JP6155704B2 - 静電潜像現像剤用キャリア、静電潜像現像剤、画像形成方法、プロセスカートリッジ - Google Patents

静電潜像現像剤用キャリア、静電潜像現像剤、画像形成方法、プロセスカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP6155704B2
JP6155704B2 JP2013042215A JP2013042215A JP6155704B2 JP 6155704 B2 JP6155704 B2 JP 6155704B2 JP 2013042215 A JP2013042215 A JP 2013042215A JP 2013042215 A JP2013042215 A JP 2013042215A JP 6155704 B2 JP6155704 B2 JP 6155704B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
electrostatic latent
latent image
resin
toner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013042215A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014170131A (ja
Inventor
谷口 重徳
重徳 谷口
宏一 坂田
宏一 坂田
仁 岩附
仁 岩附
豊明 田野
豊明 田野
宏之 岸田
宏之 岸田
健一 増子
健一 増子
東松 宏
宏 東松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2013042215A priority Critical patent/JP6155704B2/ja
Priority to US14/167,468 priority patent/US9298119B2/en
Publication of JP2014170131A publication Critical patent/JP2014170131A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6155704B2 publication Critical patent/JP6155704B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/107Developers with toner particles characterised by carrier particles having magnetic components
    • G03G9/1075Structural characteristics of the carrier particles, e.g. shape or crystallographic structure
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/06Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing
    • G03G15/08Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer
    • G03G15/09Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for developing using a solid developer, e.g. powder developer using magnetic brush
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G21/00Arrangements not provided for by groups G03G13/00 - G03G19/00, e.g. cleaning, elimination of residual charge
    • G03G21/16Mechanical means for facilitating the maintenance of the apparatus, e.g. modular arrangements
    • G03G21/18Mechanical means for facilitating the maintenance of the apparatus, e.g. modular arrangements using a processing cartridge, whereby the process cartridge comprises at least two image processing means in a single unit
    • G03G21/1803Arrangements or disposition of the complete process cartridge or parts thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/107Developers with toner particles characterised by carrier particles having magnetic components
    • G03G9/108Ferrite carrier, e.g. magnetite
    • G03G9/1085Ferrite carrier, e.g. magnetite with non-ferrous metal oxide, e.g. MgO-Fe2O3
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/113Developers with toner particles characterised by carrier particles having coatings applied thereto
    • G03G9/1131Coating methods; Structure of coatings
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/113Developers with toner particles characterised by carrier particles having coatings applied thereto
    • G03G9/1132Macromolecular components of coatings
    • G03G9/1135Macromolecular components of coatings obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/113Developers with toner particles characterised by carrier particles having coatings applied thereto
    • G03G9/1139Inorganic components of coatings

