JP3036184B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
静電潜像現像用トナーInfo
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Description
等の画像形成装置において、静電潜像を現像するのに使
用する静電潜像現像用トナーに係り、特に、熱可塑性樹
脂を主成分とする芯粒子の表面に荷電制御剤等を固定化
処理してなる静電潜像現像用トナーに関するものであ
る。
形成装置においては、感光体に形成された静電潜像を現
像するにあたって、その現像剤として様々な静電潜像現
像用トナーが使用されていた。
像形成装置において、形成される画像の高画質化が要望
され、これに伴って現像に使用する静電潜像現像用トナ
ーの小粒径化が活発に検討されるようになった。
現像用トナーを製造する場合、荷電制御剤等の添加物を
トナー粒子中に均一に分散させることが困難であり、こ
れらの添加物がトナー粒子中に片寄った状態で含有され
るようになり、このため得られた静電潜像現像用トナー
における帯電安定性等が悪くなり、形成される画像にか
ぶりが生じたり、画像形成を行う場合にトナーが飛散し
て、上記のような画像形成装置内がトナーで汚れたりす
る等の問題があった。
85756号公報,特開昭63−244056号公報等
に示されるように、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子
の表面に着色剤や荷電制御剤等の表面処理用の微粒子を
衝撃力を主体とする機械的,熱的エネルギーによって固
定化或いは成膜化させて静電潜像現像用トナーを製造す
ることが行われるようになった。
分とする芯粒子の表面に荷電制御剤等の表面処理用の微
粒子を固定化或いは成膜化させるようにした場合、荷電
制御剤の種類によっては上記のような芯粒子の表面にう
まく均質に分散された状態で固着されず、この荷電制御
剤が芯粒子の表面に固まった状態で付着したり、またこ
の荷電制御剤が芯粒子の表面から脱離して凝集し、凝集
体の状態で存在するものがあった。
制御剤を固定化或いは成膜化させるようにした従来の静
電潜像現像用トナーにおいては、その組成や特性にばら
つきが生じ、特に、その荷電制御性におけるばらつきが
大きくなり、安定したトナーの帯電が行われず、この静
電潜像現像用トナーを用いて画像形成を行った場合に
は、形成される画像にかぶりが生じて画質が低下した
り、トナーが飛散して画像形成装置内がトナーで汚れた
りする等の問題が依然として存在した。
プリンター等の画像形成装置において、静電潜像を現像
するにのに使用する静電潜像現像用トナーにおける上記
のような問題を解決することを課題とするものである。
成分とする芯粒子の表面に均一に分散された状態で固着
されにくい有機負荷電制御剤を用いた場合においても、
この荷電制御剤が芯粒子の表面に均一に分散された状態
で固定化されるようになり、その組成や特性に大きなば
らつきが生じるということがなく、荷電制御性に優れ、
安定した帯電が行われるようになり、この静電潜像現像
用トナーを用いて画像形成を行った場合に、形成される
画像にかぶりが生じたり、トナーが飛散して画像形成装
置内がトナーで汚れたりするということがなく、良好な
画像形成が安定して行えるようにすることを課題とする
ものである。
像現像用トナーにおいては、上記のような課題を解決す
るため、熱可塑性樹脂を主成分とする平均粒径が8μm
以下の芯粒子の表面に、少なくともBET比表面積が1
5m2 /g以上の有機負荷電制御剤と、BET比表面積
が10〜100m 2 /gの無機微粒子とを固定化させる
と共に、このように有機負荷電制御剤と無機微粒子とが
固定化された芯粒子に流動化剤を混合させるようにした
のである。
トナーにおいて、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の
表面に、上記のような有機負荷電制御剤と無機微粒子と
を固定化させるということは、上記の有機負荷電制御剤
と無機微粒子とを公知の表面処理装置、例えば、ハイブ
リダイゼーションシステム(奈良機械製作所社製)によ
って上記芯粒子の表面に機械的、熱的に固定化させ、あ
るいはこれらの有機負荷電制御剤と無機微粒子とに固定
化処理によって軟化しない粒子を一種または複数種加え
て、これらを芯粒子の表面に固定化させること等を意味
する。なお、ここで加える軟化しない粒子としては、熱
可塑性樹脂や、各種金属粒子、セラミック粒子等を例示
することができる。
ナーにおいては、上記のような芯粒子として、一般にト
ナーを製造する場合に用いられている混練−粉砕法,ス
プレードライ法,湿式造粒法等の各種の公知の方法によ
って製造されたものを用いることができるが、特に、小
粒径粒子の製造には有利であるが、有機負荷電制御剤を
その表面に固定化させることが困難な湿式造粒法によっ
て得られる芯粒子を用いる場合において有効であり、さ
らに、有機負荷電制御剤を均一に付与することが困難な
平均粒径が8μm以下の小粒径の芯粒子を用いる場合に
おいて有効である。
は、公知の何れの方法で得られるものであってもよく、
例えば、懸濁重合法,乳化重合法,ソープフリー乳化重
合法,マイクロカプセル法(界面重合法,in−sit
u重合法等),非水分散重合法等の重合過程を含む方法
であっても、懸濁法等の重合過程を伴わない造粒法であ
ってもよい。
る樹脂としては、一般にトナーを製造する場合に結着樹
脂として用いられているものであればどのようなもので
あってもよく、例えば、ポリスチレン系樹脂,ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,ポリアミ
ド系樹脂,ポリカーボネート系樹脂,ポリエーテル系樹
脂,ポリスルフォン系樹脂,ポリエステル系樹脂,エポ
キシ樹脂,ブタジエン系樹脂等の熱可塑性樹脂、あるい
は尿素樹脂,ウレタン樹脂,ウレア樹脂,エポキシ樹脂
等の熱硬化性樹脂、さらにはこれらの共重合体,ブロッ
ク重合体,グラフト重合体およびポリマーブレンド等を
用いることができる。なお、上記樹脂としては、例え
ば、熱可塑性樹脂のような完全なポリマーの状態にある
ものに限られず、熱硬化性樹脂におけるようなオリゴマ
ーまたはプレポリマー、架橋剤等を含んだものを用いる
ことも可能である。
用する静電荷像現像用トナーを製造する場合には、トナ
ーを転写紙等に短時間で定着させたり、定着ローラから
の分離性を向上させる必要があるため、芯粒子を構成す
る樹脂として、スチレン系モノマー、(メタ)アクリル
系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマーから合成
されるホモポリマーあるいは共重合系ポリマー、または
ポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。
