JP2016194692A - 磁性キャリア - Google Patents

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Abstract

【課題】高温高湿環境下において長期使用しても、被膜の耐摩耗性に優れ、安定した帯電付与能を保ち、低湿環境から高湿環境への変動に対して、画像濃度および色味変動が安定した磁性キャリアを提供する。
【解決手段】フェライト芯材粒子と、被覆樹脂とを有する磁性キャリアであって、
前記被覆樹脂は、表面側から表面樹脂層と、樹脂組成物とをこの順に有し、
前記樹脂組成物は、樹脂と、親水性処理された無機粒子もしくはカーボンブラックと、を含み、
前記表面樹脂層は、
i)樹脂を含み、
ii)前記親水性処理された無機粒子もしくはカーボンブラックを含まず、
iii)膜厚が0.01μm以上4.00μm以下の範囲であり、
前記磁性キャリアは、温度30℃湿度80%RHの環境下に24時間放置したときの水分率(A)と、その後、温度23℃湿度5%RHの環境下に24時間放置したときの水分率(B)との水分率変化(A−B)が、0.030質量%以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法を用いて静電潜像(静電荷像)を現像する(顕像化する)工程を有する画像形成方法に使用される磁性キャリアに関するものである。
近年、複写装置やプリンタは、より高速で、より信頼性が高いことが厳しく追求されてきている。一方、複写装置やプリンタは種々な点でよりシンプルな要素で構成されるようになってきている。その結果、現像剤に要求される性能はより高度になり、現像剤の性能向上が達成できなければ、より優れた複写装置やプリンタが成り立たなくなってきている。
静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、トナーを用いて現像する方法のうち、トナーを磁性キャリアと混合した二成分系現像剤を使用する二成分系現像方法が、高画質を要求されるフルカラー複写機またはプリンタに好適に用いられている。二成分系現像方法において、磁性キャリアは摩擦帯電により適当量の正または負の帯電量をトナーに付与し、また、該摩擦帯電の静電引力により磁性キャリア表面にトナーを担持する。
上記二成分系現像剤を構成する磁性キャリアとトナーに対して要求される特性は種々あるが、磁性キャリアに対して特に重要な特性として、適当な帯電付与性、交番電圧に対する耐圧性、耐衝撃性、耐摩耗性、耐スペント性、現像性などが挙げられる。
磁性キャリアには、粉体特性、電気特性および磁気特性といった特性があり、現像システムに合わせた各性能が要求される。近年では、環境安定性および耐久性向上のためにコア材(芯材)をコート樹脂(被覆材)で被覆した磁性キャリアが広く使用されている。
例えば、特許文献1〜5の二成分系現像剤では、少なくとも二層の被覆樹脂を有する磁性キャリアを使用している。
特許文献1では、最表面層の樹脂がN−アルコキシアルキル化ポリアミドとシリコーン樹脂との縮合物を含有し、最表面層の樹脂と芯材との中間に微粒子を含む樹脂を含有する中間層を有する磁性キャリアが記載されている。これによって、長期使用下における帯電安定性および被膜の耐摩耗性を向上させ、二成分現像剤の耐久性を向上させている。
また、特許文献2では、被覆樹脂の最下層に親油性処理されたフェライト粒子を含有することによって、樹脂層の膜質を向上させ、細線再現性に優れたトナー画像の得られる磁性キャリアが記載されている。
また、特許文献3では、コア材の外周を被覆する第一のコート樹脂層に疏水化処理されたアルミナ微粒子を含有することで、キャリア表面のスペント成分をキャリア同士が削り取るという効果を発現するキャリアが記載されている。その結果、ストレスを受けていない被覆樹脂が常に表面へ露出し、キャリア性能が保持され、優れたライフ安定性を実現している。
また、特許文献4では、コア粒子表面にコーティングされた内側樹脂コート層と、内側樹脂コート層の表面にコーティングされた外側樹脂コート層とを備え、内側樹脂コート層が、表面に脂肪酸金属微粒子がコーティングされた非磁性微粒子を含有するキャリアが開示されている。その結果、長期にわたる現像によっても、コア粒子およびトナー間のファンデルワールス力の増大を防止でき、帯電性能が安定して維持することができる。
また、特許文献5では、磁性体粒子上に順次形成された第一の被覆樹脂と第二の被覆樹脂との界面にカーボンブラックが存在する電子写真用キャリアによって、摩耗により剥がれた被覆樹脂が定着画像へ移行し、定着画像の色味を濁らすという問題を解決している。
ところが昨今、現像器の小型化に伴う現像剤容量の減少や出力速度の高速化による現像剤撹拌スピードの高速化など、現像器内での現像剤にかかる負担は増大する傾向にある。その結果、特に高温高湿環境下においては、磁性キャリアとトナー間にて働く水架橋力によって、磁性キャリアの表面にはトナーや外添剤のスペントが進行し、磁性キャリアの帯電付与性が低下する。また、磁性キャリアの表面に対する水分吸着が進行し、磁性キャリアの被覆樹脂の強度が一時的に低下することによって、磁性キャリアの被覆樹脂の削れが発生し、帯電付与能が低下する。
ここで、特許文献1、2に記載された現像剤を使用する場合であっても、昨今の現像器内における現像剤に対する過酷な負担によって、磁性キャリアの表面の被覆樹脂にクラックが生じ、その部分にトナー由来のワックスが付着する場合があった。その結果、磁性キャリアの表面のワックス付着部にトナー由来の微粒子が付着し、初期状態のキャリア特性を維持できない耐久性が不十分な磁性キャリアとなる。また、磁性キャリアの表面の被覆樹脂に発生したクラック部から、水分吸着が進行し、帯電付与能が低下する。このように、特許文献1、2に記載されたキャリアであっても、さらなる改善の余地があった。
また、特許文献3、4、5では、いずれの場合も被覆樹脂の削れを完全に防止できていない。
特開2005−49478号公報 特開2004−333931号公報 特開2008−70662号公報 特開2007−121911号公報 特開2009−229907号公報
本発明の目的は、上記のような課題を解決した磁性キャリアを提供するものである。具体的には、高温高湿環境下において長期使用しても、被膜の耐摩耗性に優れ、安定した帯電付与能を保ち、高湿環境から低湿環境への変動に対して、画像濃度および色味変動が安定した磁性キャリアを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のキャリアは、磁性を有するフェライト芯材粒子と、被覆樹脂と、を有する磁性キャリアであって、
前記被覆樹脂は、表面樹脂層と、前記フェライト芯材粒子および前記表面樹脂層の間に存在する樹脂組成物と、を有し、
前記樹脂組成物は、樹脂と、親水性処理された無機粒子およびカーボンブラックからなる群より選択される少なくとも1つと、を含み、
前記表面樹脂層は、
i)樹脂を含み、
ii)前記親水性処理された無機粒子もしくはカーボンブラックを含まず、
iii)膜厚が0.01μm以上4.00μm以下の範囲であり、
前記磁性キャリアは、温度30℃湿度80%RHの環境下に24時間放置したときの水分率(A)と、前記環境下に24時間放置後、温度23℃湿度5%RHの環境下に24時間放置したときの水分率(B)と、の水分率変化(A−B)が、0.030質量%以下であることを特徴としている。
本発明により、高温高湿環境下において長期使用しても、被膜の耐摩耗性に優れ、安定した帯電付与能を保ち、高湿環境から低湿環境への変動に対して、画像濃度および色味変動が安定した磁性キャリアを得ることができる。
本発明で用いた画像形成装置の一例における概略図である。 本発明で用いた画像形成装置の一例における概略図である。 磁性コアの比抵抗を測定する装置の概略的断面図であり、(a)試料を入れる前のブランク状態における図であり、(b)磁性コアの比抵抗を測定する装置の概略的断面図であり、試料を入れたときの状態を表す図である。
以下、本発明の実施形態について述べる。
(キャリア)
本発明の磁性キャリアは、フェライト芯材粒子の表面に、親水性処理された無機粒子およびカーボンブラックからなる群より選択される少なくとも1つ(以下、親水性処理された粒子とも称する。)を分散した樹脂溶液を塗布、乾燥させた樹脂組成物を設ける。続いて、親水性処理された無機粒子もしくはカーボンブラックを含まない樹脂溶液を塗布することで、樹脂を含む表面樹脂層が形成される。
本発明では、前記表面樹脂層の膜厚は、0.01μm以上4.00μm以下である。
表面樹脂層の膜厚において、0.01μm未満の領域が存在する場合、親水性処理された粒子の影響を受け、環境変化の際に磁性キャリアの水分率変化が上昇する。その結果、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が大きくなるため、環境変動が大きくなり安定した帯電付与能を保つことができない。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が悪化する。
一方、表面樹脂層の膜厚において、4.00μmを超える領域が存在する場合、表面樹脂層の水分脱着の影響を受け、環境変化の際に磁性キャリアの水分率変化が上昇する。その結果、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が大きくなるため、環境変動が大きくなり安定した帯電付与能を保つことができない。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が悪化する。
表面樹脂層とフェライト芯材粒子との間に存在する樹脂組成物(以下、中間樹脂層とする)に含まれる樹脂としては、表面樹脂層との親和性およびフェライト芯材粒子との親和性が高く、かつ靭性に富むことから、アクリル樹脂が好ましく用いられる。
フェライト芯材粒子の表面を樹脂で被覆する方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、乾式法、および流動床のような塗布方法により被覆する方法が挙げられる。被覆する樹脂の量としては、フェライト芯材粒子100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
こうして形成された中間樹脂層の外側に形成される、磁性キャリアの最表面を形成する表面樹脂層に含まれる樹脂(表面樹脂層用樹脂)としてとしては、中間樹脂層(樹脂組成物)との親和性が高く、かつ靭性に富むことから、アクリル樹脂が好ましく用いられる。
中間樹脂層の表面を表面樹脂層用樹脂で被覆する方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、乾式法、および流動床のような塗布方法により被覆する方法が挙げられる。被覆する樹脂の量としては、フェライト芯材粒子100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
本発明の磁性キャリアは、温度30℃湿度80%RHの環境下に24時間放置したときの前記磁性キャリアの水分率(A)と、温度30℃湿度80%RHの環境下に24時間放置後、温度23℃湿度5%RHの環境下に24時間放置したときの前記磁性キャリアの水分率(B)との水分率変化(A−B)が、0.030質量%以下である。
水分率変化が0.030質量%を超える場合では、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が大きくなるため、環境変動が大きくなり安定した帯電付与能を保つことができない。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が悪化する。
(無機粒子、カーボンブラック)
本発明の中間樹脂層に含有される、親水性処理された無機粒子およびカーボンブラック(カーボンブラック粒子)からなる群より選択される少なくとも1つの粒子について説明する。
本発明で用いられる無機粒子およびカーボンブラック(以下、被処理粒子とも称する。)としては、カーボンブラック、SrTiO、TiO、Al、MgO、SiOを好ましく使用することができる。これ以外の被処理粒子を用いた場合、被処理粒子自体の水分吸着能によりキャリアの水分率変化が増大することがあり、環境安定性が低減する可能性がある。上記に挙げた無機粒子およびカーボンブラックは、複数種併用してもよい。
また、本発明においては中間樹脂層に有機微粒子を用いないことが好ましい。有機微粒子(被処理粒子)として熱硬化性樹脂を用いた場合、その製法上、樹脂分子鎖が乱雑に絡み合い、親水性を示す官能基が樹脂表層には配向しにくいと考えられる。そのため、密着性向上による耐久性、および環境安定性などの本発明の効果が発現しにくい可能性がある。熱可塑性樹脂を用いた場合においては、樹脂溶液中に一部が溶解してしまう可能性があり、均一なコート層を形成しにくく、やはり本発明の効果を得られにくい場合がある。
本発明で用いられる無機粒子およびカーボンブラックからなる群より選択される少なくとも1つは、その基体表面にエステル基および/またはカルボキシル基を有し、該エステル基と該カルボキシル基の合計の官能基濃度が20%以上であり、より好ましくは、30%以上である。
官能基濃度とは、X線光電子分光(以下、XPS)測定において、被処理粒子由来の元素に対する、官能基(エステル基、カルボキシル基)の割合を示したものである。
官能基濃度が上記範囲であることにより、親水性処理された粒子の表面に存在するカルボキシ基もしくはエステル基と表面樹脂層中の水分子とが水素結合を形成し、その相互作用によって中間樹脂層と表面樹脂層との密着性が向上する。また、表面樹脂層中にアクリル樹脂を用いた場合、アクリル樹脂中のπ結合部と親水性処理された粒子の表面に存在するカルボキシ基もしくはエステル基とでπ−π相互作用が生じ、中間樹脂層と表面樹脂層との密着性が向上する。また、親水性処理された粒子の表面の官能基と、フェライト芯材粒子の表面のヒドロキシ基と、の相互作用によって、中間樹脂層とフェライト芯材粒子との密着性が向上する。その結果、高温高湿環境下において長期間使用した場合でも、表面樹脂層の耐摩耗性が優れることで、安定した帯電付与能を保つことができる。すなわち、長期にわたりトナーの帯電特性が安定するため、混色の色味変動の安定性、耐ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の安定性が向上する。さらに、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も発現しにくい傾向となる。また、表面樹脂層中の水分子を保持するため、環境が変化した場合でも、磁性キャリアの水分率は変化しにくい。このため、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量が変化しにくいため、環境変動が小さく安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけが抑制され、階調の安定性が向上する。
