JP4966880B2 - キャリア、キャリアの製造方法、2成分現像剤、現像装置およびそれを備える画像形成装置 - Google Patents

キャリア、キャリアの製造方法、2成分現像剤、現像装置およびそれを備える画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、キャリア、キャリアの製造方法、2成分現像剤、現像装置およびそれを備える画像形成装置に関する。詳しくは、コア粒子とコア粒子を被覆する被覆層とを含むキャリア、キャリアの製造方法、キャリアを含む2成分現像剤、現像装置およびそれを備える画像形成装置に関する。
電子写真法に基づいて画像を形成する電子写真方式の画像形成装置は、良好な画質品位を有する画像を容易に形成できることから、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、複合機等に広く利用される。
電子写真方式の画像形成装置(以下単に「画像形成装置」という)は、たとえば感光体と、帯電手段と、露光手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、徐電手段と、クリーニング手段とを含む。画像形成装置は、感光体およびこれらの手段を用いて、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、定着工程、クリーニング工程および徐電工程を行い、記録媒体に画像を形成する装置である。
帯電工程では、感光体表面を帯電手段によって均一に帯電させる。露光工程では、帯電した感光体を露光手段によって露光し、感光体の表面に静電潜像を形成する。現像工程では、感光体表面に形成された静電潜像を現像剤中のトナーで現像し、可視像を形成する。具体的には、感光体表面に形成された静電潜像に、現像手段で電荷を付与させたトナーを付着させることによって、感光体表面に可視像を形成する。転写工程では、転写手段によって、感光体表面に形成された可視像を紙またはシート等の記録媒体に転写する。定着工程では、定着手段による加熱、加圧等によって、転写された可視像を記録媒体に定着させる。クリーニング工程では、転写工程後の感光体表面に残留する転写残留トナーをクリーニング手段によって除去する。徐電工程では、徐電手段によって、感光体表面の電荷が除去され、次の画像形成に備える。
可視像を形成する現像剤には、キャリアとトナーとから成る2成分現像剤およびトナーのみから成る1成分現像剤がある。
1成分現像剤はキャリアを使用しないので、トナーとキャリアとを均一に混合するための攪拌機構を必要としない。したがって、現像手段である現像装置がシンプルになるといった利点を有する。しかし、トナーの帯電量が安定しにくいという欠点がある。
2成分現像剤は、トナーとキャリアとを均一に混合するための攪拌機構を必要とするので、現像装置が複雑になるという欠点がある。しかし、トナーの帯電安定性および高速機への適合性に優れている。そのため、高速画像形成装置およびカラー画像形成装置によく使用される。
2成分現像剤のキャリアとしては、たとえば粒径が20〜100μmのフェライト等からなる磁性粒子が使用される。キャリアには、たとえば、この磁性粒子をコア粒子とし、その表面に樹脂を被覆した樹脂被覆キャリアがあり、コア粒子表面を被覆することによって、湿度依存性およびトナー成分のキャリアへの融着を防止することができる。磁性粒子を被覆する樹脂としては、たとえばアクリル系樹脂およびシリコーン系樹脂が挙げられる。これらの中でも、被覆樹脂に熱硬化性シリコーン樹脂を含むキャリアが、耐久性に優れたキャリアが得られるので好ましい。熱硬化性シリコーン樹脂は、強度が高く、被覆樹脂に熱硬化性シリコーン樹脂を含むキャリアは、たとえば、トナーとキャリアとの攪拌による摩耗によって被覆層が削られにくいので、コア粒子の露出が抑えられ、トナー成分がキャリアにフィルミングしにくい。
樹脂被覆キャリアとしては、キャリアのトナーへの帯電付与性を向上させるために、帯電向上剤を被覆層に添加させる樹脂被覆キャリアがあるが、被覆層中に帯電向上剤を好ましく分散させることが困難であったり、被覆層に含まれる樹脂との密着性が悪く、帯電向上剤が被覆層から欠落するという問題がある。
このような問題を解決するために、特許文献1には、キシレン樹脂と帯電向上剤としてニグロシンベースとを含有する被覆材料で被覆層を形成することによって、被覆層中にニグロシンベースが好ましく分散したキャリアが開示されている。
特開2005−202197号公報
帯電向上剤を含む被覆樹脂をコア粒子表面に被覆する方法としては、通常、帯電向上剤と被覆樹脂とを有機溶媒に溶解させてなるコート液を、コア粒子の表面に付着させた後、有機溶媒を除去させて被覆層を形成する方法がある。または、帯電向上剤と被覆樹脂とを有機溶媒に溶解させてなるコート液を、コア粒子の表面にスプレーした後、有機溶媒を除去させて被覆層を形成する。しかしながら、有機溶媒に対する帯電向上剤と被覆樹脂との溶解度が異なるので、たとえば帯電向上剤にニグロシンを含む場合、ニグロシンがシリコーン樹脂表面に析出しやすいので、被覆層の外側部分と内側部分とで偏りがなく、被覆層中に均一にニグロシンを分散させることが難しい。そのため、たとえばトナーとキャリアとの攪拌によってニグロシンを含む被覆層の外側部分が磨耗すると、ニグロシンが被覆層とともに欠落するので、被覆層にニグロシンを添加することの効果がなくなり、キャリアのトナーへの帯電付与性が低下するという問題がある。
本発明の目的は、被覆層が摩耗することによって、トナーへの帯電付与性が変化することを抑え、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができるキャリア、前記キャリアの製造方法、前記キャリアを含み、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する安定な画像を安定して形成することができる2成分現像剤、前記2成分現像剤を用いて現像を行う現像装置、ならびに前記現像装置を備える画像形成装置を提供することである。
本発明は、コア粒子の表面に被覆層を有するキャリアであって、
被覆層は、帯電向上剤と、帯電向上剤が分散される被覆樹脂とを含み、
帯電向上剤は、アミノ基を有するアクリル系樹脂と、下記一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物とを含み、被覆樹脂は、シリコーン樹脂を含むことを特徴とするキャリアである。
(式中、R1,R2,R3およびR4は、それぞれアルキル基またはベンジル基を示し、A-はモリブデン酸アニオンを示す。)
また本発明は、シリコーン樹脂は、ジメチルシリコーン樹脂であることを特徴とする。
また本発明は、コア粒子は、フェライト成分を含むことを特徴とする。
また本発明は、少なくとも、被覆樹脂と、帯電向上剤とを有機溶媒に溶解または分散させてなるコート液を、コア粒子の表面に付着させた後、有機溶媒を除去させて被覆層を形成する工程を含み、
帯電向上剤は、アミノ基を有するアクリル系樹脂と、下記一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物とを含み、被覆樹脂は、シリコーン樹脂を含むことを特徴とするキャリアの製造方法である。
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ、アルキル基またはベンジル基を示し、A-はモリブデン酸アニオンを示す。)
また本発明は、有機溶媒は、トルエンとアルコールとを含むことを特徴とする。
また本発明は、トナーと、前記キャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤である。
また本発明は、負帯電性制御剤を含むトナーと、前記キャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤である。
また本発明は、前記2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像して可視像を形成することを特徴とする現像装置である。
また本発明は、静電潜像が形成される像担持体と、
像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
前記現像装置と、
像担持体に形成される可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
可視像を記録媒体に定着させる定着手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、キャリアは、コア粒子の表面に被覆層を有し、被覆層は、帯電向上剤と、帯電向上剤が分散される被覆樹脂とを含む。帯電向上剤は、含窒素樹脂と、一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物とを含み、被覆樹脂は、シリコーン樹脂を含む。
コア粒子の表面に被覆層を有することによって、コア粒子が露出しないので、キャリアの性質が湿度に依存して変化することを抑えることができ、また、トナー成分のキャリアへの融着を防止することができる。
含窒素樹脂は、シリコーン樹脂および帯電向上剤を有機溶媒に溶解させたコート液をコア粒子に付着させてキャリアを作製する場合に、有機溶媒に対する溶解性がシリコーン樹脂より大きいので、被覆層の外側部分に偏る。一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物(以下「アンモニウム塩化合物(1)」ともいう)は、シリコーン樹脂および帯電向上剤を有機溶媒に溶解させたコート液をコア粒子に付着させてキャリアを作製する場合に、有機溶媒に対する溶解性がシリコーン樹脂より小さいので、被覆層の内側に偏る。
帯電向上剤が含窒素樹脂を含まないと、帯電向上剤が被覆層の内側部分に偏るので、被覆層の内側部分における帯電向上剤の濃度が、外側部分における帯電向上剤の濃度より高くなり、被覆層中において帯電向上剤を均一に分散させることができない。帯電向上剤がアンモニウム塩化合物(1)を含まないと、帯電向上剤が被覆層の外側部分に偏るので、被覆層の内側部分における帯電向上剤の濃度が、外側部分における帯電向上剤の濃度より低くなり、被覆層中において帯電向上剤を均一に分散させることができない。
帯電向上剤が含窒素樹脂とアンモニウム塩化合物(1)とを含み、被覆樹脂がシリコーン樹脂を含むことによって、被覆層の外側部分での含窒素樹脂の濃度が高くなり、被覆層の内側部分でのアンモニウム塩化合物(1)の濃度が高くなるので、被覆層中において帯電向上剤を偏りなく存在させることができる。また、含窒素樹脂とアンモニウム塩化合物(1)とが同極性の帯電性を有するので、どちらの物質がトナーへの帯電付与に関わっても、トナーを同じ極性に帯電させることができる。したがって、被覆層中において同極性の帯電性を有する帯電向上剤を偏りなく存在させることによって、たとえばキャリアとトナーとの攪拌によって被覆層が摩耗し、被覆層の外側部分が失われても、被覆層の内側部分の帯電向上剤によって被覆層が摩耗する前と同様の帯電性を有することができるので、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を抑えることができる。
