JP7190993B2 - キャリア、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents

キャリア、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、キャリア、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法に関する。
電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したキャリアとトナーとを含む現像剤を記録媒体に接触させて、トナーのみを記録媒体に残してトナー像を形成した後、トナー像を記録媒体に転写し、定着され、出力画像となる。
電子写真方式を用いた複写機やプリンタの技術は、モノクロからフルカラーへの展開が急速になりつつあり、フルカラーの市場は拡大する傾向にある。近年、市場が拡大しているプロダクションプリンティングの分野では、これまで以上の高画質化が求められ、高線速化が進んでいる。
高画質化の要求に対して、前記トナーの小粒径化が従来から検討されてきた。
前記トナーの小粒径化に伴い、前記トナーの表面積が増加し、前記キャリアとの接触頻度が増加するため、長期印刷の際には、劣化したトナーの樹脂成分やワックス、外添剤が前記キャリア表面に付着するトナースペントが問題になっている。
トナースペントによるキャリア劣化の中で問題になるのが、キャリア抵抗の上昇である。キャリア抵抗が上昇すると、キャリア表面の帯電が現像直後にリークし切れず、ハーフトーンを印字する際に端部にキャリアが転移するなどのキャリア付着が発生する。
また、高線速化によってキャリア同士の摩擦衝突や、キャリアと現像スリーブとの摩擦、ドクターブレードとキャリアとの接触が起こりやすくなり、キャリアのコート膜が剥離、摩耗して芯材が過度に露出することによる、キャリア抵抗の低下も問題となっている。
以上のことから、画像品質の安定化のために、キャリアの抵抗安定化が必要不可欠となっている。前記キャリアは、一般的に、磁性を有する芯材粒子と、前記芯材粒子を被覆する、キャリアコート膜とも呼ばれる被覆層を有する。前記キャリアの抵抗は、前記キャリアの表面の露出した芯材粒子部分の量により、調整することができる。このため、トナーのスペント物をキャリア-キャリア間に介在させず、キャリアコート膜を削れにくくすることが、キャリア抵抗変動を抑制でき、キャリアの抵抗安定化が可能となる。
キャリア抵抗変動を抑制するために、キャリア表面に凹部を形成し外添剤を偏在させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、芯材露出量を4~10%としたキャリア、芯材露出数が10~60個で、フェレ水平径が1~3μmであるキャリアが提案されている(例えば、特許文献2~3参照)。
本発明は、抵抗安定性に優れ、感光体上への付着を防止できるキャリアを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のキャリアは、
磁性を有する芯材粒子と、前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を有するキャリアであって、
前記芯材粒子のBET比表面積が、0.27m/g~0.31m/gであり、
前記芯材粒子の露出率が、前記キャリアの表面積に対して、50%~80%であり、
前記芯材粒子の露出高さが、0.15μm~2.00μmであることを特徴とする。
本発明によると、抵抗安定性に優れ、感光体上への付着を防止できるキャリアを提供することができる。
図1Aは、本発明のキャリアの一例をSEMにより観察した写真である。 図1Bは、本発明の芯材粒子の露出高さの測定方法に関する模式図である。 図2は、キャリアの体積固有抵抗を測定するキャリア抵抗装置の構成を示す概略図である。 図3は、本発明に関するプロセスカートリッジの一例を表す図である。 図4は、本発明の画像形成装置の一例を表す図である。
(キャリア)
本発明のキャリア(以下、「静電潜像現像剤用キャリア」とも称する)は、芯材粒子と、被覆層を有し、更に必要に応じてその他の成分を有する。
前記被覆層は、前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する。
これまでに、キャリア抵抗変動を抑制するために、様々な試みが行われてきた。例えば、特許第5493892号公報では、キャリア表面に凹部を形成し外添剤を偏在させることが提案されている。しかし、前記提案では、トナー樹脂やワックスのスペントによる抵抗上昇、コート膜剥離による抵抗低下の不具合を防ぎきれない。また、特許第5109589号公報では、芯材露出量を4~10%とすることが提案されており、芯材露出量が4%未満は導通不十分、10%以上では導通過剰とある。しかし、振動電界下においては芯材が10%以上露出していても導通過剰となるわけではなく、導通不十分なキャリアとしてふるまう。このため、露出量の少ないキャリアでは長期使用によって起こるコート膜剥離を抑制し切れない。更に、特許第5104345号公報では、芯材露出数が10~60個で、フェレ水平径が1~3μmのキャリアが、クリーニングブレード欠けや感光体キズを防ぐことができると記載されている。しかし、キャリア抵抗への言及はなく、キャリアのマクロな抵抗を制御するにあたっては導電成分と非導電成分の比率、キャリア-キャリア間の接触面積で決まるため、露出個数では抵抗を制御しきれない。
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下の特徴を有するキャリアが、上記の課題を解決することを見出し、本発明に至った。
・磁性を有するBET比表面積が0.27~0.31m/gの芯材粒子
・前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層を有する
・前記芯材粒子の露出率が50%~80%
・前記芯材粒子の芯材粒子の露出高さが0.15μm~2.0μm
これは、プロダクションプリンティングの分野において求められる画質に対して十分な抵抗維持が可能であり、高速機においても高画像面積率、低画像面積率の印字密度での連続通紙を可能にするものである。
<芯材粒子>
芯材粒子としては磁性を有する芯材粒子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。前記芯材粒子としては、電子写真用二成分キャリアとして公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金又は化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn-Mg系フェライト、Mn-Mg-Srフェライトが好ましい。
前記芯材粒子は、適宜合成したものでも、市販品でも用いることができる。芯材粒子の合成方法としては、例えば、次のような方法により製造することができる。
組成式:MFe(M:Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Cu、及びZnから選ばれる少なくとも1種を含む)を満たすよう各原材料を適量配合し、水、バインダー、及び分散材を加え、固形比を調合し、湿式ボールミルで粉砕、混合し、乾燥させる。次に、700℃~1,100℃で加熱後、湿式ボールミルで粉砕したスラリーを造粒乾燥する。次に、酸素濃度制御が可能な焼成炉を用い、1,000℃~1,300℃の焼成温度において、1時間~24時間保持した後、解砕、粒度調整を行い、芯材粒子が得られる。
前記芯材粒子のBET比表面積は、0.27m/g~0.31m/gであり、0.28m/g~0.30m/gが好ましい。
前記BET比表面積が、0.27m/g~0.31m/gであると、被覆層の樹脂と芯材粒子の結着が強く、被覆層が削れる影響がなく、キャリア抵抗低下を防止でき、かつトナーを傷つけることがなく、トナースペントによる抵抗上昇を防止できる。
前記BET比表面積が、0.27m/g未満では、被覆層(キャリアコート膜)の樹脂と芯材粒子との結着性が低くなり、経時でのキャリアコート膜が削れる影響を受けやすく、キャリア抵抗低下を引き起こすことがある。また、BET比表面積が、0.31m/g超であると、トナーを傷つけやすくなりトナースペントによる抵抗上昇を引き起こすことがある。
BET比表面積は、芯材粒子製造時における焼成温度により調整することが出来る。
BET比表面積の測定方法としては、公知の方法で行うことができるが、本発明においては以下の方法で測定した。
BET比表面積測定装置(マウンテック社製、Macsorb HM model 1210)を用いて測定を行う。測定試料を真空乾燥機に入れ、200℃で2時間処理を行い、80℃以下になるまで乾燥機内で保持した後、乾燥機から取り出す。その後、試料をセルが密になるように充填し、装置にセットする。脱気温度200℃にて60分間前処理を行った後、測定を行う。
<被覆層>
前記被覆層は、樹脂を含むことが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
<<樹脂>>
前記樹脂としては、通常キャリアに用いられているものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、少なくとも下記一般式(A)で表されるA部分、及び下記一般式(B)で表されるB部分を含む共重合体を加水分解し、シラノール基を生成して縮合することにより得られる架橋物を含有する樹脂が好ましい。