一方、官能基濃度が20%未満の場合は、親水性処理された粒子の表面に存在するカルボキシ基およびエステル基の数が少ないことにより、表面樹脂層との相互作用が小さくなる。その結果、中間樹脂層と表面樹脂層との密着性が低減する。また、表面樹脂層中にアクリル樹脂を用いた場合、アクリル樹脂中のπ結合部と親水性処理された粒子の表面に存在するカルボキシ基もしくはエステル基との間で生じるπ−π相互作用が小さくなり、中間樹脂層と表面樹脂層との密着性が低減する。また、親水性処理された粒子の表面の官能基とフェライト芯材粒子の表面のヒドロキシ基との相互作用が小さくなり、中間樹脂層とフェライト芯材粒子との密着性は低減する。その結果、高温高湿環境下において長期間使用した場合、表面樹脂層の耐摩耗性が低減し、安定した帯電付与能を保つことができない。すなわち、長期にわたりトナーの帯電特性が安定せず、混色の色味変動の安定性、耐ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の安定性が悪化する。さらに、磁性キャリア自体の電荷が低減し、キャリア付着が発現しやすい。また、表面樹脂層中の水分子を保持しにくく、環境が変化した場合に磁性キャリアの水分率変化は大きくなる。このため、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量が変化し、帯電付与能の安定性が低減する。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が悪化する。
本発明で用いられる無機粒子およびカーボンブラック(被処理粒子)の一次粒子の体積平均径は、10nm以上1000nm以下であることが好ましい。
10nmより小さい場合、粒子同士が凝集しやすく、中間樹脂層中に凝集塊の状態で分散される。その場合、磁性キャリア表面に中間樹脂層中の凝集塊に起因した凸部が生じると考えられる。ゆえに、実使用下においては、磁性キャリア表面の凸部に対して、磁性キャリア同士の摩擦によるストレスが集中し、表面樹脂層の剥離を伴って中間樹脂層から凝集塊が脱離する可能性がある。そのため、その部分で帯電付与能が低減することがある。すなわち、トナーの帯電特性が長期にわたり維持できないため、混色の色味変動の安定性、耐ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の変化が悪化する場合がある。さらに、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も悪化する傾向となる。また、凝集塊の脱離によって表面樹脂層中の水分子を安定的に保持しにくくため、環境が変化した場合において、磁性キャリアの水分率は変化が大きくなる。このため、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が大きくなり、環境変動が大きくなり安定した帯電付与能を保つことができない。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が悪化する場合がある。
1000nmより大きい場合、磁性キャリア表面に中間樹脂層中の凝集塊に起因した凸部が生じると考えられる。ゆえに、実使用下においては、磁性キャリア表面の凸部に対して、磁性キャリア同士の摩擦によるストレスが集中し、表面樹脂層の剥離を伴って中間樹脂層から凝集塊が脱離する可能性がある。そのため、その部分で帯電付与能が低減することがある。すなわち、トナーの帯電特性が長期にわたり維持できないため、混色の色味変動の安定性、耐ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の変化が悪化する場合がある。さらに、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も悪化する傾向となる。また、凝集塊の脱離によって表面樹脂層中の水分子を安定的に保持しにくくため、環境が変化した場合において、磁性キャリアの水分率は変化が大きくなる。このため、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が大きくなり、環境変動が大きくなり安定した帯電付与能を保つことができない。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が悪化する場合がある。
本発明の中間樹脂層は、前記樹脂を100質量部としたとき、前記親水性処理された粒子を1.0質量部以上20.0質量部以下含有することが好ましい。
親水性処理された粒子が1.0質量部より少ない場合、表面樹脂層中の水分子と相互作用する親水処理された粒子表面の官能基の絶対量が少なくなるため、中間樹脂層と表面樹脂層との密着性は向上しない。その結果、高温高湿環境下において長期間使用した場合に、表面樹脂層の耐摩耗性が低減することで、安定した帯電付与能を維持できなくなる。すなわち、トナーの帯電特性が長期にわたり維持できないため、混色の色味変動の安定性、耐ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の変化が悪化する場合がある。さらに、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も悪化する傾向となる。また、表面樹脂層中の水分子を保持する作用が小さくなるため、環境が変化した場合に樹脂中の水分率変化は上昇する。その結果、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が大きくなるため、環境変動が大きくなり安定した帯電付与能を保つことができない。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が悪化する場合がある。
一方、親水性処理された粒子が20.0質量部より多い場合、表面樹脂層の水分子と相互作用する親水処理された粒子表面の官能基の絶対量が多くなるため、水分子がより中間樹脂層方向に引き付けられると考えられる。その結果、表面樹脂層のごく表層付近の水分子が減少し、空気中の水分子を吸着することで、樹脂全体の水分率が上昇する。その結果、高温高湿環境下において長期間使用した場合に、表面樹脂層の耐摩耗性が低減することで、安定した帯電付与能を維持できなくなる。すなわち、トナーの帯電特性が長期にわたり維持できないため、混色の色味変動の安定性、耐ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の変化が悪化する場合がある。さらに、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も悪化する傾向となる。また、表面樹脂層の水分率が上昇することによって、環境が変化した場合において、磁性キャリアの水分率変化が大きくなる。その結果、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が大きくなるため、環境変動が大きくなり安定した帯電付与能を保つことができない。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が悪化する場合がある。
(親水性処理方法)
本発明の中間樹脂層に含有される無機粒子およびカーボンブラックからなる群より選択される少なくとも1つは、粒子表面を親水性処理することを要件とする。
親水性処理方法の一つとして、例えば、市販の無機粒子、中性若しくは塩基性カーボンブラックまたは酸性カーボンブラックを酸化処理して親水性基を導入する方法が挙げられる。
酸化処理法の具体例としては、空気接触による酸化法では窒素酸化物やオゾンとの反応による気相酸化法などがある。また、硝酸、過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリウム、亜塩素酸、過塩素酸、次亜ハロゲン塩酸、過酸化水素、臭素水溶液、オゾン水溶液などの酸化剤を用いる液相酸化法などが挙げられる。その他、プラズマ処理などにより表面を酸化処理したカーボンブラックについても同様に適用することができる。
上記のように粒子表面を酸化処理することによって、親水性基を導入する方法は種々あるが、例えば、次のような方法をとることが好ましい。液相酸化法を行う場合、適当な容器にカーボンブラックをいれ、硝酸水溶液を加えて還流した後、洗浄および乾燥を行うことで親水性処理された粒子を得ることができる。気相酸化法を行う場合、各粒子を筒状のオゾン処理器に入れ、オゾン発生器にてオゾンを発生させ、粒子をオゾン雰囲気下にさらすことによって、親水性処理された粒子を得ることができる。
また、親水性処理方法の一つとして、例えば、低級脂肪酸の親水性エステル化剤もしくはカルボキシル化剤を用いて、粒子表面のヒドロキシ基に対して低級脂肪酸の親水性エステル基若しくはカルボキシル基を導入する方法が挙げられる。
親水性のエステル化剤の具体例としては、例えば、無水酢酸、酢酸塩化物、酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルギン酸などが挙げられる。これらの低級脂肪酸の親水性エステル化剤若しくはカルボキシル化剤は、二種類以上混合して使用してもよい。
上記のような親水性処理方法として、低級脂肪酸の親水性エステル化剤若しくはカルボキシル化剤を用いて、粒子表面のヒドロキシ基に対して低級脂肪酸の親水性エステル基若しくはカルボキシル基を導入する方法が種々存在する。例えば、次のような方法をとることが好ましい。適当な容器に各粒子種を入れ、系中を窒素雰囲気下とした後、無水トルエン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、無水酢酸を加え、室温にて反応させることで、化学修飾粒子を得る。その後、適当な容器に得られた化学修飾粒子を入れ、メタノール、炭酸カルシウムを加え、室温にて反応させる、その後、反応停止処理を行い、洗浄および乾燥を行うことで親水性処理された粒子を得ることができる。
(フェライト芯材粒子)
本発明に使用されるフェライト芯材粒子について説明する。
磁性キャリアのコア粒子(フェライト芯材粒子)の材質としては、マグネタイトまたはフェライトが好ましい。
さらに、フェライト芯材粒子は、多孔質磁性芯材粒子と、該多孔質磁性芯材粒子の空孔に充填された樹脂と、を有する樹脂充填型磁性芯材であってもよい。多孔質磁性粒子(多孔質磁性芯材粒子)の材質は、フェライトであることが多孔質磁性粒子の多孔質の構造を制御したり、抵抗を調整したりできるため、より好ましい。
フェライトは次の一般式で表される焼結体である。
(M1O)(M2O)(Fe
(式中、M1は1価、M2は2価の金属であり、x+y+z=1.0とした時、xおよびyは、それぞれ0≦(x,y)≦0.8であり、zは、0.2<z<1.0である。)
式中において、M1およびM2としては、Li、Fe、Mn、Mg、Sr、Cu、Zn、Ca、からなる群から選ばれる1種類以上の金属原子であることが好ましい。そのほかにもNi、Co、Ba、Y、V、Bi、In、Ta、Zr、B、Mo、Na、Sn、Ti、Cr、Al、Si、希土類なども用いることができる。
フェライト芯材粒子の製造方法は、例えば、以下のとおりである。金属の酸化物、炭酸塩、または硝酸塩を湿式あるいは乾式にて混合し、所望のフェライト組成となるように仮焼成する。次いで、得られたフェライト芯材粒子をサブミクロンまで粉砕する。磁性キャリアのコア(芯材粒子)の粒径を調整するために、粉砕されたフェライト粒子に水を20質量%以上50質量%以下加える。そして、結着樹脂として例えばポリビニルアルコール(分子量500以上10,000以下)を0.1質量%以上10質量%以下加えて、スラリーを調製する。このスラリーをスプレードライヤーなどにより造粒し、焼成することでフェライト芯材粒子を得ることができる。
多孔質磁性芯材粒子の場合、磁化量を適度に維持し、細孔径を所望の範囲にすることや多孔質磁性芯材粒子の表面の凹凸状態を好適にすることが求められる。また、フェライト化反応の速度を容易にコントロールでき、多孔質磁性芯材粒子の比抵抗と磁気力を好適にコントロールできることも求められる。以上の観点から、Mn元素を含有する、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Li−Mn系フェライトがより好ましい。
以下に、多孔質磁性芯材粒子としてフェライト芯材粒子を用いる場合の製造工程を詳細に説明する。
<工程1(秤量・混合工程)>
フェライトの原料を、秤量し、混合する。フェライト原料としては、上記金属原子の金属粒子、酸化物、水酸化物、シュウ酸塩、炭酸塩が挙げられる。
混合する装置としては、例えば以下のものが挙げられる。ボールミル、遊星ミル、ジオットミル、振動ミル。特にボールミルが混合性の観点から好ましい。具体的には、ボールミル中に、秤量したフェライト原料、ボールを入れ、0.1時間以上20.0時間以下、粉砕・混合する。
<工程2(仮焼成工程)>
粉砕・混合したフェライト原料を、大気中で焼成温度700℃以上1200℃以下の範囲で、0.5時間以上5.0時間以下、仮焼成し、フェライト化する。焼成には、例えば以下の炉が用いられる。バーナー式焼却炉、ロータリー式焼成炉、電気炉など。
<工程3(粉砕工程)>
工程2で作製した仮焼フェライトを粉砕機で粉砕する。
粉砕機としては、所望の粒径が得られれば特に限定されない。例えば以下のものがあげられる。クラッシャーやハンマーミル、ボールミル、ビーズミル、遊星ミル、ジオットミルなど。
フェライト粉砕品を所望の粒径にするために、例えば、ボールミルやビーズミルでは用いるボールやビーズの素材、粒径、運転時間を制御することが好ましい。具体的には、仮焼フェライトスラリーの粒径を小さくするためには、比重の重いボールを用いたり、粉砕時間を長くしたりすればよい。また、仮焼フェライトの粒度分布を広くするためには、比重の重いボールやビーズを用い、粉砕時間を短くすることで得ることができる。また、粒径の異なる複数の仮焼フェライトを混合することでも粒度分布の広い仮焼フェライトを得ることができる。
また、ボールミルやビーズミルは、乾式より湿式の方が、粉砕品がミルの中で舞い上がることがなく粉砕効率が高い。このため、乾式より湿式の方がより好ましい。
<工程4(造粒工程)>
仮焼フェライトの粉砕品に対して、水、バインダーと、必要に応じて、細孔調整剤を加える。細孔調整剤としては、発泡剤や樹脂微粒子が挙げられる。
発泡剤として、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウムが挙げられる。
