JP2017156562A - 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用キャリアの製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、及び、画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用キャリアの製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、及び、画像形成装置 Download PDF

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俊昭 長谷川
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政明 宇佐美
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保伸 鹿島
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猛 岩永
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Abstract

【課題】 低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能な静電荷像現像用キャリアを提供すること。【解決手段】 磁性粒子、及び、前記磁性粒子を被覆する樹脂被覆層を有し、前記樹脂被覆層の全質量に対する、硫酸イオン濃度が0.05質量%以下であり、前記樹脂被覆層1gあたりの、硫酸イオンの含有モル量とスルホ基の含有モル量の合計値をAmol、ナトリウムイオンの含有モル量をBmolとしたときに0.1<B/A<1.2を満たすことを特徴とする静電荷像現像用キャリア。【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像用キャリアの製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、及び、画像形成装置に関する。
静電荷像現像剤に用いられる静電荷像現像用キャリアは、一般に磁性粒子の表面に被覆樹脂の樹脂被覆層を有する樹脂被覆キャリアと、表面に樹脂被覆層を有しない非被覆キャリアと、に大別され、近年では樹脂被覆キャリアが多用されている。
また、キャリアや二成分現像剤としては、例えば、特許文献1及び2に記載されているものが知られている。
特許文献1には、芯材の表面に樹脂被覆層を有する電子写真用キャリアにおいて、前記被覆層を形成する樹脂が、脂環式メタクリル酸エステル単量体と、鎖式メタクリル酸エステル単量体とを重合して成る重合体を含有することを特徴とする電子写真用キャリアが記載されている。
特許文献2には、トナー母体粒子に外添剤を付着させたトナーと芯材粒子の表面を被覆用樹脂で被覆したキャリアとを含む2成分現像剤において、該被覆用樹脂が、置換基に窒素原子を有するアゾ化合物を重合開始剤として用い、少なくとも脂環式メタクリル酸エステル単量体を重合させて形成されるものであることを特徴とする2成分現像剤が記載されている。
特開平7−114219号公報 特開2012−194230号公報
本発明が解決しようとする課題は、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能な静電荷像現像用キャリアを提供することである。
本発明の上記課題は、以下の<1>及び<4>〜<7>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>〜<3>と共に以下に示す。
<1> 磁性粒子、及び、前記磁性粒子を被覆する樹脂被覆層を有し、前記樹脂被覆層の全質量に対する、硫酸イオン濃度が0.05質量%以下であり、前記樹脂被覆層1gあたりの、硫酸イオンの含有モル量とスルホ基の含有モル量の合計値をAmol、ナトリウムイオンの含有モル量をBmolとしたときに0.1<B/A<1.2を満たすことを特徴とする静電荷像現像用キャリア、
<2> 前記樹脂被覆層が、体積平均粒径が50〜500nmである被覆樹脂粒子を含有する、<1>に記載の静電荷像現像用キャリア、
<3> キャリアの熱質量測定における120℃から180℃での質量減少量が0.01質量%以下である、<1>又は<2>に記載の静電荷像現像用キャリア、
<4> 磁性粒子と被覆樹脂粒子とを混合して、前記磁性粒子の表面に前記被覆樹脂粒子が固着した混合物を得る混合工程、及び、前記混合物を150℃以上に加熱する加熱工程を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法、
<5> <1>〜<3>のいずれか1つに記載の静電荷像現像用キャリア及び静電荷像現像用トナーを含有する、静電荷像現像剤、
<6> 少なくとも像保持体を帯電させる帯電工程と、前記像保持体表面に静電潜像を形成する露光工程と、前記像保持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記トナー像を定着する定着工程と、を含み、前記静電荷像現像剤が、<5>に記載の静電荷像現像剤である画像形成方法、
<7> 像保持体と、前記像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、静電荷像現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記像保持体から被転写体に転写する転写手段と、前記トナー像を定着する定着手段と、を有し、前記静電荷像現像剤が、<5>に記載の静電荷像現像剤である画像形成装置。
上記<1>に記載の発明によれば、前記硫酸イオン濃度が0.05質量%を超えるか、前記B/Aが0.1<B/A<1.2を満たさない場合に比べて、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能な静電荷像現像用キャリアを提供することができる。
上記<2>に記載の発明によれば、前記樹脂被覆層が、体積平均粒径が50〜500nmである被覆樹脂粒子を含有しない場合に比べて、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能な静電荷像現像用キャリアを提供することができる。
上記<3>に記載の発明によれば、キャリアの熱質量測定における120℃から180℃での質量減少量が0.01質量%を超える場合に比べて、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能な静電荷像現像用キャリアを提供することができる。
上記<4>に記載の発明によれば、磁性粒子と被覆樹脂粒子とを混合して、前記磁性粒子の表面に前記被覆樹脂粒子が固着した混合物を得る混合工程、及び、前記混合物を150℃以上に加熱する加熱工程を含まない場合に比べて、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能な静電荷像現像用キャリアの製造方法を提供することができる。
上記<5>に記載の発明によれば、静電荷像現像用キャリア及び静電荷像現像用トナーを含有しない場合に比べて、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能な静電荷像現像剤を提供することができる。
上記<6>に記載の発明によれば、<5>に記載の静電荷像現像剤を使用しない場合に比べて、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能な画像形成方法を提供することができる。
上記<7>に記載の発明によれば、<5>に記載の静電荷像現像剤を使用しない場合に比べて、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能な画像形成装置を提供することができる。
本実施形態に好適に使用される画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本実施形態に好適に使用されるプロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。
以下、本実施形態について詳細に説明する。なお、本実施形態において、「A〜B」との記載は、AからBの間の範囲だけでなく、その両端であるA及びBも含む範囲を表す。
また、以下の説明において、質量%及び質量部の記載は、重量%及び重量部とそれぞれ同義である。
更に、本実施形態において、好ましい態様の組み合わせはより好ましい態様である。
(静電荷像現像用キャリア)
本実施形態にかかる静電荷像現像用キャリア(以下、単に「キャリア」ともいう。)は、磁性粒子、及び、前記磁性粒子を被覆する樹脂被覆層を有し、前記樹脂被覆層の全質量に対する、硫酸イオン濃度が0.05質量%以下であり、前記樹脂被覆層1gあたりの、硫酸イオンの含有モル量とスルホ基の含有モル量の合計値をAmol、ナトリウムイオンの含有モル量をBmolとしたときに0.1<B/A<1.2を満たすことを特徴とする。
電子写真法による画像形成の現像剤に用いるキャリアには、安定した帯電性能を保持する観点から、様々な環境下において表面組成や構造の変化を抑制することが望まれている。特に湿度環境によっては、吸水特性により、キャリア表面の組成に変化が発生し、電気抵抗値などが変化する場合がある。
そこで、キャリアの被覆樹脂を、疎水性を付与した樹脂組成とすることや疎水性の添加剤を添加することなど、表面の吸水性や構造の変化を抑制する方法が考えられている。
しかし、被覆樹脂のみを疎水化してしまうと、長期の低温低湿下などにおける保管において導電性を無くし、樹脂被覆層の表面の電気抵抗値が上がってしまい、かえって電気抵抗値の変動が大きくなってしまう場合がある。このような電気抵抗値の上昇したキャリアにより現像が阻害され、保管後初期画像の印字濃度が極端に低下することがある。従って、キャリアの樹脂被覆層について、低温低湿下に保管した場合における電気抵抗値の上昇を抑制し、かつ、高温高湿下における吸水性を抑制し電気抵抗値の低下を抑制する方法が望まれている。
本発明者等は、前記樹脂被覆層の全質量に対する、硫酸イオン濃度が0.05質量%以下であり、前記樹脂被覆層1gあたりの、硫酸イオンの含有モル量とスルホ基の含有モル量の合計値をAmol、ナトリウムイオンの含有モル量をBmolとしたときに、0.1<B/A<1.2を満たす静電荷像現像用キャリアであれば、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能であることを見出した。
上記効果が得られる詳細なメカニズムは不明であるが、樹脂被覆層中の硫酸イオン濃度が0.05質量%以下であり、0.1<B/A<1.2を満たすことにより、樹脂被覆層中の水分量が適切な値となり、低温低湿下に保管された場合においてもキャリアの電気抵抗値の上昇が抑制されたためであると推測している。
以下、本実施形態に係るキャリアの構成について説明する。
<磁性粒子>
本実施形態のキャリアは、磁性粒子を含有する。
磁性粒子としては、特に制限されるものではないが、例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属粒子、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物粒子、マトリックス樹脂に導電材料などが分散された樹脂分散型磁性粒子が挙げられる。具体的には、磁性材料を使用し磁性粉を単独で磁性粒子に用いるもの、磁性粉を粒子化し樹脂中に分散させたもの等が挙げられる。
