JP2012078814A - 磁性キャリア、その製造方法及び二成分系現像剤 - Google Patents

磁性キャリア、その製造方法及び二成分系現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】現像性に優れ、高画質な画像形成を行うことができ、耐久安定性に優れ、長期間の使用後における放置によっても帯電量の低下が抑制され、カブリを防止する磁性キャリア及び二成分系現像剤を提供する。
【解決手段】磁性キャリアコア表面が荷電制御剤によって被覆されており、更に、該樹脂組成物を含有する樹脂被覆層で被覆されていることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法及び静電記録法に用いられる磁性キャリア及び二成分系現像剤に関する。
二成分系現像剤に用いられる磁性キャリアとしては、帯電特性の良化、磁性キャリアの耐久性向上などの目的で、フェライトコアや磁性体分散型樹脂コア表面に樹脂組成物を被覆した磁性キャリアが用いられている。また、耐久後或いは放置後の帯電特性を安定化させる目的で、荷電制御剤を含有する磁性キャリアが用いられている。
特許文献1には、トナースペントを最小限に抑え、且つ衝撃や摩擦等により帯電特性が変化しない磁性キャリアを得る目的で、被覆樹脂組成物中及び/または、表面上に荷電制御剤を含有する磁性キャリアが記載されている。
上記の磁性キャリアは、樹脂組成物に荷電制御機能を持たせたことで、帯電特性に優れている。しかし、被覆樹脂が溶液重合により得られているため、被覆樹脂が重量平均分子量(Mw)が数万程度の低分子量成分を多く有する。そのため、外添剤が多く添加されているトナーを用いた場合、磁性キャリアの被覆樹脂が削れる場合がある。
また、高温高湿環境下において、長期間使用後に現像器を数日放置した場合、低分子量成分の影響により樹脂被膜層が削れ、荷電制御剤が露出することで、磁性キャリア表面にトナーが吸着する、いわゆるトナースペントが生じる場合がある。
特許文献2には、磁性キャリアコアと樹脂組成物の密着性を高め、高い帯電量を安定的に保つことを目的に、磁性キャリアコア表面を、カップリング剤で被覆し、更に、樹脂組成物で被覆されている磁性キャリアが記載されている。
上記の磁性キャリアは、樹脂組成物の密着性が高く、帯電量の安定性に優れている。しかし、上記磁性キャリアは、帯電付与能及び長期間の耐久維持性が十分ではない。
特許文献3には、帯電付与能及び長期間の耐久維持性を高く保つことを目的に、磁性キャリアコア表面に、樹脂組成物及び荷電制御剤を、加熱下で機械的衝撃力を繰り返し付与し、溶解或いは軟化させて固着した磁性キャリアが記載されている。
上記の磁性キャリアは、溶解或いは軟化により、荷電制御剤が樹脂組成物中に分散しており、帯電量の安定性に優れている。しかし、長期間使用により帯電量が低下し、画像を出力したときにカブリを生じる場合がある。これは、長期間使用の際、現像器内で摩擦帯電が繰り返されるうちに、荷電制御剤が摩耗、離脱してしまうことが原因と考えられる。
以上の様に、高帯電量で現像性が高く、カブリを抑制することができ、放置後の帯電維持性及び耐久後の帯電維持性に優れた磁性キャリアを得ることが課題となっている。
特開平08−160674号公報 特開2007−101812号公報 特開2009−063805号公報
本発明の目的は、上記の課題を解決した磁性キャリア及び二成分系現像剤を提供することにある。すなわち、本発明の目的は、高帯電量で現像性が高く、カブリを抑制することができ、放置後或いは多数枚の画像形成を行った後であっても帯電性能を良好に維持できる磁性キャリアを得ることである。
また、本発明の他の目的は、このような磁性キャリアの製造方法を提供することにある。
本発明は、磁性キャリアコア、荷電制御剤及び樹脂組成物を有する磁性キャリアであって、該磁性キャリアコアの表面が該荷電制御剤によって被覆されており、その上に該樹脂組成物を含有する樹脂被覆層が存在することを特徴とする磁性キャリアに関する。
また、本発明は、上記磁性キャリアを用いた二成分系現像剤に関する。
また、本発明は、磁性キャリアコアを荷電制御剤で乾式被覆処理し、該荷電制御剤で被覆された該磁性キャリアコアを、さらに樹脂組成物で乾式被覆処理することを特徴とする磁性キャリアの製造方法に関する。
本発明によって、高帯電量で現像性が高く、カブリを抑制することができ、放置後或いは多数枚の画像形成を行った後であっても帯電性能を良好に維持できる磁性キャリア及び二成分現像剤を提供することができる。
磁性キャリアコアの被覆処理に用いられる乾式被覆処理装置の一例を表す概略的断面図である。 図1に示す乾式被覆処理装置における、攪拌部材の構成の一例を表す模式図である。 図1に示す乾式被覆処理装置における、攪拌部材の構成の一例を表す模式図である。 感光体上のトナー載り量及び帯電量を測定する装置の構造を示す模式図である。 従来から、磁性キャリアコアの被覆処理に用いられている被覆処理装置の一例を表す概略的断面図である。
<磁性キャリア>
本発明の磁性キャリアは、磁性キャリアコア、荷電制御剤及び樹脂組成物を有する磁性キャリアであって、該磁性キャリアコアの表面が該荷電制御剤によって被覆されており、その上に該樹脂組成物を含有する樹脂被覆層が存在することを特徴としている。このような構成とすることで、本発明の磁性キャリアは、高帯電量で現像性が高く、カブリを抑制することができ、放置後或いは多数枚の画像形成後であっても良好に帯電性能を維持できるという優れた特性を示す。
上述したように、従来から、磁性キャリアの帯電特性を高めるために、被覆樹脂及び荷電制御剤を磁性キャリアコア表面に存在させることが行われている。また、磁性キャリアの現像性を高めるためには、磁性キャリアコアの抵抗を下げることが有効であることが知られている。さらに、また、現像性を高めるその他の手段として、磁性キャリアコア表面に凹凸部を設けることが有効であることが知られている。
しかし、磁性キャリアコアが低抵抗であり、磁性キャリアコアを被覆する被覆樹脂中に荷電制御剤が分散している磁性キャリアは、高温高湿環境下での磁性キャリアの帯電付与能の低下を抑制することが困難である。また、表面に凹凸部が存在する磁性キャリアコアに対して、樹脂中に荷電制御剤が分散した樹脂組成物を被覆した場合、磁性キャリアコア表面の凸部の樹脂被膜層が薄くなってしまう。そのため、高温高湿環境下での帯電付与能の低下が起こる場合がある。その理由は、磁性キャリア表面の樹脂被覆層の薄い部分において、吸湿性の高い磁性キャリアコアへの水分吸着が十分に抑制されず、水分吸着が起こり易いためであると考えられる。
表面に凹凸部が存在する磁性キャリアコアを用い、且つ樹脂被覆層の薄い部分を無くすためには、樹脂組成物の被覆量を多くすることが考えられる。しかし、この方法では磁性キャリアが高抵抗化してしまい、現像性が低下してしまう。
本発明の磁性キャリアは、磁性キャリアコア表面を荷電制御剤で被覆し、その上に高抵抗な、樹脂組成物を含有する樹脂被覆層が存在するという構成になっている。これによって、磁性キャリアコアの抵抗が低い場合であっても、リークを防止することができ、一方で、現像時のトナー飛翔を阻害しない。これは、樹脂組成物を含有する樹脂被覆層は高抵抗であっても、その下層に電荷のやり取りをできる荷電制御剤の層が存在するためであると考えられる。
また、本発明の磁性キャリアは、表面に凹凸部が存在する磁性キャリアコアを用いた場合でも、高温高湿環境下での帯電付与能の低下を抑制できる。本発明の磁性キャリアは、磁性キャリアコア表面が最初に荷電制御剤で被覆処理されているので、低抵抗な磁性キャリアコア表面と高抵抗な樹脂組成物との間に電荷のやり取りができる荷電制御剤の層が存在している。このような構成によって、表面の凹凸が、荷電制御剤によってなめらかになり、その上に樹脂組成物の被覆層を形成することで、被覆樹脂層の薄い部分を少なくすることができる。また、荷電制御剤の層が存在することで、現像時にトナーが磁性キャリアから飛翔した後の、磁性キャリアの残留電荷(カウンターチャージ)を緩和することができる。
更に、本発明の磁性キャリアは、長期放置を行っても、良好な帯電付与が可能となり、カブリを抑制することができる。長期放置を行った際に、磁性キャリアの帯電付与能が低下する原因として、樹脂組成物の低分子量成分が影響していると考えられる。樹脂組成物において低分子量成分が多い場合には、樹脂被覆層の中に帯電が緩和する部位が存在することで、磁性キャリアの帯電付与性が低下し、カブリが発生する場合がある。
