JP5217761B2 - 電子写真現像剤用キャリアとその製造方法及び電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用キャリアとその製造方法及び電子写真現像剤 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真現像剤用キャリアとその製造方法、並びに前記キャリアを用いた電子写真現像剤、電子写真現像方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式による印刷は、広く用いられており、感光体の均一帯電→画像信号の露光による潜像の形成→現像剤によるトナー像の形成→トナー像の転写→転写像の定着を基本プロセスとしている。現像方式としては、キャリアとトナーとの混合物を現像剤として用いる2成分現像方式、トナーのみを用いる1成分現像方式などが主流を占めているが、本発明はこのうちの2成分現像方式に関する。2成分現像剤におけるキャリアの働きは、(1)トナーを適度に帯電させる、(2)トナーを現像領域に搬送する、(3)現像領域でトナーを感光体上の静電潜像に付着させ、トナー像を形成させることである。
2成分現像剤において、キャリアは、現像剤が充填されている現像装置内において、トナーと共に攪拌されることにより、トナーに所望の電荷を付与し、さらにこのように電荷を帯びたトナーを感光体の表面に搬送して感光体上にトナー像を形成するための担体物質としての機能、役割を担っている。そして、搬送後に残ったキャリアは、マグネット上に保持されて現像ロールから再び現像装置内に戻り、新たなトナーと混合攪拌されるように、一定期間繰り返して使用される。このように、キャリアは繰り返し使用されるため、信頼性、耐久性が非常に要求されるものであり、特に衝撃、擦り、磨耗等の負荷が発生する、キャリア表面を被覆する材料は高い要求特性を満たす必要がある。また、2成分系現像剤においては、画像濃度、カブリ、白斑、階調性、解像力等の画像特性が、初期の段階から所定の値を示し、かつこの特性が耐刷期間中に変動せず、安定に維持されることが必要であり、これらの特性を安定に維持するためには、2成分系現像剤中に含有されるキャリアの特性が安定していることが必要になる。
従来は、フェライトなどの磁性体粒子から製造され、特許文献1には、金属酸化物の軟磁性体を2種類以上混合したキャリアが開示されている。しかし、ノンコートキャリアである軟磁性体金属酸化物や鉄粉キャリアを用いた場合は、キャリア特性の環境依存性が大きくなり、特に高温・高湿での抵抗変化が大きく、カブリや濃度低下等が発生していた。そこで、各種環境で安定した抵抗を保持しうるキャリアの開発が望まれていた。
そこで、トナーを適度に帯電させるキャリアとして、フェライト粒子の表面にシリコーン樹脂やフッ素樹脂をコーティングして、キャリアの抵抗や表面状態を制御してきた。しかし、従来の表面を樹脂被覆したキャリアでは、要求される特性のすべてを満足することが難しいため、各種の変性処理を施した樹脂をコーティングすることにより対応を図っていた。近年、キャリア表面でポリエチレンを直接重合することにより強固なキャリアコートを形成し、寿命の長いロングライフキャリアを製造することが提案されている。また、磁性微粒子をバインダー樹脂中に分散、担持させて粉砕した粉砕樹脂キャリアや、重合により磁性微粒子をバインダー樹脂中に分散、担持せしめた重合樹脂キャリアも提案されてきた。さらに、キャリアの抵抗制御を行なう手法として、カーボンブラックやイオンを導電材としてコート樹脂やバインダー樹脂中に分散させてキャリアを構成する方法も提案されている。
表面を被覆する材料の選択としてシリコーンなど表面エネルギーが低い材料を用いることにより、キャリアにトナー成分が付着するスペントと呼ばれる現象が発生し難くなる。このため、トナーの帯電量が安定し、現像剤の長寿命化を図ることができるという利点がある。その一方で、被覆された樹脂により、キャリアは絶縁化され、現像電極として作用しにくくなるので、特にベタ画像部でエッジ効果と呼ばれる現象が発生しやすくなるという問題がある。また、現像バイアスも大きくなるので、非画像部へのキャリア付着が発生しやすくなる。この問題を解決するために、被覆層中に導電剤として、導電性カーボンを分散させたキャリアが提案されている。カーボンブラックを含む導電剤を樹脂中に添加してキャリアの抵抗特性を制御する場合には、導電剤の変化量により抵抗が一様に変化せず、ある一定量を超えると急激に変化する傾向がある。このようなキャリアにおいては、所望の抵抗値を安定して得られない抵抗値領域が存在することがある。
特許文献2に開示されている抵抗値の高い粒状樹脂コートキャリアと抵抗値の低い扁平状のキャリアとを混合して使用することにより、キャリア特性を改善、制御することが提案されている。さらに、特許文献3には、磁性粒子と合成樹脂と電子導電材料からなり、高濃度の電子導電材料を含む導電性キャリアと、低濃度の電子導電材料を含む高抵抗キャリアとを混合して、電気抵抗の変化の少ない安定した中間抵抗値を示すキャリアを提案している。
特開昭60−147749号公報 特公平02−61743号公報 特開平08−202085号公報
上述のように、電気抵抗を制御できるキャリアの開発が進んでおり、キャリア全体としての電気抵抗の制御は可能となってきているが、個々のキャリア粒子の抵抗値には十分な制御がされていなかった。この為、キャリアとトナーを混合して電子写真現像剤とした場合、キャリアの粒子毎の抵抗値の影響を受けやすいトナー粒子の帯電量分布が広いものが多かった。トナー粒子の帯電量にばらつきがあると、平均的には所定の帯電量であっても、現像時に現像むらやトナーの残留などが起こりやすくなる。特に地肌汚れの原因になりやすい。
このような問題点に鑑み、本発明では、トナーと混合して電子写真現像剤に使用した場合に、トナー粒子の帯電量分布を狭くして個々のトナー粒子の帯電量のばらつきを抑え得るキャリア及びその製造方法の提供、並びにこのキャリアを使用した電子写真現像剤、電子写真現像方法、画像形成装置、及び画像形成装置のプロセスカートリッジの提供を目的とする。
本発明の発明者等は、以下の発明を完成した。
本発明は、トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなることを特徴とする電子写真現像剤用キャリアである。
本発明は、さらに、20nmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜5質量%、好ましい含有量は0〜3質量%であり、及び/又は、44nmより小さい粒子の含有量が98〜100質量%であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリアである。
好ましい本発明は、前記トナーに対する帯電付与性能が異なる樹脂被覆粒子のそれぞれ単独の帯電付与性能が、トナーとの摩擦帯電量として10μC/g以上の差があることを特徴とする前記電子写真現像剤用キャリアである。
好ましい本発明は、形状係数SF1が100〜120、且つSF2が100〜110であることを特徴とする前記電子写真現像剤用キャリアである。
好ましい本発明は、1kOe(79.6A/m)の磁界を印加したときの芯材粒子の磁化が、50〜150emu/gであることを特徴とする前記電子写真現像剤用キャリアである。