樹脂微粒子として、例えば、ポリエステル、ポリスチレン、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体のようなスチレン共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂;脂肪族多価アルコール、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアルコール類およびジフェノール類から選択されるモノマーを構造単位として有するポリエステル樹脂;ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油樹脂、ポリエステルユニットとビニル系重合体ユニットを有しているハイブリッド樹脂の微粒子が挙げられる。
上記バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが用いられる。
工程3において、湿式で粉砕した場合は、フェライトスラリー中に含まれている水も考慮し、バインダーと必要に応じて細孔調整剤を加えることが好ましい。
得られたフェライトスラリーを、噴霧乾燥機を用い、100℃以上200℃以下の加温雰囲気下で、乾燥・造粒する。噴霧乾燥機としては、所望の多孔質磁性粒子の粒径が得られれば特に限定されない。例えば、スプレードライヤーが使用できる。
<工程5(本焼成工程)>
次に、造粒品を800℃以上1400℃以下で1時間以上24時間以下焼成する。焼成温度を上げ、焼成時間を長くすることで、多孔質磁性芯材粒子の焼成が進み、その結果、細孔径は小さく、かつ、細孔の数も減る。
<工程6(選別工程)>
以上のように焼成した粒子を解砕した後に、必要に応じて、分級や篩で篩分して粗大粒子や微粒子を除去してもよい。フェライト芯材粒子(磁性コア粒子)の体積分布基準50%粒径(D50)は、18.0μm以上68.0μm以下であることが、画像へのキャリア付着とガサツキの抑制のためより望ましい。
多孔質磁性芯材粒子は、内部の細孔容積によっては物理的強度が低くなることがあり、磁性キャリアとしての物理的強度を高めるために、多孔質磁性芯材粒子の空孔の少なくとも一部に樹脂の充填を行うことが好ましい。多孔質磁性芯材粒子に充填される樹脂の量としては、多孔質磁性芯材粒子に対して2質量%以上15質量%以下であることが好ましい。磁性キャリア毎の樹脂含有量にバラつきが少なければ、内部空隙内の一部にのみ樹脂が充填されていても、多孔質磁性芯材粒子の表面近傍の空隙にのみ樹脂が充填され内部に空隙が残っていても、内部空隙が完全に樹脂で充填されていてもよい。
多孔質磁性芯材粒子の空孔に樹脂を充填する方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、または流動床のような塗布方法により多孔質磁性芯材粒子を樹脂溶液に含浸させ、その後、溶剤を揮発させる方法が挙げられる。多孔質磁性芯材粒子の空隙に樹脂を充填させる方法としては、樹脂を溶剤に希釈して樹脂溶液とし、これを多孔質磁性芯材粒子の空隙に添加する方法が採用できる。ここで用いられる溶剤は、樹脂を溶解できるものであればよい。有機溶剤に可溶な樹脂である場合は、有機溶剤として、トルエン、キシレン、セルソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノールが挙げられる。また、水溶性の樹脂またはエマルジョンタイプの樹脂である場合には、溶剤として水を用いればよい。
上記樹脂溶液における樹脂固形分の量は、好ましくは1質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは1質量%以上40質量%以下である。50質量%より樹脂固形分の量が多い樹脂溶液を用いると粘度が高いため多孔質磁性芯材粒子の空隙に樹脂溶液が均一に浸透しにくい。また、1質量%未満であると樹脂固形分の量が少なく、多孔質磁性芯材粒子への樹脂の付着力が低くなる場合がある。
上記充填する樹脂として、熱可塑性樹脂としては、ノボラック樹脂、飽和アルキルポリエステル樹脂、ポリアリレート、ポリアミド樹脂が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、シリコーン樹脂、フェノール系樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。
(トナー)
本発明においてその目的を達成するに好ましいトナーの構成を以下に詳述するが、本発明はこれに何ら限定されるものではない。
トナーは、結着樹脂と、着色剤と、を含有し、必要に応じて磁性体、離型剤、荷電制御剤などを含有してもよい。さらに、トナー粒子の表面には流動性などの各種の性質を向上させる外添剤を付着させてもよい。
本発明に用いられる結着樹脂としては、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。中でもビニル系樹脂とポリエステル系樹脂が帯電性や定着性の観点からより好ましい。
本発明において、ビニル系モノマーの単重合体または共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などを、必要に応じて前述した結着樹脂に混合して用いることができる。
2種以上の樹脂を混合して結着樹脂として用いる場合、より好ましい形態としては分子量の異なるものを適当な割合で混合することが好ましい。
結着樹脂のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは45℃以上80℃以下、より好ましくは55℃以上70℃以下である。また、結着樹脂の数平均分子量(Mn)は、1,000以上50,000以下が好ましく、重量平均分子量(Mw)は5,000以上1,000,000以下であることが好ましい。
結着樹脂としては以下に示すポリエステル樹脂も好ましい。
ポリエステル樹脂は、全成分中45mol%以上55mol%以下がアルコール成分であり、55mol%以上45mol%以下が酸成分である。
ポリエステル樹脂の酸価は、好ましくは90mgKOH/g以下、より好ましくは50mgKOH/g以下であり、OH価(水酸基価)は好ましくは50mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以下であることがよい。これは、分子鎖の末端基数が増えるとトナーの帯電特性において環境依存性が大きくなるためである。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は好ましくは50℃以上75℃以下、より好ましくは55℃以上65℃以下である。ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は好ましくは1,500以上50,000以下、より好ましくは2,000以上20,000以下である。ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは6,000以上100,000以下、より好ましくは10,000以上90,000以下である。
本発明に係るトナーを磁性トナーとして用いる場合、磁性トナーは磁性体を含む。磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトのような酸化鉄、および他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との合金、およびこれらの混合物などが挙げられる。
具体的には、磁性材料としては、四三酸化鉄(Fe)、三二酸化鉄(γ−Fe)、酸化鉄亜鉛(ZnFe)、酸化鉄イットリウム(YFe12)、酸化鉄カドミウム(CdFe)、酸化鉄ガドリニウム(GdFe12)、酸化鉄銅(CuFe)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe)、酸化鉄ネオジム(NdFe)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe)、酸化鉄マンガン(MnFe)、酸化鉄ランタン(LaFeO)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)などが挙げられる。
磁性トナーは、結着樹脂100質量部に対して、磁性体を20質量部以上150質量部以下含有することが好ましい。より好ましくは50質量部以上130質量部以下であり、さらに好ましくは60質量部以上120質量部である。
本発明で使用される非磁性の着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤およびシアン着色剤を用いて黒色に調整したものが挙げられる。
マゼンタトナー用着色顔料しては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269;C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。
着色剤には、顔料単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点から好ましい。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などのような塩基性染料。
シアントナー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66;C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
イエロー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74,83、93、95、97,109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、174、180、181、185、191;C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。また、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162などの染料も使用することができる。
トナー粒子中の着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上30質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上20質量部以下であり、最も好ましくは3質量部以上15質量部以下である。
また、上記トナーにおいて、あらかじめ結着樹脂に着色剤を混合し、マスターバッチ化させたものを用いることが好ましい。そして、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂およびワックスなど)を溶融混練させることにより、トナー中に着色剤を良好に分散させることができる。
本発明に係るトナーは、その帯電性をさらに安定化させるために、必要に応じて、荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。0.5質量部以上であれば、より十分な帯電特性が得られ、10質量部以下であれば、他材料との相溶性の悪化が抑えられ、また、低湿下における帯電過剰が抑えられる。
荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
トナーを負荷電性に制御する負荷電性制御剤として、例えば有機金属錯体またはキレート化合物が有効である。モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノおよびポリカルボン酸およびその金属塩、その無水物、またはそのエステル類、または、ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙げられる。
トナーを正荷電性に制御する正荷電性制御剤としては、ニグロシンおよび脂肪酸金属塩などによる変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、およびこれらの類似体であるホスホニウム塩などのオニウム塩およびこれらのキレート顔料として、トリフェニルメタン染料およびこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物など)、高級脂肪酸の金属塩として、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキシドなどのジオルガノスズオキサイドやジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレートが挙げられる。
本発明において、必要に応じて一種または二種以上の離型剤を、トナー粒子中に含有させてもよい。離型剤としては次のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスが好ましく使用できる。また、酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;および脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
トナー粒子中の離型剤の含有量は、結着樹脂100質量部に対して0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上10質量部以下がより好ましい。
また、該離型剤の示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の最大吸熱ピーク温度で規定される融点は、65℃以上130℃以下であることが好ましい。より好ましくは80℃以上125℃以下であることがよい。融点が65℃以上であれば、電子写真感光体へのトナー付着が抑制される。融点が130℃以下であれば、低温定着性の悪化が抑制される。
本発明に係るトナーには、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得る外添剤を流動性向上剤として用いてもよい。例えば、フッ化ビニリデン微粒子、ポリテトラフルオロエチレン微粒子のようなフッ素系樹脂粒子;湿式製法シリカ微粒子、乾式製法シリカ微粒子のようなシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子などをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施し、疎水化処理したものが挙げられる。疎水化処理したものの中でも、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が30以上80以下の範囲の値を示すように処理したものが特に好ましい。
