JP2007121911A - キャリア - Google Patents

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Abstract

【課題】長期にわたる現像によって、キャリアの樹脂コート層に摩耗や剥離などが生じたとしても、コア粒子およびトナー間のファンデルファールス力の増大を防止することができ、キャリアに対するトナーの付着力を抑制し、2成分現像剤の帯電性能を安定して維持することのできるキャリアを提供すること。
【解決手段】コア粒子2の表面に、非磁性微粒子5を含有する内側樹脂コート層3をコーティングし、その内側樹脂コート層3の表面に、外側樹脂コート層4をコーティングして、キャリア1を得る。このキャリア1は、非磁性微粒子5のスペーサ効果により、コア粒子2およびトナー6間のファンデルファールス力の増大を防止することができる。そのため、現像処理の繰り返しによっても、キャリア1およびトナー6の付着力を抑制し、2成分現像剤の帯電性能を安定して維持することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、2成分現像剤のキャリアに関する。
近年、2成分現像剤のキャリアとしては、フェライトコアなどのコア粒子と、コア粒子の表面を被覆する樹脂コート層とを有する、いわゆるコートキャリアが広く用いられている。
コートキャリアは、通常、その表面にトナーが付着しているが、これは、キャリアのコア粒子によるクーロン力と、キャリアおよびトナー間のファンデルワールス力とに起因するものである。ここで、クーロン力は、コア粒子や樹脂コート層の材質、樹脂コート層に含まれる帯電制御剤の種類などにより変動するものであることから、制御が容易であるが、ファンデルワールス力は、キャリア(とりわけ、そのコア粒子)とトナーとの間の距離のみにより定まるものであることから、一般に、制御が困難である。
例えば、キャリアの使用の初期において、コア粒子は、その周囲を樹脂コート層で被覆されており、コア粒子とトナーとの間隔が十分に確保されていることから、コア粒子およびトナー間のファンデルワールス力は小さく、キャリアとトナーとの付着力に及ぼす影響も小さい。しかし、現像処理を繰り返すことにより、樹脂コート層が摩耗したりコア粒子の表面から剥がれ落ちたりすると、その部位においてコア粒子とトナーとの距離が近接することから、コア粒子およびトナー間のファンデルワールス力が増大する。すなわち、樹脂コート層の状態によって、キャリアおよびトナー間の付着力が変動することから、トナーの帯電量の不安定化、および、トナーの現像性能の低下を招くおそれがある。
ところで、特許文献1には、キャリアに対するトナーの付着力の低減と、弱帯電トナーの減少とを目的とする画像形成装置が記載されている。この画像形成装置は、現像スリーブ上の現像剤層に接触するように張設された線状部材を備えており、この線状部材で現像剤層に機械的振動を与えて、現像剤を撹乱することにより、キャリアとトナーとの間の付着力が低減されている。
また、特許文献2には、トナーの帯電特性の経時変化の低減を目的とする現像剤が記載されており、同文献に記載の発明によれば、トナーの帯電量分布におけるピーク値/半値幅の値が0.5以上とされ、現像手段を空回ししたときのトナー濃度変化が1%以内とされることで、キャリアとトナーとの間の付着力を調整されて、現像性の安定化が図られている。
特開2000−231265号公報 特開2004−184908号公報
しかし、特許文献1や特許文献2に記載の発明においては、現像処理を繰り返したときの樹脂コート層の摩耗や剥離を防止することについて、何ら考慮されておらず、キャリアおよびトナー間の付着力の変動と、それに伴うトナーの帯電量の不安定化やトナーの現像性能の低下については、解決されていない。
そこで、本発明の目的は、長期にわたる現像によって、キャリアの樹脂コート層に摩耗や剥離などが生じたとしても、コア粒子およびトナー間のファンデルファールス力の増大を防止することができ、キャリアに対するトナーの付着力を抑制し、2成分現像剤の帯電性能を安定して維持することのできるキャリアを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のキャリアは、コア粒子と、前記コア粒子の表面にコーティングされた内側樹脂コート層と、前記内側樹脂コート層の表面にコーティングされた外側樹脂コート層とを備え、前記内側樹脂コート層が、非磁性微粒子を含有していることを特徴としている。
また、本発明のキャリアでは、前記非磁性微粒子は、平均粒子径が50〜500nmであることが好適である。
また、本発明のキャリアでは、前記非磁性微粒子が、非磁性金属微粒子であることが好適である。
また、本発明のキャリアでは、前記非磁性微粒子が、表面に脂肪酸金属塩がコーティングされていることが好適である。
また、本発明のキャリアでは、前記内側樹脂コート層は、層厚みが、100〜500nmであることが好適である。
本発明のキャリアによれば、長期にわたる現像によっても、コア粒子およびトナー間のファンデルワールス力の増大を防止でき、キャリアに対するトナーの付着力が抑制されているので、帯電性能が安定して維持された2成分現像剤を得ることができる。その結果、現像性能の経時的安定性に優れた2成分現像剤を得ることができる。
図1(a)は、本発明のキャリアの一実施形態を示す拡大断面図である。
図1(a)において、このキャリア1は、いわゆるコートキャリアであって、コア粒子2と、そのコア粒子2の表面にコーティングされた内側樹脂コート層3と、その内側樹脂コート層3の表面にコーティングされた外側樹脂コート層4とを備え、上記した内側樹脂コート層3は、非磁性微粒子5を含有している。
コア粒子2の材料としては、磁性材料であれば特に限定されず、例えば、フェライト(焼結フェライト)、マグネタイト、リチウム、マンガン、鉄粉などの磁性材料が挙げられ、好ましくは、フェライトが挙げられる。
コア粒子2の形状は、特に限定されないが、好ましくは、球形状である。コア粒子の平均粒子径は、コア粒子2の帯電性能や後述するトナー6の粒子径などに応じて適宜設定されるものであって、特に限定されないが、好ましくは、30〜100μmであり、より好ましくは、40〜70μmである。
内側樹脂コート層3は、コア粒子2の表面にコーティングされる樹脂コート層である。
内側樹脂コート層3を形成する樹脂材料としては、特に限定されず、例えば、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂が挙げられ、好ましくは、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂が挙げられる。
