JP6470588B2 - 磁性キャリアおよび二成分系現像剤 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法によって静電潜像(静電荷像)を現像(顕像化)するための二成分系現像剤に用いられる磁性キャリア、および、該磁性キャリアを有する二成分系現像剤に関する。
近年、電子写真法は、複写機やプリンターなどに広く採用されている。電子写真法には、細線、小文字、写真、フルカラー画像などの様々な対象に対応できることが要求されている。また、画像の高画質化、画像出力の高速化および連続化に対応できることも要求されている。これらの要求は、今後もますます高くなるものと思われる。
これらの要求を満たすため、二成分系現像剤に用いられる磁性キャリアの磁性キャリア粒子としては、高速化や連続画像出力化によってもトナー粒子を壊すことが少ない、比重が2.0以上4.5以下程度の軽量の複合体粒子がよく使用されている。
また、長期間にわたって高画質の画像を出力するため、磁性キャリアは、長期間の使用によってもトナーに与える帯電量が変化しにくく、環境の変化によってもトナーに与える帯電量が変化しにくい特性を有することが重要である。このような特性を満たすため、磁性キャリアには、耐久性に優れていることが要求される。
磁性キャリアの耐久性を向上させる技術として、特許文献1には、磁性芯材粒子(磁性キャリアコア)の表面上にシランカップリング剤などを含有するシリコーン樹脂被覆層を設けてなる磁性キャリア粒子が記載されている。
特許文献2には、磁性芯材粒子(磁性キャリアコア)の表面をカップリング剤で処理し、その表面上にシリコーン樹脂を被覆してなる磁性キャリア粒子が記載されている。
特許文献3には、磁性芯材粒子(磁性キャリアコア)の表面をアミノシランカップリング剤で処理し、その表面上にアミノシランカップリング剤と反応し得る官能基を有する樹脂からなる被覆層を設けてなる磁性キャリア粒子が記載されている。
また、磁性キャリア粒子の軽量化の観点から、キャリア粒子を構成する磁性キャリアコアの構成は、磁性体および樹脂(樹脂成分)を含む構成であることが多い。
磁性キャリアコアに樹脂を使用することで生じる課題として、低湿環境から高湿環境への環境変化に起因する出力画像の濃度や色味の変動が挙げられる。これは、樹脂の水分吸着性が要因であると考えられる。
特許文献4、特許文献5および特許文献6には、磁性キャリア粒子の水分吸着量を規定し、磁性キャリア粒子の水分吸着量を抑制する技術が記載されている。
特開平7−104522号公報 特開昭62−121463号公報 特開平4−198946号公報 特開2001−075315号公報 特開平9−127736号公報 特開2009−139707号公報
しかしながら、磁性キャリアの耐久性を向上させる技術として、特許文献1、特許文献2および特許文献3に記載されている技術には、さらなる改良の余地があった。また、高湿環境から低湿環境への環境変化に起因する課題を解決する技術として、特許文献4、特許文献5および特許文献6に記載されている技術には、さらなる改善の余地があった。
本発明の目的は、高湿環境から低湿環境への環境変化および低湿環境から高湿環境への環境変化があっても、出力画像の濃度および色味が変動しにくい、軽量かつ高耐久性の磁性キャリア粒子を有する磁性キャリアを提供することにある。
また、本発明の目的は、上記磁性キャリアを有する二成分系現像剤を提供することにある。
本発明は、
磁性体および樹脂を含有する磁性キャリアコアと、
前記磁性キャリアコアの表面上に設けられた樹脂被覆層と、
を有する磁性キャリア粒子を含む磁性キャリアであって、
前記磁性キャリアコアに含有される樹脂が、ヒドロキシ基を有し、
前記磁性キャリアコアの表面部分が、下記式(1)で示される化合物
Figure 0006470588
(式(1)中、Rは、炭素数8以上の炭化水素基を示す。R’は、−OH、−Clまたは−OR10を示し、R10は炭素数1以上の有機基を示す。)
を含有し、
前記磁性キャリアを温度30℃/湿度80%RHの環境下に72時間放置した際の、前記磁性キャリアの水分吸着量が、0.40質量%以下であり、
前記磁性キャリアコアの前記表面部分に含有される前記式(1)で示される化合物の含有量が、前記磁性キャリアコア100質量部に対して0.3質量部以上4.0質量部以下である
ことを特徴とする磁性キャリアである。
また、本発明は、上記磁性キャリアおよびトナーを有する二成分系現像剤である。
本発明によれば、高湿環境から低湿環境への環境変動および低湿環境から高湿環境への環境変動があっても、出力画像の濃度および色味が変動しにくい、軽量かつ高耐久性の磁性キャリア粒子を有する磁性キャリアを提供することができる。
また、本発明によれば、上記磁性キャリアを有する二成分系現像剤を提供することができる。
本発明で用いた画像形成装置の概略図である。 本発明で用いた画像形成装置の概略図である。 飛び散り評価用の画像である。
本発明の磁性キャリアに含まれる磁性キャリア粒子は、磁性体および樹脂(樹脂成分)を含有する磁性キャリアコアと、前記磁性キャリアコアの表面上に設けられた樹脂被覆層と、を有する。そして、磁性キャリアコアに含有される樹脂が、ヒドロキシ基を有し、磁性キャリアコアの表面部分が、下記式(1)で示される化合物を含有する。
Figure 0006470588
(式(1)中、Rは、炭素数8以上の炭化水素基を示す。R’は、−OH、−Clまたは−OR10を示し、R10は炭素数1以上の有機基を示す。)
そして、本発明の磁性キャリアは、温度30℃/湿度80%RHの環境下に72時間放置した際の水分吸着量が、0.40質量%以下である。
磁性キャリア粒子には軽量化が求められるため、磁性キャリア粒子に用いられる磁性キャリアコアは、近年、樹脂と磁性体で構成されることが一般的になりつつある。従来から磁性キャリア粒子としてよく用いられている磁性フェライト粒子は、比重4.7以上の重い粒子であるが、安価で製造することができる。よって、樹脂と磁性体で構成される磁性キャリアコアに使用する樹脂も、安価なものが求められている。
そのような樹脂として、例えば、フェノール樹脂が挙げられる。フェノール樹脂は安価で扱いやすいだけでなく、熱硬化性のフェノール樹脂は、それを粒子化したときの強度が高いため、優れた樹脂である。
しかしながら、フェノール樹脂はヒドロキシ基を有するため、水分吸着性が高く、環境変動に対して、出力画像の濃度および色味が変動しやすい課題があった。
環境変動に対する出力画像の濃度および色味の変動を抑えるため、フェノール樹脂のヒドロキシ基を、シランカップリング剤で反応させることが、従来行われている。これにより、水分吸着性が改善し、高湿環境における水分の吸着を抑制することが可能となった。
しかしながら、高湿環境から低湿環境に変動した際、トナーのチャージアップが生じやすくなり、環境変動に対する出力画像濃度および色味の変動に関しては、まだ改善の余地があった。
本発明者らは、鋭意検討の結果、磁性キャリアコアの表面部分に上記式(1)で示される化合物を含有させることで、高湿環境から低湿環境に変動してもトナーのチャージアップが生じにくい磁性キャリアが得られることを見出した。
磁性キャリアコアの表面部分に上記式(1)で示される化合物を含有させることで、水分吸着性を改善することができ、かつ、トナーのチャージアップも改善することができる。
上記式(1)で示される化合物としては、例えば、
ヒドロキシ基を有さない炭素数が9以上の脂肪酸、
ヒドロキシ基を有さない炭素数が9以上の脂肪酸のエステル化合物、
ヒドロキシ基を有さない炭素数が9以上の脂肪酸の無水物、
ヒドロキシ基を有さない炭素数が9以上の脂肪酸の塩化物
などが挙げられる。これらの化合物は疎水性が高く、かつ、トナーへの帯電付与を穏やかに行う傾向がある。
上記式(1)で示される化合物は、磁性キャリアコアの表面部分に未反応のまま含有させてよいし、上記式(1)で示される化合物の一部によって磁性キャリアコア中の樹脂のヒドロキシ基の一部をエステル化させた状態で含有させてもよい。好ましくは後者である。上記式(1)で示される化合物の一部によって磁性キャリアコア中の樹脂のヒドロキシ基の一部をエステル化させることにより、磁性キャリアコアの表面のヒドロキシ基の数を減らすことができる。そのため、磁性キャリアコア中の樹脂の水分吸着性をより抑えることができる。また、上記式(1)で示される化合物が磁性キャリアコアに付加されているため、より長期的に、環境変動の影響が小さい磁性キャリアを得ることができる。
磁性キャリアコアに含有される樹脂のヒドロキシ基の一部を上記式(1)で示される化合物の一部でエステル化する場合、当該エステル化は既知の反応により行うことができる。
磁性キャリアコアの表面部分に上記式(1)で示される化合物を含有させる方法としては、例えば、磁性キャリアコアと、上記式(1)で示される化合物とを加熱しながら攪拌する方法や、機械的せん断力を用いる方法などが挙げられる。
本発明の磁性キャリアは、温度30℃/湿度80%RHの環境下に72時間放置した際の水分吸着量が0.40質量%以下である。これにより、高湿環境に対する安定性が高くなる。
本発明では、磁性キャリアの温度30℃/湿度80%RHの環境下に72時間放置した際の水分吸着量を0.40質量%以下にするために、上記式(1)で示される化合物を磁性キャリアコアの表面部分に含有させている。上記式(1)で示される化合物の好ましい含有量は、磁性キャリアコア100質量部に対して、0.3質量部以上4.0質量部以下である。樹脂のヒドロキシ基の一部が上記式(1)で示される化合物でエステル化されている場合、当該エステル化に供されている上記式(1)で示される化合物の量も、当該含有量に含まれる。
上記炭素数が9以上の脂肪酸としては、例えば、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸(ドデカン酸)、ミリスチン酸(テトラデカン酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)、ベヘン酸(ドコサン酸)、オクタコサン酸、トリアコンタン酸などが挙げられる。
上記式(1)で示される化合物の中でも、脂肪酸のエステル化合物が好ましい。脂肪酸のエステル化合物の中でも、ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニルが好ましい。
処理前の磁性キャリアコアについて説明する。
本発明の磁性キャリアに含まれる磁性キャリア粒子は、磁性体と、ヒドロキシ基を有する樹脂とを含有する磁性キャリアコアを有する。
磁性体と樹脂とを含有する磁性キャリアコアとしては、例えば、
樹脂中に磁性体が分散している磁性体分散型樹脂粒子、
多孔質磁性粒子の空孔に樹脂が充填されている樹脂充填型多孔質磁性粒子
