JP2012198514A - 2成分現像剤及び2成分現像剤の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数枚プリントしても帯電量が安定で、プリント環境が変化(例えば、常温常湿から高温高湿へ変化)しても帯電量の変動が少なく、高濃度で、かぶりが無い高品質のプリント物が継続して得られ、機内へのトナー飛散も少なく画像形成装置のメンテナンス性に優れる2成分現像剤を提供する。
【解決手段】トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアとを含む2成分現像剤において、前記キャリアは、該樹脂被覆層を構成する結着樹脂がアクリル系樹脂を含み、該樹脂被覆層を芯材粒子側と表面側とに分けたとき、芯材粒子側に含まれる窒素元素量が、表面側に含まれる窒素元素量より多いことを特徴とする2成分現像剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、2成分現像剤及び2成分現像剤の製造方法に関する。
近年、電子写真は商業印刷分野でも活用されつつあり、「高品質の画像をいつでも安定に供給可能であること」が求められている。こうした要求を満たすためには、プリント時の環境変動やプリントによる劣化の影響を受けにくい2成分現像剤が必要である。これに対してキャリアの樹脂被覆層に脂環式メタクリル酸エステルを用いることで、高温高湿環境でも帯電量を確保すると同時に環境差を抑制し、画像品質の安定化を図る2成分現像剤が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
開示された2成分現像剤は、現像機内での機械的ストレスによってトナーや外添剤がキャリア表面にスペントしたり、樹脂被覆層の減耗によってキャリアの帯電付与能力が低下したりするため、多数枚プリントするとトナーに適正な帯電量を付与することが困難な場合があった。このうちスペントに対しては、攪拌等の機械的ストレスによって樹脂被覆層を少量ずつ研磨して減耗させることで、トナーや外添剤がスペントしたキャリア表層をリフレッシュしてプリント初期と同等の帯電付与能力を保持させる方法が適用されてきた。
しかしながら、研磨されることによって樹脂被覆層が薄くなると、樹脂被覆層の電気抵抗が小さくなって帯電付与能力を維持できなくなり、結果としてトナーの帯電量が低下してしまうため、開示された2成分現像剤の寿命には限界があった。
また、キャリアの樹脂被覆層にシクロアルキル基を有するモノマーに窒素含有アクリル系モノマー(アミノ基含有アクリル系モノマーやその誘導体)を共重合した樹脂を用い、樹脂被覆層に窒素元素を導入することで、キャリアの帯電付与能力を向上させる2成分現像剤が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、この2成分現像剤も、プリントの初期においてはトナーの帯電量を高く保持できるようになったが、多数枚プリントすると樹脂被覆層の減耗によりトナーの帯電量が低下し、現像剤の寿命には限界があった。
特許第3691085号公報 特開2009−300531号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、多数枚プリントしてもトナーの帯電量が安定で、プリント環境が変化(例えば、常温常湿から高温高湿へ変化)しても帯電量の変動が少なく、高濃度で、かぶりが無い高品質のプリント物が継続して得られ、機内へのトナー飛散も少なく画像形成装置のメンテナンス性に優れる2成分現像剤及び2成分現像剤の製造方法を提供することである。
本発明の上記課題は、下記構成により達成される。
1.トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアとを含む2成分現像剤において、
前記キャリアは、該樹脂被覆層を構成する結着樹脂がアクリル系樹脂を含み、
該樹脂被覆層を芯材粒子側と表面側とに分けたとき、芯材粒子側に含まれる窒素元素量が、表面側に含まれる窒素元素量より多いことを特徴とする2成分現像剤。
2.前記アクリル系樹脂が、脂環式メタクリル酸エステルモノマーを重合して得られたものであることを特徴とする前記1に記載の2成分現像剤。
3.前記樹脂被覆層の芯材粒子側に含まれる窒素元素量が、表面側に含まれる窒素元素量より1.05倍以上多いことを特徴とする前記1又は2に記載の2成分現像剤。
4.トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアとを含む2成分現像剤の製造方法であって、
前記キャリアは、該樹脂被覆層を構成する結着樹脂がアクリル系樹脂を含み、
該樹脂被覆層に含まれる窒素元素量が、表面側より該芯材粒子側に近づくほど多くなるよう段階的又は連続的に変えて樹脂被覆層を形成する工程を有することを特徴とする2成分現像剤の製造方法。
本発明の2成分現像剤及び2成分現像剤の製造方法は、上記手段により、多数枚プリントしてもトナーの帯電量が安定で、プリント環境が変化(例えば、常温常湿から高温高湿へ変化)しても帯電量の変動が少なく、高濃度で、かぶりが無い高品質のプリント物が継続して得られ、機内へのトナー飛散も少なく画像形成装置のメンテナンス性に優れた効果を有する。
キャリア粒子の断面の模式図である。 キャリア粒子断面を拡大した模式図である。 帯電量の測定装置を示す概略構成図である。
本発明者らは、多数枚プリントしてもトナーの帯電量が安定で、プリント環境が変化(例えば、常温常湿から高温高湿へ変化)しても帯電量の変動が少なく、高濃度で、かぶりが無い高品質のプリント物が継続して得られ、機内へのトナー飛散も少なく画像形成装置のメンテナンス性に優れる2成分現像剤について検討を行った。
本発明者らは、本発明の課題を解決すべく種々検討した結果、樹脂被覆層を構成する結着樹脂がアクリル系樹脂を含み、樹脂被覆層を芯材粒子側と表面側と分けたとき、芯材粒子側の窒素元素量が表面側の窒素元素量より多いキャリアを用いて作製した2成分現像剤を用いると、多数枚(例えば、50万枚)プリントを行っても、常温常湿から高温高湿へ環境が変動しても、トナーの帯電量の変動を少なくすることができ、高濃度で、かぶりのないプリント物が得られ、且つ画像形成装置(機内)にトナーが飛散せず、メンテナンス性にも優れていることが確認できた。
以下、詳細に説明する。
2成分現像剤を現像機内で長期間撹拌すると、トナーや外添剤がキャリア表面に付着(スペント)し、キャリアの帯電付与能力が低下するため、トナーの帯電量が低下する。
従来は、撹拌等の機械的ストレスによってキャリア表面に設けた樹脂被覆層を少量ずつ研磨して減耗させることで、トナーや外添剤がスペントしたキャリア表面をリフレッシュして初期同等の帯電付与能力を保持させていた。しかしながら樹脂被覆層の膜厚がある膜厚以下に減耗されると、樹脂被覆層の電気抵抗が小さくなって帯電付与能力が低下するために、トナーの帯電量が急速に低下し、継続して高品質のプリント物を得られないという問題があった。
