JP2009300792A - キャリアおよびそれを含む2成分現像剤、ならびに該2成分現像剤を用いる現像装置および画像形成装置 - Google Patents

キャリアおよびそれを含む2成分現像剤、ならびに該2成分現像剤を用いる現像装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009300792A
JP2009300792A JP2008155976A JP2008155976A JP2009300792A JP 2009300792 A JP2009300792 A JP 2009300792A JP 2008155976 A JP2008155976 A JP 2008155976A JP 2008155976 A JP2008155976 A JP 2008155976A JP 2009300792 A JP2009300792 A JP 2009300792A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charge control
control agent
silicone resin
carrier
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008155976A
Other languages
English (en)
Inventor
Kanako Hirata
佳奈子 平田
Kazuki Takatsuka
和樹 高塚
Toru Nishikawa
徹 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2008155976A priority Critical patent/JP2009300792A/ja
Priority to US12/482,663 priority patent/US20090311620A1/en
Priority to CN2009101496249A priority patent/CN101604126B/zh
Publication of JP2009300792A publication Critical patent/JP2009300792A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/113Developers with toner particles characterised by carrier particles having coatings applied thereto
    • G03G9/1132Macromolecular components of coatings
    • G03G9/1135Macromolecular components of coatings obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/1136Macromolecular components of coatings obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds containing silicon atoms
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/113Developers with toner particles characterised by carrier particles having coatings applied thereto
    • G03G9/1138Non-macromolecular organic components of coatings

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract


【課題】 樹脂層に含まれる帯電制御剤の分散性が良好でロット差がないキャリア、そのキャリアを含むことでロット差による帯電量のばらつきを抑えることができる2成分現像剤、ならびに前記2成分現像剤を用いることで長期間にわたって一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる現像装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】 キャリア100は、コア粒子101と、コア粒子101の表面に熱硬化シリコーン樹脂で形成される熱硬化シリコーン樹脂層102とを有し、熱硬化シリコーン樹脂層102は、正帯電性の帯電制御剤を含み、前記樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点未満の温度で熱硬化処理されることによって形成される。このようなキャリア100を含む2成分現像剤を画像形成装置内の現像装置に充填し、画像を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、キャリアおよびそれを含む2成分現像剤、ならびに該2成分現像剤を用いる現像装置および画像形成装置に関する。
電子写真方式を利用する電子写真方式を利用した画像形成装置は、たとえば、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電、および定着の各工程を経ることによって画像が形成される。画像を形成する工程は、たとえば、帯電装置によって回転駆動される感光体の表面を均一に帯電し、露光装置によって帯電した感光体表面にレーザ光が照射され静電潜像が形成される。続いて、現像装置によって感光体上の静電潜像が現像され感光体表面上にトナー像が形成される。転写装置によって感光体上のトナー像は転写材上に転写され、その後、定着装置によって加熱されることによって、トナー像は転写材に固定される。また感光体表面に残った転写残留トナーは、クリーニング装置によって除去され所定の回収部に回収される。また、クリーニングされた後の感光体表面は、次の画像形成に備えるために、除電装置によって残留電荷が除去される。
感光体表面の静電潜像を現像する現像剤としては、たとえば、トナーのみからなる1成分現像剤またはトナーとキャリアとからなる2成分現像剤が用いられる。
1成分現像剤はキャリアを使用しないので、トナーとキャリアとを均一に混合するための攪拌機構等を必要としない。そのため、現像装置がシンプルになるといった利点を有する。しかし、トナーの帯電量が安定しにくいなどの欠点がある。
2成分現像剤は、トナーとキャリアとを均一に混合するための攪拌機構等を必要とすることから、現像装置が複雑になるといった欠点を有する。しかし、帯電安定性や高速機への適合性に優れている。そのため、高速画像形成装置またはカラー画像形成装置によく使用されている。
2成分現像剤に使用されるキャリアとしては、たとえば、粒子径が20〜100μmのフェライトなどからなる磁性粒子が使用される。この磁性粒子には、湿度依存性やトナー成分の融着を防止するために、たとえば、磁性粒子をコア粒子として、その表面にアクリル系樹脂またはシリコーン系樹脂からなる樹脂層を形成する。特に、熱硬化性シリコーン樹脂でコア粒子表面を被覆したキャリアは、トナー成分などが付着し難く、かつ耐久性に優れる。
このような樹脂層を有するキャリアとしては、たとえば、粉体粒子状に樹脂を被覆してなり、前記樹脂が熱硬化性シリコーン樹脂と熱可塑性シリコーン樹脂との混合物である電子写真用キャリアが特許文献1に開示されている。
特開平9−6054号公報
しかしながら、熱硬化性シリコーン樹脂で表面を被覆した特許文献1に開示のキャリアを含む2成分現像剤を画像の形成に用いると、30000枚以降、画像形成装置内での撹伴によって樹脂層が摩耗して、帯電量が低下し、かぶりが発生する。このような問題に対して、トナーと反対極性の帯電制御剤をシリコーン樹脂に添加し、そのシリコーン樹脂を樹脂層に用いることで帯電量の低下を抑えるという対策をとった。ところが、キャリアのロット差によって帯電量にばらつきが発生するので、上記の対策をとっても長期間にわたって画質濃度を一定に維持することができないことがわかった。
キャリアのロット差によって帯電量のばらつきが発生するという上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、現像剤の帯電量のばらつきが、キャリア表面を被覆するシリコーン樹脂を硬化させるための熱硬化処理によって帯電制御剤が変性することに関係することを見出した。明確なメカニズムについては解明できていないが、シリコーン樹脂の熱硬化処理の加熱条件下において、帯電制御剤が溶融することで、互いに凝集し、またはキャリア表面にブリードして分散状態が変化し、分散性が悪化したことでキャリアのロット差による帯電量にばらつきが発生したと推定される。また、帯電制御剤の一部が熱分解し、熱硬化処理後の冷却時に結晶化せず、アモルファス化することなどもキャリアのロット差による帯電量のばらつきが発生する原因と考えられる。
本発明の目的は、樹脂層に含まれる帯電制御剤の分散性が良好でロット差がないキャリア、そのキャリアを含むことでロット差による帯電量のばらつきを抑えることができる2成分現像剤、ならびに前記2成分現像剤を用いることで長期間にわたって一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる現像装置および画像形成装置を提供することである。
本発明は、コア粒子と、コア粒子の表面に熱硬化シリコーン樹脂で形成される熱硬化シリコーン樹脂層とを有し、
熱硬化シリコーン樹脂層は、正帯電性の帯電制御剤を含み、熱硬化シリコーン樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点未満の温度で熱硬化処理されることによって形成されることを特徴とするキャリアである。
また本発明は、熱硬化シリコーン樹脂層は、正帯電性の帯電制御剤として、下記一般式(1)で表される第4級アンモニウム塩、下記一般式(2)で表わされる第4級アンモニウム塩および下記一般式(3)で表わされる第4級アンモニウム塩の1種または2種以上を含むことを特徴とする。
Figure 2009300792
(式中、Xは、アルキル基、シクロアルキル基、置換もしくは非置換フェニル基、または−COR(ただし、Rは低級アルキル基)を示し、Zは、水素原子、水酸基またはアルキル基を示す。RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基またはベンジル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rは、炭素数5〜18のアルキル基またはベンジル基を示す。)
Figure 2009300792
(式中、Zは、水素原子、水酸基、置換もしくは非置換アルキル基、アルケニル基、またはカルボキシル基を示し、kは1または2の整数を示し、gおよびhはそれぞれ1〜3の整数を示し、kとgとhとの合計は6以下である。R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換アルキル基、炭素数1〜18のアルケニル基、シクロアルキル基、置換もしくは非置換フェニル基、または置換もしくは非置換ベンジル基を示す。)
Figure 2009300792
(式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基、Rは、炭素数1〜8のアルキル基またはベンジル基を示す。)
また本発明は、熱硬化シリコーン樹脂層は、内側領域に前記正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域には帯電制御剤を含まないことを特徴とする。
また本発明は、熱硬化シリコーン樹脂層は、内側領域に前記正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域に負帯電性の帯電制御剤を含むことを特徴とする。
また本発明は、前記正帯電性の帯電制御剤の重量と、前記負帯電性の帯電制御剤の重量との比率が2:1〜1:2の範囲内にあることを特徴とする。
また本発明は、熱硬化シリコーン樹脂層は、その外側領域にさらに導電剤を含むことを特徴とする。
また本発明は、熱硬化シリコーン樹脂がジメチルシリコーン樹脂であることを特徴とする。
また本発明は、コア粒子がフェライト成分を含むことを特徴とする。
また本発明は、トナーと前記キャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤である。
また本発明は、前記2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像して可視像を形成することを特徴とする現像装置である。
また本発明は、静電潜像が形成される像担持体と、
像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