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法に使用される二成分現像剤に用いられる静電潜像現像剤用キャリア、それを用いた静電潜像現像剤、画像形成方法、及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の静電潜像担持体上に静電潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナーを現像してトナー像を形成した後、トナー像を記録媒体に転写し、定着して出力画像としている。近年、電子写真方式を用いた複写機やプリンタの技術は、モノクロからフルカラーへの展開が急速になりつつあり、フルカラーの市場は拡大する傾向にある。フルカラー電子写真法によるカラー画像形成では、一般に、イエロー、マゼンタ、シアンの3色のカラートナー又はそれに黒色を加えた4色のカラートナーを積層させて全ての色の再現を行っている。
従来、画像形成装置で使用される現像方式としては、一成分現像方式、二成分現像方式、ハイブリット現像方式などがあるが、色再現性に優れ、鮮明なフルカラー画像を得るためには、静電潜像担持体上のトナー量を静電潜像に忠実に保つ必要があり、二成分現像方式が多用されている。静電潜像担持体上のトナー量が変動すると記録媒体上での画像濃度が変わったり、画像の色調が変動してしまう。
静電潜像担持体上のトナー量が変動する原因としては、トナー帯電量の変動や現像剤抵抗の変化などの要因もあるが、前画像履歴を次画像が引き継ぐ現象(ゴースト現象)が報告されている。本発明者等は、二成分現像方式でゴースト現象が発生する理由について、現像剤離れ不良が原因であると考えている(特許文献1参照)。
二成分現像剤の剥離は、現像スリーブ内のマグネットを奇数個とし、現像スリーブの回転軸よりも下側の位置に同極のマグネット対を設けて、磁力が殆どゼロとなる剥離領域を作り、その領域で重力を用いて現像後の現像剤を自然落下させることにより行っている。しかし、直前画像でのトナー消費時に、キャリアにカウンターチャージが発生することにより、キャリア/現像剤担持体間に鏡像力が発生し、現像剤離れ極において正常に現像剤離れされず、トナー消費によりトナー濃度の低下した現像剤が再度現像領域に搬送されることにより、現像能力が低下して画像濃度が薄くなる。即ち、スリーブ一周分は正常濃度であるが、二周目以降は濃度が薄くなる。
この問題を解決するため、現像スリーブ上の剥離領域付近に、内部にマグネットを有する汲上ロールを配置し、その磁力により現像後の現像剤の剥離を行う方法が提案されているが、ゴースト現象の原因は二成分現像方式における現像剤離れ不良以外にもあり、現像剤離れが正常に行われてもゴースト現象は発生する場合がある。
また、現像剤が印刷に使用されるにつれ、キャリア表面にトナーがスペントし帯電量が変動してしまう場合がある。この場合はコート膜に撥水性の高い樹脂を使用してトナーのスペントを防止したり、現像剤中に新規のキャリアを追加しスペントしたキャリアを排出して帯電量の変動を防止する手段が用いられている。トナーのスペントは、多量のトナーの入れ替わりが行われる高密度印刷時に起こりやすい。
一方、現像機の攪拌ストレス等でキャリアの被覆層が削れてしまうことがあり、低密度印刷時に起こりやすい。被覆層が削れて芯材が露出してしまうと、キャリアの抵抗が低下し画像濃度が変化してしまう。
したがって、高密度印刷時でもトナースペントを起こしにくく、低密度印刷時に芯材露出による抵抗低下を起こしにくい被覆層が求められている。
本発明は、直前画像のトナー消費履歴の影響を受けずに安定したトナー量で現像できるのでゴースト画像が発生せず、キャリア抵抗値の変化が少なく、スペントが少ないトナーを作製できる静電潜像現像剤用キャリアの提供を目的とする。
上記課題は、次の1)の発明によって解決される。
1) 磁性を有する芯材粒子とフィラーを含有する樹脂被覆層からなる静電潜像現像剤用キャリアであって、キャリアの断面を見たとき、芯材粒子の形状係数SF2が120〜160の範囲にあり、フィラーの面積率が樹脂被覆層全体の30〜85%であり、フィラーの個数平均粒径が540〜800nmの範囲にあり、芯材粒子の平均ドメイン径とフィラーの個数平均粒径の比が1:1〜1:0.003の範囲にあることを特徴とする静電潜像現像剤用キャリア。
本発明によれば、直前画像のトナー消費履歴の影響を受けずに安定したトナー量で現像できるのでゴースト画像が発生せず、キャリア抵抗値の変化が少なく、スペントが少ないトナーを作製できる静電潜像現像剤用キャリアを提供できる。
また、上記本発明のキャリアは、キャリアの樹脂被覆層の硬度及び靭性(可撓性と弾力性)の双方に優れ、耐摩耗性(削れ・剥がれ)に優れ、トナーのスペントによる帯電変動が少なく長期間帯電安定性に優れる。
本発明の静電潜像現像剤を用いた電子写真現像方法の実施に適した現像装置の一例を示す図。 本発明の画像形成方法の実施に適した画像形成装置の一例を示す図。 本発明の画像形成方法の実施に適した画像形成装置の他の例を示す図。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す図。 キャリアの電気抵抗率の測定に用いる抵抗測定セルの斜視図。 現像剤の帯電量の測定方法を示す図。 縦帯チャートにおける正常な画像と課題となるゴースト画像を示す図。 キャリア断面をFE−SEMにより10000倍で観察した写真を示す図。
以下、上記本発明1)について詳しく説明するが、本発明の実施の形態には、次の2)〜)も含まれるので、これらについても併せて説明する。
2) 前記キャリアの断面における、芯材粒子の露出率が10%以下であることを特徴とする1)に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
) 前記樹脂被覆層がシリコーン樹脂を含有することを特徴とする1)又は2)に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
) トナー及び1)〜)のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリアを有することを特徴とする静電潜像現像剤。
) 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程、該静電潜像を、)記載の静電潜像現像剤を用いて現像しトナー像を形成する工程、該トナー像を記録媒体に転写する工程、該転写されたトナー像を定着させる工程を有することを特徴とする画像形成方法。
) 少なくとも、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を)記載の静電潜像現像剤を用いて現像する手段とが一体に支持されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
本発明が課題とするゴースト現象は、背景技術に記載したような現像剤離れ不良によるゴースト現象とは発生メカニズムが異なる。このゴースト現象の発生メカニズムの詳細は明らかで無いが、直前の画像履歴に応じて現像剤担持体上へトナーが付着し、現像剤担持体上に付着したトナーが持つ電位に応じて次画像のトナー現像量が変動すること、つまり直前の画像履歴によって次画像のトナー現像量が変動することに起因すると考えている。
詳細には、現像剤担持体へのトナーの付着は、非現像時に現像スリーブ方向へバイアスが掛かるため、トナーが現像剤担持体上へ現像されてしまうことにより発生する。即ち、現像剤担持体上へ現像されたトナーは電位を持つため、印刷時には現像剤担持体上のトナーの持つ電位分だけ現像電位が嵩上げされ、トナー現像量が増加してしまう。また、現像剤担持体上へ現像されたトナーは、現像時に消費されてしまうため、現像剤担持体上のトナー量は一定ではなく前画像の履歴により変動する。直前画像が非画像である場合や用紙と用紙の間隔直後である場合の現像時は、現像剤担持体上にはトナーが現像され、現像剤担持体上にトナーが付着しており画像濃度は高くなる。一方、直前画像が画像面積の多い画像の場合には、トナーが消費されるため現像剤担持体上のトナーが少なくなり画像濃度が低くなる。
以上のように、本発明が課題とするゴースト現象は、直前画像の履歴を受けて現像剤担持体上のトナー現像量が変動し、その変動の影響を受けて次画像の濃度変動が現れる現象であると考えられる。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、前記本発明の構成とすることにより改善できることを確認した。メカニズムは不明であるが、以下のように推測される。
即ち、キャリアの断面を見たときの芯材粒子の形状係数SF2を120〜160の範囲とすることにより、被覆後のキャリア嵩密度を低くすることができる。SF2が大きい芯材は芯材表面の凹凸が大きくなり、また製造時に芯材内部の空孔が増えるため嵩密度が低くなる。像担持体と現像剤担持体で形成される現像ニップ部へ搬送されるキャリア個数を同じにした場合、嵩密度の低いキャリアを用いて現像剤を作製すると、相対的に現像剤の体積が大きくなるため、現像ニップでの現像剤のパッキング密度は高くなる。SF2を前記範囲とすれば、像担持体と現像剤担持体で形成される現像ニップ部での実効抵抗が低くなり、非画像時に現像剤担持体上へ現像されたトナーが、印刷時に消費されにくくなるので、現像剤担持体上のトナー量が直前画像に依らず安定し、画像の均一性が得られる。
前記形状係数SF2は120〜160の範囲とするが、好ましくは130〜160である。SF2が120未満では、キャリアの嵩密度が大きくなり、現像ニップでの実効抵抗を下げにくくなる。またSF2が160を超えると、芯材粒子中の空隙が多くなり芯材粒子の強度が弱くなると共に、芯材1粒子の磁化が低下する。SF2が160を超えるものは、現像機内で長期間使用した際に芯材粒子の凸部の露出が多くなり抵抗が低下し易くなる。コート膜を厚くすると抵抗低下は防止可能となるが、キャリア1粒子の磁化が低下しキャリア付着が起き易くなる。
切断したキャリアを電子顕微鏡で観察することにより、芯材粒子の形状、ドメイン径、フィラーの径を調べることができる。観察の対象となるキャリアは、その断面の二軸平均径が平均粒径±5μmの範囲のものを選択する。ここで言う平均粒径とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。芯材の中心部付近で切断されたキャリアを観察対象とするという意味である。
なお、本発明における芯材粒子の形状係数SF2、平均ドメイン径、フィラーの個数平均粒径、フィラーの面積率、芯材粒子の露出率(芯材粒子が樹脂被覆層で被覆されていない割合)は、以下のものを意味する。
<形状係数SF2>
日立製作所製FE−SEM(S−800)などを用いて5000倍に拡大したキャリア粒子断面像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報を、インターフェースを介して、ニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)などにより解析し、下記式(1)より算出して得られた値。形状係数SF2は粒子の凹凸の度合いを示しており、表面の凹凸の起伏が激しくなるとSF2の値が大きくなる。
SF2=(P/A)×(1/4π)×100・・・(1)
(式中、Pは粒子の周囲長、Aは粒子の投影面積を示す。)

