JPH0743954A - 二成分現像剤 - Google Patents

二成分現像剤

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JPH0743954A
JPH0743954A JP5192474A JP19247493A JPH0743954A JP H0743954 A JPH0743954 A JP H0743954A JP 5192474 A JP5192474 A JP 5192474A JP 19247493 A JP19247493 A JP 19247493A JP H0743954 A JPH0743954 A JP H0743954A
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toner
resin
weight
modified silicone
silicone resin
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JP5192474A
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Masahiro Yasuno
政裕 安野
Minoru Nakamura
稔 中村
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Minolta Co Ltd
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、カーボンブラックグラフト重合体
を含有するトナーを用いた二成分現像剤の低温・低湿環
境下におけるチャ−ジアップを防止するとともに、耐久
性に優れた二成分現像剤を提供することを目的とするも
のである。 【構成】 本発明は、少なくともカーボンブラックグラ
フト重合体を含有してなるトナーと、アクリル変性シリ
コーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、ウレタン変
性シリコーン樹脂およびポリエステル変性シリコーン樹
脂から選択される少なくとも1種の変性シリコーン樹脂
で被覆されてなるキャリアとからなる二成分現像剤に関
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真、静電記録の
如き画像形成方法における静電荷潜像を顕像化するため
の二成分現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、静電記録法、電子写真において
は、二成分現像方法が知られている。
【0003】この方法においては、光導電性を有する感
光体に、コロナ放電などの手段により均一に静電荷を与
え、これに原稿に応じた光像を露光させることにより、
露光部分の静電荷を消滅させ、静電潜像を形成させる。
一方で、絶縁性トナーとキャリア粒子とを混合すること
により、トナーを摩擦帯電させるとともに、現像剤を搬
送させ、感光体上の静電潜像と接触させ、この静電潜像
を現像する。
【0004】近年、このような二成分現像方式を使用す
る複写機、プリンタ等の画像形成装置が広く普及するに
従ってその用途も多種多様に広がってきている。そして
画像品質への要求も厳しくなってきており、画質の良否
がトナー粒径に左右されるため、10μm以下の小粒径
トナーの使用が提案されてきている。トナーの粒径を小
さくする場合、着色剤等のトナー組成物をより均一に分
散させる必要がある。
【0005】着色剤等の分散状態が充分でない場合、そ
れぞれのトナ−粒子における着色剤等の分散状態にバラ
ツキが生じるため、トナ−粒子毎の表面状態が不均一と
なってしまう。このため、トナ−粒子毎の帯電量にもバ
ラツキが生じるためトナ−全体の帯電量分布が広くな
り、帯電不良トナーが増加する。また、分散が不十分な
着色剤等はトナ−表面から脱離しやすく、これがキャリ
ア表面に移行し、現像剤の耐久性を損なう要因となる。
着色剤として一般的に使用されているカーボンブラック
は、均一に分散させることが困難である。さらに、近年
トナー消費量を少なくし、かつ高隠ぺい性を達成するた
めに、カーボンブラックの添加量を増加させる傾向にあ
り、より一層の分散性向上が望まれている。この問題を
解決する方法として、特公平5−16031号公報で
は、カーボンブラックおよびカーボンブラックと反応性
を有する重合体を反応して得られたカーボンブラックグ
ラフト重合体を用いることにより樹脂に対する分散性を
向上させることが提案されている。 しかしながら、通
常のカーボンブラックは導電性であるが、カーボンブラ
ックグラフト重合体は、本来カーボンブラック表面に存
在する水酸基、カルボキシル基、カルボニル基、キノン
基、ヒドロキノン基等の表面官能基が、重合体との反応
によりなくなって高抵抗化されている。そのため、カー
ボンブラックグラフト重合体を含有するトナーは、耐刷
時にキャリアとの摩擦帯電により、帯電量が適切な時間
内に飽和せず、混合時間とともに上昇を続けてしまうチ
ャージアップの問題が発生しやすく、画像濃度低下等の
問題が生じてしまう。特に、このトナ−を低温・低湿環
境下で使用するとチャ−ジアップの問題が顕著になる。
【0006】一方、二成分現像剤に使用するキャリアの
耐久性を向上させる目的で磁性粒子を樹脂で被覆処理す
ることが提案されている。また、特公平3−17095
1号公報では、カーボンブラックグラフト重合体を含有
してなるトナーの帯電性を向上させる目的で、アミノ樹
