JP4010215B2 - 静電荷像現像剤用キャリア、静電荷像現像剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法等において用いられる静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
静電潜像を経て画像情報を可視化する電子写真法は、現在さまざまな分野で利用されており公知である(特許文献1〜2参照)。前記電子写真法は、一般には、帯電・露光工程において、感光体上に静電潜像を形成し、現像工程においてトナーを含む現像剤を用いて該静電潜像を現像してトナー像を形成し、転写工程において該トナー像を紙、シート等の転写材上に転写し、定着工程において、熱、溶剤、圧力等を利用して該トナー像を転写材上に定着し、永久画像を得る方法である。
【0003】
前記、現像剤の現像方法としては数多く知られている。カスケード現像法(特許文献3参照)、磁気ブラシ法(特許文献4参照)、タッチダウン法(特許文献5参照)の他、現像剤担持体と感光体の間にバイアス電界を印加し現像を行うジャンピングブラシ現像法等がある。
【0004】
その中でも、キャリアとトナーを混合してなる、所謂二成分現像剤の代表的な方法として、磁気ブラシ法があげられる。この方法は、キャリアに鋼、フェライト等の磁性を有する粒子を用い、トナーと磁性キャリアとからなる現像剤を磁石で担持させ、その磁石の磁界により現像剤をブラシ状に形成させる。ついで、該磁気ブラシが感光体上の静電潜像と接触することによって、ブラシ中のトナーがその潜像の電荷量の大きさに応じて引き付けられ、現像されると言うものである。前記キャリアとしては表面に被膜を有する被覆キャリアと、表面に被膜を有しない非被覆キャリアとに大別されるが、現像剤の寿命等を考慮した場合には、被覆キャリアの方が優れていことから、種々の被覆キャリアが開発され、実用化されている。前記被覆キャリアの特性としては、前記トナーに適当な帯電性(電荷量や電荷分布)を付与し得ること、その適切な帯電性を長期にわたって維持し得ること等が少なくとも要求される。そこで、前記トナーの帯電性を変化させず、耐衝撃性、耐摩擦性に優れ、湿度や温度等の環境変化に対して安定な各種の被覆キャリアが提案されている。
【0005】
例えば、含窒素フッ素化アルキル(メタ)アクリレートとビニル系モノマーとの共重合体や、フッ素化アルキル(メタ)アクリレートと含窒素ビニル系モノマーとの共重合体をキャリア芯材表面に被覆することにより、比較的長寿命の被覆キャリアを得ることが記載されている(特許文献6〜8参照)。また、ポリアミド樹脂或いはメラミン樹脂を、それぞれキャリア芯材の表面に被覆し、硬化して、比較的固い被膜を有する被覆キャリアを得ることが記載されている(特許文献9〜10参照)。
【0006】
しかしながら、これらのキャリアの場合、前記トナー成分によるキャリア表面への汚染(インパクション)が防止しきれないと言う問題がある。
【0007】
前記インパクションを防止するためには、例えば、シリコーン樹脂や、フッ素系樹脂のような表面エネルギーの小さい樹脂を用いてキャリアの被膜を形成することも考えられている(特許文献11〜12)。しかし、このようなキャリアにおいて、前記シリコーン樹脂やフッ素系樹脂は、キャリア表面近傍には比較的多く存在するものの、被覆層の厚さ方向にはわずかにしか存在しないので、このキャリアの場合、長期間使用すると被膜の摩耗により、樹脂の効果が徐々に失われ、逆に徐々に前記インパクションが生じてくる問題がある。また、このような現像剤を用いて、連続複写を行う場合、初期的には濃度再現性や画質の優れた画像が得られるものの、数万枚複写した後では、画像濃度が低下し、階調性や粒状性が乏しくなる。つまりキャリア表面への汚染(インパクション)による画質劣化は免れないものであった。
【0008】
また、帯電特性の安定化の観点から、長期使用しても安定な帯電量を確保する目的で例えば帯電制御剤をキャリア表面に固着する方法が記載されている(特許文献13〜14参照)。またキャリア被覆樹脂層に帯電制御剤が含有する方法等が記載されている(特許文献15)。
【0009】
しかしながら、キャリア表面に帯電制御剤を固着しただけでは現像機攪拌ストレス等により脱離したり、また長期使用に対して帯電制御剤を固着している固着層の破壊が起こりやはり脱離してしまう不具合がある。また被覆樹脂層に分散した場合、均一分散が難しいこと、帯電制御剤の形状(粒径、粒度分布等)をある範囲にそろえないとキャリア全体で帯電ばらつきが起こるとの不具合があった。
【0010】
【特許文献1】
米国特許第2297691号明細書
【特許文献2】
米国特許第2357809号明細書
【特許文献3】
米国特許第2618552号明細書
【特許文献4】
米国特許第2874063号明細書
【特許文献5】
米国特許第2895847号明細書
【特許文献6】
特開昭61−80161号公報
【特許文献7】
特開昭61−80162号公報
【特許文献8】
特開昭61−80163号公報
【特許文献9】
特開平1−18150号公報
【特許文献10】
特開平2−79862号公報
【特許文献11】
特開昭60−186844号公報
【特許文献12】
特開昭64−13560号公報
【特許文献13】
特開昭64−29858号公報
【特許文献14】
特開平2−69770号公報
【特許文献15】
特開2002−214842公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、以上のごとき課題を解決することを目的とした静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、従来技術の上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、キャリアに帯電制御剤被覆の樹脂粒子及び/又は導電性粒子を用いることにより上記目的を達成することを発明した。具体的には以下の構成になる。