前記樹脂分散型磁性粒子に用いられる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オルガノシロキサン結合を含んで構成されるストレートシリコーン樹脂又はその変性品、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
中でも、磁性粒子としては、磁性酸化物粒子であることが好ましく、フェライト粒子であることがより好ましい。
磁性粒子の体積平均粒径としては、20μm以上100μm以下が好ましい。磁性粒子の体積平均粒径が20μm以上であることにより、キャリアを作成した場合にトナーと一緒に現像されることが抑制され、100μm以下であることで、キャリアを作成した場合にトナーをムラなく帯電させ得る。
磁性粒子の体積平均粒径dは、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、ベックマン−コールター社製)を用いて測定することができる。得られた粒度分布を分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、小粒径側から体積累積分布を引いて、累積50%となる粒径を体積平均粒径dとする。
<樹脂被覆層>
本実施形態の静電荷像現像用キャリアは、前記磁性粒子を被覆する樹脂被覆層(以下、単に「被覆層」とも言う。)を有する。
また、本実施形態における樹脂被覆層は、前記樹脂被覆層の全質量に対する、硫酸イオン濃度が0.05質量%以下であり、前記樹脂被覆層1gあたりの、硫酸イオンの含有モル量とスルホ基の含有モル量の合計値をAmol、ナトリウムイオンの含有モル量をBmolとしたときに0.1<B/A<1.2を満たす。
樹脂被覆層の全質量を測定する方法としては、キャリア5gとクロロホルム50gとを質量を測定したビーカーに入れ、超音波分散機で充分に被覆樹脂を溶解させ、ビーカー下部より磁性粒子を磁石で保持し、樹脂被覆層が溶解又は分散したトルエン溶液を除去する。残った磁性粒子に、更にクロロホルム50gを追加し、超音波分散機で更に被覆樹脂を溶解させ、ビーカー下部より磁性粒子を磁石で保持し、再度樹脂被覆層が溶解又は分散したトルエン溶液を除去する。残った磁性粒子に、更にメタノール50gを追加し、撹拌後、磁性粒子を磁石で保持しメタノールを排出した後、ビーカーごとメタノールを乾燥させる。乾燥後磁性粒子の質量を測定し、キャリア質量との差分より樹脂被覆層の全質量とする。前記樹脂被覆層の全質量に対する、硫酸イオン濃度が0.05質量%以下であり、0.04質量%以下であることが好ましく、0.02質量%以下であることがより好ましい。
前記硫酸イオン濃度の下限は特に限定されない。
樹脂被覆層の全質量に対する硫酸イオン濃度の含有量測定方法としては、キャリア5gとクロロホルム50gをビーカーに入れ超音波分散機で充分に被覆樹脂を溶解させ、磁性粒子、導電材料などの不溶分をろ過分離した被覆樹脂抽出液をイオンクロマトグラフィー分析法などで求められる。
後述する樹脂被覆層1gあたりの、硫酸イオンの含有モル量、ナトリウムイオンの含有モル量についても、上記硫酸イオン濃度と同様の方法により測定することが可能である。
本実施形態において、前記樹脂被覆層1gあたりの、硫酸イオンの含有モル量とスルホ基の含有モル量の合計値をAmolとした時に、0.001mmol<A<0.01mmolを満たすことが好ましく、0.001mmol<A<0.007mmolを満たすことがより好ましい。
本実施形態において、前記樹脂被覆層1gあたりの、ナトリウムイオンの含有モル量をBmolとした時に、0.001mmol<B<0.01mmolを満たすことが好ましく、0.001mmol<B<0.005mmolを満たすことがより好ましい。
また、本実施形態において、B/Aは0.1<B/A<1.2を満たし、0.1<B/A<1.0を満たすことが好ましく、0.1<B/A<0.7を満たすことがより好ましい。
B/Aの値を上記範囲内とすることにより、吸水性の大きい硫酸ナトリウムやスルホン酸ナトリウム以外の量を制御でき、また硫酸ナトリウム構造を有することにより水和物構造を作成し低温低湿下において適度に水分を保持することができるため、低温低湿下での保管後の初期濃度低下を抑制することが可能であると推測している。
本実施形態における樹脂被覆層中のスルホ基とは開始剤反応物が分子末端に付加したものや界面活性剤構造中に含まれるもの等を合計した量であり、スルホン酸ナトリウム基等のスルホン酸塩基も含まれる。その含有量測定方法としては、例えば、キャリア5gとクロロホルム50gをビーカーに入れ超音波分散機で充分に被覆樹脂を溶解させ、磁性粒子、導電材料などの不溶分をろ過分離した被覆樹脂抽出液を乾燥し測定用試料を作成し、核磁気共鳴分光法(NMR)において、スルホ基やスルホン酸塩基と結合した炭素元素のスペクトルを測定することによりスルホ基の含有量を求められる。また樹脂被覆層の全質量を測定する方法としては、キャリア5gとクロロホルム50gとを質量を測定したビーカーに入れ、超音波分散機で充分に被覆樹脂を溶解させ、ビーカー下部より磁性粒子を磁石で保持し、樹脂被覆層が溶解又は分散したトルエン溶液を除去する。残った磁性粒子に、更にクロロホルム50gを追加し、超音波分散機で更に被覆樹脂を溶解させ、ビーカー下部より磁性粒子を磁石で保持し、再度樹脂被覆層が溶解又は分散したトルエン溶液を除去する。残った磁性粒子に、更にメタノール50gを追加し、撹拌後、磁性粒子を磁石で保持しメタノールを排出した後、ビーカーごとメタノールを乾燥させる。乾燥後磁性粒子の質量を測定し、キャリア質量との差分より樹脂被覆層の全質量とすることができる。
〔被覆樹脂粒子〕
本実施形態における樹脂被覆層は、被覆樹脂粒子を含有することが好ましい。
上記被覆樹脂粒子は、後述する被覆樹脂により形成された粒子であることが好ましい。被覆樹脂粒子の作製方法としては、乳化重合法又は懸濁重合法等により被覆樹脂粒子を合成するか、合成後の樹脂を粉砕分級や水中で乳化分散して得る方法がある。本実施形態においては重合開始剤と界面活性剤を用いた乳化重合法で重合し乾燥して作製した被覆樹脂粒子を用いることが好ましい。
本実施形態において、樹脂被覆層が被覆樹脂粒子を含む場合、樹脂被覆層中の少なくとも一部に被覆樹脂粒子が存在すればよく、樹脂被覆層中の表面側に被覆樹脂粒子が存在してもよいが、樹脂被覆層中の磁性粒子側に被覆樹脂粒子が存在することが好ましい。
上記被覆樹脂粒子の体積平均粒径は、50〜500nmであることが好ましく、100〜300nmであることがより好ましい。
被覆樹脂粒子の体積平均粒径が上記範囲内であることにより、最終的に得られるキャリアの樹脂被覆層の厚さのバラツキが小さくなり、種々の添加剤が良好に分散される。また、キャリアの樹脂被覆層内の組成の偏在が減少され、性能や信頼性のバラツキが小さくなる等の点で有利である。なお、被覆樹脂粒子の体積平均粒径は、例えばミクロトーム等でキャリア粒子を切削し、断面の樹脂被覆層に残る樹脂微粒子を走査型電子顕微鏡観察などで測定することができる。
〔被覆樹脂〕
本実施形態における樹脂被覆層は、被覆樹脂を含有することが好ましい。
被覆樹脂は、架橋構造を有しない樹脂であることが好ましい。
上記被覆樹脂としては、特に限定されないが、スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン等のスチレン類;メチルメタクリレート、メチルアクリレート、プロピルメタクリレート、プロピルアクリレート、ラウリルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、メタクリル酸、アクリル酸、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチルメタクリレート等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸類;ジメチルアミノエチルメタクリレートなどの含窒素アクリル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル類;2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等のビニルピリジン類;ビニルエーテル類;ビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン類;などの単独重合体又は共重合体;ポリアミド、ポリイミド、メラミン等の主鎖含窒素樹脂類;メチルシリコーン樹脂、メチルフェニルシリコーン樹脂等のシリコーン樹脂類;ビスフェノール、グリコール等を重縮合したポリエステル類などが挙げられる。
上記化合物の中でも、特に帯電性制御性等が良好なスチレン類と、α−メチレン脂肪族モノカルボン酸類との共重合体が好ましい。
また、特に低吸湿性である等の点から、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート化合物の単独重合体又はこれを含む共重合体が好ましい。
本実施形態に用いられる被覆樹脂は、シクロヘキシル(メタ)アクリレートに由来する構成単位を、被覆樹脂の全質量に対し、30質量%以上有することが好ましく、50質量%以上有することがより好ましい。シクロヘキシル(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有量の上限は特に限定されず、100質量%以下であればよい。なお、シクロヘキシル(メタ)アクリレートに由来する構成単位の含有量が100質量%であるとは、被覆樹脂がシクロヘキシル(メタ)アクリレートの単独重合体であることを示している。
また被覆樹脂としては上記樹脂以外と他の樹脂を混合して使用してもよく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリアクリレート、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル共重合体、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、被覆樹脂のガラス転移温度(Tg)は、特に制限はないが、50〜150℃であることが好ましく、70〜120℃であることがより好ましく、80〜120℃であることが更に好ましい。
被覆樹脂の熱分解開始温度(TGA)は、特に制限はないが、120〜300℃であることが好ましく、150〜300℃であることがより好ましく、200〜300℃であることが特に好ましい。
なお、被覆樹脂のガラス転移温度は、DSC(示差走査型熱量計)測定法により決定し、ASTM D3418−8に準拠して測定された主体極大ピークより求めることができる。主体極大ピークの測定には、パーキンエルマー社製のDSC−7を用いる。この装置の検出部の温度補正はインジウムと亜鉛との融点を用い、熱量の補正にはインジウムの融解熱を用いる。サンプルは、アルミニウム製パンを用い、対照用に空パンをセットし、昇温速度10℃/minで測定を行う。また、樹脂のTGAは、熱分解装置((株)島津製作所製ガスクロマトグラフ用熱分解装置TGA−50)を用い、窒素雰囲気で減量分を測定して算出する。
本実施形態において、樹脂被覆層中の被覆樹脂の含有量は、樹脂被覆層の全質量に対し、50〜100質量%であることが好ましく、60〜99.8質量%であることがより好ましく、80〜99.8質量%であることが更に好ましい。
−被覆樹脂の製造方法−
本実施形態に用いられる、前記被覆樹脂は、重合開始剤として過硫酸塩系の重合開始剤を使用して製造されることが好ましい。具体的には、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムが挙げられるが、硫酸ナトリウム構造を制御することが望ましいため、過硫酸アンモニウム又は過硫酸ナトリウムを使用することが好ましく、上記B/Aの制御性の観点より、過硫酸アンモニウムが更に好ましい。