本発明における外添剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.2質量部以上8質量部以下であることがより好ましい。
本発明に係るトナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、その際のキャリア混合比率は、現像剤中のトナーの濃度として、2質量%以上15質量%以下であることが好ましく、4質量%以上13質量%以下であることがより好ましい。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低下しやすく、15質量%を超えるとカブリや機内飛散が発生しやすい。
また、現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低下に応じて現像器に補給するための補給用現像剤では、補給用磁性キャリア1質量部に対しトナー量は2質量部以上50質量部以下である。
次に本発明の磁性キャリア、二成分系現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置について例を挙げて説明するが、本発明に係る現像方法に使用される現像装置はこれに限るものではない。
<画像形成方法>
図1において、静電潜像担持体1は図中矢印方向に回転する。静電潜像担持体1は帯電手段である帯電器2により帯電され、帯電した静電潜像担持体1表面には、静電潜像形成手段である露光器3により露光させ、静電潜像を形成する。現像器4は、二成分系現像剤を収容する現像容器5を有し、現像剤担持体6は回転可能な状態で配置され、かつ、現像剤担持体6内部に磁界発生手段としてマグネット(磁極)7を内包している。マグネット7の少なくとも一つは静電潜像担持体1に対して対向の位置になるように設置されている。二成分系現像剤は、マグネット7の磁界により現像剤担持体6上に保持され、規制部材8により、二成分系現像剤量が規制され、静電潜像担持体1と対向する現像部に搬送される。現像部においては、マグネット7の発生する磁界により磁気ブラシを形成する。その後、直流電界に交番電界を重畳してなる現像バイアスを印加することにより静電潜像はトナー像として可視像化される。静電潜像担持体1上に形成されたトナー像は、転写帯電器11によって記録媒体12に静電的に転写される。ここで、図2に示すように、静電潜像担持体1から中間転写体9に一旦転写し、その後、転写材(記録媒体)12へ静電的に転写してもよい。その後記録媒体12は、定着器13に搬送され、ここで加熱、加圧されることにより、記録媒体12上にトナーが定着される。その後、記録媒体12は、出力画像として装置外へ排出される。なお、転写工程後、静電潜像担持体1上に残留したトナーは、クリーナー15により除去される。その後、クリーナー15により清掃された静電潜像担持体1は、前露光器16からの光照射により電気的に初期化され、上記画像形成動作が繰り返される。
図2は、本発明に係る画像形成方法をフルカラー画像形成装置に適用した概略図の一例を示す。
図中のK、Y、C、Mなどの画像形成ユニットの並びや回転方向を示す矢印は何らこれに限定されるものではない。ちなみにKはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。図2において、静電潜像担持体1K、1Y、1C、1Mは図中矢印方向に回転する。各静電潜像担持体1K、1Y、1C、1Mは帯電手段である帯電器2K、2Y、2C、2Mにより帯電され、帯電した各静電潜像担持体1の表面には、静電潜像形成手段である露光器3K、3Y、3C、3Mにより露光し、静電潜像を形成する。その後、現像手段である現像器4K、4Y、4C、4Mに具備される現像剤担持体6K、6Y、6C、6M上に担持された二成分系現像剤により静電潜像はトナー像として可視像化される。さらに転写手段である中間転写帯電器(一次転写ローラ)10K、10Y、10C、10Mにより中間転写体9に転写される。さらに転写手段である転写帯電器(二次転写ローラ)11により、記録媒体12に転写され、記録媒体12は、定着手段である定着器13により加熱圧力定着され、画像として出力される。そして、中間転写体9のクリーニング部材である中間転写体クリーナー14は、転写残トナーなどを回収する。また、中間転写体9に転写された後に静電潜像担持体1K、1Y、1C、1M上に残留したトナーは、クリーナー(静電潜像担持体クリーナー)15K、15Y、15C、15Mによってそれぞれ除去される。本発明に係る現像方法としては、具体的には、現像剤担持体に交流電圧を印加して、現像領域に交番電界を形成しつつ、磁気ブラシが感光体に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ)6と静電潜像担持体(電子写真感光ドラム)1との距離(S−D間距離)は、100μm以上1000μm以下であることが、キャリア付着の抑制およびドット再現性の向上の観点から好ましい。100μmより狭いと現像剤の供給が不十分になりやすく、画像濃度が低くなる。1000μmを超えると磁極からの磁力線が広がり磁気ブラシの密度が低くなり、ドット再現性が劣ったり、磁性キャリアを拘束する力が弱まりキャリア付着が生じやすくなる。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は300V以上3000V以下、好ましくは500V以上1800V以下である。また周波数は500Hz以上10000Hz以下、好ましくは1000Hz以上7000Hz以下である。それぞれプロセスにより適宜選択して用いることができる。この場合、交番電界を形成するための交流バイアスの波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty比を変えた波形が挙げられる。ときにトナー像の形成速度の変化に対応するためには、非連続の交流バイアス電圧を有する現像バイアス電圧(断続的な交番重畳電圧)を現像剤担持体に印加して現像を行うことが好ましい。印加電圧が300Vより低いと十分な画像濃度が得られにくく、また非画像部のカブリトナーを良好に回収することができない場合がある。また、印加電圧3000Vを超える場合には磁気ブラシを介して、静電潜像を乱してしまい、画質低下を招く場合がある。
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、電子写真感光体の一次帯電を低めることができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbackは、現像システムにも依るが200V以下、より好ましくは150V以下がよい。コントラスト電位としては、十分な画像濃度が出るように100V以上400V以下が好ましく用いられる。
また、周波数が500Hzより低いと、プロセススピードにも関係するが、電子写真感光体の構成としては、通常の画像形成装置に用いられる電子写真感光体と同じでよい。例えば、アルミニウム、SUSなどの導電性基体の上に、順に導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層、必要に応じて電荷注入層を設ける構成の電子写真感光体が挙げられる。
導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層は、通常の電子写真感光体に用いられるものでよい。感光体の最表面層として、例えば電荷注入層あるいは保護層を用いてもよい。
<磁性キャリア、多孔質磁性芯材粒子の体積平均粒径(D50)の測定方法>
粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(マイクロトラック・ベル社(旧:日機装社)製)にて測定を行った。
磁性キャリア、多孔質磁性芯材粒子の体積平均粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(マイクロトラック・ベル社製)を装着して行った。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33l/s、圧力約17kPaとした。制御は、ソフトウエア上で自動的に行う。粒径は体積平均の累積値である50%粒径(D50)を求める。制御および解析は付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行う。測定条件は以下のとおりである。
SetZero時間 :10秒
測定時間 :10秒
測定回数 :1回
粒子屈折率 :1.81%
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :23℃、50%RH
<トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)と、測定条件設定および測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いた。実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れる。この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)であり、専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<微粉量の算出方法>
トナー中の個数基準の微粉量(個数%)は、以下のようにして算出する。
例えば、トナー中の粒径が4.00μm以下の粒子の個数%は、前記のMultisizer3の測定を行った後、(1)専用ソフトでグラフ/個数%に設定して測定結果のチャートを個数%表示とする。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「<」にチェック、その下の粒径入力部に「4」を入力する。そして、(3)分析/個数統計値(算術平均)画面を表示したときの「<4μm」表示部の数値が、トナー中の4.00μm以下の粒子の個数%である。
<粗粉量の算出方法>
トナー中の体積基準の粗粉量(体積%)は、以下のようにして算出する。
例えば、トナー中の粒径が10.0μm以上の粒子の体積%は、前記のMultisizer3の測定を行った後、(1)専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「>」にチェック、その下の粒径入力部に「10」を入力する。そして、(3)分析/体積統計値(算術平均)画面を表示したときの「>10μm」表示部の数値が、トナー中の10.0μm以上の粒子の体積%である。
<磁性キャリアの水分率変化の測定方法>
磁性キャリアをステンレス皿に精密天秤で10g秤量し、設定温度60℃、減圧した乾燥機に5時間放置したときのキャリア質量をW1とする。その後、得られた磁性キャリアを温度30℃、湿度80%RHの雰囲気下に24時間放置したときのキャリア質量をW2とする。また、このときの磁性キャリアの水分率をAとする。その後、続けて温度23℃、湿度5%RHの環境下に24時間放置したときのキャリア質量をW3とする。また、このときの磁性キャリアの水分率をBとする。下記式(1)に従い、磁性キャリアの水分率変化を算出した。
磁性キャリアの水分率変化(質量%)
=[(W2−W1)×100/W1]−[(W3−W1)×100/W1]
=[A]−[B] (式1)
<磁性キャリアの表面樹脂層膜厚の測定方法>
該中間樹脂層および表面樹脂層の膜厚の測定方法は、磁性キャリアの断面を透過電子顕微鏡(TEM)(各50,000倍)で観察し、被覆層の厚みを計測した。具体的には、前記磁性キャリア100粒子において、各磁性キャリア断面の表面樹脂層厚みを任意に10点測定し、表面樹脂層厚みの最小値および最大値を選出し、最小膜厚(μm)および最大膜厚(μm)とした。また、中間樹脂層厚みにおいても同様の方法にて、最小膜厚(μm)および最大膜厚(μm)を測定した。本発明の磁性キャリアでは、中間樹脂層と表面樹脂層に含有される粒子種、およびその量が異なるため、該測定方法でも中間樹脂層と表面樹脂層とを断定することができる。
<粒子(親水性処理された粒子)の表面官能基濃度の測定法>
・カルボキシル基濃度の測定法
インジウム箔上に粒子10mg張り付ける。その際、インジウム箔部が露出しないように粒子を均一に張り付ける。30mlスクリュー管瓶に2,2,2−トリフルオロエタノール1.0mlを滴下し、系中を蒸気で飽和させる。系中にインジウム箔ごと粒子を入れ、2,2,2−トリフルオロエタノール雰囲気中に粒子を晒した状態で12時間放置する。この際、粒子が2,2,2−トリフルオロエタノール液に直接付着しないように注意する。粒子をインジウム箔ごと系中から取り出し、設定温度25℃、減圧した乾燥機中に6時間放置した。得られた粒子に対して、XPS分析を行うと、2,2,2−トリフルオロエチルエステル由来のC1SXPSピーク(P1)と粒子由来元素のXPSピーク(P2)が検出されるため、下記式(2)に従い、粒子の表面官能基濃度を算出した。なお、測定条件は以下のとおりである。
装置 :PHI5000VERSAPROBEII(アルバック・ファイ株式会社)
照射線 :Al Kd線
出力 :25W 15kV
PassEnergy:29.35eV
Stepsize :0.125eV
XPSピーク(P2):C1S(CB)、Ti2P(TiO、SrTiO)、Al2P(Al)、Mg2P(MgO)、Zn2P3/2(ZnO)、Si2P(SiO
粒子の表面官能基濃度[%]=P1/P2×100 (式2)
・カルボニル基濃度の測定法
反応試薬を2,2,2−トリフルオロエタノールからジアミンに変更した以外は、カルボキシル基濃度の測定と同様の方法にて、XPS分析を行った。イミノ基由来のN1SXPSピーク(P3)が検出されるため、下記式(3)に従い、粒子の表面官能基濃度を算出した。
粒子の表面官能基濃度[%]=P3/P2×100 (式3)
<多孔質磁性芯材粒子の細孔径および総細孔容積の測定>
多孔質磁性芯材粒子の細孔径分布は、水銀圧入法により測定される。
測定原理は、以下の通りである。
本測定では、水銀に加える圧力を変化させ、その際の細孔中に浸入した水銀の量を測定する。細孔内に水銀が浸入し得る条件は、圧力P、細孔直径D、水銀の接触角と表面張力をそれぞれθとσとすると、ちからの釣り合いから、PD=−4σCOSθで表せる。接触角と表面張力を定数とすれば、圧力Pとそのとき水銀が浸入し得る細孔直径Dは反比例することになる。このため、圧力Pとそのときに浸入液量Vを、圧力を変えて測定し得られる、P−V曲線の横軸Pを、そのままこの式から細孔直径に置き換え、細孔分布を求めている。
測定装置としては、カンタクロームインスツルメンツ社(旧:ユアサアイオニクス社)製、全自動多機能水銀ポロシメータPoreMasterシリーズ・PoreMaster−GTシリーズや、島津製作所社製、自動ポロシメータオートポアIV 9500 シリーズなどを用いて測定することができる。
