JP2017167453A - 静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤、画像形成装置、及びトナー収容ユニット - Google Patents
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Abstract
Description
キャリアとしては、トナーのフィルミングの防止、均一な表面の形成、表面の酸化の防止、感湿性の低下の防止、現像剤の寿命の延長、感光体の表面への付着の防止、感光体のキズ付きあるいは摩耗からの保護、帯電極性の制御、帯電量の調節等の目的で、被覆層として、カーボンブラックを含有する樹脂が表面に形成されているものが知られている。しかしながら、前記キャリアは、初期は良好な画像を形成することができるが、コピー枚数が増加するに連れて、被覆層が削れて画質が低下するという問題がある。また、被覆層が削れたり、被覆層からカーボンブラックが脱離したりすることにより、色汚れが発生するという問題がある。カーボンブラックの代替材料としては、一般に、酸化チタン、酸化亜鉛等が知られているが、体積固有抵抗を低下させる効果が不充分である。
特許文献2に記載のキャリアは、導電性粒子が、レアメタルを含有するため、コスト、永続的使用可能性等の問題がある。
特許文献3に記載のキャリアは、高画像面積でトナーを収支させたときにキャリアの帯電能力の低下に対して一定の効果を上げているが、トナー外添剤が多いトナーを使用した場合で、高画像面積で連続通紙を行なった場合には、やはり帯電低下し、効果が充分であるとはいえなかった。
しかし、同時に高速高出力でのマシンでは、経時で被覆層が削れ、被覆層のない低抵抗の芯材が露出することで経時で抵抗が低下し異常画像が発生する課題がある。特許文献4や特許文献5では、それぞれ高抵抗のMg元素とAl元素を含有する層状複水酸化物を被覆層に含有させることで抵抗調整を行う方法をのみを使用しているが、Mg元素とAl元素を含有する層状複水酸化物単体での使用では経時で被覆層が削れて経時の抵抗が低下することが判明した。
[1]芯材粒子と該芯材粒子を被覆する被覆層とからなる静電潜像現像剤用キャリアにおいて、
該被覆層は、Al及びMgを含有する層状複水酸化物と、金属酸化物と、樹脂とを含み、
該層状複水酸化物におけるAl及びMgの表面露出量(Atom%)が下記(1)の関係を満たし、
蛍光X線による測定強度(kcps)が下記(2)の関係を満たすことを特徴とする静電潜像現像剤用キャリア。
2.4≦Al≦5.0 、 3.9≦Mg≦8.0 (1)
15≦Al≦28 、 18≦Mg≦38 (2)
[1] 芯材粒子と該芯材粒子を被覆する被覆層とからなる静電潜像現像剤用キャリアにおいて、
該被覆層は、Al及びMgを含有する層状複水酸化物と、金属酸化物と、樹脂とを含み、
該層状複水酸化物におけるAl及びMgの表面露出量(Atom%)が下記(1)の関係を満たし、
蛍光X線による測定強度(kcps)が下記(2)の関係を満たすことを特徴とする静電潜像現像剤用キャリア。
2.4≦Al≦5.0 、 3.9≦Mg≦8.0 (1)
15≦Al≦28 、 18≦Mg≦38 (2)
[2] 前記被覆層において、前記金属酸化物の含有量B(質量基準)が、前記Al及びMgを含有する層状複水酸化物の含有量A(質量基準)に対し、
[A]≦[B]
であることを特徴とする、前記[1]に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
[3] 前記金属酸化物が、酸化スズ化合物又は酸化インジウム化合物であることを特徴とする、前記[1]または[2]に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
[4] 前記樹脂が、熱硬化性樹脂を軟化点温度以上で焼成したものであることを特徴とする、前記[1]乃至[3]のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア。
[5] 前記樹脂が、下記一般式(A)で表される構造単位及び一般式(B)で表される構造単位を含む共重合体の架橋物を含むことを特徴とする前記[1]乃至[4]のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア。
R1:水素原子、またはメチル基
m :1〜8の整数
R2:炭素原子数1〜4のアルキル基
R3:炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基
X :10〜90モル%
Y :10〜90モル%
ただし、X、Yは共重合体における一般式(A)で表される構造単位と一般式(B)で表される構造単位の組成比を表す。)
[6] 前記[1]乃至[5]のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア及びトナーを有することを特徴とする二成分現像剤。
[7] 前記トナーが、カラートナー、白色トナー、または透明トナーであることを特徴とする、前記[6]に記載の二成分現像剤。
[8] 前記[1]乃至[5]のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア及びトナーを有することを特徴とする補給用現像剤。
[9] 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、前記[6]または[7]に記載の二成分現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
[10] 前記[6]もしくは[7]に記載の二成分現像剤、または前記[8]に記載の補給用現像剤を収容したことを特徴とするトナー収容ユニット。
本発明のキャリアは芯材粒子と芯材粒子を被覆する被覆層からなり、被覆層中にAl及びMgを含有する層状複水酸化物と、金属酸化物と、樹脂とを含み、AlとMgの表面露出量(Atom%)が2.4≦Al≦5.0、3.9≦Mg≦8.0、蛍光X線による測定強度(kcps)が15≦Al≦28、18≦Mg≦38であることを特徴とする静電潜像現像剤用キャリアである。