前記現像装置とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、キャリアは、コア粒子と、コア粒子の表面に熱硬化シリコーン樹脂で形成される熱硬化シリコーン樹脂層とを有し、前記熱硬化シリコーン樹脂層は、正帯電性の帯電制御剤を含み、熱硬化シリコーン樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点未満の温度での熱硬化処理によって形成される。樹脂層が熱硬化シリコーン樹脂で形成されることによって、アクリル系樹脂などを用いる場合と比べて樹脂層の強度を高くすることができる。熱硬化シリコーン樹脂層の熱硬化処理温度が、前記樹脂層中に含まれる帯電制御剤の融点未満に設定されることによって、帯電制御剤の分散状態の変化が抑えられるので、帯電制御剤の分散性を良好にすることができる。また、帯電制御剤の変性を抑えることができる。したがって、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を抑え、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができるキャリアを実現することができる。このようなキャリアを用いることによって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる。
また本発明によれば、熱硬化シリコーン樹脂層は、正帯電性の帯電制御剤として、前記一般式(1)で表される第4級アンモニウム塩、前記一般式(2)で表わされる第4級アンモニウム塩および前記一般式(3)で表わされる第4級アンモニウム塩の1種または2種以上を含む。アルキル基またはアリール基で置換された第4級アンモニウム塩は、シリコーン樹脂に対して分散性に優れ、帯電制御効果が高い。熱硬化シリコーン樹脂層が前記第4級アンモニウム塩の1種または2種以上を含むことで、高湿度環境下においても帯電付与能力が安定し、トナーの帯電の立ち上がりを早くでき、トナーの帯電量低下を防止できる。さらに、前記第4級アンモニウム塩は無色なので、カラートナーへの汚染が起こりにくく、カラー画像の濁りを防止できる。したがって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより安定して形成することができる。
また本発明によれば、熱硬化シリコーン樹脂層は、内側領域に前記正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域には帯電制御剤を含まない。熱硬化シリコーン樹脂層の外側領域に帯電制御剤が含まれないことで、外側領域にも帯電制御剤を含む場合と比べて、熱硬化シリコーン樹脂層の強度を高くすることができる。
熱硬化シリコーン樹脂層の内側領域に正帯電性の帯電制御剤を含むことによって、熱硬化シリコーン樹脂層が磨耗し、キャリアの体積抵抗率が低下しても、熱硬化シリコーン樹脂層の内側領域に存在する正帯電性の帯電制御剤によってトナー帯電量の低下を抑制できる。したがって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
また本発明によれば、熱硬化シリコーン樹脂層は、内側領域に前記正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域に負帯電性の帯電制御剤を含む。これによって、ライフ時のトナー帯電量の低下を抑制することができるだけでなく、新しい2成分現像剤を画像形成装置にセットした直後のたとえば初期から2000枚の画像形成にかけてのトナーの帯電量の上昇を緩和することができる。したがって、新しい2成分現像剤を画像形成装置にセットした直後にトナーの帯電量が不所望に大きくなることを防ぐことができるので、画像濃度が好適な範囲から低下することを抑え、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
また本発明によれば、前記正帯電性の帯電制御剤の重量と、前記負帯電性の帯電制御剤の重量との比率が2:1〜1:2の範囲内にある。熱硬化シリコーン樹脂層の内側領域には正帯電性の帯電制御剤が存在し、外側領域には負帯電性の帯電制御剤が存在するが、正帯電性の帯電制御剤が存在する場所と、負帯電性の帯電制御剤が存在する場所との境目では、それら両方の帯電制御剤が存在するので、帯電制御効果が充分に発揮されない。したがって、正帯電性の帯電制御剤の重量が負帯電性の帯電制御剤に比べて少なすぎると、樹脂層が摩耗し、キャリアの体積抵抗率が低下するライフ時において、正帯電性の帯電制御剤の帯電付与能力が充分に発揮されないので、帯電量の低下を抑制することができず、かぶりが発生する。正帯電性の帯電制御剤の重量が負帯電性の帯電制御剤に比べて多すぎると、画像形成の初期において、負帯電性の帯電制御剤の帯電制御効果が充分に発揮されないので、帯電量が不所望に大きくなり、画像濃度が低下した。前記正帯電性の帯電制御剤の重量と、前記負帯電性の帯電制御剤の重量との比率が2:1〜1:2の範囲内にあることによって、初期のトナー帯電量の上昇を確実に緩和し、ライフ時のトナー帯電量の低下を確実に抑制することができるので、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
また本発明によれば、熱硬化シリコーン樹脂層は、その外側領域にさらに導電剤を含む。樹脂層の外側領域にさらに導電剤を含むことによって、新しい2成分現像剤を画像形成装置にセットした直後のたとえば初期から2000枚の画像形成にかけてのトナーの帯電量の上昇をより確実に緩和することができる。したがって、新しい2成分現像剤を画像形成装置にセットした直後にトナーの帯電量が不所望に大きくなることを防ぐことができるので、画像濃度が好適な範囲から低下することを抑え、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
また本発明によれば、熱硬化シリコーン樹脂はジメチルシリコーン樹脂である。ジメチルシリコーン樹脂は架橋構造が緻密であることから、ジメチルシリコーン樹脂を用いてキャリアの樹脂層を形成すると、その表面にバインダ樹脂などのトナー成分が付着し難く、撥水性、耐湿性などの良好なキャリアが得られる。したがって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
また本発明によれば、コア粒子は、フェライト成分を含む。コア粒子がフェライト成分を含むことによって、キャリアの密度を小さくすることができるので、現像装置内での搬送部材などのトルクが軽くなり、コア粒子がフェライト成分を含まないキャリアに比べて、搬送部材で搬送するときのキャリアに加わる力を小さくすることができ、樹脂層を摩耗しにくくすることができる。またフェライト成分を含むコア粒子は、飽和磁化が高いので、現像ローラに付着する力が強く、像担持体へのキャリア付着が起こりにくい。このようなフェライト成分を含むコア粒子を用いることによって、キャリアが感光体に付着することによる画像の白抜けを防ぐことができる。したがって、初期からライフまでのトナー帯電量の変化をより一層抑制することができ、かつ画像の白抜けを防ぐことができるので、一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
また本発明によれば、2成分現像剤は、トナーと、本発明のキャリアとを含む。本発明のキャリアは、前述のように熱硬化シリコーン樹脂層中において帯電制御剤の分散性が良好で、帯電制御剤の変性もない。このような本発明のキャリアと、トナーとを2成分現像剤として用いることによって、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を抑え、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができる。したがって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる2成分現像剤とすることができる。
また本発明によれば、現像装置は、本発明の2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像して可視像を形成する。本発明の2成分現像剤は、初期からライフまでのトナー帯電量が安定しているので、本発明の2成分現像剤を用いることによって、長期間にわたってかぶりのない良好なトナー画像を安定して形成することのできる現像装置を実現することができる。
また本発明によれば、前述のように像担持体にかぶりのないトナー像を形成可能な本発明の現像装置を備えて画像形成装置が実現される。このような画像形成装置で画像を形成することによって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる。
1、キャリア
本発明の第1の実施形態であるキャリアは、コア粒子と、コア粒子の表面に熱硬化シリコーン樹脂で形成される熱硬化シリコーン樹脂層とを有し、熱硬化シリコーン樹脂層は、正帯電性の帯電制御剤を含み、前記樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点未満の温度で熱硬化処理されることによって形成される。
図1は、本発明の第1Aの実施形態であるキャリア100の構成を模式的に示す断面図である。本実施形態のキャリア100は、凹凸を有するコア粒子101と、凹凸を有するコア粒子101の表面に熱硬化シリコーン樹脂で形成される熱硬化シリコーン樹脂層102とを有する。熱硬化シリコーン樹脂層102は、正帯電性の帯電制御剤を含む。
(1)コア粒子
コア粒子101には公知の磁性粒子が使用できるが、フェライト成分を含む粒子(フェライト系粒子)が好ましい。コア粒子101がフェライト成分を含むことによって、キャリアの密度を小さくすることができるので、現像装置内での搬送部材などのトルクが軽くなり、コア粒子101がフェライト成分を含まないキャリアに比べて、搬送部材で搬送するときのキャリアに加わる力を小さくすることができ、樹脂層を摩耗しにくくすることができる。またフェライト成分を含むコア粒子101は、飽和磁化が高いので、現像ローラに付着する力が強く、像担持体へのキャリア付着が起こりにくい。このようなフェライト成分を含むコア粒子101を用いることによって、キャリアが感光体に付着することによる画像の白抜けを防ぐことができる。したがって、初期からライフまでのトナー帯電量の変化をより一層抑制することができ、かつ画像の白抜けを防ぐことができるので、一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
(フェライト系粒子)
フェライト系粒子としては公知のものを使用でき、たとえば、亜鉛系フェライト、ニッケル系フェライト、銅系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、銅−マグネシウム系フェライト、マンガン−亜鉛系フェライト、マンガン−銅−亜鉛系フェライト等の粒子が挙げられる。
フェライト系粒子は、公知の方法で作製できる。たとえば、FeやMg(OH)等のフェライト原料を混合し、この混合粉を加熱炉で加熱して仮焼する。得られた仮焼品を冷却後、振動ミルでほぼ1μm程度の粒子となるように粉砕し、粉砕粉に分散剤と水を加えてスラリーを作製する。このスラリーを湿式ボールミルで湿式粉砕し、得られる懸濁液をスプレードライヤーで造粒乾燥することによって、フェライト系粒子が得られる。
(コア粒子の物性)
コア粒子の体積平均粒子径は、20〜80μmが好ましく、30〜60μmがより好ましい。コア粒子の体積平均粒子径の定義は後述する。
コア粒子は、ブリッジ法で測定したとき、1×10〜1×1011Ω・cmの体積抵抗率を有することが好ましい。この範囲の体積抵抗率を有するフェライト系粒子は、安価であるため一般に使用されている。コア粒子の体積抵抗率が低くなると電気絶縁性不良によってトナー画像にかぶりが発生することがある。コア粒子の体積抵抗率が高くなるとキャリア表面に残るカウンタ電荷によってベタ画像における周辺部のエッジ効果や画像濃度低下が起こり易くなる。コア粒子の体積抵抗率は、1×10〜5×1010Ω・cmの範囲がより好ましい。体積抵抗率の定義は後述する。
(2)熱硬化シリコーン樹脂層
コア粒子101の表面に熱硬化シリコーン樹脂で形成される熱硬化シリコーン樹脂層102は、正帯電性の帯電制御剤を含み、前記樹脂層102に含まれる帯電制御剤の融点未満の温度での熱硬化処理によって形成される。樹脂層102が熱硬化シリコーン樹脂で形成されることによって、樹脂層102にアクリル系樹脂などを用いる場合と比べて樹脂層102の強度を高くすることができる。熱硬化処理が樹脂層102に含まれる帯電制御剤の融点以上の温度で行われると、帯電制御剤が変性しやすく、キャリアのロット差が生じて、キャリアの帯電付与能力が安定しなくなり、トナー帯電量も安定しなくなるが、熱硬化シリコーン樹脂層102の熱硬化処理が、前記樹脂層102中に含まれる帯電制御剤の融点未満で行われることによって、帯電制御剤の分散状態の変化が抑えられるので、帯電制御剤の分散性を良好にすることができる。また、帯電制御剤の変性を抑えることができる。したがって、キャリア100のトナーへの帯電付与能力の変化を抑え、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができるキャリア100を実現することができる。このようなキャリア100を用いることによって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる。
(熱硬化シリコーン樹脂)
熱硬化シリコーン樹脂層102を構成する熱硬化性シリコーン樹脂は、下記に示すように、Si原子に結合する水酸基同士が加熱脱水反応によって架橋し硬化するシリコーン樹脂である。