内側樹脂コート層3は、その層厚みが、好ましくは、100〜500nmであり、より好ましくは、150〜350nmである。層厚みが、500nmを上回ると、外側樹脂コート層4が摩耗や剥落により欠落したときに、非磁性微粒子5が内側樹脂コート層3の表面に露出しにくくなることから、後述するように、スペーサ効果が低減するおそれがある。一方、層厚みが、100nmを下回ると、外部樹脂コート層4が摩耗や剥落により欠落したときに、内側樹脂コート層3から非磁性微粒子5が剥がれ落ち易くなるおそれがある。
非磁性微粒子5は、内側樹脂コート層3中に含有されるものである。非磁性微粒子5は、硬質の非磁性材料の微粒子であれば特に限定されない。非磁性材料としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、チタン、銅、ニッケル、コバルト、クロム、マグネシウムなどの非磁性金属、例えば、上記非磁性金属の酸化物や窒化物、例えば、窒化珪素、窒化炭素、炭素などが挙げられる。なかでも好ましくは、上記の非磁性金属が挙げられ、より好ましくは、アルミニウム、亜鉛、チタンなどが挙げられる。
非磁性微粒子5に代えて、磁性微粒子(強磁性微粒子)を用いたときには、キャリア1と現像スリーブとの結着性が増大して、現像スリーブのトルクが増大し、正常に現像(出力)できなくなるおそれがある。
非磁性微粒子5の形状は、特に限定されないが、スペーサ効果の観点より、好ましくは、球形状である。
非磁性微粒子5は、その平均粒子径が、好ましくは、50〜500nmであり、より好ましくは、100〜300nmである。非磁性微粒子5の平均粒子径が、500nmより大きいときは、外側樹脂コート層4が摩耗や剥落により欠落したときに、内側樹脂コート層3から剥がれ落ちやすくなるおそれがある。一方、非磁性微粒子5の平均粒子径が、50nmより小さいときは、外側樹脂コート層4が摩耗や剥落により欠落したときに、非磁性微粒子5が内側樹脂コート層3の表面に露出されにくくなり、スペーサ効果が低減するおそれがある。
また、非磁性微粒子5は、その表面に脂肪酸金属塩がコーティングされていてもよい。
脂肪酸金属塩は、飽和または不飽和の脂肪酸の金属塩である。飽和または不飽和の脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸などが挙げられる。脂肪酸金属塩を形成する金属としては、例えば、ナトリウム、バリウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、マグネシウムなどが挙げられる。脂肪酸金属塩としては、好ましくは、ステアリン酸亜鉛が挙げられる。
脂肪酸金属塩のコーティングは、その層厚みが、好ましくは、10〜80nmであり、より好ましくは、20〜50nmである。
非磁性微粒子5の表面に脂肪酸金属塩のコーティングが形成されているときは、コア粒子2およびトナー6間のファンデルワールス力が経時的に増大することを、より確実に抑制することができる。
外側樹脂コート層4は、内側樹脂コート層3の表面にコーティングされる樹脂コート層である。
外側樹脂コート層4を形成する樹脂材料としては、内側樹脂コート層3と同様の樹脂材料が挙げられ、好ましくは、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂が挙げられる。また、外側樹脂コート層4を形成する樹脂材料は、より好ましくは、内側樹脂コート層3と同一の樹脂材料である。
外側樹脂コート層4は、その層厚みが、好ましくは、100〜500nmであり、より好ましくは、200〜400nmである。
なお、外側樹脂コート層4は、非磁性微粒子5を含有しておらず、上記キャリア1において、非磁性微粒子5は、内側樹脂コート層3にのみ含有される。
キャリア1を使用した2成分現像剤では、現像処理を繰り返した後において、具体的には、例えば、後述する耐久試験の終了時において、キャリア1およびトナー6間のファンデアワールス力が、例えば、50nN(×10-9N)以下、好ましくは、100nN以下となるように設定される。
次いで、キャリア1の製造方法について、コア粒子2がフェライトである場合を例にとって、説明する。
コア粒子2は、フェライトのスラリーを焼成することにより得る。フェライトのスラリーは、まず、フェライトの原料であるFe23とMO(Mは、Mn2+、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+などを示す。)とを仮焼成後、水中に投入して、ボールミルなどで微粉砕し、さらに、ポリビニルアルコールなどの結着剤や、分散剤、消泡剤、その他公知の添加剤を加えて、原料のスラリーを調製する。次いで、調製された原料のスラリーを、噴霧乾燥機で加熱乾燥させながら、造粒し、造粒乾燥されたフェライト(このフェライトは、球形であって、一般に、顆粒と呼ばれる。)を、アルミナ製の容器に充填した上で、焼成する。フェライトの焼成には、通常、トンネル式電気炉が用いられる。焼成温度は、好ましくは、約900〜1400℃であり、焼成時間は、好ましくは、10〜30時間である。この焼成過程を経ることにより、固相化学反応が生じて、コア粒子2としてのフェライトが得られる。
次いで、内側樹脂コート層3を、コア粒子2の表面にコーティングする。
内側樹脂コート層3は、内側樹脂コート層3の樹脂材料と、非磁性微粒子5とを含有する内側樹脂コート層用塗布液を、コア粒子2の表面に塗布することにより、形成される。
内側樹脂コート層用塗布液は、内側コート樹脂層3を形成する樹脂材料と、非磁性微粒子5と、溶剤と、さらに必要に応じてカーボンブラックなどの添加剤とを配合し、撹拌混合することによって調製する。溶剤としては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。次いで、得られた内側樹脂コート層用塗布液をコア粒子2の表面に塗布して、乾燥させることにより、内側樹脂コート層3が形成される。
内側樹脂コート層用塗布液の塗布方法としては、例えば、スプレードライ法、浸漬法などの公知の方法が挙げられる。
内側樹脂コート層用塗布液の使用量は、内側樹脂コート層3の層厚みが上記範囲となるように、適宜設定される。具体的には、例えば、コア粒子2の総量100重量部に対して、5〜80重量部であり、好ましくは、10〜50重量部である。なお、この方法により形成される内側樹脂コート層3(非磁性微粒子5を含む)の重量割合としては、コア粒子2の総量100重量部に対して、例えば、10〜160重量部に設定される。また、内側コート樹脂層3に含有される非磁性微粒子5の重量割合は、内側コート樹脂層3を形成する樹脂材料100重量部に対して、好ましくは、10〜50重量部であり、より好ましくは、20〜40重量部に設定される。