数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwが、1000≦
Mn≦10000、20≦Mw/Mn≦70であり、さ
らに数平均分子量Mnについては、2,000≦Mn≦
7,000であるものを使用することが望ましい。
レス定着用トナーとして用いる場合には、芯粒子を構成
する樹脂にガラス転移点が55〜80℃、軟化点が80
〜150℃で、さらに5〜20重量%のゲル化成分が含
有されているものを用いることが望ましい。
透光性カラートナーを製造する場合には、芯粒子を構成
する樹脂にポリエステル系樹脂を用いるようにすること
が好ましい。
子を構成するポリエステル樹脂としては、ガラス転移温
度が55〜70℃、軟化点が80〜150℃で、その数
平均分子量Mnが2000〜15000、分子量分布
(Mw/Mn)が3以下の線状ポリエステルを用いるこ
とが望ましい。
ソシアネートを反応させて得られる線状ウレタン変性ポ
リエステルも用いることができる。
ルとしては、ジカルボン酸とジオールからなり、数平均
分子量Mnが2000〜15000、酸化が5以下で実
質的に末端基が水酸基からなる線状ポリエステル樹脂1
モルに対して、0.3〜0.95モルのジイソシアネー
トを反応させて得られる線状ウレタン変性ポリエステル
樹脂であって、この樹脂のガラス転移温度が40〜80
℃、酸化が5以下であるものを主成分とするものを用い
るようにする。
ン系,アクリル系,アミノアクリル系モノマー等をグラ
フト,ブロック重合等の方法によって変性し、上記線状
ウレタン変性ポリエステルと同様のガラス転移温度、軟
化点、分子量特性を有するものも好適に用いることがで
きる。
脂の他に、着色剤,オフセット防止剤,磁性微粒子,荷
電制御剤等を加えるようにしてもよい。
としては、以下に示すような有機もしくは無機の各種,
各色の顔料や染料を用いることができる。
ク、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性
炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイト
などを使用することができる。
カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイ
エロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロ
ー、ナフトールイエローS、バンザーイエローG、バン
ザーイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジ
ンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネン
トイエローNCG、タートラジンレーキなどを使用する
ことができる。
ブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾ
ロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリ
アントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダス
レンブリリアントオレンジGKなどを使用することがで
きる。
ミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネ
ントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、
ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、
レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシン
レーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリ
リアントカーミン3Bなどを使用することができる。
ァストバイオレットB、ネチルバイオレットレーキなど
を使用することができる。
ブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブル
ー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストス
カイブルー、インダスレンブルーBCなどを使用するこ
とができる。
ン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグ
リーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGなどを使
用することができる。
タン、アンチモン白、硫化亜鉛などを使用することがで
きる。
酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タル
ク、アルミナホワイトなどを使用することができる。
どの各種染料としては、ニグロシン、メチレンブルー、
ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブ
ルーなどを使用することができる。
るにあたっては、これらの着色剤を単独であるいは複数
組合わせて用いることもできる。
せる量については、着色剤の量が多くなりすぎると、ト
ナーの定着性が低下する一方、着色剤の量が少なすぎる
と、所望の画像濃度が得られなくなるため、これらの着
色剤の量が、芯粒子中における上記のような樹脂100
重量部に対して1〜20重量部、好ましくは2〜10重
量部になるようにする。
ーとして、前記のような透光性カラートナーを得る場合
には、その着色剤として、以下に示すような各種,各色
の顔料や染料を用いることができる。
顔料としては、C.I.10316(ナフトールイエロ
ーS)、C.I.11710(ハンザイエロー10
G)、C.I.11660(ハンザイエロー5G)、
C.I.11670(ハンザイエロー3G)、C.I.
11680(ハンザイエローG)、C.I.11730
(ハンザイエローGR)、C.I.11735(ハンザ
イエローA)、C.I.11740(ハンザイエローR
N)、C.I.12710(ハンザイエローR)、C.
I.12720(ピグメントイエローL)、C.I.2
1090(ベンジジンイエロー)、C.I.21095
(ベンジジンイエローG)、C.I.21100(ベン
ジジンイエローGR)、C.I.20040(パーマネ
ントイエローNCG)、C.I.21220(バルカン
ファストイエロー5)、C.I.21135(バルカン
ファストイエローR)などを使用することができる。
しては、C.I.12055(スターリンI)、C.
I.12075(パーマネントオレンジ)、C.I.1
2175(リソールファストオレンジ3GL)、C.
I.12305(パーマネントオレンジGTR)、C.