Figure 0007190993000001
ただし、前記一般式(A)中、Rは、水素原子、及びメチル基のいずれかを表し、Rは、炭素原子数1~4のアルキル基を表し、mは、1~8の整数を表し、Xは、前記共重合体におけるモル比を表し、10モル%~90モル%を表し、30モル%~70モル%が好ましい。
Xが10モル%以上であると、トナー成分の付着が急増するという不具合を防止できる。また、90モル%以下であると、後述する成分B、及び成分Cの割合が減り、架橋が進まず、強靭性が不足すると共に、芯材と樹脂層の接着性が低下し、キャリア被膜の耐久性が悪くなるという不具合を防止できる。
Figure 0007190993000002
ただし、前記一般式(B)中、Rは、水素原子及びメチル基のいずれかを表し、Rは、炭素原子数1~4のアルキル基を表し、Rは、炭素原子数1~8のアルキル基及び炭素原子数1~4のアルコキシ基のいずれかを表し、mは、1~8の整数を表し、Yは、前記共重合体におけるモル比を表し、10モル%~90モル%を表し、30モル%~70モル%が好ましい。
Yが10モル%以上であると、強靭さが得られないという不具合を防止できる。また、90モル%以下であると、被膜は固くて脆くなり、膜削れが発生し易くなる、環境特性が悪化するという不具合を防止できる。これは、加水分解した架橋成分がシラノール基として多数残り、環境特性(湿度依存性)を悪化させていることを防止しているものと考えられる。
Figure 0007190993000003
ここで、式中において、R、m、R、R、X、Yは以下に該当するものを示す。
:水素原子及びメチル基のいずれか
m:1~8の整数
:炭素原子数1~4のアルキル基
:炭素原子数1~8のアルキル基及び炭素原子数1~4のアルコキシ基のいずれか
前記炭素原子数1~4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などが挙げられる。
前記炭素原子数1~8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などが挙げられる。
前記炭素原子数1~4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
--A部分--
前記一般式(A)で表されるA部分は、側鎖にメチル基が多数存在する原子団・トリス(トリメチルシロキシ)シランを有しており、樹脂全体に対してA成分の比率が高くなると表面エネルギーが小さくなり、トナーの樹脂成分、ワックス成分などの付着が少なくなる。
前記A部分を形成するためのモノマーとしては、例えば、次式で示されるトリス(トリアルキルシロキシ)シラン化合物が例示される。
下式中、Meはメチル基、Etはエチル基、Prはプロピル基である。
・CH=CMe-COO-C-Si(OSiMe
・CH=CH-COO-C-Si(OSiMe
・CH=CMe-COO-C-Si(OSiMe
・CH=CMe-COO-C-Si(OSiEt
・CH=CH-COO-C-Si(OSiEt
・CH=CMe-COO-C-Si(OSiEt
・CH=CMe-COO-C-Si(OSiPr
・CH=CH-COO-C-Si(OSiPr
・CH=CMe-COO-C-Si(OSiPr
前記A部分を形成するためのモノマーの製造方法は特に限定されないが、トリス(トリアルキルシロキシ)シランを白金触媒の存在下にアリルアクリレートまたはアリルメタクリレートと反応させる方法や、特開平11-217389に記載されている、カルボン酸と酸触媒の存在下で、メタクリロキシアルキルトリアルコキシシランとヘキサアルキルジシロキサンとを反応させる方法などにより得られる。
--B部分--
前記一般式(B)で表されるA部分は、ラジカル重合性の2官能、又は3官能性のシラン化合物から形成される。
前記シラン化合物としては、例えば、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリトキシプロピルトリ(イソプロペキシ)シラン、3-アクリロキシプロピルトリ(イソプロペキシ)シランなどが挙げられる。
--C部分--
前記共重合体は、下記一般式(C)で表されるC部分を更に含んでいてもよい。
Figure 0007190993000004
ただし、前記一般式(C)中、Rは、水素原子及びメチル基のいずれかを示し、Rは、炭素原子数1~4のアルキル基を示し、Zは、前記共重合体におけるモル比を示し、前記一般式(A)、(B)及び(C)中、Xは、10モル%~40モル%であり、Yは、10モル%~40モル%であり、及びZは、30モル%~80モル%であり、60モル%<Y+Z<90モル%である。
前記C部分は、被膜に可撓性を付与し、かつ、芯材粒子と被覆層との接着性を良好にするものである。
前記C部分を生じるモノマーC成分としては、アクリル系化合物のモノマーであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルなどが好ましい。
前記アクリル酸エステル乃至メタクリル酸エステルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、2-(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、2-(ジメチルアミノ)エチルアクリレート、3-(ジメチルアミノ)プロピルメタクリレート、3-(ジメチルアミノ)プロピルアクリレート、2-(ジエチルアミノ)エチルメタクリレート、2-(ジエチルアミノ)エチルアクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、アルキルメタクリレートが好ましく、特にメチルメタクリレートが好ましい。また、これらのアクリル酸エステル乃至メタクリル酸エステルは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記被覆層の架橋による高耐久化技術としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法を適宜選択することができ、例えば、特許第3691115号公報に記載の事項を適用することができる。
ここで、特許第3691115号公報には、磁性粒子表面を、少なくとも末端にビニル基を有するオルガノポリシロキサンとヒドロキシル基、アミノ基、アミド基及びイミド基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有するラジカル共重合性単量体との共重合体をイソシアネート系化合物により架橋させた熱硬化性樹脂で被覆したことを特徴とする静電荷像現像用キャリアが記載されている。しかしながら、特許第3691115号公報に記載の材料では、前記被覆層の剥がれ乃至削れにおいて十分な耐久性が得られない。
その理由としては、十分明らかになっているとは言えないが、前述の共重合体をイソシアネート系化合物により架橋させた熱硬化性樹脂の場合、構造式からも分かるように、共重合体樹脂中のイソシアネート化合物と反応(架橋)する単位重量当りの官能基が少なく、架橋点において、ニ次元的乃至三次元的な緻密な架橋構造を形成することができない。その為に長時間使用すると、被覆層の剥がれ、削れなどが生じ易く(つまり、被覆層の耐磨耗性が小さく)、十分な耐久性が得られていないと推察される。
前記被覆層の剥がれ乃至削れが生じると、キャリア抵抗低下による画像品質の変化、キャリア付着が起こる。また、前記被覆層の剥がれ乃至削れは、現像剤の流動性を低下させ、汲み上げ量低下を引き起こし、画像濃度低下、トナー濃度の上昇に伴う地汚れ、トナー飛散の原因となる。
一方、本発明の静電潜像現像用キャリアにおける前記被覆層(キャリア被覆層)の一例は、単位質量当たり、二官能、乃至三官能の架橋可能な官能基(反応点)を多数(特許第3691115号公報の共重合体に比べて、2倍~3倍多く)有した共重合体であり、これを更に、縮重合により架橋させた架橋物であるため、前記被覆層が極めて強靭で削れ難いと考えられる。
また、特許第3691115号公報に記載のイソシアネート化合物による架橋より、本発明におけるシロキサン結合による架橋の方が、結合エネルギーが大きく熱ストレスに対しても安定しているため、前記被覆層の経時安定性が保たれると推察される。
前記樹脂としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、またはこれらを併用して使用することができる。アクリル樹脂は接着性が強く脆性が低いので耐磨耗性に非常に優れた性質を持つが、その反面、表面エネルギーが高いため、スペントし易いトナーとの組み合わせでは、トナー成分スペントが蓄積することによる帯電量低下など不具合が生じる場合がある。その場合、表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるシリコーン樹脂を併用することで、この問題を解消することができる。しかし、シリコーン樹脂は接着性が弱く脆性が高いので、耐磨耗性が悪いという弱点も有するため、この2種の樹脂の性質をバランス良く得ることが重要であり、これによりスペントがし難く耐摩耗性も有する被覆膜を得ることが可能となる。これは、シリコーン樹脂は表面エネルギーが低いためトナー成分のスペントがし難く、膜削れが生じるためのスペント成分の蓄積が進み難い効果が得られるためである。