本発明では、AlとMgとを含有する層状複水酸化物に加えて、金属酸化物を添加することが極めて重要である。AlとMgとを含有する層状複水酸化物は帯電に対して絶大な効果を発揮するが、一方で、キャリアコート膜の耐久性に対してはほとんど効果を持たない。しかしながら、金属酸化物を一定量加えることによって、被覆層の強度を大きく向上させることができる上に、上記層状複水酸化物をコート層中に保持する能力も向上することが出来るため、金属酸化物の添加が非常に重要である。
具体的な測定方法は、測定モード:Electrostatic、励起源:モノクローム(Al)、検知方式:スペクトルモード、マグネットレンズ:OFFにて実施した。まず、広域スキャンによって検出元素を特定し、その次に、検出元素毎にナロースキャンにてピークを検出させた。その後、付属のピーク解析ソフトにて全検出元素に対するAlとMgのAtom%を算出した。
具体的な測定方法は、円形の粘着シート(リンテック社製、直径45mmΦ)にキャリアを均一になるよう振り掛け、シールに付着させた後、シートを払い余分に付着したキャリアを除く。シールに付着したキャリア量は0.10〜0.12gとなるように付着させる。その後、サンプルホルダーにセットし、X線発生部:最大出力4kW、X線管球:エンドウィンドウ型(Rh)、一次フィルタ:Zr、分析方式:波長分散型、使用ガス:PRガス(CH410%、Ar90%)、出力:50kV、30mA(検出元素により出力は変動する)、の条件で特定の元素を対象にX線を照射する。検出されたスペクトルを基準サンプルを用いて補正し、強度を算出している。
[B]=0の場合、AlとMgを含有する層状複水酸化物単独となり、経時での被覆層の削れによる抵抗低下が生じることが判明した。その対策として被覆層中に金属酸化物を含有させ、被覆層をより硬化することで被覆層の削れ抑制を試みた。その結果、[A]>[B]の領域では被覆層の削れに対し効果を発揮し抵抗低下の抑制を実現した。さらに[A]≦[B]の領域では被覆層の削れに対し、著しく効果を発揮し経時での抵抗が低下しないキャリアの発明へと至った。
前記酸化スズ化合物としては、例えばスズドープ酸化インジウム(ITO)、リンドープ酸化スズ(PTO)、酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)などが挙げられる。
前記被覆層に含有させる金属化合物の量としては、樹脂成分100質量部に対して50〜340質量部が好ましい。340量部以下であると、被覆層から金属化合物が固まりで脱離することがなく、低抵抗の芯材が露出してしまうことがない。
熱硬化性樹脂としては、下記に示す[構造式1]で示される共重合体、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。
R1:水素原子、またはメチル基
m :1〜8の整数、(CH2)mは、炭素原子数1〜8のメチレン基、エチレン基、
プロピレン基、ブチレン基等のアルキレン基
R2:炭素原子数1〜4のメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、及び
ブチル基等のアルキル基
R3:炭素数1〜8のメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、及びブチル
基等のアルキル基、または炭素数1〜4のメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基等のアルコキシ基
X :10〜90モル%
Y :10〜90モル%
ただし、X、Yは共重合体における一般式(A)で表される構造単位と一般式(B)で表される構造単位の組成比を表す。
A成分は、側鎖にアルキル基が多数存在する原子団・トリス(トリアルキルシロキシ)シランを有しており、樹脂全体に対してA成分の比率が高くなると表面エネルギーが小さくなり、トナーの樹脂成分、ワックス成分などの付着が少なくなる。A成分が10モル%以上だと十分な効果が得られ、トナー成分の付着が少なくなる。また、90モル%以下であると、成分Bが減ることがなく、架橋が進み、強靭性が高くなると共に、芯材と被覆層の接着性が向上し、キャリア被膜の耐久性が良くなる。
下式中、Meはメチル基、Etはエチル基、Prはプロピル基である。
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiMe3)3
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiEt3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiEt3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiEt3)3
CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiPr3)3
CH2=CH−COO−C3H6−Si(OSiPr3)3
CH2=CMe−COO−C4H8−Si(OSiPr3)3
A成分の製造方法は特に限定されないが、トリス(トリアルキルシロキシ)シランを白金触媒の存在下にアリルアクリレートまたはアリルメタクリレートと反応させる方法や、特開平11−217389号公報に記載されている、カルボン酸と酸触媒の存在下で、メタクリロキシアルキルトリアルコキシシランとヘキサアルキルジシロキサンとを反応させる方法などにより得られる。
B成分が10モル%以上であると、強靭さが十分得られる。一方、90モル%以下であると、被膜は固くなりすぎることがなく、膜削れが発生しにくくなる。また、環境特性が良くなる。加水分解した架橋成分がシラノール基として多数残ると、環境特性(湿度依存性)を悪化させることも考えられる。
このようなC成分を加えたものとしては、下記の[構造式2]で表される構造単位を有する共重合体が挙げられる。
R1:水素原子、またはメチル基
m :1〜8の整数
R2:炭素原子数1〜4のアルキル基
R3:炭素数1〜8のアルキル基、または炭素数1〜4のアルコキシ基
R4:炭素原子数1〜4のアルキル基、またはアミノ基で置換されていても良い炭素
数1〜4のアルキル基
x :10〜40モル%
y :10〜40モル%
z :30〜80モル%
ただし、x、y、zは共重合体におけるA成分、B成分、C成分の組成比を表し、60モル%<y+z<90モル%である。)
また、イソシアネート化合物による架橋より、本発明のシロキサン結合による架橋の方が結合エネルギーが大きく熱ストレスに対しても安定しているため、被膜の経時安定性が保たれていると推察される。