また、上記被覆樹脂粒子を乳化重合により作製する場合には、重合開始剤として上記過硫酸塩系の重合開始剤を使用することが好ましい。
本実施形態において被覆樹脂の製造時に用いるラジカル重合用開始剤の添加量としては、特に限定されないが、樹脂被覆層中の硫酸イオン濃度を0.05質量%以下にする必要があるため、被覆樹脂用モノマーの合計量に対して0.05質量%以上2.0質量%以下が好ましく、0.1質量%〜0.5質量%以下がより好ましい。
また、本実施形態における被覆樹脂の分子量調整は、連鎖移動剤を用いて行ってもよい。前記連鎖移動剤としては、特に制限はなく、具体的には炭素原子と硫黄原子との共有結合を持つものがよく、より具体的には、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、n−アミルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−ヘプチルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ノニルメルカプタン、n−デシルメルカプタン等のn−アルキルメルカプタン類;イソプロピルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、s−ブチルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、tert−ヘキサデシルメルカプタン、tert−ラウリルメルカプタン、tert−ノニルメルカプタン、tert−オクチルメルカプタン、tert−テトラデシルメルカプタン等の分鎖型アルキルメルカプタン類;アリルメルカプタン、3−フェニルプロピルメルカプタン、フェニルメルカプタン、メルカプトトリフェニルメタン等の含芳香環系のメルカプタン類;などが挙げられる。
〔界面活性剤〕
本実施形態に用いられる樹脂被覆層は、界面活性剤を含有することが好ましい。
界面活性剤としては特に限定されないが、アニオン性界面活性剤、カチオン性活性剤、非イオン性界面活性剤よりなる群から選ばれた少なくとも1種を含有することが好ましい。中でも、本実施形態においては過硫酸塩系の重合開始剤との反応性に優れたアニオン性界面活性剤が好ましい。
前記アニオン性界面活性剤の具体例としては、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサルフェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫 酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホネートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネート、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミドスルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスルホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホスフェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどのジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル2ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類;などが挙げられる。
実施形態においては樹脂被覆層がスルホ基を含有することが好ましく、界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩を含有することが好ましい。具体例としては、デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ウンデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。これらアルキルベンゼンスルホン酸塩は単独で使用してもよいが混合して使用してもよい。市販のドデシルベンゼンスルホン酸塩は上記具体例に挙げた化合物のうち、複数種の混合物であることも多い。
前記カチオン性界面活性剤としてはアミン塩化合物、4級アンモニウム塩化合物等が挙げられ、具体例としては、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステアリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメチルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムパークロレート、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;などが挙げられる。
前記非イオン性界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエチレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポリオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノールアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソルビタンエステルエーテル類;などが挙げられる。
本実施形態においては界面活性剤の含有量は被覆樹脂の全質量に対し、0.05〜2.0質量%であることが好ましく、0.1〜0.5質量%であることがより好ましい。0.05質量%以上であることにより求められる粒径の被覆樹脂粒子が得られ、2.0質量%以下であることにより、吸湿性による急激な帯電低下が抑制される。
本実施形態のキャリアの被覆樹脂の全質量に対する界面活性剤の含有量測定方法としては、キャリア5gとクロロホルム50gをビーカーに入れ超音波分散機で充分に被覆樹脂を溶解させ、磁性粒子、導電材料などの不溶分をろ過分離した被覆樹脂抽出液より界面活性剤を抽出し高速液体クロマトグラフィー分析法などで求められる。
〔帯電制御剤〕
本実施形態に係るキャリアにおいて、樹脂被覆層に含有させてもよい帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン染料、ベンゾイミダゾール系化合物、四級アンモニウム塩化合物、アルコキシ化アミン、アルキルアミド、モリブデン酸キレート顔料、トリフェニルメタン系化合物、サリチル酸金属塩錯体、アゾ系クロム錯体、銅フタロシアニン等、公知のいかなるものでもかまわない。特に好ましくは四級アンモニウム塩化合物、アルコキシ化アミン、アルキルアミドが挙げられる。
本実施形態において使用される帯電制御剤の添加量としては、磁性粒子100質量部に対して、0.001〜5質量部が好ましく、0.01〜0.5質量部がより好ましい。
〔導電材料〕
本実施形態において樹脂被覆層に添加してもよい導電材料としては、カーボンブラック、金、銀、銅といった金属や、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム、酸化スズ、アンチモンがドープされた酸化錫、錫がドープされた酸化インジウム、アルミニウムがドープされた酸化亜鉛、金属で被覆した樹脂粒子等が挙げられる。
導電材料の含有量は、キャリア体積固有抵抗を所望の特性にするため、被覆樹脂100質量部に対し、0.01質量部以上10質量部以下が好ましく、0.05質量部以上5質量部以下がより好ましい。
導電材料の含有量が0.01質量部以上であると、抵抗調整効果が得られるので好ましい。また、含有量が10質量部以下であると導電材料が離脱しにくくなるので好ましい。
〔熱硬化樹脂粒子、架橋樹脂粒子〕
本実施形態における樹脂被覆層は、強度を上げるために、熱硬化樹脂粒子や架橋樹脂粒子を含有してもよい。
熱硬化樹脂粒子や架橋樹脂粒子の作製方法としては、乳化重合法又は懸濁重合法等により樹脂粒子を合成するか、合成後の樹脂を粉砕分級や水中で乳化分散して得る方法がある。本実施形態においては重合開始剤と界面活性剤を用いた乳化重合法で重合し乾燥して作製した樹脂粒子を用いることが好ましい。
熱硬化樹脂粒子としては熱硬化性樹脂により形成された粒子であれば特に限定はされないが、窒素元素を含有する樹脂により形成された粒子が好ましい。中でもメラミン樹脂、ウレア樹脂、ウレタン樹脂、グアナミン樹脂、アミド樹脂は正帯電性が高く、また樹脂硬度が高いので樹脂被覆層の剥がれ等による帯電量の低下が抑制されるため好ましい。
熱硬化樹脂粒子としては市販品を使用することも可能であり、例えばエポスタS((株)日本触媒製、メラミン・ホルムアルデヒド縮合樹脂)、エポスタMS((株)日本触媒製、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合樹脂)等が挙げられる。
架橋樹脂粒子としては、重合可能なモノマーの重合体であれば特に限定はされない。例えば、帯電性制御性が良好なスチレン化合物、(メタ)アクリレート化合物、及びポリビニル化合物から選択される少なくとも一種を用いた樹脂が好ましい。
スチレン化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン等が挙げられる。
(メタ)アクリレート化合物としては、(メタ)アクリル酸、アルキル(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
これらのうち、低吸湿性である脂環式(メタ)アクリレート化合物の単独重合体又は共重合体がより好ましい。脂環式(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、シクロヘキシルメタクリレート、等が挙げられる。
架橋樹脂粒子としては帯電付与効果を持たせるために窒素含有モノマーを含有してもよい、例えば、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル(メタ)アクリレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル=メタクリレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル=メタクリレート等が挙げられる。
架橋樹脂粒子を作製する際に、架橋構造を形成する手段としては、特に限定はしないが、架橋性モノマー等の架橋剤を使用する方法などがある。
架橋剤の具体例としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族の多ビニル化合物類;フタル酸ジビニル、イソフタル酸ジビニル、テレフタル酸ジビニル、ホモフタル酸ジビニル、トリメシン酸ジビニル/トリビニル、ナフタレンジカルボン酸ジビニル、ビフェニルカルボン酸ジビニル等の芳香族多価カルボン酸の多ビニルエステル類;ピリジンジカルボン酸ジビニル等の含窒素芳香族化合物のジビニルエステル類;ピロムチン酸ビニル、フランカルボン酸ビニル、ピロール−2−カルボン酸ビニル、チオフェンカルボン酸ビニル等の不飽和複素環化合物カルボン酸のビニルエステル類;ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類;コハク酸ジビニル、フマル酸ジビニル、マレイン酸ビニル/ジビニル、ジグリコール酸ジビニル、イタコン酸ビニル/ジビニル、アセトンジカルボン酸ジビニル、グルタル酸ジビニル、3,3’−チオジプロピオン酸ジビニル、trans−アコニット酸ジビニル/トリビニル、アジピン酸ジビニル、ピメリン酸ジビニル、スベリン酸ジビニル、アゼライン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ドデカン二酸ジビニル、ブラシル酸ジビニル等の多価カルボン酸の多ビニルエステル類;等が挙げられる。