などが挙げられる。
これらは、磁性キャリアコアの真密度を低くできるため、トナーへの負荷を軽減することができ、トナー粒子を壊すことが少ない。これにより、高速に連続的に長期間使用しても画質の劣化が少なくなり、また、トナーと磁性キャリアとを有する二成分系現像剤の交換頻度を減らすことが可能となる。
磁性体分散型樹脂粒子について説明する。
磁性体分散型樹脂粒子に使用する磁性体としては、例えば、
マグネタイト粒子、
マグヘマイト粒子、
マグネタイト粒子もしくはマグヘマイト粒子にケイ素の酸化物、ケイ素の水酸化物、アルミニウムの酸化物およびアルミニウムの水酸化物からなる群より選択される少なくとも1種を含有する磁性鉄酸化物粒子、
バリウムおよびストロンチウムからなる群より選択される少なくとも1種を含有するマグネトプランバイト型フェライト粒子、
マンガン、ニッケル、亜鉛、リチウムおよびマグネシウムからなる群より選択される少なくとも1種を含有するスピネル型フェライト粒子
などの磁性無機化合物粒子が挙げられる。これらの中でも、磁性鉄酸化物粒子が好ましい。
また、上記磁性体(磁性無機化合物粒子)とともに、
ヘマタイト粒子などの非磁性鉄酸化物粒子、
ゲータイト粒子などの非磁性含水酸化第二鉄粒子、
酸化チタン粒子、
シリカ粒子、
タルク粒子、
アルミナ粒子、
硫酸バリウム粒子、
炭酸バリウム粒子、
カドミウムイエロー粒子、
炭酸カルシウム粒子、
亜鉛華粒子
などの非磁性無機化合物粒子を併用することができる。
磁性無機化合物粒子および非磁性無機化合物粒子を併用する場合、これらの混合割合は、両粒子の合計質量に対して、磁性無機化合物粒子が30質量%以上であることが好ましい。
本発明において、磁性無機化合物粒子および非磁性無機化合物粒子は、全部または一部が親油化処理剤で処理されていることが好ましい。
親油化処理剤としては、例えば、
エポキシ基、アミノ基、メルカプト基、有機酸基、エステル基、ケトン基、ハロゲン化アルキル基およびアルデヒド基からなる群より選択される少なくとも1種の官能基を有する有機化合物や、
それら有機化合物の混合物
などが挙げられる。
官能基を有する有機化合物としては、カップリング剤が好ましい。カップリング剤の中でも、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、アルミニウムカップリング剤がより好ましい。それらの中でも、シラン系カップリング剤がより好ましい。
磁性体分散型樹脂粒子を構成する樹脂としては、熱硬化性樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、安価で製造容易性の観点から、フェノール樹脂が好ましい。
磁性体分散型樹脂粒子を構成する樹脂の割合は、磁性体分散型樹脂粒子の全質量に対して、1質量%以上20質量%以下であることが好ましい。また、磁性体(磁性無機化合物粒子)の割合は、磁性体分散型樹脂粒子の全質量に対して、80質量%以上99質量%以下であることが好ましい。
磁性体分散型樹脂粒子の製造方法について説明する。
磁性体分散型樹脂粒子は、例えば、まず、磁性無機化合物粒子/非磁性無機化合物粒子および塩基性触媒の存在下で、水性媒体中にフェノール類とアルデヒド類とを入れ、撹拌する。その後、フェノール類とアルデヒド類とを反応させ、硬化させて、磁性無機化合物粒子/非磁性無機化合物粒子とフェノール樹脂とを含有する磁性体分散型樹脂粒子を製造することができる。
また、磁性無機化合物粒子/非磁性無機化合物粒子を含有する樹脂を粉砕する、いわゆる、混練粉砕法などによって磁性体分散型樹脂粒子を製造することもできる。磁性キャリアの粒径の制御の容易性や、磁性キャリアをシャープな粒度分布にする観点から、前者の方法が好ましい。
樹脂充填型多孔質磁性粒子について説明する。
多孔質磁性粒子の材質としては、例えば、マグネタイト、フェライトなどが挙げられる。これらの中でも、多孔質構造の制御の容易性や、抵抗調整の容易性の観点から、フェライトが好ましい。
フェライトは、下記式(2)で示される焼結体である。
(M O)(MO)(Fe ・・・(2)
(式(2)中、Mは、1価の金属原子を示す。Mは、2価の金属原子を示す。x+y+z=1.0である。xは、0≦x≦0.8である。yは、0≦y≦0.8である。zは、0.2<z<1.0である。xおよびyがともに0であることはない。)
上記式(2)中、MおよびMは、Li、Fe、Mn、Mg、Sr、Cu、Zn、Caからなる群から選択される金属原子であることが好ましい。その他、Mおよび/またはMは、Ni、Co、Ba、Y、V、Bi、In、Ta、Zr、B、Mo、Na、Sn、Ti、Cr、Al、Si、希土類原子であってもよい。
磁性キャリアコアに用いられる多孔質磁性粒子には、磁化量を適度に維持し、空孔径を適度なサイズにし、多孔質磁性粒子の表面の凹凸状態を適度な状態にすることが求められる。
多孔質磁性粒子の材質にフェライトを採用する場合、フェライト化反応の速度を容易に制御でき、多孔質磁性粒子の比抵抗と磁気力を適度に制御できることも求められる。以上の観点から、フェライトの中でも、Mnを含有するフェライトが好ましく、具体的には、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Li−Mn系フェライトが好ましい。
樹脂充填型多孔質磁性粒子の製造方法について説明する。
〈工程1(秤量・混合工程)〉
フェライトの原料を秤量し、混合する。フェライトの原料としては、例えば、フェライトを構成する金属の粒子、金属の酸化物の粒子、金属の水酸化物の粒子、金属のシュウ酸塩の粒子、金属の炭酸塩の粒子などが挙げられる。
フェライトの原料を混合する装置としては、例えば、ボールミル、遊星ミル、ジオットミル、振動ミルなどが挙げられる。これらの中でも、混合性の観点から、ボールミルが好ましい。具体的には、ボールミル中に、秤量したフェライトの原料およびボールを入れ、0.1時間以上20.0時間以下の範囲でフェライトの原料を粉砕し、混合することが好ましい。
〈工程2(仮焼成工程)〉
工程1で粉砕し、混合したフェライトの原料を、大気中で、焼成温度700℃以上1200℃以下の範囲で、0.5時間以上5.0時間以下の範囲で仮焼成し、フェライト化し、仮焼フェライトを得る。焼成に用いられる炉としては、例えば、バーナー式焼却炉、ロータリー式焼成炉、電気炉などが挙げられる。
〈工程3(粉砕工程)〉
工程2で得た仮焼フェライトを粉砕機で粉砕し、仮焼フェライト粉砕品を得る。
粉砕機としては、例えば、クラッシャー、ハンマーミル、ボールミル、ビーズミル、遊星ミル、ジオットミルなどが挙げられる。
ボールミルやビーズミルを用いる場合、所望の粒径の仮焼フェライト粉砕品を得るためには、例えば、ボールやビーズの素材、粒径を制御したり、粉砕時間(運転時間)を制御したりすることが好ましい。具体的には、粒径が小さい仮焼フェライト粉砕品を得るためには、比重の重いボールやビーズを用いたり、粉砕時間を長くしたりすればよい。また、粒度分布が広い仮焼フェライト粉砕品を得るためには、比重の重いボールやビーズを用いたり、粉砕時間を短くしたりすればよい。また、粒径の異なる複数の仮焼フェライト粉砕品を混合することでも、粒度分布が広い仮焼フェライト粉砕品を得ることができる。
また、ボールミルやビーズミルを用いる場合、乾式より湿式の方が、仮焼フェライト粉砕品がミルの中で舞い上がることが少なく、粉砕効率が高くなる。このため、乾式より湿式の方が好ましい。
〈工程4(造粒工程)〉
工程3で得た仮焼フェライト粉砕品に対し、水および結着材料と、必要に応じて、細孔調整剤を加える。
細孔調整剤としては、例えば、発泡剤、樹脂粒子などが挙げられる。
発泡剤として、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸アンモニウムなどが挙げられる。
樹脂粒子として、例えば、
ポリエステル、ポリスチレン、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン共重合体、
ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、マレイン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂;脂肪族多価アルコール、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジアルコール類およびジフェノール類から選択されるモノマーを構造単位として有するポリエステル、
ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油樹脂、ポリエステルユニットとビニル系ポリマーユニットを有しているハイブリッド樹脂
などの樹脂の粒子が挙げられる。
結着材料としては、例えば、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
工程3において、湿式で粉砕した場合は、フェライトスラリー中に含まれている水も考慮し、結着材料と必要に応じて細孔調整剤を加えることが好ましい。
得られたフェライトスラリーを、噴霧乾燥機を用い、100℃以上200℃以下の加温雰囲気下で乾燥させ、造粒して造粒品を得る。噴霧乾燥機としては、例えば、スプレードライヤーが使用できる。
〈工程5(本焼成工程)〉
工程4で得た造粒品を、800℃以上1400℃以下の範囲で、1時間以上24時間以下の範囲で、焼成する。焼成温度を上げたり、焼成時間を長くしたりすることで、多孔質磁性粒子の焼成が進み、その結果、細孔径は小さくなり、細孔の数が減る傾向にある。
〈工程6(選別工程)〉
以上のように本焼成した粒子を解砕した後、必要に応じて、分級したり、篩分したりして、粗大粒子や微小粒子を除去してもよい。磁性キャリアコアの体積分布基準50%粒径(D50)は、出力画像へのキャリア付着や出力画像のガサツキを抑制する観点から、18.0μm以上68.0μm以下であることが好ましい。
多孔質磁性粒子は、内部の細孔容積によっては、物理的強度が低くなることがある。そのため、磁性キャリアコアとして多孔質磁性粒子を用いるためには、多孔質磁性粒子の空孔の少なくとも一部に樹脂を充填することが好ましい。多孔質磁性粒子に充填される樹脂の量としては、樹脂充填前の多孔質磁性粒子の全質量に対して、2質量%以上15質量%以下であることが好ましい。磁性キャリアコアごとの樹脂の含有量(充填量)にバラつきが小さければ、空孔の一部にのみ樹脂が充填されていてもよいし、多孔質磁性粒子の表面近傍の空孔にのみ樹脂が充填され、内部に空隙が残っていてもよい。多孔質磁性粒子の空孔が完全に樹脂で充填されていてもよい。
