のLBPプリンタ(Laser Jet 4300、HP社製)のプロセススピードを325mm/sec(A4サイズ55枚/分)に変更したプリンターを、画出し試験機とした。
(2) 印字率2%となる横線パターンを1枚/1ジョブとして、ジョブとジョブの間に
マシンがいったん停止してから次のジョブが始まるように設定した。
(3) 低温低湿環境(15℃、10%RH)、および高温高湿環境(32.5℃、80%RH)下で、画像を形成した。(以下において、それぞれ「低温低湿環境試験」および「高温高湿環境試験」とも称する)
(4) 一日あたり5千枚として、トータルで20000枚(低温低湿環境試験)、または20001枚(高温高湿環境試験)のプリント試験を行った。
画像濃度は、マクベス濃度計(マクベス社製)でSPIフィルターを使用して、5mm角のベタ黒画像の反射濃度を測定し、この値を画像濃度とした。
低温低湿環境試験では、初期、1001枚プリント時、5001枚プリント時(2日目初期)、10001枚プリント時(3日目初期)、20000枚プリント時(4日目耐久
最後)の画像濃度を測定した。
高温高湿環境試験では、初期、5001枚プリント時(2日目初期)、10001枚プリント時(3日目初期)、20000枚プリント時(4日目耐久最後)、20001枚プリント時(5日目初期)の画像濃度を測定した。
トナーの耐久性を示す指標としてカブリを測定した。
低温低湿環境試験において、初期・1001枚・5001枚・10001枚・20000枚プリント時に転写材にベタ白画像を画像形成した。画像形成前の該転写材の反射濃度、および各画像形成後の該転写材の反射濃度を、反射濃度計(リフレクトメーター モデル TC−6DS(東京電色社製))を用いて測定した。
該画像形成前の転写材の反射濃度の平均値をDrとし、該各画像形成後の転写材の反射濃度のうちの最悪の値をDsとした。Ds−Drを求め、これをカブリ量とした。カブリ量の数値が小さいほど、カブリが抑制されていることを示す。表5に「カブリ最悪値」としてカブリ量を記載した。
トナー流動性を示す指標として、トナーの凝集度をパウダテスタP−100(ホソカワミクロン社製)を使用して測定した。具体的には、振動台の上に、上から目開き250μm、150μm、75μmの順でふるいをセットし、トナー5gを上段のふるいの上に静かにのせた。振動振り幅を0.6mm、振動時間を10秒として振動台を振動させた。振動停止後、それぞれ(上段、中断、下段)のふるいに残ったトナーの質量を測定し、その測定値から、下記式に従ってa,b,cの値を求めた。a、bおよびcの値の和を、凝集度(%)とした。
a=(上段のふるいに残ったトナー量)÷5(g)×100
b=(中段のふるいに残ったトナー量)÷5(g)×100×0.6
c=(下段のふるいに残ったトナー量)÷5(g)×100×0.2
高温高湿環境試験において、初期・5001枚目・10001枚目・15001枚目、20001枚目の5枚のべた黒画像について、それぞれ、スリーブ1周目分の部分の画像濃度と、スリーブ2周目以降分の部分の画像濃度を測定した。各画像について、スリーブ1周目分の部分の画像濃度と、スリーブ2周目分以降の部分の画像濃度との差を算出し、算出された差のうち最大のものを画像濃度差とした。
低温低湿環境(15℃,10%RH)および高温高湿環境(32.5℃,80%RH)試験(通常の複写機用普通紙(75g/m2)20000枚をプリントアウト)において
、5000枚プリントアウトするごとに、別途、スリーブ1周目分はベタ黒帯画像であり、スリーブ2周目以降分はハーフトーン画像である画像をプリントアウトした。プリントアウトされた画像の画像パターンの概略図を図4および図5に示す。
図4の画像パターンでは、スリーブ2周目分の画像において、スリーブ1周目分のベタ黒帯画像に対応する部分の濃度が、それ以外の部分の濃度よりも低くなっている。この現象はネガゴースト現象と称される。
図5の画像パターンでは、反対に、スリーブ2周目分の画像において、スリーブ1周目分のベタ黒帯画像に対応する部分の濃度が、それ以外の部分の濃度よりも高くなっている。この現象はポジゴースト現象と称される。
反射濃度差=(<2>非画像部後の反射濃度)−(<1>黒印字部後の反射濃度)
A:0.00〜0.02未満
B:0.02〜0.04未満
C:0.04〜0.06未満
D:0.06〜0.08未満
E:0.08以上
高温高湿環境試験において、初期・5001枚目・10001枚目・150001枚目・20001枚目の5枚のべた黒画像を観察して、各画像について、発生している白ポチ(遊離シリカによるシリカ跡であり得る)の個数を測定した。測定された個数の最悪値を求め、求められた値から、以下の基準に従って、A〜Eに評価した。
A:白ポチが発生せず
B:耐久を通してベタ黒画像に1〜3個程度の白ポチが発生
C:耐久を通してベタ黒画像に4〜6個程度の白ポチが発生
D:耐久を通してベタ黒画像に7〜20個程度の白ポチが発生
E:耐久を通してベタ黒画像に21個以上の白ポチが発生
トナー1の代わりに、実施例2〜10において製造したトナー2〜10を用いること以外は、試験例1と同様にして試験を行い、前記各種評価を行った。
<比較試験例1〜5>
トナー1の代わりに、比較例1〜5において製造したトナー11〜15を用いること以外は、試験例1と同様にして試験を行い、前記各種評価を行った。
