JP2003034244A - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JP2003034244A JP2001222960A JP2001222960A JP2003034244A JP 2003034244 A JP2003034244 A JP 2003034244A JP 2001222960 A JP2001222960 A JP 2001222960A JP 2001222960 A JP2001222960 A JP 2001222960A JP 2003034244 A JP2003034244 A JP 2003034244A
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貴之 山本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作動液不足に起因するブレーキ液圧の増圧不足
を抑制する。 【解決手段】ボトミングまたはボトミングが生じる可能
性が検出された場合には(S8,9,10)、制御ピス
トンが往復運動させられる(S13,14,15)。制
御ピストンの後退に伴って制御圧室には、ブレーキシリ
ンダ、後方室から作動液が供給され、制御ピストンの前
進によって制御圧室の作動液がブレーキシリンダに供給
される。ブレーキシリンダに、その分、多量の作動液を
供給することができるのであり、作動液不足を抑制する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は動力式液圧シリンダ
を含むブレーキ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特表平9−511967号公報には、ハ
ウジングと、そのハウジングに液密かつ摺動可能に嵌合
され、動力駆動源により作動させられる制御ピストンと
を含み、制御ピストンの前方の加圧室にブレーキシリン
ダが接続された動力式液圧シリンダを含むブレーキ装置
が記載されている。動力駆動源の制御により制御圧室の
液圧が制御されて、ブレーキシリンダの液圧が制御され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題、課題解決手段および効
果】本発明は、動力式液圧シリンダにおける増圧不足お
いてピストンがボトミングした場合またはボトミングが
生じる可能性がある場合の問題を解決することを課題と
する。この課題は、ブレーキ装置を下記各態様の構成の
ものとすることによって解決される。各態様は、請求項
と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じ
て他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あ
くまで、本明細書に記載の技術の理解を容易にするため
であり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組
み合わせが以下の各項に限定されると解釈されるべきで
はない。また、1つの項に複数の事項が記載されている
場合、常に、すべての事項を一緒に採用しなければなら
ないものではなく、一部の事項のみを取り出して採用す
ることも可能である。
【0004】以下に示す各項のうち、(3)項が請求項1
に対応し、(5)項が請求項2に対応し、(7)項、(8)項が
それぞれ請求項3,4に対応する。また、(11)項が請求
項5に対応し、(16)項が請求項6に対応し、(10)項が請
求項7に対応する。さらに、(20)項、(21)項、(22)項が
それぞれ、請求項9,8,10に対応する。
【0005】(1)液圧により作動するブレーキシリンダ
を備えたブレーキと、ハウジングと、そのハウジングに
液密かつ摺動可能に嵌合されて、動力駆動源により作動
させられるピストンとを含み、そのピストンの前方の制
御圧室の作動液を前記ブレーキシリンダに供給する動力
式液圧シリンダと、前記動力駆動源を制御することによ
り、前記制御圧室の液圧を制御して、前記ブレーキシリ
ンダの液圧を制御するブレーキ液圧制御装置とを含むブ
レーキ装置。本項に記載のブレーキ装置においては、ブ
レーキシリンダの液圧、すなわち、制御圧室の液圧が動
力式液圧シリンダにおける動力駆動源の制御により制御
される。ブレーキ液圧制御装置は、例えば、ブレーキシ
リンダの液圧を、運転者によるブレーキ操作状態に基づ
いて制御する制御部(例えば、ブレーキシリンダの液圧
を運転者の所望する制動力が得られるように制御する制
御部)、車両の走行状態に基づいて制御する制御部(例
えば、アンチロック制御部、トラクション制御部、ビー
クルスタビリティ制御部等)、車両の走行環境に基づい
て制御する制御部(例えば、前方車両との相対位置関係
が予め定められた関係となるように制御するクルーズ制
御部等)の少なくとも1つを含むものとすることができ
る。ピストンは、動力駆動源の出力軸との係合部を有
し、動力駆動源の作動によって直接移動させられるもの
であっても、動力駆動源を含む液圧源の液圧によって移
動させられるものであってもよい。いずれにしても、動
力駆動源の制御によってピストンを前進、後退させるこ
とができ、制御圧室の液圧を制御することができる。動
力駆動源は、例えば、電動モータ等の電動アクチュエー
タとすることができ、電動モータへの供給電流の制御に
より制御される。 (2)前記ブレーキ液圧制御装置が、前記ピストンのボト
ミングとボトミングが生じる可能性との少なくとも一方
を検出するボトミング検出部と、そのボトミング検出部
による検出結果に基づいて前記動力駆動源を制御する動
力駆動源制御部とを含む(1)項に記載のブレーキ装置。
ボトミング検出部は、ピストンがボトミングしたことを
検出するものであっても、ボトミングする可能性がある
ことを検出するものであってもよく、これらボトミング
とボトミングの可能性との両方をそれぞれ区別して検出
するものであっても、これらを区別しないで検出するも
のであってもよい。例えば、ボトミングは、ピストンの
ストロークがほぼ最大値に達したことによって検出する
ことができ、ボトミングの可能性は、ピストンのストロ
ークと制御圧室の液圧との関係に基づいて検出すること
ができる。具体的には、ストロークに対して制御圧室
(ブレーキシリンダ)の液圧が小さい場合には、ボトミ
ングの可能性があるとすることができ、将来、ボトミン
グが生じると予測することができる。ボトミングは、制
動力の要求値に対して制動力の実際値が小さい場合に生
じることが多い。例えば、制動力の要求値の増加に応じ
て動力駆動源への供給電力が大きくされて、ピストンが
前進させられるのであるが、要求が満たされることな
く、前進端に達してしまう場合がある。ボトミングが生
じた場合は、動力式液圧シリンダからブレーキシリンダ
にそれ以上作動液を供給することができず、増圧できな
くなる。ボトミングは、液漏れやクリアランスが大きい
こと等に起因して、ストロークが大きくなってもブレー
キシリンダの液圧(制御圧室の液圧)を十分に大きくす
ることができない場合、フェード等に起因して十分な制
動力が得られない場合等に起きる。この意味において、
ボトミング検出部は、制動力不足状態検出部、作動液不
足状態検出部等と称することもできる。以下、ボトミン
グまたはボトミングの可能性が検出されたことをボトミ
ング等が検出されたと略称する。本項に記載のブレーキ
装置においては、ボトミング検出部による検出結果に基
づいて動力駆動源が制御される。例えば、ボトミングと
ボトミングの可能性とのいずれか一方が検出された場合
には、検出されない場合と異なる態様で動力駆動源が制
御されるようにすることができる。 (3)前記ブレーキ液圧制御装置が、前記ピストンのボト
ミングとボトミングが生じる可能性との少なくとも一方
を検出するボトミング検出部と、そのボトミング検出部
によるボトミングまたはボトミングの可能性が検出され
た場合に、前記ピストンに後退と前進とを行わせるピス
トン制御部と、そのピストン制御部によって前記ピスト
ンが後退させられる場合に、前記ブレーキシリンダ以外
の部分から前記制御圧室への作動液の流入を許容する作
動液流入許容装置を含む(1)項または(2)項に記載のブレ
ーキ装置。ボトミング等が検出された場合にはピストン
が往復運動させられる。ピストンの後退に伴って制御圧
室の容積が増大させられると、作動液流入許容装置を経
て作動液が供給され、ピストンの前進に伴って制御圧室
からブレーキシリンダに作動液が供給される。ブレーキ
シリンダには、ピストンが往復運動させられない場合よ
り多くの作動液を供給することができ、ブレーキシリン
ダの液圧の増圧量を増す。動力式液圧シリンダがポンプ
として機能するのであり、ピストン制御部をポンプ動作
部と称することができる。ピストンの後退時に制御圧室
とブレーキシリンダとが連通状態にある場合には、制御
圧室の容積の増加に伴ってブレーキシリンダからも制御
圧室に作動液が供給されるが、作動液流入許容装置が設
けられているため、ブレーキシリンダ以外の部分からも
流入させられるのであり、その分、ブレーキシリンダに
供給される作動液量を多くすることができる。本項に記
載のブレーキ装置においては、ピストンを往復運動させ
ることによってブレーキシリンダへの作動液の供給量が
増加させられるようにされているため、動力式液圧シリ
ンダを大型化することなく、作動液不足に起因する増圧
不足を抑制することができる。作動液流入許容装置は、
マスタシリンダからの作動液の流入を許容するものとし
たり、リザーバからの作動液の流入を許容するものとし
たり、後述するように、動力式液圧シリンダの後方室か
らの流入を許容するもの等としたりすることができる。
作動液流入許容装置は、例えば、ブレーキシリンダ以外
の部分から制御圧室への作動液の流入を許容する逆止弁
を含むものとしたり、ピストンの後退時に開状態に切り
換えられる電磁開閉弁を含むものとしたりすることがで
きるが、作動液流入許容装置については後述する。ピス
トンは、(4)項〜(6)項に記載のように、ボトミング検出
時のピストンのストロークや制御圧室の液圧等に基づい
て決まる量だけ後退させられた後、前進させられるよう
にすることができるが、ボトミング等が検出された場合
には、予め定められた量だけ後退させられるようにする
こともできる。また、ピストンの往復運動は1回でも複
数回でもよく、ボトミング等が検出される毎に、予め定
められた設定回数の往復運動が行われるようにすること
ができる。
【0006】(4)前記ピストン制御部が、前記ピストン
のストロークと制御圧室の液圧との関係に基づいて後退
させる量を決定するピストン後退量決定部を含む(3)項
に記載のブレーキ装置。液漏れやクリアランスが大きく
なったこと等に起因してブレーキシリンダの液圧を十分
に高くできない状態においては、正常な状態に比較して
ストロークの割に制御圧が小さくなる。そのため、スト
ロークと制御圧との関係に基づけば、作動液の不足の程
度を取得することができる。ピストンを、作動液の不足
の程度に基づいて決まる後退量だけ後退させることは妥
当なことである。後退量は、例えば、制御圧室の液圧が
設定値に達した場合のストロークに基づいて決定される
ようにしたり、設定ストロークに達した場合の制御圧室
の液圧の不足分に基づいて決定されるようにしたりする
ことができる。また、ピストンが、ストロークが目標値
(後退ストローク目標値)に達するまで後退させられる
ようにしても、制御圧室の液圧が目標値(後退時液圧目
標値)に達するまで後退させられるようにしてもよい。 (5)前記ピストン制御部が、前記ボトミング検出部によ