I.11725(ハンザイエロー3R)、C.I.21
165(バルカンファストオレンジGG)、C.I.2
1110(ベンジジンオレンジG)、C.I.1212
0(パーマネントレッド4R)、C.I.1270(パ
ラレッド)、C.I.12085(ファイヤーレッ
ド)、C.I.12315(ブリリアントファストスカ
ーレット)、C.I.12310(パーマネントレッド
F2R)、C.I.12335(パーマネントレッドF
4R)、C.I.12440(パーマネントレッドFR
L)、C.I.12460(パーマネントレッドFRL
L)、C.I.12420(パーマネントレッドF4R
H)、C.I.12450(ライトファストレッドトー
ナーB)、C.I.12490(パーマネントカーミン
FB)、C.I.15850(ブリリアントカーミン6
B)などを使用することができる。
しては、C.I.74100(無金属フタロシアニンブ
ルー)、C.I.74160(フタロシアニンブル
ー)、C.I.74180(ファストスカイブルー)な
どを使用することができる。
色剤も、前記のような通常の着色剤の場合と同様に単独
であるいは複数組合わせて用いることができ、またこの
着色剤を芯粒子に含有させる量については、これらの着
色剤の量が多くすぎると、トナーの定着性及び透光性が
低下する一方、着色剤の量が少なすぎると、所望の画像
濃度が得られなくなるため、これらの着色剤の量が、芯
粒子中における上記のような樹脂100重量部に対し
て、1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部になるよ
うにする。
止剤を含有させる場合には、このようなオフセット防止
剤として、各種ワックス、特に低分子量ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、あるいは酸化型のポリプロピレン、
ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックスが好適に用
いられる。
の数平均分子量Mnが1000〜20000、軟化点T
mが80〜150℃のものを用いることが好ましい。す
なわち、数平均分子量Mnが1000以下、あるいは軟
化点Tmが80℃以下のワックスの場合には、芯粒子を
構成する前記の樹脂に均一に分散されず、芯粒子の表面
にワックスのみが溶出し、トナーの貯蔵あるいは現像時
に好ましくない結果をもたらすおそれがあるばかりでな
く、フィルミング等の感光体汚染を引き起こすおそれが
あり、一方、数平均分子量Mnが20000を越えた
り、軟化点Tmが150℃を越えるワックスの場合に
は、芯粒子を構成する前記の樹脂との相溶性が悪くなる
ばかりでなく、耐高温オフセット性等の効果が得られな
くなるためである。
基を有する場合には、相溶性の面から極性基を有するワ
ックスを用いるようにすることが望ましい。
ーを磁性トナーとして用いるため、上記の芯粒子に磁性
微粒子を含有させるにあたっては、公知の磁性材料から
なる微粒子を用いることができ、例えば、黒色のトナー
を得る場合においては、それ自身が黒色であり、着色剤
としての機能をも有するマグネタイト(四三酸化鉄)を
使用することができ、またカラートナーを得る場合に
は、金属鉄等の黒味の少ないものを用いるようにする。
のとしては、例えば、コバルト,鉄,ニッケル等の強磁
性を示す金属、アルミニウム,コバルト,鉄,鉛,マグ
ネシウム,ニッケル,亜鉛,アンチモン,ベリリウム,
ビスマス,カドミウム,カルシウム,マンガン,セレ
ン,チタン,タングステン,バナジウム等の金属の合金
及びこれらの混合物並びに酸化物、焼成体(フェライ
ト)等の公知の磁性体の微粒子を含有させることができ
る。
ーにおいて、上記のような芯粒子の表面に固定化させる
有機負荷電制御剤は、上記のようにそのBET比表面積
が15m2 /g以上のものであれば公知のどのような有
機負荷電制御剤であってもよく、例えば、クロム錯塩型
アゾ染料S−32,33,34,35,37,38,4
0,44(オリエント化学工業社製)、アイゼンスピロ
ンブラックTRH,BHH(保土ケ谷化学社製)、カヤ
セットブラックT−22,004(日本化薬社製)、ア
ルミニウム錯塩E−86(オリエント化学工業社製)、
サリチル酸金属錯体E−81(オリエント化学工業社
製)、カリックスアレン化合物等を使用することができ
る。
た状態で固定化させることが困難なサリチル酸金属錯
体、カリックスアレン化合物等の有機負荷電制御剤にお
いても、そのBET比表面積を15m2 /g以上にする
ことによって芯粒子の表面に均一に分散させた状態で固
定化させることができるようになる。
上記の芯粒子の表面に固定化させるにあたり、有機負荷
電制御剤の量が少なすぎると、トナーに充分な負帯電性
を付与することができなくなる一方、その量が多すぎる
と、芯粒子の表面に固定化されずに遊離する有機負荷電
制御剤が多くなって、スペント化等が生じるため、通常
は、上記の芯粒子100重量部に対して、このような有
機負荷電制御剤を0.01〜10重量部、好ましくは
0.05〜2重量部、さらに好ましくは0.1〜1重量
部加えるようにする。
子の表面に固定化させるにあたり、この有機負荷電制御
剤の粒径が大きいと、この有機負荷電制御剤が芯粒子の
表面に均一に付着しにくくなるため、その粒径が0.0
1〜1μmのものを用いるようにすることが好ましい。
記の芯粒子中に含有させることも可能であり、このよう
に有機負荷電制御剤を芯粒子中に含有させるにあたって
は、芯粒子の表面に固定化させる有機負荷電制御剤の
量、芯粒子に使用する樹脂の種類、芯粒子に含有させる
添加剤の種類等、またこの静電潜像現像用トナーを用い
る現像方式(二成分方式または一成分方式)等によっ
て、芯粒子中に含有させる有機負荷電制御剤の量を適宜
選択して決定すべきである。
粒子の表面に固定化させる無機微粒子は、上記のように
そのBET比表面積が10〜100m2 /gの範囲内の
ものであれば、従来より静電潜像現像用トナーの製造に
おいて用いられている公知のどのような無機微粒子であ
ってもよく、例えば、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チ
タン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バナジ
ジウム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化タングステ
ン、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化カルシウム、ダ
イヤモンドカーボンランダム等の各種の炭化物;窒化ホ
ウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム等の各種の窒化
物;ホウ化ジルコニウム等のホウ化物;酸化鉄、酸化ク
ロム、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、シリカ、コ
ロイダルシリカ、疏水性シリカ等の各種の酸化物;二硫
化モリブデン等の硫化物;フッ化マグネシウム、フッ化
炭素等のフッ化物;ステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マ
グネシウム等の各種の金属石鹸:滑石、ベントナイト等
の各種の非磁性無機微粒子を乾式法または湿式法で製造
したものを使用することができる。
m2 /gの範囲にある無機微粒子を上記の有機負荷電制
御剤と一緒に芯粒子の表面に固定化させるようにする
と、これらの無機微粒子によって上記の有機負荷電制御
剤が均一に分散されて芯粒子の表面に固定化されるよう
になる。
制御剤と一緒に芯粒子の表面に固定化させるにあたって
は、これらの無機微粒子の表面をアルキルポリシロキサ
ン等によって被覆して疎水化処理しておくことが望まし
い。このように無機微粒子の表面をアルキルポリシロキ
サン等によって被覆して疎水化処理しておくと、上記の
有機負荷電制御剤がこの無機微粒子によってうまく分散
されるようになり、芯粒子の表面に均一に分散させた状
態で固定化させることが困難なサリチル酸金属錯体、カ
リックスアレン化合物等の有機負荷電制御剤を用いた場
合においても、これらの有機負荷電制御剤を均一に分散
させた状態で芯粒子の表面に固定化できるようになる。
御剤と一緒に芯粒子の表面に固定化させるにあたり、こ
の無機微粒子の粒径が大きいと、有機負荷電制御剤を芯
粒子の表面に均一に分散させて固定化させることが困難
になるため、上記無機微粒子としては、その平均粒径が
通常0.001〜1μm、好ましくは、0.02〜0.