こうした帯電量が急速に低下する問題に対して、樹脂被覆層内の窒素元素濃度が芯材粒子に近い側において高いキャリアを用いると、樹脂被覆層の膜厚が減耗されても初期同等の帯電付与能力を保持できることを見いだした。
本発明で用いるキャリアでは、耐久後半において、樹脂被覆層の減耗が進むと窒素元素濃度が増加するような層構成になっている。樹脂被覆層の膜厚の減耗による帯電付与能力の低下を、樹脂被覆層内の窒素元素の寄与により帯電付与能力がカバーできるので、キャリアの帯電付与能力が維持される。その結果トナーの帯電量の低下が起こらず、多数枚プリントしても安定した帯電量を確保することができるようになったものと推察している。
なお、樹脂被覆層内の窒素元素量を全層で多くすると、プリント初期でのトナーの帯電量が高くなりすぎ、好ましい画像濃度のプリントを得られなくなる。
先ず、本発明に係る2成分現像剤について説明する。
《2成分現像剤》
本発明の2成分現像剤は、トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアとを含むものである。
本発明の2成分現像剤は、キャリアとトナーを、混合装置を用い混合することで得ることができる。
混合装置としては、例えばヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)、ナウターミキサ(パウダーテック社製)、V型混合機を挙げることができる。
キャリアとトナーとの配合比は、キャリア100質量部に対してトナー3〜15質量部が好ましく、4〜10質量部がより好ましい。
次に、本発明で用いられる部材について説明する。
《キャリア》
本発明で用いられるキャリアは、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたものである。樹脂被覆層を構成する結着樹脂はアクリル系樹脂を含み、樹脂被覆層を芯材粒子側と表面側とに分けたとき、芯材粒子側に含まれる窒素元素量が表面側に含まれる窒素元素量より多いことを特徴とする。
〈芯材粒子〉
芯材粒子としては、鉄粉、マグネタイト、各種フェライト系粒子又はそれらを樹脂中に分散させたものを挙げることができる。好ましくはマグネタイトや各種フェライト系粒子である。フェライトとしては、銅、亜鉛、ニッケル、マンガン等の重金属を含有するフェライトやアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有する軽金属フェライトが好ましい。
芯材粒子としては、その体積平均粒径が10〜100μm、好ましくは20〜80μmのものが好ましい。この範囲の粒径の芯材粒子は高解像度のプリント物を得るのに適している。
更に芯材粒子自体が有する磁化特性としては、飽和磁化で30〜70A・m/kgのものが好ましい。
なお、芯材粒子の体積平均粒径は、湿式分散器を備えてなるレーザ回折式粒度分布測定装置「HELOS」(シンパテック社製)により測定される体積基準の平均粒径である。飽和磁化は、「直流磁化特性自動記録装置3257−35」(横河電気株式会社製)により測定される値である。
〈被覆用樹脂〉
キャリアの樹脂被覆層を形成する被覆用樹脂としては、アクリル系樹脂が用いられる。
アクリル系樹脂としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどの鎖式メタクリル酸エステルモノマーの重合体、炭素原子数3〜7個のシクロアルキル環を有するメタクリル酸シクロプロピル、メタクリル酸シクロブチル、メタクリル酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘプチルなどの脂環式メタクリル酸エステルモノマーの重合体が挙げられる。
中でも脂環式メタクリル酸エステルモノマーを重合して得られた樹脂は、プリント環境が変化しても帯電量の変動が少なく好ましい。特にメタクリル酸シクロヘキシルの重合体が好ましい。
これらの樹脂は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて共重合体として使用することができる。例えばメタクリル酸シクロヘキシルとメタクリル酸メチルの共重合体を用いると、キャリア表面がリフレッシュされやすく、且つ現像機内でのストレス耐性に優れるため好ましい。
なお、前記アクリル系樹脂と、スチレン、α−メチルスチレン、パラクロルスチレンなどのスチレン系モノマーを共重合したものを使用してもよい。
被覆用樹脂の重量平均分子量は、2〜100万が好ましく、3〜70万がより好ましい。被覆用樹脂のガラス転移点(Tg)は、60〜180℃が好ましく、80〜150℃がより好ましい。
次に、樹脂被覆層中の窒素元素量について説明する。
図1は、キャリア粒子の断面を表した模式図である。
図2は、図1のキャリア粒子の断面の枠内を拡大した模式図である。
図2において、1はキャリア粒子の断面、2は芯材粒子、3は芯材粒子の表面、4は樹脂被覆層、5は樹脂被覆層の層厚、6は表面側の樹脂被覆層、7芯材粒子側の樹脂被覆層、8は樹脂被覆層の表面、9は窒素元素を示す。
(樹脂被覆層中の窒素元素量)
本発明で用いるキャリアは、樹脂被覆層中に窒素元素を含む化合物を有するものである。
樹脂被覆層中の窒素元素量は、樹脂被覆層を芯材粒子側と表面側とに二分したとき、芯材粒子側の窒素元素量が表面側の窒素元素量より多いものとする。芯材粒子側の窒素元素量は表面側の窒素元素量の1.05倍以上であることが好ましく、1.10倍以上2.00倍以下であることがより好ましい。含窒素化合物の含有量の指標として、窒素元素量を比較するものである。
(窒素元素量の測定)
樹脂被覆層中に有する窒素元素量は、以下のようにして測定することができる。
クロスセクションポリッシャー法(CP法)にてキャリア粒子の断面サンプルを作製し、走査型電子顕微鏡(SEM)にて倍率3万倍画像の撮影を行う。得られた撮影画像において、図2に示すように樹脂被覆層厚5を二分し、芯材粒子に近い方を「芯材粒子側の樹脂被覆層7」、他方を「表面側の樹脂被覆層6」とする。次に同じ視野にてエネルギー分散型X線分析装置(EDS)で元素マッピングを行う。その際適宜ピーク分離を行い、窒素元素9と他元素を色分けする。画像処理装置(例えば、ルーゼックス)を用い、得られたマッピング画像と前記SEM画像を重ね、芯材粒子側の樹脂被覆層7と表面側の樹脂被覆層6それぞれにおける窒素元素9の占める面積を算出する。これを芯材粒子側の樹脂被覆層7又は表面側の樹脂被覆層6の各総面積で除することで、芯材粒子側の樹脂被覆層7と表面側の樹脂被覆層6それぞれにおける単位面積当たりの窒素元素量を算出する。前記測定を撮影画像数が3箇所になるまで同様に行い、芯材粒子側と表面側それぞれにおいて3撮影画像の平均値を求め、これを「芯材粒子側の窒素元素量」「表面側の窒素元素量」とする。なお、窒素元素のマッピングの濃度により、元素量を判定することも可能である。
《キャリアの作製》
キャリアは、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたものである。