好ましい本発明は、前記芯材粒子の少なくとも1種は、CuZn系フェライト、MnMgSr系フェライト、Mn系フェライト、又はマグネタイトであることを特徴とする前記電子写真現像剤用キャリアである。
好ましい本発明は、嵩密度が2.1g/cm以上である芯材粒子を使用することを特徴とする前記電子写真現像剤用キャリアである。
好ましい本発明は、電気抵抗値が、1011〜1016Ωcmであることを特徴とする前記電子写真現像剤用キャリアである。
好ましい本発明は、前記樹脂層の少なくとも一部が、アミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂からなることを特徴とする前記電子写真現像剤用キャリアである。
本発明は、トナーとキャリアを含有する電子写真現像剤であって、キャリアは前記電子写真現像剤用キャリアであることを特徴とする電子写真現像剤である。
好ましい本発明は、前記トナーによるキャリアの被覆率が50%のときのトナーの帯電量の絶対値が15〜35μc/gであることを特徴とする前記電子写真現像剤である。
好ましい本発明は、前記トナーの質量平均粒径が3.0〜5.0nmであることを特徴とする前記電子写真現像剤である。
本発明は、トナーとキャリアを含有する電子写真現像剤であって、前記キャリアは、トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなり、前記トナーの質量平均粒径が3.0〜5.0nmであることを特徴とする電子写真現像剤である
本発明は、トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなる電子写真現像用キャリアの製造方法であって、磁性材料の粉砕物を分級して、質量平均粒径Dwが21〜32nm、20nmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7質量%以下、36nmより小さい粒子の含有量が90質量%以上で、形状係数SF1が100〜130,SF2が100〜120である芯材粒子を製造する工程と、該芯材粒子の表面に樹脂被膜を形成する工程を含む製造方法により、少なくとも1種の樹脂被覆粒子を製造することを特徴とする電子写真現像用キャリアの製造方法である。
本発明は、トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなる電子写真現像用キャリアの製造方法であって、磁性材料の粉砕物の表面に樹脂被膜を形成して樹脂被膜粒子を得る工程と、該樹脂被覆粒子を分級して、質量平均粒径Dwを22〜32nm、質量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比(Dw/Dp)を1〜1.20、20nmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7質量%以下、36nmより小さい粒子の含有量を90質量%以上、形状係数SF1を100〜130,SF2を100〜120とする工程を含む製造方法により、少なくとも1種の樹脂被覆粒子を製造することを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法である。
好ましい本発明は、
本発明は、前記2種類の電子写真用キャリアの製造方法を含むことを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法である。
好ましい本発明は、電子写真用キャリアを前記電子写真用キャリアに特定した前記電子写真用キャリアの製造方法である。
本発明は、前記電子写真現像剤を用いて現像することを特徴とする電子写真現像方法である。
本発明は、前記電子写真現像剤を用いる現像手段を有することを特徴とする電子写真方式の画像形成装置である。
好ましい本発明は、前記現像手段は、現像スリーブを用いるものであり、現像スリーブと感光体との距離が0.4mm以下であり、現像バイアスとして交流電圧及び/又は直流電圧を印加することを特徴とする前記画像形成装置である。
本発明は、感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電手段と、前記電子写真現像剤を含む現像手段と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング手段とを具備することを特徴とするプロセスカートリッジである。
本発明によれば、電子写真現像剤に使用した場合に、トナー粒子の帯電量分布を狭くして個々のトナー粒子の帯電量のばらつきを抑え得るキャリア及びその製造方法、並びにこのキャリアを使用した電子写真現像剤、電子写真現像方法、画像形成装置、及び画像形成装置のプロセスカートリッジを提供することができる。
本発明の電子写真現像剤用キャリア(以下、電子写真現像剤用キャリアをキャリアと略称することがある。)は、トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなることを特徴とする。
帯電付与性能が異なる2種以上の粒子を混合した混合粒子からなるキャリアは、トナーと混合して2成分系の電子写真現像剤とした場合に、トナーの帯電量を制御することが容易で、また、トナー粒子の帯電量分布を狭い幅に制御できる。トナー粒子の帯電量分布を狭い幅に制御できると、画像形成工程におけるトナーの潜像への付着にむらがなくなり、鮮明でむらのない、特に地肌かぶりのない画像形成が出来る。
キャリアのトナーへの帯電付与能力は次のようにして、安定にかつ再現性良く制御できる。電気抵抗値を制御するためにカーボンブラック等の電子導電材料を含む樹脂で表面を被覆した樹脂被覆キャリア粒子は、イオン導電材料を含むキャリア粒子とは異なり、電子導電材料の添加量により抵抗変化を示し、特に所定領域で急激な変化を示す。すなわち、トナーへの帯電付与能力を持たせるため、キャリアに適度な導電性を付与するため、カーボンブラック等の電子導電材料の添加量を増加させていくと、低濃度添加領域ではキャリアの抵抗値が大きく、その変化量も比較的少ないが、ある臨界点を超えると急激に抵抗値が下がる領域が存在する。さらに、添加量を増加していくと再び抵抗値の変化量は緩やかになり導電性が飽和傾向を示す。したがって、添加量を中濃度にして、中程度の抵抗値のキャリアを得ようとすると、電子導電材料の添加量に対する抵抗値変化が急激なため、添加量による抵抗値制御が難しくなる。
この現象は、キャリアの電子導電に影響を与えるトンネル効果による導電経路の不連続的な変化に起因すると考えられている。カーボンブラックの添加量が少ない高抵抗領域では、樹脂抵抗とカーボンブラック抵抗の比率で、カーボンブラック分散樹脂の抵抗が決定される。しかし、カーボンブラック粒子間距離がある一定値以下となると、トンネル効果により樹脂抵抗値と異なる抵抗値が支配的となる。さらにカーボンブラック量が増えてくると、トンネル効果による抵抗値とカーボンブラックの抵抗値の比率で分散樹脂の抵抗が決まる。このように、電子導電で、伝導経路としてカーボンブラックを添加して抵抗値制御するタイプの電子導電材料分散樹脂では、中程度の抵抗で安定した抵抗値の樹脂を得ることは難しい。このことは、カーボンブラック以外の電子導電材料でも同じである。