Figure 2009300792
(式中、複数のRは同一または異なって1価の有機基を示す。)
熱硬化シリコーン樹脂の中でも、Rで示される1価の有機基がメチル基であるジメチルシリコーン樹脂が好ましい。Rがメチル基であるジメチルシリコーン樹脂は架橋構造が緻密であることから、ジメチルシリコーン樹脂を用いてキャリアの樹脂層を形成すると、その表面にバインダ樹脂などのトナー成分が付着し難く、撥水性、耐湿性などの良好なキャリアが得られる。したがって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。ただし、架橋構造が緻密になりすぎると、樹脂層が脆くなる傾向があるので、シリコーン樹脂の分子量の選択が重要である。
シリコーン樹脂中の珪素と炭素との重量比(Si/C)は、0.3以上2.2以下であることが好ましい。Si/Cが0.3未満では、樹脂層の硬度が低下し、キャリア寿命などが低下するおそれがある。Si/Cが2.2を超えると、キャリアのトナーに対する電荷付与性が温度変化による影響を受け易くなり、樹脂層が脆化するおそれがある。
本発明で使用できる市販の熱硬化シリコーン樹脂としては、たとえば、シリコーンワニス(東芝株式会社製:TSR115、TSR114、TSR102、TSR103、YR3061、TSR110、TSR116、TSR117、TSR108、TSR109、TSR180、TSR181、TSR187、TSR144、TSR165、信越化学工業株式会社製:KR271、KR272、KR275、KR280、KR282、KR267、KR269、KR211、KR212)が挙げられる。
(硬化触媒)
熱硬化シリコーン樹脂を架橋させるには、該樹脂を150〜250℃程度に加熱処理することが必要であるが、樹脂の硬化温度を使用する帯電制御剤の融点より低くするために樹脂に硬化触媒を添加してもよい。硬化触媒としては、オクチル酸、テトラメチルアンモニウムアセテート、テトラブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ラウレート、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等がある。
(樹脂層の形成方法)
熱硬化シリコーン樹脂層の形成方法には、公知の方法が採用できる。たとえば、熱硬化シリコーン樹脂層の原料を溶媒、たとえばトルエン、アセトン等の有機溶媒に溶解し、得られた溶液中にコア粒子を浸漬させた後、有機溶剤を蒸発させる浸漬法によって1次被覆コア粒子を作製する。オーブン中で、この1次被覆コア粒子を、熱硬化シリコーン樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点未満の温度で熱硬化処理をすることによって、コア粒子表面に熱硬化シリコーン樹脂層を形成できる。熱硬化処理の際の温度は、帯電制御剤の融点より5℃以上70℃以下低い温度であることが好ましい。
(被覆率)
熱硬化シリコーン樹脂層によるコア粒子表面の被覆率は、50〜100%が好ましい。50%未満であれば、樹脂層の磨耗によってコア粒子の露出量が多くなり過ぎ、キャリアの体積抵抗率が低くなることがある。そのため、キャリア付着やガサツキが起こり易くなる。被覆率は、被覆する樹脂量を変化させることによって制御することができる。コア粒子表面の樹脂層による被覆率の定義は下記する。
(3)正帯電性の帯電制御剤
熱硬化シリコーン樹脂層102に含まれる正帯電性の帯電制御剤には、公知の正帯電性の帯電制御剤を用いることができるが、熱硬化シリコーン樹脂層102は、正帯電性の帯電制御剤として、下記一般式(1)で表される第4級アンモニウム塩、下記一般式(2)で表わされる第4級アンモニウム塩および下記一般式(3)で表わされる第4級アンモニウム塩の1種または2種以上を含むことが好ましい。アルキル基またはアリール基で置換された第4級アンモニウム塩は、シリコーン樹脂に対して分散性に優れ、帯電制御効果が高い。熱硬化シリコーン樹脂層102が前記第4級アンモニウム塩の1種または2種以上を含むことで、高湿度環境下においても帯電付与能力が安定し、トナーの帯電の立ち上がりを早くでき、トナーの帯電量低下を防止できる。また、長期間にわたって像担持体へのキャリア付着を防止することができる。さらに、前記第4級アンモニウム塩は無色なので、カラートナーへの汚染が起こりにくく、カラー画像の濁りを防止できる。したがって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより安定して形成することができる。
Figure 2009300792
(式中、Xは、アルキル基、シクロアルキル基、置換もしくは非置換フェニル基、または−COR(ただし、Rは低級アルキル基)を示し、Zは、水素原子、水酸基またはアルキル基を示す。RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基またはベンジル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rは、炭素数5〜18のアルキル基またはベンジル基を示す。)「低級アルキル基」とは、炭素数1〜4のアルキル基である。
Figure 2009300792
(式中、Zは、水素原子、水酸基、置換または非置換アルキル基、アルケニル基、もしくはカルボキシル基を示し、kは1または2の整数を示し、gおよびhはそれぞれ1〜3の整数を示し、kとgとhとの合計は6以下である。R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換アルキル基、炭素数1〜18のアルケニル基、シクロアルキル基、置換もしくは非置換フェニル基、または置換もしくは非置換ベンジル基を示す。)
Figure 2009300792
(式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基、Rは、炭素数1〜8のアルキル基またはベンジル基を示す。)
一般式(1)で表わされる第4級アンモニウム塩としては、たとえば以下の化合物1〜3が挙げられる。
化合物1:
Figure 2009300792
化合物2:
Figure 2009300792
化合物3:
Figure 2009300792
一般式(1)で表わされる第4級アンモニウム塩の合成方法としては、たとえば特開平6−35229号公報に記載の方法に従って合成できる。
以下に、化合物1、化合物2および化合物3の具体的な合成方法を記載する。
(化合物1の合成方法)
N−フェニルJ酸と水との混合液に水酸化ナトリウムを加えてそのpHを7.0に調製する。45℃に保ったこの混合液に、トリラウリルメチルアンモニウムクロライドの50%メタノール溶液を60分間で滴下する。滴下終了後、その混合液を80℃で1時間撹拌する。放冷後、液中に析出した固体を濾取し、その濾取物を洗浄した後それを乾燥することによって、化合物1を得る。
(化合物2の合成方法)
N−フェニルJ酸をN−アセチルJ酸に代えるほかは化合物1の合成方法と同様にして化合物2を得る。
(化合物3の合成方法)
N−フェニルJ酸およびトリラウリルメチルアンモニウムクロライドを、それぞれN−メチルJ酸およびトリオクチルメチルアンモニウムクロライドに代えるほかは化合物1の合成方法と同様にして化合物3を得る。
一般式(2)で表される第4級アンモニウム塩としては、たとえば、下記化合物4,5が挙げられる。
化合物4:
Figure 2009300792
化合物5:
Figure 2009300792
一般式(2)で表される第4級アンモニウム塩の合成方法としては、たとえば特開平11−72969号公報に記載の方法に従って合成できる。次に、化合物4および化合物5の具体的な合成例を挙げる。
(化合物4,5の合成方法)
1モルのカルボキシベンゼンモノスルホン酸誘導体を水等の適当な溶剤に溶解または分散させると共に、別に1モルの第4アンモニウムハロゲン化物を水等の適当な溶剤に溶解または分散させ、これら両方の溶液または分散液を混合して適当な時間撹拌し、得られた生成物を濾過するかまたは溶剤を取り除くことによって化合物4または化合物5を得る。
一般式(3)で表わされる第4級アンモニウム塩としては、たとえば下記化合物6〜15が挙げられる。
化合物6:融点175℃
Figure 2009300792
化合物7:融点172℃
Figure 2009300792
化合物8:融点170℃
Figure 2009300792
化合物9:融点130℃
Figure 2009300792
化合物10:融点140℃
Figure 2009300792
化合物11:融点152℃
Figure 2009300792
化合物12:融点130℃
Figure 2009300792
化合物13:融点145℃
Figure 2009300792
化合物14:融点172℃
Figure 2009300792
化合物15:融点160℃
Figure 2009300792
(一般式(3)で表わされる第4級アンモニウム塩の合成方法)
1モルのナフトールスルホン酸ナトリウムを水に溶解させると共に、別に1モルの第4級アンモニウムハロゲン化物を水に溶解させ、これら両方の溶液を混合して適当な時間撹拌し、得られた生成物を濾過することによって一般式(3)で表わされる第4級アンモニウム塩を得る。
帯電制御剤は、熱硬化シリコーン樹脂層102中に、熱硬化シリコーン樹脂の重量に対して5重量%以上20重量%以下で存在することが好ましい。帯電制御剤が熱硬化シリコーン樹脂層102中にこの範囲で存在することによって、トナー帯電量の著しい上昇および低下を効率的に抑制することができる。
(4)キャリア
本発明のキャリアの体積平均粒子径は、特に制限されないが、20〜100μmが好ましく、30〜60μmがさらに好ましい。キャリアの体積平均粒子径が小さすぎると、現像時にキャリアが現像ローラから感光体ドラムに移動し易くなり、得られる画像に白抜けが発生することがある。キャリアの体積平均粒子径が大きすぎるとドット再現性が悪くなり、画像が粗くなることがある。キャリアの体積平均粒子径とは、コア粒子101と該コア粒子101を被覆する熱硬化シリコーン樹脂層102との合計の粒子径を意味する。具体的な体積平均粒子径の定義は下記する。
キャリアの飽和磁化は、30〜100emu/gの範囲内が好ましく、50〜80emu/gの範囲内がより好ましい。キャリアの飽和磁化は、低いほど感光体ドラムと接する磁気ブラシが柔らかくなるので、静電潜像に忠実な画像が得られるが、飽和磁化が低すぎる、具体的には30emu/gより低くなると、感光体ドラム表面にキャリアが付着し、白抜け現象が発生し易くなる。飽和磁化が高すぎる、具体的には100emu/gを超えると、磁気ブラシの剛直化によって、静電潜像に忠実な画像が得られ難くなる。キャリアの飽和磁化の定義は下記する。
樹脂層を有するキャリアは、体積抵抗率が低くなると感光体への付着が生じることがある。また、キャリアの体積抵抗率が高くなると、トナー帯電量の上昇が起こり易くなる。したがって、キャリアの体積抵抗率は、1×10〜5×1012Ω・cmの範囲が好ましく、1×10〜5×1012Ω・cmの範囲がより好ましい。キャリアの体積抵抗率の定義は下記する。
(5)第1Bの実施形態
図2は、本発明の第1Bの実施形態であるキャリア103の構成を模式的に示す断面図である。本実施形態のキャリア103は、コア粒子101の表面に熱硬化シリコーン樹脂層102aを有し、熱硬化シリコーン樹脂層102aがその内側領域105に前記正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域104には帯電制御剤を含まないこと以外は、第1Aの実施形態のキャリア100と同様の構成である。内側領域105は、外側領域104より正帯電性の帯電制御剤の含有量が多く、外側領域104は、帯電制御剤を含まないが、内側領域105と外側領域104との間に明確に界面が存在するわけではない。
熱硬化シリコーン樹脂層102aの外側領域104に帯電制御剤が含まれないことで、外側領域104にも帯電制御剤を含む場合と比べて、熱硬化シリコーン樹脂層102aの強度を高くすることができる。熱硬化シリコーン樹脂層102aの内側領域105に正帯電性の帯電制御剤を含むことによって、熱硬化シリコーン樹脂層102aが磨耗し、キャリア103の体積抵抗率が低下しても、熱硬化シリコーン樹脂層102aの内105側に存在する正帯電性の帯電制御剤によってトナー帯電量の低下を抑制できる。したがって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
本実施形態のキャリアは、まず、正帯電性の帯電制御剤を含む1次被覆用塗液でコア粒子を被覆し、1次被覆用塗液に含まれる溶媒を除去することで1次被覆コア粒子を作製し、次いで帯電制御剤を含まない2次被覆用塗液で1次被覆コア粒子を被覆し、2次被覆用塗液に含まれる溶媒を除去して2次被覆コア粒子を作製した後、樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点未満の温度で2次被覆コア粒子の樹脂層を熱硬化処理することによって作製できる。
本実施形態において、1次被覆用塗液で形成される内側領域105の厚さは、0.5μm以上2μm以下であることが好ましく、2次被覆用塗液で形成される外側領域104の厚さは0.5μm以上1μm以下であることが好ましい。
