JP3162887B2 - 電子写真現像剤用樹脂コートキャリアおよびその製造方法、並びに該キャリアを用いた現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用樹脂コートキャリアおよびその製造方法、並びに該キャリアを用いた現像剤

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JP3162887B2 JP26780293A JP26780293A JP3162887B2 JP 3162887 B2 JP3162887 B2 JP 3162887B2 JP 26780293 A JP26780293 A JP 26780293A JP 26780293 A JP26780293 A JP 26780293A JP 3162887 B2 JP3162887 B2 JP 3162887B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用複写機、プ
リンター等に使用される電子写真現像剤用樹脂コートキ
ャリアおよびその製造方法、並びに該キャリアを用いた
現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法に使用される二成分系現像剤
は、トナーとキャリアより構成されており、キャリアは
現像ボックス内でトナーと混合撹拌され、トナーに所望
の電荷を与え、電荷を帯びたトナーを感光体上の静電潜
像に運び、トナー像を形成させる担体物質である。
【0003】キャリアは、マグネットロール上に残り、
再び現像ボックスに戻り新たなトナーと再び混合撹拌さ
れ繰り返し使用される。
【0004】従って、キャリアとしては、使用期間中、
トナーに対しあらゆる環境下で絶えず所望の帯電特性を
得られることが要求される。
【0005】しかしながら、従来の現像剤は、撹拌によ
りキャリア同志の衝突、または現像ボックスとキャリア
間の摩擦等により2つの問題が生じる。一つはキャリア
表面にトナーが融着し、スペント化が起こる。また、他
方ではキャリア表面の被覆樹脂層の剥離、脱落によるキ
ャリア抵抗変化が起こり、初期段階の画像に比べ、耐刷
後は、画像の劣化(画像濃度不足、画像上カブリ不良
等)を招いている。また、撹拌による現像剤(キャリ
ア)劣化だけでなく、耐刷時の環境変動により、高温高
湿時では帯電量が低下し、トナー飛散や画像上カブリ不
良が発生する。
【0006】また、低温低湿時では、逆に、帯電量が上
昇し、画像濃度不足の問題が発生し、最終的には現像剤
の寿命が短くなるのが現状である。特にフルカラー用キ
ャリアとしては、従来の複写機、プリンター等に比べ、
印字部分よりベタ部分が大きいため、トナーの感光体へ
の移行量も多く、キャリアの耐久性がさらに要求されて
きている。
【0007】このようなスペント化、耐刷時の環境変動
により、帯電の安定化を図るため、種々の樹脂を被覆す
る方法が提案されているが、未だ満足のゆくものは得ら
れていない。
【0008】すなわち、シリコーン系樹脂、フッ素系樹
脂で被覆されたキャリアは臨界表面張力が低く、キャリ
ア表面にトナーが融着するスペント化が起こり難く、現
像剤として寿命が長いといわれているが、逆にトナーと
キャリアの帯電能力が弱いため、トナー飛散が多く、機
内の汚染、ひいては画像上の欠陥を招き、総合的評価で
は寿命が短いものであった。
【0009】また、撹拌によるキャリア同志の衝突、ま
たは現像ボックスとキャリア間の摩擦等によるキャリア
表面の被覆樹脂層の剥離、脱落による画像の劣化(画像
濃度不足、画像上カブリ不良等)に対しては、樹脂被覆
層の密着性向上のため、シランカップリング剤を用いら
れることが提案されている(特開昭60−19156号
公報)。
【0010】しかしながら、被覆層の密着性向上はある
ものの、種々の環境条件下での帯電量変動により、トナ
ー飛散、画像上のカブリが発生するという問題点を有す
る。
【0011】一方、キャリア芯材とシリコーン樹脂との
密着性向上のため、シランカップリング剤で処理したキ
ャリア芯材の表面に、シリコーン樹脂からなる被覆層を
設けたキャリア等も記載されている(特開昭62−12
1463号公報)。
【0012】しかるに、このものはキャリア最表面に有
効なアミノ基を有するアミノシランカップリング剤の成
分がないため、負極性トナーに対し、十分な帯電能力が
なく、耐刷時トナーの飛散が生じ、いぜん満足のいくも
のは得られなかった。
【0013】また、近年、アミノシランカップリング剤
を含有した樹脂層において、2層コートし、中間層と最
外層の樹脂の成分または添加剤を変更したものがある
(特開平5−72815号公報、特開平5−13446
7号公報)。さらに、シリコーン樹脂層の厚さ方向に対
しシランカップリング剤等について、濃度勾配をつける
ことを特徴とするキャリアが記載されている(特開平5
−204189号公報)。
【0014】これらのキャリアは、キャリア樹脂層中の
それぞれの構成成分が均一でないため、特にシリコーン
樹脂コートキャリアにおいて放置における経時変化が生
じ、樹脂層中の最外層と中間層の硬化にズレが生じ、製
造時に当初のトナーとの帯電特性と経時させた後におけ
るトナーとの帯電特性において大きな差が生じたり、ま
た、導電性物質を添加したものにおいては、高湿時、帯
電量が低下し、さらに、耐刷時において樹脂層間の剥
離、脱落が生じた場合、キャリアの抵抗変化が大きく最
終評価では耐久性があるものとはいえない。
【0015】一方、上記のような従来のアミノシランカ
ップリング剤を用いた樹脂コートキャリアにおいて、ア
ミノシランカップリング剤が被膜樹脂に対し、3重量%
程度またはそれ以下の含有するものが殆どであり、多い
ものでも特開昭61−140951号公報に記載されて
いるような樹脂中に5重量%迄である。
【0016】近年、プリンター等の印字部分の多い伝票