多孔質磁性粒子の空孔に樹脂を充填する方法としては、例えば、まず、樹脂を溶剤に溶解させて樹脂溶液を調製する。そして、樹脂溶液を、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法などの方法で多孔質磁性粒子の空孔に添加し、その後、溶剤を揮発させる方法が挙げられる。また、流動床などの塗布手段により、多孔質磁性粒子を樹脂溶液に含浸させ、その後、溶剤を揮発させる方法が挙げられる。樹脂溶液に用いられる溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、セルソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、メタノールなどの有機溶剤が挙げられる。また、水溶性の樹脂またはエマルジョンタイプの樹脂である場合には、溶剤として水を用いることもできる。
樹脂溶液における樹脂の量は、樹脂溶液の全質量に対して、1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、1質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。50質量%以下であれば、樹脂溶液の粘度が低いため、多孔質磁性粒子の空孔に樹脂溶液が均一に浸透しやすい。また、1質量%以上であれば、多孔質磁性粒子に十分な量の樹脂を充填しやすくなる。
多孔質磁性粒子の空孔に充填するヒドロキシ基を有する樹脂としては、熱可塑性樹脂を用いてもよいし、熱硬化性樹脂を用いてもよい。多孔質磁性粒子の空孔に充填する充填する樹脂としては、多孔質磁性粒子に対する親和性が高いものが好ましい。親和性が高い樹脂を用いた場合、多孔質磁性粒子の空孔への樹脂の充填とともに、多孔質磁性粒子の表面も樹脂で覆うことが容易になる。
多孔質磁性粒子に充填する樹脂として、熱可塑性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、飽和アルキルポリエステル、ポリアリレート、ポリアミドなどが挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが挙げられる。
磁性キャリアコアの表面部分に上記式(1)で示される化合物を含有させる直前に、含有させる前の磁性キャリアコアを加熱・減圧乾燥させることが、磁性キャリアの環境安定性を向上させる観点から好ましい。また、同じ観点から、磁性キャリアコアに含有される樹脂のヒドロキシ基の一部を上記式(1)で示される化合物でエステル化する場合は、当該エステル化の直前に、エステル化前の磁性キャリアコアを加熱・減圧乾燥させることが好ましい。
本発明の磁性キャリアに含まれる磁性キャリア粒子は、磁性キャリアコアの表面上に設けられた樹脂被覆層を有する粒子である。
磁性キャリアコアの表面を樹脂により被覆することにより、磁性体の部分の割合や面積をより精密に制御することができるようになり、磁性キャリアの環境安定性が向上する。また、磁性キャリア粒子の表面からのトナーの離型性、磁性キャリア粒子の表面のトナー粒子や外添剤の汚染性、トナーへの帯電付与能や磁性キャリアの抵抗を制御する観点からも、磁性キャリアコアの表面を樹脂により被覆することが好ましい。
本発明の磁性キャリアコアの表面を樹脂で被覆する方法としては、例えば、まず、樹脂を溶剤に溶解させて樹脂溶液を調製する。そして、樹脂溶液を、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、乾式法、流動床などの塗布方法により塗布し、乾燥させることによって磁性キャリアコアの表面を樹脂で被覆する方法が挙げられる。これら塗布方法の中でも、磁性キャリアコアを適度に表面に露出させることができる浸漬法が好ましい。被覆する樹脂の量は、磁性キャリアコア100質量部に対して、0.1質量部以上5.0質量部以下であることが好ましい。
本発明の磁性キャリアと組み合わせて用いられるトナーについて説明する。
トナーは、トナー粒子と、必要に応じて外添剤(無機微粒子)を有する。
トナー粒子に用いられる結着樹脂としては、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの中でも、帯電性や定着性の観点から、ビニル系樹脂、ポリエステルが好ましい。
本発明においては、必要に応じて、
ビニル系モノマーの単独重合体もしくは共重合体、
ポリエステル、
ポリウレタン、
エポキシ樹脂、
ポリビニルブチラール、
ロジン、
変性ロジン、
テルペン樹脂、
フェノール樹脂、
脂肪族もしくは脂環族炭化水素樹脂、
芳香族系石油樹脂
などを結着樹脂に混合して用いることができる。
2種以上の樹脂を混合して、トナー粒子の結着樹脂として用いる場合、分子量の異なる樹脂を混合して用いることが好ましい。
結着樹脂のガラス転移温度は、45℃以上80℃以下であることが好ましく、55℃以上70℃以下であることがより好ましい。
結着樹脂の数平均分子量(Mn)は、2,500以上50,000以下であることが好ましい。
結着樹脂の重量平均分子量(Mw)は、10,000以上1,000,000以下であることが好ましい。
ポリエステルとしては、ポリエステルの全成分中、45mol%以上55mol%以下がアルコール成分であり、55mol%以下45mol%以上が酸成分であるポリエステルが好ましい。
ポリエステルの酸価は、90mgKOH/g以下であることが好ましく、50mgKOH/g以下であることがより好ましい。また、ポリエステルの水酸基価は、50mgKOH/g以下であることが好ましく、30mgKOH/g以下であることがより好ましい。これは、ポリエステルの分子鎖の末端基数が少ないほど、トナーの帯電特性の環境依存性が小さくなる傾向があるためである。
ポリエステルのガラス転移温度は、50℃以上75℃以下であることが好ましく、55℃以上65℃以下であることがより好ましい。
ポリエステルの数平均分子量(Mn)は、1,500以上50,000以下であることが好ましく、2,000以上20,000以下であることがより好ましくい。
ポリエステルの重量平均分子量(Mw)は、6,000以上100,000以下であることが好ましく、10,000以上90,000以下であることがより好ましい。
トナーとして磁性トナーを用いる場合、磁性トナーを構成する磁性トナー粒子に含まれる磁性体としては、例えば、
マグネタイト、マグヘマイト、フェライトなどの酸化鉄、または、他の金属酸化物を含む酸化鉄、
Fe,Co,Niなどの金属、または、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vなどの金属との合金、ならびに
これらの混合物
などが挙げられる。
より具体的には、
四三酸化鉄(Fe)、
三二酸化鉄(γ−Fe)、
酸化鉄亜鉛(ZnFe)、
酸化鉄イットリウム(YFe12)、
酸化鉄カドミウム(CdFe)、
酸化鉄ガドリニウム(GdFe12)、
酸化鉄銅(CuFe)、
酸化鉄鉛(PbFe1219)、
酸化鉄ニッケル(NiFe)、
酸化鉄ネオジム(NdFe)、
酸化鉄バリウム(BaFe1219)、
酸化鉄マグネシウム(MgFe)、
酸化鉄マンガン(MnFe)、
酸化鉄ランタン(LaFeO)、
鉄(Fe)、
コバルト(Co)、
ニッケル(Ni)
などが挙げられる。
磁性トナー粒子中の磁性体の含有量は、磁性トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して、20質量部以上150質量部以下であることが好ましく、50質量部以上130質量部以下であることがより好ましい。さらに好ましくは、60質量部以上120質量部以下である。
トナー粒子に用いられる非磁性の着色剤としては、以下のものが挙げられる。
ブラックトナー用着色剤としては、例えば、
カーボンブラック、
イエロー着色剤、マゼンタ着色剤およびシアン着色剤を用いて黒色に調整したもの
などが挙げられる。
マゼンタトナー用着色剤しては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物などが挙げられる。具体的には、
C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269、
C.I.ピグメントバイオレット19、
C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35
などの顔料が挙げられる。
また、マゼンタトナー用着色剤として、例えば、
C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、
C.I.ディスパースレッド9、
C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、
C.I.ディスパーバイオレット1
などの油溶染料や、
C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、
C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28
などの塩基性染料なども挙げられる。
シアントナー用着色剤としては、例えば、
C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66、
C.I.バットブルー6、
C.I.アシッドブルー45、
フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1個以上5個以下置換した銅フタロシアニン顔料
などの顔料が挙げられる。
イエロートナー用着色剤としては、例えば、
縮合アゾ化合物、
イソインドリノン化合物、
アンスラキノン化合物、
アゾ金属化合物、
メチン化合物、
アリルアミド化合物
などの顔料が挙げられる。具体的には、
C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74,83、93、95、97,109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、174、180、181、185、191、
C.I.バットイエロー1、3、20
などが挙げられる。
また、イエロートナー用着色剤として、例えば、
C.I.ダイレクトグリーン6、
C.I.ベーシックグリーン4、
C.I.ベーシックグリーン6、
C.I.ソルベントイエロー162
などの染料も挙げられる。
着色剤としては、顔料のみを用いてもよいし、鮮明度を向上させたり、フルカラー画像の画質を向上させたりする観点から、顔料と染料とを併用してもよい。
トナー粒子中の着色剤の含有量は、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。さらに好ましくは、3質量部以上15質量部以下である。
