JPH0792813A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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Publication number
JPH0792813A
JPH0792813A JP5239384A JP23938493A JPH0792813A JP H0792813 A JPH0792813 A JP H0792813A JP 5239384 A JP5239384 A JP 5239384A JP 23938493 A JP23938493 A JP 23938493A JP H0792813 A JPH0792813 A JP H0792813A
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JP
Japan
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toner
carrier
developer
magnetic
developing device
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Application number
JP5239384A
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English (en)
Inventor
Jun Abe
純 安部
Masahiro Takagi
正博 高木
Takuto Tanaka
拓人 田中
Toshiaki Sagara
俊明 相良
Toru Teshigahara
亨 勅使川原
Yasuki Yamauchi
泰樹 山内
Haruyuki Nanba
治之 難波
Shigeru Inaba
繁 稲葉
Takahide Inoue
隆秀 井上
Koichiro Shinohara
浩一郎 篠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0792813A publication Critical patent/JPH0792813A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トナーに大きな機械的力を与えずに、トナー
を担持するトナー担持体上のトナーを除去することがで
き、履歴現象の発生がなく信頼性の高い現像装置を提供
することを目的とする。 【構成】 非磁性トナーと磁性キャリアを有する2成分
現像剤を担持して円周方向に磁気ブラシとして搬送する
現像剤担持体と、前記現像剤担持体と静電潜像を形成し
た静電潜像担持体とにそれぞれ違った部位で近接対向す
るようにして配置されるトナー担持体と、前記現像剤担
持体上の現像剤量を規制する手段と、前記現像剤担持体
上の磁気ブラシを構成する現像剤中のトナーをトナー担
持体に静電的に付着させるような電界を現像剤担持体と
トナー担持体の間に形成させる手段とを備えた現像装置
において、前記2成分現像剤中の磁性キャリアとして非
球形状のキャリアを用いるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般に画像形成装置
等に使用される現像装置に関し、特に、例えば、コンピ
ューター、ファクシミリ、CAD等のプリンターとして
用いられ、帯電・露光・現像の各工程を複数回繰り返し
て静電潜像担持体上に複数色の顕画像の形成が行われる
多色電子写真複写装置に使用される現像装置に関し、更
に詳細には、磁気ロールを用いてトナーをトナー担持体
に付着させトナー担持体の近傍に離れて配置された制御
電極を有し、これにより、現像領域においてトナークラ
ウドを形成し潜像を現像する現像装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真技術を使用した多色画像
形成装置としては、種々の方式のものがある。その一つ
としては、感光体ドラム上に各色のトナー像を順次形成
し、この感光体上に形成された各色のトナーを、転写ド
ラムの周囲に保持された記録用紙上に順次重ねて転写し
て多色画像を形成する方式のものがある。この場合に
は、感光体ドラムの周囲に、帯電器、露光部、各色に対
応した複数の現像器、転写部及びクリーニング装置を配
置し、感光体ドラムの1回転毎に帯電、露光、現像、転
写、清掃という工程を繰り返す。これにより感光体ドラ
ムの1回転毎に、各色のトナー像を記録用紙上に順次重
ねて転写し、多色画像を形成するものである。
【0003】また、上記多色画像形成装置の他の方式と
しては、感光体ドラム上にその1回転毎に各色のトナー
像を順次重ねて形成し、この感光体ドラム上に形成され
た各色のトナー像を1回の転写工程で記録用紙上に転写
することにより、多色画像を形成するものも知られてい
る。
【0004】しかしながら、上記いずれの方式の多色画
像形成装置においても、感光体ドラム上にその1回転毎
に1色のトナー像を形成するものであるため、多色の画
像形成を行なうには、必要色の数だけ感光体ドラムを回
転させなければならない。そのため、最終的な多色画像
が得られるまでの時間が長くなり、画像形成の高速化が
行えないという問題点がある。また、前者の方式では、
感光体ドラム上に形成されたトナー像を順次転写するた
めの転写ドラムが必要となり、装置が大型化するという
問題点がある。さらに、前者の方式では、感光体ドラム
上に形成されたトナー像を順次転写ドラム上に保持され
た記録用紙上に転写するものであるため、繰り返し反復
動作を行い順次重ねることにより各トナー像の色ずれや
位置ずれを生じるおそれがあり、精度の確保が必要とな
るという問題点がある。
【0005】そこで、これらの問題点を解決するものと
して、特開昭63−273883号公報に示すように、
感光体ドラムの周囲に、帯電器、露光光学系及び現像器
からなる記録部を複数個配置し、感光体ドラムが1回転
する間に各色のトナー像を感光体ドラム上に形成して、
この各色のトナー像を1回の転写工程で記録用紙上に転
写する多色画像形成装置も提案されている。
【0006】しかし、この提案に係る多色画像形成装置
の場合には、感光体ドラム上に複数のトナー像を当該感
光体ドラムが1回転する間に形成し、転写工程が一度で
済むものであるが、感光体ドラムが一回転する間に現像
を複数回繰り返すと、後段の現像時に既に感光体ドラム
上に形成されたトナー像を乱したり、トナーが現像ロー
ルに付着混入し、混色が発生するという問題点がある。