等に変わり、バーコード等のベタ部の多い画像、グラフ
ィックデザイン等の画像を均一に再現する要求が増えて
きており、特にフルカラー等では印字部分よりベタ部分
のほうが多く、著しくトナーの消費量および補給量が増
加する。電子写真現像プロセスにおいて、あらゆる環境
条件の中で、絶えずトナーは所望の帯電特性を維持する
ことが望まれているが、近年の高トナー消費、補給系現
像条件では、現状において満足の行くものは得られてい
ない。
【0017】従って、従来のキャリアおよび現像剤で
は、スペント化を防止し、キャリア被覆層の密着性向上
には改善が認められ、アミノシランカップリング剤を用
いることにより、若干のトナーへの帯電付与能力は認め
られるものの、特に高温高湿条件下におけるトナーの立
上り帯電特性の良好なものはない。近年のベタ部分の多
いプリンターやフルカラー機に用いられる高解像度のた
めの小粒径トナーおよび高トナー濃度への帯電付与能力
は十分ではなく、耐刷時の補給されたトナーに対し、瞬
時に帯電量を立上げることができず、最終的に十分な耐
久性を得られていないのが現状である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の目
的は、環境安定性に優れ、繰り返し複写されることによ
り新たに補給されるトナーに対し、瞬時に帯電能力を付
加させることができる立上り特性のよいキャリアおよび
その製造方法を提供することを目的とし、さらには電子
写真現像剤の性能向上を図ることを主たる目的とするも
のである。
【0019】本発明の他の目的は、特にトナーの消費量
が多く、高濃度のトナーと接触することの多いフルカラ
ー用現像剤の耐久性向上に適するキャリアおよびその製
造方法を提供することにあり、さらには現像剤の寿命が
延びることにより、1枚当りの複写コストの低減を図る
ことを目的とする。
【0020】本発明のさらなる目的は、均一層コートに
よりキャリア、しいては現像剤としての品質上の経時が
なく、保存期間の長い現像剤の提供にある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
特開昭60−19156号公報に記載のキャリアをさら
に改善することについて鋭意、検討した結果、アミノシ
ランカップリング剤を含有したシリコーン系樹脂または
変性シリコーン樹脂で被覆された樹脂コートキャリアに
おいて、被覆樹脂中のアミノシランカップリング剤の含
有割合およびアミノシランカップリング剤中のアミノ当
量と、特に高温高湿時のトナーの帯電能力とに関係があ
ることを見い出し、さらに耐刷テスト等を行ない研究を
進めた結果、アミノシランカップリング剤の構造および
その被覆層の焼付条件によって、各種環境において帯電
の立上り特性がよく、かつ耐久性のある樹脂コートキャ
リアが得られることを見い出し、特にトナーとの接触回
数の多いフルカラー機用にはキャリア芯材の表面性、粒
径との組合せが有効であることを知見し、本発明の完成
に至った。
【0022】すなわち、本発明は、キャリア芯材に、ア
ミノシランカップリング剤を均一に含有させたシリコー
ン系樹脂または変性シリコーン系樹脂からなる被覆樹脂
層を有し、該被覆樹脂中のアミノシランカップリング剤
の含有割合が12〜22重量%、かつアミノシランカッ
プリング剤のアミノ当量が163〜235であることを
特徴とする電子写真現像剤用樹脂コートキャリアにあ
る。
【0023】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
樹脂コートキャリアは、キャリア芯材に、アミノシラン
カップリング剤を均一に含有したシリコーン系樹脂また
は変性シリコーン系樹脂からなる被覆樹脂層を有する。
この被覆樹脂中のアミノシランカップリング剤の含有割
合は、12〜22重量%であり、好ましくは14〜18
重量%である。アミノシランカップリング剤の含有割合
が12重量%未満では、アミノ基の含有量が少なすぎ高
湿下でのトナーとの帯電能力が十分に得られない。ま
た、22重量%を超えると、逆に低湿下で帯電量の絶対
値が上昇し画像濃度の低下を招いてしまう。また、必要
以上に、アミノシランカップリング剤を被覆樹脂中に含
有させると、樹脂中の層間剥離等を引き起こし、耐久性
が得られない。
【0024】このアミノシランカップリング剤のアミノ
当量は163〜235であり、好ましくは179〜22
1である。ここでいうアミノ当量とはアミノシランカッ
プリング剤の分子量をアミノシランカップリング剤が保
有している窒素の数で割ったものをいう。アミノ当量が
163未満となると、アミノシランカップリング剤の末
端にあるアミノ基以外に、主鎖中に含まれる2級または
3級のアミノ基を有し、その2級または3級のアミノ基
は、殆どトナーとの立上り帯電特性には寄与せず、逆に
高湿時には帯電特性の変動を引き起こすため好ましくな
い。また、アミノ当量が235を超えると、帯電付与能
力のあるアミノ基が少なく、トナーとの良好な立上り帯
電特性が得られない。一般のアミノシランカップリング
剤は、下記の一般式で表わすことができる。
【0025】
【化2】
【0026】(但し、R1は炭素数1〜4のアルキレン
基、フェニレン基、R2,R3は炭素数1〜2のアルキル
基、R4,R5は水素原子、メチル基、エチル基、フェニ
ル基、アミノメチル基、アミノエチル基またはアミノフ
ェニル基等、n=2または3である)
【0027】しかし、本発明で用いられるアミノシラン
カップリング剤は、下記式のものが用いられる。
【0028】
【化3】
【0029】(但し、R1は炭素数1〜4のアルキレン
基、R2,R3は炭素数1〜2のアルキル基、n=2また
は3である)
【0030】すなわち、本発明ではアミノシランカップ
リング剤では、上記一般式のR4,R5はいずれも水素で
あるため、1級アミンである。他方、メチル基、エチル
基、フェニル基等で置換された2級または3級のアミン
