JP2009096246A - ブレーキ装置 - Google Patents

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    • B60T8/00Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force
    • B60T8/32Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration
    • B60T8/34Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition
    • B60T8/40Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration having a fluid pressure regulator responsive to a speed condition comprising an additional fluid circuit including fluid pressurising means for modifying the pressure of the braking fluid, e.g. including wheel driven pumps for detecting a speed condition, or pumps which are controlled by means independent of the braking system
    • B60T8/4072Systems in which a driver input signal is used as a control signal for the additional fluid circuit which is normally used for braking
    • B60T8/4081Systems with stroke simulating devices for driver input

Abstract

【課題】 正常時におけるブレーキ操作の開始時のブレーキフィーリングを高めながら、異常時におけるブレーキ液圧の発生を支障なく行えるようにする。
【解決手段】 マスタシリンダ10は、シリンダ41の内部に摺動自在に嵌合するピストン42の前方に区画された液室44に、リリーフポート56aと該リリーフポート56aよりも前方に配置された出力ポート12aおよびリターンポート57とを備え、出力ポート12aはホイールシリンダ15,16およびストロークシミュレータ25の液室29に連通し、リリーフポート56aはリザーバ31に連通するととも、モータシリンダ19F,19Rの正常時に開弁して異常時に閉弁する反力許可弁32を介してストロークシミュレータ25の背室30に連通し、リターンポート57は反力許可弁32およびストロークシミュレータ25の背室30間に連通する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、運転者のブレーキ操作によりブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、車輪を制動するホイールシリンダと、運転者のブレーキ操作に応じてブレーキ液圧を電気的に発生する電気的制動力制御装置と、前記マスタシリンダから供給されるブレーキ液を吸収可能なストロークシミュレータと、前記マスタシリンダにブレーキ液を供給するリザーバとを備え、前記電気的制動力制御装置の正常時には、該電気的制動力制御装置からのブレーキ液圧で前記ホイールシリンダを作動させるとともに、前記電気的制動力制御装置の異常時には、前記マスタシリンダからのブレーキ液圧で前記ホイールシリンダを作動させるブレーキ装置に関する。
ブレーキ液圧を発生するモータシリンダが作動可能な正常時には、運転者がブレーキペダルを踏むことでブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと車輪を制動するホイールシリンダとの連通を踏力遮断弁で遮断した状態で、モータシリンダが発生するブレーキ液圧で液圧ブレーキを作動させ、またモータシリンダが作動不能になる異常時には、踏力遮断弁を開弁してマスタシリンダが発生するブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させ、かつ前記正常時にマスタシリンダが発生するブレーキ液圧をストロークシミュレータで吸収してブレーキペダルのストロークを可能にする、いわゆるBBW(ブレーキ・バイ・ワイヤ)式のブレーキ装置が、下記特許文献1により公知である。
