JP6115210B2 - 静電潜像現像剤用キャリア、現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
そして、静電潜像担持体上のトナー量が変動すると記録媒体上で画像濃度が変わったり、画像の色調が変動したりしてしまう。
このゴースト現象は、トナー担持体上のトナー量が、直前画像のトナー消費パターンに応じて変化するために、次画像の画像濃度が変動する現象であり、ハイブリッド現像方式固有の課題である。
すなわち、前画像がトナー消費の少ない画像であるときには、トナー担持体上の残トナー量が多いにも拘わらず一定量のトナーが供給されるため、トナー供給後にはトナー担持体上のトナー量が更に多くなってしまい画像濃度は濃くなる。
一方、トナー消費の多い画像の印刷後には、トナー担持体上の残トナー量が少なくても一定量のトナーしか供給されないため、トナーを供給した後であってもトナー担持体上のトナー量が少なく、画像濃度が淡くなる。
二成分現像方式でゴースト現象が発生する理由について、発明者等は、前記ハイブリッド現像でのゴースト現象とは異なり、二成分現像方式における現像剤離れ不良が原因であると考察している。
しかし、直前画像でのトナー消費量時にキャリアにカウンターチャージが発生することで、キャリア/現像剤担持体間に鏡像力が発生し、剤離れ極において正常に剤離れされず、トナー消費によりトナー濃度の低下した剤が再度現像領域に搬送されることで、現像能力が低下し画像濃度が薄くなる現象である。
すなわち、スリーブ一周分は正常濃度であるのに対し、二周目以降は濃度が薄くなる問題である。
剥離された現像剤は、さらにもう1本の汲上ロールによって汲み上げられた後、スクリューを有した現像剤攪拌室に搬送され、トナー濃度の再調整とトナーの帯電が行われる構成となっている。
さらに多孔質フェライトや多孔質磁性コアの場合は1粒子自体の質量が軽いため、1粒子の磁化が弱くなりキャリア付着が起き易くなってしまう。
すなわち二成分現像方式においても現像剤担持体上のトナー量は一定ではなく前画像の履歴により変動する。
すなわち、直前画像が非画像である場合や用紙と用紙の間隔直後である場合の現像時は、現像剤担持体上にはトナーが現像され、現像剤担持体上にトナーが付着しており、画像濃度は高くなる。一方、直前画像が画像面積の多い画像の場合には、現像剤担持体上にはトナーは消費されるために少なくなり画像濃度は低くなる。
以上のように、本発明が課題とするゴースト現象は、直前画像の履歴を受け現像剤担持体上のトナー現像量が変動し、その変動の影響を受け、次画像の濃度変動が現れる現象である。
さらには、長期に亘り安定した帯電付与能力を有し、キャリア被覆膜の硬度及び靭性(可撓性&弾力性)の双方に優れ耐摩耗性(削れ・剥がれ)に優れ、キャリア抵抗の変化が少なく、トナー組成物のスペントによる帯電変動が少なく、かつ、帯電の環境変動を抑制し、さまざまな使用環境においても画像濃度変動、地肌汚れ、トナー飛散による機内汚染などを生じないという諸特性を同時に満足する静電潜像現像剤用キャリアを提供することにある。
(1)「像担持体と、内部に磁界発生手段を有する現像剤担持体と、該像担持体表面に対して所定のギャップをもって対向する現像剤規制部材とを有する現像装置に用いられる静電潜像現像剤用キャリアであって、
該静電潜像現像用キャリアは、磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面を被覆する被覆層とからなり、嵩密度が1.6g/cm3以上2.25g/cm3以下、BET比表面積が0.5m3/g以上2.0m3/g以下であり、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が70emu/g以上、かつ残留磁化σrが2emu/g以下であることを特徴とする静電潜像現像剤用キャリア」、
(2)「前記芯材粒子の組成が、少なくともマンガンの酸化物及び鉄の酸化物の組合せとなる複合酸化物から得られるマンガンフェライト粒子であることを特徴とする前記第(1)項に記載の静電潜像現像剤用キャリア」、
(3)「前記芯材粒子のBET比表面積は0.09m3/g以上0.20m3/g以下であることを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の静電潜像現像剤用キャリア」、
(4)「前記被覆層に含まれる樹脂がシリコーン樹脂を含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア」、
(5)「前記静電潜像現像剤用キャリアは、芯材粒子に対する樹脂比率が、0.5重量%以上7.5重量%以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア」、
(6)「前記被覆層は、粒径が50nm以上800nm以下のフィラーを含有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア」、
(7)「前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア及びトナーを有することを特徴とする現像剤」、
(8)「キャリア及びトナーを含有する補給用現像剤あって、キャリア1重量部に対してトナーを2重量部以上50重量部以下含有するものであり、前記キャリアは前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリアであることを特徴とする補給用現像剤」、
(9)「静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程、
該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程、
該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程、及び、