そこで、本発明のキャリアにおいては、電気抵抗値が高い領域で安定している樹脂被覆粒子と、比較的低抵抗値で安定領域にある樹脂被覆粒子とを混合することにより、安定した中程度の抵抗値を示すキャリアを得ている。このようなキャリアをトナーと混合することで、トナーに対する所望の帯電付与性能と安定した帯電付与性能持ち、画像形成性の優れた電子写真現像剤を得ることが出来る。また、この2種類の樹脂被覆粒子の混合比を調整することで、容易にトナーへの帯電付与性能を調整できる。
特に、トナーに対する帯電付与性能が異なる樹脂被覆粒子の、それぞれ単独の樹脂被覆粒子の帯電付与性能が、トナーとの摩擦帯電量として10μC/g以上の差があることで、帯電性の均一な現像剤が得られる。それぞれの樹脂被覆粒子間の電付与性能の差は、10μC/g以上が好ましく、更に好ましくは15μC/g以上である。
本発明のキャリアは、安定したトナーへの帯電付与性能に加えて、トナー粒子毎への帯電付与性能が安定しており、個々のトナー粒子の帯電性にばらつきが少ない。この為、現像特性、特に非画像部へのトナーの付着(地汚れ)の低減により、細線の再現性、解像度の高い現像特性が得られるようになる。そして、トナーとしては非常に取り扱いやすく、画像形成においても鮮明でむらのない画像を提供できる。
トナー粒子の帯電性の均一性については、以下のようにして評価することが出来る。キャリアに対し、所定のトナーを、例えばトナー濃度が4.5%、7%、12%になるように添加し、ボールミルで攪拌・混合し静電荷像現像剤を調製する。こうして得られた各静電荷像現像剤におけるトナーの帯電量分布を測定する。帯電量分布は図3に示すように一定の幅とピークを備えている。帯電量に対する帯電粒子個数のグラフ図3を参照して説明すると、帯電量分布のピーク値Qcの帯電粒子個数NとそのNの半値であるN/2の値を算出し、N/2値と帯電量分布曲線との交点をそれぞれ、(Qn、N/2)、(Qp、N/2)とする。但し、Qn<Qpとする。こうして得られた、Qc、Qn、Qpから、トナー粒子の帯電性の均一性を、次式を用いて帯電量分布グラフの先鋭化性として評価できる。
Wa値=(Qn−Qc)/Qc×100
Wb値=(Qp−Qc)/Qc×100としたとき、
Wa値、Wb値ともに20未満の場合は非常に先鋭であり、優れた帯電性の均一性を有する。Wa値、Wb値いずれかが20未満の場合はある程度先鋭であり、帯電性があまり問題にはならない。Wa値、Wb値ともに20以上の場合は先鋭とは言えず、帯電性能に問題があると考えられる。
本発明の電子写真現像剤用キャリアは、形状係数SF1が100〜120、且つSF2が100〜110であることが好ましい。
本発明のキャリアにおいては、粒径が20nm未満であるキャリア粒子の含有量は10質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましく、3質量%以下が特に好ましい。粒径が20nm未満であるキャリア粒子の含有量が10質量%を超えると、粒径分布が広くなり、磁気ブラシ中に磁気モーメントの小さな粒子が存在するようになり、キャリア付着が発生することがあり、5質量%以下とすれば、キャリア付着が発生の恐れはより少なくなる。
粒径が44nm未満であるキャリア粒子の含有量は90質量%が好ましく、98〜100質量%以上がより好ましい。このように表面が樹脂で被覆されたキャリアの粒径分布を狭くすることにより、各粒子の磁気モーメントの分布を狭くすることができ、キャリア付着の発生を大幅に改善できる。
キャリアの粒度分布、及び質量平均粒径(Dw)、個数平均粒径(Dp)は、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものであり、次式で表わされる。
Dp={1/Σ(n)}×{Σ(nD)}
Dw={1/Σ(nD)}×{Σ(nD)}
ここで、前記式中、Dは、各チャンネルに存在する粒子の代表粒径(nm)を示し、nは、各チャンネルに存在する粒子数である。なお、チャンネルは、粒径分布図における粒径の範囲を等分に分割するための長さであり、本発明においては、チャンネル幅として、2nmを採用することができる。また、各チャンネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャンネルの粒径の下限値を採用することができる。粒径分布を測定するための粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計(モデルHRA9320−X100、Honewell社製)を用いることができる。
本発明のキャリアにおける磁性粒子としては、磁性を有すれば特に制限はなく、公知の磁性材料の中から目的に応じて適宜選択し、粉砕や、溶液等からの沈殿などにより粒子化し、焼成したり磁化したりすればよい。磁性材料としては、例えば、Cu−Zn系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Li系フェライト、マグネタイト、ヘマタイト;鉄、コバルト等の強磁性体などが挙げられる。これらの中でも、Cu−Zn系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト、マグネタイトが好ましく用いられる。
フェライトとは、一般式:(MO)x(NO)y(Fe)zで示される焼結体である。ただし、一般式において、x、y及びzは、フェライトの組成を表し、M及びNは、それぞれ独立に、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Ca等が挙げられ、金属酸化物と酸化鉄(III)との完全混合物から構成されている。
芯材粒子に1kOe(79.6A/m)の磁界を印加したときの磁化(磁気モーメント)は、50〜150emu/gが好ましく、70〜120emu/gがより好ましい。これにより、キャリア付着の発生を抑制することができる。前記キャリアの磁化が50emu/g未満であると、キャリア付着が発生しやすくなることがある。
ここで、芯材粒子の磁化は、例えばB−Hトレーサー(BHU−60、理研電子株式会社製)を用いて、以下のようにして測定することができる。まず、円筒のセルに芯材粒子1gを詰めて装置にセットし、磁場を徐々に大きくして、3kOeまで変化させ、次に徐々に小さくして0にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくして3kOeとする。更に、徐々に磁場を小さくして0にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−H曲線を作成し、このB−H曲線から1kOeの磁化を算出する。
キャリアの質量平均粒径(Dw)は、20〜44nmが好ましく、22〜32nmがより好ましい。質量平均粒径(Dw)が44nmを超えると、トナーに対する帯電付与に関わる表面積が不足し、トナーの帯電量分布がブロード、あるいは逆帯電粒子の割合が増え、画像品位が低下することがある。なお、キャリア付着は、静電潜像の画像部又は地肌部にキャリアが付着する現象をいう。このとき、印加される電界が強い程、キャリア付着が起こりやすくなる。画像部は、トナー現像されることにより電界が弱められるため、地肌部に比べ、キャリア付着が起こりにくい。キャリア付着は、感光体や定着ローラの傷の原因となる等の不都合を生じるので好ましくない。