本明細書でいうシリコーン樹脂とは、前記シリコーン樹脂に加え、一般的に知られているシリコーン樹脂全てを指し、オルガノシロサン結合のみからなるストレートシリコーン樹脂や、アルキド、ポリエステル、エポキシ、アクリル、ウレタンなどで変性したシリコーン樹脂などが挙げられるが、これに限るものではない。例えば、市販品としてストレートシリコーン樹脂としては、信越化学工業株式会社製のKR271、KR255、KR152、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2400、SR2406、SR2410等が挙げられる。この場合、シリコーン樹脂単体で用いることも可能であるが、架橋反応する他成分、帯電量調整成分等を同時に用いることも可能である。さらに、変性シリコーン樹脂としては、信越化学工業株式会社製のKR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)、東レ・ダウコーニング・シリコン社製のSR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)などが挙げられる。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、導電性フィラー、シランカップリング剤、縮重合触媒など、通常、被覆層に用いられるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
-導電性微粒子-
前記導電性微粒子は、キャリアの体積固有抵抗を調整するために含有される。前記導電性微粒子としては、通常被覆層に用いられるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、カーボンブラック、ITO、PTO,WTO、酸化錫、硫酸バリウム、酸化亜鉛、ポリアニリン等の導電性高分子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
-シランカップリング剤-
前記シランカップリング剤は、前記導電性微粒子を安定して分散させることができる。
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、r-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、r-(2-アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、r-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N-β-(N-ビニルベンジルアミノエチル)-r-アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、r-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、r-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r-クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、r-アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3-(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、r-クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3-ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3-トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シランカップリング剤の市販品としては、例えば、AY43-059、SR6020、SZ6023、SH6020、SH6026、SZ6032、SZ6050、AY43-310M、SZ6030、SH6040、AY43-026、AY43-031、sh6062、Z-6911、sz6300、sz6075、sz6079、sz6083、sz6070、sz6072、Z-6721、AY43-004、Z-6187、AY43-021、AY43-043、AY43-040、AY43-047、Z-6265、AY43-204M、AY43-048、Z-6403、AY43-206M、AY43-206E、Z6341、AY43-210MC、AY43-083、AY43-101、AY43-013、AY43-158E、Z-6920、Z-6940(いずれも、東レ・ダウコーニング社製)などが挙げられる。
前記シランカップリング剤の添加量としては、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、前記樹脂に対して、0.1質量%~10質量%が好ましい。シランカップリング剤の添加量が0.1質量%以上であると、芯材粒子や導電性微粒子とシリコーン樹脂の接着性が低下して、長期間の使用中に被覆層が脱落することがあるという不具合を防止でき、10質量%以下であると、長期間の使用中にトナーのフィルミングが発生するという不具合を防止できる。
-縮重合触媒-
前記シランカップリングを使用する際には、縮重合触媒を使用することが好ましい。
前記縮重合触媒としては、例えば、チタン系触媒、スズ系触媒、ジルコニウム系触媒、アルミニウム系触媒などが挙げられる。
これら各種触媒のうち、優れた結果をもたらすチタン系触媒の中でも、特にチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)が触媒として最も好ましい。これは、シラノール基の縮合反応を促進する効果が大きく、且つ触媒が失活しにくいためであると考えられる。
<<被覆層の形成方法>>
前記被覆層の形成方法は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、被覆層を形成する材料を前記芯材粒子にコーティングする方法などが挙げられる。
前記コーティングする方法としては、一般に用いられるコーティング方法であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スプレーを用いた転動流動層、分散液中に芯材を浸漬させて溶媒を乾燥させる方法、などが挙げられる。
前記芯材粒子の露出高さ、及び前記芯材粒子の露出率は、コーティングをする際に、被覆層を形成する材料の量と芯材粒子の量との比を調節することで、所望の値とすることができる。
<キャリアの物性>
本発明のキャリアは、以下のような性質を有する。
<<露出率>>
本発明のキャリアの芯材粒子の露出率は、前記キャリアの表面に対して、50%~80%であり、60%~68%が好ましい。
前記露出率が、50%~80%であると、被覆層が削れる影響によるキャリア抵抗低下を防止できるとともに、トナースペントによるキャリア抵抗上昇を防止できる。
前記露出率が、50%未満では、経時でのキャリアコート膜(被覆層)が削れる影響を受けやすく、経時でのキャリア抵抗低下を引き起こすことがある。前記露出率が、80%超では、残りのキャリアコート膜が削れる影響は少ないが、トナースペントによって、被覆層が削れる挙動よりも、キャリア表面の露出部分が更に被覆される挙動が支配的になり、キャリア抵抗上昇を引き起こすことがある。
前記露出率は、芯材粒子のBET比表面積、及び被覆層の量により変化させることができる。
前記露出率の測定方法としては、公知の方法で行うことができるが、本発明においては以下の方法で測定する。
SEM(走査型電子顕微鏡、株式会社日立ハイテクノロジーズ製SU8020)を用い、下記設定及び、調整を行い、反射電子像の撮影、及び画像解析を行う。
-設定-
フラッシング時の電流値:20μA~30μA(フラッシング強度2)
加速電圧:5kV
エミッション電流:20μA
検出信号:LA-BSE(Low Angle Backscattered Electron)
SE成分抑制の値100
プローブ電流:High
コンデンサレンズ設定:3
WD(作動距離):7.0mm~8.0mm
-観察試料-
試料台に、アルミ基材のSEM用カーボン両面テープ(日新EM株式会社製)を貼り、カーボンテープ上にフェライト粒子を吹き付けた後、エアーブローし余計なフェライトを吹き飛ばす。
-調整-
1.倍率を10,000(10k)倍に設定する。
2.操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、凡そ焦点を合わせる。
3.コントロールパネルの[Allign]をクリックし、アライメントダイアログにて[ビーム]を選択する。
4.操作パネルのSTIGMA/ALIGHMENTつまみ(X,Y)を回し、表示される[ビーム]を選択する。
5.アライメントダイアログの[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGHMENTつまみ(X,Y)を回し、像の振れが最小になるように合わせる。
6.アライメントダイアログの[スティグマX]を選択し、STIGMA/ALIGHMENTつまみ(X,Y)を回し、像の振れが最小になるように合わせる。
7.アライメントダイアログの[スティグマY]を選択し、STIGMA/ALIGHMENTつまみ(X,Y)を回し、像の振れが最小になるように合わせる。