【0007】この問題点を解決するため、トナーのみを
ドナーロール上に形成し、このドナーロール上に形成さ
れたトナー層により、感光体ドラム上の静電潜像を現像
する装置が、既に多種公開されている。この現像方法
は、非磁性一成分トナーの現像において従来より使用さ
れてきている。このドナーロール上に形成したトナー層
により感光体ドラム上の静電潜像を現像する方法におい
ては、ドナーロール上のトナーと感光体ドラムとが非接
触状態であるため、感光体ドラム上に既に現像されたト
ナー像に乱れが生じ難く、高画質の多色画像が得られ、
感光体ドラム上に複数色のトナーを重ねて現像できる可
能性を有するなどの利点をもっている。
【0008】このような非接触一成分現像方法において
は、ドナーロールに塗布されたトナーを、ドナーロール
と感光体ドラムとの間に形成される現像電界によるクー
ロン力によって、トナーをドナーロールの表面から引き
剥がし、感光体ドラム側に移動させる必要がある。
【0009】ところが、トナーのドナーロールへの付着
力は、ドナーロールと感光体ドラム間に形成される現像
電界によるクーロン力を比べかなり大きく、トナーをド
ナーロールから分離し、感光体ドラム側に移動させるこ
とが困難であるという難点を有している。
【0010】このため、現実的には、例えば特公昭63
−31776号公報に記載されているように、ドナーロ
ールと感光体ドラムとの間に交流電界を印加して、トナ
ーがドナーロール表面から分離し易くし、現像を容易に
する方法が提案されている。また、特開昭56−116
060号公報に開示された方法では、ドナーロールと感
光体ドラムとの間に多孔質電極を配置し、この多孔質電
極に交流電圧を印加することにより、ドナーロール上か
らトナーを分離させてトナークラウドを発生し、これに
より感光体ドラムへトナーを現像させる方法も提案され
ている。
【0011】これらの方法では、トナーの帯電量が比較
的高くても、トナーをドナーロール上から分離させるこ
とができるものの、前者の方法では、間隔が比較的大き
なドナーロールと感光体ドラムとの間に交流電界を印加
するものであるため、交流電界を大きくする必要があ
り、この交流電界で感光体ドラム上に既に現像されたト
ナー像を乱すおそれがあるという問題点を有している。
【0012】一方、後者の方法では、トナーの帯電量が
比較的高くても、トナーをドナーロール上から分離させ
ることができ、しかも比較的低い交流電界が使えるの
で、交流電界で感光体ドラム上に既に現像されたトナー
像を乱す危険が少なく、感光体ドラム上に複数色のトナ
ーを重ねて現像できる可能性を有している。
【0013】しかしながら、上記ドナーロールを用いた
一成分現像方法の場合には、トナーのみの摩擦帯電によ
るものであるため、トナーの帯電電荷量が低く、画質の
長期維持性に問題があったり、トナーの特性の僅かな変
化でドナーロールへの搬送性が変化したり、ドナーロー
ル上のトナー層を制御すると共にトナーを摩擦帯電する
ためのブレード部材によって、ドナーロール上のトナー
が部分的に詰まり画像欠陥を引き起こし易いという問題
点があり、必ずしも信頼性が高いとは言えなかった。
【0014】そこで、これらの問題点を解決し得るもの
として、ドナーロールを使用する一成分現像方式の利点
と、従来からある二成分現像方式の利点をうまく組み合
わせて、両者の望ましい特徴を得る現像装置が提案され
ている。
【0015】例えば、1984年11月8日に米国ワシ
ントンD.C.において開催された米国写真科学者技術
者協会(Society for Photgraph
icScientists and Engineer
s)主催の「非衝撃式印字の進歩に関する第2回国際会
議」(The 2nd International
Congress on Advances in N
on−impactPrinting)において、東芝
(株)は、磁気ロールを用いて二成分現像剤をドナーロ
ールに進ませ、このドナーロール上にトナーを転移させ
てトナー層を形成する装置についての説明を行った。ま
た、それ以前に、東芝(株)は、電子写真学会誌 第1
9巻 第2号(1981)において、二成分現像剤を用
いたドナーロール上へのトナー層の形成について発表し
ている。
【0016】また、米国特許第3929098号公報に
は、磁気ロールを用いて二成分現像剤をドナーロールに
進ませ、このドナーロール上にトナーを転移させてトナ
ー層を形成する現像装置が示されている。
【0017】この提案に係る現像方法では、ドナーロー
ル上に安定的にトナー層を形成し搬送することが可能で
あるが、二成分現像剤を使用しているため、キャリアと
トナーの摩擦帯電によりトナーの電荷量が比較的高くな
り、現像工程においてドナーロールからのトナーの分離
が困難となり、強い交流電界をドナーロールと感光体ド
ラムとの間に印加せざるを得ない。そのため、それ以前
に感光体ドラム上に現像されたトナー像を交流電界が乱
すので、複数色のトナーを均一に重ね現像できるもので
はなかった。
【0018】このため、ドナーロールと感光体ドラムと
の間にワイヤーからなる補助電極を設けて、この補助電
極に弱い交流電界を印加して現像されたトナーを乱さな
い方法が提案されている(特開平3−113474号公
報、米国特許第289347号)。
【0019】図9は特開平3−113474号公報に開
示された現像装置を実際に適用したものを示す概略構成
図である。
【0020】この現像装置は、2成分現像剤を収納する
ハウジング115内に、静電潜像担持体105と対向
し、表面に非磁性トナーを付着して搬送するドナーロー
ル101と、このドナーロール101と近接して配置さ
れ、表面に2成分現像剤を吸着しながら搬送する現像剤
担持体102と、この現像剤担持体102とほぼ平行に
配置され、2成分現像剤を攪拌しながら搬送する現像剤
攪拌部材106、107とを有している。また、前記静
電潜像担持体105とドナーロール101との間隙に
は、非磁性トナーの飛翔を制御する制御電極104がド
ナーロール101の近傍に離れて配置されている。な
お、この制御電極104は、ドナーロール101の外周
上に配置しても良い。
【0021】上記静電潜像担持体105は、予め一様に
帯電された後、レーザー光等の照射により表面の帯電電
位の差による静電潜像が形成される感光体ドラム等から
なるものである。
【0022】また、上記現像剤担持体102は、内部に
位置を固定して配置された複数の磁極を有し、非磁性ト
ナーを担う磁性キャリアが穂状に形成された磁気ブラシ