【0013】
(1) 磁性体からなる芯材の表面を樹脂で被覆したキャリアにおいて、該樹脂中に樹脂粒子及び導電性粒子から選ばれる粒子が1種類以上分散含有されてなり、該分散含有されてなる粒子の1種は、表面がアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリシロキサンにより被覆されていると共に、該被覆に帯電制御剤成分が被覆されてなることを特徴とする静電荷像現像剤用キャリア。
【0014】
(2)前記キャリアの被覆樹脂中に分散含有されてなる粒子の表面が、帯電制御剤成分により0.5〜50nmの厚みで均一に被覆されていることを特徴とする前記(1)の静電荷像現像剤用キャリア。
【0016】
(3)前記キャリアの被覆樹脂中に分散含有されている粒子が、含窒素樹脂による樹脂粒子であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の静電荷像現像剤用キャリア。
【0017】
(4)前記キャリアの被覆樹脂中に分散含有されている粒子が、カーボンブラック、金属、金属酸化物の単体、又はこれらの複合体であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の静電荷像現像剤用キャリア。
【0018】
(5) キャリアとトナーからなる静電荷像現像剤において、
該トナーの形状係数SF1(ML2/A)が100〜140の範囲であるトナーであり、
該キャリアが磁性体からなる芯材の表面上に被覆樹脂を有し、該樹脂被覆中に樹脂粒子及び導電性粒子から選ばれる粒子が1種類以上分散含有されてなり、
該分散含有されてなる粒子の1種は、表面がアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリシロキサンにより被覆されていると共に、該被覆に帯電制御剤成分が被覆されてなるキャリアであることを特徴とする静電荷像現像剤。
【0019】
【本発明の実施の形態】
本発明におけるキャリアについて説明する。
本発明キャリアは被覆樹脂中に樹脂粒子及び導電性粒子から選ばれる粒子が1種類以上が分散含有されてなり、該粒子の1種は、表面がアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリシロキサンにより被覆されていると共に、該被覆に帯電制御剤成分が被覆されてなることが必要である。
【0020】
トナーとキャリアで構成される現像剤において、現像剤は長期使用によって帯電性が劣化(低下)してくる。その結果、機内汚れ、転写材上地カブリ(カブリ)が発生するとの不具合が生じる。原因の一つは長期使用によりキャリア表面がトナー表面の添加剤を含むトナー成分に汚染されることによる。詳細は明確ではないが、メカニズムは大別すると、1)汚染されたキャリア箇所がキャリア表面成分から汚染成分に切り替わることで帯電付与能力が低下する(インパクション支配型)。2)現像機攪拌ストレスや現像機内のキャリア同士の衝突などによりキャリア被覆層が摩耗、或いは破壊による(被覆層劣化型)。また摩耗、破壊によるもうひとつの弊害として芯材表面が露出することによりキャリア抵抗が低下し、キャリア抵抗低下由来のキャリア飛散による画質欠陥が発生する。
【0021】
上記の問題に対して被覆層にフッ素樹脂又はシリコーン樹脂に代表される低表面エネルギー材料を使用することである程度インパクションは抑制できる。また帯電付与性のある樹脂微粒子を添加することで被覆樹脂層が磨耗してきても、樹脂粒子が常にキャリア表面に存在するので長期使用によっても所望の帯電量が得られる。また導電性粒子を用いることによりインパクションによる高抵抗化、または逆に被覆層摩耗による低抵抗化に際しても常に一定の導電性を示す為、所望の抵抗に抑制できる。
【0022】
しかし、更に長期使用していくと樹脂粒子、導電性粒子にもトナー成分がインパクションし始める。そこで該樹脂粒子、該導電性粒子を表面処理することでインパクション抑制が可能となる。表面処理剤は公知の材料、例えばシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、或いはシリコーンオイル処理等が挙げられる。しかしこれら処理剤は均一性、及び処理量、処理層厚さに限界がある。
【0023】
そこで、本発明者等が鋭意研究した結果、上記粒子表面に、アルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリシロキサンを被覆すると共に、該被覆に帯電制御剤成分を被覆することにより効果が得られることを見出した。この帯電制御剤は0.5〜50nmの厚みで均一に被覆することがよい。
【0024】
本発明の樹脂粒子はキャリア被覆樹脂量に対して0.5〜40重量部の範囲であり、より好ましくは5〜20重量部である。0.5重量部より少ないと帯電維持効果がなく40重量部より多くなると被覆層が脆くなり長期使用により被覆層破壊が顕著になる。また導電性粒子は0.5〜60重量部、より好ましくは10〜40重量部である。0.5重量部以下では導電性が出ない場合がある。また60重量部より多いとキャリア抵抗が著しく低下してしまい低抵抗由来の画質欠陥が発生する場合がある。
【0025】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に係る「表面をアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリシロキサンで被覆すると共に、該被覆を帯電制御剤成分被覆した樹脂粒子及び導電性粒子」(以下、「帯電制御剤で表面を被覆した粒子」と称する場合がある)の製造法について述べる。本発明に係る帯電制御剤で表面を被覆した粒子は、例えば、樹脂粒子又は導電性粒子とアルコキシシラン又はポリシロキサンを混合し、樹脂粒子又は導電性粒子の粒子表面をアルコキシシラン又はポリシロキサンによって被覆し、次いで、アルコキシシラン又はポリシロキサンによって被覆された樹脂粒子又は導電性粒子と帯電制御剤を混合することによって得ることができる。