8.アパーチャダイアログを閉じ、フォーカスつまみ[FINE]で、ピントを合わせる。
9.この操作を2度繰り返す。
-撮影-
1.450倍にて印加電圧5kの反射電子像を撮影し、1,280×960ピクセルの解像度で40秒スキャンにより撮影した画像をbmp形式で保存する。
2.保存した画像は画像解析ソフトImageJで開き、[Image]⇒[Type]⇒8-bitを選択し、SEM用カーボン両面テープの輝度値が30以下、露出部(白色部)の輝度値が150以上であることを確認する。前述の条件を満たさない場合はSEMの操作パネルでのBrightness/Contrastを調整し、再撮影する。
-画像解析-
二値化処理は下記のとおり行う。
1.画像解析ソフトImageJ(Ver.1.47v)にて撮影した画像を開き、[Image]⇒[Type]⇒8-bitを選択する。
2.[Image]⇒[Adjust]⇒[Brightness/Contrast]を開き、[Contrast]のゲージを最右側に移動する。
3.[minimum]及び[maximum]のゲージを移動しヒストグラム下部に表示される左右の数字が同じ値になるよう調整し二値化閾値とする。
4.閾値が決まったら[apply]を押す。
5.[Analyze]⇒[Histogram]で表示されるヒストグラム内の[LIST]ボタンを押し、左側の輝度値に対応するピクセル数を取得する。
-粒子部ピクセル-
画像解析により、粒子部が輝度値255となる閾値で二値化し輝度値255のピクセル数を取得する。
-露出部ピクセル-
画像解析により、輝度値135を閾値にて二値化。二値化後の輝度値255のピクセル数を取得する。
-露出率の算出-
露出部ピクセル数/粒子部ピクセル数*100
<<露出高さ>>
本発明のキャリアの芯材粒子の露出高さは、0.15μm~2.00μmであり、0.80μm~1.30μmが好ましい。
前記露出高さが、0.15μm~2.00μmであると、経時での導電性を維持することができ、かつ画像欠陥を防止できる。
前記露出高さが、0.25μm未満では、トナースペントによって芯材凸部が埋没してしまい、経時での導電性が維持できないことがある。前記露出高さが、2.00μm超であると、現像スリーブ上にキャリアが磁気穂として連なった際に嵩高くなり、対向する感光体と接触して擦過によるキズ、スジを発生させ、画像欠陥となることがある。
前記露出高さは、芯材製造時の焼成温度若しくは酸素雰囲気濃度、又は、被覆層を形成する際の、被覆層の量により調整することができる。
前記露出高さの測定は、公知の方法で行うことができるが、本発明においては以下の方法で測定する。
-断面研磨-
キャリアを金蒸着し、芯材が露出している部分と被覆層の表面に金が蒸着したキャリアを得る。金蒸着されたキャリアをエポキシ系樹脂に包埋し、硬化させる。なお、前記金蒸着は、キャリアの被覆層とエポキシ系樹脂とを区別するために行われる。包埋させたキャリアを研磨紙にて荒削りしてエポキシ樹脂中のキャリアを表面に出した後、イオンミリング装置(IM4000PLUS、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、キャリアの層以下の条件下においてイオントリミング加工をする。イオントリミング加工により、キャリアの断面構造を崩すことなく、平らな断面のサンプルを作製できる。
Arガス:0.07cm/min~0.1cm/min
加速電圧:6kV
放電電圧:1.5kV
放電電流:380μA~450μA
イオン電流:110μA~140μA
加工時間:1時間
スイング角:±30°
スイング速度3往復/minで試料台を揺動する。
-観察-
FE-SEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製SU8020)を用い、加速電圧1kVの反射電子像にて芯材が露出している部分をコート層(被覆層)も含めた1万倍で観察する。芯材粒子の露出部の頂点を上に見たとき左右にあるコート層と露出部との境目を直線で結び、直線から芯材粒子の露出部の頂点に向けた垂線の長さを求める。
露出高さの測定値は、キャリア1粒子あたり6か所測定し、キャリア5粒子分の値の平均値とした。
観察の手順を図を用いて説明する。図1Aは、本発明のキャリアの一例を上記の条件下においてFE-SEMにより観察した写真である。図1Aの写真の一部分を模式的に図1Bに示した。図1Bにおいて、芯材粒子103が露出している部分がある。この芯材粒子の露出部の頂点を上にみたとき、左右にある被覆層(コート層)101と、芯材粒子の露出部との境目を直線で結び、前記直線から芯材粒子の露出部の頂点に向けた垂線102の長さを求める。
本発明のキャリアは、体積平均粒径が28μm以上40μm以下であることが好ましい。キャリア粒子の体積平均粒径が28μm以上であると、キャリア付着が発生するという不具合を防止でき、40μm以下であると、画像細部の再現性が低下し、精細な画像を形成できなくなることがあるという不具合を防止できる。
体積平均粒径は、例えば、マイクロトラック粒度分布計モデル(HRA9320―X100、日機装株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明のキャリアは、体積固有抵抗が8LogΩ・cm~16LogΩ・cmであることが好ましい。体積固有抵抗が8LogΩ・cm以上であると、非画像部でキャリア付着が発生することという不具合を防止でき、16LogΩ・cm以下であると、エッジ効果が許容できないレベルになることという不具合を防止できる。
なお、体積固有抵抗は、図2に示すセルを用いて測定することができる。具体的には、まず、表面積2.5cm×4cmの電極(22a)及び電極(22b)を、0.2cmの距離を隔てて収容したフッ素樹脂製容器(24)からなるセルに、キャリア(23)を充填し、落下高さ1cm、タッピングスピード30回/分で、10回のタッピングを行う。次に、電極(22a)及び(22b)の間に1000Vの直流電圧を印加して30秒後の抵抗値r[Ω]を、ハイレジスタンスメーター4329A(横河ヒューレットパッカード社製)を用いて測定し、下記式から、体積固有抵抗[Ω・cm]を算出することができる。
Figure 0007190993000005
本発明のキャリアは、AC成分を含む現像バイアス下で用いられることが好ましい。現像バイアスが、AC成分を含むことで、振動成分を有する現像バイアスを付与することができる。このため、芯材が露出した低抵抗キャリアでもキャリアが電極として働き、電気力線の回り込みを抑制することができ、結果キャリア表面の残留電荷をリークさせることができる。
重畳分のAC条件としては、周波数が0.8kHz~20kHz、Vppが400~2000V、dutyが50~70%が好ましい。
(現像剤)
前記現像剤は、上述した本発明のキャリア、及びトナーを含む。
<トナー>
前記トナーは、結着樹脂を少なくとも含有し、更に必要に応じて、着色剤、帯電制御剤、離型剤などのその他の成分を含む。
前記トナーは、クリアトナー、モノクロトナー、及びカラートナーのいずれであってもよい。
前記クリアトナーは、着色剤を含有しないトナーである。
定着ローラにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、前記トナーは、離型剤を含有してもよい。
このようなトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本発明のキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本発明の現像剤は、長期に亘り、良好な品質を維持することができる。
さらに、カラートナー、特に、イエロートナーは、一般に、キャリアの被覆層の削れによる色汚れが発生するという問題があるが、本発明の現像剤は、色汚れの発生を抑制することができる。
前記トナーは、粉砕法、重合法等の公知の方法を用いて製造することができる。例えば、粉砕法を用いてトナーを製造する場合、まず、トナー材料を混練することにより得られる溶融混練物を冷却した後、粉砕し、分級して、母体粒子を作製する。次に、転写性、耐久性をさらに向上させるために、母体粒子に外添剤を添加し、トナーを作製する。
このとき、トナー材料を混練する装置としては、特に限定されないが、バッチ式の2本ロール;バンバリーミキサー;KTK型2軸押出し機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出し機(東芝機械社製)、2軸押出し機(KCK社製)、PCM型2軸押出し機(池貝鉄工社製)、KEX型2軸押出し機(栗本鉄工所社製)等の連続式の2軸押出し機;コ・ニーダ(ブッス社製)等の連続式の1軸混練機等が挙げられる。
また、冷却した溶融混練物を粉砕する際には、ハンマーミル、ロートプレックス等を用いて粗粉砕した後、ジェット気流を用いた微粉砕機、機械式の微粉砕機等を用いて微粉砕することができる。なお、平均粒径が3μm~15μmとなるように粉砕することが好ましい。
さらに、粉砕された溶融混練物を分級する際には、風力式分級機等を用いることができる。なお、母体粒子の平均粒径が5μm~20μmとなるように分級することが好ましい。
また、母体粒子に外添剤を添加する際には、ミキサー類を用いて混合攪拌することにより、外添剤が解砕されながら母体粒子の表面に付着する。
<<結着樹脂>>