本発明の磁性キャリアは、樹脂被覆層の下部に荷電制御剤が存在する。つまり、樹脂被覆層の樹脂中に低分子量成分が存在したとしても、荷電制御剤により帯電の緩和が抑えられ、長期放置した場合でもカブリを抑制することができる。更に、長期間の使用によって、現像器内で摩擦帯電が繰り返されても、本発明の磁性キャリアは、荷電制御剤の摩耗や離脱が起こりにくい。従って、荷電制御剤の摩耗や離脱によって引き起こされる帯電量の低下が防止され、カブリを抑制することができる。
本発明の磁性キャリアは、キャリアコア表面における荷電制御剤の被覆率が70面積%以上であることが好ましい。より好ましくは、荷電制御剤の被覆率が90面積%以上である。このように、キャリアコア表面での荷電制御剤による被覆率を高めることで、電荷のやり取りがキャリア表面全体で行われるようになるため好ましい。なお、荷電制御剤の被覆率の測定方法については、後述する。
本発明の磁性キャリアは、体積基準の50%粒子径(D50)が20μm以上60μm以下であることが、トナーへの摩擦帯電付与能と画像領域への磁性キャリア付着の抑制と高画質化の観点から好ましい。
更に、本発明の磁性キャリアは、1000/4π(kA/m)の磁界下での磁化の強さが、40Am2/kg以上70Am2/kg以下であることが好ましい。磁性キャリアの磁化の強さが40Am2/kg以上70Am2/kg以下であると、現像剤磁気ブラシ中でトナーが受けるストレスが少なく、トナーが劣化しにくい。また磁性キャリアは、トナー付着が生じにくく好ましい。また、磁化の強さが40Am2/kg以上70Am2/kg以下であれば、現像スリーブ上におけるキャリアに対する磁気的拘束力が適度であるため、感光体に付着しにくい。
<荷電制御剤>
次に、本発明の磁性キャリアに用いられる荷電制御剤に関して説明する。本発明に用いられる荷電制御剤としては、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩或いはその金属錯体が挙げられる。これら荷電制御剤の中でも、第4級アンモニウム塩を含有する荷電制御剤を用いることが好ましい。
更に、第4級アンモニウム塩の水酸基数を調整する、或いは置換基を嵩高にすることにより、環境特性面を良化させることができる。第4級アンモニウム塩としては、下記構造式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2012078814
上記式中R〜Rは、それぞれ独立に置換基を有してもよいアルキル基又は置換基を有してもよいアリール基を示し、R〜Rはそれぞれ同一でも或いは異なっていてもよい。また、〔A〕はフェニレン、ナフチレン又はアントラニレンを示す。mは、〔A〕に結合する水酸基数を表し、1又は2である。
本発明において、荷電制御剤の含有量は、磁性キャリアコア100.0質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
乾式での被覆処理によって磁性キャリアコアの表面を荷電制御剤で被覆する場合、荷電制御剤の体積基準の50%粒径(D50)を、0.1μm以上20.0μm以下とすることが好ましい。荷電制御剤のD50を上記範囲内とすることで、バルク状の荷電制御剤層を形成することができ、電荷の授受が良好になる。
<樹脂組成物>
次に、本発明の磁性キャリアに用いられる樹脂組成物に関して説明する。
本発明に用いられる樹脂組成物としては、以下のものが挙げられる。ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリフッ化ビニリデン樹脂、フルオロカーボン樹脂、パーフロロカーボン樹脂、溶剤可溶性パーフロロカーボン樹脂、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、石油樹脂、セルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ノボラック樹脂、低分子量ポリエチレン、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、芳香族ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂。
トナースペントを抑制するため、樹脂組成物は、Tgが70℃以上のものを用いることが好ましい。更に、下記式(A1)で示される構造を有するモノマーを重合した樹脂であることが好ましい。
Figure 2012078814
式A1において、Rは炭素数4以上25以下の鎖式または脂環式の炭化水素基を示す。
更に、本発明に用いられる樹脂組成物は、式(A1)で示される構造を有するモノマーと、メタクリル酸メチルモノマーとを重合した共重合体であることが好ましい。その際のモノマー比率(質量比)は、(式A1で示される構造を有するモノマー):(メタクリル酸メチルモノマー)が、95:5乃至60:40の範囲であることが好ましい。
また、本発明に用いられる樹脂組成物は、メタクリル酸シクロヘキシルモノマーとメタクリル酸メチルモノマーとの共重合体を用いることも好ましく、重合の際の両者のモノマー比率は80:20乃至40:60の範囲であることが好ましい。
本発明の磁性キャリアに用いる樹脂組成物は、樹脂組成物のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の重量平均分子量(Mw)が、100,000以上1,000,000以下であることが好ましい。THF可溶分のMwが上記範囲内であれば、磁性キャリアコアとの密着性が高まり、長期放置を行っても、良好な帯電付与が可能となり、好適にカブリを抑制することができる。
樹脂組成物は、懸濁重合または乳化重合等を用いて調製することが好ましい。懸濁重合または乳化重合で得られる樹脂組成物は、高分子量化されており、良好な靱性を有している。
樹脂組成物の分子量を調整するためには、開始剤種、開始剤量、反応温度、反応時間等を調整する。
上記の樹脂組成物を、乾式被覆処理装置で磁性キャリアコアに被覆処理する場合は、樹脂組成物の形状を微粒子状とすることがハンドリング性の観点から好ましい。その際、樹脂組成物粒子の体積基準の50%粒径(D50)を、0.1μm以上6.0μm以下とすることで、磁性キャリアコアとの密着性を高め、磁性キャリアコアを均一に近い状態で被覆処理することができる。
樹脂組成物の被覆量は、磁性キャリアコア100.0質量部に対し、該樹脂組成物が0.2質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。
<磁性キャリアコア>
次に、本発明に用いられる磁性キャリアコアについて説明する。
本発明に用いられる磁性キャリアコアは、磁性を有する粒子であれば、公知のマグネタイト、フェライト、磁性体分散型樹脂キャリアコアのいずれでもよい。
中でも、磁性キャリアの真比重を低くすることができるため、空孔を有するフェライトや磁性体分散型樹脂キャリアコアが好ましい。真比重を低くすることで、トナーに対するストレスが軽減され、トナースペントが防止される。空孔を有するフェライトを形成する手法としては、焼成時に温度を調整して結晶成長の速度を調整する方法や、発泡剤や有機微粒子の空孔形成剤を添加する方法を用いることができる。
フェライト成分は、(M1O)(M2O)(Feで表される成分の焼結体を含む。上記式中、M1は1価の金属原子であり、M2は2価の金属であり、x+y+z=1.0であり、x及びyは、それぞれ0≦(x,y)≦1.0であり、zは、0.2<z<1.0である。上記式中において、M1には、Liが挙げられ、M2には、Ni、Cu、Zn、Mg、Mn、Sr、Ca、Baからなる群から選ばれる金属原子が挙げられる。これら金属原子は、単独或いは数種類用いることができる。
磁性キャリアコアの磁気力や比抵抗を良好に調節できる観点から、磁性キャリアコアは、Mn元素を含有するフェライトであることが好ましい。
磁性キャリアとして現像機内で磁性キャリアが受けるストレスを低減するため、磁性キャリアコアの真比重は、3.2g/cm3以上5.0g/cm3以下であることが好ましい。
本発明に用いられる磁性キャリアコアは、SiO成分を含有することが好ましい。これによって、磁性キャリアコアの低比重化を図ることができ、磁性キャリアとして現像機内受けるストレスを軽減できる。磁性キャリアコア中にSiOを含有させる手法としては、具体的には、以下の方法を例示することができる。
フェライト成分原料を目的の組成比で配合し、湿式混合する。湿式混合後、仮焼成によりフェライトを作製し、微粉砕する。粉砕機としては、特に限定されないが、以下のものが挙げられる。クラッシャー、ハンマーミル、ボールミル、ビーズミル、遊星ミル、ジェットミル。その中でも、微粉砕物の粒径を調整しやすい点から、ボールミルを用いることが好ましい。