本実施形態において、これらの架橋剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上記架橋剤のうち、被覆樹脂の帯電性を損なわないためにアクリレート系が望ましく、ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類などを用いることが好ましい。
本実施形態において、架橋樹脂粒子は上記被覆樹脂粒子と同様に製造することができ、製造方法の好ましい態様も同様である。
本実施形態において上記熱硬化樹脂粒子及び架橋樹脂粒子の体積平均粒径としては、通常3μm以下であり、10nm以上1,000nm以下の範囲であることが好ましい。それぞれの粒子の体積平均粒径が3μm以下であることで、樹脂被覆層からの露出が抑制され、また他の添加剤の分散も良好に行われ、性能や信頼性の向上が図られる。また、キャリアの樹脂被覆層の強度が適度に保たれ、長期使用時の摩耗が制御される。
熱硬化樹脂粒子及び架橋樹脂粒子のそれぞれの粒径は同じでもよいし、分散性や被覆樹脂強度を考慮して調整してもよい。なお、両粒子の体積平均粒径は、例えば、マイクロトラック等を用いて測定すればよい。
本実施形態のキャリアの被覆樹脂中の粒子の組成の分析方法としては、キャリア5gとトルエン100gとをビーカーに入れ、超音波分散機で充分に被覆樹脂を溶解させ磁性粒子を磁石で除去した後、不溶分をろ過洗浄、分離したのち、再度希釈して遠心分離機で導電材と添加剤を分離した被覆樹脂20mgをクロロホルム10mLに溶解し、ろ過後、赤外吸収スペクトル分析法等で組成を分析する方法がある。
〔樹脂被覆層の特性〕
樹脂被覆層の平均膜厚は、例えば0.1μm以上10μm以下であるが、経時にわたり安定したキャリアの体積固有抵抗を発現させるため、0.5μm以上3μm以下であることが好ましい。樹脂被覆層の平均膜厚(μm)はキャリア粒子をミクロトーム等で切断し断面を走査型電子顕微鏡などで観察、及び分析し測定することができる。
樹脂被覆層による磁性粒子表面の被覆率は、100%に近ければ近いほど好ましく、80%以上であることがより好ましく、85%以上であることが更に好ましい。
なお、樹脂被覆層の被覆率は、XPS測定により求めることができる。XPS測定装置としては、例えば、日本電子(株)製、JPS80を使用し、測定は、X線源としてMgKα線を用い、加速電圧を10kV、エミッション電流を20mVに設定して実施し、樹脂被覆層を構成する主たる元素(通常は炭素)と、芯材を構成する主たる元素(例えば芯材がマグネタイトなどの酸化鉄系材料の場合は鉄及び酸素)とについて測定する(以下、芯材が、酸化鉄系である場合を前提に説明する。)。ここで、炭素についてはC1sスペクトルを、鉄についてはFe2p3/2スペクトルを、酸素についてはO1sスペクトルを測定する。
これらの各々の元素のスペクトルに基づいて、炭素、酸素、鉄の元素個数(AC+AO+AFe)を求めて、得られた炭素、酸素、鉄の元素個数比率より下記式(B)に基づいて、芯材単体、及び、磁性粒子を樹脂被覆層で被覆した後(キャリア)の鉄量率を求め、続いて、下記式(C)により被覆率を求めた。
式(B):鉄量率(atomic%)=AFe/(AC+AO+AFe)×100
式(C):被覆率(%)={1−(キャリアの鉄量率)/(芯材単体の鉄量率)}×100
なお、磁性粒子として、酸化鉄系以外の材料を用いる場合には、酸素の他に芯材を構成する金属元素のスペクトルを測定し、上述の式(B)や式(C)に準じて同様の計算を行えば被覆率を求めることができる。
<キャリアの特性>
本実施形態の静電荷像現像用キャリアは、キャリアの熱質量測定における120℃から180℃での質量減少量が0.01質量%以下であることが好ましい。また、上記質量減少量は0.005質量%以下であることがより好ましく、0.003質量%以下であることが更に好ましい。上記質量減少量の下限は特に制限されず、0以上であればよい。
上記質量減少量としては、静電荷現像剤において、トナーをキャリア粒子径より小さく、トナー粒子径より大きな篩分網等を使用しトナーを分離後、示差熱・熱重量同時測定装置DTG−60AHを使用して、窒素を流量30ml/minで流して30℃30分保持したのち加熱速度20℃/minで300度まで加熱し120℃から180℃までの質量の減少量を測定することができる。
なお、キャリアの製造方法において、後述する加熱工程を含むことにより、上記質量減少量を小さくすることが可能である。
本実施形態に係るキャリアの体積固有抵抗値は、高画質を達成するために、通常の現像コントラスト電位の上下限に相当する1,000V時において、106Ω・cm以上1014Ω・cm以下であることが好ましく、108Ω・cm以上1013Ω・cm以下であることがより好ましい。キャリア体積固有抵抗は、2枚の極板電極の間にキャリア粒子を挟み、電圧を印加した時の電流を測定する通常の極板間式電気抵抗測定法により求めることができる。
キャリアの体積固有抵抗値が106Ω・cm以上であると、細線の再現性が向上し、また感光体(像保持体)へ移行するキャリアの量が低減され、感光体の傷つけが抑制される。一方、キャリアの体積固有抵抗が1014Ω・cm以下であると、黒ベタ画像や、ハーフトーン画像の再現性が向上する。
本実施形態に係るキャリアの体積平均粒径としては、20μm以上100μm以下が好ましい。
キャリアの体積平均粒径が20μm以上であると、トナーと共に現像されることが抑制され、100μm以下であると、トナーをムラなく帯電させることが容易となる。
キャリアの体積平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LS Particle Size Analyzer:LS13 320、ベックマン−コールター社製)を用いて測定する。
また、キャリアの形状係数SF1は、100以上145以下であることが好ましい。上記範囲であると、磁気ブラシの適当な硬さを保つことができるため、また現像剤の撹拌効率が低下しにくいため帯電制御が容易である。
なお、キャリアの形状係数SF1は、下記式(D)により求められる値を意味する。
式(D):SF1=100π×(ML)2/(4×A)
ここで、MLはキャリア粒子の最大長、Aはキャリア粒子の投影面積である。
なお、キャリア粒子の最大長と投影面積は、スライドガラス上にサンプリングしたキャリア粒子を光学顕微鏡により観察し、ビデオカメラを通じて画像解析装置(LUZEX III、NIRECO社製)に取り込んで、画像解析を行うことにより求めたものである。この際のサンプリング数は100個以上で、その平均値を用いて、式(D)に示す形状係数を求める。
キャリアの飽和磁化は、40emu/g以上100emu/g以下であることが好ましく、50emu/g以上100emu/g以下であることがより好ましい。
磁気特性の測定としての装置は振動試料型磁気測定装置VSMP10−15(東英工業(株)製)を用いる。測定試料は内径7mm、高さ5mmのセルに詰めて前記装置にセットする。測定は印加磁場を加え、最大1,000エルステッドまで掃引する。次いで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作製する。カーブのデータより、飽和磁化、残留磁化、保持力を求める。本実施形態においては、飽和磁化は1,000エルステッドの磁場において測定された磁化を示す。
(静電荷像現像用キャリアの製造方法)
本実施形態のキャリアは、樹脂被覆層を磁性粒子表面へ被覆形成することにより製造することができる。
前記被覆形成の方法としては、溶剤を使用する湿式法と、溶剤を使用しない乾式法がある。
本実施形態の静電荷像現像用キャリアの製造方法は、乾式法による製造方法であることが好ましく、磁性粒子と被覆樹脂粒子とを混合して、前記磁性粒子の表面に前記被覆樹脂粒子が固着した混合物を得る混合工程、及び、前記混合物を150℃以上に加熱する加熱工程を含むことがより好ましい。
以下、本実施形態における静電荷像現像用キャリアの製造方法の詳細について説明する。
<湿式法>
湿式法としては、被覆樹脂を可溶な溶媒に被覆樹脂、導電材料等の添加材を投入して樹脂被覆層形成用溶液とし、磁性粒子を樹脂被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、樹脂被覆層形成用溶液を磁性粒子の表面に噴霧するスプレー法、磁性粒子を流動エアー等により浮遊させた状態で樹脂被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコータ中で磁性粒子と樹脂被覆層形成用溶液を混合し、次いで溶剤を除去するニーダーコータ法等がある。
<乾式法>
〔混合工程〕
乾式法としては、磁性粒子と被覆樹脂粒子とを混合して、前記磁性粒子の表面に前記被覆樹脂粒子が固着した混合物を得る混合工程を含む、キャリアの製造方法が挙げられる。
上記混合においては、機械的衝撃力により被覆樹脂粒子を芯磁性粒子の表面に固着させることが好ましい。
磁性粒子と被覆樹脂粒子とを混合する装置としては、公知の粉体混合装置を使用することができ、バッチ式でも連続式でもよい。バッチ式としては、ヘンシェルミキサや、ナウターミキサなどの撹拌機付き混合装置が好ましく例示される。また、連続式であれば、一軸式又は二軸式のパドルミキサ、リボンミキサ、押出混合機などが例示されるが、これに限定されない。
混合する際の混合温度は、被覆樹脂粒子に含まれる被覆樹脂のガラス転移温度以下であることが好ましく、被覆樹脂粒子に含まれる被覆樹脂のガラス転移温度より10℃以上低い温度であることがより好ましく、被覆樹脂粒子に含まれる被覆樹脂のガラス転移温度より20℃以上低い温度であることが更に好ましい。
本実施形態において、樹脂被覆層に界面活性剤を含有させる方法としては、特に限定されないが、界面活性剤を使用して乳化重合法にて被覆樹脂粒子を合成し、これを凍結乾燥等により乾燥させて得た被覆樹脂粒子を上記混合工程に使用する方法が挙げられる。上記の方法によれば、仕込み時の界面活性剤の使用量を調整することにより、最終的に樹脂被覆層に含まれる界面活性剤量の調整が容易である。
また、界面活性剤を使用して乳化重合法により作製した被覆樹脂粒子に対して、重合終了後に他の界面活性剤を更に添加して、これを乾燥させることにより、複数の界面活性剤を含有する被覆樹脂粒子を作製する方法も挙げられる。
また、本実施形態において、樹脂被覆層に帯電制御剤を含有させる方法としては、特に限定されず、被覆樹脂粒子と事前に混合した後添加しても、個別に添加してもよいが、均一な構造を得るため事前に混合することが好ましい。また樹脂被覆層構造を制御するため組成比率を変更し数回に分けて添加してもよい。
本実施形態において樹脂被覆層に導電材料を含有させる方法としては、特に限定されず、被覆樹脂粒子と事前に混合した後添加しても、個別に添加してもよいが、均一な構造を得るため事前に混合することが好ましい。また樹脂被覆層構造を制御するため組成比率を変更し数回に分けて添加してもよい。
また、本実施形態において、樹脂被覆層に熱硬化樹脂粒子、架橋樹脂粒子を含有させる方法としては、特に限定されず、磁性粒子と被覆樹脂粒子とを混合する際に熱硬化樹脂粒子、架橋樹脂粒子を更に添加する方法が挙げられる。