非磁性微粒子5の表面に脂肪酸金属塩のコーティングを形成する場合において、脂肪酸金属塩の使用量は、脂肪酸金属塩のコーティングの層厚みが上記範囲となるように、適宜設定される。
脂肪酸金属塩のコーティングは、脂肪酸金属塩と、溶剤とを配合し、撹拌混合して、脂肪酸金属塩コーティング用塗布液を調製し、この脂肪酸金属塩コーティング用塗布液を非磁性微粒子5の表面に塗布して乾燥することにより形成される。
脂肪酸金属塩コーティング用塗布液の塗布方法としては、例えば、スプレードライ法、浸漬法などの公知の方法が挙げられる。
なお、この方法により形成される脂肪酸金属塩のコーティングの重量割合としては、非磁性微粒子5の総量100重量部に対して、例えば、10〜20重量部に設定される。
次いで、外側樹脂コート層4を、内側樹脂コート層3の表面にコーティングする。
外側樹脂コート層4は、外側樹脂コート層4の樹脂材料を含有する外側樹脂コート層用塗布液を、内側樹脂コート層3の表面に塗布することにより、形成される。外側樹脂コート層用塗布液は、外側コート樹脂層4を形成する樹脂材料と、溶剤と、さらに必要に応じてカーボンブラックなどの添加剤とを配合し、撹拌混合することによって調製する。溶剤としては、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。次いで、得られた外側樹脂コート層用塗布液を内側樹脂コート層3の表面に塗布して、乾燥させることにより、外側樹脂コート層4が形成される。外側樹脂コート層用塗布液の塗布方法としては、例えば、スプレードライ法、浸漬法などの公知の方法が挙げられる。
外側樹脂コート層用塗布液の使用量は、外側樹脂コート層4の層厚みが上記範囲となるように、適宜設定される。具体的には、例えば、内側樹脂コート層3(非磁性微粒子5を含む)の総量100重量部に対して、0.5〜30重量部であり、好ましくは、1〜10重量部である。なお、この方法により形成される外側樹脂コート層4の重量割合としては、内側樹脂コート層3(非磁性微粒子5を含む)の総量100重量部に対して、例えば、1〜5重量部に設定される。
これにより、コア粒子2と、コア粒子2の表面にコーティングされた、非磁性微粒子5を含有する内側樹脂コート層3と、内側樹脂コート層3の表面にコーティングされた外側樹脂コート層4とを備えるキャリア1を得ることができる。
上記した製造方法により得られたキャリア1に、トナー6を配合することにより、2成分現像剤を得ることができる。
トナー6としては、特に限定されず、従来、現像剤に用いられている種々のトナーが挙げられる。
この2成分現像剤は、例えば、静電式複写機、普通紙ファクシミリ、レーザビームプリンタなどの画像形成装置用の2成分現像剤として好適に用いられる。
そして、図1(a)に示すように、このキャリア1は、現像処理の開始時においては、コア粒子2とトナー6との間に、内側樹脂コート層3と外側樹脂コート層4とがコーティングされているため、これらの間隔は十分に確保されており、コア粒子2およびトナー6間のファンデルファールス力は小さく、キャリア1とトナー6との付着力も小さい。そのため、キャリア1およびトナー6間のファンデルファールス力は、あらかじめ設定されたコア粒子2の種類などによって、容易に制御することができる。また、現像処理の開始時においては、キャリア1とトナー6との付着力が抑制され、2成分現像剤の帯電性能を安定して維持することができる。
次いで、図1(b)に示すように、現像処理の繰り返しの途中においては、キャリア1は、現像スリーブなどの他の部材と接触することにより、外側樹脂コート層4および内側樹脂コート層3の一部が摩耗し、また、外側樹脂コート層4および内側樹脂コート層3の一部がキャリア1から剥がれる。そのため、その摩耗や剥がれが生じた部位において、コア粒子2とトナー6との距離が近接して、コア粒子2とトナー6間のファンデルファールス力が増大することが考えられる。しかし、この場合には、硬質の非磁性微粒子5が、内側樹脂コート層3から露出しており、コア粒子2とトナー6との間でスペーサとして作用する。このようなスペーサ効果により、上記した外側樹脂コート層4および内側樹脂コート層3の一部の摩耗や剥がれが生じても、コア粒子2とトナー6との距離が過剰に近接することを防止でき、コア粒子2およびトナー6間のファンデルファールス力の増大を抑制することができる。
その後、図1(c)に示すように、さらに現像処理を繰り返したとき、キャリア1では、内側樹脂コート層3の摩耗や剥がれがさらに生じても、上記スペーサ効果により、コア粒子2とトナー6との距離が過剰に近接することを防止でき、コア粒子2およびトナー6間のファンデルファールス力の増大を確実に抑制することができる。
その結果、現像処理の繰り返しによっても、キャリア1は、非磁性微粒子5のスペーサ効果により、コア粒子2およびトナー6間のファンデルファールス力の増大を防止することができる。そのため、現像処理の繰り返しによっても、キャリア1に対するトナー6の付着力を抑制し、2成分現像剤の帯電性能を安定して維持することができる。従って、現像性能の経時的安定性に優れた2成分現像剤を得ることができる。
実施例1
フッ素系樹脂(商品名「HYLAR301F」、アウシモンド(株)製)100重量部に対し、平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子20重量部と、溶剤(メタノール)100重量部と、添加剤(カーボンブラック)5重量部とを配合して、内側樹脂コート層用塗布液を調製した。次いで、得られた内側樹脂コート層用塗布液を、スプレードライ法により、平均粒子径50μmのコア粒子(Mn−Mg粒子)の表面に塗布して乾燥させた。こうして、コア粒子の表面に、非磁性微粒子を含む内側樹脂コート層を形成した。
次いで、フッ素系樹脂(商品名「HYLAR301F」)100重量部に対し、溶剤(メタノール)100重量部と、添加剤(カーボンブラック)5重量部とを配合して、外側樹脂コート層用塗布液を調製した。次いで、得られた外側樹脂コート層用塗布液を、スプレードライ法により、内側樹脂コート層の表面に塗布して乾燥させた。こうして、内側樹脂コート層の表面に、外側樹脂コート層を形成した。