フェライト微粉砕物の体積分布基準の50%粒子径(D50)は、0.1μm以上5.0μm以下とすることが好ましい。これによって、空孔形成やSiOとの混合性良化によるフェライト相の最大径、屈曲性を調整することが容易となる。
得られたフェライトの微粉砕物にSiOを添加する。SiOの重量平均粒径は、1.0μm以上10.0μm以下であることが好ましい。また、SiOの添加量は、微粉砕物100質量部に対して、1質量部以上40質量部以下であることが好ましい。SiOの形状は球形のものが好ましく、上記の粒径で球形状したSiOを添加することで、混合状態が良化し、磁性キャリアコアの空孔が形成されやすくなる。上記の量を添加することで、磁性キャリアコアに対するSiOの含有量を、1質量%乃至30質量%の範囲に調整することができる。
上記材料に加えて、ポリカルボン酸アンモニウムの如き分散剤、非イオン系活性剤の如き湿潤剤、水を添加する。スラリーの粘度を調整することで、最終的に磁性キャリアコアの粒径や空孔を調整することができる。
続いて、これらの混合物からなるフェライトスラリーを、スプレードライヤーにて100℃以上300℃以下に加温し、造粒及び乾燥する。そして、温度500乃至1300℃の電気炉にて焼成することで、SiO成分を含有する磁性キャリアコアが得られる。
本発明に用いられる磁性キャリアコアは、見掛け密度が1.5g/cm3以上2.5g/cm3以下であることが好ましい。磁性キャリアコアの見掛け密度が上記の範囲である場合、感光体へのキャリア付着が防止され、耐久安定性を維持することができる。尚、磁性キャリアコアの見掛け密度は、磁性キャリアコア製造の際に、SiOの含有量、空孔量、形状及び粒度分布を調整することで、調整することができる。
磁性キャリアコアの見掛け密度は、「規定漏斗から注ぐことができる材料の見掛け密度の求め方」に準じた測定装置によって求めることができ、例えば、パウダーテスターPT−R(ホソカワミクロン社製)で、見掛け密度を測定できる。測定においては、目開き500μmの篩を用いて、振幅を1mmで振動させながら、内容積20mlの容器からこぼれるまでキャリアコアを補給する。そして、容器上面から山になった部分を棒によりすりきりにした後の磁性キャリアコア質量から、見掛け密度(g/cm3)を計算する。
本発明の磁性キャリアコアは、体積基準の50%粒子径(D50)が、20μm以上60μm以下であることが、被覆処理を行いやすいという点で好ましい。
<磁性キャリアの製造方法>
次に、本発明の磁性キャリアの製造方法について説明する。
荷電制御剤及び樹脂組成物により磁性キャリアコアを被覆する際には、湿式被覆処理法や乾式被覆処理法を用いることができるが、その中でも乾式被覆処理法を用いることが好ましい。乾式被覆処理法としては、機械的衝撃力を繰り返し与えて被覆を施す方法、機械的衝撃力と熱とを加えて被覆を施す方法を挙げることができる。乾式被覆処理法に用いられる装置としては、ハイブリダイザー(奈良機械製作所社製)、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)、メカノフュージョン(ホソカワミクロン社製)、ハイフレックスグラル(アーステクニカ社製)等が挙げられる。
特に好適な装置としては、図1に示す乾式被覆処理装置が挙げられる。図1に示す乾式被覆処理装置は、回転体2、撹拌部材3、ジャケット4、原料投入口5、磁性キャリア排出口6、駆動部8を有している。回転体2は、円筒状であり、駆動部8によって、中心回転軸7を回転軸として回転する。回転体2の表面では、複数の撹拌部材が回転体の回転軸に沿う方向に列をなして配置されている。撹拌部材3の形状としては、図2Aに示されるようにパドル形状や、図2Bに示されるような板状が挙げられる。
図2A及び図2Bに示す様に、撹拌部材3aと撹拌部材3bとは、中心回転軸7の軸方向に幅dだけ重なる位置関係にある。幅dとは、攪拌部材3aを回転方向に一周させたときの軌跡と、攪拌部材3bを回転方向に一周させたときの軌跡との重なりの回転軸方向の幅をいう。図2A及び図2Bにおいて、Dは攪拌部材の最大幅(投影図上)を示す。攪拌部材3の形状が、鉛直上に直線的でない場合は、一番幅が広くなる位置の軌跡をもって、羽根の重なり幅dを見積る。
回転体2は、図2Aに示す通り、11の方向に回転する。その際、攪拌部材3aは、処理物を駆動部8から回転体端部側面10の方向(矢印13方向)に送るように傾斜している。一方、攪拌部材3bは、回転体端部側面10から駆動部8の方向(矢印12方向)に処理物を送るように、撹拌部材3aとは逆向きに傾斜している。このような構成によって、処理物の移動経路が複雑、且つ、長距離となるため、処理物は均一に近い状態で、混合され、被覆処理される。なお、撹拌部材が図2Bに示す形状であっても、上記と同様の作用が起こる。
なお、一般的な乾式被覆処理装置では、磁性キャリアコアに対して荷電制御剤を単独で層状に被覆することは難しい。しかし、上記装置を用いることで、樹脂などを併用せずに荷電制御剤単独で、且つ層状に磁性キャリアコアを被覆することができる。そして、荷電制御剤は、磁性キャリアコアの表面に均一に近い状態で且つ強く付着している。
図1に示す乾式被覆処理装置を用いて被覆処理を行う際の被覆処理時間は、処理空間9の有効処理容積が2.0×10-33の場合には、2分以上60分以下であることが好ましい。
図1に示す乾式被覆処理装置は、駆動部8の定格出力が5.5kWである場合、処理物に与える動力としては、2.0kW以上4.7kW以下が好ましい。また、駆動部8の動力が上記した範囲内に収まるよう、撹拌部材3の最外端部回転周速を5m/sec以上30m/sec以下の範囲で調整することが好ましい。
図1に示す乾式被覆処理装置においては、本体ケーシング1内壁と攪拌部材3最外端部との最小間隙は0.5mm以上30.0mm以下であることが好ましい。
図1に示す乾式被覆処理装置を用いて磁性キャリアコアの被覆処理を行う場合、以下の様な手順で処理を行うことが好ましい。
まず、原料投入口5から原料投入口用インナーピース16を取り出し、磁性キャリアコアを原料投入口5より投入する。次に、荷電制御剤を投入し、原料投入口用インナーピース16を挿入し、投入口を密閉する。投入した磁性キャリアコア及び荷電制御剤は、回転体2表面に複数設けられた撹拌部材3により撹拌、混合され、これによって磁性キャリアコアの被覆が行われる。尚、材料を投入する順序としては、先に荷電制御剤を原料投入口5より投入し、次に、磁性キャリアコアを投入することが好ましい。また、磁性キャリアコアと荷電制御剤をヘンシェルミキサーのような混合機で予め混合した後、混合物を、図1に示す装置の原料投入口5より投入して被覆処理しても構わない。
被覆処理終了後、原料投入口5から原料投入口用インナーピース16を取り出し、樹脂組成物の粒子を原料投入口5より投入し、原料投入口用インナーピース16を挿入し、投入口を密閉する。そして、荷電制御剤で被覆された磁性キャリアコア及び樹脂組成物の粒子が、回転体2表面に複数設けられた撹拌部材3により撹拌、混合されることで、被覆処理が行われる。
尚、該被覆処理中の処理物の温度を制御するためには、冷熱媒体を流すことのできるジャケット4を有している回転体2や本体ケーシング1を用いることが好ましい。冷熱媒体としては、冷却チラー水や熱水、スチーム、オイル等の流体を用いることができる。
樹脂組成物による被覆処理が終了した後、磁性キャリア排出口6内の、磁性キャリア排出口用インナーピース17を取り出し、駆動部8により回転体2を回転させ、磁性キャリア排出口6から磁性キャリアを排出する。排出された磁性キャリアを磁力選鉱し、必要に応じて円形振動篩機等の篩機で残留樹脂組成物の粒子を分離し、磁性キャリアを得る。
<二成分系現像剤>
本発明の二成分系現像剤はトナー及び磁性キャリアを含有する。以下に、本発明の二成分系現像剤に用いられるトナーについて説明する。
トナーは、重量平均粒径(D4)が、3.0μm以上8.0μm以下であることが好ましい。重量平均粒径(D4)が上記の範囲内にある場合には、トナーの流動性が良好であり、十分な帯電量を得やすく、また、良好な解像度を得やすい。重量平均粒径(D4)が上記の範囲であるトナーと、本発明の磁性キャリアとを併用することにより、現像剤としての帯電性と流動性を適度に調整することができる。その結果、現像剤担持体上における二成分系現像剤の搬送性が良好となり、また、磁性キャリアからのトナー離れが良好となり、優れた現像性が得られるようになる。
トナーは、粉砕法で製造されたものであっても、懸濁重合法や乳化凝集法といった水系媒体中でトナー粒子を製造する方法で得られたものであってもよい。
