JPH0895307A - 電子写真現像剤用磁性キャリア - Google Patents
電子写真現像剤用磁性キャリアInfo
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- JPH0895307A JPH0895307A JP6233668A JP23366894A JPH0895307A JP H0895307 A JPH0895307 A JP H0895307A JP 6233668 A JP6233668 A JP 6233668A JP 23366894 A JP23366894 A JP 23366894A JP H0895307 A JPH0895307 A JP H0895307A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 磁性粉と結着樹脂とから成るバインダー型キ
ャリアであってアモルファスシリコンドラムとクリーニ
ングブレードとを使用する電子写真法に用いる現像剤用
キャリアにおいて、前記キャリア粒子はその内部に分散
された極性基及び非極性基含有離型剤を含有し且つ摩耗
乃至摩砕性表面を有する電子写真現像剤用磁性キャリ
ア。 【効果】 バインダー型磁性キャリアの表面から、制御
された粒径及び量の磁性粉が剥離され、これにより長期
使用に際してもキャリア粒子表面に新鮮な表面を露出さ
せることが可能となる。
ャリアであってアモルファスシリコンドラムとクリーニ
ングブレードとを使用する電子写真法に用いる現像剤用
キャリアにおいて、前記キャリア粒子はその内部に分散
された極性基及び非極性基含有離型剤を含有し且つ摩耗
乃至摩砕性表面を有する電子写真現像剤用磁性キャリ
ア。 【効果】 バインダー型磁性キャリアの表面から、制御
された粒径及び量の磁性粉が剥離され、これにより長期
使用に際してもキャリア粒子表面に新鮮な表面を露出さ
せることが可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真現像剤用磁性
キャリアに関するもので、より詳細には、キャリア引き
がなく、トナーの帯電安定性に優れており、長期間にわ
たって高濃度及び高画質の画像を形成できる電子写真現
像剤用磁性キャリアに関する。
キャリアに関するもので、より詳細には、キャリア引き
がなく、トナーの帯電安定性に優れており、長期間にわ
たって高濃度及び高画質の画像を形成できる電子写真現
像剤用磁性キャリアに関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法による画像形成には、トナー
と磁性キャリアとから成る二成分系磁性現像剤が広く使
用されている。磁性キャリアには大別として二種類があ
り、鉄粉、焼結フェライト粒子のような磁性体粒子と、
磁性粉をバインダー樹脂と共に造粒した所謂バインダー
型キャリアとが使用されている。
と磁性キャリアとから成る二成分系磁性現像剤が広く使
用されている。磁性キャリアには大別として二種類があ
り、鉄粉、焼結フェライト粒子のような磁性体粒子と、
磁性粉をバインダー樹脂と共に造粒した所謂バインダー
型キャリアとが使用されている。
【0003】特開平4−324456号公報には、少な
くとも結着樹脂と磁性粉とからなる二成分現像剤用キャ
リアであって、磁性粉の含有量が結着樹脂の重量の85
〜99重量%であり、キャリアが現像時に100g/c
m2 以下の荷重で徐々に崩壊するようにしたものが記載
されており、このキャリアを使用すると、現像装置中で
キャリアが徐々に崩れてトナーと共に消費されるため、
現像剤中のトナー濃度が常に一定に保たれ、現像剤中に
トナー濃度コントロールを設ける必要がなく、装置を小
型化できると言われている。
くとも結着樹脂と磁性粉とからなる二成分現像剤用キャ
リアであって、磁性粉の含有量が結着樹脂の重量の85
〜99重量%であり、キャリアが現像時に100g/c
m2 以下の荷重で徐々に崩壊するようにしたものが記載
されており、このキャリアを使用すると、現像装置中で
キャリアが徐々に崩れてトナーと共に消費されるため、
現像剤中のトナー濃度が常に一定に保たれ、現像剤中に
トナー濃度コントロールを設ける必要がなく、装置を小
型化できると言われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術は、キ
ャリアの崩壊性を、キャリア中の磁性粉の含有量を調節
し、崩壊荷重を低めることにより付与するものである
が、キャリアの崩れ方が必らずしも一様に生じないた
め、崩壊により生成する粒子の粒径にかなりのバラツキ
を生じ、非画像部へのキャリア付着や画像の下地カブリ
等の画質上の不具合が発生しやすい。
ャリアの崩壊性を、キャリア中の磁性粉の含有量を調節
し、崩壊荷重を低めることにより付与するものである
が、キャリアの崩れ方が必らずしも一様に生じないた
め、崩壊により生成する粒子の粒径にかなりのバラツキ
を生じ、非画像部へのキャリア付着や画像の下地カブリ
等の画質上の不具合が発生しやすい。
【0005】一方、二成分系現像剤においては、トナー
粒子の電荷制御剤含有樹脂組成物が次第にキャリア粒子
表面にフィルム状に移行する所謂スペントトナーの発生
があり、このようなフイルミングを生じると、トナーの
帯電電荷が不安定となり、画像濃度低下やカブリ発生等
の問題を生じる。
粒子の電荷制御剤含有樹脂組成物が次第にキャリア粒子
表面にフィルム状に移行する所謂スペントトナーの発生
があり、このようなフイルミングを生じると、トナーの
帯電電荷が不安定となり、画像濃度低下やカブリ発生等
の問題を生じる。
【0006】また、アモルファスシリコン(a−Si)
感光体では、コロナ帯電により発生するオゾンやその他
の放電生成物により表面が攻撃され、酸化物等が生成し
て表面が親水性となり、画像流れを生じる等の欠点があ
り、これを防止するために、現像剤中に研摩剤を含有さ
せることが行われている。
感光体では、コロナ帯電により発生するオゾンやその他
の放電生成物により表面が攻撃され、酸化物等が生成し
て表面が親水性となり、画像流れを生じる等の欠点があ
り、これを防止するために、現像剤中に研摩剤を含有さ
せることが行われている。
【0007】二成分系現像剤に用いるバインダー型磁性
キャリアにおいて、このキャリアの表面から磁性粉が制