を表面に形成するものである。
【0023】現像剤攪拌部材106及び107は、互い
に現像剤を逆方向に搬送するものであり、隔壁108で
仕切られ両端部で連通する2つの現像剤収容室109、
110内で現像剤を攪拌しながら搬送し、一定の方向に
循環する様になっている。
【0024】このような現像装置において、現像剤は現
像剤攪拌部材106、107により攪拌され、非磁性ト
ナーと磁性キャリアとの摩擦帯電により非磁性トナーに
所定の電荷が付与されて現像剤担持体102に供給され
る。この現像剤は、現像剤担持体102上で磁気ブラシ
を形成し、現像剤担持体102表面の回転により搬送さ
れ、ドナーロール101の表面に摺擦される。現像剤担
持体102とドナーロール101との間には、バイアス
電源112、113により振動電界が形成されており、
磁性キャリアに付着しているトナーは、ドナーロール1
01の表面に転移し、トナーを薄層形成する。
【0025】ドナーロール101上に形成したトナーの
薄層は、ドナーロール101の回転により、静電潜像担
持体105と近接した現像領域に搬送される。ドナーロ
ール101に近接して乃至ドナーロール101の外周上
に設けられた制御電極104には、バイアス電源111
から直流重畳交流電圧が印加されており、現像域に生じ
る振動電界によりトナーはクラウド化し、静電潜像に付
着して現像が行われる。
【0026】このような現像装置は、例えば、異なる色
のトナーを収容した複数の現像装置を用いる多色画像形
成装置に使用することができる。
【0027】特に、静電潜像担持体が1回転する間に帯
電、露光、現像の各工程を複数回繰り返して静電潜像担
持体上に複数色のトナー像を乱すことなく現像できると
いう利点がある。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、上記提案に係る現像装置の場合には、図9に示すよ
うに、磁気ロールからなる現像剤担持体102を用いて
二成分現像剤をドナーロール101に進ませ、このドナ
ーロール101上にトナーのみを転移させてトナー層を
形成するように構成されているため、感光体ドラム上の
静電潜像を実際に現像したところ、一成分現像の利点
と、従来からある二成分現像の利点を有することがわか
った。しかし、その反面、磁気ブラシによってトナーを
供給してドナーロール101上にトナー槽を形成する
が、図10に示すように、供給を受ける回数によってト
ナー層重量が変化する現象を有している。そのため、ト
ナーが現像によって消費されドナーロール101上から
トナーがなくなった部分と、トナーが現像されずドナー
ロール101上のトナーがそのまま残る部分とでは、ド
ナーロール101の次の回転時に、現像特性に差を生じ
てしまい、図11(a)(b)に示すように、プリント
上で濃度差となって現れる所謂履歴現象が生じるという
問題点を有していることが判明した。
【0029】この履歴現象は、前記磁気ロール102で
二成分現像剤から再度ドナーロール101上にトナーを
転移させ塗布するときに、トナーが現像されドナーロー
ル101上からトナーがなくなった部分と、トナーが現
像されずドナーロール101上のトナーがそのまま残る
部分のトナー層を均一になるように再塗布することが困
難なことに起因している。
【0030】この履歴現象を解決する容易な手段とし
て、図12に示すように、ドナーロール101上のすべ
てのトナーを、現像後にかつ再塗布前にスクレーパー1
20により掻きとることが考えられる。しかし、この手
段では、掻きとられたトナーを再度二成分現像剤の中に
均一に再混合することが困難であり、無理に実現しよう
とすれば装置の複雑化、大型化を招くという問題点が新
たに生じる。また、トナーを掻きとるときに、トナーに
凝集が発生することがあり、トナーより大きいトナー凝
集体を発生させ、画像欠陥を招くという問題点も新たに
生じる。さらに、スクレーパー120がドナーロール1
01に傷を与えてしまうという問題点もあった。
【0031】また、上記履歴現象を解決する手段とし
て、図13に示すように、電圧が印加された回転する導
電性ロール121をドナーロール101に対向させ、こ
の導電性ロール121によって電気的にドナーロール1
01上のトナーを取り除くことも考えられる。しかし、
この場合でも、導電性ロール121上のトナーを取り除
くのにやはりスクレーパー120あるいは回転ブラシを
用いるため、この方法も導電性ロール121への傷、ト
ナーのストレスは避けられない。このため、トナーに大
きな機械的力を与えずにドナーロール101上のトナー
を取り去る方法が必要となっている。
【0032】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、トナーに大きな機械的力を与えずに、トナーを
担持するトナー担持体上のトナーを除去することがで
き、履歴現象の発生がなく信頼性の高い現像装置を提供
することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項第1項
に記載の現像装置においては、上記の課題を達成するた
め、非磁性トナーと磁性キャリアを有する2成分現像剤
を担持して円周方向に磁気ブラシとして搬送する現像剤
担持体と、前記現像剤担持体と静電潜像を形成した静電
潜像担持体とにそれぞれ違った部位で近接対向するよう
にして配置されるトナー担持体と、前記現像剤担持体上
の現像剤量を規制する手段と、前記現像剤担持体上の磁
気ブラシを構成する現像剤中のトナーをトナー担持体に
静電的に付着させるような電界を現像剤担持体とトナー
担持体の間に形成させる手段とを備えた現像装置におい
て、前記2成分現像剤中の磁性キャリアとして非球形状
のキャリアを用いるように構成されている。
【0034】また、この発明の請求項第2項に記載の現
像装置においては、上記の課題を達成するため、前記2
成分現像剤中の磁性キャリアの形状因子を、 形状因子=(キャリア周長)2 /(投影面積)×(1/
4π)×100 とした場合に、当該磁性キャリアの形状因子を1.3以
上に設定するように構成されている。
【0035】さらに、この発明の請求項第3項に記載の
現像装置においては、上記の課題を達成するため、前記
2成分現像剤中の磁性キャリアの体積抵抗値を1010Ω
/cm以下に設定するように構成されている。
【0036】また、この発明の請求項第4項に記載の現
像装置においては、上記の課題を達成するため、前記2
成分現像剤中の磁性キャリアの平均粒子径を50μm以
下に設定するように構成されている。
【0037】