トナーに用いられる結着樹脂は、トナーの保存性と低温定着性を両立するために、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される重量平均分子量(Mw)が2,000以上1,000,000以下、ガラス転移点(Tg)が40℃以上80℃以下であることが好ましい。
トナーはワックスを含有していてもよい。ワックスは、結着樹脂100質量部あたり0.5乃至20質量部で使用されることが好ましい。ワックスの最大吸熱ピークのピーク温度としては、トナーの保存性と耐ホットオフセット性を両立の観点から、45℃以上140℃以下であることが好ましい。
ワックスとしては、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステルワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したものが挙げられる。
トナーは荷電制御剤を含有していてもよい。荷電制御剤としては、有機金属錯体、金属塩、及びキレート化合物が挙げられる。有機金属錯体としては、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、ヒドロキシカルボン酸金属錯体、ポリカルボン酸金属錯体、ポリオール金属錯体が挙げられる。その他には、カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル類の如きカルボン酸誘導体や芳香族系化合物の縮合体も挙げられる。また、ビスフェノール類、カリックスアレーンの如きフェノール誘導体も荷電制御剤として用いることができる。その中でも、トナーの摩擦帯電立ち上がりを良好にする観点から、芳香族カルボン酸の金属化合物が好ましい。荷電制御剤の含有量は、高温高湿から低温低湿までの環境において安定した摩擦帯電量を得るため、結着樹脂100質量部に対して0.1乃至10.0質量部であることが好ましい。
トナーに用いられる着色剤の含有量は、着色剤の分散性や発色性の観点から、結着樹脂100.0質量部に対して、0.1乃至20.0質量部であることが好ましい。
トナーには、流動性向上のため、外添剤が添加されていることが好ましい。外添剤としては、シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウムの如き無機微粉体が好ましい。無機微粉体は、シラン化合物、シリコーンオイルまたはそれらの混合物の如き疎水化剤で疎水化されていることが好ましい。外添剤は、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下使用されることが好ましい。
トナーには、トナーとキャリアとの離型性を高めるために、スペーサー粒子を外添することが好ましい。スペーサー粒子としては、ゾルゲル法で得られたシリカ粒子が好ましい。ゾルゲル法で得られたシリカは、粒径が揃っている。また、ゾルゲル法で得られたシリカは、個数基準の粒度分布において、80nm以上200nm以下の範囲に極大値を1つ以上有することが好ましい。
尚、ゾルゲル法とは、水が存在する有機溶媒中において、触媒によりアルコキシシランを加水分解、縮合反応させてシリカゾル懸濁液を得て、さらに、溶媒除去、乾燥を行うことでシリカ粒子を得る方法である。
ゾルゲル法による製造されたシリカの含有量は、スペーサー粒子として効果がより顕著となることから、トナー粒子100質量部に対して0.1質量部以上5.0質量部以下が好ましい。
磁性キャリアとトナーとを混合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は、現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下が好ましい。
次に、本願に用いられる各種物性の測定法について以下に説明する。
<樹脂組成物の分子量測定方法>
樹脂組成物のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、23℃で24時間かけて、樹脂組成物をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。
尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、下記の条件で測定する。
装置:HLC8120 GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:Shodex KF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。標準ポリスチレン樹脂としては、例えば、以下のものがある。
具体的には、TSKスタンダードポリスチレンF−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500(東ソ−社製)が挙げられる。
<磁性キャリアコアの真比重の測定方法>
磁性キャリアコアの真比重は、乾式自動密度計アキュピック1330(島津製作所社製)を用い測定する。
まず、23℃50%RHの環境に24時間放置した試料を5g精秤し、測定用セル(10cm3)に入れ、本体試料室に挿入する。そして、試料重量を本体に入力し測定をスタートさせる。測定においては、20.000psig(2.392×102kPa)で調整されたヘリウムガスを用い、試料室内に10回パージした後、試料室内の圧力変化が0.005psig/min(3.447×10-2kPa/min)になる状態を平衡状態とし、平衡状態になるまで繰り返しヘリウムガスをパージする。そして、平衡状態時の本体試料室の圧力が測定される。その平衡状態に達した時の圧力変化により試料体積が算出できる。試料の真比重は、以下の式から計算される。
試料の真比重(g/cm3)=試料質量(g)/試料体積(cm3
この様な測定を5回繰り返し、得られた試料の真比重の値を平均し、この平均値を磁性キャリアコアの真比重(g/cm3)とする。
<樹脂組成物の粒子の体積基準50%粒径(D50)の測定方法>
樹脂組成物を粒子として用いる場合の体積基準の50%粒径(D50)の測定では、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)を用いる。湿式用の試料循環器「Sample Delivery Control(SDC)」(日機装社製)を装着する。イオン交換水を試料循環器に循環させ、この循環器に樹脂組成物を測定可能濃度となるように滴下する。流速70%、超音波出力40W、超音波時間60秒とする。制御及びD50の算出方法については、以下の条件で、ソフトウエア上で自動的に行う。粒径は体積基準の累積値である50%粒径(D50)を求める。
測定条件は下記の通りである。
SetZero時間:10秒
測定時間 :30秒
測定回数 :10回
溶媒屈折率 :1.33
粒子屈折率 :1.50
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :常温常湿環境(23℃50%RH)
<磁性キャリア及び磁性キャリアコアの体積基準50%粒径(D50)の測定方法>
粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)を用いて行う。該装置に、乾式測定用の試料供給機「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(日機装社製)を装着する。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33リットル/sec、圧力約17kPaとする。そして、体積基準の累積値である50%粒径(D50)を求める。制御及び解析は付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行う。測定条件は、下記の通りである。
SetZero時間:10秒
測定時間 :10秒
測定回数 :1回
粒子屈折率 :1.81
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :常温常湿環境(23℃50%RH)
<磁性キャリア及び磁性キャリアコアの磁化の強さの測定方法>
磁性キャリア及び磁性キャリアコアの磁化の強さは、振動磁場型磁気特性装置VSM(Vibrating sample magnetometer)や直流磁化特性記録装置(B−Hトレーサー)により測定することが可能である。
好ましくは、振動磁場型磁気特性装置が用いられる。振動磁場型磁気特性装置としては、理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV−30が挙げられる。本実施例では、この装置を用いて、以下の手順で測定した。