脂を添加してなるアクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレ
ン−アクリル系樹脂およびアルキッド樹脂で被覆してな
るキャリアからなる二成分現像剤が提案されている。
【0007】しかしながら、上記公報に記載された現像
剤においては、確かにトナーの帯電性は向上するもの
の、低温・低湿環境下におけるチャ−ジアップの問題は
依然として解決することはできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたものであり、カーボンブラックグラフト重
合体を含有するトナーを用いた二成分現像剤の低温・低
湿環境下におけるチャ−ジアップを防止するとともに、
耐久性に優れた二成分現像剤を提供することを目的とす
るものである。
【0009】また、本発明の他の目的は、小粒径のトナ
ーで問題となる帯電の立ち上がり性能を向上させ初期並
びに耐刷時において画像上のノイズがなく安定した高精
細な画像が再現できる二成分現像剤を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
ともカーボンブラックグラフト重合体を含有してなるト
ナーと、アクリル変性シリコーン樹脂、エポキシ変性シ
リコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン樹脂およびポリ
エステル変性シリコーン樹脂から選択される少なくとも
1種の変性シリコーン樹脂で被覆されてなるキャリアと
からなる二成分現像剤に関する。
【0011】本発明の二成分現像剤には、着色剤として
カーボンブラックグラフト重合体を含有してなるトナー
を使用する。カーボンブラックグラフト重合体を用いる
ことにより、バインダ樹脂への着色剤の分散性が向上
し、例えば、トナ−の粒径を重量平均粒径2〜8μmの
小粒径とした場合でも、均一な分散状態および荷電性を
有するトナ−を得ることができる。
【0012】カーボンブラックグラフト重合体は、カー
ボンブラック表面の官能基(−OH、−COOH、=C
=O等)の反応性を利用して、これらの官能基と重合体
の有する反応性基とを反応させることにより得られる。
【0013】カーボンブラックと反応し得る重合体とし
ては、カーボンブラック表面に存在する官能基と容易に
反応し得る反応性基を有する重合体であれば特に規制さ
れない。反応性基としては、例えばアジリジン基、オキ
サゾリン基、Nーヒドロキシアルキルアミド基、エポキ
シ基、チオエポキシ基、イソシアネート基、ビニル基、
ケイ素系加水分解基、アミノ基等を挙げることができ、
これら基から選択される少なくとも一種の基である。
【0014】このような反応性基を有する重合体の分子
量は特に制限されないが、処理効果と作業性から数平均
分子量が500〜100万、好ましくは1000〜50
万、より好ましくは2000〜10万の範囲が望まし
い。この反応性基は平均して一分子当り一個有していな
くてはならないが、多量になるとカーボンブラックグラ
フト重合体の他の物質(トナーのバインダ樹脂など)へ
の分散性が悪くなるので平均1〜5個程度が好ましい。
【0015】このような重合体を得る方法としては、反
応性基を分子内に有する重合性単量体を必要によってそ
の他の重合性単量体と公知の手法によって重合する方法
や、反応性基を分子内に有する化合物とこの化合物と反
応し得る基を有する重合体とを反応させる方法などがあ
る。
【0016】本発明において好ましい反応性基として
は、トナー表面に存在する官能基との関係からアジリジ
ン基、オキサゾリン基、Nーヒドロキシアルキルアミド
基、エポキシ基、チオエポキシ基、イソシアネート基か
ら選択される少なくとも一種の基であり、より好ましく
はアジリジン基、オキサゾリン基、エポキシ基から選択
される少なくとも一種の基であり、もっとも好ましくは
アジリジン基、オキサゾリン基から選択される少なくと
も一種の基である。一方、トナーのバインダ樹脂を懸濁
重合で製造する際の重合性単量体への分散性を考慮する
とこれらの反応性基を有するビニル系重合体を用いるこ
とが特に好ましい。
【0017】本発明に係るトナ−には、色調の調整のた
めに上記カーボンブラックグラフト重合体とともに、酸
化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非
磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイト等の黒
色顔料を補助的に使用してもよい。また、色調を変化さ
せるために、紺青、コバルトブルー、アルカリブル−レ
−キ、ビクトリアブル−レ−キ、フタロシアニンブル
−、無金属フタロシアニンブル−、フタロシアニンブル
−部分塩素化物、ファ−ストスカイブル−、インダスレ
ンブル−BC等の青色顔料、亜鉛華、酸化チタン、アン
チモン白、硫化亜鉛等の白色顔料等を少量添加してもよ
い。
【0018】本発明に係るトナ−は、公知の方法により
製造したトナー、例えば懸濁重合法、粉砕法、マイクロ
カプセル法、スプレードライ法、メカノケミカル法等で
製造されたトナーが使用可能である。これらのトナー
は、少なくともバインダ樹脂およびカーボンブラックグ
ラフト重合体を含み、必要に応じて荷電制御剤、オフセ
ット防止剤等の各種添加剤が用いられる。
【0019】本発明に係るトナ−のバインダとして使用
する樹脂は、一般にトナ−のバインダとして使用されて
いるものであればどのようなものであってもよく、例え
ば、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカ
−ボネ−ト系樹脂、ポリエ−テル系樹脂、ポリスルフォ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ブタ
ジエン系樹脂等の熱可塑性樹脂、あるいは尿素樹脂、ウ
レタン樹脂、ウレア樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹
脂、さらにはこれらの共重合体、ブロック重合体、グラ
フト重合体およびポリマ−ブレンド等を用いることがで
きる。なお、上記樹脂としては、例えば熱可塑性樹脂の
ような完全なポリマ−の状態にあるものに限らず、熱硬
化性樹脂におけるようなオリゴマ−またはプレポリマ
−、架橋剤等を含んだものを用いることも可能である。
【0020】また、本発明に係るトナ−を高速のシステ
ムに使用する場合には、トナ−を転写紙に短時間で定着
させたり、定着ロールからの分離性を向上させる必要が
あるため、バインダ樹脂として、スチレン系モノマ−、
(メタ)アクリル系モノマ−、(メタ)アクリレ−ト系
モノマ−から合成されるホモポリマ−あるいは共重合ポ
リマ−、またはポリエステル系樹脂を使用することが好
ましい。
【0021】そして、上記バインダ樹脂においては、数
平均分子量Mn、重量平均分子量Mwが、1000≦M
n≦10000、20≦Mw/Mn≦70であり、さら
に2000≦Mn≦7000であるものを使用すること
が望ましい。
【0022】また、本発明に係るトナ−をオイルレス定
着用トナ−として使用する場合には、バインダ樹脂とし
てガラス転移点が55〜80℃、軟化点が80〜150
℃すう、さらに5〜20重量%のゲル化成分が含有され
ているものを用いることが望ましい。
【0023】さらに、本発明に係るトナ−をフルカラ−
トナ−用の黒トナ−として使用する場合は、バインダ樹
脂としてガラス転移点が55〜70℃、軟化点が80〜
150℃、Mnが2000〜15000、分子量分布M
w/Mnが3以下の線状ポリエステル樹脂を使用するこ
とが望ましい。
【0024】また、上記線状ポリエステル樹脂にジイソ
シアネ−トを反応させて得られる線状ウレタン変性ポリ
エステル、あるいは上記線状ポリエステル樹脂にスチレ
ン系、アクリル系、アミノアクリル系モノマ−をグラフ
ト重合、ブロック重合等によって変性した樹脂も好適に
用いることができる。
【0025】本発明に係るトナ−には、さらに荷電制御
剤、オフセット防止剤等を添加するようにしてもよい。
【0026】例えば、正の荷電制御剤としては、アジン
化合物ニグロシンベ−スEX、ボントロンN−01、0
2、04、05、07、09、10、13(オリエント
化学工業社製)、オイルブラック(中央合成化学社
製)、第4級アンモニウム塩P−51、ポリアミン化合
物P−52、ス−ダンチ−フシュバルツBB(ソルベン
トブラック3:C.I.No.26150)、フェット
シュバルツHBN(C.I.No.26150)、ブリ
リアントスピリッツシュバルツTN(ファルベンファブ
リケン・バイヤ社製)、さらに、アルコキシ化アミン、
アルキルアミド、モリブデン酸キレ−ト顔料、イミダゾ
−ル系化合物等が使用できる。
【0027】負の荷電制御剤としては、例えば、クロム
錯塩型アゾ染料S−32、33、34、35、37、3
8、40(オリエント化学工業社製)、アイゼンスピロ
ンブラックTRH、BHH(保土谷化学社製)、カヤセ
ットブラックT−22、004(日本化薬社製)、銅フ
タロシアニン系染料S−39(オリエント化学工業社
製)、クロム錯塩E−81、82(オリエント化学工業
社製)、亜鉛錯塩E−84(オリエント化学工業社
製)、アルミニウム錯塩E−86(オリエント化学工業
社製)、カリックスアレン系化合物等が使用できる。
【0028】なお、上記荷電制御剤のうち粒径が大きい
ものについては、予め粉砕等の処理を施して所望の粒径
に調整したものを使用することが望ましい。
【0029】荷電制御剤をトナ−の内部に分散して含有
する場合は、トナ−のバインダ樹脂100重量部に対し
て荷電制御剤0.1〜20重量部、好ましくは0.1〜
10重量部添加することが望ましく、また、荷電制御剤
をトナ−の表面に付着・固定させる場合は、トナ−のバ
インダ樹脂100重量部に対して荷電制御剤0.001
〜10重量部、好ましくは0.05〜2重量部添加する
ことが望ましい。
【0030】また、本発明に係るトナーには必要に応じ
てオフセット防止剤を添加しても良い。オフセット防止
剤としては、低分子量ポリエチレンワックス、低分子量
酸化型ポリエチレンワックス、低分子量ポリプロピレン
ワックス、低分子量酸化型ポリプロピレンワックス等の
ポリオレフィン系ワックス、高級脂肪酸ワックス、高級
脂肪酸エステルワックス、サゾールワックス、キャンデ
リラワックス、カルナウバワックス等を単独、あるいは
2種以上の混合して使用することができる。オフセット
防止剤はトナーのバインダー樹脂100重量部に対して
1〜15重量部、好ましくは2〜8重量部の範囲で添加
しても良い。
【0031】さらに、本発明に係るトナーは、その表面
に流動化剤が添加処理されていることが望ましく、流動
化剤の添加処理は、トナーと流動化剤とを機械的に混合
処理することにより行うことが望ましい。流動化剤とし
ては、シリカ微粒子、二酸化チタン微粒子、アルミナ微
粒子、フッ化マグネシウム微粒子、炭化ケイ素微粒子、
炭化ホウ素微粒子、炭化チタン微粒子、炭化ジルコニウ
ム微粒子、窒化ホウ素微粒子、窒化チタン微粒子、窒化
ジルコニウム微粒子、マグネタイト微粒子、二硫化モリ
ブデン微粒子、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステ
アリン酸マグネシウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒
子、フッ素系樹脂微粒子、アクリル系樹脂微粒子等を単
独であるいは2種以上組み合わせて使用できる。流動化
剤の添加量は、トナーに対して0.05〜2重量%、好
ましくは0.1〜1重量%である。
【0032】添加量が0.05重量%より少ない場合
は、トナーの流動性が不十分となり、2重量%より多い
場合は、環境安定性が損なわれ、特に高温・高湿環境下
で使用した時にトナー帯電量の低下の問題が発生する。
また、流動化剤としては疎水化処理されているものを使
用することが好ましく、疎水化処理剤としてはシランカ
ップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪酸、シ
リコーンオイル等が使用できる。
【0033】また、本発明に係るトナーは磁性トナ−と
して使用しても良く、バインダー樹脂中に公知の磁性体
微粒子を分散すれば良い。磁性体としては、例えば、コ
バルト、鉄、ニッケル等の強磁性を示す金属、コバル
ト、鉄、ニッケル、アルミニウム、鉛、マグネシウム、
亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウ
ム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングス
テン、バナジウム等の金属の合金、及びこれら金属の混
合物並びに酸化物、焼成体(フェライト)等の公知の磁
性体が使用可能である。
【0034】本発明で好適に使用されるトナーは、重量
平均粒径が2〜8μmであり、好ましくは、重量平均粒
径の2倍以上の粒子の含有量が、1重量%以下であり、
かつ重量平均粒径の1/3以下の粒子の含有量が、5重
量%以下のものを使用することが望ましい。
【0035】上記の粒度分布を有するトナーは、感光体
上に形成された潜像の細線に至るまで忠実に再現するこ
とが可能であり、網点及びデジタルのようなドット潜像
の再現性にも優れ、階調性及び解像性に優れた画像を与
える。
【0036】また、一般的にトナーの粒径を小さくして
いくと、画質が良くなることが知られているが、二成分
現像剤において単にトナー粒径を小さくしただけでは、
キャリアとトナーとの混合性が悪く、帯電の立ち上がり
性能が悪いため、初期の画像が優れていても、コピーま
たはプリントアウトを続けるとすぐに帯電不良トナーが
増加し、画質が劣化し、また、トナー飛散が起こり機内
汚染が発生する。
【0037】従って、本発明の二成分現像剤に使用する
キャリアには、トナ−への荷電付与能力に優れているこ
と、カーボンブラックグラフト重合体を用いたトナ−に
おけるチャ−ジアップの問題を解消できること、耐スペ
ント性に優れていること、および芯粒子と樹脂被覆層と
の十分な密着性を有していることが要求される。
【0038】本発明においては、カ−ボンブラックグラ
フト重合体を含有するトナ−と組み合わせて使用するこ
とによって、上述した特性を満足できるキャリアとし
て、本発明においては、アクリル変性シリコーン樹脂、
エポキシ変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリコーン
樹脂及びポリエステル変性シリコーン樹脂から選択され
る少なくとも一種の変成シリコ−ン樹脂によって被覆さ
れてなるキャリアを使用する。
【0039】アクリル変性シリコーン樹脂としては、ア
クリル樹脂成分とシリコーン樹脂成分とのブロック共重
合体またはグラフト共重合体、あるいは、アクリル樹脂
成分とシリコーン樹脂成分との重縮合物が例示できる。
変性の方法としては、コールドブレンド法、クッキング
法等公知の各種樹脂変性方法が使用可能である。
【0040】エポキシ変成、ウレタン変成およびポリエ
ステル変性シリコーン樹脂についても同様であり、エポ
キシ樹脂成分、ウレタン樹脂成分またはポリエステル樹
脂成分とシリコーン樹脂成分とのブロック共重合体また
はグラフト共重合体、あるいは、エポキシ樹脂成分、ウ
レタン樹脂成分またはポリエステル樹脂成分とシリコー
ン樹脂成分との重縮合物が例示でき、変性の方法として
は、コールドブレンド法、クッキング法等公知の各種樹
脂変性方法が使用可能である。
【0041】具体的なアクリル樹脂成分としては各種ア
クリル系樹脂が使用できる。特に、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−
ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸2−アミノエチ
ル、(メタ)アクリル酸N−エチル−2−アミノエチル
等の(メタ)アクリル酸エステル単位を主体とし、か
つ、アルコキシシリル基を有するエチレン系不飽和単量
体単位を含む重合体が好適に使用できる。
【0042】一方、本発明で好適に使用できるシリコー
ン樹脂成分としては、シリコーンワニス等の樹脂として
の性質を有しているものであっても良く、シリコーンゴ
ム、シリコーン油等の樹脂としての性質を有していない
ものであっても良く、重合前のモノマーであっても良
い。変性前シリコーンは、前述のアクリル樹脂成分等の
変性用の樹脂成分と反応し得る官能基を有していれば良
く、官能基としては、ヒドロキシ基;メトキシ基、エト
キシ基等アルコキシ基;ビニルオキシ基等のアルケニル
オキシ基;フェノキシ基;カルボキシ基;エチレンオキ
シド基、グリシジル基等のエポキシ基等が代表的なもの
として挙げられる。これら、官能基は、直接ケイ素原子