内側領域105および外側領域104の厚みは、簡易的にコア粒子の添加量と熱硬化シリコーン樹脂層の原料の添加量との比率から球形モデルで算出する既存の算出方法に基づいて求めることができる。
(6)第1Cの実施形態
図3は、本発明の第1Cの実施形態であるキャリア106の構成を模式的に示す断面図である。本実施形態のキャリア106は、熱硬化シリコーン樹脂層102bが内側領域105aに前記正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域107に負帯電性の帯電制御剤を含むこと以外は第1Aの実施形態と同様である。内側領域105aは、外側領域107より正帯電性の帯電制御剤の含有量が多く、外側領域107は、内側領域105aより負帯電性の帯電制御剤の含有量が多いが、内側領域105aと外側領域107との間に明確に界面が存在するわけではない。
本実施形態のキャリア106は、ライフ時のトナー帯電量の低下を抑制することができるだけでなく、新しい2成分現像剤を画像形成装置にセットした直後のたとえば初期から2000枚の画像形成にかけてのトナーの帯電量の上昇を緩和することができる。したがって、新しい2成分現像剤を画像形成装置にセットした直後にトナーの帯電量が不所望に大きくなることを防ぐことができるので、画像濃度が好適な範囲から低下することを抑え、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。外側領域107および内側領域105aの厚さの好ましい範囲は、第1Bの実施形態と同様である。
(負帯電性の帯電制御剤)
本実施形態に用いられる負帯電性の帯電制御剤としては、たとえば下記一般式(4)で表わされるカリックスアレーン化合物が挙げられる。
Figure 2009300792
(式中、x+y=nであり、xおよびyは1以上の整数を示し、nは4〜8の整数を示し、x個の一方の繰り返し単位とy個の他方の繰り返し単位は、任意の順序をとり得る。また、R、R、RおよびRは、それぞれ独立的に、水素原子、分岐していてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数7〜12のアラルキル基、置換基を有してもよいフェニル基を示す。)
一般式(4)で表されるカリックスアレーン化合物を帯電制御剤として用いると、帯電量の上昇が起こり難く、帯電安定性に優れているので好ましい。また、無色であることから、カラートナーへの汚染が起こりにくく、カラー画像の濁りを防止できる。
一般式(4)で表されるカリックスアレーン化合物としては、たとえば、下記化合物16が挙げられる。
化合物16:
Figure 2009300792
一般式(4)で表されるカリックスアレーン化合物の合成方法としては、たとえば特開平8−137138号公報に記載の方法に従って合成できる。次に、化合物16の具体的な合成方法を記載する。
(化合物16の合成方法)
p-tert−ブチルカリックス(8)アレーンと炭酸カリウムとをメチルイソブチルケトン(MIBK)中で8時間還流させた後、臭化ベンジルを加え30時間還流反応させる。反応液を自然冷却させた後、これを吸引濾過し、得られた濾液を減圧乾固させる。これをクロロホルム/n−ヘキサンを用いて再結晶させることによって、化合物16を得る。
本実施形態のキャリアは、まず、正帯電性の帯電制御剤を含む1次被覆用塗液でコア粒子を被覆し、1次被覆用塗液に含まれる溶媒を除去することで1次被覆コア粒子を作製し、次いで負帯電性の帯電制御剤を含む2次被覆用塗液で1次被覆コア粒子を被覆し、2次被覆用塗液に含まれる溶媒を除去して2次被覆コア粒子を作製した後、樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点未満の温度で2次被覆コア粒子の樹脂層を熱硬化処理することによって作製できる。本実施形態のように複数の帯電制御剤が樹脂層中に含まれる場合には、その中で最も融点の低い帯電制御剤の融点未満の温度で熱硬化処理を行うことが好ましい。
本実施形態では、前記正帯電性の帯電制御剤の重量と、前記負帯電性の帯電制御剤の重量との比率が2:1〜1:2の範囲内にあることが好ましい。熱硬化シリコーン樹脂層の内側領域には正帯電性の帯電制御剤が存在し、外側領域には負帯電性の帯電制御剤が存在するが、正帯電性の帯電制御剤が存在する場所と、負帯電性の帯電制御剤が存在する場所との境目では、それら両方の帯電制御剤が存在するので、帯電制御効果が充分に発揮されない。したがって、正帯電性の帯電制御剤の重量が負帯電性の帯電制御剤に比べて少なすぎると、樹脂層が摩耗し、キャリアの体積抵抗率が低下するライフ時において、正帯電性の帯電制御剤の帯電付与能力が充分に発揮されないので、帯電量の低下を抑制することができず、かぶりが発生する。正帯電性の帯電制御剤の重量が負帯電性の帯電制御剤に比べて多すぎると、画像形成の初期において、負帯電性の帯電制御剤の帯電制御効果が充分に発揮されないので、帯電量が不所望に大きくなり、画像濃度が低下した。前記正帯電性の帯電制御剤の重量と、前記負帯電性の帯電制御剤の重量との比率が2:1〜1:2の範囲内にあることによって、初期のトナー帯電量の上昇を確実に緩和し、ライフ時のトナー帯電量の低下を確実に抑制することができるので、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
(導電剤)
本実施形態において、熱硬化シリコーン樹脂層は、その外側領域にさらに導電剤を含むことが好ましい。樹脂層の外側領域にさらに導電剤を含むことによって、新しい2成分現像剤を画像形成装置にセットした直後のたとえば初期から2000枚の画像形成にかけてのトナーの帯電量の上昇をより確実に緩和することができる。したがって、新しい2成分現像剤を画像形成装置にセットした直後にトナーの帯電量が不所望に大きくなることを防ぐことができるので、画像濃度が好適な範囲から低下することを抑え、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
導電剤としては、キャリアの体積抵抗率を制御できるものであれば特に制限はなく、たとえば、酸化ケイ素、アルミナ、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜鉛、チタンブラック、酸化鉄、酸化チタン、酸化スズ、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、ホウ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の導電剤が挙げられる。導電剤は1種を単独で使用できまたは2種以上を併用できる。
上記の導電剤の中でも、作製安定性、コスト、電気抵抗の低さという観点からカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックの種類は特に限定されないが、DBP(ジブチルフタレート)吸油量が90〜170ml/100gの範囲にあるものが、作製安定性に優れる点で好ましい。また、一次粒子径として50nm以下のものが分散性に優れるため特に好ましい。
導電剤の含有率としては、樹脂層を構成する樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部が好ましい。0.1重量部未満では、導電性を得られないことがある。一方、20重量部を超えると導電性がありすぎてチャージリークしてしまうことがある。
2、2成分現像剤
本発明の第2の実施形態である2成分現像剤は、トナーとキャリアとからなり、キャリアとしては上記で説明した本発明のキャリアが使用される。本発明のキャリアは、前述のように熱硬化シリコーン樹脂層中において帯電制御剤の分散性が良好で、帯電制御剤の変性もない。このような本発明のキャリアと、トナーとを2成分現像剤として用いることによって、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を抑え、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができる。したがって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる2成分現像剤とすることができる。
(1)トナー
トナーは、特に限定されず、公知のトナーを使用できる。たとえば、以下で説明するトナーが使用できる。
トナーは、着色樹脂粒子(トナー粒子)と、必要に応じて着色樹脂粒子の表面に付着している外添剤とを備える。外添剤は、トナーの凝集を防ぐことで、感光体ドラムから記録媒体へ転写する際の転写効率が低下を防ぐ観点から、トナーに含まれることが好ましい。
(1)−1、着色樹脂粒子
着色樹脂粒子は、バインダ樹脂、着色剤ならびに必要に応じて離型剤および帯電制御剤を含む。
(バインダ樹脂)
バインダ樹脂としては、公知の各種スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が使用できる。これらの中でも特に線形または非線形のポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂は、機械的強度、定着性および耐ホットオフセット性を同時に充足できる点で優れる。これによって、微粉が発生し難く、トナー像が定着後に紙から剥離し難い。
ポリエステル樹脂は、2価以上の多価アルコールと多塩基酸とからなるモノマー組成物を重合することによって得られる。
ポリエステル樹脂の重合に用いられる2価のアルコールとしては、たとえばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノールAアルキレンオキシド付加物、その他を挙げることができる。
2価の多塩基酸としては、たとえばマレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、これらの酸の無水物や低級アルキルエステル、又はn−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸等のアルケニルコハク酸類又はアルキルコハク酸類を挙げることができる。
必要に応じて、モノマー組成物中に3価以上の多価アルコールまたは3価以上の多塩基酸の少なくともいずれかを添加してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、たとえばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、その他を挙げることができる。
3価以上の多塩基酸としては、たとえば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、およびこれらの無水物などを挙げることができる。
(着色剤)
着色剤としては、トナーに一般に用いられている公知の顔料および染料を使用できる。
具体的には、黒トナー用には、カーボンブラックやマグネタイトなどを例示できる。
イエロートナー用には、C.I.ピグメント・イエロー1、C.I.ピグメント・イエロー3、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ピグメント・イエロー97およびC.I.ピグメント・イエロー98等のアセト酢酸アリールアミド系モノアゾ黄色顔料、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー13、C.I.ピグメント・イエロー14およびC.I.ピグメント・イエロー17等のアセト酢酸アリールアミド系ジスアゾ黄色顔料、C.I.ピグメント・イエロー93およびC.I.ピグメント・イエロー155等の縮合モノアゾ系黄色顔料、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー150およびC.I.ピグメント・イエロー185等のその他黄色顔料、ならびにC.I.ソルベント・イエロー19、C.I.ソルベント・イエロー77、C.I.ソルベント・イエロー79およびC.I.ディスパース・イエロー164等の黄色染料等が例示できる。
マゼンタトナー用には、C.I.ピグメント・レッド48、C.I.ピグメント・レッド49:1、C.I.ピグメント・レッド53:1、C.I.ピグメント・レッド57、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド81、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド5、C.I.ピグメント・レッド146、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・レッド238およびC.I.ピグメント・バイオレット19等の赤色又は紅色顔料、ならびにC.I.ソルベント・レッド49、C.I.ソルベント・レッド52、C.I.ソルベント・レッド58およびC.I.ソルベント・レッド8等の赤色系染料等が例示できる。
シアントナー用には、C.I.ピグメント・ブルー15:3およびC.I.ピグメント・ブルー15:4等の銅フタロシアニンならびにその誘導体の青色系染顔料、C.I.ピグメント・グリーン7およびC.I.ピグメント・グリーン36(フタロシアニン・グリーン)等の緑色顔料等が例示できる。
着色剤の含有量としては、バインダ樹脂100重量部に対して1〜15重量部程度であることが好ましく、より好適には2〜10重量部の範囲である。