りボトミングまたはボトミングの可能性が検出された時
点における前記ピストンのストロークと前記制御圧室の
液圧との少なくとも一方に基づいて前記ピストンを後退
させる量を決定するピストン後退量決定部を含む(3)項
または(4)項に記載のブレーキ装置。ボトミング等が検
出された時点のストロークや制御圧室の液圧に基づけ
ば、作動液の不足の程度を容易に取得することができ
る。 (6)前記ピストン制御部が、前記ピストンのストローク
と制御圧室の液圧との少なくとも一方に基づいて、前記
ピストンの往復回数を決定する往復回数決定部を含む
(3)項ないし(5)項のいずれか1つに記載のブレーキ装
置。
【0007】(7)前記ブレーキ液圧制御装置が、前記制
御圧室と前記ブレーキシリンダとの間に設けられ、これ
ら制御圧室とブレーキシリンダとを連通させる連通状態
とこれらを遮断する遮断状態とに切り換え可能なブレー
キシリンダ遮断弁と、前記ピストン制御部によって前記
ピストンが後退させられる場合に、前記ブレーキシリン
ダ遮断弁を遮断状態に切り換えるブレーキシリンダ遮断
弁制御部とを含む(3)項ないし(6)項のいずれか1つに記
載のブレーキ装置。制御圧室とブレーキシリンダとが連
通させられた状態においては、ピストンが後退させられ
ると制御圧室の容積が増大し、ブレーキシリンダの液圧
が減少する。制御圧室の液圧の減少に伴ってブレーキシ
リンダ圧が減少するのである。それに対して、ブレーキ
シリンダが制御圧室から遮断されれば、制御圧室の容積
が増加しても、ブレーキシリンダの液圧が減少させられ
ることはない。このように、ブレーキシリンダ遮断弁
が、ピストンの後退時に閉状態とされ、前進時に開状態
とされるようにすれば、ブレーキシリンダの液圧の低下
を抑制しつつ、増圧させることができる。この場合に、
ブレーキシリンダ遮断弁は、制御圧室の液圧がブレーキ
シリンダの液圧以上になった場合に開状態に切り換えら
れるようにすることが望ましい。ブレーキシリンダ遮断
弁は、供給電流のON・OFFにより開閉させられる電
磁開閉弁としたり、前後の差圧を供給電流に応じた大き
さに制御可能なリニア制御弁としたりすることができ
る。本項に記載の動力式液圧シリンダにおいては、制御
圧室がポンプ室に対応すると考えることができる。ブレ
ーキシリンダ遮断弁が吐出弁に対応し、作動液流入許容
装置が吸入弁を含むものと考えることができる。 (8)当該ブレーキ装置が前記ブレーキシリンダを複数含
み、前記ブレーキ液圧制御装置が、それらブレーキシリ
ンダの各々と前記制御圧室との間に設けられた増圧制御
弁と、前記ブレーキシリンダの各々と低圧源との間に設
けられた減圧制御弁とをそれぞれ含む複数の個別液圧制
御弁装置と、前記増圧制御弁と減圧制御弁との少なくと
も一方を制御することによって、前記ブレーキシリンダ
の液圧を、車輪の制動スリップ状態が適正状態に保たれ
る状態にそれぞれ制御するアンチロック制御部とを含
み、前記増圧制御弁が、前記ブレーキシリンダ遮断弁と
して機能する(7)項に記載のブレーキ装置。アンチロッ
ク制御用の増圧制御弁がブレーキシリンダ遮断弁として
利用されるようにすれば、ブレーキシリンダを制御圧室
から遮断するための専用のブレーキシリンダ遮断弁を設
ける必要がなくなり、コストアップを抑制することがで
きる。
【0008】(9)当該ブレーキ装置が、作動液源を含
み、前記作動液流入許容装置が、前記作動液源と前記制
御圧室との間に設けられ、前記ピストンの後退時に、前
記作動液源から制御圧室への作動液の流れを許容する吸
入弁を含む(3)項ないし(8)項のいずれか1つに記載のブ
レーキ装置。制御圧室には吸入弁を経て作動液源から作
動液が供給されて、加圧されて、ブレーキシリンダに吐
出される。吸入弁は、作動液源から制御圧室への作動液
の流れを許容し、逆向きの流れを阻止する逆止弁とした
り、ピストンの後退時に開状態とされ、前進時に閉状態
とされる電磁開閉弁としたりすることができる。作動液
源は、作動液を大気圧で蓄えるリザーバとしたり、作動
液を加圧した状態で蓄えるアキュムレータとしたり、運
転者によるブレーキ操作部材の操作力に応じた大きさの
液圧を発生させるマスタシリンダとしたりすること等が
できる。ここで、吸入弁は、リザーバとの間に設けられ
たものに限らず、ピストンの後退時に制御圧室へ作動液
を供給可能な部分との間に設けられたものも表す。 (10)当該ブレーキ装置が、ブレーキ操作部材の操作に
応じた液圧を発生させるマスタシリンダを含み、前記ブ
レーキ液圧制御装置が、そのマスタシリンダと前記制御
圧室との間に設けられ、これら制御圧室とマスタシリン
ダとを連通させる連通状態とこれらを遮断する遮断状態
とに切り換え可能なマスタシリンダ遮断弁と、前記動力
駆動源の制御により前記ブレーキシリンダの液圧が制御
される場合に前記マスタシリンダ遮断弁を遮断状態と
し、前記ピストン制御部により前記ピストンが後退させ
られる場合に連通状態とするマスタシリンダ遮断弁制御
部とを含み、前記マスタシリンダ遮断弁が前記作動液流
入許容装置として機能する(3)項ないし(9)項のいずれか
1つに記載のブレーキ装置。マスタシリンダ遮断弁は、
動力式液圧シリンダによってブレーキシリンダの液圧を
制御する際に必要なものであり、制御中においては閉状
態にされる。このマスタシリンダ遮断弁をピストンの後
退時に開状態にすれば、マスタシリンダから制御圧室に
作動液を供給することができ、作動液流入許容装置を専
用に設ける場合に比較して、コストアップを抑制するこ
とができる。
【0009】(11)前記動力式液圧シリンダが、さら
に、前記ピストンの後方に形成された後方室を含み、当
該ブレーキ装置が、その後方室と、前記制御圧室と前記
ブレーキシリンダとの間の液通路の前記ブレーキシリン
ダ遮断弁よりブレーキシリンダ側の部分との間に、前記
ピストンが後退させられる場合に、前記後方室から前記
ブレーキシリンダへの作動液の供給を許容する作動液供
給許容装置と、前記ピストンが後退させられる場合に、
後方室から作動液が前記ブレーキシリンダ以外へ流出す
ることを阻止する後退時流出阻止装置とを含む(3)項な
いし(8)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。 (12)前記後退時流出阻止装置が、前記ピストンの前進
時に、後方室への作動液の流入を許容する前進時流入許
容部を含む(11)項に記載のブレーキ装置。 (13)前記作動液供給許容装置が、前記後方室からブレ
ーキシリンダへの作動液の流れを許容し、逆向きの流れ
を阻止する逆止弁を含む(11)項または(12)項に記載のブ
レーキ装置。ピストンの後退に伴って後方室の作動液が
加圧され、その作動液が作動液供給許容装置を経てブレ
ーキシリンダ側に供給される。そのため、ピストンの後
退時にもブレーキシリンダの液圧を増圧させることが可
能となる。後方室においては、ピストンの前進時に、前
進時流入許容部を経て作動液が供給され、ピストンの後
退時に、作動液供給許容装置を経てブレーキシリンダに
吐出されるのであり、後方室がポンプ室として機能する
と考えることができる。作動液供給許容装置は、ピスト
ンの後退中開状態とされ、前進中閉状態とされる電磁開
閉弁を含むものとしたり、後方室からブレーキシリンダ
へ向かう方向の作動液の流れを許容し、逆向きの流れを
阻止する逆止弁を含むものとしたりすることができる。
いずれにしても、ピストンの前進中のブレーキシリンダ
側の方が高い場合に、ブレーキシリンダ側から後方室へ
の作動液の流れが阻止されるため、ブレーキシリンダの
液圧の低下を防止することができる。 (14)前記ピストンの前記後方室に対向する受圧面積が
前記制御圧室に対向する受圧面積より小さくされた(11)
項ないし(13)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
本項に記載のブレーキ装置において、制御ピストンを後
退させる場合には、前進させる場合より、ブレーキシリ
ンダに供給される液圧を大きくすることができる。動力
駆動源の能力を大きくしなくても、動力式液圧シリンダ
から供給可能な液圧の最大値を大きくすることができる
のである。すなわち、ピストンの前進時においては、大
きな流量で作動液を供給できるが、大きな液圧の作動液
を供給できない。それに対して、ピストンの後退時にお
いては、大きな流量で作動液を供給できないが、大きな
液圧の作動液を供給することができる。ブレーキシリン
ダの液圧が大きい場合においては、液圧の制御のために
多量の作動液が必要なことは殆どないため、供給可能な
作動液流量は小さくてもよいのである。
【0010】(15)前記動力式液圧シリンダが、さら
に、前記ピストンの後方に形成された後方室を含み、当
該ブレーキ装置が、作動液源と、その作動液源と前記後
方室との間に設けられ、作動液源から後方室への作動液
の流れを許容し、逆向きの流れを阻止する吸入弁を含む
(3)項ないし(14)項のいずれか1つに記載のブレーキ装
置。 (16)さらに、前記後方室と前記制御圧室との間に設け
られ、後方室から制御圧室への作動液の流れを許容し、
逆向きの流れを阻止する吐出弁を含み、その吐出弁が前
記作動液流入許容装置として機能する(15)項に記載のブ
レーキ装置。後方室には、作動液源から吸入弁を経て作
動液が供給され、加圧されて制御圧室に吐出される。吸
入弁は、後方室から作動液源へ向かう方向への作動液の
流れを阻止するものであるため、後退時流出阻止装置と
して機能する。吐出弁は、ピストンの外周部に設けられ
たカップシールとすることができる。カップシールとす
れば、別に、液通路および逆止弁等を設ける場合に比較
して、部品点数を減らすことができ、コストアップを抑
制することができる。
【0011】(17)当該ブレーキ装置が、ハウジング
と、そのハウジングに液密かつ摺動可能に嵌合され、ブ
レーキ操作部材に連携させられた加圧ピストンとを含
み、その加圧ピストンの前進に伴って前方の加圧室の作
動液を前記ブレーキシリンダに供給するマスタシリンダ
と、そのマスタシリンダにおいて前記加圧ピストンの同
じストローク変化量に対する前記ブレーキシリンダへの
作動液供給量を、前記ブレーキシリンダの液圧が設定圧
以下の間は、設定圧より大きくなった後より多くするフ
ァーストフィル制御装置とを含み、前記ブレーキ液圧制
御装置が、前記ブレーキシリンダを前記マスタシリンダ
から遮断した状態で、前記動力駆動源の制御により、前
記制御圧室の液圧を制御して、前記ブレーキシリンダの
液圧を制御するものである(1)項ないし(16)項のいずれ
か1つに記載のブレーキ装置。ブレーキシリンダの液圧
が設定圧以下の間は設定圧より大きくなった後より、マ
スタシリンダからブレーキシリンダに、マスタシリンダ
の加圧ピストンの同じストロークに対して多量の作動液
がブレーキシリンダに供給される。本項に記載のブレー
キ装置においては、ブレーキシリンダがマスタシリンダ
から遮断された状態で、ブレーキシリンダの液圧が動力
式液圧シリンダの制御により制御される。ブレーキシリ
ンダの液圧が設定圧に達した場合に、ブレーキシリンダ
がマスタシリンダから遮断されるようにしても、設定圧
とは異なる大きさになった場合に遮断されるようにして
もよい。設定圧は、ファーストフィルが終了した場合の
大きさに設定することが望ましい。 (18)当該ブレーキ装置が、前記マスタシリンダと制御
圧室との間に設けられ、これらを連通させる連通状態と
遮断する遮断状態とに切り換え可能なマスタシリンダ遮
断弁を含み、前記ファーストフィル制御装置が、前記ブ
レーキシリンダの液圧が前記設定圧になった場合に前記