また、トナー粒子の製造において、結着樹脂にあらかじめ着色剤を混合し、マスターバッチ化させたもの(着色剤マスターバッチ)を用いることが好ましい。そして、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂およびワックスなど)とを溶融混練することにより、トナー粒子中に着色剤を良好に分散させることができる。
トナーに含まれるトナー粒子には、その帯電性を安定化させるために、必要に応じて、荷電制御剤を含有させることができる。
トナー粒子中の荷電制御剤の含有量は、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して、0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。0.5質量部以上であれば、より十分な帯電特性が得られる。10質量部以下であれば、他材料との相溶性が悪化しづらく、低湿環境において帯電過剰になりにくい。
荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
トナー粒子を負荷電性に制御する負荷電性制御剤としては、例えば、有機金属錯体、キレート化合物などが挙げられる。具体的には、モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体などが挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノカルボン酸もしくは芳香族ポリカルボン酸、または、それらの金属塩、それらの無水物、それらのエステル類、あるいは、ビスフェノールのフェノール誘導体類などが挙げられる。
トナー粒子を正荷電性に制御する正荷電性制御剤としては、例えば、
ニグロシンもしくはその脂肪酸金属塩などによる変性物、
トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、
テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、ホスホニウム塩などのオニウム塩、
トリフェニルメタン染料、
これらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物など)、
ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキシドなどのジオルガノスズオキサイドやジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレート
などが挙げられる。
トナー粒子には、必要に応じて、1種以上の離型剤を含有させることができる。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスなどが挙げられる。
また、離型剤としては、例えば、
酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物もしくはそれらのブロック共重合物、
カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、
脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したもの
なども挙げられる。
トナー粒子中の離型剤の含有量は、トナー粒子中の結着樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
また、離型剤の示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の最大吸熱ピーク温度で規定される融点は、65℃以上130℃以下であることが好ましく、80℃以上125℃以下であることがより好ましい。融点が65℃以上であれば、トナーの粘度が低下しにくく、電子写真感光体へのトナー付着が発生しにくくなる。融点が130℃以下であれば、十分な低温定着性が得られる。
トナー粒子には、流動性向上などの観点から、外添剤(流動性向上剤)を外添することもできる。
外添剤としては、例えば、フッ化ビニリデン粒子、ポリテトラフルオロエチレン粒子などのフッ素原子含有樹脂粒子、
湿式製法シリカ粒子、乾式製法シリカ粒子などのシリカ粒子、
酸化チタン粒子、アルミナ粒子
などの無機粒子が挙げられる。無機粒子は、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルなどにより表面処理を施し、疎水化処理したものが好ましい。具体的には、メタノール滴定試験によって測定された疎水化度が、30以上80以下の範囲の値を示すように処理した無機酸化物粒子が好ましい。
トナーに含まれる外添剤の含有量は、トナー粒子100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.2質量部以上8質量部以下であることがより好ましい。
本発明の磁性キャリアをトナーと混合して二成分系現像剤として使用する場合、二成分系現像剤中のトナーの含有量(トナー濃度)は、二成分系現像剤の全質量に対して、2質量%以上15質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、4質量%以上13質量%以下である。2質量%以上であれば、出力画像の濃度が低下しにくく、15質量%以下であれば、出力画像におけるカブリや画像形成装置内でのトナーの飛散(機内飛散)が発生しにくい。
また、現像装置内の二成分系現像剤中のトナー濃度の低下に応じて現像器に補給するための補給用現像剤では、補給用トナーの含有量は、補給用磁性キャリア1質量部に対して、2質量部以上50質量部以下であることが好ましい。
磁性キャリアを含む二成分系現像剤および補給用現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置(電子写真装置)について説明する。
〈画像形成方法〉
図1において、静電潜像担持体である電子写真感光体1は、図1中の矢印方向に回転する。電子写真感光体1の表面は、帯電手段である帯電器2により帯電され、帯電した電子写真感光体1の表面には、像露光手段(静電潜像形成手段)である像露光器3により像露光光が照射され、静電潜像が形成される。現像手段である現像器4は、二成分系現像剤を収容する現像容器5を有する。現像器4中の現像剤担持体6は、回転可能な状態で配置される。現像剤担持体6は、その内部に磁界発生手段としてマグネット7を内包している。マグネット7の少なくとも1つは電子写真感光体1に対して対向の位置になるように設置されている。二成分系現像剤は、マグネット7の磁界により現像剤担持体6上に保持され、規制部材8により、二成分系現像剤量が規制され、電子写真感光体1と対向する現像部に搬送される。現像部においては、マグネット7の発生する磁界により磁気ブラシが形成される。その後、直流電界に交番電界を重畳してなる現像バイアスが現像剤担持体に印加されることにより、静電潜像はトナー像として現像(可視像化)される。電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像は、転写手段である転写帯電器11によって記録媒体(転写材)12に静電的に転写される。ここで、図2に示すように、トナー像は、電子写真感光体1から中間転写体9に一旦転写(一次転写)され、その後、記録媒体12へ静電的に転写(二次転写)されてもよい。その後、記録媒体12は、定着手段である定着器13に搬送され、ここで加熱・加圧されることにより、記録媒体12上にトナーが定着される。その後、記録媒体12は、出力画像として画像形成装置の外へ排出される。転写工程後、電子写真感光体1の表面に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーニング手段であるクリーナー15により除去される。その後、クリーナー15により清掃された電子写真感光体1の表面には、前露光手段である前露光器16からの前露光光が照射されることにより、電気的に初期化され、上記画像形成動作が繰り返される。
図2は、本発明の画像形成方法をフルカラー画像形成装置に適用した概略図の一例を示す。
図2中のKはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。図2において、電子写真感光体1K、1Y、1C、1Mは、図2中矢印方向に回転する。各色用の電子写真感光体1K、1Y、1C、1Mの表面は、それぞれ、帯電手段である帯電器2K、2Y、2C、2Mにより帯電される。帯電した各色用の電子写真感光体1K、1Y、1C、1Mの表面には、それぞれ、像露光手段(静電潜像形成手段)である像露光器3K、3Y、3C、3Mにより像露光光が照射され、静電潜像が形成される。その後、現像手段である現像器4K、4Y、4C、4Mに具備される現像剤担持体6K、6Y、6C、6M上に担持された二成分系現像剤により、それぞれの静電潜像はトナー像として現像(可視像化)される。トナー像は、一次転写手段である一次転写帯電器10K、10Y、10C、10Mにより中間転写体9に転写(一次転写)される。さらに、トナー像は、二次転写手段である二次転写帯電器21により、記録媒体12に転写(二次転写)される。その後、記録媒体12は、定着手段である定着器13に搬送され、加熱・加圧されることにより、記録媒体12上にトナーが定着される。その後、記録媒体12は、出力画像として画像形成装置の外へ排出される。二次転写工程後、中間転写体9のクリーニング手段である中間転写体クリーナー14は、転写残トナーなどを除去する。なお、一次転写工程後、電子写真感光体1K、1Y、1C、1Mの表面に残留したトナーは、クリーニング手段であるクリーナー15K、15Y、15C、15Mにより除去される。
本発明の二成分系現像剤を用いた現像方法としては、現像剤担持体に交流電圧を印加して、現像部に交番電界を形成しつつ、磁気ブラシが電子写真感光体に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ(S))6と電子写真感光体(感光ドラム(D))との距離(S−D間距離)は、キャリア付着防止およびドット再現性の向上の観点から、100μm以上1000μm以下であることが好ましい。100μm以上であれば、二成分系現像剤が十分に供給され、出力画像の濃度が低下しにくくなる。1000μm以下であれば、磁極S1からの磁力線が広がりにくくなり、磁気ブラシの密度が低くなりにくくなり、ドット再現性が低下しにくくなる。また、磁性キャリアを拘束する力が弱まりにくくなり、磁性キャリアの付着が生じにくくなる。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、300V以上3000V以下であることが好ましく、500V以上1800V以下であることがより好ましい。また、交播電界の周波数は500Hz以上10000Hz以下であることが好ましく、1000Hz以上7000Hz以下であることがより好ましい。この場合、交番電界を形成するための交流バイアスの波形としては、三角波、矩形波、正弦波、Duty比を変えた波形などが挙げられる。トナー像の形成速度の変化に対応するためには、非連続の交流バイアス電圧を有する現像バイアス電圧(断続的な交番重畳電圧)を現像剤担持体に印加して現像を行うことが好ましい。印加電圧が300V以上であれば、十分な画像濃度が得られやすく、非画像部のカブリトナーを回収しやすくなる。また、3000V以下であれば、磁気ブラシによる静電潜像の乱れが起きにくい。