芯材粒子の表面に、樹脂被覆層を設ける方法としては、湿式コート法、乾式コート法が挙げられ、いずれの方法でも樹脂被覆層を設けることができる。以下に各方法について説明する。
(湿式コート法)
(1)流動層式スプレーコート法
流動層式スプレーコート法(以下、溶剤コート法とも云う)は、被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液を、流動性スプレーコート装置を用いて芯材粒子の表面にスプレー塗布し、次いで乾燥して樹脂被覆層を作製する方法
(2)浸漬式コート法
浸漬式コート法は、被覆用樹脂を溶剤に溶解した塗布液中に芯材粒子を浸漬して塗布処理し、次いで乾燥して樹脂被覆層を作製する方法
(3)重合法
重合法は、反応性化合物を溶剤に溶解した塗布液中に、芯材粒子を浸漬して塗布処理し、次いで熱等を加えて重合反応を行って樹脂被覆層を作製する方法
(乾式コート法)
乾式コート法は、機械的衝撃や熱を加えて被覆用樹脂を芯材粒子の表面にコートする方法(以下、メカノケミカル法ともいう)であり、下記の工程により樹脂被覆層を形成する方法
工程1:被覆しようとする被覆用樹脂粒子、必要により添加する固形物(例えば、樹脂粒子)を分散したコート材を、芯材粒子とともに機械的に撹拌し、芯材粒子表面にコート材を付着させる。
工程2:その後、機械的衝撃や熱を加えて芯材粒子表面に付着させたコート材中の被覆用樹脂粒子を溶融あるいは軟化させて固着し、樹脂被覆層を形成する。
工程3:必要に応じ1〜2の工程を繰り返し、所望の厚さの樹脂被覆層を形成する。
機械的衝撃や熱を加えてコートする方法の装置としては、例えば「ターボミル」(ターボ工業社製)、ピンミル、「クリプトロン」(川崎重工社製)等のローターとライナーを有する摩砕機又は撹拌羽根付高速撹拌混合機を挙げることができ、これらの中では撹拌羽根付高速撹拌混合機が良好に樹脂被覆層を形成でき好ましい。
加熱する場合には、加熱温度は60〜125℃が好ましい。前記範囲の温度で加熱すると樹脂被覆したキャリア同士の凝集が発生せず、芯材粒子表面に被覆用樹脂を固着させることができる。
本発明では、湿式コート法、乾式コート法、湿式コート法と乾式コート法を組み合わせたコート法により樹脂被覆層を形成できるが、これらの中では均一な樹脂被覆層を形成しやすい乾式コート法が好ましい。
(樹脂被覆層中へ窒素元素の導入)
樹脂被覆層中へ窒素元素を導入する方法としては、下記の3つの方法を挙げることができる。
(1)窒素元素を有するモノマーを重合して得られる樹脂を用いる方法
窒素元素を有するモノマーを重合して得られる樹脂は、例えば、脂環式メタクリル酸エステルと窒素元素を有するモノマーとの共重合により得ることができる。
窒素元素を有するモノマーとしては、アクリル酸ジメチルアミド、メタクリル酸ジメチルアミド、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノブチル、メタクリル酸メチルアミノエチルなどのアミノ基含有アクリル系モノマーやそれらの誘導体などを含む窒素含有アクリル系モノマー;ビニルピロリドンなどの含窒素基を導入したものを挙げることができる。
また、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂(ユリア樹脂)、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリアミド樹脂などのアミノ樹脂を構成するモノマー;エポキシ樹脂を構成するモノマー等を挙げることができる。
これらの中では、キャリアが電荷付与能力を保持しやすくなることから窒素含有アクリル系モノマーが好ましい。このうちアミノ基含有アクリル系モノマーがより好ましく、メタクリル酸ジメチルアミノエチルがより好ましい。窒素元素を有するモノマーの添加量は、樹脂被覆層全体で0.1〜20質量部が好ましく、0.2〜10質量部がより好ましい。
(2)樹脂を合成するときに用いる重合開始剤中に窒素元素含有している重合開始剤を用いる方法
樹脂を合成するときに窒素元素含有開始剤を使用して分子鎖末端(樹脂構造中)に窒素元素を配置して導入することができる。
なお、窒素元素含有開始剤の分解により残る分解物が高分子鎖の末端基として残る。この末端基の分極の度合いがキャリア自身の極性と電荷付与能力を支配する。
窒素含有開始剤としては、2,2′−ビス(2−イミダゾリン−2−イル)[2,2′−アゾビスプロパン]・2塩酸塩、2,2′−ビス(2−イミダゾリン−2−イル)[2,2′−アゾビスプロパン]・2硫酸2水和物、2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩、2,2′−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]、2,2′−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}・2塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2′−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2メチルプロパン)・2塩酸塩、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド]、2,2′−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロパンアミド]、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチル−n−2−プロペニルプロパンアミド)、1,2−ジデヒドロ−1−(1−シアノ−1−メチルエチル)セミカルバジド、2,2′−アゾビス(n−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2′−アゾビス(n−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)を挙げることができる。
上記の中では、電子供与性基であるアミノ基を含有するものが、極性の強さの観点から好ましい。具体的には、2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩、2,2′−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2メチルプロパン)・2塩酸塩、が好ましい例として挙げられる。重合反応における添加量は、モノマー100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。
(3)樹脂被覆層中に窒素元素含有樹脂粒子を添加する方法
樹脂被覆層を形成する樹脂の中に、窒素元素を含有する樹脂粒子を添加して導入することができる。