御された径及び量で剥離されるようにすればキャリア粒
子表面に新鮮な表面を露出させることができ、トナーフ
イルミングによる帯電不安定化を取除くことができ、ま
たアモルファスシリコン感光体の場合には、キャリア表
面から剥離される粒子が感光体表面の酸化物層等を研摩
できることが期待される。
キャリアにおいて、このキャリアの表面から磁性粉が制
御された径及び量で剥離されるようにすればキャリア粒
子表面に新鮮な表面を露出させることができ、トナーフ
イルミングによる帯電不安定化を取除くことができ、ま
たアモルファスシリコン感光体の場合には、キャリア表
面から剥離される粒子が感光体表面の酸化物層等を研摩
できることが期待される。
【0008】従って、本発明の目的は、バインダー型磁
性キャリアの表面から、制御された粒径及び量の磁性粉
が剥離され、これにより長期使用に際してもキャリア粒
子表面に新鮮な表面を露出させることが可能な二成分系
現像剤用キャリアを提供するにある。
性キャリアの表面から、制御された粒径及び量の磁性粉
が剥離され、これにより長期使用に際してもキャリア粒
子表面に新鮮な表面を露出させることが可能な二成分系
現像剤用キャリアを提供するにある。
【0009】本発明の他の目的は、バインダー型磁性キ
ャリアの表面から、制御された粒径及び量の磁性粉が剥
離され、これによりアモルファスシリコン感光体表面の
画像流れの原因となる表面酸化物層等を有効に研摩でき
る二成分系現像剤用キャリアを提供するにある。
ャリアの表面から、制御された粒径及び量の磁性粉が剥
離され、これによりアモルファスシリコン感光体表面の
画像流れの原因となる表面酸化物層等を有効に研摩でき
る二成分系現像剤用キャリアを提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも磁性粉と結着樹脂とから成るバインダー型キャリア
において、前記キャリア粒子はその内部に分散された極
性基及び非極性基含有離型剤を含有し且つ摩耗乃至摩砕
性表面を有することを特徴とする電子写真現像剤用磁性
キャリアが提供される。
とも磁性粉と結着樹脂とから成るバインダー型キャリア
において、前記キャリア粒子はその内部に分散された極
性基及び非極性基含有離型剤を含有し且つ摩耗乃至摩砕
性表面を有することを特徴とする電子写真現像剤用磁性
キャリアが提供される。
【0011】本発明によればまた、少なくとも磁性粉と
結着樹脂とから成るバインダー型キャリアであってアモ
ルファスシリコンドラムとクリーニングブレードとを使
用する電子写真法に用いる現像剤用キャリアにおいて、
前記キャリア粒子はその内部に分散された極性基及び非
極性基含有離型剤を含有し且つ摩耗乃至摩砕性表面を有
することを特徴とする電子写真現像剤用磁性キャリアが
提供される。
結着樹脂とから成るバインダー型キャリアであってアモ
ルファスシリコンドラムとクリーニングブレードとを使
用する電子写真法に用いる現像剤用キャリアにおいて、
前記キャリア粒子はその内部に分散された極性基及び非
極性基含有離型剤を含有し且つ摩耗乃至摩砕性表面を有
することを特徴とする電子写真現像剤用磁性キャリアが
提供される。
【0012】本発明に用いる極性基及び非極性基含有離
型剤としては、後述する多くのものが使用されるが、効
果の点で金属石鹸が特に適している。
型剤としては、後述する多くのものが使用されるが、効
果の点で金属石鹸が特に適している。
【0013】用いる組成は結着樹脂100重量部当たり
磁性粉を200乃至1000重量部、特に300乃至5
00重量部及び離型剤を1乃至10重量部、特に2乃至
4重量部となる量で含有するものがよい。
磁性粉を200乃至1000重量部、特に300乃至5
00重量部及び離型剤を1乃至10重量部、特に2乃至
4重量部となる量で含有するものがよい。
【0014】本発明に用いる磁性キャリア表面の摩耗性
乃至摩砕性の程度は、現像器とは別個のボールミリング
処理(磁性キャリア30gに対し、径10mmの金属ボ
ールを50個充填した径60mmのポットミルを200
rpmの回転速度で、2時間の処理)したとき、処理後
の粒径(メジアン径)が処理前の粒径(メジアン径)の
20乃至90%、特に40乃至80%となり且つ粒径2
0μm以下の微粉の体積基準の頻度が全体の4乃至30
重量%、特に10乃至20重量%範囲内となるようなも
のであるのが好ましい。
乃至摩砕性の程度は、現像器とは別個のボールミリング
処理(磁性キャリア30gに対し、径10mmの金属ボ
ールを50個充填した径60mmのポットミルを200
rpmの回転速度で、2時間の処理)したとき、処理後
の粒径(メジアン径)が処理前の粒径(メジアン径)の
20乃至90%、特に40乃至80%となり且つ粒径2
0μm以下の微粉の体積基準の頻度が全体の4乃至30
重量%、特に10乃至20重量%範囲内となるようなも
のであるのが好ましい。
【0015】
【作用】本発明に用いる磁性キャリアは、少なくとも磁
性粉とこの磁性粉粒子を結着する結着樹脂とから成る
が、その内部に、金属石鹸のように極性基及び非極性基
を含有する離型剤を含有させることにより、磁性キャリ
ア粒子に表面から徐々に磁性粉が剥離され、しかも剥離
される磁性粉の粒径及び量をキャリア引きやスペントト
ナーによる帯電不良を生じないように制御することがで
きる。
性粉とこの磁性粉粒子を結着する結着樹脂とから成る
が、その内部に、金属石鹸のように極性基及び非極性基
を含有する離型剤を含有させることにより、磁性キャリ
ア粒子に表面から徐々に磁性粉が剥離され、しかも剥離
される磁性粉の粒径及び量をキャリア引きやスペントト
ナーによる帯電不良を生じないように制御することがで
きる。
【0016】本発明者等は、バインダー型磁性キャリア
を実際に現像剤に用いたときに生じる粉砕化の程度は、
このバインダー型磁性キャリアをボールミル処理したと
きの粒度分布挙動とよく対向するという興味のある事実
を見出した。
を実際に現像剤に用いたときに生じる粉砕化の程度は、
このバインダー型磁性キャリアをボールミル処理したと
きの粒度分布挙動とよく対向するという興味のある事実
を見出した。
【0017】添付図面図1は、金属石鹸を配合したバイ
ンダー型磁性キャリア(詳細は後述する実施例1参照)
について、図2は金属石鹸を配合しない点を除けば上記
と同様に製造した磁性キャリアについて、前述した条件