では極性が弱く、トナーとの帯電立上り特性に対して効
果が少ない。
【0031】また、上述したようにR4,R5が、アミノ
メチル基、アミノエチル基、アミノフェニル基になる
と、シランカップリング剤の最先端は、1級アミンであ
るが、シランから伸びる直鎖の有機基の中のアミノ基
は、トナーとの立上り帯電特性に寄与せず、逆に高湿時
に水分の影響を受けるため、最先端のアミノ基により初
期のトナーとの帯電能力は有するものの、耐刷時に帯電
能力が下がり、最終的には寿命が短いものとなる。一例
としてN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン等が挙げられる。
【0032】R1は炭素数1〜4のアルキレン基、R2
3は炭素数1〜2のアルキル基が用いられ、中でもR1
は炭素数3のアルキレン基、R2,R3は炭素数2のアル
キル基の組合せが最も好適である。またR1はフェニレ
ン基よりも脂肪族系のアルキレン基のほうがその構造
上、シリコーン系樹脂中、特にメチルシリコーン系樹脂
に適している。R2,R3については、R3は少なくとも
n=2であることが必要で、最も好ましくはn=3であ
る。これはシリコーン系樹脂または変性シリコーン系樹
脂中のベースレジンと反応し、強固にアミノシランカッ
プリング剤が密着するためである。
【0033】シリコーン系樹脂としては、オルガノシロ
キサン結合からなるストレートシリコーン樹脂であれば
よく市販品としては、信越化学社製KR−271、KR
−255、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製SR
−2410、SR−2406、SR−2411、東芝シ
リコーン社製TSR−127B、TSR−144等があ
り、また必要に応じ触媒等を添加してもよい。また、変
性シリコーン系樹脂としては、アルキッド樹脂、ポリエ
ステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリ
ル樹脂等による変性シリコーン樹脂が使用でき、市販品
としては、信越化学社製KR−206(アルキッド樹脂
変性)、KR−9706(アクリル樹脂変性)、ES−
1001N(エポキシ樹脂変性)、東レ・ダウコーニン
グシリコーン社製SR−2101(アルキッド樹脂変
性)等がある。また、好ましくはストレートシリコーン
樹脂であり、特にメチルシリコーン系樹脂のほうが被膜
強度の面から好ましい。
【0034】本発明の樹脂コートキャリアにおける芯材
としては、従来より公知のものが使用できる。例えば、
鉄、コバルト等の強磁性体金属、マグネタイト、ヘマタ
イト、フェライト等が挙げられる。好ましくは、表面を
コントロールし易いフェライトや鉄を用いるのがよく、
特にフェライトが好ましい。
【0035】本発明におけるキャリア芯材の表面性は、
表面性指数が1.0〜2.1の範囲であることが好まし
く、特に1.5〜2.0が好適である。
【0036】表面性指数が1.0未満になると、表面性
が滑らかになりすぎ、またはキャリア芯材の粒子同士の
焼結が生じ、一定の形状を保てなく均一な樹脂コートが
難しくなる。また、余剰の樹脂でキャリア同士を造粒し
てしまい良好なコーティングができない。一方、表面性
指数が2.1を超えると表面性が滑らかでなくなり、樹
脂層がキャリア芯材の内部に浸み込んでしまい表面を均
一にコーティングすることが難しく、また表面の比表面
積に合わせて樹脂コート量を増やしても芯材の最表面の
凸凹により樹脂被覆層の厚みが異なり、アミノシランカ
ップリング剤の有効な働きが得られず、良好な耐久性は
得られない。
【0037】ここでいう表面性指数とは、BET法によ
る比表面積を空気透過法による比表面積で割った値で表
わされ、キャリア表面性を評価する尺度となる。BET
法による比表面積は、N2ガスの置換により、キャリア
芯材の表面層の凸凹部分のみならず、表面から連続して
いるキャリア芯材内部の空孔をも測定することができ、
樹脂コートにおいて抵抗制御を行う際の樹脂コート量の
算出を行うのによい測定法である。また、空気透過法に
よる比表面積は、セル中に充填したキャリアを空気が通
過する際に要する時間より比表面積を測定する方法であ
り、その値は比較的キャリア芯材の表面部分に限定され
た面積を測定するのに適した測定法である。
【0038】よって、この双方の測定により得られたそ
れぞれの比表面積の値を、下記の式により算出すること
により、表面性指数を表すことができる。
【0039】表面性指数=BET法による比表面積(c
2/g)/空気透過法による比表面積(cm2/g)
【0040】例えば、BET法による比表面積測定とし
ては、島津製作所製フローソーブII2300と同様また
は類似した装置を用いることができる。また、空気透過
法による比表面積測定としては、島津製作所製SS−2
00と同様または類似した装置を用いることができる。
【0041】本発明におけるキャリア芯材の粒径は、平
均粒径20〜100μmが好ましく、特に30〜65μ
mのものが好ましい。これは平均粒径が20μm未満に
なると、キャリア粒子の分布において微粉系が多く成
り、1粒子当たりの磁化が低くなりキャリア飛散を生じ
る。また、キャリアの平均粒子が100μmを超える
と、比表面積が低下しトナーの飛散が生じる。また、ベ
タ部分の多いフルカラーでは、特にベタ部の再現が悪く
好ましくない。
【0042】本発明における被覆樹脂層を形成するため
に用いられる溶剤は、トルエン、キシレン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルア
セテート等である。
【0043】樹脂被覆キャリア中の樹脂被覆量として
は、樹脂被覆キャリア総量に対し0.1〜5.0重量%
であり、好ましくは0.15〜2.0重量%、特に好ま
しくは、0.8〜1.5重量%の範囲である。樹脂の被
覆量が0.1重量%未満になると、未発明に用いられる