特開2006−111191号公報
ところで、かかるBBW式のブレーキ装置において、正常時にマスタシリンダが発生するブレーキ液圧でストロークシミュレータを作動させて擬似的なペダル反力を発生させる場合、ブレーキペダルの踏み込みに対するペダル反力の立ち上がり段差がコンベンショナルなブレーキ装置に比べて大きくなるため、ブレーキ操作の開始時におけるブレーキフィーリングが悪くなる問題があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、BBW式のブレーキ装置において、正常時におけるブレーキ操作の開始時のブレーキフィーリングを高めながら、異常時におけるブレーキ液圧の発生を支障なく行えるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、運転者のブレーキ操作によりブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、車輪を制動するホイールシリンダと、運転者のブレーキ操作に応じてブレーキ液圧を電気的に発生する電気的制動力制御装置と、前記マスタシリンダから供給されるブレーキ液を吸収可能なストロークシミュレータと、前記マスタシリンダにブレーキ液を供給するリザーバとを備え、前記電気的制動力制御装置の正常時には、該電気的制動力制御装置からのブレーキ液圧で前記ホイールシリンダを作動させるとともに、前記電気的制動力制御装置の異常時には、前記マスタシリンダからのブレーキ液圧で前記ホイールシリンダを作動させるブレーキ装置において、前記ストロークシミュレータは、シリンダの内部にピストンを挟んで液室および背室を区画し、背室に配置したスプリングで前記ピストンを前記液室側に付勢するように構成され、前記マスタシリンダは、シリンダの内部に摺動自在に嵌合するピストンの前方に区画された液室に、リリーフポートと該リリーフポートよりも前方に配置された出力ポートおよびリターンポートとを備え、前記出力ポートは前記ホイールシリンダおよび前記ストロークシミュレータの液室に連通し、前記リリーフポートは前記リザーバに連通するととも、前記正常時に開弁して前記異常時に閉弁する反力許可弁を介して前記ストロークシミュレータの背室に連通し、前記リターンポートは前記反力許可弁および前記ストロークシミュレータの背室間に連通することを特徴とするブレーキ装置が提案される。
尚、実施の形態の第1出力ポート12aは本発明の出力ポートに対応し、実施の形態のモータシリンダ19F,19R,123は本発明の電気的制動力制御装置に対応し、実施の形態の第1ピストン42は本発明のピストンに対応し、実施の形態の第1液室44は本発明の液室に対応し、実施の形態の第1リリーフポート56aは本発明のリリーフポートに対応する。
請求項1の構成によれば、ストロークシミュレータは、シリンダの内部にピストンを挟んで液室および背室を区画し、背室に配置したスプリングでピストンを液室側に付勢するように構成される。またマスタシリンダは、シリンダの内部に摺動自在に嵌合するピストンの前方に区画された液室に、リリーフポートと該リリーフポートよりも前方に配置された出力ポートおよびリターンポートとを備え、出力ポートはホイールシリンダおよびストロークシミュレータの液室に連通し、リリーフポートはリザーバに連通するととも、正常時に開弁して異常時に閉弁する反力許可弁を介してストロークシミュレータの背室に連通し、リターンポートは反力許可弁およびストロークシミュレータの背室間に連通する。
従って、電気的制動力制御装置の正常時に、電気的制動力制御装置からのブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させながら、マスタシリンダから供給されるブレーキ液をストロークシミュレータで吸収させて擬似的なブレーキ反力を発生させる際に、マスタシリンダのピストンがリリーフポートを通過しても、マスタシリンダの液室からリターンポートを介して押し出されたブレーキ液は開弁した反力許可弁を介してリザーバに戻されるため、ストロークシミュレータは作動せず、マスタシリンダのピストンがリターンポートを通過すると初めてストロークシミュレータが作動して反力を発生する。その結果、マスタシリンダのピストンがリリーフポートを通過してからリターンポートを通過するまでの間、ストロークシミュレータによる反力の発生を遅らせることができ、その分だけ反力の立ち上がりを緩やかにして運転者が感じるブレーキフィーリングを高めることができる。