窒素元素を含有する樹脂粒子としては、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂粒子、ポリアミド樹脂粒子、メラミン−ベンゾグアナミン樹脂粒子などを挙げることができる。窒素元素を含有する樹脂粒子の粒径は、数平均一次粒子径が50〜2000nmであるものが好ましい。数平均一次粒子径が50nm以下では樹脂層における樹脂粒子の分散性が悪くなる可能性があり、2000nm以上では樹脂被覆層からの脱落が生じやすく、本来の効果を発揮しない場合がある。前記窒素元素を含有する樹脂粒子の含有量は、樹脂被覆層の1〜20質量%であることが好ましい。
これらの中では、減耗時の樹脂被覆層表面における窒素元素の分散の均一性がより高く、トナーの帯電量が安定することから(1)、(2)の方法が好ましい。
(樹脂被覆層の芯材粒子側と表面側の窒素元素の含有量を偏在させる方法)
樹脂被覆層中の芯材粒子側と表面側の窒素元素の含有量を偏在させる方法としては、段階的又は連続的に窒素元素量を変えて樹脂被覆層を形成する方法を挙げることができる。
段階的に窒素元素量を変える多層構成の樹脂被覆層は、窒素元素含有樹脂の種類や量を変えた樹脂被覆層を複数層形成することによって作製できる。
また、連続的に窒素元素量を変えて樹脂被覆層を形成する方法では、窒素元素含有樹脂と窒素元素非含有樹脂を準備し、芯材粒子を投入した後、窒素元素含有樹脂の投入量を多くし、窒素元素非含有樹脂の投入量を少なくし、その後、窒素元素非含有樹脂の投入量を多くし、窒素元素含有樹脂の投入量を少なくすることで、芯材粒子側の窒素元素量が多く、表面側の窒素元素量が少ない樹脂被覆層を形成することができる。
また、スプレーコート法では、窒素元素含有樹脂と窒素元素非含有樹脂とを混合した被覆用樹脂溶液を準備し、スプレーコート中に窒素元素非含有樹脂の添加割合を順次連続的に増加させれば良い。
乾式コート法の場合は、窒素非含有樹脂の比率を段階的に変化させた薄層の被覆層を積層することによって窒素元素濃度を実質的に連続的に変化させることができる。
《トナー》
トナーとしては、トナー母体粒子に外添剤を付着させて得られたものが用いられる。
なお、トナー母体粒子に外添剤を付着させて得られたトナーは、2成分現像剤の流動性が向上し好ましい。
〈トナーの作製〉
トナーは、トナー母体粒子に外添剤を付着させて作製することができる。
〈トナー母体粒子の作製〉
トナー母体粒子は、少なくとも結着樹脂を含有する。このようなトナー母体粒子を製造する方法としては、特に限定されるものではなく、粉砕法、懸濁重合法、ミニエマルション重合凝集法、乳化重合凝集法、溶解懸濁法、ポリエステル分子伸長法その他の公知の方法などを挙げることができる。
(結着樹脂)
トナー母体粒子を構成する結着樹脂としては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリスルフォン、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂などの公知の種々の樹脂を用いることができる。また、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(着色剤)
トナー母体粒子を構成するトナー粒子中には、必要に応じて着色剤が含有されていてもよい。着色剤としては、公知の無機又は有機着色剤を使用することができる。着色剤の添加量はトナー母体粒子全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲とされる。
(離型剤)
トナー母体粒子を構成するトナー粒子中には、必要に応じて離型剤が含有されていてもよい。離型剤としては、公知の種々のワックスを用いることができる。トナー母体粒子における離型剤の添加量は、トナー母体粒子全体に対して1〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。
(荷電制御剤)
また、トナー母体粒子中には、必要に応じて荷電制御剤が含有されていてもよい。荷電制御剤としては、公知の種々の化合物を用いることができる。
〈外添剤〉
外添処理はトナーの流動性やクリーニング性の向上の目的でトナー母体粒子に付着させて用いられる。外添剤の種類は特に限定されるものではなく、例えば、以下に挙げる無機微粒子や有機微粒子、滑剤が挙げられる。
無機微粒子としては、従来公知のものを使用することが可能で、例えば、数平均一次粒径が10〜250nmのシリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム微粒子等が好ましいものとして挙げられる。また、必要に応じてこれらの無機微粒子を疎水化処理したものも使用可能である。
シリカ微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品R−805、R−976、R−974、R−972、R−812、R−809、ヘキスト社製のHVK−2150、H−200、キャボット社製の市販品TS−720、TS−530、TS−610、H−5、MS−5等が挙げられる。
チタニア微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品T−805、T−604、テイカ社製の市販品MT−100S、MT−100B、MT−500BS、MT−600、MT−600SS、JA−1、富士チタン社製の市販品TA−300SI、TA−500、TAF−130、TAF−510、TAF−510T、出光興産社製の市販品IT−S、IT−OA、IT−OB、IT−OC等が挙げられる。
アルミナ微粒子としては、例えば、日本アエロジル社製の市販品RFY−C、C−604、石原産業社製の市販品TTO−55等が挙げられる。
また、有機微粒子としては、数平均一次粒子径が10〜2000nm程度の球形の有機微粒子を使用することができる。好ましくは、スチレンやメタクリル酸メチルなどの単独重合体やこれらの共重合体を挙げることができる。
また、クリーニング性や転写性をさらに向上させるために滑剤を使用することも可能であり、例えば、以下のような高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。すなわち、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩が挙げられる。
これら外添剤や滑剤の添加量は、トナー全質量に対して0.1〜10.0質量%が好ましい。また、外添剤や滑剤の添加方法としては、タービュラーミキサ、ヘンシェルミキサ、ナウターミキサ、V型混合機などの種々の公知の混合装置を使用して添加する方法が挙げられる。
外添剤をトナー母体粒子へ付着させる方法は、機械式混合機、例えばヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)を用いて外添剤とトナー母体粒子を混合する方法が好ましい。
トナーの粒径は、体積基準におけるメディアン径(D50)で3.0〜8.0μmのものが好ましい。
なお、トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)は、「コールターマルチサイザー3」(ベックマン・コールター社製)を用い、アパチャ径100μmで、2.0〜60μmのクリアトナーの体積を測定して算出した値である。