マスタシリンダ遮断弁を連通状態から遮断状態に切り換
える(17)項に記載のブレーキ装置。 (19)前記マスタシリンダの加圧ピストンが、大径部と
小径部とを備えた段付き形状を成し、前記ハウジングと
の間に第1加圧室と第2加圧室とを形成するものであ
り、前記マスタシリンダが、加圧ピストンの前進に伴っ
て第1加圧室と第2加圧室とから前記ブレーキシリンダ
に作動液を供給可能なものであり、当該ブレーキ装置
が、作動液源を含み、前記ファーストフィル制御装置
が、前記作動液源と前記第1加圧室との間に設けられ、
前記ブレーキシリンダの液圧が前記設定圧以下の間は第
1加圧室の作動液の作動液源への流出を阻止し、前記設
定圧より大きくなった後は第1加圧室の作動液の作動液
源への流出を許可する流出阻止弁を含む(17)項または(1
8)項に記載のブレーキ装置。第1加圧室から作動液源へ
の作動液の流出が阻止されれば、加圧ピストンの前進に
伴って第1加圧室の液圧が増加させられ、ブレーキシリ
ンダに供給される。第1加圧室と第2加圧室との両方か
ら作動液が供給される。第1加圧室から作動液源への作
動液の流出が許容された状態においては、加圧ピストン
の前進に伴って第1加圧室から作動液源へ作動液が流出
させられるため、ブレーキシリンダに供給されることは
ない。ブレーキシリンダには、第1加圧室から作動液が
供給されることなく、第2加圧室から供給される。この
ように、流出阻止弁により、第1、第2加圧室からブレ
ーキシリンダに作動液が供給される状態と、第2加圧室
から供給されて第1加圧室からは供給されない状態とに
切り換えることができる。ブレーキシリンダに、第1加
圧室と第2加圧室との両方から作動液が供給される場合
には、第1加圧室の作動液が第2加圧室に供給されて、
これら第1加圧室の作動液、第2加圧室の作動液がブレ
ーキシリンダに供給される場合や、第1、第2加圧室の
作動液が、それぞれの加圧室に接続された液通路を経て
供給される場合等がある。前者の場合には、第1加圧室
と第2加圧室とが接続されることになるが、これら第1
加圧室と第2加圧室とはマスタシリンダの内部において
接続されても、外部において接続されてもよい。後者の
場合には、第1加圧室と第2加圧室とからそれぞれ個別
通路が延び出させられて、合流させられることになる。
いずれの場合においても第1加圧室からの作動液の流出
を許容し、第2加圧室またはブレーキシリンダから第1
加圧室への作動液の流入を阻止する逆止弁を設けること
が望ましい。逆止弁によれば、第1加圧室が作動液源と
しての低圧源に接続された状態において、第2加圧室ま
たはブレーキシリンダから高圧の作動液が、第1加圧室
を経て低圧源に流出させられることを防止することがで
きる。流出阻止弁は、供給電流のON・OFFにより開
閉させられる電磁開閉弁としたり、前後の差圧を供給電
流に応じた大きさに制御可能なリニア制御弁としたりす
ることができる。これらの場合には、流出阻止弁への供
給電流が流出阻止弁制御部によって制御されるのであ
り、それによって、流出阻止弁が開閉させられる。 (20)前記ブレーキシリンダの液圧が設定圧より大きく
なった後に、前記流出阻止弁を流出許可状態とするとと
もに前記マスタ遮断弁を遮断状態とする制御弁制御部を
含む(19)項に記載のブレーキ装置。 (21)前記ファーストフィル制御装置が、前記動力式液
圧シリンダにおける前記制御ピストンのボトミングとボ
トミングが生じる可能性との少なくとも一方を検出する
ボトミング検出部と、そのボトミング検出部によりボト
ミングまたはボトミングの可能性が検出された場合に検
出されない場合より、前記設定圧を大きくする設定圧決
定部とを含む(17)項ないし(20)項のいずれか1つに記載
のブレーキ装置。例えば、マスタシリンダ遮断弁がブレ
ーキシリンダの液圧が設定圧に達した場合に遮断状態に
される場合には、動力式液圧シリンダによるブレーキシ
リンダの液圧の制御が、ブレーキシリンダの液圧が設定
圧に達した時から開始されることになる。この場合に
は、制御ピストンのストロークがほぼ0の状態で、制御
圧室の液圧が設定圧にある。ブレーキシリンダにはすで
に作動液が供給されているのであり、設定圧が大きいほ
ど、動力式液圧シリンダにおける制御が開始される時点
にブレーキシリンダにすでに収容されている作動液量が
多くなる。したがって、ボトミング等が検出された場合
に設定圧を大きくすれば、次回の制動時から、作動液不
足を抑制することができ、ボトミングが生じ難くするこ
とができる。例えば、今回の制動時にボトミング等が検
出された場合には、次回もボトミング等が検出される可
能性が高いと予想することができるため、次回の制動時
には、動力式液圧シリンダによる制御が開始される以前
に(ブレーキシリンダがマスタシリンダから遮断される
以前に)作動液を多めにブレーキシリンダに供給される
ようにしておくことが望ましい。設定圧は、次項に記載
のように、ボトミング等の検出時におけるストロークや
制御圧室の液圧に基づいて決定することもできるが、ボ
トミング等が検出された場合には、検出されない場合の
設定圧より大きい予め定められた値とすることもでき
る。 (22)前記設定圧決定部が、前記設定圧を、前記ボトミ
ング検出部によってボトミングまたはボトミングの可能
性が検出された時点における前記制御ピストンのストロ
ークと前記制御圧室の液圧との少なくとも一方に基づい
て決定するボトミング時情報対応設定圧決定部を含む(2
1)項に記載のブレーキ装置。例えば、ボトミングが生じ
た場合の制御圧や、制御圧およびストロークによれば、
作動液の不足分を推定することができる。作動液の不足
分が大きいほど設定圧を大きくすれば、ボトミングが起
き難くすることができる。それに対して、設定圧を大き
くすると、運転者によって大径で加圧される期間が長く
なり、操作フィーリングが悪くなる。したがって、作動
液の不足の程度、換言すれば、ボトミングの生じ易さの
程度に応じて設定圧が決定されるようにすれば、ボトミ
ングを起き難くし得、かつ、運転者による操作フィーリ
ングの低下を抑制することができる。
【0012】(23)前記ブレーキシリンダがマスタシリ
ンダから遮断された場合に、作動が許容されるストロー
クシミュレータを含む(17)項ないし(22)項のいずれか1
つに記載のブレーキ装置。ブレーキシリンダがマスタシ
リンダから遮断された場合に、ストロークシミュレータ
の作動が許容されるようにすれば、運転者によるブレー
キフィーリングの低下を抑制することができる。また、
マスタシリンダ遮断弁が、ブレーキシリンダが設定圧よ
り大きくなった場合に閉状態に切り換えられるものであ
る場合には、ストロークシミュレータによって受ける反
力の特性が制御途中で変化することがなくなり、運転者
は安定した操作フィーリングを得ることができる。
【0013】(24)当該ブレーキ装置が、ブレーキ操作
部材の操作に応じた液圧を発生させるマスタシリンダを
含み、前記ブレーキ液圧制御装置が、そのマスタシリン
ダと前記制御圧室との間に設けられ、これら制御圧室と
マスタシリンダとを連通させる連通状態とこれらを遮断
する遮断状態とに切り換え可能なマスタシリンダ遮断弁
と、そのマスタシリンダ遮断弁の遮断状態において、前
記ブレーキシリンダ液圧が前記動力式液圧シリンダによ
り制御される場合に、作動液不足または作動液不足が生
じる可能性があることを検出する作動液不足検出部と、
その作動液不足検出部によって作動液不足または作動液
不足の可能性が検出された場合に、前記ピストンに後退
と前進とを行わせるピストン制御部とを含む(1)項ない
し(23)項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
【0014】(25)前記ブレーキ液圧制御装置が、前記
動力駆動源の制御により、前記ピストンに後退と前進と
を行わせるピストン往復制御部を含む(1)項ないし(24)
項のいずれか1つに記載のブレーキ装置。本項に記載の
ブレーキ装置においては、ブレーキシリンダの液圧を減
圧させる要求がない場合にピストンが後退させられるこ
とがある。例えば、ブレーキシリンダの液圧を増圧する
要求がある場合にピストンを後退させて前進させるので
あり、それによって、ピストンを後退させる以前より、
液圧を大きくすることができる。
【0015】(26)当該ブレーキ装置が、ブレーキ操作
部材の操作に応じた液圧を発生させるマスタシリンダを
含み、前記ブレーキ液圧制御装置が、そのマスタシリン
ダと前記制御圧室との間に設けられ、これら制御圧室と
マスタシリンダとを連通させる連通状態とこれらを遮断
する遮断状態とに切り換え可能なマスタシリンダ遮断弁
と、前記ブレーキシリンダの液圧が設定圧に達した場合
に、前記マスタシリンダ遮断弁を連通状態から遮断状態
に切り換えるマスタシリンダ遮断弁制御部と、前記動力
式液圧シリンダにおける前記制御ピストンのボトミング
とボトミングが生じる可能性との少なくとも一方を検出
するボトミング検出部と、そのボトミング検出部により
ボトミングまたはボトミングの可能性が検出された場合
に検出されない場合より、前記マスタシリンダを連通状
態から遮断状態に切り換える設定圧を大きくする設定圧
決定部とを含む(1)項ないし(25)項のいずれか1つに記
載のブレーキ装置。マスタ遮断弁を連通状態から遮断状
態に切り換える場合の設定圧は、ファーストフィルとは
関係なく、ボトミングが生じる可能性に応じた大きさに
することができる。前回の制動時にボトミング等が検出
された場合には、今回の制動時にもボトミングが生じる
可能性が高いために、設定圧を大きくするのであり、動
力式液圧シリンダによる制御が行われる以前にブレーキ
シリンダに供給される作動液量を多くしておくことが望
ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
ブレーキ装置としての液圧ブレーキ装置について図面に
基づいて詳細に説明する。図1において、10はマスタ
シリンダであり、12は動力式液圧シリンダである。ま
た、14,16は、前輪18、後輪20の回転を抑制す
るブレーキ22,24のブレーキシリンダである。ブレ
ーキシリンダ14,16は、動力式液圧シリンダ12を
介してマスタシリンダ10に接続される。
【0017】マスタシリンダ10は、ハウジング28に
液密かつ摺動可能に設けられた2つの加圧ピストン3
0,32を含み、加圧ピストン30には、ブレーキ操作
部材としてのブレーキペダル34が連携させられてい
る。加圧ピストン32の前方の加圧室36には液通路3
7を介して前輪18のブレーキシリンダ14が接続さ
れ、加圧ピストン30の前方の加圧室38には液通路3
9を介して後輪20のブレーキシリンダ16が接続され
る。2つの加圧室36,38には同じ高さの液圧が発生
させられる。加圧ピストン30は、段付き形状を成した
ものであり、小径部42において加圧室38に対向す
る。また、大径部44と小径部42との段部とハウジン
グ28とによって環状室46が形成される。環状室46
には液通路48が接続され、前記液通路39に接続され
る。液通路39に合流させられるのであり、液通路39
を合流通路、液通路48を個別通路と称することができ
る。液通路48の途中に、環状室46から液通路39へ
向かう作動液の流れを許容し、逆向きの流れを阻止する
逆止弁50が設けられる。逆止弁50によって、加圧室
38から環状室46への作動液の流出が阻止される。本
実施形態においては、環状室46によって第1加圧室が
構成され、加圧室38によって第2加圧室が構成され
る。
【0018】環状室46には流通制限装置52を介して
作動液源としてのリザーバ54が接続される。リザーバ