そして電気的制動力制御装置の異常時に、マスタシリンダが発生したブレーキ液圧でホイールシリンダを作動させるとき、反力許可弁が閉弁してマスタシリンダの液室を、リザーバから切り離してストロークシミュレータの液室および背室の両方に連通させることで、ストロークシミュレータが機能を停止するため、マスタシリンダのピストンがリリーフポートを通過したときに液室にブレーキ液圧を発生させてホイールシリンダを支障なく作動させることができる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
図1〜図3は本発明の第1の実施の形態を示すもので、図1は車両用ブレーキ装置の正常時の液圧系統図、図2は図1に対応する異常時の液圧系統図、図3はペダルストロークに対する反力の関係を示すグラフである。
図1に示すように、タンデム型のマスタシリンダ10は、運転者がブレーキペダル11を踏む踏力に応じたブレーキ液圧を出力する第1、第2出力ポート12a,12bを備えており、第1出力ポート12aは例えば左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置13,14に接続されるとともに、第2出力ポート12bは例えば右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置に接続される。図1には、第1出力ポート12aに連なる一方のブレーキ系統だけが図示されており、第2出力ポート12bに連なる他方のブレーキ系統は図示されていないが、一方および他方のブレーキ系統の構造は実質的に同一である。以下、第1出力ポート12aに連なる一方のブレーキ系統について説明する。
マスタシリンダ10の第1出力ポート12aと前輪のディスクブレーキ装置13のホイールシリンダ15とが液路17a〜17fで接続されるとともに、液路17c,17d間から分岐する液路17g〜17iが後輪のディスクブレーキ装置14のホイールシリンダ16に接続される。
液路17b,17c間に常開型電磁弁である踏力遮断弁18が配置され、液路17d,17e間に前輪のモータシリンダ19Fが配置される。モータシリンダ19Fは、液路17d,17e間に配置されたシリンダ20を備えており、そのシリンダ20に摺動自在に嵌合するピストン21は電動モータ22により減速機構23を介して駆動されるもので、ピストン21の前面に形成された液室24にブレーキ液圧を発生させることができる。
同様に、液路17g,17h間に後輪のモータシリンダ19Rが配置される。モータシリンダ19Rは、液路17g,17h間に配置されたシリンダ20を備えており、そのシリンダ20に摺動自在に嵌合するピストン21は電動モータ22により減速機構23を介して駆動されるもので、ピストン21の前面に形成された液室24にブレーキ液圧を発生させることができる。
液路17a,17b間から分岐する液路17kの下流端に接続されたストロークシミュレータ25は、シリンダ26にスプリング27で付勢されたピストン28を摺動自在に嵌合させたもので、ピストン28の反スプリング27側に形成された液室29が液路17kに連通する。ピストン28のスプリング27側に形成された背室30は、液路17m〜17pを介してリザーバ31に連通する。前記液路17m〜17pのうち、液路17n,17o間に常閉型電磁弁である反力許可弁32が配置される。
マスタシリンダ10は、シリンダ41に摺動自在に嵌合する第1ピストン42および第2ピストン43を備えており、第1ピストン42の前方に区画される第1液室44に第1リターンスプリング45が配置され、第2ピストン43の前方に区画される第2液室46に第2リターンスプリング47が配置される。第1ピストン42の後端は、プッシュロッド48を介してブレーキペダル11に接続されており、ブレーキペダル11を踏むと第1、第2ピストン42,43が前進して第1、第2液室44,46にブレーキ液圧が発生する。
第1ピストン42の前部カップシール49および後部カップシール50間に第1背室51が形成され、第2ピストン43の前部カップシール52および後部カップシール53間に第2背室54が形成される。シリンダ41には、その後方から前方に向かって第1サプライポート55a、第1リリーフポート56a、リターンポート57、第2サプライポート55bおよび第2リリーフポート56bが形成される。
第1背室51に連通する第1サプライポート55aと、前部カップシール49の直前の第1液室44に開口する第1リリーフポート56aとは合流し、液路17qおよび液路17pを介してリザーバ31に連通する。第1液室44に開口するリターンポート57は液路17rを介して、液路17m,17n間に連通する。第2背室54に連通する第2サプライポート55bと、前部カップシール52の直前の第2液室46に開口する第2リリーフポート56bとは合流し、液路17sを介してリザーバ31に連通する。