【作用】この発明の請求項第1項に記載のものにおいて
は、2成分現像剤中の磁性キャリアとして非球形状のキ
ャリアを用いるように構成されているので、現像剤担持
体上に形成される非磁性トナーと磁性キャリアとからな
る2成分現像剤の磁気ブラシにおいて、非球形状のキャ
リア同士が互いに接触する割合が高く、互いに接触する
キャリアを介して磁気ブラシの先端に位置するキャリア
にまで電荷の注入が可能となる。そのため、現像剤担持
体上に形成される磁気ブラシには、その先端に位置する
キャリアにまで電荷が注入され、現像剤担持体と対向す
るトナー担持体との間に大きなトナーを移行させるため
の電界を作用させることができ、トナー担持体の表面に
十分な量のトナーを供給することができるので、現像履
歴現象を確実に防止することが可能となる。
【0038】また、この発明の請求項第2項に記載の現
像装置においては、磁性キャリアの形状因子を1.3以
上に設定することにより、キャリアの非球形度を高め、
キャリアの相互の接触を確実に得ることが可能となると
ともに、キャリアの表面積の増加に伴い、キャリアの表
面特に凹んだ部分等に付着するトナーの量を増加させる
ことができ、この点からもトナー担持体の表面に十分な
量のトナーを供給することが可能となる。
【0039】さらに、この発明の請求項第3項及び第4
項に記載の現像装置においては、上記の課題を達成する
ため、前記2成分現像剤中の磁性キャリアの体積抵抗値
を1010Ω/cm以下に設定するとともに、磁性キャリ
アの平均粒子径を50μm以下に設定するように構成さ
れているので、キャリアへの電荷注入がより一層確実に
行えるとともに、磁性キャリアの小径化によってキャリ
ア同士の確実な接触及び保持するトナー量を増加させる
ことが可能となる。
【0040】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0041】図2はこの発明に係る現像装置の一実施例
を適用し得る多色画像形成装置を示すものである。
【0042】この多色画像形成装置は、大きく分けて上
部に位置する画像形成部1と下部に位置する給紙部2と
から構成されている。
【0043】画像形成部1において、3は透光性のベル
ト状感光体であり、この透光性のベルト状感光体3は、
駆動ローラ4a及び複数のアイドラーローラ4b〜4e
に掛け回されて縦長に配置されている。このベルト状感
光体3は、駆動ローラ4aにより矢印A方向に回転駆動
される。このベルト状感光体3の周囲には、第1画像記
録部5、第2画像記録部6、第3画像記録部7、第4画
像記録部8、レジストレーション調整用の光センサ10
a、プリトランスファーコロトロン9、現像濃度センサ
10b、後述する除電ランプ16の光を案内する光案内
部11、転写部12、プリクリーニングコロトロン1
3、クリーニング装置14及び接地ストリップ15がそ
れぞれ配置されている。これらの各画像記録部等を構成
する部品は、ベルト状感光体3の略垂直に保持された面
に沿って配置される。更に、ベルト状感光体3の下端部
内側には、転写部12の前後においてベルト状感光体3
を内側から照射する除電ランプ16が配置されている。
【0044】前記転写部12は、転写コロトロン12a
及び剥離コロトロン12bを備えており、縦長に配置さ
れたベルト状感光体3の最下端部に、用紙搬送方向が略
水平になるように配置されている。また、転写部12に
隣接して、用紙導入側に用紙搬送装置17及び搬送ロー
ラ18が設けられ、用紙排出側に、転写後の記録紙を定
着装置19に搬送する搬送ベルト20が設けられてい
る。
【0045】また、上記第1画像記録部5は、第1帯電
器21、レーザ光源(図示せず)、レーザ光が照射され
る回転多面鏡22a、この回転多面鏡22aを回転駆動
するモータ22b、レンズ22c、22d、鏡22e、
22f等から構成される第1露光装置22、第1電位セ
ンサ23、第1現像機24等を備えている。また、第2
画像記録部6は、第2帯電器25、発光ダイオードアレ
イからなる第2露光装置26、第2電位センサ27、第
2現像機28等を備えている。第3及び第4の画像記録
部7,8も同様に、第3、第4帯電器29、33、第
3、第4露光装置30、34、第3、第4電位センサ3
1、35、第3、第4現像機32、36等を備えてい
る。
【0046】これらの第1、第2、第3及び第4の画像
記録部5、6、7、8は、たとえば、黒、赤、緑、青の
各色トナーにより、ベルト状感光体3上に各色画像をそ
れぞれ形成するものである。また、各電位センサ23、
27、31、35は、各画像記録部5、6、7、8にお
けるベルト状感光体3の表面電位を検出し、設定された
所定電位となるように、制御回路(図示せず)により各
帯電器21、25、29、33を制御する。また、現像
濃度センサ10bにより最終的な現像濃度が検出され、
適正な濃度が得られるように各画像記録部5、6、7、
8における現像条件が調整される。なお、この現像濃度
センサ10bは、各色に対応した色センサ素子が、感光
体3の移動方向と直角方向に配列されて構成されてい
る。前記各現像機24、28、32、36は、それぞれ
現像ロール24a、28a、32a、36aとバックア
ップロール24b、28b、32b、36bとを備えて
いる。第2、第3、第4現像機28、32、36は、先
行する現像機により感光体3上に形成されたトナー像に
対して乱れを生じさせてはならないので、非接触型の現
像装置が採用される。
【0047】さらに、前記給紙部2には、それぞれ給紙
装置37、38、39、40を備えた中間トレイ41、
給紙トレイ42、43、大容量トレイ44、用紙反転部
45等が配設されている。中間トレイ41には、複数の
切換爪46a、46b、46cを備えた切換爪装置46
が設けられている。なお、47、48は搬送ロール、4
9は反転ロールである。
【0048】次に、上述の多色画像形成装置において画
像を形成するための回路構成について、図3を参照して
説明する。
【0049】多色画像形成装置50に対しては、画像入
力装置51、コンピュータ52、通信回線53を介して
通信を行なう通信装置54等からの画像信号が、画像処
理装置55を介して供給される。画像処理装置55に供
給された画像信号は、色分離回路56により、第1〜第
4色成分信号、たとえば、黒、赤、緑及び青の4色成分
信号に分離され、第1色成分信号は、実質的に遅延され
ることなく第1記録部5の第1露光装置22に供給さ
れ、第2〜第4色成分は、それぞれ第1〜第3遅延回路
57〜59を介して第2〜第4記録部6、7、8の第2
〜第4露光装置26、30、34に供給される。なお、