でボールミル処理を行ったときの磁性キャリアの粒度分
布曲線を示している。尚、図1及び図2において、破線
で示す曲線は、ボールミル処理前の粒度分布を示してい
る。
ンダー型磁性キャリア(詳細は後述する実施例1参照)
について、図2は金属石鹸を配合しない点を除けば上記
と同様に製造した磁性キャリアについて、前述した条件
でボールミル処理を行ったときの磁性キャリアの粒度分
布曲線を示している。尚、図1及び図2において、破線
で示す曲線は、ボールミル処理前の粒度分布を示してい
る。
【0018】この結果によると、何れのバインダー型磁
性キャリアにおいても、ボールミル処理により、粒径
(メジアン粒径)は処理前のそれに比して小径側に移行
しているが、金属石鹸未配合のものに比して、金属石鹸
配合のものでは粒径(メジアン径)がより小径側に移行
していると共に、粒径20μm以下の微粉の含有量が顕
著に増大していることが明らかである。即ち、バインダ
ー型磁性キャリアは金属石鹸の配合により粉砕され易い
状態となっていることがわかる。
性キャリアにおいても、ボールミル処理により、粒径
(メジアン粒径)は処理前のそれに比して小径側に移行
しているが、金属石鹸未配合のものに比して、金属石鹸
配合のものでは粒径(メジアン径)がより小径側に移行
していると共に、粒径20μm以下の微粉の含有量が顕
著に増大していることが明らかである。即ち、バインダ
ー型磁性キャリアは金属石鹸の配合により粉砕され易い
状態となっていることがわかる。
【0019】後述する表1の比較例1及び実施例1を参
照されたい。即ち、図2の粉砕傾向を示したバインダー
型磁性キャリアを実際の二成分現像剤による現像に用い
た場合、耐刷10万枚後に、この現像剤のトナーのブロ
ーオフ帯電量は、−4.9μc/gに低下し、画像濃度
は1.011に低下し、カブリ濃度は0.014と増加
するのに対して図1の粉砕傾向を示したバインダー型磁
性キャリアを同様の現像耐刷試験において、キャリア引
きの発生が全くないと共に、現像剤トナーのブローオフ
帯電量は−10.2μc/gの高いレベルに維持され、
画像濃度は1.397の高いレベル及びカブリ濃度は
0.003の低いレベルに抑制されている。このこと
は、本発明のバインダー型磁性キャリアでは、磁性キャ
リアが割れることなしに、その表面から徐々に磁性粉が
剥離され、新鮮な表面が露出されることにより、スペン
トトナーによる帯電不良が防止されることを物語ってい
る。
照されたい。即ち、図2の粉砕傾向を示したバインダー
型磁性キャリアを実際の二成分現像剤による現像に用い
た場合、耐刷10万枚後に、この現像剤のトナーのブロ
ーオフ帯電量は、−4.9μc/gに低下し、画像濃度
は1.011に低下し、カブリ濃度は0.014と増加
するのに対して図1の粉砕傾向を示したバインダー型磁
性キャリアを同様の現像耐刷試験において、キャリア引
きの発生が全くないと共に、現像剤トナーのブローオフ
帯電量は−10.2μc/gの高いレベルに維持され、
画像濃度は1.397の高いレベル及びカブリ濃度は
0.003の低いレベルに抑制されている。このこと
は、本発明のバインダー型磁性キャリアでは、磁性キャ
リアが割れることなしに、その表面から徐々に磁性粉が
剥離され、新鮮な表面が露出されることにより、スペン
トトナーによる帯電不良が防止されることを物語ってい
る。
【0020】また、後述する表2の比較例2と実施例2
とを比較参照されたい。図2の粉砕傾向のキャリアを、
a−Si感光体の1万枚の耐刷二成分現像に用いた場
合、画像流れ傾向が表われるのに対して、図1の粉砕傾
向のキャリアを、同じ耐刷二成分現像に用いると、24
万枚の耐刷後においても未だ画像流れが発生しないこと
が明らかである。即ち、本発明のバインダー型磁性キャ
リアでは、磁性体微粉がa−Si感光体とクリーニング
ブレードとの間に供給され、これがa−Si感光体表面
に形成される親水性の酸化物層等の研摩に有効に作用し
ていることがわかる。
とを比較参照されたい。図2の粉砕傾向のキャリアを、
a−Si感光体の1万枚の耐刷二成分現像に用いた場
合、画像流れ傾向が表われるのに対して、図1の粉砕傾
向のキャリアを、同じ耐刷二成分現像に用いると、24
万枚の耐刷後においても未だ画像流れが発生しないこと
が明らかである。即ち、本発明のバインダー型磁性キャ
リアでは、磁性体微粉がa−Si感光体とクリーニング
ブレードとの間に供給され、これがa−Si感光体表面
に形成される親水性の酸化物層等の研摩に有効に作用し
ていることがわかる。
【0021】一般に、粒子の粉砕には、体積粉砕と表面
粉砕との二種類が知られており、前者は粒子が2つ或い
はそれ以上に割れる粉砕であり一方後者は粒子の表面の
みが欠け落ち或いは剥離する粉砕である。
粉砕との二種類が知られており、前者は粒子が2つ或い
はそれ以上に割れる粉砕であり一方後者は粒子の表面の
みが欠け落ち或いは剥離する粉砕である。
【0022】本発明のバインダー型磁性キャリアでは、
実際の現像条件で表面粉砕が徐々にではあるが有効な範
囲で進行するものである。金属石鹸のような極性基及び
非極性含有離型剤を磁性粉結着剤粒子中に含有させるこ
とにより、表面粉砕が生じる理由は、未だ十分確認はさ
れていないが、前記粒子中に金属石鹸等の離型剤のミセ
ルが薄層状にしかも微細に分布した易破壊性界面が形成
され、これが表面からの微粉の剥離を可能にしているも
のと認められる。これは、金属石鹸等が粉体の樹脂中へ
の分散を助長し、それらの結合を強めるという従来の予
想からすると真に意外の知見であった。
実際の現像条件で表面粉砕が徐々にではあるが有効な範
囲で進行するものである。金属石鹸のような極性基及び
非極性含有離型剤を磁性粉結着剤粒子中に含有させるこ
とにより、表面粉砕が生じる理由は、未だ十分確認はさ
れていないが、前記粒子中に金属石鹸等の離型剤のミセ
ルが薄層状にしかも微細に分布した易破壊性界面が形成
され、これが表面からの微粉の剥離を可能にしているも
のと認められる。これは、金属石鹸等が粉体の樹脂中へ
の分散を助長し、それらの結合を強めるという従来の予
想からすると真に意外の知見であった。
【0023】本発明において、結着剤樹脂当たりの磁性
粉の配合量及び離型剤の配合量は前述した範囲にあるの
がよく、磁性粉の配合量が前記範囲よりも少ないと、キ
ャリアの磁力が低下する結果としてキャリア引きを生じ
易く、また表面粉砕性も不十分なものとなる。一方、磁