踏力遮断弁18、反力許可弁32およびモータシリンダ19F,19Rの電動モータ22,22の作動を制御する不図示のBBW電子制御ユニットには、マスタシリンダ10が発生するブレーキ液圧を検出する液圧センサSaと、前輪のディスクブレーキ装置13に伝達されるブレーキ液圧を検出する液圧センサSbと、後輪のディスクブレーキ装置14に伝達されるブレーキ液圧を検出する液圧センサSbとが接続される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
図1に示す正常時には、図示せぬBBW電子制御ユニットからの指令で踏力遮断弁18および反力許可弁32のソレノイドが励磁され、踏力遮断弁18が閉弁してマスタシリンダ10およびディスクブレーキ装置13,14間の連通を遮断し、反力許可弁32が開弁してストロークシミュレータ25の背室30およびリザーバ31間を連通させる。この状態で運転者がブレーキペダル11を踏み込んでマスタシリンダ10がブレーキ液圧を発生すると、踏力遮断弁18で閉塞された液路17aのブレーキ液圧を液圧センサSaが検出する。BBW電子制御ユニットは、液圧センサSaが検出したブレーキ液圧に応じた液圧を液路17f,17jに発生させるべく、前輪および後輪のモータシリンダ19F,19Rを作動させる。
その結果、前輪のモータシリンダ19Fの電動モータ22の駆動力が減速機構23を介してピストン21に伝達され、シリンダ20の液室24に発生したブレーキ液圧が液路17e,17fを介してディスクブレーキ装置13のホイールシリンダ15に伝達されて前輪が制動される。このとき、液路17fのブレーキ液圧を液圧センサSbで検出し、そのブレーキ液圧が液路17aの液圧センサSaで検出したブレーキ液圧に応じた液圧になるように電動モータ22の作動がフィードバック制御される。
同様に、後輪のモータシリンダ19Rの電動モータ22の駆動力が減速機構23を介してピストン21に伝達され、シリンダ20の液室24に発生したブレーキ液圧が液路17h,17iを介してディスクブレーキ装置14のホイールシリンダ16に伝達されて後輪が制動される。このとき、液路17iのブレーキ液圧を液圧センサSbで検出し、そのブレーキ液圧が液路17aの液圧センサSaで検出したブレーキ液圧に応じた液圧になるように電動モータ22の作動がフィードバック制御される。
また正常時に運転者がブレーキペダル11を踏んで第1ピストン42が前進したとき、前部カップシール49が第1リリーフポート56aを通過するまで、第1液室44が第1リリーフポート56a、液路17qおよび液路17pを介してリザーバ31に連通することで、第1液室44にブレーキ液圧は発生しない。第1ピストン42が更に前進したとき、前部カップシール49がリターンポート57を通過するまで、第1液室44がリターンポート57、記路17r、液路17n、反力許可弁32、液路17oおよび液路17pを介してリザーバ31に連通することで、第1液室44にブレーキ液圧は発生しない。
第1ピストン42が更に前進して前部カップシール49がリターンポート57を通過すると第1液室44にブレーキ液圧が発生し、そのブレーキ液圧がストロークシミュレータ25の液室29に伝達されてピストン28がスプリング27の弾発力に抗して移動することで、ブレーキペダル11の踏込みに対する反力を発生させることができる。このとき、ストロークシミュレータ25の背室30から押し出されたブレーキ液は、液路17m、液路17n、反力許可弁32、液路17oおよび液路17pを介してリザーバ31に戻される。
このストロークシミュレータ25の作用により、実際には電動モータ22,22の駆動力でディスクブレーキ装置13,14を作動させているにも関わらず、運転者の踏力でディスクブレーキ装置13,14を作動させているのと同等のブレーキフィーリングを得ることができる。
図3は、ブレーキペダル11のペダルストロークに対するブレーキペダル11の反力の関係を示すグラフであり、(A)はリターンポート57を持たない従来例の特性を示し、(B)はリターンポート57を持つ実施の形態の特性を示している。また太い実線はマスタシリンダ10に起因する反力を示し、細い実線はストロークシミュレータ25に起因する反力を示している。