54には作動液がほぼ大気圧で蓄えられている。流通制
限装置52は、互いに並列に設けられた、リザーバ54
から環状室46へ向かう方向の作動液の流れを許容し、
逆向きの流れを阻止する逆止弁55と、環状室46の液
圧がリザーバ54の液圧よりリリーフ圧以上高い場合
に、環状室46からリザーバ54への作動液の流れを許
容するリリーフ弁56と、オリフィス57と、流出阻止
弁58とを含む。逆止弁55は、加圧ピストン30の後
退時等環状室46の容積が増加させられる場合に、環状
室46が負圧になることを防止する。リリーフ弁56
は、本実施形態においては、安全弁として機能するもの
で、環状室46の液圧が過大になって加圧ピストン30
の前進が阻止されることを防止する。
【0019】流出阻止弁58は、供給電流のON・OF
Fにより開閉させられる電磁開閉弁であり、環状室46
の作動液のリザーバ54への流出を許容する開状態と阻
止する閉状態とに切り換えられる。本実施形態において
は、ブレーキシリンダ圧が設定圧以下の間は流出阻止弁
58は閉状態にされ、設定圧より大きくなると開状態に
される。閉状態においては、加圧ピストン30の前進に
伴って環状室46の液圧が増加させられ、環状室46か
らブレーキシリンダに作動液が供給される。開状態にお
いては、加圧ピストン30の前進に伴って増圧させられ
ることはなく、環状室46からブレーキシリンダに作動
液が供給されることがない。この場合において、設定圧
が、ファーストフィルが終了したと推定される場合の大
きさに設定されれば、ファーストフィルが終了するまで
の間にブレーキシリンダに大きな流量で作動液を供給す
ることができ、ファーストフィルを速やかに終了させる
ことができる。この意味において、流出阻止弁58をフ
ァーストフィル制御弁と称することができる。本実施形
態においては、設定圧は、ファーストフィルが終了した
と推定される場合の液圧に基づいて決定されるが、後述
するように、前回の制動時に動力式液圧シリンダ12に
おいてボトミングが検出された場合には、そのボトミン
グの検出時のストロークや制御圧が考慮された値にされ
る。なお、設定圧はファーストフィルに関連しない大き
さに設定することもできる。例えば、ファーストフィル
を考慮しないで、ボトミング時のストロークや制御圧に
基づいた大きさに設定することも可能である。
【0020】ハウジング28の加圧室36,38に対応
する部分には、それぞれ、一対のカップシール60,6
1が設けられる。また、これらカップシール60,61
の間にそれぞれポート63,64が設けられ、リザーバ
54から延び出させられた液通路がそれぞれ接続され
る。加圧ピストン32,30には、それぞれ連通路6
9,70が形成され、これら連通路69,70がポート
63,64に対向する状態で、加圧室36,38がリザ
ーバ54に連通させられ、加圧室36,38からリザー
バ54への作動液の流れが許容される。加圧室36,3
8からリザーバ54への作動液の流れが許容される位
置、すなわち、連通路69,70とポート63,64と
が対向する位置が後退端位置である。加圧ピストン30
の後退端位置は、ストッパ71によって規定される。ま
た、ハウジング28の底部と加圧ピストン32との間、
加圧ピストン30,32の間にはそれぞれリターンスプ
リング73,74が設けられており、それによって、加
圧ピストン32の後退端位置が決まる。
【0021】液通路37,39には動力式液圧シリンダ
12が設けられる。また、液通路37,39の、マスタ
シリンダ10と動力式液圧シリンダ12との間の部分に
は、それぞれ、電磁開閉弁であるマスタシリンダ遮断弁
(以下、単にマスタ遮断弁と称する)94,96が設け
られる。マスタ遮断弁94,96の開閉により、ブレー
キシリンダ14,16がマスタシリンダ10に連通させ
られたり、遮断されたりする。マスタ遮断弁94,96
は電流が供給されない状態で開状態にある常開弁であ
る。マスタ遮断弁94,96は、原則として、動力式液
圧シリンダ12によってブレーキシリンダの液圧が制御
される場合に閉状態にされる。
【0022】動力式液圧シリンダ12は、動力駆動源と
しての電動の制御用モータ100によって作動させられ
る。制御用モータ100は、正・逆両方向に作動可能な
ものであり、制御用モータ100の回転運動は運動変換
装置102によって直線運動に変換される。動力式液圧
シリンダ12は、ハウジング104、ハウジング104
に液密かつ摺動可能に設けられた制御ピストン106,
108等を含む。制御ピストン106の外周部にはカッ
プシール109が設けられる。カップシール109によ
り、ハウジング104との間が液密に保たれ、かつ、後
述するように、制御ピストン106の後方の室から前方
の室への作動液の流れが許容され、逆向きの流れが阻止
される。図に示すように、電動モータ100の出力軸1
11の回転は、一対のギヤ112,114を介して回転
軸116に伝達され、回転軸116の回転が運動変換装
置102によって直線運動に変換されて、駆動軸117
に出力される。本実施形態においては、駆動軸117に
制御ピストン106のピストンロッド118が連結さ
れ、駆動軸117と一体的に移動させられる。制御ピス
トン106は、制御用モータ100の正方向・逆方向の
回転により前進・後退させられる。
【0023】制御ピストン106,108の前方(図の
右方)の制御圧室120,122には、それぞれ、前輪
18,後輪20のブレーキシリンダ14,16が接続さ
れるとともに、加圧室36,38が接続される。制御圧
室120,122を介して、マスタシリンダ10とブレ
ーキシリンダ14,16とが接続されることになる。
【0024】制御ピストン106,108は、互いに同
心かつ直列に配設される。また、2つの制御ピストン1
06,108の間、制御ピストン108とハウジング1
04との間にはリターンスプリング124、126が設
けられており、2つの制御圧室120,122の液圧は
等しい高さとされる。制御ピストン108は制御圧室1
20,122の液圧に基づいて移動させられるため、差
動ピストン、浮動ピストンと称することができ、定常状
態において、制御圧室120,122の液圧は等しくさ
れる。前輪18,後輪20のブレーキシリンダ14,1
6には、それぞれ、同じ高さの液圧の作動液が供給され
るのであり、制御用モータ100の制御により、ブレー
キシリンダ14,16の液圧が共通に増圧・減圧させら
れる。制御ピストン108はハウジング104に、シー
ル部材127を介して液密に摺動可能に嵌合されている
が、シール部材127によって制御圧室120,122
が隔離され、2つの系統が独立とされている。一方の系
統が失陥した場合に他方の系統に及ぶ影響が小さくなる
ようにされている。なお、シール部材127はハウジン
グ104に設けても、制御ピストン108に設けてもよ
い。
【0025】また、制御ピストン106の後方(図の左
方)のピストンロッド側には後方室128が形成され
る。後方室128には、リザーバ通路130によってリ
ザーバ54が接続され、リザーバ通路130にはリザー
バ連通弁132が設けられる。リザーバ連通弁132は
電流が供給されない間、閉状態にある常閉弁であり、原
則として、動力式液圧シリンダ12の制御中は開状態に
される。後方室128には、また、液通路134を介し
てマスタシリンダ10の加圧室36が接続される。液通
路134には、ストロークシミュレータ136と逆止弁
138とが直列に設けられる。逆止弁138は、ストロ
ークシミュレータ136から後方室128への作動液の
流れを許容し、逆向きの流れを阻止するものであり、ス
トロークシミュレータ136の作動に伴って、ストロー
クシミュレータ136から後方室128へ作動液が供給
される。液通路134の逆止弁138とストロークシミ
ュレータ136との間の部分と、液通路130のリザー
バ連通弁132のリザーバ54側の部分とが接続通路1
40によって接続される。接続通路140には逆止弁1
42が設けられる。逆止弁142は、リザーバ54から
液通路134側に向かう作動液の流れを許容し、逆向き
の流れを阻止する。
【0026】すなわち、ストロークシミュレータ136
とリザーバ54との間には、逆止弁138およびリザー
バ連通弁132と、逆止弁142とが並列に位置するこ
とになる。リザーバ連通弁132の開状態においては、
逆止弁138によってストロークシミュレータ136か
らリザーバ54への作動液の流出が許容され、逆止弁1
42によってリザーバ54からの作動液の流入が許容さ
れる。このように、リザーバ連通弁132の開状態にお
いては、ストロークシミュレータ136とリザーバ54
との間での作動液の授受が許容されるのであり、ストロ
ークシミュレータ136の作動許容状態とされる。この
意味において、リザーバ連通弁132をシミュレータ制
御弁と称することができる。
【0027】後方室128とリザーバ54との間には、
リザーバ連通弁132と2つの逆止弁142,138と
が並列に位置することになる。逆止弁142によって、
後方室128からリザーバ54への作動液の流出が阻止
され、逆止弁138によって後方室128からストロー
クシミュレータ136への作動液の流出が阻止される。
後述するように、リザーバ連通弁132は制御ピストン
106の後退時に閉状態に切り換えられるため、本実施
形態においては、逆止弁142,138,リザーバ連通
弁132等によって後退時流出阻止装置が構成されると
考えることができる。
【0028】動力式液圧シリンダ12が制御される場合
には、原則として、リザーバ連通弁132は開状態にさ
れて、後方室128がリザーバ54に連通させられる。
後方室128の容積変化が許容され、制御ピストン10
6は、制御用モータ100の回転によって前進、後退さ
せられる。なお、運動変換装置102は逆効率の良い回
転運動・直線運動変換装置であり、例えば、ボールねじ
機構を備えたものとすることができる。図の144はス
ラストベアリングであり、146はラジアルベアリング
である。これらによって、軸方向力および半径方向力が
受けられる。また、フランジ148によって、制御圧室
120の液圧に起因して生じる軸方向力を受けることが
できる。
【0029】前記液通路37,39の動力式液圧シリン
ダ12の下流側には、それぞれ、個別液圧制御弁装置1
66,168が設けられる。個別液圧制御弁装置16
6、168はそれぞれ、増圧制御弁170および減圧制
御弁172を含む。増圧制御弁170は動力式液圧シリ
ンダ12とブレーキシリンダ14,16との間に設けら
れ、減圧制御弁172は、ブレーキシリンダ14,16
とリザーバ174との間に設けられ、これら増圧制御弁
170,減圧制御弁172の制御により、各車輪18,
20のブレーキシリンダ14,16の液圧が別個に制御
される。また、増圧制御弁170と並列にブレーキシリ
ンダ側からマスタシリンダ側への作動液の流れを許容
し、逆向きの流れを阻止する逆止弁173が設けられ、
ブレーキ解除時に、ブレーキシリンダ14,16から早
急に作動液をマスタシリンダに戻すことができる。本実
施形態においては、個別液圧制御弁装置166,168
の制御により、各車輪18,20の制動スリップ状態が
路面の摩擦係数に対して適切な状態になるように、アン
チロック制御が行われる。リザーバ174からは、ポン
プ通路180が延び出させられており、液通路37,3
9の増圧制御弁170の上流側で動力式液圧シリンダ1
2の下流側の部分に接続されている。ポンプ通路180
の途中には、ポンプ182,逆止弁184,186およ
びダンパ188が設けられている。ポンプ182はポン
プモータ190の駆動によって作動させられる。