前記結着樹脂としては、特に限定されないが、ポリスチレン、ポリp-スチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単独重合体;スチレン-p-クロロスチレン共重合体、スチレン-プロピレン共重合体、スチレン-ビニルトルエン共重合体、スチレン-アクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、スチレン-メタクリル酸メチル共重合体、スチレン-メタクリル酸エチル共重合体、スチレン-メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン-α-クロロメタクリル酸メチル共重合体、スチレン-アクリロニトリル共重合体、スチレン-ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン-ビニルメチルケトン共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン-マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は芳香族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
圧力定着用の前記結着樹脂としては、特に限定されないが、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィン;エチレン-アクリル酸共重合体、エチレン-アクリル酸エステル共重合体、スチレン-メタクリル酸共重合体、エチレン-メタクリル酸エステル共重合体、エチレン-塩化ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等のオレフィン共重合体;エポキシ樹脂、ポリエステル、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
<<その他の成分>>
前記その他の成分としては、例えば、着色剤、離型剤、帯電制御剤、外添剤などが挙げられる。
-着色剤-
前記着色剤(顔料又は染料)としては、特に限定されないが、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;コバルトブルー、アルカリブルー、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ等の緑色顔料;カーボンブラック、オイルファーネスブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ色素、金属酸化物、複合金属酸化物等の黒色顔料等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
-離型剤-
前記離型剤としては、特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、パラフィンワックス、アミド系ワックス、多価アルコールワックス、シリコーンワニス、カルナウバワックス、エステルワックス等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
-帯電制御剤-
前記帯電制御剤としては、特に限定されないが、ニグロシン;炭素数が2~16のアルキル基を有するアジン系染料(特公昭42-1627号公報参照);C.I.Basic Yello 2(C.I.41000)、C.I.Basic Yello 3、C.I.Basic Red 1(C.I.45160)、C.I.Basic Red 9(C.I.42500)、C.I.Basic Violet 1(C.I.42535)、C.I.Basic Violet 3(C.I.42555)、C.I.Basic Violet 10(C.I.45170)、C.I.Basic Violet 14(C.I.42510)、C.I.Basic Blue 1(C.I.42025)、C.I.Basic Blue 3(C.I.51005)、C.I.Basic Blue 5(C.I.42140)、C.I.Basic Blue 7(C.I.42595)、C.I.Basic Blue 9(C.I.52015)、C.I.Basic Blue 24(C.I.52030)、C.I.Basic Blue25(C.I.52025)、C.I.Basic Blue 26(C.I.44045)、C.I.Basic Green 1(C.I.42040)、C.I.Basic Green 4(C.I.42000)等の塩基性染料;これらの塩基性染料のレーキ顔料;C.I.Solvent Black 8(C.I.26150)、ベンゾイルメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、デシルトリメチルクロライド等の4級アンモニウム塩;ジブチル、ジオクチル等のジアルキルスズ化合物;ジアルキルスズボレート化合物;グアニジン誘導体;アミノ基を有するビニル系ポリマー、アミノ基を有する縮合系ポリマー等のポリアミン樹脂;特公昭41-20153号公報、特公昭43-27596号公報、特公昭44-6397号公報、特公昭45-26478号公報に記載されているモノアゾ染料の金属錯塩;特公昭55-42752号公報、特公昭59-7385号公報に記載されているサルチル酸;ジアルキルサルチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸のZn、Al、Co、Cr、Fe等の金属錯体;スルホン化した銅フタロシアニン顔料;有機ホウ素塩類;含フッ素4級アンモニウム塩;カリックスアレン系化合物等が挙げられるが、二種以上併用してもよい。なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等が好ましい。
-外添剤-
前記外添剤としては、特に限定されないが、シリカ、酸化チタン、アルミナ、炭化珪素、窒化珪素、窒化ホウ素等の無機粒子;ソープフリー乳化重合法により得られる平均粒径が0.05μm~1μmのポリメタクリル酸メチル粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子が挙げられ、二種以上併用してもよい。これらの中でも、表面が疎水化処理されているシリカ、酸化チタン等の金属酸化物粒子が好ましい。さらに、疎水化処理されているシリカ及び疎水化処理されている酸化チタンを併用し、疎水化処理されているシリカよりも疎水化処理されている酸化チタンの添加量を多くすることにより、湿度に対する帯電安定性に優れるトナーが得られる。
(補給用現像剤)
補給用現像剤は、上述したキャリアとトナーからなる。補給用現像剤を現像装置内の余剰の現像剤を排出しながら画像形成を行う画像形成装置に適用することで、極めて長期に渡って安定した画像品質が得られる。つまり、現像装置内の劣化したキャリアと、補給用現像剤中の劣化していないキャリアを入れ替え、長期間に渡って帯電量を安定に保ち、安定した画像が得られる。本方式は、特に高画像面積印字時に有効である。高画像面積印字時は、キャリアへのトナースペントによるキャリア帯電劣化が主なキャリア劣化であるが、本方式を用いることで、高画像面積時には、キャリア補給量も多くなるため、劣化したキャリアが入れ替わる頻度があがる。これにより、極めて長期間に渡って安定した画像を得られる。
補給用現像剤の混合比率は、キャリア1質量部に対してトナーを2質量部~50質量部の配合割合とすることが好ましい。トナーが2質量部以上であると、補給キャリア量が多すぎ、キャリア供給過多となり現像装置中のキャリア濃度が高くなりすぎるため、現像剤の帯電量が増加しやすいという不具合を防止できる。更に、現像剤帯電量が上がる事により、現像能力が下がり画像濃度が低下してしまうという不具合を防止できる。50質量部以下であると、補給用現像剤中のキャリア割合が少なくなるため、画像形成装置中のキャリアの入れ替わりが少なくなり、キャリア劣化に対する効果が期待できなくなるという不具合を防止できる。
(プロセスカートリッジ)
前記プロセスカートリッジは、トナー収容ユニットの一形態である。
トナー収容ユニットとは、トナーを収容する機能を有するユニットに、トナー又は現像剤を収容したものをいう。ここで、トナー収容ユニットの態様としては、例えば、現像剤収容容器、現像器、プロセスカートリッジが挙げられる。
現像剤収容容器とは、現像剤を収容した容器をいう。
現像器は、現像剤を収容し現像する手段を有するものをいう。
前記プロセスカートリッジとは、静電潜像担持体、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段を有し、現像剤を収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に露光手段を備えてもよい。
本発明に関するプロセスカートリッジの実施形態について、図3を用いて説明する。
図3に示されるように、プロセスカートリッジ10は、静電潜像担持体11、該静電潜像担持体を帯電する帯電装置12、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を本発明の現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する現像装置13、及び該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写した後、該静電潜像担持体上に残留したトナーを除去するクリーニング装置14を有し、複写機、プリンタ等の画像形成装置の本体に対して着脱可能である。