に結合していても良いが、アルキレン基、アリレーン基
等の基を介してケイ素原子に結合していても良い。変性
前シリコーンは、具体的には、KR−212、KR−2
13、KR−214、KR−215、KR−216、K
R−218(信越化学工業社製)として市販されている
ものが好適に使用できる。
【0043】また、変性後の樹脂の各樹脂成分比につい
て言えば、例えばアクリル変性シリコーン樹脂において
は、アクリル樹脂成分とシリコーン樹脂成分との比率
は、任意で使用できるが、80:20〜20:80の重
量比であることが好ましい。このような比率を有するア
クリル変成シリコ−ン樹脂としては、市販されているア
クリル変性シリコーン樹脂KR−9706(信越化学工
業社製)が例示できる。
【0044】エポキシ変成、ウレタン変成およびポリエ
ステル変成シリコ−ン樹脂においても、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂またはポリエステル樹脂成分との比率は、
任意で使用できるが、80:20〜20:80の重量比
であることが望まれる。具体的に市販されているエポキ
シ変性シリコーン樹脂としては、ES−1002T(信
越化学工業社製)、ES1001N(信越化学工業社
製)、ES1004(信越化学工業社製)が、ウレタン
変性シリコーン樹脂としては、KR305(信越化学工
業社製)が、ポリエステル変性シリコーン樹脂として
は、KR5203(信越化学工業社製)、KR5221
(信越化学工業社製)が例示できる。
【0045】本発明において被覆されるキヤリア芯は特
に限定されないが、電子写真用2成分キャリアとして公
知のもの、例えばフェライト、マグネタイト、鉄、ニッ
ケル、コバルト等の金属、これらの金属と亜鉛、アンチ
モン、アルミニウム、鉛、スズ、ビスマス、ベリリウ
ム、マンガン、セレン、タングステン、ジルコニウム、
バナジウム等の金属との合金あるいは混合物、酸化鉄、
酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物、窒化ク
ロム、窒化バナジウム等の窒化物、炭化ケイ素、炭化タ
ングステン等の炭化物との混合物および強磁性フェライ
ト等を使用可能である。また、各種樹脂中にこれら磁性
粒子を分散されてなるいわゆるバインダ型キャリアを芯
粒子として用いても良い。
【0046】このようなキャリア芯の大きさとして、静
電潜像担持体へのキャリア付着(飛散)防止の点から小
さくとも20μm(体積平均粒径)を有するものを使用
し、キャリアスジ等の発生防止等画質の低下防止の点か
ら大きくとも100μmのものを使用するが、30〜7
0μmのものが好ましい。
【0047】本発明において各種変性シリコーン樹脂を
キャリア芯粒子に塗布するには、上記した変性シリコー
ン樹脂を、適当な溶媒に溶解した樹脂溶液を使用し、浸
漬法、スプレードライ法等を適用すればよい。塗布後、
乾燥し、必要に応じて焼成処理を行う。焼成終了後、キ
ャリア粒子は、凝集してバルクとなっているので、その
バルクを解砕し、篩にかけ、所望の粒径のキャリアを得
る。焼成処理は130〜200℃、0.5〜3時間で十
分であり、この処理により樹脂変性シリコーン系樹脂の
コーティングをほぼ完結する。樹脂膜の厚さを稼ぐため
には、上記塗布、焼成、解砕を繰り返せばよい。
【0048】このように形成される被覆樹脂の被覆量は
芯粒子に対して、0.3〜3重量%になるように被覆す
ることが望ましい。被覆量を0.3重量%以上とするこ
とで芯粒子全体を被覆することができ、キャリアの耐久
性、耐スペント性、トナーに対する荷電性等を向上させ
ることができる。また、被覆量を3重量%以下とするこ
とによって、製造時の凝集が起こりにくく、現像性の低
下を招くことなく、優れた特性を維持することができ
る。
【0049】さらに、本発明においては、被覆樹脂層に
荷電付与機能のある微粒子あるいは導電性微粒子等を添
加してもよい。荷電付与機能のある微粒子はトナーへの
荷電量の制御のために有効であり、導電性微粒子の添加
は、キャリアの電気抵抗値を制御のために有効である。
【0050】荷電付与機能のある微粒子としては、Cr
2、Fe23、Fe34、IrO2、MnO2、MoO2、N
bO2、PtO2、TiO2、Ti23、Ti35、W
2、V23、Al23、MgO、SiO2、ZrO2
BeOなどの金属酸化物、ニグロシンベース、スピロン
ブラックTRHなどの上記トナーの荷電制御剤で例示し
たものが具体例として挙げることができる。
【0051】導電性微粒子としては、カーボンブラッ
ク、アセチレンブラック、ケッチン・ブラックなどカー
ボンブラック、SiC、TiC、MoC、ZrCなどの
炭化物、BN、NbN、TiN、ZrNなどの窒化物、
フェライト、マグネタイトなどの磁性粉等を挙げること
ができる。
【0052】上記微粒子の平均粒径は2〜0.01μ
m、好ましくは1〜0.01μm程度であればよい。
【0053】また、上記両微粒子の添加量としても、上
述したように一概にその量を規定することはできない
が、被覆樹脂に対して0.1wt%〜200wt%、好
ましくは1.0wt%〜60wt%が適当である。
【0054】最終的に得られるキャリアは、電気抵抗値
として、1×107〜1×1013Ω・cm程度を有する
ものとする。その値が1×107Ω・cmより小さいと、キ
ャリア現像がおこり、1×1013Ω・cmより大きいと
現像性に劣り、十分な画像濃度が得られなく、またエッ
ジ効果が強い画像が形成される。
【0055】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて説明する。