【0030】本ブレーキ装置は、図2に示すブレーキE
CU200によって制御される。ブレーキECU200
は,コンピュータを主体とする制御部202と複数の駆
動回路とを含む。制御部202は、CPU204,RO
M206、RAM208,入・出力部210等を含む。
入・出力部210には、ブレーキペダル34が踏み込ま
れた状態にあるか否かを検出するブレーキスイッチ21
1、ブレーキペダル34に加えられる踏力を検出する踏
力センサ212、マスタシリンダ10の加圧室38の液
圧を検出するマスタ圧センサ214、動力式液圧シリン
ダ12の制御圧室120の液圧を検出する制御圧センサ
216、各車輪18,20の回転速度を検出する車輪速
センサ218、制御用モータ100の回転数を検出する
エンコーダ220等が接続されている。マスタ圧センサ
214は加圧室38に接続された液通路39に設けられ
ている。制御圧センサ216は、制御圧室120の液圧
を検出するが、制御圧室120,122の液圧は同じ高
さであり、かつ、液圧制御装置166,168が図示す
る原位置にある間は、ブレーキシリンダ14,16の液
圧も同じである。そのため、制御圧センサ216は、ブ
レーキ液圧を検出することになり、ブレーキ液圧センサ
としても機能する。エンコーダ220は、制御用モータ
100の回転数を検出するものであり、それによって、
制御ピストン106のストロークを検出する。ストロー
クセンサと称することもできる。
【0031】また、入・出力部210には、駆動回路2
26を介して、増圧制御弁170、減圧制御弁172、
マスタ遮断弁94,96、電磁開閉弁58,132等の
コイルが接続されるとともに、ポンプモータ190、制
御用モータ100等が接続されている。さらに、ROM
206には、図3のフローチャートで表されるブレーキ
液圧制御プログラム、図4のフローチャートで表される
ボトミング等検出プログラム、フローチャートの図示は
省略するがアンチロック制御プログラム等の種々のプロ
グラムや図示を省略する目標ブレーキ液圧決定テーブル
等が格納されている。
【0032】次に作動について説明する。ブレーキ操作
が行われると、加圧ピストン30,32が前進させら
れ、ブレーキシリンダ14,16には、マスタシリンダ
10から作動液が供給される。この場合に、流出阻止弁
58は閉状態にあるため、液通路39には、環状室46
と、加圧室38との両方から作動液が供給される。加圧
ピストン30の大径部44で加圧されることになる。ブ
レーキシリンダには、大きな流量で作動液を供給するこ
とができるのであり、ファーストフィルを速やかに終了
させることができる。
【0033】ブレーキシリンダ圧が設定圧に達すると、
流出阻止弁58が開状態に切り換えられ、マスタ遮断弁
94,96が閉状態に切り換えられ、リザーバ連通弁1
32が連通状態に切り換えられる。ブレーキシリンダ1
4,16がマスタシリンダ10から遮断された状態で、
動力式液圧シリンダ12の制御によってブレーキシリン
ダ14,16の液圧(以下、ブレーキ液圧と称する)が
制御される。動力式液圧シリンダ12は、ブレーキペダ
ル34の操作状態に基づいて制御される。制御ピストン
106には、制御用モータ100の駆動トルクに応じた
駆動力が加えられ、制御圧室120,122の液圧は、
制御ピストン106に加えられる駆動力に対応する大き
さに制御される。駆動力、すなわち、制御用モータ10
0への供給電流は、ブレーキ操作状態に基づいて決定さ
れる目標値(目標ブレーキ液圧、目標減速度)に実際の
検出値(実ブレーキ液圧、実前後G)が近づくように制
御される。
【0034】本実施形態においては、踏力センサ212
によって検出された踏力に基づいて目標ブレーキ液圧が
求められ、制御圧センサ216によって検出された実際
のブレーキ液圧が目標ブレーキ液圧に近づくように制御
用モータ100への供給電流が制御される。目標値に対
して検出値が小さい場合には増圧制御が行われ、駆動力
が増加させられるが、目標値に対して検出値が大きい場
合には減圧制御が行われ、駆動力が減少させられる。目
標値と検出値とがほぼ同じである場合には保持制御が行
われる。この場合には、制御用モータ100に保持電流
が供給されるようにすることができるが、リザーバ連通
弁132が閉状態に切り換えられるようにしてもよい。
後方室128からの作動液の流出が阻止されるため、制
御用モータ100への供給電流を0にしても、制御ピス
トン106の後退を阻止し得、制御圧室120,122
の液圧を保持することができる。
【0035】流出阻止弁58が開状態に切り換えられる
ため、加圧ピストン30の前進に伴って環状室46の作
動液はリザーバ54に流出させられ、小径加圧が行われ
る。また、リザーバ連通弁132が開状態に切り換えら
れるため、ストロークシミュレータ136が作動許容状
態とされる。運転者はストロークシミュレータ136に
よって反力を受けることになるが、ストロークシミュレ
ータ136の作用中においては、流出阻止弁58が開状
態に保たれるため、常に小径部42で加圧されることに
なり、制御途中で反力の特性が変わることが回避され
る。ブレーキ操作が解除された場合には、各電磁弁は図
示する原位置に戻される。ブレーキシリンダ14,16
の作動液は、制御圧室120,122を経てマスタシリ
ンダ10に戻される。後方室128の作動液は、制御ピ
ストン106の後退に伴ってカップシール109を経て
制御圧室120に供給され、マスタシリンダ10に戻さ
れる。
【0036】また、動力式液圧シリンダ12において制
御ピストン106,108のいずれか一方がボトミング
したか否かまたはボトミングが生じる可能性があるか否
かが検出される。ボトミングまたはボトミングが生じる
可能性があることが検出された場合には、制御ピストン
106が制御用モータ100の制御により後退させられ
る。制御ピストン106を後退させた後に前進させれ
ば、その分、ブレーキシリンダに多くの作動液を供給す
ることができ、作動液不足に起因するブレーキシリンダ
液圧の増圧不足を抑制することができる。動力式液圧シ
リンダ12がポンプとして作動させられるのである。
【0037】液漏れに起因して作動液不足が生じると、
ブレーキシリンダの液圧を十分に高くすることができな
い。運転者は、所望する制動力が得られないため、踏力
を大きくする。その結果、ボトミングが生じることがあ
る。また、クリアランスが大きい場合にも、制御ピスト
ン106のストロークがブレーキシリンダの液圧に対し
て過大となり、ボトミングが生じることがある。以下、
液漏れやクリアランスが大きい場合を作動液不足等の場
合と称する。制御ピストン106のストロークやブレー
キシリンダ液圧が比較的小さい領域において、ストロー
クがブレーキ液圧に対して過大である場合、ストローク
に対してブレーキ液圧が小さい場合等には、ボトミング
が生じる可能性があるとすることができる。この状態
で、制御ピストン106が前進させられれば、将来ボト
ミングが起きると予測することができる。
【0038】例えば、図7に示すように、正常な場合に
は、制御ピストン106の前進に伴ってブレーキ液圧は
破線に沿って増加することになるが、作動液不足が生じ
ると実線に沿って変化する。なお、図において、一点鎖
線は、制御ピストン106の往復運動を行う必要がない
とする許容限界を表す。図に示すように、作動液不足の
場合には、そうでない場合に比較して、ストロークがブ
レーキ液圧に対して大きくなる。そこで、本実施形態に
おいては、(a)制御圧室の液圧であるブレーキ液圧が非
常に小さい設定値以下であって、制御ピストンのストロ
ークが設定値Sk0より大きい場合、すなわち、制御ピス
トンがある程度前進しているにもかかわらず、ブレーキ
液圧が殆ど0(設定圧β1以下)である場合、(b)ストロ
ークが設定値Sk1より大きく、設定圧β1より大きく設
定圧Pw1より小さい場合には、ボトミングが生じる可能
性があるとする。設定圧Pw1は、たとえ、ベーパーロッ
クが生じたとしても、ストロークが設定値Sk1より大き
くなれば、ブレーキ液圧がそれ以上になるはずであると
する大きさである。また、制御ピストン106のストロ
ークが殆どフルストロークに近くであるにも係わらず、
十分な液圧が発生していない場合には実際にボトミング
が生じたとすることができる。本実施形態においては、
(c)制御ピストン106のストロークがフルストローク
に近い設定値β2以上で、ブレーキ液圧が設定圧PBkよ
り小さい場合には、実際にボトミングが生じたとする。
【0039】本実施形態においては、これらの場合に、
動力式液圧シリンダ12をポンプとして機能させる。制
御ピストンを後退させ、前進させるのである。制御ピス
トン106を後退させる場合には、リザーバ連通弁13
2が閉状態に切り換えられる。それに対して、制御ピス
トン106の前進時(ブレーキ液圧の通常制御中)に
は、リザーバ連通弁132が開状態にあるため、制御ピ
ストン106の前進に伴って後方室128の容積が増加
させられると、リザーバ54から逆止弁138,142
を経てまたは開状態にあるリザーバ連通弁132を経て
作動液が供給される。そこで、リザーバ連通弁132が
閉状態にされて、制御ピストン106が後退させられる
と、後方室128の容積の減少によって液圧が増加させ
られ、その液圧がカップシール109を経て制御圧室1
20に供給される。このように、後方室128は制御ピ
ストン106の往復運動によりポンプ室として機能する
のであり、逆止弁138,142によって吸入弁が構成
され、カップシール109によって吐出弁が構成され
る。
【0040】制御ピストンは、(a)の場合、(b)の場合に
は、ブレーキ液圧が設定圧に達した場合のストロークに
基づいて決定された後退ストロークだけ後退させられ
る。図に示すように、後退ストロークの目標値dS*
は、一点鎖線で表される許容限界との隔たりであるdS
0、dS1に基づいて、式 dS*=dSi・Ac1 /(Ac1−Ac2 ) で表す大きさに決定される。ここで、Ac1は制御ピスト
ン106の横断面積であり、制御圧室120に対向する
受圧面積に対応する。Ac2 は制御ピストンロッド11
2の横断面積であり、(Ac1−Ac2 )が後方室128
に対向する受圧面積に対応する。また、iは0または1
である。また、制御ピストン106が後退させられた後
には、通常の制御が行われる。ブレーキ液圧が運転者に
よる要求液圧に近づくように、制御用モータ100が制
御されるのであり、この場合には、制御ピストン106
が直ちに前進させられ、ブレーキ液圧が増加させられ
る。制御ピストン106の後退、前進によって、ストロ
ーク、ブレーキ液圧は、図8に示すように変化する。
(a)の場合においては、ブレーキ液圧が未だ発生してい
ないため、制御ピストン106が後退させられても、ブ
レーキ液圧は0のままである。
【0041】(c)の場合には、制御ピストン106が後
退させられた後、前進させられる。制御ピストン106
がボトミングしているのであり、運転者による制動要求
が実際に満たされない状態にある。制御ピストン106
を後退させた後前進させることによって、ブレーキ液圧
を液圧PBKまで高くするのである。この場合には、制御
ピストン106が一往復させられた場合に、目標液圧P
BKに達するように、後退量が決定されるのであり、ブレ
ーキ液圧が目標値に達するまで後退させられる。本実施
形態においては、ブレーキ液圧の後退量としての減圧量
が不足液圧dPBに基づいて決定されるのであり、減圧
量dPBWが式 dPBW=dPB・Ac2 /(Ac1−Ac2 ) で表される大きさに決定される。制御ピストン106の