(画像形成装置及び画像形成方法)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、前記静電像担持体を帯電させる帯電手段と、前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、上述した本発明の現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有し、更に必要に応じてクリーニング手段などの適宜選択したその他の手段を有する。
前記トナー像を形成する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、磁気ブラシが形成された現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する手段が好ましい。
本発明の画像形成方法は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、上述した本発明の現像剤セットを用いて現像してトナー像を形成する工程と、前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、を有し、更に必要に応じてクリーニング工程などの適宜選択したその他の手段を有する。
前記トナー像を形成する工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、磁気ブラシが形成された現像剤を用いて現像し、トナー像を形成する工程が好ましい。
本発明の画像形成装置の実施形態について、図4を用いて説明する。
図4に示されるように、まず、静電潜像担持体20が所定の周速度で回転駆動され、帯電装置32により、静電潜像担持体20の周面が正又は負の所定電位に均一に帯電される。次に、露光装置33により静電潜像担持体20の周面が露光され、静電潜像が順次形成される。更に、静電潜像担持体20の周面に形成された静電潜像は、現像装置40により、本発明の現像剤セット及び補給用現像剤セットの少なくともいずれかを用いて現像され、トナー像が形成される。次に、静電潜像担持体20の周面に形成されたトナー像は、静電潜像担持体20の回転と同期され、給紙部から静電潜像担持体20と転写装置50との間に給紙された転写紙に、順次転写される。更に、トナー像が転写された転写紙は、静電潜像担持体20の周面から分離されて定着装置に導入されて定着された後、複写物(コピー)として、画像形成装置100の外部へプリントアウトされる。一方、トナー像が転写された後の静電潜像担持体20の表面は、クリーニング装置60により、残留したトナーが除去されて清浄化された後、除電装置70により除電され、繰り返し画像形成に使用される。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。ただし、「部」は、特に明示しない限り「質量部」を表す。
<トナー製造例>
-ポリエステル樹脂Aの合成-
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物65部、ビスフェノールAのプロピオンオキシド3モル付加物86部、テレフタル酸274部、及びジブチルスズオキシド2部を投入し、常圧下、230℃で15時間反応させた。次に、5mmHg~10mmHgの減圧下、6時間反応させて、ポリエステル樹脂を合成した。得られたポリエステル樹脂Aは、数平均分子量(Mn)が2,300、重量平均分子量(Mw)が8,000、ガラス転移温度(Tg)が58℃、酸価が25mgKOH/g、水酸基価が35mgKOH/gであった。
―プレポリマー(活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)の合成―
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下で、230℃にて8時間反応させた。次いで、10~15mHgの減圧下で、5時間反応させて、中間体ポリエステルを合成した。
得られた中間体ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5、水酸基価が49であった。
次に、冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記中間体ポリエステル411部、イソホロンジイソシアネート89部、及び酢酸エチル500部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、プレポリマー(活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.60質量%であり、プレポリマーの固形分濃度(150℃、45分間放置後)は50質量%であった。
-ケチミン化合物(活性水素基含有化合物)の合成-
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン30部、及びメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、ケチミン化合物(活性水素基含有化合物)を合成した。得られたケチミン化合物(活性水素機含有化合物)のアミン価は423mgKOH/gであった。
-マスターバッチの作製-
水1,000部、DBP吸油量が42mL/100g、pHが9.5のカーボンブラックPrintex35(デグサ社製)540部、及び1,200部のポリエステル樹脂Aを、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。次に、二本ロールを用いて、得られた混合物を150℃で30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを作製した。
-水系媒体の調製-
イオン交換水306部、リン酸三カルシウムの10質量%懸濁液265部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0部を混合攪拌し、均一に溶解させて、水系媒体を調製した。
―トナー材料液の調整―
ビーカー内に、ポリエステル樹脂Aを70部、プレポリマーを10部、及び酢酸エチル100部を入れ、攪拌して溶解させた。離型剤としてパラフィンワックス5部(日本精鑞社製 HNP-9 融点75℃)、MEK-ST(日産化学工業社製)2部、及びマスターバッチ10部を加えて、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスクの周速度6m/秒で、粒径0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスした後、前記ケチミン2.7部を加えて溶解させ、トナー材料液を調製した。
―乳化乃至分散液の調製―
前記水系媒体相150部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12,000rpmで攪拌し、これに前記トナー材料の溶解乃至分散液100部を添加し、10分間混合して乳化乃至分散液(乳化スラリー)を調製した。
―有機溶剤の除去―
攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに、前記乳化スラリー100部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら30℃にて12時間脱溶剤した。
―洗浄―
前記分散スラリー100部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液20部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて30分間)した後減圧濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。更に得られた濾過ケーキに10質量%塩酸20部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
―界面活性剤量調整―
上記洗浄により得られた濾過ケーキに、イオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した際のトナー分散液の電気伝導度を測定し、事前に作成した界面活性剤濃度の検量線より、トナー分散液の界面活性剤濃度を算出した。その値から、界面活性剤濃度が狙いの界面活性剤濃度0.05質量%になるように、イオン交換水を追加し、トナー分散液を得た。
―表面処理工程―
前記所定の界面活性剤濃度に調整されたトナー分散液を、TK式ホモミキサーで5000rpmで混合しながら、ウォーターバスで加熱温度T1=55℃で10時間加熱を行なった。その後トナー分散液を25℃まで冷却し、濾過を行なった。更に得られた濾過ケーキに、イオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
―乾燥―
得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子1を得た。
―外添処理―
さらに、トナー母体粒子1を100部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ3.0部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体を1.5部とをヘンシェルミキサーにて混合し、トナーを得た。