これにより、適度な弾性を維持したまま、樹脂層同士の融着を抑制することができる。
アミノ樹脂としては、特に限定されないが、キャリアの帯電付与能力を向上させることができるため、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。また、適度にキャリアの帯電付与能力を制御する必要がある場合には、メラミン樹脂及び/又はベンゾグアナミン樹脂と、他のアミノ樹脂を併用してもよい。
アミノ樹脂と架橋し得るアクリル樹脂としては、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有するものが好ましく、ヒドロキシル基を有するものがさらに好ましい。これにより、芯材粒子や導電性微粒子との密着性をさらに向上させることができ、導電性微粒子の分散安定性も向上させることができる。このとき、アクリル樹脂は、水酸基価が10mgKOH/g以上であることが好ましく、20mgKOH/g以上がさらに好ましい。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、r−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−r−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、r−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、r−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r−クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、r−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、r−クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
また、被覆層の厚さは断面SEM観察で測定することができる。
具体的は、以下のようにして測定することができる。
キャリアを包埋樹脂(Devcon社、2液混合、30分硬化型エポキシ樹脂)に混ぜ込み、一晩以上置いて硬化させ、機械研磨により大まかな断面試料を作製する。これにクロスセクションポリッシャー(JEOL製、SM-09010)を用い、加速電圧5.0kV、ビーム電流120μAの条件で断面の仕上げを行った。これを、走査型電子顕微鏡(Carl Zeiss製Merlin)を用いて、加速電圧0.8kV、倍率30000倍の条件で撮影する。撮影した画像をTIFF画像に取り込み、Media Cybernetics社製のImage-Pro Plusを用いて、芯材の粒径が平均的なものを50個選択し、そのキャリア1つにおいて10箇所の被覆層の厚さ平均から被覆層の厚さを算出した。
具体的には、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆しながら、前記共重合体を加水分解し、シラノール基を生成させ、縮合させて架橋物を作製することにより形成してもよいし、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に、前記共重合体を加水分解し、シラノール基を生成させ、縮合させて架橋物を作製することにより形成してもよい。被覆層用組成物で芯材粒子を被覆しながら、シラノール基を縮合させる方法としては、特に限定されないが、熱、光等を付与しながら、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆する方法等が挙げられる。また、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に、シラノール基を縮合させる方法としては、特に限定されないが、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に、加熱処理する方法等が挙げられる。
この加熱処理時の熱処理温度は、軟化点温度以上が好ましい。
また、通常は分子量の大きい樹脂は粘度が非常に高く、粒径の小さい芯材粒子に塗布する場合、粒子の凝集、被覆層の不均一化などが生じ易く、コートキャリアを製造することが極めて難しい。
したがって、本発明に係る共重合体は、重量平均分子量が5,000〜100,000であることが好ましく、10,000〜70,000であることがより好ましく、30,000〜40,000であることがさらに好ましい。重量平均分子量が5,000以上であると、被覆層の強度が高くなり、100,000以下であると、被覆層用組成物の液粘度が低くなり、キャリア製造性が向上する。
トナーは結着樹脂を含有し、モノクロトナー、カラートナー、白色トナー及び透明トナーのいずれであってもよい。定着ローラにトナー固着防止用オイルを塗布しないオイルレスシステムに適用するために、トナー粒子は、離型剤を含有してもよい。このようなトナーは、一般に、フィルミングが発生しやすいが、本発明のキャリアは、フィルミングを抑制することができるため、本発明の現像剤は、長期に亘り、良好な品質を維持することができる。
例えば、粉砕法を用いてトナーを製造する場合、まず、トナー材料を混練することにより得られる溶融混練物を冷却した後、粉砕し、分級して、母体粒子を作製する。次に、転写性、耐久性をさらに向上させるために、母体粒子に外添剤を添加し、トナーを作製する。
このとき、トナー材料を混練する装置としては、特に限定されないが、バッチ式の2本ロール;バンバリーミキサー;KTK型2軸押出し機(神戸製鋼所社製)、TEM型2軸押出し機(東芝機械社製)、2軸押出し機(KCK社製)、PCM型2軸押出し機(池貝鉄工社製)、KEX型2軸押出し機(栗本鉄工所社製)等の連続式の2軸押出し機;コ・ニーダ(ブッス社製)等の連続式の1軸混練機等が挙げられる。
さらに、粉砕された溶融混練物を分級する際には、風力式分級機等を用いることができる。なお、母体粒子の平均粒径が5〜20μmとなるように分級することが好ましい。
また、母体粒子に外添剤を添加する際には、ミキサー類を用いて混合攪拌することにより、外添剤が解砕されながら母体粒子の表面に付着する。