後退に伴って制御圧室120の容積が増大するため、そ
れに応じて制御圧室120の液圧が減圧させられるが、
後方室128から作動液が供給されるため、その分を考
慮する。その結果、制御ピストン106を一往復させる
ことによって、ブレーキ液圧を目標液圧PBWにするため
には、ブレーキ液圧が上述減圧量だけ減圧させられるま
で、制御ピストン106を後退させる必要がある。後退
時の目標液圧Pw*は、後退開始時の液圧をPwとした場
合に、式 Pw*=Pw−dPBW となる。液圧が目標液圧Pw*となるまで減圧すればよい
のであり、図9に示すように、制御ピストンを後退させ
た後前進させれば、ブレーキ液圧は目標液圧PBKにな
る。
【0042】ボトミング等が検出された場合には、ファ
ーストフィルの設定値が大きくされる。今回の制動時に
(c)の条件が満たされることによってボトミングが検出
された場合には、そのボトミングが検出された時点の制
御ピストン106のストローク、ブレーキ液圧および予
め記憶された基準値等に基づいて流出阻止弁58が閉状
態から開状態に切り換えられる場合の設定圧が決定され
る。基準値からの隔たりが大きいほど、すなわち、ブレ
ーキ液圧の不足分が大きいほど設定値が大きくされる。
ブレーキ液圧の不足分が大きいほど前もってブレーキシ
リンダに供給される作動液量が多くされる。それによっ
て、作動液の不足を少なくすることができ、次の制動時
にボトミングが生じ難くすることができる。ボトミング
が検出されなかった場合には、設定値は標準値のままで
ある。この場合には、ブレーキ液圧の不足の程度に基づ
いて、標準的に決定されたファーストフィルが終了する
と推定される場合の液圧である設定圧が補正されると考
えることができる。なお、設定圧をボトミングが検出さ
れた時点のストロークやブレーキ液圧に基づいて決定す
ることは不可欠ではない。例えば、ボトミングが検出さ
れた場合と検出されない場合とで異なる設定圧を決めて
おけばよいのであり、検出された場合には設定圧が大き
くされればよい。また、(a)または(b)の条件が満たされ
た場合に設定圧が大きくされるようにすることもでき
る。(a)または(b)の条件が満たされた場合のストローク
等に基づいて設定圧が決定されるようにしたり、予め定
められた大きさだけ標準値より大きい値に決定されるよ
うにしたりすることができる。
【0043】また、ブレーキ系統の失陥が検出される。
前輪側の系統の失陥については、前述のように制御圧セ
ンサ216の出力値に基づいて容易に検出することがで
きる。その他、例えば、動力式液圧シリンダ12におい
て、制御用モータ100への供給電流が設定値以上であ
るにも係わらず制御圧センサ216による検出液圧が設
定圧以下である場合等に、前輪系統が失陥しているとす
ることができる。それに対して、後輪側の系統の失陥に
ついては、(d)制御圧センサ216による検出液圧があ
る程度高いとみなし得る設定圧α3より大きい場合にお
いて、エンコーダ220による検出値に基づく制御ピス
トン106のストロークがフルストロークの70%程度
の値である設定値α1以上であり、かつ、ブレーキ液圧
の増加量に対するストロークの増加量が設定値α2以上
である場合には、制御圧センサ216が設けられてない
側の、すなわち、後輪側のブレーキ系統の失陥であると
される。ここで、設定値α2は、正常な場合より大き
く、前輪側の失陥時より小さい値である。
【0044】本実施形態においては、ブレーキ液圧は図
3のフローチャートで表すブレーキ液圧制御プログラム
の実行に従って制御される。ステップ1(以下、S1と
略称する。他のステップについても同様とする)におい
て、ブレーキスイッチ211がONか否かが判定され、
S2において、系統失陥が検出されたか否かが判定さ
れ、S3において、ブレーキ液圧が設定圧より大きいか
否かが判定される。ブレーキスイッチ211がON状態
でない場合、前回の制動時に系統失陥が検出された場
合、あるいは、ブレーキスイッチ211がON状態であ
っても、ブレーキ液圧が設定圧以下の間は、動力式液圧
シリンダ12における制御は行われない。S4,5にお
いて、マスタ遮断弁94,96、流出阻止弁58,リザ
ーバ連通弁132は図示する原位置とされ、制御用モー
タ100は非作動状態とされる。ブレーキペダル34の
踏込みに応じて加圧室36,38に液圧が発生させら
れ、その液圧がブレーキシリンダ14,16に供給され
て、ブレーキが作動させられる。この場合には、環状室
46からも作動液が供給される。なお、電気系統等の異
常に起因して流出阻止弁58が閉状態のままになって
も、環状室46の液圧がリリーフ弁56のリリーフ圧以
上になることはないのであり、ブレーキペダル34の前
進は許容される。
【0045】ブレーキ液圧が設定圧に達すると、S6,
7において、ファーストフィル終了フラグがセットされ
て、流出阻止弁58が開状態に切り換えられ、マスタ遮
断弁94,96が閉状態に切り換えられる。ファースト
フィル終了フラグは一回のブレーキ作動が終了するとリ
セットされる。S8〜10において、ボトミングまたは
ボトミングの可能性(例えば、将来、ボトミングが生じ
ると予測された場合であって、その可能性があるまたは
可能性が高い場合)が検出されたか否かが判定される。
これらボトミングまたはボトミングの可能性(以下、ボ
トミング等と称する)が検出されたか否かは、後述する
フラグがセット状態にあるか否かに基づいて判定される
のであり、ボトミング等が検出されない場合には、S1
1において、リザーバ連通弁132が開状態にされ、S
12において制御用モータ100への供給電流が制御さ
れる。前述のように、ブレーキシリンダ14,16の液
圧が運転者の所望する目標液圧に近づくように制御され
る。それに対して、ボトミング等が検出された場合に
は、それに応じた制御が行われる。前述の条件(a)また
は(b)が満たされることによって、ボトミングの可能性
があるまたは可能性が高いとされた場合(ボトミングが
生じると予測された場合)には、S13または14にお
いて、制御ピストン106が後退させられ、その後に、
S11,12において、通常の制御が行われる。条件
(c)が満たされることによってボトミングが検出された
場合には、S15において制御ピストン106が往復移
動させられる。
【0046】ボトミング等の検出は、図4のボトミング
等検出プログラムの実行に従って行われる。S51にお
いて、ブレーキスイッチ211がON状態にあるか否か
が判定され、ON状態にある場合には、S52において
ファーストフィル終了フラグがセット状態にあるか否か
が判定される。ファーストフィルが終了する以前である
場合には、S53において、前回制動時にボトミングc
が検出されたか否かが判定される。前回の制動時にボト
ミングcが検出された場合には、S54〜56におい
て、そのボトミングが検出された時点の制御ピストン1
06のストローク、ブレーキ液圧および予め記憶された
基準値等に基づいて設定圧が決定される。また、前回の
制動時にボトミングが検出されない場合には、S57に
おいて、設定値は標準値にされる。次に、S58,5
9,60において、それぞれ、前述の条件(a)、(b)、
(c)が満たされるか否かが判定される。これら条件は同
時に満たされることはない。条件(a)が満たされた場合
には、S61において、ボトミング予測aフラグがセッ
トされ、S62において、その時点のストロークSpが
記憶される。条件(b)が満たされた場合には、S63,
64においてボトミング予測bフラグがセットされ、ス
トロークSpが記憶される。条件(c)が満たされた場合に
は、S65において、ボトミングcフラグがセットされ
て、S66において、その時点のストローク、ブレーキ
液圧が記憶される。それに対して、S67において失陥
条件(d)が満たされるか否かが判定され、満たされた場
合には、S68において失陥フラグがセットされる。
【0047】ボトミング予測aフラグがセットされた場
合には、S13が実行される。図5のフローチャートに
示すように、S131において、ボトミング(a)が検出
された時点のストロークSpから図7に示す許容値Sk0
を引いた値がストローク過剰量dS0とされ、S132
において、ストローク過剰量dS0に基づいて目標後退
ストロークdS*が前述のように決定される。S13
3,134において、リザーバ連通弁132が閉状態に
切り換えられて、制御用モータ100が逆方向に回転さ
せられる。S135において、後退ストロークが目標後
退ストロークに達したか否かが判定され、達しない場合
は、モータの逆転が継続して続けられ制御ピストン10
6が後退させられる。後退ストロークが目標後退ストロ
ークに達すると、S36において、ボトミング予測aフ
ラグがリセットされ、その後、S11,12が実行され
る。制御ピストン106の後退により、ブレーキ液圧が
減圧させられたため、制御用モータ100は正方向に回
転させられ、制御圧室120の液圧が運転者の所望する
目標液圧に達するまで増加させられることになる。ボト
ミング予測bフラグがセットされた場合には、S14が
実行されるが、この場合には、許容値がSk1とされるこ
とがS13の実行と異なるが、それ以外の実行について
は同様であるので、説明及び図示を省略する。
【0048】ボトミングcフラグがセットされた場合に
は、S15において、制御ピストン106の往復運動が
行われる。S151において、許容値PBKに対するブレ
ーキ液圧の不足分dPBが求められ、S152におい
て、ブレーキ液圧の不足分dPBに基づいて後退時の目
標液圧が求められる。S153、154において、リザ
ーバ連通弁132が閉状態にされ、制御用モータ100
が逆方向に回転させられる。S155において、ブレー
キ液圧が後退時の目標液圧Pw*まで減圧させられたか否
かが判定される。目標液圧Pw*まで低下した場合には、
S155の判定YESとなり、次に、S156〜158
において、制御ピストン106が前進させられる。S1
56において、リザーバ連通弁132が開状態にされ、
S157において制御用モータ100が正方向に回転さ
せられる。S157において、目標液圧PBKに達したか
否かが判定される。目標液圧PBKに達するまで前進させ
られるのであるが、この場合には、後退した分前進させ
られることになり、制御ピストン106は再びボトミン
グ近くまで前進させられることになる。目標液圧PBKに
達した場合には、S159において、ボトミングcフラ
グがリセットされる。次に、S11,12が実行される
が、この場合には、目標液圧PBKにあるのであり、ブレ
ーキ液圧が運転者の所望する液圧に達している場合に
は、液圧が保持される。ブレーキ液圧がPBk以下であれ
ば、再び、S10において、ボトミングc条件が満たさ
れることになり、S15においてピストンの往復移動が
行われることになる。
【0049】このように、本実施形態においては、ボト
ミング等が検出された場合には、制御ピストン106が
往復運動させられる。その分、ブレーキシリンダに多量
の作動液を供給することができ、ブレーキシリンダの液
圧を増加させることができる。動力式液圧シリンダ12
の容量を大きいものとしなくても、ブレーキシリンダに
多量の作動液を供給することができるのであり、動力式
液圧シリンダ12の大形化を回避することができる。
【0050】本実施形態においては、ブレーキECU2
00の図4のボトミング等検出プログラムを記憶する部
分、実行する部分等によりボトミング検出部が構成さ
れ、ブレーキ液圧制御プログラムを表すフローチャート
のS11〜15等を記憶する部分、実行する部分等によ
りピストン制御部が構成され、ピストン制御部のうち、
