JP2017129635A - 磁性キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

磁性キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高温高湿環境下において長期間使用しても、被膜の削れ、剥がれに対して有利であり、安定した帯電付与能を保ち、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して画像濃度及び色味安定性が向上した磁性キャリアを提供する。【解決手段】多孔質磁性粒子と、前記多孔質磁性粒子の空孔に存在する充填材とを有する充填型磁性コア粒子、及び前記充填型磁性コア粒子の表面に存在する樹脂被覆層、を有する磁性キャリアであって、前記充填材が、(i)樹脂と、(ii)親水性処理された金属元素の酸化物粒子、親水性処理されたシリカ粒子、及び親水性処理されたカーボンブラックからなる群から選択される一種または二種以上の親水性処理された粒子と、を含有する。【選択図】図4

Description

本発明は、電子写真法を用いて静電荷像を顕像化するための画像形成方法に使用される磁性キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤、及びそれを用いた画像形成方法に関するものである。
従来、電子写真方式の画像形成方法は、静電潜像担持体の上に種々の手段を用いて静電潜像を形成し、この静電潜像にトナーを付着させて、静電潜像を現像する方法が一般的に使用されている。この現像に際しては、磁性キャリアと呼ばれる担体粒子をトナーと混合し、摩擦帯電させて、トナーに適当量の正または負の電荷を付与する。そして、その電荷と現像域に形成された電界との積をドライビングフォースとしてトナーを静電潜像担持体の上に飛翔させて現像させる二成分現像方式が広く採用されている。
二成分現像方式は、磁性キャリアに対して現像剤の撹拌、搬送、帯電などの機能を付与できるため、トナーとの機能分担が明確であり、このため現像剤性能の制御性が良いなどの利点がある。
一方、近年、電子写真分野の技術進化により、装置の高速化、高寿命化はもとより高精細化、画像品位の安定化がますます厳しく要求されてきている。このような要求に応えるため、磁性キャリアの高性能化が求められている。
その中の一つに画像濃度を十分に確保でき、長期にわたってキャリア付着がなく、高品位な画質を維持できる技術が提案されている(特許文献1)。このような磁性キャリアは、芯材の空隙率を一定とし、かつ空隙への樹脂充填量を特定範囲とすることを特徴としている。
また、中間樹脂層にアルミニウム、マグネシウム、亜鉛及び鉛のうち少なくとも一種の金属酸化物を有し、最表面の被覆樹脂層にヒドロキシ基、カルボキシル基を有するモノマーを共重合させる技術が提案されている(特許文献2)。これにより、負帯電維持性の向上、かつ、塗膜強度が強く、被覆樹脂の剥離を抑制し、長寿命化を達成させている。
これらの技術によって前記課題は、解決の方向に向かうが、芯材の表面性による樹脂被覆層の不均一化が発生した。その結果、樹脂被覆層の薄い部分が電荷注入サイトなり、リークやガサツキ性(ドット再現性)の低下といった画像弊害が生じ、高画質化にはさらなる改善が求められた。
このような中で、キャリア樹脂被覆層を均一に形成し、トナーに対して良好な帯電付与能力を有し、かつ、優れた帯電維持特性を有し、寿命の長い磁性キャリアが提案されている(特許文献3参照)。
特開2006−337579号公報 特開平8−6309号公報 特開2007−183592号公報
しかし、昨今、現像器の小型化に伴う現像剤容量の減少や出力速度の高速化による現像剤撹拌スピードの高速化等、現像器内において現像剤にかかる負担は増大する傾向にある。その結果、特に高温高湿環境下においては、磁性キャリアとトナーとの間に作用する水架橋力によって、磁性キャリアの表面ではトナーや外添剤のスペントが進行し、磁性キャリアの帯電付与能が低減する。また、磁性キャリアの表面に対する水分吸着が進行し、磁性キャリア樹脂被覆層の強度が一時的に低減する。その結果、磁性キャリア樹脂被覆層の剥がれや削れが発生し、帯電付与能が低減するといった課題が生じ、これらを満足する磁性キャリア、二成分系現像剤、補給用現像剤及びそれを用いた画像形成方法の開発が急務となった。
本発明の目的は、上記のごとき問題点を解決した磁性キャリアを提供するものである。具体的には、高温高湿環境下において長期間使用しても、被膜の削れ、剥がれに対して有利であり、安定した帯電付与能を保ち、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して画像濃度及び色味安定性が向上した磁性キャリアを提供することにある。また、そのような磁性キャリアを含有する二成分系現像剤、補給用現像剤及びそれを用いた画像形成方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、
多孔質磁性粒子と、前記多孔質磁性粒子の空孔に存在する充填材とを有する充填型磁性コア粒子、及び
前記充填型磁性コア粒子の表面に存在する樹脂被覆層、
を有する磁性キャリアであって、
前記充填材が、
(i)樹脂と、
(ii)親水性処理された金属元素の酸化物粒子、親水性処理されたシリカ粒子、及び親水性処理されたカーボンブラックからなる群から選択される一種または二種以上の親水性処理された粒子と
を含有することを特徴とする磁性キャリアに関する。
また、本発明は、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーと、前記磁性キャリアとを含有する二成分系現像剤であることを特徴とする二成分系現像剤に関する。
また、本発明は、静電潜像担持体を帯電する帯電工程、前記静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、前記静電潜像を前記二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、前記トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び転写された前記トナー像を前記転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であることを特徴とする画像形成方法に関する。
また、本発明は、静電潜像担持体を帯電する帯電工程、前記静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、前記静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、前記トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、転写されたトナー像を転写材に定着する定着工程を有し、現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が現像器に補給され、現像器内で過剰になった前記磁性キャリアが必要に応じて現像器から排出される画像形成方法に使用するための補給用現像剤であって、
前記補給用現像剤は、補給用磁性キャリアと、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーとを含有し、
前記補給用現像剤は、前記補給用磁性キャリア1質量部に対して前記トナーを2質量部以上50質量部以下含有していることを特徴とする補給用現像剤に関する。
また、本発明は、静電潜像担持体を帯電する帯電工程、前記静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、前記静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、前記トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、転写されたトナー像を転写材に定着する定着工程を有し、現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が現像器に補給され、現像器内で過剰になった前記磁性キャリアが必要に応じて現像器から排出される画像形成方法であって、
前記補給用現像剤は、補給用磁性キャリアと結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーとを含有し、
前記補給用現像剤は、前記補給用磁性キャリア1質量部に対して前記トナーを2質量部以上50質量部以下含有していることを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明のキャリアを用いることにより、高温高湿環境下において長期間使用しても、被膜の削れ、剥がれに対して有利であり、安定した帯電付与能を保ち、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、画像濃度及び色味安定性が向上した磁性キャリアを得ることができる。また、そのような磁性キャリアを含有する二成分系現像剤、補給用現像剤及びそれを用いた画像形成方法を提供することができる。
本発明で用いた画像形成装置の概略図である。 本発明で用いた画像形成装置の概略図である。 磁性コアの比抵抗を測定する装置の概略的断面図である。 本発明の磁性キャリアの概略図である。
以下、本発明の実施形態について述べる。
<キャリア>
図4に示すように、本発明の磁性キャリア40は、
多孔質磁性粒子41と、前記多孔質磁性粒子の空孔に存在する充填材42とを有する充填型磁性コア粒子43、及び
前記充填型磁性コア粒子43の表面に存在する樹脂被覆層44、を有する磁性キャリア40であって、
前記充填材42が、
(i)樹脂45と、
(ii)親水性処理された金属元素の酸化物粒子、親水性処理されたシリカ粒子、及び親水性処理されたカーボンブラックからなる群から選択される一種または二種以上の親水性処理された粒子46と、を含有する。
本発明に用いられる前記親水性処理された粒子のメタノール濡れ性は、85%以下であることが好ましく、80%以下であることがより好ましい。
メタノール濡れ性とは、メタノール/水混合溶媒に対する濡れ性試験において、親水性処理された粒子の全量が溶液中に懸濁されるメタノール濃度のことを示している。
上記範囲であることで、粒子表面に存在するカルボキシ基(−COOH)もしくはエステル基(−COO−)と樹脂被覆層中の水分子とが水素結合を形成し、その相互作用によって充填材と樹脂被覆層との密着性が向上する。また、樹脂被覆層中にアクリル樹脂を用いた場合、アクリル樹脂中のπ結合部と粒子表面に存在するカルボキシ基もしくはエステル基とでπ-π相互作用が生じ、充填材と樹脂被覆層との密着性が向上する。また、粒子表面官能基と磁性コアの表面のヒドロキシ基(−OH)との相互作用によって、充填材と磁性コアとの密着性は向上する。
その結果、高温高湿環境下において長期間使用した場合でも、樹脂被覆層の削れや剥がれが発生せず、安定した帯電付与能を保つことができる。すなわち、長期にわたりトナーの帯電特性が安定するため、混色の色味変動、ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の安定性が向上する。更に、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も発現しにくい傾向となる。
また、樹脂被覆層中の水分子を保持するため、環境が変化した場合でも、磁性キャリアの水分率は変化しにくい。このため、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量が変化しにくいため、環境変動が小さく安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の安定性が向上する。
本発明に用いられる前記親水性処理された粒子は、その表面にエステル基及び/またはカルボキシル基を有し、前記エステル基及び/または前記カルボキシル基の官能基濃度が20%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。
官能基濃度とは、X線光電子分光(以下、XPSとも記載する。)測定において、粒子由来の元素に対する、エステル基もしくはカルボキシル基の割合を示したものである。
上記範囲であることにより、粒子表面に存在するカルボキシ基もしくはエステル基と樹脂被覆層中の水分子とが水素結合を形成し、その相互作用によって充填材と樹脂被覆層との密着性が向上する。また、樹脂被覆層中にアクリル樹脂を用いた場合、アクリル樹脂中のπ結合部と粒子表面に存在するカルボキシ基もしくはエステル基とでπ-π相互作用が生じ、充填材と樹脂被覆層との密着性が向上する。また、粒子表面官能基と磁性コアの表面のヒドロキシ基との相互作用によって、充填材と磁性コアとの密着性は向上する。
その結果、高温高湿環境下において長期間使用した場合でも、樹脂被覆層の削れや剥がれが発生せず、安定した帯電付与能を保つことができる。すなわち、長期にわたりトナーの帯電特性が安定するため、混色の色味変動、ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の安定性が向上する。更に、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も発現しにくい傾向となる。
また、樹脂被覆層中の水分子を保持するため、環境が変化した場合でも、磁性キャリアの水分率は変化しにくい。このため、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量が変化しにくいため、環境変動が小さく安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の安定性が向上する。
本発明に用いられる前記親水性処理された金属元素の酸化物粒子が、TiO、AlO、MgO及びSrTiOから選択される一種または二種以上であることが好ましい。
上記以外の粒子を用いた場合、粒子自体の水分吸着能によりキャリアの水分率変化が大きくなる。このため、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量が変化し、帯電付与能の安定性が低減する。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が低下する。また、キャリアとして適正な抵抗範囲とならず、安定した帯電付与能を有することができないため、混色の色味変動、ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の安定性、キャリア付着が低下する。