(帯電制御剤)
トナーに使用できる帯電制御剤としては、公知の帯電制御剤が使用できる。
トナーに負帯電性を付与する帯電制御剤である負帯電性制御剤として、クロムアゾ錯体染料、鉄アゾ錯体染料、コバルトアゾ錯体染料、サリチル酸およびその誘導体のクロム、亜鉛、アルミニウム、ホウ素錯体または塩化合物、ナフトール酸およびその誘導体のクロム、亜鉛、アルミニウムまたはホウ素との錯体または塩化合物、ベンジル酸およびその誘導体のクロム、亜鉛、アルミニウムまたはホウ素との錯体または塩化合物、長鎖アルキルカルボン酸塩、長鎖アルキルスルフォン酸塩等を挙げることができる。
正帯電性を付与する帯電制御剤である帯電制御剤としては、ニグロシン染料およびその誘導体、トリフェニルメタン誘導体、四級アンモニウム塩、四級ホスフォニウム塩、四級ピリジニウム塩、グアニジン塩、アミジン塩等の誘導体等を挙げることができる。
帯電制御剤の含有量としては、バインダ樹脂100重量部に対して0.1重量部〜20重量部の範囲内がより好ましく、0.5重量部〜10重量部の範囲内がさらに好ましい。
(離型剤)
着色樹脂粒子に含有する離型剤としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成ワックスやパラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体等の石油系ワックスおよびその変成ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の植物系ワックス等を挙げることができる。これらの離型剤を着色樹脂粒子中に含有させることによって、定着ローラまたは定着ベルトに対するトナーの離型性を高めることができるので、定着時の高温オフセットおよび低温オフセットを防止できる。離型剤の添加量は特に制限されないが、バインダ樹脂100重量部に対して1重量部以上5重量部以下であることが好ましい。
着色樹脂粒子は、混練粉砕法または重合法などの公知の方法によって作製できる。具体的には、混練粉砕法を採用した場合、バインダ樹脂、着色剤、帯電制御剤、離型剤およびその他の添加剤を、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ、メカノミルまたはQ型ミキサなどの混合機によって混合する。得られた原料混合物を、2軸混練機、1軸混練機などの混練機によって、100〜180℃程度の温度で溶融混練する。得られた混練物を冷却固化し、固化物をジェットミルのようなエア式粉砕機によって粉砕する。得られた粉砕物を、必要に応じて分級等の粒度調整を行うことによって着色樹脂粒子を作製できる。
着色樹脂粒子の体積平均粒子径は、4〜7μmの範囲内のものが好ましい。この範囲内であれば、ドット再現性に優れ、かぶりやトナー飛散の少ない、高画質画像が得られる。体積平均粒子径の定義は下記する。
着色樹脂粒子のBET比表面積は、1.5m/g以上1.9m/g以下であることが好ましい。BET比表面積が1.9m/gを超えると、着色樹脂粒子表面に凹凸が多くなり、外添剤が凹部に入り込み、外添剤を均一に表面に付着させることができないおそれがある。この場合、外添剤の流動性をよくする効果であるコロ効果、および電荷のリークを防ぐ効果であるスペーサ効果が充分に得られなくなり、かぶりおよびトナー飛散が発生しやすくなる。1.5m/g未満では、着色樹脂粒子表面が平滑になり過ぎるおそれがあり、クリーニング不良が発生することによってかぶりが発生することがある。BET比表面積の定義は下記する。
BET比表面積の制御方法として、公知の方法が使用でき、たとえば、高速で着色樹脂粒子を円筒状の配管の中を回転させて角をとる方法や、熱気流中で瞬間的にトナーを溶融させるサフュージョンシステムなどの方法がある。
(1)−2、外添剤
着色樹脂粒子に外添させる外添剤としては、個数平均粒子径が7nm以上100nm以下のシリカ、酸化チタン、アルミナ等からなる無機粒子が使用できる。また、無機粒子をシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理することによって疎水性を付与してもよい。疎水性を付与した無機粒子は、高湿下において電気抵抗および帯電量の低下が少なくなるので好ましい。特に、シランカップリング剤としてヘキサメチルジシラザン(以下、HMDSと呼ぶこともある)を用いて、表面にトリメチルシリル基を導入したシリカ粒子は、疎水性や絶縁性に優れている。このシリカ粒子を外添したトナーは、高湿環境下においても、優れた帯電性を提供できる。個数平均粒子径の定義は以下に記載する。
具体的な外添剤には、日本アエロジル株式会社製のアエロジル50(個数平均粒子径:約30nm)、アエロジル90(個数平均粒子径:約30nm)、アエロジル130(個数平均粒子径:約16nm)、アエロジル200(個数平均粒子径:約12nm)、アエロジル300(個数平均粒子径:約7nm)、アエロジル380(個数平均粒子径:約7nm)(以上、いずれもシリカ)、デグサ社(ドイツ)製のアルミナムオキサイドC(アルミナ;個数平均粒子径:約13nm)、デグサ社(ドイツ)製のチタニウムオキサイドP−25(酸化チタン;個数平均粒子径:約21nm)、MOX170(シリカ・アルミナ混合物;個数平均粒子径:約15nm)、石原産業株式会社製TTO−51(酸化チタン、個数平均粒子径:約20nm)、TTO−55(酸化チタン、個数平均粒子径:約40nm)等がある。
外添剤は、着色樹脂粒子とたとえばヘンシェルミキサのような気流混合機を用いて混合することによって、着色樹脂粒子に外添される。
外添剤の添加量は、0.2〜3重量%が好ましい。0.2重量%未満では、トナーに十分や流動性を与えられないことがある。逆に3重量%を超えると、トナーの定着性が低下することがある。
(2)2成分現像剤
外添剤を含むトナーを得る場合には、上記着色樹脂粒子と外添剤とを混合する。キャリアとトナーとの混合割合は、たとえばキャリア100重量部に対してトナー3〜15重量部の割合である。キャリアとトナーの混合方法は、ナウターミキサのような混合機で攪拌する方法が挙げられる。
前述のように熱硬化シリコーン樹脂層中において帯電制御剤の分散性が良好で、帯電制御剤の変性もない本発明のキャリアと、トナーとを2成分現像剤として用いることによって、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を抑え、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができる。したがって、長期間にわたって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる2成分現像剤とすることができる。
3、画像形成装置
本発明の第3の実施形態である画像形成装置は、現像剤として前述の本発明に係る2成分現像剤を用いる限り、他の構成について特定のものに限定されず、2成分現像剤を用いる電子写真方式の画像形成装置の構成として公知のものをいずれも採用できる。
本発明の画像形成装置は、たとえば、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複合機であり得る。
以下、本発明の画像形成装置について図を参照しながら具体的に説明する。
図4は、本発明の第3の実施形態である画像形成装置40の構成を模式的に示す概略図である。本発明の画像形成装置は、図4に示す画像形成装置40の構成に限定されない。図4に示すように、画像形成装置40は、4つの画像形成ユニット1〜4を備えるタンデム方式のカラー画像形成装置である。
画像形成装置40は、4つの画像形成ユニット1〜4として、黒トナー像を形成するための第1画像形成ユニット1と、シアントナー像を形成するための第2画像形成ユニット2と、マゼンタトナー像を形成するための第3画像形成ユニット3と、イエロートナー像を形成するための第4画像形成ユニット4とを含む。
図4の紙面に向かって、4つの画像形成ユニット1〜4の上方には、無端ベルトである中間転写ベルト5が配設されている。中間転写ベルト5は、2つの支持ロール6に掛け渡され、矢印Rにて示す方向に回転するようになっている。中間転写ベルト5を挟んで、一方の支持ロール6に対向して2次転写ローラ8が設けられる。以降、2次転写ローラ8が配置されている2次転写位置を起点として、中間転写ベルト5の回転方向の上流、下流を規定する。中間転写ベルト5の材料としては、ポリイミドまたはポリアミド等の熱硬化性シリコーン樹脂に電子伝導性導電材を適当量含有させたものが使用できる。
4つの画像形成ユニット1〜4は、中間転写ベルト5の回転方向Rの上流側から下流側に向かって、黒色の画像情報に対応するトナー像を形成する第1画像形成ユニット1、シアン色の画像情報に対応するトナー像を形成する第2画像形成ユニット2、マゼンタ色の画像情報に対応するトナー像を形成する第3画像形成ユニット3、イエロー色の画像情報に対応するトナー像を形成する第4画像形成ユニット4の順に配置される。
中間転写ベルト5の内側領域には、各画像形成ユニット1〜4で形成された単色トナー像を中間転写ベルト5上に転写する1次転写ローラ7が、中間転写ベルト5を挟んで、各画像形成ユニット1〜4に対向するように各々設けられている。各画像形成ユニット1〜4で形成された単色トナー像は、中間転写ベルト5上に重ね合うように転写され、一つのカラートナー画像を形成する。
イエロー色の画像情報に対応するトナー像を形成する第4画像形成ユニット4よりも中間転写ベルト5の回転方向Rの下流側には、中間転写ベルト5上に形成されたカラー画像を記録媒体に転写する2次転写ローラ8が配設されている。
2次転写ローラ8より中間転写ベルト5の回転方向Rの下流側には、中間転写ベルト5の表面をクリーニングするためのベルトクリーニングユニット10が設けられる。ベルトクリーニングユニット10は、中間転写ベルト5に接触配置されるベルトクリーニングブラシ11と、ベルトクリーニングブレード12とを有している。ベルトクリーニングブレード12は、ベルトクリーニングブラシ11より中間転写ベルト5の回転方向Rの下流側に配置される。2次転写後、記録媒体に転写されないまま中間転写ベルト5上に残ったトナーは、ベルトクリーニングユニット10にて取り除かれる。
図2の紙面に向かって4つの画像形成ユニット1〜4の下方には、記録媒体を収容するトレイ14が配設されている。トレイ14内の記録媒体は、複数の給紙ローラ13によって、2次転写ローラ8が中間転写ベルト5と対向する2次転写位置まで搬送される。矢印Pによって、記録媒体の搬送方向を示す。
2次転写ローラ8よりも記録媒体の搬送方向Pの下流側には、記録媒体に転写されたカラートナー像を記録媒体に定着するための定着ユニット15が設けられる。そして、定着ユニット15よりも記録媒体の搬送方向Pの下流側には、カラートナー像が定着された記録媒体を画像形成装置40から排出する排紙ローラ13aが設けられる。
図5は、図4に示す第1画像形成ユニット1を示す概略図である。第2画像形成ユニット2、第3画像形成ユニット3、および第4画像形成ユニット4の構成は、実質的に同じ構成である。したがって、第1画像形成ユニット1、第2画像形成ユニット2、第3画像形成ユニット3、および第4画像形成ユニット4の構成の詳細な説明は省略する。
第1画像形成ユニット1は、像担持体である円柱状の感光体ドラム16と、感光体ドラム16の周囲に設けられ、感光体ドラム16を帯電する帯電器17、感光体ドラム16上に静電潜像を書き込む露光器18、感光体ドラム16上の静電潜像を可視化する現像装置19および一次転写後に感光体ドラム16上に残留するトナーを含む残留物を除去する感光体ドラムクリーナ20とを含む。帯電器17および露光器18は、潜像形成手段として機能する。
帯電器17は、本実施形態では非接触型帯電器であり、たとえばスコロトロン帯電器によって実現され、感光体ドラム16に対しコロナ放電を行って感光体ドラム16を所定の電位に帯電させる。帯電器17は、コロトロン帯電器によって実現されてもよい。また帯電器17は、非接触型帯電器に限定されず、接触型帯電器、たとえば、帯電ローラまたは帯電ブラシによって実現されてもよい。
露光器18は、たとえば、レーザ露光器からなり、画像信号に応じたレーザ走査による露光を行い、帯電器17によって帯電された感光体ドラム16の表面電位を変化させることで、画像情報に応じた静電潜像を形成する。露光器としては、LDEアレイ装置等を用いることもできる。
現像装置19は、現像槽27内部に本発明のトナーを含む現像剤を収容し、現像剤に含まれるトナーによって、感光体ドラム16表面の静電潜像を現像してトナー像を形成する。現像剤には、トナーおよびキャリアからなる2成分現像剤とキャリアを含まずトナーのみを含む1成分現像剤とがある。本実施の形態の画像形成装置40においては、現像装置19は、現像槽27内部に2成分現像剤を収容し、2成分現像剤に対応した構成を有する。
感光体ドラムクリーナ20は、クリーニングブレード21と、クリーナハウジング22と、シール23とを備えている。
クリーニングブレード21は、感光体ドラム16の回転方向Rdに対してカウンタ方向に圧接配置され、感光体ドラム16表面の残留物を掻き取るものである。クリーナハウジング22は、掻き取られた残留物を収容するもので、クリーニングブレード21はクリーナハウジング22に取り付けられる。シール23は、クリーナハウジング22内部を封止するもので、クリーニングブレード21よりも感光体ドラム16の回転方向Rd上流側において、一端がクリーナハウジング22に固定されると共に、他端が感光体ドラム16に接触配置されている。