図3(A)に示す従来例は、ブレーキペダル11のストローク=0(非作動位置)からストローク=S1まではブレーキペダル11やプッシュロッド48のガタが詰まる領域であり、その領域ではブレーキペダル11の反力は0である。ブレーキペダル11のストローク=S1から第1ピストン42が前進を開始し、前部カップシール49および後部カップシール50が弾性変形することで反力が急激に立ち上がるが、その後は前部カップシール49および後部カップシール50のシリンダ41に対する摺動抵抗は一定になるため、マスタシリンダ10に起因する反力は一定になる。
ストローク=S2で前部カップシール49が第1リリーフポート56aを通過すると、第1液室44からストロークシミュレータ25の液室29にブレーキ液が供給され、ピストン28が移動を開始する瞬間に反力が急激に立ち上がり、その後にピストン28がスプリング27を圧縮しながら移動するのに伴って反力が増加する。
この従来例では、ブレーキペダル11の踏み込みに伴って反力が急激に立ち上がるため、運転者が感じるブレーキフィーリングが悪くなる問題があった。
一方、図3(B)に示す実施の形態は、ブレーキペダル11のストローク=0(非作動位置)からストローク=S1まではブレーキペダル11やプッシュロッド48のガタが詰まる領域であり、その領域ではブレーキペダル11の反力は0である。ブレーキペダル11のストローク=S1から第1ピストン42が前進を開始し、前部カップシール49および後部カップシール50が弾性変形することで反力が急激に立ち上がる。ブレーキペダル11がストローク=S2に達して前部カップシール49が第1リリーフポート56aを通過すると、第1液室44のブレーキ液がリターンポート57から開弁した反力許可弁32を介してリザーバ31に戻され、その際のブレーキ液の流通抵抗により反力は緩やかに増加する。
そしてブレーキペダル11がストローク=S3に達して前部カップシール49がリターンポート57を通過すると、第1液室44からストロークシミュレータ25の液室29に供給され、ピストン28が移動を開始する瞬間に反力が急激に立ち上がり、その後にピストン28がスプリング27を圧縮しながら移動するのに伴って反力が増加する。
この実施の形態では、図6(B)の従来例に比べて、ブレーキペダル11の操作初期の反力の立ち上がりが緩やかになり、その分だけ運転者が感じるブレーキフィーリングが改善される。
一方、バッテリ外れ等により電源が失陥したような異常時には、図2に示すように踏力遮断弁18が開弁してマスタシリンダ10およびディスクブレーキ装置13,14間が連通し、反力許可弁32が閉弁してストロークシミュレータ25の背室30およびリザーバ31間の連通が遮断され、前記背室30は液路17m、液路17rおよびリターンポート57を介して第1液室44だけに連通する。その結果、運転者がブレーキペダル11を踏み込んで第1ピストン42の前部カップシール49が第1リリーフポート56aを通過すると、第1液室44に発生したブレーキ液圧は、開弁した踏力遮断弁18およびモータシリンダ19Fを介して前輪のディスクブレーキ装置13のホイールシリンダ15に伝達され、また開弁した踏力遮断弁18およびモータシリンダ19Rを介して後輪のディスクブレーキ装置14のホイールシリンダ16に伝達され、前輪および後輪が制動される。
このとき、ストロークシミュレータ25の液室29は液路17k、液路17aおよび第1出力ポート12aを介して第1液室44に連通し、かつストロークシミュレータ25の背室30は液路17m、液路17rおよびリターンポート57を介して第1液室44連通するため、ストロークシミュレータ25のピストン28は移動することができず、ストロークシミュレータ25は機能を停止する。その結果、ブレーキペダル11のストロークが不必要に増加して運転者に違和感を与えるのを防止することができ、しかもマスタシリンダ10が発生したブレーキ液圧はストロークシミュレータ25に吸収されることなくホイールシリンダ15,16に伝達され、高い応答性で制動力を発生させることができる。
しかして、電源が失陥して踏力遮断弁18、反力許可弁32およびモータシリンダ19F,19Rが作動不能になっても、運転者がブレーキペダル11を踏んでマスタシリンダ10が発生したブレーキ液圧で前輪および後輪のホイールシリンダ15,16を支障なく作動させることができ、これにより異常時に前輪および後輪を制動して車両をより安全に停止させることができる。
次に、図4および図5に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の二つのブレーキ系統に対してタンデム型のモータシリンダ123を備える。モータシリンダ123のアクチュエータ131は、電動モータ132の回転軸に設けた駆動ベベルギヤ133と、駆動ベベルギヤ133に噛合する従動ベベルギヤ134と、従動ベベルギヤ134により作動するボールねじ機構135とを備える。