該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程を有する画像形成方法であって、前記現像剤は、前記第(7)項に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成方法」。
さらに、被覆層によりキャリアのBET比表面積を一定の範囲にすることで抵抗が調節されて被膜削れ/剥がれに優れキャリア抵抗が変化しにくく、かつトナースペントが少なく長期間帯電安定性に優れ、および現像剤を得ることができる。
加えて、キャリアの磁化を高く維持することによって、キャリア付着を防止し、地肌ポテンシャルの設定幅を広く出来るため
帯電の環境変動を抑制し、さまざまな使用環境においても画像濃度変動、地肌汚れ、トナー飛散による機内汚染などを生じないという諸特性を同時に満足するキャリアを提供することにある。
本発明の静電潜像現像用キャリアは、磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面を被覆する被覆層とからなるものであり、嵩密度が1.6g/cm3以上2.25g/cm3以下、BET比表面積が0.5m3/g以上2.0m3/g以下であり、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が70emu/g以上、かつ残留磁化σrが2emu/g以下である。
キャリアの飽和磁化は高い方がマグネットロールへの引き付ける力が高くなり、σ5000が70emu/g以上ある。70emu/gよりも小さい場合、キャリア付着が発生しやすくなる。
キャリアのσ5000が70emu/g以上ある場合には、キャリアの嵩密度は1.6g/cm3より大きい範囲でキャリア付着の発生が実用上問題にならない範囲に抑えることが可能である。
<キャリア芯材粒子>
本発明に用いられるキャリア芯材粒子としては、磁性体であれば、特に限定されないが、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金や化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子等が挙げられる。中でも、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライトが磁化の観点から好ましい。
前記芯材粒子の嵩密度は、1.5g/cm3以上2.2g/cm3以下であることが好ましい。1.5g/cm3未満ではキャリア粒子の磁化が弱くなってキャリア付着が生じることがあり、2.2g/cm3を超えると、現像ニップ部でのキャリア個数が減少することがある。
さらに、表面凸凹が多く空孔が多く存在する芯材は、酸化処理による高抵抗化処理を実施した場合、磁力が低下してしまう。
この範囲のBET比表面積であれば芯材表面の凸凹は少なく、静電潜像担持体上のトナーの量、乗り方が変わることがなく、さらにはキャリア付着の悪化を防止することができる。
この場合、焼成初期時に揮発成分が揮発することにより芯材内部に空隙を形成させ、その後充分高温で焼成することで結晶が成長するため芯材表面付近の空孔小さくなる、あるいは表面の空孔が埋まり、空孔が芯材内部に閉じ込められたような形状を作ることが可能である。
2.0m3/gより大きいとコート膜厚が厚くなり、キャリア1粒子の磁化が低下し、また抵抗が高くなりすぎ、連れ回り現象やゴースト現象を起こしやすくなる。
撥水性の高いシリコーン樹脂等を用いる場合、樹脂層が架橋構造を取り易く、BET比表面積は芯材単独よりも多くなることが確認されている。
また樹脂層が厚すぎるとキャリア1粒子の磁化が低下するため芯材100重量部に対して、0.5質量%以上7.5質量%以下が好ましい。
本発明に使用できる被覆樹脂としては、シラノール基及び/又は加水分解性官能基を有するシリコーン樹脂、重合触媒、必要に応じて、シラノール基及び/又は加水分解性官能基を有するシリコーン樹脂以外の樹脂、溶媒を含む被覆層用組成物を用いて形成することができる。
また、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に、シラノール基を縮合させる方法としては、特に限定されないが、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に、加熱する方法等が挙げられる。
また、下記構造式1を含む共重合体を加水分解し、シラノール基を生成し縮合することにより得られる架橋物を含有する樹脂を使用することができる。
R1: 水素原子、またはメチル基
m:炭素原子数1〜8のアルキレン基
R2:炭素原子数1〜4のアルキル基
R3:炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基
X=10〜90モル% である。
Y= 10〜90モル% である。
本発明の被覆層はフィラー含有することができる。
樹脂被覆層のフィラー含有量は、樹脂100重量部に対して50〜500重量部であることが好ましく、100〜350重量部であることがより好ましい。
一定の範囲の粒径を有することで、被覆層の表面からフィラーが出やすくなり部分的な低抵抗を作りやすく、更にはキャリア表面のスペント物を掻き取り易く、耐摩耗性にも優れるからである。
フィラー抵抗値は(株)ダイアインスツルメンツ社製粉体抵抗測定システム MCP−PD51を用い、四端子4探針方式のロレスタ−GPを使用して試料1.0g、電極間隔3mm、試料半径10.0mm、荷重20kNで測定した体積抵抗値を用いた。
非導電性のフィラーとしては酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化珪素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムなどの基体が使用できる。