また、本発明に有機微粒子を用いることは好ましくない。有機微粒子として熱硬化性樹脂を用いた場合、その製法上、樹脂分子鎖が乱雑に絡み合い、親水性を示す官能基が樹脂表層には配向しないと考えられる。そのため、密着性向上による耐久性、及び環境安定性などの本発明の効果が発現されない。熱可塑性樹脂を用いた場合においては、樹脂溶液中に一部が溶解してしまう可能性があり、均一なコート層を形成できず、やはり本発明の効果を得ることはできない。
本発明に用いられる上記親水性処理された粒子の一次粒子の体積平均径は、10nm以上1000nm以下であることが好ましい。
親水性処理された粒子の一次粒子の体積平均径が10nm以上の場合、粒子同士が凝集しにくい。そのため、充填材から凝集塊の脱離が生じることが原因となって帯電付与能が低減することが生じにくい。すなわち、トナーの帯電特性が長期にわたり維持できるため、混色の色味変動、ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の変化が生じにくい。更に、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も生じにくい。また、環境が変化した場合において、凝集塊の脱離によって磁性キャリアの水分率は変化が大きくなることも生じにくい。このため、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が小さくなり、環境変動が小さくなり安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が生じにくい。
親水性処理された粒子の一次粒子の体積平均径が1000nm以下の場合、樹脂被覆層から粒子の脱離が生じにくくなり、帯電付与能が低減しにくい。すなわち、トナーの帯電特性が長期にわたり維持できるため、混色の色味変動、ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の変化が生じにくい。更に、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も生じにくい。また、環境が変化した場合において、凝集塊の脱離によって磁性キャリアの水分率は変化が大きくなることも生じにくい。このため、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が大きくならず、安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が生じにくい。
本発明に用いられる前記充填材は、前記樹脂を100質量部としたとき、前記親水性処理された粒子を1.0質量部以上20.0質量部以下含有することが好ましい。
親水性処理された粒子の含有量が1.0質量部以上である場合、樹脂被覆層中の水分子と相互作用する粒子表面官能基の絶対量が足り、充填材と樹脂被覆層との密着性は向上する。その結果、高温高湿環境下において長期間使用した場合に、樹脂被覆層の削れや剥がれが発生しにくく、安定した帯電付与能を維持できる。すなわち、トナーの帯電特性が長期にわたり維持できるため、混色の色味変動、ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の変化が生じにくい。更に、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も生じにくい。また、樹脂被覆層中の水分子が保持され続けるため、環境が変化した場合であっても樹脂中の水分率変化は上昇しない。その結果、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が小さくなるため、環境変動が小さくなり安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が生じにくい。
一方、親水性処理された粒子の含有量が20.0質量部以下である場合、樹脂被覆層の水分子と相互作用する粒子表面官能基の絶対量が多くなり過ぎず、水分子が充填材方向に過剰に引き付けられることはない、と考えられる。その結果、表面樹脂のごく表層付近の水分子が減少したり、空気中の水分子を吸着することで、樹脂全体の水分率が上昇したりすることもない。その結果、高温高湿環境下において長期間使用した場合であっても、樹脂被覆層の削れや剥がれが発生したり、安定した帯電付与能を維持できなくなったりしない。
すなわち、トナーの帯電特性が長期にわたり維持できるため、混色の色味変動、ガサツキ性(ドット再現性)、現像性、階調の変化が生じにくい。更に、磁性キャリア自体の電荷が小さい場合に顕著に現れるベタ画像におけるキャリア付着も生じにくい。また、樹脂被覆層の水分率が上昇することによって、環境が変化した場合において、磁性キャリアの水分率変化が大きくなりにくい。
その結果、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が大きくならないため、環境変動が大きくならず、安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が生じにくい。
本発明に用いられる前記樹脂被覆層の膜厚は、0.01μm以上4.00μm以下であることが好ましい。
樹脂被覆層の膜厚において、0.01μmを割る領域が存在しない場合、親水性処理された粒子の影響を受けにくく、環境変化の際に磁性キャリアの水分率変化が上昇しにくい。その結果、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が小さくなるため、環境変動が小さくなり安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が発生しにくい。
一方、樹脂被覆層の膜厚において、4.0μmを超える領域が存在しない場合、樹脂被覆層の水分脱着の影響を受けにくく、環境変化の際に磁性キャリアの水分率変化が上昇しにくい。その結果、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が小さくなるため、環境変動が小さくなり安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が発生しにくい。
本発明の磁性キャリアは、
温度30℃、湿度80%の環境下に24時間静置したときの前記磁性キャリアの水分率をA質量%とし、
温度30℃、湿度80%の環境下に24時間静置後、温度23℃、湿度5%の環境下に24時間静置したときの前記磁性キャリアの水分率をB質量%としたとき、
水分率変化(A−B)質量%が0.03質量%以下であることが好ましい。
水分率変化が0.03質量%以下である場合、高温高湿環境から常温低湿環境への変動に対して、キャリアの帯電特性に大きく影響する水分量の変化が小さくなるため、環境変動が小さくなり安定した帯電付与能を保つことができる。その結果、環境が変化した際の白ぬけや階調の変化が発生しにくい。
次に、本発明の粒子の親水性処理方法について説明する。
<粒子の親水性処理方法>
本発明の充填材に含有される金属元素の酸化物粒子、シリカ粒子、及びカーボンブラックは、粒子表面を親水性処理することを要件とする。
親水性処理方法の一つとして、例えば、中性もしくは塩基性カーボンブラックまたは酸性カーボンブラックに対しては、酸化処理を行うことによって親水性基を導入することができる。
酸化処理法の具体例としては、空気接触による酸化法では窒素酸化物やオゾンとの反応による気相酸化法等がある。また、硝酸、過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリウム、唖塩素酸、過塩素酸、次亜ハロゲン塩酸、過酸化水素、臭素水溶液、オゾン水溶液などの酸化剤を用いる液相酸化法等が挙げられる。その他、プラズマ処理等により表面を酸化処理したカーボンブラックについても同様に適用することができる。
上記のように粒子表面を酸化処理することによって、親水性基を導入する方法は種々あるが、例えば、次のような方法をとることが好ましい。液相酸化法を行う場合、適当な容器にカーボンブラックをいれ、硝酸水溶液を加え還流した後、洗浄及び乾燥を行うことで親水性処理された粒子を得ることができる。気相酸化法を行う場合、各粒子を筒状のオゾン処理器に入れ、オゾン発生器にてオゾンを発生させ、粒子をオゾン雰囲気下にさらすことによって、親水性処理された粒子を得ることができる。
また、親水性処理方法の一つとして、例えば、低級脂肪酸の親水性エステル化剤もしくはカルボキシル化処理を行うことで、粒子表面のヒドロキシ基に対して低級脂肪酸の親水性エステル基もしくはカルボキシル基を導入する方法が挙げられる。
親水性のエステル化剤の具体例としては、例えば、無水酢酸、酢酸塩化物、酢酸、無水プロピオン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルギン酸等が挙げられる。これらの低級脂肪酸の親水性エステル化剤もしくはカルボキシル化剤は、二種類以上混合して使用しても良い。
上記のような親水性処理方法として、低級脂肪酸の親水性エステル化剤もしくはカルボキシル化処理を行うことで、粒子表面のヒドロキシ基に対して低級脂肪酸の親水性エステル基もしくはカルボキシル基を導入する方法種々存在する。例えば、次のような方法をとることが好ましい。適当な容器に各粒子種を入れ、系中を窒素雰囲気下とした後、無水トルエン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、無水酢酸を加え、室温にて反応させることで、化学修飾粒子を得る。その後、適当な容器に得られた化学修飾粒子を入れ、メタノール、炭酸カルシウムを加え、室温にて反応させる、その後、反応停止処理を行い、洗浄及び乾燥を行うことで親水性処理された粒子を得ることができる。
次に、本発明の多孔質磁性コア粒子の製造方法について説明する。
<多孔質磁性コア粒子の製造方法>
本発明の多孔質磁性コア粒子は、以下のような工程で製造することができる。
多孔質磁性コア粒子の材質としては、マグネタイト又はフェライトが好ましい。さらに、多孔質磁性コア粒子の材質は、フェライトであることが多孔質磁性コア粒子の多孔質の構造を制御したり、電気抵抗を調整したりできるため、より好ましい。
フェライトは次の一般式で表される焼結体である。
(M12O)x(M2O)y(Fe23z
(式中、M1は1価、M2は2価の金属であり、x+y+z=1.0としたとき、x及びyは、それぞれ0≦(x、y)≦0.8であり、zは、0.2<z<1.0である。)
式中において、M1及びM2としては、Li、Fe、Mn、Mg、Sr、Cu、Zn、Caからなる群から選ばれる1種類以上の金属原子を用いることが好ましい。
磁性キャリアでは、磁化量を適度に維持し、細孔径を所望の範囲にするためや多孔質磁性コア粒子表面の凹凸状態を好適にすることが求められる。また、フェライト化反応の速度を容易にコントロールでき、多孔質磁性コアの比抵抗と磁気力を好適にコントロールできることも求められる。以上の観点から、Mn元素を含有する、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Li−Mn系フェライトがより好ましい。中でも、比抵抗と磁気力の関係から、Mn−Mg−Sr系フェライトが最も好ましい。
以下に、多孔質磁性コア粒子としてフェライトを用いる場合の製造工程を詳細に説明する。
・工程1(秤量・混合工程):
フェライトの原料を、秤量し、混合する。フェライト原料としては、例えば以下のものが挙げられる。Li、Fe、Mn、Mg、Sr、Cu、Zn、Caの金属粒子、酸化物、水酸化物、炭酸塩、シュウ酸塩。混合する装置としては、例えば以下のものが挙げられる。配合する原料種として、水酸化物や炭酸塩を用いた方が、酸化物を用いた場合に比べて細孔容積は大きくなりやすい。ボールミル、遊星ミル、ジオットミル、振動ミル。特にボールミルが混合性の観点から好ましい。
具体的には、ボールミル中に、秤量したフェライト原料、ボールを入れ、0.1時間以上20.0時間以下、粉砕・混合する。
・工程2(仮焼成工程):
粉砕・混合したフェライト原料を、加圧成型機などを用いてペレット化した後、仮焼成を行う。上述したように、仮焼成工程が、本発明の磁性キャリアを得るために重要であるため、上述した条件で行うことが大切である。例えば、焼成温度1000℃以上1100℃以下の範囲で、3時間以上5.0時間以下仮焼成し、原料をフェライトにする。この際、フェライト化反応が十分に進行するように、混合量は適宜調整する。また、雰囲気調整、特に窒素雰囲気下など酸素濃度を下げることで、フェライト化反応がより進行しやすい環境にすることが好ましい。焼成には、例えば以下の炉が用いられる。バーナー式焼成炉、ロータリー式焼成炉、電気炉などが挙げられる。
・工程3(粉砕工程):
工程2で作製した仮焼フェライトを粉砕機で粉砕する。粉砕機としては、所望の粒径が得られれば特に限定されない。例えば以下のものが挙げられる。クラッシャーやハンマーミル、ボールミル、ビーズミル、遊星ミル、ジオットミル。しかし、本件の仮焼成物は、従来の仮焼成物に対して、一部フェライト化反応を進行させた仮焼成物であるため、硬度が高くなっている。そのため、所望の粒径を得るためには、粉砕強度を強める必要がある。粉砕強度を強め、仮焼フェライトの微粉砕品の粒径、及び粒径分布を制御することが、グレイン径の小径化、及び均一化を制御するために重要である。
また、微粉砕品の粒径、及び粒径分布を制御することは、多孔質磁性コア粒子の平均細孔径、磁性キャリアの表面の凹凸度合いと相関があり、磁性キャリアの樹脂存在率の制御にもつながる。