性粉の量が上記範囲を越えて多くなると、体積粉砕が生
じるようになり、キャリアの寿命の点で好ましくない。
粉の配合量及び離型剤の配合量は前述した範囲にあるの
がよく、磁性粉の配合量が前記範囲よりも少ないと、キ
ャリアの磁力が低下する結果としてキャリア引きを生じ
易く、また表面粉砕性も不十分なものとなる。一方、磁
性粉の量が上記範囲を越えて多くなると、体積粉砕が生
じるようになり、キャリアの寿命の点で好ましくない。
【0024】また、離型剤の配合量が前記範囲よりも少
ない場合には、磁性キャリアの表面粉砕性が低下するの
で、トナーの経時的帯電安定性やa−Si感光体の画像
流れ防止の点で何れも不利であり、一方上記範囲よりも
多いと、磁性キャリアの粒子強度や耐熱性が低下するの
で好ましくない。
ない場合には、磁性キャリアの表面粉砕性が低下するの
で、トナーの経時的帯電安定性やa−Si感光体の画像
流れ防止の点で何れも不利であり、一方上記範囲よりも
多いと、磁性キャリアの粒子強度や耐熱性が低下するの
で好ましくない。
【0025】本発明の磁性キャリアの表面の摩耗性乃至
摩砕性はボールミル処理に際して、前述した粒度分布特
性を与えるようなものが、実際の現像時の諸耐刷性の点
で優れた結果を与える。
摩砕性はボールミル処理に際して、前述した粒度分布特
性を与えるようなものが、実際の現像時の諸耐刷性の点
で優れた結果を与える。
【0026】
[磁性キャリア]本発明のバインダー型キャリアは、少
なくとも磁性粉と結着樹脂とから成るバインダー型キャ
リアにおいて、前記キャリア粒子はその内部に分散され
た極性基及び非極性基含有離型剤を含有し且つ摩耗性乃
至摩砕性表面を有することが特徴である。
なくとも磁性粉と結着樹脂とから成るバインダー型キャ
リアにおいて、前記キャリア粒子はその内部に分散され
た極性基及び非極性基含有離型剤を含有し且つ摩耗性乃
至摩砕性表面を有することが特徴である。
【0027】この電子写真現像剤用磁性キャリアにおい
ては、磁性粉及び結着樹脂のマトリックス中に分散され
た極性基及び非極性基含有離型剤が、このキャリアに摩
耗性乃至摩砕性表面を提供するように作用する。
ては、磁性粉及び結着樹脂のマトリックス中に分散され
た極性基及び非極性基含有離型剤が、このキャリアに摩
耗性乃至摩砕性表面を提供するように作用する。
【0028】極性基及び非極性基含有離型剤は、上記キ
ャリア内の樹脂間或いは樹脂−磁性分のマトリックス中
で易剥離性界面を形成するものであり、極性基及び非極
性基を含有する固体離型剤の任意のものが使用される。
極性基とは通常の意味での極性基であり、所謂アニオン
性基、カチオン性基、ノニオン性基等がこれに該当す
る。一方非極性基とは、上記極性基に対向するものであ
り、親油性或いは疎水性の基、例えば長鎖脂肪族基、脂
環族基、芳香脂肪族基、脂肪芳香族基等がこれに該当す
る。また、離型剤とは剥離性界面、特に現像剤としての
使用中に剥離性界面を提供するものである。
ャリア内の樹脂間或いは樹脂−磁性分のマトリックス中
で易剥離性界面を形成するものであり、極性基及び非極
性基を含有する固体離型剤の任意のものが使用される。
極性基とは通常の意味での極性基であり、所謂アニオン
性基、カチオン性基、ノニオン性基等がこれに該当す
る。一方非極性基とは、上記極性基に対向するものであ
り、親油性或いは疎水性の基、例えば長鎖脂肪族基、脂
環族基、芳香脂肪族基、脂肪芳香族基等がこれに該当す
る。また、離型剤とは剥離性界面、特に現像剤としての
使用中に剥離性界面を提供するものである。
【0029】極性基及び非極性基含有離型剤の最も代表
的なものとしては、高級脂肪酸及びその誘導体、極性基
変成ポリオレフィンワックス、その他固体状乃至半固体
状の各種界面活性剤、例えば固体状の界面活性剤の内、
アニオン系、カチオン系或いはノニオン系界面活性剤の
内任意のものが使用できる。
的なものとしては、高級脂肪酸及びその誘導体、極性基
変成ポリオレフィンワックス、その他固体状乃至半固体
状の各種界面活性剤、例えば固体状の界面活性剤の内、
アニオン系、カチオン系或いはノニオン系界面活性剤の
内任意のものが使用できる。
【0030】高級脂肪酸としては、炭素数12乃至3
0、特に16乃至18の飽和脂肪酸、特にステアリン
酸、パルミチン酸、ラウリン酸、牛脂脂肪酸、椰子油脂
肪酸、パーム油脂肪酸、水添植物油脂肪酸等の混合脂肪
酸が挙げられるが、ステアリン酸が好適なものである。
0、特に16乃至18の飽和脂肪酸、特にステアリン
酸、パルミチン酸、ラウリン酸、牛脂脂肪酸、椰子油脂
肪酸、パーム油脂肪酸、水添植物油脂肪酸等の混合脂肪
酸が挙げられるが、ステアリン酸が好適なものである。
【0031】高級脂肪酸の誘導体としては、高級脂肪酸
の金属塩、特に金属石鹸、アミド類、エステル類等が挙
げられる。金属石鹸は、キャリアーに適度の磨耗性を与
えるという点でも、またキャリアーの耐湿性点でも優れ
たものであり、例えばステアリン酸、パルミチン酸、ラ
ウリン酸等のカルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム
塩、ストロンチュウム塩、亜鉛塩等がある。高級脂肪酸
のマグネシウム塩が特に好適である。
の金属塩、特に金属石鹸、アミド類、エステル類等が挙
げられる。金属石鹸は、キャリアーに適度の磨耗性を与
えるという点でも、またキャリアーの耐湿性点でも優れ
たものであり、例えばステアリン酸、パルミチン酸、ラ
ウリン酸等のカルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム
塩、ストロンチュウム塩、亜鉛塩等がある。高級脂肪酸
のマグネシウム塩が特に好適である。
【0032】高級脂肪酸アミドとしては、例えば、ステ
アロアミド、エチレンビスステアロアミド、エルカ酸ア
ミド、N,N´−ビスヒドロキシエチルラウロアミド等
が挙げられる。エステルとしては、高級脂肪酸の多価ア
ルコールエステルのエチレンオキサイド付加物、ソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エ
ステル等を挙げることができる。
アロアミド、エチレンビスステアロアミド、エルカ酸ア
ミド、N,N´−ビスヒドロキシエチルラウロアミド等
が挙げられる。エステルとしては、高級脂肪酸の多価ア