【0026】
樹脂粒子又は導電性粒子のアルコキシシラン又はポリシロキサンによる被覆は、樹脂粒子又は導電性粒子とアルコキシシラン又はポリシロキサンとを機械的に混合攪拌したり、樹脂粒子又は導電性粒子にアルコキシシラン又はポリシロキサンを噴霧しながら機械的に混合攪拌すればよい。添加したアルコキシシラン又はポリシロキサンは、ほぼ全量が樹脂粒子又は導電性粒子の粒子表面に被覆される。なお、被覆されたアルコキシシランは、その1部が被覆工程を経ることによって生成する、アルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物として被覆されていてもよい。この場合においてもその後の帯電制御剤の付着に影響することはない。
【0027】
樹脂粒子又は導電性粒子とアルコキシシラン又はポリシロキサンとの混合攪拌や前記帯電制御剤と粒子表面にアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリシロキサンが被覆されている樹脂粒子又は導電性粒子との混合攪拌をするための機器としては、粉体層にせん断力を加えることのできる装置が好ましく、殊に、せん断、へらなで及び圧縮が同時に行える装置、例えば、ホイール形混練機、ボール型混練機、ブレード型混練機、ロール型混練機を用いることができる。本発明の実施にあたっては、ホイール型混練機がより効果的に使用できる。上記ホイール型混練機としては、具体的に、エッジランナー(「ミックスマラー」、「シンプソンミル」、「サンドミル」と同義語である)、マルチマル、ストッツミル、ウエットパンミル、コナーミル、リングマラー等があり、好ましくはエッジランナー、マルチマル、ストッツミル、ウエットパンミル、リングマラーであり、より好ましくはエッジランナーである。上記ボール型混練機としては、具体的に、振動ミル等がある。上記ブレード型混練機としては、具体的に、ヘンシェルミキサー、プラネタリーミキサー、ナウタミキサー等がある。上記ロール型混練機としては、具体的に、エクストルーダー等がある。
【0028】
混合撹拌時における条件は、樹脂粒子又は導電性粒子の粒子表面にアルコキシシラン又はポリシロキサンができるだけ均一に被覆されるように、線荷重は19.6〜1960N/cm(2〜200Kg/cm)、好ましくは98〜1470N/cm(10〜150Kg/cm)、より好ましくは147〜980N/cm(15〜100Kg/cm)、処理時間は5〜120分、好ましくは10〜90分の範囲で処理条件を適宜調整すればよい。なお、撹拌速度は2〜2000rpm、好ましくは5〜1000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範囲で処理条件を適宜調整すればよい。
【0029】
アルコキシシラン又はポリシロキサンの添加量は、樹脂粒子又は導電性粒子100重量部に対して0.15〜45重量部が好ましい。0.15重量部未満の場合には、目的とする帯電制御剤で均一に表面を被覆した樹脂粒子又は導電性粒子を得られるだけの帯電制御剤を付着させることが困難である。0.15〜45重量部の添加量により、樹脂粒子100重量部に対して帯電制御剤を3〜30重量部付着させることができるので、45重量部を超えて必要以上に添加する意味がない。
【0030】
次いで、アルコキシシラン又はポリシロキサンを被覆した樹脂粒子又は導電性粒子に固体の帯電制御剤を添加し、混合攪拌して、アルコキシシラン被覆又はポリシロキサン被覆に帯電制御剤を付着させる。必要により更に、乾燥乃至加熱処理を行ってもよい。
【0031】
帯電制御剤は、少量ずつを時間をかけながら、殊に5〜60分間程度をかけて添加するのが好ましい。
【0032】
混合攪拌時における条件は、帯電制御剤が均一に付着するように、線荷重は19.6〜1960N/cm(2〜200Kg/cm)、好ましくは98〜1470N/cm(10〜150Kg/cm)、より好ましくは147〜980N/cm(15〜100Kg/cm)、処理時間は5〜120分、好ましくは10〜90分の範囲で処理条件を適宜調整すればよい。なお、撹拌速度は2〜2000rpm、好ましくは5〜1000rpm、より好ましくは10〜800rpmの範囲で処理条件を適宜調整すればよい。
【0033】
帯電制御剤の添加量は、樹脂粒子又は導電性粒子100重量部に対して3〜30重量部である。好ましくは3〜15重量部である。帯電制御剤の添加量が上記範囲外の場合には、目的とする帯電制御剤で均一に表面を被覆した樹脂粒子又は導電性粒子が得られない。さらに、該帯電制御剤で表面を被覆した粒子の表面は、帯電制御剤により0.5〜50nmの厚みで被覆されていることが効果を発揮する上で望ましい。さらに好ましくは、表面の95%以上、さらには全面が被覆されていることが望ましい。
【0034】
乾燥乃至加熱工程における加熱温度は、通常40〜150℃が好ましく、より好ましくは60〜120℃である。処理時間は10分〜12時間が好ましく、30分〜3時間がより好ましい。
【0035】
樹脂粒子の被覆に用いられたアルコキシシランは、これらの工程を経ることにより、最終的にはアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物となって被覆されている。
【0036】
本発明に用いられる樹脂粒子としては、例えば、熱可塑性樹脂粒子、熱硬化性樹脂粒子等があげられる。これらの中でも、比較的硬度を上げることが容易な観点から熱硬化性樹脂が好ましく、トナーに負帯電性を付与する観点からは、N原子を含有する含窒素樹脂による樹脂粒子が好ましい。なお、これらの樹脂粒子は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0037】