第1〜第3遅延回路57〜59における遅延時間T1、
T2、T3は、ベルト状感光体3における第2〜第4露
光装置26、30、34による露光位置の、第1露光装
置22による露光位置からの距離に対応している。
【0050】また、各記録部5〜8の第1〜第4帯電器
21、25、29、33、第1〜第4露光装置22、2
6、30、34、第1〜第4現像機24、28、32、
36の動作は、制御パネル60からの指示に基づいて動
作する制御装置61により制御される。
【0051】先ず、画像形成モードについて、赤黒等の
多色画像を形成する場合を例に挙げて説明する。
【0052】この場合、操作パネル60からの指示に基
づき制御装置61により第1及び第2の画像記録部5、
6のみが動作可能とされ、第3及び第4の画像記録部
7、8は動作不能とされる。この動作・不動作の切り換
えは、例えば、第1及び第2帯電器21、25、第1及
び第2露光装置22、26、第1及び第2現像機24、
28のみに所定の動作電圧あるいはバイアス電圧を印加
することによって行われる。
【0053】駆動ローラ4aにより矢印A方向に回転駆
動されるベルト状感光体3は、まず、第1画像記録部5
において第1帯電器21により図4(a)に示すように
一様に帯電される。これにより、感光体3の表面電位は
たとえばVp が約−400V(但し、Vp は負の値)と
なる。次に、第1露光装置22において、画像の黒に対
応した信号により変調されたレーザからの光Lk によ
り、感光体3の表面が露光され、露光部分の電位が、た
とえば、VR が約−100V(但し、VR は負の値)ま
で低下する(同図(b)参照)。次に、この露光部分
は、第1現像部24まで進み、ここで黒トナーTk によ
り現像される(同図(c)参照)。この現像後も黒像部
分の表面電位は低下したままである。次に、黒現像部分
は、第2画像記録部6まで進み、第2帯電器25により
再度帯電され、感光体3の表面電位は、VP が約−50
0V近傍まで上昇する(同図(d)参照)。次に、第2
露光装置26において、画像の赤に対応した信号により
変調された発光ダイオードアレイからの光LR により、
感光体3の表面が露光され、露光部分の電位VR が約−
100Vまで低下する(同図(e)参照)。次に、この
露光部分は、第2現像部28まで進み、ここで赤トナー
TR により現像される(同図(f)参照)。この赤現像
後も赤像部分の表面電位は低下したままである。
【0054】ベルト状感光体3は更に進み、第3、第4
画像記録部7、8を通過し、上記と同様に、第3帯電器
29によって感光体3の表面電位は、約−550Vに帯
電され、第3露光装置30によって画像部は約−140
Vに露光され、第3現像部32によって反転現像され
る。引き続いて、第4帯電器33によって感光体3の表
面は、約−600Vに帯電され、第4露光装置34によ
って画像部は約−180Vに露光され、第4現像部36
によって反転現像される。
【0055】なお、帯電器の性能によっては前段の露光
部の電位が低いため、再帯電によって感光体の電位を均
一にするには、前段の帯電電位よりも高くする必要があ
り、帯電・露光・現像の各工程を繰り返して行なうに従
い感光体の再帯電電位が上昇している。
【0056】次に、トナー像は、プリトランスファーコ
ロトロン9及び除電ランプ16により電荷が調整されて
転写に適した状態とされる。
【0057】各色のトナー像が転写部12まで進んで来
ると、これに同期して給紙部2のトレイ41〜44のい
ずれかから給紙装置37〜40のいずれかによって記録
紙が搬送経路Bに沿って画像形成部1側に給紙され、更
に、用紙搬送装置17及び搬送ローラ18により搬送さ
れ、ベルト状感光体3の表面に接触する。
【0058】転写部12では、転写コロトロン12aか
らの電界により、各色のトナー像はベルト状感光体3の
表面から記録紙に転写される。転写後の記録紙は、剥離
コロトロン12bによりベルト状感光体3から剥離さ
れ、搬送ベルト20で定着装置19まで搬送され、トナ
ー像が記録紙に定着される。
【0059】定着後の記録紙は、たとえば、矢印C方向
に進み、搬送ローラ47により直接装置外に画像面を上
側にして排出される。なお、画像面を下にして排出する
場合には、一旦搬送ローラ48、49により矢印D、E
方向に搬送し、次に、搬送ローラ48、49の回転を反
転させ、搬送ローラ47により機外に排出する。
【0060】また、転写後にベルト状感光体3に残った
トナーは、除電ランプ16及びプリクリーニングコロト
ロン13で帯電状態が調整された後、クリーニング装置
14で除去される。更に、感光体3に残った電荷は、接
地ストリップ15を介して放電され、次の画像形成サイ
クルに備える。
【0061】なお、両面コピーの場合には、定着後の記
録紙は、矢印D方向に進み、搬送ローラ48により給紙
部2の用紙反転部45へ送られ、反転ローラ49で一旦
矢印E方向に搬送された後、反転ローラ49の回転が反
転され、記録紙の搬送方向が矢印F方向に反転されて中
間トレイ41内に画像面を上向きにして収納される。こ
のとき、記録紙のサイズに応じて切換爪装置46の各切
換爪46a、46b、46cの姿勢を変えることによ
り、記録紙が適正な位置から中間トレイ内に収納され
る。この記録紙は、給紙装置37により再度画像形成部
1の転写部12に送られ、今度は、記録紙の裏面の画像
が形成される。なお、両面印刷の場合、各面ごとに画像
形成部1でトナー像が形成されることは当然である。
【0062】また、片面に重ねて2回コピーする場合に
は、記録紙を搬送ローラ48から直接中間トレイ41に
搬送すればよい。
【0063】次にこの発明の一実施例に係る現像装置に
ついて説明する。
【0064】図1は非接触型の現像装置の構成例を示し
ている。この現像装置は、上記第1〜第4現像機24、
28、32、36のいずれにも適用できるものである
が、特に、既にトナー像が形成されたベルト状感光体3
に重ねてトナー像を現像する第2現像機28以降の現像
機に適したものである。ここでは、第2現像機28を例
に挙げて説明する。
【0065】この第2現像機28は、図1に示すよう
に、静電潜像担持体としてのベルト状感光体3と対向す
るように配置されている。この第2現像機28は、非磁
性トナーと磁性キャリアとからなる2成分現像剤64を
収容するハウジング65内に、2成分現像剤64を磁気
的に吸引して磁気ブラシを表面に形成する現像剤担持体
66と、この現像剤担持体66上に吸着された現像剤量
を規制する現像剤規制部材67と、前記現像剤担持体6