ルコールエステルのエチレンオキサイド付加物、ソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エ
ステル等を挙げることができる。
【0033】エチレン系不飽和カルボン酸或いはその無
水物でグラフト変性されたワックス類、特に酸変性オレ
フィン樹脂ワックス、例えば無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレンワックス、無水マレイン酸変性ポリエチレンワ
ックス、アクリル酸変性ポリエチレンワックス等も好適
なものとして使用できる。
水物でグラフト変性されたワックス類、特に酸変性オレ
フィン樹脂ワックス、例えば無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレンワックス、無水マレイン酸変性ポリエチレンワ
ックス、アクリル酸変性ポリエチレンワックス等も好適
なものとして使用できる。
【0034】上記の極性基及び非極性基含有離型剤は、
結着樹脂100重量部当たり1乃至10重量部、特に2
乃至5重量部の量で用いるのがよい。上記量よりも少な
いときには摩耗性乃至摩砕性表面を形成することが困難
となる傾向があり、一方上記量よりも多いと、現像剤の
ブロッキング傾向が大きくなる傾向があるので、何れも
好ましくない。
結着樹脂100重量部当たり1乃至10重量部、特に2
乃至5重量部の量で用いるのがよい。上記量よりも少な
いときには摩耗性乃至摩砕性表面を形成することが困難
となる傾向があり、一方上記量よりも多いと、現像剤の
ブロッキング傾向が大きくなる傾向があるので、何れも
好ましくない。
【0035】本発明の磁性キャリアーに使用する磁性粉
としては、従来バインダー型キャリア等にに使用されて
いる磁性粉、例えば、四三酸化鉄(Fe3 O4 )、三二
酸化鉄(γ−Fe2 O3 )、酸化鉄亜鉛(ZnFe2 O
4 )、酸化鉄イットリウム(Y3 Fe5 O12)、酸化鉄
カドミウム(CdFe2 O4 )、酸化鉄ガドリウム(G
d3 Fe5 O12)、酸化鉄銅(CuFe2 O4 )、酸化
鉄鉛(PbFe12O19)、酸化鉄ニッケル(NiFe2
O4 )、酸化鉄ネオジウム(NdFeO3 )、酸化鉄バ
リウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(Mg
Fe2 O4 )、酸化鉄マンガン(MnFe2 O4 )、酸
化鉄ランタン(LaFeO3 )、鉄粉(Fe)、コバル
ト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等を用いることがで
きる。
としては、従来バインダー型キャリア等にに使用されて
いる磁性粉、例えば、四三酸化鉄(Fe3 O4 )、三二
酸化鉄(γ−Fe2 O3 )、酸化鉄亜鉛(ZnFe2 O
4 )、酸化鉄イットリウム(Y3 Fe5 O12)、酸化鉄
カドミウム(CdFe2 O4 )、酸化鉄ガドリウム(G
d3 Fe5 O12)、酸化鉄銅(CuFe2 O4 )、酸化
鉄鉛(PbFe12O19)、酸化鉄ニッケル(NiFe2
O4 )、酸化鉄ネオジウム(NdFeO3 )、酸化鉄バ
リウム(BaFe12O19)、酸化鉄マグネシウム(Mg
Fe2 O4 )、酸化鉄マンガン(MnFe2 O4 )、酸
化鉄ランタン(LaFeO3 )、鉄粉(Fe)、コバル
ト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等を用いることがで
きる。
【0036】本発明の目的に特に好適な磁性粉は微粒子
状四三酸化鉄(マグネタイト)である。好適なマグネタ
イトは正8面体状で、粒子径が0.05乃至1.0μm
のものである。このマグネタイト粒子は、シランカップ
リング剤、チタン系カップリング剤等で表面処理されて
いてもよい。
状四三酸化鉄(マグネタイト)である。好適なマグネタ
イトは正8面体状で、粒子径が0.05乃至1.0μm
のものである。このマグネタイト粒子は、シランカップ
リング剤、チタン系カップリング剤等で表面処理されて
いてもよい。
【0037】上記の磁性粉は、結着樹脂100重量部当
たり200乃至1000重量部、特に300乃至500
重量部の量で用いるのがよい。上記量よりも少ないとき
にはバインダー型キャリアの磁気的吸引力が低下し、キ
ャリアー飛散等が生じる傾向があり、一方上記量よりも
多いと、キャリアーの機械的強度等が低下するので、何
れも好ましくない。
たり200乃至1000重量部、特に300乃至500
重量部の量で用いるのがよい。上記量よりも少ないとき
にはバインダー型キャリアの磁気的吸引力が低下し、キ
ャリアー飛散等が生じる傾向があり、一方上記量よりも
多いと、キャリアーの機械的強度等が低下するので、何
れも好ましくない。
【0038】結着樹脂としては、熱可塑性樹脂や、未硬
化或いは初期縮合物の形の熱硬化性樹脂が何れも使用さ
れ、例えばポリスチレン等のビニル芳香族樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、ポリオ
レフィン樹脂等が挙げられ、これらの内でもスチレン系
樹脂、アクリル系樹脂或いはスチレン−アクリル系共重
合体樹脂が好適に使用される。
化或いは初期縮合物の形の熱硬化性樹脂が何れも使用さ
れ、例えばポリスチレン等のビニル芳香族樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、ポリオ
レフィン樹脂等が挙げられ、これらの内でもスチレン系
樹脂、アクリル系樹脂或いはスチレン−アクリル系共重
合体樹脂が好適に使用される。
【0039】本発明のバインダー型キャリアは、粒径が
50乃至200μm、特に80乃至100μmの範囲に
あるのよい。このキャリアーの粒子形状は任意のもので
よく、不定形、球形、角の丸められた不定形等の任意の
形状であってよい。
50乃至200μm、特に80乃至100μmの範囲に
あるのよい。このキャリアーの粒子形状は任意のもので
よく、不定形、球形、角の丸められた不定形等の任意の
形状であってよい。
【0040】磁性キャリアの摩耗性乃至摩砕性の程度
は、これを径10mmの金属ボールを50個充填した径
65mmのミルを200rpmの回転速度で2時間ボー
ルミル処理したときの粒径(メジアン径)が処理前の粒
径(メジアン径)の20乃至90%となり且つ粒径20