前記樹脂粒子の平均粒径としては、例えば、0.1〜2μm程度が好ましく、より好ましくは0.2〜1μmである。前記樹脂粒子の平均粒径が0.1μm未満であると、前記被膜における樹脂粒子の分散性が非常に悪く、一方、2μmを越えると前記被膜から樹脂粒子の脱落が生じ易く、本来の効果を発揮しなくなることがある。
【0038】
本発明の導電性粒子としては、カーボンブラック、金属、金属酸化物の単体、またはこれらの複合体が挙げられ、具体的には、例えば、カーボンブラック粒子、金、銀、銅等の金属粒子、酸化チタン、酸化亜鉛等の導電性酸化物粒子、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム粉末等の表面を酸化スズ、カーボンブラック、金属等で覆った粒子、などが挙げられる。
【0039】
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製造安定性、コスト、導電性等の良好な点で、カーボンブラック粒子が好ましい。前記カーボンブラックの種類としては、特に制限はないが、DBP吸油量が50〜250ml/100g程度であるカーボンブラックが製造安定性に優れて好ましい。
【0040】
本発明において樹脂粒子又は導電性粒子を被覆する帯電制御剤としては従来公知のものが使用でき、例えば、正帯電制御剤としてニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩、4級アンモニウム基及び/又はアミノ基を含有する樹脂等が、負帯電制御剤としてトリメチルエタン系染料、サリチル酸の金属錯塩、ベンジル酸の金属錯塩、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、金属錯塩アゾ系染料、アゾクロムコンプレックス等の重金属含有酸性染料、カリックスアレン型のフェノール系縮合物、環状ポリサッカライド、カルボキシル基及び/又はスルホニル基を含有する樹脂、等がある。これらは処理する無機酸化物微粉末の帯電特性に応じて使い分けることが好ましい。
【0041】
本発明においてキャリアの芯材としては例えば、鉄、鋼、ニッケル、コバルト等の磁性金属、これらとマンガン、クロム、希土類等との合金、及びフェライト、マグネタイトなどの磁性酸化物等があげられるが、芯材表面性、芯材抵抗の観点から好ましくはフェライト、特にマンガン、リチウム、ストロンチウム、マグネシウムなどとの合金が挙げられるがこれに限定されるものではない。また芯材の平均粒子径は、一般的には10〜500μmであり、好ましくは30〜100μmである。
【0042】
本発明におけるキャリアは、芯材表面に樹脂を被覆してなるが、該樹脂としては、マトリックス樹脂として使用できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン等のポリビニル系樹脂及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体:オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコーン樹脂またはその変性品;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル,ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;シリコーン樹脂:ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂、等のそれ自体の公知の樹脂があげられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明においては、これらの樹脂の中でも、フッ素系樹脂及び/またはシリコーン樹脂を少なくとも使用することが好ましい。前記樹脂として、フッ素系樹脂及び/又はシリコーン樹脂を少なくとも使用すると、トナーや外添剤によるキャリア汚染(インパクション)を防止できる効果が高い点で有利である。
【0043】
具体的には前記キャリア芯材を、前記被膜形成用液に浸漬する浸漬法、被膜形成用液を前記キャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、前記キャリア芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で前記被膜形成用液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法等が挙げられる。これらの中でも、本発明において、ニーダーコーター法が好ましい。
【0044】
前記被膜形成用液に用いる溶剤としては、マトリックス樹脂としての前記樹脂のみを溶解することが可能なものであれば、特に制限はなく、それ自体公知の溶剤の中から選択することができ、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類などが挙げられる。
【0045】
前記被膜に前記樹脂粒子が分散されている場合において、その厚み方向及びキャリア表面の接線方向に、前記樹脂粒子及びマトリックス樹脂としての前記粒子が均一に分散しているため、該キャリアを長期間使用して該被膜が摩耗したとしても、常に未使用時と同様な表面形成を保持でき、前記トナーに対し、良好な帯電付与能力を長期間にわたって、維持することができる。又、前記樹脂に前記導電性粒子が分散されている場合においては、その厚み方向及び、キャリア表面の接線方向に、前記導電性粒子及びマトリックス樹脂としての前記樹脂が均一に分散しているため該キャリアを長期間使用して該被膜が摩耗したとしても、常に未使用時と同様な表面形成を保持でき、キャリア劣化を長期間防止することができる。なお、前記被膜に前記樹脂粒子と前記導電性粒子とが分散されている場合において、上述の効果を同時に奏することができる。