仮焼フェライトの微粉砕品の粒径分布を制御するためには、例えば、ボールミルやビーズミルでは用いるボールやビーズの素材、運転時間を制御することが好ましい。具体的には、仮焼フェライトの粒径を小さくするためには、比重の重いボールを用いたり、粉砕時間を長くすればよい。ボールやビーズの素材としては、所望の粒径・分布が得られれば、特に限定されない。例えば、以下のものが挙げられる。ソーダガラス(比重2.5g/cm3)、ソーダレスガラス(比重2.6g/cm3)、高比重ガラス(比重2.7g/cm3)などのガラスや、石英(比重2.2g/cm3)、チタニア(比重3.9g/cm3)、窒化ケイ素(比重3.2g/cm3)、アルミナ(比重3.6g/cm3)、ジルコニア(比重6.0g/cm3)、スチール(比重7.9g/cm3)、ステンレス(比重8.0g/cm3)。中でも、アルミナ、ジルコニア、ステンレスは、耐磨耗性に優れているために好ましい。ボールやビーズの粒径は、所望の粒径・分布が得られれば、特に限定されない。例えば、ボールとしては、直径4mm以上、60mm以下のものが好適に用いられる。また、ビーズとしては直径0.03mm以上5mm以下のものが好適に用いられる。また、ボールミルやビーズミルは、乾式より湿式の方が、粉砕品がミルの中で舞い上がることがなく粉砕効率が高い。このため、乾式より湿式の方がより好ましい。
・工程4(造粒工程):
仮焼フェライトの微粉砕品に対し、分散剤、水、バインダーと、必要に応じて、孔調整剤を加えてもよい。孔調整剤としては、発泡剤や樹脂微粒子が挙げられる。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが用いられる。工程3において、湿式で粉砕した場合は、フェライトスラリー中に含まれている水も考慮し、バインダーと必要に応じて孔調整剤を加えることが好ましい。
得られたフェライトスラリーを、噴霧乾燥機を用い、温度100℃以上200℃以下の加温雰囲気下で、乾燥・造粒する。噴霧乾燥機としては、所望の粒径が得られれば特に限定されない。例えば、スプレードライヤーが使用できる。
次に、造粒品を、600℃以上800℃以下の温度で分散剤やバインダーを燃焼除去する。
・工程5(本焼成工程):
その後、酸素濃度の制御できる電気炉で、酸素濃度を制御した雰囲気下で、温度1000℃以上1300℃以下で1時間以上24時間以下焼成する。温度を制御することで、細孔容積を制御することができ、例えば、温度を高くすることで、細孔容積は小さくなる。なお、多孔質磁性コア粒子の細孔容積が、20.0mm3/g以上100.0mm3/g以下であることが好ましい。
仮焼成工程において、フェライト化反応を十分進行させているものの、念のため、フェライト化反応が進行する温度領域である700℃〜1100℃の範囲を通過する昇温及び降温の時間は短くし、フェライト化反応が進行しないように制御する。一方、トップ温度の保持時間は、3時間以上5時間以下にするのが好ましい。その際、ロータリー式電気炉やバッチ式電気炉または連続式電気炉などを使用し、焼成時の雰囲気も、窒素などの不活性ガスや水素や一酸化炭素などの還元性ガスを打ち込んで、酸素濃度の制御を行っても良い。また、ロータリー式電気炉の場合、雰囲気や焼成温度を変更して、多数回焼成を行っても良い。
・工程6(選別工程):
焼成した粒子を解砕した後に、必要に応じて、磁力選鉱により低磁力品を分別する。風力分級や篩で篩分して粗大粒子や微粒子を除去してもよい。
・表面処理工程:
必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化被膜処理を施し、抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉などを用い、例えば300℃以上700℃以下で熱処理を行うことができる。
上記のようにして得られた多孔質磁性コア粒子の体積分布基準の50%粒径(D50)は、最終的な磁性キャリアの粒径を30.0μm以上80.0μm以下にするため、28.0μm以上78.0μm以下であることが好ましい。その結果、トナーへの摩擦帯電付与能を良好にし、ハーフトーン部の画質を満足し、カブリの抑制とキャリア付着の抑制ができる。
多孔質磁性コアの比抵抗は、電界強度300(V/cm)における比抵抗値が1.0×107Ω・cm以上1.0×108Ω・cm以下であることが、現像性を高くできることから好ましい。
次に、充填コア粒子の製造方法について説明する。
(充填コア粒子の製造方法)
多孔質磁性コアの空隙に充填材を充填させる方法としては、充填樹脂と添加材を溶剤に希釈し、これを多孔質磁性コアの空隙に添加し、溶剤を除去する方法が採用できる。ここで用いられる溶剤は、充填樹脂を溶解できるものであればよい。有機溶剤として、トルエン、キシレン、セルソルブブチルアセテート、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノールが挙げられる。多孔質磁性コアの空隙に、充填材を充填する方法としては、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、及び流動床などの塗布方法により多孔質磁性コアを充填材溶液に含浸させ、その後、溶剤を揮発させる方法が挙げられる。
浸漬法としては、減圧状態で充填樹脂と添加材と溶剤とを混合した充填材溶液を多孔質磁性コア粒子の孔へ充填させ、脱気や加温により溶剤を除去する方法が好ましい。
また、本発明では脱気の時間で、溶剤除去スピードを制御することで、多孔質磁性コア粒子の孔への充填材の含浸性をコントロールすることが好ましい。充填された充填材は、毛細管現象により空隙内部に含浸するため、時間が長い程、多孔質磁性コア内部に樹脂が含浸される。
充填材を充填させた後、必要に応じて各種の方式によって加熱し、充填した充填材を多孔質磁性コア粒子に密着させる。加熱方式としては、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼付けでも良い。
充填する充填樹脂量は、多孔質磁性コア粒子に対して、2.0質量%以上8.0質量%であることが、総樹脂量の調整のしやすさや、樹脂被覆層組成物の被覆性の向上の観点から好ましい。
充填材における充填樹脂固形分量は、6質量%以上25質量%以下であることが、充填材溶液の粘度のハンドリングが良いため、細孔までの充填性や、溶媒の除去時間の観点から好ましい。
多孔質磁性コアの空隙に充填する充填材中の充填樹脂としては特に限定されないが、含浸性の高い樹脂が好ましい。含浸性の高い樹脂を用いた場合には、多孔質磁性コア粒子内部の細孔から充填されることで、充填コア粒子表面近傍の細孔が残り、充填コア粒子表面は細孔による凹凸のある形状を有するため、上述したとおり樹脂被覆層組成物の表面張力の観点から好ましい。
充填材中の充填樹脂としては、熱可塑性樹脂でも、熱硬化性樹脂のいずれでもよいが、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含むモノマーを重合して得られる重合体か、もしくはシリコーン樹脂である。上記充填樹脂を用いた場合には、磁性コアや樹脂被覆層との密着性、及び充填樹脂自体の強度や靭性が優れていることにより、長期間使用下においても削れ、剥がれなどの問題が発生しにくいため好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとして使用可能なものは、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ノルマルブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸テトラデシル、アクリル酸ペンタデシル、アクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸ヘプタデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ノルマルブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸テトラデシル、メタクリル酸ペンタデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘプタデシル及びメタクリル酸オクタデシルなどが挙げられる。
ストレートシリコーン樹脂では、信越化学工業(株)製のKR−271、KR−251、KR−255、東レ・ダウコーニング(株)製のSR2400、SR2405、SR2410(メチルシリコーン),SR2411。変性シリコーン樹脂では、信越化学工業(株)製のKR206(アルキッド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、SR2110(アルキッド変性)などが挙げられる。
また、充填樹脂としてシリコーン樹脂を使用する場合、添加材としてシランカップリング剤を含有していることが好ましい。充填樹脂に対して、シランカップリング剤は相溶性が良好であり、多孔質磁性コア粒子と充填樹脂との濡れ性及び密着性がより高まる。そのため、充填樹脂が、多孔質磁性コア粒子内部の細孔から充填される。その結果、充填コア粒子表面は細孔による凹凸のある形状を有するため、上述したとおり樹脂被覆層組成物の表面張力の観点から好ましい。
用いられるシランカップリング剤としては特に限定されないが、官能基が存在することで、樹脂被覆層組成物との親和性も良好になることから、アミノシランカップリング剤が好ましい。
なお、アミノシランカップリング剤が、多孔質磁性コア粒子と充填樹脂との濡れ性及び密着性をより高め、樹脂被覆層組成物との親和性を良好にする原因は、以下のように考える。アミノシランカップリング剤は、無機物と反応する部分と、有機物と反応する部分を有しており、一般的に、アルコキシ基(−OR。Rはアルキル基を示す。)が無機物と、アミノ基(−NH)を有する官能基が有機物と反応すると考えられている。よって、アミノシランカップリング剤のアルコキシ基が、多孔質磁性コア粒子の部分と反応することで、濡れ性及び密着性を高め、アミノ基を有する官能基は、充填樹脂側に配向することで、樹脂被覆層組成物との親和性も高めると考える。
添加するシランカップリング剤の量は、充填樹脂量100質量部に対して、1.0〜20.0質量部であることが好ましい。より好ましくは、5.0〜10.0質量部であることが、多孔質磁性コア粒子と充填樹脂との濡れ性及び密着性の向上の観点から好ましい。
次に、磁性キャリアの製造方法について説明する。
<磁性キャリアの製造方法>
充填コア粒子の表面を樹脂被覆層組成物で被覆する方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法、乾式法、及び流動床などの塗布方法により処理する方法が挙げられる。
被覆する樹脂被覆層組成物溶液の調整としては、充填工程と同様の方法が用いられる。被覆工程時の造粒を抑制する方法は、樹脂被覆層組成物溶液中の樹脂濃度の調整、被覆する装置内の温度、溶剤を除去する際の温度や減圧度、樹脂被覆工程の回数などが挙げられる。
樹脂被覆層中の被覆樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含むモノマーを重合して得られる重合体である。上記被覆樹脂を用いた場合には、磁性コアや充填材との密着性、及び被覆樹脂自体の強度や靭性が優れていることにより、長期間使用下においても削れ、剥がれなどの問題が発生しにくいため好ましい。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとして使用可能なものは、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ノルマルブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸テトラデシル、アクリル酸ペンタデシル、アクリル酸ヘキサデシル、アクリル酸ヘプタデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ノルマルブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸テトラデシル、メタクリル酸ペンタデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘプタデシル及びメタクリル酸オクタデシルなどが挙げられる。
被覆層に用いられる樹脂が、グラフト重合体であることが、多孔質磁性コア粒子との濡れ性がさらに良化し、均一な被覆層が形成されるため好ましい。
グラフト重合体を得るには、幹鎖を形成後グラフト重合する方法や、モノマーとしてマクロモノマーを用いて共重合する方法があるが、マクロモノマーを共重合して用いる方法が、枝鎖の分子量を容易にコントロールできるために好ましい。
用いられるマクロモノマーとしては特に限定されないが、多孔質磁性コアとの濡れ性がさらに良化することから、メチルメタクリレートマクロモノマーが好ましい。
上記マクロモノマーを重合する際に使用する量は、ビニル系樹脂の幹鎖の共重合体100質量部に対して、10〜50質量部が好ましく、20〜40質量部がより好ましい。
また、樹脂被覆層組成物に、導電性を有する粒子や荷電制御性を有する粒子や材料を含有させて用いてもよい。導電性を有する粒子としては、カーボンブラック、マグネタイト、グラファイト、酸化亜鉛、酸化錫が挙げられる。その中でも、カーボンブラックのフィラー効果を好適に作用させることで、樹脂被覆層組成物の表面張力を好適に作用させることができ、樹脂被覆層組成物の被覆性を向上させる観点から好ましい。
なお、カーボンブラックのフィラー効果を好適に作用させることで、樹脂被覆層組成物の被覆性を向上させることできる理由は、カーボンブラックの一次粒子径と凝集性に由来する。すなわち、カーボンブラックは、一次粒子径が小さいため、大きい比表面積を示す。一方、カーボンブラックは、凝集性が高いため、凝集粒子として、大きい粒子として存在する。この一次粒子径と凝集性により、粒子径と比表面積の関係を大きく逸脱する粒子となりうる。すなわち、樹脂被覆層組成物の表面張力が作用する粒径であり、かつ比表面積の大きさから接触点が大きいため、樹脂被覆層組成物の表面張力が作用しやすいためである。
導電性を有する粒子の添加量としては、樹脂被覆層100質量部に対し、0.1質量部以上10.0質量部以下であることが磁性キャリアの電気抵抗を調整するためには好ましい。荷電制御性を有する粒子としては、以下のものが挙げられる。
有機金属錯体の粒子、有機金属塩の粒子、キレート化合物の粒子、モノアゾ金属錯体の粒子、アセチルアセトン金属錯体の粒子、ヒドロキシカルボン酸金属錯体の粒子、ポリカルボン酸金属錯体の粒子、ポリオール金属錯体の粒子、ポリメチルメタクリレート樹脂の粒子、ポリスチレン樹脂の粒子、メラミン樹脂の粒子、フェノール樹脂の粒子、ナイロン樹脂の粒子、シリカの粒子、酸化チタンの粒子、アルミナの粒子。