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、電子写真感光体の一次帯電を低めることができるため、電子写真感光体を長寿命化できる。Vbackは、200V以下であることが好ましく、150V以下であることがより好ましい。コントラスト電位は、十分な画像濃度が出るように、100V以上400V以下であることが好ましい。
また、周波数が500Hz以上であれば、通常の画像形成装置(電子写真装置)に用いられる電子写真感光体を用いることができる。電子写真感光体としては、例えば、アルミニウム、SUSなどの導電性の支持体の上に導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層をこの順に設けてなる構成の電子写真感光体が挙げられる。電荷輸送層の上には、必要に応じて、保護層を設けることもできる。
導電層、下引き層、電荷発生層および電荷輸送層としては、通常、電子写真感光体に採用されるものを採用することができる。
〈磁性キャリアおよび多孔質磁性粒子の体積平均粒径(D50)の測定方法〉
粒度分布などは、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置(商品名:マイクロトラックMT3300EX、日機装(株)製)を用いて測定を行った。
磁性キャリア、多孔質磁性粒子の体積平均粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機(商品名:ワンショットドライ型サンプルコンディショナー Turbotrac、日機装(株)製)を装着して行った。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量33l/秒、圧力17kPaとした。制御は、ソフトウェア上で自動的に行った。粒径は、体積平均の累積値である50%粒径(D50)を求めた。制御および解析は、付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行った。測定条件は、以下のとおりである。
Set Zero時間:10秒
測定時間:10秒
測定回数:1回
粒子屈折率:1.81%
粒子形状:非球形
測定上限:1408μm
測定下限:0.243μm
測定環境:温度23℃/湿度50%RH
〈トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)の測定方法〉
トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、
100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置(商品名:コールター・カウンター Multisizer 3、ベックマン・コールター社製)、および、
測定条件設定および測定データ解析をするための付属の専用ソフト(商品名:ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51、ベックマン・コールター社製)
を用いた。実効測定チャンネル数は2万5千チャンネルとし、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの(商品名:ISOTON II、ベックマン・コールター社製)を使用した。
なお、測定および解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回とし、Kd値を「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値に設定した。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定した。また、カレントを1600μAに設定し、ゲインを2に設定し、電解液を「ISOTON II」に設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れた。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に設定し、粒径ビンを256粒径ビンに設定し、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定した。
具体的な測定法は、以下のとおりである。
(1)「Multisizer 3」専用のガラス製250ml丸底ビーカーに上記電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで回転速度24回転/秒の条件にて行った。解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておいた。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに上記電解水溶液30mlを入れた。この中に分散剤(商品名:コンタミノンN、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で3倍(質量比)に希釈した希釈液を0.3ml加えた。「コンタミノンN」は、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液である。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器(商品名:Ultrasonic Dispersion System Tetra150、日科機バイオス(株)製)の水槽内にイオン交換水を入れた。この水槽中に「コンタミノンN」を2ml添加した。
(4)上記(2)のビーカーを上記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させた。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整した。
(5)上記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ上記電解水溶液に添加し、分散させた。そして、60秒間超音波分散処理を継続した。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となるように調節した。
(6)サンプルスタンド内に設置した上記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した上記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整した。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行った。
(7)測定データを装置付属の上記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出した。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が、重量平均粒径(D4)である。専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が、個数平均粒径(D1)である。
〈微粉量の算出方法〉
トナー中の個数基準の微粉(微小粒子)量(個数%)は、以下のようにして算出した。
トナー中の4.0μm以下のトナー粒子の個数%は、上記「Multisizer 3」での測定を行った後、
(1)専用ソフトでグラフ/個数%に設定して測定結果のチャートを個数%表示とした。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「<」にチェック、その下の粒径入力部に「4」を入力した。
(3)分析/個数統計値(算術平均)画面を表示したときの「<4μm」表示部の数値が、トナー中の4.0μm以下の粒子の個数%である。
〈粗粉量の算出方法〉
トナー中の体積基準の粗粉(粗大粒子)量(体積%)は、以下のようにして算出した。
トナー中の10.0μm以上の粒子の体積%は、上記「Multisizer 3」の測定を行った後、
(1)専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とした。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「>」にチェック、その下の粒径入力部に「10」を入力した。
(3)分析/体積統計値(算術平均)画面を表示したときの「>10μm」表示部の数値が、トナー中の10.0μm以上の粒子の体積%である。
〈磁性キャリアの水分吸着量の測定方法〉
磁性キャリアをステンレス皿に精密天秤で10g秤量し、温度30℃/湿度80%RHの雰囲気下に72時間放置した後の磁性キャリアの質量(W1)を測定した。その後、設定温度100℃で減圧した乾燥器内に磁性キャリアを6時間放置し、乾燥させて、乾燥後の磁性キャリア中の水分を除去した後の磁性キャリアの質量(W2)を測定した。
下記式(3)に従い、磁性キャリアの水分吸着量を算出した。
磁性キャリアの水分吸着量(%)=(W1−W2)/W1×100 ・・・(3)
以下、実施例を参照して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
〈磁性粒子1の製造例〉
個数平均粒径0.30μmのマグネタイト粒子と、個数平均粒径0.30μmのヘマタイト粒子に対して、それぞれ4.0質量%のシラン系カップリング剤(3−(2−アミノエチルアミノプロピル)トリメトキシシラン)を加えた。そして、容器内にて100℃以上で高速で撹拌混合し、それぞれの粒子を処理した。
・フェノール:10質量部
・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド40%、メタノール10%、水50%):6質量部
・処理したマグネタイト:80質量部
・処理したヘマタイト:4質量部