本発明において、被覆層用組成物は、シランカップリング剤を含有することが好ましい。これにより、フィラー粒子を安定して分散させることができる。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、r−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−r−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、r−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、r−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r−クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、r−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、r−クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
本発明のキャリアは、トナーと混合して二成分現像剤として用いられる。
本発明に使用されるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含有させたものであり、従来公知の各種のトナーを用いることができる。
このトナーは、重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作製された不定形または球形のトナーであることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
スチレン系バインダー樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;アクリル系バインダーとして、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレートが挙げられ、その他、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられる。
また、ポリエステル樹脂は、スチレン系やアクリル系樹脂に比して、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることが可能であるため、好ましく用いることができる。
ここでいう結晶性ポリエステルは軟化点と示差走査熱量計(DSC)における吸熱の最高ピーク温度との比、即ち軟化点/吸熱の最高ピーク温度で定義される結晶性指数によって表わされ、結晶性指数が0.6〜1.5、好ましくは0.8〜1.2のものである。ポリエステル結晶性ポリエステル樹脂の含有量はポリエステル樹脂100部に対して1〜35部、好ましくは1〜25部である。結晶性ポリエステル樹脂の比率が高くなると、感光体等像担持体表面にフィルミングを起こしやすくなると共に、保存安定性が悪化する。
また、ブラックトナーには、磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。
磁性体としては、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどの微粉末が使用できる。
なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等の白色または透明な材料が好ましい。
離型剤材料としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等を単独または混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。
なお、トナー粒径はコールターマルチサイザーII(コールターカウンター社製)を用いて測定した。
この場合の重量平均粒径Dwは次計算式(1)で表わされる。
Dw = {1/Σ(nD2)}×{Σ(nD4)}・・・計算式(1)
計算式(1)中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。
なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を測定幅単位に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの等分長さ(粒径分布幅)を採用した。
この場合の個数平均粒径Dpは以下の計算式(2)で表わされる。
Dp = (1/N)×(ΣnD)・・・計算式(2)
計算式(2)中、Nは計測した全粒子数を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示し、Dは各チャネル(2μm)に存在する粒子粒径の下限値を示す。
粒度分析計としては、マイクロトラック粒度分析計(モデルHRA9320−X100:Honewell社製)を用いた。
その測定条件は以下のとおりである。
[1] 粒径範囲:100〜8μm [2]チャネル長さ(チャネル幅):2μm [3]チャネル数:46 [4]屈折率:2.42
嵩密度はJIS−Z2504に準拠した嵩比重計(筒井理化学機器製)を使用し測定した。
キャリア約0.15gを、内径が2.4mm、高さが8.5mmのセルに充填した後、VSM−P7−15(東英工業社製)を用いて、5kOeの磁場において、磁化を測定した。
キャリア5.0gをBET比表面積測定装置(島津製作所製 Tristar3000)を用いて測定した。
本方式は、特に高画像面積印字時に有効である。高画像面積印字時の劣化は、キャリアへのトナースペントによるキャリア帯電能力低下が主なキャリアの劣化であるが、本方式を用いることで、高画像面積時には、キャリア補給量も多くなるため、劣化したキャリアが入れ替わる頻度が高くなる。これにより、極めて長期間に亘って安定した画像を得られる。