圧力定着用の結着樹脂としては、特に限定されないが、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等のポリオレフィン;エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂等のオレフィン共重合体;エポキシ樹脂、ポリエステル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリビニルピロリドン、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、マレイン酸変性フェノール樹脂、フェノール変性テルペン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
なお、本発明において使用される画像形成装置の構成としては、特に限定されるものではなく、同様の機能を有していれば、他の構成を有する画像形成装置を使用することも可能である。
前記現像装置内用現像剤としては、現像剤中のトナーの濃度が、3〜11質量%であることが望ましい。
前記補給用現像剤としては、キャリア1質量部に対してトナーを2〜50質量部含有することが望ましい。
現像剤収容容器とは、現像剤を収容した容器をいう。
現像器は、現像剤を収容し現像する手段を有するものをいう。
プロセスカートリッジとは、少なくとも静電潜像担持体と現像手段とを一体とし、現像剤を収容し、画像形成装置に対して着脱可能であるものをいう。前記プロセスカートリッジは、更に帯電手段、露光手段、クリーニング手段から選ばれる少なくとも一つを備えてもよい。
なお、この画像形成ステーション10は、画像形成装置1本体に着脱可能なプロセスカートリッジ10として用いることができる。
画像形成動作が開始されると、イエロー画像形成ステーション10Yでは、静電潜像担持体である感光体11は、帯電手段である帯電装置12により表面を一様に帯電される。電気的に接地された芯金上に有機感光体層を形成した各感光体11Y、11C、11M、11Kは、各コロナ放電による帯電装置12Y,12C,12M,12Kで表面を均一に負帯電された後、各レーザーダイオードからなる発光手段を備える露光装置30Y,30C,30M,30Kにより、各色に対応する画像部分に光照射が行われ、各感光体11Y、11C、11M、11K上に静電潜像が形成される。
そして、帯電後の感光体11には光書き込みの露光装置30からの露光によりフルカラー原稿のイエロー成分画像の静電潜像が形成され、その静電潜像は現像手段であるイエロー現像装置13Yによりイエロートナーで顕像化される。また、所定の時間差でシアン画像形成ステーション、マゼンタ画像形成ステーション、ブラック画像形成ステーション10においても同様の画像形成動作が行われ、シアン,マゼンタ,ブラックの各色のトナー像が各感光体11上に形成される。各画像形成ステーション10Y,10C,10M,10Kにおいて感光体11上に形成されたトナー像Y,C,M,Kを、中間転写ベルト21上で1つのフルカラー画像として重ねまとめるために、この中間転写ベルト21の裏面側には各画像形成ステーション10の感光体11の対向位置に一次転写ローラ23を配置し、一次転写ローラ23に所定の転写バイアスを印加することによって、各画像形成ステーション10のトナー像を順次中間転写ベルト21に重ねて転写させる。
フルカラートナー像の記録紙への転写後に中間転写ベルト21の表面に残留したトナーや紙粉等の付着物は、中間転写ベルトクリーニング装置22のクリーニングブラシローラやクリーニングブレードにより除去され、先述の感光体廃トナーと同様に廃トナー収容部に搬送される。中間転写ベルト21、転写バイアス電源、ベルト駆動軸などを内包する転写ユニット内に設置されたテンションローラ211(転写ローラ25への対向ローラ)、212、213がカム機構によって転写ベルトにテンションを与えるもしくは解除することにより、中間転写ベルト21は各画像形成ステーション10の感光体11と接触した状態と離間した状態に変更可能になっている。
これにより機械動作時には各画像形成ステーション10の感光体11が回転するのに先立って接触状態に、機械停止時には感光体11から離間した状態にしている。中間転写ベルト21へトナー像を転写した後、感光体表面は光除電ユニットで除電され、クリーニング装置19において、最初に(クリーニングユニット内において感光体回転方向において上流位置)で感光体回転方向とカウンター方向にブラシローラを接触回転させて感光体上の残トナー及び付着物を掻き乱して感光体11との付着力を弱め、その下流位置においてゴム弾性体でできたブレードを感光体11に接触させて、先述の乱されたトナーや付着物を除去している。
また、記録紙は、給紙装置2内に配置されている複数の給紙カセット40から、画像形成装置1の制御により選択された記録紙がピックアップローラ42により、給紙カセット40から1枚ずつ引き出される。そして、搬送ローラ43によって画像形成部3まで搬送される。そして、レジストローラ44で、中間転写ベルト21上のトナー像とのタイミングを計り、二次転写ローラ25の方に送り出される。
その後、トナー像が転写された記録紙は定着装置50に搬送され加熱・加圧されて記録紙上のトナー像が定着されフルカラー画像が出力される。
また、両面印刷を行う場合には画像定着装置から排紙トレイ48へと送られる前に、両面搬送部32へと送り戻される。その後、再度先レジストローラ44へと送られ第2面の印刷が行われる。
また、クリーニング装置19は、感光体11に対してクリーニングブレードを有する。さらに、クリーニングされたトナーを回収する回収羽根、フィルム等とそのトナーを搬送する回収コイルとを備えている。クリーニングブレードは、金属、樹脂、ゴム等の材質からなるが、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム等のゴムが好ましく用いられ、この中でも特にウレタンゴムが好ましい。このほかに、フッ素樹脂、シリコーン樹脂の樹脂、及びステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等のステアリン酸金属化合物を潤滑剤として感光体11上に塗布する潤滑剤塗布装置を併せて設けてもよい。図1において、24は搬送ベルト、47は排出ローラである。