荷電制御性を有する粒子の添加量としては、樹脂被覆層100質量部に対し、0.5質量部以上50.0質量部以下であることが摩擦帯電量を調整するためには好ましい。
次に、本発明においてその目的を達成するに好ましいトナーの構成を説明する。
<トナーの構成>
本発明に用いられる結着樹脂としては、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。中でもビニル系樹脂とポリエステル系樹脂が帯電性や定着性でより好ましい。
本発明において、下記の重合体、樹脂を必要に応じて前述した結着樹脂に混合して用いることができる。
ビニル系モノマーの単重合体または共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ロジン樹脂、変性ロジン樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂。
2種以上の樹脂を混合して、結着樹脂として用いる場合、より好ましい形態としては分子量の異なるものを適当な割合で混合するのが好ましい。
結着樹脂のガラス転移温度は好ましくは45〜80℃、より好ましくは55〜70℃であり、数平均分子量(Mn)は2,500〜50,000、重量平均分子量(Mw)は10,000〜1,000,000であることが好ましい。
結着樹脂としては以下に示すポリエステル樹脂も好ましい。
ポリエステル樹脂は、全成分中45〜55mol%がアルコール成分であり、55〜45mol%が酸成分である。
ポリエステル樹脂の酸価は好ましくは90mgKOH/g以下、より好ましくは50mgKOH/g以下であり、OH価は好ましくは50mgKOH/g以下、より好ましくは30mgKOH/g以下であることが良い。これは、分子鎖の末端基数が増えるとトナーの帯電特性において環境依存性が大きくなるためである。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度は好ましくは50〜75℃、より好ましくは55〜65℃である。数平均分子量(Mn)は好ましくは1,500〜50,000、より好ましくは2,000〜20,000である。重量平均分子量(Mw)は好ましくは6,000〜100,000、より好ましくは10,000〜90,000である。
本発明のトナーを磁性トナーとして用いる場合、磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトなどの酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との合金、およびこれらの混合物等が挙げられる。
具体的には、磁性材料としては、四三酸化鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛(ZnFe24)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe512)、酸化鉄銅(CuFe24)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe24)、酸化鉄ネオジム(NdFe23)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnFe24)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が挙げられる。
これらは結着樹脂100質量部に対して、磁性体20〜150質量部、好ましくは50〜130質量部、更に好ましくは60〜120質量部使用するのが良い。
本発明で使用される非磁性の着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調整したものが挙げられる。
マゼンタトナー用着色顔料しては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269;C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。
着色剤には、顔料単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点から好ましい。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパーバイオレット1などの油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの塩基性染料。
シアントナー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66;C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料。
イエロー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74,83、93、95、97,109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、174、180、181、185、191;C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。また、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162などの染料も使用することができる。
着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは0.1〜30質量部であり、より好ましくは0.5〜20質量部であり、最も好ましくは3〜15質量部である。
また、上記トナーにおいて、結着樹脂に予め、着色剤を混合し、マスターバッチ化させたものを用いることが好ましい。そして、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂及びワックス等)を溶融混練させることにより、トナー中に着色剤を良好に分散させることができる。
本発明のトナーは、その帯電性をさらに安定化させるために必要に応じて荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤は、結着樹脂100質量部当り0.5〜10質量部使用するのが好ましい。0.5質量部未満となる場合には、十分な帯電特性が得られない場合があり好ましくなく、10質量部を超える場合には、他材料との相溶性が低下したり、低湿下において帯電過剰になったりする場合があり好ましくない。
荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
トナーを負荷電性に制御する負荷電性制御剤として、例えば有機金属錯体又はキレート化合物が有効である。モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が挙げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、その無水物、又はそのエステル類、又は、ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙げられる。
トナーを正荷電性に制御する正荷電性制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートなどの4級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩などのオニウム塩及びこれらのキレート顔料として、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物等)、高級脂肪酸の金属塩として、ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキシドなどのジオルガノスズオキサイドやジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートなどのジオルガノスズボレートが挙げられる。
本発明において、必要に応じて一種又は二種以上の離型剤を、トナー粒子中に含有させてもかまわない。離型剤としては次のものが挙げられる。
低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスが好ましく使用できる。また、酸化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
離型剤の量は、結着樹脂100質量部あたり0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部が好ましい。
また、上記離型剤の示差走査型熱量計(DSC)で測定される昇温時の最大吸熱ピーク温度で規定される融点は、65〜130℃であることが好ましい。より好ましくは80〜125℃であることがよい。融点が65℃未満の場合は、トナーの粘度が低減し、感光体へのトナー付着が発生しやすくなり、融点が130℃超の場合は、低温定着性が低下してしまう場合があり好ましくない。
本発明のトナーには、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得る微粉体を流動性向上剤として用いてもかまわない。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)微粉末などのフッ素系樹脂粉末;湿式製法シリカ、乾式製法シリカなどの微粉末シリカ、微粉末酸化チタン、微粉末アルミナなどをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施し、疎水化処理したものが好ましい。
本発明における無機微粒子は、トナー100質量部に対して、0.1〜10質量部、好ましくは0.2〜8質量部用いるのが良い。
本発明のトナーを磁性キャリアと混合して二成分系現像剤として使用する場合、その際のキャリア混合比率は、現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下、好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低減しやすく、15質量%を超えるとカブリや機内飛散が発生しやすい。
また、現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて現像器に補給するための補給用現像剤では、補給用磁性キャリア1質量部に対しトナーを2質量部以上50質量部以下含有する。
次に本発明の磁性キャリア、二成分系現像剤及び補給用現像剤を用いる現像装置を備えた画像形成装置について例を挙げて説明するが、本発明の現像方法に使用される現像装置はこれに限るものではない。
次に、本発明で用いられる画像形成方法について説明する。
<画像形成方法>
図1において、静電潜像担持体1は図中矢印方向に回転する。静電潜像担持体1は帯電手段である帯電器2により帯電され、帯電した静電潜像担持体1の表面には、静電潜像形成手段である露光器3によって露光することによって、静電潜像を形成する。現像器4は、二成分系現像剤を収容する現像容器5を有し、現像剤担持体6は回転可能な状態で配置され、かつ、現像剤担持体6の内部に磁界発生手段としてマグネット7を内包している。マグネット7の少なくとも一つは潜像担持体に対して対向の位置になるように設置されている。二成分系現像剤は、マグネット7によって発生される磁界により現像剤担持体6の上に保持され、規制部材8により、二成分系現像剤量が規制され、静電潜像担持体1と対向する現像部に搬送される。現像部においては、マグネット7によって発生される磁界により磁気ブラシを形成する。その後、直流電界に交番電界を重畳してなる現像バイアスを印加することにより静電潜像はトナー像として可視像化される。静電潜像担持体1の上に形成されたトナー像は、転写帯電器11によって記録媒体12に静電的に転写される。
ここで、図2に示すように、静電潜像担持体1から中間転写体9に一旦転写し、その後、転写材(記録媒体)12へ静電的に転写してもよい。
トナー像が転写れた後、記録媒体12は、定着器13に搬送され、ここで加熱、加圧されることにより、記録媒体12の上にトナーが定着される。その後、記録媒体12は、出力画像として装置外へ排出される。
なお、転写工程後、静電潜像担持体1の上に残留したトナーは、クリーナー15により除去される。その後、クリーナー15により清掃された静電潜像担持体1は、前露光16からの光照射により電気的に初期化され、上記画像形成動作が繰り返される。
図2は、本発明の画像形成方法をフルカラー画像形成装置に適用した概略図の一例を示す。
図中のK、Y、C、Mなどの各画像形成ユニットの並び(相対的な位置関係)や矢印によって示される回転方向は何らこれらに限定されるものではない。ちなみにKはブラック、Yはイエロー、Cはシアン、Mはマゼンタを意味している。図2において、静電潜像担持体1K、1Y、1C、1Mは図中の矢印方向に回転する。各静電潜像担持体は帯電手段である帯電器2K、2Y、2C、2Mにより帯電される。帯電した各静電潜像担持体の表面は、静電潜像形成手段である露光器3K、3Y、3C、3Mによって露光され、静電潜像が形成される。その後、現像手段である現像器4K、4Y、4C、4Mに具備される現像剤担持体6K、6Y、6C、6Mの上に担持された二成分系現像剤により静電潜像はトナー像として可視像化される。さらに転写手段である中間転写帯電器10K、10Y、10C、10Mにより中間転写体9に転写される。
中間転写体9に転写されたトナー像は転写手段である転写帯電器11により、記録媒体12に転写される。記録媒体12に転写されたトナー像は、定着手段である定着器13により加熱圧力定着され、画像として出力される。そして、中間転写体9のクリーニング部材である中間転写体クリーナー14は、転写残トナーなどを回収する。