〔加熱工程〕
また、本実施形態におけるキャリアの製造方法は、前記混合物を150℃以上に加熱する加熱工程を更に含むことが好ましい。
加熱工程を行うことにより、樹脂被覆層に残存している重合開始剤、特に過硫酸塩系の残存した重合開始剤を分解し、更に硫酸塩以外の硫化物を二酸化硫黄などとして排出し、樹脂被覆層における残存量を調整することが可能である。
加熱温度は、150〜250℃であることが好ましく、160〜230℃であることがより好ましい。上記範囲内であれば、容易に樹脂を溶融可能であり、また、樹脂の熱分解が抑制されるため好ましい。
なお、加熱工程では、粒子同士の接着を解砕し、粗大な凝集体の発生を抑制する観点から、被覆樹脂粒子で被覆された磁性粒子を撹拌混合しながら加熱することが好ましく、生産性の観点から、連続式で撹拌混合しながら加熱することがより好ましい。加熱処理工程に使用される装置としては、加熱手段を備えた、パドルミキサ、スクリューミキサ、タービュライザ、コンティニュアスニーダー、二軸押出混練機などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本実施形態における静電荷像現像用キャリアの製造方法は、前記混合工程及び加熱工程の他に、公知の他の工程を含んでいてもよい。具体的には、得られた樹脂被覆層を有する磁性粒子を分級する分級工程、得られた樹脂被覆層を有する磁性粒子を篩いがけする篩分工程等が挙げられる。前記分級工程及び篩分工程に使用される分級手段や篩については、特に制限されず、公知のものを使用すればよい。
(静電荷像現像剤)
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るキャリア及び静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)を含有する二成分現像剤として構成される。
二成分現像剤における、トナーとキャリアとの混合比(質量比)は、トナー:キャリア=1:100〜30:100が好ましく、3:100〜20:100がより好ましい。
以下、本実施形態に係る静電荷像現像剤に用いられるトナーについて説明する。
<静電荷像現像用トナー>
本実施形態に用いられるトナーは、トナー母粒子と、必要に応じて、外添剤と、を含んで構成される。
〔トナー母粒子〕
トナー母粒子は、例えば、結着樹脂と、必要に応じて、着色剤と、離型剤と、その他添加剤と、を含んで構成される。
−結着樹脂−
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合わせた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
結着樹脂としては、ポリエステル樹脂が好適である。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
ポリエステル樹脂としては、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールとの縮重合体が挙げられる。なお、ポリエステル樹脂としては、市販品を使用してもよいし、合成したものを使用してもよい。
多価カルボン酸としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アルケニルコハク酸、アジピン酸、セバシン酸等)、脂環式ジカルボン酸(例えばシクロヘキサンジカルボン酸等)、芳香族ジカルボン酸(例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステルが挙げられる。これらの中でも、多価カルボン酸としては、例えば、芳香族ジカルボン酸が好ましい。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、例えば、脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等)、脂環式ジオール(例えばシクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等)、芳香族ジオール(例えばビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等)が挙げられる。これらの中でも、多価アルコールとしては、例えば、芳香族ジオール、脂環式ジオールが好ましく、より好ましくは芳香族ジオールである。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上80℃以下が好ましく、50℃以上65℃以下がより好ましい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求められ、より具体的にはJIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、5,000以上1,000,000以下が好ましく、7,000以上500,000以下がより好ましい。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2,000以上100,000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー(株)製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー(株)製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
ポリエステル樹脂は、周知の製造方法により得られる。具体的には、例えば、重合温度を180℃以上230℃以下とし、必要に応じて反応系内を減圧にし、縮合の際に発生する水やアルコールを除去しながら反応させる方法により得られる。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶剤を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
結着樹脂の含有量としては、例えば,トナー母粒子全体に対して、40質量%以上95質量%以下が好ましく、50質量%以上90質量%以下がより好ましく、60質量%以上85質量%以下が更に好ましい。
−着色剤−
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
着色剤は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
着色剤は、必要に応じて表面処理された着色剤を用いてもよく、分散剤と併用してもよい。また、着色剤は、複数種を併用してもよい。
着色剤の含有量としては、例えば、トナー母粒子全体に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、3質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−離型剤−
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
離型剤の融解温度は、50℃以上110℃以下が好ましく、60℃以上100℃以下がより好ましい。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
離型剤の含有量としては、例えば、トナー母粒子全体に対して、1質量%以上20質量%以下が好ましく、5質量%以上15質量%以下がより好ましい。
−その他の添加剤−
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粉体等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー母粒子に含まれる。
−トナー母粒子の特性等−
トナー母粒子は、単層構造のトナー母粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する樹脂被覆層(シェル層)とで構成されたいわゆるコア・シェル構造のトナー母粒子であってもよい。
ここで、コア・シェル構造のトナー母粒子は、例えば、結着樹脂と必要に応じて着色剤及び離型剤等のその他添加剤とを含んで構成された芯部と、結着樹脂を含んで構成された樹脂被覆層と、で構成されていることが好ましい。
トナー母粒子の体積平均粒径(D50v)としては、2μm以上10μm以下が好ましく、4μm以上8μm以下がより好ましい。
なお、トナー母粒子の各種平均粒径、及び各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマン−コールター社製)を使用して測定される。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい。)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50,000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p1/2として算出される。
トナー粒子の平均円形度は、0.88以上0.98以下であることが好ましく、0.92以上0.97以下がより好ましい。
トナーの平均円形度は、Sysmex社製FPIA−3000で測定することが好ましい。本装置では、水などに分散させた粒子をフロー式画像解析法によって測定する方式が採用されており、吸引された粒子懸濁液はフラットシースフローセルに導かれ、シース液によって偏平な試料流に形成される。その試料流にストロボ光を照射することにより、通過中の粒子は対物レンズを通して、CCDカメラで、静止画像として撮像される。撮像された粒子像を、2次元画像処理して、投影面積と周囲長から円形度を算出した。円形度に関しては、少なくとも4,000個以上各々画像解析を行い、統計処理することによって平均円形度を求めた。
円形度=円相当径周囲長/周囲長=[2×(Aπ)1/2]/PM
上式においてAは投影面積、PMは周囲長を表す。
なお、測定にはHPFモード(高分解能モード)を使用し、希釈倍率は1.0倍とした。また、データの解析に当たっては、測定ノイズ除去の目的で、個数粒径解析範囲を2.0〜30.1μmとし、円形度解析範囲を0.40〜1.00の範囲とした。
〔外添剤〕
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子としては、SiO2、TiO2、Al23、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe23、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al23・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
本実施形態においては、上記外添剤は、長期に安定した印字品質を得る観点で、特に体積平均粒径が50nm以上200nm以下の外添剤を用いることが好ましい。ただし、この粒径範囲の外添剤は、キャリア表面への埋没、変形、研磨等を生じさせやすい傾向にある。
しかし、本実施形態では、上記粒径範囲の外添剤を有するトナーを使用した場合でも、キャリアの樹脂被覆層の摩耗が適度に制御され、その結果白点等の画像欠損を抑制し得る。
外添剤としての無機粒子の表面は、疎水化処理が施されていることが好ましい。疎水化処理は、例えば疎水化処理剤に無機粒子を浸漬する等により行うことが可能である。疎水化処理剤は特に制限されないが、例えば、シラン系カップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部である。