S132,152を記憶する部分、実行する部分等によ
り後退量決定部が構成される。また、ブレーキECU2
00のS4,7を記憶する部分、実行する部分等により
マスタシリンダ遮断弁制御部が構成され、カップシール
109等により作動液流入許容装置が構成される。さら
に、流出阻止弁58,制御圧センサ216,ブレーキE
CU200のS3,4,7等を記憶する部分、実行する
部分等によりファーストフィル装置が構成される。ファ
ーストフィル装置のうちの、S53〜56を記憶する部
分、実行する部分等により設定圧決定部が構成され、S
4,7を記憶する部分、実行する部分等により制御弁制
御部が構成される。設定圧決定部はボトミング時情報対
応設定圧決定部でもある。
【0051】なお、上記実施形態においては、条件(c)
が、ストロークがボトミング近くになった場合に、ブレ
ーキ液圧Pwが設定圧PBK以下であることとされてお
り、設定圧PBKが一定とされていたが、設定圧PBkが段
階的に大きくされるようにすることができる。制御ピス
トン106が往復移動させられる毎に、設定圧が大きく
されるようにするのである。このようにすれば、フェー
ドが生じた場合等に、ブレーキ液圧を通常制御時より大
きくすることができ、大きな制動力を得ることができ
る。フェードが生じたことは、ストロークと減速度との
関係、踏力と減速度との関係に基づいて検出することが
できる。また、ストロークがボトミング近くになった場
合において、制御用モータ100への供給電流が増加傾
向にある場合、踏力が増加傾向にある場合には運転者が
大きな制動力を要求しているが、要求が満たされない状
態にあるとすることができ、この場合に、制御ピストン
106を1回以上往復運動させることは有効である。
【0052】また、上記実施形態においては、失陥が検
出された場合には、動力式液圧シリンダ12による制御
が行われないようにされていたが、制御が行われるよう
にすることもできる。この場合においても、制御ピスト
ン106が往復運動させられることになるため、制動力
の低下を抑制することができる。さらに、制御ピストン
106を後退させる場合に、制御用モータ100を逆方
向に回転させることは不可欠ではない。制御圧室120
の液圧により制御ピストン106は後退させられるので
あり、制御圧室120の液圧と後方室128の液圧とで
決まる位置まで後退させられる。この場合には、制御ピ
ストン106を速やかに後退させることができないた
め、速やかに後退させる場合には、制御用モータ100
を逆方向に回転させることが望ましい。
【0053】また、液圧ブレーキ装置は、上記実施形態
におけるそれに限らない。以下、各図において上記実施
形態におけるブレーキ回路と異なる部分を示す。例え
ば、図10に示す液圧ブレーキ装置においては、液通路
37,39の動力式液圧シリンダ12の下流側、すなわ
ち、制御圧室120、122と個別液圧制御弁装置16
6,168との間の部分には、電磁開閉弁としてのブレ
ーキシリンダ遮断弁300,302が設けられる。制御
ピストン106が後退させられる場合にブレーキシリン
ダ遮断弁300,302が閉状態にされれば、ブレーキ
シリンダ液圧の低下を阻止することができる。制御ピス
トン106が前進させられる場合に、ブレーキシリンダ
遮断弁300,302が開状態に切り換えるのであり、
制御ピストン106の前進に伴ってブレーキシリンダ1
4,16の液圧を増加させることができる。
【0054】本実施形態においては、制御ピストン10
6の後退に伴って制御圧室120の液圧が低下しないた
め、ボトミングcが検出された場合においても、ブレー
キ液圧に基づかないで、ストロークに基づいて制御ピス
トン106が往復移動させられることになる。また、制
御ピストン106の後退時には、マスタ遮断弁94,9
6を開状態とすることが望ましい。ブレーキシリンダ遮
断弁300,302を閉状態にしたことによって、ブレ
ーキシリンダ側から作動液が供給されなくなっても、マ
スタシリンダ10から作動液が供給されるようにすれ
ば、制御圧室120,122が負圧になることを良好に
回避することができる。図11のフローチャートに示す
ように、制御ピストン106が後退させられる場合に、
S133a,133bにおいて、ブレーキシリンダ遮断
弁300,302が閉状態にされるとともに、マスタ遮
断弁94,96が開状態にされる。そして、目標後退ス
トロークだけ後退させた後に、S135a,135bに
おいて、ブレーキシリンダ遮断弁300,302が開状
態に、マスタ遮断弁94,96が閉状態にされる。本実
施形態においては、制御圧室120がポンプ室として機
能すると考えることができる。この場合には、カップシ
ール109によって吸入弁(作動液供給許容装置)が構
成され、ブレーキシリンダ遮断弁300,302によっ
て吐出弁が構成されることになる。また、ブレーキEC
U200のうち、S133a,135a等を記憶する部
分、実行する部分等によりブレーキシリンダ遮断弁制御
部が構成される。
【0055】なお、制御圧センサ216をブレーキシリ
ンダ遮断弁300,302より上流側に設けたり、制御
圧センサ216とは別のセンサを上流側に設けたりすれ
ば、制御圧室120の液圧に基づいて、制御ピストン1
06を後退させることができる。また、ブレーキシリン
ダ遮断弁300,302が、制御圧室120の液圧がブ
レーキシリンダの液圧より大きくなった場合に閉状態か
ら開状態に切り換えられるようにすることができる。液
圧センサをブレーキシリンダ遮断弁300,302の両
側に設ければ、これらの差に基づいて開閉制御すること
が可能なのである。図12のフローチャートに示すよう
に、S158aにおいて、ブレーキ液圧Pwが制御室1
20の液圧PBより大きくなった場合に、S158bに
おいて、ブレーキシリンダ遮断弁300,302が開状
態にされる。本実施形態においては、ブレーキシリンダ
の液圧の低下を確実に防止することができる。なお、ブ
レーキシリンダ遮断弁300,302の両側の液圧をそ
れぞれ検出しなくても、制御ピストン106のストロー
クに基づいて制御圧室の液圧を推定することができるた
め、推定された制御圧と検出されたブレーキ液圧とを比
較することによって、ブレーキシリンダ遮断弁300,
302が開状態に切り換えられるようにすることができ
る。
【0056】また、図13に示す液圧ブレーキ装置にお
いては、液通路134のストロークシミュレータ136
と逆止弁138との間の部分と液通路37のマスタ遮断
弁94と制御圧室120との間の部分とが、液通路32
0によって接続され、液通路320に、リザーバ54か
ら制御圧室120への作動液の流れを許容し、逆向きの
流れを阻止する逆止弁322が設けられる。液通路13
0,140,320,37によって制御圧室120とリ
ザーバ54とが接続されるが、これらの間には、2つの
逆止弁142,322が位置することになる。制御圧室
120の容積の増加に伴ってリザーバ54からこれら逆
止弁142,322を経て作動液が供給される。これら
逆止弁142,322によれば、制御圧室120からの
リザーバ54,ストロークシミュレータ136への作動
液の流出を阻止することができる。本実施形態において
は、リザーバ連通弁132,逆止弁322,142等に
よって作動液流入許容装置が構成され、ブレーキシリン
ダ遮断弁300,302によって吐出弁が構成される。
【0057】さらに、図14に示す液圧ブレーキ装置に
おいては、ブレーキシリンダ遮断弁300,302を設
ける代わりに、増圧制御弁170が利用される。また、
逆止弁173が設けられない。制御ピストン106の後
退時に、増圧制御弁170を閉状態にすれば、ブレーキ
シリンダの液圧の低下を阻止することができる。
【0058】また、図15に示す液圧ブレーキ装置にお
いては、後方室128と、液通路37のブレーキシリン
ダ遮断弁300,302の下流側の部分とが液通路35
0によって接続され、液通路350の途中に、後方室1
28から液通路37への作動液の流れを許容し、逆向き
の流れを阻止する逆止弁352が設けられる。この場合
には、制御ピストン106とハウジング104との間に
はカップシールではなく、Oリング354が設けられ
る。Oリング354によって、制御圧室120と後方室
128とが遮断され、後方室128から制御圧室120
への作動液の流出が阻止される。また、制御ピストン1
06の後退時にはマスタ遮断弁94,96が開状態に切
り換えられる。それによって、制御圧室120へマスタ
シリンダ10から作動液が補給されることになる。本実
施形態においては、液通路350および逆止弁352に
よって作動液供給許容装置360が構成される。
【0059】制御ピストン106の後退に伴って後方室
128の液圧が増加させられ、ブレーキシリンダ液圧よ
り高くなると、後方室128の液圧がブレーキシリンダ
14,16に直接供給される。制御ピストン106の後
退時にも、ブレーキシリンダ液圧を増加させることがで
きるのである。また、制御ピストン106の後方室12
8に対向する受圧面積は、制御圧室120に対向する受
圧面積より小さくされているため、制御ピストン106
を後退させる場合には、前進させる場合に比較して、大
きな液圧を発生させることができるのであり、動力式液
圧シリンダ12において発生させ得る最大液圧を大きく
することができる。制御用モータ100を大きな駆動ト
ルクを発生可能なものとする必要がないのであり、制御
用モータ100を能力が高いものとしなくても、最大液
圧を大きくすることができる。さらに、ブレーキシリン
ダの液圧が比較的低い間は、制御ピストン106を前進
させることによって、ブレーキシリンダに大きな流量で
作動液を供給することができる。ブレーキシリンダの液
圧が高くなった場合は、制御ピストン106を後退させ
れば、大きな液圧の作動液を供給することが可能とな
る。この場合には、大きな流量で作動液を供給すること
はできないが、制御のために大きな流量が必要になるこ
とは殆どない。なお、作動液供給許容装置360は、逆
止弁354の代わりに、電磁開閉弁を含むものとするこ
ともできる。制御ピストン106の前進時に閉状態、後
退時に開状態とされるようにする。
【0060】さらに、図16に示す液圧ブレーキ装置の
ように、図13に示す態様と図15に示す態様とを組み
合わせた態様のものとすることができる。また、図17
に示すように、後方室128と液通路37,39の両方
との間にそれぞれ作動液供給装置360を設けることも
できる。このようにすれば、後方室128の液圧を前輪
側のブレーキシリンダにも後輪側のブレーキシリンダに
も供給することが可能となる。さらに、図18に示すよ
うに、マスタ遮断弁94,96と並列に、マスタシリン
ダ側から制御圧室120,122に向かう方向の流れを
許容し、逆向きの流れを阻止する逆止弁370、372
を設けることができる。このようにすれば、制御ピスト
ン106の後退時にマスタ遮断弁94,96を開状態に
切り換えなくても、マスタシリンダ10から制御圧室1
20,122に作動液を供給することができる。また、
通常の制御中においても、マスタシリンダの液圧が高く
なった場合に、制御圧室120,122に高圧の作動液
を供給することが可能となる。
【0061】また、流出阻止弁58,リザーバ連通弁1
32、マスタシリンダ遮断弁94,96、ブレーキシリ
ンダ遮断弁300,302の少なくとも1つは、前後の
差圧を供給電流の大きさに応じた大きさに制御可能なリ
ニア制御弁とすることもできる。その他、本発明は、
〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果〕の欄に記載の態様の他、当業者による種々の変更,