キャリア芯材の表面性指数の範囲(1.0〜2.1)で
は、キャリア表面に均一な被覆を形成することができ
ず、5.0重量%を超えると被覆層が厚くなりすぎキャ
リア粒子同士の造粒が発生し、均一なキャリア粒子が得
られない傾向にある。
【0044】キャリア芯材上に被覆樹脂層を形成させる
方法は、上記に示したアミノシランカップリング剤を含
有したシリコーン系樹脂または変性シリコーン系樹脂を
溶剤に溶解させた後、キャリア芯材を浸漬法、スプレー
法、ハケ塗り等により、同一の樹脂溶液で均一に塗布し
た後に、乾燥により溶剤を飛ばし、その後焼付を行な
う。
【0045】焼付装置としては、外部加熱方式または内
部加熱方式のいずれでもよく、例えば、固定式または流
動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよ
く、もしくはマイクロウエーブによる焼付でもよい。焼
付温度としては、180〜300℃が好ましく、特に2
20〜280℃が最適である。また、当然のことなが
ら、焼付温度が180℃未満ではアミノシランカップリ
ング剤を含有するシリコーン系樹脂または変性シリコー
ン系樹脂の硬化が十分でなく、キャリア芯材との強靭な
脱落のない被覆樹脂層は得られない。また、アミノシラ
ンカップリング剤とシリコーン系ベースレジンとの反応
も充分に進まない。一方、300℃を超える温度ではシ
リコーン系樹脂の一部やアミノシランカップリング剤の
一部が分解することがあり、樹脂の表面層が荒れ、均一
な被膜層が得られなくなる場合がある。
【0046】本発明のキャリアは、トナーと混合して二
成分現像剤として用いられる。ここに用いられるトナー
としては、結着樹脂中に着色剤等を分散させたものであ
る。トナーに使用する結着樹脂としては特に限定される
ものではないが、ポリスチレン、クロロポリスチレン、
スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合
体、さらにはロジン変性マレイン酸樹脂、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられ
る。これらは単独または混合して用いられる。
【0047】本発明に用いることのできる荷電制御剤と
しては、任意の適当なものを用いることができる。例え
ば、サリチル酸金属キレート、含金属モノアゾ染料、ニ
グロシン塩基等が挙げられる。
【0048】着色体としては、従来より知られている染
料およびまたは顔料が使用可能であり、フルカラー用と
して用いられるものは使用可能である。例えば、カーボ
ンブラック、フタロシアニンブルー、パーマネントレッ
ド、パーマネントイエロー等を使用することができる。
この着色剤の含有量は、結着樹脂100重量%に対し、
0.5〜10重量%程度でよい。その他、シリカ微粉体
等の如き外添剤をトナーの粒子に応じ加えることができ
る。
【0049】本発明に係わるトナーを作成するには、例
えば、上記した結着樹脂、荷電制御剤、着色剤をヘンシ
ェルミキサー等の混合機で十分混合し、二軸押出機で混
練後、冷却し混合物をフェザーミル等で粗粉砕後、ジェ
ット粉砕機、風力分級材等を用い、粒径4〜20μm
(平均粒径7μm)の粒子とし、外添剤等を添加し、ミ
キサーで混合することにより得ることができる。
【0050】
【実施例】以下、実施例等に基づき、本発明を具体的に
説明する。
【0051】比較例1 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
2035、パウダーテック社製)を用い、平均粒径65
μm、表面性指数1.3(BET法比表面積:267c
2 /g、空気透過法比表面積:205cm2 /g)に
したキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:SR
−2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング
・シリコーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン(アミノ当量:163)を8
重量%混合し、トルエン溶剤に溶解させ、流動床を用い
てキャリア芯材に対し、0.7重量%コーティングし、
さらに200℃で2時間焼付を行い、上記樹脂によって
被覆されたキャリアを得た。
【0052】このキャリア評価に使用したトナーとして
は、ミノルタカメラ社製市販のCF−70用マゼンダ、
シアン、イエロー、ブラックの各種トナーを用いた。こ
のキャリアと、上記に示した各色トナーを用い、各色と
もトナー濃度を8.0重量%の現像剤に調製し、CF−
70(ミノルタカメラ社製)を用い、耐刷評価を行っ
た。また、その際の画像評価(画像濃度、画像上カブ
リ、キャリア付着、トナー飛散、帯電量の環境変動、帯
電量立上り特性、総合評価)を表2に示す。
【0053】なお、表2において、◎〜×の5ランクで
表わし、画像評価に対し、ランク付けを行った。△以上
が実用上可能なレベルである。具体的な評価方法は、下
記の通りである。
【0054】[キャリアの画像評価] :画像濃度(I.D.) 適正露光条件下でコピーし、I.D.の評価を行った。
ベタ部の画像濃度をマクベス濃度計により測定してラン
ク付けを行った。 ◎:均一に濃度ムラがなく、原稿濃度を非常によく再現
している ○:濃度ムラがなく、原稿濃度を再現している △:画像濃度がよく乗っている(実用上可能なレベル) ▲:濃度ムラがあり、またはエッジ効果があり、不均一
な画像であり、原稿濃度に対し、画像濃度が低い ×:全体に画像濃度が低く、原稿濃度に比べ大きく濃度
低下している
【0055】:画像上カブリ 画像上のカブリについては、白地画像上のトナーカブリ
を日本電色工業社製測色色差計Z−300またはこれと
同等の装置を用いて評価し、ランク付けを行った。 ◎:0.5%未満 ○:0.5〜1.0%未満 △:1.0〜1.5%未満 ▲:1.5〜2.5%未満 ×:2.5%以上