モータシリンダ123のシリンダ本体136の内部に一対のリターンスプリング137A,137Bで後退方向に付勢された一対のピストン138A,138Bが摺動自在に配置されており、ピストン138A,138Bの前面に一対の液圧室139A,139Bが区画される。後側のピストン138Aの後端にボールねじ機構135により作動する出力軸136の前端が当接する。後側の液圧室139Aはポート140A,141Aを介して液路17c,17eに連通し、前側の液圧室139Bはポート140B,141Bを介して液路17c,17eに連通する。
一対の踏力遮断弁18,18、反力許可弁32およびモータシリンダ123の作動を制御する不図示の電子制御ユニットには、マスタシリンダ10が発生するブレーキ液圧を検出する液圧センサSaと、ディスクブレーキ装置13,14に伝達されるブレーキ液圧を検出する液圧センサSbとが接続される。
従って、電動モータ132を駆動すると駆動ベベルギヤ133、従動ベベルギヤ134およびボールねじ機構135を介して出力ロッド136が前進し、一対のピストン138A,138Bを駆動して前後の液圧室139A,139Bにブレーキ液圧を発生させることができる。
第2の実施の形態のその他の構成および作用は、上述した第1の実施の形態と同じである。
次に、図6および図7に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態は、第2の実施の形態のモータシリンダ123に代えて、ABS(アンチロックブレーキシステム)の機能を備える電気的制動力制御装置224を備える。電気的制動力制御装置224の構造は周知のもので、左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置13,14の第1系統と、右前輪および左後輪のディスクブレーキ装置13,14の第2系統とに同じ構造のものが設けられる。その代表として左前輪および右後輪のディスクブレーキ装置13,14の第1系統について説明すると、液路17cと液路17f,17iとの間に一対の常開型電磁弁よりなるインバルブ242,242が配置され、インバルブ242,242の下流側の液路17f,17iとリザーバ243との間に常閉型電磁弁よりなるアウトバルブ244,244が配置される。リザーバ243と液路17cとの間に、一対のチェックバルブ245,246に挟まれた液圧ポンプ247が配置されており、この液圧ポンプ247は電動モータ248により駆動される。
液路17bおよび液路17c間に配置された踏力遮断弁18,18、反力許可弁32、電気的制動力制御装置224の作動を制御する不図示の電子制御ユニットには、マスタシリンダ10が発生するブレーキ液圧を検出する液圧センサSaと、ディスクブレーキ装置13,14;13,14に伝達されるブレーキ液圧を検出する液圧センサSb…と、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサSc…とが接続される。
第3の実施の形態では、システムの正常時に、第2の実施の形態のモータシリンダ123に代わりに、電気的制動力制御装置224がブレーキ液圧を発生する。即ち、踏力遮断弁18が閉弁した状態で、電動モータ248により作動する液圧ポンプ247が発生するブレーキ液圧が開弁したインバルブ242,242を通過してホイールシリンダ15,16にに供給され、各車輪を制動する。このときインバルブ242,242およびアウトバルブ244,244の開度を制御することにより、ホイールシリンダ15,16に伝達されるブレーキ液圧を任意に制御することができる。
従って、所定の車輪がロック傾向になると、その車輪のホイールシリンダ15,16に連なるインバルブ242を閉弁してブレーキ液圧の伝達を遮断した状態で、アウトバルブ244を開弁してホイールシリンダのブレーキ液圧をリザーバ243に逃がす減圧作用と、それに続いてアウトバルブ244を閉弁してブレーキ液圧を保持する保持作用とを行うことで、車輪がロックしないように制動力を低下させる。
その結果、車輪速度が回復してスリップ率が低下すると、インバルブ242,242を開弁してブレーキ液圧が増加させる増圧作用を行うことで、車輪の制動力を増加させる。この増圧作用により車輪が再びロック傾向になると、前記減圧、保持、増圧を再び実行し、その繰り返しにより車輪のロックを抑制しながら最大限の制動力を発生させることができる。その間にリザーバ243に流入したブレーキ液は、液圧ポンプ247により上流側の液路17cに圧送される。