トナーが2重量部未満の場合には、補給キャリア量が多すぎ、キャリア供給過多となり現像装置中のキャリア濃度が高くなりすぎるため、トナーの帯電量が増加しやすい。又、トナーの帯電量が上がることにより、現像能力が下がり画像濃度が低下してしまう。また50重量部を超えると、補給用現像剤中のキャリア割合が少なくなるため、画像形成装置中のキャリアの入れ替わりが少なくなり、キャリア劣化に対する効果が期待できなくなる。
図1は、本発明の電子写真現像方法および現像装置を説明するための概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図1において、潜像担持体である感光体ドラム20に対向して配設された現像装置40は、現像剤担持体としての現像スリーブ41、現像剤収容部材42、規制部材としてのドクターブレード43、支持ケース44等から主に構成されている。
感光体ドラム20側に開口を有する支持ケース44には、内部にトナー21を収容するトナー収容部としてのトナーホッパー45が接合されている。トナーホッパー45に隣接した、トナー21とキャリア粒子23とからなる現像剤を収容する現像剤収容部46には、トナー粒子21とキャリア粒子23を撹拌し、トナー粒子に電荷を付与するための、現像剤撹拌機構47が設けられている。
感光体ドラム20と現像スリーブ41間の空間には、トナー21とキャリア粒子23とからなる現像剤によって現像ニップが形成される。図示しない駆動手段で図の矢印方向に回転駆動される現像スリーブ41は、キャリア粒子23による磁気ブラシを形成するために、その現像スリーブ41内部に現像装置40に対して相対位置不変に配設された、磁界発生手段としての磁石を有する。
現像剤収容部材42の、支持ケース44に取り付けられた側と対向する側には、規制部材(ドクターブレード)43が一体的に取り付けられている。規制部材ドクターブレード43は、この例では、その先端と現像スリーブ41の外周面との間に一定の隙間を保った状態で配設されている。
また、像担持体上に残存するトナー粒子は、クリーニング部材としてのクリーニングブレード61にて、クリーニング機構60内のトナー回収室62へ回収される。
回収されたトナー粒子は、トナーリサイクル手段(図示せず)により現像部および/またはトナー補給部に搬送され、再使用されても良い。
画像形成装置は、上述の現像装置を複数配置し、転写媒体上へトナー像を順次転写した後、定着機構へ送り、熱等によってトナーを定着する装置であっても良く、一端中間転写媒体上へ複数のトナー像を転写し、これを一括して転写媒体に転写後同様の定着を行なう装置であっても良い。
磁性材料としてMnCO3、およびFe2O3粉を35:65になるように秤量し混合した。この混合粉100重量部に揮発成分として、SiO2を25重量部加え、分散剤、バインダー樹脂、消泡剤、水を加え、混合し、固形分濃度60%のスラリーとした。
このスラリーを遠心噴霧、乾燥して粒径が10〜200μmの造粒物を得た。この造粒物を平均粒径40μmに分級した後、窒素雰囲気中で1250℃ 6時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形粒子を得た。
この球形粒子を400℃ 3時間 表面酸化処理を行い、[球形フェライト芯粒子1]を得た。
この[球形フェライト芯粒子1]の嵩密度は1.84g/cm3、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000は78emu/gかつ残留磁化σrは0.3emu/g、BET比表面積は0.18m3/gであった。
芯材製造例1のSiO2を20重量部に変更する以外は同様にして、[球形フェライト芯粒子2]を得た。
この[球形フェライト芯粒子2]の嵩密度は2.01g/cm3、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000は78emu/gかつ残留磁化σrは1.0emu/g、BET比表面積は0.15m3/gであった。
芯材製造例1のSiO2を15重量部に変更する以外は同様にして、[球形フェライト芯粒子3]を得た。
この[球形フェライト芯粒子3]の嵩密度は2.08g/cm3、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000は78emu/gかつ残留磁化σrは1.2emu/g、BET比表面積は0.13m3/gであった。
磁性材料としてMnCO3、およびFe2O3粉を35:65になるように秤量し混合した。この混合粉100重量部に揮発成分としてSiO2を35重量部加え、分散剤、バインダー樹脂、消泡剤、水を加え、混合し、固形分濃度60%のスラリーとした。
このスラリーを遠心噴霧、乾燥して粒径が10〜200μmの造粒物を得た。この造粒物を平均粒径60μmに分級した後、窒素雰囲気中で1250℃ 6時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約50μmの球形粒子を得た。この球形粒子を400℃ 3時間 表面酸化処理を行い、[球形フェライト芯粒子4]を得た。
この[球形フェライト芯粒子4]の嵩密度は1.55g/cm3、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000は78emu/gかつ残留磁化σrは0.7emu/g、BET比表面積は0.09m3/gであった。
芯材製造例4のSiO2を40重量部に変更する以外は同様にして、[球形フェライト芯粒子5]を得た。
この[球形フェライト芯粒子5]の嵩密度は1.47g/cm3、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000は78emu/gかつ残留磁化σrは0.6emu/g、BET比表面積は0.11m3/gであった。
芯材製造例1に揮発成分を加えない以外は同様にして、[球形フェライト芯粒子6]を得た。