こうして、コア粒子の表面に、非磁性微粒子を含有する層厚み487nmの内側樹脂コート層が形成され、さらに内側樹脂コート層の表面に、層厚み385nmの外側樹脂コート層が形成されたキャリアを製造した。
実施例2
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径203nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み245nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み367nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例3
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径497nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み109nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み392nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例4
フッ素系樹脂(商品名「HYLAR301F」)に代えて、シリコーン系樹脂(商品名「KR271」、信越化学工業(株)製)を使用し、平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み234nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、フッ素系樹脂(商品名「HYLAR301F」)に代えて、シリコーン系樹脂(商品名「KR271」)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み329nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例5
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径243nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み309nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み296nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例6
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径487nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み493nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み382nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例7
フッ素系樹脂(商品名「HYLAR301F」)に代えて、アクリル系樹脂(商品名「NK−32」、日本ペイント(株)製)を使用し、平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径64.3nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み333nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、フッ素系樹脂(商品名「HYLAR301F」)に代えて、アクリル系樹脂(商品名「NK−32」)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み293nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例8
平均粒子径64.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径343nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例7と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み79.6nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例7と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み214nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例9
平均粒子径64.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径493nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例7と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み479nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例7と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み215nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例10
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径66.5nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み234nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み286nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例11
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径401nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み78.4nm内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み292nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例12