μm以下の微粉の体積基準の頻度(発生量)が全体の3
乃至30重量%の範囲内となるようなものである。
は、これを径10mmの金属ボールを50個充填した径
65mmのミルを200rpmの回転速度で2時間ボー
ルミル処理したときの粒径(メジアン径)が処理前の粒
径(メジアン径)の20乃至90%となり且つ粒径20
μm以下の微粉の体積基準の頻度(発生量)が全体の3
乃至30重量%の範囲内となるようなものである。
【0041】バインダー型キャリアに対する上記の摩耗
性乃至摩砕性の付与は、極性基及び非極性基含有離型剤
の種類、配合量、配合組成物の混練条件を変更すること
により、可能となる。例えば、上記条件少なくとも一つ
とボールミル時の微粉発生量との関係を予め求めてお
き、この発生量が所望の値となるように条件を設定すれ
ばよい。
性乃至摩砕性の付与は、極性基及び非極性基含有離型剤
の種類、配合量、配合組成物の混練条件を変更すること
により、可能となる。例えば、上記条件少なくとも一つ
とボールミル時の微粉発生量との関係を予め求めてお
き、この発生量が所望の値となるように条件を設定すれ
ばよい。
【0042】本発明の電子写真現像剤用磁性キャリア
は、上記の各成分を配合し、粉砕分級法、溶融造粒法、
スプレー造粒法、重合法等のそれ自体公知の方法で製造
し得るが、粉砕分級法が特に好適である。
は、上記の各成分を配合し、粉砕分級法、溶融造粒法、
スプレー造粒法、重合法等のそれ自体公知の方法で製造
し得るが、粉砕分級法が特に好適である。
【0043】前述したバインダー型キャリアの各成分
を、ヘンシェルミキサー等の混合機で前混合(乾式混
合)したのち、二軸押出機等の混練装置を用いて混練
し、この混練組成物を冷却した後、粉砕し、分級してキ
ャリアーとする。キャリアー成分の混練は、混練組成物
中に金属石鹸等の離型剤のミセルが薄層状にしかも微細
に分布した易破壊性界面が形成されるようなものであ
り、結着樹脂の融点等によっても相違するが、一般に結
着樹脂の融点(Tm)及び離型剤の融点よりも高く且つ
Tm+10℃乃至Tm+100℃程度の温度で、0.5
乃至5分間程度行うのがよい。また、粉砕及び分級は、
前述したキャリアーの粒度を与えるものでなければなら
ない。
を、ヘンシェルミキサー等の混合機で前混合(乾式混
合)したのち、二軸押出機等の混練装置を用いて混練
し、この混練組成物を冷却した後、粉砕し、分級してキ
ャリアーとする。キャリアー成分の混練は、混練組成物
中に金属石鹸等の離型剤のミセルが薄層状にしかも微細
に分布した易破壊性界面が形成されるようなものであ
り、結着樹脂の融点等によっても相違するが、一般に結
着樹脂の融点(Tm)及び離型剤の融点よりも高く且つ
Tm+10℃乃至Tm+100℃程度の温度で、0.5
乃至5分間程度行うのがよい。また、粉砕及び分級は、
前述したキャリアーの粒度を与えるものでなければなら
ない。
【0044】[用途]本発明による磁性キャリアーは、
それ自体公知のトナーと混合し、二成分現像剤として使
用する。トナーは、定着用樹脂に着色剤及び必要により
電荷制御剤を分散させたものを、粒径5乃至20μmの
不定形或いは球状の粒子に造粒したものである。
それ自体公知のトナーと混合し、二成分現像剤として使
用する。トナーは、定着用樹脂に着色剤及び必要により
電荷制御剤を分散させたものを、粒径5乃至20μmの
不定形或いは球状の粒子に造粒したものである。
【0045】磁性キャリアーとトナーとの混合比は、一
般に98:2乃至90:10の重量比、特に97:3乃
至94:6の重量比にあるのがよい。
般に98:2乃至90:10の重量比、特に97:3乃
至94:6の重量比にあるのがよい。
【0046】本発明のトナーを用いる静電写真複写法に
おいて、静電潜像の形成はそれ自体公知の任意の方式で
行うことができ、例えば導電性基板上の光導電層を一様
に荷電した後、画像露光して静電潜像を形成させること
ができる。静電像の現像は、二成分系磁性現像剤の磁気
ブラシを感光体と接触させることにより容易に行われ
る。現像により形成されたトナー像は複写紙上に転写さ
れ、このトナー像を加熱ロールと接触させることにより
定着が行われる。転写後の感光体は、残留トナーをブレ
ード等との摺擦によりクリーニングに付した後、前記工
程に再度付される。
おいて、静電潜像の形成はそれ自体公知の任意の方式で
行うことができ、例えば導電性基板上の光導電層を一様
に荷電した後、画像露光して静電潜像を形成させること
ができる。静電像の現像は、二成分系磁性現像剤の磁気
ブラシを感光体と接触させることにより容易に行われ
る。現像により形成されたトナー像は複写紙上に転写さ
れ、このトナー像を加熱ロールと接触させることにより
定着が行われる。転写後の感光体は、残留トナーをブレ
ード等との摺擦によりクリーニングに付した後、前記工
程に再度付される。
【0047】本発明の磁性キャリアを含有する二成分系
現像剤を使用すると、トナー粒子の電荷制御剤含有樹脂
組成物が次第にキャリア粒子表面に移行しても、キャリ
アー表面が常に磨耗して新鮮に保たれるので、トナーの
帯電電荷が不安定になることもなく、画像濃度低下やカ
ブリ発生等の問題を生じることもない。
現像剤を使用すると、トナー粒子の電荷制御剤含有樹脂
組成物が次第にキャリア粒子表面に移行しても、キャリ
アー表面が常に磨耗して新鮮に保たれるので、トナーの
帯電電荷が不安定になることもなく、画像濃度低下やカ
ブリ発生等の問題を生じることもない。
【0048】本発明の磁性キャリアは、アモルファスシ
リコン(a−Si)感光体用の二成分系現像剤として特
に有用である。アモルファスシリコン(a−Si)感光
体では、コロナ帯電により発生するオゾンやその他の放
電生成物により表面が攻撃され、酸化物等が生成して表
面が親水性となり、画像流れを生じる等の欠点がある
が、本発明の磁性キャリアから磨耗によって放出される
磁性粉が研摩剤として作用するので、画像流れ防止にも
有効に作用する。クリーニングブレードを使用するシス
テムにおいて特に効果が大きい。
リコン(a−Si)感光体用の二成分系現像剤として特
に有用である。アモルファスシリコン(a−Si)感光
体では、コロナ帯電により発生するオゾンやその他の放
電生成物により表面が攻撃され、酸化物等が生成して表
面が親水性となり、画像流れを生じる等の欠点がある