図2は、本発明のプロセスカートリッジの構成の一例を示す概略図である。図2に示すように、このプロセスカートリッジ10は、感光体11の周囲に、帯電装置12、現像装置13、クリーニング装置19を配置している。プロセスカートリッジ10は、少なくとも感光体11とその他のプロセス装置を備えていればよい。上部に配置される露光装置30から照射されたレーザ光Lによって、感光体11上に潜像が形成される。プロセスカートリッジ10は、複写機、プリンタ等の画像形成装置の本体に対して着脱可能である。
−ポリエステル樹脂Aの合成−
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのエチレンオキシド2モル付加物65部、ビスフェノールAのプロピオンオキシド3モル付加物86部、テレフタル酸274部及びジブチルスズオキシド2部を投入し、常圧下、230℃で15時間反応させた。次に、5〜10mmHgの減圧下、6時間反応させて、ポリエステル樹脂を合成した。得られたポリエステル樹脂Aは、数平均分子量(Mn)が2,300、重量平均分子量(Mw)が8,000、ガラス転移温度(Tg)が58℃、酸価が25mgKOH/g、水酸基価が35mgKOH/gであった。
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部、及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下で、230℃にて8時間反応させた。次いで、10〜15mHgの減圧下で、5時間反応させて、中間体ポリエステルを合成した。
得られた中間体ポリエステルは、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,600、ガラス転移温度(Tg)が55℃、酸価が0.5、水酸基価が49であった。
次に、冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記中間体ポリエステル411部、イソホロンジイソシアネート89部、及び酢酸エチル500部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、プレポリマー(活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.60質量%であり、プレポリマーの固形分濃度(150℃、45分間放置後)は50質量%であった。
攪拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン30部及びメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、ケチミン化合物(活性水素基含有化合物)を合成した。得られたケチミン化合物(活性水素機含有化合物)のアミン価は423であった。
水1,000部、DBP吸油量が42mL/100g、pHが9.5のカーボンブラックPrintex35(デグサ社製)540部、及び1,200部のポリエステル樹脂Aを、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)を用いて混合した。次に、二本ロールを用いて、得られた混合物を150℃で30分間混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを作製した。
イオン交換水306部、リン酸三カルシウムの10質量%懸濁液265部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.0部を混合攪拌し、均一に溶解させて、水系媒体を調製した。
界面活性剤の臨界ミセル濃度は以下の方法で測定した。表面張力計Sigma(KSV Instruments社製)を用いて、Sigmaシステム中の解析プログラムを用いて解析を行なった。界面活性剤を水系媒体に対して0.01質量%ずつ滴下し、攪拌、静置後の界面張力を測定した。得られた表面張力カーブから、界面活性剤の滴下によっても界面張力が低下しなくなる界面活性剤濃度を臨界ミセル濃度として算出した。水系媒体に対するドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの臨界ミセル濃度を表面張力計Sigmaで測定を行ったところ、水系媒体の質量に対して0.05質量%であった。
ビーカー内に、ポリエステル樹脂Aを70部、プレポリマーを10部及び酢酸エチル100部を入れ、攪拌して溶解させた。離型剤としてパラフィンワックス5部(日本精鑞社製HNP−9、融点75℃)、MEK−ST(日産化学工業社製)2部、及びマスターバッチ10部を加えて、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/時、ディスクの周速度6m/秒で、粒径0.5mmのジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスした後、前記ケチミン2.7部を加えて溶解させ、トナー材料液を調製した。
前記水系媒体相150部を容器に入れ、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)を用い、回転数12,000rpmで攪拌し、これに前記トナー材料液100部を添加し、10分間混合して乳化乃至分散液(乳化スラリー)を調製した。
―有機溶剤の除去―
攪拌機及び温度計をセットしたコルベンに、前記乳化スラリー100部を仕込み、攪拌周速20m/分で攪拌しながら30℃にて12時間脱溶剤し、分散スラリーを得た。
前記分散スラリー100部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。得られた濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液20部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて30分間)した後減圧濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。得られた濾過ケーキにイオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過する操作を2回行った。更に得られた濾過ケーキに10質量%塩酸20部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