【0056】:キャリア付着 画像上のキャリア付着、すなわち白斑のレベルを評価
し、ランク付けを行った。 ◎:A3用紙10枚中にないこと ○:A3用紙10枚中に1〜5個 △:A3用紙10枚中に5個超、A3用紙3枚中に3個
以内 ▲:A3用紙3枚中に5個超、10個以内 ×:A3用紙3枚中に10個超
【0057】:トナー飛散 複写紙の汚れとなるトナー飛散程度、帯電チャージャー
汚れ等、好ましくないトナー飛散状態を評価し、ランク
付けを行った。
【0058】:帯電の環境変動 現像剤を10℃、15%の環境下で24時間保管後の帯
電量(QLL)および30℃、85%の環境下で24時間
保管後の(QHH)を求め、 その差ΔQ; ΔQ=QLL−QHH(μc/g) を求め、ランク付けを行うことにより、帯電の環境変動
を評価した。 ◎:ΔQ=3μc以内 ○:ΔQ=3μcを超え、5μc以内 △:ΔQ=5μcを超え、7μc以内 ▲:ΔQ=7μcを超え、12μc以内 ×:ΔQ=12μcを超える 帯電量の測定は、細川ミクロン社製E−SPART A
NALYZERまたはこれと同等の装置を用いて求め
た。
【0059】:帯電の立上り性 新規トナーを補給した現像剤を、現像機内にて撹拌混合
し、補給トナーに対する帯電付与速度を撹拌時間におけ
る帯電量変動値から求め、ランク付けを行うことによ
り、帯電の立上り性を評価した。 ◎:帯電立上り性評価において、非常に良好なレベル ○:帯電立上り性評価において、問題のないレベル △:帯電立上り性評価において、実用上使用可能なレベ
ル ▲:帯電立上り性評価において、問題があり、使用でき
ないレベル ×:問題があり、実用上使用できないレベル
【0060】:総合評価 耐刷テストの各画像評価(画像濃度、画像上のカブリ、
キャリア付着、トナー飛散、帯電の環境変動、帯電の立
上り性)を総合的に評価し、ランク付けを行った。 ◎:各画像評価において、非常に良好なレベル ○:各画像評価において、問題のないレベル △:各画像評価において、実用上使用可能なレベル ▲:各画像評価において、問題がある項目があり、使用
できないレベル ×:殆どの評価において問題があり、実用上使用できな
いレベル
【0061】比較例2 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
400、パウダーテック社製)を用い、平均粒径26μ
m、表面性指数2.1(BET法比表面積:1217c
2 /g、空気透過法比表面積:580cm2 /g)に
したキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:SR
−2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング
・シリコーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン(アミノ当量:163)を2
5重量%混合し、比較例1と同様の方法で、キャリア芯
材に対し2.1重量%コーティングし、さらに280℃
で3時間焼付を行い、上記樹脂によって被覆されたキャ
リアを得た。
【0062】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度8.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い、
耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2に示
す。
【0063】実施例1 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
300、パウダーテック社製)を用い、平均粒径44μ
m、表面性指数1.7(BET法比表面積:546cm
2 /g、空気透過法比表面積:322cm2 /g)にし
たキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:SR−
2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング・
シリコーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン(アミノ当量:221)を16重量
%混合し、比較例1と同様の方法で、キャリア芯材に対
し0.9重量%コーティングし、さらに250℃で3時
間焼付を行い、上記樹脂によって被覆されたキャリアを
得た。
【0064】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度8.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い、
耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2に示
す。
【0065】実施例2 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
350、パウダーテック社製)を用い、平均粒径38μ
m、表面性指数1.9(BET法比表面積:705cm
2 /g、空気透過法比表面積:371cm2 /g)にし
たキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:SR−
2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング・
シリコーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン(アミノ当量:221)を20重量
%混合し、比較例1と同様の方法で、キャリア芯材に対
し1.5重量%コーティングし、さらに280℃で3時
間焼付を行い、上記樹脂によって被覆されたキャリアを
得た。