本発明のキャリアにおける芯材粒子の嵩密度は、好ましくは2.1g/cm以上、より好ましくは2.1〜2.6g/cm、さらに好ましくは2.2〜2.5g/cmである。芯材粒子の嵩密度はキャリアの嵩密度に大きく影響するので、これが大きすぎたり小さすぎたりすると、キャリアとトナーの混合不良が起こったり、現像用に使用する際に搬送やトナー付着に不具合を生じトナー像の形成不良を起こしたりする恐れがある。
本発明のキャリアは、電気抵抗値が1011〜1016Ωcmであることが好ましい。電子写真方式による画像形成においては、帯電したトナーを帯電状態の異なる感光体上に着させて現像するため、トナーや感光体の帯電状態は重要な要素である。キャリアは、トナーを付着させて感光体上へ搬送する役目を担っており、トナーや現像装置、感光体との接触によってこれらの帯電状態に影響を与えやすい。この為、キャリアの電気抵抗値を上記範囲に抑えてその影響を一定範囲に収めておくことが好ましい。具体的には、キャリアの電気抵抗値が小さすぎると、例えば、現像時にチャージアップが発生しやすくなり、画像濃度低下やキャリア付着が起こりやすくなることがあり、現像装置に保持したキャリアのブラシ(磁気ブラシ)の穂立ち形状が画像濃度の濃淡となって目立ちやすくなることがある。一方、電気抵抗値が大きすぎると、画像のエッジ部とベタ部の濃度差やライン画像とベタ画像内の濃度差を生じたりする、感光体への放電、リーク現象の発生、エッジ現像やキャリアのチャージアップによる現像能力の低下、潜像の非画像部へのキャリア現像(キャリア付着)などの不具合を生じやすくなることがある。
キャリアの電気抵抗は、2つの平行電極の間にキャリアを充填し、電極間に電位差を設けた時の電流値と印加電圧から求められる値である。例えば、2mmの間隔で平行に配置した電極を有する容器にキャリアを充填し、両極間の電位差50Vでの直流抵抗を横川ヒューレットパッカード株式会社製の4329A High Resistance Meterによって測定することができる。
心材粒子を被覆する樹脂層用の樹脂としては、特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アミノ系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー(フッ化三重(多重)共重合体)、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、効果が高い点からシリコーン樹脂が好ましい。さらに、アミノシランカップリング剤を含むシリコーン樹脂を含むことが好ましい。
シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、一般的に知られているシリコーン樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖に水素原子、水酸基、アルコキシ基、アルキル基、アリール基、又はアミノ基などの1種又は2種以上を有するストレートシリコーン樹脂が好適である。前記アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。前記アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。前記アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、などが挙げられる。前記アミノ基としては、例えばアミノプロピル基、イミノプロピル基、アミノフェノキシメチル基などが挙げられる。
シリコーン樹脂の質量平均分子量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、500〜100,000が好ましく、1,000〜10,000がより好ましい(ポリスチレン換算分子量で算出した。)。シリコーン樹脂の質量平均分子量の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定することができる。
シリコーン樹脂としては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、ストレートシリコーン樹脂として、信越化学工業株式会社製のKR271、KR255、KR220L、KR152;東レ・ダウコーニング社製のSR2400、SR2406、SR2410、SR213、217 Flake Resin、220 Flake Resin、233 Flake Resin、249 Flake Resin、Z−6018 Intermediate、などが挙げられる。また、変性シリコーン樹脂を用いることもでき、例えば、信越化学工業株式会社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性);東レ・ダウコーニング株式会社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)、SF8417、BY16−850、BY16−872(アミノ変性)などが挙げられる。
前記シリコーン樹脂は単体で用いることも可能であるが、架橋反応する成分、又は帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。架橋反応する成分としては、シランカップリング剤などが挙げられる。シランカップリング剤としては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、アミノシランカップリング剤などが挙げられる。アミノシランカップリング剤としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン(NH(CHSi(0CH)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(NH(CHSi(0C)、3−アミノプロピルエトキシジメチルシラン(NH(CHSi(0C)(CH)、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン(NH(CHSi(0C(CH))、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン(NH(CHNH(CHSi(0CH)、3−(N−ジブチル)アミノプロピルトリメトキシシラン((CN(CHSi(0CH)などが好適である。
アミノシランカップリング剤の含有量は、0.001〜30質量%が好ましく、0.001〜15質量%がより好ましい。樹脂層にアミノシランカップリング剤を含有させることによりキャリアの経時での安定性が良好となり、耐久性が向上する。
樹脂層には、必要に応じて微粒子を添加することができる。微粒子としては、特に制限はなく、電子写真用二成分キャリアとして公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属粉、種々の金属酸化物粒子等の無機微粒子が好ましく用いられる。これらの中でも、酸化ケイ素、酸化チタン、アルミナ等の金属酸化物粒子は容易に均一な微細粒径の粒子が得られ、かつ、使用する粒子によって様々な電気特性や機械的な強度を得ることができる。また、シリコーン樹脂の縮合硬化の過程で、キャリアを高温に加熱しても、微粒子が熱的に安定であることも重要である。