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径482nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み498nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み319nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例13
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径78.4nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み487nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み298nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例14
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径345nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み245nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み296nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例15
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径492nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み59.5nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み392nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例16
平均粒子径64.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径73.2nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例7と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み98.2nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例7と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み219nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例17
平均粒子径64.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径321nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例7と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み345nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例7と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み329nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例18
平均粒子径64.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径485nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例7と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み492nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例7と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み292nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例19
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径45.3nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み487nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み264nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例20
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径587nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み499nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み352nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例21
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径44.4nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み267nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み392nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例22
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径555nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み256nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み219nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例23
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径39.3nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み121nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み316nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例24
平均粒子径64.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径523nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例7と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み99.0nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例7と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み316nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例25
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径52.2nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み523nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み292nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例26
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径243nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み543nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み356nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例27
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径498nmのアルミニウム粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み532nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み391nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例28
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径54.3nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み543nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み292nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例29
平均粒子径64.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径249nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例7と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み532nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例7と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み391nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
実施例30
平均粒子径53.4nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径487nmの亜鉛粒子を使用したこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み512nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例4と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み264nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
比較例1
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径56.3nmの鉄粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み478nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み219nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
比較例2
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径223nmの鉄粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み254nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み252nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
比較例3
平均粒子径52.3nmのアルミニウム粒子に代えて、平均粒子径468nmの鉄粒子を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み98.0nmの内側樹脂コート層を形成した。
次いで、実施例1と同様にして、内側樹脂コート層の表面に、層厚み316nmの外側樹脂コート層を形成することにより、キャリアを製造した。
比較例4