<芯材粒子の平均ドメイン径>
5000倍に拡大したキャリア粒子像を20個無作為にサンプリングし、二軸平均径によって算出した個数平均粒径。

<フィラーの個数平均粒径>
10000〜50000倍に拡大したキャリアの樹脂被覆層を、20視野無作為にサンプリングし、二軸平均径によって算出した個数平均粒径。

<フィラーの面積率>
10000〜50000倍に拡大したキャリアの樹脂被覆層を、20視野無作為にサンプリングし、フィラー面積/樹脂被覆層面積によって算出した。

<芯材粒子の露出率>
10000〜50000倍に拡大したキャリアの樹脂被覆層を観察し、芯材粒子が樹脂被覆層で被覆されていない割合を芯材粒子の露出率として算出した。
芯材粒子は、平均ドメイン径が1〜10μm、平均粒径が10〜80μm、BET比表面積が0.06〜0.25m/gのものが好ましい。
更に芯材粒子の平均ドメイン径とフィラーの個数平均粒径が1:1〜1:0.003の範囲にあることが好ましい。この比が1:0.003より大きいと、樹脂被覆層の強度が弱くなり、使用時に樹脂被覆層が削れて芯材の露出が多くなり、初期抵抗値と使用後の抵抗値の変化が大きくなり、静電潜像担持体上のトナーの量、乗り方が変わり、画像品質が安定しないことになる。逆に、この比が1:1より小さいと、キャリア表面へのフィラー固定が難しくなり、また現像時の攪拌ストレスによりフィラーが離脱しやすい。
本発明で用いる芯材粒子の材料は、磁性体であれば特に限定されないが、鉄、コバルト等の強磁性金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;各種合金や化合物;これらの磁性体を樹脂中に分散させた樹脂粒子等が挙げられる。中でも環境面への配慮から、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライト、Mn−Mg−Srフェライトが好ましい。
樹脂被覆層(以下、被覆層ということもある)は、芯材粒子の凹凸が残るように被覆することが重要であり、被覆後のキャリアのBET比表面積は0.5〜3.0m/gの範囲にあることが好ましい。
またキャリアの断面を見たときのフィラーの占める面積の割合(面積率)は、樹脂被覆層全体の30〜85%とする。この条件を満たせば、現像機で長期間使用した際の被覆層の削れを抑制することができる。面積率が30%未満では被覆層の削れ防止効果が減少し、連続使用により芯材粒子が露出し、現像剤の抵抗低下が起こり、画像の変化やキャリア付着などの不具合を起こしやすくなる。また、面積率が85%を超えると、キャリア表面でのフィラー比率が多くなりすぎ、樹脂の離型効果が薄れてトナースペントが起き易くなる。フィラーの面積率は画像解析装置により数値化することが出来る。
更に、キャリアの断面におけるフィラーの個数平均粒径は540〜800nmとする。この範囲であれば、樹脂被覆層の表面からフィラーが出やすくなり、部分的な低抵抗を作りやすく、更にはキャリア表面のスペント物を掻き取り易く、耐摩耗性にも優れる。
フィラーとしては導電性フィラーや非導電性フィラーが挙げられるが、これらを併用してもよい。
導電性フィラーとしては導電性微粒子が好ましく、例えば、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化珪素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムなどの基体に、二酸化スズや酸化インジウムなどの導電性材料を層として形成したものや、カーボンブラックなどが挙げられる。
非導電性フィラーとしては、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、二酸化珪素、硫酸バリウム、酸化ジルコニウムなどが挙げられる。
被覆層の厚さは、薄すぎると現像機内での攪拌により容易に芯材表面が露出してしまい、抵抗値の変化が大きくなってしまうので、適切な厚さに制御する必要がある。しかし、寿命の長いキャリアと短いキャリア、フィラーの大きさ等の条件によって適切な厚さが変わるので、数値で一義的に示すことはできない。
また、キャリアの断面における芯材粒子の露出率は10%以下であることが好ましい。この芯材粒子の露出率は被覆膜の作製方法によって大きく影響されるが、流動床型コーティング装置を用いると芯材粒子の表面凹凸に影響されることなく、比較的良好に被覆層を形成することができ、被覆層の量で制御することが可能である。
本発明の被覆層に用いる樹脂には、シリコーン樹脂を含有することが好ましい。
即ち、被覆層は、シラノール基及び/又は加水分解性官能基を有するシリコーン樹脂、重合触媒、(必要に応じてシラノール基及び/又は加水分解性官能基を有するシリコーン樹脂以外の樹脂)、及び溶媒を含む被覆層用組成物を用いて形成することができる。
具体的には、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆しながら、シラノール基を縮合させることにより形成してもよいし、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に、シラノール基を縮合させることにより形成してもよい。被覆層用組成物で芯材粒子を被覆しながら、シラノール基を縮合させる方法は特に限定されないが、熱、光等を付与しながら、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆する方法等が挙げられる。また、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後にシラノール基を縮合させる方法も特に限定されないが、被覆層用組成物で芯材粒子を被覆した後に加熱する方法等が挙げられる。
前記シラノール基及び/又は加水分解性官能基を有するシリコーン樹脂以外の樹脂としては、アクリル樹脂、アミノ樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体のターポリマー等のフルオロターポリマー、シラノール基又は加水分解性官能基を有しないシリコーン樹脂、等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
また、下記[構造式1]を含む共重合体を加水分解してシラノール基を生成させ縮合することにより得られる架橋物を含有する樹脂を使用することができる。
[構造式1]
(上記式中、Rは水素原子又はメチル基、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基、Rは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数1〜4のアルコキシ基を表し、mは1〜8の整数を表す。また、XとYは繰り返し単位の割合を表し、X=10〜90モル%、Y=10〜90モル%である。)
前記被覆層用組成物はシランカップリング剤を含有することが好ましい。これにより、フィラーを安定して分散させることができる。
シランカップリング剤としては特に限定されないが、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、r−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、r−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−r−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、r−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、r−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r−クロルプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、r−アニリノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライド、r−クロルプロピルメチルジメトキシシラン、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、アリルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシラザン、メタクリルオキシエチルジメチル(3−トリメトキシシリルプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられ、二種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤の市販品としては、AY43−059、SR6020、SZ6023、SH6020、SH6026、SZ6032、SZ6050、AY43−310M、SZ6030、SH6040、AY43−026、AY43−031、sh6062、Z−6911、sz6300、sz6075、sz6079、sz6083、sz6070、sz6072、Z−6721、AY43−004、Z−6187、AY43−021、AY43−043、AY43−040、AY43−047、Z−6265、AY43−204M、AY43−048、Z−6403、AY43−206M、AY43−206E、Z6341、AY43−210MC、AY43−083、AY43−101、AY43−013、AY43−158E、Z−6920、Z−6940(東レ・シリコーン社製)等が挙げられる。
シランカップリング剤の添加量は、樹脂に対して0.1〜10重量%が好ましい。添加量が0.1重量%未満では、芯材粒子やフィラーと樹脂の接着性が低下し、長期間の使用中に被覆層が脱落することがあり、10重量%を超えると、長期間の使用中にトナーのフィルミングが発生することがある。
本発明のキャリアは、トナーと混合して静電潜像現像剤(二成分現像剤)として用いられる。トナーとしては、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、帯電制御剤、離型剤等を含有させた、従来公知の各種トナーを用いることができる。このトナーは、重合法、造粒法などの各種の製法によって作製された不定形又は球形のトナーでよい。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
トナーのバインダー樹脂としては、例えば以下のものが挙げられる。
ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体、スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系バインダー樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート等のアクリル系バインダー樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂肪族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなど。
これらは、単独で又は混合して使用することができる。
ポリエステル樹脂は、スチレン系樹脂やアクリル系樹脂に比べて、トナーの保存時の安定性を確保しつつ、より溶融粘度を低下させることができるので好ましい。
ポリエステル樹脂は、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合反応によって得ることができる。
前記アルコール成分としては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノーAなどのエーテル化ビスフェノール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価のアルコール単位体、その他の2価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタエスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等の三価以上の高級アルコール単量体が挙げられる。
また、前記カルボン酸成分としては、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等のモノカルボン酸、マレイン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した2価の有機酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステルとリノレイン酸からの二量体酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸エンボール三量体酸、これら酸の無水物等の三価以上の多価カルボン酸単量体等が挙げられる。