5μmのものを用いるようにする。
負荷電制御剤と一緒に芯粒子の表面に固定化させるにあ
たり、この無機微粒子の量が少ないと有機負荷電制御剤
に対する分散の効果がなくなる一方、その量が多すぎる
と、トナーの定着性が悪くなったり、感光体を傷つけた
りするため、通常上記のような無機微粒子を芯粒子10
0重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは
0.1〜2重量部、より好ましくは0.5〜1重量部添
加させるようにする。
荷電制御剤とを芯粒子の表面に固定化させるにあたり、
無機微粒子と有機負荷電制御剤とのBET比表面積の関
係については、有機負荷電制御剤のBET比表面積を
(A)、無機微粒子のBET比表面積を(B)とした場
合、1/3≦(B)/(A)≦5になるようにすること
が望ましい。すなわち、(B)/(A)が1/3より小
さいと、無機微粒子が有機負荷電制御剤を充分に分散さ
せることができず、芯粒子の表面にこの無機微粒子が多
く付着するようになり、得られた静電潜像現像用トナー
の帯電性が悪くなる。一方、(B)/(A)が5より大
きくなると、無機微粒子が芯粒子の表面だけではなく、
有機負荷電制御剤の表面も被覆するようになり、有機負
荷電制御剤が芯粒子の表面にうまく分散されなくなると
共に、この有機負荷電制御剤による静電潜像現像用トナ
ーの帯電性能が上記の無機微粒子によって阻害され、得
られた静電潜像現像用トナーの帯電性が悪くなる。
剤とを芯粒子の表面に固定化させるにあたり、無機微粒
子と有機負荷電制御剤とを添加する割合については、有
機負荷電制御剤の量が少ないと、トナーの帯電性能が悪
くなる一方、有機負荷電制御剤の量が多すぎると、この
有機負荷電制御剤が芯粒子の表面に均一に固定化され
ず、帯電特性等にばらつきが生じるため、通常は有機荷
負電制御剤/無機微粒子の重量比が1/4〜4、好まし
くは1/2〜3/2になるようにする。
荷電制御剤と無機微粒子とを固定化させるにあたり、上
記の有機負荷電制御剤や無機微粒子が凝集していること
が多いため、これらの有機負荷電制御剤と無機微粒子と
を予め微粒子化処理して一次粒子の状態に解砕させるよ
うにすることが好ましい。
子とを微粒子化処理するにあたっては、乾式,湿式の公
知の各方法を使用することができ、具体的には、乾式の
各種ジェット粉砕機や、サンドミル等の湿式粉砕機等を
好適に使用することができる。
とを湿式下で解砕し、これを乾燥させて粉体として使用
する場合には、瞬間乾燥装置(ホソカワミクロン社製,
クラックスシステム)等を好適に使用することができ
る。
機負荷電制御剤と無機微粒子とを固定化させるにあたっ
ては、例えば、高速気流中衝撃法を応用したハイブリダ
イゼーションシステム(奈良機械製作所社製),コスモ
スシステム(川崎重工業社製),PJM(日本ニューマ
チック工業社製),クリプトロンシステム(川崎重工業
社製)、乾式メカノケミカル法を応用したメカノフュー
ジョンシステム(ホソカワミクロン社製),メカノミル
(岡田精工社製)、熱気流中改質法を応用したサフュー
ジングシステム(日本ニューマチック工業社製)、湿式
コーティング法を応用したディスパーコート(日清製粉
社製),コートマイザー(フロイント産業社製)等の装
置を好適に使用することができるが、特にこれらの装置
によるものに限定されるものではない。
係る静電潜像現像用トナーにおいては、その流動性を高
めるため、流動化剤を添加させることができ、このよう
な流動化剤としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウ
ム、酸化チタン、フッ化マグネシウム等を単独あるいは
組み合わせて使用することができる。
ーにおいて、その流動性やクリーニング性等を改良する
ために、有機微粒子をこの静電潜像現像用トナーの表面
に付着或いは固定させても良く、このような有機微粒子
としては、例えば、乳化重合法、非水分散重合法等の湿
式重合法や、気相法等により造粒したスチレン(メタ)
アクリル、ベンゾグアミン、メラミン、テフロン、シリ
コン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ化アクリ
ル、フッ化ビニリデン等の各種有機微粒子を単独あるい
は複数種組み合わせたものを使用することができる。
ーは、磁性キャリアと混合させて二成分現像剤として使
用することもできる。
ナーと混合させる磁性キャリアとしては、従来より一般
に使用されている公知の磁性キャリアを使用することが
でき、例えば、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の金
属と亜鉛、アンチモン、アルミニウム、鉛、スズ、ビス
マス、ベリリウム、マンガン、セレン、タングステン、
ジルコニウム、バナジウム、等の金属との合金或いは混
合物、酸化物、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属
酸化物、窒化クロム、窒化バナジウム等、炭化ケイ素、
炭化タングステン等の炭化物との混合物及び強磁性フェ
ライト、並びにこれらの混合物等の材料から構成される
鉄、フェライトキャリア等を用いることができる。
フェライトキャリアを芯材とし、その表面を各種合成樹
脂やセラミック層によりコートしたものを用いることが
できる。
としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)
アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリス
ルフィン酸系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹
脂、ポリブチラール系樹脂、尿素樹脂、ウレタン/ウレ
ア系樹脂、シリコン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、テフ
ロン系樹脂等の各種熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂及び