本発明の現像方法としては、具体的には、現像剤担持体に交流電圧を印加して、現像領域に交番電界を形成しつつ、磁気ブラシが感光体に接触している状態で現像を行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ)と静電潜像担持体(感光ドラム)との距離(S−D間距離)は、100μm以上1000μm以下であることが、キャリア付着抑制及びドット再現性の向上において良好である。S−D間距離が100μm以上であれば、現像剤の供給が十分あり、適切な画像濃度が得られる。S−D間距離が1000μm以下であれば、磁極S1からの磁力線が広がり磁気ブラシの密度が低くなったり、ドット再現性が劣ったり、磁性コートキャリアを拘束する力が弱まってキャリア付着が生じやすくなったりすることもない。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は300V以上3000V以下、好ましくは500V以上1800V以下である。また周波数は500Hz以上10000Hz以下、好ましくは1000以上7000Hz以下であり、それぞれプロセスにより適宜選択して用いることができる。この場合、交番電界を形成するための交流バイアスの波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはDuty比を変えた波形が挙げられる。トナー像の形成速度の変化に対応するためには、必要に応じて、非連続の交流バイアス電圧を有する現像バイアス電圧(断続的な交番重畳電圧)を現像剤担持体に印加して現像を行うことが好ましい。印加電圧が300V以上あれば十分な画像濃度が得られやすく、また非画像部のカブリトナーを良好に回収することができる。また、印加電圧が3000V以下であれば磁気ブラシを介して、潜像を乱したり、画質低減を招いたりしない。
良好に帯電したトナーを有する二成分系現像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めることができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbackは、現像システムにも依るが200V以下、より好ましくは150V以下が良い。コントラスト電位としては、十分な画像濃度が出るように100V以上400V以下が好ましく用いられる。
また、周波数が500Hzより低いと、プロセススピードにも関係するが、静電潜像担感光体の構成としては、通常、画像形成装置に用いられる感光体と同じで良い。例えば、アルミニウム、SUSなどの導電性基体の上に、順に導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層、必要に応じて電荷注入層を設ける構成の感光体が挙げられる。
導電層、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層は、通常、感光体に用いられるもので良い。感光体の最表面層として、例えば電荷注入層あるいは保護層を用いてもよい。
<磁性キャリア、磁性コアの一次粒子の体積分布基準の50%粒径(D50)の測定方法>
粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装(株)製)にて測定を行った。
磁性キャリア、多孔質磁性コアの体積分布基準の50%粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(日機装(株)製)を装着して行った。Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33l/秒、圧力約17kPaとした。制御は、ソフトウエア上で自動的に行う。粒径は体積平均の累積値である50%粒径(D50)を求める。制御及び解析は付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行う。測定条件は下記のとおりである。
SetZero時間 :10秒
測定時間 :10秒
測定回数 :1回
粒子屈折率 :1.81%
粒子形状 :非球形
測定上限 :1408μm
測定下限 :0.243μm
測定環境 :温度23℃、相対湿度50%
<磁性キャリアの水分率変化の測定方法>
磁性キャリアをステンレス皿に精密天秤で10g秤量し、設定温度60℃、減圧した乾燥機に5時間静置したときのキャリア重量をW1とする。その後、得られた磁性キャリアを温度30℃、湿度80%の雰囲気下に24時間静置したときのキャリア重量をW2とする。また、このときの磁性キャリアの水分率をA質量%とする。
その後、続けて温度23℃、湿度5%の環境下に24時間静置したときのキャリア重量をW3とする。また、このときの磁性キャリアの水分率をB質量%とする。
下記式(1)に従い、磁性キャリアの水分率変化を算出した。
磁性キャリアの水分率変化(質量%)
=[(W2−W1)×100/W1]−[(W3−W1)×100/W1]
=[A]−[B]
=(A−B) 式(1)
<磁性キャリアの樹脂被覆層膜厚の測定方法>
上記樹脂被覆層の膜厚の測定方法は、磁性キャリアの断面を透過電子顕微鏡(TEM)(各50,000倍)で観察し、被覆層の厚みを計測した。
具体的には、アルゴンイオンミリング装置((株)日立ハイテクノロジーズ製、商品名E−3500)を用い、磁性キャリアをイオンミリングし、透過電子顕微鏡(TEM)(各50,000倍)にて磁性キャリア断面の樹脂被覆層厚みを任意に10点測定した。磁性キャリア100点に対して上記と同様の測定を行い、得られた樹脂被覆層厚み測定値1000点の中から最小値及び最大値を選出し、最小膜厚(μm)及び最大膜厚(μm)とした。イオンミリング測定条件は下記のとおりである。
ビーム径 :400μm(半値幅)
イオンガン加速電圧 :5kV
イオンガン放電電圧 :4kV
イオンガン放電電流 :463μA
イオンガン照射電流量 :90μA/cm/1分
<磁性キャリアおよびキャリアコアの真密度の測定方法>
真密度は、乾式自動密度計オートピクノメータ(ユアサアイオニクス(株)製)を用いて測定した。
<多孔質磁性コアの細孔径及び総細孔容積の測定>
多孔質磁性コアの細孔径分布は、水銀圧入法により測定される。
測定原理は、以下のとおりである。
本測定では、水銀に加える圧力を変化させ、その際の細孔中に浸入した水銀の量を測定する。細孔内に水銀が浸入し得る条件は、圧力P、細孔直径D、水銀の接触角と表面張力をそれぞれθとσとすると、ちからの釣り合いから、PD=−4σCOSθで表せる。接触角と表面張力を定数とすれば、圧力Pとそのとき水銀が浸入し得る細孔直径Dは反比例することになる。このため、圧力Pとそのときに浸入液量Vを、圧力を変えて測定し得られる、P−V曲線の横軸Pを、そのままこの式から細孔直径に置き換え、細孔分布を求めている。
測定装置としては、ユアサアイオニクス(株)製、全自動多機能水銀ポロシメータPoreMasterシリーズ・PoreMaster−GTシリーズや、(株)島津製作所製、自動ポロシメータオートポアIV 9500 シリーズなどを用いて測定することができる。
具体的には、(株)島津製作所製のオートポアIV9520を用いて、下記条件・手順にて測定を行った。
測定条件
測定環境 20℃
測定セル 試料体積 5cm3、圧入体積 1.1cm3、用途 粉体用
測定範囲 2.0psia(13.8kPa)以上、59989.6psia(413.7kPa)以下
測定ステップ 80ステップ
(細孔径を対数で取ったときに、等間隔になるようにステップを刻む)
圧入パラメータ 排気圧力 50μmHg
排気時間 5.0分
水銀注入圧力 2.0psia(13.8kPa)
平衡時間 5秒
高圧パラメータ 平衡時間 5秒
水銀パラメータ 前進接触角 130.0degrees
後退接触角 130.0degrees
表面張力 485.0mN/m(485.0dynes/cm)
水銀密度 13.5335g/mL
測定手順
(1)多孔質磁性コアを、約1.0g秤量し試料セルに入れる。
秤量値を入力する。
(2)低圧部で、2.0psia(13.8kPa)以上、45.8psia(315.6kPa)以下の範囲を測定。
(3)高圧部で、45.9psia(316.3kPa)以上、59989.6psia(413.6kPa)以下の範囲を測定。
(4)水銀注入圧力及び水銀注入量から、細孔径分布を算出する。
(2)、(3)、(4)は、装置付属のソフトウエアにて、自動で行った。
上記の様にして計測した細孔径分布から、0.1μm以上3.0μm以下の細孔径の範囲における微分細孔容積が最大となる細孔径を読み取り、それをもって、微分細孔容積が極大となる細孔径とする。
また、0.1μm以上3.0μm以下の細孔径の範囲における微分細孔容積を積分した総細孔容積を、付属のソフトウエアを用いて算出した。
<多孔質磁性コアの比抵抗測定>
多孔質磁性コアの比抵抗は、図3に概略される測定装置を用いて測定する。
図3(a)は、試料を入れる前のブランク状態における図であり、図3(b)は試料を入れたときの状態を表す図である。なお、磁性キャリアは電界強度2000(V/cm)及び1000(V/cm)、キャリアコアは電界強度300(V/cm)における比抵抗を測定する。
抵抗測定セルAは、断面積2.4cm2の穴の開いた円筒状の容器(PTFE樹脂製)17、下部電極(ステンレス製)18、支持台座(PTFE樹脂製)19、上部電極(ステンレス製)20から構成される。支持台座19の上に円筒状の容器17を載せ、試料(磁性キャリア又はキャリアコア)21を厚さ約1mmになるように充填し、充填された試料21に上部電極20を載せ、試料の厚みを測定する。図3(a)に示す如く、試料のないときの間隙をd1(mm)とし、図3(b)に示す如く、厚さ約1mmになるように試料を充填したときの間隙をd2(mm)とすると、試料の厚みd(mm)は下記式で算出される。
d=d2−d1
このとき、試料の厚みdが0.95mm以上1.04mm以下となるように試料の質量を適宜変える。
電極間に直流電圧を印加し、そのときに流れる電流を測定することによって試料の比抵抗を求めることができる。測定には、エレクトロメーター22(ケスレー6517A ケスレー社製)及び制御用に処理コンピュータ23を用いる。
制御用の処理コンピュータにナショナルインスツルメンツ社製の制御系と制御ソフトウエア(LabVEIW ナショナルインスツルメンツ社製)を用いた。
測定条件として、試料と電極との接触面積S=2.4cm2、試料の厚み0.95mm以上1.04mm以下になるように実測した値dを入力する。また、上部電極の荷重270g、最大印加電圧1000Vとする。
比抵抗(Ω・cm)=(印加電圧(V)/測定電流(A))×S(cm2)/d(cm)
電界強度(V/cm)=印加電圧(V)/d(cm)
磁性キャリア及びキャリアコアの上記電界強度における比抵抗は、グラフ上の上記電界強度における比抵抗をグラフから読み取る。また、ブレイクダウンポイントについては、得られたグラフにおいて、ブレイクダウンする直前の測定値を採用する。
<親水性処理した粒子のメタノール濡れ性の測定方法>
500mLビーカーに親水性処理をした粒子を0.20gを精量する。続いて純粋50mLを加え、マグネチックスターラーで撹拌しながら、親水性処理した粒子が液面に浮いた状態で液面下にメタノールを4.0mL/分の滴下速度で連続的に添加しながら注入する。親水性処理した粒子全量が溶液中に懸濁し、液面上に親水性処理した粒子が認められなくなったときを終点として、次式を用いてメタノール濡れ性を算出し、親水性処理した粒子の親水性を示す指標とした。
メタノール濡れ性(%)=X/(50+X)・100
Xは、終点に至るまでに注入したメタノールの添加量。
<粒子の表面官能基濃度の測定法>
・カルボキシル基濃度の測定法
インジウム箔上に粒子10mg張り付ける。その際、インジウム箔部が露出しないように粒子を均一に張り付ける。30mLスクリュー管瓶に2,2,2−トリフルオロエタノール1.0mLを滴下し、系中を蒸気で飽和させる。系中にインジウム箔ごと粒子を入れ、2,2,2−トリフルオロエタノール雰囲気中に粒子を晒した状態で12時間静置する。この際、粒子が2,2,2−トリフルオロエタノール液に直接付着しないように注意する。粒子をインジウム箔ごと系中から取り出し、設定温度25℃、減圧した乾燥機中に6時間静置した。得られた粒子に対して、XPS分析を行うと、2,2,2−トリフルオロエチルエステル由来のC1SXPSピーク(P1)と粒子由来元素のXPSピーク(P2)が検出されるため、下記式(2)に従い、粒子の表面官能基濃度を算出した。なお、測定条件は以下のとおりである。
装置 :PHI5000VERSAPROBEII(アルバック・ファイ株式会社)
照射線 :Al Kd線
出力 :25W 15kV
PassEnergy:29.35eV
Stepsize :0.125eV
XPSピーク(P2):C1S(CB)、Ti2P(TiO、SrTiO)、Al2P(Al)、Si2P(SiO)、Mg2P(MgO)、Zn2P3/2(ZnO)
粒子の表面官能基濃度[%]=P1/P2×100 (式2)
・エステル基(カルボニル基)濃度の測定法
反応試薬を2,2,2−トリフルオロエタノールからジアミンに変更する以外は、エステル基(カルボキシル基)濃度の測定と同様の方法にて、XPS分析を行った。イミノ基由来のN1SXPSピーク(P3)が検出されるため、下記式(3)に従い、粒子の表面官能基濃度を算出した。
粒子の表面官能基濃度[%]=P3/P2×100 (式3)
<無機粒子もしくはカーボンブラックの一次粒子の体積平均粒子径の測定方法>
本発明における親水性処理された粒子の一次粒子の体積平均粒子径は、透過型電子顕微鏡にて観察し、粒子の長軸と短軸の平均値を粒径とした。また粒子100個の粒径を測定してその平均値を一次粒子の体積平均粒子径とした。
<トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)の測定方法>