結晶性のポリエステル樹脂を併用すると、更に低温での定着が可能になると共に、低温でも画像の光沢性を更に上げることが可能になる。結晶性を有するポリエステル樹脂はガラス転移温度で結晶転移を起こすと同時に、固体状態から急激に溶融粘度が低下し、紙などの記録媒体への定着機能を発現する。ここでいう結晶性ポリエステルとは、軟化点と示差走査熱量計(DSC)における吸熱の最高ピーク温度との比、即ち軟化点/吸熱の最高ピーク温度で定義される結晶性指数が0.6〜1.5、好ましくは0.8〜1.2のものをいう。結晶性ポリエステル樹脂の含有量はポリエステル樹脂100部に対して1〜35部、好ましくは1〜25部である。結晶性ポリエステル樹脂の比率が高くなると、現像剤担持体表面にフィルミングを起こしやすくなると共に、保存安定性が悪化する。
エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの重縮合物等があり、例えば、エポミックR362、R364、R365、R366、R367、R369(以上、三井石油化学工業社製)、エポトートYD−011、YD−012、YD−014、YD−904、YD−017、(以上、東都化成社製)エポコ−ト1002、1004、1007(以上、シェル化学社製)等の市販品が挙げられる。
トナーに用いる着色剤は特に限定されず、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエローG、ローダミン6Gレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系染顔料などが挙げられる。これらを単独で又は混合して使用し目的の色調を作ることができる。
透明トナーの場合は、着色剤を含有させないでトナーとすればよい。
また、ブラックトナーには、磁性体を含有させて磁性トナーとすることも可能である。磁性体としては、鉄、コバルトなどの強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Znフェライト、Baフェライトなどの微粉末が使用できる。
トナーにはその摩擦帯電性を充分に制御する目的で、帯電制御剤、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ塩、ジカルボン酸のCo、Cr、Fe等の金属錯体アミノ化合物、第4級アンモニウム化合物、有機染料などを含有させることができる。
なお、ブラック以外のカラートナーにおいては、白色のサリチル酸誘導体の金属塩等の白色又は透明な材料が好ましい。
また、トナーには必要に応じて離型剤を添加してもよい。その例としては、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、カルナウバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ホホバワックス、ライスワックス、モンタン酸ワックス等が挙げられる。これらは単独で又は混合して用いることができる。
トナーには、良好な画像を得るため充分な流動性を付与する必要がある。そのためには、流動性向上材をとして、疎水化された金属酸化物の微粒子や滑剤などの微粒子を外添することが有効であり、金属酸化物、有機樹脂微粒子、金属石鹸などの添加剤を用いる。
その具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂やステアリン酸亜鉛などの滑剤;酸化セリウム、炭化ケイ素などの研磨剤;表面を疎水化したSiO、TiO等の無機酸化物などの流動性付与剤;ケーキング防止剤として知られるもの、及び、それらの表面処理物などが挙げられる。中でも特に疎水性シリカが好ましい。
トナーの重量平均粒径は3.0〜9.0μmが好ましく、より好ましくは3.0〜7.0μmである。なお、トナーの重量平均粒径はマルチサイザーIII(ベックマンコールター社製)を用いて測定できる。
また、本発明のキャリアを、キャリアとトナーから成る補給用現像剤とし、現像装置内の余剰の現像剤を排出しながら画像形成を行う画像形成装置に適用することもできる。
このような補給用現像剤を用いる現像装置は、極めて長期に渡って安定した画像品質を得ることができる。つまり、現像装置内の劣化したキャリアと、補給用現像剤中の劣化していないキャリアを入れ替えることにより、長期間に渡って帯電量を安定に保つことができ、安定した画像が得られる。
この方式は、特に高画像面積印字の際に有効である。高画像面積印字の際の劣化は、キャリアへのトナースペントによるキャリア帯電能力低下が主な劣化であるが、前記方式を用いることにより、高画像面積印字の際には、キャリア補給量も多くなるため、劣化したキャリアが入れ替わる頻度が高くなる。これにより、極めて長期間に渡って安定した画像が得られる。
補給用現像剤の混合比率は、キャリア1重量部に対してトナーを2〜50重量部、好ましくは、5〜12重量部とすることが好ましい。トナーが2重量部未満では、補給キャリア量が多すぎてキャリア供給過多となり、現像装置中のキャリア濃度が高くなりすぎるため、トナーの帯電量が増加しやすい。また、トナーの帯電量が上がることにより、現像能力が下がり、画像濃度が低下してしまう。一方、トナーが50重量部を超えると、補給用現像剤中のキャリア割合が少なくなるため、画像形成装置中のキャリアの入れ替わりが少なくなり、キャリア劣化に対する効果が期待できなくなる。
以下、実施例、参考例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、例中の「部」及び「%」は、特に断りのない限り、「重量部」及び「重量%」である。
芯材1の製造
MnCO、Mg(OH)、及びFe粉を秤量し混合して混合粉を得た。
この混合粉を、加熱炉において、大気雰囲気下、900℃で3時間仮焼成し、得られた仮焼成物を冷却した後、粉砕して、ほぼ粒径3μmの粉体とした。
この粉体に1%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。
この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下、1220℃で5時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子(芯材1)を得た。
この球形フェライト粒子の成分分析を行ったところ、MnO:46.2mol%、MgO:0.7mol%、Fe:53mol%であった。
また、この球形フェライト粒子の断面を観察したところ、SF2は147、ドメイン径は3.5μmであった。
芯材2の製造
芯材1の製造と同様にして得た仮焼成物を冷却した後、粉砕して、ほぼ粒径1μmの粉体とした。
この粉体に1%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。
この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下、1300℃で5時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子(芯材2)を得た。
この球形フェライト粒子の断面を観察したところ、SF2は123、ドメイン径は、8.6μmであった。
芯材3の製造
芯材2の製造と同様にして仮焼成し造粒して得た平均粒径約40μmの造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下、1320℃で5時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子(芯材3)を得た。
この球形フェライト粒子の断面を観察したところ、SF2は119、ドメイン径は、9.5μmであった。
芯材4の製造
MnCO、Mg(OH)、Fe、及びSrCO粉を秤量し混合して混合粉を得た。この混合粉を、加熱炉において、大気雰囲気下、850℃で1時間仮焼成し、得られた仮焼成物を冷却した後、粉砕して、粒径3μm以下の粉体とした。
この粉体に1%の分散剤を水と共に加えてスラリーとし、このスラリーをスプレードライヤに供給して造粒し、平均粒径約40μmの造粒物を得た。
この造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下、1120℃で4時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子(芯材4)を得た。
この球形フェライト粒子の成分分析を行ったところ、MnO:40.0mol%、MgO:10.0mol%、Fe:50mol%、SrO:0.4mol%であった。
また、この球形フェライト粒子の断面を観察したところ、SF2は159、ドメイン径は1.8μmであった。
芯材5の製造
芯材4の製造と同様にして仮焼成し造粒して得た平均粒径約40μmの造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下、1150℃で4時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子(芯材5)を得た。
この球形フェライト粒子の断面を観察したところ、SF2は132、ドメイン径は、4.6μmであった。
芯材6の製造
芯材4の製造と同様にして仮焼成し造粒して得た平均粒径約40μmの造粒物を焼成炉に装填し、窒素雰囲気下、1080℃で4時間焼成した。
得られた焼成物を解砕機で解砕した後、篩い分けにより粒度調整を行い、体積平均粒径が約35μmの球形フェライト粒子(芯材6)を得た。
この球形フェライト粒子の断面を観察したところ、SF2は163、ドメイン径は、0.9μmであった。
(導電性粒子1の製造)
酸化アルミニウム(住友化学社製AKP−30)100gを水1リットルに分散させて懸濁液とし、この液を70℃に加温した。次いで、塩化第二錫11.6gを2N塩酸1リットルに溶かした溶液と、12%アンモニア水とを、懸濁液のPHが7〜8になるように40分かけて滴下した。更に、塩化インジウム36.7gと塩化第二スズ5.4gを2N塩酸450ミリリットルに溶かした溶液と、12%アンモニア水とを、懸濁液のPHが7〜8になるように1時間かけて滴下した。滴下終了後、懸濁液を濾過、洗浄し、得られたケーキを110℃で乾燥して乾燥粉末を得た。次いで、この乾燥粉末を窒素気流中、500℃で4時間処理して導電性粒子1を得た。
この導電性粒子1の体積平均粒径は300nm、体積固有抵抗は5Ω・cmであった。
(導電性粒子2の製造)
酸化アルミニウム(住友化学社製AKP−30)100gを水1リットルに分散させて懸濁液とし、この液を70℃に加温した。次いで、塩化第二錫200gと五酸化燐6gを2N塩酸1リットルに溶かした溶液と、12%アンモニア水とを、懸濁液のPHが7〜8になるように4時間かけて滴下した。滴下終了後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥して乾燥粉末を得た。次いで、この乾燥粉末を窒素気流中、500℃で4時間処理し、導電性粒子2を得た。
この導電性粒子2の体積平均粒径は540nmで、体積固有抵抗は8Ω・cmであった。
(導電性粒子3の製造)
酸化アルミニウム(住友化学社製AKP−20)100gを水1リットルに分散させて懸濁液とし、この液を70℃に加温した。次いで、塩化第二錫250gと五酸化燐7.5gを2N塩酸1.5リットルに溶かした溶液と、12%アンモニア水とを、懸濁液のPHが7〜8になるように5時間かけて滴下した。滴下終了後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥して乾燥粉末を得た。次いで、この乾燥粉末を窒素気流中、500℃で4時間処理し、導電性粒子3を得た。
この導電性粒子3の体積平均粒径は760nmで、体積固有抵抗は9Ω・cmであった。
(導電性粒子4の製造)
酸化アルミニウム(昭和電工製A−43−M)100gを水1リットルに分散させて懸濁液とし、この液を70℃に加温した。次いで、塩化第二錫600gと五酸化燐18gを2N塩酸1.5リットルに溶かした溶液と、12%アンモニア水とを、懸濁液のPHが7〜8になるように12時間かけて滴下した。滴下終了後、懸濁液を濾過、洗浄して得られたケーキを110℃で乾燥して乾燥粉末を得た。次いで、この乾燥粉末を窒素気流中、500℃で4時間処理し、導電性粒子4を得た。