その混合物、並びにこれら樹脂の共重合体、ブロック重
合体、グラフト重合体及びポリマーブレンド等を用いる
ことができ、さらに、その帯電性を改良するため、各種
極性基を有する樹脂を用いるようにしてもよい。一方、
上記芯材の表面をセラミック層によってコートするにあ
たっては、熱溶射法、各種プラズマ法、ゾル−ゲル法等
の方法により、各種セラッミック材料を芯材の表面にコ
ートさせるようにする。また、特開昭60−10680
8号公報に記載の表面重合法によりポリエチレンをコー
ティングしたキャリアも好適に使用することができる。
ーティングに用いた上記の各種合成樹脂をバインダー樹
脂として使用し、上記の各種磁性材料と、必要に応じて
各種有機及び/又は無機材料を加え、これらを混合−混
練−粉砕して、必要に応じた粒径に調整したバインダー
型キャリアを用いるようにしてもよい。
うな各磁性キャリアにおいては、その粒径が20μmよ
り小さいと、一般に磁性キャリア自身が感光体に付着し
て現像されてしまう等の問題がある一方、その粒径が2
00μmより大きいと、一般に形成される画像のキメが
粗くなる等の問題があるため、通常は、その平均粒径が
20〜200μm、好ましくは30〜100μmのもの
を用いるようにし、現像方式等に応じて適当な粒径にな
った磁性キャリアを適宜選択して用いるようにする。
は、熱可塑性樹脂を主成分とする平均粒径が8μm以下
の芯粒子の表面に有機負荷電制御剤を固定化させるにあ
たり、この有機負荷電制御剤としてそのBET比表面積
が15m2 /g以上のものを用いると共に、この有機負
荷電制御剤と一緒にBET比表面積が10〜100m2
/gの範囲にある無機微粒子を上記芯粒子の表面に固定
化させるようにしたため、上記有機負荷電制御剤がこの
無機微粒子により均一に分散された状態で芯粒子の表面
に均一に固定化されるようになり、特に、有機負荷電制
御剤の固定化が困難な湿式造粒法によって得られた小粒
径の芯粒子に対しても、上記有機負荷電制御剤が無機微
粒子と一緒になって芯粒子の表面に均一に分散された状
態で固定化されるようになる。
トナーにおいては、その組成や特性に大きなばらつきが
生じるということがなく、荷電制御性に優れ、安定した
帯電が行われるようになり、この静電潜像現像用トナー
を用いて画像形成を行った場合に、形成される画像にか
ぶりが生じたり、このトナーが飛散して装置内が汚れた
りするということがなくなる。
用トナーについて具体的に説明すると共に、この実施例
における静電潜像現像用トナーをこの発明の条件を満た
さない比較例の静電潜像現像用トナーと比較し、この発
明の実施例に係る静電潜像現像用トナーが優れているこ
とを明らかにする。
レート(軟化点132℃,ガラス転移点60℃)100
重量部と、カーボンブラック(三菱化成社製,MA#
8)8重量部と、低分子量ポリプロピレン(三洋化成工
業社製,ビスコール 550P)5重量部とをボールミ
ルで充分に混合した後、これらを140℃に加熱した3
本ロール上で混練し、この混練物を放置冷却させた後、
これをフェザーミルを用いて粗粉砕し、さらにジェット
ミルで微粉砕し、これを風力分級して得られた平均粒径
が6μmの芯粒子を用いるようにした。
機負荷電制御剤としては、クロム錯塩型アゾ染料(オリ
エント化学工業社製,ボントロンS−34)を、n−ヘ
キサン媒体中においてサンドミル(レッドデビル社製,
ペイントコンディショナー)を用いて湿式粉砕した後、
これを瞬間真空乾燥装置(ホソカワミクロン社製,クラ
ックスシステム)を用いて微粉砕したものを用いるよう
にした。
剤は、そのBET比表面積が18m2 /gであり、また
その粒径が0.8μmであった。
芯粒子の表面に固定化させる無機微粒子としては、親水
性酸化チタン(日本アエロジル社製,P−25)100
重量部に対して、下記の構造式(化1)に示されるアル
キルポリシロキサン5重量部をキシレン50重量部で希
釈した溶液をスプレー塗布し、これを乾燥させた後、得
られた酸化チタンを150℃で2時間加熱処理し、アル
キルポリシロキサンによって被覆処理された酸化チタン
微粒子を用いるようにした。
機微粒子においては、そのBET比表面積が43m2 /
gであり、またその粒径が0.025μmであった。
負荷電制御剤と無機微粒子とを固定化させるにあたって
は、先ず上記芯粒子100重量部に対して、上記の有機
負荷電制御剤1.0重量部と無機微粒子0.5重量部と
を加え、これらを図1に示す表面処理装置によって混合
攪拌させるようにした。
は、上記の各粒子を混合攪拌させる処理室10の下部を
半球状に形成する一方、その上部を円筒状に形成し、こ
の処理室10内において上記の各粒子を混合攪拌させる
攪拌手段20として、回転軸21に複数の攪拌羽根22
が設けられたものを用い、上記回転軸21を処理室10
の半球状になった下部から所要角度傾斜させて処理室1
0内に延出させ、この回転軸21に設けられた上記攪拌
羽根22が処理室10内において所要角度傾斜するよう
にした。
りベルト24とプーリー25を介して回転させ、これに
より上記攪拌羽根22を処理室10内において所要角度
傾斜した状態で回転させ、このように回転する攪拌羽根
22によって上記の各粒子を処理室10内で混合攪拌さ
せるようにした。
処理室10の内壁11にこれらの各粒子が付着するのを
抑制する付着抑制手段30として、上記攪拌手段20の
回転軸21を挿通させた円筒状の回転軸31aに、上記
処理室10下部の内部形状に対応した円弧状になった第
1の掻き落とし部材31を取り付け、この第1の掻き落
とし部材31を処理室10下部の内壁11に密接させる
ようにすると共に、処理室10の上部より処理室10内
に延出させた回転軸32aに、処理室10上部の内部形
状に対応した溝型状になった第2の掻き落とし部材32
を取り付け、この第2の掻き落とし部材32を処理室1
0上部の内壁11に密接させるようにした。
取り付けられた回転軸31aをモータ31bによりベル
ト31cとプーリー31dを介して回転させ、第1の掻
き落とし部材31を処理室10下部の内壁11に密接さ