図6は、図5に示す第1画像形成ユニット1における現像装置19周辺の構成を示す概略図である。現像装置19は、2成分現像剤(以下、単に「現像剤」ということがある)31が収容される現像槽27を備えており、現像槽27には、感光体ドラム16の外周面に臨む位置に、感光体ドラム16の外周面に向かって開放する開放部30が形成されている。
現像槽27内部には、開放部30の開口を通して感光体ドラム16の外周面を臨むように現像ローラ24が設けられる。現像ローラ24は、円柱状であり、その外周面に現像剤31を担持して搬送することによって感光体ドラム16に現像剤中のトナーを供給し、感光体ドラム16上の静電潜像を現像する。現像ローラ24は、感光体ドラム16の外周面から間隔をあけて配置される。
現像ローラ24は、多極に着磁された円柱状の多極着磁部材25と、多極着磁部材25に回転自在に外嵌された非磁性のスリーブ26とを備える。多極着磁部材25は、軸線方向両端部が、現像槽27の両側壁に非回転に支持される。
多極着磁部材25には、周方向における複数の位置に、複数の磁極が離隔して配置される。多極着磁部材25の磁極は、たとえば断面形状が長方形状の棒磁石を、多極着磁部材25の周方向における複数の位置に、放射状に配置することによって形成される。本実施形態では、多極着磁部材25には、5つの磁極、具体的には3つのN極N1,N2,N3と、2つのS極S1,S2とが配置される。
磁極N1は感光体ドラム16を臨む位置に配置される。スリーブ26の回転軸線を回転中心として、磁極S1は、磁極N1からスリーブ26の回転方向Ra上流側に、たとえば59°角変位した位置に配置され、磁極N2は、磁極N1からスリーブ26の回転方向Ra上流側に、たとえば117°角変位した位置に配置され、磁極N3は磁極N1からスリーブ26の回転方向Ra上流側に、たとえば224°角変位した位置に配置され、磁極S2は、磁極N1からスリーブ26の回転方向Ra上流側に、たとえば282°角変位した位置にそれぞれ配置される。
N極の磁束密度を正(プラス(+))とし、S極の磁束密度を負(マイナス(−))とすると、磁極N1の磁束密度のピーク値は、たとえば110mTであり、磁極S1の磁束密度のピーク値は、たとえば−78mTであり、磁極N2の磁束密度のピーク値は、たとえば56mTであり、磁極N3の磁束密度のピーク値は、たとえば42mTであり、磁極S2の磁束密度のピーク値は、たとえば−80mTである。
現像槽27の開放部30近傍であり、かつ現像ローラ24の感光体ドラム16を臨む部分よりもスリーブ26の回転方向Raの上流側であって、汲上げ極N2よりもスリーブ26の回転方向Raの下流側の部分に対向する位置には、現像ローラ24の外周面に担持される現像剤層の厚みを規制して、現像剤の静電潜像への搬送量を規制する規制部材28が設けられる。規制部材28は、現像ローラ24の外周面に対して所定の間隔を隔てて配置されている。
現像槽27内部であって、現像ローラ24に臨む位置には、現像槽27内部の現像剤を撹拌すると共に現像ローラ24へと供給する攪拌部材29が、回転自在に設けられる。
上記のように、現像装置1は、本発明の2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像して可視像を形成する。本発明の2成分現像剤は、初期からライフまでのトナー帯電量が安定しているので、本発明の2成分現像剤を用いることによって、長期間にわたってかぶりのない良好なトナー画像を安定して形成することのできる現像装置1を実現することができる。また、前述のように像担持体にかぶりおよびトナー飛散のないトナー像を形成可能な本発明の現像装置1を備えて画像形成装置40が実現される。このような画像形成装置40で画像を形成することによって、かぶりがなく一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる。
本発明の実施形態において使用する用語「体積平均粒子径」、「飽和磁化」、「体積抵抗率」、「数平均分子量」、「被覆率」、「BET比表面積」、「個数平均粒子径」の定義を記載する。
(キャリアおよびコア粒子の体積平均粒子径)
本発明の実施形態において、キャリアおよびコア粒子の体積平均粒子径は、レーザ回折式粒度分布測定装置HELOS(SYMPATEC社製)に乾式分散装置RODOS(SYMPATEC社製)を用いて、分散圧3.0barの条件下で測定した値を意味する。
(着色樹脂粒子の体積平均粒子径)
本発明の実施形態において、着色樹脂粒子の体積平均粒子径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)で100μmのアパチャーを用いて測定した値を意味する。
具体的には、測定装置としては、コールターカウンターTA−II型又はコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いる。電解液としては、1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を用いる。約1%のNaCl水溶液としては、たとえば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。
測定法としては前記電解液水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を、0.1〜5ml加え、さらに測定試料として着色樹脂粒子を2〜20mg加えた。測定試料を懸濁した電解液は超音波分散機で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置によって、アパチャーとして100μmアパチャーを用い、着色樹脂粒子の体積および個数を測定して、着色樹脂粒子の体積粒度分布および個数粒度分布を算出した。着色樹脂粒子の体積粒度分布より、着色樹脂粒子の体積平均粒子径を求めた。
(キャリアの飽和磁化)
本発明の実施形態において、キャリアの飽和磁化は、東英工業株式会社製のVSMP−1によって測定された値をいう。
(コア粒子およびキャリアの体積抵抗率)
本発明の実施形態において、コア粒子およびキャリアの体積抵抗率は下記の手順で測定された値を意味する。まず、気温20℃、湿度65%の環境条件下において、6.5mmの間隙を設けて設置される幅30mm、高さ10mmの2枚の銅板電極間に0.2gのコア粒子を充填した。次いで、N極とS極とが対向するように各銅板電極の外側領域に配置される2つの磁石(100mT)の磁力線によって、コア粒子によるブリッジを形成した。この状態において、500Vの電圧印加の15秒後に測定した値をコア粒子の体積抵抗率とした。キャリアの体積抵抗率も同様にして測定される。
(熱硬化シリコーン樹脂層の被覆率)
本発明の実施形態において、コア粒子表面における熱硬化シリコーン樹脂層の被覆率は、次の方法で算出された値を意味する。キャリア表面に金などの導電剤を蒸着しないまま、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、加速電圧2.0eVの電子線で観察した。このとき、キャリア中、熱硬化シリコーン樹脂層はチャージアップにより白く観察される。キャリア全面積に対する白色領域面積の割合を算出した。この算出をキャリア100個について行ない、得られた値の平均値をコア粒子表面における熱硬化シリコーン樹脂層の被覆率とした。
(着色樹脂粒子のBET比表面積)
本発明の実施形態において、着色樹脂粒子のBET比表面積は、BET比表面積測定装置ジェミニ2360(島津製作所社製)を用いた3点測定法で得られた測定値を意味する。
(外添剤の個数平均粒子径)
本発明の実施形態において、外添剤の個数平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて微粒子を撮影し、得られた画像から任意に100個の微粒子の粒子径を測定し、得られた粒子径の平均値を意味する。
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
<帯電制御剤の合成>
〔合成1〕
N−フェニルJ酸20.74gと水300mlとの混合液に水酸化ナトリウムを加えてそのpHを7.0に調製した。45℃に保ったこの混合液に、トリラウリルメチルアンモニウムクロライド55.85gの50%メタノール溶液を60分間で滴下した。滴下終了後、その混合液を80℃で1時間撹拌した。放冷後、液中に析出した固体を濾取し、その濾取物を洗浄した後それを乾燥することによって、63.87gの淡灰色粉末の化合物1(融点:177℃)を得た(収率:93.8%)。
〔合成2〕
N−フェニルJ酸をN−アセチルJ酸37.50gに代えるほかは化合物1の合成方法と同様にして35.84gの白色粉末の化合物2(融点:167℃)を得た(収率:56.2%)。
〔合成3〕
N−フェニルJ酸およびトリラウリルメチルアンモニウムクロライドを、それぞれN−メチルJ酸20.74gおよびトリオクチルメチルアンモニウムクロライド39.67gに代えるほかは化合物1の合成方法と同様にして45.91gの淡褐色粉末の化合物3(融点:175℃)を得た(収率:84.0%)。
〔合成4〕
1モルのm−カルボキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを水に溶解させると共に、別に1モルのトリ−n−ブチルベンジルアンモニウムクロライドを水に溶解させ、これら両方の溶液または分散液を混合して適当な時間攪拌し、得られた生成物を濾過することによって化合物4(融点143℃)を得た。
〔合成5〕
m−カルボキシベンゼンスルホン酸ナトリウムの代わりに3−カルボキシ-4-ヒドロキシベンゼンスルホン酸ナトリウムを用いたこと以外は合成例4と同様の方法で化合物5(融点:185℃)を得た。
〔合成6〕
p-tert−ブチルカリックス(8)アレーン12.96g(0.01mol) と炭酸カリウム4.14g(0.03mol)を100ml のメチルイソブチルケトン(MIBK)中で8時間還流させた後、臭化ベンジル5.1g(0.03mol)を加え30時間還流反応させた。反応液を自然冷却させた後、これを吸引濾過し、得られた濾液を減圧乾固させた。これをクロロホルム/n−ヘキサンを用いて再結晶させることによって、白色粉末の化合物16(融点:205℃)を7g得た。
化合物1〜5,16の構造は前記のとおりである。
<キャリアの作製>
〔実施例1〕
(コア粒子の作製)
フェライト原料として、酸化鉄(KDK社製)50mol%、酸化マンガン(KDK社製)35mol%、酸化マグネシウム(KDK社製)14.5mol%、および酸化ストロンチウム(KDK社製)0.5mol%を含み、媒体を水とするスラリーをボールミルで4時間粉砕した。このスラリーをスプレードライヤーにて乾燥させ、得られた真球状の粒子をロータリーキルンにて930℃で2時間仮焼した。この仮焼粉を、水に分散させ、湿式粉砕機(粉砕媒体としてスチールボール使用)によって平均粒子径2μm以下にまで微粉砕した。このスラリーにPVAを2重量%添加し、スプレードライヤーによって造粒、乾燥させ、電気炉にて、温度1100℃、酸素濃度0体積%で4時間、本焼成を行った。その後、解砕および分級を行うことによって、体積平均粒子径が44μmであり、体積抵抗率が1×10Ω・cmであるフェライト成分からなるコア粒子を得た。
(1次被覆)
正帯電性の帯電制御剤を含む1次被覆用塗液は、ジメチルシリコーン樹脂(東芝シリコン社製)100重量部と、正帯電性の帯電制御剤として、化合物1(融点:177℃)5重量部と、硬化剤としてオクチル酸5重量部とをトルエンおよびメタノールの混合溶媒(トルエン:メタノール=10:1)890重量部に溶解して調製した。浸漬法塗工装置(商品名:万能混合攪拌機NDMV型、ダルトン社製)において、1次被覆用塗液30重量部中にコア粒子100重量部を浸漬させることによって、正帯電性の帯電制御剤を含む熱硬化シリコーン樹脂でコア粒子を被覆した。その後、トルエンを完全に蒸発除去することで、熱硬化シリコーン樹脂層の被覆率が100%である1次被覆コア粒子を作製した。
(2次被覆)
帯電制御剤を含まない2次被覆用塗液は、ジメチルシリコーン樹脂(東芝シリコン株式会社製)100重量部と、硬化剤としてオクチル酸5重量部とをトルエン895重量部に溶解して調製した。浸漬被覆装置(商品名:万能混合攪拌機NDMV型、ダルトン社製)において、2次被覆用塗液30重量部中に1次被覆コア粒子103重量部を浸漬させることによって、帯電制御剤を含まない熱硬化シリコーン樹脂で1次被覆コア粒子を被覆した。溶媒を完全に蒸発除去した後、オーブン中で60分間150℃加熱して1次被覆コア粒子に熱硬化処理を行うことで、熱硬化シリコーン樹脂の被覆率が100%である実施例1のキャリアを作製した。実施例1のキャリアは、体積平均粒子径が45μmであり、体積抵抗率が2×1012Ω・cmであり、飽和磁化が65emu/gであった。
〔実施例2〜11、比較例1〜6〕
帯電制御剤の種類、帯電制御剤の添加量、熱硬化処理時の温度、または熱硬化処理時の時間の少なくともいずれか1つを表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして実施例2〜11および比較例1〜6のキャリアを作製した。