【0046】
また、樹脂被覆層の平均膜厚は、通常0.1〜10μmであるが、本発明においては経時にわたり安定したキャリヤの体積固有抵抗を発現させるため0.5〜3μmの範囲であることが好ましい。
【0047】
上記のように形成されるキャリヤの体積固有抵抗は、高画質を達成するために、通常の現像コントラスト電位の上下限に相当する103〜104V/cmの範囲において、106〜1014Ωcmであることが好ましい。キャリヤの体積固有抵抗が106Ωcm未満であると細線の再現性が悪く、また電荷の注入による背景部へのトナーかぶりが発生しやすくなる。また、キャリヤの体積固有抵抗が1014Ωcmより大きいと黒ベタ、ハーフトーンの再現が悪くなる。また感光体へ移行するキャリヤの量が増え、感光体を傷つけやすい。
【0048】
本発明の二成分現像剤は、上述の特定なキャリアと以下に述べる特定のトナーと組み合わせたことにより、有効に効果を発揮する。
【0049】
静電潜像現像用トナーは、結着樹脂と着色剤、離型剤とからなり、体積平均粒径が2〜8μmのトナーを用いることができる。トナーの形状係数SF1(ML2/A)が100〜140のものを用いることにより高い現像、転写性、及び高画質の画像を得ることができる。
【0050】
本発明に用いられるトナーは、上記の形状指数と粒径を満足する範囲のものであれば特に製造方法により限定されるものではなく、公知の方法を使用することができる。
【0051】
トナーの製造は、例えば、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等を混練、粉砕、分級する混練粉砕法、混練粉砕法にて得られた粒子を機械的衝撃力または熱エネルギーにて形状を変化させる方法、結着樹脂の重合性単量体を乳化重合させ、形成された分散液と、着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の分散液とを混合し、凝集、加熱融着させ、トナー粒子を得る乳化重合凝集法、結着樹脂を得るための重合性単量体と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて重合する懸濁重合法、結着樹脂と着色剤、離型剤、必要に応じて帯電制御剤等の溶液を水系溶媒に懸濁させて造粒する溶解懸濁法等が使用できる。また上記方法で得られたトナーをコアにして、さらに凝集粒子を付着、加熱融合してコアシェル構造をもたせる製造方法を行ってもよい。特に、球状トナーを得ることが容易な湿式製法トナーが好ましく用いられ、さらに、分布がシャープなトナー粒子を得ることができる点で乳化重合凝集法によるトナー粒子が好ましく用いられる
【0052】
使用される結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα―メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類等の単独重合体および共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレンーアクリル酸アルキル共重合体、スチレンーメタクリル酸アルキル共重合体、スチレンーアクリロニトリル共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、スチレンー無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等をあげることができる。
【0053】
また、トナーの着色剤としては、マグネタイト、フェライト等の磁性粉、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとして例示することができる。
【0054】
離型剤としては低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、フィッシャートロプシュワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等を代表的なものとして例示することができる。
【0055】
また、本発明の静電潜像現像用トナーには、必要に応じて帯電制御剤が添加されてもよい。帯電制御剤としては、公知のものを使用することができるが、アゾ系金属錯化合物、サリチル酸の金属錯化合物、極性基を含有するレジンタイプの帯電制御剤を用いることができる。湿式製法でトナーを製造する場合、イオン強度の制御と廃水汚染の低減の点で水に溶解しにくい素材を使用するのが好ましい。本発明におけるトナーは、磁性材料を内包する磁性トナーおよび磁性材料を含有しない非磁性トナーのいずれであってもよい。
【0056】
トナーに添加される無機酸化物微粒子としては、SiO2,TiO2,Al2O3,CuO,ZnO,SnO2,CeO2,Fe2O3,MgO,BaO,CaO,K2O,Na2O,ZrO2,CaO・SiO2,K2O・(TiO2)n,Al2O3・2SiO2,CaCO3,MgCO3,BaSO4,MgSO4等を例示することができる。これらのうち、特にシリカ微粒子、チタニア微粒子が好ましい。該酸化物微粒子は表面が予め疎水化処理されていることが望ましい。この疎水化処理によりトナーの粉体流動性改善のほか、帯電の環境依存性、耐キャリア汚染性に対してより効果的である。
【0057】
前記疎水化処理は疎水化処理剤に前記無機酸化物を浸漬等することにより行うことができる。前記疎水化処理剤としては特に制限はないが、例えば、シランカップリング剤、シリコーンオイル、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等が挙げられる。これらは、一種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でもシランカップリング剤が好適に挙げられる。