上記洗浄により得られた濾過ケーキに、イオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した際のトナー分散液の電気伝導度を測定し、事前に作成した界面活性剤濃度の検量線より、トナー分散液の界面活性剤濃度を算出した。その値から、界面活性剤濃度が狙いの界面活性剤濃度0.05質量%になるように、イオン交換水を追加し、トナー分散液を得た。
前記所定の界面活性剤濃度に調整されたトナー分散液を、TK式ホモミキサーで5000rpmで混合しながら、ウォーターバスで加熱温度T1=55℃で10時間加熱を行なった。その後トナー分散液を25℃まで冷却し、濾過を行なった。更に得られた濾過ケーキに、イオン交換水300部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後濾過した。
得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子1を得た。
さらに、トナー母体粒子1を100量部に対して、平均粒径100nmの疎水性シリカ3.0部と、平均粒径20nmの酸化チタン1.0部と、平均粒径15nmの疎水性シリカ微粉体を1.5部とをヘンシェルミキサーにて混合し、[トナー1]を得た。
撹拌機付きフラスコにトルエン300gを投入して、窒素ガス気流下で90℃まで昇温した。次いでこれに、CH2=CMe−COO−C3H6−Si(OSiMe3)3(式中、Meはメチル基である。)で示される3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン84.4g(200ミリモル:サイラプレーンTM−0701T/チッソ株式会社製)、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン39g(150ミリモル)、メタクリル酸メチル65.0g(650ミリモル)、および、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.58g(3ミリモル)の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.06g(0.3ミリモル)をトルエン15gに溶解した溶液を加えて(2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリルの合計量0.64g=3.3ミリモル)、90〜100℃で3時間混合してラジカル共重合させてメタクリル系共重合体R1を得た。
(実施例1)
<樹脂液1>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)(平均粒径:60nm) 260部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1において、以上の各材料をホモミキサーにて10分間分散し、被覆層形成液を調合した。キャリア芯材として粒径35μmのMnMgSrフェライトを用い、上記樹脂液1を芯材表面に厚みが0.5μmとなるようにスピラコーター(岡田精工社製)により80℃の雰囲気下で25g/minに割合で塗布し、その後8分間乾燥させた。層厚の調整は液量によって行った。得られたキャリアを、電気炉中にて230℃で1時間放置して焼成し、冷却後に目開き100μmの篩を用いて解砕して、キャリア1を得た。
芯材の体積平均粒径の測定は、マイクロトラック粒度分析計(日機装株式会社)のSRAタイプを使用し、0.7μm以上、125μm以下のレンジ設定で行ったものを用いた。
<樹脂液2>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)(平均粒径:60nm) 260部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 155.4部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液2に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア2を作製した。
<樹脂液3>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO) (平均粒径:60nm)340部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 300部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液3に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア3を作製した。
<樹脂液4>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO) (平均粒径:60nm)340部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 155.4部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液4に、スピラーコーターによる塗布後の乾燥時間を15分に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア4を作製した。
<樹脂液5>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO) (平均粒径:60nm)220部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液5に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア5を作製した。
<樹脂液6>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO) (平均粒径:60nm)200部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液6に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア6を作製した。
<樹脂液7>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・スズドープ酸化インジウム(ITO) 260部