円筒状のプラスチック容器に磁性キャリアまたは磁性キャリアコアを十分に密に充填し、一方で1000/4π(kA/m)の外部磁場を作り、この状態で容器に充填された磁性キャリアの磁化モーメントを測定する。更に、容器に充填した磁性キャリアまたは磁性キャリアコアの実際の質量を測定して、磁性キャリアまたは磁性キャリアコアの磁化の強さ(Am2/kg)を求める。
<磁性キャリアコア表面における荷電制御剤の被覆率の測定方法>
電子顕微鏡観察用の試料台上に、カーボンテープで、荷電制御剤が被覆された磁性キャリアコア(以下、CA被覆粒子ともいう)が一層になるように固定する。白金による蒸着は行わずに、以下の条件にて、走査電子顕微鏡S−4800(日立製作所社製)で観察する。フラッシング操作を行ってから観察を行う。
SignalName=SE(U,LA80)
AcceleratingVoltage=2000Volt
EmissionCurrent=10000nA
WorkingDistance=6000um
LensMode=High
Condencer1=5
ScanSpeed=Slow4(40秒)
Magnification=600
DataSize=1280×960
ColorMode=Grayscale
走査電子顕微鏡S−4800の制御ソフト上で、「コントラスト5、ブライトネス−5」に反射電子像の明るさを調整し、キャプチャスピード/積算枚数「Slow4を40秒」、画像サイズ1280×960pixelsの8bitの256階調グレースケール画像として磁性キャリアの投影像を得る。画像上のスケールから、1pixelの長さは0.1667μm、1pixelの面積は0.0278μmとなる。
得られた投影像を用いて、以下に示す様にして、CA被覆粒子の投影面積に対する、CA被覆粒子の輝度の高い部分の面積割合(面積%)を算出する。解析には、画像処理ソフトImage−ProPlus5.1J(MediaCybernetics社製)を使用する。
まず、投影像において、解析するCA被覆粒子を抽出するため、CA被覆粒子と背景部分を分離する。Image−Pro Plus5.1Jの「測定」−「カウント/サイズ」を選択する。「カウント/サイズ」の「輝度レンジ選択」で、輝度レンジを50〜255の範囲に設定して、背景として写りこんでいる輝度の低いカーボンテープ部分を除外し、CA被覆粒子の抽出を行う。抽出を行う際、「カウント/サイズ」の抽出オプションで、4連結を選択し、平滑度5を入力、穴埋めるにチェックを入れる。境界(外周)上に位置する粒子や他の粒子と重なっている粒子については、計算から除外するものとする。次に「カウント/サイズ」の測定項目で、面積とフェレ径(平均)を選択し、面積の選別レンジを最小300pixel、最大10000000pixelとする。また、フェレ径(平均)は、前述した磁性キャリアコアの体積分布基準50%粒径(D50)の測定値の±25%径の範囲になるよう選別レンジを設定し、画像解析するCA被覆粒子を抽出する。抽出された粒子群から一粒子を選択し、その粒子の投影面積ja(pixel数基準)を求める。
次に、Image−Pro Plus5.1Jの「カウント/サイズ」の「輝度レンジ選択」で、輝度レンジを140〜255の範囲に設定して、CA被覆粒子上の輝度の高い部分の抽出を行う。面積の選別レンジは最小10pixel、最大10000pixelとする。CA被覆粒子上の輝度の高い部分が、荷電制御剤で十分に被覆されていない部分である。そして、jaを求める際に選択した粒子について、CA被覆粒子表面の輝度の高い部分の面積ma(pixel数基準)を求める。各CA被覆粒子においては、輝度の高い部分は、ある大きさをもって点在することになるが、maはその総面積である。
次いで、抽出されたCA被覆粒子群の各粒子に対して、選択されるCA被覆粒子の数が50となるまで同様の処理を行う。一視野中の粒子の数が50に満たない場合には、別視野のCA被覆粒子投影像について同様の操作を繰り返す。50粒子のmaの合計値をMa、50粒子のjaの合計値をJaとしたとき、磁性キャリアコア表面における荷電制御剤の被覆率Av(面積%)は、下式より算出される。
Av=100−(Ma/Ja)×100
<トナー及びトナー粒子の重量平均粒径(D4)の測定方法>
トナー及びトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。
更に、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。実効測定チャンネル数2万5千チャンネルを粒径測定に使用し、得られた測定データを解析し、重量平均粒径(D4)を算出する。測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
測定、解析を行う前に、下記のように専用ソフトの設定を行う。専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μm以上60μm以下に設定する。具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れ、この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフト(「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」)でグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<樹脂組成物のガラス転移点(Tg)測定>
樹脂組成物のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、樹脂組成物を約10mg精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30乃至200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。この昇温過程で、温度40℃乃至100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後の、ベースラインの中間点を通る線と、示差熱曲線との交点を、樹脂組成物のガラス転移温度Tgとする。
<感光ドラム上のトナーの載り量及び帯電量の測定法>
感光ドラム上のトナーを金属円筒管と円筒フィルターを用いて吸引捕集することにより、トナー載り量を算出する。感光ドラム上のトナーの摩擦帯電量及びトナー載り量は、図3に示すファラデー・ケージ(Faraday−Cage))によって測定することができる。ファラデー・ケージは、同軸の2重筒のことで、内筒22と外筒24は絶縁部材21及び25で絶縁されている。この内筒22の中に電荷量Qの帯電体を入れたとすると、静電誘導によりあたかも電荷量Qの金属円筒が存在するのと同様になる。
まず、感光ドラム上に現像されたトナー像を、上記ファラデーゲージにより吸引する。吸い口26を感光ドラムのトナー像にあて、吸引機(図示しない)により、感光ドラム上のトナーを矢印31、32で示す方向に吸引する。吸引されたトナーは、内筒22の内部に配設される円筒ろ紙(円筒フィルター)23により捕集される。
この時、誘起された電荷量Q(mC)をエレクトロメーター(ケスレー6517A ケスレー社製)(図示しない)で測定する。そして、内筒22中のトナー質量M(kg)で電荷量Q(mC)を割り、感光ドラム上のトナーの帯電量Q/M(mC/kg)を求める。
また、感光ドラム上に現像されたトナー像を上記ファラデーゲージによりを吸引する。吸引は、吸い口26を感光ドラムのトナー像のある部分につき当て、感光ドラムの長手方向に約10cm長さでトナーを吸引する。その時の幅(吸い口の直径に相当する)と長さを測定し、それらを乗じて、面積Sを算出する。吸引したトナー質量M(mg)を、トナーを吸引した面積S(cm2)で除して、単位面積あたりのトナー載り量M/S(mg/cm2)を算出する。
<磁性キャリアコアaの製造例>
Fe70質量部及びMnCO30質量部の混合物に、水を加え、ボールミルを用いて湿式混合した。湿式混合後、温度900℃で2時間仮焼成しフェライトを作製した。作製したフェライトをクラッシャーで0.1mm以上1.0mm以下に粉砕した後、水を加え、ボールミルを用いて0.1μm以上0.5μm以下に微粉砕し、フェライトスラリーを得た。次に、スラリー中のフェライト微粉砕物100.0質量部に対して、重量平均粒径4.0μmで球形のSiOを20.0質量部添加した。更に、バインダーとしてポリビニールアルコールを2.0質量部、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム(ノプコスパース5600 サンノプコ(株)社製)を1.5質量部、湿潤剤として非イオン系活性剤を0.05質量部添加した。