せて回転させると共に、上記第2の掻き落とし部材32
が取り付けられた回転軸32aをモータ32bによりベ
ルト32cとプーリー32dを介して回転させ、第2の
掻き落とし部材32を処理室10上部の内壁11に密接
させて回転させ、処理室10の下部及び上部の内壁11
に付着する粒子を、上記第1及び第2の各掻き落とし部
材31,32によって処理室10の内壁11から掻き落
とすようにした。
子を混合攪拌させるにあたっては、前記攪拌羽根22の
うち、羽根の長さが一番長い攪拌羽根22の先端部の周
速が60m/secになるようにして、前記回転軸21
により各攪拌羽根22を回転させると共に、前記第1及
び第2の各掻き落とし部材31,32を上記攪拌羽根2
2の回転方向に対して正転,反転を10秒毎に行うよう
にして、これらの掻き落とし部材31,32をそれぞれ
適当な回転数で回転させ、処理室20の内壁に上記の各
粒子が付着して凝集するのを防止しながら、各攪拌羽根
22により上記の各粒子を2分間混合攪拌させるように
した。
せると、各粒子が処理室10の内壁11に付着して固ま
るということがなく、上記の有機負荷電制御剤及び無機
微粒子が一次粒子の状態に解砕され、これらの粒子が充
分に分散された状態で上記の芯粒子と混合されて、この
芯粒子の表面に上記の有機負荷電制御剤及び無機微粒子
が一次粒子の状態で均一に分散されて付着するようにな
った。
うに攪拌羽根22を処理室10内において所要角度傾斜
した状態で回転させるようにしたため、この攪拌羽根2
2によってこれらの各粒子を混合攪拌させる際に、これ
らの各粒子に加わるストレスも少なくなった。
制御剤と無機微粒子とを混合させた後は、この混合物を
ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社
製,NHS−0型)を用いて周速60m/secで固定
化処理し、芯粒子の表面に上記の有機負荷電制御剤と無
機微粒子とを固定化させた。
荷電制御剤と無機微粒子とを固定化させた処理物100
重量部に対して、平均粒径が0.017μmの疎水性シ
リカ(日本アエロジル社製,R−974)を0.1重量
部添加し、これらをヘンシェルミキサー(三井三池化工
機社製)により1000rpmで1分間処理して、静電
潜像現像用トナーを製造した。
現像用トナーを製造するにあたって使用した有機負荷電
制御剤だけを変更させ、それ以外については、上記実施
例1の場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造し
た。
電制御剤として、前記クロム錯塩型アゾ染料(オリエン
ト化学工業社製,ボントロンS−34)に対して実施例
1のような処理を行わず、これをそのまま用いるように
した。
T比表面積が10m2 /gであり、またその粒径が3.
6μmであった。
現像用トナーを製造するにあたって使用した有機負荷電
制御剤と無機微粒子とを変更させ、それ以外について
は、上記実施例1の場合と同様にして静電潜像現像用ト
ナーを製造した。
機負荷電制御剤として、下記の一般式(化2)に示され
るaが−C(CH3 )3 からなるp−tert−ブチル
カリックス(8)アレンをジェット粉砕機により粉砕し
たものを用いるようにした。
制御剤は、そのBET比表面積が27m2 /gであり、
またその粒径が0.8μmであった。
微粒子(日本アエロジル社製,OX−50)100重量
部に対して、下記の構造式(化3)で示されるアルキル
ポリシロキサン5重量部をキシレン50重量部で希釈し
た溶液をスプレー塗布し、これを乾燥させた後、150
℃で2時間加熱処理し、アルキルポリシロキサンによっ
て被覆処理されたシリカ微粒子を用いるようにした。
粒子からなる無機微粒子は、そのBET比表面積が42
m2 /gであり、またその粒径が0.05μmであっ
た。
現像用トナーを製造するにあたって使用した無機微粒子
だけを変更させ、それ以外については、上記実施例2の
場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造した。
機微粒子として、ジメチルジクロルシランによって処理
された疎水性シリカ(日本アエロジル社製,R−97
2)を用いるようにした。なお、この無機微粒子は、そ
のBET比表面積が110m2/gであり、またその粒
径が0.018μmであった。
n−ブチルメタクリレート35重量部と、メタクリル酸
5重量部と、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)0.5重量部と、低分子量ポリプロピレ
ン(三洋化成工業社製,ビスコール 605P)3重量
部と、カーボンブラック(三菱化成工業社製,MA#
8)8重量部とをサンドスターラにより混合して重合組
成物を調整した。
ビアゴム水溶液中に投入し、これを攪拌機(特殊機化工
業社製,TKオートホモミクサー)により回転数400
0rpmで攪拌しながら、温度60℃で6時間重合反応
を行い、平均粒径が6μmになった球状の芯粒子を得
た。
化学式(化4)に示されるサリチル酸亜鉛金属錯体をジ
ェット粉砕機により粉砕したものを用いるようにした。
制御剤は、そのBET比表面積が48m2 /gであり、
またその粒径が0.4μmであった。
において使用したものと同じ無機微粒子を用いるように
した。
粒子とを1:1の重量比で、水とメタノールが80:2
0の重量割合になった媒体中に加え、これらをこの媒体
中においてサンドミル(レッドデビル社製,ペイントコ
ンディショナー)を用いて予め粉砕した。
機負荷電制御剤と無機微粒子との混合物を、上記の芯粒
子の分散系に芯粒子の固形分100重量部に対して3重
量部の割合で添加した後、これらを攪拌し続けて、上記
芯粒子の表面に上記の有機負荷電制御剤と無機微粒子と
を固定化処理した。
返して行った後、得られたケーキ状の粒子を、熱風乾燥
機を用いて80℃で5時間乾燥させて粒子相互を凝集さ
せ、特に1μm以下の超微粒子を3μm以上の粒子表面
に固着、溶融させて50μm〜1mm程度の粒子になる
ようにし、平均粒径が100μm〜2mm程度になった
凝集体を得た。