外添剤としては、樹脂粒子(ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、メラミン樹脂等の樹脂粒子)、クリーニング活剤(例えば、ステアリン酸亜鉛に代表される高級脂肪酸の金属塩、フッ素系高分子量体の粒子)等も挙げられる。
外添剤の外添量としては、例えば、トナー母粒子に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましく、0.01質量%以上2.0質量%以下がより好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、トナー母粒子を製造後、トナー母粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
トナー母粒子は、乾式製法(例えば、混練粉砕法等)、湿式製法(例えば凝集合一法、懸濁重合法、溶解懸濁法等)のいずれにより製造してもよい。トナー母粒子の製法は、これらの製法に特に制限されず、周知の製法が採用される。
これらの中でも、凝集合一法により、トナー母粒子を得ることが好ましい。
具体的には、例えば、トナー母粒子を凝集合一法により製造する場合、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液を準備する工程(樹脂粒子分散液準備工程)と、樹脂粒子分散液中で(必要に応じて他の粒子分散液を混合した後の分散液中で)、樹脂粒子(必要に応じて他の粒子)を凝集させ、凝集粒子を形成する工程(凝集粒子形成工程)と、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して加熱し、凝集粒子を融合・合一して、トナー母粒子を形成する工程(融合・合一工程)と、を経て、トナー母粒子を製造する。
以下、各工程の詳細について説明する。
なお、以下の説明では、着色剤、及び離型剤を含むトナー母粒子を得る方法について説明するが、着色剤、離型剤は、必要に応じて用いられるものである。無論、着色剤、離型剤以外のその他添加剤を用いてもよい。
<樹脂粒子分散液準備工程>
まず、結着樹脂となる樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と共に、例えば、着色剤粒子が分散された着色剤粒子分散液、離型剤粒子が分散された離型剤粒子分散液を準備する。
ここで、樹脂粒子分散液は、例えば、樹脂粒子を界面活性剤により分散媒中に分散させることにより調製する。
樹脂粒子分散液に用いる分散媒としては、例えば水系媒体が挙げられる。
水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤等が挙げられる。これらの中でも特に、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤が挙げられる。非イオン系界面活性剤は、アニオン界面活性剤又はカチオン界面活性剤と併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
樹脂粒子分散液において、樹脂粒子を分散媒に分散する方法としては、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミル等の一般的な分散方法が挙げられる。また、樹脂粒子の種類によっては、例えば転相乳化法を用いて樹脂粒子分散液中に樹脂粒子を分散させてもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を、水媒体中に粒子状に分散する方法である。
樹脂粒子分散液中に分散する樹脂粒子の体積平均粒径としては、例えば0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.08μm以上0.8μm以下がより好ましく、0.1μm以上0.6μm以下が更に好ましい。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、(株)堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子の含有量としては、例えば、5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
なお、樹脂粒子分散液と同様にして、例えば、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液も調製される。つまり、樹脂粒子分散液における粒子の体積平均粒径、分散媒、分散方法、及び粒子の含有量に関しては、着色剤粒子分散液中に分散する着色剤粒子、及び離型剤粒子分散液中に分散する離型剤粒子についても同様である。
<凝集粒子形成工程>
次に、樹脂粒子分散液と共に、着色剤粒子分散液と、離型剤粒子分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とをヘテロ凝集させ目的とするトナー母粒子の径に近い径を持つ、樹脂粒子と着色剤粒子と離型剤粒子とを含む凝集粒子を形成する。
具体的には、例えば、混合分散液に凝集剤を添加すると共に、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後、樹脂粒子のガラス転移温度(具体的には、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度−30℃以上ガラス転移温度−10℃以下)の温度に加熱し、混合分散液に分散された粒子を凝集させて、凝集粒子を形成する。
凝集粒子形成工程においては、例えば、混合分散液を回転せん断型ホモジナイザーで撹拌下、室温(例えば25℃)で上記凝集剤を添加し、混合分散液のpHを酸性(例えばpHが2以上5以下)に調整し、必要に応じて分散安定剤を添加した後に、上記加熱を行ってもよい。
凝集剤としては、例えば、混合分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、例えば無機金属塩、2価以上の金属錯体が挙げられる。特に、凝集剤として金属錯体を用いた場合には、界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上する。
凝集剤の金属イオンと錯体若しくは類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。
無機金属塩としては、例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体等が挙げられる。
キレート剤としては、水溶性のキレート剤を用いてもよい。キレート剤としては、例えば、酒石酸、クエン酸、グルコン酸等のオキシカルボン酸、イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)等が挙げられる。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下が好ましく、0.1質量部以上3.0質量部未満がより好ましい。
<融合・合一工程>
次に、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液に対して、例えば、樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば樹脂粒子のガラス転移温度より10〜30℃高い温度以上)に加熱して、凝集粒子を融合・合一し、トナー母粒子を形成する。
以上の工程を経て、トナー母粒子が得られる。
なお、凝集粒子が分散された凝集粒子分散液を得た後、当該凝集粒子分散液と、樹脂粒子が分散された樹脂粒子分散液と、を更に混合し、凝集粒子の表面に更に樹脂粒子を付着するように凝集して、第2凝集粒子を形成する工程と、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱をし、第2凝集粒子を融合・合一して、コア/シェル構造のトナー母粒子を形成する工程と、を経て、トナー母粒子を製造してもよい。
ここで、融合・合一工程終了後は、溶液中に形成されたトナー母粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー母粒子を得る。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことが好ましい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引ろ過、加圧ろ過等を施すことが好ましい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことが好ましい。
そして、本実施形態に係るトナーは、例えば、得られた乾燥状態のトナー母粒子に、外添剤を添加し、混合することにより製造される。混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサ、レディーゲミキサ等によって行うことが好ましい。更に、必要に応じて、振動師分機、風力師分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いても好ましい。
(画像形成装置/画像形成方法)
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、静電荷像現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記像保持体から被転写体に転写する転写手段と、前記トナー像を定着する定着手段と、を有する。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成方法は、少なくとも像保持体の表面を帯電する帯電工程と、前記像保持体表面に静電潜像を形成する露光工程と、前記像保持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記トナー像を定着する定着工程と、を含む。そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体の表面に形成されたトナー画像を直接記録媒体に転写する直接転写方式の装置;像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写し、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する中間転写方式の装置;トナー画像の転写後、帯電前の像保持体の表面をクリーニングするクリーニング手段を備えた装置;トナー画像の転写後、帯電前に像保持体の表面に除電光を照射して除電する除電手段を備える装置等の周知の画像形成装置が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置において、例えば、現像手段を含む部分が、画像形成装置に対して脱着されるカートリッジ構造(プロセスカートリッジ)であってもよい。プロセスカートリッジとしては、例えば、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、現像手段を備えるプロセスカートリッジが好適に用いられる。
以下、本実施形態に係る画像形成装置の一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