次に、2成分現像剤を用いてプリント物を作製する画像形成方法と画像形成装置について説明する。
《画像形成方法》
本発明の2成分現像剤は、電子写真方式の公知の種々の画像形成方法において用いることができる。例えば、モノクロの画像形成方法やフルカラーの画像形成方法に用いることができる。フルカラーの画像形成方法では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各々に係る4種類のカラー現像装置と、1つの静電潜像担持体とにより構成される4サイクル方式の画像形成方法や、各色に係るカラー現像装置及び静電潜像担持体を有する画像形成ユニットを、それぞれ色別に搭載するタンデム方式の画像形成方法など、いずれの画像形成方法も用いることができる。
《画像形成装置》
本発明の2成分現像剤は、像担持体上に均一な帯電電位を付与する帯電工程、均一な帯電電位が付与された像担持体上に静電潜像を形成する露光工程、静電潜像をトナーにより現像してトナー像に顕像化する現像工程、トナー像を転写材上に転写する転写工程、転写材上のトナー像を定着する定着工程を少なくとも有する、一般的な電子写真方式の画像形成装置に用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明の様態はこれに限定されない。
《キャリアの作製》
キャリアは、以下のようにして作製した。
〈芯材粒子の準備〉
体積平均径が60μm、飽和磁化が63A・m/kgのMn−Mg系の「フェライト粒子」を準備した。
〈被覆用樹脂の作製〉
(被覆用樹脂1の作製)
0.3質量%のベンゼンスルホン酸ナトリウムの水溶液中に、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチルの各モノマーを(95:4.5:0.5)の比率(共重合比)で添加し、該モノマー総量の0.5質量%にあたる量のペルオキソ二硫酸アンモニウムを添加して乳化重合を行い、「被覆用樹脂1」を作製した。得られた被覆用樹脂1の重量平均分子量は50万であった。なお、重量平均分子量は公知の測定装置を用いて測定した値である。
(被覆用樹脂2の作製)
被覆用樹脂1の作製において、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチルの比率(共重合比)を(95:4.5:0.5)から(95:4.8:0.2)に変更した以外は同様にして「被覆用樹脂2」を作製した。得られた被覆用樹脂2の重量平均分子量は48万であった。
(被覆用樹脂3の作製)
被覆用樹脂1の作製において、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)を、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル(50:50)に変更した以外は同様にして「被覆用樹脂3」を作製した。得られた被覆用樹脂3の重量平均分子量55万であった。
(被覆用樹脂4の作製)
被覆用樹脂3の作製における、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル(50:50)の比率(共重合比)を(50:50)から(95:5)に変更した以外は同様にして「被覆用樹脂4」を作製した。得られた被覆用樹脂4の重量平均分子量は53万であった。
(被覆用樹脂5の作製)
被覆用樹脂1の作製において、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)を、スチレン/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(共重合比)を(95:4.5:0.5)に変更した以外は同様にして「被覆用樹脂5」を作製した。得られた被覆用樹脂5の重量平均分子量は49万であった。
(被覆用樹脂6の作製)
被覆用樹脂1の作製において、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)を、スチレン/メタクリル酸メチル(50:50)に変更した以外は同様にして「被覆用樹脂6」を作製した。得られた被覆用樹脂6の重量平均分子量は56万であった。
(被覆用樹脂7の作製)
被覆用樹脂1の作製において、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)を、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル(95:5)に変更し、ペルオキソ二硫酸アンモニウムの代わりに2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩を使用した以外は同様にして「被覆用樹脂7」を作製した。得られた被覆用樹脂7の重量平均分子量は48万であった。
(被覆用樹脂8の作製)
被覆用樹脂1の作製において、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)を、メタクリル酸シクロプロピル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)に変更した以外は同様にして「被覆用樹脂8」を作製した。得られた被覆用樹脂8の重量平均分子量は43万であった。
(被覆用樹脂9の作製)
被覆用樹脂1の作製において、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)を、メタクリル酸シクロプロピル/メタクリル酸メチル(50:50)に変更した以外は同様にして「被覆用樹脂9」を作製した。得られた被覆用樹脂9の重量平均分子量は45万であった。
(被覆用樹脂10の作製)
被覆用樹脂1の作製において、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)を、メタクリル酸シクロヘプチル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)に変更した以外は同様にして「被覆用樹脂10」を作製した。得られた被覆用樹脂10の重量平均分子量は45万であった。
(被覆用樹脂11の作製)
被覆用樹脂1の作製において、メタクリル酸シクロヘキシル/メタクリル酸メチル/メタクリル酸ジメチルアミノエチル(95:4.5:0.5)を、メタクリル酸シクロヘプチル/メタクリル酸メチル(50:50)に変更した以外は同様にして「被覆用樹脂11」を作製した。得られた被覆用樹脂11の重量平均分子量は46万であった。
表1に、樹脂被覆層用樹脂の作製に用いたモノマー、共重合比、重合開始剤と、得られた樹脂被覆層用樹脂の重量平均分子量を示す。なお、ここで、モノマーの比率(共重合比)は質量比を表す。
Figure 2012198514
(キャリア1の作製)
撹拌羽根つき高速混合機に、上記で準備した「芯材粒子」100質量部と、「被覆用樹脂1」を3.5質量部投入し、水平回転翼の周速が8m/secとなる条件で、22℃で15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合して機械的衝撃力(メカノケミカル法)の作用で芯材粒子の表面に樹脂被覆層1を形成した。