上記の材料を添加したスラリーを、スプレードライヤー(大川原化工機社製)により造粒、乾燥し、造粒品を得た。得られた造粒品を酸素濃度1.0%の窒素雰囲気下、温度1150℃の電気炉にて5時間焼成した。焼成後、ハンマーミルにて解砕し、目開き74μmの篩で粗大粒子を除去し、風力分級機(日鉄鉱業社製エルボージェットEJ−LABO)を用いて微粉を除去し、磁性キャリアコアaを得た。得られた磁性キャリアコアaの物性を表1に示す。
<磁性キャリアコアbの製造例>
SiOを添加しない以外は、磁性キャリアコアaの製造例と同様にして磁性キャリアコアbを得た。得られた磁性キャリアコアbの物性を表1に示す。
<磁性キャリアコアcの製造例>
マグネタイト微粒子1(球形、個数平均粒径250nm、磁化の強さ65Am2/kg)と、マグネタイト微粒子2(球形、個数平均粒径500nm、磁化の強さ66Am2/kg)を容器に導入した。更に、シラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)(マグネタイト微粒子1及びマグネタイト微粒子2の合計質量に対して3.0質量%の量)を、容器に導入した。上記の容器内において、温度100℃以上で高速混合撹拌して、マグネタイト微粒子を表面処理した。
フェノール :10質量部
ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド37質量%水溶液) :16質量部
表面処理した上記マグネタイト微粒子1 :59質量部
表面処理した上記マグネタイト微粒子2 :25質量部
上記材料を反応釜に導入し、温度40℃でよく混合した。その後、撹拌しながら平均昇温速度3℃/分で、温度85℃に加熱し、28質量%アンモニア水4質量部及び水45質量部を反応釜に加えた。温度85℃にて保持し、3時間重合反応させて硬化させた。
重合反応させた後、温度30℃まで冷却して水を添加した。上澄み液を除去して得られた沈殿物を水洗し、更に風乾した。得られた風乾物を、減圧下(0.5kPa以下)にて、温度60℃で乾燥した。
得られた乾燥品をハンマーミルにて解砕し、目開き74μmの篩で粗大粒子を除去し、風力分級機(日鉄鉱業社製エルボージェットEJ−LABO)を用いて微粉を除去し、磁性キャリアコアcを得た。得られた磁性キャリアコアcの物性を表1に示す。
<磁性キャリアコアdの製造例>
磁性キャリアコアbの製造例において、造粒品を酸素濃度3.0%の窒素雰囲気下、温度1350℃の電気炉にて5時間焼成した。それ以外は磁性キャリアコアbの製造例と同様にして、磁性キャリアコアdを得た。得られた磁性キャリアコアdの物性を表1に示す。
Figure 2012078814
<樹脂組成物1の製造例>
イオン交換水900質量部に、ポリオキシプロピレングリコール15質量部を溶解し、メタクリル酸シクロヘキシル75質量部、メタクリル酸メチル25質量部を投入して混合し、更に窒素雰囲気下で撹拌を行いながら80℃に昇温した。このモノマー組成物反応液に、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1質量部を加え、温度80℃で10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、ろ過、水洗、乾燥、解砕を行った。
次に、目開き74μmの篩で粗大粒子を除去し、樹脂組成物1の粒子を得た。得られた樹脂組成物1の粒子の物性を表2に示す。
<樹脂組成物2及び3の製造例>
イオン交換水900質量部に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2質量部を溶解し、メタクリル酸シクロヘキシル80質量部、メタクリル酸メチル20質量部を投入して混合し、さらに窒素雰囲気下で撹拌を行いながら80℃に昇温した。
重合開始剤過硫酸カリウム0.3質量部をイオン交換水5質量部に溶解したものを上記モノマー組成物反応液に加え、温度80℃で10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、ろ過、水洗、乾燥、解砕を行った。次に、目開き74μmの篩で粗大粒子を除去し、樹脂組成物2の粒子を得た。
また、メタクリル酸シクロヘキシルとメタクリル酸メチルの比を表2に示すように変え、樹脂組成物粒子製造時におけるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム量を1.5質量部に変え、重合開始剤添加量及び重合時間を調整し、それ以外は樹脂組成物2の粒子と同様にして、樹脂組成物3の粒子を得た。
得られた樹脂組成物2及び3の粒子の物性を表2に示す。
<樹脂組成物4の製造例>
撹拌機、コンデンサー、温度計、窒素導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに、溶剤としてトルエン100質量部及びメチルエチルケトン100質量部を仕込んだ。更に、メタクリル酸メチルモノマー80質量部、メタクリル酸シクロヘキシルモノマー20質量部と、重合開始剤としてアゾビスイソバレロニトリル0.5質量部とを仕込んだ。この状態で、撹拌、窒素導入下、80℃の条件下において5時間溶液重合反応行い、重合溶液を得た。
その後、目開き20μmの篩で不純物を取り除き、樹脂組成物4の溶液を得た(固形分33質量%)。得られた樹脂組成物4の物性を表2に示す。
<樹脂組成物5の製造例>
上記の樹脂組成物2の粒子98質量部、個数平均粒径40nmの酸化チタン粒子1質量部をヘンシェルミキサーで混合して、樹脂組成物5を調製した。D50は、0.1μmであった。
Figure 2012078814
(荷電制御剤1〜4)
荷電制御剤1としては、ボントロンP−51(商品名、オリエント化学工業株式会社製)を用いた。また、荷電制御剤2〜4としては、下記式(2)において、m、A、R、R、R、Rを表3に示す様にした化合物を用いた。
Figure 2012078814
Figure 2012078814
(荷電制御剤5)
荷電制御剤5としては、下記式(3)に示す化合物を用いた。
Figure 2012078814
(R、RはいずれもC基、Xは2−エチルヘキシル硫酸エステルイオンである。)
(荷電制御剤6)
荷電制御剤6としては、下記式(4)に示す化合物を用いた。
Figure 2012078814
(RはC基である。)
(荷電制御剤7)
荷電制御剤7としては、下記式(5)に示す化合物を用いた。
Figure 2012078814
<磁性キャリアAの製造例>
第一被覆処理として、図1に示す装置の原料投入口5から原料投入口用インナーピース16を取り出し、100質量部の磁性キャリアコアaを原料投入口5より投入した。次に、0.2質量部の荷電制御剤1を投入し、原料投入口用インナーピース16を挿入し、投入口を密閉した。
尚、図1に示す装置は、処理空間9の有効容積が2.0×10-33であり、駆動部8の定格動力を5.5kWとした。
負荷動力が3.5kWで一定となるよう、攪拌部材3の最外端周速を10m/secに調整しながら、10分間被覆処理した。その後、荷電制御剤の被覆率を測定するために、荷電制御剤で被覆された粒子を投入口から0.1g抜き取った。
第二被覆処理を行うために、荷電制御剤で被覆された粒子を処理装置内に入れたまま、原料投入口5から原料投入口用インナーピース16を取り出し、樹脂組成物1の粒子1.0質量部を原料投入口5より投入した。そして、原料投入口用インナーピース16を挿入し、投入口を密閉した。
負荷動力が3.5kWで一定となるよう、攪拌部材3の最外端周速を10m/secに調整しながら、10分間被覆処理した。
被覆処理終了後、磁性キャリア排出口6内の、磁性キャリア排出口用インナーピース17を取り出し、駆動部8により回転体2を回転させ、磁性キャリア排出口6から磁性キャリアを排出した。得られた磁性キャリアを磁力選鉱し、目開き74μmの篩で粗大粒子を除去し、磁性キャリアAを得た。結果を表4に示す。
<磁性キャリアB乃至L、S、Tの製造例>
磁性キャリアAの製造例において、用いる材料及び使用量を表4に示す様に変更した。それ以外は磁性キャリアAと同様にして磁性キャリアを得た。結果を表4に示す。
<磁性キャリアMの製造例>
下記に示す材料及びハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社製NHS−3)を用い、磁性キャリアMを製造した。
磁性キャリアコアd :100質量部
荷電制御剤7 :0.2質量部
ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社製NHS−3)について、図4を用いて説明する。図4において151は本体ケーシング、158はステーター、177はステータージャケット、163はリサイクルパイプ、159は磁性キャリア排出弁、164は原料投入弁を示す。
該装置において、原料投入弁164から供給された原料は、衝撃室内で高速で回転している回転ローターに配置された複数のローターブレード155によって瞬間的な打撃作用を受ける。更に、周辺のステーター158に衝突して粉体粒子同士の凝集がほぐされながら系内に分散され、同時に被覆処理が行われる。該原料は、ローターブレード155の回転により発生する気流の流れに伴って、163のリサイクルパイプを複数回通過することにより被覆処理される。更にローターブレード155及びステーター158から該原料が繰り返し打撃作用を受けることにより、被覆処理されていく。所定時間経過後、磁性キャリア排出弁159を開くことにより、配管359を通過し輸送ブロワ364と連通しているサイクロン369により磁性キャリアを捕集する。
第一被覆処理として、原料投入口弁164を開け、磁性キャリアコアdを原料投入口より投入した。次に、荷電制御剤7を投入し、原料投入口弁164を閉じた後、被覆処理を行った。被覆処理条件は、負荷動力を11.0kWで一定となるよう回転ローター162の回転周速を50m/secに調整しながら、3分間被覆処理した。被覆処理終了後、磁性キャリア排出弁159を開け、輸送ブロワ364と連通しているサイクロン369により、荷電制御剤が被覆処理された粒子を得た。
次に、第二被覆処理として、原料投入口弁164を開け、上記の粒子および樹脂組成物4の粒子1.0質量部を投入し、原料投入口弁164を閉じた後、被覆処理を行った。被覆処理条件は、第一被覆処理条件と同様とした。
被覆処理終了後、磁性キャリア排出弁159を開け、輸送ブロワ364と連通しているサイクロン369により、樹脂組成物が被覆処理された磁性キャリアを得、得られた磁性キャリアを磁力選鉱し、目開き74μmの篩で粗大粒子を除去し、磁性キャリアMを得た。結果を表4に示す。
<磁性キャリアNの製造例>
ヘンシェルミキサー(日本コークス工業社製FM−75)に、100質量部の樹脂組成物1の粒子に対して、10質量部の荷電制御剤1を加えて混合し、混合品を得た。尚、混合条件は、攪拌部羽根の最外端周速を10m/sec、混合時間を1分間とした。得られた混合品を、100.0質量部の磁性キャリアコアcに対し、1.2質量部となるよう秤量した。
次に、図1に示す装置の原料投入口5から原料投入口用インナーピース16を取り出し、磁性キャリアコアcと上記の混合品を投入し、原料投入口用インナーピース16を挿入し、投入口を密閉した。投入した磁性キャリアコアc及び上記の混合品を、付加動力が3.5kWで一定となるよう、攪拌部材3の最外端周速を10m/secに調整しながら、10分間被覆処理した。
被覆処理終了後、磁性キャリア排出口6内の、磁性キャリア排出口用インナーピース17を取り出し、駆動部8により回転体2を回転させ、磁性キャリア排出口6から磁性キャリアを排出した。得られた磁性キャリアを磁力選鉱し、目開き74μmの篩で粗大粒子を除去し、磁性キャリアNを得た。結果を表4に示す。
<磁性キャリアOの製造例>
磁性キャリアAの製造例において、磁性キャリアコアaを磁性キャリアコアcに変更し、荷電制御剤1を荷電制御剤4に変更した。そして、第一被覆処理として、樹脂組成物の処理を行い、第二被覆処理として、荷電制御剤の処理を行った。それ以外は、磁性キャリアAの製造例と同様にして、磁性キャリアOを得た。結果を表4に示す。
<磁性キャリアPの製造例>
磁性キャリアAの製造例において、磁性キャリアコアaを磁性キャリアコアcに変更し、第一被覆処理を行わなかった。それ以外は、磁性キャリアAの製造例と同様にして、磁性キャリアPを得た。結果を表4に示す。
<磁性キャリアQの製造例>
上記樹脂組成物4の溶液100.0質量部に対し、荷電制御剤1を4.5質量部加え、混合し、固形分濃度が10質量%になるようにトルエンを加え、樹脂組成物と荷電制御剤が分散した溶液を得た。被覆処理装置として、湿式被覆処理装置である万能混合撹拌機(不二パウダル製)を用いて被覆処理を行った。被覆処理条件は、100質量部の磁性キャリアコアcを投入し、温度60℃に加熱した後、100質量部の磁性キャリアコアcに対して、分散溶液中の固形分が1.2質量部になるよう、分散溶液を3回(10分に1回の間隔)に分けて投入した。
被覆処理の際、攪拌羽根を1分間に100回転させながら、撹拌塗付時間を30分とした。更に、混合機内を減圧し、窒素を流量0.1m/minでフローして、雰囲気を窒素置換した。窒素雰囲気で減圧(75kPa)を保ちつつ、撹拌し、磁性キャリアがさらさらになるまで溶剤を除去した。溶剤を除去し、回転筒状乾燥炉(栗本鉄工所製外熱式ロータリーキルンIRK−05)にて100℃で2時間焼き付けを行い、冷却後磁力選鉱し、目開き74μmの篩で粗大粒子を除去し、磁性キャリアQを得た。結果を表4に示す。
<磁性キャリアRの製造例>
3−アミノプロピルトリメトキシシラン2質量部に対して、トルエン98質量部を加えた分散溶液A(固形分濃度2%)を調製した。更に樹脂組成物4の溶液100.0質量部に対し、荷電制御剤1を4.5質量部加え、混合した。そして、固形分濃度が10質量%になるようにトルエンを加え、樹脂組成物と荷電制御剤が分散した溶液Bを得た。
磁性キャリアコアcを遊星運動型混合機(ホソカワミクロン社製のナウタミキサVN型)に投入し、温度70℃に加熱した後、上記の分散溶液Aを、磁性キャリアコアc100質量部に対して、固形分として0.2質量部になるように投入した。
被覆処理の際、スクリュー状の撹拌羽根の公転を1分間に3.5回転させ、自転を1分間に100回転させながら、塗布時間を30分間とした。更に、窒素を流量0.1m/minでフローして、雰囲気を窒素置換し、窒素雰囲気で減圧(75mmHg)した。引き続き、減圧下(75mmHg)、温度70℃で維持されている状態で、上記の分散溶液Bを、磁性キャリアコアcに対して100.0質量部に対して、固形分として1.0質量部になるように投入し、塗布時間を30分間として被覆処理を行った。
被覆処理終了後、溶剤を除去して乾燥し、回転筒状乾燥炉(栗本鉄工所製外熱式ロータリーキルンIRK−05)にて100℃で2時間焼き付けを行い、冷却後磁力選鉱し、目開き74μmの篩で粗大粒子を除去し、磁性キャリアRを得た。結果を表4に示す。
Figure 2012078814
<トナーαの製造例>
ポリエステル樹脂(ピーク分子量Mp6500,Tg65℃) :100.0質量部
C.I.ピグメントブルー15:3 : 10.0質量部
パラフィンワックス(融点75℃) : 5.0質量部
3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 : 0.5質量部
上記の材料をヘンシェルミキサー(日本コークス工業社製FM−75)で混合した後、二軸式押出機(株式会社池貝社製PCM−30)にて溶融混練し、得られた混練物を冷却し、粗粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製ハンマーミル)にて粗粉砕し粗砕物を得た。
得られた粗砕物を、粉砕機(ターボ工業株式会社製T−250)を用いて微粉砕した後、分級機(日鉄鉱業社製エルボージェットEJ−LABO)により分級し、トナー粒子を得た。得られたトナー粒子の重量平均粒径(D4)は6.2μmであった。
得られたトナー粒子100.0質量部に対して、下記の材料を加えて、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業社製FM−75)を用いて外添し、トナーαを製造した。材料の使用量並びにトナー粒子及びトナーの重量平均粒径を表5に示す。
アナターゼ型酸化チタン微粉末 :1.0質量部
(BET比表面積80m2/g、イソブチルトリメトキシシラン12質量%処理)
オイル処理シリカ :1.5質量部
(シリコーンオイル15質量%処理、BET比表面積95m2/g、個数平均粒径16nm)
ゾルゲル法シリカ :3.5質量部
(ヘキサメチルジシラザン20質量%処理、BET比表面積24m2/g、個数平均粒径110nm)
<トナーβの製造例>
ゾルゲル法シリカを添加しない以外はトナーαと同様にしてトナーβを製造した。材料の使用量並びにトナー粒子及びトナーの重量平均粒径を表5に示す。
Figure 2012078814
〔実施例1〕
磁性キャリアA92質量部に対し、トナーαを8質量部加え、V型混合機により10分間振とうさせて、二成分系現像剤を調製した。この二成分系現像剤を用いて以下の評価を行った。結果を表6に示す。
画像形成装置として、キヤノン製デジタル商業印刷用プリンターimagePRESSC1+改造機を用い、シアン位置の現像器に上記現像剤を入れ画像形成し、評価を行った。画像形成装置の改造点は、以下の様である。感光ドラムに対する現像スリーブ周速を1.5倍となるようにし、また、補給用現像剤の排出口を塞ぎ、補給はトナーのみとした。そして、現像スリーブには、周波数2.0kHz、Vppを1.3kVの矩形波である交流電圧と直流電圧VDCを印加した。
評価については、コントラスト電位(V)を300Vとなるよう設定し、カブリ取り電圧(Vback)を150Vとなるように帯電電位(VD)を調節し、その設定での初期及び耐久画出し評価を行った。
<評価方法及び基準>
〔現像性〕
感光ドラム上に帯電及び露光により、ベタ黒画像の静電潜像を形成し、二成分系現像剤を用いて現像を行った。その後、感光ドラム上に形成されたトナー層が中間転写体に転写される前に感光ドラムの回転を止め、感光ドラム上の単位面積あたりに現像されたトナーの電荷量Q/Sを測定して、この値を持って現像性を評価した。尚、Q/Sの値は、感光ドラムに現像された単位質量あたりのトナーの帯電量Q/Mの絶対値と、単位面積あたりに現像されたトナー量(トナー載り量)M/Sの値を乗じて求めることができる。
通常、帯電量が大きいトナーは、磁性キャリアとの鏡映力も大きくなり、現像されにくく(磁性キャリア表面から飛翔しにくく)なる。従って、帯電量と現像量は反比例の関係にあり、この帯電量とトナー載り量を乗じた値が大きくなればなるほど、現像性が高いと評価できる。
現像性の評価には、下記の評価基準を用いた。
A:Q/Sが、16.0nC/cm2以上である。
B:Q/Sが、15.0nC/cm2以上16.0nC/cm2未満である。
C:Q/Sが、14.0nC/cm2以上15.0nC/cm2未満である。
D:Q/Sが、14.0nC/cm2未満である。
〔カブリ〕
紙の平均反射率Dr(%)をリフレクトメーター(東京電色株式会社製の「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS」)によって測定した。次にベタ白画像をA4で1枚印刷し(Vback 150Vに設定)、ベタ白画像の反射率Ds(%)を測定し、下記式を用いてカブリ率(%)を算出した。得られたカブリを下記の評価基準に従って評価した。
(カブリの評価基準)
カブリ率(%)=Dr(%)−Ds(%)
A:カブリ率が0.5%未満である。
B:カブリ率が0.5%以上1.0%未満である。
C:カブリ率が1.0%以上2.0%未満である。
D:カブリ率が2.0%以上である。
[10万枚画出し試験における単位質量あたりのトナーの帯電量Q/M(mC/kg)の維持性]
高温高湿(30℃、80%RH)の環境下、印字比率が5%の画像を10万枚出力する画出し試験を行った。画出し試験後、現像剤をサンプリングし、現像剤中のトナー濃度を確認した。初期のトナー濃度8%から変動のあった現像剤については、現像器にトナーを補給するか、トナーの補給を止めて画出しを行いトナーを消費させ、画出し試験後のトナー濃度が8%となるよう調整した。
画出し試験の初期において、トナーの載り量が0.5g/cm2となる画像を出力し、感光体上にトナーが載った時点で装置を停止した。そして、装置から感光体を取り出し、前述した測定方法に従って、感光体上のトナーの単位質量あたりの帯電量Q/M(mC/kg)を測定した。
続いて、画出し試験を行った後に、上記と同様にして、10万枚耐久後の感光体上のトナーの単位質量あたりの帯電量Q/Mを測定した。そして、初期のQ/Mを100%としたときの、10万枚画出し試験後の感光体上のトナーのQ/Mの維持率を算出し、以下の基準で判断した。
A:維持率が90%以上である。
B:維持率が80%以上、90%未満である。
C:維持率が70%以上、80%未満である。
D:維持率が60%以上、70%未満である。
E:維持率が60%未満である。
[放置後Q/M(mC/kg)の維持性]
常温常湿(23℃、50%RH)の環境下、印字比率5%の画像を10万枚出力する画出し試験を行った。そして、上記と同様にして10万枚耐久後の感光体上のトナーの単位質量あたりの帯電量Q/Mを測定した。その後、現像器を機外に取り外し、高温高湿(40℃、90%RH)の環境下に72時間放置後、再度現像器を機内に装着し、印字比率5%の画像の出力を行い72時間放置後の感光体上のトナーの単位質量あたりの帯電量Q/Mを測定した。
10万枚画出し試験後の画像評価時の感光体上Q/Mを100%としたときの、72時間放置後の感光体上のQ/Mの維持率を算出し、以下の基準で判断した。
A:維持率が90%以上である。
B:維持率が80%以上、90%未満である。
C:維持率が70%以上、80%未満である。
D:維持率が60%以上、70%未満である。
E:維持率が60%未満である。
〔実施例2乃至14、比較例1乃至6〕
実施例1において、トナー、磁性キャリア、トナー濃度を表6に示すように変更し、それ以外は実施例1と同様に評価を行った。評価結果を表6に示す。
Figure 2012078814
1 本体ケーシング、2 回転体、3、3a、3b 撹拌部材、4 ジャケット、5 原料投入口、6 磁性キャリア排出口、7 中心回転軸、8 駆動部、9 処理空間、 10 回転体端部側面、11 回転方向、12 送り方向、13 戻り方向、16 原料投入口用インナーピース、17 磁性キャリア排出口用インナーピース d 攪拌部材端部の重なり幅(投影図上)、D 攪拌部材の最大幅(投影図上)、21、25 絶縁部材、22 内筒、23 トナー補集用ろ紙(フィルター)、24 外筒、26 吸い口、128 排出弁制御装置、 151 本体ケーシング、158 ステーター、159 磁性キャリア排出弁、 163 リサイクルパイプ、164 原料投入弁、177 ステータージャケット、 359 配管、362 バグフィルター、 364 輸送ブロワ、369 サイクロン

Claims (10)

  1. 磁性キャリアコア、荷電制御剤及び樹脂組成物を有する磁性キャリアであって、該磁性キャリアコアの表面が該荷電制御剤によって被覆されており、その上に該樹脂組成物を含有する樹脂被覆層が存在することを特徴とする磁性キャリア。
  2. 該キャリアコア表面における荷電制御剤による被覆率が70面積%以上であることを特徴とする請求項1に記載の磁性キャリア。
  3. 該荷電制御剤が、第4級アンモニウム塩を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の磁性キャリア。
  4. 該樹脂組成物のテトラヒドロフラン(THF)可溶分の重量平均分子量(Mw)が、100,000以上1,000,000以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  5. 該磁性キャリアコアが、フェライト成分、並びにSiO成分を含有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  6. 該磁性キャリアが、該磁性キャリアコアを該荷電制御剤で乾式被覆処理し、該荷電制御剤で被覆された該磁性キャリアコアを、さらに該樹脂組成物で乾式被覆処理することにより得られることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  7. 該乾式被覆処理には、乾式被覆処理装置が用いられ、
    乾式被覆処理装置は、撹拌部材を有する円筒状の回転体と、該回転体を回転させる駆動部とを有しており、該回転体の表面において、複数の該撹拌部材が該回転体の回転軸に沿う方向に列をなして配置されており、該回転体を回転させることによって被覆処理を行うことを特徴とする請求項6に記載の磁性キャリア。
  8. トナー及び磁性キャリアを含有する二成分系現像剤であって、該磁性キャリアが請求項1乃至7のいずれか1項に記載の磁性キャリアであることを特徴とする二成分系現像剤。
  9. 磁性キャリアコアを荷電制御剤で乾式被覆処理し、該荷電制御剤で被覆された該磁性キャリアコアを、さらに樹脂組成物で乾式被覆処理する磁性キャリアの製造方法。
  10. 該乾式被覆処理が、乾式被覆処理装置によって行われ、
    該乾式被覆処理装置は、撹拌部材を有する円筒状の回転体と、該回転体を回転させる駆動部とを有しており、該回転体の表面において、複数の該撹拌部材が該回転体の回転軸に沿う方向に列をなして配置されており、該回転体を回転させることによって被覆処理を行うことを特徴とする請求項9に記載の磁性キャリアの製造方法。
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