【0056】カーボンブラックグラフト重合体の製造例
1 撹拌機、不活性ガス導入管、還流冷却管および温度計を
備えたフラスコにビニルアルコール0.1重量部を溶解
した脱イオン水200重量部中にスチレン98重量部お
よびイソプロペニルオキサゾリン2重量部からなる重合
性単量体にベンゾイルパーオキサイド8重量部を溶解し
た混合物を投入し、高速で撹拌することにより均一な懸
濁液を調整した。次いで、窒素ガスを導入しながら80
℃に加温し、5時間撹拌しながら重合反応を行った後、
冷却し、重合体懸濁液を得、さらに、瀘過、洗浄を繰り
返したのち乾燥し、反応性基としてオキサゾリン基を有
する重合体を得た。ここで得られた重合体40重量部と
カーボンブラック(MA−600:三菱化成工業社製)
20重量部とを3本ロールを用いて170℃で、混練を
行った。この混練物を冷却後、フェザーミルにより粉砕
しカーボンブラックグラフト重合体Aを得た。
【0057】カーボンブラックグラフト重合体の製造例
2 グリシジルメタクリレート10重量部、スチレン60重
量部、ブチルメタクリレート30重量部、ベンゾイルパ
ーオキサイド5重量部を撹拌機、不活性ガス導入管、還
流冷却管及び温度計を備えた反応釜に、ポリビニルアル
コール0.1重量%を含有した脱イオン水中に充分混合
分散した後、添加し、高速で撹拌して均一な懸濁液とし
た。次いで、窒素ガスを吹き込みながら80℃に加熱し
この温度で5時間撹拌を続けて重合反応を行った後、水
を除去し、反応性基としてエポキシ基を有する重合体を
得た。得られた重合体100重量部、カーボンブラック
(MA−100R:三菱化成工業社製)40重量部、低
分子量ポリプロピレン(ビスコール660P:三洋化成
工業社製)5重量部を混合した後、加圧ニーダーを用い
て160℃の条件下で混練して反応して後、冷却し、粉
砕して着色剤としてのカーボンブラックグラフト重合体
Bを得た。
【0058】 トナーの製造例1 成 分 重量部 ・ポリエステル樹脂 100 (花王社製:タフトンNE−1110) ・カーボンブラックグラフト重合体A 35 ・荷電制御剤 3 (オリエント化学工業社製:E−84) ・オセット防止剤 3 (三洋化成工業社製:ビスコールTS200) 上記材料をボールミルで充分混合した後、110℃に加
熱した3本ロール上で混練した。混練物を放置冷却後、
粗粉砕し、ジェットミルで微粉砕し、さらに、風力分級
し、重量平均粒径7μmの着色粒子Aを得た。着色粒子
A100重量部に対して、疎水性シリカ(R−974:
日本アエロジル社製)0.2重量部と疎水性チタン(T
−805:日本アエロジル社製)0.3重量部を添加
し、ヘンシェルミキサーにより混合処理することにより
トナー1を得た。
【0059】尚、トナー1の粒径測定は、コールターマ
ルチサイザー(コールター社製)で、50μmのアパチ
ャーチューブを用いて行い、以降のトナーについても同
様の手法で実験を行って粒径を測定した。
【0060】トナーの製造例2 不活性ガス導入管、還流冷却管及び温度計を備えた反応
釜にアニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム0.5重量%含有の脱イオン水にあら
かじめ調整しておいたスチレン80重量部、アクリル酸
n−ブチル20重量部からなる重合性単量体成分にカー
ボンブラックグラフト重合体B50重量部、アゾビスイ
ソブチロニトリル3重量部並びに2ー2’アゾビスイソ
ブチロニトリル3重量部を配合した混合物を仕込みT.
K.オートホモミクサー(特殊機化工業社製)により、
混合撹拌し、均一な懸濁液とした後、次いで窒素ガスを
吹き込みながら65℃に加温し、この温度で5時間撹拌
を続けて懸濁重合反応を行った後、さらに、75℃に加
温し重合反応を終えた。これとは別に、疎水性シリカ
(H−2000:ワッカー社製)2重量部、シランカッ
プリング剤(TSL8311:東芝シリコーン社製)2
重量部をメチルアルコールに分散した後、上記懸濁液に
添加混合した後、熱風乾燥機を用いて60℃・80%R
Hの条件下で5時間放置した後、さらに、50℃・50
%RHの条件下で5時間乾燥を行った。
【0061】ここで得られた懸濁重合凝集物を入口温度
0℃の設定でクリプトロンコスモスシステムKTM−0
型(川崎重工業社製)にて解砕処理並びに風力分級し、
重量平均粒径6.0μmの着色粒子Bを得た。ここで得
られた着色粒子B100重量部に対して、それぞれ疎水
性シリカ(H−2000:ワッカー社製)を0.2重量
部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機社
製)にて、2000rpmで1分間処理することにより
トナー2を得た。
【0062】トナーの製造例3 ポリエステル樹脂(NE−382:花王社製)100重量
部、カーボンブラックグラフト重合体A15重量部をボ
ールミルで充分混合した後、140℃に加熱した3本ロ
ール上で混練した。混練物を放置冷却後、フェザーミル
を用い粗粉砕した。得られた粗粉砕物100重量部を塩
化メチレン/トルエン(8/2)の混合溶剤400重量
部に溶解した。次に、分散安定剤としてメチルセルロー
ス(メトセルK35LV:ダウケミカル社製)4%溶液
60重量部、ジオクチルスルホサクシネートソーダ(ニ
ッコールOTP75:日光ケミカル社製)1%溶液5重
量部、ヘキサメタリン酸ソーダ(和光純薬社製)0.5
重量部をイオン交換水1000重量部に溶解した水溶液
中にTKオートホモミクサー(特殊機化工業社製)を用
い上記均一溶液を平均3〜10μmとなるように回転数