【0058】
前記シランカップリング剤としては、例えばクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれかのタイプを使用することも可能である。具体的にはメチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、N,O−(ビストリメチルシリル)アセトアミド、N,N−(トリメチルシリル)ウレア、tert−ブチルジメチルクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシピロピルトリメトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0059】
前記疎水化処理剤の量としては、前記無機酸化物微粒子の種類等により異なり一概に規定することはできないが、通常無機酸化物微粒子100重量部に対して、5〜50重量部程度である。
本願発明の静電荷像現像剤は、キャリア100重量部に対し、トナーが2〜15重量部の範囲で用いることが望ましい。
【0060】
【実施例】
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、時に断りがない限り、「部」は全て「重量部」を意味する。
【0061】
以下本発明に使用する測定方法について述べる。
<帯電制御剤の被覆の測定>
(1)サンプル粒子を2液混合型のエポキシ液に分散し、1昼夜放置して固化させる。
(2)それからミクロトームで厚さ100nmの切片を作製する。
その切片を銅メッシュ上にのせ、高分解能電子顕微鏡JEM−2010(日本電子株式会社製)にセットし、印加電圧200kVで50万倍で写真撮影する。
(4)そのネガを3倍〜10倍にひきのばしてプリントする。
(5)(1)〜(4)の手順によるプリントで、任意に粒子個数10個の断面の粒子表面を観察し、粒子全表面に対する表面被覆状態を評価する。被覆率=被覆長さ/粒子全表面長さ×100(%)
【0062】
<トナー形状係数SF1(ML2/A)>
本発明において、トナーの形状係数SF1(ML2/A)とは、下記式で計算された値を意味し、真球の場合ML2/A=100となる。
ML2/A=(最大長)2×π×100/(面積×4)
形状係数を求めるための具体的な手法として、トナー画像を光学顕微鏡から画像解析装置(LUZEX III、(株)ニレコ製)に取り込み、円相当径を測定して、最大長および面積から、個々の粒子について上記式のML2/Aの値を求める。
【0063】
<帯電量測定>
実機評価試験における帯電量は、現像器中のマグスリーブ上の現像剤を採取し、測定環境25℃、55%RHの条件下で東芝社製TB200にて測定した。
【0064】
<画像濃度(Solid Area Density)>
画像濃度は、X−Rite938A(X−Rite)を用いて測定した。
【0065】
<画質>
初期画質については、濃度階調のあるチャートのコピーを行い、その階調性、濃度の均一性、エッジ効果の有無を目視で評価した。10万枚複写後の画質については、粒状性、階調性/擬似輪郭、濃度再現性、その他の画質欠陥の観点で評価を行なった。
【0066】
−帯電制御剤被覆樹脂粒子Aの調整−
フェノール樹脂粒子(平均粒径0.5μm、トルエン不溶)3000部をエッジランナー「MPUV−2型」(製品名、株式会社松本鋳造鉄工所製)に投入し、メチルトリエトキシシラン(商品名:TSL8123:東芝シリコーン株式会社製)50部を200部のエタノールで混合希釈して得られるメチルトリエトキシシラン溶液を、エッジランナーを稼動させながら上記フェノール樹脂粒子に添加し、混合攪拌を行った。
【0067】
次に、トリフェニルメタン系染料200部を、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、混合攪拌を行い、メチルトリエトキシシラン被覆の上にトリフェニルメタン系染料を付着させた後、乾燥を用いて105℃で60分間加熱処理を行い、帯電制御剤被覆樹脂粒子Aを得た。
平均粒径0.7μmであり、被覆状態を観察し、その結果被覆厚みが1.0〜40nmの範囲であり、粒子表面の100%が被覆されていた。
【0068】
−帯電制御剤被覆樹脂粒子Bの調整−
架橋メラミン樹脂粒子(平均粒径0.3μm、トルエン不溶)3000部をエッジランナー「MPUV−2型」(製品名、株式会社松本鋳造鉄工所製)に投入し、メチルトリエトキシシラン(商品名:TSL8123:東芝シリコーン株式会社製)50部を200部のエタノールで混合希釈して得られるメチルトリエトキシシラン溶液を、エッジランナーを稼動させながら上記架橋メラミン樹脂粒子に添加し、混合攪拌を行った。
【0069】
次に、サリチル酸亜鉛誘導体100部を、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、混合攪拌を行い、メチルトリエトキシシラン被覆の上にサリチル酸亜鉛誘導体100部を付着させた後、乾燥を用いて105℃で60分間加熱処理を行い、帯電制御剤被覆樹脂粒子Bを得た。
平均粒径0.4μmであり、被覆状態を観察し、その結果被覆厚みが0.5〜30nmの範囲であり、粒子表面の100%が被覆されていた。
【0070】
−帯電制御剤被覆導電性粒子Cの調整−
カーボンブラック(平均一次粒径30nm、DBP値174ml/100g、抵抗100Ωcm:商品名VXC−72:キャボット社製)1500部をエッジランナー「MPUV−2型」(製品名、株式会社松本鋳造鉄工所製)に投入し、メチルトリエトキシシラン(商品名:TSL8123:東芝シリコーン株式会社製)50部を200部のエタノールで混合希釈して得られるメチルトリエトキシシラン溶液を、エッジランナーを稼動させながら上記カーボンブラックに添加し、混合攪拌を行った。
【0071】