含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)は、熱安定性に優れ、キャリアの製造工程において、熱で分解しにくいので、製造された各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれるアミノ基の量を一定にすることができる。これによって、各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量を一定にすることができる。含窒素樹脂、アンモニウム塩化合物(1)を含むキャリアのトナーへの帯電付与性は、含窒素樹脂、アンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量と関係するが、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)を含むことによって、前述のように各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量を一定にすることができるので、キャリアのロットごとのばらつきを抑えることができ、キャリアのトナーへの帯電付与性を一定にすることができる。また、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)は、正帯電性に優れるので、ロットばらつきがなく、負帯電制御剤を含むトナーに対する高い帯電付与性を有することができる。
帯電向上剤が、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)を含むことによって、キャリアのロットごとのばらつきを抑え、負帯電トナーに対して高い帯電付与性を有することができる。
このように、キャリアのロットごとのばらつきを抑えることができ、また被覆層中において同極性の帯電性を有する帯電向上剤を偏りなく存在させることによって、たとえばキャリアとトナーとの攪拌によって被覆層が摩耗し、被覆層の外側部分が失われても、被覆層の内側部分の帯電向上剤によって被覆層が摩耗する前と同様の帯電性を有することができるので、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を抑えることができ、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができるキャリアを実現することができる。また負帯電トナーに対して高い帯電付与性を有するキャリアを実現することができる。このようなキャリアを用いることによって、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる。
また、含窒素樹脂は、アミノ基を有するアクリル系樹脂である。アミノ基を有するアクリル系樹脂は、特に熱安定性に優れ、キャリアの製造工程において、熱で分解しにくいので、製造された各ロットのキャリアにおいて、アミノ基を有するアクリル系樹脂に含まれるアミノ基の量をより安定して一定にすることができる。これによって、各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂である、アミノ基を有するアクリル系樹脂に含まれる窒素原子の量をより安定して一定にすることができる。含窒素樹脂を含むキャリアのトナーへの帯電付与性は、含窒素樹脂に含まれる窒素原子の量と関係するが、含窒素樹脂がアミノ基を有するアクリル系樹脂であることによって、前述のように各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂に含まれる窒素原子の量をより安定して一定にすることができるので、キャリアのロットごとのばらつきを一層抑えることができ、キャリアのトナーへの帯電付与性をより安定して一定にすることができる。したがって、トナーを一定の帯電量により安定して帯電させることができ、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する安定な画像をより安定して形成することができる。
また本発明によれば、シリコーン樹脂は、ジメチルシリコーン樹脂である。ジメチルシリコーン樹脂は、架橋構造が緻密なので、被覆樹脂がジメチルシリコーン樹脂を含むことによって、ジメチルシリコーン樹脂を含まない被覆層と比べて被覆層の強度を高くすることができ、キャリアの耐久性および耐湿性を良好にすることができる。キャリアの耐久性が良好であると、キャリアの摩耗を抑制することができるので、コア粒子が露出し、トナー成分がコア粒子に付着することによるフィルミングを生じにくくすることができる。キャリアの耐湿性が良好であると、高湿環境下において、キャリアの帯電付与性の低下を抑えることができる。したがって、高湿環境下においても、トナーを一定の帯電量により一層安定して帯電させることができるので、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する安定な画像をより一層安定して形成することができる。
また本発明によれば、コア粒子は、フェライト成分を含む。コア粒子がフェライト成分を含むことによって、キャリアの密度を小さくすることができるので、現像装置内での搬送部材などのトルクが軽くなり、コア粒子がフェライト成分を含まないキャリアに比べて、搬送部材で搬送するときのキャリアに加わる力を小さくすることができ、被覆層を摩耗しにくくすることができる。またフェライト成分を含むコア粒子は、飽和磁化が高いので、現像ローラに付着する力が強く、像担持体へのキャリア付着が起こりにくい。このようなフェライト成分を含むコア粒子を用いることによって、キャリアが感光体に付着することによる画像の白抜けを防ぐことができる。したがって、トナーを一定の帯電量により一層安定して帯電させることができ、画像の白抜けを防ぐことができるので、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
また本発明によれば、キャリアの製造方法は、少なくとも、被覆樹脂と帯電向上剤とを有機溶媒に溶解または分散させてなるコート液を、コア粒子の表面に付着させた後、有機溶媒を除去させて被覆層を形成する工程を含む。帯電向上剤は、含窒素樹脂と、一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物とを含み、被覆樹脂は、シリコーン樹脂を含む。
シリコーン樹脂と帯電向上剤とを有機溶媒に溶解または分散させてなるコート液を、コア粒子の表面に付着させた後、有機溶媒を除去させて被覆層を形成することによって、含窒素樹脂は、有機溶媒に対する溶解性がシリコーン樹脂より大きいので、被覆層の外側に偏る。また、一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物は、有機溶媒に対する溶解性がシリコーン樹脂より小さいので、被覆層の内側に偏る。
帯電向上剤が含窒素樹脂を含まないと、帯電向上剤が被覆層の内側部分に偏るので、被覆層の内側部分における帯電向上剤の濃度が、外側部分における帯電向上剤の濃度より高くなり、被覆層中において帯電向上剤を均一に分散させることができない。帯電向上剤が一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物を含まないと、帯電向上剤が被覆層の外側部分に偏るので、被覆層の内側部分における帯電向上剤の濃度が、外側部分における帯電向上剤の濃度より低くなり、被覆層中において帯電向上剤を均一に分散させることができない。
帯電向上剤が含窒素樹脂と一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物(以下「アンモニウム塩化合物(1)」ともいう)とを含むことによって、被覆層の外側部分での含窒素樹脂の濃度が高くなり、被覆層の内側部分でのアンモニウム塩化合物(1)の濃度が高くなるので、被覆層中において帯電向上剤を偏りなく存在させることができる。また、含窒素樹脂とアンモニウム塩化合物(1)とが同極性の帯電性を有することによって、どちらの物質がトナーへの帯電付与に関わっても、トナーを同じ極性に帯電させることができる。
含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)は、熱安定性に優れ、キャリアの製造工程において、熱で分解しにくいので、製造された各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれるアミノ基の量を一定にすることができる。これによって、各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量を一定にすることができる。
帯電向上剤が、含窒素樹脂と、アンモニウム塩化合物(1)とを含むことによって、キャリアのロットごとのばらつきがなく、各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量が一定にすることができる。
含窒素樹脂、アンモニウム塩化合物(1)を含むキャリアのトナーへの帯電付与性は、含窒素樹脂、アンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量と関係するので、このようなキャリアを用いることによって、キャリアのロットごとのばらつきを抑えることができ、キャリアのトナーへの帯電付与性を一定にすることができる。
このように、被覆層中において帯電向上剤を偏りなく存在させることができ、またキャリアのロットごとのばらつきを抑えることができるので、キャリアのトナーへの帯電付与性を一定にすることができる。このようなキャリアを用いることによって、たとえばキャリアとトナーとの攪拌によって被覆層が摩耗し、被覆層の外側部分が失われても、被覆層の内側部分の帯電向上剤によって被覆層が摩耗する前と同様の帯電性を有することができるので、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を抑えることができ、長期間にわたって、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができる。
また、含窒素樹脂は、アミノ基を有するアクリル系樹脂である。アミノ基を有するアクリル系樹脂は、特に熱安定性に優れ、キャリアの製造工程において、熱で分解しにくいので、製造された各ロットのキャリアにおいて、アミノ基を有するアクリル系樹脂に含まれるアミノ基の量をより安定して一定にすることができる。これによって、各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂である、アミノ基を有するアクリル系樹脂に含まれる窒素原子の量をより安定して一定にすることができる。含窒素樹脂を含むキャリアのトナーへの帯電付与性は、含窒素樹脂に含まれる窒素原子の量と関係するが、含窒素樹脂がアミノ基を有するアクリル系樹脂であることによって、前述のように各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂に含まれる窒素原子の量をより安定して一定にすることができるので、キャリアのロットごとのばらつきを一層抑えることができ、キャリアのトナーへの帯電付与性をより安定して一定にすることができる。したがって、トナーを一定の帯電量により安定して帯電させることができ、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する安定な画像をより安定して形成することができる。
また本発明によれば、有機溶媒は、トルエンとアルコールとを含む。有機溶媒が、トルエンとアルコールとを含むことによって、被覆樹脂、高溶解性物質および低溶解性物質に対する溶解性および分散性に優れるので、被覆層中において帯電向上剤が一層偏りなく存在するキャリアを製造することができる。このようなキャリアを用いることによって、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を一層抑えることができるので、長期間にわたって、トナーを一定の帯電量により一層安定して帯電させることができる。
また本発明によれば、2成分現像剤は、トナーと、本発明のキャリアとを含む。本発明のキャリアは、前述のように、帯電向上剤が被覆層中において偏りなく存在するので、たとえばキャリアとトナーとの攪拌によって被覆層が摩耗しても、キャリアのトナーへの帯電付与性の変化を抑えることができる。また、帯電向上剤が、含窒素樹脂とアンモニウム塩化合物(1)とを含むので、キャリアのロットばらつきを抑えることができる。したがって、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができるので、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる2成分現像剤とすることができる。