具体的には、株式会社 島津製作所社のオートポアIV9520を用いて、下記条件・手順にて測定を行った。
測定条件
・測定環境 :20℃
・測定セル :試料体積 5cm、圧入体積 1.1cm、用途 粉体用
・測定範囲 :2.0psia(13.8kPa)以上、59989.6psia(413.7kPa)以下
・測定ステップ :80ステップ
(細孔径を対数で取った時に、等間隔になるようにステップを刻む)
・圧入パラメータ:排気圧力 50μmHg
排気時間 5.0min
水銀注入圧力 2.0psia(13.8kPa)
平衡時間 5secs
・高圧パラメータ:平衡時間 5secs
・水銀パラメータ:前進接触角 130.0degrees
後退接触角 130.0degrees
表面張力 485.0mN/m(485.0dynes/cm)
水銀密度 13.5335g/mL
測定手順
(1)多孔質磁性芯材粒子を、約1.0g秤量し試料セルに入れる。
秤量値を入力する。
(2)低圧部で、2.0psia(13.8kPa)以上、45.8psia(315.6kPa)以下の範囲を測定。
(3)高圧部で、45.9psia(316.3kPa)以上、59989.6psia(413.6kPa)以下の範囲を測定。
(4)水銀注入圧力および水銀注入量から、細孔径分布を算出する。
(2)、(3)、(4)は、装置付属のソフトウエアにて、自動で行った。
上記のようにして計測した細孔径分布から、0.1μm以上3.0μm以下の細孔径の範囲における微分細孔容積が最大となる細孔径を読み取り、それをもって、微分細孔容積が極大となる細孔径とする。
また、0.1μm以上3.0μm以下の細孔径の範囲における微分細孔容積を積分した総細孔容積を、付属のソフトウエアを用いて算出した。
<磁性キャリアおよびキャリアコア(磁性コア粒子)の真密度の測定方法>
真密度は、乾式自動密度計オートピクノメータ(カンタクロームインスツルメンツ社製)を用いて測定した。
<磁性キャリア芯材粒子(磁性コア粒子)の比抵抗測定>
磁性キャリア芯材粒子の抵抗は、図3Aおよび図3Bに概略される測定装置を用いて測定する。電界強度300(V/cm)における比抵抗を測定する。
抵抗測定セルAは、断面積2.4cmの穴の開いた円筒状容器(PTFE樹脂製)17、下部電極(ステンレス製)18、支持台座(PTFE樹脂製)19、上部電極(ステンレス製)20から構成される。支持台座19上に円筒状容器18を載せ、試料21を厚さ約1mmになるように充填し、充填された試料21に上部電極20を載せ、試料の厚みを測定する。図3Aに示す如く、試料のないときの間隙をd1とし、図3Bに示す如く、厚さ約1mmになるように試料を充填したときの間隙d2とすると、試料の厚みdは下記式で算出される。
d=d2−d1(mm)
このとき、試料の厚みdが0.95mm以上1.04mm以下となるように試料の質量を適宜変える。
電極間に直流電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって試料の比抵抗を求めることができる。測定には、エレクトロメーター22(ケスレー6517A ケスレーインスツルメンツ社製)および制御用に処理コンピュータ23を用いる。
制御用の処理コンピュータにナショナルインスツルメンツ社製の制御系と制御ソフトウエア(LabVIEW ナショナルインスツルメンツ社製)を用いた。
測定条件として、試料と電極との接触面積S=2.4cm、試料の厚み0.95mm以上1.04mm以下になるように実測した値dを入力する。また、上部電極の荷重270g、最大印加電圧1000Vとする。
比抵抗(Ω・cm)=(印加電圧(V)/測定電流(A))×S(cm)/d(cm)
電界強度(V/cm)=印加電圧(V)/d(cm)
磁性キャリア芯材粒子の前記電界強度における比抵抗は、グラフ上の前記電界強度における比抵抗をグラフから読み取る。
<無機粒子およびカーボンブラック(被処理粒子)の一次粒子の体積平均粒子径の測定方法>
本発明における無機粒子およびカーボンブラックの一次粒子の体積平均粒子径は、透過型電子顕微鏡にて観察し、粒子の長軸と短軸の平均値を粒径とした。また粒子100個の粒径を測定してその平均値を一次粒子の体積平均粒子径とした。
以下、実施例を参照して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
<多孔質磁性コア(多孔質磁性芯材粒子)1の製造例>
工程1(秤量・混合工程)
・Fe 68.3質量%
・MnCO 28.5質量%
・Mg(OH) 2.0質量%
・SrCO 1.2質量%
上記フェライト原材料を秤量し、該フェライト原材料80質量部に水20質量部を加え、その後、直径(φ)10mmのジルコニアを用いてボールミルで3時間湿式混合しスラリーを調製した。スラリーの固形分濃度は、80質量%とした。
工程2(仮焼成工程)
混合したスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機社製)により乾燥した後、バッチ式電気炉で、窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)、温度1050℃で3.0時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
工程3(粉砕工程)
仮焼フェライトをクラッシャーで0.5mm程度に粗粉砕した後に、水を加え、粗粉砕スラリーを調製した。粗粉砕スラリーの固形分濃度を70質量%とした。1/8インチのステンレスビーズを用いた湿式ボールミルで3時間微粉砕し、微粉砕スラリーを得た。さらにこの微粉砕スラリーを直径1mmのジルコニアを用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、体積基準の50%粒子径(D50)が1.3μm仮焼フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程)
上記仮焼フェライトスラリー100質量部に対して、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0質量部、バインダーとしてポリビニルアルコール1.5質量部の割合で添加した後、スプレードライヤー(大川原化工機社製)で球状粒子に造粒、乾燥した。得られた造粒物に対して、粒度調整を行った後、ロータリー式電気炉を用いて700℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーなどの有機物を除去した。
工程5(焼成工程)
窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)で、室温から焼成温度(1100℃)になるまでの時間を2時間とし、温度1100℃で4時間保持し、トンネル式電気炉で焼成した。その後、8時間をかけて温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
工程6(選別工程)
凝集した粒子を解砕した後に、目開き150μmの篩で篩分して粗大粒子を除去、風力分級により微粉を除去し、さらに磁力選鉱により低磁力分を除去して多孔質磁性コア1を得た。得られた多孔質磁性コア1は、多孔質状で孔を有していた。得られた多孔質磁性コア1の各工程の製造条件を表1、各物性値を表2に示す。
Figure 2016194692
Figure 2016194692
<多孔質磁性コア2〜13および磁性コア(フェライト芯材粒子)1〜7の製造例>
多孔質磁性コア1の製造例のうち、各工程の製造条件を表1に示すように変更した以外、同様にして多孔質磁性コア2〜13および磁性コア1〜7を作製した。得られた多孔質磁性コア2〜18、および磁性コア1〜7の各工程の製造条件を表1、各物性値を表2に示す。
<添加粒子(親水性処理された粒子)1の製造例>
添加粒子1を次のように調製した。
容積500mlの擦り合わせ丸底フラスコにカーボンブラック(#4400、東海カーボン社製)100質量部を入れ、硝酸水溶液(50質量%)200質量部を加えた。フラスコに玉付き冷却器を接続し、マントル加熱器に丸底フラスコを設置して還流を開始してから30分間酸化処理を行った。還流終了後、カーボンブラックをろ過して分離し、乾燥機中、125℃で乾燥し、添加粒子1を得た。得られた添加粒子1の処理条件および各物性値を表3に示す。なお、表3において「CB」はカーボンブラックを表す。
<添加粒子2〜5、7〜13の製造例>
添加粒子2を次のように調製した。
容積500mlの擦り合わせ丸底フラスコにチタン酸ストロンチウム(商品名:SW−540、チタン工業社製)100質量部を入れ、系中を窒素雰囲気とした後、無水トルエン300質量部を加えた。これを氷冷後、トリエチルアミン5質量部、ジメチルアミノピリジン10質量部、無水酢酸10質量部を加え、25℃まで昇温し2時間撹拌した。撹拌して得られたものに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100質量部を加えて反応を停止し、水、トルエン溶媒により洗浄し、風乾、減圧乾燥により化学修飾粒子を得た。
得られた化学修飾粒子100質量部を容積500mlの擦り合わせ丸底フラスコに入れ、メタノール200質量部を加えた。これを氷冷後、炭酸カルシウム30質量部を加え、25℃まで昇温し2時間撹拌した。撹拌して得られたものに飽和塩化アンモニウム水溶液100質量部を加えて反応を停止し、水により洗浄し、風乾、減圧乾燥により化学修飾粒子である添加粒子2を得た。
また、添加粒子種(カーボンブラックもしくは無機粒子の種類)、処理剤の種類および量を変更した以外は、添加粒子2と同様の処理を行い、添加粒子3〜5、7〜13を得た。得られた添加粒子2〜5、7〜13の処理条件および各物性値を表3に示す。
<添加粒子6の製造例>
添加粒子6を次のように調製した。
カーボンブラック(#4400、東海カーボン社製)100質量部を筒状のオゾン処理器に入れた。続いて、オゾン発生器(KQS−120、コトヒラ工業株式会社製)にて、1時間当たりオゾン3質量部を発生させ、オゾン雰囲気下、処理温度は40℃に保ちカーボンブラックの酸化処理を2時間実施し、添加粒子6を得た。得られた添加粒子6の処理条件および各物性値を表3に示す。
<添加粒子14、16〜23の製造例>
添加粒子14を以下のように調製した。
容積500mlの擦り合わせ丸底フラスコに(#4400、東海カーボン社製)100質量部を入れ、系中を窒素雰囲気とした後、無水トルエン300質量部を加えた。これを氷冷後、トリエチルアミン5質量部、ジメチルアミノピリジン10質量部、アルギン酸1.0質量部を加え、25℃まで昇温し2時間撹拌した。撹拌して得られたものに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100質量部を加えて反応を停止し、水、トルエン溶媒により洗浄し、風乾、減圧乾燥により添加粒子14を得た。
また、処理剤の種類および量を変更した以外は、添加粒子14と同様の処理を行い、添加粒子16〜23を得た。得られた添加粒子14、16〜23の処理条件および各物性値を表3に示す。
<添加粒子15>
添加粒子15は、カーボンブラック(NEROX505、エボニックデグサ社製)を特別な処理をしない状態で使用した。添加粒子15の各物性値を表3に示す。
<添加粒子24>
添加粒子24は、カーボンブラック(#4400、東海カーボン社製)を特別な処理をしない状態で使用した。添加粒子24の各物性値を表3に示す。
Figure 2016194692
<磁性キャリア1の製造例>
工程1(充填工程)
混合撹拌機(ダルトン社製の万能撹拌機NDMV型)の撹拌容器内に多孔質磁性コア1を100質量部入れ、60℃に温度を保ち、2.3kPaまで減圧しながら窒素を導入した。次に、0.5質量部のγ−アミノプロピルトリエトキシシランおよび20質量部の樹脂成分1(表4参照)を79.5質量部のトルエンで希釈して樹脂溶液を調製した後、この樹脂溶液を多孔質磁性コア1に滴下した。滴下量は、磁性コア粒子(多孔質磁性コア1)100質量部対して樹脂成分の固形分(樹脂成分1およびγ−アミノプロピルトリエトキシシラン)が5.0質量部となるように調整した。
滴下終了後もそのまま2.5時間撹拌を続けた後、70℃まで温度を上げ、減圧下で溶剤を除去して、多孔質磁性コア1の粒子内に樹脂成分1とγ−アミノプロピルトリエトキシシランからなる樹脂組成物を充填した。
冷却後、得られた樹脂充填型磁性コア粒子を、回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(杉山重工社製のドラムミキサーUD−AT型)に移し、窒素雰囲気下で、2℃/分の昇温速度で、撹拌機の設定温度220℃に昇温した。この温度で1.0時間(表7−1の硬化時における撹拌時間)加熱撹拌を行い、樹脂を硬化させ、さらに1.0時間(表7−1の硬化時における保持時間)、200℃を保持しながら撹拌を続けた。
その後、室温まで冷却し、樹脂が充填、硬化されたフェライト粒子を取り出し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。さらに、振動篩にて粗大粒子を取り除き、樹脂が充填された樹脂充填フェライト粒子を得た。
工程2(中間樹脂層形成工程)
減圧下(1.5kPa)、温度60℃で維持されている遊星運動型混合機(ホソカワミクロン社製のナウタミキサVN型)に、得られた樹脂充填フェライト粒子および表5に示す樹脂溶液9を、樹脂充填フェライト粒子100質量部に対して、樹脂成分の固形分(溶媒除去後においては添加粒子を含まない固形樹脂)が0.8質量部になるように投入した。
投入の仕方はつぎの手順で行った。まず、全投入量の1/3の量の樹脂溶液9を投入し、20分間溶媒除去および塗布操作を行った。次いで、さらに全投入量の1/3の量の樹脂溶液9を投入し、20分間溶媒除去および塗布操作を行った。そして、さらに全投入量の1/3の量の樹脂溶液9を投入し、20分間溶媒除去および塗布操作を行って、全ての量の樹脂溶液9の投入を完了し、樹脂充填フェライト粒子を樹脂組成物で被覆した。
その後、樹脂組成物で被覆された樹脂充填フェライト粒子を、回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(杉山重工社製のドラムミキサーUD−AT型)に移した。この混合容器を1分間に10回転させて撹拌しながら、窒素雰囲気下において温度120℃(表7−2における被覆装置温度)で2時間(表7−2における処理時間)熱処理した。得られた熱処理後の樹脂充填フェライト粒子から磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級することで樹脂組成物被覆粒子を得た。
工程3(表面樹脂層形成工程)