【0066】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度8.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い、
耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2に示
す。
【0067】実施例3 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
2535、パウダーテック社製)を用い、平均粒径60
μm、表面性指数1.5(BET法比表面積:347c
2 /g、空気透過法比表面積:231cm2 /g)に
したキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:SR
−2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング
・シリコーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン(アミノ当量:221)を12重
量%混合し、比較例1と同様の方法で、キャリア芯材に
対し0.8重量%コーティングし、さらに240℃で3
時間焼付を行い、上記樹脂によって被覆されたキャリア
を得た。
【0068】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度8.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い、
耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2に示
す。
【0069】比較例3 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
3040、パウダーテック社製)を用い、平均粒径47
μm、表面性指数1.8(BET法比表面積:557c
2 /g、空気透過法比表面積:310cm2 /g)に
したキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:SR
−2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング
・シリコーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン(アミノ当量:221)を6重量
%混合し、比較例1と同様の方法で、キャリア芯材に対
し0.3重量%コーティングし、さらに220℃で2時
間焼付を行い、上記樹脂によって被覆されたキャリアを
得た。
【0070】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度8.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い
て、耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2
に示す。
【0071】比較例4 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
3035、パウダーテック社製)を用い、平均粒径54
μm、表面性指数1.8(BET法比表面積:484c
2 /g、空気透過法比表面積:270cm2 /g)に
したキャリア芯材に、変性シリコーン系樹脂(商品名:
KR−9706、固形分50重量%、信越化学社製)の
固形分に対し、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
(アミノ当量:179)を6重量%混合し、比較例1と
同様の方法で、キャリア芯材に対し0.4重量%コーテ
ィングし、さらに220℃で3時間焼付を行い、上記樹
脂によって被覆されたキャリアを得た。
【0072】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度8.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い
て、耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2
に示す。
【0073】比較例5 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
1530、パウダーテック社製)を用い、平均粒径85
μm、表面性指数1.1(BET法比表面積:188c
2 /g、空気透過法比表面積:170cm2 /g)に
したキャリア芯材に、変性シリコーン系樹脂(商品名:
KR−9706、固形分50重量%、信越化学社製)の
固形分に対し、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
(アミノ当量:179)を6重量%混合し、比較例1と
同様の方法で、キャリア芯材に対し0.4重量%コーテ
ィングし、さらに220℃で3時間焼付を行い、上記樹
脂によって被覆されたキャリアを得た。
【0074】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度6.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い
て、耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2
に示す。
【0075】比較例6 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
400、パウダーテック社製)を用い、平均粒径30μ
m、表面性指数3.5(BET法比表面積:2075c
2 /g、空気透過法比表面積:592cm2 /g)に