クリプトロンシステム(川崎重工業社製,KTM−X
型)により10000rpmで解砕すると共に表面改質
処理を行った。
重量部に対して、疎水性シリカ(ワッカー社製,H−2
000)0.2重量部を加え、これらをヘンシェルミキ
サー(三井三池化工機社製)により1000rpmで1
分間処理して静電潜像現像用トナーを製造した。
用した有機負荷電制御剤と無機微粒子とを変更させ、そ
れ以外については、上記実施例3と同様にして静電潜像
現像用トナーを製造した。
機負荷電制御剤として、上記実施例2の場合と同様に、
p−tert−ブチルカリックス(8)アレンをジェッ
ト粉砕機により粉砕したものを用いるようにした。
微粒子(日本触媒社製,KE−P50)をアルキルポリ
シロキサンで処理したシリカ微粒子を用いるようにし
た。なお、この無機微粒子は、そのBET比表面積が8
m2 /gであり、またその粒径が0.5μmであった。
社製,NE−382)100gを、塩化メチレン/トル
エン(8/2)の混合溶媒400gに溶解させ、この溶
液にフタロシアニン顔料5gを加え、ボールミルに入れ
て3時間混合して分散させ、均一な混合分散液を得た。
ス(ダウケミカル社製,メトセルK35LV)4%溶液
60gと、ジオクチルスルホサクシネートソーダ(日光
ケミカル社製,ニッコールOTP75)1%溶液5g
と、ヘキサメタリン酸ソーダ(和光純薬社製)0.5g
とをイオン交換水1000gに溶解させ、この水溶液中
に上記のように均一に混合させた分散液を加え、TKオ
ートホモミクサー(特殊機化工業社製)により回転数を
調整して、上記の分散液が平均3〜10μmになるよう
にして水中に懸濁させた。
し、温度60℃で5時間かけて塩化メチレン/トルエン
の混合溶媒を除去し、平均粒径が6μmになった球状の
芯粒子を得た。
施例3において使用したものと同じサリチル酸亜鉛金属
錯体からなる有機負荷電制御剤を用いるようにし、また
無機微粒子としては、前記実施例1において使用したも
のと同じアルキルポリシロキサンで表面処理した酸化チ
タン微粒子を用いるようにした。
粒子とを1:1の重量比で、水とメタノールが80:2
0の重量割合になった媒体中に加え、これらをこの媒体
中においてサンドミル(レッドデビル社製,ペイントコ
ンディショナー)を用いて予め粉砕した。
機負荷電制御剤と無機微粒子との混合物を、上記の芯粒
子の分散系に芯粒子の固形分100重量部に対して3重
量部の割合で添加した後、これらを攪拌し続けて、上記
芯粒子の表面に上記の有機負荷電制御剤と無機微粒子と
を固定化処理させた。
ィスパーコートを用いて乾燥させると共に、芯粒子の表
面に上記有機負荷電制御剤と無機微粒子とを固定化させ
て平均粒径が5.5μmになったシアン色粒子を得た。
100重量部に対して、疎水性シリカ(ワッカー社製,
H−2000)0.2重量部を添加し、これらをヘンシ
ェルミキサー(三井三池化工機社製)により1000r
pmで1分間処理して静電潜像現像用トナーを製造し
た。
現像用トナーの製造において使用した無機微粒子を用い
ずに、実施例4において使用した有機負荷電制御剤だけ
を実施例4の場合と同様にしてサンドミルにより予め粉
砕しておき、このように粉砕しておいた有機負荷電制御
剤を、前記の芯粒子の分散系に芯粒子の固形分100重
量部に対して3重量部の割合で添加させるようにした。
そして、それ以外については、上記実施例5と同様にし
て静電潜像現像用トナーを製造した。
現像用トナーを製造するにあたって使用した有機負荷電
制御剤と無機微粒子の種類及びその添加量を変更させる
ようにした。
電制御剤として、上記実施例3において使用したものと
同じサリチル酸亜鉛金属錯体からなる有機負荷電制御剤
を用いるようにした。
タン(テイカ社製,600B)100重量部に対して、
前記の構造式(化1)で示されるアルキルポリシロキサ
ン5重量部をキシレン50重量部で希釈した溶液をスプ
レー塗布し、これを乾燥させた後、150℃で2時間加
熱処理して、アルキルポリシロキサンによって被覆処理
し、その後、超音波ジェット粉砕機により充分に解砕し
て、そのBET比表面積が22m2 /gであり、またそ
の粒径が0.05μmになった酸化チタン微粒子からな
る無機微粒子を用いるようにした。
部に対して、上記の有機負荷電制御剤0.8重量部と上
記の無機微粒子0.8重量部を加えるようにし、それ以
外については、上記実施例1の場合と同様にして静電潜
像現像用トナーを製造した。
〜5および比較例1〜4の各静電潜像現像用トナーにつ
いて、それぞれその帯電量[μC/g]及び低帯電性ト
ナー量[重量%]を求めると共に、上記の各静電潜像現
像用トナーを用いて画像形成を行った場合における画質
評価を行うようにした。
らの静電潜像現像用トナーと混合させるキャリアとして
は、以下に示すようにして製造した3種類のキャリアC
1〜C3を用いるようにした。
テル樹脂(花王社製,NE−1110)100重量部
と、無機磁性粉(TDK社製,MFP−2)600重量
部と、カーボンブラック(三菱化成社製,MA#8)2
重量部とをヘンシェルミキサーにより充分に混合して粉
砕し、次いでシリンダ部180℃,シリンダヘッド部1
70℃に設定した押出し混練機を用いて溶融混練し、こ
の混練物を冷却して粗粉砕した後、ジェットミルで微粉
砕し、さらに風力分級機を用いて分級して得た平均粒径
が55μmになったバインダー型キャリアを用いるよう
にした。
キャリアコア(パウダーテック社製,F−300)の表
面を転動流動槽(岡田精工社製,スピラコータ)を用い
て熱硬化性シリコン樹脂でコートし、平均粒径が50μ
mになったキャリアを用いるようにした。
キャリアコア(パウダーテック社製,F−300)の表
面を表面重合被覆法によりポリエチレンコートして平均
粒径が51μmになったキャリアを用いるようにした。
〜4の各静電潜像現像用トナーに対して、上記のキャリ
アC1〜C3を後記の表1に示すようにして組み合わせ
るようにした。
の各静電潜像現像用トナーの帯電量[μC/g]及び低
帯電性トナー量[重量%]を求めるにあたっては、各静
電潜像現像用トナーと上記のキャリアとを表1に示すよ