減圧下(1.5kPa)、温度60℃で維持されている遊星運動型混合機(ホソカワミクロン社製のナウタミキサVN型)に、表6に示す樹脂溶液1を前述の樹脂組成物被覆粒子100質量部に対して、樹脂成分の固形分(溶媒除去後においては添加粒子を含まない固形樹脂)が0.9質量部になるように投入した。
投入の仕方はつぎの手順で行った。まず、全投入量の1/3の量の樹脂溶液1を投入し、20分間溶媒除去および塗布操作を行った。次いで、さらに全投入量の1/3の量の樹脂溶液1を投入し、20分間溶媒除去および塗布操作を行った。そして、さらに全投入量の1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去および塗布操作を行って、全ての樹脂溶液1の投入を完了し、樹脂組成物で被覆された磁性キャリアを得た。
その後、樹脂組成物で被覆された磁性キャリアを、回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(杉山重工社製のドラムミキサーUD−AT型)に移した。この混合容器を1分間に10回転させて撹拌しながら、窒素雰囲気下に温度120℃(表7−3における被覆装置温度)で2時間(表7−3における処理温度)熱処理した。得られた熱処理後の磁性キャリアから磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級することで磁性キャリア1を得た。
得られた磁性キャリア1の各工程の製造条件を表7−1〜表7−3、各物性値を表8に示す。
<磁性キャリア2〜33の製造例>
さらに、表7−1〜表7−3に示す製造条件とした以外は磁性キャリア1と同様にして磁性キャリア2〜11および13〜33を作製し、これらの各物性値を表8に示した。
なお、表7−2〜表7−3に記載の樹脂溶液1〜32は、表5および表6に記載されている。また、表7−1に記載の樹脂成分1および表6に記載の樹脂成分2,3は、表4に記載されている。ここで、表5および表6における「エポスターS」は、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物(日本触媒社製)を表す。
磁性キャリア12に関しては、被覆工程を以下のように変更した以外は磁性キャリア1と同様にして作製した。
工程2(中間樹脂層形成工程)
撹拌機として、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)に、多孔質磁性コア12を100質量部と、溶媒を除去し、樹脂固形分のみを取り出し、さらに重量平均粒子径で50μmに粉砕された樹脂溶液20の樹脂固形分を0.9質量部投入した。予備混合工程として、撹拌部材の最外端周速が1m/sで2分間撹拌混合し、その後10m/sに調整しながら、15分間被覆処理し、磁性粒子を得た。得られた磁性粒子を、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級することで樹脂組成物被覆粒子を得た。
工程3(表面樹脂層被覆工程)
引き続き、撹拌機として、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)に、前述の樹脂組成物被覆粒子100質量部と、溶媒を除去し、樹脂固形分のみを取り出し、さらに重量平均粒子径で50μmに粉砕された樹脂溶液1の樹脂固形分を1.0質量部投入した。予備混合工程として、撹拌部材の最外端周速が1m/sで2分間撹拌混合し、その後10m/sに調整しながら、15分間被覆処理し、磁性キャリアを得た。得られた磁性キャリアを、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級することで磁性キャリア12を得た。
得られた磁性キャリア12の各工程の製造条件を表7−1〜表7−3、各物性値を表8に示す。
Figure 2016194692
なお、表4中の「Mw」は重量平均分子量を表す。
Figure 2016194692
なお、表5中の「エポスターS」は、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物(日本触媒社製)を表す。
Figure 2016194692
なお、表6中の「エポスターS」は、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物(日本触媒社製)を表す。
Figure 2016194692
Figure 2016194692
Figure 2016194692
Figure 2016194692
<トナー1の製造例>
・ポリエステル樹脂 100質量部
Tg :58℃
酸価 :15mgKOH/g
水酸基価:15mgKOH/g
分子量 :Mp5800、Mn3350、Mw94000
・C.I.ピグメントブルー15:3 4.5質量部
・1,4−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
・ノルマルパラフィンワックス 6.0質量部
融点 :78℃
上記の処方の材料を、ヘンシェルミキサー(FM−75J型、日本コークス工業社製)でよく混合した後、温度130℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、(株)池貝(旧:池貝鉄鋼(株))製)にて10kg/hのFeed量で混練(吐出時の混練物温度は約150℃)した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗砕した後、機械式粉砕機(T−250:フロイント・ターボ(株)(旧:ターボ工業(株))製)にて15kg/hのFeed量で微粉砕した。そして、重量平均粒径が5.5μmであり、粒径4.0μm以下の粒子を55.6個数%含有し、かつ粒径10.0μm以上の粒子を0.8体積%含有する粒子を得た。なお、「Tg」はガラス転移温度、「Mp」はピーク分子量、「Mn」は数平均分子量、「Mw」は重量平均分子量をそれぞれ表す。
得られた粒子を回転式分級機(TTSP100、ホソカワミクロン(株)製)にて、微粉および粗粉をカットする分級を行った。重量平均粒径が6.3μmであり、粒径4.0μm以下の粒子の存在率が25.8個数%、かつ粒径10.0μm以上の粒子を2.4体積%含有するシアントナー粒子1を得た。
さらに、下記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業社製)に投入し、回転羽根の周速を35.0(m/s)とし、混合時間3分で混合することにより、シアントナー粒子1の表面に、シリカ微粒子と酸化チタン微粒子を付着させシアントナー1を得た。
・シアントナー粒子1 100質量部
・シリカ微粒子 3.5質量部
(ゾルゲル法で作製したシリカ微粒子にヘキサメチルジシラザン処理1.5質量%で表面処理した後、分級によって所望の粒度分布に調整したもの。)
・酸化チタン微粒子 0.5質量部
(アナターゼ形の結晶性を有するメタチタン酸をオクチルシラン化合物で表面処理したもの。)
また、シアントナー粒子1のうち、4.5質量部のC.I.ピグメントブルー15:3に変えて、7.0質量部のC.I.ピグメントイエロー74、6.3質量部のC.I.ピグメントレッド122、5.0質量部のカーボンブラックを使用して、それぞれイエロー、マゼンタ、およびブラックトナー粒子1を得た。
さらに、シアントナー1と同様にして、表面にシリカ微粒子と酸化チタン微粒子を付着させ、それぞれイエロー、マゼンタ、およびブラックトナー1を得た。
得られたトナーの処方、および物性値を表9に示す。
Figure 2016194692
〔実施例1〕
90質量部の磁性キャリア1に対して、シアントナー1を10質量部加え、振とう機(YS−8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうし、二成分系シアン現像剤1を300g調製した。振とう機の振幅条件は200rpm、2分間とした。また、二成分系シアン現像剤1と同様にして、各色トナー1を用いて各色二成分系現像剤1を300gずつ調製した。
一方、10質量部の磁性キャリア1に対して、シアントナー1を90質量部加え、常温常湿23℃/50%RH(常温常湿、以下「N/N」)環境において、V型混合機により5分間混合し、補給用シアン現像剤1を得た。また、補給用シアン現像剤1と同様にして、各色トナー1を用いて各色補給用現像剤1を得た。
上記二成分系現像剤1および補給用現像剤1を25℃、減圧環境下で、5時間撹拌しながら乾燥処理を行った。
上記二成分系現像剤1および補給用現像剤1を用いて以下の評価を行った。
画像形成装置として、キヤノン製カラー複合機imageRUNNER ADVANCE C9075 PROの改造機を用いた。
この複合機の各色現像器に二成分系現像剤1を入れ、各色補給用現像剤1を入れた補給用現像剤容器をセットし、画像を形成し、各種評価を行った。
ここで、複合機の放置環境であるH/Haとは、温度30℃/湿度80%RH(高温高湿、以下「H/H」)にて24時間放置した環境から、温度23℃/湿度5%RH(常温低湿、以下「N/L」)に24時間かけて変更したときの環境状態である。
耐久試験において、温度30℃/湿度80%RH(H/H)の印刷環境の下では、画像比率40%のFFH出力のチャートを用いた。FFHとは、256階調を16進数で表示した値であり、00hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFHが256階調の256階調目(ベタ部)である。
出力画像の種類や出力枚数は、各評価項目によって変更した。
〈条件〉
紙 :レーザービームプリンター用紙CS−814(81.4g/m
(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)
画像形成速度:A4サイズ、フルカラーで、80(枚/min)で出力できるように改造した。
現像条件 :現像コントラストを任意値で調整可能にし、複合機本体による自動補正が作動しないように改造した。現像バイアスにおいて重畳される交番電界は、周波数2.0kHz、ピーク間の電圧(Vpp)が0.7kVから1.8kVまで0.1kV刻みで変えられるように改造した。各色とも、画像形成部が他の色の画像形成部と連動することなく単色で作動し(他の色の画像形成部とは独立して作動し)、画像が出力できるように改造した。
各評価項目を以下に示す。
(1)白抜け
H/Ha環境下で初期、および連続通紙2000枚直後、転写紙の搬送方向に対して、ハーフトーン横帯(30H 幅10mm)とベタ横帯(FFH 幅10mm)を交互に並べたチャートを出力する。その画像をスキャナで読みとり、二値化処理を行う。二値化画像の、搬送方向におけるあるラインの輝度分布(256階調)をとった。そのときのハーフトーンの輝度に接線を引き、ベタ部輝度と交わるまでのハーフトーン部後端の接線からずれた輝度の領域(面積:輝度数の和)をもって、白抜け度とし、以下の基準に基づき評価した。評価はシアン単色で行った。
A:20未満(非常に良好)
B:20以上30未満(良好)
C:30以上40未満(やや良好)
D:40以上50未満(本発明においては、使用可能なレベル)
E:50以上(本発明においては、使用することは難しいと考えるレベル)
(2)H/Ha環境下での階調の変化
H/Ha環境下で各パターンを以下に示す濃度に設定した画像を10枚出力する。画像はX−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)により、10枚の画像のパターンの平均値を算出する。
パターン1:0.10以上0.15以下
パターン2:0.25以上0.30以下
パターン3:0.45以上0.50以下
パターン4:0.65以上0.70以下
パターン5:0.85以上0.90以下
パターン6:1.05以上1.10以下
パターン7:1.25以上1.30以下
パターン8:1.45以上1.50以下
判断基準は、以下の通りである。
A:すべてのパターン画像が上記の濃度範囲を満足する(非常に良好)
B:一つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる(良好)
C:二つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる(やや良好)
D:三つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる(本発明においては、使用可能なレベル)
E:四つ以上のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる(本発明においては、使用することは難しいと考えるレベル)
(3)耐久後の混色の色味変動
イエローとマゼンタの混色である、レッドの色味変動を評価した。
耐久試験前に、各色単色の紙上のベタ画像反射濃度が1.5となるように、現像コントラストを調整した。その後、H/H環境下で20000枚連続通紙直後のレッドのベタ画像を出力し、耐久前後における色味変動の度合いを確認した。
<色味変動差の測定方法>
色味変動差はa、bをSpectroScan Transmission(GretagMacbeth社製)を用いて測定することによって求められる。具体的には、以下に示す測定条件で測定した。
(測定条件)
観測光源:D50
観測視野:2°
濃度:DIN NB
白色基準:Pap
フィルター:なし
一般に、a、bとは、色を数値化して表現するのに有用な手段であるL表色系で用いられている値である。aおよびbは、両者で色相を表す。色相とは、赤、黄、緑、青、紫など、色あいを尺度化したものである。aおよびbのそれぞれは、色の方向を示しており、aは赤−緑方向、bは黄−青方向を表している。本発明において色味変動の差(ΔC)を以下のように定義した。
ΔC={(H/H環境の耐久後画像のa−H/H環境の初期画像のa+(H/H環境の耐久後画像のb−H/H環境の初期画像のb1/2
測定は、画像中の任意の5点を測定してその平均値を求めた。評価方法は、それぞれの環境で出力したベタ画像のa、bを測定し、上記式によってΔCを求めた。
A:0≦ΔC<2.0(非常に良好)
B:2.0≦ΔC<3.5(良好)
C:3.5≦ΔC<5.0(やや良好)
D:5.0≦ΔC<6.5(本発明においては、使用可能なレベル)
E:6.5≦ΔC(本発明においては、使用することは難しいと考えるレベル)
(4)耐久後キャリア付着
H/H環境下において耐久画像出力評価を行った後、キャリア付着を評価した。00H画像、およびFFH画像を出力し、画像出力途中で電源を切り、クリーニングされる前の静電潜像担持体上を透明な粘着テープを密着させてサンプリングした。そして、3cm×3cm中の静電荷潜像担持体上に付着していた磁性キャリア粒子の個数をカウントし、1cm当りの付着キャリア粒子の個数を算出し、以下の基準により評価した。評価はシアン単色で行った。