また、樹脂層には電気抵抗調整の目的で、導電性ZnO、Al等の金属粉;各種の方法で作製されたSnO又は種々の元素をドープしたSnO;ホウ化物(例えばTlB、ZnB、MoB);炭化ケイ素、導電性高分子(例えばポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)、ポリピロール、パリレン等)、カーボンブラックなどの微粒子を含有させることができる。
微粒子の添加量は、被覆用樹脂100質量部に対し、1〜100質量部が好ましく、1〜70質量部がより好ましい。
樹脂層に好適なシリコーン樹脂はその電気抵抗が高く、一般に高抵抗であることが知られている。そのため、被覆層における抵抗の抵抗調整剤としては、その電気抵抗が10Ωcm以下の粒子が少なくとも1種用いられることが好ましい。このような導電性微粒子は樹脂層に対して十分に小さい粒径を有し、かつ、樹脂層内に均一に分散しうることが重要である。これは、樹脂層の凹凸形態をこれらの導電性微粒子の導入により乱すことは好ましくなく、樹脂層形態による、帯電性の均一化とトナー保持性と現像性に期待する効果を発現させるためには重要である。それらの条件を満たす材料としては、導電性処理された金属酸化物微粒子、カーボンブラックなどが挙げられる。
また、カーボンブラック等の極めて低抵抗な物質を樹脂層に分散させて使用すると、樹脂層の電気特性がカーボンブラックの含有量に対して敏感に変動してしまうため、その取り扱いに注意を要する。例えば、キャリア間の電気抵抗の不均一さを生じ易くなったり、製造工程における、わずかな工程の変動に対して得られるキャリアの特性が安定しにくいなどの、取り扱い難さを伴う。このことは、カーボンブラックの含有量の正確な管理と、被覆層内の分散性の均一化により回避できるが、被覆層に含有する電気抵抗制御材料が導電性カーボン粒子と非導電性金属酸化物の微粒子とを混合して用いてもよい。
本発明のキャリアの樹脂層の厚みは、電気抵抗が適正範囲内になるよう、適宜設定されればよいが、シリコーンは縮合反応時の体積収縮があるため樹脂層の厚みが厚くなるほど、被覆層内部の反応の不均一さが生じやすくなる。そのため、樹脂層の厚みは1.0nm以下が好ましく、0.02〜0.8nmがより好ましい。樹脂層の厚みは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、キャリア断面を観察して測定することができる。
本発明の電子写真現像剤は、上述の本発明のキャリアとトナーとを含有する。トナーは、従来から使用されているような2成分型電子写真現像剤に使用されるトナーであれば、どのようなものでもよい。トナーとキャリアの混合割合は、キャリア100質量部に対しトナー1.0〜20.0質量部とするが好ましく、2.0〜10.0質量部が特に好ましい。
トナーの質量平均粒径は、3.0〜9.0nmが好ましく、3.5〜7.5nmがより好ましい。トナーの質量平均粒径は、例えばコールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定することができる。
トナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含んでおり、離型剤、帯電制御剤、更に必要に応じてその他の成分を含んでいることが好ましい。トナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、粉砕法、水系媒体中で油相を乳化、懸濁又は凝集させトナー母体粒子を形成させる、懸濁重合法、乳化重合法、ポリマー懸濁法等を用いればよい。
本発明の電子写真現像剤においては、トナーによるキャリアの被覆率が50%のときのトナーの帯電量の絶対値が15〜35μc/gであることが好ましい。
トナーの質量平均粒径は、3.0〜5.0nmが好ましく、3.5〜4.5nmがより好ましい。トナーの質量平均粒径が小さすぎると、飛散や付着が起こりやすく、取り扱いが不便である。また、質量平均粒径が大きすぎると、キャリアへの付着が不均一になり現像された画像に現像むらが出たり、トナーへの帯電不良が起こったりする。トナーの質量平均粒径は、例えばコールターカウンター(コールターカウンター社製)を用いて測定することができる。
本発明のキャリアの好ましい製造方法は、磁性材料の粉砕物を分級して、質量平均粒径Dwが21〜32nm、20nmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7質量%以下、36nmより小さい粒子の含有量が90質量%以上で、形状係数SF1が100〜130,SF2が100〜120である芯材粒子を製造する第1の工程と、得られた芯材粒子の表面に樹脂被膜を形成する第2の工程とにより、少なくとも1種の樹脂被覆粒子を製造することである。
また、もう一つの本発明のキャリアの好ましい製造方法は、磁性材料の粉砕物の表面に樹脂被膜を形成して樹脂被膜粒子を得る第1の工程と、該樹脂被覆粒子を分級して、質量平均粒径Dwを22〜32nm、質量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比(Dw/Dp)を1〜1.2、20nmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7質量%以下、36nmより小さい粒子の含有量を90質量%以上、形状係数SF1を100〜130,SF2を100〜120とする第2の工程とにより、少なくとも1種の樹脂被覆粒子を製造することである。
上記2つの製造方法の大きな違いは、磁性材料の粉砕物を製造して、この段階で本発明のキャリアの大きさや形を想定して分級しておき、これに樹脂層を被覆するか、未分級の粉砕物を樹脂層で被覆し、そのあと本発明のキャリアの大きさや形を想定して分級するかの違いである。本発明のキャリアの製造方法としては、どちらの方法も好ましく利用できる。さらに、本発明のキャリアの好ましい製造方法としては、上記2つの製造方法により製造した樹脂被覆粒子を混合する本発明のキャリアの製造方法である。
上述の本発明の電子写真現像剤を現像手段に用いた電子写真方式の画像形成装置においては、優れた電子写真現像が可能である。本発明の現像工程では、静電潜像を、本発明の上述の電子写真現像剤を用いて現像して可視像を形成する。現像手段は、例えば、本発明の電子写真現像剤を収容していてこれを用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、本発明の電子写真現像剤を収容し、静電潜像にトナーを接触又は非接触的に付着可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。現像器内では、例えば、トナーとキャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦によりトナーが帯電し、回転する現像スリーブ(マグネットローラともいう。)の表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。マグネットローラは、感光体近傍に配置されているため、マグネットローラの表面に形成された磁気ブラシを構成するトナーの一部は、電気的な吸引力によって感光体の表面に移動する。その結果、静電潜像がトナーにより現像されて感光体の表面にトナーによる可視像が形成される。現像器は、現像スリーブを用いるものが好ましく、現像スリーブと感光体との距離が0.4mm以下であり、現像バイアスとして交流電圧及び/又は直流電圧を印加することが好ましい。