また本発明によれば、2成分現像剤は、負帯電性制御剤を含むトナーと、帯電向上剤が、含窒素樹脂とアンモニウム塩化合物(1)とを含むキャリアとを含む。本発明のキャリアは、前述のように、帯電向上剤が被覆層中に均一に存在するので、たとえばキャリアとトナーとの攪拌によって被覆層が摩耗しても、キャリアのトナーへの帯電付与性の変化を抑えることができる。さらに、帯電向上剤が、含窒素樹脂とアンモニウム塩化合物(1)とを含むので、キャリアのロットばらつきを抑えることができる。また、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)は、正帯電性に優れるので、負帯電制御剤を含むトナーと組合せるので、キャリアの負帯電トナーに対する帯電付与性を高くすることができる。したがって、トナーを充分な帯電量に安定して帯電させることができるので、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する画像をより安定して形成することができる2成分現像剤とすることができる。
また本発明によれば、現像装置は、本発明の2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像して可視像を形成する。本発明の2成分現像剤は、トナー帯電量が安定しているので、本発明の2成分現像剤を用いることによって、長期間にわたってかぶりのない良好なトナー画像を安定して形成することのできる現像装置を実現することができる。
また本発明によれば、前述のように像担持体にかぶりのないトナー像を形成可能な本発明の現像装置を備えて画像形成装置が実現される。このような画像形成装置で画像を形成することによって、長期間にわたってかぶりがなく、一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる。
1、キャリア
本発明の実施の一形態であるキャリアは、コア粒子の表面に被覆層を有し、被覆層は、帯電向上剤と、帯電向上剤が分散される被覆樹脂とを含む。帯電向上剤は、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂よりも高い高溶解性物質と、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂よりも低い低溶解性物質とを含み、高溶解性物質と低溶解性物質とは、同極性の帯電性を有する。被覆樹脂は、シリコーン樹脂を含み、高溶解性物質は、含窒素樹脂を含み、低溶解性物質は、下記一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物を含む。
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれアルキル基またはベンジル基を示し、A-はモリブデン酸アニオンを示す。)
図1は、本発明の実施の一形態であるキャリア144を示す断面図である。キャリア144は、コア粒子140と、被覆層141とを有し、被覆層141は、低溶解性物質、すなわち一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物(以下「アンモニウム塩化合物(1)」ともいう)の濃度が高い内側部分141aと、高溶解性物質、すなわち含窒素樹脂の濃度が高い外側部分141bを含む。
前述のように、本実施形態において、キャリア144は、コア粒子140の表面に被覆層141を有する。コア粒子140の表面に被覆層141を有することによって、コア粒子140が露出しないので、キャリア144の性質が湿度に依存して変化することを抑えることができ、また、トナー成分のキャリア144への融着を防止することができる。
前述のように、本実施形態において、帯電向上剤は、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂よりも高い高溶解性物質と、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂よりも低い低溶解性物質とを含み、高溶解性物質と低溶解性物質とは、同極性の帯電性を有する。
高溶解性物質は、被覆樹脂および帯電向上剤を有機溶媒に溶解させたコート液をコア粒子に付着させてキャリアを作製する際、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂よりも高いので、被覆層の外側に偏る。低溶解性物質は、被覆樹脂および帯電向上剤を有機溶媒に溶解させたコート液をコア粒子に付着させてキャリアを作製する際、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂よりも低いので、被覆層の内側に偏る。
帯電向上剤が低溶解性物質を含まないと、帯電向上剤が被覆層141の外側部分141bに偏るので、被覆層141の内側部分141aにおける帯電向上剤の濃度が、外側部分141bにおける帯電向上剤の濃度より低くなり、被覆層141中において帯電向上剤を偏りなく存在させることができない。
図5は、帯電向上剤が低溶解性物質を含まない場合に、帯電向上剤が外側へ偏って存在する被覆層142を有するキャリア145を示す断面図である。キャリア145は、コア粒子140の表面に被覆層142を有し、被覆層142は、高溶解性物質、すなわち含窒素樹脂の濃度が高い外側部分142aと、高溶解性物質の濃度が低い内側部分142bとを含む。
被覆層142において、高溶解性物質を均一に分散することができない理由としては、被覆層142は、通常、高溶解性物質と被覆樹脂とを有機溶媒に溶解させてなるコート液を、コア粒子140の表面に浸漬させた後、有機溶媒を除去させることによって形成できる。または、高溶解性物質と被覆樹脂とを有機溶媒に溶解させてなるコート液を、コア粒子140の表面にスプレーした後、有機溶媒を除去させることによって形成できるが、有機溶媒に対する高溶解性物質の溶解性が被覆樹脂より大きいので、有機溶媒を除去、たとえば蒸発させると、高溶解性物質が被覆層142の外側に集中するためであると推定される。
被覆層142において、帯電向上剤を被覆層142中に偏りなく存在させることができないので、たとえばキャリア145とトナーとの攪拌によって被覆層142が磨耗し、高溶解性物質の濃度が低い内側部分142bが露出すると、トナーに対する帯電付与性が低下し、トナーを一定の帯電量に帯電させることができない。
すなわち、帯電向上剤が高溶解性物質を含まないと、帯電向上剤が被覆層の内側に偏るので、被覆層の内側部分142bにおける帯電向上剤の濃度が、外側部分142aにおける帯電向上剤の濃度より高くなり、被覆層中において帯電向上剤を均一に分散させることができない。
帯電向上剤が高溶解性物質を含まないと、帯電向上剤が被覆層141の内側部分141bに偏るので、被覆層141の内側部分141aにおける帯電向上剤の濃度が、外側部分141bにおける帯電向上剤の濃度より低くなり、被覆層141中において帯電向上剤を偏りなく存在させることができない。
図6は、帯電向上剤が高溶解性物質を含まない場合に、帯電向上剤が外側部分へ偏って存在する被覆層143を有するキャリア146を示す断面図である。キャリア146は、コア粒子140の表面に被覆層143を有し、被覆層143は、低溶解性物質、すなわちアンモニウム塩化合物(1)の濃度が低い外側部分143bと、低溶解性物質の濃度が高い内側部分143aとを含む。
被覆層143中において、低溶解性物質を均一に分散することができない理由としては、被覆層143は、通常、低溶解性物質と被覆樹脂とを有機溶媒に溶解させてなるコート液を、コア粒子140の表面に浸漬させた後、有機溶媒を除去させることによって形成できる。または、低溶解性物質と被覆樹脂とを有機溶媒に溶解させてなるコート液を、コア粒子140の表面にスプレーした後、有機溶媒を除去させることによって形成できるが、低溶解性物質は、極性が高く、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂より小さいので、有機溶媒を除去、たとえば蒸発させると、被覆層143の内側における低溶解性物質の濃度が高くなると推定される。
被覆層143中において、低溶解性物質を被覆層143中に均一に分散することができないので、たとえばキャリア146とトナーとの攪拌によって被覆層143が磨耗し、低溶解性物質の濃度が高い内側部分143aが露出すると、トナーに対する帯電付与性が上昇し、トナーを一定の帯電量に帯電させることができない。
帯電向上剤が高溶解性物質と低溶解性物質とを含むことによって、被覆層の外側での高溶解性物質の濃度が高くなり、被覆層の内側での低溶解性物質の濃度が高くなるので、被覆層中において帯電向上剤を偏りなく存在させることができる。また、高溶解性物質と低溶解性物質とが同極性の帯電性を有することによって、どちらの物質がトナーへの帯電付与に関わっても、トナーを同じ極性に帯電させることができる。
したがって、被覆層中において同極性の帯電性を有する帯電向上剤を偏りなく存在させることによって、たとえばキャリアとトナーとの攪拌によって被覆層が摩耗し、被覆層の外側部分が失われても、被覆層の内側部分の帯電向上剤によって被覆層が摩耗する前と同様の帯電性を有することができるので、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を抑えることができ、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができるキャリアを実現することができる。このようなキャリアを用いることによって、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する画像を安定して形成することができる。
前述のように、本実施形態において、高溶解性物質は、含窒素樹脂を含み、低溶解性物質は、下記一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物を含み、被覆樹脂は、シリコーン樹脂を含む。
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれアルキル基またはベンジル基を示し、A-はモリブデン酸アニオンを示す。)
含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)は、熱安定性に優れ、キャリアの製造工程において、熱で分解しにくいので、製造された各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれるアミノ基の量を一定にすることができる。これによって、各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量を一定にすることができる。含窒素樹脂、アンモニウム塩化合物(1)を含むキャリアのトナーへの帯電付与性は、含窒素樹脂、アンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量と関係するが、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)を含むことによって、前述のように各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量を一定にすることができるので、キャリアのロットごとのばらつきを抑えることができ、キャリアのトナーへの帯電付与性を一定にすることができる。また、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)は、正帯電性に優れるので、ロットばらつきがなく、負帯電制御剤を含むトナーに対する高い帯電付与性を有することができる。