この導電性粒子4の体積平均粒径は1200nmで、体積固有抵抗は22Ω・cmであった。
(樹脂1の合成)
撹拌機付きフラスコにトルエン300gを投入し、窒素ガス気流下で90℃まで昇温した。次いで、CH=CMe−COO−C−Si(OSiMe(式中、Meはメチル基である。)で示される3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン84.4g(200mmol:サイラプレーン TM−0701T/チッソ社製)、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン39g(150mmol)、メタクリル酸メチル65.0g(650mmol)、及び、2,2′−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.58g(3mmol)の混合物を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に、2,2′−アゾビス−2−メチルブチロニトリル0.06g(0.3mmol)をトルエン15gに溶解した溶液を加え(2,2′−アゾビス−2−メチルブチロニトリルの合計量0.64g=3.3mmol)、90〜100℃で3時間混合してラジカル共重合させメタクリル系共重合体(樹脂1)を得た。この樹脂1の重量平均分子量は33,000であった。
次いで、この樹脂1を、不揮発分が25%になるようにトルエンで希釈した。得られた樹脂溶液の粘度は8.8mm/s、比重は0.91であった。
(樹脂2の合成)
樹脂合成例1における3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランを、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン37.2g(150mmol)に替えた点以外は、樹脂合成例1と同様にしてラジカル共重合させ、メタクリル系共重合体(樹脂2)を得た。この樹脂2の重量平均分子量は34,000であった。
次いで、この樹脂2を、不揮発分が25%になるようにトルエンで希釈した。得られた樹脂溶液の粘度は8.7mm/s、比重は0.91であった。
[キャリアの製造(実施例1、2、7、13、15、参考例3〜6、8〜12、14、
比較例1〜7)]
以下、実施例、参考例及び比較例のキャリアの製造例を示すが、製造に使用した材料の詳細は、次のとおりである。
・メチルシリコーンレジン:2官能又は3官能のモノマーから作製された重量平均分子量
15,000のメチルシリコーンレジン(固形分25%)
(RSR−213:東レ・ダウシリコーン社製)
・チタン触媒:チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)TC−750
(マツモトファインケミカル社製)
・シランカップリング剤:SH6020(東レ・シリコーン社製)
<実施例1>
メチルシリコーンレジン110部、導電性粒子2のフィラー50部、チタン触媒7部、シランカップリング剤1部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液を、流動槽内の温度を70℃に制御した流動床型コーティング装置を用いて、1000部の芯材1に塗布し乾燥した。得られたキャリアを、電気炉により180℃で2時間焼成して、キャリアAを得た。
<実施例2>
メチルシリコーンレジン120部、導電性粒子3のフィラー45部、チタン触媒7部、シランカップリング剤1部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、実施例1と同様にして芯材1に塗布、乾燥、焼成し、キャリアBを得た。
参考例3>
メチルシリコーンレジン30部、樹脂1を30部、フィラーの三井金属鉱業社製パストラン4310(平均粒径150nm)33部、チタン触媒4部、シランカップリング剤0.6部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、実施例1と同様にして芯材1に塗布、乾燥、焼成し、キャリアCを得た。
参考例4>
メチルシリコーンレジン64部、樹脂2を16部、フィラーの三菱マテリアル電子化成社製S2000(平均粒径30nm)20部、チタン触媒5部、シランカップリング剤0.8部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、実施例1と同様にして芯材1に塗布、乾燥、焼成し、キャリアDを得た。
参考例5>
メチルシリコーンレジン42部、樹脂2を2部、導電性粒子1のフィラー15部、チタン触媒3部、シランカップリング剤0.6部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、実施例1と同様にして芯材1に塗布、乾燥、焼成し、キャリアEを得た。
参考例6>
メチルシリコーンレジン30部、樹脂1を50部、導電性粒子1のフィラー60部、チタン触媒5部、シランカップリング剤0.8部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材2に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアFを得た。
<実施例7>
メチルシリコーンレジン60部、導電性粒子3のフィラー25部、チタン触媒4部、シランカップリング剤0.6部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材2に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアGを得た。
参考例8>
樹脂合成例1で得た樹脂110部、フィラーの三菱マテリアル電子化成社製S2000(平均粒径30nm)40部、チタン触媒7部、シランカップリング剤1部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材2に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアHを得た。
参考例9>
メチルシリコーンレジン110部、導電性粒子4のフィラー50部、チタン触媒7部、シランカップリング剤1部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材4に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアIを得た。
参考例10>
メチルシリコーンレジン12部、樹脂1を48部、フィラーの三井金属鉱業社製パストラン4310(平均粒径150nm)15部、チタン触媒4部、シランカップリング剤0.6部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材4に変えた点以外は実施例1と同様にして塗布、乾燥、焼成し、キャリアJを得た。
参考例11>
メチルシリコーンレジン30部、樹脂1を30部、導電性粒子1のフィラー16部、チタン触媒4部、シランカップリング剤0.6部をトルエンで希釈し固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材4に変えた点以外は実施例1と同様にして塗布、乾燥、焼成し、キャリアKを得た。
参考例12>
メチルシリコーンレジン35部、樹脂2を9部、導電性粒子1のフィラー10部、チタン触媒3部、シランカップリング剤0.3部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材5に変えた点以外は実施例1と同様にして塗布、乾燥、焼成し、キャリアLを得た。
<実施例13>
メチルシリコーンレジン35部、導電性粒子2のフィラー10部、チタン触媒2部、シランカップリング剤0.2部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材5に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアMを得た。
参考例14>
メチルシリコーンレジン100部、樹脂1を100部、フィラーの三菱マテリアル電子化成社製S2000(平均粒径30nm)60部、チタン触媒12部、シランカップリング剤2部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材5に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアNを得た。
<実施例15>
メチルシリコーンレジン20部、導電性粒子1のフィラー10部、チタン触媒1部、シランカップリング剤0.2部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材2に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアOを得た。
<比較例1>
メチルシリコーンレジン110部、導電性粒子3のフィラー34部、チタン触媒7部、シランカップリング剤1部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材3に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアPを得た。
<比較例2>
メチルシリコーンレジン35部、樹脂1を10部、フィラーの三菱マテリアル電子化成社製S2000(平均粒径30nm)10部、チタン触媒3部、シランカップリング剤0.6部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材4に変えた点以外は実施例1と同様にして塗布、乾燥、焼成し、キャリアQを得た。
<比較例3>
メチルシリコーンレジン100部、フィラーのキャボット社製カーボンブラックMONARCH 1100(平均粒径14nm)5部、チタン触媒6部、シランカップリング剤1部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材2に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアRを得た。
<比較例4>
メチルシリコーンレジン20部、樹脂2を30部、導電性粒子4のフィラー15部、チタン触媒3部、シランカップリング剤0.6部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材6に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアSを得た。
<比較例5>
メチルシリコーンレジン25部、導電性粒子3のフィラー10部、チタン触媒2部、シランカップリング剤0.8部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材6に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアTを得た。
<比較例6>
メチルシリコーンレジン100部、樹脂1を100部、導電性粒子2のフィラー60部、チタン触媒12部、シランカップリング剤2部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材6に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアUを得た。
<比較例7>
メチルシリコーンレジン80部、導電性粒子1のフィラー70部、チタン触媒5部、シランカップリング剤0.8部をトルエンで希釈して固形分10%の樹脂溶液を得た。この樹脂溶液を、芯材1を芯材4に変えた点以外は実施例1と同様にして、塗布、乾燥、焼成し、キャリアVを得た。
上記実施例、参考例及び比較例のキャリアの特性を纏めて表1に示す。
実施例16、17、22、28、30、参考例18〜21、23〜27、29、比較例8〜14
<現像剤作製>
実施例、参考例及び比較例で得た各キャリア930部と、市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製RICOH Pro C901)用トナー70部を混合し、タービュラーミキサーを用いて81rpmで5分間攪拌し、評価用の各現像剤を作製した。
また、上記現像剤と同じキャリアとトナーからなり、キャリア濃度が10%の補給用現像剤を作製した。
上記各現像剤を用いて、以下のようにして特性を評価した。結果を纏めて表1に示す。