図1に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1乃至第4の画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ユニット(以下、単に「ユニット」と称する場合がある。)10Y、10M、10C、10Kは、水平方向に互いに予め定められた距離離間して並設されている。なお、これらユニット10Y、10M、10C、10Kは、画像形成装置に対して脱着するプロセスカートリッジであってもよい。
各ユニット10Y、10M、10C、10Kの図面における上方には、各ユニットを通して中間転写体としての中間転写ベルト20が延設されている。中間転写ベルト20は、図における左から右方向に互いに離間して配置された駆動ロール22及び中間転写ベルト20内面に接する支持ロール24に巻きつけて設けられ、第1のユニット10Yから第4のユニット10Kに向う方向に走行されるようになっている。なお、支持ロール24は、図示しないバネ等により駆動ロール22から離れる方向に力が加えられており、両者に巻きつけられた中間転写ベルト20に張力が与えられている。また、中間転写ベルト20の像保持体側面には、駆動ロール22と対向して中間転写体クリーニング装置30が備えられている。
また、各ユニット10Y、10M、10C、10Kの現像装置(現像手段)4Y、4M、4C、4Kのそれぞれには、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kに収められたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナーを含むトナーの供給がなされる。
第1乃至第4のユニット10Y、10M、10C、10Kは、同等の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト走行方向の上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1のユニット10Yについて代表して説明する。なお、第1のユニット10Yと同等の部分に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した参照符号を付すことにより、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kの説明を省略する。
第1のユニット10Yは、像保持体として作用する感光体1Yを有している。感光体1Yの周囲には、感光体1Yの表面を予め定められた電位に帯電させる帯電ロール(帯電手段の一例)2Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づくレーザ光線3Yよって露光して静電荷像を形成する露光装置(静電荷像形成手段の一例)3、静電荷像に帯電したトナーを供給して静電荷像を現像する現像装置(現像手段の一例)4Y、現像したトナー画像を中間転写ベルト20上に転写する一次転写ロール(一次転写手段の一例)5Y、及び一次転写後に感光体1Yの表面に残存するトナーを除去する感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)6Yが順に配置されている。
なお、一次転写ロール5Yは、中間転写ベルト20の内側に配置され、感光体1Yに対向した位置に設けられている。更に、各一次転写ロール5Y、5M、5C、5Kには、一次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部による制御によって、各一次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。
以下、第1ユニット10Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。
まず、動作に先立って、帯電ロール2Yによって感光体1Yの表面が−600V乃至−800Vの電位に帯電される。
感光体1Yは、導電性(例えば20℃における体積抵抗率:1×10-6Ωcm以下)の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗(一般の樹脂の抵抗)であるが、レーザ光線3Yが照射されると、レーザ光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体1Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、露光装置3を介してレーザ光線3Yを出力する。レーザ光線3Yは、感光体1Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー画像パターンの静電荷像が感光体1Yの表面に形成される。
静電荷像とは、帯電によって感光体1Yの表面に形成される像であり、レーザ光線3Yによって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体1Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザ光線3Yが照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
感光体1Y上に形成された静電荷像は、感光体1Yの走行に従って予め定められた現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体1Y上の静電荷像が、現像装置4Yによってトナー画像として可視像(現像像)化される。
現像装置4Y内には、例えば、少なくともイエロートナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤が収容されている。イエロートナーは、現像装置4Yの内部で撹拌されることで摩擦帯電し、感光体1Y上に帯電した帯電荷と同極性(負極性)の電荷を有して現像剤ロール(現像剤保持体の一例)上に保持されている。そして感光体1Yの表面が現像装置4Yを通過していくことにより、感光体1Y表面上の除電された潜像部にイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。イエローのトナー画像が形成された感光体1Yは、引続き予め定められた速度で走行され、感光体1Y上に現像されたトナー画像が予め定められた一次転写位置へ搬送される。
感光体1Y上のイエロートナー画像が一次転写へ搬送されると、一次転写ロール5Yに一次転写バイアスが印加され、感光体1Yから一次転写ロール5Yに向う静電気力がトナー画像に作用され、感光体1Y上のトナー画像が中間転写ベルト20上に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ユニット10Yでは制御部(図示せず)によって+10μAに制御されている。
一方、感光体1Y上に残留したトナーは感光体クリーニング装置6Yで除去されて回収される。
また、第2のユニット10M以降の一次転写ロール5M、5C、5Kに印加される一次転写バイアスも、第1のユニットに準じて制御されている。
こうして、第1のユニット10Yにてイエロートナー画像の転写された中間転写ベルト20は、第2乃至第4のユニット10M、10C、10Kを通して順次搬送され、各色のトナー画像が重ねられて多重転写される。
第1乃至第4のユニットを通して4色のトナー画像が多重転写された中間転写ベルト20は、中間転写ベルト20と中間転写ベルト内面に接する支持ロール24と中間転写ベルト20の像保持面側に配置された二次転写ロール(二次転写手段の一例)26とから構成された二次転写部へと至る。一方、記録紙(記録媒体の一例)Pが供給機構を介して二次転写ロール26と中間転写ベルト20とが接触した隙間に予め定められたタイミングで給紙され、二次転写バイアスが支持ロール24に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性の(−)極性であり、中間転写ベルト20から記録紙Pに向う静電気力がトナー画像に作用され、中間転写ベルト20上のトナー画像が記録紙P上に転写される。なお、この際の二次転写バイアスは二次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、電圧制御されている。
この後、記録紙Pは定着装置(定着手段の一例)28における一対の定着ロールの圧接部(ニップ部)へと送り込まれトナー画像が記録紙P上へ定着され、定着画像が形成される。
トナー画像を転写する記録紙Pとしては、例えば、電子写真方式の複写機、プリンター等に使用される普通紙が挙げられる。記録媒体は記録紙P以外にも、OHPシート等も挙げられる。
定着後における画像表面の平滑性を更に向上させるには、記録紙Pの表面も平滑が好ましく、例えば、普通紙の表面を樹脂等でコーティングしたコート紙、印刷用のアート紙等が好適に使用される。
カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
(プロセスカートリッジ/トナーカートリッジ)
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
なお、本実施形態に係るプロセスカートリッジは、上記構成に限られず、現像装置と、その他、必要に応じて、例えば、像保持体、帯電手段、静電荷像形成手段、及び転写手段等のその他手段から選択される少なくとも一つと、を備える構成であってもよい。
以下、本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示すが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
図2は、本実施形態に係るプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
図2に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体(像保持体の一例)107と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール(帯電手段の一例)108、現像装置(現像手段の一例)111、及び感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)113を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図2中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
次に、本実施形態に係るトナーカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジである。トナーカートリッジは、画像形成装置内に設けられた現像手段に供給するための補給用のトナーを収容するものである。
なお、図1に示す画像形成装置は、トナーカートリッジ8Y、8M、8C、8Kの着脱される構成を有する画像形成装置であり、現像装置4Y、4M、4C、4Kは、各々の現像装置(色)に対応したトナーカートリッジと、図示しないトナー供給管で接続されている。また、トナーカートリッジ内に収容されているトナーが少なくなった場合には、このトナーカートリッジが交換される。
以下、本実施形態を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本実施形態は下記実施例により限定されるものではない。なお、以下の記載における「部」とは、特に断りのない限り「質量部」を示すものとする。
(被覆樹脂粒子1の作製)