6と前記ベルト状感光体3とにそれぞれ違った部位で近
接するように配置され、非磁性トナーのみを付着して回
転する円筒状のトナー担持体68とを有している。この
トナー担持体68とベルト状感光体3との対向位置に
は、非磁性トナーの飛翔を制御する制御電極69が複数
本張設されている。
【0066】また、上記第2現像機28のハウジング6
5内には、現像剤担持体66と隣接する位置に第1の現
像剤攪拌室70と、更にこの第1の現像剤攪拌室70と
隔壁71によって仕切られた第2の現像剤攪拌室72が
設けられている。これらの第1の現像剤攪拌室70と第
2の現像剤攪拌室72は、現像剤担持体66の軸線方向
における両端部で互いに連通しており、それぞれ2成分
現像剤64の攪拌と搬送を行なう第1のスクリューオー
ガー73と第2のスクリューオーガー74とが設けられ
ている。これらの2つのスクリューオーガー73、74
は、互いに逆方向に現像剤を搬送するように回転方向及
びスクリューの向きが設定されており、現像剤64が第
1の現像剤攪拌室70と第2の現像剤攪拌室72とを循
環するようになっている。これにより2成分現像剤64
中の非磁性トナーの分布が均一に維持されると共に、磁
性キャリアとの摩擦帯電により−2〜−25μc/gの
電荷が付与される。攪拌された2成分現像剤64は、第
1スクリューオーガー73によって現像剤担持体66へ
供給される。
【0067】上記現像剤担持体66は、位置が固定され
た磁石の外周に、回転可能な円筒状のスリーブを配置し
たものであり、スリーブの表面に2成分現像剤64を磁
気的に吸着して磁気ブラシを形成すると共に、スリーブ
が回転して現像剤を搬送することができるものである。
この現像剤担持体66は、バイアス電源75から直流重
畳交流電圧(周波数2〜12KHz、VP-P 2Kv以
下、Vdc−100V〜−600Vが好ましい。)が印加
されている。そして、現像剤担持体66上の電荷を有す
るトナーは、クーロン力によりトナー担持体68へ転移
され、トナー担持体68表面に−5〜−30μc/gの
帯電電荷を有するトナーの薄層が形成される。
【0068】上記トナー担持体68は、表面がアルマイ
ト処理されたアルミニウムの円筒体やフェノール樹脂か
らなる円筒体、または金属表面に合成樹脂層を形成した
ものなどが用いられ、直流電源76から−100V〜−
400Vの直流電圧が印加されている。また、上記トナ
ー担持体68には、直流重畳交流電圧を印加するように
しても良い。
【0069】さらに、上記トナー担持体68とベルト状
感光体3とは、100μm〜500μmの間隔を保持し
て対向するように配置されており、トナー担持体68と
ベルト状感光体3との対向位置で双方の表面の移動方向
は、例えば、逆方向となるように回転方向が設定される
が、双方の表面の移動方向が同方向となるように設定し
てもよい。
【0070】一方、現像剤担持体66の回転方向は、ト
ナー担持体68の回転方向と逆方向となるように設定す
るのが望ましい。この実施例では、トナー担持体68の
回転方向はベルト状感光体3と逆で、415mm/se
cの速度を持っている。また、現像剤担持体66は、ト
ナー担持体68の移動方向と逆に1245mm/sec
の速度で移動している。
【0071】また、上記制御電極69は、直径89μm
の導電性ワイヤーで構成され、トナー担持体68の軸方
向に沿って直線的に複数列配置され、トナー担持体68
の周面の一部が露出するように設けられたハウジング6
5の開口部両端において支持され、トナー担持体68と
近接するように配置されている。この制御電極69に
は、現像用バイアス電源77から直流重畳交流電圧(周
波数2〜12KHz、V P-P 200〜3000V以下、
dc−100V〜−400Vが好ましい。)が印加さ
れ、電界内でトナークラウドが発生するようになってい
る。このクラウド化されたトナーは、電界内で飛翔して
ベルト状感光体3の静電潜像に付着し、現像される。な
お、制御電極69は、ワイヤーからなるものではなく、
金属薄板に複数のトナー粒子の平均粒径よりも大きい開
孔を有するものでも良い。
【0072】また、制御電極69の他の例としては、ト
ナー担持体68表面に互いに電気的に絶縁又は導通され
た複数の電極よりなる電極群を配置し、これらの電極に
交番電圧と直流電圧を印加し、その電界内でトナークラ
ウドを発生させ、クラウド化されたトナーは電界内で飛
翔するという構成でもよい。
【0073】ところで、この実施例では、前記2成分現
像剤中の磁性キャリアとして非球形状のキャリアを用い
るように構成されている。
【0074】すなわち、上記現像剤担持体66には、非
磁性トナーTと磁性キャリアCとからなる2成分現像剤
64が供給され、この現像剤担持体66の表面には、2
成分現像剤64が磁気的に吸着されて磁気ブラシを形成
するようになっている。ここで使用される磁性キャリア
Cとしては、球形状のキャリアではなく、その断面形状
が図5に示すように”リンクル部”と呼ばれる凹んだ部
分Rを有する非球形状に形成されたものが用いられる。
なお、上記磁性キャリアCとしては、必ずしも凹んだリ
ンクル部Rを有するものでなくとも良い。このような非
球形状の磁性キャリアは、例えば、次のようにして製造
される。上記非球形状の磁性キャリアは、まず、樹脂、
フェライト粉、及びカーボンブラックをヘンシェルミキ
サーにより十分混合、粉砕し、次いで150℃以上に熱
した押し出し混練機を用いて、溶融、混練する。そし
て、この混合物を放置冷却した後フェザーミル粉砕機を
用いて粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕したの
ち、キャリア形状の違いによる空気抵抗を利用し、風力
分級機を用いて分級し、所望のキャリアを得る。
【0075】また、上記磁性キャリアとしては、体積抵
抗値が1010Ω・cm以下であって、しかも平均粒子径
が50μm以下のものが用いられる。
【0076】そして、上記の如く2成分現像剤64の磁
気ブラシが形成される現像剤担持体66からトナー担持
体68へとトナーのみが供給され、トナー担持体68の
表面には、トナー層が形成されるようになっている。現
像剤担持体66からトナー担持体68へとトナーが供給
される領域であるトナー供給領域Lは、現像剤担持体6
6とトナー担持体68が近接してトナーの供給が実際に
行われる部分を意味し、その長さは、例えば4mmに設
定される。また、現像剤担持体66とトナー担持体68
の間に印加される直流重畳交流電圧は、トナー担持体6
8表面に1回のトナー供給で0.2mg/cm2 〜2.