を調整し、水中に懸濁せしめた。この懸濁液中に予めメ
タノールに充分微粒子状態となる様分散せしめたカリッ
クスアレン化合物(E−89:オリエント化学工業社
製)0.5重量部並びにシリカ(R−974:日本アエ
ロジル社製)0.5重量部を着色樹脂100重量部に対
し添加混合した。この混合分散液を超音波振動子を併用
し、激しく撹拌した。この後、濾過/水洗を繰り返し行
った後、スラリー乾燥装置(ディスパーコート:日清エ
ンジニアリング社製)により粒子の乾燥を行い、さらに
風力分級を行って重量平均粒径6μmの着色粒子Cを得
た。さらにここで得られた着色粒子C100重量部に対
し疎水性シリカ0.3重量部(H−2000/4:ワッ
カー社製)並びに疎水性酸化チタン(T−805:日本
アエロジル社製)0.5重量部を添加しヘンシェルミキ
サー(三井三池化工機社製)にて1000rpmで1分
間処理することによりトナー3を得た。
【0063】キャリアの製造例1〜3 アクリル変性シリコーン樹脂(KR9706:信越化学
工業社製)20重量部をメチルエチルケトン400ml
に溶解してコーティング溶液を調整した。このコーティ
ング溶液をスピラコータ(岡田精工社製)を用いて平均
粒径50μmのCu−Zn系フェライト粒子にスプレー
して樹脂被覆を行い、次いで、180℃に加熱して30
分間被覆樹脂の硬化を行ってアクリル変性シリコーン樹
脂被覆キャリアを作成した。ここで樹脂被覆の量を変え
ることにより得られた、樹脂被覆膜厚の異なる3種類の
キャリアバルクを取り出し、粉砕機で解砕し、90μm
のフルイで分級し、さらに磁力選鉱を行い低磁力成分を
除去し平均粒径50μmの3種類の樹脂被覆フェライト
キャリアA,B,Cを作成した。
【0064】キャリアの製造例4 アクリル樹脂(BR−80:三菱レーヨン社製)10重
量部と変性用シリコーンワニス(KR211:信越化学
工業社製)10重量部とをコールドブレンドすることに
より調整したアクリル変性シリコーン樹脂20重量部を
メチルエチルケトン400mlに溶解してコーティング
溶液を調整した。このコーティング溶液をキャリアの製
造例1と同様の方法によりアクリル変性シリコーン樹脂
コーティングキャリアDを作成した。
【0065】キャリアの製造例5 キャリアの製造例1においてキャリア芯材を平均粒径4
0μmのマグネタイトとする以外は、同様の方法組成に
より、キャリアEを作成した。
【0066】キャリアの製造例6 キャリアの製造例1においてコーティング樹脂をエポキ
シ変性シリコーン樹脂(ES1001N:信越化学工業
社製)とし、硬化温度を150℃、30分間とする以外
は、同様の方法により、エポキシ変性シリコーン樹脂コ
ーティングキャリアFを得た。
【0067】キャリアの製造例7 キャリアの製造例1においてコーティング樹脂をウレタ
ン変性シリコーン樹脂(KR305:信越化学工業社
製)とし、さらに硬化剤としてイソシアネート化合物
(コロネート2031)を8重量部を添加し、硬化温度
を150℃、30分間とする以外は、同様の方法によ
り、ウレタン変性樹脂コーティングキャリアGを得た。
【0068】キャリアの製造例8 ポリエステル変性シリコーン樹脂(KR5221:信越
化学工業社製)20重量部をトルエン400mlに溶解
してコーティング溶液を調整した。平均粒径40μmの
Cu−Zn系フェライト粒子100重量部に対し、コー
ティング溶液30重量部を添加し、撹拌機付きオートク
レーブ(TAS−1:耐圧硝子工業社製)に挿入した。
これを窒素パージしながら、180℃で40分間混合撹
拌しフェライト粒子表面を樹脂硬化被覆しながら、溶剤
成分を除去した。、次いで、温度を100℃に下げ、3
0分間キュアリングを行いキャリアバルクを作成した
後、粉砕機で解砕し、90μmのフルイで分級し、さら
に磁力選鉱を行い低磁力成分を除去し平均粒径40μm
のポリエステル変性シリコーン樹脂被覆フェライトキャ
リアHを作成した。
【0069】キャリアの製造例9 キャリアの製造例1においてコーティング樹脂をスチレ
ン−アクリル系樹脂80重量部(スチレン:60%、イ
ソブチルメタクリレート:40%)、メラミン樹脂20
重量部(メラミン25%、ホルムアルデヒド:35%、
メタノール:35%、イソブチルアルコール:5%)か
らなる樹脂成分とし、硬化温度を150℃、30分間と
する以外は、同様の方法により、アミノ樹脂含有スチレ
ン−アクリル樹脂コーティングキャリアIを得た。
【0070】キャリアの製造例10 キャリアの製造例1においてコーティング樹脂をストレ
ート系シリコーン樹脂(KR251:信越化学工業社
製)とし、硬化温度を60℃、30分間とする以外は、
同様の方法により、シリコーン樹脂コーティングキャリ
アJを得た。
【0071】各種評価 上記各製造例で得たキヤリアA〜Jについて、下記の通
り各種物性値を測定した。
【0072】(1)粒径測定 キャリアの平均粒径の測定はレーザー回折式粒度分布測
定装置SALD−1100(島津製作所社製)を用いて行
った。
【0073】(2)キャリア中の樹脂コート量測定 キャリア中の樹脂コート量の測定は、キャリア10g精
秤した後、800℃の温度で3時間焙焼し、その際の残
渣量より求めた。
【0074】(3)キャリアの電気抵抗測定 電気抵抗は、金属製の円形電極上に厚さ1mm、直径5
0mmとなるように試料を置き、質量895.4g、直
径20mmの電極、内径38mm、外径42mmのガー
ド電極を載せ、500Vの直流電圧印加時の1分後の電
流値を読み取り、試料の体積固有抵抗(ρ)値換算し
た。測定環境は温度25±1℃、相対湿度55±5%で
あり、測定は5回繰り返し、その平均を取った。