A:2個以下(非常に良好)
B:3個以上4個以下(良好)
C:5個以上6個以下(やや良好)
D:7個以上8個以下(本発明においては、使用可能なレベル)
E:9個以上(本発明においては、使用することは難しいと考えるレベル)
(5)ハーフトーン画像の耐久後の耐ガサツキ性
H/H環境下で初期、および耐久画像出力評価(5万枚)を行った後、ハーフトーン画像(30H)をA4で1枚印刷した。画像はデジタルマイクロスコープVHX−500(レンズワイドレンジズームレンズVH−Z100 キーエンス社製)を用い、ドット1000個の面積を測定した。ドット面積の個数平均(S)とドット面積の標準偏差(σ)を算出し、ドット再現性指数を下記式により算出した。そして、ハーフトーン画像のガサツキをドット再現性指数(I)とし、初期との差を比較した。
ドット再現性指数(I)=σ/S×100
ガサツキの評価基準としては、シアン単色で、以下の基準により評価した。
A:初期との差が3.0未満(非常に良好)
B:初期との差が3.0以上5.0未満(良好)
C:初期との差が5.0以上8.0未満:(やや良好)
D:初期との差が8.0以上10.0未満(本発明においては、使用可能なレベル)
E:初期との差が10.0以上(本発明においては、使用することは難しいと考えるレベル)
(6)耐久後現像性
耐久後における現像性の評価は、H/H環境下、初期Vppを1.3kVに固定し、シアン単色ベタ画像の濃度が1.50(反射濃度)になるときのコンストラスト電位を設定した。
その設定で2万枚耐久後、Vppは1.3kVで、画像濃度1.50になるコントラスト電位を求め、初期との差を比較した。評価はシアン単色で行った。
反射濃度は、分光濃度計500シリーズ(X−Rite社製)を用いて測定した。
〈現像性の評価基準〉
A:初期との差が、40V未満(非常に良好)
B:初期との差が、40V以上60V未満(良好)
C:初期との差が、60V以上80V未満(やや良好)
D:初期との差が、80V以上100V未満(本発明においては、使用可能なレベル)
E:初期との差が、100V以上(本発明においては、使用することは難しいと考えるレベル)
(7)耐久前後の階調の変化
初期設定で、各パターンを以下に示す濃度に設定した画像を、H/H環境下で2000枚通紙直後に出力し、初期と2000枚通紙直後との階調性のズレを確認した。画像はX−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)によりそれぞれの画像濃度を測定することにより判断した。評価はシアン単色で行った。
パターン1:0.10以上0.13以下
パターン2:0.25以上0.28以下
パターン3:0.45以上0.48以下
パターン4:0.65以上0.68以下
パターン5:0.85以上0.88以下
パターン6:1.05以上1.08以下
パターン7:1.25以上1.28以下
パターン8:1.45以上1.48以下
判断基準は、以下の通りである。
A:すべてのパターン画像が上記の濃度範囲を満足する(非常に良好)。
B:一つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる(良好)。
C:二つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる(やや良好)。
D:三つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる(本発明においては、使用可能なレベル)。
E:四つ以上のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる(本発明においては、使用することは難しいと考えるレベル)。
(8)総合判定
上記評価項目(1)〜(7)における評価ランクを数値化し、合計値を以下の基準により判定を行った。なお、評価項目(1)は、耐久後の評価ランクをもって、総合判定を行う。また、評価項目(6)以外の評価ランクは、「A=5、B=4、C=3、D=2、E=0」とし、評価項目(6)の評価ランクは、「A=10、B=8、C=6、D=4、E=2」とする。
A:35以上:非常に良好。
B:28以上34以下:良好。
C:20以上27以下:やや良好。
D:15以上19以下:本発明においては、使用可能なレベル。
E:14以下:本発明においては、使用することは難しいと考えるレベル。
実施例1では、いずれの評価においても、非常に良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例2、4〕
実施例1と同様に、磁性キャリア2、4を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤2、4および補給用現像剤2、4を調製した。得られた二成分系現像剤2、4および補給用現像剤2、4を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例2、4では、実施例1と比較して、添加粒子種および添加粒子表面のヒドロキシル基に対する処理方法が異なるが、水分率変化が小さく、非常に良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例3〕
実施例1と同様に、磁性キャリア3を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤3および補給用現像剤3を調製した。得られた二成分系現像剤3および補給用現像剤3を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例3では、実施例1と比較して、添加粒子種および添加粒子表面のヒドロキシル基に対する処理方法が異なるため、帯電特性に影響が生じ、現像性が良好な結果となった。また、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例5〕
実施例1と同様に、磁性キャリア5を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤5および補給用現像剤5を調製した。得られた二成分系現像剤5および補給用現像剤5を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例5では、実施例1と比較して、添加粒子種および添加粒子表面のヒドロキシル基に対する処理方法が異なるため、帯電特性に影響が生じ、現像性が僅かに低下し、良好な結果となった。また、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例6、8〕
実施例1と同様に、磁性キャリア6、8を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤6、8および補給用現像剤6、8を調製した。得られた二成分系現像剤6、8および補給用現像剤6、8を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例6、8は、実施例1と比較して、添加粒子表面のヒドロキシル基に対する処理方法が異なるが、水分率変化が小さく、非常に良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例7〕
実施例1と同様に、磁性キャリア7を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤7および補給用現像剤7を調製した。得られた二成分系現像剤7および補給用現像剤7を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例7では、実施例1と比較して、添加粒子表面のヒドロキシル基に対する処理方法が異なるため、帯電特性に影響が生じ、現像性が良好な結果となった。また、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例9、10〕
実施例1と同様に、磁性キャリア9、10を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤9、10および補給用現像剤9、10を調製した。得られた二成分系現像剤9、10および補給用現像剤9、10を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例9、10は、実施例1と比較して、添加粒子種が異なる。また、添加粒子表面のヒドロキシル基に対する処理方法が異なる。このため、耐久後の色味や現像性に影響が生じたが、いずれも良好な結果であった。また、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例11、12〕
実施例1と同様に、磁性キャリア11、12を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤11、12および補給用現像剤11、12を調製した。得られた二成分系現像剤11、12および補給用現像剤11、12を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例11、12は、実施例1と比較して、添加粒子種が異なる。また、添加粒子表面のヒドロキシル基に対する処理方法が異なる。これにより、耐久後の色味や現像性に影響が生じたが、いずれも良好な結果であった。また、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例13〕
実施例1と同様に、磁性キャリア13を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤13および補給用現像剤13を調製した。得られた二成分系現像剤13および補給用現像剤13を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例13は、実施例1と比較して、添加粒子種が異なる。また、添加粒子表面のヒドロキシル基に対する処理方法が異なる。これにより、耐久後の色味や現像性に影響が生じたが、いずれも良好な結果であった。また、磁性コアとしては、真密度の高いバルクコアを使用していることによって、帯電特性に影響が生じ、白抜け、耐久後キャリア付着、ハーフトーン画像の耐久後の耐ガサツキ性、耐久前後の階調の変化が若干悪化したが、いずれも良好な結果であった。また、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例14〕
実施例1と同様に、磁性キャリア14を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤14および補給用現像剤14を調製した。得られた二成分系現像剤14および補給用現像剤14を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例14は、実施例1と比較して、添加粒子種の処理方法としてエステル化剤を使用したヒドロキシ基に対する化学修飾を行っている点で異なる。これにより、白抜け、階調の変動、耐久後キャリア付着、耐久後現像性、耐久前後の階調の変化に影響が生じたが、いずれも良好な結果であった。また、ハーフトーン画像の耐久後の耐ガサツキ性はやや良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例15〕
実施例1と同様に、磁性キャリア15を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤15および補給用現像剤15を調製した。得られた二成分系現像剤15および補給用現像剤15を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例15は、実施例1と比較して、添加粒子種に処理を行っていない点で異なる。その結果、白抜け、階調の変動、混色の色味変動に影響が生じたが、いずれも良好な結果であった。また、耐久後キャリア付着、ハーフトーン画像の耐久後の耐ガサツキ性、耐久後現像性、耐久前後の階調の変化が悪化したが、いずれもやや良好な結果であった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例16〕
実施例1と同様に、磁性キャリア16を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤16および補給用現像剤16を調製した。得られた二成分系現像剤16および補給用現像剤16を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例16は、実施例1と比較して、添加粒子種の処理方法としてエステル化剤を使用したヒドロキシ基に対する化学修飾を行っている点で異なる。また、磁性コアとして、真密度の高いバルクコアを使用している点、被覆樹脂として、表面樹脂層および中間樹脂層に同一の樹脂を使用している点でも異なる。その結果、白抜け、階調の変動、混色の色味変動に影響が生じたが、いずれもやや良好な結果であった。また、耐久後キャリア付着、ハーフトーン画像の耐久後の耐ガサツキ性、耐久後現像性、耐久前後の階調の変化が悪化し、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例17〕
実施例1と同様に、磁性キャリア17を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤17および補給用現像剤17を調製した。得られた二成分系現像剤17および補給用現像剤17を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例17は、実施例1と比較して、添加粒子種の処理方法としてエステル化剤を使用したヒドロキシ基に対する化学修飾を行っている点で異なる。また、磁性コアとして、真密度の高いバルクコアを使用している点、被覆樹脂として、表面樹脂層および中間樹脂層に同一の樹脂を使用している点でも異なる。さらに、表面樹脂層の膜厚が異なる。これらの結果、白抜け、階調の変動に影響が生じたが、いずれもやや良好な結果であった。また、混色の色味変動、耐久後キャリア付着、ハーフトーン画像の耐久後の耐ガサツキ性、耐久後現像性、耐久前後の階調の変化が悪化し、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例18〕