(粉体比抵抗:20[Ω・cm])
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液7に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア7を作製した。
<樹脂液8>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸化チタン 260部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液8に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア8を作製した。
<樹脂液9>
・ポリプロピレン樹脂溶液(固形分濃度:20質量%) 253部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)(平均粒径:60nm) 260部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液9に、樹脂溶液塗布後の電気炉での焼成を未実施に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア9を作製した。
<樹脂液10>
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)(平均粒径:60nm) 260部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液10に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア10を作製した。
<樹脂液11>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)(平均粒径:60nm) 260部
・ハイドロタルサイト(Mg3.5Zn0.5Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液11に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア11を作製した。
<樹脂液12>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)(平均粒径:60nm) 260部
・ハイドロタルサイト(Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O) 230部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液12に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア12を作製した。
<樹脂液13>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)(平均粒径:60nm) 260部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 120部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液13に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア13を作製した。
<樹脂液14>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)(平均粒径:60nm) 420部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 400部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液14に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア14を作製した。
<樹脂液15>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・酸素欠損型タングステンドープスズ(WTO)(平均粒径:60nm) 340部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 120部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液15に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア15を作製した。
<樹脂液16>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・樹脂微粒子 260部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液16に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア16を作製した。
<樹脂液17>
・メタクリル系共重合体R1(固形分濃度:20質量%) 23部
・シリコーン樹脂溶液(固形分40質量%) 230部
・アミノシラン(固形分濃度:100質量%) 4部
・ハイドロタルサイト(Mg4Al2(OH)12CO3・3H2O) 220部
(堺化学)
・トルエン 1300部
樹脂液1を樹脂液17に変更したこと以外は実施例1と同様にしてキャリア17を作製した。
実施例及び比較例で得られた[キャリア1]〜[キャリア17](93質量部)、及びトナー1(7質量部)を混合して、タービュラーミキサーを用いて3分間攪拌し、評価用の[現像剤1]〜[現像剤17]を作製した。
初期のトナーへの帯電付与性の評価として下記現像剤特性評価1のエッジキャリア付着の評価を行い、経時抵抗低下の評価として下記現像剤特性評価2のベタキャリア付着の評価を行い、長期でのトナーへの帯電付与性の評価として、下記現像剤特性評価3のトナー飛散及び地肌かぶりの評価を行った。また、評価に用いたデジタルフルカラー複合機(株式会社リコー製、Pro C9100)は高速機であり、下記現像剤特性評価2及び3により低温定着トナーを使用した高速機においても低画像面積率の印字密度での連続通紙を評価した。