さらに、「被覆用樹脂3」を0.2質量部添加し、22℃で15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合し、樹脂被覆層1の上に、被覆用樹脂3の樹脂被覆層2を形成し、2層構成の「キャリア1」を作製した。得られたキャリア1の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:1.11であった。
(キャリア2の作製)
キャリア1の作製において、被覆用樹脂1を「被覆用樹脂7」に変更した以外は同様にして、2層構成の「キャリア2」を作製した。得られたキャリア2の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:1.12であった。
(キャリア3の作製)
撹拌羽根つき高速混合機に、上記で準備した「芯材粒子」100質量部と、「被覆用樹脂4」2.0質量部と「メラミンホルムアルデヒド樹脂粒子(粒径0.1μm)」0.5質量部を投入し、水平回転翼の周速が8m/secとなる条件で、22℃15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合して機械的衝撃力の作用で芯材粒子の表面に樹脂被覆層1を形成した。
さらに、「被覆用樹脂3」を1.0質量部添加し、22℃で15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合し、樹脂被覆層1の上に、被覆用樹脂3の樹脂被覆層2を形成し、2層構成の「キャリア3」を作製した。得られたキャリア3の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:2.15であった。
(キャリア4の作製)
撹拌羽根つき高速混合機に、上記で準備した「芯材粒子」100質量部と、「被覆用樹脂1」を2.1質量部投入し、水平回転翼の周速が8m/secとなる条件で、22℃15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合して機械的衝撃力の作用で芯材粒子の表面に樹脂被覆層1を形成した。
さらに、「被覆用樹脂2」を1.2質量部添加し、22℃15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合し、樹脂被覆層1の上に、被覆用樹脂2の樹脂被覆層2を形成した。
さらに、「被覆用樹脂3」を0.2質量部添加し、22℃15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合し、被覆用樹脂2の樹脂被覆層の上に、被覆用樹脂3の樹脂被覆層3を形成し、3層構成の「キャリア4」を作製した。得られたキャリア4の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:1.95であった。
(キャリア5の作製)
先ず、「被覆用樹脂1」50質量部をトルエン500質量部に溶解した「スプレー溶液1」と、「被覆用樹脂3」20質量部をトルエン200質量部に溶解した「スプレー溶液3」とを作製した。
複合型流動層コーティング装置「MP01−SFP(パウレック社製)」(溶剤コート法の装置)を用い、上記で準備した「芯材粒子」1000質量部を流動させながら、「スプレー溶液1」をスクリーンメッシュ0.5mm、回転インペラ1000rpm、排風量1.3m/min、塗布速度9g/min、温度65℃の条件のもと、25分間、芯材粒子表面にスプレーコートし芯材粒子の表面に被覆用樹脂1の樹脂被覆層1を形成した。
一度、室温に冷却した後、さらに「スプレー溶液3」を10分間スプレーコートし、樹脂被覆層1の上に被覆用樹脂3の樹脂被覆層2を形成し、2層構成の「キャリア5」を作製した。得られたキャリア5の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:2.26であった。
(キャリア6の作製)
前記キャリア1の作製において、被覆用樹脂1を「被覆用樹脂5」に変更し、被覆用樹脂3を0.2質量部添加する代わりに「被覆用樹脂6」を0.15質量部添加した以外は同様にして、「キャリア6」を作製した。得られたキャリア6の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:1.09であった。
(キャリア7の作製)
前記キャリア1の作製において、被覆用樹脂1を3.5質量部添加する代わりに「被覆用樹脂8」を2.5質量部添加し、被覆用樹脂3を0.2質量部添加する代わりに「被覆用樹脂9」を1.0質量部添加した以外は同様にして、「キャリア7」を作製した。得られたキャリア7の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:2.15であった。
(キャリア8の作製)
前記キャリア1の作製において、被覆用樹脂1を3.5質量部添加する代わりに「被覆用樹脂10」を3.4質量部添加し、被覆用樹脂3を0.2質量部添加する代わりに「被覆用樹脂11」を0.1質量部添加した以外は同様にして、「キャリア8」を作製した。得られたキャリア8の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:1.06であった。
(キャリア9の作製)
撹拌羽根つき高速混合機に、上記で準備した「芯材粒子」100質量部と、「被覆用樹脂1」を3.5質量部投入し、水平回転翼の周速が8m/secとなる条件で、22℃15分間混合撹拌した後、120℃で50分混合して機械的衝撃力の作用で芯材粒子の表面層に被覆用樹脂1の樹脂被覆層1を形成し、「キャリア9」を作製した。得られたキャリア9の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:1.00であった。
(キャリア10の作製)
前記キャリア9の作製において、被覆用樹脂1を「被覆用樹脂4」に変更したした以外は同様にして、「キャリア10」を作製した。得られたキャリア10の樹脂被覆層においては、表面側及び芯材粒子側とも窒素元素は検出されなかった。
(キャリア11の作製)
前記キャリア1の作製において、被覆用樹脂1を「被覆用樹脂4」に、被覆用樹脂3を「被覆用樹脂1」に変更したした以外は同様にして、「キャリア11」を作製した。得られたキャリア11の樹脂被覆層における表面側と芯材粒子側の窒素元素量比は、表面側:芯材粒子側=1.00:0.00であった。
表2に、樹脂被覆層の作製方法、樹脂被覆層の構成、窒素元素量比を示す。
Figure 2012198514
なお、窒素元素量比は前記の方法で測定して得られた値である。
《トナーの作製》
トナーは、以下のようにして作製した。
〈トナー1の作製〉
(コア用樹脂粒子の作製)
樹脂粒子1Hの作製