が、本発明の磁性キャリアから磨耗によって放出される
磁性粉が研摩剤として作用するので、画像流れ防止にも
有効に作用する。クリーニングブレードを使用するシス
テムにおいて特に効果が大きい。
【0049】
【実施例】本発明を次の例で更に説明する。 実施例1 スチレンアクリル樹脂(積水化学工業(株)製) 100重量部 マグネタイト(チタン工業(株)製) 400重量部 カーボンブラック(デグサ社製) 5重量部 ステアリン酸マグネシウム 3重量部 をヘンシェルミキサーにて混合した後、混練温度170
℃に設定した2軸混練機にて溶融混練し、粉砕分級し
て、平均粒径82μmのキャリアを作製した。 比較例1 ステアリン酸マグネシウムを添加しない他は、上記実施
例1と同様にしてキャリアを作製した。
℃に設定した2軸混練機にて溶融混練し、粉砕分級し
て、平均粒径82μmのキャリアを作製した。 比較例1 ステアリン酸マグネシウムを添加しない他は、上記実施
例1と同様にしてキャリアを作製した。
【0050】実施例1、比較例1で製造したキャリアと
平均粒径10μm(三田工業(株)製のDC4685
用)のトナーとから、キャリアとトナーの重量比が9
5:5となる現像剤を作製し、各現像剤を三田工業
(株)製DC2556改造機にて各種特性を評価した。 実施例2 スチレンアクリル樹脂(積水化学工業(株)製) 100重量部 マグネタイト(チタン工業(株)製) 400重量部 カーボンブラック(デグサ社製) 5重量部 ステアリン酸マグネシウム 3重量部 をヘンシェルミキサーにて混合した後、混練温度170
℃に設定した2軸混練機にて溶融混練し、粉砕分級し
て、平均粒径82μmのキャリアを作製した。 比較例2 ステアリン酸マグネシウムを添加しない他は、上記実施
例1と同様にしてキャリアを作製した。
平均粒径10μm(三田工業(株)製のDC4685
用)のトナーとから、キャリアとトナーの重量比が9
5:5となる現像剤を作製し、各現像剤を三田工業
(株)製DC2556改造機にて各種特性を評価した。 実施例2 スチレンアクリル樹脂(積水化学工業(株)製) 100重量部 マグネタイト(チタン工業(株)製) 400重量部 カーボンブラック(デグサ社製) 5重量部 ステアリン酸マグネシウム 3重量部 をヘンシェルミキサーにて混合した後、混練温度170
℃に設定した2軸混練機にて溶融混練し、粉砕分級し
て、平均粒径82μmのキャリアを作製した。 比較例2 ステアリン酸マグネシウムを添加しない他は、上記実施
例1と同様にしてキャリアを作製した。
【0051】実施例2、比較例2で製造したキャリアと
平均粒径10μm(三田工業(株)製のDC5585
用)のトナーとから、キャリアとトナーの重量比が9
5:5となる現像剤を作製し、各現像剤をアモルファス
シリコンドラム使用の三田工業(株)製DC5585改
造機にて各種特性を評価した。 実施例3 マグネタイト100重量部添加の他は実施例1と同様に
してキャリアを作製した。 実施例4 マグネタイト100重量部添加の他は実施例1と同様に
してキャリアを作製した。 実施例5 ステアリン酸マグネシウム0.5重量部添加の他は実施
例1と同様にしてキャリアを作製した。 実施例6 ステアリン酸マグネシウム11重量部添加の他は実施例
1と同様にしてキャリアを作製した。
平均粒径10μm(三田工業(株)製のDC5585
用)のトナーとから、キャリアとトナーの重量比が9
5:5となる現像剤を作製し、各現像剤をアモルファス
シリコンドラム使用の三田工業(株)製DC5585改
造機にて各種特性を評価した。 実施例3 マグネタイト100重量部添加の他は実施例1と同様に
してキャリアを作製した。 実施例4 マグネタイト100重量部添加の他は実施例1と同様に
してキャリアを作製した。 実施例5 ステアリン酸マグネシウム0.5重量部添加の他は実施
例1と同様にしてキャリアを作製した。 実施例6 ステアリン酸マグネシウム11重量部添加の他は実施例
1と同様にしてキャリアを作製した。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、磁性粉と結着樹脂とか
ら成る磁性キャリアー中に、金属石鹸のように極性基及
び非極性基を含有する離型剤を含有させることにより、
磁性キャリア粒子に表面から徐々に磁性粉が剥離され、
しかも剥離される磁性粉の粒径及び量をキャリア引きや
スペントトナーによる帯電不良を生じないように制御す
ることができる。
ら成る磁性キャリアー中に、金属石鹸のように極性基及
び非極性基を含有する離型剤を含有させることにより、
磁性キャリア粒子に表面から徐々に磁性粉が剥離され、
しかも剥離される磁性粉の粒径及び量をキャリア引きや
スペントトナーによる帯電不良を生じないように制御す
ることができる。
【0056】また、アモルファスシリコン(a−Si)
感光体を用いるシステムに適用すると、本発明の磁性キ
ャリアから磨耗によって放出される磁性粉が研摩剤とし
て作用するので、画像流れ防止にも有効に作用する。
感光体を用いるシステムに適用すると、本発明の磁性キ
ャリアから磨耗によって放出される磁性粉が研摩剤とし
て作用するので、画像流れ防止にも有効に作用する。
【図1】金属石鹸を配合したバインダー型磁性キャリア
はについて、ボールミル処理を行ったときの磁性キャリ
アの粒度分布曲線を示している。
はについて、ボールミル処理を行ったときの磁性キャリ
アの粒度分布曲線を示している。
【図2】金属石鹸を配合しない点を除けば図1と同様に
製造した磁性キャリアについて、ボールミル処理を行っ
たときの磁性キャリアの粒度分布曲線を示している。
製造した磁性キャリアについて、ボールミル処理を行っ
たときの磁性キャリアの粒度分布曲線を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門田 拓也 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内 (72)発明者 岡江 寿朗 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工 業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 少なくとも磁性粉と結着樹脂とから成る
バインダー型キャリアにおいて、前記キャリア粒子はそ
の内部に分散された極性基及び非極性基含有離型剤を含