トナーの重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)は、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター(株)製)と、測定条件設定及び測定データ解析をするための付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター(株)製)を用いた。実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで測定し、測定データの解析を行い、算出した。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター(株)製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行った。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更画面」において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター(株)製)を用いて得られた値を設定する。閾値/ノイズレベルの測定ボタンを押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、測定後のアパーチャーチューブのフラッシュにチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定画面」において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下のとおりである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに上記電解水溶液約200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、解析ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに上記電解水溶液約30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業(株)製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を約0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス(株)製)の水槽内に所定量のイオン交換水を入れる。この水槽中に上記コンタミノンNを約2mL添加する。
(4)上記(2)のビーカーを上記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)上記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ上記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した上記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した上記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の上記専用ソフトにて解析を行ない、重量平均粒径(D4)および個数平均粒径(D1)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、分析/体積統計値(算術平均)画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、分析/個数統計値(算術平均)画面の「平均径」が個数平均粒径(D1)である。
<微粉量の算出方法>
トナー中の個数基準の微粉量(個数%)は、以下のようにして算出する。
例えば、トナー中の4.0μm以下の粒子の個数%は、上記のMultisizer 3の測定を行った後、(1)専用ソフトでグラフ/個数%に設定して測定結果のチャートを個数%表示とする。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「<」にチェック、その下の粒径入力部に「4」を入力する。そして、(3)分析/個数統計値(算術平均)画面を表示したときの「<4μm」表示部の数値が、トナー中の4.0μm以下の粒子の個数%である。
<粗粉量の算出方法>
トナー中の体積基準の粗粉量(体積%)は、以下のようにして算出する。
例えば、トナー中の10.0μm以上の粒子の体積%は、上記のMultisizer 3の測定を行った後、(1)専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。(2)書式/粒径/粒径統計画面における粒径設定部分の「>」にチェック、その下の粒径入力部に「10」を入力する。そして、(3)分析/体積統計値(算術平均)画面を表示したときの「>10μm」表示部の数値が、トナー中の10.0μm以上の粒子の体積%である。
以下、実施例を参照して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
<多孔質磁性コア1の製造例>
工程1(秤量・混合工程)
Fe23 68.3質量%
MnCO3 28.5質量%
Mg(OH)2 2.0質量%
SrCO3 1.2質量%
上記フェライト原材料を秤量し、フェライト原料80質量部に水20質量部を加え、その後、直径(φ)10mmのジルコニアを用いてボールミルで3時間湿式混合しスラリーを調製した。スラリーの固形分濃度は、80質量%とした。
工程2(仮焼成工程)
混合したスラリーをスプレードライヤー(大川原化工機(株)製)により乾燥した後、バッチ式電気炉で、窒素雰囲気下(酸素濃度1.0体積%)、温度1050℃で3.0時間焼成し、仮焼フェライトを作製した。
工程3(粉砕工程)
仮焼フェライトをクラッシャーで0.5mm程度に粉砕した後に、水を加え、スラリーを調製した。スラリーの固形分濃度を70質量%とした。1/8インチのステンレスビーズを用いた湿式ボールミルで3時間粉砕し、スラリーを得た。さらにこのスラリーを直径1mmのジルコニアを用いた湿式ビーズミルで4時間粉砕し、体積分布基準の50%粒子径(D50)が1.3μm仮焼フェライトスラリーを得た。
工程4(造粒工程)
上記仮焼フェライトスラリーに、100質量部に対し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム1.0質量部、バインダーとしてポリビニルアルコール1.5質量部の割合で添加した後、スプレードライヤー(大川原化工機(株)製)で球状粒子に造粒、乾燥した。得られた造粒物に対して、粒度調整を行った後、ロータリーキルンを用いて700℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーなどの有機物を除去した。
工程5(焼成工程)
窒素雰囲気下(酸素濃度1.3体積%)で、室温から焼成温度(1100℃)になるまでの時間を2時間とし、温度1100℃で4時間保持し、焼成した。その後、8時間をかけて温度60℃まで降温し、窒素雰囲気から大気に戻し、温度40℃以下で取り出した。
工程6(選別工程)
凝集した粒子を解砕した後に、目開き150μmの篩で篩分して粗大粒子を除去、風力分級を行い微粉を除去し、さらに磁力選鉱により低磁力分を除去して多孔質磁性コア1を得た。得られた多孔質磁性コア1は、多孔質状で孔を有していた。得られた多孔質磁性コア1の各工程の製造条件を表1、各物性値を表2に示す。
<多孔質磁性コア2〜5の製造例>
多孔質磁性コア1の製造例のうち、各工程の製造条件を表1に示すように変更する以外、同様にして多孔質磁性コア2〜5を作製した。
得られた多孔質磁性コア2〜5の各工程の製造条件、選別条件を表1、各物性値を表2に示す。
Figure 2017129635
Figure 2017129635
<添加粒子1〜5、7〜10の製造例>
添加粒子1を次のように調製した。
容積500mLの擦り合わせ丸底フラスコにチタン酸ストロンチウム(商品名:SW540、チタン工業(株)製)100質量部を入れ、系中を窒素雰囲気とした後、無水トルエン300質量部を加えた。これを氷冷後、トリエチルアミン5質量部、ジメチルアミノピリジン10質量部、無水酢酸10質量部を加え、25℃まで昇温し2時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100質量部を加えて反応を停止し、水、トルエン溶媒により洗浄し、風乾、減圧乾燥により化学修飾粒子を得た。
得られた化学修飾粒子100質量部を容積500mLの擦り合わせ丸底フラスコに入れ、メタノール200質量部を加えた。これを氷冷後、炭酸カルシウム30質量部を加え、25℃まで昇温し2時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液100質量部を加えて反応を停止し、水により洗浄し、風乾、減圧乾燥により添加粒子1を得た。
また、粒子、または処理剤を変更する以外は、添加粒子1と同様の処理を行い、添加粒子2〜5、及び7〜10を得た。得られた添加粒子1〜5、7〜10の処理条件を表3に示す。
<添加粒子6の製造例>
添加粒子6を次のように調製した。
容積500mLの擦り合わせ丸底フラスコにカーボンブラック(#4400、東海カーボン(株)製)100質量部を筒状のオゾン処理器に入れた。続いて、オゾン発生器(コトヒラ工業(株)製KQS−120)にて、1時間当たりオゾン5質量部を発生させ、オゾン雰囲気下、処理温度は40℃に保ち2時間酸化処理を実施し、添加粒子6を得た。
得られた添加粒子6の処理条件を表3に示す。
<添加粒子11〜15の製造例>
添加粒子11を以下のように調製した。
容積500mLの擦り合わせ丸底フラスコに酸化亜鉛粉末100質量部を入れ、系中を窒素雰囲気とした後、無水トルエン300質量部を加えた。これを氷冷後、トリエチルアミン5質量部、ジメチルアミノピリジン10質量部、ギ酸塩化物10質量部を加え、25℃まで昇温し2時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100質量部を加えて反応を停止し、水、トルエン溶媒により洗浄し、風乾、減圧乾燥により添加粒子11を得た。
また、処理剤、及び処理量を変更する以外は、添加粒子11と同様の処理を行い、添加粒子12〜15を得た。得られた添加粒子11〜15の処理条件を表3に示す。
<添加粒子16>
添加粒子16は、チタン酸ストロンチウム(商品名:SW540、チタン工業(株)製)を特別な処理をしない状態で使用した。得られた添加粒子16の処理条件を表3に示す。
<添加粒子17の製造例>
添加粒子17を以下のように調製した。
容積500mLの擦り合わせ丸底フラスコにチタン酸ストロンチウム(商品名:SW540、チタン工業(株)製)100質量部を入れ、系中を窒素雰囲気とした後、無水ジメチルホルムアミド300質量部を加えた。これを氷冷後、イミダゾール10質量部、t-ブチルジメチルシリル塩化物10質量部を加え、25℃まで昇温し20時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100質量部を加えて反応を停止し、水、トルエン溶媒により洗浄し、風乾、減圧乾燥により添加粒子17を得た。得られた添加粒子17の処理条件を表3に示す。
Figure 2017129635
<磁性キャリア1〜22の製造例>
工程1(充填工程)
磁性コア粒子1、100質量部を混合撹拌機((株)ダルトン製の万能撹拌機NDMV型)の撹拌容器内に入れ、60℃に温度を保ち、2.3kPaまで減圧しながら窒素を導入した。その後、滴下量を、磁性コア粒子100質量部対し、表4に示す樹脂成分の固形分として5.0質量部となるように調整し、表5に示す樹脂溶液4を多孔質磁性コア1に滴下した。
滴下終了後2時間そのまま撹拌を続けた後、70℃まで温度を上げ、減圧下で溶剤を除去して、多孔質磁性コア1の粒子内に樹脂溶液4から得られる充填材を充填した。
冷却後、得られた充填コア粒子を回転可能な混合容器内に、スパイラル羽根を有する混合機(杉山重工(株)製のドラムミキサーUD−AT型)に移し、窒素雰囲気下で、2℃/分の昇温速度で、撹拌機の設定温度220℃に昇温した。この温度で1.0時間加熱撹拌を行い、樹脂を硬化させ、さらに1.0時間、200℃を保持しながら撹拌を続けた。
その後室温まで冷却し、樹脂が充填、硬化されたフェライト粒子を取り出し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。さらに、振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が充填された樹脂充填フェライト粒子を得た。
工程2(樹脂被覆工程)
引き続き、減圧下(1.5kPa)、温度60℃で維持されている遊星運動型混合機(ホソカワミクロン(株)製のナウタミキサVN型)に、表6に示す樹脂溶液1を投入した。投入量として、多孔質磁性コア1 100質量部に対して、表4に示す樹脂成分の固形分が2.0質量部になるように調製した。投入の仕方として、1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去及び塗布操作を行った。次いで、さらに1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去及び塗布操作を行い、さらに1/3の量の樹脂溶液を投入し、20分間溶媒除去及び塗布操作を行った。
その後、樹脂被覆層組成物で被覆された磁性キャリアを回転可能な混合容器内にスパイラル羽根を有する混合機(杉山重工(株)製のドラムミキサーUD−AT型)に移す。混合容器を1分間に10回転させて撹拌しながら、窒素雰囲気下に温度120℃で2時間熱処理した。得られた磁性キャリア1を、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級した。体積分布基準の50%粒径(D50)39.0μmの磁性キャリア1を得た。
得られた磁性キャリア1の各工程の製造条件を表7、各物性値を表8に示す。
更に、表7に示す製造条件とした磁性キャリア2〜22を作製し、これらの各物性値を表8に示した。
なお、磁性キャリア7に関しては被覆工程を下記の要領とした。
・磁性キャリア7の乾式被覆工程
撹拌機として、ノビルタ(ホソカワミクロン(株)製)に、多孔質磁性コア1を100質量部と、溶媒を除去し、樹脂固形分のみを取り出し、さらに重量平均粒子径で50μmに粉砕された樹脂溶液10の樹脂固形分を5.0質量部投入した。予備混合工程として、撹拌部材の最外端周速が1m/秒で2分間撹拌混合し、その後10m/秒に調整しながら、15分間被覆処理し、磁性キャリア7粒子を得た。得られた磁性キャリア7を、磁力選鉱により低磁力品を分別し、開口150μmの篩を通した後、風力分級器で分級し、体積分布基準の50%粒径(D50)40.8μmの磁性キャリア7を得た。得られた磁性キャリア7の各工程の製造条件を表7、各物性値を表8に示す。
Figure 2017129635
Figure 2017129635
Figure 2017129635
Figure 2017129635
Figure 2017129635
<トナー1の製造例>
・結着樹脂(ポリエステル樹脂) 100質量部
・C.I.ピグメントブルー15:3 4.5質量部
・1,4−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物 0.5質量部