上記材料と、28%アンモニア水5質量部および水20質量部とをフラスコに入れ、撹拌し、混合しながら、30分間で85℃まで昇温して保持し、3時間重合反応させて、生成するフェノール樹脂を硬化させた。その後、硬化したフェノール樹脂を30℃まで冷却し、水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗した後、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)で180℃の温度で5時間乾燥させて、磁性体分散型樹脂粒子である磁性粒子1を得た。
〈磁性粒子2の製造例〉
工程1(秤量・混合工程)
・Fe:68.3質量%
・MnCO:28.5質量%
・Mg(OH):2.0質量%
・SrCO:1.2質量%
上記フェライトの原料を秤量し、フェライトの原料80質量部に水20質量部を加えて粉砕し、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度は80質量%とした。
工程2(仮焼成工程)
得られたスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機(株)製)により乾燥させた。その後、バッチ式電気炉で、窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)で温度1050℃で3.0時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
工程3(粉砕工程)
仮焼フェライトをクラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、水を加え、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度を70質量%とした。1/8インチのステンレス鋼製のビーズを用いた湿式ビーズミルで3時間粉砕し、スラリーを得た。このスラリーを直径1mmのジルコニアビーズを用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、体積基準の50%粒子径(D50)が1.3μmである仮焼フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程)
上記仮焼フェライトスラリー100質量部に対して、分散剤としてのポリカルボン酸アンモニウム1.0質量部および結着材料としてのポリビニルアルコール1.5質量部の割合で添加した。その後、スプレードライヤー(大川原化工機(株)製)で球状粒子に造粒し、乾燥させた。得られた造粒物に対して、粒度の調整を行った後、ロータリー式電気炉を用いて700℃で2時間加熱し、分散剤や結着材料などの有機物を除去した。
工程5(焼成工程)
窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)で、室温から焼成温度(1100℃)になるまでの時間を2時間とし、温度1100℃で4時間保持し、焼成した。その後、8時間をかけて温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
工程6(選別工程)
凝集した粒子を解砕した後に、目開き150μmの篩で篩分して粗大粒子を除去し、風力分級を行って微小粒子を除去し、さらに磁力選鉱により低磁力分を除去して、磁性粒子を得た。得られた磁性粒子は、多孔質状で空孔を有していた。
工程7(充填工程)
得られた磁性粒子100質量部を混合撹拌機(商品名:万能撹拌機NDMV型、ダルトン社製)の撹拌容器内に入れ、表1に示す樹脂溶液1と酸触媒を滴下した。
滴下終了後2.5時間そのまま撹拌を続け、多孔質磁性粒子の粒子内に樹脂溶液1から得られる樹脂組成物を充填し、充填磁性粒子1を得た。充填量は、磁性粒子100質量部対して、樹脂の量が4.0質量部となるように調整した。
得られた充填磁性粒子1を回転可能な混合容器内に、スパイラル羽根を有する混合機(商品名:ドラムミキサーUD−AT型、杉山重工(株)製)に移し、窒素雰囲気下で、2℃/分の昇温速度で、混合機の設定温度150℃に昇温した。この温度で1.0時間加熱撹拌を行い、樹脂を硬化させ、さらに2.0時間、減圧しながら撹拌を続けた。
その後、室温まで冷却し、樹脂が充填、硬化されたフェライト粒子を取り出し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。さらに、振動篩にて粗大粒子を取り除き、樹脂充填型多孔質磁性粒子である磁性粒子2を得た。
〈磁性粒子3の製造例〉
磁性粒子2の製造例の充填工程の樹脂溶液1を表1に示す樹脂溶液2に変更し、これを滴下し、滴下終了後2.5時間そのまま撹拌を続け、多孔質状の磁性粒子の空孔内に樹脂溶液2から得られる樹脂組成物を充填し、充填磁性粒子2を得た。充填量は、多孔質状の磁性粒子100質量部に対して、樹脂の量が4.0質量部となるように調整した。
得られた充填磁性粒子2を回転可能な混合容器内に、スパイラル羽根を有する混合機(杉山重工業社製のドラムミキサーUD−AT型)に移し、混合機の設定温度80℃で2.0時間、減圧しながら撹拌を続けた。
その後、室温まで冷却し、樹脂が充填されたフェライト粒子を取り出し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。さらに、振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が充填された磁性粒子3を得た。
なお、磁性粒子1〜3のいずれも、磁性粒子の表面部分にヒドロキシ基を有する樹脂が存在していることを、走査型電子顕微鏡(商品名:S4700、(株)日立製作所製)を用いて確認した。
〈磁性キャリアコア1の製造例〉
100.0質量部の磁性粒子1を、220℃、減圧環境で6.0時間攪拌しながら乾燥させた。その後、減圧状態で常温まで冷却し、200.0質量部のo‐キシレンを加えた後、0℃で冷却攪拌しながら、ステアリン酸クロリド1.0質量部を2.0時間かけて滴下した。滴下後、濾過し、水酸化ナトリウムで中和し、水洗し、風乾し、減圧乾燥することにより、磁性キャリアコア1を得た。
なお、得られた磁性キャリアコア1を、70℃のトルエンで洗浄し、未反応物を確認したところ、未反応物は0.2質量部で、ステアリン酸であった。また、得られた磁性キャリアコア1は、赤外分光分析法により、ヒドロキシ基が存在することを確認した。
〈磁性キャリアコア2、8の製造例〉
100.0質量部の磁性粒子1を、220℃、減圧環境で、6.0時間攪拌しながら乾燥させた。その後、減圧状態で常温まで冷却し、100.0質量部の磁性粒子1に対して、オクタコサン酸2.0質量部を加え、触媒として濃硫酸を加えた後、100℃にて1時間、加熱攪拌した。その後、水酸化ナトリウムで中和し、水洗し、風乾し、減圧乾燥することにより、磁性キャリアコア2を得た。なお、得られた磁性キャリアコア2を、70℃のトルエンで洗浄し、未反応物を確認したところ、未反応物は1.0質量部で、オクタコサン酸であった。また、得られた磁性キャリアコア2は、赤外分光分析法により、ヒドロキシ基が存在することを確認した。
また、上記乾燥工程を経た磁性粒子1に対して、表2に示すメタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピル0.5質量部を加え、触媒として濃硫酸を加え、50℃にて1時間、加熱攪拌した。その後、水酸化ナトリウムで中和し、水洗し、風乾し、減圧乾燥することにより、磁性キャリアコア8を得た。なお、得られた磁性キャリアコア8を、70℃のトルエンで洗浄し、未反応物を確認したところ、未反応物は0.2質量部で、メタクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルであった。また、得られた磁性キャリアコア8は、赤外分光分析法により、ヒドロキシ基が存在することを確認した。
〈磁性キャリアコア3、9の製造例〉
100.0質量部の磁性粒子1を、220℃、減圧環境で、6.0時間攪拌しながら乾燥させた。その後、減圧状態で常温まで冷却し、100.0質量部の磁性粒子1に対して、ラウリン酸無水物2.0質量部を加え、1分間あたり5℃の昇温速度で70℃まで加熱しながら攪拌した。その後、さらに1時間、加熱攪拌後、水洗し、風乾し、減圧乾燥することにより、磁性キャリアコア3を得た。なお、得られた磁性キャリアコア3を、70℃のトルエンで洗浄し、未反応物を確認したところ、未反応物は1.5質量部で、ラウリン酸であった。また、得られた磁性キャリアコア3は、赤外分光分析法により、ヒドロキシ基が存在することを確認した。
また、上記乾燥工程を経た磁性粒子2に対して、表2に示すステアリン酸無水物2.0質量部を加え、1分間あたり5℃の昇温速度で90℃まで加熱しながら攪拌した。その後、さらに1時間、加熱攪拌後、水洗し、風乾し、減圧乾燥することにより、磁性キャリアコア9を得た。なお、得られた磁性キャリアコア9を、70℃のトルエンで洗浄し、未反応物を確認したところ、未反応物は1.5質量部で、ステアリン酸であった。また、得られた磁性キャリアコア9は、赤外分光分析法により、ヒドロキシ基が存在することを確認した。
〈磁性キャリアコア4〜7、10〜13、15、16および18の製造例〉
表2に示す磁性粒子100.0質量部に対して、220℃、減圧環境で、6.0時間攪拌しながら乾燥工程を経た後、表2に示す中間処理化合物を、表2に示す量加え、100℃にて1時間、加熱攪拌した。その後、常温まで冷却することで、磁性キャリアコア4〜7、10〜13、15および16を得た。
また、磁性粒子1に対し、上記乾燥工程を行わなかった以外は、磁性キャリアコア12と同様にして、磁性キャリアコア18を得た。
〈磁性キャリアコア14の製造例〉
100.0質量部の磁性粒子1に対して、メタノールに溶解させたアミノ基を有するシランカップリング剤KBM−602(信越化学工業(株)製)1.0質量部を添加した、その後、70℃に加熱して攪拌混合し、1時間攪拌を続け、磁性キャリアコア14を得た。
〈磁性キャリアコア17〉
磁性粒子1に対して何も処理しない状態のものを磁性キャリアコア17とした。
〈磁性キャリア1〜18の製造例〉
減圧下(1.5kPa)、温度60℃で維持されている遊星運動型混合機(商品名:ナウタミキサVN型、ホソカワミクロン(株)製)に、表1に示す樹脂溶液3を、100質量部の磁性キャリアコア1に対して、樹脂の量が2.0質量部になるように投入した。投入の仕方として、1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去および塗布を行った。次いで、さらに1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去および塗布を行い、さらに1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去および塗布を行った。