高溶解性物質が、含窒素樹脂を含み、低溶解性物質が、一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物を含み、被覆樹脂が、シリコーン樹脂を含むことによって、キャリアのロットごとのばらつきを抑え、負帯電トナーに対して高い帯電付与性を有することができ、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する画像をより安定して形成することができる。
〔含窒素樹脂〕
含窒素樹脂は、アミノ基を有する樹脂であることが好ましく、アミノ基を有するアクリル系樹脂であることがより好ましい。アミノ基を有するアクリル系樹脂は、特に熱安定性に優れ、キャリアの製造工程において、熱で分解しにくいので、製造された各ロットのキャリアにおいて、アミノ基を有するアクリル系樹脂に含まれるアミノ基の量をより安定して一定にすることができる。これによって、各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂である、アミノ基を有するアクリル系樹脂に含まれる窒素原子の量をより安定して一定にすることができる。含窒素樹脂を含むキャリアのトナーへの帯電付与性は、含窒素樹脂に含まれる窒素原子の量と関係するが、含窒素樹脂がアミノ基を有するアクリル系樹脂であることによって、前述のように各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂に含まれる窒素原子の量をより安定して一定にすることができるので、キャリアのロットごとのばらつきを一層抑えることができ、キャリアのトナーへの帯電付与性をより安定して一定にすることができる。したがって、トナーを一定の帯電量により一層安定して帯電させることができるので、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
アミノ基を有するアクリル系樹脂は、たとえば、アミノ基を有するアクリルモノマーを単独で重合することによって得られる。また、アミノ基を有するアクリルモノマーを、アミノ基を有するアクリルモノマー以外のアクリルモノマーまたはスチレンと共重合することによって得られる。
アミノ基を有するアクリルモノマーとしては、たとえば、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレートが挙げられる。
アミノ基を有するアクリルモノマー以外のアクリルモノマーとしては、たとえば、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレートが挙げられる。
〔アンモニウム塩化合物(1)〕
前述のように、本実施形態では、低溶解性物質は、下記一般式(1)で表されるアンモニウム塩化合物を含む。
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれアルキル基またはベンジル基を示し、A-はモリブデン酸アニオンを示す。)
一般式(1)において符号R1およびR2で示されるアルキル基としては、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、オレイル基およびヘキサデセシル基などの炭素数8〜22の長鎖アルキル基が挙げられる。R3で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基およびβ−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。R4で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基およびβ−ヒドロキシエチル基、ベンジル基などが挙げられる。
アンモニウム塩化合物(1)としては、たとえば、下記化学式(2)で表わされるアンモニウム塩化合物(以下「アンモニウム塩化合物(2)」という)、下記化学式(3)で表わされるアンモニウム塩化合物(以下「アンモニウム塩化合物(3)」という)および下記化学式(4)で表わされるアンモニウム塩化合物(以下「アンモニウム塩化合物(4)」という)が挙げられる。
(C14292+(CH32・1/4[Mo8264- …(2)
(C16332+(CH32・1/4[Mo7244- …(3)
(C18372+(C4292・1/4[Mo8254- …(4)
これらの化合物において、アルキル基は、直鎖アルキル基でもよく、分枝アルキル基でもよい。
アンモニウム塩化合物(1)は、たとえば、特開昭64−54号公報、または特開昭62−53944号公報に記載の方法で調製できる。
具体的には、たとえば第4級アンモニウムのクロム塩またはブロム塩と、モリブデン酸またはモリブデン酸塩とを水中で混合させることによって容易に生成させ、分離取得することによって調製できる。
〔シリコーン樹脂〕
シリコーン樹脂としては、特に制限はないが、被覆層の耐摩耗性が高い点で熱硬化性(架橋型)シリコーン樹脂が好ましい。
熱硬化性シリコーン樹脂とは、下記に示すように、Si原子に結合する水酸基同士または水酸基と基−OXとが、たとえば加熱脱水反応、常温硬化反応によって架橋して硬化するシリコーン樹脂である。
(式中、複数のRは同一または異なって1価の有機基を示す。基−OXは、アセトキシ基、アミノキシ基、アルコキシ基またはオキシム基等を示す。)
加熱脱水反応を利用した熱硬化性シリコーン樹脂を架橋させるには、熱硬化性シリコーン樹脂を200〜250℃程度に加熱することが必要である。
熱硬化性シリコーン樹脂の中でも、Rで示される1価の有機基がメチル基であるジメチルシリコーン樹脂がより好ましい。Rがメチル基であるジメチルシリコーン樹脂は、架橋構造が緻密なので、被覆樹脂がジメチルシリコーン樹脂を含むことによって、ジメチルシリコーン樹脂を含まない被覆層と比べて被覆層の強度を高くすることができ、キャリアの耐久性および耐湿性を良好にすることができる。キャリアの耐久性が良好であると、キャリアの摩耗を抑制することができるので、コア粒子が露出し、トナー成分がコア粒子に付着することによるフィルミングを生じにくくすることができる。キャリアの耐湿性が良好であると、高湿環境下において、キャリアの帯電付与性の低下を抑えることができる。したがって、高湿環境下においても、トナーを一定の帯電量により一層安定して帯電させることができるので、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する安定な画像をより一層安定して形成することができる。
熱硬化性シリコーン樹脂中の珪素と炭素との重量比(Si/C)は、0.3以上2.2以下であることが好ましい。Si/Cが0.3未満であると、熱硬化性シリコーン樹脂被覆層の硬度が低下し、キャリア寿命が低下するおそれがある。Si/Cが2.2を超えると、キャリアのトナーに対する電荷付与性が温度変化による影響を受けやすくなるので、架橋構造が緻密になりすぎ、熱硬化性シリコーン樹脂被覆層が脆化するおそれがある。
熱硬化性シリコーン樹脂の具体例としては、たとえば、シリコーンワニス(商品名:TSR115、TSR114、TSR102、TSR103、YR3061、TSR110、TSR116、TSR117、TSR108、TSR109、TSR180、TSR181、TSR187、TSR144、TSR165、以上いずれもGE東芝シリコーン株式会社製、KR271、KR272、KR275、KR280、KR282、KR267、KR269、KR211、KR212、以上いずれも信越化学工業株式会社製)、アルキッド変性シリコーンワニス(商品名:TSR184、TSR185、以上いずれもGE東芝シリコーン株式会社製)、エポキシ変性シリコーンワニス(商品名:TSR194、YS54、以上いずれもGE東芝シリコーン株式会社製)、ポリエステル変性シリコーンワニス(商品名:TSR187、以上いずれもGE東芝シリコーン株式会社製)、アクリル変性シリコーンワニス(商品名:TSR170、TSR171、以上いずれもGE東芝シリコーン株式会社製)、ウレタン変性シリコーンワニス(商品名:TSR175、GE東芝シリコーン株式会社製)、反応性シリコーン樹脂(商品名:KA1008、KBE1003、KBC1003、KBM303、KBM403、KBM503、KBM602、KBM603、以上いずれも信越化学工業株式会社製)が挙げられる。
〔コア粒子〕
コア粒子としては、公知の磁性粒子が使用できるが、コア粒子は、フェライト成分を含むことが好ましい。すなわちコア粒子は、フェライト成分を含むフェライト系粒子であることが好ましい。コア粒子がフェライト成分を含むことによって、コア粒子がフェライト成分を含むことによって、キャリアの密度を小さくすることができるので、現像装置内での搬送部材などのトルクが軽くなり、コア粒子がフェライト成分を含まないキャリアに比べて、搬送部材で搬送するときのキャリアに加わる力を小さくすることができ、コア粒子から被覆層を剥離しにくくすることができる。またフェライト成分を含むコア粒子は、飽和磁化が高いので、現像ローラに付着する力が強く、像担持体へのキャリア付着が起こりにくい。このようなフェライト成分を含むコア粒子を用いることによって、キャリアが感光体に付着することによる画像の白抜けを防ぐことができる。したがって、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができ、かつ画像の白抜けを防ぐことができるので、長期間にわたって一定の画像濃度を有する画像をより一層安定して形成することができる。
フェライト系粒子としては公知のものを使用でき、たとえば、亜鉛系フェライト、ニッケル系フェライト、銅系フェライト、ニッケル−亜鉛系フェライト、マンガン−マグネシウム系フェライト、銅−マグネシウム系フェライト、マンガン−亜鉛系フェライトおよびマンガン−銅−亜鉛系フェライト等の粒子が挙げられる。
フェライト粒子は、公知の方法で作製できる。たとえば、Fe23、Mg(OH)2等のフェライト原料を混合し、この混合粉を加熱炉で加熱して仮焼する。得られた仮焼品を冷却後、振動ミルでほぼ1μm程度の粒子となるように粉砕し、粉砕粉に分散剤と水とを加えてスラリーを作製する。このスラリーを湿式ボールミルで湿式粉砕し、得られる懸濁液をスプレードライヤーで造粒乾燥することによって、フェライト系粒子が得られる。
コア粒子の体積抵抗率は、ブリッジ法で測定する場合に、1×106Ω・cm以上1×1011Ω・cm以下であることが好ましい。体積抵抗率が過度に低くなると、電気絶縁性不良によってかぶりが出ることがある。また、体積抵抗率が過度に高くなると、キャリア表面に残るカウンタ電荷によって、ベタ画像における周辺部のエッジ効果および画像濃度低下が起こりやすくなる。このような観点から、コア粒子の体積抵抗率は、1×106Ω・cm以上1×1011Ω・cm以下であることが好ましく、1×108Ω・cm以上5×1010Ω・cm以下であることがより好ましい。コア粒子の体積抵抗率の定義は後述する。
本実施形態において、キャリアの体積平均粒径が20μm以上100μm以下であることが好ましく、30μm以上60μm以下であることがより好ましい。体積平均粒径が20μm未満であると、現像の際に、キャリアが現像ローラから感光体に移動することによって、得られる画像に白抜けが発生するおそれがある。体積平均粒径が100μmを超えると、ドット再現性が悪くなり、画像が粗くなるおそれがある。
本実施形態において、キャリアの体積平均粒径は、コア粒子に熱硬化性シリコーン樹脂層を被覆させた状態での体積平均粒径を意味し、具体的な体積平均粒径の定義は後述する。
キャリアの体積抵抗率は、1×108Ω・cm以上5×1012Ω・cm以下であることが好ましく、1×109Ω・cm以上5×1011Ω・cm以下であることがより好ましい。被覆層を備えた本発明のキャリアは、体積抵抗率が過度に低くなると、感光体へのキャリア付着が生じることがあり、体積抵抗率が過度に高くなると、トナー帯電量の上昇が起こりやすくなる。このような観点から、キャリアの体積抵抗率は、1×108Ω・cm以上5×1012Ω・cm以下であることが好ましく、1×109Ω・cm以上5×1011Ω・cm以下であることがより好ましい。キャリアの体積抵抗率の定義は後述する。