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、アニオン系界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム7.08質量部をイオン交換水3,010質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製した。そして、この界面活性剤溶液を窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、反応容器内の温度を80℃に昇温した。
次いで、界面活性剤溶液に、重合開始剤である過硫酸カリウム(KPS)9.2質量部をイオン交換水200質量部に溶解した重合開始剤溶液を投入し、反応容器内の温度を75℃にした。その後、
スチレン 69.4質量部
アクリル酸−n−ブチル 28.3質量部
メタクリル酸 2.3質量部
が混合されてなる混合液〔a1〕を1時間かけて適下し、更に、75℃で2時間撹拌して重合することにより樹脂粒子1Hが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1H〕を作製した。
樹脂粒子1HMの作製
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、
スチレン 97.1質量部
アクリル酸−n−ブチル 39.7質量部
メタクリル酸 3.22質量部
n−オクチル−3−メルカプタトプロピオン酸エステル 5.6質量部
を投入し、更に、
ペンタエリスリトールテトラベヘネート 98.0質量部
を添加し、90℃に加熱して上記の化合物が混合されてなる混合液〔a2〕を調製した。
一方、撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム1.6質量部をイオン交換水2,700質量部に溶解した界面活性剤溶液を作製し、これを98℃に加熱し、この界面活性剤溶液に上記の樹脂粒子分散液〔1H〕を固形分換算で28質量部添加した後、混合液〔a2〕を投入した。更に、循環経路を有する機械式分散装置「クレアミックス(CLEARMIX)」(エム・テクニック(株)製)により2時間混合分散を行って分散液(乳化液)を調整した。
次いで、この乳化液に、過硫酸カリウム(KPS)5.1質量部をイオン交換水240質量部に溶解した開始剤溶液とイオン交換水750質量部を添加し、この反応系を98℃で2時間撹拌することにより重合を行い、樹脂粒子1H表面に樹脂が被覆された複合構造を有する樹脂粒子1HMが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1HM〕を作製した。
樹脂粒子1HMLの作製
前記の樹脂粒子分散液〔1HM〕に、過酸化カリウム(KPS)7.4質量部をイオン交換水200質量部に溶解した開始剤溶液を添加して、温度を80℃に調整した後、
スチレン 277質量部
アクリル酸−n−ブチル 113質量部
メタクリル酸 9.21質量部
n−オクチル−3−メルカプタトプロピオン酸エステル 10.4質量部が混合されてなる混合液を1時間かけて適下し、この適下終了後、80℃に維持したままで2時間にわたって加熱、撹拌して重合を行い、その後、反応系を28℃に冷却して、樹脂粒子1HMの表面に樹脂が被覆された複合構造を有する樹脂粒子1HMLが分散されてなる樹脂粒子分散液〔1HML〕を調製した。得られた樹脂粒子を「コア用樹脂粒子」とする。
(シェル形成用樹脂微粒子の作製)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、アニオン系界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム2.0質量部をイオン交換水3000質量部に溶解させて界面活性剤溶液を作製した。この界面活性剤溶液を、窒素気流下で230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温した。
一方、下記化合物を添加、混合して「混合液a4」を調製しておく。即ち、
スチレン 544質量部
アクリル酸−n−ブチル 160質量部
メタクリル酸 96質量部
n−オクチルメルカプタン(NOM) 20質量部
からなるものである。
前記界面活性剤溶液中に、過硫酸カリウム(KPS)10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させてなる開始剤溶液を添加後、上記「混合液a4」を3時間かけて滴下した。そして、この系を80℃にし、1時間にわたる加熱、撹拌により重合を行い、「シェル形成用樹脂微粒子」の分散液を作製した。
(カーボンブラック分散液の作製)
ドデシル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に撹拌溶解させて作製した溶液を撹拌させておき、当該溶液中に、カーボンブラック「モーガルL」を420質量部、徐々に添加した。次いで、撹拌装置「クレアミックス(エム・テクニック社製)」を用いて分散処理を行い、「カーボンブラック分散液」を作製した。「カーボンブラック分散液」中のカーボンブラックの粒径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、質量平均粒径で110nmであった。
(コア粒子の形成工程)
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を備えた反応容器に、
「コア用樹脂微粒子」分散液(固形分換算) 450質量部
イオン交換水 1100質量部
「カーボンブラック分散液」(固形分換算) 100質量部
を投入し、液温を30℃に調整した。その後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10.0に調整した。
上記反応系を撹拌させておき、この状態で塩化マグネシウム・6水和物60質量部をイオン交換水60質量部に溶解してなる水溶液を10分間かけて上記反応系に添加した。添加後、3分間放置した後、昇温を開始して、この系を60分間かけて90℃まで昇温させて、90℃を保持した状態で樹脂粒子の会合を行って粒子を成長させた。粒子の成長は「マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)」を用いて会合粒子の粒径測定を行うことで確認した。そして、体積基準におけるメディアン径(D50)が5.5μmになった時、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させてなる水溶液を反応系に添加して粒子の成長を停止させ、「コア粒子」を形成した。
(シェルの形成)
次に、上記「コア粒子」の分散液550質量部(固形分換算)を90℃にして、「シェル形成用樹脂微粒子」分散液50質量部(固形分換算)を添加した。1時間にわたり撹拌を継続して、「コア粒子」表面に「シェル形成用樹脂微粒子」を融着させた。その後、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させてなる水溶液を添加した。この系を95℃にして20分間にわたり加熱撹拌を行って熟成処理を行い、シェルを形成させた後、30℃まで冷却した。