<樹脂合成例1>
撹拌機付きフラスコにトルエン300gを投入して、窒素ガス気流下で90℃まで昇温した。次いでこれに、
CH=CMe-COO-C-Si(OSiMe
(式中、Meはメチル基である。)
で示される3-メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン84.4g(200ミリモル:サイラプレーン TM-0701T/チッソ株式会社製)、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン 39g(150ミリモル)、メタクリル酸メチル65.0g(650ミリモル)、及び2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル0.58g(3ミリモル)の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル0.06g(0.3ミリモル)をトルエン15gに溶解した溶液を加えて(2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリルの合計量0.64g=3.3ミリモル)、90℃~100℃で3時間混合してラジカル共重合させてメタクリル系共重合体R1を得た。
<芯材製造例1>
本発明において用いる芯材は、組成式MFe(M Mn:Mg:Sr=0.76:0.22:0.01)を満たすよう各原材料を適量配合し、水及びバインダーとしてPVA(20質量%溶液)を固形分に対して0.2質量%添加し、分散材を適量添加し固形分を50%となるよう調合し、湿式ボールミルで10時間粉砕、混合し、乾燥させ、950℃で4時間保持した後、湿式ボールミルで24時間粉砕を行ったスラリーを造粒乾燥し、酸素雰囲気制御が可能な焼成炉を用い、所望の焼成温度で6時間保持した後、解砕、粒度調整を行い体積平均粒径が約35μmのマンガン系フェライト粒子(キャリア芯材)を得た。
<芯材製造例2~9>
芯材製造例1において、表1に示す焼成温度、還元雰囲気に変えた以外は、芯材製造例1と同様にして、芯材粒子2~9を製造した。
Figure 0007190993000006
(実施例1)
以下の化合物の混合物をトルエンで希釈して、固形分20質量%の樹脂溶液1を得た。
樹脂合成例1で得られた重量平均分子量35,000のメタクリル系共重合体R1[固形分100重量%]:20部
シリコーン樹脂溶液[固形分20重量%]:100部
アミノシラン[固形分100重量%]:3.0部
得られた樹脂溶液1をホモジナイザー(T.K.ホモミクサーMARKII、PRIMIX社製)にて、10,000rpm、3分間の分散処理を実施後、触媒としてチタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC-750(マツモトファインケミカル社製)2部を投入し、樹脂溶液2とした。
芯材1を用いて、芯材1kgあたり樹脂溶液2が83gとなるように芯材1及び樹脂溶液2を流動層型コーティング装置入れ、微粒化ノズルを使用し、流動槽内の温度を60℃に制御し、被覆層を形成し、塗布乾燥した後、電気炉中にて、210℃/1時間焼成して実施例1のキャリアを得た。
(実施例2~8、比較例1~6)
表2に示すように、芯材の種類、及び樹脂溶液2の量を変化させた以外は、実施例1と同様にして、実施例2~8、及び比較例1~6のキャリアを得た。
得られた実施例1~8、及び比較例1~6のキャリアのBET比表面積、露出率、及び露出高さを、以下の方法により測定した。測定結果を表2に記載した。
<BET比表面積>
BET比表面積測定装置(マウンテック社製、Macsorb HM model 1210)を用いて測定を行った。
実施例1~8、及び比較例1~6のキャリアのそれぞれについて、比表面積測定装置(型式:Macsorb HM model-1210、マウンテック社製)を用い、以下の手順により測定を行った。
キャリアを比表面積測定装置専用の標準サンプルセルに約5g~7g入れ、精密天秤で正確に秤量し、測定ポートに試料をセットし、測定を開始した。測定は1点法で行い、測定終了時に試料の重量を入力すると、BET比表面積が自動的に算出される。
なお、測定前に前処理として、測定試料をガラスシャーレに20g程度を取り分けた後、真空乾燥機で-0.1MPaまで脱気し、-0.1MPa以下に真空度が到達していることを確認した後、200℃で2時間加熱した。
測定時の環境は以下のとおりである。
温度;10~30℃
湿度;相対湿度で20%~80%
結露なし
<露出率>
-測定装置-
SEM(走査型電子顕微鏡、株式会社日立ハイテクノロジーズ製SU8020)
-観察試料-
試料台に、アルミ基材のSEM用カーボン両面テープ(日新EM株式会社製)を貼り、カーボンテープ上に実施例1~8、及び比較例1~6のキャリアのそれぞれを吹き付けた後、エアーブローし余計なキャリアを吹き飛ばした。
-設定-
フラッシング時の電流値:20μA~30μA(フラッシング強度2)
加速電圧:5kV
エミッション電流:20μA
検出信号:LA-BSE(Low Angle Backscattered Electron)
SE成分抑制の値100
プローブ電流:High
コンデンサレンズ設定:3
WD(作動距離):7.0mm~8.0mm
-調整-
1.倍率を10,000(10k)倍に設定した。
2.操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、凡そ焦点を合わせた。
3.コントロールパネルの[Allign]をクリックし、アライメントダイアログにて[ビーム]を選択した。
4.操作パネルのSTIGMA/ALIGHMENTつまみ(X,Y)を回し、表示される[ビーム]を選択した。
5.アライメントダイアログの[アパーチャ]を選択し、STIGMA/ALIGHMENTつまみ(X,Y)を回し、像の振れが最小になるように合わせた。
6.アライメントダイアログの[スティグマX]を選択し、STIGMA/ALIGHMENTつまみ(X,Y)を回し、像の振れが最小になるように合わせた。
7.アライメントダイアログの[スティグマY]を選択し、STIGMA/ALIGHMENTつまみ(X,Y)を回し、像の振れが最小になるように合わせた。
8.アパーチャダイアログを閉じ、フォーカスつまみ[FINE]で、ピントを合わせた。
9.この操作を2度繰り返した。
-撮影-
1.450倍にて印加電圧5kの反射電子像を撮影し、1,280×960ピクセルの解像度で40秒スキャンにより撮影した画像をbmp形式で保存した。
2.保存した画像は画像解析ソフトImageJで開き、[Image]⇒[Type]⇒8-bitを選択し、SEM用カーボン両面テープの輝度値が30以下、露出部(白色部)の輝度値が150以上であることを確認した。前述の条件を満たさない場合はSEMの操作パネルでのBrightness/Contrastを調整し、再撮影した。
-画像解析-
二値化処理は下記のとおり行った。
1.画像解析ソフトImageJ(Ver.1.47v)にて撮影した画像を開き、[Image]⇒[Type]⇒8-bitを選択した。
2.[Image]⇒[Adjust]⇒[Brightness/Contrast]を開き、[Contrast]のゲージを最右側に移動した。
3.[minimum]及び[maximum]のゲージを移動しヒストグラム下部に表示される左右の数字が同じ値になるよう調整し二値化閾値とした。
4.閾値が決まったら[apply]を押した。
5.[Analyze]⇒[Histogram]で表示されるヒストグラム内の[LIST]ボタンを押し、左側の輝度値に対応するピクセル数を取得した。
-粒子部ピクセル-
画像解析により、粒子部が輝度値255となる閾値で二値化し輝度値255のピクセル数を取得した。
-露出部ピクセル-
画像解析により、輝度値135を閾値にて二値化。二値化後の輝度値255のピクセル数を取得した。
-露出率の算出-
得られた露出部ピクセル数、及び粒子部ピクセル数から、下記式により露出率を算出した。
露出部ピクセル数/粒子部ピクセル数*100
<露出高さ>
露出高さについては、以下のように測定した。
-断面研磨-
実施例1~8、及び比較例1~6のキャリアを金蒸着し、エポキシ系樹脂に包埋し硬化させ、研磨紙にて荒削りした後、イオンミリング装置(IM4000PLUS、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、以下の条件下においてイオントリミング加工をした。
-条件-
Arガス:0.07cm/min~0.1cm/min
加速電圧:6kV
放電電圧:1.5kV
放電電流:380μA~450μA
イオン電流:110μA~140μA
加工時間:1時間
スイング角:±30°
スイング速度3往復/minで試料台を揺動する。
-観察-
FE-SEM(株式会社日立ハイテクノロジーズ製SU8020)を用い、加速電圧1kVの反射電子像にて芯材が露出している部分をコート層(被覆層)も含めた1万倍で観察した。芯材粒子の露出部の頂点を上に見たとき左右にあるコート層と露出部との境目を直線で結び、直線から芯材粒子の露出部の頂点に向けた垂線の長さを求めた。
露出高さの測定値は、キャリア1粒子あたり6か所測定し、キャリア5粒子分の値の平均値を求めた。
<現像剤の作製>