5mg/cm2 程度の軸方向に均一なトナー層が得られ
るように設定されている。
【0077】次に、この実施例に係る現像装置の作用を
図5の概念図に基づいて説明する。
【0078】いま、2成分現像剤64の磁性キャリアの
平均粒子径を30μm、トナーの平均粒子径を5μmに
設定し、トナー担持体68と現像剤担持体66の間隙を
1.0mmに設定する。
【0079】また、上記磁性キャリアの形状としては、
形状因子が1.3以上のものを用いる。ここで、形状因
子とは、次の式で与えられるパラメーターをいう。 形状因子=(キャリア周長)2 /(投影面積)×(1/
4π)×100
【0080】さらに、上記磁性キャリアとしては、体積
抵抗値が1010Ω・cm以下のものが用いられているの
で、図5に示すように互いに接触する磁性キャリア間を
電荷が移動し、磁性キャリア間に導電路が形成される。
そのため、現像剤担持体66の表面に形成された磁気ブ
ラシの先端に位置する磁性キャリアには、電荷が注入さ
れ、現像剤担持体66とトナー担持体68との実質的な
間隔は小さくなり、磁気ブラシの先端に位置する磁性キ
ャリアとトナー担持体68との間には、大きなトナー供
給のための電界が形成される。したがって、トナー供給
領域Lにおいては、磁性キャリアの表面、特に電荷が集
中し易いリンクル部に静電的に付着したトナーがトナー
担持体68側へと搬送され、トナー供給領域Lの大きな
供給電場のため、トナーは、トナー担持体68へ充分に
供給される。
【0081】その結果、上記トナー担持体68の表面に
は、1回のトナー供給で十分なトナーを供給することが
でき、トナー担持体68の表面に前回の現像工程におい
てトナーが消費された領域が存在したとしても、次のト
ナー供給によってトナー消費領域と未消費領域とで差の
ないトナー層を形成することができ、現像履歴現象の発
生を確実に防止することができる。
【0082】次に、キャリアの体積抵抗値とトナーの供
給率との関係を調べた結果を図6(a)に、キャリアの
平均粒子径とトナーの供給率との関係を調べた結果(キ
ャリアの体積抵抗値が105 Ω・cmの場合)を図6
(b)に、キャリアの形状因子とトナーの供給率との関
係を調べた結果(キャリアの体積抵抗値が108 Ω・c
mの場合)を図6(c)にそれぞれ示す。
【0083】これらの図から明らかなように、キャリア
の体積抵抗値が1010Ω・cm以下の場合には、トナー
の供給率がほぼ100%となる。また、キャリアの平均
粒子径が50μm以下の場合には、トナーの供給率が9
0%以上となる。さらに、キャリアの形状因子が1.3
以上の場合には、トナーの供給率がほぼ90%以上とな
る。
【0084】また、本発明者らは、上述の現像装置を各
パラメータの標準的な設定値で図2に示す多色画像形成
装置の第2、第3、第4現像機に用い、単色で図7
(a)と同様の原稿を複写したところ、どの現像位置に
おいても部分的な濃度低下はみられず、図7(b)に示
すように、極めて忠実な画像が得られた。次に、第1の
現像機も含めて4色のトナー像を形成したが、混色、乱
れの無い画像が得られ、本実施例は現像性能に影響を与
えることなく、現像履歴を解消できることを確認した。
また、維持性に与える影響を確認するため、10000
枚の連続プリント試験を実施したが、履歴の発生はなか
った。
【0085】本実施例では、トナーを飛翔させる手段と
してワイヤー69に印加したACバイアスを用いたが、
ワイヤー69を用いずに従来から提案されている非磁性
一成分現像装置と同様にトナー担持体68に印加された
ACバイアスを用いた現像装置においても、履歴による
部分的濃度低下を抑えることができる。
【0086】第2実施例 図8はこの発明の第2の実施例を示すものであり、前記
実施例と同一の部分には同一の符号を付して説明する
と、この実施例では、現像剤担持体内の磁極部材のうち
トナー担持体に対向するトナー供給用磁極の磁束密度半
値幅の角度を、60度以上120度以下とするように構
成されている。
【0087】すなわち、この実施例では、図8に示すよ
うに、現像剤担持体66内に配置される磁極部材のう
ち、トナー担持体68に対向するトナー供給用磁極66
aの磁束密度半値幅の角度が90度となるように設定さ
れている。このトナー供給用磁極66aの磁束密度の大
きさは、例えば、その最大値が800〜1000Gに設
定され、その磁束密度の半値である400〜500Gと
なる領域が、現像剤担持体66の中心角として表した場
合に90度となるように設定されている。そのため、現
像剤担持体66のトナー供給領域Lにおける磁気ブラシ
の形成される領域が広くなり、トナー担持体68上にト
ナーを供給する時間が十分に存在するようになる。した
がって、トナー担持体68上のトナーの表面電荷によっ
てトナー担持体68と現像剤担持体66との供給電場を
相殺することができる。これにより、一度のトナー供給
にて十分なトナー層を形成することができ、履歴現象の
防止が可能となる。
【0088】また、この実施例では、現像剤担持体66
とこの現像剤担持体66上の現像剤量を規制する現像剤
規制部材67との距離T1 が1.5mm、現像剤担持体
66とトナー担持体68との距離T2 が1.0mmに設
定されており、現像剤担持体66とトナー担持体68と
の間のトナー供給開始部では、多量の現像剤が1.0m
mの間を通過しようとするため、現像剤の密度が高くな
った状態でトナー担持体68の表面を機械的に摺擦する
ことになる。そのため、この高密度の現像剤の機械的摺
擦により現像域を通過した後のトナー担持体68上に残
った残留トナーを剥離させる効果が生じる。したがっ
て、トナー担持体68上には、新たなトナーを確実に供
給することが可能となり、現像履歴現象を防止すること
がこの点からも可能となる。また、環境変動等によりト
ナー供給部Lでのトナー供給量が変動した場合でも、ト
ナー供給中及び終了後において上記機械的摺擦力が存在
するため、過剰に供給されたトナーを掻きとり絶えず安