<ゴースト画像の評価>
市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製RICOH Pro C901)に各現像剤及び補給用現像剤をセットし、画像面積8%の文字チャート(1文字の大きさ;2mm×2mm程度)を10万枚出力した。次いで、図7に示す縦帯チャートを印刷し、スリーブ一周分(a)と一周後(b)の濃度差を、X−Rite938(X−Rite社製)により測定し、センター、リア、フロントの3箇所の平均濃度差をΔIDとし、次の基準で評価した。◎、○、△は合格、×は不合格である。
〔評価基準〕
◎(非常に良好): ΔID≦0.01
○(良好) :0.01<ΔID≦0.03
△(許容できる):0.03<ΔID≦0.06
×(実用不能) :0.06<ΔID
<10万枚印刷後の抵抗値変化>
新品の現像剤と10万枚印刷した後の現像剤について、キャリアの静抵抗を測定した。
図6の装置を用い、795メッシュで現像剤からトナーを分離、除去してキャリアのみとし、そのキャリアの抵抗値を、図5の装置を用いて測定してΔLogRを算出し、次の基準で評価した。◎、○、△は合格、×は不合格である。
〔評価基準〕
◎(非常に良好): ΔLogR≦0.5
○(良好) :0.5<ΔLogR≦1
△(許容できる): 1<ΔLogR≦2
×(実用不能) : 2<ΔLogR
<スペントトナー量>
10万枚印刷後の現像剤と新品現像剤について、それぞれのトナー成分をメチルエチルケトンで抽出して測定し、その差をスペントトナー量(キャリア重量に対する%で表示)とし、次の基準で評価した。◎、○、△は合格、×は不合格である。
〔評価基準〕
◎(非常に良好): 0%以上、0.03%未満
○(良好) :0.03%以上、0.07%未満
△(許容できる):0.07%以上、0.15%未満
×(実用不能) :0.15%以上
実施例16、17、22、28、30の現像剤は、10万枚印刷後のゴースト画像のΔIDが小さく良好であり、また0枚と10万枚での抵抗変化が少なく、更にトナースペント量も少なく画像の変化が少なかった。
一方、比較例8の現像剤はゴースト画像のΔIDが大きく、画像濃度差が目視で確認できた。また、比較例9〜12の現像剤は10万枚後の抵抗値が大きく低下し、細線へのトナー量が減少し、画像濃度は上昇し、画像品質の変化が見られた。また、比較例11についてはフィラーの離脱が多く確認された。比較例13の現像剤はゴースト画像、抵抗変化、トナースペント量は実用レベルであったが、キャリア付着が多く確認された。比較例14の現像剤はトナースペント量が多く、抵抗値もスタートに比べ高くなった。
特開平11−65247号公報