この[球形フェライト芯粒子6]の嵩密度は2.40g/cm3、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000は79emu/gかつ残留磁化σrは0.3emu/g、BET比表面積は0.07m3/gであった。
MnCO3、Mg(OH)2、Fe2O3、及びSrCO3粉を秤量し混合して混合粉を得た。この混合粉を、加熱炉により850℃、1時間、大気雰囲気下で仮焼し、得られた仮焼物を冷却後、粉砕して、粒径3μm以下の粉体とした。
この粉体を分散剤、バインダー樹脂、消泡剤、水を加え、混合し、固形分濃度60%のスラリーとした。
このスラリーを遠心噴霧、乾燥して粒径が10〜200μmの造粒物を得た。この造粒物を平均粒径40μmに分級した後、窒素雰囲気中で1200℃ 6時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子を得た。この球形粒子を400℃ 3時間 表面酸化処理を行い、[球形フェライト芯粒子7]を得た。
この造粒物の成分分析を行ったところMnO:40.0mol%、MgO:10.0mol%、Fe2O3:50mol%、SrO:0.4mol%であった。
この[球形フェライト芯粒子7]の嵩密度は1.94g/cm3、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000は69emu/gかつ残留磁化σrは0.7emu/g、BET比表面積は0.22m3/gであった。
焼成温度を1250℃にした以外は、芯材製造方法7と同様にして[球形フェライト芯粒子8]を得た。
この[球形フェライト芯粒子8]の嵩密度は2.10g/cm3、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000は69emu/gかつ残留磁化σrは0.6emu/g、BET比表面積は0.15m3/gであった。
マグネタイト及びフェノール樹脂から構成される市販の樹脂キャリア(戸田工業(製)MRC101)[球形フェライト芯粒子9]とした。
この[球形フェライト芯粒子9]の嵩密度は1.90g/cm3、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000は73emu/gかつ残留磁化σrは5.2emu/g、BET比表面積は0.07m3/gであった。
酸化アルミニウム(住友化学製AKP−30)100gを水1リットルに分散させ懸濁液とし、この液を70℃に加温した。その懸濁液に、塩化第二錫150gと五酸化りん4.5gを2N塩酸1.5リットルに溶かした溶液と12重量%アンモニア水とを懸濁液のPHが7〜8になるように3時間かけて滴下した。滴下後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥した。
次にこの乾燥粉末を窒素気流中で500℃1時間処理し[導電性粒子1]を得た。
得られた[導電性粒子1]は、平均粒径が600nmで、体積固有抵抗は3Ω・cmであった。
酸化アルミニウム(住友化学製AKP−30)100gを水1リットルに分散させ懸濁液とし、この液を70℃に加温した。その懸濁液に、塩化第二錫11.6gを2N塩酸1リットルに溶かした溶液と12重量%アンモニア水とを懸濁液のPHが7〜8になるように40分かけて滴下した。
引き続き、塩化インジウム36.7gと塩化第二スズ5.4gを2N塩酸450ミリリットルに溶かした溶液と12重量%アンモニア水とを懸濁液のPHが7〜8になるように1時間かけて滴下した。滴下後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥した。
次にこの乾燥粉末を窒素気流中で500℃1時間処理し[導電性粒子2]を得た。
得られた[導電性粒子2]は平均粒径が300nmで、体積固有抵抗は4Ω・cmであった。
撹拌機付きフラスコにトルエン300gを投入して、窒素ガス気流下で90℃まで昇温した。次いでこれに、
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3 (式中、Meはメチル基である。)で示される3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン84.4g(200ミリモル:サイラプレーン TM−0701T/チッソ株式会社製)、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン 39g(150ミリモル)メタクリル酸メチル65.0g(650ミリモル)、および、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.58g(3ミリモル)の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.06g(0.3ミリモル)をトルエン15gに溶解した溶液を加えて(2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリルの合計量0.64g=3.3ミリモル)、90〜100℃で3時間混合してラジカル共重合させて[メタクリル系共重合体]を得た。
得られたメタクリル系共重合体の重量平均分子量は33,000であった。
次いで、このメタクリル系共重合体溶液の不揮発分が25重量%になるようにトルエンで希釈した。このようにして得られた共重合体溶液の粘度は8.8mm2/sであり、比重は0.91であった。
2官能または3官能のモノマーから作製された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)108重量部、
樹脂合成例1で得られた[メタクリル系共重合体](固形分25%)27重量部、
導電性粒子製造例1の[導電性粒子1]を20重量部、
触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)7重量部、
シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)1重量部を、
トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液1]を得た。
この[キャリアA]の嵩比重は1.95g/cm3、BET比表面積は0.9m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が74emu/g、残留磁化σrは0.3emu/gであった。
2官能または3官能のモノマーから作成された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)30重量部、
樹脂合成例1で得られた[メタクリル系共重合体](固形分25%)10重量部、導電性粒子製造例2の[導電性粒子2]を30重量部、
触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)2重量部、
シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)0.3重量部を、トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液2]を得た。
この[キャリアB]の嵩比重は2.06g/cm3、BET比表面積は0.6m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が74emu/g、残留磁化σrは1.0emu/gであった。
2官能または3官能のモノマーから作製された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)108重量部、
樹脂合成例1で得られた[メタクリル系共重合体](固形分25%)27重量部、
導電性粒子製造例1の[導電性粒子1]を120重量部、
触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)7重量部、
シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)1重量部を、トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液3]を得た。
この[キャリアC]の嵩比重は2.15g/cm3、BET比表面積は1.0m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が73emu/g、残留磁化σrは1.0emu/gであった。
2官能または3官能のモノマーから作成された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)177重量部、
樹脂合成例1で得られた[メタクリル系共重合体](固形分25%)118重量部、
導電性粒子製造例1の[導電性粒子1]を80重量部、
触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)15重量部、
シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)1重量部を、トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液4]を得た。
この[キャリアD]の嵩比重は2.18g/cm3、BET比表面積は1.8m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が72emu/g、残留磁化σrは0.9emu/gであった。
2官能または3官能のモノマーから作製された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)135重量部、
導電性粒子製造例1の[導電性粒子1]を40重量部、
触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)7重量部、
シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)1重量部を、トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液5]を得た。
このキャリアの嵩比重は2.18g/cm3、BET比表面積は1.1m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が75emu/g、残留磁化σrは1.2emu/gであった。
2官能または3官能のモノマーから作成された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)110重量部、
樹脂合成例1で得られた[メタクリル系共重合体](固形分25%)110重量部、
導電性粒子製造例1の[導電性粒子1]を200重量部、
触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)11重量部、
シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)1.8重量部を、トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液6]を得た。
このキャリアの嵩比重は2.27g/cm3、BET比表面積は1.5m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が75emu/g、残留磁化σrは1.2emu/gであった。
2官能または3官能のモノマーから作製された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)80重量部、樹脂合成例1で得られた[メタクリル系共重合体](固形分25%)20重量部、導電性粒子製造例2の[導電性粒子2]を40重量部、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)5重量部、シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)0.8重量部を、トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液7]を得た。