・ノルマルパラフィンワックス(融点:78℃) 6質量部
上記の処方の材料を、ヘンシェルミキサー(FM−75J型、日本コークス工業(株)製)でよく混合した後、温度130℃に設定した2軸混練機(PCM−30型、池貝鉄鋼(株)製)にて10kg/hのFeed量で混練(吐出時の混練物温度は約150℃)した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗砕した後、機械式粉砕機(T−250:フロイント・ターボ(株)製)にて15kg/hrのFeed量で微粉砕した。そして、重量平均粒径が5.5μmであり、粒径4.0μm以下の粒子を55.6個数%含有し、かつ粒径10.0μm以上の粒子を0.8体積%含有する粒子を得た。
得られた粒子を回転式分級機(TTSP100、ホソカワミクロン(株)製)にて、微粉及び粗粉をカットする分級を行った。重量平均粒径が6.4μmであり、粒径4.0μm以下の粒子の存在率が25.8個数%、かつ粒径10.0μm以上の粒子を2.5体積%含有するシアントナー粒子1を得た。
さらに、下記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス工業(株)製)に投入し、回転羽根の周速を35.0(m/秒)とし、混合時間3分で混合することにより、シアントナー粒子1の表面に、シリカと酸化チタンを付着させシアントナー1を得た。
・シアントナー粒子1 100質量部
・シリカ 3.5質量部
(ゾルゲル法で作製したシリカ微粒子にヘキサメチルジシラザン処理1.5質量%で表面処理した後、分級によって所望の粒度分布に調整したもの。)
・酸化チタン 0.5質量部
(アナターゼ形の結晶性を有するメタチタン酸をオクチルシラン化合物で表面処理したもの。)
また、シアントナー粒子1のうち、C.I.ピグメントブルー15:3:5質量部に変えて、C.I.ピグメントイエロー74:7.0質量部、C.I.ピグメントレッド122:6.3質量部、カーボンブラック:5.0質量部使用して、それぞれイエロー、マゼンタ、及びブラックトナー粒子1を得た。
さらに、シアントナー1と同様にして、それぞれイエロー、マゼンタ、及びブラックトナー1を得た。
得られたトナーの処方、及び物性値を表9に示す。
Figure 2017129635
<実施例1>
90質量部の磁性キャリア1に対し、各色トナー1を10質量部加え、振とう機(YS−8D型:(株)ヤヨイ製)にて振とうし、二成分系現像剤300gを調製した。振とう機の振幅条件は200rpm、2分間とした。
一方、10質量部の磁性キャリア1に対し、各色トナー1を90質量部加え、常温常湿(温度23℃/相対湿度50%。以下、N/Nとも記載する。)環境において、V型混合機により5分間混合し、補給用現像剤を得た。
上記二成分系現像剤および補給用現像剤100質量部に対して、25℃、減圧環境下で、5時間撹拌しながら乾燥処理を行った。
上記二成分系現像剤および補給用現像剤を用いて以下の評価を行った。
画像形成装置として、キヤノン(株)製カラー複写機imageRUNNER ADVANCE C9075 PRO改造機を用いた。
各色現像器に二成分系現像剤を入れ、各色補給用現像剤を入れた補給用現像剤容器をセットし、画像を形成し、各種評価を行った。
複写機の静置環境としては、温度30℃/相対湿度80%(以下、HHとも記載する。)環境にて24時間静置した後に、温度23℃/相対湿度5%(以下、NLとも記載する。)に24時間かけて変更したときの環境状態をH/Haとする。
耐久試験として、HH環境の下では、画像比率40%のFFh出力のチャートを用いた。FFhとは、256階調を16進数で表示した値であり、00hが256階調の1階調目(白地部)であり、FFhが256階調の256階調目(ベタ部)である。
出力画像の種類や出力枚数は、各評価項目によって変更した。
条件:
紙 レーザービームプリンター用紙CS−814(81.4g/m2
(キヤノンマーケティングジャパン(株))
画像形成速度 A4サイズ、フルカラーで80(枚/分)で出力できるように改造した。
現像条件 現像コントラストを任意値で調整可能にし、本体による自動補正が作動し
ないように改造した。
交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は、周波数2.0kHz、Vppが
0.7kVから1.8kVまで0.1kV刻みで変えられるように改造し
た。
各色とも、単色で画像が出力できるように改造した。
各評価項目を以下に示す。
(1)白抜け
H/Ha環境下で初期、及び連続通紙2000枚直後、転写紙の搬送方向に対して、ハーフトーン横帯(30h 幅10mm)とベタ横帯(FFh 幅10mm)を交互に並べたチャートを出力する。その画像をスキャナで読みとり、二値化処理を行う。二値化画像の搬送方向におけるあるラインの輝度分布(256階調)をとった。そのときのハーフトーンの輝度に接線を引き、ベタ部輝度と交わるまでのハーフトーン部後端の接線からずれた輝度の領域(面積:輝度数の和)をもって、白抜け度とし、以下の基準に基づき評価した。評価はシアン単色で行った。
A:20未満
B:20以上30未満
C:30以上40未満
D:40以上50未満
E:50以上
(2)H/Ha環境下での階調の変化
H/Ha環境状態で各パターンを以下に示す濃度に設定した画像を10枚出力する。画像はX−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)により、10枚の画像のパターンの平均値を算出する。
パターン1:0.10〜0.15
パターン2:0.25〜0.30
パターン3:0.45〜0.50
パターン4:0.65〜0.70
パターン5:0.85〜0.90
パターン6:1.05〜1.10
パターン7:1.25〜1.30
パターン8:1.45〜1.50
判断基準は、以下のとおりである。
A:すべてのパターン画像が上記の濃度範囲を満足する
B:一つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
C:二つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
D:三つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
E:四つ以上のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる。
(3)耐久後の混色の色味変動
イエローとマゼンタの混色である、レッドの色味変動を評価した。
耐久試験前に、各色単色の紙上のベタ画像反射濃度が1.5となるように、現像コントラストを調整した。HH環境下でレッドの初期ベタ画像を出力した後、20000枚連続通紙直後のレッドのベタ画像を出力し、耐久前後における色味変動の度合いを確認した。
<色味変動差の測定方法>
色味変動差はa*、b*をSpectroScan Transmission(GretagMacbeth社製)を用いて測定することによって求められる。以下に具体的な測定条件の一例を示す。
(測定条件)
観測光源:D50
観測視野:2°
濃度:DIN NB
白色基準:Pap
フィルター:なし
一般的に、a*、b*とは、色を数値化して表現するのに有用な手段であるL***表色系で用いられている値である。a*及びb*は、両者で色相を表す。色相とは、赤、黄、緑、青、紫等、色あいを尺度化したものである。a*及びb*のそれぞれは、色の方向を示しており、a*は赤−緑方向、b*は黄−青方向を表している。本発明において色味変動の差(ΔC)を以下のように定義した。
ΔC={(HH環境の耐久後画像のa*−HH環境の初期画像のa*2
+(HH環境の耐久後画像のb*−HH環境の初期画像のb*21/2
測定は、画像中の任意の5点を測定してその平均値を求めた。評価方法は、それぞれの環境で出力したベタ画像のa*、b*を測定し、上記式によってΔCを求めた。
A:0≦ΔC<2.0
B:2.0≦ΔC<3.5
C:3.5≦ΔC<5.0
D:5.0≦ΔC<6.5
E:6.5≦ΔC
(4)耐久後キャリア付着
HH環境下耐久画像出力評価を行った後、キャリア付着を評価した。00H画像、及びFFh画像を出力し、画像出力途中で電源を切り、クリーニングされる前の静電潜像担持体の上に透明な粘着テープを密着させてサンプリングした。そして、3cm×3cm中の静電荷潜像担持体の上に付着していた磁性キャリア粒子の個数をカウントし、1cm2当りの付着キャリア粒子の個数を算出し、以下の基準により評価した。評価はシアン単色で行った。
A:2個以下
B:3個以上4個以下
C:5個以上6個以下
D:7個以上8個以下
E:9個以上
(5)ハーフトーン画像の耐久後ガサツキ性
HH環境下で初期、及び耐久画像出力評価(5万枚)を行った後、ハーフトーン画像(30H)をA4で1枚印刷した。画像はデジタルマイクロスコープVHX−500(レンズワイドレンジズームレンズVH−Z100 (株)キーエンス製)を用い、ドット1000個の面積を測定した。ドット面積の個数平均(S)とドット面積の標準偏差(σ)を算出し、ドット再現性指数を下記式により算出した。そして、ハーフトーン画像のガサツキをドット再現性指数(I)とし、初期との差を比較した。
ドット再現性指数(I)=σ/S×100
ガサツキの評価基準としては、シアン単色で、以下の基準により評価した。
A:初期との差が3.0未満
B:初期との差が3.0以上5.0未満
C:初期との差が5.0以上8.0未満
D:初期との差が8.0以上10.0未満
E:初期との差が10.0以上
(6)耐久後現像性
耐久後現像性の評価は、HH環境下、初期Vppを1.3kVに固定し、シアン単色ベタ画像の濃度が1.50(反射濃度)になるときのコンストラスト電位を設定した。
その設定で2万枚耐久後、Vppは1.3kVで、画像濃度1.50になるコントラスト電位を求め、初期との差を比較した。評価はシアン単色で行った。
反射濃度は、分光濃度計500シリーズ(X−Rite社製)を用いて測定した。
現像性の評価基準
A:初期との差が、40V未満
B:初期との差が、40V以上60V未満
C:初期との差が、60V以上80V未満
D:初期との差が、80V以上100V未満
E:初期との差が、100V以上
(7)耐久前後の階調の変化
初期設定で、各パターンを以下に示す濃度に設定した画像を、HH環境下で、2000枚通紙直後に、出力し、初期と2000枚通紙直後の階調性のズレを確認した。画像はX−Riteカラー反射濃度計(Color reflection densitometer X−Rite 404A)によりそれぞれの画像濃度を測定することにより判断した。評価はシアン単色で行った。
パターン1:0.10〜0.13
パターン2:0.25〜0.28
パターン3:0.45〜0.48
パターン4:0.65〜0.68
パターン5:0.85〜0.88
パターン6:1.05〜1.08
パターン7:1.25〜1.28
パターン8:1.45〜1.48
判断基準は、以下のとおりである。
A:すべてのパターン画像が上記の濃度範囲を満足する
B:一つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
C:二つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
D:三つのパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる
E:四つ以上のパターン画像が上記の濃度範囲をはずれる。
(8)総合判定
上記評価項目(1)〜(7)における評価ランクを数値化し、合計値を以下の基準により判定を行った。なお、評価項目(6)以外の評価ランクは、「A=5、B=4、C=3、D=2、E=0」とし、評価項目(6)の評価ランクは、「A=10、B=8、C=6、D=4、E=2」とした。
A:35以上
B:28以上34以下
C:20以上27以下
D:15以上19以下
E:14以下
実施例1では、いずれの評価においても、非常に良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例2〜6>
実施例1と同様に、磁性キャリア2〜6を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例2〜6では、実施例1と比較して、添加粒子種が異なるが、いずれの評価においても、非常に良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例7>
実施例1と同様に、磁性キャリア7を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例7では、実施例1と比較して、添加粒子を二種含有させていることで異なるが、いずれの評価においても、非常に良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例8>
実施例1と同様に、磁性キャリア8を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例8では、実施例1と比較して、樹脂被覆層の樹脂種が異なる。樹脂被覆層にポリスチレン樹脂を用いていることにより、NL環境での白抜けや階調変化に若干の影響が生じた。また、HH環境における耐久後の色味やハーフトーン画像のガサツキ性に若干の影響が生じたが、いずれの評価も良好な結果であった。それ以外の評価は非常に良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例9>
実施例1と同様に、磁性キャリア9を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例9では、実施例8と比較して、充填材の樹脂種が異なる。充填材にポリスチレン樹脂を用いていることにより、NL環境での白抜けや階調変化に若干の影響が生じた。また、HH環境における耐久後の色味やハーフトーン画像のガサツキ性に若干の影響が生じたが、いずれの評価も良好な結果であった。それ以外の評価は非常に良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例10>