改良を施した態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるブレーキ装置の回路
図(一部断面図)である。
【図2】上記ブレーキ装置に含まれるブレーキ液圧制御
装置周辺を表す図である。
【図3】上記ブレーキ液圧制御装置のROMに格納され
たブレーキ液圧制御プログラムを表すフローチャートで
ある。
【図4】上記ブレーキ液圧制御装置のROMに格納され
たボトミング等検出プログラムを表すフローチャートで
ある。
【図5】上記ブレーキ液圧制御プログラムの一部を表す
フローチャートである。
【図6】上記ブレーキ液圧制御プログラムの一部を表す
フローチャートである。
【図7】上記ブレーキ装置の動力式液圧シリンダにおけ
る制御圧とストロークとの関係を示す図である。
【図8】上記ブレーキ液圧制御装置による一制御例を示
す図である。
【図9】上記ブレーキ液圧制御装置による一制御例を示
す図である。
【図10】本発明の別の一実施形態であるブレーキ装置
の回路図の一部である。
【図11】上記ブレーキ装置のブレーキ制御装置のRO
Mに格納されたブレーキ液圧制御プログラムの一部を表
すフローチャートである。
【図12】上記ブレーキ液圧制御プログラムの一部を表
すフローチャートである。
【図13】本発明のさらに別の一実施形態であるブレー
キ装置の回路図の一部である。
【図14】本発明の別の一実施形態であるブレーキ装置
の回路図の一部である。
【図15】本発明のさらに別の一実施形態であるブレー
キ装置の回路図の一部である。
【図16】本発明の別の一実施形態であるブレーキ装置
の回路図の一部である。
【図17】本発明のさらに別の一実施形態であるブレー
キ装置の回路図の一部である。
【図18】本発明の別の一実施形態であるブレーキ装置
の回路図の一部である。
【符号の説明】
10 マスタシリンダ 12 動力式液圧シリンダ 14,16 ブレーキシリンダ 58 流出阻止弁 94,96 マスタ遮断弁 100 制御用モータ 109 カップシール 132 リザーバ連通弁 136 ストロークシミュレータ 138 逆止弁 140 液通路 142 逆止弁 170 増圧制御弁 200 ブレーキECU 216 制御圧センサ 220 エンコーダ 300,302 ブレーキシリンダ遮断弁 352 逆止弁 360 作動液供給許容装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 貴之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3D046 BB28 CC02 DD03 EE01 FF04 HH01 HH16 HH36 KK12 LL02 LL05 LL23 LL29 LL50 3D048 BB26 BB34 CC05 CC65 DD02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液圧により作動するブレーキシリンダを備
    えたブレーキと、ハウジングと、そのハウジングに液密
    かつ摺動可能に嵌合されて、動力駆動源により作動させ
    られるピストンとを含み、そのピストンの前方の制御圧
    室の作動液を前記ブレーキシリンダに供給する動力式液
    圧シリンダと、 前記動力駆動源を制御することにより、前記制御圧室の
    液圧を制御して、前記ブレーキシリンダの液圧を制御す
    るブレーキ液圧制御装置とを含むブレーキ装置であっ
    て、 前記ブレーキ液圧制御装置が、 前記ピストンのボトミングとボトミングが生じる可能性
    との少なくとも一方を検出するボトミング検出部と、 そのボトミング検出部によりボトミングまたはボトミン
    グの可能性が検出された場合に、前記ピストンに後退と
    前進とを行わせるピストン制御部と、 そのピストン制御部によって前記ピストンが後退させら
    れる場合に、前記ブレーキシリンダ以外の部分から前記
    制御圧室への作動液の流入を許容する作動液流入許容装
    置とを含むことを特徴とするブレーキ装置。
  2. 【請求項2】前記ピストン制御部が、前記ボトミング検
    出部によりボトミングまたはボトミングの可能性が検出
    された時点における前記ピストンのストロークと前記制
    御圧室の液圧との少なくとも一方に基づいて前記ピスト
    ンを後退させる量を決定するピストン後退量決定部を含
    む請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 【請求項3】前記ブレーキ液圧制御装置が、 前記制御圧室と前記ブレーキシリンダとの間に設けら
    れ、これら制御圧室とブレーキシリンダとを連通させる
    連通状態とこれらを遮断する遮断状態とに切り換え可能
    なブレーキシリンダ遮断弁と、 前記ピストン制御部によって前記ピストンが後退させら
    れる場合に、前記ブレーキシリンダ遮断弁を遮断状態に
    切り換えるブレーキシリンダ遮断弁制御部とを含む請求
    項1または2に記載のブレーキ装置。
  4. 【請求項4】当該ブレーキ装置が前記ブレーキシリンダ
    を複数含み、 前記ブレーキ液圧制御装置が、 それらブレーキシリンダの各々と前記制御圧室との間に
    設けられた増圧制御弁と、前記ブレーキシリンダの各々
    と低圧源との間に設けられた減圧制御弁とをそれぞれ含
    む複数の個別液圧制御弁装置と、 前記増圧制御弁と減圧制御弁との少なくとも一方を制御
    することによって、前記ブレーキシリンダの液圧を、車
    輪の制動スリップ状態が適正状態に保たれる状態にそれ
    ぞれ制御するアンチロック制御部とを含み、前記増圧制
    御弁が、前記ブレーキシリンダ遮断弁として機能する請
    求項3に記載のブレーキ装置。
  5. 【請求項5】前記動力式液圧シリンダが、さらに、前記
    ピストンの後方に形成された後方室を含み、 当該ブレーキ装置が、 その後方室と、前記制御圧室と前記ブレーキシリンダと
    の間の液通路の前記ブレーキシリンダ遮断弁よりブレー
    キシリンダ側の部分との間に、前記ピストンが後退させ
    られる場合に、前記後方室から前記ブレーキシリンダへ
    の作動液の供給を許容する作動液供給許容装置と、 前記ピストンが後退させられる場合に、前記後方室から
    作動液が前記ブレーキシリンダ以外に流出することを阻
    止する後退時流出阻止装置とを含む請求項3または4に
    記載のブレーキ装置。
  6. 【請求項6】前記動力式液圧シリンダが、さらに、前記
    ピストンの後方に形成された後方室を含み、 当該ブレーキ装置が、 作動液源と、 その作動液源と前記後方室との間に設けられ、作動液源
    から後方室への作動液の流れを許容し、逆向きの流れを
    阻止する吸入弁と、 前記後方室と前記制御圧室との間に設けられ、後方室か
    ら制御圧室への作動液の流れを許容し、逆向きの流れを
    阻止する吐出弁とを含み、その吐出弁が前記制御圧室作
    動液供給許容装置として機能する請求項3または4に記
    載のブレーキ装置。
  7. 【請求項7】当該ブレーキ装置が、ブレーキ操作部材の
    操作に応じた液圧を発生させるマスタシリンダを含み、 前記ブレーキ液圧制御装置が、 そのマスタシリンダと前記制御圧室との間に設けられ、
    これら制御圧室とマスタシリンダとを連通させる連通状
    態とこれらを遮断する遮断状態とに切り換え可能なマス
    タシリンダ遮断弁と、 前記動力駆動源の制御により前記ブレーキシリンダの液
    圧が制御される場合に前記マスタシリンダ遮断弁を遮断
    状態とし、前記ピストン制御部により前記ピストンが後
    退させられる場合に連通状態とするマスタシリンダ遮断
    弁制御部とを含み、前記マスタシリンダ遮断弁およびマ
    スタシリンダ遮断弁制御部が前記作動液流入許容装置と
    して機能する請求項1ないし6のいずれか1つに記載の
    ブレーキ装置。
  8. 【請求項8】液圧により作動するブレーキシリンダを備
    えたブレーキと、ハウジングと、そのハウジングに液密
    かつ摺動可能に嵌合され、ブレーキ操作部材に連携させ
    られた加圧ピストンとを含み、その加圧ピストンの前進
    に伴って前方の加圧室の作動液を前記ブレーキシリンダ
    に供給するマスタシリンダと、 そのマスタシリンダにおいて前記加圧ピストンの同じス
    トローク変化量に対する前記ブレーキシリンダへの作動
    液供給量を、前記ブレーキシリンダの液圧が設定圧以下
    の間は、設定圧より大きくなった後より多くするファー
    ストフィル制御装置と、 ハウジングと、そのハウジングに液密かつ摺動可能に嵌
    合されて、動力駆動源により作動させられる制御ピスト
    ンとを含み、その制御ピストンの前方の制御圧室の作動
    液を前記ブレーキシリンダに供給する動力式液圧シリン
    ダと、 前記ブレーキシリンダを前記マスタシリンダから遮断し
    た状態で、前記動力駆動源の制御により、前記制御圧室
    の液圧を制御して、前記ブレーキシリンダの液圧を制御
    するブレーキ液圧制御装置とを含み、かつ、前記ファー
    ストフィル制御装置が、 前記動力式液圧シリンダにおける前記制御ピストンのボ
    トミングとボトミングが生じる可能性との少なくとも一
    方を検出するボトミング検出部と、 そのボトミング検出部によりボトミングまたはボトミン
    グの可能性が検出された場合に検出されない場合より、
    前記設定圧を大きくする設定圧決定部とを含むことを特
    徴とするブレーキ装置。
  9. 【請求項9】前記マスタシリンダの加圧ピストンが、大
    径部と小径部とを備えた段付き形状を成し、前記ハウジ
    ングとの間に第1加圧室と第2加圧室とを形成するもの
    であり、マスタシリンダが、加圧ピストンの前進に伴っ
    て第1加圧室と第2加圧室とから前記ブレーキシリンダ
    に作動液を供給可能なものであり、 当該ブレーキ装置が、 作動液源と、 前記マスタシリンダと前記制御圧室との間に設けられ、
    これら制御圧室とマスタシリンダとを連通させる連通状
    態とこれらを遮断する遮断状態とに切り換え可能なマス
    タシリンダ遮断弁とを含み、 前記ファーストフィル制御装置が、 前記作動液源と前記第1加圧室との間に設けられ、前記
    ブレーキシリンダの液圧が前記設定圧以下の間は第1加
    圧室の作動液の作動液源への流出を阻止し、前記設定圧
    より大きくなった後は第1加圧室の作動液の作動液源へ
    の流出を許可する流出阻止弁と、 前記ブレーキシリンダの液圧が設定圧より大きくなった
    後に、前記流出阻止弁を流出許可状態とするとともに前
    記マスタシリンダ遮断弁を遮断状態とする制御弁制御部
    とを含む請求項8に記載のブレーキ装置。
  10. 【請求項10】前記設定圧決定部が、前記設定圧を、前
    記ボトミング検出部によってボトミングまたはボトミン
    グの可能性が検出された時点における前記制御ピストン
    のストロークと前記制御圧室の液圧との少なくとも一方
    に基づいて決定するボトミング時情報対応設定圧決定部
    を含む請求項8または9に記載のブレーキ装置。
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