内側樹脂コート層を、コア粒子の表面に形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み216nmの外側樹脂コート層を直接形成することにより、キャリアを製造した。
比較例5
内側樹脂コート層を、コア粒子の表面に形成しなかったこと以外は、実施例4と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み392nmの外側樹脂コート層を直接形成することにより、キャリアを製造した。
比較例6
内側樹脂コート層を、コア粒子の表面に形成しなかったこと以外は、実施例7と同様にして、コア粒子の表面に、層厚み311nmの外側樹脂コート層を直接形成することにより、キャリアを製造した。
(評価)
(1) 平均粒子径測定
実施例1〜30において使用した非磁性微粒子と、比較例4〜6において使用した強磁性微粒子との平均粒子径を、LA−700(堀場製作所(株)製)により測定した。その結果を、表1〜4に示す。
(2) 内側樹脂コート層および外側樹脂コート層の層厚み測定
実施例1〜30および比較例1〜3により得られたキャリアを、ミクロトームにより切断して、その断面を走査電子顕微鏡(SEM)により観察することにより、内側樹脂コート層および外側樹脂コート層の層厚みを測定した。内側樹脂コート層の層厚みの結果を、表1〜4に示す。
(3) キャリアおよびトナー間のファンデルワールス力測定
各実施例および各比較例により得られたキャリアと、トナー粒子(バインダ樹脂:ポリエステル、平均粒子径8μm)とを、100:6の重量割合で配合して、2成分現像剤を得た。
次いで、この2成分現像剤を、磁性の現像スリーブを備える画像形成装置(電子写真複写機、型番「FS−3500」、京セラミタ(株)製)に用いて、30000枚の耐久試験を行った。
その後、実施例1〜30および比較例4〜6における、耐久試験の開始時と、耐久試験の終了時とのそれぞれにおいて、画像形成装置の現像剤容器から採取した2成分現像剤を、PAF−300N(岡田精工(株)製)により、キャリアおよびトナー間のファンデルワールス力を測定した。その結果を、表1〜4に示す。
(4) 帯電量測定
2成分現像剤の帯電量(μC/g)は、2成分現像剤の単位重量当たりの電荷量を示すものであって、実施例1〜30および比較例4〜6における、耐久試験の開始時と、耐久試験の終了時とのそれぞれにおいて、画像形成装置の現像剤容器から採取した2成分現像剤200mgを、ブローオフ帯電量測定装置(型番「TB−200」、京セラケミカル(株)製)に充填し、ブロー圧力約9.81N(1kgf)、20秒のブロー条件にて測定した。その結果を、表1〜4に示す。
(5) 形成画像評価
実施例1〜30および比較例4〜6における、耐久試験の開始時と、耐久試験の終了時とのそれぞれとにおいて、形成画像の画像濃度IDと、余白部分のかぶり濃度FDとを、反射濃度計(品番「TC−6D」、東京電色(株)製)を用いて測定し、その平均値を求めた。その結果を、表1〜4に示す。なお、画像濃度IDは、1.20以上であることが求められ、また、かぶり濃度FDは、0.008以下であることが求められる。
Figure 2007121911
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Figure 2007121911
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表4からわかるように、比較例1〜3のキャリアでは、鉄粒子を含有するため、磁性の現像スリーブとの結着性が増大して、現像スリーブのトルクが増大し、正常に現像(出力)できなかった。
比較例4〜6のキャリアでは、内側樹脂コート層を有していないため、スペーサ効果がなく、耐久試験の終了時におけるキャリアおよびトナー間のファンデルワールス力が顕著に増大した。また、画像濃度IDが顕著に低下した。
表3および表4からわかるように、実施例25〜30のキャリアでは、内側樹脂コート層の層厚みが500nmを上回るため、非磁性微粒子が露出せず、スペーサ効果が低減し、耐久試験の終了時におけるキャリアおよびトナー間のファンデルワールス力がやや増大した。また、画像濃度IDがやや低下した。
また、表3からわかるように、実施例19、21および23のキャリアでは、非磁性微粒子の平均粒子径が50nmより小さいため、非磁性微粒子が内側樹脂コート層から十分露出できず、スペーサ効果が低減し、耐久試験の終了時におけるキャリアおよびトナー間のファンデルワールス力がやや増大した。また、画像濃度IDがやや低下した。
また、実施例20、22および24のキャリアでは、非磁性微粒子の平均粒子径が500nmより大きいため、トナーとのスペーサ効果が低減し、耐久試験の終了時におけるキャリアおよびトナー間のファンデルワールス力がやや増大した。また、画像濃度IDがやや低下した。
表1および表2からわかるように、実施例1〜18のキャリアでは、スペーサ効果により、耐久試験の終了時においても、キャリアおよびトナー間のファンデルワールス力の増大を防止できた。また、画像濃度IDもほとんど低下しなかった。
本発明のキャリアの一実施形態を示す拡大断面図であって、(a)は、現像処理の開始時の状態を示し、(b)は、現像処理の繰り返しの途中の状態を示し、(c)は、さらに現像処理を繰り返したときの状態を示す。
符号の説明
1 キャリア
2 コア粒子
3 内側樹脂コート層
4 外側樹脂コート層
5 非磁性微粒子

Claims (5)

  1. コア粒子と、
    前記コア粒子の表面にコーティングされた内側樹脂コート層と、
    前記内側樹脂コート層の表面にコーティングされた外側樹脂コート層とを備え、
    前記内側樹脂コート層が、非磁性微粒子を含有していることを特徴とする、キャリア。
  2. 前記非磁性微粒子は、平均粒子径が50〜500nmであることを特徴とする、請求項1に記載のキャリア。
  3. 前記非磁性微粒子が、非磁性金属微粒子であることを特徴とする、請求項1または2に記載のキャリア。
  4. 前記非磁性微粒子が、表面に脂肪酸金属塩がコーティングされていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のキャリア。
  5. 前記内側樹脂コート層は、層厚みが、100〜500nmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のキャリア。
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