【0075】上記(1)〜(3)の測定結果を表1に示
す。
【0076】
【表1】
【0077】次に、上記製造例で得たトナーとキヤリア
とをトナー含有量5重量%となるように混合して現像剤
を調整し、それぞれの現像剤に対して帯電量及び不良帯
電量トナー量の評価、並びに耐刷試験を行った。
【0078】(1)帯電量及び不良帯電トナー量の評価 トナー帯電量及び不良帯電トナー量の測定は、図1に示
した装置を用い、その測定方法については以下の条件で
行った。
【0079】まず、トナー帯電量(平均帯電量)の測定
は、マグネットロール(3)の回転数を100rpmに
セットし、現像剤として荷台3分間、30分間、90分
間撹拌後のものについてそれぞれ測定し、帯電の立ち上
がり性並びに帯電の安定性について評価を行った。この
現像剤1gを精密天秤で計量し、導電性スリーブ(2)
表面全体均一になるよう乗せる。次にバイアス電源
(4)により、バイアス電圧を、トナーの帯電電位と逆
に3KV印加し、30秒間スリーブを回転させ、スリー
ブ停止時の電位を読み取る。その時の円筒電極(1)に
付着した分離トナーの(5)重量を精密天秤で計量して
平均トナー帯電量を求めた。
【0080】不良帯電トナー量の測定においては、導電
性スリーブにトナーの帯電極性と同じに1KVバイアス
電圧を印加し、10秒間スリーブを回転させ測定を行
い、スリーブ上の全トナー量の内どれだけ円筒電極にト
ナーが飛ばされたかを測定することにより求めた。尚、
表2において現像剤中のトナー全量に対して不良帯電ト
ナー量が2wt%より多い場合を×、1〜2wt%を
△、1wt%未満を○として評価した。
【0081】なお、上記測定は20℃・65%RH(N
/N)の環境下で行った。
【0082】さらに、荷台混合30分の現像剤について
は5℃・15%RH(L/L)環境下に、24時間曝し
た後の現像剤についても同様の評価を行った。結果を表
2に示す。
【0083】(2)耐刷試験 同評価を行うにあたっては、表2に示したトナーおよび
キャリアの組み合わせにおいて現像剤(トナー含有量5
重量%)を調整し、実施例1〜9および比較例1〜2の
現像剤に対しては複写機EP570Z(ミノルタカメラ
社製)を使用して、また、実施例10の現像剤に対して
はプリンターCF70(ミノルタカメラ社製)を使用し
て耐刷試験を行った。
【0084】耐刷試験は、それぞれ黒の比率が6%のチ
ャートを用いて20℃・65%RH(N/N)の環境下
で2万枚の耐刷試験を行った後、5℃・15%RH(L
/L)環境下においてさらに1万枚の耐刷試験を行って
評価した。
【0085】(画像濃度の評価)画像濃度は、サクラ濃
度計PDA65を用いて、ベタ部の濃度を測定し、画像
濃度1.3以上が安定して再現できれば○、1.1〜
1.3のものを△、1.1未満のものを×として評価し
た。
【0086】(画質の評価)画像上のかぶりについて
は、白地画像上のトナーかぶりを評価し、併せて細線再
現性、階調再現性等の画像品質についてランク付けを行
った。トナーかぶりがなく、細線のつぶれや細りのない
ものを○、若干トナーかぶりが生じるものの実用上使用
可能であるものを△、かぶりが多く実用上使用できない
ものを×として評価した。
【0087】
【表2】
【0088】表2の結果より、比較例1の現像剤は、帯
電の立ち上がり特性には優れているものの、低温・低湿
環境下においてチャージアップが生じて、耐刷時にも画
像濃度が低下した。
【0089】比較例2の現像剤は、帯電の立ち上がり特
性が悪く、さらに低温・低湿環境下におけるチャージア
ップも発生した。耐刷時においてもトナーかぶりが生じ
ていた。
【0090】これに対して、実施例1〜10の現像剤
は、不良帯電トナーの含有量が少なく、且つ低温低湿使
用環境下においても帯電特性が安定し、画像濃度が保証
されることが理解される。
【0091】
【発明の効果】本発明の二成分現像剤は、低温低湿使用
環境下においてもチャージアップすることなく、安定し
た帯電量とすることができる。
【0092】また小粒径トナーを適用した場合でもトナ
ーの帯電の立ち上がり特性が優れており、トナーカブリ
がなく、細線再現性等の画質に優れた高精細を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 帯電量及び不良帯電トナー量測定装置の概略
構成を示す図である。
【符号の説明】
1:円筒電極、2:導電性スリーブ、3:磁石ロール、
4:バイアス電源

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともカーボンブラックグラフト重
    合体を含有してなるトナーと、アクリル変性シリコーン
    樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、ウレタン変性シリ
    コーン樹脂およびポリエステル変性シリコーン樹脂から
    選択される少なくとも1種の変性シリコーン樹脂で被覆
    されてなるキャリアとからなることを特徴とする二成分
    現像剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015014711A (ja) * 2013-07-05 2015-01-22 コニカミノルタ株式会社 静電潜像現像用二成分現像剤、及びその製造方法
JP2020067508A (ja) * 2018-10-22 2020-04-30 花王株式会社 トナーの製造方法

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