その後、被覆樹脂組成物で被覆された磁性キャリアを、回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(商品名:ドラムミキサーUD−AT型、杉山重工(株)製)に移した。混合容器を1分間に10回転させて撹拌しながら、窒素雰囲気下に温度120℃で2時間熱処理した。得られた磁性キャリア1を、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級した。体積分布基準の50%粒径(D50)39.5μmの磁性キャリア1を得た。
得られた磁性キャリア1の各物性値を表2に示す。
さらに、磁性キャリアコア1を表2に示す磁性キャリアコア2〜18を変更し、磁性キャリア1と同様の方法で樹脂溶液3を被覆し、低磁力品の分別を行った。また、磁性キャリア1と同様の分級工程を得て、体積分布基準の50%粒径(D50)39.5μmの磁性キャリア2〜18を得た。水分吸着量の結果を表2に示す。
Figure 0006470588
Figure 0006470588
〔トナー1の製造例〕
・結着樹脂(ポリエステル) 100質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 4.5質量部
・3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
・ノルマルパラフィンワックス(融点:78℃) 6質量部
上記の処方の材料を、ヘンシェルミキサー(FM−75J型、三井鉱山(株)製)でよく混合した後、温度130℃に設定した2軸混練機(商品名:PCM−30型、池貝鉄鋼(株)製)にて10kg/hrのFeed量で混練(吐出時の混練物温度は150℃)した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗砕した後、機械式粉砕機(商品名:T−250、ターボ工業(株)製)にて15kg/hrのFeed量で微粉砕した。そして、重量平均粒径が5.5μmであり、粒径4.0μm以下の粒子を55.6個数%含有し、粒径10.0μm以上の粒子を0.8体積%含有する粒子を得た。
得られた粒子を回転式分級機(商品名:TTSP100、ホソカワミクロン(株)製)にて、微粉および粗粉をカットする分級を行った。重量平均粒径が6.4μmであり、粒径4.0μm以下の粒子の存在率が25.8個数%、かつ粒径10.0μm以上の粒子の存在率が2.5体積%であるシアントナー粒子1を得た。
さらに、下記材料をヘンシェルミキサー(商品名:FM−75型、日本コークス工業(株)製)に投入し、回転羽根の周速を35.0(m/秒)とし、混合時間3分で混合することにより、シアントナー粒子1の表面に、シリカ粒子と酸化チタン粒子を付着させてシアントナー1を得た。
・シアントナー粒子1:100質量部
・シリカ粒子(ゾルゲル法で作製したシリカ粒子にヘキサメチルジシラザン1.5質量%で表面処理した後、分級によって所望の粒度分布に調整したもの。):3.5質量部
・酸化チタン粒子(アナターゼ形の結晶性を有するメタチタン酸をオクチルシラン化合物で表面処理したもの。):0.5質量部
また、シアントナー粒子1のうち、C.I.ピグメントブルー15:3の4.5質量部に変えて、C.I.ピグメントイエロー74を7.0質量部、C.I.ピグメントレッド122を6.3質量部使用した以外はシアントナー粒子1と同様にして、それぞれ、イエロートナー粒子1およびマゼンタトナー粒子1を得た。
さらに、シアントナー1と同様にして、それぞれ、イエロートナー1およびマゼンタトナー1を得た。
得られたトナーの処方および物性値を表3に示す。
Figure 0006470588
〈実施例1〉
90質量部の磁性キャリア1に対して、各色トナー1を10質量部加え、振とう機(YS−8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうし、二成分系現像剤300gを調製した。振とう機の振幅条件は200rpm、2分間とした。
一方、10質量部の磁性キャリア1に対し、各色トナー1を90質量部加え、常温常湿の温度23℃/湿度50%RH(以下、「N/N」)環境において、V型混合機により5分間混合し、補給用現像剤を得た。
この二成分系現像剤および補給用現像剤を用いて以下の評価を行った。
画像形成装置として、キヤノン(株)製のカラー複写機(商品名:imageRUNNER ADVANCE C9075 PRO)の改造機を用いた。
各色現像器に二成分系現像剤を入れ、各色補給用現像剤を入れた補給用現像剤容器をセットし、画像を形成し、各種評価を行った。
複写機の放置環境としては、温度23℃/湿度5%RH(以下、「N/L」)にて72時間以上、十分に調湿された環境から、温度30℃/湿度80%RH(以下、「H/H」)に3時間かけて変更した。このときの環境状態を「H/Ha」とする。また、H/Haから、72時間H/H環境に調湿された環境状態を「H/Hb」とする。
同様に、H/Hにて72時間以上、十分に調湿された環境から、N/Lに3時間かけて変更した。このとき環境状態を「N/La」とする。また、N/Laから、72時間N/L環境に調湿された環境状態を「N/Lb」とする。
出力画像の種類や出力枚数は、各評価項目によって変更した。
条件:
紙:レーザービームプリンター用紙(商品名:CS−814(81.4g/m、キヤノンマーケティングジャパン(株)製)
画像形成速度:A4サイズの紙をフルカラーで80枚/分で出力できるように改造した。
現像条件:現像コントラストを任意値で調整可能にし、本体による自動補正が作動しないように改造した。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、周波数2.0kHz、Vppが0.7kVから1.8kVまで0.1kV刻みで変えられるように改造した。
各色とも、単色で画像が出力できるように改造した。
各評価項目を以下に示す。
(1)各環境状態下での階調の変化
N/N環境下で各パターンを以下に示す濃度に設定した画像を10枚出力した。また、各環境下で、同様の画像を10枚出力した。X−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)により、各環境下で出力した10枚の画像の各パターンの平均値を算出した。
パターン1:0.10以上0.15以下
パターン2:0.25以上0.30以下
パターン3:0.45以上0.50以下
パターン4:0.65以上0.70以下
パターン5:0.85以上0.90以下
パターン6:1.05以上1.10以下
パターン7:1.25以上1.30以下
パターン8:1.45以上1.50以下
N/N環境とN/Lbでの濃度パターンの比較を評価S、N/LaとN/Lbでの濃度パターンの比較を評価T、N/N環境とH/Hbでの濃度パターンの比較を評価U、および、H/HaとH/Hbでの濃度パターンの比較を評価Vとした。
評価Sおよび評価Uの判断基準は、以下のとおりである。
A:すべてのパターン画像が上記の濃度範囲を満足する
B:1つのパターン画像が上記の濃度範囲を外れる
C:2つのパターン画像が上記の濃度範囲を外れる
D:3つのパターン画像が上記の濃度範囲を外れる
また、評価T、評価Vの判断基準は、各環境状態で、濃度差0.06以上となるパターンの個数により判断する。
A:濃度差0.06以上となるパターンが無い
B:濃度差0.06以上となるパターンが1個以上2個以下
C:濃度差0.06以上となるパターンが3個以上4個以下
D:濃度差0.06以上となるパターンが5個以上6個以下
(2)混色の色味変動
イエローとマゼンタの混色である、レッドの色味変動を評価した。
N/Laで、各色単色の紙上のベタ画像反射濃度が1.50となるように、現像コントラストを調整し、レッドのベタ画像を10枚出力した。その後、N/Lb環境下で10枚出力し、N/LaおよびN/Lbの環境の違いにおける色味変動の度合いの確認評価を評価Wとした。
同様に、H/Haで、各色単色の紙上のベタ画像反射濃度が1.50となるように、現像コントラストを調整し、レッドのベタ画像を10枚出力した。その後、H/Hb環境下で10枚出力し、H/Ha、H/Hbの環境状態差における色味変動の度合いの確認評価を、評価Xとした。
〈色味変動差の測定方法〉
色味変動差はa、bをSpectroScan Transmission(GretagMacbeth社製)を用いて測定することによって求められる。以下に具体的な測定条件の一例を示す。
(測定条件)
観測光源:D50
観測視野:2°
濃度:DIN NB
白色基準:Pap
フィルター:なし
一般に、a、bとは、色を数値化して表現するのに有用な手段であるL表色系で用いられている値である。aおよびbは、両者で色相を表す。色相とは、赤、黄、緑、青、紫など、色あいを尺度化したものである。aおよびbのそれぞれは、色の方向を示しており、aは赤−緑方向、bは黄−青方向を表している。本発明において色味変動の差(ΔC)を下記式(4)のように定義した。
ΔC={(N/La、H/Haの画像のa−N/Lb、H/Hbの画像のa+(N/La、H/Haの画像のb−N/Lb、H/Hbの画像のb1/2 ・・・(4)
測定は、画像中の任意の5点を測定してその平均値を求めた。評価方法は、それぞれの環境で出力したベタ画像のa、bを測定し、上記式によってΔCを求めた。
A:0≦ΔC<1.50
B:1.50≦ΔC<2.50
C:2.50≦ΔC<3.50
D:3.50≦ΔC<5.00
(3)カブリ
H/Haの直後から連続で1000枚、画像面積比40%のA4ベタ画像を出力した。その後A4全面ベタ白画像を10枚出力し、白地部分の白色度をリフレクトメーター(東京電色社製)により測定した。その白色度と転写紙の白色度の差からカブリ濃度(%)を算出し、10枚の中で最もカブリ濃度の高いものを評価Yとした。評価基準は次のとおりである。
A:0.4%未満
B:0.4%以上0.8%未満
C:0.8%以上1.2%未満
D:1.2%以上1.6%未満
(4)画像の飛び散り性
N/La直後、図3に示す画像(ライン数19本、ライン幅100μm、間隔300μm、ライン長さ1.0cm)を未定着画像で10枚出力し、100℃のオーブンに3分間放置して定着させた。
この画像のラインを、ルーペを用いて観察し、ライン部分以外に、トナーが付着している飛び散りの個数をカウントした。10枚のうち最も悪いものを評価Zとした。評価基準は次のとおりである。
A:飛び散りが19個以下
B:20個以上29個以下
C:30個以上39個以下
D:40個以上49個以下
(5)総合判定
上記評価Sから評価Zにおける評価ランクを数値化し(A=5、B=4、C=3、D=2、E=0)、合計値を以下の基準により判定を行った。