第3の実施の形態のその他の構成および作用は、上述した第1の実施の形態と同じである。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態では電動モータ22で作動するモータシリンダ19F,19Rが発生したブレーキ液圧でホイールシリンダ15,16を作動させているが、ブレーキ液圧を介さずに、電動モータ22で直接機械的にホイールシリンダ15,16を作動させることができる。
第1の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の正常時の液圧系統図 図1に対応する異常時の液圧系統図 ペダルストロークに対する反力の関係を示すグラフ 第2の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の正常時の液圧系統図 図4に対応する異常時の液圧系統図 第3の実施の形態に係る車両用ブレーキ装置の正常時の液圧系統図 図6に対応する異常時の液圧系統図
符号の説明
10 マスタシリンダ
12a 第1出力ポート(出力ポート)
15 ホイールシリンダ
16 ホイールシリンダ
19F モータシリンダ(電気的制動力制御装置)
19R モータシリンダ(電気的制動力制御装置)
25 ストロークシミュレータ
26 シリンダ
27 スプリング
28 ピストン
29 液室
30 背室
31 リザーバ
32 反力許可弁
41 シリンダ
42 第1ピストン(ピストン)
44 第1液室(液室)
56a 第1リリーフポート(リリーフポート)
57 リターンポート
123 モータシリンダ(電気的制動力制御装置)
224 電気的制動力制御装置

Claims (1)

  1. 運転者のブレーキ操作によりブレーキ液圧を発生するマスタシリンダ(10)と、
    車輪を制動するホイールシリンダ(15,16)と、
    運転者のブレーキ操作に応じてブレーキ液圧を電気的に発生する電気的制動力制御装置(19F,19R,123,224)と、
    前記マスタシリンダ(10)から供給されるブレーキ液を吸収可能なストロークシミュレータ(25)と、
    前記マスタシリンダ(10)にブレーキ液を供給するリザーバ(31)とを備え、
    前記電気的制動力制御装置(19F,19R,123,224)の正常時には、該電気的制動力制御装置(19F,19R,123,224)からのブレーキ液圧で前記ホイールシリンダ(15,16)を作動させるとともに、前記電気的制動力制御装置(19F,19R,123,224)の異常時には、前記マスタシリンダ(10)からのブレーキ液圧で前記ホイールシリンダ(15,16)を作動させるブレーキ装置において、
    前記ストロークシミュレータ(25)は、シリンダ(26)の内部にピストン(28)を挟んで液室(29)および背室(30)を区画し、背室(30)に配置したスプリング(27)で前記ピストン(28)を前記液室(29)側に付勢するように構成され、
    前記マスタシリンダ(10)は、シリンダ(41)の内部に摺動自在に嵌合するピストン(42)の前方に区画された液室(44)に、リリーフポート(56a)と該リリーフポート(56a)よりも前方に配置された出力ポート(12a)およびリターンポート(57)とを備え、
    前記出力ポート(12a)は前記ホイールシリンダ(15,16)および前記ストロークシミュレータ(25)の液室(29)に連通し、前記リリーフポート(56a)は前記リザーバ(31)に連通するととも、前記正常時に開弁して前記異常時に閉弁する反力許可弁(32)を介して前記ストロークシミュレータ(25)の背室(30)に連通し、前記リターンポート(57)は前記反力許可弁(32)および前記ストロークシミュレータ(25)の背室(30)間に連通することを特徴とするブレーキ装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011027386A1 (ja) * 2009-09-01 2011-03-10 トヨタ自動車株式会社 ストロークシミュレータおよびブレーキ制御装置
JP2013154841A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Hitachi Automotive Systems Ltd ブレーキ装置
JP2014184849A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Hitachi Automotive Systems Ltd ブレーキ制御装置

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