得られた現像剤を用いて市販のデジタルフルカラー複合機(株式会社リコー製、Pro C9100)にセットし、画像評価を実施した。具体的には上記マシンを環境評価室(10℃15%の低温低湿環境)に入れて一日放置し、その後、実施例及び比較例の現像剤1〜17と、トナー1を用いて、初期のエッジキャリア付着を評価した。
現像条件(帯電電位(Vd):−630V、現像バイアス:DC−500V)にて170μm×170μmを1マスとして、ベタ部と白紙を縦横交互に配置させた画像をA3サイズで出力し、1マス1マスの境目にあるキャリア付着による画像の白抜け個数をカウントした。◎はキャリア付着の個数が0個である状態、○はキャリア付着の個数が1〜3個の状態、△はキャリア付着の個数が4〜10個の状態、×はキャリア付着の個数が11個以上の状態となる。◎、○、△を合格とし、×を不合格とした。
得られた現像剤を用いて市販のデジタルフルカラー複合機(株式会社リコー製、Pro C9100)にセットし、画像評価を実施した。具体的には上記マシンを実験室環境(25℃60%環境)にて、実施例及び比較例の現像剤1〜17と、トナー1を用いて、画像面積率2.5%で50万枚及び200万枚のランニング後のベタキャリア付着を評価した。
50万枚及び200万枚ランニング後にベタ画像を所定の現像条件(帯電電位(Vd):−630V、現像バイアス:DC−500V)にて作像中に電源をOFFにする等の方法で作像を中断し、転写後の感光体上のキャリア付着の個数を数えて評価を実施した。なお、評価する領域は感光体上の10mm×100mmの領域とした。◎はキャリア付着の個数が0個である状態、○はキャリア付着の個数が1〜2個の状態、△はキャリア付着の個数が3〜9個の状態、×はキャリア付着の個数が10個以上の状態となる。◎、○、△を合格とし、×を不合格とした。
得られた現像剤を用いて市販のデジタルフルカラー複合機(株式会社リコー製、Pro C9100)にセットし、画像評価を実施した。具体的には上記マシンを環境評価室(27℃80%の高温高湿環境)に入れて一日放置し、その後、実施例及び比較例の現像剤1〜17と、トナー1を用いて、画像面積率80%で200万枚ランニング後の地肌かぶりとトナー飛散を評価した。
200万枚ランニング後に現像剤担持体下部に溜まったトナーの量を吸引、回収し、トナー質量を測定した。評価基準を以下に示す。
0mg以上〜50mg未満 : ◎(大変良好)
50mg以上〜100mg未満 : ○(良好)
100mg以上〜250mg未満 : △(使用可能)
250mg以上 : ×(不良)
200万枚ランニング後に白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上のトナーをテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差(ΔID)を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定を行なった。評価基準を以下に示す。
0以上〜0.005未満 : ◎(大変良好)
0.005以上〜0.01未満 : ○(良好)
0.01以上〜0.02未満 : △(使用可能)
0.02以上 : ×(不良)
2 給紙装置
3 画像形成部
4 スキャナ部
5 原稿自動搬送装置(ADF)
10 画像形成ステーション(プロセスカートリッジ)
11 感光体
12 帯電装置
13 現像装置
19 クリーニング装置
20 転写装置
21 中間転写ベルト
22 中間転写ベルトクリーニング装置
23 一次転写ローラ
24 搬送ベルト
25 二次転写ローラ
30 露光装置
32 両面搬送部
40 給紙カセット
42 ピックアップローラ
43 搬送ローラ
44 レジストローラ
47 排出ローラ
48 排紙トレイ
50 定着装置
Claims (10)
- 芯材粒子と該芯材粒子を被覆する被覆層とからなる静電潜像現像剤用キャリアにおいて、
該被覆層は、Al及びMgを含有する層状複水酸化物と、金属酸化物と、樹脂とを含み、
該層状複水酸化物におけるAl及びMgの表面露出量(Atom%)が下記(1)の関係を満たし、
蛍光X線による測定強度(kcps)が下記(2)の関係を満たすことを特徴とする静電潜像現像剤用キャリア。
2.4≦Al≦5.0 、 3.9≦Mg≦8.0 (1)
15≦Al≦28 、 18≦Mg≦38 (2) - 前記被覆層において、前記金属酸化物の含有量B(質量基準)が、前記Al及びMgを含有する層状複水酸化物の含有量A(質量基準)に対し、
[A]≦[B]
であることを特徴とする、請求項1に記載の静電潜像現像剤用キャリア。 - 前記金属酸化物が、酸化スズ化合物又は酸化インジウム化合物であることを特徴とする、請求項1または2に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
- 前記樹脂が、熱硬化性樹脂を軟化点温度以上で焼成したものであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア及びトナーを有することを特徴とする二成分現像剤。
- 前記トナーが、カラートナー、白色トナー、または透明トナーであることを特徴とする、請求項6に記載の二成分現像剤。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリア及びトナーを有することを特徴とする補給用現像剤。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体を帯電させる帯電手段と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する露光手段と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を、請求項6または7に記載の二成分現像剤を用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、該静電潜像担持体上に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項6もしくは7に記載の二成分現像剤、または請求項8に記載の補給用現像剤を収容したことを特徴とするトナー収容ユニット。
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