本発明の画像形成装置は、静電潜像形成部と、現像部と、転写部と、定着部とを少なくとも含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の構造、例えば、除電部、クリーニング部、リサイクル部、制御部等を含む。静電潜像形成部は、感光体上に静電潜像を形成する。感光体(以下、「電子写真感光体」、「静電潜像担持体」、「像担持体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
静電潜像の形成は、例えば、感光体の表面を一様に帯電させた後、像様に露光することにより行うことができ、静電潜像形成部により行うことができる。静電潜像形成部は、例えば、感光体の表面を一様に帯電させる帯電器と、感光体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。帯電は、例えば、帯電器を用いて前記感光体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
露光は、例えば、露光器を用いて感光体の表面を像様に露光することにより行うことができる。露光器としては、帯電器により帯電された前記感光体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。なお、本発明においては、感光体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。転写部、定着部などは従来と全く変わらないものが使用できるので説明は省略する。
図1に本発明の画像形成装置であるフルカラー複写機の概略図を示した。図1においては、感光体を中心として画像形成部が、イェロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4セットあり、それぞれ着脱可能なプロセスカートリッジとなっている。
図2には、プロセスカートリッジの概略図を示した。図2のプロセスカートリッジ20は、モノカラー用の画像形成装置に使用するものであるが、図1に示したプロセスカートリッジ5Y,5C,5M,5Kとほとんど同じである。本発明のプロセスカートリッジは、図2に示すように、感光体21と、感光体の表面を帯電させる帯電手段22と、本発明の電子写真現像剤を含む現像手段24と、感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング手段27とを備えている。このプロセスカートリッジ20を参照して本発明の電子写真現像剤の動作を説明すると、電子写真現像剤は現像器24に充填されており、現像器24の中の攪拌機によりキャリアとトナーが攪拌され、トナーがキャリアの表面に付着し、帯電されている。そして、この帯電されたトナーが帯電している現像スリーブ25により感光体21側へ搬送され、感光体上の潜像に付着する。この際、現像スリーブ25と感光体21との距離が0.4mm以下であり、現像バイアスとして交流電圧及び/又は直流電圧を印加することが好ましい。このようにすることにより、潜像へのトナーの付着が好適に行われる。
(実施例)
実施例を用いて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。また部および%は質量基準である。
[キャリアの作製]
(樹脂被覆粒子Aの作製)
シリコーン樹脂(SR2411:東レダウコーニングシリコーン社製)に、樹脂固形分100部に対して、60部のアルミナ(平均粒径0.2nm)、5部のカーボン(ライオンアクゾ社製、ケッチェンブラックEC−DJ600)をボールミルを使用して60分間分散し、この分散液を希釈して、固形分10%の分散液を得た。この分散液に、さらにアミノシランカップリング剤(NH(CHSi(OCH)を、シリコーン樹脂の固形分に対して2部添加・混合して分散液Aを得た。流動床型コーティング装置を用いて、質量平均粒径60nm、嵩密度2.43g/cm、1kOeでの磁化58emu/gのCuZnフェライト製キャリア芯材粒子5kgの粒子表面に、分散液Aを、100℃の雰囲気下で約30g/minの割合で塗布し、さらに200℃で2時間加熱して、膜厚0.40nmの樹脂被覆粒子Aを得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
(樹脂被覆粒子Bの作製)
キャリアAと同様の手法でアミノシランカップリング剤(NH(CHSi(OCH)を、シリコーン樹脂の固形分に対して4部添加・混合して分散液Bを得た。流動床型コーティング装置を用いて、質量平均粒径60nm、嵩密度2.43g/cm、1kOeでの磁化58emu/gのCuZnフェライト製キャリア芯材粒子5kgの粒子表面に、分散液Bを、100℃の雰囲気下で約30g/minの割合で塗布し、さらに200℃で2時間加熱して、膜厚0.42nmの樹脂被覆粒子Bを得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
(樹脂被覆粒子Cの作製)
キャリアAと同様の手法でアミノシランカップリング剤(NH(CHSi(OCH)を、シリコーン樹脂の固形分に対して1部添加・混合させて分散液Cを得た。流動床型コーティング装置を用いて、質量平均粒径60nm、嵩密度2.43g/cm、1kOeでの磁化58emu/gのCuZnフェライト製キャリア芯材粒子5kgの粒子表面に、上記の分散液Cを、100℃の雰囲気下で約30g/minの割合で塗布し、さらに200℃で2時間加熱して、膜厚0.35nmの樹脂被覆粒子Cを得た。膜厚の調整はコート液量により行った。
(キャリアの作製)
得られた樹脂被覆粒子A、樹脂被覆粒子B、樹脂被覆粒子Cを用いて、下記のキャリアを作製した。
(実施例1)キャリアAB(配合比:キャリアA50%、キャリアB50%)
(実施例2)キャリアAC(配合比:キャリアA50%、キャリアC50%)
(実施例3)キャリアBC(配合比:キャリアB50%、キャリアC50%)
(実施例4)キャリアD(配合比:キャリアB25%、キャリアC75%)
(実施例5)キャリアE(配合比:キャリアB75%、キャリアC25%)
(比較例1)キャリアA(配合比:キャリアA100%)
(比較例2)キャリアB(配合比:キャリアB100%)
(比較例3)キャリアC(配合比:キャリアC100%)。
[トナーの作製]
<有機微粒子エマルションの合成>
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した質量平均粒径は、105nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは59℃であり、質量平均分子量は15万であった。
<水相の調整>
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7):三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
<低分子ポリエステルの合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1〕は、数平均分子量2500、質量平均分子量6700,Tg43℃、酸価25であった。