次に、トリフェニルメタン系染料150部を、エッジランナーを稼動させながら10分間かけて添加し、混合攪拌を行い、メチルトリエトキシシラン被覆の上にトリフェニルメタン系染料を付着させた後、乾燥を用いて105℃で60分間加熱処理を行い、帯電制御被覆導電性粒子Cを得た。
平均粒径40nmであり、被覆状態を観察し、その結果被覆厚みが0.5〜40nmの範囲であり、粒子表面の100%が被覆されていた。
【0072】
−帯電制御被覆導電性粒子Dの調整−
帯電制御被覆導電性粒子Cのカーボンブラックを導電粉(平均粒径0.2μm、抵抗5〜30Ωcm:商品名パストラン−タイプ−IV:三井金属製)に変えただけで同様の処方で被膜を形成し帯電制御被覆導電性粒子Dを得た。平均粒径0.3μmであり、被覆状態を観察し、その結果被覆厚みが0.5〜40nmの範囲であり粒子表面の100%が被覆されていた。
【0073】
―キャリアAの製造―
・フェライト粒子(平均粒径45μm) ・・・・100部
・トルエン ・・・・14部
・パーフルオロオクチルエチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体
(共重合比40:60 Mw=5万) ・・・・1.6部
・帯電制御剤被覆樹脂粒子A ・・・・0.3部
・帯電制御剤被覆導電性粒子C ・・・・0.12部
【0074】
フェライト粒子を除く上記成分を10分間スターラーで分散し、被膜形成用液を調整し、この被膜形成用液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、60℃で30分間攪拌した後、減圧してトルエンを留去して、該フェライト粒子表面上に被膜を形成して、キャリアAを得た。
【0075】
被膜におけるマトリックス樹脂として用いたパーフルオロオクチルエチルアクリレート共重合体には帯電制御剤被覆樹脂粒子A及び帯電制御剤被覆導電性粒子Cをトルエンにて希釈してサンドミルで分散しておいたため、得られたキャリアにおける被膜には、帯電制御剤被覆樹脂粒子A及び帯電制御剤被覆樹脂粒子Cが均一に分散されていた。
【0076】
―キャリアBの製造―
帯電制御剤被覆樹脂粒子Aを帯電制御剤被覆樹脂粒子Bに変えた以外はキャリアAと同様の処方で被膜を形成し、キャリアBを得た。
【0077】
―キャリアCの製造―
帯電制御剤被覆導電性粒子Cを帯電制御剤被覆導電性粒子Dに変えた以外はキャリアAと同様の処方で被膜を形成し、キャリアCを得た。
【0078】
―キャリアDの製造―
帯電制御剤被覆導電性粒子Cを未被覆のカーボンブラックに変えた以外はキャリアAと同様の処方で被膜を形成し、キャリアDを得た。
【0079】
―キャリアEの製造―
帯電制御剤被覆樹脂粒子Aを未被覆のフェノール樹脂粒子に変えた以外はキャリアAと同様の処方で被膜を形成し、キャリアEを得た。
【0080】
―キャリアFの製造―
帯電制御剤被覆樹脂粒子A及び帯電制御剤被覆導電性粒子Cを未被覆のフェノール樹脂粒子及び未被覆のカーボンブラックに変えた以外はキャリアAと同様の処方で被膜を形成し、キャリア粒子Fを得た。
【0081】
―キャリアGの製造―
未被覆のフェノール樹脂粒子を抜いた以外はキャリアFと同様の処方で被膜を形成し、キャリアGを得た。
【0082】
―キャリアHの製造―
未被覆のカーボンブラックを抜いた以外はキャリアFと同様の処方で被膜を形成し、キャリアHを得た。
【0083】
―キャリアIの製造―
帯電制御剤被覆樹脂粒子A及び帯電制御剤被覆導電性粒子Cを抜いてパーフルオロオクチルエチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体を2.0重量部にした以外はキャリアAと同様の処方で被膜を形成し、キャリアIを得た。
【0084】
[着色粒子A製造方法]
・スチレンーnブチルアクリレート樹脂 ・・・・100部
(Tg=58℃、Mn=4000、Mw=25000)
・Cyan顔料Pigment・Blue15:3 ・・・・3部
(モーガルL:キャボット製)
【0085】
上記混合物をエクストルーダーで混練し、ジェットミルで粉砕した後、風力式分級機で分散して体積平均粒径D50=5.0μm、SF1(ML2/A)が148.8のCyanトナーAを得た。
【0086】
[着色粒子B製造方法]
<樹脂分散液(1)の調整>
・スチレン ・・・・370部
・n−ブチルアクリレート ・・・・30部
・アクリル酸 ・・・・8部
・ドデカンチオール ・・・・24部
・四臭化炭素 ・・・・4部
【0087】
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)10部をイオン交換水550部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4部を溶解したイオン交換水50部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果平均粒径が155nmであり、Tg=59℃、重量平均分子量Mw=12000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(1)が得られた。
【0088】
<樹脂分散液(2)の調整>
・スチレン ・・・・280部
・n−ブチルアクリレート ・・・・120部
・アクリル酸 ・・・・8部
【0089】
以上の成分を混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成(株)製)6部及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)12部をイオン交換水550部に溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム3部を溶解したイオン交換水50部を投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果平均粒径が105nmであり、Tg=53℃、重量平均分子量Mw=550000の樹脂粒子が分散された樹脂分散液(2)が得られた。