定したトナー層量を得ることができる。
【0089】そこで、本発明者らは、上述の現像装置を
各パラメータの標準的な設定値で図2に示す多色画像形
成装置の第2、第3、第4現像機に用い、単色で図7
(a)と同様の原稿を複写したところ、どの現像位置に
おいても部分的な濃度低下はみられず、図7(b)に示
すように、極めて忠実な画像が得られた。次に、第1の
現像機も含めて4色のトナー像を形成したが、混色、乱
れの無い画像が得られ、本実施例は現像性能に影響を与
えることなく、現像履歴を解消できることを確認した。
また、維持性に与える影響を確認するため、10000
枚の連続プリント試験を実施したが、履歴の発生はなか
った。
【0090】なお、本実施例でも、トナーを飛翔させる
手段としてワイヤー69に印加したACバイアスを用い
たが、ワイヤー69を用いずに従来から提案されている
非磁性一成分現像装置と同様にトナー担持体68に印加
されたACバイアスを用いた現像装置においても、履歴
による部分的濃度低下を抑えることができる。
【0091】その他の構成及び作用は、前記実施例と同
様であるので説明を省略する。
【0092】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、トナーに大きな機械的力を与えずに、トナー
を担持するトナー担持体上のトナーを除去することがで
き、履歴現象の発生がなく信頼性の高い現像装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る現像装置の一実施例を
示す構成図である。
【図2】 図2はこの発明に係る現像装置の一実施例を
適用し得る多色画像形成装置を示す構成図である。
【図3】 図3は同多色画像形成装置の制御回路を示す
ブロック図である。
【図4】 図4(a)〜(l)は画像形成工程をそれぞ
れ示す電位説明図である。
【図5】 図5は現像剤担持体とトナー担持体との間隙
における2成分現像剤を示す模式図である。
【図6】 図6(a)〜(c)はキャリア体積抵抗とト
ナーの供給率との関係、キャリア粒子径とトナーの供給
率との関係、及びキャリア表面積比とトナーの供給率と
の関係をそれぞれ示すグラフである。
【図7】 図7(a)(b)は現像履歴現象が生じない
状態をそれぞれ示す説明図である。
【図8】 図8はこの発明の他の実施例に係る現像剤担
持体とトナー担持体との位置関係を示す構成図である。
【図9】 図9は従来の現像装置を示す構成図である。
【図10】 図10はトナー供給回数とトナー層重量と
の関係を示すグラフである。
【図11】 図11(a)(b)は現像履歴現象が生じ
た状態をそれぞれ示す説明図である。
【図12】 図12は従来の他の現像装置を示す構成図
である。
【図13】 図13は従来のさらに他の現像装置を示す
構成図である。
【符号の説明】
3 ベルト状感光体、28 第2現像機、64 2成分
現像剤、65 ハウジング、66 現像剤担持体、68
トナー担持体、T トナー、C キャリア。
フロントページの続き (72)発明者 相良 俊明 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 勅使川原 亨 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 山内 泰樹 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 難波 治之 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 稲葉 繁 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 井上 隆秀 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 篠原 浩一郎 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性トナーと磁性キャリアを有する2
    成分現像剤を担持して円周方向に磁気ブラシとして搬送
    する現像剤担持体と、前記現像剤担持体と静電潜像を形
    成した静電潜像担持体とにそれぞれ違った部位で近接対
    向するようにして配置されるトナー担持体と、前記現像
    剤担持体上の現像剤量を規制する手段と、前記現像剤担
    持体上の磁気ブラシを構成する現像剤中のトナーをトナ
    ー担持体に静電的に付着させるような電界を現像剤担持
    体とトナー担持体の間に形成させる手段とを備えた現像
    装置において、前記2成分現像剤中の磁性キャリアとし
    て非球形状のキャリアを用いたことを特徴とする現像装
    置。
  2. 【請求項2】 前記2成分現像剤中の磁性キャリアの形
    状因子を、 形状因子=(キャリア周長)2 /(投影面積)×(1/
    4π)×100 とした場合に、当該磁性キャリアの形状因子を1.3以
    上としたことを特徴とする請求項第1項記載の現像装
    置。
  3. 【請求項3】 前記2成分現像剤中の磁性キャリアの体
    積抵抗値を1010Ω/cm以下としたことを特徴とする
    請求項第1項又は第2項記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記2成分現像剤中の磁性キャリアの平
    均粒子径を50μm以下としたことを特徴とする請求項
    第1項乃至第3項のいずれかに記載の現像装置。
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JP2006098816A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Kyocera Mita Corp 現像装置
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