Figure 2009300792
〔実施例12〕
(1次被覆)
正帯電性の帯電制御剤を含む1次被覆用塗液は、ジメチルシリコーン樹脂(東芝シリコン社製)100重量部と、帯電制御剤として、化合物1(融点:177.3℃)5重量部と、硬化剤としてオクチル酸5重量部とをトルエンおよびメタノールの混合溶媒(トルエン:メタノール=10:1)890重量部に溶解して調製した。浸漬被覆装置(商品名:万能混合攪拌機NDMV型、ダルトン社製)において、1次被覆用塗液30重量部中に、実施例1の(コア粒子の作製)で得られたコア粒子100重量部を浸漬させることによって、正帯電性の帯電制御剤を含む熱硬化シリコーン樹脂でコア粒子を被覆した。被覆されたコア粒子から溶媒を完全に蒸発除去した後、オーブン中で60分間150℃に加熱して熱硬化処理を行うことで1次被覆コア粒子を作製した。
(2次被覆)
負帯電性の帯電制御剤を含む2次被覆用塗液は、帯電制御剤として化合物6(融点:205℃)5重量部と、ジメチルシリコーン樹脂(東芝シリコン株式会社製)100重量部と、硬化剤としてオクチル酸5重量部とをトルエン895重量部に溶解して調製した。浸漬被覆装置(商品名:万能混合攪拌機NDMV型、ダルトン社製)において、2次被覆用塗液30重量部中に1次被覆コア粒子103重量部を浸漬させることによって、1次被覆コア粒子を被覆した。実施例12の1次被覆コア粒子の作製と同様に、被覆された1次被覆コア粒子から溶媒を完全に蒸発除去した後、オーブン中で60分間150℃加熱して熱処理(熱硬化)を行うことで、実施例12のキャリアを作製した。
〔実施例13〜22〕
帯電制御剤の種類、熱硬化時の温度、または熱硬化時の時間の少なくともいずれか1つを表2に示すように変更したこと以外は実施例12と同様にして実施例13〜22のキャリアを作製した。
Figure 2009300792
〔実施例23〜26〕
実施例1の(コア粒子の作製)で得られたコア粒子を被覆する際の1次被覆用塗液の添加量、および1次被覆コア粒子を被覆する際の2次被覆用塗液の添加量を表3に示すように変更したこと以外は実施例12と同様にして実施例23〜26のキャリアを作製した。1次被覆用塗液および2次被覆用塗液の添加量を変えることによって、熱硬化シリコーン樹脂層に含まれる正帯電性の帯電制御剤の重量と、負帯電性の帯電制御剤の重量との比率を変化させることができる。
Figure 2009300792
<トナーの作製>
実施例1〜26および比較例1〜6のキャリアとともに用いるトナーを、以下に示す方法で作製した。
トナー材料を下記する。
・バインダ樹脂(ビスフェノールAプロピレンオキサイド、テレフタル酸または無水トリメリット酸を単量体として重縮合して得られるポリエステル樹脂:ガラス転移温度60℃、軟化温度115℃:藤倉化成工業社製) 100重量部
・着色剤(C.I.ピグメント・ブルー15:3) 5重量部
・帯電制御剤(ホウ素化合物、商品名:LR−147、日本カーリット社製)
2重量部
・離型剤(マイクロクリスタリンワックス、商品名:HNP−9、日本精鑞社製)
3重量部
上記トナー材料をヘンシェルミキサにて10分間混合した後、混練分散処理装置(商品名:ニーディックスMOS140−800、三井鉱山社製)で溶融混練して、バインダ樹脂以外のトナー材料をバインダ樹脂中に分散させた混練物を得た。その混練物をカッティングミルで粗粉砕した後、ジェット式粉砕機(商品名:IDS−2型、日本ニューマチック工業社製)によって微粉砕した。微粉砕物を、風力分級機(商品名:MP−250型、日本ニューマチック工業社製)を用いて分級することによって、体積平均粒径が6.5±0.1μmであり、BET比表面積が1.8±0.1m/gである着色樹脂粒子を得た。
得られた着色樹脂粒子100重量部に、個数平均粒径が12nmのヘキサメチルジシラザンで表面を処理したシリカ粒子(商品名:R8200、エボニック社製)1重量部を加えて、攪拌羽根の先端速度を15m/秒に設定した気流混合機(ヘンシェルミキサ、三井鉱山社製)で2分間攪拌することによって負帯電性のトナーT1を作製した。
<2成分現像剤>
実施例1〜26および比較例1〜6のキャリアとトナーT1とをそれぞれ混合することによって、実施例1〜26および比較例1〜6の2成分現像剤を作製した。2成分現像剤は、トナー6重量部と実施例1〜26および比較例1〜6のキャリア94重量部とをそれぞれナウターミキサ(商品名:VL−0、ホソカワミクロン社製)に投入し、20分間攪拌混合することによって作製した。
<画像評価>
実施例1〜26および比較例1〜6のキャリアを含む2成分現像剤について、図4に示すような画像形成装置(エージング試験機)を用いて連続プリントテストを行った。連続プリントテストには、画像形成装置の4つの画像形成ユニットのうち画像形成ユニット1のみを用いた。画像形成装置の現像条件として、感光体の周速を400mm/秒とし、現像ローラの周速を560mm/秒とし、感光体と現像ローラとのギャップを0.42mmとし、現像ローラと規制ブレードとのギャップを0.5mmに設定し、ベタ画像(100%濃度)における紙上のトナー付着量が0.5mg/cmとなり、非画像部におけるトナー付着量が最も少なくなる条件に、感光体の表面電位及び現像バイアスをそれぞれ調整した。試験紙として、A4サイズの電子写真用紙(マルチレシーバー;シャープドキュメントシステム株式会社製)を使用した。
紙の上に記録されるプリント画像のカバレージが6%となるテキスト画像で70,000(以下「70k」とも記載する)枚の連続プリントテストを行い、2000(以下「2k」とも記載する)枚および70k枚におけるトナー帯電量の測定、画像濃度およびかぶり濃度を測定した。これら各値の測定法及び評価法を下記する。
(トナー帯電量)
トナー帯電量は、吸引式小型帯電量測定装置(210HS−2A;トレックジャパン株式会社製)を用いて測定した。
(画像濃度)
画像濃度については、一辺が3cmのベタ画像(100%濃度)をプリントし、プリント部分の画像濃度を、反射濃度計(RD918;マクベス社製)を用いて測定した。画像濃度が1.50以上を良好とし、紙の繊維がトナーで覆われているが、繊維の凹凸が見える状態である画像濃度1.3以上1.50未満を可とし、紙の繊維が見える状態である画像濃度1.3未満を不良とした。
(かぶり)
かぶり濃度については、非画像部(0%濃度)の濃度を次の手順によって算出した。白度計(商品名:Z−Σ90 COLOR MEASURING SYSTEM、日本電色工業社製)を用いて、予めプリント前の紙の白色度を測定した。次に、プリント後の紙の非画像部における白色度を、白度計を用いて測定し、プリント前の白色度との差を求めた。この差をかぶり濃度とした。かぶりの評価基準は次のとおりである。肉眼ではかぶりがほとんど確認できない状態であるかぶり濃度が0.5未満を良好とし、肉眼でかぶりがやや明確に確認できる状態であるかぶり濃度が0.5以上0.8未満を可とし、肉眼でかぶりが明確に確認できる状態であるかぶり濃度が0.8以上を不良とした。
<結果>
連続プリントテスト結果を表4、表5に示す。
Figure 2009300792
Figure 2009300792
表4に示すように、熱硬化シリコーン樹脂層が帯電制御剤の融点より低い温度での熱硬化処理により形成された実施例1〜26は、70k枚印字後においてもトナーの帯電量が安定しており、画像濃度が高く、かぶりの発生もなかった。
表5に示すように、熱硬化シリコーン樹脂層が帯電制御剤の融点より高い温度での熱硬化処理によって形成された比較例2〜6は、70k枚印字後にトナー帯電量の低下が観察され、これに伴い、かぶりが発生した。
表4に示すように、熱硬化シリコーン樹脂層が、内側領域に正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域に負帯電性の帯電制御剤を含み、樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点より低い温度での熱硬化処理によって形成された実施例12〜22は、2k枚印字後、70k枚印字後の長期間にわたってトナーの帯電量が安定しており、画像濃度も高く、かぶりの発生もなかった。特に2k枚印字後においては、熱硬化シリコーン樹脂層が内側領域に正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域に帯電制御剤を含まず、樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点より低い温度での熱硬化処理によって形成された実施例1〜11よりも高い画像濃度が得られた。
正帯電性の帯電制御剤の重量と負帯電性の帯電制御剤の重量との比率が2:1〜1:2の範囲内である実施例24、25は、2k枚印字後および70k枚印字後の長期間にわたってトナーの帯電量が安定しており、画像濃度も高く、かぶりの発生もなかった。正帯電性の帯電制御剤の重量と負帯電性の帯電制御剤の重量との比率が5:1である実施例23は、2k枚印字後においてトナーの帯電量上昇がみられ、画像濃度がやや低下した。また、正帯電性の帯電制御剤の重量と負帯電性の帯電制御剤の重量との比率が1:5である実施例26は、70k枚印字後にトナー帯電量の低下が観察され、これに伴い70k枚印字後においてややかぶりが発生した。
本発明の第1Aの実施形態であるキャリア100の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第1Bの実施形態であるキャリア103の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第1Cの実施形態であるキャリア106の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の第3の実施形態である画像形成装置40の構成を模式的に示す概略図である。 図4に示す第1画像形成ユニット1を示す概略図である。 図5に示す第1画像形成ユニット1における現像装置19周辺の構成を示す概略図である。
符号の説明
1 第1画像形成ユニット
2 第2画像形成ユニット
3 第3画像形成ユニット
4 第4画像形成ユニット
5 中間転写ベルト
6 支持ロール
7 1次転写ローラ
8 2次転写ローラ
10 ベルトクリーニングユニット
11 ベルトクリーニングブラシ
12 ベルトクリーニングブレード
13 給紙ローラ
13a 排紙ローラ
15 定着ユニット
17 帯電器
18 露光器
19 現像装置
20 感光体ドラムクリーナ
21 クリーニングブレード
22 クリーナハウジング
23 シール
24 現像ローラ
25 多極着磁部材
26 スリーブ
27 現像槽
28 規制部材
29 攪拌部材
30 開放部
31 2成分現像剤
40 画像形成装置
100 キャリア
101 コア粒子
102 熱硬化シリコーン樹脂層
N1、N2、N3、S1、S2 磁極、
P 搬送方向、
R、Rd 回転方向

Claims (11)

  1. コア粒子と、コア粒子の表面に熱硬化シリコーン樹脂で形成される熱硬化シリコーン樹脂層とを有し、
    熱硬化シリコーン樹脂層は、正帯電性の帯電制御剤を含み、熱硬化シリコーン樹脂層に含まれる帯電制御剤の融点未満の温度で熱硬化処理されることによって形成されることを特徴とするキャリア。
  2. 熱硬化シリコーン樹脂層は、正帯電性の帯電制御剤として、下記一般式(1)で表される第4級アンモニウム塩、下記一般式(2)で表わされる第4級アンモニウム塩および下記一般式(3)で表わされる第4級アンモニウム塩の1種または2種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
    Figure 2009300792
    (式中、Xは、アルキル基、シクロアルキル基、置換もしくは非置換フェニル基、または−COR(ただし、Rは低級アルキル基)を示し、Zは、水素原子、水酸基またはアルキル基を示す。RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基またはベンジル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示し、Rは、炭素数5〜18のアルキル基またはベンジル基を示す。)
    Figure 2009300792
    (式中、Zは、水素原子、水酸基、置換もしくは非置換アルキル基、アルケニル基、またはカルボキシル基を示し、kは1または2の整数を示し、gおよびhはそれぞれ1〜3の整数を示し、kとgとhとの合計は6以下である。R〜Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜18の置換もしくは非置換アルキル基、炭素数1〜18のアルケニル基、シクロアルキル基、置換もしくは非置換フェニル基、または置換もしくは非置換ベンジル基を示す。)
    Figure 2009300792
    (式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基、Rは、炭素数1〜8のアルキル基またはベンジル基を示す。)
  3. 熱硬化シリコーン樹脂層は、内側領域に前記正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域には帯電制御剤を含まないことを特徴とする請求項1または2に記載のキャリア。