生成したトナー母体粒子分散液をろ過し、35℃のイオン交換水で繰り返し洗浄した後、40℃の温風で乾燥して、コア表面にシェルを被覆してなる構造の「トナー母体粒子」を作製した。
(トナー母体粒子へ外添剤の混合)
上記で作製したトナー母体粒子に、疎水性シリカ(数平均一次粒径12nm、疎水化度68)を1.0質量%、及び、疎水性酸化チタン(数平均一次粒径20nm、疎水化度64)を1.5質量%添加した。ヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製)を用いて混合を行った後、45μmの目開きの篩を用いて粗大粒子を除去することにより「トナー1」を作製した。
《2成分現像剤1〜11の作製》
上記で作製した「キャリア1〜11」100質量部と「トナー1」6質量部をV型混合機に投入し、常温常湿環境下で5分間混合して「2成分現像剤1〜11」を調製した。
表3に、2成分現像剤の調製に用いたキャリアとトナーを示す。
Figure 2012198514
《評価》
2成分現像剤の評価装置として、市販の複写機「bizhub PRO C6501」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)を準備し、プリントは、上記の複写機に上記で作製した各2成分現像剤を順次装填し、常温常湿(20℃、55%RH)と高温高湿(30℃、80%RH)の環境で、印字率5%の文字画像をA4判の転写紙に50万枚行った。
〈帯電量の評価〉
2成分現像剤の帯電量は、図3の帯電量の測定装置を用いて測定した。測定は、平行平板(アルミ)電極36、37の間に2成分現像剤46を50mg摺動させながら配置し、電極間ギャップが0.5mm、DCバイアスが1.0kV、ACバイアスが4.0kV、2.0kHzの条件でトナーを現像した際に現像領域に供給されたトナーの電荷量Qと質量mを測定し、単位質量当たりの電荷量Q/m(μC/g)を求め、その値を帯電量とした。
常温常湿環境(20℃、55%RH)(NN)での帯電量は、初期と50万枚プリント後の2成分現像剤を測定して求めた。
高温高湿環境(30℃、80%RH)(HH)での帯電量は、初期と50万枚プリント後の2成分現像剤を測定して求めた。
2成分現像剤の帯電量は、−15〜−70μC/gを合格とした。
2成分現像剤の帯電量の環境差(NN−HH)の絶対値は、下記のようにランク評価した。
◎:25μC未満(良好)
○:25μC/g以上30μC/g未満(実用可)
×:30μC/g以上(実用不可)。
2成分現像剤の帯電量の変動(50万枚プリント後−初期)の絶対値は、下記のようにランク評価した。
◎:HH環境、NN環境のいずれにおいても、10μC/g未満(良好)
○:HH環境、NN環境のいずれにおいても、15μC/g未満(実用可)
×:HH環境、NN環境のいずれかにおいて、15μC/g以上(実用不可)。
上記範囲の帯電量を確保することで、高濃度でかぶりが無いプリント物が得られ、機内へのトナー飛散も防止でき好ましい。
〈プリント画像の評価〉
(画像濃度)
画像濃度は、高温高湿(30℃、80%RH)のプリント環境で、初期と印字率5%の文字画像を50万枚プリント後に、10cm角のベタ画像をプリントし、画像濃度を反射濃度計「RD−918(マクベス社製)」でランダムに10カ所測定し、その平均濃度で評価した。なお、画像濃度は1.40以上で、初期と50万枚プリント後の画像濃度差の絶対値が0.10以下を合格とする。
(かぶり)
かぶりは、常温常湿(20℃、50%RH)のプリント環境で、印字率5%の文字画像を50万枚プリント後、白紙をプリントし、転写材の白紙濃度で評価した。転写材の白紙濃度はA4判の20カ所を測定し、その平均値を白紙濃度とする。濃度測定は反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて行った。なお、◎と○を合格とする。
評価基準
◎:かぶり濃度が、0.003未満で良好なレベル
○:かぶり濃度が、0.003以上、0.010未満で実用上問題ないレベル
×:かぶり濃度が、0.010以上で実用上問題となるレベル。
(トナーの機内飛散)
トナーの機内飛散は、高温高湿環境(30℃、80%RH)のプリント環境で、白紙を50万枚プリント後、トナーの機内への飛散状況を目視で観察し評価した。なお、トナーの機内飛散は◎と○を合格とする。
評価基準
◎:機内がトナーにて汚れていない状態
○:僅かに機内へのトナー飛散が見られる状態
×:トナー飛散が非常に多く、機内をメンテナンスする必要がある状態。
表4、表5に、評価結果を示す。
Figure 2012198514
Figure 2012198514
表4、表5に示すように、実施例の「2成分現像剤1〜8」は、50万枚プリントしても帯電量が安定で、プリント環境が変動しても帯電量の変動が少なく、画像濃度が一定で、かぶりが無い高品質のプリント物を継続して得られ、トナーの機内飛散が無く、本発明の効果を奏していることが確認された。一方、比較例の「2成分現像剤9〜11」では上記評価項目のいずれかに問題があり本発明の効果を奏していないことが確認された。
1 キャリア粒子の断面
2 芯材粒子
3 芯材粒子の表面
4 樹脂被覆層
5 樹脂被覆層の層厚
6 表面側の樹脂被覆層
7 芯材粒子側の樹脂被覆層
8 樹脂被覆層の表面
9 窒素元素
36、37 平行平板電極
38 可変容量コンデンサ
39、40 電源
42 パソコン
43、44 抵抗
45 バッファ
46 2成分現像剤
47 A/D変換

Claims (4)

  1. トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアとを含む2成分現像剤において、
    前記キャリアは、該樹脂被覆層を構成する結着樹脂がアクリル系樹脂を含み、
    該樹脂被覆層を芯材粒子側と表面側とに分けたとき、芯材粒子側に含まれる窒素元素量が、表面側に含まれる窒素元素量より多いことを特徴とする2成分現像剤。
  2. 前記アクリル系樹脂が、脂環式メタクリル酸エステルモノマーを重合して得られたものであることを特徴とする請求項1に記載の2成分現像剤。
  3. 前記樹脂被覆層の芯材粒子側に含まれる窒素元素量が、表面側に含まれる窒素元素量より1.05倍以上多いことを特徴とする請求項1又は2に記載の2成分現像剤。
  4. トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと、芯材粒子の表面に樹脂被覆層を設けたキャリアとを含む2成分現像剤の製造方法であって、
    前記キャリアは、該樹脂被覆層を構成する結着樹脂がアクリル系樹脂を含み、
    該樹脂被覆層に含まれる窒素元素量が、表面側より該芯材粒子側に近づくほど多くなるよう段階的又は連続的に変えて樹脂被覆層を形成する工程を有することを特徴とする2成分現像剤の製造方法。
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