<中間体ポリエステルおよびプレポリマーの合成>
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、質量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート質量%は、1.53%であった。
<ケチミンの合成>
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418であった。
<マスターバッチの合成>
水35部、フタロシアニン顔料(東洋インキ、FG7351)40部、 ポリエステル樹脂(三洋化成製、RS801)60部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
<油相の作成>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバWAX11O部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)22部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
<乳化>
[顔料・WAX分散液1]648部、[プレポリマー1]を154部、[ケチミン化合物1]6.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
<形状制御>
イオン交換水18部をTKホモミキサー(特殊機化製)で2,000rpm回転で撹拌しているところにセロゲンBS−H(第一工業製薬株式会社製)0.75部を少量ずつ添加する。添加し終え20℃に保ちながら30分間撹拌する。得られたセロゲン溶液に、イオン交換水725部、[微粒子分散液1]58部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7):三洋化成工業製)147部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
イオン交換水75.6部をTKホモミキサー(特殊機化製)で2,000rpm回転で撹拌しているところにセロゲンBS−H(第一工業製薬株式会社製)3.15部を少量ずつ添加する。添加し終え20℃に保ちながら30分間撹拌する。得られたセロゲン溶液に、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7):三洋化成工業製)43.3部加えて添加し終え20℃に保ちながら5分間撹拌する。この中に、[乳化スラリー1]2000部を添加し、TKホモミキサーで2,000rpmで1時間混合し[形状制御スラリー1]を得た。
<脱溶剤>
撹拌機および温度計をセットした容器に、[形状制御スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
<洗浄、乾燥>
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後、濾過した。
(2)(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3)(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後、濾過した。
(4)(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後、濾過する操作を2回行い、[濾過ケーキ1]を得た。循風乾燥機を用いて、[濾過ケーキ1]を45℃で48時間乾燥し、目開き75nmメッシュの篩で粗大粒子を除去し、[トナー母体粒子A]を得た。
<外添加剤添加>
[トナー母体粒子A]を100部に、平均粒径が15nmのイソブチル処理された疎水性酸化チタン0.8部、平均粒子径12nmのヘキサメチルジシラザン処理された疎水性シリカ0.1部をヘンシェルミキサーにて攪拌翼の周速が20m/sで混合して[トナー1]を作製した。
[電子写真現像剤の作製及び評価]
(電子写真現像剤の作製)
実施例、比較例で作製した各[キャリア]に対し、それぞれ[トナー1]を7質量%となるように添加し、ボールミルで5分間攪拌・混合して評価用の電子写真現像剤を調製した。
(評価法)
<トナーの帯電量>
各電子写真現像剤中のキャリアに対する被覆率が50%のトナーの帯電量を評価した。トナーの帯電量は東芝ケミカル製ブローオフ帯電量測定装置で、測定温度23℃、相対湿度85%で測定した。
<トナーの帯電量分布の先鋭化性>
各電子写真現像剤中のトナーの帯電量、及び帯電量分布における先鋭化性を評価した。先鋭化性の評価は、すでに説明した先鋭化性の指標Wa値、Wb値によった。
評価基準
Wa値、Wb値ともに15未満:◎(特に優れている。)
Wa値、Wb値ともに15以上20未満:○(優れている。)
Wa値、Wb値いずれか一方が20以上:△(大きな問題はない。)
Wa値、Wb値ともに20以上:×(好ましくない。)とした。
なお、帯電量分布はホソカワミクロン製E−SAPRT(Model EST−II)を用いて、測定温度23℃、相対湿度85%で測定した。
<電子写真画像形成装置による画像品質評価>
作製した各電子写真現像剤を使用して市販の電子写真画像形成装置(リコー社製、現像手段は、現像スリーブを用いるものであり、現像スリーブと感光体との距離が0.4mm以下であり、現像バイアスとして交流電圧及び直流電圧を印加する方式の装置)で形成した画像の画像品質(具体的には、地汚れ画像の発生)を総合的に判断した。地汚れ画像については、5000枚の画像形成を行い、その後、白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をスコッチテープ(住友スリーエム社製)で転写し、未転写のテープの画像濃度との差をスペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定して定量評価し、その差が、
0.25未満のものを◎(特に優れている。)
0.25以上0.3未満のものを○(優れている。)
0.3以上0.35未満のものを△(大きな問題はない。)
0.35以上のものを×(好ましくない。)、とした。
(評価結果)
各実施例、比較例におけるキャリアを用いた電子写真現像剤の評価結果を表1に示した。
Figure 0005217761
帯電付与性の異なる2種の樹脂被覆粒子を混合することによって得られるキャリアにより、帯電付与対象であるトナーの帯電量を適切に調整でき、帯電量分布を飛躍的に先鋭化し、それにともない現像特性、特に非画像部へのトナーの付着(地汚れ)の低減により、細線の再現性、解像度の高い現像特性が得られるようになる。特に、実施例2,比較例1,3を比較すれば判るように、先鋭化性が特別には優れてはいない樹脂被覆粒子A(△)と樹脂被覆粒C(×)とを混合した樹脂被覆粒ACから製造した電子写真現像剤のトナーは優れた先鋭化性(○)を示している。
また、実施例1〜3の比較から、樹脂被覆粒子のぞれぞれの帯電付与機能の差を10μC/g以上とすることで、先鋭化性と画像品質が特に優れた現像剤が得られることがわかる。
本発明の画像形成装置の概略構成図 本発明のプロセスカートリッジの概略構成図 トナーの帯電量分布グラフの例