実施例1~8、及び比較例1~6の各キャリア(930部)、及びトナー1(70部)を混合して、タービュラーミキサーを用いて81rpmで4分間攪拌し、評価用の現像剤を作製した。
また、補給用現像剤は、トナー濃度が95重量%となるように、実施例1~8、及び比較例1~6の各キャリア、並びに前記トナーを用いて作製した。
<現像剤特性評価>
リコー製デジタルカラー複写機・プリンタ複合機 RICOH Pro C5210S(株式会社リコー製)に、実施例1~8及び比較例1~6の現像剤を用いて、画像面積率80%で100万枚のランニングを行った。ランニング後、以下の方法により、抵抗安定性、ベタキャリア付着、エッジキャリア付着、及び感光体キズを評価した。評価結果は、表2に記載した。なお、実施例8は、実施例1をDCバイアス下にて評価したものである。
<抵抗安定性>
ランニング前(初期)、及びランニング後のキャリアの抵抗を測定し、ランニング前後のキャリアの抵抗の変化率を算出した。
キャリア抵抗値の測定は以下の方法にて行った。図2において、キャリアを抵抗計測平行電極の電極(22a)(22b)間距離2mm、表面積2×4cmの電極22a、電極22bを収容したフッ素樹脂製容器からなるセル24にキャリア23を投入し、DC1000Vを印加して30sec後の抵抗値をハイレジスト計で計測した。得られた値を体積抵抗率に変換した値を初期抵抗値(R1)とする。
次に、ランニング後の現像剤中のトナーをブローオフ装置にて除去し、得たキャリアに対して前記抵抗測定方法と同様の方法で抵抗測定を行い、得られた値を体積抵抗率に変換し、劣化抵抗値とする(R2)。
得られたR1及びR2の値から、下記式により抵抗変化率(%)を算出し、下記評価基準に基づき、抵抗安定性を評価した。
|(R1-R2)|/R1×100
-評価基準-
◎(大変良好):0以上3未満
○(良好) :3以上6未満
△(使用可能):6以上10未満
×(不良) :10以上
<ベタ画像を印刷した後のキャリア付着(ベタキャリア付着)>
ランニング後にベタ画像を所定の現像条件(帯電電位(Vd):-600V、画像部(ベタ原稿)にあたる部分の感光後の電位:-100V、現像バイアス:DC -500V)、ACバイアス:オフセット-500V、周波数5.3kHz、Vpp800V、duty60%、矩形波で作像中に電源をOFFにする等の方法で作像を中断し、転写後の感光体上のキャリア付着の個数を数えて、以下の評価基準に基づき、ベタキャリア付着を評価した。評価する領域は感光体上の10mm×100mmの領域とした。なお、比較例5ではAC成分無しのDCバイアスのみを印加した。
-評価基準-
◎(大変良好):0以上3未満
○(良好) :3以上6未満
△(使用可能):6以上10未満
×(不良) :10以上
<エッジ画像を印刷した後のキャリア付着(エッジキャリア付着)>
ベタキャリア付着の評価において、ベタ画像を感光体上の副走査方向に2ドットライン(100lpi/inch)の画像に変更する以外は、ベタキャリア付着の評価と同様の条件で実施した。
次に、感光体上に現像された2ドットラインを粘着テープ(面積100cm)で転写し、付着したキャリアの個数をカウントして、以下の評価基準に基づき、キャリア付着を評価した。
-評価基準-
◎(大変良好):0以上3未満
○(良好) :3以上6未満
△(使用可能):6以上8未満
×(不良) :9以上
<感光体キズ>
非接触輪郭形状測定器(三鷹光器社製)を用いて、感光体表面粗さを測定した。感光体中心から左右に50mmを測定ピッチ1μmで走査して、算術平均高さRaを求めた。未使用時の高さを0として、ランニング後の高さを測定し、以下の評価基準に基づき、感光体キズを評価した。
-評価基準-
◎(大変良好):0μm以上0.2μm未満
○(良好) :0.2μm以上0.4μm未満
△(使用可能):0.4μm以上0.6μm未満
×(不良) :0.6μm以上
Figure 0007190993000007
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 磁性を有する芯材粒子と、前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を有するキャリアであって、
前記芯材粒子のBET比表面積が、0.27m/g~0.31m/gであり、
前記芯材粒子の露出率が、前記キャリアの表面積に対して、50%~80%であり、
前記芯材粒子の露出高さが、0.15μm~2.00μmであることを特徴とするキャリアである。
<2> 前記芯材粒子の露出率が、前記キャリアの表面積に対して、60%~68%である前記<1>に記載のキャリアである。
<3> 前記芯材粒子の露出高さが、0.80μm~1.30μmである前記<1>から<2>のいずれかに記載のキャリアである。
<4> AC成分を含む現像バイアス下で用いられる前記<1>から<3>のいずれかに記載のキャリアである。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載のキャリアと、トナーとを含むことを特徴とする現像剤である。
<6> 静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を前記<5>に記載の現像剤を用いて現像する現像手段と、
前記静電潜像担持体の表面に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段と、
を有することを特徴とするプロセスカートリッジである。
<7> 静電潜像担持体と、
前記静電像担持体を帯電させる帯電手段と、
前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、前記<5>に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
<8> 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、
前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、前記<4>に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、
前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、
前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、を含むことを特徴とする画像形成方法である。
前記<1>から<4>に記載のキャリア、前記<5>に記載の現像剤、前記<6>に記載のプロセスカートリッジ、前記<7>に記載の画像形成装置、及び前記<8>に記載の画像形成方法は、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
10 プロセスカートリッジ
11 静電潜像担持体
12 帯電装置
13 現像装置
14 クリーニング装置
20 静電潜像担持体
32 帯電装置
33 露光装置
40 現像装置
50 転写装置
60 クリーニング装置
70 除電装置
100 画像形成装置
特許第5493892号公報 特許第5109589号公報 特許第5104345号公報

Claims (8)

  1. 磁性を有する芯材粒子と、前記芯材粒子の表面の少なくとも一部を被覆する被覆層と、を有するキャリアであって、
    前記芯材粒子のBET比表面積が、0.27m/g~0.31m/gであり、
    前記芯材粒子の露出率が、前記キャリアの表面積に対して、50%~80%であり、
    前記芯材粒子の露出高さが、0.15μm~2.00μmであることを特徴とするキャリア。
  2. 前記芯材粒子の露出率が、前記キャリアの表面積に対して、60%~68%である請求項1に記載のキャリア。
  3. 前記芯材粒子の露出高さが、0.80μm~1.30μmである請求項1から2のいずれかに記載のキャリア。
  4. AC成分を含む現像バイアス下で用いられる請求項1から3のいずれかに記載のキャリア。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のキャリアと、トナーとを含むことを特徴とする現像剤。
  6. 静電潜像担持体と、前記静電潜像担持体の表面を帯電させる帯電手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を請求項5に記載の現像剤を用いて現像する現像手段と、
    前記静電潜像担持体の表面に残留するトナーをクリーニングするクリーニング手段と、
    を有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 静電潜像担持体と、
    前記静電像担持体を帯電させる帯電手段と、
    前記静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項5に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項5に記載の現像剤を用いて現像してトナー像を形成する工程と、
    前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する工程と、
    前記記録媒体に転写されたトナー像を定着させる工程と、を含むことを特徴とする画像形成方法。
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