実施例1と同様に、磁性キャリア10を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例10では、実施例9と比較して、樹脂被覆層の膜厚が薄く、添加粒子の質量部が少ない。さらに添加粒子の平均径が小さい。この結果、NL環境での白抜けや階調変化に影響が生じたが、いずれの評価もやや良好な結果であった。また、HH環境での帯電特性の低減において、耐久後の色味、キャリア付着、ハーフトーン画像のガサツキ性、現像性、耐久前後の階調変化に若干の影響が生じたが、いずれの評価も良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例11>
実施例1と同様に、磁性キャリア11を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例11では、実施例9と比較して、樹脂被覆層の膜厚が厚く、添加粒子の質量部が多い。さらに添加粒子の平均径が大きい。この結果、NL環境での白抜けや階調変化に影響が生じたが、いずれの評価もやや良好な結果であった。また、HH環境における耐久後の色味、キャリア付着、ハーフトーン画像のガサツキ性、現像性、耐久前後の階調変化に若干の影響が生じたが、いずれの評価も良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例12>
実施例1と同様に、磁性キャリア12を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例12では、実施例11と比較して添加粒子種、官能基種、樹脂被覆層の膜厚、添加粒子の質量部及び添加粒子の平均径の点で異なる。この結果、NL環境での白抜けや階調変化に影響が生じたが、いずれの評価もやや良好な結果であった。また、HH環境における耐久後の色味、ハーフトーン画像のガサツキ性、現像性に影響が生じたが、いずれの評価もやや良好な結果であった。それ以外の評価は、いずれも良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例13>
実施例1と同様に、磁性キャリア13を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例13では、実施例11と比較して添加粒子種、官能基種、樹脂被覆層の膜厚、添加粒子の質量部及び添加粒子の平均径の点で異なる。この結果、NL環境での白抜けや階調変化に影響が生じたが、いずれの評価もやや良好な結果であった。また、HH環境における耐久後の色味、ハーフトーン画像のガサツキ性、現像性に影響が生じたが、いずれの評価もやや良好な結果であった。それ以外の評価は良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例14>
実施例1と同様に、磁性キャリア14を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例14では、実施例13と比較して添加粒子の親水性処理が異なる。添加粒子の官能基濃度が低減した結果、NL環境での白抜けや階調変化に影響が生じたが、いずれの評価もやや良好な結果であった。また、HH環境における耐久後の色味、キャリア付着、ハーフトーン画像のガサツキ性、現像性、耐久前後の階調変化に影響が生じたが、いずれの評価もやや良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例15>
実施例1と同様に、磁性キャリア15を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例15では、実施例14と比較して添加粒子表面の官能基濃度が異なる。官能基濃度が低いことで、NL環境での白抜けに影響が生じたが、問題ないレベルであった。それ以外は、いずれの評価もやや良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例16>
実施例1と同様に、磁性キャリア16を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例16では実施例15と比較して、添加粒子表面の官能基濃度が低い点で異なる。官能基濃度が低いことで、NL環境での白抜けに影響が生じたが、問題ないレベルであった。また、HH環境における耐久後の色味、ガサツキに影響が生じたが、問題ないレベルであった。それ以外は、いずれの評価もやや良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例17>
実施例1と同様に、磁性キャリア17を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例17では、実施例16と比較して、メタノール濡れ性が高い点で異なる。メタノール濡れ性が高いことによって、NL環境での白抜けに影響が生じたが、問題ないレベルであった。また、HH環境における耐久後の色味、ハーフトーン画像のガサツキ性、現像性、及び耐久前後の階調差に影響が生じたが、問題ないレベルであった。それ以外は、いずれの評価もやや良好な結果であった。評価結果を表10に示す。
<実施例18>
実施例1と同様に、磁性キャリア18を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
実施例18では実施例17と比較してメタノール濡れ性が高い点で異なる。メタノール濡れ性が高いことによって、NL環境での階調変化に影響が生じたが、問題ないレベルであった。評価結果を表10に示す。
<比較例1>
実施例1と同様に、磁性キャリア19を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例1では、実施例1と比較して、添加粒子に対する親水性処理を行っていない点で異なる。その結果、NL環境での白抜けが悪化した。また、HH環境における耐久後の色味、ハーフトーン画像のガサツキ性及び現像性のレベルが低下した。評価結果を表10に示す。
<比較例2>
実施例1と同様に、磁性キャリア20を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例2では、実施例1と比較して、添加粒子に対し、疎水性処理を行っている点で異なる。その結果、NL環境での白抜け及び階調の変化が悪化した。また、HH環境における耐久後の色味、ハーフトーン画像のガサツキ性及び現像性のレベルが低下した。評価結果を表10に示す。
<比較例3>
実施例3と同様に、磁性キャリア21を使用して実施例1と同じ比率で二成分系現像剤及び補給用現像剤を調製した。得られた現像剤を用いる以外は実施例1と同様にして評価を行った。
比較例3では、実施例1と比較して、充填材に添加粒子を含有していない点で異なる。その結果、NL環境での白抜けが悪化した。また、HH環境における耐久後の色味、ハーフトーン画像のガサツキ性及び現像性のレベルが低下した。評価結果を表10に示す。

Figure 2017129635
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1、1K、1Y、1C、1M:静電潜像担持体、2、2K、2Y、2C、2M:帯電器、3、3K、3Y、3C、3M:露光器、4、4K、4Y、4C、4M:現像器、5:現像容器、6、6K、6Y、6C、6M:現像剤担持体、7:マグネット、8:規制部材、9:中間転写体、10K、10Y、10C、10M:中間転写帯電器、11:転写帯電器、12:転写材(記録媒体)、13:定着器、14:中間転写体クリーナー、15、15K、15Y、15C、15M:クリーナー、16:前露光、40:磁性キャリア、41:多孔質磁性粒子、42:充填材、43:充填型磁性コア粒子、44:樹脂被覆層、45:樹脂、46:親水性処理された粒子

Claims (14)

  1. 多孔質磁性粒子と、前記多孔質磁性粒子の空孔に存在する充填材とを有する充填型磁性コア粒子、及び
    前記充填型磁性コア粒子の表面に存在する樹脂被覆層、
    を有する磁性キャリアであって、
    前記充填材が、
    (i)樹脂と、
    (ii)親水性処理された金属元素の酸化物粒子、親水性処理されたシリカ粒子、及び親水性処理されたカーボンブラックからなる群から選択される一種または二種以上の親水性処理された粒子と、
    を含有することを特徴とする磁性キャリア。
  2. 前記親水性処理された粒子のメタノール濡れ性が、85%以下である請求項1に記載の磁性キャリア。
  3. 前記親水性処理された粒子はその表面にエステル基及び/またはカルボキシル基を有し、
    前記エステル基及び/または前記カルボキシル基の官能基濃度が20%以上である請求項1または2に記載の磁性キャリア。
  4. 前記親水性処理された金属元素の酸化物粒子が、TiO、Al、MgO及びSrTiOから選択される一種または二種以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  5. 前記親水性処理された粒子の一次粒子の体積平均径は、10nm以上1000nm以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  6. 前記充填材が、前記樹脂を100質量部としたとき、前記親水性処理された粒子を1.0質量部以上20.0質量部以下含有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  7. 前記樹脂被覆層の膜厚は、0.01μm以上4.00μm以下である請求項1〜6のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  8. 前記充填材は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含むモノマーを重合して得られる重合体及び/またはシリコーン樹脂である請求項1〜7のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  9. 前記樹脂被覆層は、(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含むモノマーを重合して得られる重合体を含有する請求項1〜8のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  10. 温度30℃、湿度80%の環境下に24時間静置したときの前記磁性キャリアの水分率をA質量%とし、
    温度30℃、湿度80%の環境下に24時間静置後、温度23℃、湿度5%の環境下に24時間静置したときの前記磁性キャリアの水分率をB質量%としたとき、
    水分率変化(A−B)質量%が0.03質量%以下である請求項1〜9のいずれか一項に記載の磁性キャリア。
  11. 結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーと、磁性キャリアとを含有する二成分系現像剤であって、
    前記磁性キャリアが請求項1〜10のいずれか一項に記載の磁性キャリアであることを特徴とする二成分系現像剤。
  12. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、前記静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、前記静電潜像を二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、前記トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、及び転写された前記トナー像を前記転写材に定着する定着工程を有する画像形成方法であって、
    前記二成分系現像剤として、請求項11に記載の二成分系現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
  13. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、前記静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、前記静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、前記トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、転写されたトナー像を転写材に定着する定着工程を有し、現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が現像器に補給され、現像器内で過剰になった磁性キャリアが必要に応じて現像器から排出される画像形成方法に使用するための補給用現像剤であって、
    前記補給用現像剤は、補給用磁性キャリアと、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーとを含有し、
    前記補給用現像剤は、前記補給用磁性キャリア1質量部に対して前記トナーを2質量部以上50質量部以下含有しており、
    前記補給用磁性キャリアは、請求項1〜10のいずれか一項に記載の磁性キャリアであることを特徴とする補給用現像剤。
  14. 静電潜像担持体を帯電する帯電工程、前記静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程、前記静電潜像を現像器内の二成分系現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する現像工程、前記トナー像を中間転写体を介して又は介さずに、転写材に転写する転写工程、転写されたトナー像を転写材に定着する定着工程を有し、現像器内の二成分系現像剤のトナー濃度の低減に応じて、補給用現像剤が現像器に補給され、現像器内で過剰になった磁性キャリアが必要に応じて現像器から排出される画像形成方法であって、
    前記補給用現像剤は、補給用磁性キャリアと結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーとを含有し、
    前記補給用現像剤は、前記補給用磁性キャリア1質量部に対して前記トナーを2質量部以上50質量部以下含有しており、
    前記補給用磁性キャリアは、請求項1〜10のいずれか一項に記載の磁性キャリアであることを特徴とする画像形成方法。

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