【0090】
<着色分散液(1)の調整>
・Cyan顔料Pigment・Blue15:3 ・・・・70部
・ノニオン性界面活性剤 ・・・・5部
(ノニポール400:三洋化成(株)製)
・イオン交換水 ・・・・200部
【0091】
以上の成分を混合して、溶解、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散し、平均粒子径が250nmである着色剤(Cyan顔料)粒子が分散された着色分散液(1)を調整した。
【0092】
<離型剤分散液(1)>
・パラフィンワックス ・・・・50部
(HNP0190:日本精蝋(株)製、融点85℃)
・カチオン性界面活性剤 ・・・・5部
(サニゾールB50:花王(株)製)
【0093】
以上の成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液(1)を調整した。
【0094】
<凝集粒子の調整>
・樹脂分散液(1) ・・・・120部
・樹脂分散液(2) ・・・・80部
・着色分散液(1) ・・・・200部
・離型分散液(1) ・・・・40部
・カチオン性界面活性剤 ・・・・1.5部
(サニゾールB50:花王(株)製)
【0095】
以上の成分を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら50℃まで加熱した。45℃で20分間保持した後、光学顕微鏡で確認したところ、平均粒径が約4.3μmである凝集粒子が形成されていることが確認された。更に上記分散液に、樹脂含有微粒子分散液として樹脂分散液(1)を緩やかに60g追加した。そして加熱用オイルバスの温度を50℃まで上げて30分間保持した。光学顕微鏡にて観察したところ、平均粒径が約4.5μmである付着粒子が形成されていることが確認された。
【0096】
<着色粒子Bの作製>
上記粒子分散液にアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬(株)製)3gを追加した後、前記ステンレス鋼鉄フラスコ中を密閉し、磁力シールを用いて攪拌しながら105℃まで加熱し、4時間保持した。そして、冷却後、反応生成物をろ過し、イオン交換水で充分に洗浄した後、乾燥させることにより、SF1(ML2/A)が130、体積平均粒径D50=5.6μmのCyanトナーBを得た。
【0097】
(実施例1〜6/比較例1〜4)
トナーA、B(着色粒子A、B)ともそれぞれ100部に対して体積平均一次粒径50nmの疎水性シリカ(RX50:日本アエロジル社製)を1.3部と10%デシルトリメトキシシランで処理された体積平均一次粒径20nmの酸化チタン(MT−150A:テイカ社製)0.7部をヘンシェルミキサーを用いて周速32m/sで10分間混合し45μmで篩分して粗大粉を除去しトナーを得た。
【0098】
前記トナー6部と、キャリアA〜Iをそれぞれ94部とを表2の組み合わせで、混合し、それぞれ現像剤を作製した。これらの静電荷像現像剤を用いて、電子写真複写機(DCC500CP改造機、富士ゼロックス(株)製)にてコピーテストを行った。結果を表3に示す。
【0099】
【表1】
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、磁性体からなる芯材に少なくとも表面を樹脂で被覆したキャリアにおいて該キャリアの被覆樹脂中に樹脂粒子又は導電性粒子が少なくとも1種類以上が分散含有されてなり、該粒子の少なくとも1種類以上は、表面をアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリシロキサンにより被覆すると共に、該被覆を帯電制御剤成分により被覆してあることを特徴とする静電荷像現像剤用キャリア及び該キャリアを使用した静電荷像現像剤は帯電性、転写性、クリーニング性が優れ、安定した画質維持性を実現できる。
Claims (5)
- 磁性体からなる芯材の表面を樹脂で被覆したキャリアにおいて、該樹脂中に樹脂粒子及び導電性粒子から選ばれる粒子が1種類以上分散含有されてなり、該分散含有されてなる粒子の1種は、表面がアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリシロキサンにより被覆されていると共に、該被覆に帯電制御剤成分が被覆されてなることを特徴とする静電荷像現像剤用キャリア。
- 前記キャリアの被覆樹脂中に分散含有されてなる粒子の1種の表面が、前記帯電制御剤成分により0.5〜50nmの厚みで被覆されていることを特徴とする請求項1の静電荷像現像剤用キャリア。
- 前記キャリアの被覆樹脂中に分散含有されている粒子が、含窒素樹脂による樹脂粒子であることを特徴とする請求項1の静電荷像現像剤用キャリア。
- 前記キャリアの被覆樹脂中に分散含有されている粒子が、カーボンブラック、金属、金属酸化物の単体、またはこれらの複合体であることを特徴とする請求項1の静電荷像現像剤用キャリア。
- キャリアとトナーからなる静電荷像現像剤において、
該トナーの形状係数SF1(ML2/A)が100〜140の範囲であるトナーであり、
該キャリアが磁性体からなる芯材の表面上に被覆樹脂を有し、該樹脂被覆中に樹脂粒子及び導電性粒子から選ばれる粒子が1種類以上分散含有されてなり、
該分散含有されてなる粒子の1種は、表面がアルコキシシランから生成するオルガノシラン化合物又はポリシロキサンにより被覆されていると共に、該被覆に帯電制御剤成分が被覆されてなるキャリアである、
ことを特徴とする静電荷像現像剤。
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