A:37以上40以下
B:32以上36以下
C:28以上31以下
D:20以上27以下
E:19以下
実施例1では、いずれの評価においても、非常に良好な結果であった。評価結果を表4〜6に示す。
〈実施例2および3〉
磁性キャリア2および3をそれぞれ使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例2および3は、実施例1に対して、磁性キャリアコアの表面のヒドロキシ基に反応させる化合物が異なるが、いずれも水分吸着量が少なく、非常に良好な結果であった。評価結果を表4〜6に示す。
〈実施例4〉
磁性キャリア4を使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例4では、実施例1に対して、磁性キャリアコアの表面のヒドロキシ基にステアリン酸を反応させることなく、処理を施したものである。その結果、磁性キャリアの吸着水分量がわずかに高くなった。その影響で、環境変動に対する帯電安定性が若干低下した。
その結果、N/LからH/Hへの環境変化によって、色味変動や飛び散り性にわずかな影響が出たが、問題は無かった。また、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表4〜6に示す。
〈実施例5および6〉
磁性キャリア5および6をそれぞれ使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例5および6では、実施例4に対して、磁性キャリアコア表面に処理を施す化合物の種類が異なる。水分吸着量や評価結果は、実施例4対して大きな差は無く、色味変動や飛び散り性はわずかに影響が出たが、問題無かった。また、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表4〜6に示す。
〈実施例7〉
磁性キャリア7を使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例7も、実施例6と同様に、実施例4に対して、処理を施す化合物の種類が異なるが、実施例6に比べ、水分吸着量が多くなっている。このため、色味安定性も実施例6に比べて若干低下したが、問題は無かった。また、それ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表4〜6に示す。
参考例8〉
磁性キャリア8をそれぞれ使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
参考例8は、実施例2に対して、化合物の種類や量が異なり、水分吸着量がさらに多くなっている。その結果に準じて、画像の濃度安定性にも若干影響が出た。評価結果を表4〜6に示す。
〈実施例9〜10、参考例11〉
磁性キャリア9〜11をそれぞれ使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例9〜10、および参考例11では、粒子の空孔部に、ヒドロキシ基を有する樹脂を充填した多孔質磁性粒子を使用している。
実施例9では、ヒドロキシ基にステアリン酸を反応させることで、実施例1と同様に、水分吸着量が少なく、いずれの評価も非常に良好な結果であった。評価結果を表4〜6に示す。
実施例10では、磁性キャリアコアの種類が異なる以外は、実施例5と同じ処理を施したものとなっている。磁性キャリアコアの違いから、飛び散り性とカブリについて、評価結果に若干の違いがあるが、濃度と色味の安定性は実施例5と同程度であった。実施例10は、色味変動やカブリ以外は非常に良好な結果であった。評価結果を表4〜6に示す。
参考例11では、磁性キャリアコアの種類が異なる以外は、参考例8と同じ処理を施したものとなっている。磁性キャリアコアの違いから、飛び散り性とカブリについて、評価結果に若干の違いがあるが、水分吸着量や、濃度と色味の安定性は参考例8と同程度であった。評価結果を表4〜6に示す。
〈実施例12および13〉
磁性キャリア12および18をそれぞれ使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例12では、化合物の種類や量の影響で、水分吸着量が多くなった。水分吸着量が多くなった分、濃度、色味変動やカブリに差が生じた。評価結果を表4〜6に示す。
また、実施例13では、磁性キャリアコアに乾燥工程を加えなかった。その影響で、実施例12に比べ、環境安定性が若干低下した。評価結果を表4〜6に示す。
〈比較例1〉
磁性キャリア13を使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例1では、実施例12の処理量をさらに少なくしたため、水分吸着量も多くなっている。そのため、環境変動に対する帯電安定性が低下した。また、特にN/L環境からH/H環境へ変動した際、水分量の脱離が追い付かないためか、濃度や色味の変動差が大きく、目立つようになった。評価結果を表4〜6に示す。
〈比較例2〉
磁性キャリア14を使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例2では、処理剤としてアミノシランカップリング剤を、樹脂のヒドロキシ基に反応させた磁性キャリアコアを使用している。これにより水分吸着性は改善されたが、処理剤の影響で、H/H環境からN/L環境に変動後の濃度や色味変動が、実施例1に対して目立つようになった。評価結果を表4〜6に示す。
〈比較例3〉
磁性キャリア15を使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例3では、磁性キャリアコア樹脂のヒドロキシ基に短鎖脂肪酸を処理させている。比較例3の化合物では、十分な水分吸着量を抑制するには至らず、どちらの環境変動に対しても、特に色味変動が、実施例1に対して目立つようになった。評価結果を表4〜6に示す。
〈比較例4〉
磁性キャリア16を使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例4では、ギ酸を反応させることなく、処理を施したものである。比較例4の化合物では、比較例3に比べてさらに水分吸着量が増え、特にN/L環境からH/H環境への変動に対して濃度や色味変動、カブリの悪化が目立つようになった。評価結果を表4〜6に示す。
〈比較例5〉
磁性キャリア17を使用して、実施例1と同様に、実施例1と同じトナーと磁性キャリアの比率で二成分系現像剤および補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例5では、磁性キャリアコアの表面に何も処理を施さないものである。比較例5では、水分吸着量が多く、環境変動に対して出力画像の濃度、色味変動、カブリおよび飛び散りなど、様々な点が、実施例1に対して目立つようになった。評価結果を表4〜6に示す。
Figure 0006470588
Figure 0006470588
Figure 0006470588
1、1K、1Y、1C、1M:電子写真感光体(静電潜像担持体)、2、2K、2Y、2C、2M:帯電器、3、3K、3Y、3C、3M:像露光器、4、4K、4Y、4C、4M:現像器、5:現像容器、6、6K、6Y、6C、6M:現像剤担持体、7:マグネット、8:規制部材、9:中間転写体、10K、10Y、10C、10M:一次転写帯電器、11:転写帯電器、12:記録媒体(転写材)、13:定着器、14:中間転写体クリーナー、15、15K、15Y、15C、15M:クリーナー、16:前露光器

Claims (10)

  1. 磁性体および樹脂を含有する磁性キャリアコアと、
    前記磁性キャリアコアの表面上に設けられた樹脂被覆層と
    を有する磁性キャリア粒子を含む磁性キャリアであって、
    前記磁性キャリアコアに含有される樹脂が、ヒドロキシ基を有し、
    前記磁性キャリアコアの表面部分が、下記式(1)で示される化合物
    Figure 0006470588
    (式(1)中、Rは、炭素数8以上の炭化水素基を示す。R’は、−OH、−Clまたは−OR10を示し、R10は炭素数1以上の有機基を示す。)
    を含有し、
    前記磁性キャリアを温度30℃/湿度80%RHの環境下に72時間放置した際の、前記磁性キャリアの水分吸着量が、0.40質量%以下であり、
    前記磁性キャリアコアの前記表面部分に含有される前記式(1)で示される化合物の含有量が、前記磁性キャリアコア100質量部に対して0.3質量部以上4.0質量部以下である
    ことを特徴とする磁性キャリア。
  2. 前記磁性キャリアコアが、前記樹脂中に前記磁性体が分散している磁性キャリアコアである請求項1に記載の磁性キャリア。
  3. 前記磁性体が、磁性鉄酸化物粒子である請求項2に記載の磁性キャリア。
  4. 前記磁性体が、空孔を有する多孔質磁性粒子であり、
    前記磁性キャリアコアが、前記多孔質磁性粒子の前記空孔に前記樹脂が充填されている磁性キャリアコアである
    請求項1に記載の磁性キャリア。
  5. 前記多孔質磁性粒子の材質が、フェライトである請求項4に記載の磁性キャリア。
  6. 前記樹脂の前記ヒドロキシ基の一部が、前記式(1)で示される化合物の一部によってエステル化されている請求項1〜のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  7. 前記式(1)で示される化合物が、
    ヒドロキシ基を有さない炭素数が9以上の脂肪酸、
    ヒドロキシ基を有さない炭素数が9以上の脂肪酸のエステル化合物、
    ヒドロキシ基を有さない炭素数が9以上の脂肪酸の無水物、および、
    ヒドロキシ基を有さない炭素数が9以上の脂肪酸の塩化物
    からなる群より選択される少なくとも1種の化合物である請求項1〜のいずれか1項に記載の磁性キャリア。
  8. 前記炭素数が9以上の脂肪酸が、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オクタコサン酸、テトラデカン酸、および、トリアコンタン酸からなる群より選択される少なくとも1種である請求項に記載の磁性キャリア。
  9. 前記式(1)で示される化合物が、ステアリン酸ステアリル、および、ベヘン酸ベヘニルからなる群より選択される少なくとも1種である請求項またはに記載の磁性キャリア。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の磁性キャリアと、
    トナーと
    を有する二成分系現像剤。
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