有し且つ摩耗性乃至摩砕性表面を有することを特徴とす
る電子写真現像剤用磁性キャリア。 - 【請求項2】 少なくとも磁性粉と結着樹脂とから成る
バインダー型キャリアであって、アモルファスシリコン
ドラムとクリーニングブレードとを使用する電子写真法
に用いる現像剤用キャリアにおいて、前記キャリア粒子
はその内部に分散された極性基及び非極性基含有離型剤
を含有し且つ摩耗性乃至摩砕性表面を有することを特徴
とする電子写真現像剤用磁性キャリア。 - 【請求項3】 前記離型剤が金属石鹸である請求項1ま
たは2記載の磁性キャリア。 - 【請求項4】 結着樹脂100重量部当り磁性粉が20
0乃至1000重量部及び離型剤が1乃至10重量部の
量で夫々存在する請求項1または2記載の磁性キャリ
ア。 - 【請求項5】 体積基準平均粒径が50乃至200μm
の範囲にある請求項1または2記載の磁性キャリア。 - 【請求項6】 前記磁性キャリアの摩耗性乃至摩砕性の
程度が、これを径10mmの金属ボールを充填した径6
5mmのミルを200rpmの回転速度で2時間ボール
ミル処理したときの粒径(メジアン径)が処理前の粒径
(メジアン径)の20乃至90%となり且つ粒径20μ
m以下の微粉の体積基準の頻度が全体の3乃至30%の
範囲内となるようなものである請求項1または2記載の
磁性キャリア。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6233668A JPH0895307A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 電子写真現像剤用磁性キャリア |
EP95306798A EP0707240A1 (en) | 1994-09-28 | 1995-09-26 | Magnetic carrier containing metal soap |
KR1019950032013A KR960011578A (ko) | 1994-09-28 | 1995-09-27 | 전자사진현상제용 자성캐리어 |
CN95116871A CN1129326A (zh) | 1994-09-28 | 1995-09-27 | 一种用于静电显影剂的磁性载体 |
US08/534,881 US5629119A (en) | 1994-09-28 | 1995-09-27 | Magnetic carrier for electrophotographic developing agent |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6233668A JPH0895307A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 電子写真現像剤用磁性キャリア |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0895307A true JPH0895307A (ja) | 1996-04-12 |
Family
ID=16958665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6233668A Pending JPH0895307A (ja) | 1994-09-28 | 1994-09-28 | 電子写真現像剤用磁性キャリア |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5629119A (ja) |
EP (1) | EP0707240A1 (ja) |
JP (1) | JPH0895307A (ja) |
KR (1) | KR960011578A (ja) |
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EP1600824B1 (en) * | 2003-02-28 | 2011-12-21 | Tomoegawa Co., Ltd. | Electrophotographic developer |
JP4234667B2 (ja) * | 2004-11-30 | 2009-03-04 | 株式会社東芝 | 移動体用ofdm受信装置 |
US7754408B2 (en) | 2005-09-29 | 2010-07-13 | Xerox Corporation | Synthetic carriers |
JP6470588B2 (ja) * | 2014-02-27 | 2019-02-13 | キヤノン株式会社 | 磁性キャリアおよび二成分系現像剤 |
Family Cites Families (5)
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JPS52145224A (en) * | 1976-05-28 | 1977-12-03 | Ricoh Co Ltd | Dry type developing powder |
US5110703A (en) * | 1987-01-26 | 1992-05-05 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Carrier for developer |
JPH022579A (ja) * | 1988-06-15 | 1990-01-08 | Mitsubishi Kasei Corp | 電子写真用二成分現像剤 |
JPH04324456A (ja) | 1991-04-24 | 1992-11-13 | Canon Inc | 二成分現像剤用キャリア |
US5494768A (en) * | 1992-10-01 | 1996-02-27 | Nashua Corporation | Toner composition containing ethylene bisamide compounds |
-
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- 1994-09-28 JP JP6233668A patent/JPH0895307A/ja active Pending
-
1995
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