キャリアの飽和磁化は、30emu/g以上100emu/g以下であることが好ましく、50emu/g以上80emu/g以下であることがより好ましい。キャリアの飽和磁化は、低いほど感光体ドラムと接する磁気ブラシが柔らかくなるので、静電潜像に忠実な画像が得られる。しかし、飽和磁化が低すぎると、感光体ドラム表面にキャリアが付着し、白抜け現象が発生しやすくなる。また、飽和磁化が高すぎると、磁気ブラシの剛直化により、静電潜像に忠実な画像が得られにくくなる。このような観点から、キャリアの飽和磁化は、30emu/g以上100emu/g以下であることが好ましく、50emu/g以上80emu/g以下であることがより好ましい。キャリアの飽和磁化の定義は後述する。
1−2、キャリアの製造方法
本発明の実施の一形態であるキャリアの製造方法、すなわち被覆層の形成方法としては、公知の方法が採用できるが、たとえば、少なくとも、被覆樹脂と帯電向上剤とを有機溶媒に溶解または分散させてなるコート液を、コア粒子の表面に付着させた後、有機溶媒を除去させて被覆層を形成する。帯電向上剤は、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂よりも高い高溶解性物質と、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂よりも低い低溶解性物質とを含み、高溶解性物質と低溶解性物質とは、同極性の帯電性を有する。被覆樹脂は、シリコーン樹脂を含み、帯電向上剤は、含窒素樹脂と、下記一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物とを含む。
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれアルキル基またはベンジル基を示し、A-はモリブデン酸アニオンを示す。)
被覆樹脂と帯電向上剤とを有機溶媒に溶解または分散させてなるコート液を、コア粒子の表面に付着させた後、有機溶媒を除去させて被覆層を形成することによって、高溶解性物質は、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂より高いので、被覆層の外側に偏る。また、低溶解性物質は、有機溶媒に対する溶解性が被覆樹脂より低いので、被覆層の内側に偏る。
帯電向上剤が高溶解性物質を含まないと、帯電向上剤が被覆層の内側に偏るので、被覆層の内側部分における帯電向上剤の濃度が、外側部分における帯電向上剤の濃度より高くなり、被覆層中において帯電向上剤を均一に分散させることができない。帯電向上剤が低溶解性物質を含まないと、帯電向上剤が被覆層の外側に偏るので、被覆層の内側部分における帯電向上剤の濃度が、外側部分における帯電向上剤の濃度より低くなり、被覆層中において帯電向上剤を均一に分散させることができない。
帯電向上剤が高溶解性物質と低溶解性物質とを含むことによって、被覆層の外側での高溶解性物質の濃度が高くなり、被覆層の内側での低溶解性物質の濃度が高くなるので、被覆層中において帯電向上剤を偏りなく存在させることができる。また、高溶解性物質と低溶解性物質とが同極性の帯電性を有することによって、どちらの物質がトナーへの帯電付与に関わっても、トナーを同じ極性に帯電させることができる。
したがって、被覆層中において帯電向上剤を偏りなく存在させることができるキャリアを製造することができる。このようなキャリアを用いることによって、たとえばキャリアとトナーとの攪拌によって被覆層が摩耗し、被覆層の外側部分が失われても、被覆層の内側部分の帯電向上剤によって被覆層が摩耗する前と同様の帯電性を有することができるので、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を抑えることができ、長期間にわたって、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができる。
具体的な製造方法としては、たとえば、コア粒子を、被覆樹脂と帯電向上剤とを有機溶媒に溶解または分散させてなるコート液に浸漬させ、コート液中で80℃以上200℃以下に加熱しながら攪拌し、有機溶液を蒸発させることによって被覆層を形成することができる。
本発明の他の実施形態においては、浸漬させたコア粒子をコート液から取り出し、有機溶媒を除去してもよい。また、コート液にコア粒子を浸漬させず、コア粒子にコート液をスプレーした後、有機溶媒を蒸発させてもよい。
前述のように、本実施形態において、キャリアの製造方法は、被覆樹脂が、シリコーン樹脂を含み、高溶解性物質は、含窒素樹脂を含み、低溶解性物質は、下記一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物を含む。
(式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれアルキル基またはベンジル基を示し、A-はモリブデン酸アニオンを示す。)
含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)は、熱安定性に優れ、キャリアの製造工程において、熱で分解しにくいので、製造された各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂および一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物(以下「アンモニウム塩化合物(1)」ともいう)に含まれるアミノ基の量を一定にすることができる。これによって、各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量を一定にすることができる。
被覆樹脂が、シリコーン樹脂を含み、高溶解性物質が、含窒素樹脂を含み、低溶解性物質が、下記一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物を含むことによって、被覆層中において、帯電向上剤の偏りが存在せず、かつキャリアのロットごとのばらつきがなく、各ロットのキャリアにおいて、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量が一定であるキャリアを製造することができる。
含窒素樹脂、アンモニウム塩化合物(1)を含むキャリアのトナーへの帯電付与性は、含窒素樹脂、アンモニウム塩化合物(1)に含まれる窒素原子の量と関係するので、このようなキャリアを用いることによって、キャリアのロットごとのばらつきを抑えることができ、キャリアのトナーへの帯電付与性をより一定にすることができる。
有機溶媒としては、被覆樹脂、帯電向上剤を溶解または分散できるものであれば、特に限定されないが、たとえばトルエン、ジエチルエーテル、アセトンが挙げられる。さらに前記の有機溶媒に加えてメタノール、エタノール、ブタノール、アクリロニトリルなどの極性溶媒を混合することによって、帯電向上剤の分散性を高めることができる。
本実施形態において、有機溶媒は、トルエンとアルコールとを含むことが好ましい。有機溶媒が、トルエンとアルコールとを含むことによって、被覆樹脂、高溶解性物質および低溶解性物質に対する溶解性および分散性に優れるので、被覆層中において帯電向上剤が一層偏りなく存在するキャリアを製造することができる。このようなキャリアを用いることによって、キャリアのトナーへの帯電付与能力の変化を一層抑えることができるので、長期間にわたって、トナーを一定の帯電量により一層安定して帯電させることができる。
2、2成分現像剤
本実施形態のキャリアとトナーとを含んで本発明の実施の一形態である2成分現像剤が構成される。2成分現像剤は、トナーと本実施形態のキャリアとを含むが、前述のように、帯電向上剤が被覆層中に均一に存在するので、たとえばキャリアとトナーとの攪拌によって被覆層が摩耗しても、キャリアのトナーへの帯電付与性の変化を抑えることができる。また、帯電向上剤が、含窒素樹脂およびアンモニウム塩化合物(1)とを含むので、キャリアのロットばらつきを抑えることができる。したがって、トナーを一定の帯電量に安定して帯電させることができるので、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する安定した画像を安定して形成することができる2成分現像剤とすることができる。
本実施形態の2成分現像剤は、負帯電性制御剤を含むトナーと、帯電向上剤が、含窒素樹脂とアンモニウム塩化合物(1)とを含むキャリアとを含むことが好ましい。本発明のキャリアは、前述のように、帯電向上剤が被覆層中に均一に存在するので、たとえばキャリアとトナーとの攪拌によって被覆層が摩耗しても、キャリアのトナーへの帯電付与性の変化を抑えることができる。さらに、帯電向上剤が、含窒素樹脂とアンモニウム塩化合物(1)とを含むので、キャリアのロットばらつきを抑えることができる。また、負帯電制御剤を含むトナーと組合せた場合に、キャリアの負帯電トナーに対する帯電付与性を高くすることができる。したがって、トナーを充分な帯電量に安定して帯電させることができるので、長期間にわたって、かぶりがなく、一定の画像濃度を有する安定した画像をより安定して形成することができる2成分現像剤とすることができる。
本実施形態の2成分現像剤は、本発明のキャリアと、負帯電トナーとを混合することによって作製できる。キャリアとトナーとの混合方法としては、たとえば、キャリア100重量部に対してトナー3重量部以上15重量部以下の割合で混合し、ナウターミキサ等の混合機で攪拌することによって作製できる。本発明の2成分現像剤においては、シリコーン樹脂からなる被覆層が磨耗等により削れてもキャリアの正帯電付与性が低下しないことから、長期に渡って安定したトナーの負帯電性が得られる。
2成分現像剤に含まれる負帯電性トナーは、特に限定されず、公知のトナーを使用でき、たとえば、以下で説明する負帯電制御剤を含有するトナーが使用できる。
3、トナー
トナーは、バインダ樹脂と着色剤とを含む着色樹脂粒子と、必要に応じて着色樹脂粒子の表面に外添させる外添剤とを含む。着色樹脂粒子は、さらに帯電制御剤および離型剤を含有させることが好ましい。
着色樹脂粒子は、少なくともバインダ樹脂と、着色剤とを含む。着色樹脂粒子には、離型剤と、帯電制御剤と、その他のトナー添加剤を含んでもよい。
〔1〕バインダ樹脂
着色樹脂粒子に含有させるバインダ樹脂としては、公知の各種スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。これらの中でも、線形または非線形のポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂は、機械的強度が他のバインダ樹脂より強いので、トナーの微粉が発生しにくく、定着性が他のバインダ樹脂より優れるので、定着後に記録媒体からトナーが剥離しにくく、また耐ホットオフセット性を両立させる上で優れている。
ポリエステル樹脂は、2価の多価アルコールと多塩基酸からなるモノマー組成物を重合することによって得られる。ポリエステル樹脂の重合に用いられる2価のアルコールとしては、たとえばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノールAアルキレンオキシド付加物、その他が挙げられる。
2価の多塩基酸としては、たとえばマレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、これらの酸の無水物および低級アルキルエステル、n−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸等のアルケニルコハク酸類、ならびにアルキルコハク酸類が挙げられる。