したキャリア芯材に、変性シリコーン系樹脂(商品名:
KR−9706、固形分50重量%、信越化学社製)の
固形分に対し、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン(アミノ当量:163)を25重量%混合し、比較
例1と同様の方法で、キャリア芯材に対し2.1重量%
コーティングし、さらに280℃で3時間焼付を行い、
上記樹脂によって被覆されたキャリアを得た。
【0076】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度8.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い
て、耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2
に示す。
【0077】比較例7 表1に示されるように、比較例1で使用したキャリア芯
材を用い、シリコーン系樹脂(商品名:SR−241
1、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン(アミノ当量:163)を3重量%混
合し、比較例1と同様の方法および同一樹脂量でコーテ
ィング、焼付を行いキャリアを得た。
【0078】このキャリアを、比較例1と同様に現像剤
に調製し、同様のマシーンを用いて耐刷評価を行った。
また、その際の画像評価を表2に示す。
【0079】比較例8 表1に示されるように、比較例1で使用したキャリア芯
材を用い、シリコーン系樹脂(商品名:SR−241
1、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン(アミノ当量:163)を30重量%
混合し、比較例1と同様の方法および同一樹脂量でコー
ティング、焼付を行いキャリアを得た。
【0080】このキャリアを、比較例1と同様に現像剤
に調製し、同様のマシーンを用いて耐刷評価を行った。
また、その際の画像評価を表2に示す。
【0081】比較例9 表1に示されるように、比較例4で使用したキャリア芯
材を用い、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン(アミノ当量:103)
を、比較例4で使用したのと同一樹脂に同一比率で混合
し、比較例4と同様の方法および同一樹脂量でコーティ
ング、焼付を行いキャリアを得た。
【0082】このキャリアを、比較例4と同様に現像剤
に調製し、同様のマシーンを用いて耐刷評価を行った。
また、その際の画像評価を表2に示す。
【0083】比較例10 表1に示されるように、比較例4で使用したキャリア芯
材を用い、γ−N−フェニルアミノプロピルトリメトキ
シシラン(アミノ当量:255)を、比較例4で使用し
たのと同一樹脂に同一比率で混合し、比較例4と同様の
方法および同一樹脂量でコーティング、焼付を行いキャ
リアを得た。
【0084】このキャリアを、比較例4と同様に現像剤
に調製し、同様のマシーンを用いて耐刷評価を行った。
また、その際の画像評価を表2に示す。
【0085】比較例11 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
8020、パウダーテック社製)を用い、平均粒径15
0μm、表面性指数1.3(BET法比表面積:146
cm2 /g、空気透過法比表面積:113cm2 /g)
にしたキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:S
R−2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン(アミノ当量:163)を
30重量%混合し、比較例1と同様の方法で、キャリア
芯材に対し0.3重量%コーティングし、さらに200
℃で2時間焼付を行い、上記樹脂により被覆されたキャ
リアを得た。
【0086】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度5.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い
て、耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2
に示す。
【0087】比較例12 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
2035、パウダーテック社製)を用い、平均粒径65
μm、表面性指数5.5(BET法比表面積:1750
cm2 /g、空気透過法比表面積:318cm2 /g)
にしたキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:S
R−2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン(アミノ当量:163)を
30重量%混合し、比較例1と同様の方法で、キャリア
芯材に対し0.3重量%コーティングし、さらに200
℃で2時間焼付を行い、上記樹脂により被覆されたキャ
リアを得た。
【0088】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度8.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い
て、耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2
に示す。
【0089】比較例13 表1に示されるように、フェライト粒子(商品名:F−
500、パウダーテック社製)を用い、平均粒径17μ
m、表面性指数5.5(BET法比表面積:4854c
2 /g、空気透過法比表面積:883cm2 /g)に
したキャリア芯材に、シリコーン系樹脂(商品名:SR