Claims (6)

  1. 磁性を有する芯材粒子とフィラーを含有する樹脂被覆層からなる静電潜像現像剤用キャリアであって、キャリアの断面を見たとき、芯材粒子の形状係数SF2が120〜160の範囲にあり、フィラーの面積率が樹脂被覆層全体の30〜85%であり、フィラーの個数平均粒径が540〜800nmの範囲にあり、芯材粒子の平均ドメイン径とフィラーの個数平均粒径の比が1:1〜1:0.003の範囲にあることを特徴とする静電潜像現像剤用キャリア。
  2. 前記キャリアの断面における、芯材粒子の露出率が10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
  3. 前記樹脂被覆層がシリコーン樹脂を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の静電潜像現像剤用キャリア。
  4. トナー及び請求項1〜のいずれかに記載の静電潜像現像剤用キャリアを有することを特徴とする静電潜像現像剤。
  5. 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程、該静電潜像を、請求項記載の静電潜像現像剤を用いて現像しトナー像を形成する工程、該トナー像を記録媒体に転写する工程、該転写されたトナー像を定着させる工程を有することを特徴とする画像形成方法。
  6. 少なくとも、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成された静電潜像を請求項記載の静電潜像現像剤を用いて現像する手段とが一体に支持されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
JP2013042215A 2013-03-04 2013-03-04 静電潜像現像剤用キャリア、静電潜像現像剤、画像形成方法、プロセスカートリッジ Expired - Fee Related JP6155704B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013042215A JP6155704B2 (ja) 2013-03-04 2013-03-04 静電潜像現像剤用キャリア、静電潜像現像剤、画像形成方法、プロセスカートリッジ
US14/167,468 US9298119B2 (en) 2013-03-04 2014-01-29 Carrier for two-component developer, two-component developer using the carrier, and image forming method and process cartridge using the two-component developer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013042215A JP6155704B2 (ja) 2013-03-04 2013-03-04 静電潜像現像剤用キャリア、静電潜像現像剤、画像形成方法、プロセスカートリッジ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014170131A JP2014170131A (ja) 2014-09-18
JP6155704B2 true JP6155704B2 (ja) 2017-07-05

Family

ID=51421087

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013042215A Expired - Fee Related JP6155704B2 (ja) 2013-03-04 2013-03-04 静電潜像現像剤用キャリア、静電潜像現像剤、画像形成方法、プロセスカートリッジ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9298119B2 (ja)
JP (1) JP6155704B2 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6182910B2 (ja) 2012-06-27 2017-08-23 株式会社リコー 二成分現像剤用キャリア、それを用いた静電潜像現像剤、カラートナー現像剤、補給用現像剤、画像形成方法、静電潜像現像剤を備えるプロセスカートリッジ、及び画像形成装置
US10197948B2 (en) 2014-09-17 2019-02-05 Ricoh Company, Ltd. Developing device and image forming apparatus
JP6384259B2 (ja) * 2014-10-17 2018-09-05 株式会社リコー 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、およびプログラム
JP6488866B2 (ja) 2015-05-08 2019-03-27 株式会社リコー キャリア及び現像剤
JP2017003858A (ja) 2015-06-12 2017-01-05 株式会社リコー キャリア及び現像剤
JP6743392B2 (ja) * 2016-01-18 2020-08-19 株式会社リコー キャリア、現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法
JP6691322B2 (ja) 2016-03-17 2020-04-28 株式会社リコー 静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤、画像形成装置、およびトナー収容ユニット
EP3432075B1 (en) 2016-03-17 2021-05-05 Ricoh Company, Ltd. Carrier for electrostatic latent image developer, two-component developer, replenishing developer, image forming device, and toner housing unit
JP6753147B2 (ja) 2016-05-31 2020-09-09 株式会社リコー 静電潜像現像用キャリア、二成分現像剤、補給用現像剤、画像形成装置、プロセスカートリッジおよび画像形成方法
JP6769233B2 (ja) 2016-10-20 2020-10-14 株式会社リコー 静電潜像現像剤用キャリア、現像剤、及び画像形成装置
JP7073897B2 (ja) 2018-05-17 2022-05-24 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用二成分現像剤
JP2022147735A (ja) * 2021-03-23 2022-10-06 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP2022147734A (ja) * 2021-03-23 2022-10-06 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法