モノマー組成物中に、3価以上の多価アルコールあるいは多塩基酸を必要に応じて添加してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、たとえばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
3価以上の多塩基酸としては、たとえば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、およびこれらの無水物等が挙げられる。
〔2〕着色剤
トナーに使用できる着色剤としては、トナーに一般に用いられている公知の顔料や染料を使用できる。
具体例として、黒トナー用には、カーボンブラックやマグネタイト等を挙が例示できる。
イエロートナー用には、C.I.ピグメント・イエロー1、同3、同74、同97、同98等のアセト酢酸アリールアミド系モノアゾ黄色顔料、C.I.ピグメント・イエロー12、同13、同14、同17等のアセト酢酸アリールアミド系ジスアゾ黄色顔料、C.I.ピグメント・イエロー93、同155等の縮合モノアゾ系黄色顔料;C.I.ピグメント・イエロー180、同150、同185等のその他黄色顔料、C.I.ソルベント・イエロー19、同77、同79、C.I.ディスパース・イエロー164等の黄色染料等が例示できる。
マゼンタトナー用には、C.I.ピグメント・レッド48、同49:1、同53:1、同57、同57:1、同81、同122、同5、同146、同184、同238;C.I.ピグメント・バイオレット19等の赤色もしくは紅色顔料;C.I.ソルベント・レッド49、同52、同58、同8等の赤色系染料等が例示できる。
シアントナー用には、C.I.ピグメント・ブルー15:3、同15:4等の銅フタロシアニン及びその誘導体の青色系染顔料;C.I.ピグメント・グリーン7、同36(フタロシアニン・グリーン)等の緑色顔料等が例示できる。
着色剤の含有量としては、バインダ樹脂100重量部に対して1〜15重量部程度であることが好ましく、より好適には2〜10重量部の範囲である。
〔3〕帯電制御剤
トナーに使用できる帯電制御剤としては、公知の帯電制御剤が使用できる。
具体的には、負帯電性を付与する帯電制御剤としては、クロムアゾ錯体染料、鉄アゾ錯体染料、コバルトアゾ錯体染料、サリチル酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物、ナフトール酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物、ベンジル酸もしくはその誘導体のクロム・亜鉛・アルミニウム・ホウ素錯体もしくは塩化合物、長鎖アルキル・カルボン酸塩、長鎖アルキル・スルフォン酸塩等を挙げることができる。
これらの帯電制御剤の含有量としては、バインダ樹脂100重量部に対して0.1重量部〜20重量部の範囲内がより好ましく、0.5重量部〜10重量部の範囲内が更に好ましい。
〔4〕離型剤
前述のように、トナーには、離型剤を含有させることができる。離型剤をトナー中に含有させることによって、定着ローラまたは定着ベルトに対するトナーの離型性を高めることができるので、定着時の高温オフセットおよび低温オフセットを防止することができる。
離型剤としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等の合成ワックス、パラフィンワックスおよびその誘導体、マイクロクリスタリンワックスおよびその誘導体等の石油系ワックスおよびその変成ワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の植物系ワックスを挙げることができる。
離型剤の添加量は特に制限されないが、たとえば、バインダ樹脂100重量部に対して1重量部以上5重量部以下である。
〔5〕外添剤
外添剤としては、平均粒径が7nm以上100nm以下のシリカ、酸化チタン、アルミナ等からなる無機粒子が挙げられる。また、これらの無機粒子に、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルで表面処理し、疎水性を付与してもよい。疎水性を付与した無機粒子は、高湿下において電気抵抗および帯電量の低下が少なくなるので好ましい。特に、シランカップリング剤としてヘキサメチルジシラザン(以下、「HMDS」ともいう)を用いて、表面にトリメチルシリル基を導入したシリカ粒子は、疎水性および絶縁性に優れる。表面にトリメチルシリル基を導入したシリカ粒子を外添したトナーは、高湿環境下においても、帯電量が低下することなく、帯電性に優れる。
具体的な外添剤としては、日本アエロジル社製のアエロジル50(個数平均粒径:約30nm)、日本アエロジル社製のアエロジル90(個数平均粒径:約30nm)、日本アエロジル社製のアエロジル130(個数平均粒径:約16nm)、日本アエロジル社製のアエロジル200(個数平均粒径:約12nm)、日本アエロジル社製のアエロジル300(個数平均粒径:約7nm)、日本アエロジル社製のアエロジル380(個数平均粒径:約7nm)、西独デグサ社製のアルミナムオキサイドC(個数平均粒径:約13nm)、西独デグサ社製のチタニウムオキサイドP−25(個数平均粒径:約21nm)、西独デグサ社製のチタニウムオキサイドP−25MOX170(個数平均粒径:約15nm)、石原産業株式会社製のTTO−51(個数平均粒径:約20nm)、および石原産業株式会社製のTTO−55(個数平均粒径:約40nm)等が挙げられる。個数平均粒径の定義は後述する。
外添剤の添加量は、0.2重量%以上3重量%以下であることが好ましい。0.2重量%未満では、トナーに充分な流動性を与えることができないおそれがある。3重量%を超えると、トナーの定着性が低下するおそれがある。
〔1〕−1、着色樹脂粒子の製造方法
着色樹脂粒子は、混練粉砕法や重合法等の公知の方法によって作製できる。具体的には、混練粉砕法を採用した場合、バインダ樹脂、着色剤、帯電制御剤、離型剤、ならびにその他の添加剤を、ヘンシェルミキサ、スーパーミキサ、メカノミル、Q型ミキサ等の混合機により混合する。得られた原料混合物を、2軸混練機、1軸混練機等の混練機により、100〜180℃程度の温度で溶融混練する。得られた混練物を冷却固化し、固化物をジェットミルのようなエア式粉砕機により粉砕する。得られた粉砕物を、必要に応じて分級等の粒度調整を行うことにより着色樹脂粒子を作製できる。
このようにして作製される着色樹脂粒子の体積平均粒径は、4μm以上7μm以下であることが好ましい。4μm以上7μm以下であることによって、ドット再現性に優れ、カかぶりおよびトナー飛散が少ない、高画質画像を形成することができる。体積平均粒径の定義は後述する。
BET比表面積の制御方法としては、公知の方法が使用できる。たとえば、高速で着色樹脂粒子を円筒状の配管の中を回転させて角をとる方法や、熱気流中で瞬間的にトナーを溶融させるサフュージョンシステム等の方法がある。BET比表面積の定義は以下に記載する。
3−1、トナーの製造方法
本実施形態のトナーは、トナーは、着色樹脂粒子に外添剤を外添させることによって、作製することができる。具体的には、着色樹脂粒子と外添剤とをヘンシェルミキサのような気流混合機を用いて混合する、すなわち外添処理することによって作製することができる。
着色樹脂粒子に外添剤を外添させず、着色樹脂粒子のみをトナーとして、2成分現像剤に用いてもよい。
4、画像形成装置
図2は、本発明に係る画像形成装置40の一形態を模式的に示す概略図である。本発明の画像形成装置は、図2に示す画像形成装置40の構成に限定されない。図2に示すように、画像形成装置40は、4つの画像形成ユニット1〜4を備えるタンデム方式のカラー画像形成装置である。
画像形成装置40は、4つの画像形成ユニット1〜4として、黒トナー像を形成するための第1画像形成ユニット1と、シアントナー像を形成するための第2画像形成ユニット2と、マゼンタトナー像を形成するための第3画像形成ユニット3と、イエロートナー像を形成するための第4画像形成ユニット4とを含む。
図2の紙面に向かって、4つの画像形成ユニット1〜4の上方には、無端ベルトである中間転写ベルト5が配設されている。中間転写ベルト5は、2つの支持ロール6に掛け渡され、矢印Rにて示す方向に回転するようになっている。中間転写ベルト5を挟んで、一方の支持ロール6に対向して2次転写ローラ8が設けられる。以降、2次転写ローラ8が配置されている2次転写位置を起点として、中間転写ベルト5の回転方向の上流、下流を規定する。中間転写ベルト5の材料としては、ポリイミドまたはポリアミド等の熱硬化性シリコーン樹脂に電子伝導性導電材を適当量含有させたものが使用できる。
4つの画像形成ユニット1〜4は、中間転写ベルト5の回転方向Rの上流側から下流側に向かって、黒色の画像情報に対応するトナー像を形成する第1画像形成ユニット1、シアン色の画像情報に対応するトナー像を形成する第2画像形成ユニット2、マゼンタ色の画像情報に対応するトナー像を形成する第3画像形成ユニット3、イエロー色の画像情報に対応するトナー像を形成する第4画像形成ユニット4の順に配置される。
中間転写ベルト5の内側には、各画像形成ユニット1〜4で形成された単色トナー像を中間転写ベルト5上に転写する1次転写ローラ7が、中間転写ベルト5を挟んで、各画像形成ユニット1〜4に対向するように各々設けられている。各画像形成ユニット1〜4で形成された単色トナー像は、中間転写ベルト5上に重ね合うように転写され、一つのカラートナー画像を形成する。
イエロー色の画像情報に対応するトナー像を形成する第4画像形成ユニット4よりも中間転写ベルト5の回転方向Rの下流側には、中間転写ベルト5上に形成されたカラー画像を記録媒体に転写する2次転写ローラ8が配設されている。
2次転写ローラ8より中間転写ベルト5の回転方向Rの下流側には、中間転写ベルト5の表面をクリーニングするためのベルトクリーニングユニット10が設けられる。ベルトクリーニングユニット10は、中間転写ベルト5に接触配置されるベルトクリーニングブラシ11と、ベルトクリーニングブレード12とを有している。ベルトクリーニングブレード12は、ベルトクリーニングブラシ11より中間転写ベルト5の回転方向Rの下流側に配置される。2次転写後、記録媒体に転写されないまま中間転写ベルト5上に残ったトナーは、ベルトクリーニングユニット10にて取り除かれる。
図2の紙面に向かって4つの画像形成ユニット1〜4の下方には、記録媒体を収容するトレイ14が配設されている。トレイ14内の記録媒体は、複数の給紙ローラ13によって、2次転写ローラ8が中間転写ベルト5と対向する2次転写位置まで搬送される。矢印Pによって、記録媒体の搬送方向を示す。
2次転写ローラ8よりも記録媒体の搬送方向Pの下流側には、記録媒体に転写されたカラートナー像を記録媒体に定着するための定着ユニット15が設けられる。そして、定着ユニット15よりも記録媒体の搬送方向Pの下流側には、カラートナー像が定着された記録媒体を画像形成装置40から排出する排紙ローラ13aが設けられる。
図3は、図2に示す第1画像形成ユニット1を示す概略図である。第2画像形成ユニット2、第3画像形成ユニット3、および第4画像形成ユニット4の構成は、実質的に同じ構成である。したがって、第1画像形成ユニット1、第2画像形成ユニット2、第3画像形成ユニット3、および第4画像形成ユニット4の構成の詳細な説明は省略する。
第1画像形成ユニット1は、像担持体である円柱状の感光体ドラム16と、感光体ドラム16の周囲に設けられ、感光体ドラム16を帯電する帯電器17、感光体ドラム16上に静電潜像を書き込む露光器18、感光体ドラム16上の静電潜像を可視化する現像装置19および一次転写後に感光体ドラム16上に残留するトナーを含む残留物を除去する感光体ドラムクリーナ20とを含む。帯電器17および露光器18は、潜像形成手段として機能する。
帯電器17は、本実施形態では非接触型帯電器であり、たとえばスコロトロン帯電器によって実現され、感光体ドラム16に対しコロナ放電を行って感光体ドラム16を所定の電位に帯電させる。帯電器17は、コロトロン帯電器によって実現されてもよい。また帯電器17は、非接触型帯電器に限定されず、接触型帯電器、たとえば、帯電ローラまたは帯電ブラシによって実現されてもよい。
露光器18は、たとえば、レーザ露光器からなり、画像信号に応じたレーザ走査による露光を行い、帯電器17によって帯電された感光体ドラム16の表面電位を変化させることで、画像情報に応じた静電潜像を形成する。露光器としては、LDEアレイ装置等を用いることもできる。
現像装置19は、現像槽27内部に本発明のトナーを含む現像剤を収容し、現像剤に含まれるトナーによって、感光体ドラム16表面の静電潜像を現像してトナー像を形成する。現像剤には、トナーおよびキャリアからなる2成分現像剤とキャリアを含まずトナーのみを含む一成分現像剤とがある。本実施の形態の画像形成装置40においては、現像装置19は、現像槽27内部に2成分現像剤を収容し、2成分現像剤に対応した構成を有する。
感光体ドラムクリーナ20は、クリーニングブレード21と、クリーナハウジング22と、シール23とを備えている。
クリーニングブレード21は、感光体ドラム16の回転方向Rdに対してカウンタ方向に圧接配置され、感光体ドラム16表面の残留物を掻き取るものである。クリーナハウジング22は、掻き取られた残留物を収容するもので、クリーニングブレード21はクリーナハウジング22に取り付けられる。シール23は、クリーナハウジング22内部を封止するもので、クリーニングブレード21よりも感光体ドラム16の回転方向Rd上流側において、一端がクリーナハウジング22に固定されると共に、他端が感光体ドラム16に接触配置されている。
5、現像装置
図4は、図3に示す第1画像形成ユニット1における現像装置19周辺の構成を示す概略図である。現像装置19は、2成分現像剤(以下、単に「現像剤」ということがある)が収容される現像槽27を備えており、現像槽27には、感光体ドラム16の外周面に臨む位置に、感光体ドラム16の外周面に向かって開放する開放部30が形成されている。
現像槽27内部には、開放部30の開口を通して感光体ドラム16の外周面を臨むように現像ローラ24が設けられる。現像ローラ24は、円柱状であり、その外周面に現像剤を担持して搬送することによって感光体ドラム16に現像剤中のトナーを供給し、感光体ドラム16上の静電潜像を現像する。現像ローラ24は、感光体ドラム16の外周面から間隔をあけて配置される。
現像ローラ24は、多極に着磁された円柱状の多極着磁部材25と、多極着磁部材25に回転自在に外嵌された非磁性のスリーブ26とを備える。多極着磁部材25は、軸線方向両端部が、現像槽27の両側壁に非回転に支持される。
多極着磁部材25には、周方向における複数の位置に、複数の磁極が離隔して配置される。多極着磁部材25の磁極は、たとえば断面形状が長方形状の棒磁石を、多極着磁部材25の周方向における複数の位置に、放射状に配置することによって形成される。本実施形態では、多極着磁部材25には、5つの磁極、具体的には3つのN極N1,N2,N3と、2つのS極S1,S2とが配置される。
磁極N1は感光体ドラム16を臨む位置に配置される。スリーブ26の回転軸線を回転中心として、磁極S1は、磁極N1からスリーブ26の回転方向Ra上流側に、たとえば59°角変位した位置に配置され、磁極N2は、磁極N1からスリーブ26の回転方向Ra上流側に、たとえば117°角変位した位置に配置され、磁極N3は磁極N1からスリーブ26の回転方向Ra上流側に、たとえば224°角変位した位置に配置され、磁極S2は、磁極N1からスリーブ26の回転方向Ra上流側に、たとえば282°角変位した位置にそれぞれ配置される。
N極の磁束密度を正(プラス(+))とし、S極の磁束密度を負(マイナス(−))とすると、磁極N1の磁束密度のピーク値は、たとえば110mTであり、磁極S1の磁束密度のピーク値は、たとえば−78mTであり、磁極N2の磁束密度のピーク値は、たとえば56mTであり、磁極N3の磁束密度のピーク値は、たとえば42mTであり、磁極S2の磁束密度のピーク値は、たとえば−80mTである。
現像槽27の開放部30近傍であり、かつ現像ローラ24の感光体ドラム16を臨む部分よりもスリーブ26の回転方向Raの上流側であって、汲上げ極N2よりもスリーブ26の回転方向Raの下流側の部分に対向する位置には、現像ローラ24の外周面に担持される現像剤層の厚みを規制して、現像剤の静電潜像への搬送量を規制する規制部材28が設けられる。規制部材28は、現像ローラ24の外周面に対して所定の間隔を隔てて配置されている。
現像槽27内部であって、現像ローラ24に臨む位置には、現像槽27内部の現像剤を撹拌すると共に現像ローラ24へと供給する攪拌部材29が、回転自在に設けられる。
本発明の現像装置は、本発明の2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像して可視像を形成する。本発明の2成分現像剤は、トナー帯電量が安定しているので、本発明の2成分現像剤を用いることによって、長期間にわたってかぶりのない良好なトナー画像を安定して形成することのできる現像装置を実現することができる。
また本発明の画像形成装置では、現像装置によって本発明のトナーを用いて静電潜像を現像して画像を形成するので、像担持体にかぶりのないトナー像を形成可能な本発明の現像装置を備えて画像形成装置が実現される。このような画像形成装置で画像を形成することによって、長期間にわたってかぶりがなく、一定の画像濃度を有する安定な画像を安定して形成することができる。
(各種定義)
以下に本明細書におけるモリブデン強度比、体積平均粒径、飽和磁化、体積抵抗率、数平均分子量、被覆率、BET比表面積、個数平均粒径の定義を記載する。
「キャリアの体積平均粒径」
本実施形態において、キャリアの体積平均粒径は、レーザ回折式粒度分布測定装置HELOS(SYMPATEC社製)に乾式分散装置RODOS(SYMPATEC社製)を用いて、分散圧3.0barの条件下で測定した値を意味する。
「着色樹脂粒子の体積平均粒径」
本実施形態において、着色樹脂粒子の体積平均粒径は、コールターマルチサイザーII(ベックマン・コールター社製)で100μmのアパーチャーを用いて測定した値を意味する。具体的には、測定装置としては、コールターカウンターTA−II型あるいはコールターマルチサイザーII(コールター社製)を用いた。電解液は1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製する。たとえば、ISOTON R−II(コールターサイエンティフィックジャパン社製)が使用できる。測定法としては前記電解液水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を、0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散機で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用い、トナーの体積,個数を測定して体積分布と個数分布とを算出した。それから、本発明に係る体積分布から求める重量基準の重量平均粒径を求めた。
「キャリアの飽和磁化」
本実施形態において、キャリアの飽和磁化は、東英工業株式会社製のVSMP−1によって測定された値をいう。
「コア粒子およびキャリアの体積抵抗率」
本実施形態において、キャリアの体積抵抗率は次の方法で測定される値である。測定は、気温20℃、湿度65%の環境条件下で行う。6.5mmの間隙を設けて設置される幅30mm、高さ10mmの2枚の銅板電極間に、0.2gのキャリアを充填する。次に、N極とS極とが対向するように各銅板電極の外側に配置される2つの磁石(100mT)の磁力線によって、キャリアによるブリッジを形成させる。この状態において、500Vの電圧を印加し、印加後15秒後に測定される値をキャリアの体積抵抗率とする。コア粒子の体積抵抗率は、キャリアの体積抵抗率と同様の方法で測定される値である。
「外添剤の個数平均粒径」
本実施形態において、外添剤の個数平均粒径は、走査型電子顕微鏡(Scanning
Electron Microscope;SEM)を用いて外添剤を撮影し、得られた画像から任意に100個の外添剤の粒径を測定し、得られた粒径の平均値を意味する。
[実施例1]
<キャリア>
(コア粒子の作製)
フェライト原料として、Fe(KDK社製)50mol%、MnCO(KDK社製)35mol%、Mg(OH)(KDK社製)14.5mol%およびSrO(KDK社製)0.5mol%をボールミルで4時間粉砕した後、混合および粉砕したフェライト原料を、ロータリーキルンを用いて900℃で仮焼し、得られた仮焼粉を粉砕媒体とし、スチールボールを使用した湿式粉砕機で、平均粒径2μm以下に微粉砕した。微粉砕して得られたフェライト粉末をスプレードライ方式によって造粒し、1300℃で造粒物を焼成した。焼成後、クラッシャを用いて解砕することによって、体積平均粒径が45μmであり、体積抵抗率が1×109Ω・cmであるフェライト成分を含むコア粒子を得た。
(コート液の調製)
トルエンとメタノールとを9:1の重量比で混合した有機溶媒であるトルエン−メタノールの混合溶媒900重量部に、ジメチルシリコーン樹脂(商品名:SR2411、東レダウコーニング株式会社製)100重量部と、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン(N,N−dimethylaminoethylmethacrylate−
but ylacrylate−styrene:DMEMA-BA-ST)共重合体(ガラス転移温度(Tg)80℃)5重量部と、下記化学式(2)で表わされるアンモニウム塩化合物10重量部とを添加し、溶解または分散させることによって、コート液を調製した。
(C14292N(CH32・1/4[Mo8264 …(2)
(被覆層の形成)
浸漬法被覆装置を用いて、コア粒子100重量部に対してジメチルシリコーン樹脂5重量部の割合でコア粒子とコート液とを混合し、180℃に加熱しながら有機溶媒を蒸発させることによって、コア粒子表面に被覆層を形成した。その後、230℃で30分間加熱することによって、実施例1のキャリアを作製した。
[実施例2]
コート液の調製において、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体の添加量を5重量部から3重量部に変更し、アンモニウム塩化合物(2)の添加量を10重量部から12重量部に変更したこと以外は実施例1と同様にして実施例2のキャリアを作製した。
[実施例3]
コート液の調製において、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体の添加量を5重量部から8重量部に変更し、アンモニウム塩化合物(2)の添加量を10重量部から7重量部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例3のキャリアを作製した。
[実施例4]
コート液の調製において、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体の添加量を5重量部から10重量部に変更し、アンモニウム塩化合物(2)の添加量を10重量部から5重量部に変更した以外は実施例1と同様にして実施例4のキャリアを作製した。
[実施例5]
コート液の調製において、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体の代わりに、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルメタクリレート(N,N−dimethylaminoethylmethacrylate−bu tylmethacrylate