符号の説明
1:画像形成装置 2:原稿積載部 3:原稿読み取り部 4:光走査装置
5Y,5C,5M,5K:プロセスカートリッジ 6Y:現像器
7Y,7C,7M,7K:転写ローラ 8:転写ベルト 9:用紙供給部
10:用紙搬送路 11:用紙搬送ローラ 12:用紙カートリッジ 13:定着装置
14:排紙ローラ 15:排紙トレイ 16:用紙反転装置 17:転写装置
18Y:現像スリーブ
20:プロセスカートリッジ 21:感光体 22:帯電器
23:潜像露光 24:現像器 25:現像スリーブ 26:記録紙
27:クリーナ 28:転写装置

Claims (21)

  1. トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなる電子写真現像剤用キャリアであって、
    20nmより小さい粒径を有する粒子の含有量が0〜5質量%であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
  2. トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなる電子写真現像剤用キャリアであって、
    44nmより小さい粒子の含有量が98〜100質量%であることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
  3. 44nmより小さい粒子の含有量が98〜100質量%であることを特徴とする請求項に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  4. 前記トナーに対する帯電付与性能が異なる樹脂被覆粒子のそれぞれ単独の帯電付与性能が、トナーとの摩擦帯電量として10μC/g以上の差があることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  5. 形状係数SF1が100〜120、且つSF2が100〜110であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  6. 1kOe(79.6A/m)の磁界を印加したときの芯材粒子の磁化が、50〜150emu/gであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  7. 前記芯材粒子の少なくとも1種は、CuZn系フェライト、MnMgSr系フェライト、Mn系フェライト、又はマグネタイトであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  8. 嵩密度が2.1g/cm以上である芯材粒子を使用することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  9. 電気抵抗値が、1011〜1016Ωcmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  10. 前記樹脂層の少なくとも一部が、アミノシランカップリング剤を含有するシリコーン樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子写真現像剤用キャリア。
  11. トナーとキャリアを含有する電子写真現像剤であって、キャリアは請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電子写真現像剤用キャリアであることを特徴とする電子写真現像剤。
  12. 前記トナーの質量平均粒径が3.0〜5.0nmであることを特徴とする請求項11に記載の電子写真現像剤。
  13. トナーとキャリアを含有する電子写真現像剤であって、
    前記キャリアは、トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなり、
    前記トナーの質量平均粒径が3.0〜5.0nmであることを特徴とする電子写真現像剤。
  14. 前記トナーによるキャリアの被覆率が50%のときのトナーの帯電量の絶対値が15〜35μc/gであることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか一項に記載の電子写真現像剤。
  15. トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなる電子写真現像用キャリアの製造方法であって、
    磁性材料の粉砕物を分級して、質量平均粒径Dwが21〜32nm、20nmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7質量%以下、36nmより小さい粒子の含有量が90質量%以上で、形状係数SF1が100〜130,SF2が100〜120である芯材粒子を製造する工程と、
    該芯材粒子の表面に樹脂被膜を形成する工程を含む製造方法により、少なくとも1種の樹脂被覆粒子を製造することを特徴とする電子写真現像用キャリアの製造方法。
  16. トナーに対する帯電付与性能が異なる、磁性を有する芯材粒子の表面を樹脂層で被覆した樹脂被覆粒子を2種以上混合した混合粒子からなる電子写真現像用キャリアの製造方法であって、
    磁性材料の粉砕物の表面に樹脂被膜を形成して樹脂被膜粒子を得る工程と、
    該樹脂被覆粒子を分級して、質量平均粒径Dwを22〜32nm、質量平均粒径Dwと個数平均粒径Dpとの比(Dw/Dp)を1〜1.20、20nmより小さい粒径を有する粒子の含有割合が7質量%以下、36nmより小さい粒子の含有量を90質量%以上、形状係数SF1を100〜130、SF2を100〜120とする工程を含む製造方法により、少なくとも1種の樹脂被覆粒子を製造することを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法。
  17. 請求項15に記載の電子写真用キャリアの製造方法と請求項16に記載の電子写真用キャリアの製造方法を含むことを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法。
  18. 前記電子写真用キャリアは、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の電子写真用キャリアであることを特徴とする請求項15乃至17のいずれか一項に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  19. 請求項11乃至14のいずれかに記載の電子写真現像剤を用いる現像手段を有することを特徴とする電子写真方式の画像形成装置。
  20. 前記現像手段は、現像スリーブを用いるものであり、現像スリーブと感光体との距離が0.4mm以下であり、現像バイアスとして交流電圧及び/又は直流電圧を印加することを特徴とする請求項19に記載の画像形成装置。
  21. 感光体と、該感光体の表面を帯電させる帯電手段と、請求項11乃至14のいずれか一項に記載の電子写真現像剤を含む現像手段と、前記感光体の表面に残存する現像剤を払拭するクリーニング手段とを具備することを特徴とするプロセスカートリッジ。
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