32:微粉回収
33:原料供給口
34:ライナー
35:冷風導入口
36:分散ローター
37:製品排出口
38:排出弁
39:ガイドリング
40:角型ディスク
41:第一の空間
42:第二の空間
Claims (14)
- 結着樹脂および着色剤を少なくとも含むトナー粒子、ならびに疎水性シリカAおよび疎水性シリカBを少なくとも含む外添剤を含有する静電荷現像用トナーであって、
前記疎水性シリカAの比表面積BETAと、前記疎水性シリカBの比表面積BETBとの関係が、1.2×BETB≦BETA≦5×BETBであり、
前記疎水性シリカAのメタノールウェッタビリティによって測定される疎水化度(透過率80%のときの値を疎水化度とする)WETAが65%以上90%未満であり、前記疎水性シリカBの疎水化度WETBが20%以上50%未満であって、かつ25%<WETA−WETB<70%であることを特徴とする静電荷現像用トナー。 - 前記トナー粒子の平均円形度が、0.930〜0.970であることを特徴とする、請求項1に記載の静電荷現像用トナー。
- 前記トナー粒子の、走査型プローブ顕微鏡で測定される平均面粗さが、5.0nm以上45.0nm未満であることを特徴とする、請求項1または2に記載の静電荷現像用トナー。
- 前記疎水性シリカAおよび前記疎水性シリカBの総含有量が、前記トナー粒子100質量部に対して、0.5質量部〜5.0質量部であって、かつ前記疎水性シリカAの含有質量を1としたときの前記疎水性シリカBの含有質量が、0.05〜0.7であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電荷現像用トナー。
- 前記疎水性シリカAの比表面積BETAが、80〜250m2/gであって、前記疎水
性シリカBの比表面積BETBが、30〜80m2/gであることを特徴とする、請求項
1〜4のいずれか一項に記載の静電荷現像用トナー。 - 前記疎水性シリカBは疎水化処理された乾式シリカであって、該疎水化処理はアルコキシシラン類による処理を少なくとも含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の静電荷現像用トナー。
- プロセススピードが300mm/sec以上である画像形成方法に用いられることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の静電荷現像用トナー。
- 1)帯電手段に電圧を印加し、被帯電体に帯電を行う帯電工程、2)帯電された被帯電体に静電荷像を形成する工程、3)静電荷像をトナーにより現像してトナー像を被帯電体上に形成する現像工程、4)被帯電体上のトナー像を中間転写体を介して、または、介さずに転写材へ転写する転写工程、および5)転写材上のトナー像を加熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、
前記現像工程において、前記被帯電体は前記トナーを担持する現像剤担持体に対向されており、該現像剤担持体は現像スリーブ、該現像スリーブに内包された磁界発生手段、および現像スリーブ上に位置し、該現像スリーブ表面にトナー層を形成させるための弾性ブレードを有し、かつ
前記トナーは、結着樹脂および着色剤を少なくとも含有するトナー粒子、ならびに異なる比表面積BETを有する疎水性シリカAおよび疎水性シリカBを少なくとも含む外添剤を含有し、
前記疎水性シリカAの比表面積BETAと前記疎水性シリカBの比表面積BETBとの関係が、1.2×BETB≦BETA≦5×BETBであり、
前記疎水性シリカAの疎水化度WETAが65%以上90%未満であり、前記疎水性シリカBの疎水化度WETBが20%以上50%未満であって、かつ25%<WET
A−WETB<70%である静電荷現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。 - 前記トナー粒子の平均円形度が、0.930〜0.970であることを特徴とする、請求項8に記載の画像形成方法。
- 前記トナー粒子の、走査型プローブ顕微鏡で測定される平均面粗さが、5.0nm以上45.0nm未満であることを特徴とする、請求項8または9に記載の画像形成方法。
- 前記疎水性シリカAおよび前記疎水性シリカBの総含有量が、トナー粒子100質量部に対して、0.5質量部〜5.0質量部であって、かつ前記疎水性シリカAの含有質量を1としたときの前記疎水性シリカBの含有質量が、0.05〜0.7であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか一項に記載の画像形成方法。
- 前記疎水性シリカAの比表面積BETAが、80〜250m2/gであって、前記疎水
性シリカBの比表面積BETBが、30〜80m2/gであることを特徴とする、請求項
8〜11のいずれか一項に記載の画像形成方法。 - 前記疎水性シリカBは疎水化処理された乾式シリカであって、該疎水化処理はアルコキシシラン類による処理を少なくとも含むことを特徴とする、請求項8〜12のいずれか一項に記載の画像形成方法。
- プロセススピードが300mm/sec以上であることを特徴とする、請求項8に記載
の画像形成方法。
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