:DMEMA-BMA)共重合体を8重量部添加し、アンモニウム塩化合物(2)の代わりにアンモニウム塩化合物(3)を7重量部添加した以外は実施例1と同様にして実施例5のキャリアを作製した。
[実施例6]
コート液の調製において、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体の代わりに、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−スチレン(N,N−dimethylaminoethylmethacrylate−styrene:DMEMA-ST)共重合体を5重量部添加し、アンモニウム塩化合物(2)の代わりにアンモニウム塩化合物(3)を10重量部添加した以外は実施例1と同様にして実施例6のキャリアを作製した。
[実施例7]
コート液の調製において、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体の代わりに、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルメタクリレート−ブチルアクリレート(N,N−dimethylaminoethylmethacrylate
−butylmethacrylate−butylacrylate:DMEMA-MMA-BA)共重合体を8重量部添加し、アンモニウム塩化合物(2)の代わりにアンモニウム塩化合物(4)を7重量部添加した以外は実施例1と同様にして、実施例7のキャリアを作製した。
[比較例1]
コート液の調製において、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体の添加量を5重量部から10重量部に変更し、アンモニウム塩化合物(2)を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例1のキャリアを作製した。
[比較例2]
コート液の調製において、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例2のキャリアを作製した。
[比較例3]
コート液の調製において、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート−ブチルアクリレート−スチレン共重合体およびアンモニウム塩化合物(2)を添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例3のキャリアを作製した。
表1に、実施例1〜7および比較例1〜3のキャリアについて、被覆層に含有させた帯電向上剤、キャリアの体積平均粒径およびキャリアの飽和磁化を示す。
<トナー>
トナー材料を下記する。
・バインダ樹脂(ポリエステル樹脂、ガラス転移温度60℃、軟化温度105℃、藤倉化成工業社製) 100重量部
・カーボンブラック(商品名:MA−77、三菱化学社製) 5重量部
・帯電制御剤(ホウ素化合物、商品名:LR−147、日本カーリット社製) 1.5重量部
・離型剤(パラフィンワックス、商品名:HNP−9、日本精鑞社製) 5重量部
上記トナー材料をヘンシェルミキサで10分間混合した後、混練分散処理装置(商品名:ニーディックスMOS140−800、三井鉱山株式会社製)で溶融混練分散処理した。その溶融混練物をカッティングミルで粗粉砕した後、ジェット式粉砕機(商品名:IDS−2型、日本ニューマチック工業社製)で微粉砕した。得られた微粉砕物を、風力分級機(商品名:MP−250型、日本ニューマチック工業社製)を用いて分級することによって、体積平均粒径が6.0μmである着色樹脂粒子を得た。
得られた着色樹脂粒子100重量部に、個数平均粒径が12nmのヘキサメチルジシラザンで表面を処理したシリカ粒子(商品名:R8200、アエロジル社製)1重量部を加えて、攪拌羽根の先端速度を15m/秒に設定した気流混合機(ヘンシェルミキサ、三井鉱山社製)で2分間攪拌することによって負帯電制御剤を含むトナーを作製した。
<2成分現像剤>
上記で作製したトナー6重量部と実施例1〜7および比較例1〜3のキャリア94重量部とをそれぞれナウターミキサ(商品名:VL−0、ホソカワミクロン社製)に投入し、20分間攪拌混合することによって、実施例1〜7および比較例1〜3のキャリアをそれぞれ含む2成分現像剤を作製した。
<評価>
〔連続プリントテスト〕
図2に示す試験用の画像形成装置40に、現像剤として実施例1〜7、比較例1〜3のキャリアを含む2成分現像剤を順次セットし、連続プリントテストを行った。連続プリントテストは、4つの画像形成ユニット1〜4のうち、第1画像形成ユニット1のみを用いて行った。画像形成装置40の現像条件としては、感光体16の周速が400mm/秒、現像ローラ24の周速が560mm/秒、感光体16と現像ローラ24とのギャップが0.42mm、現像ローラ24と規制ブレードとのギャップが0.5mmとなるように設定した。またベタ画像(100%濃度)における試験紙上のトナー付着量が0.5mg/cm2、非画像部(濃度0%)におけるトナー付着量が最も少なくなるように、感光体16の表面電位および現像バイアスをそれぞれ調整した。試験紙としては、A4サイズの電子写真用紙(商品名:マルチレシーバー、シャープドキュメントシステム社製)を使用した。
連続プリントテストは、具体的には以下のようにして行った。実施例1〜7、比較例1〜3のキャリアを含む2成分現像剤を用いて、温度20℃、湿度65%環境下で、試験紙に形成される一辺が3cmのベタ画像で連続プリントテストを行った。 画像形成初期、10000(以下「10k」と記載する)枚形成度後および50k枚形成後のトナー帯電量を以下のようにして測定した。また、画像形成初期、10k枚形成後および50k枚形成後のプリント画像について、画像濃度およびかぶり濃度を以下のようにして測定して評価した。
(トナー帯電量)
トナー帯電量(μC/g)は、吸引式小型帯電量測定装置(商品名:210HS−2A、トレックジャパン社製)を用いて測定する。
(画像濃度)
画像濃度は、反射濃度計(商品名:RD918、マクベス社製)を用いて、プリント部分の画像濃度を測定した。紙の繊維がトナーで完全に覆われた状態である画像濃度が1.3以上を良好とし、紙の繊維がトナーでほぼ完全に覆われた状態である1.2以上1.3未満をやや不良とし、紙の繊維がトナーで不完全に覆われた状態である1.2未満を不良とした。
(かぶり濃度)
かぶり濃度は、白度計(商品名:Z−Σ90 COLOR MEASURING SYSTEM、日本電色工業社製)を用いて、予めプリント前の試験紙の白色度を測定した。次に、プリント後の紙の非画像部における白色度を、白度計を用いて測定し、プリント前の白色度とプロント後の白色度との差を求め、この差をかぶり濃度とした。かぶりが肉眼でほとんど見えない状態である、かぶり濃度が0.6未満を良好とし、かぶりが肉眼でやや明確に確認できる状態である、かぶり濃度が0.6以上1.0未満をやや不良とし、かぶりが肉眼で明確に見える状態である、かぶり濃度が1.0以上を不良とした。
〔キャリアのロット別帯電量〕
現像剤として実施例1のキャリアを含む2成分現像剤を用いて、キャリアのロット別の帯電量を測定した。キャリアの帯電量は、上述の連続プリントテストのトナー帯電量と同様にして測定した。
<結果>
連続プリントテスト結果を表2に示す。
キャリアのロット別の帯電量を表3に示す。
表2から明らかなように、実施例1〜7において、トナーの帯電量は安定しており、画像濃度が高く、かぶりのない画像が得られた。
含窒素樹脂またはアンモニウム塩化合物(1)のどちらかを添加しない、または両方を添加しない比較例1〜3において、トナーの帯電量の変化が激しく、転写不良に伴う画像濃度の低下やかぶりの発生が見られた。
表3から明らかなように、キャリアのロットごとの帯電量にばらつきがなく、安定した帯電性を備えるキャリアを得ることができることが分かった。
本発明の実施の一形態であるキャリア144を示す断面図である。 本発明の実施の一形態である画像形成装置40の構成を示す図である。 図2に示す第1画像形成ユニット1を示す概略図である。 図3に示す第1画像形成ユニット1における現像装置19周辺の構成を示す概略図である。 帯電向上剤が低溶解性物質を含まない場合に、帯電向上剤が内側へ偏って存在する被覆層142を有するキャリア145を示す断面図である。 帯電向上剤が高溶解性物質を含まない場合に、帯電向上剤が外側へ偏って存在する被覆層143を有するキャリア146を示す断面図である。
符号の説明
1 第1画像形成ユニット
2 第2画像形成ユニット
3 第3画像形成ユニット
4 第4画像形成ユニット
5 中間転写ベルト
6 支持ロール
7 1次転写ローラ
10 ベルトクリーニングユニット
11 ベルトクリーニングブラシ
12 ベルトクリーニングブレード
13 給紙ローラ
13a 排紙ローラ
14 トレイ
15 定着ユニット
16 感光体ドラム
17 帯電器
18 露光器
19 現像装置
20 感光体ドラム
21 クリーナクリーニングブレード
22 クリーナハウジング
23 シール
40 現像装置
N1,N2,N3,S1,S2 磁極
P 搬送方向
R,Rd 回転方向
140 コア粒子
141 被覆層
141a 内側部分
141b 外側部分
144 キャリア

Claims (9)

  1. コア粒子の表面に被覆層を有するキャリアであって、
    被覆層は、帯電向上剤と、帯電向上剤が分散される被覆樹脂とを含み、
    帯電向上剤は、アミノ基を有するアクリル系樹脂と、下記一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物とを含み、被覆樹脂は、シリコーン樹脂を含むことを特徴とするキャリア。

    (式中、R,R,RおよびRは、それぞれアルキル基またはベンジル基を示し、Aはモリブデン酸アニオンを示す。)
  2. シリコーン樹脂は、ジメチルシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のキャリア。
  3. コア粒子は、フェライト成分を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のキャリア。
  4. 少なくとも、被覆樹脂と、帯電向上剤とを有機溶媒に溶解または分散させてなるコート液を、コア粒子の表面に付着させた後、有機溶媒を除去させて被覆層を形成する工程を含み、
    帯電向上剤は、アミノ基を有するアクリル系樹脂と、下記一般式(1)で表わされるアンモニウム塩化合物とを含み、被覆樹脂は、シリコーン樹脂を含むことを特徴とするキャリアの製造方法。

    (式中、R、R、RおよびRは、それぞれ、アルキル基またはベンジル基を示し、Aはモリブデン酸アニオンを示す。)
  5. 有機溶媒は、トルエンとアルコールとを含むことを特徴とする請求項に記載のキャリアの製造方法。
  6. トナーと、請求項1〜のいずれか1つに記載のキャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤。
  7. 負帯電性制御剤を含むトナーと、請求項1〜のいずれか1つに記載のキャリアとを含むことを特徴とする2成分現像剤。
  8. 請求項またはに記載の2成分現像剤を用いて、像担持体に形成される静電潜像を現像して可視像を形成することを特徴とする現像装置。
  9. 静電潜像が形成される像担持体と、
    像担持体に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    請求項に記載の現像装置と、
    像担持体に形成される可視像を記録媒体に転写する転写手段と、
    可視像を記録媒体に定着させる定着手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
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