実施例1と同様に、磁性キャリア18を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤18および補給用現像剤18を調製した。得られた二成分系現像剤18および補給用現像剤18を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例18は、実施例1と比較して、添加粒子種の処理方法としてエステル化剤を使用したヒドロキシ基に対する化学修飾を行っている点で異なる。また、磁性コアとして、真密度の高いバルクコアを使用している点、被覆樹脂として、表面樹脂層および中間樹脂層に同一の樹脂を使用している点で異なる。さらに、表面樹脂層の膜厚が異なる。これらの結果、白抜け、階調の変動に影響が生じたが、いずれもやや良好な結果であった。また、混色の色味変動、耐久後キャリア付着、ハーフトーン画像の耐久後の耐ガサツキ性、耐久後現像性、耐久前後の階調の変化が悪化し、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例19〕
実施例1と同様に、磁性キャリア19を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤19および補給用現像剤19を調製した。得られた二成分系現像剤19および補給用現像剤19を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例19は、実施例1と比較して、添加粒子種の処理方法としてエステル化剤を使用したヒドロキシ基に対する化学修飾を行っている点で異なる。また、磁性コアとして、真密度の高いバルクコアを使用している点、被覆樹脂として、表面樹脂層および中間樹脂層に同一の樹脂を使用している点で異なる。さらに、表面樹脂層の膜厚が異なる。これらの結果、白抜けに影響が生じたが、いずれもやや良好な結果であった。また、階調の変動、混色の色味変動、耐久後キャリア付着、ハーフトーン画像の耐久後の耐ガサツキ性、耐久後現像性、耐久前後の階調の変化が悪化し、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔実施例20〕
実施例1と同様に、磁性キャリア20を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤20および補給用現像剤20を調製した。得られた二成分系現像剤20および補給用現像剤20を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例20は、実施例1と比較して、添加粒子種の処理方法としてエステル化剤を使用したヒドロキシ基に対する化学修飾を行っている点で異なる。また、磁性コアとして、真密度の高いバルクコアを使用している点、被覆樹脂として、表面樹脂層および中間樹脂層に同一の樹脂を使用している点で異なる。さらに、表面樹脂層の膜厚が異なる。これらの結果、白抜けに影響が生じたが、いずれもやや良好な結果であった。また、階調の変動、混色の色味変動、耐久後キャリア付着、ハーフトーン画像の耐久後の耐ガサツキ性、耐久後現像性、耐久前後の階調の変化が悪化し、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果を表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例1〕
実施例1と同様に、磁性キャリア21を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤21および補給用現像剤21を調製した。得られた二成分系現像剤21および補給用現像剤21を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例1は、実施例19と比較して、中間樹脂層形成工程で、固形分被覆量を変更している点で異なる。その結果、白抜け、階調の変動、混色の色味変動に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。また、それ以外は、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例2〕
実施例1と同様に、磁性キャリア22を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤22および補給用現像剤22を調製した。得られた二成分系現像剤22および補給用現像剤22を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例2は、実施例19と比較して、添加粒子に有機微粒子を使用している点で異なる。その結果、白抜け、階調の変動、混色の色味変動、耐久前後の階調の変化に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。また、それ以外は、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例3〕
実施例1と同様に、磁性キャリア23を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤23および補給用現像剤23を調製した。得られた二成分系現像剤23および補給用現像剤23を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例3は、実施例19と比較して、添加粒子に対するエステル化処理剤種が異なり、粒子表面に親油性官能基を導入している。その結果、白抜け、階調の変動、混色の色味変動、耐久前後の階調の変化に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。また、それ以外は、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例4〕
実施例1と同様に、磁性キャリア24を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤24および補給用現像剤24を調製した。得られた二成分系現像剤24および補給用現像剤24を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例4は、実施例19と比較して、添加粒子種にラウリン酸処理を行っている点で異なる。その結果、白抜け、階調の変動、混色の色味変動、耐久後キャリア付着、耐久前後の階調の変化に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。また、それ以外は、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例5〕
実施例1と同様に、磁性キャリア25を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤25および補給用現像剤25を調製した。得られた二成分系現像剤25および補給用現像剤25を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例5は、実施例19と比較して、添加粒子に対するエステル化処理剤種が異なり、粒子表面に親油性官能基を導入している。その結果、白抜け、階調の変動、混色の色味変動、耐久後キャリア付着、耐久前後の階調の変化に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。また、それ以外は、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例6〕
実施例1と同様に、磁性キャリア26を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤26および補給用現像剤26を調製した。得られた二成分系現像剤26および補給用現像剤26を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例6は、実施例19と比較して、添加粒子に対するエステル化処理剤種が異なり、粒子表面に親油性官能基を導入している。その結果、白抜け、階調の変動、混色の色味変動、耐久後キャリア付着、耐久後現像性、耐久前後の階調の変化に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。また、ハーフトーン画像における耐久前後の耐ガサツキ性は、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例7〕
実施例1と同様に、磁性キャリア27を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤27および補給用現像剤27を調製した。得られた二成分系現像剤27および補給用現像剤27を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例7は、実施例19と比較して、添加粒子に対するエステル化処理剤種が異なり、粒子表面に親油性官能基を導入している。その結果、白抜け、階調の変動、混色の色味変動、耐久後キャリア付着、耐久後現像性、耐久前後の階調の変化に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。また、ハーフトーン画像における耐久前後の耐ガサツキ性は、いずれも本発明においては、使用可能なレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例8、9〕
実施例1と同様に、磁性キャリア28、29を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤28、29および補給用現像剤28、29を調製した。得られた二成分系現像剤28、29および補給用現像剤28、29を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例8、9は、実施例19と比較して、添加粒子に対するエステル化処理剤種が異なり、粒子表面に親油性官能基を導入している。その結果、全ての評価に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例10〕
実施例1と同様に、磁性キャリア30を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤30および補給用現像剤30を調製した。得られた二成分系現像剤30および補給用現像剤30を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例10は、実施例19と比較して、添加粒子に対するエステル化処理剤種が異なり、粒子表面に親油性官能基を導入している。その結果、全ての評価に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例11〕
実施例1と同様に、磁性キャリア31を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤31および補給用現像剤31を調製した。得られた二成分系現像剤31および補給用現像剤31を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例11は、実施例19と比較して、添加粒子に対するエステル化処理剤種が異なり、粒子表面に親油性官能基を導入している。その結果、全ての評価に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例12〕
実施例1と同様に、磁性キャリア32を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤32および補給用現像剤32を調製した。得られた二成分系現像剤32および補給用現像剤32を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例12は、実施例19と比較して、添加粒子に対するエステル化処理剤種が異なり、粒子表面に親油性官能基を導入している。その結果、全ての評価に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
〔比較例13〕
実施例1と同様に、磁性キャリア33を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤33および補給用現像剤33を調製した。得られた二成分系現像剤33および補給用現像剤33を用いる以外は、実施例1と同様にして評価を行った。
比較例13は、実施例19と比較して、添加粒子に対するエステル化処理剤種が異なり、粒子表面に親油性官能基を導入している。その結果、全ての評価に影響が生じ、いずれも本発明において実使用上難しいレベルであった。評価結果は表10−1〜表10−3に示す。
Figure 2016194692
Figure 2016194692
Figure 2016194692
1、1K、1Y、1C、1M:静電潜像担持体、2、2K、2Y、2C、2M:帯電器、3、3K、3Y、3C、3M:露光器、4、4K、4Y、4C、4M:現像器、5:現像容器、6、6K、6Y、6C、6M:現像剤担持体、7:マグネット、8:規制部材、9:中間転写体、10K、10Y、10C、10M:中間転写帯電器(一次転写ローラ)、11:転写帯電器(二次転写ローラ)、12:転写材(記録媒体)、13:定着器、14:中間転写体クリーナー、15、15K、15Y、15C、15M:クリーナー(静電潜像担持体クリーナー)、16:前露光器

Claims (3)

  1. 磁性を有するフェライト芯材粒子と、被覆樹脂と、を有する磁性キャリアであって、
    前記被覆樹脂は、表面樹脂層と、前記フェライト芯材粒子および前記表面樹脂層の間に存在する樹脂組成物と、を有し、
    前記樹脂組成物は、樹脂と、親水性処理された無機粒子およびカーボンブラックからなる群より選択される少なくとも1つと、を含み、
    前記表面樹脂層は、
    i)樹脂を含み、
    ii)前記親水性処理された無機粒子もしくはカーボンブラックを含まず、
    iii)膜厚が0.01μm以上4.00μm以下の範囲であり、
    前記磁性キャリアは、温度30℃湿度80%RHの環境下に24時間放置したときの水分率(A)と、前記環境下に24時間放置後、温度23℃湿度5%RHの環境下に24時間放置したときの水分率(B)と、の水分率変化(A−B)が、0.030質量%以下であることを特徴とする磁性キャリア。
  2. 前記親水性処理された無機粒子およびカーボンブラックからなる群より選択される少なくとも1つは、基体表面にエステル基および/またはカルボキシル基を有し、該エステル基と該カルボキシル基との合計の官能基の濃度が20%以上である、請求項1に記載の磁性キャリア。
  3. 前記フェライト芯材粒子が、多孔質磁性芯材粒子と、該多孔質磁性芯材粒子の空孔に充填された樹脂と、を有する樹脂充填型磁性芯材である、請求項1または2に記載の磁性キャリア。
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