−2411、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング
・シリコーン社製)の固形分に対し、γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン(アミノ当量:163)を3
重量%混合し、比較例1と同様の方法で、キャリア芯材
に対し5.0重量%コーティングし、さらに180℃で
2時間焼付を行い、上記樹脂により被覆されたキャリア
を得た。
【0090】このキャリアと、比較例1で用いた各トナ
ーを使用し、各色ともトナー濃度9.0重量%の現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い
て、耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2
に示す。
【0091】比較例14 表1に示されるように、比較例1で使用したキャリア芯
材を用い、シリコーン系樹脂(商品名:SR−241
1、固形分20重量%、東レ・ダウコーニング・シリコ
ーン社製)をトルエン溶剤に溶解後、流動床を用いてキ
ャリア芯材に対し0.7重量%コーティングした。その
際、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランを、上
記シリコーン系樹脂液に徐々に添加し、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン濃度が徐々に薄くなるよう
にし、アミノシランカップリング剤の濃度がシリコーン
系樹脂に対し、濃度勾配をもつようにコーティングし
た。また、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン
はシリコーン系樹脂に対し、合計8重量%含有する量を
添加した。さらに、200℃で2時間焼付を行い、上記
樹脂により被覆されたキャリアを得た。
【0092】このキャリアを、比較例1と同様に現像剤
に調製し、CF−70(ミノルタカメラ社製)を用い
て、耐刷評価を行った。また、その際の画像評価を表2
に示す。
【0093】
【表1】 *1:被覆樹脂中のアミノシランカップリング剤の比
率。 *2:濃度勾配を有する。
【0094】
【表2】
【0095】
【発明の効果】以上のような本発明のキャリアおよび該
キャリアを用いた現像剤にあっては、キャリア芯材にア
ミノシランカップリング剤を均一に含有させたシリコー
ン系樹脂または変性シリコーン系樹脂からなる被覆樹脂
層を有し、当該被覆樹脂層中のアミノシランカップリン
グ剤の含有割合およびアミノシランカップリング剤のア
ミノ当量を一定範囲に制御することにより、環境安定性
に優れ、耐刷時に補給されるトナーに対し、瞬時に帯電
能力を付与させることができる帯電立上りの良い耐久性
のあるキャリアおよび現像剤を得ることができる。ま
た、本発明の製造方法によって、上記特性を有するキャ
リアが良好に得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本庄 俊夫 千葉県柏市十余二217番地パウダーテッ ク株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−121463(JP,A) 特開 平5−204189(JP,A) 特開 平5−34989(JP,A) 特開 平5−34972(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 G03G 9/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリア芯材に、アミノシランカップリ
    ング剤を均一に含有させたシリコーン系樹脂または変性
    シリコーン系樹脂からなる被覆樹脂層を有し、該被覆樹
    脂中のアミノシランカップリング剤の含有割合が12〜
    22重量%、かつアミノシランカップリング剤のアミノ
    当量が163〜235であることを特徴とする電子写真
    現像剤用樹脂コートキャリア。
  2. 【請求項2】 前記アミノシランカップリング剤が、下
    記構造式で表わされる1級のアミノ基を持つ脂肪族系構
    造である請求項1に記載の電子写真現像剤用樹脂コート
    キャリア。 【化1】 (但し、R1は炭素数1〜4のアルキレン基、R2,R3
    は炭素数1〜2のアルキル基、n=2または3である)
  3. 【請求項3】 前記キャリア芯材の表面性指数が1.0
    〜2.1の範囲であり、かつ平均粒子径が20〜100
    μmである請求項1または2に記載の電子写真現像剤用
    樹脂コートキャリア。
  4. 【請求項4】 前記アミノシランカップリング剤のアミ
    ノ当量が179〜221である請求項1,2または3に
    記載の電子写真現像剤用樹脂コートキャリア。
  5. 【請求項5】 前記被覆樹脂中のキャリア芯材の表面性
    指数が1.5〜2.0の範囲であり、かつ平均粒子径が
    30〜65μmである請求項3に記載の電子写真現像剤
    用樹脂コートキャリア。
  6. 【請求項6】 アミノシランカップリング剤を、シリコ
    ーン系樹脂または変性シリコーン系樹脂に総量の6〜2
    5重量%となるように含有させ、これを溶剤に溶解して
    樹脂溶液とし、該樹脂溶液をキャリア芯材に均一に塗布
    して被覆樹脂層を形成した後、180〜300℃で被覆
    樹脂層を焼き付けすることを特徴とする電子写真現像剤
    用樹脂コートキャリアの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載のキャ
    リアを用い、該キャリアと非磁性トナーとからなる電子
    写真用現像剤。
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