シクロヘキシルメタクリレートモノマー:100質量部に、アニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:直鎖ドデシルベンゼンスルホン酸塩 第一工業製薬(株)製)0.2質量部をイオン交換水400質量部に溶解したフラスコ中で乳化重合させるために、10分間ゆっくり混合しながら、これに開始剤(過硫酸アンモニウム)0.2質量部を溶解したイオン交換水50質量部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。得られた樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製、LA−700)によって測定し、得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。その結果、体積平均粒径410nmの被覆樹脂粒子が分散された被覆樹脂粒子分散液1が得られた。この被覆樹脂粒子分散液1を凍結乾燥し、被覆樹脂粒子1を得た。被覆樹脂粒子1の重量平均分子量を東ソー(株)HLC−8120GPC、SC−8020装置を使用し、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用い、標準スチレンの分子量による換算する方法で測定したところ重量平均分子量は360,000であった。
(被覆樹脂粒子2〜12の作製)
モノマー種、界面活性剤種、界面活性剤添加量、開始剤量を表1のように変更し、被覆樹脂粒子1と同様の方法により被覆樹脂粒子2〜12を作成した。
なお、上述した以外の表1中の略語の詳細は下記の通りである。
SS−40N:アニオン性界面活性剤 ステアリン酸ソーダ;花王(株)製)
Figure 2017156562
(実施例1)
<キャリア1の調製>
フェライト粒子(Mn−Mgフェライト、真比重4.7g/cm3、体積平均粒径40μm、飽和磁化60emu/g、表面粗さ1.5μm):100質量部
被覆樹脂粒子1:2.0質量部
熱硬化樹脂粒子:0.5質量部
(エポスタS:(株)日本触媒製 メラミン樹脂粒子 200nm)
カーボンブラック:0.5質量部
上記材料を5Lヘンシェルミキサ(日本コークス工業(株)製)に入れ、2,000rpmで60分混合し、被覆樹脂粒子をフェライト粒子に固着させた。ヘンシェルミキサ温度を210℃に保ち2,000rpmで20分間撹拌した後、1,000rpmで回転させたまま50℃まで冷却し、被覆層形成キャリアを得た。被覆層形成キャリアを目開き75μmの網で篩分してキャリア1を得た。
<外添トナー1の調製>
スチレン−ブチルアクリレート共重合体(重量平均分子量Mw=150,000、共重合比80:20)100部、カーボンブラック(モーガルL:キャボット社製)5部、及びカルナウバワックス6部の混合物をエクストルーダで混練し、ジェットミルで粉砕後、温風による球形化処理をクリプトロン(川崎重工業(株)製)にて実施し、風力式分級機で分級して体積平均粒径6.2μmのトナー粒子を得た。
トナー粒子100質量部と体積平均粒径40nmのシリコーンオイル処理シリカ粒子(RY50:日本アエロジル(株)製)1.2質量部、体積平均粒径150nmのヘキサメチルジシラザン(HMDS)処理化シリカ粒子1.5質量部とをサンプルミルで混合して外添トナー1を得た。
外添トナー1:8質量部とキャリア1:100質量部とを、Vブレンダーを用いて40rpmで20分間撹拌し、125μm網目のシーブを用いて篩分を行い、現像剤1を得た。現像剤1よりキャリアを分離し、120℃から180℃での質量減少量を測定したところ0.005重量%であった。
<キャリア及び現像剤の評価>
上記現像剤1を用いて富士ゼロックス(株)製複写機Docu Centre Color 500改造機により低温低湿環境である5℃、15%RH環境下で1週間保管後、5%印字チャートを印字し、初期(1枚目)、10枚、100枚、1,000枚及び10,000枚で印字を実施し印字濃度評価をX−Rite939(X−Rite 社製)を用いて測定した。得られた結果を表3に示す。
表3中の「判定」の欄には、下記評価基準による評価結果を記載した。
A:初期印字濃度が1.30以上で10,000枚まで印字濃度のほぼ変動が無い
B:初期印字濃度が1.25以上で10,000枚まで印字濃度の変化は見られるが、問題のないレベルである
C:初期濃度が1.25以下で10,000枚までの印字濃度の変動が大きい
上記評価完了後、更に高温高湿度環境である35℃、85%RH環境下で24時間保管後、5%印字チャートを印字し、初期(1枚目)、10,000枚で印字を実施し印字濃度評価をX−Rite939(X−Rite 社製)を用いて測定した。行った。得られた結果を表3に示す。
表3中の「判定」の欄には、下記評価基準による評価結果を記載した。
A:初期と10,000枚での印字濃度差が0.1以下で変動が少ない
B:初期と10,000枚での印字濃度差が0.1〜0.15で変化は見られるが問題のないレベルである
C:初期と10,000枚での印字濃度差が0.15以上で変動が大きい
(実施例2〜8)
実施例1の被覆樹脂粒子1を被覆樹脂粒子2〜8に変更する以外は実施例1と同じようにキャリア2〜8及び表2に示す現像剤2〜8を作製し、評価を行った。得られた結果を表3に示す。
(実施例9)
<被覆層形成用溶液の調製>
被覆樹脂粒子1:2.0質量部
トルエン:8.0質量部
熱硬化樹脂粒子:0.5質量部
(エポスタS:(株)日本触媒製 メラミン樹脂粒子 200nm)
カーボンブラック:0.5質量部
上記材料をサンドミルで30分撹拌分散し被覆層形成用溶液1を得た。
<キャリア9の調製>
フェライト粒子(Mn−Mgフェライト、真比重4.7g/cm3、体積平均粒径40μm、飽和磁化60emu/g、表面粗さ1.5μm):100質量部
被覆層形成用溶液1:11質量部
フェライト粒子(磁性粒子)と被覆層形成用溶液3をニーダーに投入し60℃に加熱後、温度を60℃に保ち10分間撹拌した後、減圧してトルエンを留去した。更に70℃に加熱、減圧してトルエンを留去した。樹脂被覆層形成キャリアを目開き75μmの網で篩分してキャリア9及び表2に示す現像剤9を作製し、評価を行った。得られた結果を表3に示す。
(比較例1〜3)
実施例1の被覆樹脂粒子1を被覆樹脂粒子9〜11に変更する以外は実施例1と同様にキャリア10〜12及び表2に示す現像剤10〜12を作製し、評価を行った。得られた結果を表3に示す。
(比較例4)
フェライト粒子(Mn−Mgフェライト、真比重4.7g/cm3、体積平均粒径40μm、飽和磁化60emu/g、表面粗さ1.5μm):100質量部
被覆層形成用樹脂粒子11:2.0質量部
帯電調整熱硬化樹脂粒子:0.5質量部
(エポスタS:(株)日本触媒製 メラミン樹脂粒子 200nm)
ヘンシェルミキサ(日本コークス工業(株)製)に入れ、2,000rpmで60分混合し、被覆樹脂粒子をフェライト粒子に固定化固着させた。ヘンシェルミキサ温度を100℃に保ち2,000rpmで20分間撹拌した後、1,000rpmで回転させたまま50℃まで冷却し、被覆層形成キャリアを得た。被覆層形成キャリアを目開き75μmの網で篩分してキャリア13を得た。得られた結果を表2に示す。実施例1と同様に現像剤13を作製し、評価を行った。得られた結果を表3に示す。
Figure 2017156562
Figure 2017156562
実施例1〜9の結果が示すように、キャリアの樹脂被覆層の全質量に対する、硫酸イオン濃度が0.05質量%以下であり、前記樹脂被覆層1gあたりの、硫酸イオンの含有モル量とスルホ基の含有モル量の合計値をAmol、ナトリウムイオンの含有モル量とカリウムイオンの含有モル量の合計値をBmolとしたときに0.1<B/A<1.2を満たす場合、硫酸イオン濃度が0.05質量%以上であり、B/Aが上記範囲にない比較例1〜4の結果と比較して、低温低湿下の長期保管後の初期印字濃度の低下が抑制でき、更に高温高湿下においても印字濃度変動を抑制することができる。
1Y、1M、1C、1K、感光体(像保持体の一例)
2Y、2M、2C、2K、帯電ロール(帯電手段の一例)
3 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
3Y、3M、3C、3K レーザ光線
4Y、4M、4C、4K 現像装置(現像手段の一例)
5Y、5M、5C、5K 一次転写ロール(一次転写手段の一例)
6Y、6M、6C、6K 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
8Y、8M、8C、8K トナーカートリッジ
10Y、10M、10C、10K 画像形成ユニット
20 中間転写ベルト(中間転写体の一例)
22 駆動ロール
24 支持ロール
26 二次次転写ロール(二次転写手段の一例)
28 定着装置
30 中間転写体クリーニング装置
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
117 筐体
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
300 記録紙(記録媒体の一例)
P 記録紙(記録媒体の一例)

Claims (7)

  1. 磁性粒子、及び、前記磁性粒子を被覆する樹脂被覆層を有し、
    前記樹脂被覆層の全質量に対する、硫酸イオン濃度が0.05質量%以下であり、
    前記樹脂被覆層1gあたりの、硫酸イオンの含有モル量とスルホ基の含有モル量の合計値をAmol、ナトリウムイオンの含有モル量をBmolとしたときに
    0.1<B/A<1.2を満たすことを特徴とする
    静電荷像現像用キャリア。
  2. 前記樹脂被覆層が、体積平均粒径が50〜500nmである被覆樹脂粒子を含有する、請求項1に記載の静電荷像現像用キャリア。
  3. キャリアの熱質量測定における120℃から180℃での質量減少量が0.01質量%以下である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用キャリア。
  4. 磁性粒子と被覆樹脂粒子とを混合して、前記磁性粒子の表面に前記被覆樹脂粒子が固着した混合物を得る混合工程、及び、前記混合物を150℃以上に加熱する加熱工程を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリアの製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用キャリア及び静電荷像現像用トナーを含有する、静電荷像現像剤。
  6. 少なくとも像保持体を帯電させる帯電工程と、
    前記像保持体表面に静電潜像を形成する露光工程と、
    前記像保持体表面に形成された静電潜像を静電荷像現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、
    前記像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、
    前記トナー像を定着する定着工程と、を含み、
    前記静電荷像現像剤が、請求項5に記載の静電荷像現像剤である
    画像形成方法。
  7. 像保持体と、
    前記像保持体を帯電させる帯電手段と、
    帯電した前記像保持体を露光して前記像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、
    静電荷像現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、
    前記トナー像を前記像保持体から被転写体に転写する転写手段と、
    前記トナー像を定着する定着手段と、を有し、
    前記静電荷像現像剤が、請求項5に記載の静電荷像現像剤である
    画像形成装置。
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