うに組み合わせ、各静電潜像現像用トナーに対して、各
キャリアをトナー/キャリア=5/95の重量割合にな
るようにして加え、これらをそれぞれ50ccのポリ瓶
に入れて回転架台により120rpmで30分間回転さ
せて、各静電潜像現像用トナーを用いた現像剤を調製し
た。
れぞれ精密天秤で1g計量し、図2に示す装置を用いて
実施例1〜5および比較例1〜4の各静電潜像現像用ト
ナーの帯電量[μC/g]及び低帯電性トナー量[重量
%]を求めるようにした。
の帯電量[μC/g]を測定するにあたっては、上記の
ように計量した各現像剤をそれぞれ導電性スリーブ1の
表面全体に均一になるように載せると共に、この導電性
スリーブ1内に設けられたマグネットロール2の回転数
を100rpmにセットした。
をトナーの帯電電位と逆に3KV印加し、30秒間上記
導電性スリーブ1を回転させ、この導電性スリーブ1を
停止させた時点での円筒電極4における電位Vmを読み
取ると共に、上記導電性スリーブ1からこの円筒電極4
に付着したトナーの重量を精密天秤で計量して、各トナ
ーの平均帯電量[μC/g]を求め、その結果を下記の
表1に示した。
[重量%]を測定するにあたっては、導電性スリーブ1
にバイアス電圧を印加させずにグランドに落し、この状
態で上記と同様にして測定を行い、導電性スリーブ1上
に載せた全トナー量に対して、どれだけの量のトナーが
円筒電極4に飛ばされたかを測定して、各トナーの低帯
電性トナー量[重量%]を求め、その結果を下記の表1
に示した。
各静電潜像現像用トナーを用いて画像形成を行った場合
における画質評価を行うにあたっても、実施例1〜5お
よび比較例1〜4の各静電潜像現像用トナーを上記のよ
うにして組み合わせた各現像剤を用いるようにした。
〜3の各静電潜像現像用トナーを用いた現像剤を使用し
て画質評価を行うにあたっては、その装置として市販の
複写機(ミノルタカメラ社製,EP−570Z)を用い
るようにし、また実施例4および比較例4の各静電潜像
現像用トナーを用いた現像剤を使用して画質評価を行う
にあたっては、前記複写機(ミノルタカメラ社製,EP
−570Z)の定着器をオイル塗布方式に改良したもの
を用いるようにした。
の各静電潜像現像用トナーを用いた各現像剤をそれぞれ
上記の各複写機に使用し、この複写機によりそれぞれ黒
の比率が6%のチャートを用いて画像形成を行い、初期
に形成された画像における画質の評価を行った。また、
実施例1,2および比較例1,2の各静電潜像現像用ト
ナーを用いた各現像剤を使用したものについては、1万
枚の耐刷後に形成された画像における画質の評価も行っ
た。
れた画像においてかぶりがなく良好な場合を○で、若干
のかぶりがあるが実用上使用可能である場合を△で、か
ぶりが多く実用上問題となる場合を×で下記の表1に示
した。
1〜5の各静電潜像現像用トナーを用いた場合には、比
較例1〜3の各静電潜像現像用トナーを用いた場合に比
べて低帯電性トナー量が著しく少なくなっていると共
に、形成された画像におけるかぶりも少なく、良好な画
像が得られるようになった。
電潜像現像用トナーについては、上記の複写機を用いて
OHPシート上に画像を形成し、このOHPシート上に
定着された画像をOHPプロジェクターを用いて投影
し、各投影像における色のあざやかさを目視により評価
したところ、何れのトナーを用いた場合も色再現面で実
用上使用可能な領域のものであった。
電潜像現像用トナーにおいては、熱可塑性樹脂を主成分
とする平均粒径が8μm以下の芯粒子の表面に有機負荷
電制御剤を固定化させるにあたり、この有機負荷電制御
剤としてそのBET比表面積が15m2 /g以上のもの
を用いると共に、この有機負荷電制御剤と一緒にBET
比表面積が10〜100m2 /gの範囲にある無機微粒
子を上記芯粒子の表面に固定化させるようにしたため、
上記有機負荷電制御剤がこの無機微粒子により均一に分
散された状態で芯粒子の表面に均一に固定化されるよう
になり、特に、有機負荷電制御剤の固定化が困難な湿式
造粒法によって得られた小粒径の芯粒子に対しても、上
記有機負荷電制御剤が無機微粒子と一緒になって芯粒子
の表面に均一に分散された状態で固定化されるようにな
った。
トナーにおいては、有機負荷電制御剤が不均一に処理さ
れて、その組成や特性に大きなばらつきが生じるという
ことがなく、荷電制御性に優れ、安定した帯電が行われ
る静電潜像現像用トナーが得られるようになり、またこ
の静電潜像現像用トナーを用いて画像形成を行った場合
に、形成される画像にかぶりが生じたり、このトナーが
飛散して装置内が汚れたりするということがなく、良好
な画像形成が行えるようになった。
潜像現像用トナーを製造するにあたって、各粒子を混合
攪拌させるのに使用した表面処理装置の概略説明図であ
る。
トナー量を測定するのに使用した装置の概略説明図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂を主成分とする平均粒径が
8μm以下の芯粒子の表面に、少なくともBET比表面
積が15m2 /g以上の有機負荷電制御剤と、BET比
表面積が10〜100m 2 /gの無機微粒子とが固定化
されてなり、このように有機負荷電制御剤と無機微粒子
とが固定化された芯粒子に流動化剤が混合されているこ
とを特徴とする静電潜像現像用トナー。 - 【請求項2】 上記の有機負荷電制御剤のBET比表面
積を(A)、無機微粒子のBET比表面積を(B)とし
た場合、1/3≦(B)/(A)≦5の関係を満たすこ
とを特徴とする請求項1に記載した静電潜像現像用トナ
ー。 - 【請求項3】 上記の芯粒子100重量部に対して、上
記の有機負荷電制御剤と無機微粒子とがそれぞれ0.0
1〜10重量部の範囲で添加されると共に、有機負荷電
制御剤/無機微粒子の重量比が1/4〜4の範囲である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載した静電潜像現
像用トナー。
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