  4. 熱硬化シリコーン樹脂層は、内側領域に前記正帯電性の帯電制御剤を含み、外側領域に負帯電性の帯電制御剤を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のキャリア。
  5. 前記正帯電性の帯電制御剤の重量と、前記負帯電性の帯電制御剤の重量との比率が2:1〜1:2の範囲内にあることを特徴とする請求項4に記載のキャリア。
  6. 熱硬化シリコーン樹脂層は、その外側領域にさらに導電剤を含むことを特徴とする請求項4または5に記載のキャリア。
  7. 熱硬化シリコーン樹脂がジメチルシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のキャリア。
  8. コア粒子がフェライト成分を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のキャリア。
  9. トナーと請求項1〜8のいずれか1つに記載のキャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤。
  10. 請求項9に記載の2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像して可視像を形成することを特徴とする現像装置。
  11. 静電潜像が形成される像担持体と、
    像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    請求項10に記載の現像装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2008155976A 2008-06-13 2008-06-13 キャリアおよびそれを含む2成分現像剤、ならびに該2成分現像剤を用いる現像装置および画像形成装置 Pending JP2009300792A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008155976A JP2009300792A (ja) 2008-06-13 2008-06-13 キャリアおよびそれを含む2成分現像剤、ならびに該2成分現像剤を用いる現像装置および画像形成装置
US12/482,663 US20090311620A1 (en) 2008-06-13 2009-06-11 Carrier, two-component developer comprising the same, and developing device and image forming apparatus using the two-component developer
CN2009101496249A CN101604126B (zh) 2008-06-13 2009-06-15 载体及含有其的双组分显影剂、以及使用该双组分显影剂的显影装置及图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008155976A JP2009300792A (ja) 2008-06-13 2008-06-13 キャリアおよびそれを含む2成分現像剤、ならびに該2成分現像剤を用いる現像装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009300792A true JP2009300792A (ja) 2009-12-24

Family

ID=41415112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008155976A Pending JP2009300792A (ja) 2008-06-13 2008-06-13 キャリアおよびそれを含む2成分現像剤、ならびに該2成分現像剤を用いる現像装置および画像形成装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20090311620A1 (ja)
JP (1) JP2009300792A (ja)
CN (1) CN101604126B (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102385269A (zh) * 2010-09-06 2012-03-21 佳能株式会社 磁性载体和双组分显影剂
JP2013097361A (ja) * 2011-11-07 2013-05-20 Konica Minolta Business Technologies Inc 静電荷像現像用トナー
JP2014137452A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2015004935A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 シャープ株式会社 二成分現像剤及びそれを用いた画像形成装置
JP2015114459A (ja) * 2013-12-11 2015-06-22 株式会社リコー 現像剤、補給用現像剤、及びプロセスカートリッジ

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4512646B2 (ja) * 2008-02-28 2010-07-28 シャープ株式会社 キャリア、それを用いた二成分現像剤、及び該二成分現像剤を用いる画像形成装置
DE102017101171B4 (de) * 2016-01-28 2021-07-22 Canon Kabushiki Kaisha Toner
JP6624137B2 (ja) * 2017-03-24 2019-12-25 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 正帯電性トナー
JP6966373B2 (ja) * 2018-03-30 2021-11-17 住友理工株式会社 電子写真機器用導電性ロールおよび電子写真機器用導電性ロールの製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3100776B2 (ja) * 1992-07-15 2000-10-23 オリヱント化学工業株式会社 荷電制御剤及び静電荷像現像用正帯電性トナー
DE69416770T2 (de) * 1993-08-27 1999-10-07 Minolta Co., Ltd. Aufladbarkeitbezogenes Element eine Calixarenverbindung enthaltend
JP3311453B2 (ja) * 1993-12-08 2002-08-05 オリヱント化学工業株式会社 負荷電制御剤及び静電荷像現像用トナー
US5952145A (en) * 1994-11-11 1999-09-14 Orient Chemical Industries, Ltd. Calix arene charge control agent and toner for developing electrostatic images
US6391511B1 (en) * 1998-04-17 2002-05-21 Canon Kabushiki Kaisha Developing apparatus, apparatus unit, and image forming method
JP2003167389A (ja) * 2001-05-24 2003-06-13 Ricoh Co Ltd 電子写真用キャリア及び現像剤
JP4065675B2 (ja) * 2001-10-29 2008-03-26 シャープ株式会社 電子写真用現像剤及び画像形成方法と装置
US7452648B2 (en) * 2004-09-30 2008-11-18 Kyocera Mita Corporation Magnetic mono-component toner for developing electrostatic latent image and image forming method
JP4830648B2 (ja) * 2006-06-09 2011-12-07 富士ゼロックス株式会社 電子写真用トナー及び画像形成装置
JP4246774B2 (ja) * 2006-07-12 2009-04-02 シャープ株式会社 現像剤の製造方法
JP4512646B2 (ja) * 2008-02-28 2010-07-28 シャープ株式会社 キャリア、それを用いた二成分現像剤、及び該二成分現像剤を用いる画像形成装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102385269A (zh) * 2010-09-06 2012-03-21 佳能株式会社 磁性载体和双组分显影剂
CN102385269B (zh) * 2010-09-06 2013-06-26 佳能株式会社 磁性载体和双组分显影剂
JP2013097361A (ja) * 2011-11-07 2013-05-20 Konica Minolta Business Technologies Inc 静電荷像現像用トナー
JP2014137452A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2015004935A (ja) * 2013-06-24 2015-01-08 シャープ株式会社 二成分現像剤及びそれを用いた画像形成装置
JP2015114459A (ja) * 2013-12-11 2015-06-22 株式会社リコー 現像剤、補給用現像剤、及びプロセスカートリッジ

Also Published As

Publication number Publication date
US20090311620A1 (en) 2009-12-17
CN101604126A (zh) 2009-12-16
CN101604126B (zh) 2012-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4512646B2 (ja) キャリア、それを用いた二成分現像剤、及び該二成分現像剤を用いる画像形成装置
JP2009036980A (ja) トナー、二成分現像剤及び画像形成装置
JP2009300792A (ja) キャリアおよびそれを含む2成分現像剤、ならびに該2成分現像剤を用いる現像装置および画像形成装置
US8999617B2 (en) Electrostatic charge image developing toner, electrostatic charge image developer, toner cartridge, process cartridge, image forming apparatus, and image forming method
JP2012047914A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、画像形成方法、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
KR101531547B1 (ko) 정전하상 현상 토너 및 그 제조 방법, 카트리지, 화상 형성 방법, 및, 화상 형성 장치
JP2009025747A (ja) トナー、二成分現像剤およびそれを用いた画像形成装置
KR101571764B1 (ko) 정전하상 현상 토너 및 그 제조 방법, 카트리지, 화상 형성 방법, 및, 화상 형성 장치
JP5509163B2 (ja) 正帯電性トナー
JP2009192959A (ja) キャリア、キャリアの製造方法、2成分現像剤および画像形成装置
JP2009069502A (ja) 二成分現像剤、及びそれを用いた画像形成装置
JP4966880B2 (ja) キャリア、キャリアの製造方法、2成分現像剤、現像装置およびそれを備える画像形成装置
JP2009192722A (ja) 二成分現像剤、並びにそれを用いた画像形成装置及び画像形成方法
US8357480B2 (en) Carrier, developer, developing apparatus and image forming apparatus
JP4516991B2 (ja) 電子写真用キャリア及びその用途
JP2009069500A (ja) キャリア及びそれを用いた画像形成装置
JP2009069499A (ja) キャリア及びそれを用いた画像形成装置
JP2014142484A (ja) 非磁性一成分トナー、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP4006911B2 (ja) 静電潜像現像用キャリアと現像剤及び其れを用いた画像形成方法
JP2010122442A (ja) 画像形成装置
JP2009036981A (ja) トナー及びそれを用いた画像形成装置
JP4972537B2 (ja) キャリアの製造方法
JP2014102344A (ja) 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成方法及び画像形成装置
JP2011043570A (ja) トナー、及び現像剤
JP2009025748A (ja) 二成分現像剤およびそれを用いた画像形成装置