この[キャリアG]の嵩比重は1.68g/cm3、BET比表面積は0.8m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が74emu/g、残留磁化σrは0.7emu/gであった。
この[キャリアH]の嵩比重は1.58g/cm3、BET比表面積は0.8m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が74emu/g、残留磁化σrは0.6emu/gであった。
2官能または3官能のモノマーから作製された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)135重量部、
樹脂合成例1で得られた[メタクリル系共重合体](固形分25%)27重量部、
導電性粒子製造例2の[導電性粒子2]を30重量部、
触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)7重量部、
シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)1重量部を、トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液8]を得た。
この[キャリアI]の嵩比重は2.47g/cm3、BET比表面積は0.7m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が76emu/g、残留磁化σrは0.3emu/gであった。
この[キャリアJ]の嵩比重は2.10g/cm3、BET比表面積は1.1m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が65emu/g、残留磁化σrは0.7emu/gであった。
[球形フェライト芯粒子8]を使う以外は、[キャリアJ]と同様にして[キャリアK]を得た。
この[キャリアK]の嵩比重は2.22g/cm3、BET比表面積は1.0m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が65emu/g、残留磁化σrは0.6emu/gであった。
この[キャリアL]の嵩比重は2.10g/cm3、BET比表面積は0.7m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が67emu/g、残留磁化σrは6.3emu/gであった。
2官能または3官能のモノマーから作製された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)15重量部、
樹脂合成例1で得られた[メタクリル系共重合体](固形分25%)10重量部、
導電性粒子製造例1の[導電性粒子1]を20重量部、
触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)1重量部、
シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)0.2重量部を、トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液9]を得た。
この[キャリアM]の嵩比重は2.04g/cm3、BET比表面積は0.4m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が75emu/g、残留磁化σrは1.0emu/gであった。
2官能または3官能のモノマーから作製された重量分子量15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)300重量部、
樹脂合成例1で得られた[メタクリル系共重合体](固形分25%)105重量部、
導電性粒子製造例1の[導電性粒子1]を90重量部、
触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750(マツモトファインケミカル社製)21重量部、
シランカップリング剤としてSH6020(東レ・シリコーン社製)3重量部を、トルエンで希釈して、固形分10wt%の[樹脂溶液10]を得た。
この[キャリアN]の嵩比重は2.24g/cm3、BET比表面積は2.1m3/g、5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が70emu/g、残留磁化σrは1.0emu/gであった。
キャリア製造実施例及びキャリア製造比較例で得られた[キャリアA]から[キャリアN]をトナー濃度が7%になるように、タービュラーミキサーを用いて81rpmで5分間攪拌し評価用現像剤とした。
また、キャリアとトナーから成る補給用現像剤は、トナー:キャリアが、10:1になるように補給用現像剤を作製した。
市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製 RICOH Pro C901)を使用し、評価用現像剤を使用してゴースト画像、キャリア付着の評価を実施した後、印字密度が8%の画像を100kp印刷した後、同様にゴースト画像、キャリア付着及び抵抗の変化を確認した。
ゴーストについては、各評価用現像剤及び補給用現像剤をセットし、図−7に示す縦帯チャートを印刷し、スリーブ一周分(a)と一周後(b)の濃度差をX−Rite938(X−Rite社製)により、センター、リア、フロントの3箇所測定の平均濃度差をΔIDとし、以下ランク分けした。
◎:0.01≦ΔID
○:0.01<ΔID≦0.03
△:0.03<ΔID≦0.06
×:0.06<ΔID
◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル
◎、○、及び△を合格とし×を不合格とした。
各評価用現像剤及び補給現像剤をセットし、帯電電位(Vd):−500V、画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:−100V、現像バイアス:DC −400Vにおけるベタ画像(A4全面)を印刷した後の画像濃度のむらにより連れ周りを確認した。
○:連れ周りによる画像濃度のむらが見られないもの
×:画像濃度のむらが発生しているもの
○を合格とし×を不合格とした。
各評価用現像剤及び補給現像剤をセットし、帯電電位(Vd):−500V、画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:−100V、現像バイアス:DC −400Vにおけるベタ画像(30mm×30mm)に付着したキャリアの個数を、感光体上でカウントしてベタキャリア付着の評価を行った。
このときの現像剤のトナー濃度は4%として実施した。
各評価用現像剤及び補給現像剤をセットし、帯電電位(Vd)を−700V、露光部電位−100V、現像バイアス(Vb)DC−500Vの現像条件で、感光体上の副走査方向に2ドットライン(100lpi/inch)の画像を形成した。
次に、感光体上に現像された2ドットラインを粘着テープ(面積100cm2)で転写し、その個数をカウントし、(ベタ部)(エッジ)のキャリア付着を総合的に評価した。
このときの現像剤のトナー濃度は9%として実施した。
◎:大変良好、
○:良好、
×:不良(×は許容不可のレベル)
0kpの現像剤と100kp印刷した現像剤を用い、キャリアの静抵抗を測定した。
このとき現像剤を図−6の装置を用い795メッシュを用いてトナーを分離、除去し、キャリアのみとし、そのキャリアの抵抗値を図−5の装置を用いて測定しΔLogRを算出し、以下のように判断した。
◎:ΔLogR≦0.5
○:0.5<ΔLogR≦1
△:1<ΔLogR≦2
×:2<ΔLogR
◎:非常に良好、○:良好、△:許容、×:実用上使用できないレベル
一方、比較例1、3に示した現像剤はゴースト画像のΔIDが大きく、画像濃度差が目視で確認できた。
比較例2、4、7に示した現像剤は、初期及び100kp後のキャリア付着が悪く、比較例4の現像剤は抵抗値が大きく低下した。
比較例5に示した現像剤は100kp後の抵抗変化が大きく、細線へのトナー量が減少し画像濃度は上昇し、画像品質の変化が見られ、さらにキャリア付着も悪化した。
また比較例6、8に示した現像剤ついてはゴースト画像のΔIDも小さく良好であったが、連れ回りによる画像むらが確認された。
21 トナー
23 キャリア粒子
24a 駆動ローラ
24b 駆動ローラ
32 像担持体帯電部材
33 像露光系
50 転写機構
40 現像装置
41 現像スリーブ
42 現像剤収容部材
43 ドクターブレード
44 支持ケース
45 トナーホッパー
46 現像剤収容部
47 現像剤撹拌機構
48 トナーアジテータ
49 トナー補給機構
60 クリーニング機構
70 除電ランプ
80 転写媒体
Claims (8)
- 像担持体と、内部に磁界発生手段を有する現像剤担持体と、該像担持体表面に対して所定のギャップをもって対向する現像剤規制部材とを有する現像装置に用いられる静電潜像現像剤用キャリアであって、
該静電潜像現像剤用キャリアは、磁性を有する芯材粒子と該芯材粒子表面を被覆する被覆層とからなり、
嵩密度が1.95g/cm3以上2.25g/cm3以下、
BET比表面積が0.5m 2 /g以上2.0m 2 /g以下であり、
5kOeで測定した際の飽和磁化σ5000が70emu/g以上、かつ残留磁化σrが2emu/g以下であることを特徴とする静電潜像現像剤用キャリア。 - 前記芯材粒子の組成が、少なくともマンガンの酸化物及び鉄の酸化物の組合せとなる複合酸化物から得られるマンガンフェライト粒子であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
- 前記芯材粒子のBET比表面積は0.09m 2 /g以上0.20m 2 /g以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
- 前記被覆層が樹脂を含み、
前記樹脂がシリコーン樹脂を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア。 - 前記静電潜像現像剤用キャリアは、芯材粒子に対する樹脂比率が、0.5重量%以上7.5重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア及びトナーを有することを特徴とする現像剤。
- キャリア及びトナーを含有する補給用現像剤あって、キャリア1重量部に対してトナーを2重量部以上50重量部以下含有するものであり、前記キャリアは請求項1乃至5のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリアであることを特徴とする補給用現像剤。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程、
該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程、
該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程、及び、
該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程を有する画像形成方法であって、前記現像剤は、請求項6に記載の現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
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