Family Cites Families (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5565296A (en) * 1995-07-03 1996-10-15 Xerox Corporation Coated carriers by aggregation processes
JPH1165247A (ja) 1997-08-12 1999-03-05 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置
JP3420505B2 (ja) 1998-07-29 2003-06-23 キヤノン株式会社 現像装置
JP4205803B2 (ja) * 1999-02-09 2009-01-07 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像剤用キャリア、それを用いた現像剤及び画像形成方法ならびにキャリア芯材再生方法
US7144670B2 (en) * 2002-03-26 2006-12-05 Powertech Co., Ltd. Carrier for electrophotographic developer and process of producing the same
JP4746815B2 (ja) 2002-10-10 2011-08-10 キヤノン株式会社 画像形成方法及び画像形成装置
JP4620953B2 (ja) 2004-01-30 2011-01-26 キヤノン株式会社 電子写真用キャリア
US7452651B2 (en) * 2004-11-05 2008-11-18 Canon Kabushiki Kaisha Carrier, two-component developer, and image forming method
JP4700523B2 (ja) 2005-08-25 2011-06-15 株式会社リコー 電子写真現像剤用キャリア、現像剤、画像形成方法およびプロセスカートリッジ
JP4700535B2 (ja) 2006-03-17 2011-06-15 株式会社リコー 電子写真用キャリア、電子写真用現像剤、電子写真キャリア及びキャリア用芯材の製造方法
JP2009186655A (ja) 2008-02-05 2009-08-20 Konica Minolta Business Technologies Inc ハイブリッド現像用キャリア、ハイブリッド現像用現像剤および画像形成装置
JP2009282082A (ja) 2008-05-19 2009-12-03 Sharp Corp コートキャリア、2成分現像剤、および前記2成分現像剤を用いる画像形成装置
JP2009282209A (ja) 2008-05-21 2009-12-03 Sharp Corp 被覆キャリア、現像剤、現像装置、画像形成装置、および被覆キャリアの製造方法
JP2010210975A (ja) * 2009-03-11 2010-09-24 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア及びその製造方法、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成方法、並びに、画像形成装置
JP2011145388A (ja) 2010-01-13 2011-07-28 Ricoh Co Ltd 電子写真用キャリアおよび現像剤および画像形成装置
JP5534409B2 (ja) * 2010-01-13 2014-07-02 株式会社リコー 静電荷像現像用キャリア、現像剤、現像装置、画像形成装置、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JP5729210B2 (ja) * 2010-09-14 2015-06-03 株式会社リコー 二成分現像剤用キャリア、それを用いた静電潜像現像剤、カラートナー現像剤、補給用現像剤、画像形成方法、静電潜像現像剤を備えるプロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP2012177873A (ja) 2011-02-28 2012-09-13 Ricoh Co Ltd 電子写真用キャリア、現像剤、プロセスカートリッジおよび画像形成方法
JP2012189880A (ja) * 2011-03-11 2012-10-04 Ricoh Co Ltd キャリア、現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
JP2013024919A (ja) * 2011-07-15 2013-02-04 Ricoh Co Ltd 画像形成方法及び画像形成装置
JP5807438B2 (ja) * 2011-08-12 2015-11-10 富士ゼロックス株式会社 二成分現像剤用キャリア、二成分現像剤、画像形成方法、及び、画像形成装置
JP5915040B2 (ja) * 2011-09-08 2016-05-11 株式会社リコー 静電潜像現像用キャリア、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP5915044B2 (ja) 2011-09-14 2016-05-11 株式会社リコー 静電潜像現像用キャリア、現像剤
JP6069990B2 (ja) 2011-09-16 2017-02-01 株式会社リコー 静電潜像現像用キャリア、現像剤、及び画像形成装置
JP6020877B2 (ja) 2012-03-21 2016-11-02 株式会社リコー 静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、および画像形成方法
JP2014021360A (ja) 2012-07-20 2014-02-03 Ricoh Co Ltd 静電潜像現像剤用キャリア、および静電潜像現像剤

Also Published As

Publication number Publication date
US9298119B2 (en) 2016-03-29
US20140248557A1 (en) 2014-09-04
JP2014170131A (ja) 2014-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6155704B2 (ja) 静電潜像現像剤用キャリア、静電潜像現像剤、画像形成方法、プロセスカートリッジ
JP6115210B2 (ja) 静電潜像現像剤用キャリア、現像剤、補給用現像剤、及び画像形成方法
JP5915040B2 (ja) 静電潜像現像用キャリア、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP6020877B2 (ja) 静電潜像現像剤用キャリア、二成分現像剤、および画像形成方法
JP4682062B2 (ja) キャリア、現像剤、画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JP5522468B2 (ja) 静電潜像現像方法
CN106716260B (zh) 显影装置和图像形成设备
JP5159100B2 (ja) 補給用現像剤及び画像形成方法
JP2008096975A (ja) 電子写真現像剤用キャリアおよび現像剤
US9146487B2 (en) Carrier for developing electrostatic latent image, and electrostatic latent image developer
JP4700523B2 (ja) 電子写真現像剤用キャリア、現像剤、画像形成方法およびプロセスカートリッジ
JP2009064003A (ja) 画像形成装置
JP2014056005A (ja) 静電潜像現像用キャリア、静電潜像現像用二成分系現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置
JP5454261B2 (ja) 静電潜像現像剤用キャリア、および静電潜像現像剤
JP4886405B2 (ja) 画像形成方法
JP6024323B2 (ja) 静電潜像現像剤用キャリア、現像剤、画像形成方法、補給用現像剤及びプロセスカートリッジ
JP3810005B2 (ja) 画像形成現像剤用キャリア、画像形成用現像剤及び画像形成現像方法
JP5948812B2 (ja) 静電潜像現像剤用キャリア、および静電潜像現像剤
JP4836812B2 (ja) キャリア及び現像剤、並びに画像形成方法及びプロセスカートリッジ
JP2006259026A (ja) 画像形成方法及び補給用現像剤
JP2014174188A (ja) キャリア
JP5010313B2 (ja) 電子写真現像剤用キャリア、二成分系現像剤、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
JP2003280289A (ja) 静電潜像現像剤用キャリア、静電潜像現像剤及び静電潜像現像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161025

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170522

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6155704

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees