JP2016165913A - 車両用制動システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】通信ネットワークの異常等の故障が車両用制動システム10で発生したときは、第1、第2遮断弁60a,60bを開いて、スレーブシリンダ16とマスタシリンダ34とを連通させる。また、モータ72の駆動により、第1及び第2スレーブピストン77a,77bを現在の位置を維持するように制御する。その後、ブレーキペダル12の操作が解除された際には、当該モータ72の動作を停止する。
【選択図】図1
Description
このような、バイ・ワイヤ・ブレーキ・システムにおいて、バイ・ワイヤにより摩擦制動力を発生させるときは、前記遮断弁を閉じ、ブレーキペダルの操作量等に応じてモータでスレーブシリンダを駆動して摩擦制動力を発生させる。
本発明は、バイ・ワイヤ・ブレーキ・システムを適用した車両用制動システムにおいて、バックアップの際における制動力の低下を防止することを目的とする。
本発明によれば、バックアップの際に電気的液圧発生部のピストンの現在の位置を維持するようにして、制動力の低下を防止することができる。
本発明によれば、運転者が次回ブレーキペダルを操作した場合でも、ピストンは初期位置にあるので、液損は発生しないようにすることができる。
本発明によれば、ピストンを前後動作させることで、ブレーキ液のエア噛みを解消してブレーキ液圧不足に対処することができる。
図1は、本発明の一実施の形態である車両用制動システム10の全体構成の説明図である。まず、車両用制動システム10の概略構成について説明する。車両用制動システム10は、車両における摩擦制動力を発生するための装置である。具体的には、車両用制動システム10は、バイ・ワイヤ・ブレーキ・システムなどから構成される。
その他の入力装置14、スレーブシリンダ16、車両挙動安定化装置18などの構成や動作は公知であるため、詳細な説明は省略する。
図2は、車両用制動システム10の制御系の電気的な接続を示すブロック図である。制御部101は、車両用制動システム10を集中的に制御する制御装置である。制御部101には、前記のモータ72と、第1遮断弁60aと、第2遮断弁60bとが接続されている。
制御部101は、マイクロコンピュータを中心に構成され、当該制御部101が車両の通信システムであるCAN(Controller Area Network)と通信を行う通信制御装置111を備えている。また、制御部101は、所定の故障を検出する故障検出部121、第1、第2遮断弁60a,60bの開閉を制御する弁制御部122、モータ72の駆動を制御する駆動制御部123の各機能を実行する。
車両用制動システム10において所定の故障が発生していたときは(S1のYes)、故障検出部121は、当該故障が前記のブレーキ液のエア噛みか否かを判断する(S2)。当該故障が前記のエア噛みであるときは(S2のYes)、S7に移行する。
すなわち、図1に示すスレーブシリンダ16の状態は、モータ72によってボールねじ軸75を図示左方向に駆動し、第1及び第2スレーブピストン77a,77bをコイルばね76a,76bに抗して移動させて、当該スレーブシリンダ16でブレーキ液圧を発生させている状態である。
図3において、駆動制御部123は、S4の状態を、運転者によりブレーキペダル12の操作が解除されるまで維持する(S5のNo)。そして、運転者によりブレーキペダル12の操作が解除されると(S5のYes)、モータ72を駆動して第1及び第2スレーブピストン77a,77bを初期位置に戻す(S6)。
すなわち、第1、第2遮断弁60a,60bを閉じた状態で、第1及び第2スレーブピストン77a,77bを前後動作(ポンピング動作)させることで、ブレーキ液のエアを抜けるようにしてエア噛みを解消させ、エア噛みによるブレーキ液圧不足に対処することができる。
また、ブレーキ液のリークの場合は、第1及び第2スレーブピストン77a,77bを前後動作(ポンピング動作)させることで、リークするブレーキ液量よりも多くのブレーキ液を補充できるので、当該前後動作(ポンピング動作)をさせない場合に比べて、長い時間の加圧ができる。
16 スレーブシリンダ(電気的液圧発生部)
34 マスタシリンダ
60a 第1遮断弁(弁)
60b 第2遮断弁(弁)
72 モータ(電気的アクチュエータ)
77a 第1スレーブピストン(ピストン)
77b 第2スレーブピストン(ピストン)
112 ブレーキペダルストロークセンサ
121 故障検出部
122 弁制御部
123 駆動制御部
Claims (3)
- 電気的アクチュエータを作動させることによりピストンを駆動して、液圧で車両に制動力を発生させる電気的液圧発生部と、
前記電気的液圧発生部に連通し、ブレーキペダルの操作により液圧を発生するマスタシリンダと、
前記電気的液圧発生部と前記マスタシリンダとの連通を開閉する弁と、
システムの所定の故障を検出する故障検出部と、
前記故障検出部で前記故障を検出したときは、前記弁を開いて前記マスタシリンダの液圧を前記電気的液圧発生部側に伝達する弁制御部と、
前記故障検出部で前記故障を検出したときは、前記ピストンの現在の位置を維持するように前記電気的アクチュエータを制御する駆動制御部とを備えることを特徴とする車両用制動システム。 - 前記ブレーキペダルの操作量を検出するブレーキペダルストロークセンサを備え、
前記駆動制御部は、前記ピストンの現在の位置を維持するように前記電気的アクチュエータの制御を開始した後、前記ブレーキペダルストロークセンサにより前記ブレーキペダルの操作が解除されたことを検出したときは、前記ピストンを初期位置に戻すように前記電気的アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用制動システム。 - 前記弁制御部は、前記故障検出部で検出した前記故障がシステム内でのブレーキ液のエア噛みがあった場合は、前記弁を閉じた状態にし、
前記駆動制御部は、前記故障検出部で検出した前記故障が前記エア噛みであった場合は、前記ピストンの現在の位置の維持に代えて、当該ピストンに前後動作をさせるように前記電気的アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用制動システム。
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